JP5603938B2 - 対物レンズ、光学ヘッド、光ディスク装置及び情報処理装置 - Google Patents
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Description
本発明は、複数種類の光ディスク等の情報記録媒体の情報記録面に、レーザ光源から出射されたレーザ光を集束させる対物レンズ、当該対物レンズを備え、情報記録媒体に対して光学的に情報を記録又は再生する光学ヘッド、当該光学ヘッドを備える光ディスク装置、及び当該光ディスク装置を備える情報処理装置に関するものである。
青紫半導体レーザの実用化に伴い、CD(Compact Disc)及びDVD(Digital Versatile Disc)と同じ大きさで、高密度及び大容量の光情報記録媒体(以下、光ディスクとも言う)であるBlu−ray Disc(以下、BD)が実用化されている。BDは、波長400nm程度のレーザ光を出射する青紫レーザ光源と、開口数(Numerical Aperture、以下、NAとも言う)が約0.85の対物レンズとを用いて、厚さが約0.1mmの光透過層を有する情報記録面に対して情報を記録又は再生するための光ディスクである。
一般的に、CD又はDVDなどの光ディスクに情報を記録又は再生する光学ヘッドには、合成樹脂製の対物レンズが用いられている。合成樹脂製の対物レンズは、ガラス製の対物レンズと比較して比重が小さい。そのため、光ディスクの面ぶれ及び偏心に対して対物レンズを駆動する対物レンズアクチュエータの負担を軽減でき、さらに、光ディスクの面ぶれ及び偏心に対して対物レンズを高速に追従させることも可能となる。また、合成樹脂製の対物レンズは、射出成形により高精度に大量生産することが可能であるため、対物レンズの低コスト化を図ることができる。
そこで、近年、BD用の光学ヘッドに用いられる高NAの対物レンズについても、合成樹脂製の対物レンズが多く用いられてきている。
ところで、合成樹脂製の対物レンズに回折構造を形成することで、複数種類の光ディスクの光透過層の厚さの差によって生じる球面収差を光源波長の差を利用して補正する、いわゆる互換対物レンズについて、多くの方式が知られている。
例えば、特許文献1には、波長λ1の青紫レーザ光を回折させて凸レンズ作用を及ぼし、厚さが約0.1mmの光透過層を有するBDの情報記録面に収束させると共に、波長λ2の赤色レーザ光を回折させて凹レンズ作用を及ぼし、厚さが約0.6mmの光透過層を有するDVDの情報記録面に収束させる対物レンズが開示されている。
図19は、従来の対物レンズの構成を示す図である。図19の左図は、従来の対物レンズ90の模式的な構成を示す平面図であり、図19の右図は、従来の対物レンズ90の模式的な構成を示す断面図である。対物レンズ90の光源側(レーザ光の入射する側)の入射面91には、対物レンズ90の光軸OAを中心とした輪帯状の回折構造(ホログラム)が形成されている。回折構造は、光軸OAを含む内周領域911と、内周領域911の周辺の外周領域912とで異なる構造を有している。
内周領域911は、赤色レーザ光を用いたDVDの記録又は再生、及び、青紫レーザ光を用いたBDの記録又は再生のいずれの際にも使用される互換領域であり、青紫レーザ光の+1次回折光をBDの情報記録面に収束させ、赤色レーザ光の−1次回折光をDVDの情報記録面に収束させるように設計されている。
一方、青紫レーザ光を用いてBDに情報を記録又は再生する際のNA(約0.85)は、赤色レーザ光を用いてDVDに情報を記録又は再生する際のNA(約0.60)よりも大きい。そのため、外周領域912は、BD専用領域とされ、青紫レーザ光のみをBDの情報記録面に収束させ、赤色レーザ光にDVDの情報記録面上で収差を与えるように設計される。
内周領域911の回折構造の段差の一単位は、波長λ1の青紫レーザ光(λ1=405nm)に対して、約1.25×λ1[nm]の光路差を与える量とされ、位相変調量は一段あたりπ/2となる。この時、+1次回折光の回折効率はスカラー計算で約80%となり、回折次数の中で最も大きくなる。
一方、内周領域911の回折構造の段差の一単位は、波長λ2の赤色レーザ光(λ2=660nm)に対して、約0.75×λ2[nm]の光路差を与える量とされ、位相変調量は一段あたり−π/2となる。この時、−1次回折光の回折効率はスカラー計算で約80%となり、回折次数の中で最も大きくなる。
内周領域911をこのような回折構造とすることで、厚さが0.6mmの光透過層を有するDVDと、厚さが約0.1mmの光透過層を有するBDとに対し、高い光利用効率で、情報の互換記録又は互換再生を実現することができる。
ところで、互換対物レンズに限らず、回折構造を備えたレンズが用いられる場合、レンズの半径位置に因って回折効率が変化する場合がある。これは、レンズの有効径内における回折構造のピッチが半径位置毎に異なることに起因している。一般的に回折構造によってレンズパワーを与える場合には、光軸近傍の内周から外周に向かって、回折構造のピッチが小さくなり回折効率が低下する。
一方、光ディスク用の光学ヘッドに用いられる半導体レーザの強度分布は、光軸からの距離に対してガウス関数的に低下するので、内周よりも外周でレーザ光の強度が低下する。ここで、対物レンズに入射するレーザ光の強度が外周で大幅に低下すると、対物レンズの実効NAが低下し、その結果、光ディスクの情報記録面上の集光スポットが十分に絞れなくなる。
そこで、例えば特許文献2には、回折構造を備えた対物レンズを用いる光学ヘッドにおいて、対物レンズに入射するレーザ光の強度が光軸からの距離と共に低下することを補正し、光ディスクの情報記録面上の集光スポットの劣化を抑制するため、光軸付近の透過率を一定量低下させる光分布補正素子を設ける構成が開示されている。
ここで、例えば特許文献1で開示されている従来の対物レンズは、内周領域がDVD及びBDの両方への記録又は再生に使用されるため、特に内周領域の最外周近傍で回折構造のピッチが小さくなり、回折効率が低下する場合がある。
図20は、従来の対物レンズの回折効率を示す図である。図20では、特許文献1等で開示されている従来の対物レンズ90において、波長λ1の青紫レーザ光及び波長λ2の赤色レーザ光の回折効率を波動計算(ベクトル計算)により算出している。図20において、横軸は、レーザ光の入射位置、すなわち光軸OAからの距離(対物レンズの半径)を示しており、縦軸は、入射位置に対応する回折効率を示している。
図20に示すように、波長λ2では、内周領域の光軸近傍(点α)での回折効率は70%以上であるのに対し、内周領域の最外周近傍(点β)での回折効率は50%以下に低下する。これは、回折構造のピッチが点αの位置よりも点βの位置のほうが小さいことに加え、光軸OAからの距離が大きくなるにつれて、入射面91の傾斜角度が大きくなり、対物レンズ90に平行入射するレーザ光の入射角が大きくなることに起因している。なお、成形等におけるバラツキに伴って、点βの位置における回折効率はさらに低下する可能性がある。
上述のように、対物レンズに入射するレーザ光の強度が外周で大幅に低下すると、光ディスクの情報記録面上の集光スポットが十分に絞れなくなるが、特許文献1には、このような従来の互換対物レンズにおける課題について、言及されていない。
また、特許文献2においては、光ディスクの情報記録面上の集光スポットの劣化を抑制するため、光軸付近の透過率を一定量低下させる光分布補正素子を設ける構成が開示されているが、上述の互換対物レンズに最適な構成については、開示も示唆もされていない。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、回折効率の低下に伴う集光スポットの劣化を抑制することができる対物レンズ、光学ヘッド、光ディスク装置及び情報処理装置を提供することを目的とするものである。
本発明の一局面に係る対物レンズは、レーザ光源から出射されたレーザ光を、情報記録媒体の情報記録面に収束させる合成樹脂製の対物レンズであって、前記レーザ光源側の第1面と前記情報記録媒体側の第2面とを有するレンズと、前記第2面に形成された反射防止膜とを備え、前記レンズは、前記第1面における、前記対物レンズの光軸を中心とした半径R1を有する領域を通過する第1の波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)を有する第1のレーザ光を第1の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、前記第1面における、前記対物レンズの光軸を中心とした前記半径R1より小さい半径R2を有する領域を通過する第2の波長λ2(630nm≦λ2≦680nm)を有する第2のレーザ光を、前記第1の情報記録媒体とは異なる第2の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、前記第1のレーザ光の入射角0degにおける前記反射防止膜の透過率T1_0[%]と、前記第1のレーザ光の入射角40degにおける前記反射防止膜の透過率T1_40[%]とは、0.95≦T1_0/T1_40≦1.05を満たし、前記第2のレーザ光の入射角0degにおける前記反射防止膜の透過率T2_0[%]と、前記第2のレーザ光の入射角40degにおける前記反射防止膜の透過率T2_40[%]とは、0.85≦T2_0/T2_40≦0.97を満たす。
この構成によれば、レーザ光源から出射されたレーザ光を、情報記録媒体の情報記録面に収束させる合成樹脂製の対物レンズは、レーザ光源側の第1面と情報記録媒体側の第2面とを有するレンズと、第2面に形成された反射防止膜とを備える。レンズは、第1面における、対物レンズの光軸を中心とした半径R1を有する領域を通過する第1の波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)を有する第1のレーザ光を第1の情報記録媒体の情報記録面に収束させる。また、レンズは、第1面における、対物レンズの光軸を中心とした半径R1より小さい半径R2を有する領域を通過する第2の波長λ2(630nm≦λ2≦680nm)を有する第2のレーザ光を、第1の情報記録媒体とは異なる第2の情報記録媒体の情報記録面に収束させる。第1のレーザ光の入射角0degにおける反射防止膜の透過率T1_0[%]と、第1のレーザ光の入射角40degにおける反射防止膜の透過率T1_40[%]とは、0.95≦T1_0/T1_40≦1.05を満たし、第2のレーザ光の入射角0degにおける反射防止膜の透過率T2_0[%]と、第2のレーザ光の入射角40degにおける反射防止膜の透過率T2_40[%]とは、0.85≦T2_0/T2_40≦0.97を満たす。
本発明によれば、対物レンズの第2面に形成した反射防止膜によって、光軸近傍の第2のレーザ光の透過率を低下させることにより、第2のレーザ光の強度が光軸からの距離と共に低下することを補正し、回折効率の低下に伴う集光スポットの劣化を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における対物レンズの構成を示す図である。図1の左図は、本実施の形態1の合成樹脂製の対物レンズ10の模式的な構成を示す平面図であり、図1の右図は、本実施の形態1の対物レンズ10の模式的な構成を示す断面図である。
