JP5609173B2 - 回転電機のステータ及び回転電機のステータにおけるコイル製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機のステータ及び回転電機のステータにおけるコイル製造方法に関するものである。
特許文献1においてその図3に示されているように、コイルはエッジワイズ曲げで製作している。また、特許文献1においてその図2,6,8に示されているように、コイルエンド部は、ステータの軸方向に重なる状態(すなわち、ステータの軸方向に干渉しない形状)になっており、頭頂部に形成したクランク形状で干渉を回避している。
特許文献2においてその図14に示されているように、コイルはフラットワイズ曲げで製作している。また、特許文献2においてその図16に示されているように、コイルにおけるスロット挿入部とコイルエンドの渡り部の間をつなぐ部分については、2箇所のねじり箇所がある。さらに、特許文献2においてその図2に示されているように、コイルエンド部は、ステータの径方向に重なる状態(すなわち、ステータの径方向に干渉しない形状)になっている。
特開2008−104293号公報 特開2008−113474号公報
特許文献1においてその図10に示されているように、異相の隣接コイルは、ステータの軸方向に重なっており、相間絶縁紙を挿入しにくく、高電圧機には適さない。
特許文献2においてその図19に示されているように、ねじり数(ねじり箇所)が「2」と多く、コイル加工負荷が大きい。これにより、予め巻線に塗られたエナメル等の絶縁皮膜が劣化するため高電圧機には適さない。
本発明は、このような背景の下になされたものであり、その目的は、コイルにおけるコイルエンドでのねじりの数を少なくできるとともにコイルエンドにおいてコイル間絶縁シートを挿入しやすくすることができる回転電機のステータ及び回転電機のステータにおけるコイル製造方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、環状をなし、内周に沿って内周に開口するスロットが複数配列されたステータコアと、前記ステータコアにおける前記複数のスロットのうちの対をなす2つのスロットに挿入される重ね巻きコイルと、を備えた回転電機のステータにおいて、前記重ね巻きコイルは、前記ステータコアの両端面のうちの一方の端面から突出しているコイルエンドにおいて、前記2つのスロットに挿入される挿入部のうちの一方の挿入部側の箇所でねじられたねじり部と、前記コイルエンドにおいて、前記2つのスロットに挿入される挿入部のうちの他方の挿入部側の箇所で周方向に倒された曲げ部と、を有し、前記曲げ部は、周方向に倒されたコイルをステータの軸方向に立ち上げる立ち上げ部を有することを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、重ね巻きコイルにおけるステータコアの両端面のうちの一方の端面から突出しているコイルエンドは、ねじり部では2つのスロットに挿入される挿入部のうちの一方の挿入部側の箇所でねじられ、曲げ部では2つのスロットに挿入される挿入部のうちの他方の挿入部側の箇所で周方向に倒されている。これにより、コイルエンドでのねじりの数を少なくすることができる。また、コイルエンドにおいてステータコアの軸方向からコイル間絶縁シートを挿入しやすくなる。
請求項2に記載のように、請求項1に記載の回転電機のステータにおいて、前記重ね巻きコイルは、巻取ったコイルの形状が、台形状をなし、台形の平行なる辺のうちの長い方の辺に凹部が形成されているとよい。
請求項3に記載のように、請求項1または2に記載の回転電機のステータにおいて、隣接する前記重ね巻きコイルのコイルエンドにおける互いに周方向に重なる部分の間の空間は前記コイルエンドにおける前記ステータの軸方向両端部間に渡り延びる略平面を含む形状をしているとよい。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転電機のステータにおいて、前記重ね巻きコイルは、巻線として平角線を用い、かつ、フラットワイズ曲げにより巻回してなることを要旨とする。
請求項4に記載の発明によれば、重ね巻きコイルは巻線として平角線を用い、かつ、フラットワイズ曲げにより巻回されているので、容易に曲げ加工することができる。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転電機のステータにおいて、前記重ね巻きコイルは、前記コイルエンドにおいて前記ねじり部と前記曲げ部との間が、外径方向に凸となる湾曲形状に形成されていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明によれば、コイルエンドにおいてねじり部と曲げ部との間が外径方向に凸となる湾曲形状に形成されているので、隣のコイルと干渉しにくくなり、他のコイルとの接触を避ける上で好ましい。
