JP5605912B2 - 転動疲労特性に優れた軸受用鋼材および軸受部品 - Google Patents

転動疲労特性に優れた軸受用鋼材および軸受部品 Download PDF

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Description

本発明は、各種産業機械や自動車等に使用される軸受用の転動体(コロ、ニードル、玉等)として用いたときに、優れた転動疲労特性を発揮する軸受用鋼材、およびこのような軸受用鋼材から得られる軸受部品に関するものである。
各種の産業機械や自動車等の分野で用いられている軸受用の転動体(コロ、ニードル、玉等)には、ラジアル方向から高い繰り返し応力が付与される。そのため、軸受用の転動体には転動疲労特性に優れることが求められている。
転動疲労特性は、鋼中に非金属介在物が存在することにより低下することが知られており、従来では製鋼プロセスによって鋼中の酸素含有量をできるだけ少なくする試みがなされてきた。しかしながら、転動疲労特性への要求は、産業機械類の高性能化、軽量化に対応して、年々厳しいものになっており、軸受部品の更なる耐久性向上のため、軸受用鋼材にはより一層良好な転動疲労特性が求められている。
転動疲労特性を改善する技術として、これまでにも様々なものが提案されている。例えば特許文献1には、C,Si,Mn,Al等の元素の範囲を適切に調整すると共に、酸化物系介在物の組成に応じてその個数を規定することによって、伸線性と疲労特性を優れたものとした鋼材が開示されている。
しかしながらこの技術は、鋼材の組織が微細パーライトとするものであり、球状炭化物を分散させた組織ではないため、転動疲労特性および耐磨耗性が不十分である。
また特許文献2には、C:0.6〜1.2%、Si:0.1〜0.8%、Mn:0.1〜1.5%、P:0.03%以下、S:0.010%以下、Cr:0.5〜2.0%、Al:0.005%以下、Ca:0.0005%以下、O:0.0020%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、非金属介在物について、酸化物の平均組成が、CaO:10〜60%、Al23:20%以下、MnO:50%以下およびMgO:15%以下で、残部SiO2および不純物からなると共に、鋼材の長手方向縦断面の10箇所の100mm2の面積中に存在する酸化物の最大厚さの算術平均値と、硫化物の最大厚さの算術平均の値が、それぞれ、8.5μm以下である軸受鋼鋼材が開示されている。
しかしながらこの技術では、介在物が延伸し、厚さを低減することにより、スラスト方向の荷重が付与される部材の転動疲労特性は改善されるものの、コロ、ニードル、玉等の転動体のように、ラジアル方向から荷重が付与される場合には、転動疲労特性は十分とはいえず、早期剥離が生じることが予想される。
一方、特許文献3には、C:0.85〜1.2%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.05〜0.6%、P≦0.03%、S≦0.010%、Cr:1.2〜1.7%、Al≦0.005%、Ca≦0.0005%、O≦0.0020%を含有し、残部がFeと不純物からなる化学成分を有し、非金属介在物について、酸化物の平均組成が、CaO:10〜60%、Al23≦35%、MnO≦35%およびMgO≦15%で、残部がSiO2と不純物からなると共に、鋼材の長手方向縦断面10箇所の100mm2の面積中に存在する酸化物の最大厚さの算術平均の値と、硫化物の最大厚さの算術平均の値が、それぞれ、8.5μm以下で、更に鋼材の表面からR/2部位置(「R」は軸受鋼鋼材の半径)での平均断面硬さがビッカース硬さで290以下である軸受鋼鋼材が開示されている。
