JP5606548B2 - ファスナーストリンガー及びスライドファスナー - Google Patents

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Description

本発明は、連続状のファスナーエレメントが取着されたファスナーストリンガー及び同ファスナーストリンガーを有するスライドファスナーに関し、特に、ファスナーエレメントが着色材により着色されるファスナーストリンガーに関する。
一般に、スライドファスナーは、例えばコイル状又はジグザグ状に連続したファスナーエレメントがファスナーテープに取着された左右のファスナーストリンガーにより構成されている。この場合、コイル状又はジグザグ状に連続したファスナーエレメントは、熱可塑性の合成樹脂材料を押し出して線状のモノフィラメントを成形し、その後、得られたモノフィラメントの一部を一定間隔で押圧して噛合頭部を成形するとともに、同モノフィラメントをコイル状又はジグザグ状に成形することによって作製されている。
一般に、衣類やカバン類などには、従来から様々なデザインが施されており、また、商品の価値を高めることなどを目的として新しいデザインが求められている。最近では、このような衣類やカバン類などに使用されるスライドファスナーに対してもデザイン性が求められてきており、ファスナーテープやファスナーエレメントに様々な模様や色彩を施したものが市販されている。
ファスナーテープやファスナーエレメントに色彩を施す方法の1つとして、例えば、連続するファスナーストリンガーを染色用のビームに巻き付けて、そのファスナーストリンガーを巻き付けたビームごと染色釜に収容して染色を行うビーム染色(後染めとも言う)による染色方法や、連続するファスナーストリンガーを染色浴槽に浸しながら搬送し、その後、同ファスナーストリンガーに熱処理を行う連続染色方法などが知られている。
また、ファスナーテープやファスナーエレメントにデザイン性のある模様を付す方法として、インクジェット方式によってファスナーテープとファスナーエレメントとに絵柄などの模様をプリントした後、同ファスナーストリンガーに熱処理を行うことによって、ファスナーストリンガーを着色することも知られている。
例えば、インクジェット方式によってスライドファスナーを染色する方法及び装置については、特開平4−24004号公報(特許文献1)に記載されている。
なお、この特許文献1には、ファスナーエレメントが射出成形によりファスナーテープに取着されたスライドファスナーに対して、インクジェット方式による染色を行うことが主に説明されており、上述のような連続状のファスナーエレメントがファスナーテープに取着されたスライドファスナーを染色することについては具体的に記載されていない。
前記特許文献1に記載されているスライドファスナーの染色方法は、先ず、射出成形された合成樹脂製のファスナーエレメントを備えるスライドファスナーの一表面に対して、インクジェットノズルからインク滴を噴射することにより、スライドファスナーの表面に模様を形成する。その後、模様が付されたスライドファスナーに熱処理を行うことによって、スライドファスナーに付着した染料をファスナーテープとファスナーエレメントに染着させている。
特開平4−24004号公報
コイル状又はジグザグ状に成形された連続状のファスナーエレメントを有するファスナーストリンガー又はファスナーチェーンを着色する場合、一般に、上述のようなビーム染色による染色方法、連続染色方法、インクジェット方式による染色方法が用いられることが多い。
しかし、例えばビーム染色による染色方法を用いてファスナーストリンガーを染色する場合、染色処理を簡単に且つ低コストで行うことができるという利点を有するものの、ファスナーストリンガーを大きなビームに長く巻き付けて染色処理が行われるため、例えばたくさんの種類の模様を少量で製造する少量多数の製造に対応することが難しく、また、染色後のファスナーテープにへこんだような皺が残り易いという欠点があった。
また、ビーム染色による染色方法では、連続状のファスナーエレメントを有するファスナーストリンガーをビームに何層にも重ねて巻き付けたときに、各層に巻き付けられたファスナーエレメントの表面と、その次の層に巻き付けられたファスナーテープの裏面とが密接し、当該密接部分にて染料が塞き止められる。このため、染色釜内でビームに巻き付けられたファスナーストリンガーに染色を行う際に、ファスナーエレメント全体に染料が行き渡り難く、染色後のファスナーエレメントに染色ムラや染色不良を発生させることがあった。
一方、ファスナーストリンガーを着色するために、上述した連続染色方法や、インクジェット方式による着色方法を用いる場合、ファスナーストリンガーを所望の長さで容易に着色することができるため、ビーム染色による染色方法に比べて、少量多数の製造に対応し易いという利点を有する。
しかし、連続染色方法の場合、ビーム染色による染色方法のように染色浴槽内で加熱して染色を行うものではないため、染色浴槽に浸してから熱処理が行われるまでの間に、ファスナーエレメントの滑らかな表面上で染料の付着量が偏ってしまうことや、染料の一部が脱落してしまうことがあった。特に、連続状のファスナーエレメントは、合成樹脂製のモノフィラメントから成形されているため、染料を表面に塗布しただけではモノフィラメント内部に染料が浸み込まず、染色ムラや染色不良を生じさせる可能性が高かった。
また、インクジェット方式を用いてファスナーエレメントを着色する場合、例えばファスナーテープは、吹き付けられたインク滴が繊維に染み込むこと等によって定着するため、ファスナーテープに所望の模様を綺麗に形成することが可能である。しかし、ファスナーエレメントの滑らかな表面にインク滴を噴射した場合、エレメント表面に付着した各インク滴が、熱処理が行われるまで定着し難い。このため、隣り合うインク滴が互いに混ざり合って模様や色彩がにじむことにより輪郭がぼやけ易く、ファスナーエレメントに対しては、所望の模様をファスナーテープほど綺麗に形成できないという欠点があった。
更に、例えばインクジェット方式により顔料系インクを用いて連続状のファスナーエレメントに着色を行った場合、モノフィラメントの表面は滑らかであるため、例えばスライダーを摺動させたときや、スライドファスナーが他の物品に衝突したときなどに、ファスナーエレメントが受ける摩擦や衝撃によって顔料系インクがファスナーエレメントから脱落して色彩が剥がれ落ちる虞もあった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、ビーム染色による染色方法や連続染色方法を利用する場合にあっては、色ムラや染色不良を生じさせることなく安定してファスナーエレメントを着色することが可能であり、また、インクジェット方式により着色を行う場合にあっては、ファスナーテープと同様に所望の模様や色彩を綺麗に付与することが可能なファスナーストリンガーを提供すること、及び同ファスナーストリンガーを用いて構成されたスライドファスナーを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供されるスライドファスナー用ファスナーストリンガーは、基本的な構成として、モノフィラメントから成形された連続状のファスナーエレメントが、ファスナーテープのテープ側縁部に取着され、前記ファスナーエレメントの少なくとも一部に着色処理又は表面処理が施されるスライドファスナー用ファスナーストリンガーであって、前記モノフィラメントの周面には、前記モノフィラメントの長さ方向に沿って連続して突設された複数の凸条部と、各凸条部間に前記モノフィラメントの長さ方向に沿って連続して凹設された複数の凹溝部とを有し、前記凸条部と前記凹溝部との境界部を挟んで、前記凸条部の断面形態は凸状に湾曲し、前記凹溝部の断面形態は凹状に湾曲してなり、前記凸条部の凸状湾曲面と前記凹溝部の凹状湾曲面とが交互に連続して形成されてなり、前記モノフィラメントの断面において、隣接する前記凸条部の頂部を結ぶことにより区画される前記凹溝部の空間領域の断面積は、隣接する前記凹溝部の底部間を結ぶことにより区画される前記凸条部の断面積よりも大きく設定されてなることを最も主要な特徴とするものである。
本発明に係るファスナーストリンガーにおいて、前記凸条部の突出高さは、2.5μm以上200μm以下に設定されていることが好ましい。
また、前記モノフィラメントの断面において、前記凹溝部の底部を結んで形成される第1仮想円の直径は、前記凸条部の頂部を結んで形成される第2仮想円の直径に対して、80%以上の寸法を有していることが好ましい。
本発明に係るファスナーストリンガーでは、前記モノフィラメントの断面において、各凸条部の所定位置間の円周方向における間隔は、24μm以上200μm以下に設定されていることが好ましい。