請求項6に記載の発明では、回転電機のステータにおけるコイル製造方法において、巻線を環状に巻取ることでコイルを形成する巻取り工程と、この巻取ったコイルにおける一対の挿入部のうちの一方の挿入部側の箇所でコイルエンドをねじるねじり工程と、一対の挿入部のうちの他方の挿入部側の箇所でコイルエンドを周方向に倒す曲げ工程とを有し、前記曲げ工程において、周方向に倒されたコイルをステータの軸方向に立ち上げる立ち上げ工程を有することを要旨とする。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1に記載の回転電機のステータにおけるコイルを製造することができる
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の回転電機のステータにおけるコイル製造方法において、前記巻取ったコイルにおけるコイルエンドにおいて、前記ねじり工程により形成されたねじり部と前記曲げ工程により形成された曲げ部の間の巻線を外径方向に凸となる湾曲形状に整形することを要旨とする。
請求項7に記載の発明によれば、請求項5に記載の回転電機のステータにおけるコイルを製造することができる。
本発明によれば、コイルにおけるコイルエンドでのねじりの数を少なくできるとともにコイルエンドにおいてコイル間絶縁シートを挿入しやすくすることができる。
本実施形態における電動機のステータの平面図。 電動機のステータの正面図。 電動機のステータの斜視図。 コイルの斜視図。 (a)は成形工程後のコイルの平面図、(b)は成形工程後のコイルの正面図、(c)は成形工程後のコイルの左側面図、(d)は成形工程後のコイルの右側面図。 図5(b)のD−D線での断面図。 ステータを展開した状態におけるスロット、コイル、及びコイルの結線状態を示す説明図。 コイルの製作工程を示す工程図。 コイル製作に使用する巻枠の外形図。 (a)〜(i)はコイル製作のためのコイル巻取りを説明するための説明図。 コイル製作時におけるコイル巻取り後のコイル形状を示す平面図。 別例のコイルの製作工程を示す工程図。 別例のコイル製作に使用する巻枠の外形図。 他の別例のステータを展開した状態におけるスロット、コイル、及びコイルの結線状態を示す説明図。 比較のためのコイルの斜視図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1、図2、図3には本実施形態の電動機のステータ10を示し、図1はステータ10の平面図、図2はステータ10の正面図、図3はステータ10の斜視図である。本実施形態のステータ10は分布巻きの3相8極電動機に用いられる。
図1,2,3において、ステータ10は、環状をなすステータコア20と、ステータコア20のスロットに挿入される分布巻きコイル30を備えている。
図2に示すように、ステータコア20は、所定の厚さt1を有している。ステータ10(ステータコア20)の軸方向(軸線)をL1で示す。ステータコア20の内周に沿って48個のスロット(図1に符号S1〜S48で示す)が周方向に配列されている。各スロットS1〜S48はステータコア20の内周に開口するとともに断面が長方形をなし、ステータコア20の中心Oからの放射線上に位置するように延びている。また、ステータコア20における隣り合うスロット間がティースとなっている。
なお、環状のステータ10の環内にはロータが配置されることになる。
図4,5,6には分布巻きコイル30を示し、図4において斜視を示し、図5において(a)に平面を、(b)に正面を、(c)に左側面を、(d)に右側面を示し、図6においては図5(b)のD−D線での断面を示す。
分布巻きコイル30は、重ね巻きコイルであって、図1において符号C1〜C48で示すように48個設けられている。
分布巻きコイル30は、ステータコア20のスロットに挿入されて組み込まれる。つまり、48個の分布巻きコイル(C1〜C48)は、ステータコア20における複数のスロット(S1〜S48)のうちの対をなす2つのスロットに挿入される。例えば、図1においてスロットS1と、同スロットS1に対し(すなわち、スロットS1を0番目と数えて)時計回りに6番目に位置するスロットS7にコイルC1が挿入される。このように、ステータコア20の内周面において周方向に沿って形成されたスロットにおいて、分布巻きコイル30が挿入される一対のスロットの間隔(ピッチ)は「6」、即ち、コイルピッチが「6」となっている。
