JP5606386B2 - 換気扇 - Google Patents

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Description

本発明は、ダクト用の換気扇に関する。
天井裏に設置するダクト用換気扇のファンケーシングは、下側からボディ内に挿入されてボディ天面にねじ止めにて固定される。しかし、この取り付け方法では排気口がボディ側面に近い場合にはねじ止め分のスペースを要すため排気口が狭くなり、製品の基本性能である送風性能や騒音を悪化させることになるという問題がある。
組立性の改善については、特許文献1のように本体ケースに凸部を設け、その凸部を利用してケーシングを位置決めし、組立性を向上させたものが知られているが、ねじの代替となる構造体はとっていないため、ねじ本数削減とそれに伴うねじ締めによる加工コストを抑制するにいたっていない。
特開2004−340556号公報
上記ダクト用換気扇を組み立てる際は、一般的には、ボディ天面にファンケーシングをねじ止めする。このようなファンケーシングの取り付けでは、排気口近傍をねじ止めする際ねじ止めのスペースを確保する必要があるために排気口を小さくせざるをえなかったり、ファンケーシングの風路部にねじ止め構造を要す必要があるため空気がスムーズに流れるのを阻害し製品の基本性能である送風性能や騒音を悪化させるといった問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ねじを用いることなくファンケーシングと筐体とを位置決めし、仮固定できる換気扇を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ファンケーシング内でファンが回転することによって排気流を形成するダクト用の換気扇であって、下面が開口した箱型であり、下面以外の面に設けられた排気口と、内側面に設けられた被係合部とを有する筐体と、筐体に設置されるファンと、気流を排気口へ導く風路と、外側面に設けられた係合部とを有し、開口から筐体内部へ挿入されてファンの周囲に設置されるファンケーシングと、を備え、ファンケーシングを係合部と被係合部との係合によって筐体に仮固定することを特徴とする。
本発明によれば、筐体下面の開口からファンケーシングを挿入するだけでファンケーシングの係合部と筐体の被係合部とを係合させて仮固定できることによりねじ本数を削減でき、かつファンケーシングを筐体に挿入する際に特別な位置合わせは不要であり、組立性が向上するという効果を奏する。
図1は、換気扇の設置状態での断面図である。 図2は、ファンケーシング組立時の挿入方向を示す斜視図である。 図3は、係止め部の拡大図である。 図4は、係止め部をボディ外側から見た図である。 図5は、化粧グリルを取り付けた場合の力のかかり方を示す図である。 図6は、ファンケーシングの取り外し方を示す図である。
以下に、本発明にかかる換気扇の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1〜図6は、本発明にかかる換気扇の実施の形態1の構成を示す図である。図1は、換気扇の設置状態での断面図である。図2は、ファンケーシング組立時の挿入方向を示す斜視図である。図3は、係止め部の拡大図である。図4は、係止め部をボディ外側から見た図である。図5は、化粧グリルを取り付けた場合の力のかかり方を示す図である。図6は、ファンケーシングの取り外し方を示す図である。
換気扇100は、換気する空気を流通させる換気駆動体としての多翼式送風機15と、多翼式送風機15を収納するファンケーシング22とを有している。多翼式送風機15は、モータ16と、モータ16の駆動軸に差込結合されたファン17とを含んでいる。換気扇100はボディ(筐体)21と、ボディ21の側面に設けられたダクト接続枠23とを有する。ダクト接続枠23は、ボディ21の側面と直角方向に延び、吐出口12をダクト13に連通する位置まで延長する。換気扇100は、ファンケーシング22などの内部部品が見えないようにするための意匠部品である化粧グリル31を備える。化粧グリル31は、本体取付用ばね32を備えており、ファンケーシング22に設けられている化粧グリル本体取付用ばね固定部26に本体取付用ばね32を引っかけることにより固定される。
ダクト接続枠23の外形は、配管するダクトの径が異なっても対応できることや、テーピングなどの作業性を考慮して、径の異なる段状に形成されている。ダクト接続枠23内には、風圧にて開閉するシャッター24が設けられている。シャッター24は換気扇100の運転時には風圧で開き、停止時には自重でダクト接続枠23を閉鎖する。シャッター24を設けられていることにより、換気扇100の停止時に屋外からの外風が室内に浸入することが防止されている。なお、図1に示す構成においては、シャッター24は回動軸が斜めに傾いた状態でダクト接続枠23内に設置されている。
ダクト13は、屋外まで延びて建物の屋外外壁に設けられたフードなどと連結され、住宅内の空気を換気する換気風路を形成している。
ボディ21は、一面(下面)が開口した箱型で、開口とは逆の面(天面側)にモータ16を備えている。ボディ21の側面一方には排気口21bを備えており、排気口21bにはダクト接続枠23が接続される。ファンケーシング22は、主に多翼式送風機15を収納するとともに下面が開放されて吸込口11が形成されている。ファンケーシング22により、吸込口11から吸われた空気は、多翼式送風機15によってファンケーシング22の内壁に沿って排気口21bに至る排気風路を形成している。
ファンケーシング22は、風路を形成する壁とは別に外側に係止め部22aを備えている。係止め部22aは、ボディ21の内側面にある孔部21aに引っかけることが可能な爪22bを備えており、ファンケーシング22をボディ21の開口面から挿入するだけでボディ21との仮固定が可能である。爪22bは、挿入方向の後側ほど厚肉になるように傾斜しており、ファンケーシング22をボディ21の開口に容易に挿入でき、かつ孔部21aから抜けにくい形状になっている。
さらに係止め部22aには、図6に示すように開口面側にケーシングを取り外す際に必要となるファンケーシング取り外し用の傾斜部22cを備えており、傾斜部22cにマイナスドライバなどの工具を沿わせて奥まで差し込むことによって係止め部22aの爪22bが弾性変形してボディ内側面の孔部21aから外れるため、簡単に取り外しが可能である。
上記の係止め部22aを備えたファンケーシング22をボディ21に挿入すると、ボディ21に設けられた孔部21aとファンケーシング22に設けられた係止め部22aとの嵌合によってボディ21とファンケーシング22との位置が決まるため、ねじ止めなどの組み付け作業も容易となる。例えば、上記の係止め部22a及び孔部21aによる係止め構造で位置決めした上で、さらにボディ21とファンケーシング22とを少なくとも1カ所でねじ止め固定することで、ボディ21とファンケーシング22とをより確実に固定できる。一例として、ボディ21とファンケーシング22とを4カ所でねじ止めすることで、ボディ21とファンケーシング22とを確実に固定できる。上記の係止め部22a及び孔部21aによる係止め構造は、一側面に設けるだけでボディ21とファンケーシング22との位置決めする効果が得られる。係止め部22a及び孔部21aによる係止め構造を一側面に設けることにより、ボディ21とファンケーシング22との隙間を小さくすることが可能となり、装置の小型化を図れる。なお、ボディ21に備える孔部21aを係止め部22aで全て塞ぐ構造となるため天井裏などへ空気が漏れることがない。
ファンケーシング22をボディ21に開口面側から挿入し、ねじなども全て組み付けた上でファンケーシング22に備え付けの化粧グリル本体取付用ばね固定部26に化粧グリル31を、本体取付用ばね32で取り付けた場合、図5に示すように係止め部22aはボディ21外側へ押し込まれる力となるため、爪22bがボディ21によって引っかかって開口側へ抜け落ちることはなく安全である。
このように、本実施の形態にかかる換気扇は、ねじを用いることなくファンケーシングとボディとを位置決めして仮固定できる。したがって、ファンケーシングとボディとの固定のためのねじ数を削減でき、組立コストを低減できる。さらに、モータ16の交換などのメンテナンス時にファンケーシング22を取り外す際に、ねじを外してもファンケーシング22は落下しないため、取り外し作業を安全に行うことができる。
上記の説明では、ダクト換気扇を例としたが、本発明はその他の送風機や空気調和機に対しても適用可能である。
11 吸込口
12 吐出口
13 ダクト
15 多翼式送風機
16 モータ
17 ファン
21 ボディ
21a 孔部
21b 排気口
22 ファンケーシング
22a 係止め部
22b 爪
22c 傾斜部
23 ダクト接続枠
24 シャッター
26 化粧グリル本体取付用ばね部
31 化粧グリル
32 本体取付用ばね
100 換気扇