しかしながらこの技術においても、介在物が延伸し、厚さを低減することにより、スラスト方向の荷重が付与される部材の転動疲労特性は改善されるものの、コロ、ニードル、玉等の転動体のように、ラジアル方向から荷重が付与される場合には、転動疲労特性は十分とはいえず、早期剥離が生じることが予想される。
特開2007−92164号公報 特開2009−30145号公報 特開2010−7092号公報
本発明はこうした状況の下でなされたものであって、その目的は、コロ、ニードル、玉等、ラジアル方向の荷重が繰り返し付与される軸受部品に対して、従来技術よりも更に転動疲労特性に優れたものとし、早期剥離を抑制することのできる軸受用鋼材を提供することにある。
本発明に係る転動疲労特性に優れた軸受用鋼材とは、C:0.8〜1.1%(質量%の意味、成分組成について、以下同じ)、Si:0.15〜0.8%、Mn:0.10〜1.0%、P:0.05%以下(0%を含まない)、S:0.01%以下(0%を含まない)、Cr:1.3〜1.8%、Al:0.0002〜0.005%、Ca:0.0002〜0.0010%、およびO:0.0030%以下(0%を含まない)、を夫々含み、残部が鉄および不可避不純物からなり、鋼中に含まれる酸化物系介在物の平均組成が、CaO:10〜45%、Al23:20〜45%、SiO2:30〜50%、MnO:15%以下(0%を含まない)およびMgO:3〜10%であり、残部が不可避不純物からなり、且つ、鋼材の長手方向断面の酸化物系介在物の最大長径が20μm以下であると共に、球状セメンタイト組織を有するものであることを特徴とする。
本発明の軸受用鋼材は、具体的には、球状化焼鈍後に冷間加工率5%以上で加工して得られたものが挙げられる。また、このような軸受用鋼材を用いることによって、転動疲労特性に優れた軸受部品が得られる。
本発明によれば、鋼材の化学成分組成を適切に調整すると共に、鋼中に含まれる酸化物系介在物の組成を制御して、介在物そのものを軟質化させて分断されやすいものとすると共に、鋼材の長手方向の断面の酸化物系介在物の最大長径を所定以下に制御することによって、従来技術よりも更に転動疲労特性に優れたものとし、早期剥離を抑制することができる軸受用鋼材が実現できる。このような軸受用鋼材は、コロ、ニードル、玉等、ラジアル方向の荷重が繰り返し付与される軸受部品の素材として極めて有用である。
酸化物系介在物の最大長径とL10寿命との関係を示すグラフである。 冷間加工率と酸化物系介在物の最大長径との関係を示すグラフである。
本発明者らは、ラジアル方向の荷重が繰り返し付与される軸受部品の転動疲労特性の向上を目指して、特に介在物制御を中心に検討した。その結果、鋼材の化学成分組成を適切に調整すると共に、Si脱酸によって酸化物系介在物の組成を制御して、介在物そのものを軟質化させて分断されやすいものとすれば良いこと、および球状化焼鈍後に所定の加工率で冷間加工を施して鋼材の長手方向の断面の酸化物系介在物の最大長径を所定以下に制御すれば、転動疲労特性が極めて良好になることを見出し、本発明を完成した。
一般的に、清浄油環境(異物が混入していない潤滑油での環境)での軸受用鋼材の転動疲労特性(転動疲労寿命)は、非金属介在物(特に、酸化物系介在物)が応力集中源となり、それが起点となって隔離しやすい状態になることは従来から知られている。本発明者らが、ラジアル転動疲労試験機を用いて、酸化物系介在物の形態と転動疲労特性の関係について検討したところによれば、酸化物系介在物を軟質化させると共に、長手方向の断面の酸化物系介在物の最大長径を短くすれば、転動疲労特性を向上させ得ることが判明した。尚、上記ラジアル転動疲労試験機とは、点接触転動疲労試験機の意味であり、コロ、ニードル等の軸受部品にラジアル方向からの荷重をかけて転動疲労を試験する装置である(例えば、「NTN TECHNICAL REVIEW」 No.71(2003),図2)。