また、前記凸条部は、前記モノフィラメントの周面に12以上72以下の個数で配されていることが好ましい。
更に、本発明のファスナーストリンガーでは、前記ファスナーエレメントが、噛合頭部と、前記噛合頭部からテープ幅方向に延出する上下脚部と、前記上下脚部の一方を前記ファスナーテープの長さ方向に隣接する前記ファスナーエレメントの前記上下脚部の一方に連結する連結部とを有し、少なくとも前記上下脚部に配された前記凸条部が、同上下脚部の延出方向に対してねじれていることが好ましい。
更にまた、本発明のファスナーストリンガーでは、前記モノフィラメントの断面において、前記凹溝部の凹状湾曲面における曲率は、前記凸条部の凸状湾曲面における曲率よりも小さく設定されていることが好ましい。
更に、前記モノフィラメントの断面において、前記凸条部の少なくとも1つは、頂部から一方側の前記凹溝部までに配される一曲面部と、同頂部から他方側の前記凹溝部までに配される他曲面部とが非対称的に構成されていることが好ましい。
また、本発明によれば、上述の構成を備えたファスナーストリンガーを左右一対で有するスライドファスナーが提供される。
このような本発明のスライドファスナーにおいて、前記ファスナーエレメントの上下脚部に配された前記凸条部が、前記上下脚部の噛合頭部からの延出方向に対してねじれて配され、前記上下脚部の延出方向に対する前記凸条部のねじれ方向が、左右の前記ファスナーストリンガーで反対向きにされていることが好ましい。
本発明に係るファスナーストリンガーは、モノフィラメントから成形された連続状のファスナーエレメントの少なくとも一部に着色処理又は表面処理が施されるものであって、連続状のファスナーエレメントが、モノフィラメントの長さ方向に沿って連続し、モノフィラメントの周面に配された複数の微細な凸条部と、各凸条部間に配された複数の微細な凹溝部とを有している。
また、モノフィラメントの断面において、隣接する凸条部の頂部を結ぶことにより区画される凹溝部の空間領域の断面積は、隣接する凹溝部の底部間を結ぶことにより区画される凸条部の断面積よりも大きく設定されている。ここで、凸条部とは、モノフィラメントの断面において、外周面が凸状に突出した部分を指し、凹溝部とは、モノフィラメントの断面において、外周面が凹状に窪んだ部分を指している。
なお、本発明において、ファスナーエレメントの上脚部又は下脚部に形成される複数の凸条部及び凹溝部は、互いに同じ方向を向いて配されていることが好ましく、更には、互いに平行に配されていることが特に好ましい。ここで、本発明のファスナーエレメントは連続状に成形されているため、ファスナーエレメントの曲線部分等では、凸条部を厳密に平行に配することはできない。従って、凸条部及び凹溝部が平行に配されているとは、主に上下脚部等の直線部分において、凸条部が略平行に配されていることを言う。
また、ファスナーエレメントに対して行う着色処理又は表面処理も特に限定されるものではない。ファスナーエレメントに行う着色処理としては、例えば前述のようなビーム染色による染色方法、連続染色方法、インクジェット方式により染料系インク又は顔料系インクを用いて着色する方法を好適に用いることができ、またその他にも、吹き付けによる塗装処理などを用いることができる。一方、ファスナーエレメントに行う表面処理としては、蒸着処理などの皮膜形成処理や、熱転写によりシート状のフィルムを貼着する処理などを用いることができる。
上述のように、連続状のファスナーエレメントにおいて、モノフィラメントの長さ方向に沿って連続して形成される複数の微細な凸条部と、複数の微細な凹溝部とが、モノフィラメントの周面に配されていることにより、モノフィラメントの周面全体に凹溝部を均等に設けることが可能となる。また、各凸条部及び各凹溝部が、モノフィラメントの長さ方向に沿って連続して配されていることにより(特に、互いに同じ方向を向いて平行に配されていることにより)、モノフィラメントの強度が、モノフィラメントの長さ方向において局部的に低下することも防止できる。
更に、各凸条部がモノフィラメントの長さ方向に沿って連続して配されていることにより、例えばスライドファスナーを構成してスライダーを摺動操作したときに、スライダーとファスナーエレメントとの間の抵抗がスライダーの摺動中に変化することを防止できるため、スライドファスナーの操作性に影響を及ぼすこともない。
また、本発明に係るファスナーストリンガーでは、例えばファスナーエレメントにビーム染色による染色方法を利用して染色を行う場合に、ファスナーエレメントの周面に、断面積の大きな空間領域を有する凹溝部がモノフィラメントの長さ方向に沿って配されていることにより、ファスナーストリンガーをビームに重ねて巻き付けて染色処理を行っても、凹溝部を介して染料をファスナーエレメント全体に円滑に行き渡らせることができる。このため、ファスナーエレメントに染色ムラや染色不良を生じさせることなく、ファスナーストリンガーを所望の色彩で均一に染色することができる。
更に、例えばファスナーエレメントに連続染色方法を利用して染色を行う場合に、ファスナーエレメントの周面に、断面積の大きな空間領域を有する凹溝部が配されていることにより、各凹溝部で染料を受け止めて安定して保持することができる。このため、染色浴槽に浸してから熱処理が行われるまでの間にファスナーエレメントの表面上にて染料の付着量が偏ることや、染料の一部が脱落することを抑制できる。従って、ファスナーエレメントに染色ムラや染色不良を生じさせることなく、ファスナーストリンガーを所望の色彩で均一に染色することができる。
更にまた、例えばファスナーエレメントにインクジェット方式を利用して着色を行う場合に、ファスナーエレメントの周面に、断面積の大きな空間領域を有する凹溝部が配されていることにより、ファスナーエレメントの表面に噴射されたインク滴を凹溝部で受け止めて、エレメント表面に付着したインク滴を安定して定着させることができる。
これにより、エレメント表面に付着した隣り合うインク滴同士が混ざり合うことを防止できるため、ファスナーエレメントに付される模様がにじむ(模様や色彩の輪郭がぼやける)ことを防いで、その模様の輪郭をくっきりと綺麗に形成することができる。従って、ファスナーエレメントに対して、所望の模様をファスナーテープと同様に綺麗に付与することが可能となる。
しかも、例えばインクジェット方式により顔料系インクを用いて連続状のファスナーエレメントに着色を行った場合に、その顔料系インクをファスナーエレメント表面の各凹溝部で受け止めて安定して保持することができる。このため、例えばスライダーを摺動させたときや、スライドファスナーが他の物品に衝突したときなどに、ファスナーエレメントが受ける摩擦や衝撃によって顔料系インクがファスナーエレメントから脱落することも効果的に抑制できる。
また、例えばファスナーエレメントに対して、吹き付けにより塗装を行う着色処理、又は、真空蒸着処理などの皮膜形成処理や熱転写によりシート状のフィルムを貼着する処理を含む表面処理を行う場合に、ファスナーエレメントの周面に、断面積の大きな空間領域を有する凹溝部が配されていることにより、ファスナーエレメントの表面と、同表面上に形成される皮膜(塗装膜などを含む)又は同一表面上に貼着されるフィルムとの接着性又は固着性を向上させることができる。従って、ファスナーエレメント上に配される皮膜又はフィルムを剥離し難くして、ファスナーストリンガーの品質を長期に渡り安定して保持することができる。
このような本発明のファスナーストリンガーにおいて、前記凸条部の突出高さは、2.5μm以上200μm以下に設定されている。各凸条部の突出高さが2.5μm以上に設定されることにより、各凹溝部を深く形成して、凹溝部における空間領域の断面積を大きく確保することができる。
このため、ビーム染色による染色処理の場合では、凹溝部を介して染料をより円滑にファスナーエレメント全体に行き渡らせることができる。また、連続染色方法の場合では、各凹溝部で染料を確実に受け止めて保持することができる。更に、インクジェット方式による着色の場合では、各凹溝部でインク滴を確実に受け止めて定着させることができる。
一方、各凸条部の突出高さが200μm以下に設定されていることにより、スライドファスナーの使用に耐えられるようなファスナーエレメント(モノフィラメント)の強度を安定して確保することができ、また、ファスナーエレメントを見たときに、エレメントの表面がギザギザしている感じを与えることを抑えられる。
この場合、モノフィラメントの断面において、凹溝部の底部を結んで形成される第1仮想円の直径は、凸条部の頂部を結んで形成される第2仮想円の直径に対して、80%以上の寸法、好ましくは90%以上の寸法を有している。
これにより、スライドファスナーの使用に耐えられるようなファスナーエレメント(モノフィラメント)の強度を安定して確保することができる。なお、第2仮想円の直径に対する第1仮想円の直径の割合の上限は特に限定されないが、凹溝部における空間領域の断面積の大きさを適切に確保するためには、第1仮想円の直径は、第2仮想円の直径に対して99%以下の寸法を有していることが好ましい。
