JP5604826B2 - 電子鍵盤楽器 - Google Patents

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Description

本発明は、底板部を有する第1筐体と鍵盤部の後方の領域を上方から覆う第2筐体とから楽器筐体が構成される電子鍵盤楽器に関する。
従来、電子鍵盤楽器において、上側筐体と下側筐体とを組み付けて楽器筐体が構成されるものが広く知られている。例えば、下記特許文献1の楽器では、上側筐体と下側筐体の側部同士や背部同士を固着結合して楽器筐体が構成される。また、音響を発生させるスピーカが、上側筐体に配設される。
特許4162031号公報
しかしながら、上記特許文献1の楽器では、上側筐体と下側筐体とは、主に周縁部で連結されているため、音響伝達の観点からみると、スピーカと、下側筐体の底板部との間は、強固な連結状態ではない。そのため、床面等の載置面に載置して演奏する場合において、音響効果の点で改善の余地があった。
また、上側筐体には、スピーカを取り付けるための取り付け部を専用に設ける必要があり、スピーカ等の音響発生体の組み付けを含めた筐体構造を簡単にする観点からも改善の余地があった。
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、組み付け構造が簡単で音響効果が高い筐体構造を実現することができる電子鍵盤楽器を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の請求項1の電子鍵盤楽器は、鍵盤部(KB)が配設される底板部(11)を有する第1筐体(CS1)と、少なくとも前記鍵盤部の後方の領域を上方から覆う第2筐体(CS2)とから楽器筐体が構成される電子鍵盤楽器であって、音響を発生させる音響発生体(16、90)と、前記第1筐体の前記底板部が固着される第1筐体固着部(54、64)、前記第2筐体が固着される第2筐体固着部(56、66、55、65)、及び、前記音響発生体が取り付けられる音響発生体取り付け部(56、66、59a、69a)を有し、振動伝達部材で構成された固着用基幹部材(50、60)と、を有し、前記第1筐体、前記第2筐体が、それぞれ前記第1筐体固着部、前記第2筐体固着部に固着されることで、前記第1筐体と前記第2筐体との上下方向の位置が規制されて前記楽器筐体が構成されると共に、前記固着用基幹部材の前記音響発生体取り付け部に取り付けられた前記音響発生体から発した音響が、前記固着用基幹部材を介して前記第1筐体及び前記第2筐体に伝わるように構成され、前記音響発生体には、響板と該響板を振動させる加振器とが含まれ、前記音響発生体取り付け部には、前記楽器筐体の左端部、右端部にそれぞれ対応する左側取り付け部、右側取り付け部が含まれ、前記響板は、前記左側取り付け部と前記右側取り付け部とに懸架され、前記響板の左右方向中間位置に、前記加振器が配設されたことを特徴とする。
好ましくは、前記固着用基幹部材には、それぞれ前方に延設された左右2つの腕部(52、62)が設けられ、該2つ腕部の各前端部(52a、62a)に、前記左側取り付け部、前記右側取り付け部が設けられている(請求項)。
好ましくは、前記2つ腕部の前記各前端部には、それぞれ、先細形状の取り付け片(59、69)が形成され、これら取り付け片の先端が、前記左側取り付け部、前記右側取り付け部となっている(請求項)。
好ましくは、前記響板は左右方向に長尺の板状であり、前記響板は鉛直方向に平行とならず、前後方向に傾倒させる(請求項4)。
好ましくは、前記音響発生体には、スピーカ(16)が含まれる(請求項)。
なお、上記括弧内の符号は例示である。
本発明の請求項1によれば、組み付け構造が簡単で音響効果が高い筐体構造を実現することができる。
請求項によれば、腕部先端で響板を支持することで主に微振動に関し響板を振動しやすくして、音響効果をより高めることができる。
請求項によれば、先細形状の取り付け片の先端で響板を支持することで主に微振動に関し響板を振動しやすくして、音響効果をより高めることができる。
請求項によれば、響板からの前方への直接放音と楽器筐体を介しての放音とを効率的に両立させることができる。