軸受用鋼材中の酸化物系介在物を軟質化させるためには、酸化物系介在物の成分組成(平均組成)を下記のように調整する必要がある。尚、この成分組成は、合計(CaO,Al23,SiO2,MnOおよびMgOの合計)で100%となることを想定したものであるが、微量の不純物(例えば、CuOやNiO等)を含み得るものである。
[CaO:10〜45%]
酸性酸化物であるSiO2を基本組成とする酸化物は、塩基性であるCaOを含むこと
により、酸化物の液相線温度が下がり、圧延温度域で延性を示すようになる。こうした効果は、酸化物の平均組成におけるCaO含有量が10%以上で得られる。しかしながら、CaO含有量が高すぎると、粗大な介在物となってしまうため、45%以下とする必要がある。尚、酸化物系介在物におけるCaO含有量の好ましい下限は13%以上(より好ましくは15%以上)であり、好ましい上限は43%以下(より好ましくは41%以下)である。
[Al23:20〜45%]
両性酸化物であるAl23は、酸化物の平均組成における含有量が45%を超えると、圧延温度域でAl23(コランダム)相が晶出したり、MgOとともにMgO・Al23(スピネル)相が晶出する。これらの固相は、硬質で圧延・冷間加工時に分断しにくく、粗大な介在物として存在し、加工中にボイドが生成しやすくなり、転動疲労特性を悪化させる。こうした観点から、酸化物の平均組成におけるAl23含有量は45%以下とする必要がある。一方、酸化物系介在物中のAl23含有量が20%未満になると、熱間加工時に介在物の変形抵抗が高まり、その後の冷間加工において、微細化効果が得られない。尚、酸化物系介在物におけるAl23含有量の好ましい下限は22%以上(より好ましくは24%以上)であり、好ましい上限は43%以下(より好ましくは41%以下)である。
[SiO2:30〜50%]
SiO2は、酸化物系介在物に30%以上含有されることで、融点を低下させて軟質な介在物となり、その結果、熱間加工および冷間加工時に介在物の変形抵抗を低下させる。そして、冷間加工時に介在物が分断し微細化することで、転動疲労特性が改善される。こうした効果を発揮させるためには、酸化物系介在物中にSiO2を30%以上含有させる必要がある。しかしながら、SiO2含有量が50%を超えると、粘性や融点が上昇して、硬質な介在物となり、その後の冷間加工時に介在物が分断しにくくなる。尚、酸化物系介在物におけるSiO2含有量の好ましい下限は32%以上(より好ましくは35%以上)であり、好ましい上限は45%以下(より好ましくは40%以下)である。
[MnO:15%以下(0%を含まない)]
MnOは酸化物としては塩基性を有し、SiO2系酸化物の軟質化を助長する効果がある。しかしながら、MnO含有量が15%を超えると、圧延温度域でMnO・Al23(Galaxite)相が晶出する。この固相は、硬質で圧延・冷間加工時に分断しにくく、粗大な介在物として存在し、転動疲労特性を悪化させる。したがって、酸化物の平均組成におけるMnO含有量は15%以下とした。尚、酸化物系介在物におけるMnO含有量の好ましい下限は2%以上(より好ましくは5%以上)であり、好ましい上限は13%以下(より好ましくは11%以下)である。
[MgO:3〜10%]
MgOは塩基性酸化物であり、少量でSiO2系酸化物を軟質化でき、更に酸化物の融点を下げる効果があり、熱間加工時に酸化物の変形抵抗が下がるため、微細化しやすくなる。こうした効果を発揮させるためには、酸化物系介在物中に3%以上含有することが必要である。一方、MgOの含有量が10%を超えると、硬質のMgO相およびAl23とともに、MgO・Al23(スピネル)相の晶出量が増加するため、熱間および冷間加工時に酸化物の変形抵抗が増加し、粗大化する。そのため、酸化物中のMgO含有量を3〜10%にすることが、転動疲労特性の改善に望ましい。尚、酸化物系介在物におけるMgO含有量の好ましい下限は3.5%以上(より好ましくは4.0%以上)であり、好ましい上限は9.6%以下(より好ましくは9.4%以下)である。