ここで、第1及び第2仮想円は、上述のように凹溝部の底部及び凸条部の頂部をそれぞれ結んで形成される仮想上の円であり、第1及び第2仮想円は、全ての凹溝部の底部及び全ての凸条部の頂部を結んで形成されることが好ましいが、全ての凹溝部の底部又は全ての凸条部の頂部を結ぶような仮想上の円を形成できない場合には、全ての凹溝部の底部又は全ての凸条部の頂部との間隔が最小になるような近似的な仮想上の円を第1仮想円又は第2仮想円とすることができる。
本発明に係るファスナーストリンガーでは、モノフィラメントの断面において、各凸条部の所定位置間の円周方向における間隔は、24μm以上200μm以下に設定されている。ここで、各凸条部の所定位置間の円周方向における間隔とは、例えば、各凸条部の頂部間の円周方向における間隔や、各凸条部の一方側の端部(裾部)間の円周方向における間隔を言い、所謂凸条部のピッチのことを指す。各凸条部間の間隔が24μm以上200μm以下に設定されていることにより、各凸条部間に配される凹溝部の空間領域を適切な大きさで確保することができる。
また、凸条部は、モノフィラメントの周面に12以上72以下の個数で、好ましくは12以上48以下の個数で配されている。これにより、モノフィラメントの周面全体に凹溝部を適切な間隔で設けることができる。このため、ビーム染色による染色処理の場合では、凹溝部を介してより円滑に染料をファスナーエレメント全体に行き渡らせることができる。また、連続染色方法の場合では、各凹溝部で染料を確実に受け止めて保持することができる。更に、インクジェット方式による着色の場合では、各凹溝部でインク滴を確実に受け止めて定着させることができる。
更に、本発明のファスナーストリンガーにおいて、ファスナーエレメントは、噛合頭部と、噛合頭部からテープ幅方向に延出する上下脚部と、上下脚部の一方をファスナーテープの長さ方向に隣接するファスナーエレメントの上下脚部の一方に連結する連結部とを有しており、少なくとも上下脚部に配された凸条部は、同上下脚部の延出方向に対してねじれて(傾斜して)配されている。
このように凸条部と各凸条部間に配される凹溝部とが、上下脚部の延出方向に対してねじれていることにより、各凹溝部がモノフィラメントの周面を廻るように配される。このため、例えばファスナーストリンガーにビーム染色による染色処理を行う際に、ファスナーストリンガーがビームに重ねて巻き付けられて、各層に巻き付けられたファスナーエレメントの表面と、その次の層に巻き付けられたファスナーテープの裏面とが密接している状態でも、ねじれて配された凹溝部を介して、ファスナーエレメントの密接している表面にも染料を行き渡らせ、ファスナーエレメント全体を安定して染色することができる。
また、本発明のファスナーストリンガーでは、モノフィラメントの断面において、凹溝部の凹状湾曲面における曲率は、凸条部の凸状湾曲面における曲率よりも小さく設定されている。これにより、凹溝部を円周方向に幅広く形成することができるため、ビーム染色による染色処理を行う場合では、凹溝部を介してより安定して染料をファスナーエレメント全体に行き渡らせることができる。また、連続染色方法の場合では、各凹溝部で染料を受け止めて安定して保持することができる。更に、インクジェット方式による着色の場合では、各凹溝部でインク滴を受け止めて安定して定着させることができる。また、凹溝部の凹状湾曲面における曲率が、凸条部の凸状湾曲面における曲率よりも小さい場合、凹溝部を円周方向に幅広く形成しても、凹溝部の深さを相対的に浅くすることができるため、モノフィラメントの強度を安定して確保することができる。
更に、モノフィラメントの断面において、凸条部の少なくとも1つは、頂部から一方側の凹溝部までに配される一曲面部と、同頂部から他方側の凹溝部までに配される他曲面部とが非対称的に構成されている。本発明のファスナーストリンガーでは、上述のようにファスナーエレメントの周面に複数の凸条部と凹溝部とが配されているため、これらの凸条部及び凹溝部にて光を拡散反射(乱反射)させることにより、モノフィラメントの艶を低減又は消失させることができる。特に、凸条部の少なくとも1つが、頂部を挟んで左右非対称に形成されていることにより、凸条部の一曲面部と他曲面部とで光の反射が一律にならないようにして、光をより効果的に拡散反射させることができるため、モノフィラメントの艶を効果的に低減又は消失させることができる。
そして、上述の構成を備えたファスナーストリンガーを左右一対で有する本発明のスライドファスナーは、モノフィラメントの長さ方向に沿って連続して形成される複数の微細な凸条部と複数の微細な凹溝部とがモノフィラメントの周面に配されており、且つ、モノフィラメントの断面において、各凹溝部の空間領域の断面積が、各凸条部の断面積よりも大きく設定されている。
このような本発明のスライドファスナーは、ファスナーストリンガー又はファスナーチェーンに、ビーム染色による染色処理や連続染色方法による染色処理が行われることにより、ファスナーエレメントに染色ムラや染色不良が生じることを防ぎ、見栄えの向上したスライドファスナーとなる。また、同スライドファスナーは、ファスナーストリンガー又はファスナーチェーンに、インクジェット方式を利用して着色処理が行われることにより、ファスナーエレメントに付される模様の輪郭が綺麗に形成され、見栄えの向上したスライドファスナーとなる。
また、本発明のスライドファスナーでは、ファスナーエレメントの上下脚部に配された凸条部が、同上下脚部の噛合頭部からの延出方向に対してねじれて配されており、また、上下脚部の延出方向に対する凸条部のねじれ方向が、左右のファスナーストリンガーで反対向きにされている。これにより、同スライドファスナーを着色した際に、左右のファスナーストリンガー間で対称的な関係を有するため、左右のファスナーストリンガー間で見栄えに違和感が生じることを防止できる。
図1は、本発明の実施形態に係るスライドファスナーを示す正面図である。 図2は、同スライドファスナーの要部を拡大して示す要部拡大図である。 図3は、同スライドファスナーに配されたファスナーエレメントの上脚部における断面図である。 図4は、同上脚部における断面を模式的に示した模式図である。 図5は、同ファスナーエレメントの上脚部における断面を拡大した拡大断面図である。 図6は、同上脚部の要部における断面を模式的に示した模式図である。 図7は、モノフィラメントを押出成形する押出成形用ノズルの吐出孔部の形状を模式的に説明する図である。 図8は、本発明の他の実施形態に係るスライドファスナーを示す断面図である。 図9は、モノフィラメントの周面に12個の凸条部が配されたファスナーエレメントの上脚部における断面図である。 図10は、同ファスナーエレメントの上脚部における断面を拡大した拡大断面図である。 図11は、モノフィラメントの周面に36個の凸条部が配されたファスナーエレメントの上脚部における断面図である。 図12は、同ファスナーエレメントの上脚部における断面を拡大した拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下で説明する実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。
例えば、以下の実施形態において説明する連続状のファスナーエレメントは、モノフィラメントをコイル状に成形することによって形成されているが、本発明はこれに限定されず、連続状のファスナーエレメントが、モノフィラメントをジグザグ状に成形することによって形成されていても良い。
ここで、図1は、本実施形態に係るスライドファスナーを示す正面図であり、図2は、同スライドファスナーの要部を拡大して示す要部拡大図である。また、図3は、同スライドファスナーに配されたファスナーエレメントの上脚部における断面図であり、図4は、同上脚部における断面を模式的に示した模式図である。更に、図5は、同ファスナーエレメントの上脚部における断面を拡大した拡大断面図であり、図6は、同上脚部の要部における断面を模式的に示した模式図である。なお、図4及び図6においては、本発明の特徴を判り易くするために、断面をハッチングではなく、白地で表示している。
また、以下の説明において、前後方向とは、ファスナーテープの長さ方向を指し、スライダーが摺動する摺動方向と同じ方向である。また、左右方向とは、ファスナーテープのテープ幅方向を指すものとし、ファスナーテープのテープ面に平行で、且つ、テープ長さ方向に直交する方向を指すものとする。更に、上下方向とは、ファスナーテープのテープ面に直交するテープ表裏方向を指し、特に、ファスナーテープに対してファスナーエレメントが取着されている側の方向を上方とし、その反対側の方向を下方と規定する。
