JP5603223B2 - ポジ型感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、感光性樹脂組成物、硬化膜の形成方法、硬化膜、有機EL表示装置、および、液晶表示装置に関する。さらに詳しくは、液晶表示装置、有機EL表示装置、集積回路素子、固体撮像素子などの電子部品の平坦化膜、保護膜や層間絶縁膜の形成に好適な、ポジ型感光性樹脂組成物およびそれを用いた硬化膜の形成方法に関する。
薄膜トランジスタ(以下、「TFT」と記す。)型液晶表示素子や磁気ヘッド素子、集積回路素子、固体撮像素子などの電子部品には、一般に層状に配置される配線の間を絶縁するために層間絶縁膜が設けられている。層間絶縁膜を形成する材料としては、必要とするパターン形状を得るための工程数が少なくしかも十分な平坦性を有するものが好ましいことから、感光性樹脂組成物が幅広く使用されている。
具体的には、感光性樹脂組成物としては、アセタール構造および/またはケタール構造、ならびにエポキシ構造を有する樹脂と、光酸発生剤を含む組成物(特許文献1)が知られている。しかしながら、該組成物は、ポストイクスポージャーベーク(PEB)を行わないと現像できないため、適用範囲が限られる。また、ヒドロキシビニルナフタレン由来の構造単位を含む樹脂と光酸発生剤を含む組成物(特許文献2)や、ヒドロキシビフェニレン由来の構造単位を含む樹脂と光酸発生剤を含む組成物(特許文献3)が知られている。しかしながら、これらの組成物は、膨潤率に問題がある。
特開2004−264623号公報 特開2007−254495号公報 特開2005−8769号公報
本願発明は上記課題を解決することを目的としたものであって、膨潤率に優れたポジ型感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
かかる状況のもと、本願発明者が鋭意検討を行った結果、樹脂成分として、特定のスチレン骨格を有する構造単位と、架橋性基を有する樹脂を採用することにより、膨潤率に優れたポジ型感光性樹脂組成物を提供可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1)1種または2種以上の樹脂(A)および感放射線酸発生剤(B)を含むポジ型感光性樹脂組成物であって、樹脂(A)の少なくとも1種が、一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位(A1)を含み、かつ、該樹脂組成物が下記(1)および/または(2)を満たす、ポジ型感光性樹脂組成物。
(1)前記一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位(A1)を含む樹脂(A)が側鎖に架橋性基(A2)を有する。
(2)さらに、側鎖に架橋性基(A2)を有する、樹脂を含む。
一般式(1)
Figure 0005603223
(式(1)中、Arはアリーレン基、R1は水素原子またはアルキル基を表し、L1は2価の連結基を表し、R2、R3およびR4は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基を表す。R2とR4またはR3とR4は、それぞれ、互いに結合して、環構造を形成していてもよい。)
(2)前記樹脂(A)の少なくとも1種が、一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位(A1)を含み、かつ、側鎖に架橋性基(A2)を有する、(1)に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
(3)前記樹脂(A)の少なくとも1種が、さらに、酸基(A3)を含む、(1)または(2)に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
(4)一般式(1)のArがフェニレン基である、(1)〜(3)のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
(5)一般式(1)のL1が−O−、−CH2−、−S−、−NH−、−SO2−及びこれらの組み合わせからなる基である、(1)〜(4)のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
(6)架橋性基(A2)が環状エーテル基である、(1)〜(5)のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
(7)架橋性基(A2)がエポキシ基および/またはオキセタン基である、(1)〜(6)のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
(8)感放射線酸発生剤(B)が、オキシムスルホネート基を有する化合物である、(1)〜(7)のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
(9)前記(A3)酸基が、カルボン酸である(3)〜(8)のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
(10)前記(A3)酸基が、主鎖構造がスチレン骨格を含む構造単位に含まれている、(3)〜(9)のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
(11)(1)(1)〜(10)のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を基板上に適用する工程、
(2)適用された感光性樹脂組成物から溶剤を除去する工程、
(3)活性放射線で露光する工程、
(4)水性現像液で現像する工程、及び、
(5)熱硬化する工程、を含む
硬化膜の形成方法。
