JP5606249B2 - 映像再生装置及び起動方法 - Google Patents

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本発明は、映像再生装置及びその起動方法に関する。
車載用AV機器では、ディスクに記録された情報に基づいて表示される主映像画面に、ユーザによる操作、例えば、再生、停止又は一時停止等の操作が行われたことを示すグラフィック画像、又は、ユーザからの操作を受け付けるためのソフトウェアキーボタン等のグラフィック画像を合成して表示することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−158039号公報(第7−9頁、図3)
映像再生装置では、ユーザの利便性向上のために、電源がオンにされた後、起動画面の出画開始、リモコン等のユーザのキー操作受付の開始、マルチメディアフォーマットデータに対する再生開始等のような処理開始の高速化が求められている。この点、特許文献1に記載された車載用AV機器は、起動画面の出画開始、リモコン等のユーザのキー操作受付の開始、マルチメディアフォーマットデータに対する再生開始等のような処理開始の高速化については、考慮されていない。
また、近年、車載用AV機器等の映像再生装置は、高機能化が進み、多くのマルチメディアフォーマットへの対応が必要となっており、一つのプロセッサで処理することが困難な場合がある。そのために、対応するマルチメディアフォーマットが異なる、複数の再生機能を有するプロセッサを組み合わせることで、多くのマルチメディアフォーマットに対応する。
そして、映像再生装置において複数のプロセッサを組み合わせて使用する場合、プロセッサ及びプロセッサの周辺デバイスのハードウェアの初期化にかかる時間、並びに、プロセッサ上で動作するITRON、Linux等のオペレーティングシステム(以下、OSという)の起動にかかる時間がそれぞれ異なるため、それぞれのプロセッサによって起動時間が異なる。このため、映像再生装置の電源がオンにされた際の動作は、起動完了の早いプロセッサがメインプロセッサとして動作し、起動完了の遅いプロセッサがサブプロセッサとして動作する先行起動型メインプロセッサ方式、及び、起動完了の遅いプロセッサがメインプロセッサとして動作し、既に起動済みのプロセッサがサブプロセッサとして動作する後続起動型メインプロセッサ方式の二つに分類することができる。
先行起動型メインプロセッサ方式は、起動時間の短いプロセッサが起動すれば、起動画面の表示開始、リモコン等によるユーザのキー操作受付開始、及びマルチメディアフォーマットデータに対する再生開始等を行うことができるという利点を有する。しかし、起動完了の早いプロセッサは、通常、起動完了の早いOSを利用しており、このようなOSは、使用することのできる機能が制限されるため、ユーザに提供することのできるサービスが制限される。また、このようなOSは、ハードウェア制御のソフトウェアライブラリ及びグラフィック生成を行うソフトウェアライブラリが少ないために、周辺デバイスを追加する際のデバイスドライバの開発や、グラフィック生成のためのアプリケーションソフトウェアの開発を行う必要がある等、ソフトウェアの開発負荷が増す。
一方、後続起動型メインプロセッサ方式は、起動完了の遅いOSを利用しており、このようなOSは、通常、使用することのできる機能が豊富であるため、ユーザに提供することのできるサービスが多くなる。また、このようなOSは、提供するサービスが多いため、ソフトウェア開発の開発負荷を軽減することができる利点がある。しかし、プロセッサの起動が完了するまで、起動画面の表示開始、リモコン等によるユーザのキー操作受付開始、マルチメディアフォーマットデータに対する再生開始等を行うことができない。
そこで、本発明は、処理開始の高速化要求を満たし、かつ、ユーザに多くのサービスを提供することができる映像再生装置及びその起動方法を提供することを目的とする。
本発明の1態様に係る映像再生装置は、
圧縮映像データ及び圧縮音声データを復号化するデコーダと、
起動完了後に、メインプロセッサとして処理を制御する第1プロセッサ部と、
前記第1プロセッサ部の起動完了後に起動が完了し、前記第1プロセッサ部が制御した処理を引き継ぎ、前記第1プロセッサ部の代わりに、メインプロセッサとして処理を制御する第2プロセッサ部と、
操作指示に対応する操作要求を生成し、出力するサブマイコンと、
前記第1プロセッサ部がメインプロセッサとして処理を制御するときには、前記操作要求を前記第1プロセッサ部に送り、前記第2プロセッサ部がメインプロセッサとして処理を制御するときには、前記操作要求を前記第2プロセッサ部に送る通信切替部と、を備え、
前記第1プロセッサ部は、
前記操作要求がグラフィック画像の表示指示に対応するものである場合に、当該表示指示を示す表示要求情報を生成する第1管理部と、
前記デコーダを制御して、前記デコーダの再生状態を示す再生状態情報を前記第1管理部に与える第1再生制御部と、を備え、
前記第2プロセッサ部は、
前記表示要求情報で示される表示指示に応じて、前記グラフィック画像を表示するためのグラフィックデータを生成する処理を制御する第2再生制御部と、
前記第1管理部から前記再生状態情報を取得して、前記デコーダの再生状態を維持するように前記デコーダの制御を引き継ぐ第2管理部と、を備えることを特徴とする。
本発明の1態様によれば、処理開始の高速化要求を満たし、かつ、ユーザに多くのサービスを提供することができる映像再生装置を提供することができる。
実施の形態1に係る映像再生装置の構成を概略的に示すブロック図である。 実施の形態1における第1プロセッサ部の構成を概略的に示すブロック図である。 実施の形態1における第2プロセッサ部の構成を概略的に示すブロック図である。 実施の形態1に係る映像再生装置の起動時の処理を示すタイムチャート図(その1)である。 実施の形態1に係る映像再生装置の起動時の処理を示すタイムチャート図(その2)である。 (A)〜(C)は、実施の形態1に係る映像再生装置から出力される映像信号に基づいて図示しないモニタに表示される画面の遷移を示す図である。 実施の形態1に係る映像再生装置の電源がオンにされた際の処理を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る映像再生装置の構成を概略的に示すブロック図である。 実施の形態2における第1プロセッサ部の構成を概略的に示すブロック図である。 実施の形態2における第2プロセッサ部の構成を概略的に示すブロック図である。 実施の形態2に係る映像再生装置の起動時の処理を示すタイムチャート図である。 (A)〜(E)は、実施の形態2に係る映像再生装置から出力される映像信号に基づいて図示しないモニタに表示される画面の遷移を示す図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る映像再生装置100の構成を概略的に示すブロック図である。映像再生装置100は、第1プロセッサ部110と、第1ROM111と、第1RAM112と、第1グラフィック生成部113と、第1デコーダ114と、第2プロセッサ部120と、第2ROM121と、第2RAM122と、第2グラフィック生成部123と、第2デコーダ124と、映像出力制御部130と、第3RAM140と、サブマイコン150と、リモコン151と、通信切替部152と、通信バス切替部153と、読取部154とを備える。ここで、第1ROM111及び第1RAM112により第1記憶部が構成され、第2ROM121及び第2RAM122により第2記憶部が構成され、第3RAM140により第3記憶部が構成され、第1記憶部、第2記憶部及び第3RAM140により記憶部が構成される。なお、第1ROM111及び第1RAM112は、それぞれ個別のメモリ装置により形成されていてもよく、第1記録部又は記憶部の一部のメモリ領域により形成されていてもよい。また、第2ROM121及び第2RAM122は、それぞれ個別のメモリ装置により形成されていてもよく、第2記録部又は記憶部の一部のメモリ領域により形成されていてもよい。さらに、第3RAM140は、個別のメモリ装置により形成されていてもよく、記憶部の一部のメモリ領域により形成されていてもよい。
第1プロセッサ部110は、予め定められたマルチメディアフォーマットデータの映像の再生を制御する。ここで、第1プロセッサ部110の起動時間は、第2プロセッサ部120の起動時間よりも短い。第1プロセッサ部110の起動時間には、第1プロセッサ部110自身のハードウェアの初期化、第1プロセッサ部110の周辺ハードウェアの初期化、OSの起動及びOSにおいて動作するソフトウェアの起動のための時間が含まれる。
ここで、第1プロセッサ部110は、第2プロセッサ部120の起動が完了して、メインプロセッサの移行処理が完了するまで、メインプロセッサとして動作する。また、メインプロセッサの移行処理が完了した後は、第1プロセッサ部110は、サブプロセッサとして動作する。なお、第1プロセッサ部110の詳細は、図2を用いて後述する。
第1ROM111は、第1プロセッサ部110で実行されるプログラムデータ、当該プログラムデータを第1プロセッサ部110で実行する際の設定情報、OSD(On Screen Display:オンスクリーンディスプレイ)等のグラフィック画像のグラフィックデータを生成するための画像データ、及びOSD等のグラフィック画像におけるフォントデータ等を記憶する不揮発性メモリである。
第1RAM112は、第1プロセッサ部110でプログラムデータを実行する際に一時的にデータを保存する揮発性メモリである。
第1グラフィック生成部113は、第1プロセッサ部110からグラフィックデータの生成要求であるグラフィック生成要求を受けると、グラフィックデータを生成し、生成したグラフィックデータを第1デジタルグラフィック信号にして映像出力制御部130に与える。第1グラフィック生成部113は、グラフィックデータの生成時に、必要に応じて、第1プロセッサ部110を介して、第1ROM111に記録されている画像データを取得して、この画像データをグラフィックデータの一部として利用する。映像再生装置100の電源がオンにされた後に、第1プロセッサ部110がメインプロセッサとして動作する際には、第1グラフィック生成部113は、第1プロセッサ部110からのグラフィック生成要求に応じて、起動画面を示すグラフィック画像のグラフィックデータを生成する他に、機能制限があることをユーザに知らせるために、高速起動モードであることを示すグラフィック画像のグラフィックデータを生成する。なお、第1プロセッサ部110は、第1グラフィック生成部113で生成されたグラフィックデータで示されるグラフィック画像の画面状態を管理する。
第1デコーダ114は、第1プロセッサ部110により制御され、圧縮映像データ及び圧縮音声データを復号化して、復号化されたデータをそれぞれ第1デジタル映像信号及び第1デジタル音声信号にして、映像出力制御部130に出力する。