本実施形態に係るスライドファスナー1は、左右一対のファスナーストリンガー10と、同ファスナーストリンガー10のエレメント列21の一端側に固着された上止具6と、同ファスナーストリンガー10のエレメント列21の他端側に固着された下止具7と、エレメント列21に沿って摺動可能に取り付けられたスライダー8とを有している。
同スライドファスナー1は、スライダー8を上止具6側に向けて摺動させることにより、左右のエレメント列21を噛合させてスライドファスナー1を閉鎖し、また、スライダー8を下止具7側に向けて摺動させることにより、左右のエレメント列21を分離させてスライドファスナー1を開くことが可能な、所謂スタンダードタイプのスライドファスナーとして構成されている。なお、このスライドファスナー1における上止具6、下止具7、及びスライダー8は、従来から一般的に用いられているものと同様に構成されている。
このようなスライドファスナー1を構成する左右のファスナーストリンガー10は、細幅状に織成されたファスナーテープ11と、ファスナーテープ11のテープ側縁部11bに沿って配されたエレメント列21とを有しており、同エレメント列21は、コイル状に連続したファスナーエレメント20が、後述するように上下脚部23,24内に芯紐27を挿通させた状態で、縫製糸28の二重環縫いによりファスナーテープ11に縫着されることによって構成されている。なお、本発明では、芯紐27を設けずにファスナーエレメント20をファスナーテープ11に縫着することによってエレメント列21を構成することも可能である。
本実施形態のファスナーテープ11は、衣服や鞄などのファスナー被着製品に縫い付けられる部分となるテープ主体部11aと、テープ主体部11aの一側縁側に配され、ファスナーエレメント20が取着されるテープ側縁部11b(エレメント取付部と呼ぶこともある)とを有している。
なお、本実施形態におけるファスナーテープ11は織組織により構成されているが、本発明においてファスナーテープ11の構成は特に限定されるものではなく、例えばファスナーテープ11を形成する経糸及び緯糸の材質や太さは任意に設定することができ、また、ファスナーテープ11を編組織により構成することも可能である。
本実施形態のファスナーエレメント20は、連続したコイル形状を有しており、以下で詳述するように、ポリアミドやポリエステル等の熱可塑性樹脂からなるモノフィラメント30を成形することによって構成されている。なお、本実施形態のファスナーエレメント20は、後述するように、ビーム染色に染色処理、連続染色方法による染色処理、又はインクジェット方式による着色処理などが施されるが、これらの着色処理が行われる前のファスナーエレメント20の色彩は特に限定されず、また、ファスナーエレメント20は透明に構成されていても良い。例えばファスナーエレメント20が透明に構成されている場合、同ファスナーエレメント20の全体を例えば同じ色で着色した際に、ファスナーエレメント20の色彩をより均一に見せることができる。
このファスナーエレメント20は、前後方向(ファスナーテープ11の長さ方向)に張り出すように形成された噛合頭部22と、同噛合頭部22からテープ内方に向けてテープ幅方向に延出した一対の上下脚部23,24と、上脚部23又は下脚部24の延端部と前後方向に隣接するファスナーエレメント20の下脚部24又は上脚部23とを連結する連結部25とを有している。
なお、例えばファスナーエレメントがジグザグ状に成形されている場合、そのジグザグ状のファスナーエレメントは、噛合頭部と、同噛合頭部からテープ内方に向けてテープ幅方向に延出した一対の上下脚部と、前後方向に隣接するファスナーエレメント間を連結する連結部とを有しており、各ファスナーエレメントの上脚部は前方又は後方に隣接するファスナーエレメントの上脚部と連結部を介して連結され、また、各ファスナーエレメントの下脚部は後方又は前方に隣接するファスナーエレメントの下脚部と連結部を介して連結されている。この場合、ファスナーエレメントの上脚部と下脚部の間には、ファスナーテープが位置する。
また、同ファスナーエレメント20の周面には、ファスナーエレメント20を構成するモノフィラメント30の長さ方向に沿って連続するように突設された複数の凸条部31と、各凸条部31間に凹設された複数の凹溝部32とが設けられており、これらの複数の凸条部31及び凹溝部32は互いに平行に配されている。
なお、本発明において、凸条部31及び凹溝部32の形状は特に限定されるものではないが、例えばモノフィラメント30の断面を見たときに凸条部31及び凹溝部32の外周面が角張った形状を有している場合、凸条部31がスライダー8との摩擦により削れ易くなることや、スライダー8がファスナーエレメント20に引っ掛かり易くなってスライダー8の摺動性を低下させる虞があるため、凸条部31及び凹溝部32の外周面は湾曲面状に形成されていることが好ましい。
ここで、モノフィラメント30の断面を見たときに、各凸条部31において、モノフィラメント30の中心位置から半径方向に最も離れている地点又は部分をその凸条部31の頂部と規定する。即ち、凸条部31の頂部は、凸条部31の先端で、モノフィラメント30の断面図において仮想的に描くことができる後述の第1仮想円33又は第2仮想円34の中心部からの寸法が最も大きい位置とすることができる。
一方、各凹溝部32において、モノフィラメント30の中心位置から半径方向に最も近い地点又は部分をその凹溝部32の底部と規定する。この場合、隣り合う2つの凸条部31の頂部を結ぶ線の中点と、モノフィラメント30の断面図における第1仮想円33又は第2仮想円34の中心部とを通る半径方向の直線が、凹溝部32と交わる位置を、凹溝部32の底部と近似しても良い。
本実施形態において、ファスナーエレメント20を構成するモノフィラメント30の最大直径は0.74mmに設定されている。ここで、モノフィラメント30の最大直径とは、後述するように、各凸条部31の頂部を結んで形成される第2仮想円34の直径を言う。
また、例えば図3〜図6に上脚部23におけるモノフィラメント30の断面を示したように、同モノフィラメント30の周面には、18個の凸条部31が略等間隔で配されている。また、各凸条部31の頂部間の円周方向における間隔(以下、この間隔を、凸条部31のピッチと記す)は、24μm以上200μm以下に設定されており、同モノフィラメント30における凸条部31のピッチの平均を求めたところ、そのピッチの平均は129μmであった。
なお、凸条部31は、後述するようにファスナーエレメント20に成形する際にその形状が潰されて変形することがあるため、凸条部31の形状によっては頂部の地点が明確に判断することができない場合もある。この場合、モノフィラメント30の最大直径から円周を求めて、その円周を凸条部31の個数で除することによって凸条部31のピッチの平均を求めても良く、その凸条部31のピッチの平均は24μm以上200μm以下であることが好ましい。
また、モノフィラメント30の断面において、1つの凹溝部32の円周方向の寸法は、1つの凸条部31の円周方向の寸法よりも大きく設定されている。このように凹溝部32が凸条部31よりも円周方向の寸法を大きくして形成されていることにより、各凹溝部32で染料を安定して保持したり、インクを安定して定着させたりすることができる。
ここで、凹溝部32の円周方向の寸法とは、凹溝部32において凹状湾曲面が形成されている範囲の円周方向における寸法であり、凸条部31の円周方向の寸法とは、凸条部31において凸状湾曲面が形成されている範囲の円周方向における寸法であり、この場合に凸条部31と凹溝部32との境界部は、外周面が凸状湾曲面から凹状湾曲面に変化する変曲点となる部位により構成される。
なお、例えば後述するように凸条部31が潰されて凸条部31の形態が崩れている場合などでは、モノフィラメント30の断面写真において、凸条部31及び凹溝部32の外周面について近似する円弧状の湾曲線を仮想的に描いて、その仮想の湾曲線に基づいて凸条部31及び凹溝部32の円周方向の寸法を求めても良い。
同ファスナーエレメント20において、各凸条部31の突出高さは、2.5μm以上200μm以下の範囲に設定されており、また、全ての凸条部31における突出高さの平均は、5μm以上100μm以下に設定されている。実際に、本実施形態のようにモノフィラメント30の最大直径が0.74mmに設定されている場合は、各凸条部31にの突出高さは5μm以上150μm以下の範囲(特に、5μm以上50μm以下)に設定され、全ての凸条部31における突出高さの平均は10μmであった。
