JP5976584B2 - 転動疲労特性と切削加工性に優れた軸受用鋼材、および軸受部品 - Google Patents
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Description
Cは、焼入硬さを増大させ、室温、高温における強度を維持して耐磨耗性を付与するための必須の元素である。こうした効果を発揮させるためには、Cは少なくとも、0.8%以上含有させる必要がある。しかしながら、C含有量が1.1%を超えて過剰になると、軸受の芯部に巨大炭化物が生成し易くなり、転動疲労特性に悪影響を及ぼすようになる。C含有量の好ましい下限は0.85%以上、より好ましくは0.90%以上であり、好ましい上限は1.05%以下、より好ましくは1.0%以下である。
Siは、脱酸元素として有効に作用する他、焼入れ・焼戻し軟化抵抗を高めて硬さを高める作用を有している。こうした効果を有効に発揮させるためには、Si含有量は、0.15%以上とする必要がある。しかしながら、Si含有量が過剰になって0.8%を超えると、鍛造時に金型寿命が低下するばかりか、コスト増加を招くことになる。Si含有量の好ましい下限は0.20%以上、より好ましくは0.25%以上であり、好ましい上限は0.7%以下、より好ましくは0.6%以下である。
Mnは、鋼材マトリックスの固溶強化および焼入れ性を向上させる元素である。Mn含有量が0.10%を下回るとその効果が発揮されず、1%を上回ると低級酸化物であるMnO含有量が増加し、転動疲労特性を悪化させる他、切削加工性が著しく低下する。Mn含有量の好ましい下限は0.2%以上、より好ましくは0.3%以上であり、好ましい上限は0.8%以下、より好ましくは0.6%以下である。
Pは、結晶粒界に偏析して転動疲労特性に悪影響を及ぼす不純物元素である。特に、P含有量が0.05%を超えると、転動疲労特性の低下が著しくなる。したがって、P含有量は0.05%以下に抑制する必要がある。好ましくは0.03%以下、より好ましくは0.02%以下とするのがよい。なお、Pは鋼材に不可避的に含まれる不純物であり、その量を0%にすることは、工業生産上、困難である。
Sは、硫化物系介在物(MnS)を形成する元素であり、切削加工性改善に有効な元素である。このような効果を得るためには、Sは0.005%以上含有させる必要がある。しかしながら、S含有量が過剰になって0.015%を超えると、粗大な硫化物が鋼材中に残存して、転動疲労特性が低下する。したがって、Sの含有量は0.015%以下に抑制する必要がある。S含有量の好ましい下限は0.006%以上、より好ましくは0.007%以上であり、好ましい上限は0.013%以下、より好ましくは0.011%以下である。
Crは、鋼材の焼入性を向上させると共に炭化物の硬度を高めて、部品の耐摩耗性向上に有効な元素である。このような効果を得るためには、Crは1.3%以上含有させる必要がある。しかしながら、Cr含有量が過剰になると粗大な炭化物が生成し、転動疲労特性や切削加工性を低下させる。そのため、Cr含有量は1.8%以下に抑制する必要がある。Cr含有量の好ましい下限は1.35%以上であり、より好ましくは1.4%以上であり、好ましい上限は1.7%以下であり、より好ましくは1.6%以下である。
Alは、好ましくない元素であり、本発明の鋼材においては、Alは極力少なくする必要がある。したがって、酸化精錬後のAl添加による脱酸処理は行わない。Al含有量が多くなり、特に0.005%を超えてしまうと、Al2O3を主体とする硬質な酸化物の生成量が多くなり、しかも圧下した後も粗大な酸化物として鋼材中に残存するので、転動疲労特性が劣化する。したがって、Al含有量は0.005%以下、好ましくは0.002%以下、より好ましくは0.0015%以下である。但し、Al含有量を0.0002%未満にすると、酸化物中のAl2O3含有量が少なくなり過ぎ、SiO2を多く含む結晶相が生成する。また、Al含有量を0.0002%未満に制御するためには、Alの混入を抑制するために、鋼中成分のみならず、フラックス中のAl含有量も少なくする必要があるが、高炭素鋼である軸受鋼においてAl含有量の少ないフラックスは非常に高価であり、経済的でない。したがって、Al含有量の下限は0.0002%以上、好ましくは0.0005%以上である。