また、1つのスロットに2つの分布巻きコイル30が挿入される。例えば、図1においてスロットS1にはコイルC1とコイルC43が挿入される。
図6に示すように、分布巻きコイル30は、整列した複数本の巻線よりなり、巻線として平角線を用いている。分布巻きコイル30は、図2,5に示すように、一対のスロットに挿入される一対の挿入部31,32と、スロットから外にはみ出る一対のコイルエンド33,34を備えた環状形状に予め成形されている。このとき、分布巻きコイル30は、フラットワイズ曲げにより巻回されている(コイル製作時におけるコイル巻取り後のコイル形状を示す図11参照)。
図6に示すように、分布巻きコイル30の挿入部31,32は、断面長方形の平角線における長辺同士が接し、かつ、一列に並ぶようにスロット内に配置されている。また、分布巻きコイル30は、重ね巻きで形成されている。即ち、図1,6に示すようにコイルエンド33,34において、一方のスロット内で積層して配置された最も内周側の平角線が他方のスロット内で積層して配置された最も外周側の平角線に対応するように延びている。
分布巻きコイル30は、コイルエンド33,34において、1つのコイルエンドにつき、周方向にコイル30を倒した部分(図4,5中の曲げ部A)が一箇所設けられているとともに、ねじり部B(図4,5)が一箇所設けられている。
図5に示すように、ねじり部Bは、ステータコア20の両端面21,22(図2参照)のうちの一方の端面21から突出しているコイルエンド33において、2つのスロットに挿入される挿入部31,32のうちの一方の挿入部31から連続する箇所でねじられている。本実施形態では図6において反時計回りに70°程度ねじっている。ステータコア20の端面22から突出しているコイルエンド34についても同様な構成となっている。即ち、2つのスロットに挿入される挿入部31,32のうちの挿入部31から連続する箇所でねじられている。
また、曲げ部Aは、コイルエンド33において、2つのスロットに挿入される挿入部31,32のうちの他方の挿入部32から連続する箇所で2回の曲げ(A1,A2)により周方向に倒されている。詳しくは、図5のA1で示す「第1のコイル倒しによる曲げ箇所」と、A2で示す「第2のコイル倒しによる曲げ箇所」において曲げられて、曲げ部Aが構成されている。図5(b)の曲げ箇所A1では90°近く曲げられるとともに、図5(c)の曲げ箇所A2では45°程度曲げられている。曲げ部Aは、倒されたコイルをステータの軸方向に立ち上げる立ち上げ部としての曲げ箇所A2を有している。コイルエンド34についても同様な構成となっている。即ち、2つのスロットに挿入される挿入部31,32のうちの挿入部32から連続する箇所で2回の曲げ(A1,A2)により周方向に倒されている。
このように、分布巻きコイル30はフラットワイズ曲げにより巻回されるとともに(フラットワイズ巻であり)、ねじり部Bは図4,5にごとくコイルエンド毎に1箇所であり、曲げ部Aでは周方向にコイルを倒している。
また、分布巻きコイル30はコイルエンド33,34において、図5(a)に示すように、ねじり部Bと曲げ部Aとの間が、外径方向に凸となる円弧形状(アール;R)に形成されている。これにより、コイルエンド33,34は、図3に示すごとくステータコア20の径方向に干渉しない形状となっており、他のコイルのコイルエンドと接触しない。
図7には、本実施形態のステータを展開した状態におけるスロット、コイル、及びコイルの結線状態を示す。図7に示すように、一つのスロットに2つのコイルを挿入するとともに、そのコイルピッチは「6」となっている。例えば、図7においてスロット番号1においては挿入コイルの相は、U相コイルとU相コイルであり、スロット番号1の右隣のスロット番号2についてもU相コイルとU相コイルであり、スロット番号2の右隣のスロット番号3についてはV相コイルとV相コイルである。
このように、分布巻きコイル30は、コイルエンドにおいて、2つのスロットに挿入される挿入部のうちの一方の挿入部側の箇所でねじられたねじり部Bと、2つのスロットに挿入される挿入部のうちの他方の挿入部側の箇所で倒された曲げ部Aと、を有する。