このように各凸条部31の突出高さが2.5μm以上であることにより、各凹溝部32を深く形成して、後述するように凹溝部32における空間領域の断面積35を大きく確保することができる。一方、各凸条部31の突出高さが200μm以下であることにより、モノフィラメント30の強度を保障する領域の断面積(即ち、モノフィラメント30において、凸条部31及び凹溝部32が設けられている円周領域よりも内側の領域の断面積)を適切に確保して、ファスナーエレメント20がスライドファスナー1の使用に耐え得る強度を安定して得ることができる。
また、各凸条部31の突出高さが200μm以下であれば、ファスナーエレメント20を見たときに、エレメントの表面がギザギザ又はザラザラしている感じを与えることを抑えられる。更に、凸条部31の突出高さを低くすることにより、スライドファスナー1において左右のファスナーエレメント20を噛合させる際に、左右の噛合頭部22を交互に円滑に噛み合わせられるとともに、所定のチェーン横引き強度を安定して得ることができる。
なお本発明において、凸条部31の突出高さを測定するためには、モノフィラメント30の断面において、先ず、隣り合う2つの凸条部31の頂部を結ぶ第1仮想線を描き、両凸条部31間に配される凹溝部32において前記仮想線から最も離れている地点を基準点として決定する。次に、モノフィラメント30の断面における中心位置を中心とする円であって当該基準点を通る円に対して、同基準点から接線を描くとともに、その接線に平行で、且つ、凸条部31の頂部を通る第2仮想線を描く。そして、接線と第2仮想線との間の寸法を測定することにより、凸条部31の突出高さが求められる。
また、上脚部23及び下脚部24におけるモノフィラメント30の断面において、各凹溝部32の底部を結んで形成される第1仮想円33の直径は、各凸条部31の頂部を結んで形成される第2仮想円34の直径に対して、80%以上の寸法、好ましくは90%以上の寸法を有している。
特に本実施形態の場合、各凹溝部32の底部を結んで形成される第1仮想円33の直径は0.72mmであり、各凸条部31の頂部を結んで形成される第2仮想円34の直径(モノフィラメント30の最大直径)は、0.74mmであるため、第2仮想円34の直径に対する第1仮想円33の直径の割合は、97%に設定されている。
更に、図5及び図6に示したように、互いに隣接する凸条部31の頂部を仮想的に結ぶことにより区画される各凹溝部32の空間領域の断面積35は、互いに隣接する凹溝部32の底部間を仮想的に結ぶことにより区画される各凸条部31の断面積36(図6にてハッチングを施した部分の面積)よりも大きく設定されている。
なお、各凹溝部32の空間領域の断面積35が各凸条部31の断面積36よりも大きいことが好ましいが、本発明において、凹溝部の空間領域の断面積が凸条部の断面積よりも大きいとは、所定数の凹溝部32の空間領域の断面積35が所定数の凸条部31の断面積36よりも大きく形成されている場合や、また、各凹溝部32の空間領域の断面積35の平均が各凸条部31の断面積36の平均よりも大きく形成されている場合を含むものとする。
上述のように本実施形態のファスナーエレメント20では、各凸条部31の突出高さが所定の範囲の大きさに制御されており、また、第2仮想円34の直径に対する第1仮想円33の直径の割合も97%と大きいため、モノフィラメント30の周面に、上述のような空間領域を有する複数の凹溝部32が形成されていても、スライドファスナー1としての使用に耐えられるようなモノフィラメント30の強度を適切に確保することができる。また、同ファスナーエレメント20では、各凸条部31及び各凹溝部32が互いに平行に配されているため、モノフィラメント30の強度が、モノフィラメント30の長さ方向において局部的に低下することも防止できる。
本実施形態のファスナーエレメント20では、モノフィラメント30の断面において凸条部31及び凹溝部32の形態を見たときに、全ての凹溝部32のうちの少なくとも1つの凹溝部32の凹状湾曲面における曲率が、同凹溝部32に隣接する凸条部31の凸状湾曲面における曲率よりも小さく設定されており、凹溝部32の湾曲面の曲がり具合が、凸条部31の湾曲面よりも緩やかになっている。
これにより、凹溝部32を円周方向に幅広く形成することができるため、各凹溝部32で染料を安定して保持したり、インクを安定して定着させたりすることができる。またこの場合、凹溝部32を円周方向に幅広く形成しても、凹溝部32の深さを相対的に浅くすることができるため、モノフィラメント30の強度を安定して確保することができる。
なお、例えば後述するように凸条部31が潰されて凸条部31の形態が崩れている場合などでは、モノフィラメント30の断面写真において、凸条部31及び凹溝部32の外周面について近似する円弧状の湾曲線を仮想的に描いて、その仮想の湾曲線に基づいて凸条部31の凸状湾曲面における曲率や、凹溝部32の凹状湾曲面における曲率を求めても良い。
特にこの場合、モノフィラメント30の周面に配される少なくとも1つの凸条部31は、モノフィラメント30の断面において、頂部から円周方向の一方側の凹溝部32までに配される一方の曲面部と、同頂部から円周方向の他方側の凹溝部32までに配される他方の曲面部とが非対称的に構成されている。
本実施形態のファスナーストリンガー10では、ファスナーエレメントの周面に複数の凸条部31と複数の凹溝部32とが配されているため、これらの凸条部31及び凹溝部32にて光を拡散反射させることにより、モノフィラメントの艶を低減又は消失させることができる。特に、上述のようにモノフィラメント30の断面を見たときに、凸条部31が頂部を挟んで左右で非対称となるように形成されていれば、当該凸条部31の一方の曲面部と他方の曲面部とで光の反射の仕方を異ならせて光をより効果的に拡散反射させることができるため、モノフィラメント30の艶をより一層低減させ、又はより確実に消失させることができる。
更にまた、本実施形態のファスナーエレメント20では、図2に示したように、上下脚部23,24に配された凸条部31及び凹溝部32の配設方向が、上下脚部23,24の延出方向であるテープ幅方向に対してねじれた(傾斜した)状態となっている。
特に本実施形態の場合、スライドファスナー1を正面側から見たときに(図1を参照)、上下脚部23,24上の凸条部31及び凹溝部32は、噛合頭部22側から連結部25に向けて、前方側(上止具6側)へ傾斜するようにねじれて配されている。
特に本実施形態の場合、スライドファスナー1を正面側から見たときに(図1を参照)、上脚部23上の凸条部31及び凹溝部32は、噛合頭部22側から連結部25に向けて、前方側(上止具6側)へ傾斜するようにねじれて配されている。この場合、上脚部23上の凸条部31及び凹溝部32は、互いに平行で同じ方向に傾斜するようにねじれている。
下脚部24は、スライドファスナー1を正面側から見たときに、上脚部23の下側に位置するため見えないが、コイル状のファスナーエレメント20を正面と反対側の背面側から見たときに、下脚部24上の凸条部31及び凹溝部32は、噛合頭部22側から連結部25に向けて、前方側(上止具6側)へ傾斜するようにねじれて配されている。
なお本発明において、凸条部31及び凹溝部32のねじれる方向は、本実施例1の場合とは反対の向きであっても良い。つまり、ファスナーエレメント20の上脚部23を正面側から見たときに、噛合頭部22側から連結部25に向けて、後方側(下止具7側)へ傾斜するようにねじれて配されていても良い。
本実施形態の場合、下脚部24上の凸条部31及び凹溝部32は、互いに平行で同じ方向に傾斜するようにねじれている。なお、上下脚部の凸条部31及び凹溝部32のねじれる方向は、ジグザグ状のファスナーエレメントでも同様である。
このため、左右のファスナーエレメント20を噛合させてスライドファスナー1を閉じた場合、右側のファスナーエレメント20の上下脚部23,24に配される凸条部31及び凹溝部32と、左側のファスナーエレメント20の上下脚部23,24に配される凸条部31及び凹溝部32とは、互いに反対方向を向くように対称的にねじれた状態となる。
即ち、左右の各ファスナーエレメント20をそれぞれファスナーテープ11に縫い付けて左右のファスナーストリンガー10を構成したときに、左側のファスナーストリンガー10においてファスナーエレメント20の凸条部31及び凹溝部32のねじれる方向と、右側のファスナーストリンガー10においてファスナーエレメント20の凸条部31及び凹溝部32のねじれる方向とは相違する。ここで、ねじれる方向の相違とは、左右一方のファスナーエレメント20の上下脚部23,24上の凸条部31又は凹溝部32のねじれによる傾斜の延長線と、他方のファスナーエレメント20の上下脚部23,24上の凸条部31又は凹溝部32のねじれによる傾斜の延長線とが、互いに角度をもって交差することである。なお、例えば凸条部31又は凹溝部32のねじれによる傾斜が円弧状である場合には、傾斜の延長線はその円弧の接線とすることができる。
次に、本実施形態に係るファスナーストリンガー10を製造する方法について説明する。