第2プロセッサ部120は、予め定められたマルチメディアフォーマットデータの映像の再生を制御する。第2プロセッサ部120が再生を制御するマルチメディアフォーマットデータの少なくとも一部は、第1プロセッサ部110において再生を制御することができない。ここで、第2プロセッサ部120の起動時間は、第1プロセッサ部110の起動時間よりも長い。第2プロセッサ部120の起動時間には、第2プロセッサ部120自身のハードウェアの初期化、第2プロセッサ部120の周辺ハードウェアの初期化、OSの起動及びOSにおいて動作するソフトウェアの起動のための時間が含まれる。なお、第2プロセッサ部120の詳細は、図3を用いて後述する。
第2ROM121は、第2プロセッサ部120で実行されるプログラムデータ、当該プログラムデータを第2プロセッサ部120で実行する際の設定情報、OSD等のグラフィック画像のグラフィックデータを生成するための画像データ、及びOSD等のグラフィック画像におけるフォントデータ等を記憶する不揮発性メモリである。
第2RAM122は、第2プロセッサ部120でプログラムデータを実行する際に一時的にデータを保存する揮発性メモリである。
第2グラフィック生成部123は、第2プロセッサ部120からグラフィックデータの生成要求であるグラフィック生成要求を受けると、グラフィックデータを生成し、生成したグラフィックデータを第2デジタルグラフィック信号にして映像出力制御部130に与える。第2グラフィック生成部123は、グラフィックデータの生成時に、必要に応じて、第2プロセッサ部120を介して、第2ROM121に記録されている画像データを取得して、この画像データをグラフィックデータの一部として利用する。ここで、映像再生装置100の電源がオンにされた後、第2プロセッサ部120がメインプロセッサとして動作する場合には、第2プロセッサ部120は、第1プロセッサ部110よりも多くの機能を実行することができるため、第2グラフィック生成部123は、第1グラフィック生成部113では生成されないグラフィックデータも生成する。なお、第2プロセッサ部120は、第2グラフィック生成部123で生成されたグラフィックデータで示されるグラフィック画像の画面状態を管理する。例えば、第2プロセッサ部120は、第2グラフィック生成部123で生成されたグラフィックデータの画面状態及びユーザ操作により選択されたボタンが変更された情報等を管理するグラフィック表示状態情報を第2RAM122に記憶させて、グラフィックデータの画面状態を管理する。
第2デコーダ124は、第2プロセッサ部120により制御され、圧縮映像データ及び圧縮音声データを復号化して、復号化されたデータをそれぞれ第2デジタル映像信号及び第2デジタル音声信号にして、映像出力制御部130に出力する。第2デコーダ124で復号化することのできるマルチメディアフォーマットデータの少なくとも一部は、第1デコーダ114では復号化できない。
映像出力制御部130は、第1デコーダ114から出力された第1デジタル映像信号及び第1デジタル音声信号、第2デコーダ124から出力された第2デジタル映像信号及び第2デジタル音声信号、第1グラフィック生成部113から出力された第1デジタルグラフィック信号、並びに、第2グラフィック生成部123から出力された第2デジタルグラフィック信号を、メインプロセッサからの出力制御命令に基づいて出力制御して、図示していない表示部としてのモニタに出力する。映像出力制御部130は、同期信号生成部131と、映像重畳部132とを備える。
同期信号生成部131は、垂直同期信号及び水平同期信号を生成し、映像重畳部132に与える。
映像重畳部132は、メインプロセッサからの出力制御命令に応じて、第1デコーダ114から出力された第1デジタル映像信号又は第2デコーダ124から出力された第2デジタル映像信号で示される映像に、第1グラフィック生成部113から出力された第1デジタルグラフィック信号又は第2グラフィック生成部123から出力された第2デジタルグラフィック信号で示されるグラフィック画像を重畳する。そして、映像重畳部132は、重畳済みの映像信号及び音声信号を、同期信号生成部131の同期信号に合わせて出力する。
第3RAM140は、第1プロセッサ部110と第2プロセッサ部120と間でデータのやり取りを行うために共有される揮発性メモリである。
サブマイコン150は、リモコン151からの操作信号、図示していないモニタがタッチパネルの場合にタッチパネルからの操作信号、映像再生装置100を操作することのできる、図示していない外部機器からの操作信号等を受信し、受信した操作信号に対応する操作要求を生成して、この操作要求を第1プロセッサ部110又は第2プロセッサ部120に出力する。また、サブマイコン150は、図示していない外部機器に対して映像再生装置100の動作状態の情報を通知する際には、第1プロセッサ部110又は第2プロセッサ部120に動作状態情報の取得要求を行い、第1プロセッサ部110又は第2プロセッサ部120から取得された動作状態情報を受取り、当該外部機器に送信することもできる。
リモコン151は、ユーザのキー操作を受けて操作信号を送信する。
通信切替部152は、第1プロセッサ部110又は第2プロセッサ部120からの通信切替要求に従い、サブマイコン150との通信経路を、第1プロセッサ部110又は第2プロセッサ部120との間で切り替える。
通信バス切替部153は、読取部154との通信バスを、第1プロセッサ部110又は第2プロセッサ部120との間で切り替える。
読取部154は、BD(Blu−ray Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SDカード等の映像記録媒体170からデータを読み出す。
なお、本実施の形態では、映像記録媒体170から読取部154がデータを読み出すように構成されているが、例えば、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)のように、映像記録媒体170と読取部154とが一体となっている記録装置からデータが読み出されるように構成されていてもよい。
なお、映像記録媒体170は、圧縮映像データ、圧縮音声データ、並びに、圧縮映像データ及び圧縮音声データを再生する際の再生制御データ等を記録する。
図2は、第1プロセッサ部110の構成を概略的に示すブロック図である。第1プロセッサ部110は、第1再生制御部110Aと、第1管理部110Dと、メインプロセッサ移行処理部110Eとを備える。
第1再生制御部110Aは、第1プロセッサ部110がメインプロセッサとして動作するメインプロセッサ状態では、サブマイコン150からの操作要求を受けて、映像再生装置100で行う処理を制御する。また、第1再生制御部110Aは、第1プロセッサ部110がサブプロセッサとして動作するサブプロセッサ状態では、第2プロセッサ部120からの指示に応じて、第2プロセッサ部120から指示された処理を制御する。
第1再生制御部110Aは、第1デコーダ制御部110Bと、第1グラフィック制御部110Cとを備える。
第1デコーダ制御部110Bは、第1デコーダ114を制御して、映像記録媒体170から読み出された圧縮映像データ及び圧縮音声データを復号化する。ここで、第1デコーダ制御部110Bは、第1デコーダ114を制御する際に、第1デコーダ114の再生状態、例えば、停止中、再生準備中又は再生中であることを示す再生状態情報を第1管理部110Dに与える。
第1グラフィック制御部110Cは、第1グラフィック生成部113を制御して、グラフィックデータを生成させる。なお、第1グラフィック制御部110Cは、第1プロセッサ部110がメインプロセッサ状態である場合に、第1グラフィック生成部113を制御して、グラフィックデータを生成させ、第1プロセッサ部110がサブプロセッサ状態である場合には、第1グラフィック生成部113での処理を停止させる。
第1管理部110Dは、第1プロセッサ部110がメインプロセッサ状態の場合には、サブマイコン150からの操作要求を受けて、この操作要求に対応する処理を行う。例えば、第1管理部110Dは、サブマイコン150からの操作要求が再生指示である場合には、映像記録媒体170に記録されている圧縮映像データ及び圧縮音声データのマルチメディアフォーマットが、第1デコーダ114で復号できるものであるか否かを判断して、第1デコーダ114で復号できるときには、第1デコーダ制御部110Bでの処理を開始させ、第1デコーダ114で復号できないときには、サブマイコン150からの操作要求を再生要求情報として第1RAM112に記憶させる。さらに、第1管理部110Dは、サブマイコン150からの操作要求が、グラフィック画像の表示を必要とするものである場合には、第1フラフィック制御部110Cに表示処理の制御を開始させる。
また、第1管理部110Dは、第1再生制御部110Aが制御した映像再生装置100の動作状態を示す管理情報を生成し、第1RAM112に記憶させる。この管理情報は、映像再生装置100のシステム(ハードウェア等)の動作状態を示すものであって、この管理情報には、例えば、第1デコーダ制御部110Bから与えられる再生状態情報が含まれる。なお、第1管理部110Dは、第1デコーダ制御部110Bから再生状態情報が与えられると、管理情報に含まれている再生状態情報を最新のものに更新する。
さらに、第1管理部110Dは、第1プロセッサ部110がサブプロセッサとして動作するサブプロセッサ状態では、第2プロセッサ部120からの指示に応じて、第2プロセッサ部120から指示された処理を制御する。例えば、第1管理部110Dは、第2プロセッサ部120からの指示が、再生指示である場合には、第1デコーダ制御部110Bに再生処理の制御を開始させる。また、第1管理部110Dは、第2プロセッサ部120からの指示が、管理情報の提供指示である場合には、第1RAM112に記憶されている管理情報を第2プロセッサ部120に提供する。さらに、第1管理部110Dは、管理情報が更新された場合には、更新後の管理情報を第2プロセッサ部120に提供する。
メインプロセッサ移行処理部110Eは、第2プロセッサ部120から第2プロセッサ起動完了通知を受けると、メインプロセッサの移行処理を制御する。例えば、メインプロセッサ移行処理部110Eは、第1再生制御部110Aに対して、サブプロセッサ状態への切替指示を行う。このような切替指示を受けると、第1グラフィック制御部110Cは、表示処理の制御を停止する。ここで、第1グラフィック制御部110Cは、グラフィックデータを映像出力制御部130に出力中である場合には、1フレーム分のグラフィックデータを映像出力制御部130に出力してから、表示処理の制御を停止する。また、第1管理部110Dは、サブマイコン150からの操作要求を受け付ける状態から、第2プロセッサ部120からの指示を受け付ける状態に切り替わる。そして、メインプロセッサ移行処理部110Eは、第1RAM112に記憶されている管理情報を取得して、この管理情報を第3RAM140に記憶させる。さらに、メインプロセッサ移行処理部110Eは、管理情報を第3RAM140に記憶させると、サブプロセッサ状態への切替が完了したと判断して、メインプロセッサ切替通知を第2プロセッサ部120に与える。