本発明の一実施の形態に係る電子鍵盤楽器の外観斜視図である。 下ケースと上ケースとを固定関係にするための固着機構のうち基幹部材を示す斜視図である。 上記固着機構のうち中間連結部材を示す斜視図である。 屋根板の前端部近傍の拡大断面図(図(a))、響板を前後方向に傾倒(後傾)させた変形例に係る電子鍵盤楽器の屋根板の前端部近傍の拡大断面図(図(b))である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る電子鍵盤楽器の外観斜視図である。この電子鍵盤楽器10の楽器筐体は、下ケースCS1と上ケースCS2とから構成される。上ケースCS2には、左右側部に側板15が設けられ、鍵盤部KBの後方において屋根板12が設けられる。屋根板12の上面は操作パネルとして機能し、各種操作子が配設されるほか、左右両端には放音部14が設けられる。以降、本電子鍵盤楽器10の奏者側(鍵盤部KBの鍵の先端方向)を「前方」と呼称し、左右方向については、奏者からみた方向で呼称する。
電子鍵盤楽器10の制御回路構成については図示せず、詳述もしないが、鍵盤部KBの押鍵操作に基づいて楽音制御を行う楽音制御部を備える。この楽音制御部は、不図示の記憶部に記憶された、または外部から供給される演奏データに基づく楽音制御も行える。この楽音制御部によって、後述するスピーカ16、加振器91が動作し、楽音が発生する。
図2は、下ケースCS1と上ケースCS2とを固定関係にするための固着機構のうち基幹部材を示す斜視図である。図3は、上記固着機構のうち中間連結部材を示す斜視図である。図2、図3はいずれも、固着機構を右斜め後方上方から見た図に相当する。
この固着機構には、左右一対の基幹部材50、60(図2)と1つの中間連結部材30(図3)とが含まれる。基幹部材50、60は、それぞれ、電子鍵盤楽器10の右端部、左端部に配置され、中間連結部材30は基幹部材50、60間に位置して両者を固定状態に連結する。これら基幹部材50、60、中間連結部材30はいずれも、振動を伝達しやすい素材(振動伝達部材)で各々一体に形成され、本実施の形態では金属(板金)が採用される。
下ケースCS1の底部の全面は底板部11(図2参照)となっていて、この底板部11に、鍵フレームKF(図4参照)を介して鍵盤部KBが配設される。鍵盤部KBは、所定の鍵数毎に鍵ユニットKU(図4参照)として構成される。上ケースCS2は、上記した屋根板12の後部と側板15の後部とに連接する背面板部18を有する。背面板部18は、屋根板12の後部から垂下して設けられる。この固着機構には、上ケースCS2の屋根板12及び背面板部18が固着されると共に、下ケースCS1の底板部11が固着されて、これにより、上ケースCS2と下ケースCS1とが固定状態となって楽器筐体が構成される。
また、詳細は後述するが、図2に示すように、基幹部材50、60には、スピーカ固着部56、66を介して音響発生体としてのスピーカ16、16が配設されるほか、もう1種類の音響発生体である響板式音響発生体90が、響板取り付け片59、69を介して配設される。響板式音響発生体90は、長尺の平板状の響板92に加振器91が取り付けられて構成される。
基幹部材50、60の構成について説明する。基幹部材50、60は左右対称であるので、主として基幹部材50について、図2を参照して説明する。基幹部材50は、鉛直板部51を有し、鉛直板部51から、上側延設部52、下側延設部53が前方に片持ち状態に延設形成されている。また、鉛直板部51から、上側側方延設部73、下側側方延設部71が左方に片持ち状態に延設されている。これらにより、スピーカ固着部56を除けば、基幹部材50は側面視及び背面視において略コ字状を呈する。また、平面視においては、スピーカ固着部56を除けば、上側延設部52及び上側側方延設部73がL字状を呈する。
上側側方延設部73の先端部には、ネジ穴73a、73bが設けられている。下側側方延設部71の先端部には、ネジ穴71a、71bが設けられている。鉛直板部51の後縁には、右方に屈曲形成された取付片55が一体に2つ設けられ、各取付片55にはネジ穴55aが形成される。取付片55の後面55bは上下及び左右方向に平行である。
鉛直板部51の下部には、右方に屈曲形成された固定用片54が一体に形成される。固定用片54には、固定用ネジ穴54aが2つ形成される。これら、固定用片54、取付片55、56等は、例えば、プレス切断及びプレス加工により折曲形成される。
上側延設部52の上部には、右方に屈曲形成されたスピーカ固着部56が一体に形成される。スピーカ固着部56は、四角の枠状に形成され、上面が水平となっている。スピーカ固着部56には、四角の大穴56aの外側において、スピーカ16を固着するためのネジ穴57と、屋根板12を固着するためのネジ穴58が、それぞれ複数(例えば、4個ずつ)形成されている。