図1は、本発明の実施の形態1における対物レンズの構成を示す図である。図1の左図は、本実施の形態1の合成樹脂製の対物レンズ10の模式的な構成を示す平面図であり、図1の右図は、本実施の形態1の対物レンズ10の模式的な構成を示す断面図である。
本実施の形態1の対物レンズ10は、例えば、波長λ1の青紫レーザ光を用いて情報を記録又は再生するBDと、波長λ1より大きい波長λ2の赤色レーザ光を用いて情報を記録又は再生するDVDとを互換可能な互換対物レンズとして用いられる。
対物レンズ10は、光源側(レーザ光の入射する側)の入射面11にベースとなる球面又は非球面を備えている。このベースとなる球面又は非球面(以下、ベース非球面と総称する)には、対物レンズ10の光軸OAを中心とした輪帯状の回折構造が形成されている。一方、入射面11に対向する光ディスク側(レーザ光が出射する側)の出射面12は、球面又は非球面となっている。
対物レンズ10は、レーザ光源から出射されたレーザ光を、情報記録媒体の情報記録面に収束させる合成樹脂製の対物レンズである。対物レンズ10は、レーザ光源側の入射面11(第1面)と情報記録媒体側の出射面12(第2面)とを有するレンズ120と、出射面12に形成された反射防止膜121とを備える。
入射面11に形成される回折構造は、光軸OAを含む内周領域111と、内周領域111の周辺の外周領域112とで異なる構造を有している。
内周領域111は、例えば4段を一周期とする階段形状の回折構造を備え、波長λ2の赤色レーザ光を用いたDVDへの記録又は再生、及び、波長λ1の青紫レーザ光を用いたBDへの記録又は再生のいずれにも使用される互換領域である。内周領域111は、青紫レーザ光の+1次回折光を厚さ約0.1mmの光透過層を通してBDの情報記録面に収束させ、赤色レーザ光の−1次回折光を厚さ約0.6mmの光透過層を通してDVDの情報記録面に収束させるように設計されている。なお、この内周領域111は、DVDのNA(約0.60〜0.65)に対応する領域となっている。
一方、青紫レーザ光を用いてBDに情報を記録又は再生する際のNA(約0.85)は、上述の赤色レーザ光を用いてDVDに情報を記録又は再生する際のNA(約0.60〜0.65)よりも大きい。そのため、外周領域112は、BDの専用領域とされ、波長λ1の青紫レーザ光のみをBDの情報記録面に収束させるように設計される。また、外周領域112は、波長λ2の赤色レーザ光にDVDの情報記録面上で収差を与えるように、すなわち赤色レーザ光の集光スポットの焦点が大きくずれるように設計される。つまり、外周領域112を通過した赤色レーザ光は、DVDの情報記録面に対して収差を有する。したがって、外周領域112は、DVDへの記録又は再生時には、実質的に開口制限として機能する。
レンズ120は、入射面11における、対物レンズ10の光軸OAを中心とした半径R1を有する領域を通過する第1の波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)を有する第1のレーザ光をBDの情報記録面に収束させる。また、レンズ120は、入射面11における、対物レンズ10の光軸OAを中心とした半径R1より小さい半径R2を有する領域を通過する第2の波長λ2(630nm≦λ2≦680nm)を有する第2のレーザ光を、DVDの情報記録面に収束させる。
内周領域111の回折構造の段差の一単位は、波長λ1の青紫レーザ光(例えばλ1=405nm)に対して、約1.25×λ1[nm]の光路差を与える量とされ、位相変調量は一段あたりπ/2となる。この時、+1次回折光の回折効率はスカラー計算で約80%となり、回折次数の中で最も大きくなる。
一方、内周領域111の回折構造の段差の一単位は、波長λ2の赤色レーザ光(例えばλ2=660nm)に対して、約0.75×λ2[nm]の光路差を与える量とされ、位相変調量は一段あたり−π/2となる。この時、−1次回折光の回折効率はスカラー計算で約80%となり、回折次数の中で最も大きくなる。
内周領域111をこのような回折構造とすることで、波長λ1と波長λ2とで逆方向の鋸歯形状を近似できるため、厚さ約0.6mmの光透過層を有するDVDと、厚さ約0.1mmの光透過層を有するBDとに対し、高い光利用効率で、情報の互換記録又は互換再生を実現できる。
図2は、本発明の実施の形態1における対物レンズの回折効率を示す図である。図2では、本実施の形態1における対物レンズ10において、波長λ1(=405nm)の青紫レーザ光及び波長λ2(=660nm)の赤色レーザ光の回折効率を波動計算(ベクトル計算)により算出している。図2において、横軸は、レーザ光の入射位置、すなわち光軸OAからの距離(対物レンズの半径)を示しており、縦軸は、入射位置に対応する回折効率を示している。
図2に示すように、波長λ2では、内周領域111の光軸近傍(点α)での回折効率は70%以上であるのに対し、内周領域111の最外周近傍(点β)での回折効率は50%以下に低下する。これは、回折構造のピッチが点αの位置よりも点βの位置のほうが小さいことに加え、光軸OAからの距離が大きくなるにつれて、入射面11のベース非球面の傾斜角度が大きくなり、対物レンズ10に平行入射するレーザ光の入射角が大きくなることに起因している。なお、成形等におけるバラツキに伴って、点βの位置における回折効率はさらに低下する可能性がある。
一方、波長λ1では、内周領域111の光軸近傍(点α)での回折効率は70%以上であり、内周領域111の最外周近傍(点β)での回折効率は50%以下であるが、外周領域112のほぼ全域で回折効率は70%以上となっている。これは、外周領域112がBDの専用領域となっており、波長λ1で最適化された鋸歯形状の回折構造が外周領域112に形成されているためである。
本実施の形態1の対物レンズ10は、出射面12に、波長及び入射角に応じて透過率が変化する反射防止膜121を備えたことを特徴としている。
図3は、本発明の実施の形態1における対物レンズ10に形成された反射防止膜121における、波長λ1(=405nm)の青紫レーザ光及び波長λ2(=660nm)の赤色レーザ光の透過率分布を示す図である。図3において、横軸は、レーザ光の入射位置、すなわち光軸OAからの距離(対物レンズの半径)を示しており、縦軸は、入射位置を通過したレーザ光の、出射面12における透過率を示している。
図3に示すように、波長λ2では、内周領域111の光軸近傍(点α)での透過率は、約90%であるのに対し、内周領域111の最外周近傍(点β)での透過率は、99%以上となっている。
このように、対物レンズ10の出射面12に形成した反射防止膜121によって、内周領域111の光軸近傍の透過率を低下させる。これによって、レーザ光の強度が光軸からの距離と共に低下することを補正し、DVDの情報記録面上に形成される赤色レーザ光による集光スポットの劣化を抑制することができる。
一方、波長λ1では、内周領域111の光軸近傍(点α)から内周領域111の最外周近傍(点β)まで98%以上のほぼフラットな特性の透過率分布となっており、外周領域112の全域においても、95%以上の透過率を得ている。
ここで、上述の波長λ2の赤色レーザ光と同様に、波長λ1の青紫レーザ光においても、内周領域111の光軸近傍の透過率を低下させることによって、レーザ光の強度が光軸からの距離と共に低下することを補正し、BDの情報記録面上に形成される青紫レーザ光による集光スポットの劣化を抑制することも考えられる。
しかしながら、発明者らは、波長λ1の青紫レーザ光において、内周領域の光軸近傍の透過率を低下させると、合成樹脂製の対物レンズに損傷を与える可能性があるという課題を見いだした。
図4は、対物レンズ10の入射面11側から入射した青紫レーザ光が、出射面12で内面反射した時の光線の様子を示す図である。図4に示すように、出射面12で内面反射した青紫レーザ光は、対物レンズ10の内部で集光する。
波長400nm程度の青紫レーザ光が、高密度で合成樹脂製の光学部品に照射された場合、光学部品の内部で青紫レーザ光の吸収が徐々に増大し、波面収差の悪化及び透過率の低下を生じさせることが知られている。
従って、出射面12に形成する反射防止膜121によって、青紫レーザ光の透過率を小さくする、すなわち反射率を大きくすると、出射面12で内面反射し、対物レンズ10の内部で集光した青紫レーザ光が、合成樹脂製の対物レンズ10に深刻な損傷を与える可能性がある。
以上のように、発明者らが見いだしたこの課題に基づき、本実施の形態1の対物レンズ10は、DVDに情報を記録又は再生する際に用いられる波長λ2の赤色レーザ光に対しては、内周領域111の光軸近傍の透過率を低下させ、BDに情報を記録又は再生する際に用いられる波長λ1の青紫レーザ光に対しては、内周領域111の光軸近傍から外周領域112の最外周近傍までのほぼ全域において高い透過率、望ましくは95%以上の透過率となっている。
ここで、本実施の形態1の対物レンズ10に形成する反射防止膜121の構成について、具体例を挙げて説明する。
図5は、6層コートによる反射防止膜の膜構成を示す図である。図5に示す反射防止膜は、低屈折率のSiO2(酸化シリコン)の層と、高屈折率のTa2O5(酸化タンタル)の層とが交互に、合成樹脂の基板上に積層されて構成されている。
図6は、図5に示した反射防止膜の透過率の分光特性を示す図である。図6では、レーザ光が対物レンズに垂直に入射した場合、すなわちレーザ光の入射角が0degである場合の分光特性と、レーザ光の入射角が40degである場合の分光特性とを示している。図6において、横軸は波長を示し、縦軸は波長に対応する透過率を示している。
0degの角度で入射するレーザ光は、対物レンズの光軸に入射するレーザ光であり、40degの角度で入射するレーザ光は、対物レンズの光軸を中心とした半径R2の位置(内周領域111の最外周部分)に入射するレーザ光である。
なお、図5に示した膜構成における屈折率又は膜厚が、製造誤差等によって1%程度ずれても、図6に示した分光特性とほぼ同等の特性を得ることができる。
さらに、反射防止膜121に用いられる材料は、低屈折率のSiO2と高屈折率のTa2O5とに限定されるものではなく、例えば、波長500nmにおける屈折率nが、1.3以上、1.55以下である低屈折率材料と、波長500nmにおける屈折率nが、1.7以上、2.5以下である高屈折率材料とのうちの少なくとも2種類の材料から構成されてもよく、また、反射防止膜121は、2層以上30層以下で構成されていてもよい。
例えば、低屈折率材料としては、SiO2又はMgF2を主成分とする材料を用いることができる。また、高屈折率材料としては、Ta2O5、TiO2、CeO2、ZrO2、HfO2又はCeF3を主成分とする材料を用いることができる。また、反射防止膜121の形成には、蒸着、スパッタリング、CVD(Chemical Vapor Deposition)又は塗布などの方法を用いることが可能である。
