JP5606794B2 - クレーンステー用摩擦ダンパー - Google Patents

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本発明は、タワークレーンによって建設される建築物と前記タワークレーンとの間に介設されるステーに装備されるクレーンステー用摩擦ダンパーに関する。
高層ビル等の建築物を建築する場合には、建築物と同様に、徐々に上方へ伸びていくタワークレーンが、建築される建築物の側に組み上げられていき、該タワークレーンによって建築物の対応階の建築作業がなされる。このような建築物に添設されて使用されるタワークレーンが地震や風等の影響を受けて破壊されることが抑制されるように、建築物との間に介設されるクレーンステーにダンパーを装備したものが提案されている(例えば下記特許文献1、2参照)。
特開2001−199680号公報(公報要約書参照) 特開2006−016101号公報(公報要約書参照)
前記特許文献1に開示された第1従来例としてのタワークレーンのマスト水平支持装置を図7を用いて説明すると、該第1従来例のタワークレーンのマスト水平支持装置107は、タワークレーンのマスト104に設けた取付金具115と、建築中のビル101の柱109に設けた取付金具117とを接続するタワークレーンのマスト水平支持装置107において、マスト104の取付金具115に取り付けられるステー110と、柱109の取付金具117に取り付けられるステー113と、両ステー110、113の間に介装した制震装置111とから構成されている。制震装置111としては公知のオイルダンパー等が使用される。
前記特許文献2に開示された第2従来例としての水平控え装置を図8を用いて説明すると、該第2従来例の水平控え装置201は次のように構成される。建物210と建物210の建設に用いられるタワークレーン220のポスト222との間に取り付けられ、タワークレーン220を水平方向に支持するように配置された略正方形状のフレーム240と、該フレーム240の4つの隅部の外側と建物210とを長短4つのステー材260にて接続し、フレーム240の4つの隅部の内側とタワークレーン220の周りのポスト取付部材230の4つの隅部とを接続する4つの摩擦ダンパー250とから構成される。摩擦ダンパー250の摺動方向とフレーム240の一辺とのなす角度θは略45°とされている。
このように構成された従来例にあって、前記図7の第1従来例のものでは、中震以上の地震や強風時にもオイルダンパー等から構成される制震装置111の存在によって、それらの揺れが吸収され、マスト水平支持装置およびタワークレーンが破壊することがなく、安全である。また前記図8の第2従来例のものでは、ポスト取付部材230の4つの隅部とフレーム240との間を接続する4つのオイルダンパーあるいは摩擦ダンパ−250とから構成されているので、フレーム240の水平面内においてダンパー250をX軸およびY軸を対称軸として略対称に配置でき、外力の入力方向がどの方向であっても充分な制震機能を発揮できることとなった。
しかしながら、これら従来の装置にあって、ステーあるいはフレーム内に介設されるダンパーとしてオイルダンパーあるいは摩擦ダンパーが採用されているが、オイルダンパーの場合は、構造が複雑でオイル等を封入して精度を要して高価になりがちであり、また、摩擦ダンパーの場合は、それ自体では制震時の摩擦移動はあるものの、初期値であるステーの長さ調整が不可能であるため、前記第1従来例のもののように制震装置111に同軸上にステー長さ調整装置112を付設する必要があり、部品数が増加して高価になりがちであった。
そこで本発明では、前記従来のクレーンステー用ダンパーの課題を解決して、初期値であるステー長さの調整が可能で、摩擦のみによる簡素な構造のダンパーにても、安全に制震作用が行え、低廉なクレーンステー用摩擦ダンパーを提供することを目的とする。