図3は、第2プロセッサ部120の構成を概略的に示すブロック図である。第2プロセッサ部120は、第2再生制御部120Aと、第2管理部120Dと、起動完了通知部120Eと、メインプロセッサ切替処理部120Fと、通信切替要求部120Gとを備える。
第2再生制御部120Aは、第2プロセッサ部120がメインプロセッサとして動作するメインプロセッサ状態となった後に、サブマイコン150からの操作要求を受けて、映像再生装置100で行う処理を制御する。
第2再生制御部120Aは、第2デコーダ制御部120Bと、第2グラフィック制御部120Cとを備える。
第2デコーダ制御部120Bは、第2デコーダ124を制御して、映像記録媒体170から読み出された圧縮映像データ及び圧縮音声データを復号化する。
第2グラフィック制御部120Cは、第2グラフィック生成部123を制御して、グラフィックデータを生成させる。
第2管理部120Dは、第2プロセッサ部120がメインプロセッサ状態となった後に、サブマイコン150からの操作要求を受けて、この操作要求に対応する処理を行う。例えば、第2管理部120Dは、サブマイコン150からの操作要求が、再生指示である場合には、映像記録媒体170に記録されている圧縮映像データ及び圧縮音声データのマルチメディアフォーマットが、第2デコーダ124で復号することのできるものであるか否かを判断して、第2デコーダ124で復号できるときには、第2デコーダ制御部120Bでの処理を開始させ、第2デコーダ124で復号できないときには、第1プロセッサ部110に再生指示を与える。
また、第2管理部120Dは、第3RAM140に記憶されていた管理情報をメインプロセッサ切替処理部120Fより取得して、この管理情報で示される動作状態を引き継ぐ処理を制御する。言い換えると、第2管理部120Dは、この管理情報で示される動作状態が維持されるようにする。例えば、管理情報に含まれている第1デコーダ114の再生状態情報を取得して、第1デコーダ114の再生状態を認識して、以後、この再生状態を維持してから第1プロセッサ部110を介して第1デコーダ114の制御を行う。
起動完了通知部120Eは、第2プロセッサ部120の起動が完了したときに、第2プロセッサ起動完了通知を第1プロセッサ部110に与える。
メインプロセッサ切替処理部120Fは、第1プロセッサ部110よりメインプロセッサ切替通知を受けると、メインプロセッサの切替処理を制御する。例えば、メインプロセッサ切替処理部120Fは、第3RAM140から管理情報を取得して、第2管理部120Dに与える。そして、メインプロセッサ切替処理部120Fは、通信切替要求部120Gに指示を出し、サブマイコン150と第1プロセッサ部110との間の通信を、サブマイコン150と第2プロセッサ部120との間の通信に切り替えさせる。さらに、メインプロセッサ切替処理部120Fは、メインプロセッサへの切り替えが完了すると、サブマイコン150に通常起動モード通知を行う。
通信切替要求部120Gは、メインプロセッサ切替処理部120Fからの指示に応じて、サブマイコン150と第1プロセッサ部110との間の通信と、サブマイコン150と第2プロセッサ部120との間の通信とを切り替えるための通信切替命令を通信切替部152に与える。また、通信切替要求部120Gは、第2管理部120Dからの指示に応じて、読取部154との間の通信バスを第1プロセッサ部110又は第2プロセッサ部120との間で切り替えるための通信バス切替命令を通信バス切替部153に与える。
図4は、実施の形態1における映像再生装置100の起動時の処理を示すタイムチャート図である。図4は、第2プロセッサ部120が起動中に、第1デコーダ114で復号することのできるマルチメディアフォーマットデータに対する再生指示があった場合を示している。
時刻T1において、ユーザが、例えば、リモコン151を用いて、映像再生装置100の電源をオンにする指示の入力を行うと、サブマイコン150、第1プロセッサ部110及び第2プロセッサ部120の起動が開始される。映像再生装置100では、制御するハードウェア及び採用するOSにより、これらの起動時間が異なる。また、一般的な映像再生装置の場合、リモコンからの電源オン指示を受け付けることができるようにするため、電源オフ状態でもサブマイコンに電源供給が行われることが多いが、車載用として用いられる映像再生装置の場合、車のエンジン停止状態ではサブマイコンにも電源供給がされない。このため、実施の形態1では、電源オン指示に従って、サブマイコン150も含めて起動が開始されるものとする。
時刻T2には、サブマイコン150の起動が完了する。時刻T1〜時刻T2は、サブマイコン150の起動期間(起動時間)であり、第1プロセッサ部110及び第2プロセッサ部120よりも起動期間が短い。ここで、サブマイコン150は、リモコン151又は図示していない外部機器との通信、及び再生制御を行うメインプロセッサとの通信を主機能とするため、OSを用いずにレジスタ及び割込制御によるソフトウェアを実装するものでも良い。また、サブマイコン150は、OSを実行するものであったとしても、OSが提供するサービスは充実していなくてもよいため、起動時間の短いOSを利用することができる。
時刻T2以降は、サブマイコン150は、第1プロセッサ部110との通信可能状態になり、第1プロセッサ部110の起動完了を通知する高速起動モード通知の待ち期間となる。
時刻T3において、第1プロセッサ部110の起動が完了する。時刻T1〜時刻T3は、第1プロセッサ部110の起動期間(起動時間)であり、第2プロセッサ部120よりも起動期間が短い。例えば、第1プロセッサ部110は、OSを用いずにレジスタ及び割込制御によるソフトウェアを用いたプロセッサ、又は、従来の組込機器で多く用いられてきたITRON等のOSのように提供するサービスは少ないが起動時間が短いOSを搭載するプロセッサにより実現することができる。
第1プロセッサ部110の起動が完了すると、第1プロセッサ部110が映像再生装置100のメインプロセッサとして制御を行う高速起動モード期間となる。
また、第1プロセッサ部110の起動が完了すると、メインプロセッサ移行処理部110Eは、高速起動モード通知をサブマイコン150に与える。このような高速起動モード通知を受けると、サブマイコン150は、第1プロセッサ部110との間で通信を行うことができるようになり、時刻T3以降は、第1プロセッサ部110との通信期間となる。そして、サブマイコン150は、時刻T3以降、ユーザからの操作指示に対応する操作要求を第1プロセッサ部110に与える。なお、通知待ち期間(時刻T2〜T3の間)に受け付けた操作指示に対応する操作要求は、例えば、サブマイコン150の図示していない記憶部に記憶させておき、高速起動モード通知を受けてから、第1プロセッサ部110に与えるようにしてもよい。
さらに、第1プロセッサ部110の第1グラフィック制御部110Cは、起動画面を示すグラフィック画像を表示させるために、第1グラフィック生成部113に対して、起動画面のグラフィック生成要求を与える。このようなグラフィック生成要求を受けた第1グラフィック生成部113は、起動画面として利用するビットマップデータ及びフォントデータを、第1プロセッサ部110を介して、第1ROM111から読み出してグラフィックデータを生成し、第1デジタルグラフィック信号にして映像重畳部132に出力する。
さらにまた、第1管理部110Dは、映像出力制御部130に対して、映像出力設定の初期化要求を与える。このような初期化要求を受けた映像出力制御部130は、映像重畳部132の入力設定を第1グラフィック生成部113側及び第1デコーダ114側とする。映像重畳部132は、起動画面を表示するための第1デジタルグラフィック信号を同期信号生成部131で生成された垂直同期信号及び水平同期信号に同期させて図示してはいないモニタに出力する。
時刻T4において、ユーザが、例えば、リモコン151を用いて、映像再生装置100に対して再生指示の入力を行うと、サブマイコン150は、第1プロセッサ部110に対して再生イベントの操作要求を行う。このような再生イベントの操作要求を受けた第1プロセッサ部110では、第1管理部110Dが、通信バス切替部153を介して、映像記録媒体170に記録されている再生制御データの読込要求信号を読取部154に与える。この応答として、読取部154は、映像記録媒体170から再生制御データを読込み、通信バス切替部153を介して、この再生制御データを第1管理部110Dに与える。第1管理部110Dは、受け取った再生制御データを解析し、映像記録媒体170に記録されているデータが、第1デコーダ114で再生可能なマルチメディアフォーマットデータであるか否かを判断する。そして、第1デコーダ114で再生可能なマルチメディアフォーマットデータである場合には、第1管理部110Dは、第1デコーダ制御部110Bに再生処理を開始させる。第1デコーダ制御部110Bは、映像記録媒体170に記録された圧縮映像データ及び圧縮音声データのデータストリームのどの位置から再生を行うかを決定し、圧縮映像データ及び圧縮音声データの読込要求信号を読取部154に与える。読取部154は、映像記録媒体170から圧縮映像データ及び圧縮音声データを読み取り、第1デコーダ114に送る。そして、第1デコーダ制御部110Bは、第1デコーダ114に対して、再生イベントの再生制御要求を行う。このような再生制御要求を受けた第1デコーダ114は、再生準備を開始する。そして、再生準備が完了した第1デコーダ114は、読取部154から送られてきた圧縮映像データ及び圧縮音声データを復号して、第1デジタル映像信号及び第1デジタル音声信号を生成し、生成した信号を映像重畳部132に出力する。なお、第1デコーダ114は、再生準備が完了した場合には、再生開始通知を第1デコーダ制御部110Bに与える。なお、第1デコーダ制御部110Bは、第1デコーダ114による再生状態として、第1デコーダ114に再生制御要求を与える前は「停止」、第1デコーダに再生制御要求を与えてから第1デコーダ114より再生開始通知を受ける前は「再生準備中」、又は第1デコーダ114より再生開始通知を受けた後は「再生中」であることを示す再生状態情報を第1管理部110Dに与える。第1管理部110Dは、このような再生状態情報を第1RAM112に記憶させる。
第1デコーダ114からの再生開始通知を受けた第1プロセッサ部110では、第1管理部110Dが、映像重畳部132に起動画面の第1デジタルグラフィック信号の入力を停止させ、第1デジタル映像信号の入力を行わせることで、再生出画を行う。この際、第1グラフィック制御部110Cは、第1管理部からの指示に応じて、機能限定された高速起動モードで再生していることをユーザに知らせるための高速起動モード表示画像のグラフィック生成要求を第1グラフィック生成部113に対して行うようにしてもよい。このような生成要求を受けた第1グラフィック生成部113は、高速起動モード表示画像のグラフィックデータを生成して、第1デジタルグラフィック信号にして映像重畳部132に出力する。映像重畳部132では、第1グラフィック生成部113からの第1デジタルグラフィック信号のグラフィック画像を、第1デコーダ114からの第1デジタル音声信号の映像に重畳して、図示していないモニタに出力する。高速起動モード表示画像が重畳された映像を見たユーザは、高速起動モード中であるために機能制限があることを認識することができる。