本発明の軸受用鋼材は、球状化焼鈍されて球状セメンタイト組織を有するものであるが、球状化焼鈍後に所定の加工率で冷間加工を施すことによって(後述する)、鋼材の長手方向断面の酸化物系介在物の最大長径が20μm以下のものとなっている。
[長手方向断面の酸化物系介在物の最大長径:20μm以下]
清浄油環境において、軸受は一定の繰り返し荷重を受けると、非金属系介在物に応力集中が生じ、亀裂発生、伝播を経て剥離に至る。圧延方向に対して、酸化物系介在物の最大長径が大きい場合には、疲労を受ける転走面に介在物が存在する確率が高まり、また高い応力集中を生じ、早期剥離しやすくなる。こうした現象を抑制するために、長手方向断面の酸化物系介在物の最大長径を20μm以下とした。この最大長径は、好ましくは18μm以下であり、より好ましくは16μm以下である。
本発明の鋼材は、軸受用鋼材としての基本成分を満足させると共に、酸化物系介在物の成分組成を適切に制御するために、その化学成分組成も適切に調整する必要がある。こうした観点から、鋼材の化学成分組成の範囲設定理由は次の通りである。
[C:0.8〜1.1%]
Cは、焼入硬さを増大させ、室温、高温における強度を維持して耐磨耗性を付与するための必須の元素である。こうした効果を発揮させるためには、Cは少なくとも、0.8%以上含有させる必要がある。しかしながら、C含有量が1.1%を超えて過剰になると、軸受の芯部に巨大炭化物が生成し易くなり、転動疲労特性に悪影響を及ぼすようになる。C含有量の好ましい下限は0.85%以上(より好ましくは0.90%以上)であり、好ましい上限は1.05%以下(より好ましくは1.0%以下)である。
[Si:0.15〜0.8%]
Siは、脱酸元素として有効に作用する他、焼入れ・焼戻し軟化抵抗を高めて硬さを高める作用を有している。こうした効果を有効に発揮させるためには、Si含有量は、0.15%以上とする必要がある。しかしながら、Si含有量が過剰になって0.8%を超えると、鍛造時に金型寿命が低下するばかりか、コスト増加を招くことになる。Si含有量の好ましい下限は0.20%以上(より好ましくは0.25%以上)であり、好ましい上限は0.7%以下(より好ましくは0.6%以下)である。
[Mn:0.10〜1.0%]
Mnは、鋼材マトリックスの固溶強化および焼入れ性を向上させる元素である。Mn含有量が0.10%を下回るとその効果が発揮されず、1.0%を上回ると低級酸化物であるMnO含有量が増加し、転動疲労特性を悪化させる他、加工性や被削性が著しく低下する。Mn含有量の好ましい下限は0.2%以上(より好ましくは0.3%以上)であり、好ましい上限は0.8%以下(より好ましくは0.6%以下)である。
[Cr:1.3〜1.8%]
Crは、焼入れ性の向上と安定な炭化物の形成によって、強度および耐磨耗性を向上させ、これによって転動疲労特性の改善に有効な元素である。こうした効果を発揮させるためには、Cr含有量は、1.3%以上とする必要がある。しかしながら、Cr含有量が過剰になって1.8%を超えると、炭化物が粗大化して、転動疲労特性および切削性を低下させる。Cr含有量の好ましい下限は1.4%以上(より好ましくは1.5%以上)であり、好ましい上限は1.7%以下(より好ましくは1.6%以下)である。
[P:0.05%以下(0%を含まない)]
Pは、結晶粒界に偏析して転動疲労特性に悪影響を及ぼす不純物元素である。特に、P含有量が0.05%を超えると、転動疲労特性の低下が著しくなる。従って、P含有量は0.05%以下に抑制する必要がある。好ましくは0.03%以下、より好ましくは0.02%以下とするのが良い。尚、Pは鋼材に不可避的に含まれる不純物であり、その量を0%にすることは、工業生産上、困難である。
[S:0.01%以下(0%を含まない)]