(12)前記現像する工程後、熱硬化する工程前に、全面露光する工程を含む、(11)に記載の硬化膜の形成方法。
(13)前記露光する工程後に、加熱処理を行わずに、前記現像工程を行う、(11)または(12)に記載の硬化膜の形成方法。
(14)(1)〜(10)のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に適用し、光および/または熱によって硬化させた硬化膜。
(15)(11)〜(13)のいずれか1項に記載の形成方法により形成された硬化膜。
(16)層間絶縁膜である(14)または(15)に記載の硬化膜。
(17)(14)〜(16)のいずれか1項に記載の硬化膜を具備する液晶表示装置または有機EL表示装置。
(18)一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する繰返し単位(A1)を含み、かつ、側鎖に架橋性基(A2)とカルボン酸である酸基(A3)を有する樹脂。
一般式(1)
Figure 0005603223
(式(1)中、Arはアリーレン基、R1は水素原子またはアルキル基を表し、L1は2価の連結基を表し、R2、R3およびR4は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基を表す。R2とR4またはR3とR4は、それぞれ、互いに結合して、環構造を形成していてもよい。)
本発明により、膨潤率に優れたポジ型感光性樹脂組成物が得られる。
有機EL表示装置の一例の構成概念図を示す。ボトムエミッション型の有機EL表示装置における基板の模式的断面図を示し、平坦化膜4を有している。 液晶表示装置の一例の構成概念図を示す。液晶表示装置におけるアクティブマトリックス基板の模式的断面図を示し、層間絶縁膜である硬化膜17を有している。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
また、本発明における有機EL素子とは、有機エレクトロルミネッセンス素子のことをいう。
さらに、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸および/またはメタクリル酸を意味する。
また、本発明において「アルカリ可溶性」とは、化合物(樹脂)の溶液を基板上に適用し、90℃で2分間加熱することによって形成される化合物(樹脂)の膜(厚さ3μm)の、23℃における0.4%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に対する溶解速度が、0.01μm/秒以上であることをいい、「アルカリ不溶性」とは、化合物(樹脂)の溶液を基板上に適用し、90℃で2分間加熱することによって形成される化合物(樹脂)の膜(厚さ3μm)の、23℃における0.4%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に対する溶解速度が、0.01μm/秒未満であることをいう。
本発明で用いるポジ型感光性樹脂組成物は、1種または2種以上の樹脂(A)および感放射線酸発生剤(B)を含み、樹脂(A)の少なくとも1種が、一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位(A1)を含み、かつ、以下の(1)または(2)を満たす。
(1)前記一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位(A1)を含む樹脂(A)が側鎖に架橋性基(A2)を有する
(2)さらに、側鎖に架橋性基(A2)を有する、樹脂を含む
すなわち、架橋性基(A2)は、一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位(A1)と同じ樹脂に含まれていてもよいし、他の樹脂に含まれていても良い。
ここで、酸解離性基とは酸の存在下で解離することが可能な官能基を表す。
本発明で用いる樹脂(A)は、その少なくとも1種が一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位(A1)を含み、その少なくとも1種が架橋性基(A2)を含む。樹脂(A)は、さらに、これら以外にも、酸基(A3)を含んでいることが好ましい。また、他の構造単位を含んでいても良い。本発明では、これらの基や構造単位が1種類の樹脂にのみ含まれていても良いし、2種類以上の樹脂のいずれか1種または2種以上に含まれていても良い。以下、本発明で用いる樹脂の実施形態を以下に示す。しかしながら、本発明で用いる樹脂はこれらに限定されるものではないことは言うまでもない。
(実施形態1)
一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位(A1)を含む樹脂が、さらに、架橋性基(A2)を含む態様。
(実施形態2)
一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位(A1)を含む樹脂と、架橋性基(A2)を含む樹脂を含む態様。
(実施形態3)
一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位(A1)を含む樹脂が、さらに、架橋性基(A2)および酸(A3)を含む態様。
(実施形態4)
上記実施形態1〜3において、さらに、該上記樹脂が、他の構造単位を含む態様。
(実施形態5)
上記実施形態1〜4において、さらに、他の樹脂を含み、かつ、該他の樹脂が、一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位(A1)、架橋性基(A2)および酸(A3)の少なくとも1種を含む態様。
(実施形態6)