図6に示すように、本実施の形態1の反射防止膜121の、入射角0degにおける波長λ2(=660nm)での透過率は、約90%であり、波長λ1(=405nm)での透過率は、98%以上となっている。
また、本実施の形態1の対物レンズ10に形成される反射防止膜121は、波長λ1の近傍では波長依存性が小さく、波長λ2の近傍では波長依存性が大きい特性を備えている。より具体的には、入射角0degにおける分光特性は、BDへの記録又は再生に用いられる波長λ1(=405nm)の近傍、より具体的には波長395〜425nmの範囲において透過率は95%以上であり、DVDへの記録又は再生に用いられる波長λ2(=660nm)の近傍、より具体的には波長650〜680nmの範囲において透過率は勾配を有している。そのため、図6に示すように、波長650〜680nmの範囲では、波長が長くなるにつれて透過率が大きくなる。
なお、このような分光特性を有するためには、波長λ1と波長λ2との間の波長λaにおいて、透過率が極小値を示すように設計すればよい。なお、本実施の形態1の反射防止膜121の場合、波長λaは例えば565nmである。
ここで、分光特性は実質的に入射角特性と略等価であり、分光特性が短波長側へシフトした特性が、入射角(出射角)が大きい場合の特性、すなわち入射角40degの特性を示す。すなわち、入射角0degにおける分光特性が、波長395〜425nmの範囲で95%以上の透過率を有しているので、波長λ1では、例えば±5nmの波長のバラツキを考慮しても、入射角(出射角)に因らず透過率は95%以上となる。
一方、波長650〜680nmの範囲では、入射角0degにおける分光特性が、短波長側で透過率が低くなる方向の勾配を有している。そのため、波長λ2では、入射角(出射角)がゼロ(図3の点αに対応)の時に透過率が約90%となり、入射角(出射角)が40deg(内周領域111の最外周近傍、図3の点βに対応)の時に透過率が99%以上となる。さらに、例えば±5nmの波長のバラツキを考慮しても、点αと点βとの透過率の差は維持され、入射角が大きいほうが、必ず透過率が大きくなる。
以上のように、本実施の形態1の対物レンズ10に形成される反射防止膜121は、波長λ1及び波長λ1の近傍では、0degから40degまでの入射角(出射角)による透過率の変化がほとんどなく、波長λ2及び波長λ2の近傍では、入射角(出射角)が大きくなるにつれて、透過率が大きくなるように構成されていることを特徴としている。換言すれば、透過率の入射角依存性が、波長λ1近傍では小さく、波長λ2近傍では大きいことを特徴としている。
なお、本実施の形態1の対物レンズ10は、図2に示すように、外周領域112がBDの専用領域となっており、外周領域112には波長λ1に対して最適化された鋸歯形状の回折構造が形成されているので、外周領域112のほぼ全域で回折効率が70%以上となっている。すなわち、実質的に内周領域111の光軸近傍の回折効率と、外周領域112の回折効率との差が小さくなっているので、BDの情報記録面上の集光スポットの劣化は抑制されている。
次に、本実施の形態1の対物レンズ10に形成される別の反射防止膜の構成を示す。
図7は、4層コートによる反射防止膜の膜構成を示す図である。図7に示す反射防止膜も、低屈折率のSiO2(酸化シリコン)の層と、高屈折率のTa2O5(酸化タンタル)の層とが交互に、合成樹脂の基板上に積層されて構成されている。
図8は、図7に示した別の反射防止膜の透過率の分光特性を示す図である。図7では、レーザ光が対物レンズに垂直に入射した場合、すなわちレーザ光の入射角が0degである場合の分光特性と、レーザ光の入射角が40degである場合の分光特性と、レーザ光の入射角が60degである場合の分光特性とを示している。図8において、横軸は波長を示し、縦軸は波長に対応する透過率を示している。
0degの角度で入射するレーザ光は、対物レンズの光軸に入射するレーザ光であり、40degの角度で入射するレーザ光は、対物レンズの光軸を中心とした半径R2の位置(内周領域111の最外周部分)に入射するレーザ光であり、60degの角度で入射するレーザ光は、対物レンズの光軸を中心とした半径R1の位置(外周領域112の最外周部分)に入射するレーザ光である。
また、この別の反射防止膜に用いられる材料も、低屈折率のSiO2と高屈折率のTa2O5とに限定されるものではなく、例えば、波長500nmにおける屈折率nが、1.3以上、1.55以下である低屈折率材料と、波長500nmにおける屈折率nが、1.7以上、2.5以下である高屈折率材料とのうちの少なくとも2種類の材料から構成されてもよく、また、反射防止膜は、2層以上30層以下で構成されていてもよい。
例えば、低屈折率材料としては、SiO2又はMgF2を主成分とする材料を用いることができる。また、高屈折率材料としては、Ta2O5、TiO2、CeO2、ZrO2、HfO2又はCeF3を主成分とする材料を用いることができる。また、反射防止膜の形成には、蒸着、スパッタリング、CVD又は塗布などの方法を用いることが可能である。
図8に示すように、本実施の形態1の対物レンズ10に形成される別の反射防止膜の、入射角0degにおける波長λ2(=660nm)での透過率は、約93%であり、波長λ1(=405nm)での透過率は、98%以上となっている。
また、本実施の形態1の別の反射防止膜は、波長λ1の近傍では波長依存性が小さく、波長λ2の近傍では波長依存性が大きい特性を備えている。より具体的には、入射角0degにおける分光特性は、BDへの記録又は再生に用いられる波長λ1(=405nm)の近傍、より具体的には波長395〜425nmの範囲において透過率は95%以上であり、DVDへの記録又は再生に用いられる波長λ2(=660nm)の近傍、より具体的には波長650〜680nmの範囲において透過率は勾配を有している。そのため、図8に示すように、波長650〜680nmの範囲では、波長が長くなるにつれて透過率が大きくなる。
なお、このような分光特性を有するためには、波長λ1と波長λ2との間の波長λaにおいて、透過率が極小値を示すように設計すればよい。なお、本実施の形態1の別の反射防止膜の場合、波長λaは例えば570nmである。
ここで、分光特性は実質的に入射角特性と略等価であり、分光特性を短波長側へシフトした特性が、入射角(出射角)が大きい場合の特性、すなわち入射角40degの特性を示す。すなわち、入射角0degにおける分光特性が、波長395〜425nmの範囲で95%以上の透過率を有しているので、波長λ1では、例えば±5nmの波長のバラツキを考慮しても、入射角(出射角)に因らず透過率は95%以上となる。
一方、波長650〜680nmの範囲では、入射角0degにおける分光特性が短波長側で透過率が低くなる方向の勾配を有している。そのため、波長λ2では、入射角(出射角)がゼロ(図3の点αに対応)の時に透過率が約90%となり、入射角(出射角)が40deg(内周領域の最外周近傍、図3の点βに対応)の時に透過率が98%以上となる。さらに、例えば±5nmの波長のバラツキを考慮しても、点αと点βとの透過率の差は維持される。
次に、この本実施の形態1の別の反射防止膜について、さらに詳細に説明を行う。
図9は、図8に示した本実施の形態1の別の反射防止膜において、DVDへの記録又は再生に用いられる波長帯の分光特性を拡大して示す図である。
図9に示すように、例えば設計中心波長である波長λ2(=660nm)においては、入射角(出射角)が0degにおける透過率と、入射角(出射角)が40degにおける透過率との差は約6%である。反射防止膜をこのような特性とすることで、内周領域111の光軸近傍の透過率を低下させて、レーザ光の強度が光軸からの距離と共に低下することを補正できる。
ここで、本実施の形態1の別の反射防止膜は、設計中心波長である波長λ2(=660nm)に対して、±20nm波長がずれていても、入射角(出射角)が0degにおける透過率のばらつきを±4%程度に抑えることができる。さらに、設計中心波長である波長λ2(=660nm)に対して、+20nmずれた波長であっても、入射角(出射角)が0degにおける透過率と、入射角(出射角)が40degにおける透過率との差は3%以上確保できる。
一方、図10は、図8に示した本実施の形態の別の反射防止膜において、BDへの記録又は再生に用いられる波長帯の分光特性を拡大して示す図である。
図10に示すように、例えば設計中心波長である波長λ1(=405nm)においては、入射角(出射角)が0degにおける透過率と、入射角(出射角)が60degにおける透過率との差は約6%であり、BDの専用領域である外周領域112の最外周の透過率を最小限に抑えている。
ここで、本実施の形態1の別の反射防止膜の分光特性は、設計中心波長である波長λ1(=405nm)に対して、±15nmずれた波長であっても、入射角(出射角)が0degにおける透過率と、入射角(出射角)が60degにおける透過率との差は、ほとんど変化しない。
多層の反射防止膜の分光特性は、膜構成の屈折率又は膜厚が製造誤差等によってずれた場合、波長方向にシフトすることが知られている。
しかしながら、本実施の形態1の別の反射防止膜では、設計中心波長からずれた場合の分光特性の変化が小さい。そのため、本実施の形態1の別の反射防止膜は、光源波長の製造ばらつきだけでなく、反射防止膜自体の製造誤差等よる分光特性の変化が小さい、すなわち反射防止膜の性能の変化が小さいという優れた特徴を備えている。
なお、本実施の形態1の対物レンズ10は、図2に示すように、外周領域112がBDの専用領域となっており、波長λ1に対して最適化された鋸歯形状の回折構造が形成されているので、外周領域112のほぼ全域で回折効率が70%以上となっている。すなわち、実質的に内周領域111の光軸近傍の回折効率と、外周領域112の回折効率との差が小さくなっているので、BDの情報記録面上の集光スポットの劣化は抑制されている。
以上のように、本実施の形態1の対物レンズ10は、DVDへの記録又は再生に用いられる波長λ2の赤色レーザ光に対しては、内周領域111の光軸近傍の透過率を低下させて、レーザ光の強度が光軸からの距離と共に低下することを補正すると共に、BDへの記録又は再生に用いられる波長λ1の青紫レーザ光に対しては、内周領域111の光軸近傍から外周領域112の最外周までのほぼ全域において95%以上の透過率が得られる反射防止膜121を備えている。従って、DVDの情報記録面上の集光スポットの劣化を抑制できると共に、対物レンズの出射面で内面反射した青紫レーザ光がレンズ内部で集光して、対物レンズに損傷を与えるという新たな課題をも解決できる。
さらに、本実施の形態1の対物レンズ10は、外周領域112がBDの専用領域となっており、外周領域112には、波長λ1の青紫レーザ光に対して最適化された鋸歯形状の回折構造が形成されているので、外周領域112のほぼ全域で回折効率が70%以上となっており、BDの情報記録面上の集光スポットの劣化も抑制することができる。