Sは、硫化物を形成する元素であり、その含有量が0.01%を超えると、粗大な硫化物が残存するため、転動疲労特性が劣化する。従って、Sの含有量は0.01%以下に抑制する必要がある。転動疲労特性の向上という観点からは、S含有量は低ければ低いほど望ましく、好ましくは0.007%以下、より好ましくは0.005%以下とするのが良い。尚、Sは鋼材に不可避的に含まれる不純物であり、その量を0%にすることは、工業生産上、困難である。
[Al:0.0002〜0.005%]
Alは、好ましくない元素であり、本発明の鋼材においては、Alは極力少なくする必要がある。従って、酸化精錬後のAl添加による脱酸処理は行わない。Al含有量が多くなり、特に0.005%を超えてしまうと、Al23を主体とする硬質な酸化物の生成量が多くなり、しかも圧下した後も粗大な酸化物として残存するので、転動疲労特性が劣化する。従って、Alの含有量を0.005%以下とした。尚、Al含有量は、0.004%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.003%以下である。但し、Al含有量を0.0002%未満にすると、酸化物系介在物中のAl23含有量が少なくなり過ぎ、介在物の変形抵抗が高まって、微細化効果が得られない。従って、Al含有量の下限は0.0002%以上(好ましくは0.0005%以上)とした。
[Ca:0.0002〜0.0010%]
Caは、鋼材中の介在物を制御し、介在物を熱間加工に延伸しやすくし、且つ冷間加工中に破壊して微細化しやすいものとし、転動疲労特性を改善するのに有効である。このような効果を発揮させるためには、Ca含有量は0.0002%以上とする必要がある。しかしながら、Ca含有量が過剰になって0.0010%を超えると、酸化物組成におけるCaOの割合が高くなり過ぎて、粗大な酸化物となってしまう。従って、Ca含有量は0.0010%以下とした。Ca含有量の好ましい下限は0.0003%以上(より好ましくは0.0005%以上)であり、好ましい上限は0.0009%以下(より好ましくは0.0008%以下)である。尚、Caは通常、溶製時に合金元素として最後に投入する。
[O:0.0030%以下(0%を含まない)]
Oは、好ましくない不純物元素である。Oの含有量が多くなって、特に0.0030%を超えると、圧下した後に粗大な酸化物が数多く残存し、転動疲労特性が低下する。従って、O含有量は0.0030%以下とする必要がある。O含有量の好ましい上限は0.0024%以下(より好ましくは0.0020%以下)である。
本発明で規定する含有元素は上記の通りであって、残部は鉄および不可避不純物であり、該不可避不純物として、原料、資材、製造設備等の状況によって持ち込まれる元素(例えば、As,H,N等)の混入が許容され得る。
上記のように酸化物系介在の成分組成に制御するためには、下記の手順に従えば良い。まず鋼材を溶製する際に、通常実施されるAl添加での脱酸処理を行なわずに、Si添加による脱酸を実施する。この溶製時には、CaO,Al23,MnOの組成制御のために、鋼中に含まれるAl含有量を0.0002〜0.005%、Ca含有量を0.0002〜0.0010%、Mn含有量を0.10〜1.0%に夫々制御する。また、MgO含有量は、溶製時に、MgOを含む耐火物を溶解炉や精錬容器、搬送容器として用い、合金投入後の溶製時間を5〜30分に制御することにより制御できる。更に、SiO2組成は、他の酸化物組成を上記にコントロールすることにより得られる。
また、酸化物系介在物の長手方向断面の最大長径を20μm以下にするためには、上記のように化学成分組成に制御した鋼材に対して、圧延および球状化焼鈍を行い、その後、加工率5%以上で冷間加工することにより、介在物が分断して最大長径が低減された球状化セメンタイト鋼材を得ることができる。