先ず、ファスナーテープ11とファスナーエレメント20とを準備する。ファスナーテープ11は、例えば織機を用いて経糸の開口内にキャリアーバーを往復運動させて緯糸を挿入することにより、所望の織組織で織成される。
また、ファスナーテープ11とは別にファスナーエレメント20を得るために、先ず、図7に示したような押出成形用ノズル40を用いて、ポリアミドやポリエステル等の熱可塑性樹脂からなるモノフィラメント30を押出成形する。このとき、押出成形用ノズル40の吐出孔部41の形状が、吐出孔部41の周縁部に18個の凸部42を有する歯車状に形成されている。また、吐出孔部41の凸部42と各凸部42間に形成される凹部43とは対称的な形状を有し、凸部42の凸状湾曲面における曲率と凹部43の凹状湾曲面における曲率とは略同じ大きさに設定されている。
このため、当該押出成形用ノズル40から熱可塑性樹脂を押出成形することにより、長さ方向に沿って連続し、互いに平行に配される複数の凸条部31と、各凸条部31間に配される複数の凹溝部32とが周面全体に配されたモノフィラメント30が得られる。なお、この押出成形によって得られるモノフィラメント30の最大直径は、2.2mm程度である。
続いて、上述のように押出成形されたモノフィラメント30に対して延伸加工を行う。この延伸加工を行うことにより、モノフィラメント30の線径を小さくするとともに、高分子の配向結晶化によりモノフィラメント30の強度を増大させることができる。また、上述の押出成形直後のモノフィラメント30、及び延伸加工中のモノフィラメント30は、同モノフィラメント30の中心線に近くなるほど内圧を大きく受けて外側に向けて膨らみ易くなる。その結果、延伸加工後のモノフィラメント30は、凹溝部32の凹状湾曲面の曲率が小さく(曲率半径が大きく)なって、凹状湾曲面の曲がり具合が凸条部31の凸状湾曲面よりも緩やかになるとともに、凸条部31の突出高さを押出成形用ノズル40の吐出孔部41の形状に基づく寸法よりも小さくすることができる。
具体的には、本実施形態において延伸加工を行うことにより、モノフィラメント30の最大直径を、延伸加工前の寸法(2.2mm)の1/3の大きさとなる0.74mmの大きさまで小さくできる。また、凸条部31の突出高さが5μm以上100μm以下の範囲になり、且つ、全ての凸条部31の突出高さの平均が10μmとなるように凸条部31の大きさを制御することができ、それによって、上述したように、モノフィラメント30の断面において、各凹溝部32の底部を結んで形成される第1仮想円33の直径を、各凸条部31の頂部を結んで形成される第2仮想円34の直径の80%以上の大きさに制御して、スライドファスナー1としての使用に耐え得るようなモノフィラメント30の強度を安定して得ることができる。
その後、延伸されたモノフィラメント30から連続状のファスナーエレメント20を成形する。このとき、連続状のファスナーエレメント20は、例えばモノフィラメント30を所定の間隔で押圧することにより膨大状の噛合頭部22を形成し、その後、同モノフィラメント30をコイル状に捲き回すことによって成形されている。
このようにして連続状のファスナーエレメント20を成形することにより、上下脚部23,24の凸条部31の方向を、同上下脚部23,24の延出方向に対してねじることができる。なお、モノフィラメント30から連続状のファスナーエレメント20を成形する際に、モノフィラメント30自体が様々な応力を受けるため、モノフィラメント30の周面に配された凸条部31及び凹溝部32の中には、凸条部31が潰されることによって塑性変形するものがある。このように凸条部31が成形時に潰される場合、その凸条部31の形態によっては、後述するように凹溝部32に染料を保持する際に、染料をより安定して保持することができる。
また、ファスナーエレメント20の噛合頭部22や連結部25は、同ファスナーエレメント20の上下脚部23,24に比べて、ファスナーエレメント成形時における塑性変形量が大きいため、噛合頭部22や連結部25に配される凸条部31の突出高さ(凹溝部32の深さ)は、上下脚部23,24よりも低くなる。これにより、ファスナーストリンガー1を構成したときに、スライダー8の摺動性を向上させることができる。
そして、このように成形された連続状のファスナーエレメント20を、その後ファスナーテープ11のテープ側縁部11bに縫製することによって、上述した構成を有する本実施形態のファスナーストリンガー10を安定して製造することができる。なお、本実施形態では、モノフィラメント30から連続状のファスナーエレメント20を成形しながら、その成形したファスナーエレメント20を連続してファスナーテープ11のテープ側縁部11bに縫製することもでき、これによって、ファスナーストリンガー10の製造を効率的に行うことができる。
このようにして製造された本実施形態に係るファスナーストリンガー10では、モノフィラメント30の長さ方向に沿って連続して形成される18個の凸条部31と、各凸条部31間に形成される18個の凹溝部32とが、モノフィラメント30の周面全体に所定の大きさで平行に配されており、且つ、モノフィラメント30の断面において、凸条部31の頂部を結ぶことにより区画される凹溝部32の空間領域の断面積35が、凹溝部32の底部間を結ぶことにより区画される凸条部31の断面積36よりも大きく設定されている。
これにより、本実施形態のファスナーストリンガー10又は同ファスナーストリンガー10を2つ一組で噛み合わせたファスナーチェーンに対して、例えばビーム染色による染色処理を行う場合、ファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンがビームに重ねて巻き付けられて、各層に巻き付けられたファスナーエレメント20の表面と、その次の層に巻き付けられたファスナーテープ11の裏面とが密接した状態でも、ファスナーエレメント20の表面と、その次の層に巻き付けられたファスナーエレメント20の裏面との間には凹溝部32によって僅かな隙間が形成されるため、その凹溝部32を介して染料が流通することにより、ファスナーエレメント20の密接している表面にも染料を行き渡らせることができる。
特に、本実施形態では、凹溝部32が上下脚部23,24の延出方向に対してねじれて配されているため、上脚部23の上面側全体がファスナーテープ11の裏面に密接していても、当該凹溝部32を介して、上脚部23の上面にも染料を容易に行き渡らせることができる。従って、ファスナーエレメント20に染色ムラや染色不良を生じさせることなく、ファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンを所望の色彩で均一に染色することができる。
また、本実施形態のファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンに対して、例えば連続染色方法を利用して染色処理を行う場合、ファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンを染色浴槽に浸漬することにより、ファスナーテープ11及びファスナーエレメント20の表面に染料を付着させる。このとき、モノフィラメント30の周面に凹溝部32が配されていることにより、各凹溝部32で染料を受け止めて、ファスナーエレメント20の表面で染料を安定して保持することができる。
従って、その後、染色浴槽に浸漬したファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンに熱処理が行われるまでの間に、ファスナーエレメント20の表面上にて染料の付着量が偏ることや、染料の一部が脱落すること等の不具合が生じることを抑制でき、ファスナーエレメント20に染色ムラや染色不良を生じさせることなく、ファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンを所望の色彩で均一に染色することができる。
更に、本実施形態のファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンに対して、インクジェット方式を利用して着色処理を行う場合、ファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンをテープ長さ方向に所定の速度で搬送しながら、所定の位置に設置されたインクジェットノズルから、ファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンのテープ幅方向全体に染料系インクを噴射する。
このとき、ファスナーテープ11に吹き付けられたインク滴は、同ファスナーテープ11を構成する繊維に染み込むこと等によってファスナーテープ11に定着する。また、ファスナーエレメント20に吹き付けられたインク滴は、ファスナーエレメント20の周面に配された凹溝部32で受け止められて、ファスナーエレメント20の表面にインク滴を安定して定着させることができる。