なお、互換可能な対物レンズに形成される回折構造は、本実施の形態1に示した構成に限らず、内周領域111及び外周領域112をそれぞれ鋸歯形状とした場合や、外周領域112に回折構造を形成しない場合であっても、本願発明の適用範囲であることは明らかである。
以上、本願発明は上述の実施の形態1に示した構成に限らず、波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)のレーザ光を第1の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、波長λ2(630nm≦λ2≦680nm)のレーザ光を第2の情報記録媒体の情報記録面に収束させる合成樹脂製の対物レンズにおいて、対物レンズに形成された反射防止膜の垂直入射時の分光特性が、波長λ1−10nm以上、波長λ1+20nm以下の範囲における透過率の最大値T1maxと最小値T1minとが、0.95≦T1min/T1max<1.0を満たし、波長λ2−10nmにおける透過率T2w1と、波長λ2+20nmにおける透過率T2w2とが、T2w1<T2w2を満たし、波長λa(λ1<λa<λ2)において、透過率の極小値を示すことが好ましい。
この際、対物レンズの出射面で内面反射した青紫レーザ光がレンズ内部で集光して、対物レンズに損傷を与えるという課題を解決するため、透過率の最小値T1minは、92%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。また、反射防止膜の設計上、透過率の最小値T1minは、100%未満であり、より詳細には99.6%以下である。
さらに、合成樹脂製の対物レンズは、対物レンズの光軸を中心とした半径R1[mm]を有する領域を通過する波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)を有するレーザ光を第1の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、対物レンズの光軸を中心とした半径R2[mm]を有する領域を通過する波長λ2(630nm≦λ2≦680nm)を有するレーザ光を第2の情報記録媒体の情報記録面に収束させる。対物レンズの光軸近傍における波長λ1のレーザ光に対する透過率T1a[%]と、対物レンズの半径R1近傍における波長λ1のレーザ光に対する透過率T1r[%]とは、0.95≦T1a/T1r≦1.05を満たし、対物レンズの光軸近傍における波長λ2のレーザ光に対する透過率T2a[%]と、対物レンズの半径R2近傍における波長λ2のレーザ光に対する透過率T2r[%]とは、0.85≦T2a/T2r≦0.95を満たすことが好ましい。
この際、対物レンズ出射面で内面反射した青紫レーザ光がレンズ内部で集光して、対物レンズに損傷を与えるという課題を解決するため、対物レンズの光軸を中心とした半径R1[mm]を有する領域の全域で波長λ1の透過率が92%以上であり、透過率T2aが85%以上95%未満であり、かつ、透過率T2rが95%以上であることが好ましい。
さらに、対物レンズの光軸を中心とした半径R1[mm]を有する領域の全域で波長λ1の透過率が95%以上であり、透過率T2aが85%以上95%未満であり、かつ、透過率T2rが95%以上であることがより好ましい。
さらにまた、第1の波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)を有する第1のレーザ光の入射角0degにおける反射防止膜の透過率T1_0[%]と、第1のレーザ光の入射角40degにおける反射防止膜の透過率T1_40[%]とは、0.95≦T1_0/T1_40≦1.05を満たし、第2の波長λ2(630nm≦λ2≦680nm)を有する第2のレーザ光の入射角0degにおける反射防止膜の透過率T2_0[%]と、第2のレーザ光の入射角40degにおける反射防止膜の透過率T2_40[%]とは、0.85≦T2_0/T2_40≦0.97を満たす。
また、反射防止膜の透過率T1_0[%]と、第1のレーザ光の入射角60degにおける反射防止膜の透過率T1_60[%]とは、0.90≦T1_60/T1_0≦0.95を満たす。
また、半径R2を有する領域は、第1のレーザ光の透過率が92%以上であり、透過率T2_0は、85%以上96%未満であり、かつ、透過率T2_40は、94%以上である。
また、第2の波長λ2±20nmの範囲における透過率T2_0は、透過率T2_0±4%の範囲内である。
また、半径R2から半径R1までの間の外周領域112は、BD(第1の情報記録媒体)の情報記録面に第1のレーザ光を収束させ、第2のレーザ光がDVD(第2の情報記録媒体)の情報記録面に収束しないように第2のレーザ光に収差を付与する。
(実施の形態2)
図11は、本発明の実施の形態2における対物レンズの構成を示す図である。図11の左図は、本実施の形態2の合成樹脂製の対物レンズ20の模式的な構成を示す平面図であり、図11の右図は、本実施の形態2の対物レンズ20の模式的な構成を示す断面図である。
図11は、本発明の実施の形態2における対物レンズの構成を示す図である。図11の左図は、本実施の形態2の合成樹脂製の対物レンズ20の模式的な構成を示す平面図であり、図11の右図は、本実施の形態2の対物レンズ20の模式的な構成を示す断面図である。
本実施の形態2の対物レンズ20は、例えば、波長λ1の青紫レーザ光を用いて情報を記録又は再生するBDと、波長λ2(λ1<λ2)の赤色レーザ光を用いて情報を記録又は再生するDVDと、波長λ3(λ2<λ3)の赤外レーザ光を用いて情報を記録又は再生するCDとの互換対物レンズとして用いられる。
対物レンズ20は、光源側(レーザ光の入射する側)の入射面21にベースとなる球面又は非球面を備えている。このベースとなる球面又は非球面(以下、ベース非球面と総称する)には、対物レンズ20の光軸OAを中心とした輪帯状の回折構造が形成されている。一方、入射面21に対向する光ディスク側(レーザ光が出射する側)の出射面22は、球面又は非球面となっている。
対物レンズ20は、レーザ光源から出射されたレーザ光を、情報記録媒体の情報記録面に収束させる合成樹脂製の対物レンズである。対物レンズ20は、レーザ光源側の入射面21(第1面)と情報記録媒体側の出射面22(第2面)とを有するレンズ220と、出射面22に形成された反射防止膜221とを備える。
入射面21に形成される回折構造は、光軸OAを含む内周領域211と、内周領域211の周辺の中周領域212と、中周領域212の周辺の外周領域213とで異なる構造を有している。
内周領域211は、例えば8段を一周期とする階段形状の回折構造を備え、波長λ3の赤外レーザ光を用いたCDへの記録又は再生、波長λ2の赤色レーザ光を用いたDVDへの記録又は再生、及び、波長λ1の青紫レーザ光を用いたBDへの記録又は再生のいずれにも使用される互換領域である。内周領域211は、青紫レーザ光の+2次回折光を厚さ約0.1mmの光透過層を通してBDの情報記録面に収束させ、赤色レーザ光の−2次回折光を厚さ約0.6mmの光透過層を通してDVDの情報記録面に収束させ、赤外レーザ光の−3次回折光を厚さ約1.2mmの光透過層を通してCDの情報記録面に収束させるように設計されている。なお、この内周領域211は、CDのNA(約0.47〜0.52)に対応する領域となっている。
次に、中周領域212は、例えば4段を一周期とする階段形状の回折構造を備え、波長λ2の赤色レーザ光を用いたDVDへの記録又は再生、及び、波長λ1の青紫レーザ光を用いたBDへの記録又は再生のいずれにも使用される互換領域である。中周領域212は、青紫レーザ光の+1次回折光を厚さ約0.1mmの光透過層を通してBDの情報記録面に収束させ、赤色レーザ光の−1次回折光を厚さ約0.6mmの光透過層を通してDVDの情報記録面に収束させるように設計されている。また、中周領域212は、波長λ3の赤外レーザ光にCDの情報記録面上で収差を与えるように、すなわち赤外レーザ光の集光スポットの焦点が大きくずれるように設計される。つまり、中周領域212を通過した赤外レーザ光は、CDの情報記録面に対して収差を有する。したがって、中周領域212は、CDへの記録又は再生時には、実質的に開口制限として機能する。なお、この中周領域212は、DVDのNA(約0.60〜0.65)に対応する領域となっている。
一方、青紫レーザ光を用いてBDに情報を記録又は再生する際のNA(約0.85)は、上述の赤色レーザ光を用いてDVDに情報を記録又は再生する際のNA(約0.60〜0.65)よりも大きい。そのため、外周領域213は、BDの専用領域とされ、波長λ1の青紫レーザ光のみをBDの情報記録面に収束させるように設計される。また、外周領域213は、波長λ3の赤外レーザ光にCDの情報記録面上で収差を与えるように設計されるとともに、波長λ2の赤色レーザ光にDVDの情報記録面上で収差を与えるように設計される。つまり、外周領域213を通過した赤外レーザ光は、CDの情報記録面に対して収差を有し、外周領域213を通過した赤色レーザ光は、DVDの情報記録面に対して収差を有する。したがって、外周領域213は、CD及びDVDへの記録又は再生時には、実質的に開口制限として機能する。
レンズ220は、入射面21における、対物レンズ20の光軸OAを中心とした半径R1を有する領域を通過する第1の波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)を有する第1のレーザ光をBDの情報記録面に収束させる。また、レンズ220は、入射面21における、対物レンズ20の光軸OAを中心とした半径R1より小さい半径R2を有する領域を通過する第2の波長λ2(630nm≦λ2≦680nm)を有する第2のレーザ光を、DVDの情報記録面に収束させる。さらに、レンズ220は、入射面21における、対物レンズ20の光軸を中心とした半径R2より小さい半径R3を有する領域を通過する第3の波長λ3(760nm≦λ3≦800nm)を有する第3のレーザ光を、CDの情報記録面に収束させる。
内周領域211の回折構造の段差の一単位は、波長λ1の青紫レーザ光(例えばλ1=405nm)に対して、約1.25×λ1[nm]の光路差を与える量とされ、位相変調量は一段あたりπ/2となる。この時、+2次回折光の回折効率はスカラー計算で約80%となり、回折次数の中で最も大きくなる。
一方、内周領域211の回折構造の段差の一単位は、波長λ2の赤色レーザ光(例えばλ2=660nm)に対して、約0.75×λ2[μm]の光路差を与える量とされ、位相変調量は一段あたり−π/2となる。この時、−2次回折光の回折効率はスカラー計算で約80%となり、回折次数の中で最も大きくなる。
さらに、内周領域211の回折構造の段差の一単位は、波長λ3の赤外レーザ光(例えばλ3=780nm)に対して、約0.63×λ3[nm]の光路差を与える量とされ、位相変調量は一段あたり−2π/3となる。この時、−3次回折光の回折効率はスカラー計算で約60%となり、回折次数の中で最も大きくなる。