時刻T5において、第2プロセッサ部120の起動が完了する。時刻T1〜時刻T5は、第2プロセッサ部120の起動期間(起動時間)であり、第1プロセッサ部110よりも起動期間が長い。例えば、第2プロセッサ部120は、近年ネットワーク対応の組込機器で多く用いられているLINUX等のOSのように、提供するサービスは多いが、起動時間の長いOSを実行するプロセッサにより実現することができる。本実施の形態においては、第1プロセッサ部110と第2プロセッサ部120のOSが提供するサービスは、グラフィック画像を生成する際のサービスにおいて異なっている。例えば、第1プロセッサ部110で実行されるOSの一例であるITRONでは、フレームメモリに展開するグラフィックデータをソフトウェアで生成し、フレームメモリ転送用のレジスタに書込むことで実現するが、第2プロセッサ部120で実行されるOSの一例であるLINUXでは、DirectFB等のグラフィックライブラリが用意されているため、容易にグラフィックデータを作成することができる。また、第1プロセッサ部110及び第2プロセッサ部120で同じOSが実行される場合でも、ハードウェア構成、OSが提供するサービス及びOS上で動作させるソフトウェアにより起動時間が異なる。
時刻T5において、第2プロセッサ部120の起動が完了すると、起動完了通知部120Eは、第2プロセッサ部120の起動完了を検知して、第1プロセッサ部110に対して第2プロセッサ起動完了通知を行う。
第2プロセッサ起動完了通知を受けた第1プロセッサ部110では、メインプロセッサ移行処理部110Eが、メインプロセッサの移行処理を制御する。例えば、メインプロセッサ移行処理部110Eの制御に応じて、第1グラフィック制御部110Cは、グラフィックデータの生成及び出力を停止し、第1管理部110Dは、指示の入力元をサブマイコン150から第2プロセッサ部120に切り替える。また、メインプロセッサ移行処理部110Eは、第1RAM112に記憶されている管理情報を取得して、この管理情報を第3RAM140に記憶させる。
そして、メインプロセッサ移行処理部110Eは、管理情報を第3RAM140に記憶させると、メインプロセッサの移行準備が完了したと判断して、メインプロセッサ切替通知を第2プロセッサ部120に与える(時刻T6)。さらに、メインプロセッサ移行処理部110Eは、映像重畳部132に対して、第1デジタルグラフィック信号の重畳を停止するよう指示を出す。
メインプロセッサ切替通知を受けた第2プロセッサ部120では、メインプロセッサ切替処理部120Fが、メインプロセッサの切替処理を制御する。例えば、メインプロセッサ切替処理部120Fは、第3RAM140から管理情報を取得して、第2管理部120Dに与え、第2管理部120Dは、管理情報で示される動作状態を引き継ぐ処理を行う。また、メインプロセッサ切替処理部120Fは、通信切替要求部120Gに指示を出し、サブマイコン150との通信経路を第2プロセッサ部120側に切り替えさせる。さらにまた、第2グラフィック生成部123は、メインプロセッサ切替処理部120Fの指示に応じて、図示していないフレームバッファをクリアして、映像重畳部132でデジタルグラフィック信号が重畳されないようにする。また、第2管理部120Dは、映像重畳部132の入力設定を、第1グラフィック生成部113側から第2グラフィック生成部123側に切り替えさせる。
そして、メインプロセッサ切替処理部120Fは、時刻T7において、サブマイコン150に通常起動モード通知を行う。このような通常起動モード通知を受けると、サブマイコン150は、第2プロセッサ部120との間で通信を行うことができるようになり、時刻T7以降は第2プロセッサ部120との通信期間となる。
なお、第2プロセッサ部120が起動完了した時刻T5から、メインプロセッサへの切り替えが完了した時刻T7までは、第2プロセッサ部120が、映像再生装置100のサブプロセッサとして制御を行うサブプロセッサ状態期間となっており、時刻T7以降は、第2プロセッサ部120が、映像再生装置100のメインプロセッサとして制御を行う通常起動モード期間となる。
また、メインプロセッサとして制御を行うようになった第2プロセッサ部120では、第2管理部120Dが、第1プロセッサ部110に対して、管理情報の提供指示を与え、その応答として、第1プロセッサ部110から管理情報を取得する。そして、第2管理部120Dは、取得した管理情報に基づいて、第1プロセッサ部110におけるメインプロセッサの移行処理以降に、動作状態に変更がある場合には、このような変更を反映して、映像再生装置100の制御を行う。例えば、第1デコーダ114は、メインプロセッサが第1プロセッサ部110から第2プロセッサ部120に切り替わっても、処理を継続して行うため、第1プロセッサ部110におけるメインプロセッサの移行処理以降に、再生状態が変化している場合(例えば、再生エラーが発生し再生が停止している場合等)がある。そこで、第2管理部120Dは、再度、第1プロセッサ部110から管理情報を取得することにより、最新の動作状態を保持することができる。
時刻T8において、ユーザが、例えば、リモコン151を用いて、映像再生装置100に対して停止指示の入力を行うと、サブマイコン150は、第2プロセッサ部120に対して停止イベントの操作要求を行う。停止イベントの操作要求を受けた第2プロセッサ部120は、第1デコーダ114を制御している第1プロセッサ部110(サブプロセッサとして動作)に対してデコード停止要求を行う(時刻T9)。デコード停止要求を受けた第1プロセッサ部110では、第1デコーダ制御部110Bが、第1デコーダ114にデコード停止指示を行うとともに、読取部154への読込要求信号の発行を停止することで、再生停止を行う。
図5は、実施の形態1における映像再生装置100の起動時の処理を示すタイムチャート図である。図5では、第2プロセッサ部120が起動中に、第1デコーダ114で復号することのできないマルチメディアフォーマットデータに対する再生指示があった場合を示している。
時刻T11〜T13までは、図4の時刻T1〜T3までの処理と同様である。
時刻T14において、ユーザが、例えば、リモコン151を用いて、映像再生装置100に対して再生指示の入力を行うと、サブマイコン150は、第1プロセッサ部110に対して再生イベントの操作要求を行う。このような再生イベントの操作要求を受けた第1プロセッサ部110では、第1管理部110Dが、通信バス切替部153を介して、映像記録媒体170に記録されている再生制御データの読込要求信号を読取部154に与える。この応答として、読取部154は、映像記録媒体170から再生制御データを読込み、通信バス切替部153を介して、この再生制御データを第1管理部110Dに与える。第1管理部110Dは、受け取った再生制御データを解析し、映像記録媒体170に記録されているデータが、第1デコーダ114で再生可能なマルチメディアフォーマットデータであるか否かを判断する。そして、第1デコーダ114で再生可能なマルチメディアフォーマットデータではない場合には、このような再生イベントの操作要求を示す再生要求情報を第1RAM112に記憶させる。
そして、第1管理部110Dは、ユーザに対して再生できない旨を通知するための再生不可画面のグラフィック生成要求を第1グラフィック生成部113に与える。このようなグラフィック生成要求に応じて、第1グラフィック制御部110Cは、再生不可画面のグラフィックデータを生成して、このグラフィックデータを第1デジタルグラフィック信号にして、映像重畳部132に出力する。
時刻T15において、第2プロセッサ部120の起動が完了すると、起動完了通知部120Eは、第2プロセッサ部120の起動完了を検知して、第1プロセッサ部110に対して第2プロセッサ起動完了通知を行う。
第2プロセッサ起動完了通知を受けた第1プロセッサ部110では、メインプロセッサ移行処理部110Eが、メインプロセッサの移行処理を制御する。ここでの処理は、図4で説明した処理と同様であるが、メインプロセッサ移行処理部110Eは、第1RAM112に記憶されている管理情報とともに、再生要求情報も取得して、管理情報及び再生要求情報を第3RAM140に記憶させる。
そして、メインプロセッサ移行処理部110Eは、管理情報を第3RAM140に記憶させると、メインプロセッサの移行準備が完了したと判断して、時刻T16において、メインプロセッサ切替通知を第2プロセッサ部120に与える。さらに、メインプロセッサ移行処理部110Eは、映像重畳部132に対して、第1デジタルグラフィック信号の重畳を停止するよう指示を出す。
メインプロセッサ切替通知を受けた第2プロセッサ部120では、メインプロセッサ切替処理部120Fが、メインプロセッサの切替処理を制御する。メインプロセッサの切替処理は、図4で説明した処理と同様の処理を行うが、メインプロセッサ切替処理部120Fは、第3RAM140から管理情報とともに再生要求情報も取得して、第2管理部120Dに与える。
そして、メインプロセッサ切替処理部120Fは、時刻T17において、サブマイコン150に通常起動モード通知を行う。このような通常起動モード通知を受けると、サブマイコン150は、第2プロセッサ部120との間で通信を行うことができるようになり、時刻T17以降は第2プロセッサ部120との通信期間となる。
メインプロセッサとして制御を行うようになった第2プロセッサ部120では、第2管理部120Dが、メインプロセッサ切替処理部120Fより取得した再生要求情報で示される再生イベントの操作要求に従って、第2デコーダ制御部120Bに再生処理を開始させる。まず、第2デコーダ制御部120Bは、通信バス切替部153を介して、映像記録媒体170に記録されている再生制御データの読込要求信号を読取部154に与える。この応答として、読取部154は、映像記録媒体170から再生制御データを読込み、通信バス切替部153を介して、再生制御データを第2デコーダ制御部120Bに与える。第2デコーダ制御部120Bは、受け取った再生制御データを解析し、映像記録媒体170に記録された圧縮映像データ及び圧縮音声データのデータストリームのどの位置から再生を行うかを決定し、圧縮映像データ及び圧縮音声データの読込要求信号を読取部154に与える。読取部154は、映像記録媒体170から圧縮映像データ及び圧縮音声データを読み取り、第2デコーダ124に送る。そして、第2デコーダ制御部120Bは、第2デコーダ124に対して、再生イベントの再生制御要求を行う。このような再生制御要求を受けた第1デコーダ124は、再生準備を開始する。そして、再生準備が完了した第2デコーダ124は、読取部154から送られてきた圧縮映像データ及び圧縮音声データを復号して、第2デジタル映像信号及び第2デジタル音声信号を生成し、生成した信号を映像重畳部132に出力する。