これにより、ファスナーエレメント20の表面に付着した隣り合うインク滴同士が混ざり合うことを防止できるため、ファスナーエレメント20に付される模様がにじむ(模様や色彩の輪郭がぼやける)ことを防いで、その模様の輪郭をくっきりと形成することができる。従って、その後、インク滴が付着したファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンに熱処理を行うことによって、ファスナーテープ11とファスナーエレメント20とに連続するような所望の模様を綺麗に付することができ、見栄えが向上したスライドファスナー1を得ることができる。なお、熱処理が行われることで、ファスナーテープ11及びファスナーエレメント20に付着したインクにより、樹脂の表面及び表面近傍の内部を染めることができる。
ここで、熱処理は、例えば加熱した雰囲気中にファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンを通す処理により行われ、乾熱処理とも言われる。なお、前述の説明では、所定長さのファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンにインク滴を吹き付けて熱処理を行う例を示したが、本発明では、一対のファスナーストリンガー10に、上止具6、下止具7、及びスライダー8を取り付けてスライドファスナー1を構成してから、同スライドファスナー1に対して、インクジェット方式による着色処理を行うことも可能である。
また、上述のインクジェット方式による着色処理では、染料系インクを用いてファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンに着色を行う場合について説明しているが、本発明では、染料系インクの代わりに顔料系インクを用いて着色を行うことも可能である。顔料系インクは、染料が溶媒に溶ける染料系インクとは異なり、染料が溶媒に溶けずに溶媒中を分散しているタイプのインクである。このような顔料系インクを用いてスライドファスナー1に着色を行う場合でも、インク滴をファスナーエレメント20の凹溝部32に安定して定着させることができ、模様の輪郭を綺麗に見せることができる。
この場合、顔料系インクをファスナーエレメント20の表面の凹溝部32で安定して保持できるため、例えばスライドファスナー1を構成してスライダー8を摺動させたときや、スライドファスナー1が他の物品に衝突したときなどに、ファスナーエレメント20が受ける摩擦や衝撃によって顔料系インクがファスナーエレメント20から脱落することも効果的に抑制できる。
更にまた、本実施形態のファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンに対しては、吹き付けによりファスナーエレメント20を塗装して着色することができる。また、ファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンに真空中で蒸着処理を行ってファスナーエレメント20の表面に金属皮膜を形成する表面処理を行うことができる。更に、ファスナーエレメント20の表面に、熱転写によりシート状のフィルムを貼着する表面処理を行うこともできる。
そして、本実施形態のファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンに、上述のような塗装による着色処理や、真空蒸着処理などの表面処理を行った場合、ファスナーエレメント20に所定の大きさの複数の凹溝部32が配されているため、各凹溝部32に塗装膜又は皮膜の一部が入り込んで確実に定着する。これによって、ファスナーエレメント20と、同ファスナーエレメント20の表面(周面)に形成される塗装膜若しくは皮膜との固着強度を大幅に高めることができるため、ファスナーエレメント20上に形成された塗装膜又は皮膜を剥離し難くすることができる。
また、本実施形態のファスナーストリンガー10又はファスナーチェーンに、熱転写によりシート状のフィルムを貼着する表面処理を行った場合、ファスナーエレメント20に所定の大きさの複数の凹溝部32が配されているため、その凹溝部32に接着剤が入り込んでフィルムを確実に固定することができる。これによって、ファスナーエレメント20と、同ファスナーエレメント20に貼着されるフィルムとの接着強度を大幅に高めることができるため、貼着されたフィルムを剥離し難くすることができる。
なお、上記の染色と塗装に関して、染色とは、染料が樹脂の表面及び表面近傍の内部を染めることであり、塗装とは、表面上に色が積層することである。このため、ファスナーテープとファスナーエレメントに染色を行う場合、ファスナーテープとファスナーエレメントとには同じ染料で染まる材質を採用することが好ましい。例えばファスナーテープの材質がポリエステル樹脂の場合、ファスナーエレメントには、ポリエステル系樹脂やポリブチレンテレフタレートを使用することが好ましく、また、ファスナーテープの材質がポリアミド樹脂の場合、ファスナーエレメントには、ポリアミド系樹脂を使用することが好ましい。この場合、ファスナーエレメントに所望の色を着けることを着色処理と言い、染色処理は、着色処理に含まれる。
また、本実施形態のファスナーストリンガー10において、ファスナーエレメント20の周面には、所定の大きさを有する凸条部31及び凹溝部32が、モノフィラメント30の長さ方向に沿って連続し、且つ、互いに平行に配されている。これにより、モノフィラメント30の強度が、モノフィラメント30の長さ方向において局部的に低下することを防止し、スライドファスナー1の使用に耐え得る強度を安定して確保できる。
更に、凸条部31及び凹溝部32の外周面が略湾曲面状に形成されているため、スライドファスナー1を構成してスライダー8を摺動操作したときに、スライダー8が凸条部31及び凹溝部32に引っ掛かってガタつくことを防止でき、スライダー8を円滑に摺動させることができる。更に、凸条部31及び凹溝部32がモノフィラメント30の長さ方向に沿って連続して配されているため、スライダー8の摺動操作中にスライダー8とファスナーエレメント20との間の抵抗が変化することも防止でき、スライドファスナー1の良好な操作性を安定して確保することができる。
そして、上述のような構成を備えたファスナーストリンガー10を左右一対で有するスライドファスナー1は、例えばビーム染色による染色処理や連続染色方法による染色処理が行われた場合には、ファスナーエレメントに染色ムラや染色不良が生じることを防ぎ、見栄えの向上したスライドファスナーとなる。また、インクジェット方式を利用して着色処理が行われた場合には、ファスナーテープ11とファスナーエレメント20とに連続するような所望の模様を綺麗に付することができ、見栄えの向上したスライドファスナーとなる。
更に、吹き付けによる塗装処理、真空蒸着により金属皮膜を形成する表面処理、又は熱転写によりシート状のフィルムを貼着する表面処理が行われた場合には、塗装膜、皮膜又はフィルムを剥離し難くして、スライドファスナー1の品質を長期に渡り安定して保持することができる。
特に本実施形態のスライドファスナー1では、上述したように、右側のファスナーエレメント20における凸条部31及び凹溝部32のテープ幅方向に対するねじれ方向と、左側のファスナーエレメント20における凸条部31及び凹溝部32のテープ幅方向に対するねじれ方向とが、左右のファスナーストリンガー10で互いに反対向きとなる。これにより、左右のファスナーストリンガー10を凹溝部32を利用して対称的に着色することができるため、左右一対のファスナーストリンガー10間で見栄えに違和感が生じることを防止できる。
なお、上述の実施形態においては、スタンダードタイプのスライドファスナー1、及び同スライドファスナー1に用いられるファスナーストリンガー10について主に説明しているが、本発明において、スライドファスナー1の種類は特に限定されるものではなく、例えば隠しタイプのスライドファスナーに対しても本発明を好適に適用することができる。
ここで、図8を参照しながら、上述の実施形態とは異なる隠しタイプのスライドファスナー1aについて簡単に説明する。この隠しタイプのスライドファスナー1aは、左右一対のファスナーストリンガー50と、従来から一般的に用いられている図示しない上止具、下止具、及びスライダーとを有している。
前記ファスナーストリンガー50は、略U字状に折り曲げられたファスナーテープ51と、ファスナーテープ51のテープ側縁部51bに沿って配されたエレメント列21aとを有しており、同エレメント列21aは、コイル状に連続したファスナーエレメント20が縫製糸28によってファスナーテープ51に縫着されることによって構成されている。この場合、ファスナーテープ51は、左右のエレメント列21aを噛合させたときに、左右のファスナーテープ51のテープ折曲部51c同士が接触するように構成されている。