中周領域212の回折構造の段差の一単位は、波長λ1の青紫レーザ光(例えばλ1=405nm)に対して、約1.25×λ1[nm]の光路差を与える量とされ、位相変調量は一段あたりπ/2となる。この時、+1次回折光の回折効率はスカラー計算で約80%となり、回折次数の中で最も大きくなる。
一方、中周領域212の回折構造の段差の一単位は、波長λ2の赤色レーザ光(例えばλ2=660nm)に対して、約0.75×λ2[nm]の光路差を与える量とされ、位相変調量は一段あたり−π/2となる。この時、−1次回折光の回折効率はスカラー計算で約80%となり、回折次数の中で最も大きくなる。
内周領域211を以上のような回折構造とすることで、波長λ1と、波長λ2及び波長λ3のそれぞれとで逆方向の鋸歯形状を近似できると共に、中周領域212を以上のような回折構造とすることで、波長λ1と波長λ2とで逆方向の鋸歯形状を近似できるため、厚さ約1.2mmの光透過層を有するCDと、厚さ約0.6mmの光透過層を有するDVDと、厚さ約0.1mmの光透過層を有するBDとに対し、高い光利用効率で、情報の互換記録又は互換再生を実現できる。
本実施の形態2の対物レンズ20は、出射面22に、波長及び入射角に応じて透過率が変化する反射防止膜221を備えたことを特徴としている。
図12は、本発明の実施の形態2における対物レンズ20に形成された反射防止膜221における、波長λ1(=405nm)の青紫レーザ光、波長λ2(=660nm)の赤色レーザ光、及び波長λ3(=780nm)の赤外レーザ光の透過率分布を示す図である。図12において、横軸は、レーザ光の入射位置、すなわち光軸OAからの距離(対物レンズの半径)を示しており、縦軸は、入射位置を通過したレーザ光の、出射面22における透過率を示している。
図12に示すように、波長λ2では、内周領域211の光軸近傍(点α)での透過率は、約90%であるのに対し、中周領域212の最外周近傍(点β)での透過率は、99%以上となっている。
このように、対物レンズ20の出射面22に形成した反射防止膜221によって、内周領域211の光軸近傍の透過率を低下させる。これによって、レーザ光の強度が光軸からの距離と共に低下することを補正し、DVDの情報記録面上に形成される赤色レーザ光による集光スポットの劣化を抑制することができる。
また、波長λ1では、内周領域211の光軸近傍(点α)から中周領域212の最外周近傍(点β)まで98%以上のほぼフラットな特性の透過率分布となっており、外周領域213の全域においても、95%以上の透過率を得ている。
本実施の形態2の対物レンズ20は、図11に示すように、外周領域213がBDの専用領域となっており、外周領域213には波長λ1で最適化された鋸歯形状の回折構造が形成されているので、外周領域213のほぼ全域で回折効率が70%以上となっている。すなわち、実質的に内周領域211の光軸近傍の回折効率と、外周領域213の回折効率との差が小さくなっているので、BDの情報記録面上の集光スポットの劣化は抑制されている。
なお、CDへの記録又は再生に用いられる波長λ3の赤外レーザ光においては、レーザ光の強度が光軸からの距離と共に低下することに伴う集光スポットの劣化への影響が小さい。そのため、内周領域211の光軸近傍の波長λ3に対する透過率を低下させてなくても、実質的に問題は生じない。
しかしながら、内周領域211の光軸近傍の長λ3に対する透過率を低下させることによって、レーザ光の強度が光軸からの距離と共に低下することを補正する構成としてもよいことは、言うまでもない。その際、上述のDVD及びBDの分光特性が得られるよう、最適な反射防止膜221のコート材料、コート層数及び厚さ等を選択することが望ましい。
以上のように、本実施の形態2の対物レンズ20は、DVDへの記録又は再生に用いられる波長λ2の赤色レーザ光に対しては、内周領域211の光軸近傍の透過率を低下させて、レーザ光の強度が光軸からの距離と共に低下することを補正すると共に、BDへの記録又は再生に用いられる波長λ1の青紫レーザ光に対しては、内周領域211の光軸近傍から外周領域213の最外周までの全域において95%以上の透過率が得られる反射防止膜221を備えている。従って、DVDの情報記録面上の集光スポットの劣化を抑制できると共に、対物レンズの出射面で内面反射した青紫レーザ光がレンズ内部で集光して、対物レンズに損傷を与えるという新たな課題をも解決できる。
さらに、本実施の形態2の対物レンズ20は、外周領域213がBDの専用領域となっており、外周領域213には、波長λ1の青紫レーザ光に対して最適化された鋸歯形状の回折構造が形成されているので、外周領域213のほぼ全域で回折効率が70%以上となっており、BDの情報記録面上の集光スポットの劣化も抑制することができる。
さらに、本実施の形態2の対物レンズ20は、赤外レーザ光を用いたCDへの記録又は再生にも適用可能であるという顕著な効果が得られる。
なお、互換可能な対物レンズに形成される回折構造は、本実施の形態2に示した構成に限らず、内周領域211、中周領域212及び外周領域213をそれぞれ鋸歯形状とした場合や、外周領域213に回折構造を形成しない場合であっても、本願発明の適用範囲であることは明らかである。
以上、本願発明は上述の実施の形態2に示した構成に限らず、波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)のレーザ光を第1の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、波長λ2(630nm≦λ2≦680nm)のレーザ光を第2の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、波長λ3(760nm≦λ3≦800nm)のレーザ光を第3の情報記録媒体の情報記録面に収束させる合成樹脂製の対物レンズにおいて、対物レンズに形成された反射防止膜の垂直入射時の分光特性が、波長λ1−10nm以上、波長λ1+20nm以下の範囲における透過率の最大値T1maxと最小値T1minとが、0.95≦T1min/T1max<1.0を満たし、波長λ2−10nmにおける透過率T2w1と、波長λ2+20nmにおける透過率T2w2とが、T2w1<T2w2を満たし、波長λa(λ1<λa<λ2)において、透過率の極小値を示し、波長λ3−10nm以上、波長λ3+20nm以下の範囲における透過率の最大値T3maxと最小値T3minとが、0.95≦T3min/T3max<1.0を満たすことが好ましい。
さらに、合成樹脂製の対物レンズは、対物レンズの光軸を中心とした半径R1[mm]を有する領域を通過する波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)を有するレーザ光を第1の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、対物レンズの光軸を中心とした半径R2(R1>R2)[mm]を有する領域を通過する波長λ2(630nm≦λ2≦680nm)を有するレーザ光を第2の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、対物レンズの光軸を中心とした半径R3(R2>R3)[mm]を有する領域を通過する波長λ3(760nm≦λ3≦800nm)を有するレーザ光を第3の情報記録媒体の情報記録面に収束させる。対物レンズの光軸近傍における波長λ1のレーザ光に対する透過率T1a[%]と、対物レンズの半径R1近傍における波長λ1のレーザ光に対する透過率T1r[%]とは、0.95≦T1a/T1r≦1.05を満たし、対物レンズの光軸近傍における波長λ2のレーザ光に対する透過率T2a[%]と、対物レンズの半径R2近傍における波長λ2のレーザ光に対する透過率T2r[%]とは、0.85≦T2a/T2r≦0.95を満たし、対物レンズの光軸近傍における波長λ3のレーザ光に対する透過率T3a[%]と、対物レンズの半径R3近傍における波長λ3のレーザ光に対する透過率T3r[%]とは、0.95≦T3a/T3r≦1.05を満たすことが好ましい。
なお、対物レンズの光軸近傍における波長λ3のレーザ光に対する透過率T3a[%]と、対物レンズの半径R3近傍における波長λ3のレーザ光に対する透過率T3r[%]とは、0.85≦T3a/T3r≦0.95を満たす場合にも適用可能である。
さらにまた、第1の波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)を有する第1のレーザ光の入射角0degにおける反射防止膜の透過率T1_0[%]と、第1のレーザ光の入射角40degにおける反射防止膜の透過率T1_40[%]とは、0.95≦T1_0/T1_40≦1.05を満たし、第2の波長λ2(630nm≦λ2≦680nm)を有する第2のレーザ光の入射角0degにおける反射防止膜の透過率T2_0[%]と、第2のレーザ光の入射角40degにおける反射防止膜の透過率T2_40[%]とは、0.85≦T2_0/T2_40≦0.97を満たす。
また、反射防止膜の透過率T1_0[%]と、第1のレーザ光の入射角60degにおける反射防止膜の透過率T1_60[%]とは、0.90≦T1_60/T1_0≦0.95を満たす。
なお、0degの角度で入射するレーザ光は、対物レンズの光軸に入射するレーザ光であり、40degの角度で入射するレーザ光は、対物レンズの光軸を中心とした半径R2の位置(中周領域212の最外周部分)に入射するレーザ光であり、60degの角度で入射するレーザ光は、対物レンズの光軸を中心とした半径R1の位置(外周領域213の最外周部分)に入射するレーザ光である。
また、半径R2を有する領域は、第1のレーザ光の透過率が92%以上であり、透過率T2_0は、85%以上96%未満であり、かつ、透過率T2_40は、94%以上である。
また、第2の波長λ2±20nmの範囲における透過率T2_0は、透過率T2_0±4%の範囲内である。
また、半径R3から半径R2までの間の中周領域212は、BD(第1の情報記録媒体)の情報記録面に第1のレーザ光を収束させ、DVD(第2の情報記録媒体)の情報記録面に第2のレーザ光を収束させ、第3のレーザ光がCD(第3の情報記録媒体)の情報記録面に収束しないように第3のレーザ光に収差を付与する。さらに、半径R2から半径R1までの間の外周領域213は、BD(第1の情報記録媒体)の情報記録面に第1のレーザ光を収束させ、第2のレーザ光がDVD(第2の情報記録媒体)の情報記録面に収束しないように第2のレーザ光に収差を付与し、第3のレーザ光がCD(第3の情報記録媒体)の情報記録面に収束しないように第3のレーザ光に収差を付与する。
以上、実施の形態1及び実施の形態2では、対物レンズの出射面(光ディスク側)に反射防止膜を形成した場合について説明しているが、本願発明はこのような構成に限定されるものではない。すなわち、対物レンズの入射面(光源側)に本実施の形態と同様な分光特性を備えた反射防止膜を形成した場合であっても、出射面に反射防止膜を形成した場合と同様の効果が得られることは明らかである。また、対物レンズの出射面及び入射面の両方に反射防止膜を形成し、実施の形態1及び実施の形態2と同様の分光特性を得る場合についても、出射面に反射防止膜を形成した場合と同様の効果が得られるのは言うまでもない。