時刻T18において、ユーザが、例えば、リモコン151を用いて、映像再生装置100に対して停止指示の入力を行うと、サブマイコン150は、第2プロセッサ部120に対して停止イベントの操作要求を行う。停止イベントの操作要求を受けた第2プロセッサ部120では、第2デコーダ制御部120Bが、第2デコーダ124にデコード停止指示を行うとともに、通信バス切替部153を介して、読取部154への読込要求信号の発行を停止することで、再生停止を行う。
以上のように、起動完了の早い第1プロセッサ部110がメインプロセッサとして動作している状態で、この第1プロセッサ部110では再生することのできないマルチメディアフォーマットデータに対する再生指示の入力があった場合でも、起動完了の遅い高機能のプロセッサである第2プロセッサ部120が起動を完了した際に、再生イベントの操作要求が第2プロセッサ部120に引き継がれるため、自動的に再生が開始される。なお、図4(又は図5)の時刻T4(又は時刻T14)での再生指示から時刻T7(又は時刻T17)までの間に、停止指示等が入力され、再生指示がキャンセルされた場合は、再生要求情報をメインプロセッサ移行処理で通知しない(第3RAM140に記憶しない)ようにすることもできる。
また、図5の時刻T14での再生指示に対しては、再生不可のグラフィック画像が表示され、第2プロセッサ部120の起動が完了してメインプロセッサの切り替えが行われた後に、通常起動モード期間の再生処理として、ユーザからの再生指示の入力が再度必要となるように構成してもよい。ここで、通常起動モード期間の再生処理について説明する。
第2プロセッサ部120がメインプロセッサとして動作中に、リモコン151等から再生要求の操作信号が送信され、サブマイコン150から再生イベントの操作要求があった場合、第2管理部120Dは、通信バス切替部153に対して通信バス切替要求を行い、通信バスの切り替えが完了した後、映像記録媒体170から再生制御データを読み込ませる読込要求信号を読取部154に発行し、再生制御データを読み込ませる。第2管理部120Dは、読み込ませた再生制御データを読取部154から取得し、この再生制御データを解析して、映像記録媒体170に記録されているデータのデコードに利用するデコーダを決定する。第1デコーダ114を用いると決定した場合には、通信切替要求部120Gは、第2管理部120Dの指示に応じて、通信バス切替部153に対して第1プロセッサ部110側への通信バス切替要求を行う。そして、第2管理部120Dは、サブプロセッサとして動作している第1プロセッサ部110に対して、再生指示を行う。一方、第2デコーダ124を用いると決定した場合には、第2管理部120Dは、第2デコーダ制御部120Bに、再生処理の制御を開始させる。そして、第2管理部120Dは、第2デコーダ124、第2グラフィック生成部123、映像出力制御部130、グラフィック切替部136、映像重畳部132等を制御して再生を実行させる。
なお、第2プロセッサ部120がメインプロセッサとして動作していない期間に、第2デコーダ124で復号することができるマルチメディアフォーマットデータに対する再生指示があった場合には、第2プロセッサ部120にメインプロセッサが切り替わってから、自動的に再生処理が行われることをユーザに通知するようにしてもよい。例えば、第1プロセッサ部110は、第1グラフィック生成部113に対して再生準備中であることを示す再生準備画面を表示するためのグラフィック生成要求を行う。第1グラフィック生成部113は、このようなグラフィック生成要求に応じて生成した第1デジタルグラフィック信号を、映像出力制御部130に出力する。
図5に示すタイムチャート図では、第1プロセッサ部110の起動が完了し、第2プロセッサ部120の起動が完了していない高速起動モード期間(時刻T13〜T16)に、再生指示があった場合を例に説明したが、この期間に、グラフィック画像の表示指示が行われた場合にも、同様の処理が行われるようにしてもよい。例えば、この期間に、ユーザが、リモコン151等を用いて、映像再生装置100に対してグラフィック画像の表示指示の入力を行うと、サブマイコン150は、第1プロセッサ部110に対しグラフィック画像の表示イベントの操作要求を行う。このような表示イベントの操作要求を受けた第1プロセッサ部110では、第1管理部110Dが、このような表示イベントの操作要求を示す表示要求情報を第1RAM112に記憶させる。
そして、第1管理部110Dは、ユーザに対して表示できない旨を通知するためのグラフィック表示不可画面のグラフィック生成要求を第1グラフィック生成部113に与える。このようなグラフィック再生要求に応じて、第1グラフィック制御部110Cは、グラフィック表示不可画面のグラフィックデータを生成して、このグラフィックデータを第1デジタルグラフィック信号にして、映像重畳部132に出力する。
そして、メインプロセッサ移行処理部110Eは、第2プロセッサ部120より第2プロセッサ起動完了通知を受けた後に、第1RAM112に記憶されている表示要求情報を、第3RAM140に記憶させる。
さらに、メインプロセッサ切替処理部120Fは、第1プロセッサ部110よりメインプロセッサ切替通知を受けた際に、第3RAM140に記憶されている表示要求情報を、第2再生制御部120Aに与える。そして、第2グラフィック制御部120Cは、第2プロセッサ部120の起動が完了し、通常起動モード期間となった後に、与えられた表示要求情報で示される表示イベントの操作要求に対応するグラフィックデータを第2グラフィック生成部123に生成させて、映像出力制御部130に出力させる。
なお、第1プロセッサ部110は、全てのグラフィック画像の表示イベントの操作要求に対して表示要求情報を生成して第3RAM140に記憶させてもよく、また、表示イベントの操作要求に対応するグラフィックデータを第1グラフィック生成部113で生成できない場合に、このような表示イベントの操作要求を示す表示要求情報を第3RAM140に記憶させてもよい。さらに、第1プロセッサ部110は、グラフィック画像の表示イベントの操作要求が、第1プロセッサ部110で処理することのできない機能の選択を可能とするグラフィック画像のグラフィックデータを生成するものである場合に、このような表示イベントの操作要求を示す表示要求情報を第3RAM140に記憶させてもよい。
図6は、実施の形態1における映像再生装置100から出力される映像信号に基づいて図示しないモニタに表示される画面の遷移を示す図である。
図6(A)は、第1プロセッサ部110の起動完了後に表示される画面180である。例えば、画面180は、図4の時刻T3〜T4(図5の時刻T13〜T14)に表示される。図6(B)は、第1プロセッサ部110がメインプロセッサ動作中に再生指示があり、第1デコーダ制御部110B及び第1デコーダ114が映像を再生した場合の画面181である。グラフィック画像181Aは、第2プロセッサ部120の起動が完了していないために、機能制限がある高速起動モード期間であることを示している。例えば、画面181は、図4の時刻T4〜T7(図5の時刻T14〜T17)に表示される。図6(C)は、第2プロセッサ部120の起動完了後に表示される画面182である。第2プロセッサ部120が、メインプロセッサとなった通常起動モード期間では、機能制限がないため、第2グラフィック生成部123は、図示しないフレームバッファをクリアすることにより、図6(B)の画面181におけるグラフィック画像181Aが表示されないようにする。
図7は実施の形態1に係る映像再生装置100の電源がオンにされた際の処理を示すフローチャートである。
まず、ユーザが、例えば、リモコン151等を用いて、映像再生装置100の電源をオンにする指示の入力を行うと、映像再生装置100に電源が供給される(S10)。映像再生装置100に電源が供給されると、サブマイコン150、第1プロセッサ部110及び第2プロセッサ部120は、起動を開始する。
次に、第1プロセッサ部110は、第1プロセッサ部110の起動が完了したか否かを判断する(S11)。第1プロセッサ部110は、起動が完了した場合(ステップS11でYes)には、ステップS12の処理に進む。
ステップS12では、メインプロセッサ移行処理部110Eは、高速起動モード通知をサブマイコン150に与える。
次に、メインプロセッサ移行処理部110Eは、第2プロセッサ部120の起動が完了したか否かを判断する(S13)。例えば、メインプロセッサ移行処理部110Eは、第2プロセッサ部120より第2プロセッサ起動完了通知を受けた場合には、第2プロセッサ部120の起動が完了したと判断することができる。そして、メインプロセッサ移行処理部110Eは、第2プロセッサ部120の起動が完了していないと判断した場合(ステップS13でNo)には、ステップS14の処理に進み、第2プロセッサ部120の起動が完了したと判断した場合(ステップS13でYes)には、ステップS16の処理に進む。
ステップS14では、第1管理部110Dは、サブマイコン150より操作要求を受けたか否かを判断する。そして、第1管理部110Dは、サブマイコン150より操作要求を受けた場合(ステップS14でYes)には、ステップS15の処理に進み、サブマイコン150より操作要求を受けていない場合(ステップS14でNo)には、ステップS13の処理に戻る。
ステップS15では、第1管理部110Dは、受け取った操作要求に対応する処理を制御する。なお、第1管理部110Dは、受け取った操作要求に対して、第1プロセッサ部110で処理を行うことのできる範囲で処理を制御する。例えば、第1管理部110Dは、操作要求が、第1デコーダ114でデコードを行うことのできるマルチメディアフォーマットデータに対する再生を要求するものである場合には、第1デコーダ制御部110B及び第1デコーダ114に再生処理を実行させる。また、第1管理部110Dは、操作要求が、第1デコーダ114でデコードを行うことのできないマルチメディアフォーマットデータに対する再生を要求するものである場合には、このような操作要求を示す再生要求情報を第1RAM112に記憶させる。
一方、ステップS13において、メインプロセッサ移行処理部110Eが、第2プロセッサ部120の起動が完了したと判断した場合には、ステップS16において、メインプロセッサ移行処理部110Eは、メインプロセッサの移行処理を制御して、管理情報を第3RAM140に記憶させる。
そして、メインプロセッサ移行処理部110Eは、第2プロセッサ部120にメインプロセッサ切替通知を行う(S17)。
メインプロセッサの切替通知を受けた第2プロセッサ部120では、メインプロセッサ切替処理部120Fが、メインプロセッサの切替処理を制御する(S18)。
メインプロセッサ切替処理部120Fは、メインプロセッサの切替処理が完了すると、サブマイコン150に、通常起動モード通知を行う(S19)。
そして、第2管理部120Dは、サブマイコン150より操作要求を受けたか否かを判断する(S20)。そして、第2管理部120Dは、サブマイコン150より操作要求を受けた場合(ステップS20でYes)には、ステップS21の処理に進む。