このため本発明は、タワークレーンによって建設される建築物と前記タワークレーンとの間に介設されるステーに装備されるクレーンステー用摩擦ダンパーにおいて、前記クレーンステー用摩擦ダンパーを、所定の摩擦力が得られる摩擦材を介して互いに摺動する内筒および外筒から構成するとともに、前記外筒の回転により内筒および外筒内に螺合された螺子部材間の間隔が調整されるターンバックル機能を有せしめたことを特徴とする。また本発明は、前記内外筒のうち、摩擦材が圧入される一方の筒と摩擦材との間の摩擦面を脱脂するとともに、前記摩擦材と他方の筒との間の摩擦面に油脂塗布したことを特徴とする。また本発明は、前記内筒の移動範囲における外筒の両端部外周に径大部を形成したことを特徴とするもので、これらを課題解決のための手段とする。
本発明によれば、タワークレーンによって建設される建築物と前記タワークレーンとの間に介設されるステーに装備されるクレーンステー用摩擦ダンパーにおいて、前記クレーンステー用摩擦ダンパーを、所定の摩擦力が得られる摩擦材を介して互いに摺動する内筒および外筒から構成するとともに、前記外筒の回転により内筒および外筒内に螺合された螺子部材間の間隔が調整されるターンバックル機能を有せしめたことにより、所定の摩擦力より小さな回転力で外筒を回転させることで、摩擦ダンパー自体にターンバックル機能を持たせることが可能となり、少ない部品で摩擦ダンパーとターンバックル機能とを兼用させて低廉なクレーンステー用摩擦ダンパーが得られる。
た、前記内外筒のうち、摩擦材が圧入される一方の筒と摩擦材との間の摩擦面を脱脂するとともに、前記摩擦材と他方の筒との間の摩擦面に油脂塗布した場合は、摩擦材が圧入される一方の筒と摩擦材との間の摩擦面の摩擦係数を摩擦材と他方の筒との間の摩擦面の摩擦係数よりかなり大きくできるので、その結果、摩擦材の圧入筒への圧入荷重が小さくてもよく、ブッシュ抜止め等が不要になり、部品点数の削減が可能となる。また、前記内筒の移動範囲における外筒の両端部外周に径大部を形成した場合は、摩擦材を圧入装着した内筒の移動により、外筒の両端部外周が押し広げられて摩擦荷重が低下することが有効に防止され、摩擦ダンパーとしての性能低下を防止できる。
本発明のクレーンステー用摩擦ダンパーの第1比較例を示す要部断面および平面図である。 本発明のクレーンステー用摩擦ダンパーの第1および第2比較例の設置例正面図である。 本発明のクレーンステー用摩擦ダンパーの第実施例を示す要部断面およびその側面図である。 同、第実施例の設置例正面図である。 本発明のクレーンステー用摩擦ダンパーの各実施例(図示は第実施例)の設置例の平断面図である。 本発明のクレーンステー用摩擦ダンパーの第実施例を示す要部断面およびその変形例断面図である。 第1従来例のタワークレーンのマスト水平支持装置の平断面図である。 第2従来例の水平控え装置の平断面図である。
以下、本発明のクレーンステー用摩擦ダンパーを実施するための好適な形態を図面に基づいて説明する。本発明のクレーンステー用摩擦ダンパーは、図1に示すように、タワークレーンによって建設される建築物と前記タワークレーンとの間に介設されるステーに装備されるクレーンステー用摩擦ダンパーにおいて、前記クレーンステー用摩擦ダンパー1を、所定の摩擦力が得られる摩擦材5を介して互いに摺動する内筒3および外筒2から構成するとともに、前記外筒2の回転により内筒3および外筒2内に螺合された螺子部材13、11間の間隔が調整されるターンバックル機能を有せしめたことを特徴とする。
比較例1
図1は本発明のクレーンステー用摩擦ダンパーの第1比較例を示す要部断面および平面図である。図2(A)はそのステー9への装着設置例を示す。図1(A)は本発明のクレーンステー用摩擦ダンパーの基本型とも言うべきもので、摩擦ダンパー1は、外筒部2Aと該外筒部2Aの建築物側の端部に径方向に延設される外筒フランジ2Bとから構成される外筒2と、その内周に内筒部3Aが嵌合されて建築物側の端部に径方向に延設される内筒フランジ3Bを有する内筒3とから構成される。内筒部3Aの外周には摩擦材となる圧入ブッシュ5が圧入されて、外筒部2Aの内周面との間に所定の摩擦力が得られるようにされる。内筒部3Aのステー9側(タワークレーン側)端部にはブッシュ抜止め17が螺合されてロック係止される。外筒フランジ2Bの内周面にはOリング18やシリコンスポンジが配設されて、塵埃の侵入が防止される。