上側延設部52の前端部52aには、響板取り付け片59が切り起こしにより一体に形成されている。響板取り付け片59は、左方に延び、上下及び左右方向に平行であり、正面視で先細形状の三角形に近い台形である。なお、音響発生効率の観点からは響板取り付け片59は先細形状であればよく、三角形や台形でなくてもよい。響板取り付け片59の先端59aには、締結用穴59bが形成されている。
基幹部材60の構成は基幹部材50と左右対称である。基幹部材50における、鉛直板部51、上側延設部52、前端部52a、下側延設部53、固定用片54、固定用ネジ穴54a、取付片55、ネジ穴55a、後面55b、スピーカ固着部56、大穴56a、ネジ穴57、58、響板取り付け片59、先端59a、ネジ穴59b、上側側方延設部73、下側側方延設部71、ネジ穴73a、73b、ネジ穴71a、71bに、基幹部材60における、鉛直板部61、上側延設部62、前端部62a、下側延設部63、固定用片64、固定用片64に設けられた不図示の固定用ネジ穴、取付片65、ネジ穴65a、後面65b、スピーカ固着部66、大穴66a、ネジ穴67、68、響板取り付け片69、先端69a、締結用穴69b、上側側方延設部83、下側側方延設部81、ネジ穴83a、83b、ネジ穴81a、81bが相当する。
次に、図3を参照して中間連結部材30を説明する。中間連結部材30は、概略の形状としては、並列配置された2枚の板状部30a、40aを2つのブリッジ20、22で一体に連結した形状を呈している。板状部30a、40aの板状の部分は前後及び上下方向に平行で、板状部30aが右側となるように底板部11に配設される。
板状部30aは、鉛直板部31と上側延設部32と下側延設部33とを有し、側面視コ字状に形成される。上側延設部32の上縁には、右方に屈曲形成された取付片36が一体に設けられ、取付片36には複数のネジ穴38が形成される。
鉛直板部31の後縁には、右方に屈曲形成された取付片35が一体に上下に2つ設けられ、各取付片35にはネジ穴35a、35cが形成される。取付片35の後面35bは上下及び左右方向に平行である。鉛直板部31の下部には、右方に屈曲形成された固定用片34が一体に形成される。固定用片34には、固定用ネジ穴34aが2つ形成される。
これら、固定用片34、取付片35、36等は、例えば、プレス切断及びプレス加工により折曲形成される。中間連結部材30が樹脂で構成される場合は、各部は金型によって一体に成形される。
板状部40aは板状部30aと左右対称であって基本的構成は同様である。板状部30aにおける、鉛直板部31、上側延設部32、下側延設部33、取付片36、ネジ穴38、取付片35、ネジ穴35a、35c、後面35b、固定用片34、固定用ネジ穴34aに、板状部40aにおける、鉛直板部41、上側延設部42、下側延設部43、取付片46、ネジ穴48、取付片45、ネジ穴45a、45c、後面45b、固定用片44、固定用片44に設けられた不図示の固定用ネジ穴が相当する。
板状部30a、40aの間隔は問わないが、ブリッジ20、22は、2つの取付片35、45の上方位置で板状部30aと板状部40aとを連結している。ブリッジ20、22の上方には、延設部21、23がブリッジ20、22と平行に延設されている。延設部21、23は、板状部30aと板状部40aの双方から互いに対向する方向に延設され、片持ち状態で左右方向中間位置まで延びている。延設部21、23の各先端には、ネジ穴21a、23aが形成されている。
なお、延設部21、23、71、73、81、83は、背面板部18への固定用片として用いてもよいし、電気部品の保持部や、電気部品同士の電気接続線の保持部として利用してもよい。さらに、延設部33、43、53、63は、鍵ユニットKUに当接して鍵ユニットKUの左右方向の位置を規制する役割も果たす。その際、鍵ユニットKUの縦リブの部分を、延設部33、43、53、63の各右側面に形成した鉤状部(図2、図3参照)に挟持させるように係合させる。これにより、基幹部材50、60を基準として、鍵ユニットKUや他の部品の位置の相対的な整合を図ることができる。それだけでなく、基幹部材50、60と鍵ユニットKUとが密着構造となり、下ケースCS1の底板部11(図2参照)から鍵への間接振動に加えて、音響発生体から鍵への心地よい振動も伝達されやすい構造となる。
