JP5609231B2 - プライマー組成物 - Google Patents
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しかしながら、ウインドウシーラントのみを使用した接着では十分な接着性が得られない場合が多い。
そのため、このようにシーラントや接着剤単独で十分な接着性が得られない場合には、接着面に予めプライマー組成物を塗布した後、その上に接着剤等を塗布して十分な接着性を確保することが行われている(例えば、特許文献1を参照)。
即ち、本発明は、下記(1)〜(6)を提供する。
前記トリス(4−イソシアナトフェニル)チオホスフェート(B)100質量部に対して前記アクリル樹脂(A)が10〜175質量部含有されるプライマー組成物。
前記トリス(4−イソシアナトフェニル)チオホスフェート(B)100質量部に対して前記ポリイソシアネート化合物(C)が50〜200質量部含有される、上記(1)に記載のプライマー組成物。
前記トリス(4−イソシアナトフェニル)チオホスフェート(B)100質量部に対して前記硬化触媒(D)が0.0001〜1.0質量部含有される、上記(1)または(2)に記載のプライマー組成物。
前記溶剤(E)が全質量の60質量%以上である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のプライマー組成物。
上記アクリル樹脂(A)は、モノマー単位としてアクリル酸メチルおよびメタクリル酸メチルを有し、数平均分子量が15000以上であるものであれば特に限定されない。
上記アクリル樹脂(A)を含有することにより、難接着性メラミン塗板等の難接着性塗板に対する、本発明のプライマー組成物の耐水接着性が良好なものとなる。ここで、アクリル酸メチルとメタクリル酸メチルとの重合モル比は特に限定されない。
アクリル樹脂(A)の市販品としては、具体的には、例えば、デルパウダー 80N(旭化成工業社製、Mn=100000)、デルパウダー 720V(旭化成工業社製、Mn=65000)等を挙げることができる(Mnは数平均分子量を表す。以下同じ。)。
上記ポリイソシアネート化合物(B)は、下記式(1)で表される化合物である。
上記ポリイソシアネート化合物(B)を含有することにより、本発明のプライマー組成物の難接着性塗板に対する初期接着性および耐水接着性が良好なものとなる。
ポリイソシアネート化合物(B)の市販品としては、これを含有する組成物を使用することができ、具体的には、例えば、デスモジュールRFE(住化バイエルウレタン社製、不揮発分=27質量%、NCO含有量=約7.2質量%)を挙げることができる。
なお、上記デスモジュールRFEのうち、不揮発分が上記ポリイソシアネート化合物(B)に相当する。
本発明のプライマー組成物には、さらに、イソシアヌレート基を有するポリイソシアネート化合物(C)(以下「ポリイソシアネート化合物(C)」という。)を含有することが好ましい。ポリイソシアネート化合物(C)を上記ポリイソシアネート化合物(B)と組み合わせて用いると、難接着性塗板に対する初期接着性および耐水接着性をいっそう向上することができる。
ポリイソシアネート化合物(C)の市販品としては、具体的には、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)とヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とのアダクト(デスモジュールHL、イソシアヌレート基を有するポリイソシアネート化合物、住化バイエルウレタン社製)等を挙げることができる。
本発明のプライマー組成物は、さらに、硬化触媒(D)を含有することが好ましい。
本発明のプライマー組成物は、さらに、溶剤(E)を含有してもよい。
特に、硬化前には、溶剤(E)を含有することが好ましい。
本発明のプライマー組成物は、塗布したことを確認し易くする観点から、上述した各成分以外に、更に顔料や染料を含有してもよい。
上記顔料としては、具体的には、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩等の無機顔料;アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、キナクリドンキノン顔料、ジオキサジン顔料、アントラピリミジン顔料、アンサンスロン顔料、インダンスロン顔料、フラバンスロン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、ジケトピロロピロール顔料、キノナフタロン顔料、アントラキノン顔料、チオインジゴ顔料、ベンズイミダゾロン顔料、イソインドリン顔料、カーボンブラック等の有機顔料等を挙げることができる。
具体的には、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ;ケイソウ土;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛;ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー;これらの脂肪酸処理物、樹脂酸処理物、ウレタン化合物処理物、脂肪酸エステル処理物等を挙げることができる。
本発明のプライマー組成物は、ウインドウシーラントと難接着性塗板との接着に用いられるプライマーとして特に有用である。
被着体の一方は、自動車のボディ等に用いられる塗装鋼板、例えば、電着塗装鋼板等にアクリルメラミン塗料を焼付けた難接着性塗板等を挙げることができる。
下記第1表に示す組成(質量部)で撹拌機を用いて混合し、各プライマー組成物を得た。
・アクリル樹脂(a1):デルパウダー 80N(旭化成工業社製;Mn=100000)
・アクリル樹脂(a2):デルパウダー 720V(旭化成工業社製;Mn=65000)