また、前記内筒3と摩擦材5との間の摩擦面を脱脂するとともに、前記摩擦材5と外筒2との間の摩擦面にグリース等の油脂塗布を施すことによって、例えば、内筒3と摩擦材5との間の摩擦面の摩擦係数μを約20%、摩擦材5と外筒2との間の摩擦面の摩擦係数μを約5%と約1/4にすることができ、摩擦材5の内筒3への圧入荷重が小さくてよいので、その場合はブッシュ抜止め17が不要になる。なお、摩擦材5を管状の銅系合金で構成した場合、板厚誤差は少ないが(例えば、150mmφ5tで±0.13mm)、外径は±1.5%(±2.25mm)と大きく修正する必要がある。誤差は主として管状部材が楕円を呈するために生ずるので、摩擦材5の平均径を計測して精度良く機械加工された内筒3に摩擦材5を圧入することで摩擦材5が真円にされるので、摩擦材5を格別の修正を要することなくそのまま使用できる。なお図示はしないが、摩擦材5である圧入ブッシュを、外筒2の内周面に圧入することもできる。その場合は、外筒2と摩擦材5との間の摩擦面を脱脂するとともに、摩擦材5と内筒3との間の摩擦面にグリース等の油脂塗布を施せばよい。外筒2の内周面に圧入する摩擦材5は、板体を筒状に曲げ加工して圧入可能な諸元寸法としつつ軸方向に1つあるいは2つのスリットを設けた分割型としてもよい。
外筒2における外筒部2Aのステー9側端部にはステー取付部を構成するロッドベース4が挿入螺合され、外筒部2Aの外周から螺合係止されたロックビス等により固定される。該ロッドベース4には、図示省略のタワークレーン(図5の23参照)側に連結されるステー9の取付フランジ部等がステー取付ボルト7等により接続される。前記外筒2における外筒フランジ2Bと内筒3における内筒フランジ3Bとの間に、例えば円周上に4本の抜止めボルト6が挿入される。
抜止めボルト6における両端部のナット部間の範囲内で摩擦材5を介した外筒2と内筒3との間の摩擦移動すなわち摩擦ダンパーとして機能する移動が可能である。したがって、抜止めボルト6と外筒フランジ2Bとの間は遊嵌形態とされる。前記内筒3の内筒フランジ3Bの建築物側には一対の建築物取付ブラケット3Cが溶接等により固定される。一対の建築物取付ブラケット3Cの間の間隙に建築物26(図2参照)の足場等における適宜の板材を挟持させて取付ピン8等により固定する。取付ピン8の建築物取付ブラケット3Cへの軸支はブッシュを介し、C形止め輪等により抜け止めされる。
このように構成された基本型としての摩擦ダンパー1は、建築物26とタワークレーン23(図5)側に連結されたステー9との間に介設されて装備される。その際に、前記摩擦材5による外筒2と内筒3との間の所定の摩擦力よりも大きな軸方向(ステー9の長さ方向)の力を加えることにより、外筒2と内筒3との間の間隔を調整して、タワークレーン23と建築物26との間の寸法誤差に適合する適切な初期長さに調整される。摩擦ダンパー1の調整設置後には、地震や強風等に起因した振動により、建築物26とタワークレーン23との間に相対変位が生じた場合には、外筒2と内筒3との間の摩擦材5により効果的に減衰されて、タワークレーン23側および建築物26側に破壊等が生じることが防止される。そして、過大な振動が生じた場合でも、抜止めボルト6の存在によって外筒2からの内筒3の脱落が有効に防止されるので、安全に制震作用が行える。
比較例2
図2(B)は本発明のクレーンステー用摩擦ダンパーの第2比較例の設置例正面図である。本比較例では、前記比較例1の基本型としての摩擦ダンパー1に加えて、該摩擦ダンパー1と同軸上にターンバックル10を隣接して配設したことを特徴とする。このように構成したことによって、本比較例では、基本型としての摩擦ダンパー1自体が前述したように、初期値としての長さが調整可能な上に、さらにステー9との間にターンバックル10を配設したので、さらにタワークレーン23側と建築物26側との間の大きな設置誤差にまで対応が可能となり、その実用性が格段に向上することになる。
図3は本発明のクレーンステー用摩擦ダンパーの第実施例を示す要部断面およびその側面図である。図4は該第実施例の設置例正面図である。本実施例のものは、摩擦ダンパー1を、所定の摩擦力が得られる圧入ブッシュ等の摩擦材5を介して互いに摺動する内筒3および外筒2から構成するとともに、前記外筒2の回転により内筒3および外筒2内に螺合された螺子部材間の間隔が調整されるターンバックル機能を有せしめて構成したものである。詳述すると、ストレート状の外筒2の内周には外周面に圧入ブッシュ等からなる摩擦材5が圧入された内筒3が摩擦嵌合される。圧入ブッシュ5は内筒3のステー9側端部に螺合・ロック係止されたブッシュ抜止め17により抜け止めされる。