図1には、コイル間絶縁シートとしての相間絶縁紙Pの挿入箇所を示す。異相の隣接する分布巻きコイルのコイルエンドが周方向に対し斜めに延びる状態で重なっている。すなわち、ステータの軸方向には重なっていない。よって、ステータコアの上方(すなわちステータコアの軸方向)から相間絶縁紙Pが挿入される。
このように、隣接する分布巻きコイルのコイルエンドにおける互いに周方向に重なる部分の間の空間はコイルエンドにおけるステータの軸方向両端部間に渡り延びる略平面を含む形状をしている。なお、「ステータの軸方向」とは、完全にステータの軸方向に一致していなくてもよく、多少は傾いていてもよい。また、「略平面」とは、多少の湾曲(相間絶縁紙Pを挿入可能な程度の湾曲)を含む。
次に、コイルの製作について、図8,9,10,11を用いて説明する。
図8には、コイルの製作工程を示す。このコイル製作の際に図9に示す巻枠40が使用される。図9の巻枠40は、外形形状として略台形状をなし、台形の平行なる辺のうちの長い方の辺には凹部40aが形成されている。図10(a)〜(i)に示すようにコイル製作時にコイル巻取りが行われる。その結果、図11に示すように、コイル製作時におけるコイル巻取り後のコイル形状となる。
図8において、コイル製作は、平角線からコイル巻取りを行った後に成形工程を経る。まず、コイル巻取りについて説明する。
巻取り装置には、図10(a)に示すように、図9に示す巻枠40とローラ41が備えられている。そして、巻枠40の外周面に平角線43の一端を固定する。詳しくは、巻枠40における台形の平行なる辺のうちの短い方の辺に固定する。そして、図10(b)に示すように、巻枠40を回転して巻枠40における台形の斜辺に平角線43をフラットワイズ曲げにより巻きつける。さらに、図10(c)に示すように巻枠40を移動するとともに図10(d)に示すように巻枠40を回転して巻枠40における台形の平行なる辺のうちの長い方の辺に平角線43をフラットワイズ曲げにより巻きつける。
引き続き、図10(e),(f),(g)に示すように、平角線43を巻枠40の凹部40aに張設した状態からローラ41を巻枠40の凹部40aの表面に沿って移動させることにより図10(h)に示すように巻枠40の凹部40aに合った形状に成形する。さらに、図10(i)に示すように巻枠40を回転することにより巻枠40における台形の斜辺に平角線43をフラットワイズ曲げにより巻きつける。これにより、巻枠40の全周にわたり平角線43がフラットワイズ曲げにより1回巻きつけられる。
この図10(a)〜(i)の動作を繰り返すことにより、巻枠40に平角線43をフラットワイズ曲げにより複数回巻きつける。
このようなコイル巻取りにより、コイルが環状に巻取られて、図11に示すコイル形状となる。このとき、フラットワイズ曲げで製作されるので、図11において曲げの半径(R)は小さい。また、図11において、巻取ったコイルの形状は略台形状をなし、台形の平行なる辺のうちの長い方の辺に凹部が形成されており、台形の平行なる辺のうちの長い方の辺の両端部分が曲げ部Aを形成するための部位となる。
図8の説明に戻り、コイル巻取り後の成形工程について説明する。
成形工程は、曲げ部Aの形成工程(A部曲げ)と、ねじり部Bの形成工程(B部ねじり)と、図5(a)に示すコイルエンドをR形成する工程を有している。
ねじり部Bの形成工程においては、巻取ったコイルにおけるステータコア20のスロットに挿入したときにおけるステータコア20の両端面21,22のうちの一方の端面から突出するコイルエンド33において2つのスロットに挿入される挿入部31,32のうちの一方の挿入部31から連続する箇所でねじる。同様に、コイルエンド34についても2つのスロットに挿入される挿入部31,32のうちの挿入部31から連続する箇所でねじる。
曲げ部Aの形成工程においては、コイルエンド33において2つのスロットに挿入される挿入部31,32のうちの他方の挿入部32から連続する箇所で周方向に倒すように2回曲げる。詳しくは、図5の第1のコイル倒しによる曲げ箇所A1と、第2のコイル倒しによる曲げ箇所A2において曲げる。同様に、コイルエンド34についても2つのスロットに挿入される挿入部31,32のうちの挿入部32から連続する箇所で周方向に倒すように2回曲げる。
図5(a)に示すコイルエンドをR形成する工程においては、巻取ったコイルにおけるステータコア20のスロットに挿入したときにおけるステータコア20の両端面21,22のうちの一方の端面から突出するコイルエンド33において2つのスロットに挿入される挿入部31,32から連続する箇所から先端部分を外径方向に凸となる円弧形状(広義には湾曲形状)に整形する。同様に、巻取ったコイルにおけるステータコア20のスロットに挿入したときにおけるコイルエンド34においても挿入部31,32から連続する箇所から先端部分を外径方向に凸となる円弧形状(広義には湾曲形状)に整形する。