上記実施形態1〜4において、さらに、他の樹脂を含み、かつ、該他の樹脂が、少なくとも、架橋性基(A2)を含む態様。
(実施形態7)
上記実施形態5または6において、他の樹脂が、さらに、他の構成単位を含む態様。
(実施形態8)
上記実施形態7において、他の構成単位が酸基を含む態様。
(A1)一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位
一般式(1)
Figure 0005603223
(式(1)中、Arはアリーレン基、R1は水素原子またはアルキル基を表し、L1は2価の連結基を表し、R2、R3およびR4は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基を表す。R2とR4またはR3とR4は、それぞれ、互いに結合して、環構造を形成していてもよい。)
一般式(1)における、R1は水素原子またはメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。水素原子の場合、共重合性が高くなり、膨潤率、未露光部残膜率および耐熱透明性がより効果的に発揮され易くなる。
2、R3およびR4は、水原子または炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状アルキル基が好ましく、水素原子または炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基が好ましい。R2とR4またはR3とR4は、それぞれ、互いに結合して、環構造を形成していてもよく、この場合、5員環または6員環が好ましい。
1は、好ましくは、−O−、−CH2−、−S−、−NH−、−SO2−及びこれらの組み合わせからなる基である。L1は、−CH2−を必須とすることがより好ましく、−CH2−のみからなる基または、これと−O−、−S−、−NH−および−SO2−の少なくとも1種の組み合わせがさらに好ましく、後述する一般式(1)で表される繰返し単位の例のL1に相当する部分が特に好ましい例として挙げられる。
Arは、好ましくは、フェニレン基またはナフタレン基であり、より好ましくはフェニレン基である。
以下に、一般式(1)で表される構成単位の好ましい例を例示するが、本発明がこれらに限定されるものではないことは言うまでもない。
Figure 0005603223
Figure 0005603223
Figure 0005603223
一般式(1)で表される構成単位を形成するために用いられるラジカル重合性単量体は、市販のものを用いてもよいし、公知の方法で合成したものを用いることもできる。例えば、下記に示すようにビニル安息香酸を酸触媒の存在下でビニルエーテルと反応させることにより合成することができる。
Figure 0005603223
ここで、Ar、L1、R1、R3及びR4は、一般式(1)におけるAr、L1、R1、R3及びR4に対応し、R13及びR14は、−CH(R13)(R14)として、一般式(1)におけるR2に対応する。
本発明の感光性組成物は基板上に塗布、乾燥し塗膜を形成する工程、マスクを介して活性光線を用いて露光する工程、アルカリ現像液を用いて現像しパターンを形成する工程、必要に応じて全面露光する工程、及び得られたパターンを加熱処理する工程を含むプロセスを経て、硬化膜を形成するが、全面露光或いは加熱処理の工程で一般式(1)で表される構成単位から酸解離性基(−C(R2)(R3)OR4)が解離し、樹脂の側鎖にカルボキシル基が生成する。
すなわち、一般式(1)で表される構成単位を含む樹脂(A)は、アルカリ不溶性若しくはアルカリ難溶性であり、酸解離性基が解離したときにアルカリ可溶性となる樹脂である。
本発明の樹脂(A)成分中に含まれる架橋性基は、樹脂(A)の側鎖に生成する上記カルボキシル基と加熱処理により共有結合を形成し、架橋することにより、良好な硬化膜を形成することになる。
一般式(1)で表される構成単位の含有率は、全樹脂成分の構造単位の、5〜90モル%が好ましく、10〜60モル%がより好ましい。
架橋性基(A2)
このような架橋性基としては、例えば、環状エーテル基が好ましく、エポキシ基、オキセタン基などが挙げられ、特にエポキシ基が好ましい。
架橋性基は、通常、架橋性基を有する構成単位として、樹脂中に組み込まれる。架橋性基を有する構成単位は、好ましくは、環状エーテル基を有する化合物由来の構成単位が好ましく、エポキシ基および/オキセタン基を有する化合物由来の構成単位がより好ましく、下記一般式(3)〜(5)のいずれかで表されるラジカル重合性単量体からなる構成単位がさらに好ましい。これらの化合物は、単独または2種以上を組合せて使用することができる。一般式(3)〜(5)のいずれかで表されるラジカル重合性単量体の分子量は、好ましくは100〜500、より好ましくは120〜200である。
Figure 0005603223
一般式(3)〜(5)中、Xは2価の連結基を表し、例えば、−O−、−S−、または、−COO−、−OCH2COO−などの有機基が挙げられる。Xは、好ましくは−COO−、である。
7は、水素原子、メチル基またはハロゲン原子を表し、水素原子若しくはメチル基が好ましい。
8〜R15は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基を表す。好ましくは水素原子またはメチル基を表す。
nは、1〜10の整数であり、好ましくは、1〜3の整数である。