上記冷間加工は、介在物を分断して最大長径が20μm以下となるようにするためのものであるが、そのためには少なくとも冷間加工率を5%以上とする必要がある。この冷間加工率の上限については、特に限定されないが、通常50%程度となる。尚、上記「冷間加工率」は、加工前の鋼材断面積をS0、加工後の鋼材断面積をS1としたとき、下記(1)式のように表される値(減面率:RA)である。
冷間加工率={(S0−S1)/S0}×100(%) …(1)
上記以外の製造条件(例えば、熱間圧延条件、球状化焼鈍条件等)は、一般的な条件に従えば良い(後記実施例参照)。
本発明の軸受用鋼材は、所定の部品形状にされた後焼入れ・焼戻しされて軸受部品を製造するものであるが、鋼材段階の形状についてはこうした製造に適用できるような線状・棒状のいずれも含むものであり、そのサイズも、最終製品に応じて適宜決めることができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することは勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
下記表1に示す各種化学成分組成の鋼材(鋼種)を、小型溶解炉(150kg/1ch)において、通常実施されるAl添加での脱酸処理を行なわず、Si添加での脱酸処理を行って溶製し(但し、鋼種11はAl添加での脱酸処理)、φ245mm×480mmの鋳片を作製した。このとき、MgO含有量は、溶製時にMgOを含む耐火物を溶解炉や精錬容器、搬送容器として用いることによって調整した。また溶鋼投入後の溶製時間を調整すると共に(下記表1)、鋼中に含まれるAl含有量、Ca含有量、Mn含有量を下記表1のように制御した。各鋼材中の酸化物系介在物組成を下記表1に併記する(測定方法は後述する)。
Figure 0005605912
得られた鋳片を、加熱炉において1100〜1300℃に加熱した後、900〜1200℃で分塊圧延を実施した。その後、830〜1100℃で圧延し、所定の径(φ20mm)まで熱間圧延または熱間鍛造を実施した。
上記熱間圧延材または熱間鍛造材を、760〜800℃の温度範囲で2〜8時間加熱した後、10〜15℃/時の冷却速度で(Ar1変態点−60℃)の温度まで冷却してから大気放冷することにより(球状化焼鈍)、球状化セメンタイトを分散させた球状化焼鈍材を得た。
上記球状化焼鈍材を、様々な冷間加工率で冷間加工を施し、線材とした(φ15.5〜20.0mm:冷間加工後線径)。その後、φ12mm、長さ22mmの試験片を切り出し、840℃で30分間加熱後に油焼入れを実施し、160℃で120分間焼戻しを行った。次いで、仕上げ研磨を施して表面粗さ:0.04μmRa以下のラジアル転動疲労試験片を作製した。
上記各試験片における酸化物系介在物の組成(平均組成)、および長手方向断面の酸化物系介在物の最大長さの測定は、下記の方法に従った。
[酸化物系介在物の平均組成の測定]
各試験片の直径Dの1/2の位置における鋼材の長手方向(圧延方向に相当)に、20mm(圧延方向長さ)×5mm(表層からの深さ)のミクロ試料(組織観察用試料)を10個切り出し、断面を研磨した。短径1μm以上の任意の酸化物系介在物を100mm2内の面積(研磨面)で、EPMAで組成分析を行い、酸化物含有量に換算した。このときのEPMAの測定条件は、下記の通りである。
(EPMAの測定条件)
EPMA装置:「JXA−8500F」 商品名 日本電子社製
EDS分析:サーモフィッシャーサイエンティフィック system six
加速電圧:15kV
走査電流:1.7nA
[酸化物系介在物の最大長さの測定]
各試験片の直径Dの1/2の位置における鋼材の長手方向(圧延方向に相当)に、20mmL(圧延方向長さ)×5mm(表層からの深さ)のミクロ試料(組織観察用試料)を10個切り出し、断面を研磨した。各試料の研磨面(100mm2)において、光学顕微鏡によって酸化物系介在物の最大長径を測定し、1000mm2中で最も大きい長径を最大長径とした。尚、測定面積が少ない場合には、極値統計法により、1000mm2当たりの予測最大長径を求めてもよい。