図4(a)は、屋根板12の前端部近傍の拡大断面図である。図4(a)に示すように、屋根板12の前端部には、下方に垂下した前板部13が固定される。前板部13は、ほぼ全鍵盤幅に延設されている(図1参照)。前板部13には、多数の放音穴13aが形成されている。鍵盤部KBは、鍵フレームKFに、所定の鍵数毎に共通する共通基端部17にて支持された黒鍵BK及び白鍵WKを有する。前板部13の下端部は、鍵盤部KBの黒鍵BKの鍵本体の後方であって、白鍵WKの鍵本体後部の上方に位置する。
図2に示すように、響板式音響発生体90の響板92の左右の端部には、取り付け用のネジ穴90aが形成されている。響板92の後面と響板取り付け片59、69の前面との間にはウレタンゴム等の緩衝材93が介装される(図4(a)参照)。響板取り付け片59、69の締結用穴59b、69bを通じて、緩衝材93を介して不図示のネジがネジ穴90aに螺合されることで、締結用穴59b、69bとネジ穴90aとが締結される。これにより、響板92の左右の端部が響板取り付け片59、69に固定される。その結果、響板92は、響板取り付け片59、69間に懸架状態で固定され、左右方向及び鉛直方向に平行に配設される。
響板92の後面において、左右方向中央位置には、加振器91が1つ配設される(図2、図4(a)参照)。単一の加振器91が響板92の「腹」に相当する中央位置に配設されるので、平面波の形成に有利である。加振器91の取り付け方法については、ネジ止め、接着等、いずれでもよい。加振器91の構造は、特開2007−47273号公報等に開示されているような公知のもので、電気信号(演奏信号乃至駆動信号)により自身が振動して、自身の重みによる反作用によって響板92を振動させるものである。なお、加振器91は、電気信号によって響板92を加振して発音させることができる構造であれば、どのような構造であってもよい。
図2に示すように、基幹部材50、60のスピーカ固着部56、66の下面にスピーカ16、16が固着される。各スピーカ16は、ネジ穴57、67を用いて下方からスピーカ固着部56、66にネジ止め固定される。スピーカ16からの音響は、大穴56a、66a及び上ケースCS2の放音部14(図1参照)を通じて主に上方に放音される。一方、響板92の振動は、音響となって、主に前板部13の放音穴13a(図4(a)参照)から前方に放音される。
それだけでなく、スピーカ16の音響、響板92の音響は、いずれも、基幹部材50、60を介して、下ケースCS1の底板部11(図2参照)に伝わると共に、上ケースCS2の屋根板12及び背面板部18にも伝わり、共鳴して効率よく放音される。その結果、あたかも楽器筐体の全体が音響発生体であるかのように機能する。特に、基幹部材50、60が振動をよく伝達する部材でなるので、音響伝達効率がよい。
電子鍵盤楽器10の組み付けは、概略、次のようにして行われる。まず、基幹部材50、60を、中間連結部材30で連結する。その際、図3に示すように、基幹部材50の上側側方延設部73、下側側方延設部71の各先端部を、中間連結部材30の取付片35の先端部の上方に位置させると共に、基幹部材60の上側側方延設部83、下側側方延設部81の各先端部を、中間連結部材30の取付片45の先端部の上方に位置させる。
そして、上側側方延設部73と取付片35との前側、及び、下側側方延設部71と取付片35との前側から、それぞれ不図示の連結片をあてがう。そして、前方から連結片を介して不図示のネジをネジ穴73b、71bとネジ穴35cとに螺合することで、連結片を介して、上側側方延設部73と取付片35とを連結固定すると共に、下側側方延設部71と取付片35とを連結固定する。これと同様に、上側側方延設部83と取付片45、下側側方延設部81と取付片45とも、ネジ穴83b、81b、ネジ穴45cを用いて、不図示の連結片を介して、連結固定する。これらにより、基幹部材50、60及び中間連結部材30が一体化された固着機構となる。
なお、最終組み付け工程において、延設部71、73、81、83、取付片35、45の各先端部を、それぞれ背面板部18に直接固着するようにしてもよい。
次に、響板92に加振器91を取り付けた響板式音響発生体90を、響板取り付け片59、69間に架け渡すように固定する(図2、図4(a)参照)。次に、裏返した上ケースCS2に、基幹部材50、60のスピーカ固着部56、66(図2)の上面側、及び中間連結部材30の取付片36、46(図3)の上面側が当接するように、基幹部材50、60及び中間連結部材30が一体化されたもの(固着機構)をセットする。それと共に、基幹部材50、60の取付片55、65の後面55b、65b、上側側方延設部73、83、下側側方延設部71、81の各後面(図2)、取付片35、45の後面35b、後面45b(図3)に、上ケースCS2の背面板部18を当接させる。