ステップS21では、第2管理部120Dは、受け取った操作要求に対応する処理を制御する。例えば、第2管理部120Dは、操作要求が、第1デコーダ114でデコードを行うことのできるマルチメディアフォーマットデータに対する再生を要求するものである場合には、第1プロセッサ部110に再生指示を行うことで、第1プロセッサ部110に再生処理を実行させる。また、第2管理部120Dは、操作要求が、第2デコーダ124でデコードを行うことのできるマルチメディアフォーマットデータに対する再生を要求するものである場合には、第2デコーダ制御部120B及び第2デコーダ124に再生処理を実行させる。
以上のように、実施の形態1に係る映像再生装置100によれば、起動完了の遅い高機能プロセッサの起動完了を待たずに、起動完了の早いプロセッサの起動完了後に、起動画面(例えば、図6(A)の画面180)の表示、リモコン151等によるユーザのキー操作の受け付け、プロセッサが対応するマルチメディアフォーマットデータに対する再生を開始することができる。また、起動完了の遅い高機能プロセッサが起動完了し、メインプロセッサを切り替えることで、起動完了の早いプロセッサのみをメインプロセッサとして動作させる場合よりも、起動完了の遅い高機能プロセッサがサポートするハードウェアおよびOSがサポートする多くのサービスを活用することができる。
また、以上のように、実施の形態1に係る映像再生装置100は、第1プロセッサ部110から、第2プロセッサ部120に、再生状態情報を与えるだけで、第1プロセッサ部110でのマルチメディアフォーマットデータに対する再生は維持されるので、メインプロセッサのシームレスな切り替えを行うことができる。
図1に示した実施の形態1に係る映像再生装置100は、第1プロセッサ部110及び第2プロセッサ部120の2つのプロセッサで説明したが、起動時間が異なる3つ以上のプロセッサでメインプロセッサの切り替えを段階的に行ってもよい。
さらに、メインプロセッサを切り替える際、外部との通信制御も第1プロセッサ部110から第2プロセッサ部120に引き継ぐことができる。例えば、第2プロセッサ部120は、第1プロセッサ部110から、第1プロセッサ部110で行っていた通信の状態を示す通信状態情報を取得して、取得した通信状態情報で示される通信状態から処理を引き継ぐ。このようにすることで、第2プロセッサ部120がメインプロセッサとしての動作を開始した後に、第3RAM140を介して、第1プロセッサ部110で受け付けた通信制御(通信開始)を示す操作要求を第2プロセッサ部120に通知しなくてもよいため、レスポンスを向上させることができる。言い換えると、第2プロセッサ部120は、通信制御を示す操作要求に応じて、最初から通信を行う必要がないため、ユーザからの指示にすばやく反応することができる。
また、第1プロセッサ部110がメインプロセッサとして動作中に、マルチメディアフォーマットデータに対する再生が開始され、ユーザがその停止指示を行った場合には、第1プロセッサ部110の第1デコーダ制御部110Bは、再生を停止した位置を示す再生停止位置情報を再生レジューム情報として第1ROM111に記録しておくことが望ましい。このような再生レジューム情報を第1ROM111に記憶しておくことにより、第2プロセッサ部120の起動完了後、メインプロセッサが切り替わっても、ユーザからの再生指示に応じて、第2プロセッサ部120が、サブプロセッサとして動作する第1プロセッサ部110に再生要求を行った場合でも、第1デコーダ部110Bは、第1ROM111から再生レジューム情報を読み出して、この再生レジューム情報で示される再生停止位置から再生を再開することができる。
さらに、第2プロセッサ部120がメインプロセッサとして動作中に、マルチメディアフォーマットデータに対する再生が開始され、ユーザがその停止指示を行った場合には、第2プロセッサ部120の第2デコーダ制御部120Bは、再生を停止した位置を示す再生停止位置情報を再生レジューム情報として第1ROM111又は第2ROM121に記憶しておくことが望ましい。このような再生レジューム情報を第1ROM111又は第2ROM121に記憶しておくことにより、その後、ユーザからの再生指示があった場合には、第2デコーダ制御部120Bは、第1ROM111又は第2ROM121から再生レジューム情報を読み出し、この再生レジューム情報で示される再生停止位置から再生を再開することができる。
図1に示すように、実施の形態1に係る映像再生装置100では、第1ROM111及び第1RAM112を第1プロセッサ部110が主に利用し、第2ROM121及び第2RAM122を第2プロセッサ部120が主に利用するようにしているが、例えば、第1プロセッサ部110及び第2プロセッサ部120の両方からアクセスすることのできる、第4ROM及び第4RAMを設けておき、第1プロセッサ部110及び第2プロセッサ部120が、第1ROM111及び第2ROM121の代わりに第4ROM、第1RAM112及び第2RAM122の代わりに第4RAMを利用するように構成してもよい。
そして、このような構成において、第1プロセッサ部110及び第2プロセッサ部120は、どちらがメインプロセッサとして動作していても、マルチメディアフォーマットデータに対する再生時には定期的に再生レジューム情報を第4ROM又は第4RAMに記憶させておくことが望ましい。このようにしておくことで、例えば、車載AV機器の場合、エンジンの停止により電源供給が遮断された場合でも、次にエンジンが始動され、電源が供給されたときに、再生レジューム情報に基づいて第1プロセッサ部110又は第2プロセッサ部120は、サブマイコン150からの操作要求を受けずに、自動的に再生停止位置からマルチメディアフォーマットデータに対する再生を再開することができる。
なお、このような構成の場合には、第3RAM140の代わりに、第4RAMが利用されてもよい。
また、第2プロセッサ部120がメインプロセッサとして動作しているときに、例えば、グラフィック設定画面を介してユーザが設定した設定情報を、不揮発性メモリ(例えば、第4ROM)に記憶させておくことで、システムの再起動時に、第1プロセッサ部110が記憶されている設定情報に基づいて、映像再生装置100の設定を行うように構成してもよい。このように構成することで、例えば、起動完了の遅い高機能プロセッサが動作中に電源遮断が入り、次の電源供給により起動完了の早いプロセッサが起動した際にも、前回動作時の再生状態や設定情報が維持される。
また、実施の形態1に係る映像再生装置100では、起動完了の遅い高機能プロセッサである第2プロセッサ部120の起動完了後に、映像重畳部132におけるグラフィックデータの入力元を第1フラフィック生成部113から第2グラフィック生成部123に切り替えることで、第2プロセッサ部120が実行するOSでサポートされているグラフィック機能サービスを有効に活用することができる。
実施の形態2.
図8は、実施の形態2に係る映像再生装置200の構成を概略的に示すブロック図である。映像再生装置200は、第1プロセッサ部210と、第1ROM111と、第1RAM112と、第1グラフィック生成部113と、第1デコーダ114と、第2プロセッサ部220と、第2ROM121と、第2RAM122と、第2グラフィック生成部123と、第2デコーダ124と、映像出力制御部230と、第3RAM140と、サブマイコン150と、リモコン151と、通信切替部152と、通信バス切替部153と、読取部154とを備える。実施の形態2に係る映像再生装置200は、第1プロセッサ部210、第2プロセッサ部220及び映像出力制御部230において、実施の形態1に係る映像再生装置100と異なっている。
図9は、第1プロセッサ部210の構成を概略的に示すブロック図である。第1プロセッサ部210は、第1再生制御部210Aと、第1管理部210Dと、メインプロセッサ移行処理部110Eとを備える。実施の形態2における第1プロセッサ部210は、第1再生制御部210Aでの処理及び構成の点、並びに、第1管理部210Dでの処理の点において、実施の形態1における第1プロセッサ部110と異なっている。
第1再生制御部210Aは、実施の形態1における第1再生制御部110Aと同様の処理を行うほか、第1グラフィック生成部113が生成したグラフィックデータに基づいて表示されるグラフィック画像の表示状態を示すグラフィック表示状態情報を取得する。
第1再生制御部210Aは、第1デコーダ制御部110Bと、第1グラフィック制御部110Cと、グラフィック表示状態取得部210Fとを備える。実施の形態2における第1再生制御部210Aは、グラフィック表示状態取得部210Fを備える点において、実施の形態1における第1再生制御部110Aと異なっている。
グラフィック表示状態取得部210Fは、第1グラフィック生成部113が生成したグラフィックデータに基づいて表示されるグラフィック画像の表示状態を示すグラフィック表示状態情報を取得する。グラフィック表示状態情報は、第1グラフィック生成部113が生成したグラフィックデータそのものでもよく、また、第1グラフィック生成部113が生成したグラフィックデータで表示されるグラフィック画像を特定する情報と、このグラフィック画像で操作が行われた領域(例えば、ボタンの位置)を示す情報と、操作の内容(例えば、ボタンの選択)を示す情報とを含むものであってもよい。なお、グラフィック表示状態取得部210Fは、第1グラフィック生成部113が、グラフィックデータを生成するたびに、グラフィック表示状態情報を取得するのが望ましい。グラフィック表示状態取得部210Fは、グラフィック表示状態情報を取得すると、第1管理部210Dに与える。なお、グラフィック表示状態取得部210Fは、第2プロセッサ部220に引き継ぐ必要のないグラフィック画像の表示状態については、グラフィック表示状態情報として取得しないようにしてもよい。
第1管理部210Dは、実施の形態1における第1管理部110Dと同様の処理を行うが、管理情報に、グラフィック表示状態取得部210Fから与えられたグラフィック表示状態情報を含めて、第1RAM112に記憶させる。なお、第1管理部210Dは、グラフィック表示状態取得部210Fから与えられたグラフィック表示状態情報を取得すると、管理情報に含まれているグラフィック表示状態情報を最新のものに更新する。
図10は、第2プロセッサ部220の構成を概略的に示すブロック図である。第2プロセッサ部220は、第2再生制御部220Aと、第2管理部220Dと、起動完了通知部120Eと、メインプロセッサ切替処理部120Fと、通信切替要求部120Gとを備える。実施の形態2における第2プロセッサ部220は、第2再生制御部220A及び第2管理部220Dの処理において、実施の形態1における第2プロセッサ部120と異なっている。
第2再生制御部220Aは、実施の形態1における第1再生制御部120Aと同様の処理を行うほか、第2プロセッサ部220がメインプロセッサとして動作するメインプロセッサ状態となった後に、管理情報に含まれているグラフィック表示状態情報に対応した表示状態となるように、第2グラフィック生成部123にグラフィックデータの生成を行わせる。なお、第2再生制御部220Aは、管理情報に含まれているグラフィック表示状態情報に、引き継ぐ必要のない表示状態を示す情報が含まれている場合には、このような情報に基づくグラフィックデータの生成は、第2グラフィック生成部123に行わせないようにする。