エポキシ基を含有する構成単位を形成するために用いられるラジカル重合性単量体を具体的に例示すると、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸3,4−エポキシブチル、メタクリル酸3,4−エポキシブチル、アクリル酸4,5−エポキシペンチル、メタクリル酸4,5−エポキシペンチル、アクリル酸6,7−エポキシヘプチル、メタクリル酸6,7−エポキシヘプチル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレートなどの(メタ)アクリレート類;o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなどのビニルベンジルグリシジルエーテル類;o−ビニルフェニルグリシジルエーテル、m−ビニルフェニルグリシジルエーテル、p−ビニルフェニルグリシジルエーテルなどのビニルフェニルグリシジルエーテル類;が挙げられる。アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、p−ビニルフェニルグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレートが好ましく、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルが特に好ましい。
架橋性基を有する構成単位としては、他の態様において、下記一般式(6)または(7)で表されるラジカル重合性単量体からなる構成単位が好ましく、単独または2種以上を組合せて使用することができる。一般式(6)または(7)で表されるラジカル重合性単量体の分子量は、好ましくは100〜500、より好ましくは150〜200である。
Figure 0005603223
一般式(6)および’(7)中、Xは2価の連結基を表し、例えば、−O−、−S−、または、−COO−、−OCH2COO−などの有機基が挙げられる。Xは、好ましくは−COO−である。
7は、水素原子、メチル基またはハロゲン原子を表し、水素原子若しくはメチル基が好ましい。
8〜R15は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基を表す。好ましくは水素原子またはメチル基を表す。
nは、1〜10の整数であり、好ましくは、1〜3の整数である。
このような、オキセタニル基を有する構成単位を形成するために用いられるラジカル重合性単量体の例としては、エポキシ基を含有するラジカル重合性単量体の上記具体例において、エポキシ基をオキセタニル基に置き換えた化合物や、例えば、特開2001−330953号公報の段落0011〜0016に記載のオキセタニル基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどを挙げることができる。
架橋性基を有する構成単位を形成するために用いられるラジカル重合性単量体は、市販のものを用いても、公知の方法で合成したものを用いてもよい。例えば、大阪有機化学工業性のOXEシリーズなどが挙げられる。
カルボキシル基と反応して共有結合を形成しうる官能基を有する構成単位の好ましい具体例としては、下記の構成単位が例示できる。
Figure 0005603223
架橋性基を有する構成単位の含有率は、全樹脂成分の構造単位の、5〜80モル%が好ましく、10〜70モル%がより好ましく、15〜60モル%がさらに好ましい。
(A3)酸基
本発明で用いるアルカリ可溶性樹脂は、好ましくは、酸基を含むことが好ましい。酸基を含むことにより、アルカリ性の現像液に溶けやすくなり、本発明の効果がより効果的に発揮される。本発明における酸基とは、pKaが7より小さいプロトン解離性基を意味する。酸基は、通常、酸基を形成しうるモノマーを用いて、酸基を含む構成単位として、樹脂に組み込まれる。このような酸基を含む構成単位を樹脂中に含めることにより、アルカリ可溶性が大きくなる傾向にある。
本発明で用いられる酸基としては、カルボン酸基由来のもの、スルホンアミド基に由来のもの、ホスホン酸基に由来のもの、スルホン酸基に由来のもの、フェノール性水酸基に由来するもの、スルホンアミド基、スルホニルイミド基等が例示され、カルボン酸基由来のものおよび/またはフェノール性水酸基に由来のものが好ましい。
本発明で用いられる酸基を含む構成単位は、スチレンに由来する構成単位や、ビニル化合物に由来する構成単位、(メタ)アクリル酸および/またはそのエステルに由来する構成単位であることがより好ましい。
酸基を含む構成単位は、全樹脂成分の構成単位の1〜80モル%が好ましく、1〜50モル%がより好ましく、5〜40モル%がさらに好ましく、5〜30モル%が特に好ましい。
樹脂(A)において、必要に応じて、一般式(1)で表される構成単位(A1)、架橋性基(A2)を有する構成単位、および、酸基(A3)を有する構成単位以外の構成単位を共重合することができる。このような構成単位としては、スチレン、tert−ブトキシスチレン、メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、α−メチルスチレン、アセトキシスチレン、α−メチル−アセトキシスチレン、メトキシスチレン、エトキシスチレン、クロルスチレン、ビニル安息香酸メチル、ビニル安息香酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸イソボルニル、グリシジルメタクリレート、アクリロニトリルなどによる構成単位を挙げることができ、単独または2種類以上を組合わせて使用することができる。
本発明では、特に(メタ)アクリル樹脂およびスチレン系樹脂が好ましい。
これらの他の構成単位の含有率は、総量として、樹脂(A)を構成する全繰り返し単位中、85モル%以下が好ましく、より好ましくは60モル%以下である。
樹脂(A)の分子量は、ポリスチレン換算重量平均分子量で、好ましくは、1,000〜200,000、より好ましくは2,000〜50,000の範囲である。