そして、上記固着機構に上ケースCS2を固定する。上ケースCS2の屋根板12については、スピーカ固着部56、66のネジ穴58、68(図2)、及び取付片36、46のネジ穴38、48(図3)を用いて裏側からネジ止め固定される。上ケースCS2の背面板部18については、取付片55、65のネジ穴55a、65a(図2)、延設部73、71、83、81の各ネジ穴73a、71a、83a、81a(図2)、及び取付片35、45のネジ穴35a、45a(図3)を用いて内側からネジ止め固定される。
これらと前後して、2つのスピーカ16を、スピーカ固着部56、66の裏面側に固定する。なお、下ケースCS1にも背面板部18を設けた場合は、下側に位置する延設部71、81のネジ穴71a、81a(図2)、取付片35、45のネジ穴35a、45a(図3)については、上ケースCS2ではなく、下ケースCS1の背面板部18の固定用に用いるようにしてもよい。
一方、下ケースCS1には鍵盤部KBを配設しておき、上ケースCS2に固着機構が固定されたものに対して、裏返し状態で下ケースCS1をセットし、底板部11(図2参照)を底面側から基幹部材50、60の固定用片54、64、及び中間連結部材30の固定用片34に対してネジ止め固定する。
このようにして、基幹部材50、60及び中間連結部材30でなる固着機構を基準として、上ケースCS2、下ケースCS1、スピーカ16、響板式音響発生体90のすべてが固着され、互いに固定関係になる。それと共に、上ケースCS2と下ケースCS1との上下方向及び前後方向の位置も規制される。上ケースCS2は、鍵盤部KBの後方の領域を上方から覆う。スピーカ固着部56、66(及び響板取り付け片59、69)は、それぞれ、楽器筐体の右端部、左端部に対応する位置に位置する。
ところで、上ケースCS2と下ケースCS1との関係において、これらの周縁部は互いに当接係合させる必要はないが、緩衝材を介して当接係合させてもよい。響板92は、基幹部材50、60の前端同士を連結するので、基幹部材50、60及び中間連結部材30が一体化されたもの(固着機構)の補強を図る効果もある。
本実施の形態によれば、スピーカ16、響板式音響発生体90が固定される基幹部材50、60に、上ケースCS2と下ケースCS1とが固定され、スピーカ16、響板式音響発生体90から発した音響が、基幹部材50、60を介して上ケースCS2と下ケースCS1に伝わるので、音響効果が高い筐体構造を実現することができる。しかも、基幹部材50、60が、上ケースCS2と下ケースCS1との結合手段と、スピーカ16、響板式音響発生体90の固着手段とを兼ねるので、スピーカ16、響板式音響発生体90を設ける専用の部位を上ケースCS2や下ケースCS1に設けなくてもよく、構成や組み付け構造が簡単である。
また、響板92は、左右の両端が響板取り付け片59、69間に懸架され、左右方向中間位置に加振器91が配設されたので(図2)、響板92を効率良く振動させて、音響効果を高めることができる。特に、前方に腕状に延設された上側延設部52の前端部52a、上側延設部62の前端部62aに、響板92を取り付けるための響板取り付け片59、69が位置するので、上側延設部52、62を介して主に微振動に関し響板92が振動しやすい。しかも、響板取り付け片59、69が先細形状であり、響板取り付け片59、69の先端で響板92が支持されることで、微振動に関し響板92が一層振動しやすく、音響発生効率が高い。これらにより、響板92に関する音響効果をより高めることができる。
ところで、本実施の形態では、響板92は前板部13に近接して鉛直方向に平行に配設したが(図4(a))、これに限られない。例えば、図4(b)に示すように、前後方向に傾倒(後傾)させてもよい。この場合は、例えば、響板取り付け片59、69の切り起こしの方向を斜めとすればよい。
このような構成でも、響板92から前板部13の放音穴13aを通じた放音は確保される。一方、響板92が斜めであることから、響板92の振幅の方向も斜めとなって、上下方向の振動の成分が顕著に現れることになる。上側延設部52、62は、片持ち状態で前方に延設されていることから、上側延設部52、62を通じて上ケースCS2と下ケースCS1とに、上下方向の成分が伝わりやすい。これにより、響板92からの前方への直接放音と楽器筐体を介しての放音とを効率的に両立させることができ、音響効果を高めることができる。なお、響板92の傾きの方向は逆(前傾)でもよく、角度も問わない。