Claims (5)

  1. ファンケーシング内でファンが回転することによって排気流を形成するダクト用の換気扇であって、
    下面が開口した箱型であり、下面以外の面に設けられた排気口と、内側面に設けられた被係合部とを有する筐体と、
    前記筐体に設置される前記ファンと、
    前記排気流を前記排気口へ導く風路と、外側面に設けられた係合部と、化粧グリルを吊り下げて固定する化粧グリル固定部とを有し、前記開口から前記筐体内部へ挿入されて前記ファンの周囲に設置される前記ファンケーシングと、
    を備え、
    前記係合部は、前記ファンケーシングの外側面から突出して下方向へ延在し、前記ファンケーシングの外側面と間隔を空け配置される板バネ部と、該板バネ部の外側面から外側に突出し、前記ファンケーシングの前記筐体への挿入方向の後側ほど厚肉である爪とを備えており、
    前記被係合部は、前記爪が嵌合するように前記筐体の内側面に形成された孔であり、
    前記ファンケーシングは、前記係合部と前記被係合部との係合によって前記筐体に仮固定され、
    前記係合部と前記被係合部とが係合した状態において、前記化粧グリル固定部に前記化粧グリルが吊り下げられると、前記係合部に前記被係合部側へ押し込む力が付加されることを特徴とする換気扇。
  2. 前記係合部は、前記板バネ部の外側面の先端部に、下側ほど薄肉となるように傾斜部が設けられたことを特徴とする請求項1記載の換気扇。
  3. 前記傾斜部は、前記板バネ部の幅方向の中央部に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の換気扇。
  4. 前記係合部が、前記風路とは異なる面に設けられたことを特徴とする請求項1からのいずれか1項記載の換気扇。
  5. 前記係合部を、前記ファンケーシングの一側面に有することを特徴とする請求項1からのいずれか1項記載の換気扇。
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