前記内筒3の建築物26側には、同軸上に第2内筒部12が溶接等により接続される。第2内筒部12の内筒3との接続部には径大部を構成する抜止めフランジ12Aが形成され、該フランジ12Aが外筒2の建築物26側の端部にビス止めされた内筒抜止め19によって抜け止めされる。該第2内筒部12の内周には右螺子螺合する右螺子部13が軸方向に調整可能に配置される。一方、前記外筒2のステー9側の端部にはロッドベース4が挿入螺合されて適宜のロックビス等により外筒2に固定される。ロッドベース4は外筒2と一体成形されてもよいが、製作の簡便化のために別体に構成されて螺合固定されるものである。該ロッドベース4の内周には左螺子部11が左螺子螺合されて軸方向に調整可能に配置される。
前記右螺子部13の建築物26側には補強リブ15Aを設けた建築物取付部15が溶接等により固定され、左螺子部11のステー9側には、図3(B)に示したような補強リブ14Aを設けたステー取付部14が形成される。該ステー取付部14には適宜の方式にてワークレーン23に接続されたステー9の端部フランジが接続され、前記建築物取付部15には図4に示されるような建築物取付ブラケット20により建築物に接続される。そして、前記外筒2の外周部(図示の例ではロッドベース4の外周部)には例えば4本のハンドル16が径方向に植設される。
図3および図4に示すように、前記ハンドル16を以って外筒2を回転させることで、摩擦材5により所定の大きな摩擦力が維持された内筒3および第2内筒部12とロッドベース4も共に回転する。これによって、第2内筒部12に右螺子螺合された右螺子部13とロッドベース4に左螺子螺合された左螺子部11とが進退してそれらの間の間隔が調整される。つまりターンバックル機能が発揮される。このように内筒2と外筒3との間に介設された摩擦材5の所定の高い摩擦力の存在によって、比較的小さな回転力により内筒2と外筒3とが一体回転してターンバックル機能を奏させるとともに、地震や強風等に起因する所定値を超える振動に対しては、大きな摩擦力により摩擦ダンパーとして制震作用を効果的に行うことができる。かくして、少ない部品で摩擦ダンパーとターンバックル機能とを兼用させて低廉なクレーンステー用摩擦ダンパーが得られる。
図5は本発明のクレーンステー用摩擦ダンパーの各実施例(図示は第実施例)の設置例の平断面図である。タワークレーン23によって建設される建築物26と前記タワークレーン23との間に介設されるステー9・・にクレーンステー用摩擦ダンパー1が装備される。タワークレーン23を構成する塔状体であるマスト24の適宜高さ位置の周囲に設置されたステーフレーム25の適宜部位と、建築物26側の足場等の適宜板状体の適宜部位との間にステー9・・が介設されて渡設される。ステー9における建築物26への取付部近傍に摩擦ダンパー1が介設されて装備される。図示の例は図3の実施例の摩擦ダンパー1が介設された例であるが、図2における比較例1および比較例2(ターンバックルが併用された例)の摩擦ダンパー1が介設されるものは図示しての説明を省略する。
図6は本発明のクレーンステー用摩擦ダンパーの第実施例を示す要部断面およびその変形例断面図である。図6(A)(および図3(A)のターンバックル機能付きの実施例のものあるいは図1(A)の比較例のものも同様)に示すように、摩擦材5による外筒2と内筒3との間の所定の摩擦力よりも大きな軸方向の力を加えて、外筒2と内筒3との間の間隔を調整して適切な初期長さを調整する場合、あるいは、地震や強風等に起因した振動により、建築物26とタワークレーン23との間に相対変位が生じた場合には、外筒2と内筒3との間の摩擦材5により効果的に減衰されつつ、摩擦材5を圧入装着した内筒3が外筒2内を移動することになる。その際、摩擦材5は外筒2を僅かながらも押し広げ(前記段落0016の諸元において約0.5mm程度)てしまう。内筒3の移動範囲における外筒2の両端部では容易に押し広げられて、摩擦荷重が低下することになる。本実施例では、前記内筒3の移動範囲における外筒2の両端部外周に径大部2Cを形成して、摩擦材5の移動により、外筒2の両端部外周が押し広げられて摩擦荷重が低下することを有効に防止するものである。