・ポリイソシアネート(b1):デスモジュール RFE(住化バイエルウレタン社製;トリス(4−イソシアナトフェニル)チオホスフェート;不揮発分(固形分)=27質量%、NCO%=7.2%)
・ポリイソシアネート(c1):デスモジュール HL(住化バイエルウレタン社製;HDIとTDIとのアダクト;不揮発分(固形分)=60質量%、NCO%=5.4%)
・硬化触媒(d1):DABCO XDM(三共エアプロダクツ社製;N,N-ジメチル-4-モルホリンエタンアミン)
・硬化触媒(d2):ネオスタン U−810(日東化成社製;ジオクチルスズジラウレート)
・溶剤(e1):酢酸エチル
得られたプライマー組成物をアクリル系塗板に塗布し、20℃で2分間放置した後、ウレタン系のウインドウシーラント(WS−202、横浜ゴム社製)を厚さ3mmとなるように塗布し、以下に示す硬化条件で硬化させて試験体とした。
・初期接着性:20℃、65%RHの環境下で1週間放置
・耐水接着性(14日間):50℃の温水中で2週間放置
・耐水接着性(28日間):50℃の温水中で4週間放置
得られた試験体のウインドウシーラントをナイフでカットし、カット部を手で摘んで引張り、その剥離状態を観察することで、接着性を評価した。接着性の評価は、接着面積に対するウインドウシーラントの凝集破壊(CF)面積の割合(%)により行い、CFの割合が高いほど接着性に優れると評価した。
なお、例えば、接着面の面積に対してウインドウシーラントの凝集破壊の面積の割合が80%であった場合を「CF80」と表記することとした。また、塗膜とプライマーとの界面剥離面積が100%であった場合を「AF100」と、それぞれ表記することとした。
実施例1は、アクリル樹脂(A)(以下「(A)成分」という。)(デルパウダー 80N、不揮発分(固形分)=100質量%)1.50質量部と、トリス(4−イソシアナトフェニル)チオホスフェート(B)(以下「(B)成分」という。)(デスモジュールRFE、不揮発分(固形分)=27質量%)20質量部と、イソシアネート化合物(C)(以下「(C)成分」という。)(デスモジュールHL、不揮発分(固形分)=60質量%)と、硬化触媒(D)(以下「(D)成分」という。)0.03質量部と、を含有する実施例である。
すなわち、実施例1は、換算すれば、(B)成分の不揮発分(固形分)100質量部に対し、(A)成分28質量部、(C)成分111質量部および(D)成分0.56質量部を含有する実施例である。
実施例2は、(A)成分の含有量が、(B)成分の不揮発分(固形分)100質量部に対して65質量部であるほかは、実施例1と同一の組成の実施例である。
実施例3は、(A)成分の含有量が、(B)成分の不揮発分(固形分)100質量部に対して93質量部であるほかは、実施例1と同一の組成の実施例である。
実施例4〜6は、(A)成分として、デルパウダー 80Nに代えて、デルパウダー 720V(不揮発分(固形分)=100質量%)を使用したほかは、それぞれ、実施例1〜3と同一の組成の実施例である。
比較例1は、(A)成分を含有しないほかは、実施例1と同一の組成の実施例である。
比較例2は、(A)成分の含有量が、(B)成分の不揮発分(固形分)100質量部に対して4質量部であるほかは、実施例1と同一の組成の実施例である。
比較例3は、(A)成分の含有量が、(B)成分の不揮発分(固形分)100質量部に対して185質量部であるほかは、実施例1と同一の組成の実施例である。
比較例4、5は、(A)成分として、デルパウダー 80Nに代えて、デルパウダー 720V(不揮発分(固形分)=100質量%)を使用したほかは、それぞれ、比較例2、3と同一の組成の実施例である。
(接着性試験結果)
実施例1〜6および比較例1〜5についての接着性試験結果を第1表に示す。
実施例1〜6のプライマー組成物は、優れた初期接着性および耐水接着性を有していた。
一方、(A)成分を含有しない比較例1のプライマー組成物および(A)成分を含有するが、含有量が少なすぎる比較例2、4のプライマー組成物は、初期接着性は良好であったが、耐水接着性が満足できるものではなかった。(A)成分が耐水接着性の向上に貢献することが理解できる。
また、(A)成分を含有するが、含有量が多すぎる比較例3、5のプライマー組成物は、初期接着性、耐水接着性ともに満足できるものではなかった。(A)成分を過剰に含有すると、初期接着性が低下し、それによって耐水接着性も発揮されなくなることが理解できる。
Claims (6)
- モノマー単位としてアクリル酸メチルおよびメタクリル酸メチルを有する数平均分子量15000以上のアクリル樹脂(A)と、トリス(4−イソシアナトフェニル)チオホスフェート(B)とを含有し、
前記トリス(4−イソシアナトフェニル)チオホスフェート(B)100質量部に対して前記アクリル樹脂(A)が10〜175質量部含有されるプライマー組成物。 - さらに、イソシアヌレート基を有するポリイソシアネート化合物(C)を含有し、
前記トリス(4−イソシアナトフェニル)チオホスフェート(B)100質量部に対して前記ポリイソシアネート化合物(C)が50〜200質量部含有される、請求項1に記載のプライマー組成物。 - さらに、硬化触媒(D)を含有し、
前記トリス(4−イソシアナトフェニル)チオホスフェート(B)100質量部に対して前記硬化触媒(D)が0.0001〜1.0質量部含有される、請求項1または2に記載のプライマー組成物。 - さらに、溶剤(E)を含有し、
前記溶剤(E)が全質量の60質量%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載のプライマー組成物。 - 前記溶剤(E)が酢酸エチルである、請求項4に記載のプライマー組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のプライマー組成物を硬化させて得られるプライマー塗膜。
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