ただし、サーボの引き込み不良、振動又は衝撃等によって、対物レンズと光ディスクとが衝突した際に、合成樹脂製の対物レンズが損傷しないよう、少なくとも、対物レンズの出射面に反射防止膜を備えることが好ましい。
なお、本実施の形態においては、内周領域211が、例えば8段を一周期とする階段形状の回折構造を備え、青紫レーザ光の+2次回折光を厚さ約0.1mmの光透過層を通してBDの情報記録面に収束させ、赤色レーザ光の−2次回折光を厚さ約0.6mmの光透過層を通してDVDの情報記録面に収束させ、赤外レーザ光の−3次回折光を厚さ約1.2mmの光透過層を通してCDの情報記録面に収束させるように設計されている例について説明を行ったが、本願発明はこのような構成に限定されるものではない。
例えば、内周領域211が、6段を一周期とする階段形状の回折構造を備え、青紫レーザ光の+2次回折光を厚さ約0.1mmの光透過層を通してBDの情報記録面に収束させ、赤色レーザ光の−1次回折光を厚さ約0.6mmの光透過層を通してDVDの情報記録面に収束させ、赤外レーザ光の−2次回折光を厚さ約1.2mmの光透過層を通してCDの情報記録面に収束させるように設計されている構成であってもよい。また、内周領域211が、7段を一周期とする階段形状の回折構造を備え、青紫レーザ光の+1次回折光を厚さ約0.1mmの光透過層を通してBDの情報記録面に収束させ、赤色レーザ光の−2次回折光を厚さ約0.6mmの光透過層を通してDVDの情報記録面に収束させ、赤外レーザ光の−3次回折光を厚さ約1.2mmの光透過層を通してCDの情報記録面に収束させるように設計されている構成であっても、適用可能であることは言うまでもない。
(実施の形態3)
図13は、本発明の実施の形態3における光学ヘッドの概略構成を示す図である。
図13は、本発明の実施の形態3における光学ヘッドの概略構成を示す図である。
図13において、光学ヘッド100は、青紫レーザ光を出射する青紫レーザ光源101、偏光ビームスプリッタ102、1/4波長板103、コリメートレンズ104、ミラー105、対物レンズ108、対物レンズアクチュエータ109、赤色レーザ光を出射する赤色レーザ光源110、平板型ビームスプリッタ113、コリメートレンズアクチュエータ114、検出レンズ122及び受光素子123を備える。また、BD60は、青紫レーザ光により情報が記録又は再生され、DVD70は、赤色レーザ光により情報が記録又は再生される。
青紫レーザ光源101は、第1の波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)を有する青紫レーザ光(第1のレーザ光)を出射する。赤色レーザ光源110は、第2の波長λ2(630nm≦λ2≦680nm)を有する赤色レーザ光(第2のレーザ光)を出射する。
対物レンズ108は、青紫レーザ光源101から出射された第1のレーザ光をBD60(第1の情報記録媒体)の情報記録面に収束させ、赤色レーザ光源110から出射された第2のレーザ光をDVD70(第2の情報記録媒体)の情報記録面に収束させる。
まず、BD60に情報を記録又は再生する場合の光学ヘッド100の動作について述べる。青紫レーザ光源101から出射された波長約405nmの青紫レーザ光は、偏光ビームスプリッタ102にS偏光で入射する。偏光ビームスプリッタ102で反射された青紫レーザ光は、1/4波長板103で円偏光に変換された後、コリメートレンズ104で略平行光に変換される。略平行光に変換された青紫レーザ光は、ミラー105で反射されることにより、光軸が折り曲げられる。ミラー105で反射した青紫レーザ光は、対物レンズ108によって、BD60の情報記録面に光スポットとして収束される。
BD60の情報記録面で反射した青紫レーザ光は、再び対物レンズ108を透過し、ミラー105で反射される。ミラー105で反射された青紫レーザ光は、コリメートレンズ104を透過した後、1/4波長板103で往路とは異なる直線偏光に変換される。その後、青紫レーザ光は、偏光ビームスプリッタ102及び平板型ビームスプリッタ113にP偏光で入射する。偏光ビームスプリッタ102及び平板型ビームスプリッタ113を透過した青紫レーザ光は、検出レンズ122を介して、受光素子123に導かれる。受光素子123は、検出された青紫レーザ光を光電変換し、BD60の面ぶれに追従するためのフォーカス誤差信号と、BD60の偏心に追従するためのトラッキング誤差信号とを生成する。
次に、DVD70に情報を記録又は再生する場合の光学ヘッド100の動作について述べる。赤色レーザ光源110から出射された波長約660nmの赤色レーザ光は、平板型ビームスプリッタ113にS偏光で入射する。平板型ビームスプリッタ113で反射された赤色レーザ光は、偏光ビームスプリッタ102を透過し、1/4波長板103で円偏光に変換された後、コリメートレンズ104で略平行光に変換される。略平行光に変換された赤色レーザ光は、ミラー105で反射されることにより、光軸が折り曲げられる。ミラー105で反射した赤色レーザ光は、対物レンズ108によって、DVD70の情報記録面に光スポットとして収束される。
DVD70の情報記録面で反射した赤色レーザ光は、再び対物レンズ108を透過し、ミラー105で反射される。ミラー105で反射された赤色レーザ光は、コリメートレンズ104を透過した後、1/4波長板103で往路とは異なる直線偏光に変換される。その後、赤色レーザ光は、偏光ビームスプリッタ102及び平板型ビームスプリッタ113にP偏光で入射する。偏光ビームスプリッタ102及び平板型ビームスプリッタ113を透過した赤色レーザ光は、検出レンズ122を介して、受光素子123に導かれる。受光素子123は、検出された赤色レーザ光を光電変換し、DVD70の面ぶれに追従するためのフォーカス誤差信号と、DVD70の偏心に追従するためのトラッキング誤差信号とを生成する。
ここで、本実施の形態3の光学ヘッド100に用いられる対物レンズ108は、実施の形態1で述べた合成樹脂製の対物レンズ10である。
従って、対物レンズ108は、DVD70への記録又は再生に用いられる赤色レーザ光に対しては、内周領域111の光軸近傍の透過率を低下させて、レーザ光の強度が光軸からの距離と共に低下することを補正すると共に、BD60への記録又は再生に用いられる青紫レーザ光に対しては、内周領域111の光軸近傍から外周領域までの全域において95%以上の透過率が得られる反射防止膜121を備えている。従って、DVD70の情報記録面上の集光スポットの劣化を抑制できると共に、対物レンズの出射面で内面反射した青紫レーザ光がレンズ内部で集光して、対物レンズに損傷を与えるという新たな課題をも解決できる。
さらに、対物レンズ108の外周領域112がBDの専用領域となっており、外周領域112には、青紫レーザ光で最適化された鋸歯形状の回折構造が形成されているので、外周領域112のほぼ全域で回折効率が70%以上となっており、BD60の情報記録面上の集光スポットの劣化も抑制することができる。
以上のように、本実施の形態3の光学ヘッド100は、BD及びDVDのそれぞれに情報を良好に記録又は再生することができる。
なお、本実施の形態3の光学ヘッド100の赤色レーザ光源110を、赤色レーザ光及び赤外レーザ光を出射する2波長レーザ光源とし、対物レンズ108を、実施の形態2で述べた合成樹脂製の対物レンズ20としてもよい。この場合、BD、DVD及びCDのそれぞれに情報を良好に記録又は再生することができる。
(実施の形態4)
図14は、本発明の実施の形態4における光ディスク装置の概略構成を示す図である。
図14は、本発明の実施の形態4における光ディスク装置の概略構成を示す図である。
図14において、光ディスク装置200は、光ディスク駆動部201、制御部202及び光学ヘッド203を備える。
光ディスク駆動部201は、BD60(又はDVD70)を回転駆動する。光学ヘッド203は、実施の形態3で述べた光学ヘッド100である。制御部202は、光ディスク駆動部201及び光学ヘッド203の駆動を制御すると共に、光学ヘッド203で光電変換された制御信号及び情報信号の信号処理を行う。また、制御部202は、情報信号を光ディスク装置200の外部と内部とでインタフェースさせる機能を有する。
制御部202は、光学ヘッド203から得られる制御信号を受け、制御信号に基づいて、フォーカス制御、トラッキング制御、情報再生制御及び光ディスク駆動部201の回転制御を行う。また、制御部202は、情報信号から情報の再生を行うと共に、記録信号の光学ヘッド203への送出を行う。
光ディスク装置200は、実施の形態3で述べた光学ヘッド100を搭載しているので、BD60及びDVD70に情報を良好に記録又は再生することができる。さらに、光ディスク装置200は、BD、DVD及びCDのそれぞれに情報を良好に記録又は再生することも可能である。
(実施の形態5)
図15は、本発明の実施の形態5におけるコンピュータの概略構成を示す図である。
図15は、本発明の実施の形態5におけるコンピュータの概略構成を示す図である。
図15において、コンピュータ500は、実施の形態4の光ディスク装置200と、情報を入力するためのキーボード、マウス又はタッチパネルなどの入力装置501と、入力装置501から入力された情報及び光ディスク装置200から読み出した情報などに基づいて演算を行う中央演算装置(CPU)などの演算装置502と、演算装置502によって演算された結果などの情報を表示するブラウン管又は液晶表示装置あるいは情報を印刷するプリンタなどの出力装置503とを備える。
なお、本実施の形態5において、コンピュータ500が情報処理装置の一例に相当し、演算装置502が情報処理部の一例に相当する。
コンピュータ500は、実施の形態4の光ディスク装置200を備えるので、BD及びDVDに情報を良好に記録又は再生することができ、広い用途に適用できる効果を有する。さらに、コンピュータ500は、BD、DVD及びCDのそれぞれに情報を良好に記録又は再生することも可能であり、さらに広い用途に適用できる効果を有する。
(実施の形態6)
図16は、本発明の実施の形態6における光ディスクプレーヤの概略構成を示す図である。
図16は、本発明の実施の形態6における光ディスクプレーヤの概略構成を示す図である。
図16において、光ディスクプレーヤ600は、実施の形態4の光ディスク装置200と、光ディスク装置200から得られる情報信号を画像信号に変換するデコーダ601とを備える。
なお、光ディスクプレーヤ600は、GPS(Global Positioning System)等の位置センサ及び中央演算装置(CPU)を加えることによりカーナビゲーションシステムとしても利用可能である。また、光ディスクプレーヤ600は、液晶モニタなどの表示装置602を備えてもよい。
また、本実施の形態6において、光ディスクプレーヤ600が情報処理装置の一例に相当し、デコーダ601が情報処理部の一例に相当する。