Tiは、本発明において特に重要な役割を果たす元素である。所定量のTiを添加し、酸化物中のTiO2含有量を適切に制御することにより、これまで解決が困難であった問題を解決することができ、転動疲労特性が一層向上する。すなわち、解決困難な問題であったSi脱酸鋼で得られるSiO2含有酸化物系介在物の熱間加工時における結晶化、母相の鋼と酸化物系介在物の界面に発生する空洞、多結晶体である酸化物系介在物内部に発生する空洞を抑制できる。更に所定量のTiは、アスペクト比の低減化にも有効に作用し、これにより、転動疲労特性が更に向上する。このような効果を得るためには、Ti含有量は0.0005%以上とする必要がある。ただし、Tiの含有量が多くなり、0.010%を超えると、TiO2系酸化物が結晶相として単独で生成してしまう。したがって、Ti含有量は0.010%以下とした。Ti含有量の好ましい下限は0.0008%以上、より好ましくは0.0011%以上であり、好ましい上限は0.0050%以下、より好ましくは0.0030%以下である。
Nは、TiNを生成し、転動疲労特性を悪化させるため、できる限り低減することが推奨される。したがってN含有量の上限は、0.010%以下、好ましくは0.008%以下、より好ましくは0.006%以下である。
Caは、酸化物中のCaO含有量を制御し、酸化物系介在物を軟化させ、転動疲労特性を改善するのに有効である。このような効果を発揮させるため、Ca含有量は0.0002%以上とする。しかしながら、Ca含有量が過剰になって0.002%を超えると、酸化物組成におけるCaOの割合が高くなり過ぎて、酸化物が硬質化し、転動疲労特性に悪影響を与える。したがって、Ca含有量は0.002%以下とした。好ましいCa含有量の下限は0.0003%以上、より好ましくは0.0005%以上であり、好ましい上限は0.001%以下、より好ましくは0.0008%以下である。
Oは、好ましくない不純物元素である。Oの含有量が多くなって、特に0.0030%を超えると、粗大な酸化物が生成し易くなり、圧延後においても粗大な酸化物として残存し、転動疲労特性に悪影響を及ぼす。したがってO含有量の上限は、0.0030%以下とする。好ましい上限は0.0025%以下、より好ましくは0.0020%以下である。
これら元素は単独、或いは2種類以上を添加してもよい。
Cuは、耐食性の向上に有効に作用する元素である。こうした効果を得るには、Cu量は好ましくは0.15%以上、より好ましくは0.2%以上である。一方、Cuが過剰になると、熱間圧延性を低下させ、製造時に割れが発生し易くなる。そのためCu量は好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.4%以下、より好ましくは0.3%以下である。
Niは、Cuと耐食性の点で同効元素であり、また靭性を高めて、衝撃特性の向上に有効な元素である。こうした効果を得るには、Ni量は好ましくは0.15%以上、より好ましくは0.2%以上である。一方、Niは高価であり、コスト面から低減することが望ましい。またNiが過剰になると切削加工性を低下させる。そのためNi量は、好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.4%以下、より好ましくは0.3%以下である。
Moは、Niと靭性の点で同効元素であり、靭性を向上させるのに有効な元素である。こうした効果を得るには、Mo量は好ましくは0.15%以上、より好ましくは0.2%以上である。一方、Moは高価であり、コスト面から低減することが望ましい。そのためMo量は、好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.45%以下である。
CaOは塩基性酸化物であり、酸性酸化物であるSiO2と共に含まれると、酸化物の液相線温度が下がり、酸化物の結晶化を抑制する効果がある。このような効果は、酸化物の平均組成におけるCaO含有量を20%以上に制御することによって得られる。しかしながら、CaO含有量が高すぎると、酸化物が結晶化してしまうため、50%以下とする必要がある。酸化物中におけるCaO含有量の好ましい下限は22%以上、より好ましくは25%以上であり、好ましい上限は43%以下、より好ましくは41%以下である。
酸化物の平均組成における含有量が50%を超えると、圧延温度域でAl2O3(コランダム)相が晶出したり、MgOとともにMgO・Al2O3(スピネル)相が晶出したりする。これらの固相は、硬質で圧延・冷間加工時に分断しにくく、粗大な介在物として存在するため、転動疲労特性を悪化させる。こうした観点から、酸化物の平均組成におけるAl2O3含有量は50%以下とする。好ましくは43%以下、更に好ましくは41%以下である。一方、酸化物系介在物中のAl2O3含有量が低すぎると、CaO、SiO2が主体の硬質な介在物となり、転動疲労特性を悪化させる。そのため、Al2O3の含有量は15%以上とした。好ましい下限は17%以上、更に好ましくは20%以上である。