第2再生制御部220Aは、第2デコーダ制御部120Bと、第2グラフィック制御部220Cとを備える。実施の形態2における第2再生制御部220Aは、第2グラフィック制御部220Cの処理において、実施の形態1における第2再生制御部120Aと異なっている。
第2グラフィック制御部220Cは、実施の形態1と同様の処理を行うほか、第2管理部220Dから与えられたグラフィック表示状態情報で示される表示状態に対応するグラフィック画像のグラフィックデータを生成させるように第2グラフィック生成部123を制御する。
第2管理部220Dは、実施の形態1と同様の処理を行うほか、管理情報に含まれているグラフィック表示状態情報を第2グラフィック制御部220Cに与えて、第2プロセッサ部220がメインプロセッサ状態となった後に、このグラフィック表示状態情報で示される表示状態となるように第2グラフィック制御部220Cに制御を行わせる。
図8に戻り、映像出力制御部230は、第1デコーダ114から出力された第1デジタル映像信号及び第1デジタル音声信号、第2デコーダ124から出力された第2デジタル映像信号及び第2デジタル音声信号、第1グラフィック生成部113から出力された第1デジタルグラフィック信号、並びに、第2グラフィック生成部123から出力された第2デジタルグラフィック信号を、メインプロセッサからの出力制御命令に基づいて出力制御して、図示していないモニタに出力する。映像出力制御部230は、同期信号生成部131と、映像重畳部232と、グラフィック切替部233とを備える。実施の形態2における映像出力制御部230は、映像重畳部232での処理の点及びグラフィック切替部233を備える点において、実施の形態1における映像出力制御部130と異なっている。
映像重畳部232は、メインプロセッサからの出力制御命令に応じて、第1デコーダ114から出力された第1デジタル映像信号又は第2デコーダ124から出力された第2デジタル映像信号で示される映像に、グラフィック切替部233から出力された第1デジタルグラフィック信号又は第2デジタルグラフィック信号で示されるグラフィック画像を重畳する。そして、映像重畳部232は、重畳済みの映像信号及び音声信号を、同期信号生成部131の同期信号に合わせて出力する。
グラフィック切替部233は、メインプロセッサからの指示に応じて、第1グラフィック生成部113から入力される第1デジタルグラフィック信号及び第2グラフィック生成部123から入力される第2デジタルグラフィック信号を、同期信号生成部131の垂直同期信号に合わせて切り替え、映像重要部232に出力する。
図11は、実施の形態2における映像再生装置200の起動時の処理を示すタイムチャート図である。図11では、第2プロセッサ部220が起動中に、ユーザよりグラフィック表示指示がなされた場合を示している。
時刻T21〜T24までの処理は、図4の時刻T1〜T4までの処理と同様である。
時刻T25において、ユーザが、例えば、リモコン151を用いて、映像再生装置200に対して、ソフトウェアキーボタンを配置した操作ボタン画面のグラフィック表示指示の入力を行うと、サブマイコン150は、第1プロセッサ部210に対して、グラフィック表示の操作要求を行う。このようなグラフィック表示の操作要求を受けた第1プロセッサ部210では、第1グラフィック制御部110Cが、第1グラフィック生成部113に対して、操作ボタン画面のグラフィック生成要求を行う。このような生成要求を受けた第1グラフィック生成部113は、操作ボタン画像のグラフィックデータを生成し、このようなグラフィックデータに対応する第1デジタルグラフィック信号をグラフィック切替部233に出力する。グラフィック切替部233は、第1グラフィック生成部113より入力された第1デジタルグラフィック信号を映像重畳部232に出力する。ここで、第1管理部210Dは、映像重畳部232を制御して、グラフィック切替部233から入力される第1デジタルグラフィック信号の入力を許可する設定にさせて、第1デジタルグラフィック信号のグラフィック画像を第1デジタル映像信号の映像に重畳させて出力させる。
時刻T26において、第2プロセッサ部220の起動が完了すると、起動完了通知部120Eは、第2プロセッサ部220の起動完了を検知して、第1プロセッサ部210に対して第2プロセッサ起動完了通知を行う。
第2プロセッサ起動完了通知を受けた第1プロセッサ部210では、メインプロセッサ移行処理部110Eが、メインプロセッサの移行処理を制御する。ここでの処理は、図4で説明した処理と同様であるが、メインプロセッサ移行処理部110Eが、第1RAM112から取得する管理情報には、グラフィック表示状態情報が含まれる。
そして、メインプロセッサ移行処理部110Eは、管理情報を第3RAM140に記憶させると、メインプロセッサの移行準備が完了したと判断して、メインプロセッサ切替通知を第2プロセッサ部220に与える(時刻T27)。
メインプロセッサ切替通知を受けた第2プロセッサ部220では、メインプロセッサ切替処理部120Fが、メインプロセッサの切替処理を制御する。メインプロセッサの切替処理は、図4での説明と同様であるが、メインプロセッサ切替処理部120Fが、第3RAM140から取得して第2管理部220Dに与える管理情報には、グラフィック表示状態情報が含まれる。
そして、メインプロセッサ切替処理部120Fは、時刻T28において、サブマイコン150に通常起動モード通知を行う。このような通常起動モード通知を受けると、サブマイコン150は、第2プロセッサ部220との間で通信を行うことができるようになり、時刻T28以降は第2プロセッサ部220との通信期間となる。
メインプロセッサとして制御を行うようになった第2プロセッサ部220では、第2管理部220Dが、メインプロセッサ切替処理部120Fより取得した再生要求情報で示される再生イベントの操作要求に従って、再生の制御を行う。ここでの再生の制御は、図4での説明と同様に行われる。
また、第2管理部220Dは、メインプロセッサ切替処理部120Fから取得した管理情報に含まれているグラフィック表示状態情報を第2グラフィック制御部220Cに与える。第2グラフィック制御部220Cは、このグラフィック表示状態情報で示されるグラフィック画像(ここでは、操作ボタン画像)のグラフィック生成要求を、第1グラフィック生成部123に対して行う。このような生成要求を受けた第2グラフィック生成部123は、操作ボタン画像のグラフィックデータを生成し、このようなグラフィックデータに対応する第2デジタルグラフィック信号をグラフィック切替部233に出力する。
次に、第2管理部220Dは、グラフィック切替部233に対してグラフィック切替要求を行う。このようなグラフィック切替要求を受けたグラフィック切替部233は、映像重畳部232への出力を、同期信号生成部131からの垂直同期信号に同期させて、第1デジタルグラフィック信号から第2デジタルグラフィック信号に切り替える。そして、映像重畳部232は、第1デジタル映像信号に重畳する信号を、第1デジタルグラフィック信号から第2デジタルグラフィック信号に切り替える。そして、映像重畳部132は、重畳済みの映像信号及び音声信号を、同期信号生成部131の同期信号に合わせて出力する。
時刻T29において、ユーザが、例えば、リモコン151を用いて、映像再生装置200に対して停止指示の入力を行うと、サブマイコン150は、第2プロセッサ部220に対して停止イベントの操作要求を行う。停止イベントの操作要求を受けた第2プロセッサ部220は、第1デコーダ114を制御している第1プロセッサ部210(サブプロセッサとして動作)に対してデコード停止要求を行う(時刻T30)。デコード停止要求を受けた第1プロセッサ部210では、第1デコーダ制御部110Bが、第1デコーダ114にデコード停止指示を行うとともに、読取部154への読込要求信号の発行を停止することで、再生停止を行う。
図12は、実施の形態2における映像再生装置200から出力される映像信号に基づいて図示しないモニタに表示される画面の遷移を示す図である。
図12(A)は、第1プロセッサ部210の起動完了後に表示される画面280である。例えば、画面280は、図11の時刻T23〜T24に表示される。図12(B)は、第1プロセッサ部210がメインプロセッサとして動作中に再生指示があり、第1デコーダ制御部110B及び第1デコーダ114が映像を再生した場合に表示される画面281である。グラフィック画像281Aは、第2プロセッサ部120の起動が完了していないため、機能制限がある高速起動モード期間であることを示している。例えば、画面281は、図11の時刻T24〜T25に表示される。図12(C)は、第1プロセッサ部210がメインプロセッサとして動作中に、ユーザよりリモコン151等を介して、ソフトウェアキーボタンを配置した操作ボタン画面の表示指示の入力があった場合に表示される画面282である。画面282において、実線で描かれたボタンは有効なボタン、破線で描かれたボタンは無効なボタンである。第1プロセッサ部210がメインプロセッサとして動作中では、機能に制限があるため、制限された機能に対応するボタンは、無効なボタンとなる。なお、画面282は、図11の時刻T25〜T28に表示される。図12(D)は、図12(C)に示す画面282において、「次へ」ボタンが押下された場合に表示される画面283である。画面283でも、実線で描かれたボタンは有効なボタン、破線で描かれたボタンは無効なボタンである。なお、画面282も、図11の時刻T25〜T28に表示される。図12(E)は、第2プロセッサ部220の起動が完了した場合に表示される画面284である。第2プロセッサ部220がメインプロセッサとして動作中では、機能に制限がないため、全てのボタンが実線で描かれており、また、図12(B)〜(D)に示されているような、高速起動モード期間であることを示すグラフィック画像281Aは、表示されない。
実施の形態2に係る映像再生装置200の電源がオンにされた際にも、図7とほぼ同様のフローチャートで処理が行われるが、ステップS16で記憶される管理情報には、グラフィック表示状態情報が含まれ、ステップS18のメインプロセッサの切替処理では、グラフィック表示状態情報に基づいて、グラフィック画像の切り替えが行われる。
以上のように、実施の形態2に係る映像再生装置200によれば、グラフィック切替部233が、起動時間の早い第1プロセッサ部210が制御する第1グラフィック生成部113から出力される第1デジタルグラフィック信号を、起動時間の遅い第2プロセッサ部220が制御する第2グラフィック生成部123から出力される第2デジタルグラフィック信号に切り替える際に、垂直同期信号に同期して切り替えるため、これらのグラフィック信号に対応するグラフィック画像の表示が、メインプロセッサの切替に連動して遮断されず、グラフィック表示の切り替えをシームレスに行うことができる。