また、隠しタイプのスライドファスナー1aにおいて、ファスナーエレメント20は、前述の実施形態と同様に構成されており、噛合頭部22、上下脚部23,24、及び連結部25を有しているものの、ファスナーテープ51に対して縫着されるファスナーエレメント20の向きが前述の実施例1とは異なる。
即ち、ファスナーエレメント20の縫製を行う場合、ファスナーテープ51が上述のように折り曲げられる前に、ファスナーエレメント20の上下脚部23,24間に芯紐27を挿通させるとともに、噛合頭部22をファスナーテープ51のテープ内方側に向けた状態で、上下脚部23,24をファスナーテープ51のテープ側縁部51bに縫い付ける。その後、ファスナーテープ51をU字状に折り曲げて、更に、その折り曲げられた形態のファスナーテープ51に熱セットが施されることによって、ファスナーエレメント20の噛合頭部22がファスナーテープ51のテープ折曲部51cから外方に突出した状態のファスナーストリンガー50が得られる。
このようにして得られたファスナーストリンガー50を2つ一組で組み合わせることにより、左右のファスナーエレメント20の噛合頭部22同士を適切に噛み合わせることが可能な隠しタイプのスライドファスナー1aを構成することができる。なお、この隠しタイプのスライドファスナー1aは、例えばファスナーエレメント20をスライドファスナー1aの外面側(外部に露出する側)に配されるように、衣服や鞄などのファスナー被着製品に取り付けて使用することも可能である。
このような隠しタイプのスライドファスナー1aであっても、ファスナーエレメント20の周面全体に、前述の実施形態に係るスタンダードタイプのスライドファスナー1と同様の凸条部31及び凹溝部32が配されているため、スタンダードタイプのスライドファスナー1にて説明した効果と同様の効果を得ることができる。
また、前述の実施形態に係るスタンダードタイプのスライドファスナー1や、変形例に係る隠しタイプのスライドファスナー1aにおいては、ファスナーエレメント20を構成するモノフィラメント30の線径(最大直径)が0.74mmであり、同モノフィラメント30の周面に18個の凸条部31が配されている場合について説明している。しかし、本発明において、モノフィラメント30の線径(最大直径)の大きさや、モノフィラメント30の周面に配される凸条部31及び凹溝部32の個数は特に限定されるものではなく、任意に変更することが可能である。
なお、モノフィラメント30の周面に配される凸条部31及び凹溝部32の個数を設定する場合、モノフィラメント30の線径(最大直径)の大きさによっても異なるが、例えばモノフィラメント30の線径が0.35mm以上2.30mm以下の範囲内にある場合では、ファスナーエレメントの着色処理又は表面処理において凸条部31及び凹溝部32による効果を安定して得るために、モノフィラメント30の周面に配される凸条部31及び凹溝部32の数を12個以上72個以下に、特に12個以上48個以下に設定することが好ましい。
例えばモノフィラメント30の線径(最大直径)が前述の実施形態と同様に0.74mmに設定した場合、当該モノフィラメント30の周面に配される凸条部31及び凹溝部32の数を、図9及び図10に示したように12個に設定しても良いし、また、図11及び図12に示したように36個に設定しても良い。
このような個数で凸条部31及び凹溝部32をモノフィラメント30の周面に設けることによっても、前述の実施形態と同様に、モノフィラメント30の強度を適切に確保しながら、染色ムラや染色不良が生じさせることなく、ビーム染色による染色処理や連続染色方法による染色処理を安定して行うことができる。また、インクジェット方式による着色処理を行った場合には、ファスナーテープ11とファスナーエレメント20とに所望の模様を連続して付すことができるとともに、その模様の輪郭をくっきりと綺麗に形成することができる。
1,1a スライドファスナー
6 上止具
7 下止具
8 スライダー
10 ファスナーストリンガー
11 ファスナーテープ
11a テープ主体部
11b テープ側縁部
20 ファスナーエレメント
21,21a エレメント列
22 噛合頭部
23 上脚部
24 下脚部
25 連結部
27 芯紐
28 縫製糸
30 モノフィラメント
31 凸条部
32 凹溝部
33 第1仮想円
34 第2仮想円
35 空間領域の断面積
36 凸条部の断面積
40 押出成形用ノズル
41 吐出孔部
42 凸部
43 凹部
50 ファスナーストリンガー
51 ファスナーテープ
51b テープ側縁部
51c テープ折曲部

Claims (10)

  1. モノフィラメント(30)から成形された連続状のファスナーエレメント(20)が、ファスナーテープ(11,51) のテープ側縁部(11b,51b) に取着され、前記ファスナーエレメント(20)の少なくとも一部に着色処理又は表面処理が施されるスライドファスナー用ファスナーストリンガー(10,50) であって、
    前記モノフィラメント(30)の周面には、前記モノフィラメント(30)の長さ方向に沿って連続して突設された複数の凸条部(31)と、各凸条部(31)間に前記モノフィラメント(30)の長さ方向に沿って連続して凹設された複数の凹溝部(32)とを有し、
    前記凸条部(31)と前記凹溝部(32)との境界部を挟んで、前記凸条部(31)の断面形態は凸状に湾曲し、前記凹溝部(32)の断面形態は凹状に湾曲してなり、前記凸条部(31)の凸状湾曲面と前記凹溝部(32)の凹状湾曲面とが交互に連続して形成されてなり、
    前記モノフィラメント(30)の断面において、隣接する前記凸条部(31)の頂部を結ぶことにより区画される前記凹溝部(32)の空間領域の断面積(35)は、隣接する前記凹溝部(32)の底部間を結ぶことにより区画される前記凸条部(31)の断面積(36)よりも大きく設定されてなることを特徴とするファスナーストリンガー。
  2. 前記凸条部(31)の突出高さは、2.5μm以上200μm以下に設定されてなる請求項1記載のファスナーストリンガー。
  3. 前記モノフィラメント(30)の断面において、前記凹溝部(32)の底部を結んで形成される第1仮想円(33)の直径は、前記凸条部(31)の頂部を結んで形成される第2仮想円(34)の直径に対して、80%以上の寸法を有してなる請求項1記載のファスナーストリンガー。
  4. 前記モノフィラメント(30)の断面において、各凸条部(31)の所定位置間の円周方向における間隔は、24μm以上200μm以下に設定されてなる請求項1記載のファスナーストリンガー。
  5. 前記凸条部(31)は、前記モノフィラメント(30)の周面に12以上72以下の個数で配されてなる請求項1記載のファスナーストリンガー。
  6. 前記ファスナーエレメント(20)は、噛合頭部(22)と、前記噛合頭部(22)からテープ幅方向に延出する上下脚部(23,24) と、前記上下脚部(23,24) の一方を前記ファスナーテープ(11,51) の長さ方向に隣接する前記ファスナーエレメント(20)の前記上下脚部(23,24) の一方に連結する連結部(25)とを有し、
    少なくとも前記上下脚部(23,24) に配された前記凸条部(31)は、同上下脚部(23,24) の延出方向に対してねじれてなる、
    請求項1記載のファスナーストリンガー。
  7. 前記モノフィラメント(30)の断面において、前記凹溝部(32)の凹状湾曲面における曲率は、前記凸条部(31)の凸状湾曲面における曲率よりも小さく設定されてなる請求項1記載のファスナーストリンガー。
  8. 前記モノフィラメント(30)の断面において、前記凸条部(31)の少なくとも1つは、頂部から一方側の前記凹溝部(32)までに配される一曲面部と、同頂部から他方側の前記凹溝部(32)までに配される他曲面部とが非対称的に構成されてなる請求項1記載のファスナーストリンガー。
  9. 請求項1〜請求項8の何れかに記載のファスナーストリンガー(10,50) を左右一対で有することを特徴とするスライドファスナー。
  10. 前記ファスナーエレメント(20)の上下脚部(23,24) に配された前記凸条部(31)が、前記上下脚部(23,24) の噛合頭部(22)からの延出方向に対してねじれて配され、
    前記上下脚部(23,24) の延出方向に対する前記凸条部(31)のねじれ方向が、左右の前記ファスナーストリンガー(10,50) で反対向きにされてなる、
    請求項9記載のスライドファスナー。
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