SiO2は酸性酸化物であり、酸化物系介在物を軟質化させ、転動疲労寿命を向上させるために不可欠の成分である。このような効果を有効に発揮させるためには、酸化物中にSiO2を20%以上含有させる必要がある。しかしながら、SiO2含有量が62%を超えると、SiO2を多く含む結晶相が生成し空洞が形成されるため、転動疲労特性が悪化する。酸化物中におけるSiO2含有量の好ましい下限は25%以上、より好ましくは30%以上であり、好ましい上限は50%以下、より好ましくは45%以下である。
TiO2は、本発明を特徴付ける酸化物成分であり、酸性酸化物であるSiO2と共に含まれると、TiO2濃化相(A相)とSiO2濃化相(B相)の2相に分離でき、両相とも硬質化を抑制する効果を有する。その結果、Si脱酸鋼で得られるSiO2含有酸化物系介在物の熱間加工時の結晶化の抑制、母相の鋼と酸化物系介在物との界面に発生する空洞の抑制、多結晶体である酸化物系介在物内部にも発生する空洞の抑制を実現でき、転動疲労特性が一層を向上する。また、介在物の軟質化により切削工具の摩耗も低減し切削加工性も向上する。このような効果は、酸化物の平均組成におけるTiO2含有量を3%以上に制御することによって得られる。しかしながら、TiO2含有量が高すぎると、TiO2系酸化物が結晶相として単独で生成し、空洞が形成され、転動疲労特性が低下するため、10%以下とする。酸化物中におけるTiO2含有量の好ましい下限は4%以上、より好ましくは5%以上、であり、好ましい上限は8%以下、より好ましくは7%以下である。
硫化物系介在物は転動疲労特性と切削加工性の両特性に影響する非金属系介在物である。硫化物系介在物による切削加工性向上効果を得るには、硫化物系介在物(√area max)の予測値は50μm以上とする必要がある。硫化物系介在物(√area max)の予測値が50μm以上であっても、硫化物系介在物は酸化物系介在物と比べて軟質であり、酸化物系介在物の組成が上記のように適切に制御されていれば、転動疲労破壊を抑制できる。しかしながら硫化物系介在物(√area max)の予測値が150μmを超えて粗大化すると、製造過程(圧延)で延伸されて該硫化物系介在物の周囲に応力が集中して転動疲労特性が低下する。そのため、硫化物系介在物(√area max)の予測値は150μm以下にする必要がある。硫化物系介在物(√area max)の予測値は好ましくは60μm以上、より好ましくは70μm以上であって、好ましくは130μm以下、より好ましくは100μm以下である。
まず鋼を溶製する際に、通常実施されるAl添加での脱酸処理を行なわずに、Si添加による脱酸を実施する。この溶製時には、CaO、およびAl2O3の各含有量を制御するために、鋼中に含まれるAl含有量を上記のとおり、0.0002〜0.005%、Ca含有量を上記のとおり0.0002〜0.002%に夫々制御する。
鋼を溶製して化学成分組成を調整した後、鋳片を作製する。本発明では溶鋼の凝固開始温度(液相線温度)から凝固終了温度(固相線温度)までの平均冷却速度(以下、「鋳造時の平均冷却速度」という)を適切に制御することにより、硫化物系介在物(√area max)の予測値を上記所望の範囲に制御できる。鋳造時の平均冷却速度が速すぎるとMnSが微細化し、以下の工程を経て得られる軸受用鋼材中の硫化物系介在物(√area max)の予測値が50μm未満になりやすい。一方、平均冷却速度が遅すぎると粗大な硫化物系介在物が凝固組織の樹枝間に晶出しやすくなり、後記圧延工程で硫化物系介在物が延伸され、軸受用鋼材中の硫化物系介在物(√area max)の予測値が150μmを超えるようになる。したがって軸受用鋼材中の硫化物系介在物(√area max)の予測値を上記所定の範囲内とするには、鋳造時の平均冷却速度を好ましくは200℃/時間以上、より好ましくは250℃/時間以上、更に好ましくは300℃/時間以上であって、好ましくは700℃/時間以下、より好ましくは650℃/時間以下、更に好ましくは600℃/時間以下に制御することが推奨される。冷却速度の調整方法は特に限定されず、公知の方法でよく、例えば冷却水量や冷却時間を調整すればよい。
続いて鋳片に均熱処理を施してから熱間鍛造する。均熱温度は特に限定されず、例えば鋳片を1100〜1300℃程度に加熱し、該温度域で30〜10時間程度保持した後、熱間鍛造し、空冷などにより室温まで冷却すればよい。
上記熱間鍛造後の鋼片(ビレット)は、再加熱して熱間加工(例えば、棒鋼圧延などの熱間圧延)することによって本発明の軸受用鋼材が得られる。本発明では、この再加熱時の温度は特に限定されない。例えば900℃〜1100℃程度に加熱して熱間圧延を行えばよい。
小型溶解炉を用い、下記表1に示す各種化学成分組成の供試材(残部は鉄および不可避不純物)を溶製し、鋳片(サイズ:直径230mm)を作製した。溶製に当たっては、通常実施されるAl脱酸処理は行わず、Si脱酸処理を行った。この際、表2記載の平均冷却速度で溶鋼の凝固開始温度(液相線温度)から凝固終了温度(固相線温度)まで冷却した(表中、「鋳造時の平均冷却速度」)。