上記実施の形態において、中間連結部材30は1個としたが、2個以上の互いに連結固定されたものであってもよい。あるいは、中間連結部材30は、板状部30a、40aのうちいずれか一方のみを有し、ブリッジ20、22や延設部21、23を廃止した構成であってもよい。あるいは、基幹部材50、60は一体に形成したものとして構成し、中間連結部材30を廃止してもよい。
なお、下ケースCS1は、鍵盤部KBが配設される底板部11を有するものであればよく、上ケースCS2は、少なくとも鍵盤部KBの後方の領域を上方から覆うものであればよい。従って、側板15や背面板部18は、下ケースCS1の底板部11から立設して下ケースCS1の一部として構成してもよい。また、上ケースCS2は、分離形成された複数の部材が一体化されたものであってもよい。その場合、分離構成の各部材が共に基幹部材50、60に固着されることによって一体化が実現される構成であってもよい。下ケースCS1についても同様である。
なお、音響発生体としては、スピーカ16、響板式音響発生体90を例示したが、これらに限られない。また、いずれか1種類であってもよい。
KB 鍵盤部、 CS1 下ケース(第1筐体)、 CS2 上ケース(第2筐体)、 11 底板部、 12 屋根板、 16 スピーカ(音響発生体)、 30 中間連結部材、 50、60 基幹部材(固着用基幹部材)、 52、62 上側延設部(腕部)、 52a、62a 前端部、 54、64 固定用片(第1筐体固着部)、 55、65 取付片(第2筐体固着部)、 56、66 スピーカ固着部(第2筐体固着部、音響発生体取り付け部)、 59、69 響板取り付け片(取り付け片)、 59a 先端(音響発生体取り付け部、右側取り付け部)、 69a 先端(音響発生体取り付け部、左右側取り付け部)、 90 響板式音響発生体(音響発生体)、 91 加振器、 92 響板

Claims (5)

  1. 鍵盤部が配設される底板部を有する第1筐体と、少なくとも前記鍵盤部の後方の領域を上方から覆う第2筐体とから楽器筐体が構成される電子鍵盤楽器であって、
    音響を発生させる音響発生体と、
    前記第1筐体の前記底板部が固着される第1筐体固着部、前記第2筐体が固着される第2筐体固着部、及び、前記音響発生体が取り付けられる音響発生体取り付け部を有し、振動伝達部材で構成された固着用基幹部材と、を有し、
    前記第1筐体、前記第2筐体が、それぞれ前記第1筐体固着部、前記第2筐体固着部に固着されることで、前記第1筐体と前記第2筐体との上下方向の位置が規制されて前記楽器筐体が構成されると共に、前記固着用基幹部材の前記音響発生体取り付け部に取り付けられた前記音響発生体から発した音響が、前記固着用基幹部材を介して前記第1筐体及び前記第2筐体に伝わるように構成され、
    前記音響発生体には、響板と該響板を振動させる加振器とが含まれ、前記音響発生体取り付け部には、前記楽器筐体の左端部、右端部にそれぞれ対応する左側取り付け部、右側取り付け部が含まれ、前記響板は、前記左側取り付け部と前記右側取り付け部とに懸架され、前記響板の左右方向中間位置に、前記加振器が配設されたことを特徴とする電子鍵盤楽器。
  2. 前記固着用基幹部材には、それぞれ前方に延設された左右2つの腕部が設けられ、該2つ腕部の各前端部に、前記左側取り付け部、前記右側取り付け部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電子鍵盤楽器。
  3. 前記2つ腕部の前記各前端部には、それぞれ、先細形状の取り付け片が形成され、これら取り付け片の先端が、前記左側取り付け部、前記右側取り付け部となっていることを特徴とする請求項2記載の電子鍵盤楽器。
  4. 前記響板は左右方向に長尺の板状であり、
    前記響板は鉛直方向に平行とならず、前後方向に傾倒させたことを特徴とする請求項2または3記載の電子鍵盤楽器。
  5. 前記音響発生体には、スピーカが含まれることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子鍵盤楽器。
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