なお、図8の成形工程における、曲げ部Aの形成工程(A部曲げ)と、ねじり部Bの形成工程(B部ねじり)と、コイルエンドをR形成する工程とは、その順序は問わない。例えば、曲げ部Aの形成を行った後に、ねじり部Bの形成を行い、その後にコイルエンドをR形成する工程を行ってもよい。これを逆にして、コイルエンドをR形成する工程を行った後に、ねじり部Bの形成を行い、その後に曲げ部Aの形成を行ってもよい。さらには、曲げ部Aの形成工程と、ねじり部Bの形成工程と、コイルエンドをR形成する工程とを同時に行ってもよい。
そして、予め成型された分布巻きコイル30をステータコア20のスロットに挿入して組み込む。詳しくは、分布巻きコイル30の挿入部31,32をステータコア20のスロットに挿入することにより組み付ける。これにより、分布巻きコイルをスロットに挿入してからコイルエンドをプレス加工する場合に比べて、コイルを組み付ける前にコイルを変形させれば良いのでコイルを変形させることが容易である。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)特許文献1においては、コイルエンドにおいて異相の隣接コイルが軸方向に接触しており、相間絶縁紙を挿入しにくく、高電圧機には適さなかった。これに対し、本実施形態では、図1に示すごとく異相の隣接コイルは径方向に接触しており、軸方向から相間絶縁紙Pを挿入可能であり、挿入しやすい。これにより、高電圧仕様とする場合に好ましいものとなる。
また、特許文献2においては、コイルエンドのねじり数が「2」と多く、コイル加工負荷が大きいため、絶縁皮膜が劣化するため高電圧機には適さなかった。これに対し、本実施形態では、図4に示すように、1つのコイルエンドにつき、周方向にコイルを倒した部分(曲げ部A)が一箇所設けられているとともに、ねじり部Bが一箇所設けられているだけであり、ねじり数(ねじった箇所)が「1」と少なく、コイル加工負荷が少なく、そのため絶縁皮膜が劣化することを抑制できる。これにより高電圧機に適している。このように、成形工程でのコイルねじり数は「1」のみであり、コイルエンドでのねじりの数を少なくすることができ、加工負荷を少なくすることができる。このようにコイル加工負荷を少なくできるためエナメル皮膜厚を薄くすることができる。よって低コスト化を図ることができ、高電圧機にも適し、使用範囲が広い。
(2)特許文献1においては、図15に示すように、コイル100は、巻線として平角線を用い、かつ、コイルはエッジワイズ曲げにより巻回してなるので、曲げ部の断面係数が高く加工負荷が大きいため作りにくい。また、曲げ半径(曲げR)が大きくなり、コイルエンド長が大きくなる。これに対し、本実施形態においては分布巻きコイルは巻線として平角線を用い、かつ、フラットワイズ曲げにより巻回されているので、容易に曲げ加工することができる。つまり、コイル巻取りはフラットワイズ曲げのため、加工負荷が少なく作りやすい。そのため低コスト化を図ることができる。
また、フラットワイズ曲げのため曲げ半径(曲げR)が小さく、また、コイル片方を外側に倒しているため、図2に示すように、コイルエンド長を小さくすることができ、小型化が可能である。
(3)分布巻きコイル30は、図5(a)に示したようにコイルエンド33,34においてねじり部Bと曲げ部Aとの間が、外径方向に凸となる湾曲形状に形成されているので、隣のコイルと干渉しにくくなり、他のコイルとの接触を避ける上で好ましい。
(4)コイル製造方法として、巻線を環状に巻取ることでコイルを形成する巻取り工程と、この巻取ったコイルにおける一対の挿入部のうちの一方の挿入部側の箇所でコイルエンドをねじるねじり工程と、一対の挿入部のうちの他方の挿入部側の箇所でコイルエンドを倒す曲げ工程とを有する。また、曲げ工程において、倒されたコイルをステータの軸方向に立ち上げる立ち上げ工程を有する。さらに、巻取ったコイルにおけるコイルエンドにおいて、ねじり工程により形成されたねじり部と曲げ工程により形成された曲げ部の間の巻線を外径方向に凸となる湾曲形状に整形する。