酸化物系介在物の組成(平均組成)の測定に当たっては、以下の試験片を用いた。まず、上記のようにして得られた丸棒鋼(軸受用鋼材)の表面からD/2位置(Dは直径)で圧延方向断面が観察できるように試験片(サイズ:20×20×10mm)を切り出し、ミクロ試料(組織観察用試料)を1個切り出し、断面を研磨した。酸化物系介在物の平均組成は、日本電子データム製の電子線マイクロプローブX線分析計(Electron Probe X−ray Micro Analyzer:EPMA、商品名「JXA−8500F」)を用いて観察し、短径が1μm以上の酸化物系介在物について成分組成を定量分析した。このとき、観察面積を100mm2(研磨面)とし、介在物の中央部での成分組成を特性X線の波長分散分光により定量分析した。分析対象元素は、Ca、Al、Si、Ti、Mn、Mg、Na、Cr、Zr、O(酸素)とし、既知物質を用いて各元素のX線強度と元素濃度の関係を予め検量線として求めておき、分析対象とする上記介在物から得られたX線強度と上記検量線から各試料に含まれる元素量を定量し、その結果を算術平均することで平均の介在物組成を求めた。
上記丸棒鋼の試験片(サイズ:20×20×10mm)を切り出したミクロ試料を用いて硫化物系介在物の最大サイズは極値統計法を用いて算出した。硫化物系介在物の最大サイズは極値分布(ここではワイブル分布)に従うと仮定し、極値統計法(Extreme Value Statistics Method)を用いて算出した。まず、ミクロ試料の表面を光学顕微鏡(倍率100倍×20視野:1視野当たり15mm2、合計視野面積300mm2)を用いて観察する。各視野において最大の硫化物系介在物の投影面積の平方根(√area max)を測定する。測定した20視野の最大硫化物系介在物の√area maxの値を用い、極値確率紙を用いて、基準化変数:Y=8.11となるとき(予測面積:100万mm2に相当)の値を予測される最大サイズとした。なお、上記測定方法は公知であり、上記以外の測定条件については、常法に従って設定すればよい。測定方法に関して例えば「JIS点算法の問題点と極値統計法による介在物評価とその応用、鉄と鋼Vol.79(1993)No.12」も参照文献である。本実施例において硫化物系介在物(√area max)の予測値は、50〜150μmを合格と評価した。
スラスト転動疲労試験片の転動疲労寿命を測定し、転動疲労特性を評価した。スラスト型転動疲労試験機にて、繰り返し速度:1500rpm、面圧:5.3GPa、中止回数:2×108回の条件にて、各試験片につき転動疲労試験を各16回ずつ実施し、転動疲労寿命(L10寿命:ワイプル確率紙にプロットして得られる累積破損確率10%における疲労破壊までの応力繰り返し数)を測定した。転動疲労寿命(L10寿命)が15×百万回(cycle)を超えた場合に、転動疲労特性に優れる(合格)と評価した。また転動疲労寿命が20×百万回以上の場合を転動疲労特性により優れると評価した。
切削加工性の評価は、超硬工具(P10種:JIS B 4053 1998年)を用いて、切削加工試験片の旋削加工を実施し、工具磨耗量を測定した。切削条件は、切削速度:100m/min、送り:0.3mm/rev、切込み:1.5mm、切削油なし(乾式)とした。
Claims (3)
- C :0.8〜1.1%(%は「質量%」の意味、化学成分組成について以下同じ)、
Si:0.15〜0.8%、
Mn:0.10〜1%、
P :0.05%以下(0%を含まない)、
S :0.005〜0.015%、
Cr:1.3〜1.8%、
Al:0.0002〜0.005%、
Ti:0.0005〜0.010%、
N :0.010%以下(0%を含まない)、
Ca:0.0002〜0.002%、および
O :0.0030%以下(0%を含まない)
を含有し、残部が鉄および不可避不純物からなり、
鋼中に含まれる酸化物系介在物の平均組成が質量%で、
CaO:20〜50%、
Al2O3:15〜50%、
SiO2:20〜62%、および
TiO2:3〜10%を含有し、且つ、
最大の硫化物系介在物の投影面積の平方根(√area max)の予測値が50〜150μmであることを特徴とする転動疲労特性と切削加工性に優れた軸受用鋼材。 - 更に、
Cu:0.5%以下(0%を含まない)、
Ni:0.5%以下(0%を含まない)、および
Mo:0.5%以下(0%を含まない)
よりなる群から選択される少なくとも一種を含有するものである請求項1に記載の軸受用鋼材。 - 請求項1または2に記載の軸受用鋼材からなる軸受部品。
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