上記で得られたラジアル転動疲労試験片を用い、ラジアル転動疲労試験機(「点接触型寿命試験機」商品名 NTN社製)にて、繰り返し速度:46485cpm、面圧:5.88GP、中止回数:3億回(3×108回)の条件でラジアル転動疲労試験を実施した。このとき各鋼材で15個ずつの試験片で実施し、疲労寿命L10(累積破損確率10%における疲労破壊までの応力繰り返し数:以下「L10寿命」と呼ぶことがある)を評価し、L10寿命が3000万回(3×107回)未満のものがなく(繰り返し回数が3×107回未満で剥離なし)、従来鋼(鋼材No.11)を用いて行ったときのL10寿命(試験No.6)との比(寿命比)が2.5以上(L10寿命が2750万回以上に相当)のものを転動疲労寿命に優れるとした。
これらの測定結果[ラジアル転動疲労試験評価結果(L10寿命、寿命比、繰り返し回数が3×107回未満の剥離個数)、酸化物系介在物の最大長径]を、加工途中の冷間加工率および冷間加工後線径と共に、下記表2に示す。
Figure 0005605912
これらの結果から、次のように考察することができる。即ち、試験No.3〜5、12〜14、17〜21、29は、本発明で規定する化学成分組成(鋼材の化学成分組成および酸化物系介在物組成)および、酸化物系介在物の最大長径の要件を満たしており、いずれも転動疲労寿命が優れていることが分かる。
これに対して、試験No.1、2、6〜11、15、16、22〜28、30〜38は、本発明で規定する要件のいずれかを満足しない例であり、良好な転動疲労寿命が得られていないことが分かる。
このうち、試験No.1、2、10、11、15、16は、冷間加工率が低いために酸化物系介在物の最大長径が大きくなっており(化学成分組成は本発明で規定する範囲内)、転動疲労特性が悪化している。
試験No.6、7は、Al脱酸処理によって得られた鋼種(鋼種No.11:従来のアルミキルド鋼)を用いた例であり、Al含有量が過剰になって酸化物系介在物中のAl23含有量が高くなっており、転動疲労特性が悪化している。
試験No.8、9、24は、Al含有量が過剰の鋼種(鋼種No.8)を用いた例であり、酸化物系介在物中のAl23含有量が高くなり、また酸化物系介在物の最大長径も大きくなっており、転動疲労特性が悪化している。
試験No.22、23は、Ca含有量が不足した鋼種(鋼種No.9)を用いた例であり、酸化物系介在物中のCaO含有量が少なく且つSiO2含有量が高くなっており、また酸化物系介在物の最大長径も大きくなっており、転動疲労特性が悪化している。
試験No.25は、Al含有量が不足した鋼種(鋼種No.10)を用いた例であり、酸化物系介在物中のAl23含有量が少なくなり、また酸化物系介在物の最大長径も大きくなっており、転動疲労特性が悪化している。
試験No.26、27は、Mn含有量が過剰の鋼種(鋼種No.6)を用い、溶製時間が2分と短時間で処理した例であり、また酸化物系介在物中のMnO含有量が高く、MgO含有量が低下し、また酸化物系介在物の最大長径も大きくなっており、転動疲労特性が悪化している。
試験No.28は、溶製時間が35分と長時間で処理した例であり、耐火中のMgOが混入し、酸化物系介在物中のMgO含有量が高くなっており、また酸化物系介在物の最大長径も大きくなっており、転動疲労特性が悪化している。試験No.30は、Ca含有量が過剰の鋼種(鋼種No.12)を用いた例であり、酸化物系介在物中のCaO含有量が高く、また酸化物系介在物の最大長径も大きくなっており、転動疲労特性が悪化している。
試験No.31は、S含有量が過剰の鋼種(鋼種No.13)を用いた例であり、MnS生成量が増大することが予想され、転動疲労特性が悪化している。試験No.32は、Si,MnおよびPの含有量が本発明で規定する範囲を外れる鋼種(鋼種No.14)を用いた例であり、強度低下を招くことが予想され、転動疲労特性が悪化している。