光ディスクプレーヤ600は、実施の形態4の光ディスク装置200を備えるので、BD及びDVDに情報を良好に記録又は再生することができ、広い用途に適用できる効果を有する。さらに、光ディスクプレーヤ600は、BD、DVD及びCDのそれぞれに情報を良好に記録又は再生することも可能であり、さらに広い用途に適用できる効果を有する。
(実施の形態7)
図17は、本発明の実施の形態7における光ディスクレコーダの概略構成を示す図である。
図17は、本発明の実施の形態7における光ディスクレコーダの概略構成を示す図である。
図17において、光ディスクレコーダ700は、実施の形態4の光ディスク装置200と、光ディスク装置200によって光ディスクへ記録するための情報信号に画像情報を変換するエンコーダ701とを備える。望ましくは、光ディスクレコーダ700は、光ディスク装置200から得られる情報信号を画像情報に変換するデコーダ702も備えることにより、記録した画像を再生することも可能となる。なお、光ディスクレコーダ700は、情報を表示するブラウン管又は液晶表示装置あるいは情報を印刷するプリンタなどの出力装置703を備えてもよい。
なお、本実施の形態7において、光ディスクレコーダ700が情報処理装置の一例に相当し、エンコーダ701及びデコーダ702が情報処理部の一例に相当する。
光ディスクレコーダ700は、実施の形態4の光ディスク装置200を備えるので、BD及びDVDに情報を良好に記録又は再生することができ、広い用途に適用できる効果を有する。さらに、光ディスクレコーダ700は、BD、DVD及びCDのそれぞれに情報を良好に記録又は再生することも可能であり、さらに広い用途に適用できる効果を有する。
(実施の形態8)
図18は、本発明の実施の形態8におけるゲーム装置の概略構成を示す図である。
図18は、本発明の実施の形態8におけるゲーム装置の概略構成を示す図である。
図18において、ゲーム装置800は、実施の形態4の光ディスク装置200と、ユーザによる操作情報を入力するための操作部801と、操作部801から入力された操作情報及び光ディスク装置200から読み出した情報などに基づいて演算を行う中央演算装置(CPU)などの演算装置802とを備える。なお、ゲーム装置800は、情報を表示するディスプレイなどの表示装置803を備えてもよい。
なお、本実施の形態8において、ゲーム装置800が情報処理装置の一例に相当し、演算装置802が情報処理部の一例に相当する。
ゲーム装置800は、実施の形態4の光ディスク装置200を備えるので、BD及びDVDに情報を良好に記録又は再生することができ、広い用途に適用できる効果を有する。さらに、ゲーム装置800は、BD、DVD及びCDのそれぞれに情報を良好に記録又は再生することも可能であり、さらに広い用途に適用できる効果を有する。
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。
本発明の一局面に係る対物レンズは、レーザ光源から出射されたレーザ光を、情報記録媒体の情報記録面に収束させる合成樹脂製の対物レンズであって、前記レーザ光源側の第1面と前記情報記録媒体側の第2面とを有するレンズと、前記第2面に形成された反射防止膜とを備え、前記レンズは、前記第1面における、前記対物レンズの光軸を中心とした半径R1を有する領域を通過する第1の波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)を有する第1のレーザ光を第1の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、前記第1面における、前記対物レンズの光軸を中心とした前記半径R1より小さい半径R2を有する領域を通過する第2の波長λ2(630nm≦λ2≦680nm)を有する第2のレーザ光を、前記第1の情報記録媒体とは異なる第2の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、前記第1のレーザ光の入射角0degにおける前記反射防止膜の透過率T1_0[%]と、前記第1のレーザ光の入射角40degにおける前記反射防止膜の透過率T1_40[%]とは、0.95≦T1_0/T1_40≦1.05を満たし、前記第2のレーザ光の入射角0degにおける前記反射防止膜の透過率T2_0[%]と、前記第2のレーザ光の入射角40degにおける前記反射防止膜の透過率T2_40[%]とは、0.85≦T2_0/T2_40≦0.97を満たす。
この構成によれば、レーザ光源から出射されたレーザ光を、情報記録媒体の情報記録面に収束させる合成樹脂製の対物レンズは、レーザ光源側の第1面と情報記録媒体側の第2面とを有するレンズと、第2面に形成された反射防止膜とを備える。レンズは、第1面における、対物レンズの光軸を中心とした半径R1を有する領域を通過する第1の波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)を有する第1のレーザ光を第1の情報記録媒体の情報記録面に収束させる。また、レンズは、第1面における、対物レンズの光軸を中心とした半径R1より小さい半径R2を有する領域を通過する第2の波長λ2(630nm≦λ2≦680nm)を有する第2のレーザ光を、第1の情報記録媒体とは異なる第2の情報記録媒体の情報記録面に収束させる。第1のレーザ光の入射角0degにおける反射防止膜の透過率T1_0[%]と、第1のレーザ光の入射角40degにおける反射防止膜の透過率T1_40[%]とは、0.95≦T1_0/T1_40≦1.05を満たし、第2のレーザ光の入射角0degにおける反射防止膜の透過率T2_0[%]と、第2のレーザ光の入射角40degにおける反射防止膜の透過率T2_40[%]とは、0.85≦T2_0/T2_40≦0.97を満たす。
したがって、対物レンズの第2面に形成した反射防止膜によって、光軸近傍の第2のレーザ光の透過率を低下させることにより、第2のレーザ光の強度が光軸からの距離と共に低下することを補正し、回折効率の低下に伴う集光スポットの劣化を抑制することができる。
また、上記の対物レンズにおいて、前記反射防止膜の前記透過率T1_0[%]と、前記第1のレーザ光の入射角60degにおける前記反射防止膜の透過率T1_60[%]とは、0.90≦T1_60/T1_0≦0.95を満たすことが好ましい。
この構成によれば、第1の波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)を有する第1のレーザ光については、光軸近傍の透過率が、60degの角度で入射する位置、すなわち半径R1を有する領域の最外周部分の透過率より高く維持されるので、対物レンズの出射面で第1のレーザ光が内面反射するのを防止し、対物レンズに損傷を与えることを防止することができる。
また、上記の対物レンズにおいて、前記半径R2を有する領域は、前記第1のレーザ光の透過率が92%以上であり、前記透過率T2_0は、85%以上96%未満であり、かつ、前記透過率T2_40は、94%以上であることが好ましい。
この構成によれば、半径R2を有する領域は、第1のレーザ光の透過率が92%以上であり、透過率T2_0は、85%以上96%未満であり、かつ、透過率T2_40は、94%以上である。
したがって、第1のレーザ光の透過率を92%以上とすることにより、対物レンズの出射面で内面反射した第1のレーザ光がレンズ内部に集光して対物レンズを損傷させることを防止することができる。
また、上記の対物レンズにおいて、前記第2の波長λ2±20nmの範囲における前記透過率T2_0は、前記透過率T2_0±4%の範囲内であることが好ましい。
この構成によれば、第2の波長λ2に対して、±20nm波長がずれていても、入射角が0degにおける透過率のばらつきを±4%程度に抑えることができる。
また、上記の対物レンズにおいて、前記第1面には、回折構造が形成されており、前記半径R2から前記半径R1までの間の領域は、前記第1の情報記録媒体の情報記録面に前記第1のレーザ光を収束させ、前記第2のレーザ光が前記第2の情報記録媒体の情報記録面に収束しないように前記第2のレーザ光に収差を付与することが好ましい。
この構成によれば、半径R2から半径R1までの間の領域は、第1の情報記録媒体への記録又は再生時には、第1の情報記録媒体の情報記録面に第1のレーザ光を収束させることができ、第2の情報記録媒体への記録又は再生時には、第2のレーザの開口を制限することができる。
また、上記の対物レンズにおいて、前記レンズは、前記第1面における、前記対物レンズの光軸を中心とした前記半径R2より小さい半径R3を有する領域を通過する第3の波長λ3(760nm≦λ3≦800nm)を有する第3のレーザ光を、前記第1の情報記録媒体及び前記第2の情報記録媒体とは異なる第3の情報記録媒体の情報記録面に収束させることが好ましい。
この構成によれば、第1の波長λ1を有する第1のレーザ光を用いて情報を記録又は再生する第1の情報記録媒体と、第2の波長λ2を有する第2のレーザ光を用いて情報を記録又は再生する第2の情報記録媒体と、第3の波長λ3を有する第3のレーザ光を用いて情報を記録又は再生する第3の情報記録媒体とで互換可能な対物レンズを提供することができる。
また、上記の対物レンズにおいて、前記対物レンズの光軸近傍における前記第3のレーザ光の透過率T3a[%]と、前記対物レンズの半径R3近傍における前記第3のレーザ光の透過率T3r[%]とは、0.95≦T3a/T3r≦1.05を満たすことが好ましい。
この構成によれば、対物レンズの光軸から対物レンズの半径R3までの間の領域において、第3のレーザ光の透過率をほぼ一定に保つことができる。
また、上記の対物レンズにおいて、前記対物レンズの光軸近傍における前記第3のレーザ光の透過率T3a[%]と、前記対物レンズの半径R3近傍における前記第3のレーザ光の透過率T3r[%]とは、0.85≦T3a/T3r≦0.95を満たすことが好ましい。
この構成によれば、対物レンズの光軸近傍における第3のレーザ光の透過率T3a[%]と、対物レンズの半径R3近傍における第3のレーザ光の透過率T3r[%]とは、0.85≦T3a/T3r≦0.95を満たすので、対物レンズの第2面に形成した反射防止膜によって、光軸近傍の第3のレーザ光の透過率を低下させることにより、第3のレーザ光の強度が光軸からの距離と共に低下することを補正し、回折効率の低下に伴う集光スポットの劣化を抑制することができる。
また、上記の対物レンズにおいて、前記第1面には、回折構造が形成されており、前記半径R3から前記半径R2までの間の領域は、前記第1の情報記録媒体の情報記録面に前記第1のレーザ光を収束させ、前記第2の情報記録媒体の情報記録面に前記第2のレーザ光を収束させ、前記第3のレーザ光が前記第3の情報記録媒体の情報記録面に収束しないように前記第3のレーザ光に収差を付与し、前記半径R2から前記半径R1までの間の領域は、前記第1の情報記録媒体の情報記録面に前記第1のレーザ光を収束させ、前記第2のレーザ光が前記第2の情報記録媒体の情報記録面に収束しないように前記第2のレーザ光に収差を付与し、前記第3のレーザ光が前記第3の情報記録媒体の情報記録面に収束しないように前記第3のレーザ光に収差を付与することが好ましい。