実施の形態2に係る映像再生装置200は、実施の形態1に係る映像再生装置100と同様に、再生レジューム情報を、第1ROM111、第2ROM121、第4ROM(図示せず)等に記憶させて、この再生レジューム情報に基づいて再生の再開を行うことができるが、さらに、グラフィック表示状態情報をこれらに記憶させることにより、グラフィック画像の表示状態も保存しておくことができる。これにより、再生の再開を行う際に、このような表示状態に対応したグラフィック画像の再現も行うことができる。また、例えば、第1プロセッサ部210又は第2プロセッサ部220がメインプロセッサとして動作中に、第1プロセッサ部210又は第2プロセッサ部220は、ユーザがグラフィック画面の構成や背景等を変更した場合は、第1ROM111又は第2ROM121にグラフィック表示状態情報を保存するが、メインプロセッサ側ではないサブプロセッサ側のROMにも、グラフィック表示状態情報を記憶しておくことで、何れのプロセッサがメインプロセッサとして動作しても、グラフィック画像の再現を行うことができるようになる。
以上のように、実施の形態1及び2においては、先行起動型メインプロセッサ方式の利点と後続起動型メインプロセッサ方式の利点とを活かして、プロセッサの起動順番に合わせてメインプロセッサを切り替えている。ここで、プロセッサ上で動作するアプリケーションソフトウェアを切り替える場合、起動完了の早いプロセッサ側で動作するアプリケーションソフトウェアの動作状態を、起動完了の遅いプロセッサ側で動作するアプリケーションソフトウェアに引き継ぐ必要があるが、この引継ぎ処理を高速化しなければ、ユーザのキー操作を受け付けることのできない無効期間ができてしまう。この点、実施の形態1及び2においては、メインプロセッサを切り替える際に、プロセッサによる動作状態を管理する管理情報を受け渡すだけであるため、引き継ぎ処理を高速に行うことができる。
また、起動完了の早いプロセッサで表示したグラフィック画像と、起動完了の遅いプロセッサで表示するグラフィック画像とを切り替える際、切り替えるタイミングを制御しなければ、起動完了の遅いプロセッサによる生成途中のグラフィック画像が出画される可能性がある。本実施の形態においては、同期信号生成部131で生成される垂直同期信号に対応させて、グラフィック画像の切り替えを行うため、生成途中のグラフィック画像が出画されてしまうことを防止することができる。
以上に記載した実施の形態1及び2においては、管理情報に再生状態情報又はグラフィック表示状態情報が含まれているが、これらの他に、ユーザの指示に応じて第1プロセッサ部110が行った映像再生装置100、200の設定、例えば、起動モードの選択設定(通常起動モード又はメンテナンスモードでの起動)、製品仕様上の各機能のON/OFF設定等を示す設定情報が含まれていてもよい。このような設定情報も第2プロセッサ部120、220に引き継ぐことにより、ユーザは映像再生装置100、200の電源が入れられてから短い時間で、映像再生装置100、200の設定変更等を行うことができるようになる。
以上に記載した実施の形態1及び2においては、映像再生装置100、200は、外部の表示部に映像信号を出力するように構成されているが、例えば、映像再生装置100、200にモニタ等の表示部とスピーカ等の音声出力部を備えて、映像信号及び音声信号をこれらにそれぞれ出力するように構成してもよい。
以上に記載した実施の形態1及び2に係る映像再生装置100、200は、車載用映像再生装置として好適に使用することができる。
100,200:映像再生装置、 110,210:第1プロセッサ部、 110A,210A:第1再生制御部、 110B:第1デコーダ制御部、 110C:第1グラフィック制御部、 110D,210D:第1管理部、 110E:メインプロセッサ移行処理部、 210F:グラフィック表示状態取得部、 111:第1ROM、 112:第1RAM、 113:第1グラフィック生成部、 114:第1デコーダ、 120,220:第2プロセッサ部、 120A,220A:第2再生制御部、 120B:第2デコーダ制御部、 120C,220C:第2グラフィック制御部、 120D,220D:第2管理部、 120E:起動完了通知部、 120F:メインプロセッサ切替処理部、 120G:通信切替要求部、 121:第2ROM、 122:第2RAM、 123:第2グラフィック生成部、 124:第2デコーダ、 130,230:映像出力制御部、 131:同期信号生成部、 132,232:映像重畳部、 233:グラフィック切替部、 140:第3RAM、 150:サブマイコン、 151:リモコン、 152:通信切替部、 153:通信バス切替部、 154:読取部。

Claims (8)

  1. 圧縮映像データ及び圧縮音声データを復号化するデコーダと、
    起動完了後に、メインプロセッサとして処理を制御する第1プロセッサ部と、
    前記第1プロセッサ部の起動完了後に起動が完了し、前記第1プロセッサ部が制御した処理を引き継ぎ、前記第1プロセッサ部の代わりに、メインプロセッサとして処理を制御する第2プロセッサ部と、
    操作指示に対応する操作要求を生成し、出力するサブマイコンと、
    前記第1プロセッサ部がメインプロセッサとして処理を制御するときには、前記操作要求を前記第1プロセッサ部に送り、前記第2プロセッサ部がメインプロセッサとして処理を制御するときには、前記操作要求を前記第2プロセッサ部に送る通信切替部と、を備え、
    前記第1プロセッサ部は、
    前記操作要求がグラフィック画像の表示指示に対応するものである場合に、当該表示指示を示す表示要求情報を生成する第1管理部と、
    前記デコーダを制御して、前記デコーダの再生状態を示す再生状態情報を前記第1管理部に与える第1再生制御部と、を備え、
    前記第2プロセッサ部は、
    前記表示要求情報で示される表示指示に応じて、前記グラフィック画像を表示するためのグラフィックデータを生成する処理を制御する第2再生制御部と、
    前記第1管理部から前記再生状態情報を取得して、前記デコーダの再生状態を維持するように前記デコーダの制御を引き継ぐ第2管理部と、を備えること
    を特徴とする映像再生装置。
  2. 前記第1再生制御部は、前記再生状態情報を前記第1管理部に与えた後に、前記デコーダの再生状態が変化した場合には、当該変化後の再生状態を示す別の再生状態情報を前記管理部に与え、
    前記第2管理部は、前記デコーダの制御を引き継いだ後に、再度、前記第1管理部から前記別の再生状態情報を取得して、前記別の再生状態情報で示される再生状態となるように前記デコーダを制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の映像再生装置。
  3. 記憶部をさらに備え、
    前記第1プロセッサ部がメインプロセッサとして処理を制御している間に、前記デコーダにおける再生が停止された場合には、前記第1再生制御部は停止された位置を示す再生停止位置情報を再生レジューム情報として前記記憶部に記憶させ、
    前記第2プロセッサ部がメインプロセッサとして処理を制御している間に、前記デコーダにおける再生が再開された場合には、前記デコーダは、前記再生レジューム情報で示されている位置から再生を再開すること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の映像再生装置。
  4. 前記第1プロセッサ部及び前記第2プロセッサ部が共有する不揮発性メモリをさらに備え、
    前記第1プロセッサ部及び前記第2プロセッサ部は、前記デコーダが再生を行っている際に、再生レジューム情報を前記不揮発性メモリに記憶させ、
    電源供給が遮断された後に、電源の供給が行われた場合に、前記第1プロセッサ部及び前記第2プロセッサ部は、前記再生レジューム情報に基づいて、前記デコーダに再生停止位置から再生を再開させること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の映像再生装置。
  5. 第1プロセッサ部及び当該第1プロセッサの起動完了後に起動が完了する第2プロセッサ部による処理に基づいて、デコーダによる映像再生を行う映像再生装置が行う起動方法であって、
    前記第1プロセッサ部が、起動完了後に、メインプロセッサとして処理を制御する第1メインプロセッサ動作過程と、
    第2プロセッサ部が、起動完了後に、前記第1プロセッサ部が制御した処理を引き継ぎ、前記第1メインプロセッサ動作過程の代わりに、メインプロセッサとして処理を制御する第2メインプロセッサ動作過程と、
    操作指示に対応する操作要求を生成し、出力する操作要求生成出力過程と、
    前記第1メインプロセッサ動作過程では、前記操作要求を前記第1プロセッサ部に送り、前記第2メインプロセッサ動作過程では、前記操作要求を前記第2プロセッサ部に送る通信切替過程と、を有し、
    前記第1メインプロセッサ動作過程は、
    前記操作要求がグラフィック画像の表示指示に対応するものである場合に、当該表示指示を示す表示要求情報を生成する表示要求情報生成過程と、
    前記デコーダを制御して、前記デコーダの再生状態を示す再生状態情報を生成する再生状態情報生成過程と、を有し、
    前記第2メインプロセッサ動作過程は、
    前記表示要求情報で示される表示指示に応じて、前記グラフィック画像を表示するためのグラフィックデータを生成する処理を制御するグラフィックデータ生成処理過程と、
    前記再生状態情報に基づいて、前記デコーダの再生状態を維持するように前記デコーダの制御を引き継ぐ再生引継過程と、を有すること
    を特徴とする起動方法。
  6. 前記再生状態情報生成過程は、前記再生状態情報を生成した後に前記デコーダの再生状態が変化した場合に、当該変化後の再生状態を示す別の再生状態情報を生成する過程をさらに有し、
    前記第2メインプロセッサ動作過程は、前記デコーダの制御を引き継いだ後に、前記別の再生状態情報で示される再生状態となるように前記デコーダを制御する過程をさらに有すること
    を特徴とする請求項5に記載の起動方法。
  7. 前記第1メインプロセッサ動作過程は、前記デコーダにおける再生が停止された場合に、前記第1再生制御部は停止された位置を示す再生停止位置情報を再生レジューム情報として記憶する過程をさらに有し、
    前記第2メインプロセッサ動作過程は、前記デコーダにおける再生が再開された場合に、前記デコーダにより、前記再生レジューム情報で示されている位置から再生を再開する過程をさらに有すること
    を特徴とする請求項5又は6に記載の起動方法。
  8. 前記第1メインプロセッサ動作過程及び前記第2メインプロセッサ動作過程は、
    前記デコーダが再生を行っている際に、再生レジューム情報を記憶する過程と、
    電源供給が遮断された後に、電源の供給が行われた場合に、前記再生レジューム情報に基づいて、前記デコーダにより、再生停止位置から再生を再開する過程と、をそれぞれ有すること
    を特徴とする請求項5又は6に記載の起動方法。
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