試験No.33は、Cr含有量が不足した鋼種(鋼種No.15)を用いた例であり、所望の球状化組織が得られないことが予想され、転動疲労特性が低下している。試験No.34は、C含有量およびCr含有量が過剰の鋼種(鋼種No.16)を用いた例であり、巨大な炭化物が生成することが予想され、転動疲労特性が悪化している。
試験No.35は、C含有量が不足した鋼種(鋼種No.17)を用いた例であり、所望の球状化組織が得られないことが予想され、転動疲労特性が低下している。試験No.36は、溶製時間が1分と短時間で処理した例であり、酸化物系介在物中のMgO含有量が低下し、また酸化物系介在物の最大長径も大きくなっており、転動疲労特性が悪化している。
試験No.37は、Mn含有量が過剰の鋼種(鋼種No.20)を用いた例であり、酸化物系介在物中のMnO含有量が高く、また酸化物系介在物の最大長径も大きくなっており、転動疲労特性が悪化している。試験No.38は、O含有量が過剰の鋼種(鋼種No.21)を用いた例であり、酸化物系介在物が粗大になることが予想され、転動疲労特性が悪化している。
これらのデータに基づいて、酸化物系介在物の最大長径(単に「最大長径」と表示)とL10寿命との関係を図1に、冷間加工率(%)と最大長径との関係を図2に示す。尚、図1において、「○」は、本発明例(試験No.3〜5、12〜14、17〜21および29)、「■」は、従来例(試験No.6、7)、「×」は、C,Si,Cr,P,Sの含有量が本発明で規定する範囲を満足する鋼種(鋼種1〜5、7〜10、12、15、19、21)を用いて他の要件を満足しない比較例(試験No.1、2、8〜11、15、16、22〜28、30、33、36〜38)を、夫々プロットしたものである。また、図2において、「○」は、鋼種1を用いた例(試験No.1〜5)、「△」は、鋼種3を用いた例(試験No.10〜14)、「◇」は鋼種4を用いた例(試験No.15〜19)、「■」は、従来例(試験No.6、7)、「×」は、比較例(試験No.8、9、22、23、25、26)を、夫々プロットしたものである。
図1の結果から、最大長径を20μm以下とすることによって、良好な転動疲労特性(L10寿命)が発揮できることが分かる。また図2の結果から、冷間加工率を5%以上とすることによって、最大長径を20μm以下に制御できることが分かる。

Claims (3)

  1. C :0.8〜1.1%(質量%の意味、成分組成について、以下同じ)、
    Si:0.15〜0.8%、
    Mn:0.10〜1.0%、
    P :0.05%以下(0%を含まない)、
    S :0.01%以下(0%を含まない)、
    Cr:1.3〜1.8%、
    Al:0.0002〜0.005%、
    Ca:0.0002〜0.0010%、および
    O :0.0030%以下(0%を含まない)、
    を夫々含み、残部が鉄および不可避不純物からなり、
    鋼中に含まれる酸化物系介在物の平均組成が、CaO:10〜45%、Al23:20〜45%、SiO2:30〜50%、MnO:15%以下(0%を含まない)およびMgO:3〜10%であり、残部が不可避不純物からなり、
    且つ、鋼材の長手方向断面の酸化物系介在物の最大長径が20μm以下であると共に、球状セメンタイト組織を有するものであることを特徴とする転動疲労特性に優れた軸受用鋼材。
  2. 球状化焼鈍後に冷間加工率5%以上で加工して得られたものである請求項1に記載の軸受用鋼材。
  3. 請求項1または2に記載の軸受用鋼材からなる軸受部品。
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