この構成によれば、半径R3から半径R2までの間の領域は、第1の情報記録媒体への記録又は再生時には、第1の情報記録媒体の情報記録面に第1のレーザ光を収束させることができ、第2の情報記録媒体への記録又は再生時には、第2の情報記録媒体の情報記録面に第2のレーザ光を収束させることができ、第3の情報記録媒体への記録又は再生時には、第3のレーザ光の開口を制限することができる。また、半径R2から半径R1までの間の領域は、第1の情報記録媒体への記録又は再生時には、第1の情報記録媒体の情報記録面に第1のレーザ光を収束させることができ、第2の情報記録媒体への記録又は再生時には、第2のレーザ光の開口を制限することができ、第3の情報記録媒体への記録又は再生時には、第3のレーザ光の開口を制限することができる。
また、上記の対物レンズにおいて、前記反射防止膜は、2層以上30層以下で構成され、前記反射防止膜の各層は、波長500nmにおける屈折率nが、1.3以上、1.55以下である低屈折率材料と、波長500nmにおける屈折率nが、1.7以上、2.5以下である高屈折率材料とのうちの少なくとも2種類の材料から構成されることが好ましい。
この構成によれば、波長500nmにおける屈折率nが、1.3以上、1.55以下である低屈折率材料と、波長500nmにおける屈折率nが、1.7以上、2.5以下である高屈折率材料とのうちの少なくとも2種類の材料から反射防止膜を構成することができる。
また、上記の対物レンズにおいて、前記低屈折率材料は、SiO2又はMgF2を主成分とする材料であり、前記高屈折率材料は、Ta2O5、TiO2、CeO2、ZrO2、HfO2又はCeF3を主成分とする材料であることが好ましい。
この構成によれば、SiO2又はMgF2を主成分とする低屈折率材料と、Ta2O5、TiO2、CeO2、ZrO2、HfO2又はCeF3を主成分とする高屈折率材料とのうちの少なくとも2種類の材料から反射防止膜を構成することができる。
本発明の他の局面に係る光学ヘッドは、第1の波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)を有する第1のレーザ光を出射する第1のレーザ光源と、第2の波長λ2(630nm≦λ2≦680nm)を有する第2のレーザ光を出射する第2のレーザ光源と、前記第1のレーザ光源から出射された前記第1のレーザ光を第1の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、前記第2のレーザ光源から出射された前記第2のレーザ光を第2の情報記録媒体の情報記録面に収束させる、上記のいずれかの対物レンズと、前記第1の情報記録媒体又は前記第2の情報記録媒体で反射された前記第1のレーザ光又は前記第2のレーザ光を受光する受光部とを備える。この構成によれば、上記の対物レンズを光学ヘッドに適用することができる。
本発明の他の局面に係る光ディスク装置は、上記の光学ヘッドと、第1の情報記録媒体又は第2の情報記録媒体を回転させるモータと、前記光学ヘッドと前記モータとを制御する制御部とを備える。この構成によれば、上記の光学ヘッドを光ディスク装置に適用することができる。
本発明の他の局面に係る情報処理装置は、上記の光ディスク装置と、前記光ディスク装置に記録する情報及び/又は前記光ディスク装置から再生された情報を処理する情報処理部とを備える。この構成によれば、上記の光ディスク装置を情報処理装置に適用することができる。
なお、発明を実施するための形態の項においてなされた具体的な実施態様又は実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と特許請求事項との範囲内で、種々変更して実施することができるものである。
本発明にかかる対物レンズは、回折効率の低下に伴う集光スポットの劣化を抑制することができると共に、対物レンズ出射面で内面反射した青紫レーザ光がレンズ内部で集光して、対物レンズに損傷を与えるという新たな課題をも解決できる。また、本発明にかかる対物レンズは、対物レンズの成形等のマージンを拡大できるので、歩留まりが向上し、製造コストを下げることができる。
従って、本発明にかかる対物レンズは、光ディスク等の情報記録媒体に情報を記録又は再生する光学ヘッド及び光ディスク装置に用いられる対物レンズとして有用であり、この光ディスク装置を備えたコンピュータ、光ディスクプレーヤ、光ディスクレコーダ及びゲーム装置等の情報処理装置は、BD及びDVDに情報を良好に記録又は再生することができ、広い用途に適用できる。
Claims (13)
- レーザ光源から出射されたレーザ光を、情報記録媒体の情報記録面に収束させる合成樹脂製の対物レンズであって、
前記レーザ光源側の第1面と前記情報記録媒体側の第2面とを有するレンズと、
前記第2面に形成された反射防止膜とを備え、
前記レンズは、前記第1面における、前記対物レンズの光軸を中心とした半径R1を有する領域を通過する第1の波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)を有する第1のレーザ光を第1の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、前記第1面における、前記対物レンズの光軸を中心とした前記半径R1より小さい半径R2を有する領域を通過する第2の波長λ2(630nm≦λ2≦680nm)を有する第2のレーザ光を、前記第1の情報記録媒体とは異なる第2の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、
前記第1のレーザ光の入射角0degにおける前記反射防止膜の透過率T1_0[%]と、前記第1のレーザ光の入射角40degにおける前記反射防止膜の透過率T1_40[%]とは、
0.95≦T1_0/T1_40≦1.05
を満たし、
前記第2のレーザ光の入射角0degにおける前記反射防止膜の透過率T2_0[%]と、前記第2のレーザ光の入射角40degにおける前記反射防止膜の透過率T2_40[%]とは、
0.85≦T2_0/T2_40≦0.97
を満たし、
前記半径R2を有する領域は、前記第1のレーザ光の透過率が92%以上であり、
前記透過率T2_0は、85%以上96%未満であり、かつ、前記透過率T2_40は、94%以上であることを特徴とする対物レンズ。 - 前記反射防止膜の前記透過率T1_0[%]と、前記第1のレーザ光の入射角60degにおける前記反射防止膜の透過率T1_60[%]とは、
0.90≦T1_60/T1_0≦0.95
を満たすことを特徴とする請求項1記載の対物レンズ。 - 前記第2の波長λ2±20nmの範囲における前記透過率T2_0は、前記透過率T2_0±4%の範囲内であることを特徴とする請求項1又は2記載の対物レンズ。
- 前記第1面には、回折構造が形成されており、
前記半径R2から前記半径R1までの間の領域は、前記第1の情報記録媒体の情報記録面に前記第1のレーザ光を収束させ、前記第2のレーザ光が前記第2の情報記録媒体の情報記録面に収束しないように前記第2のレーザ光に収差を付与することを特徴とする請求項1,2,4のいずれかに記載の対物レンズ。 - 前記レンズは、前記第1面における、前記対物レンズの光軸を中心とした前記半径R2より小さい半径R3を有する領域を通過する第3の波長λ3(760nm≦λ3≦800nm)を有する第3のレーザ光を、前記第1の情報記録媒体及び前記第2の情報記録媒体とは異なる第3の情報記録媒体の情報記録面に収束させることを特徴とする請求項1,2,4のいずれかに記載の対物レンズ。
- 前記対物レンズの光軸近傍における前記第3のレーザ光の透過率T3a[%]と、前記対物レンズの半径R3近傍における前記第3のレーザ光の透過率T3r[%]とは、
0.95≦T3a/T3r≦1.05
を満たすことを特徴とする請求項6記載の対物レンズ。 - 前記対物レンズの光軸近傍における前記第3のレーザ光の透過率T3a[%]と、前記対物レンズの半径R3近傍における前記第3のレーザ光の透過率T3r[%]とは、
0.85≦T3a/T3r≦0.95
を満たすことを特徴とする請求項6記載の対物レンズ。 - 前記第1面には、回折構造が形成されており、
前記半径R3から前記半径R2までの間の領域は、前記第1の情報記録媒体の情報記録面に前記第1のレーザ光を収束させ、前記第2の情報記録媒体の情報記録面に前記第2のレーザ光を収束させ、前記第3のレーザ光が前記第3の情報記録媒体の情報記録面に収束しないように前記第3のレーザ光に収差を付与し、
前記半径R2から前記半径R1までの間の領域は、前記第1の情報記録媒体の情報記録面に前記第1のレーザ光を収束させ、前記第2のレーザ光が前記第2の情報記録媒体の情報記録面に収束しないように前記第2のレーザ光に収差を付与し、前記第3のレーザ光が前記第3の情報記録媒体の情報記録面に収束しないように前記第3のレーザ光に収差を付与することを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の対物レンズ。 - 前記反射防止膜は、2層以上30層以下で構成され、
前記反射防止膜の各層は、波長500nmにおける屈折率nが、1.3以上、1.55以下である低屈折率材料と、波長500nmにおける屈折率nが、1.7以上、2.5以下である高屈折率材料とのうちの少なくとも2種類の材料から構成されることを特徴とする請求項1,2,4〜9のいずれかに記載の対物レンズ。 - 前記低屈折率材料は、SiO2又はMgF2を主成分とする材料であり、
前記高屈折率材料は、Ta2O5、TiO2、CeO2、ZrO2、HfO2又はCeF3を主成分とする材料であることを特徴とする請求項10記載の対物レンズ。 - 第1の波長λ1(390nm≦λ1≦430nm)を有する第1のレーザ光を出射する第1のレーザ光源と、
第2の波長λ2(630nm≦λ2≦680nm)を有する第2のレーザ光を出射する第2のレーザ光源と、
前記第1のレーザ光源から出射された前記第1のレーザ光を第1の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、前記第2のレーザ光源から出射された前記第2のレーザ光を第2の情報記録媒体の情報記録面に収束させる、請求項1,2,4〜11のいずれかに記載の対物レンズと、
前記第1の情報記録媒体又は前記第2の情報記録媒体で反射された前記第1のレーザ光又は前記第2のレーザ光を受光する受光部とを備えることを特徴とする光学ヘッド。 - 請求項12に記載の光学ヘッドと、
第1の情報記録媒体又は第2の情報記録媒体を回転させるモータと、
前記光学ヘッドと前記モータとを制御する制御部とを備えることを特徴とする光ディスク装置。 - 請求項13に記載の光ディスク装置と、
前記光ディスク装置に記録する情報及び/又は前記光ディスク装置から再生された情報を処理する情報処理部とを備えることを特徴とする情報処理装置。
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