これらにより、上記(1),(2),(3)の構造を有するコイルが得られる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・図8に代わり図12の工程にてコイルを製作してもよい。このとき、図9の巻枠40に代わり図13に示す巻枠45を使用する。図13に示す巻枠45は台形形状をなし、図9の巻枠40における凹部40aが設けられていない。図12において、コイル巻取りの際に図13の巻枠45に平角線を巻取る。そして、成形工程において、図11のE部に示した凹部を成形する。その後、図8と同様に、曲げ部Aの形成(A部曲げ)、ねじり部Bの形成(B部ねじり)、コイルエンドR形成を行う。
・図7に代わり図14に示すように、一つのスロットに2つのコイルを挿入するとともに、そのコイルピッチを「5」としてもよい。例えば、図14においてスロット番号1においては挿入コイルの相は、U相コイルとU相コイルであり、スロット番号1の右隣のスロット番号2についてはV相コイルとU相コイルであり、スロット番号2の右隣のスロット番号3についてはV相コイルとV相コイルである。
・コイルの巻線として断面が長方形の平角線を用いたが、これに限ることはなく、断面が円形の丸線を用いて整列して巻いてもよい。
・電動機のステータに限ることなく、他の回転電機、例えば発電機のステータに適用してもよい。
・コイルの渡り部の凸部は円弧ではなくてもよく、湾曲していればよい。
・コイルの曲げ部Aは周方向に倒す箇所A1だけを形成してもよい。
・コイルの曲げ部Aは2回曲げであったが、3回以上曲げてもよい。
・コイルは台形に形成されていたが、台形に限定されない。
10…ステータ、20…ステータコア、21…端面、22…端面、30…分布巻きコイル、31…挿入部、32…挿入部、33…コイルエンド、34…コイルエンド、A…曲げ部、B…ねじり部、S1〜S48…スロット。

Claims (7)

  1. 環状をなし、内周に沿って内周に開口するスロットが複数配列されたステータコアと、
    前記ステータコアにおける前記複数のスロットのうちの対をなす2つのスロットに挿入される重ね巻きコイルと、
    を備えた回転電機のステータにおいて、
    前記重ね巻きコイルは、
    前記ステータコアの両端面のうちの一方の端面から突出しているコイルエンドにおいて、前記2つのスロットに挿入される挿入部のうちの一方の挿入部側の箇所でねじられたねじり部と、
    前記コイルエンドにおいて、前記2つのスロットに挿入される挿入部のうちの他方の挿入部側の箇所で周方向に倒された曲げ部と、を有し、
    前記曲げ部は、周方向に倒されたコイルをステータの軸方向に立ち上げる立ち上げ部を有することを特徴とする回転電機のステータ。
  2. 前記重ね巻きコイルは、巻取ったコイルの形状が、台形状をなし、台形の平行なる辺のうちの長い方の辺に凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機のステータ。
  3. 隣接する前記重ね巻きコイルのコイルエンドにおける互いに周方向に重なる部分の間の空間は前記コイルエンドにおける前記ステータの軸方向両端部間に渡り延びる略平面を含む形状をしていることを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機のステータ。
  4. 前記重ね巻きコイルは、巻線として平角線を用い、かつ、フラットワイズ曲げにより巻回してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転電機のステータ。
  5. 前記重ね巻きコイルは、前記コイルエンドにおいて前記ねじり部と前記曲げ部との間が、外径方向に凸となる湾曲形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転電機のステータ。
  6. 回転電機のステータにおけるコイル製造方法において、
    巻線を環状に巻取ることでコイルを形成する巻取り工程と、
    この巻取ったコイルにおける一対の挿入部のうちの一方の挿入部側の箇所でコイルエンドをねじるねじり工程と、
    一対の挿入部のうちの他方の挿入部側の箇所でコイルエンドを周方向に倒す曲げ工程とを有し、
    前記曲げ工程において、周方向に倒されたコイルをステータの軸方向に立ち上げる立ち上げ工程を有することを特徴とする回転電機のステータにおけるコイル製造方法。
  7. 前記巻取ったコイルにおけるコイルエンドにおいて、前記ねじり工程により形成されたねじり部と前記曲げ工程により形成された曲げ部の間の巻線を外径方向に凸となる湾曲形状に整形することを特徴とする請求項6に記載の回転電機のステータにおけるコイル製造方法。
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