図6(B)は、内筒3の移動範囲における外筒2の両端部外周の径大部2Cとして、比較的軸方向に長く、厚みの小さい筒状の部材を溶接等により固定装着したものである。これにより、比較的厚みの小さい筒状の部材にても軸方向に長い区間において、外筒2の両端部外周が押し広げられるのが抑制される。図6(C)は、内筒3の移動範囲における外筒2の両端部外周の径大部2Cとして、比較的軸方向に短く、厚みの大きな筒状の部材を両端部より僅かに内側にて溶接等により固定装着したものである。これにより、比較的厚みの大きな筒状の部材にて高い耐力により外筒2の両端部外周が押し広げられるのが抑制されるので、結果的に軸方向に長い区間において、外筒2の両端部外周が押し広げられるのが抑制される。
以上、本発明の実施例について説明してきたが、本発明の趣旨の範囲内で、タワークレーンの形状、形式(タワークレーンの組上げ方式等)、建築物の種類およびその足場等によるステー等との接続形態、クレーンステー用摩擦ダンパーにおける摩擦材の形状(圧入ブッシュ形状の他、筒部材全てを摩擦材とすることもできる)、材質(銅系合金等)およびその設置部位(実施例では内筒外周側に設置されたが外筒内周側に設置することもできる)、規制機構の形状(比較例1および比較例2のように、内筒と外筒に形成されたフランジ間に貫通配置された抜止めボルトによるものの他、実施例のような第2内筒部の抜止めフランジと外筒端部にビス止めされた内筒抜止めとの抜止め構造を比較例1および比較例2に適用することもできる)、形式、摩擦ダンパーと同軸上に付設して配設されるターンバックルの形状、形式、クレーンステー用摩擦ダンパーにターンバックル機能を有せしめるための形状(実施例の、外筒に対するロッドベースの別体の螺合形態あるいはロッドベースの外筒に対する一体成形形態、内筒の第2内筒部との別形態、一体形態、左右の螺子部の形状等)、形式、タワークレーンと建築物との間のステーの接続形態およびそれらステーの配置形態、ステーにおける摩擦ダンパーの介設部位(建築物寄りからタワークレーンまでの適宜の部位が可能)等については適宜選定できる。また、実施例に記載の諸元はあらゆる点で単なる例示に過ぎず限定的に解釈してはならない。
本発明のクレーンステー用摩擦ダンパーは、タワークレーンによって建設される建築物と前記タワークレーンとの間に介設されるステーに装備されるが、タワークレーンが建築物の外側近傍に設置される場合の他、タワークレーンが建築物の内側に設置される場合にも適用できる。
1 摩擦ダンパー
2 外筒
2A 外筒部
2B 外筒フランジ
3 内筒
3A 内筒部
3B 内筒フランジ
3C 建築物取付ブラケット
4 ロッドベース
5 摩擦材(圧入ブッシュ等)
6 規制機構(抜止めボルト等)
7 ステー取付ボルト
8 取付ピン
9 ステー
17 ブッシュ抜止め
18 Oリング

Claims (3)

  1. タワークレーンによって建設される建築物と前記タワークレーンとの間に介設されるステーに装備されるクレーンステー用摩擦ダンパーにおいて、前記クレーンステー用摩擦ダンパーを、所定の摩擦力が得られる摩擦材を介して互いに摺動する内筒および外筒から構成するとともに、前記外筒の回転により内筒および外筒内に螺合された螺子部材間の間隔が調整されるターンバックル機能を有せしめたことを特徴とするクレーンステー用摩擦ダンパー。
  2. 前記内外筒のうち、摩擦材が圧入される一方の筒と摩擦材との間の摩擦面を脱脂するとともに、前記摩擦材と他方の筒との間の摩擦面に油脂塗布したことを特徴とする請求項1に記載のクレーンステー用摩擦ダンパー。
  3. 前記内筒の移動範囲における外筒の両端部外周に径大部を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載のクレーンステー用摩擦ダンパー。
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