また、樹脂(A)の合成法についても、様々な方法が知られているが、一例を挙げると、少なくとも一般式(1)で表される構成単位を形成するために用いられるラジカル重合性単量体と架橋性基を有する構成単位を形成するために用いられるラジカル重合性単量体を含むラジカル重合性単量体混合物を有機溶剤中、ラジカル重合開始剤を用いて重合することにより合成することができる。
感放射線酸発生剤(B)
本発明の感光性樹脂組成物は、感放射線酸発生剤(B)を含有する。本発明で使用される感放射線酸発生剤としては、波長300nm以上、好ましくは波長300〜450nmの活性光線に感応し、酸を発生する化合物が好ましいが、その化学構造は特に制限されるものではない。また、波長300nm以上の活性光線に直接感応しない感放射線酸発生剤についても、増感剤と併用することによって波長300nm以上の活性光線に感応し、酸を発生する化合物であれば、増感剤と組み合わせて好ましく用いることができる。本発明で使用される感放射線酸発生剤としては、pKaが4以下の酸を発生する感放射線酸発生剤が好ましく、pKaが3以下の酸を発生する感放射線酸発生剤がより好ましい。
感放射線酸発生剤の例として、トリクロロメチル−s−トリアジン類、スルホニウム塩やヨードニウム塩、第四級アンモニウム塩類、ジアゾメタン化合物、イミドスルホネート化合物、および、オキシムスルホネート化合物などを挙げることができる。これらの中でも、絶縁性の観点から、オキシムスルホネート化合物を用いることが好ましい。これら感放射線酸発生剤は、1種単独または2種類以上を組み合わせて使用することができる。
これらの具体例としては、以下が例示できる。
トリクロロメチル−s−トリアジン類として、2−(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(フラン−2−イル)エテニル]−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル]−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル]−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジンまたは2−(4−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン等;
ジアリールヨードニウム塩類として、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、フェニル,4−(2’−ヒドロキシ−1’−テトラデカオキシ)フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−(2’−ヒドロキシ−1’−テトラデカオキシ)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモナート、フェニル,4−(2’−ヒドロキシ−1’−テトラデカオキシ)フェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート等;
トリアリールスルホニウム塩類として、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナートまたは4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート等;
第四級アンモニウム塩類として、テトラメチルアンモニウムブチルトリス(2,6−ジフルオロフェニル)ボレート、テトラメチルアンモニウムヘキシルトリス(p−クロロフェニル)ボレート、テトラメチルアンモニウムヘキシルトリス(3−トリフルオロメチルフェニル)ボレート、ベンジルジメチルフェニルアンモニウムブチルトリス(2,6−ジフルオロフェニル)ボレート、ベンジルジメチルフェニルアンモニウムヘキシルトリス(p−クロロフェニル)ボレート、ベンジルジメチルフェニルアンモニウムヘキシルトリス(3−トリフルオロメチルフェニル)ボレート等;
ジアゾメタン誘導体として、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(t−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン等;
イミドスルホネート誘導体として、トリフルオロメチルスルホニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エンジカルボキシイミド、スクシンイミドトリフルオロメチルスルホネート、フタルイミドトリフルオロメチルスルホネート、N−ヒドロキシナフタルイミドメタンスルホネート、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドプロパンスルホネート等;
オキシムスルホネート化合物として、以下に示す化合物。
オキシムスルホネート化合物、すなわち、オキシムスルホネート残基を有する化合物としては、式(b1)で表されるオキシムスルホネート残基を含有する化合物が好ましく例示できる。
Figure 0005603223
(式(b1)中、R5は、アルキル基またはアリール基を表す。)
いずれの基も置換されてもよく、R5におけるアルキル基は直鎖状でも分岐状でも環状でもよい。許容される置換基は以下に説明する。
5のアルキル基としては、炭素数1〜10の、直鎖状または分岐状アルキル基が好ましい。R5のアルキル基は、炭素数6〜11のアリール基、炭素数1〜10のアルコキシ基、または、シクロアルキル基(7,7−ジメチル−2−オキソノルボルニル基などの有橋式脂環基を含む、好ましくはビシクロアルキル基等)で置換されてもよい。
5のアリール基としては、炭素数6〜11のアリール基が好ましく、フェニル基またはナフチル基がより好ましい。R5のアリール基は、低級アルキル基、アルコキシ基あるいはハロゲン原子で置換されてもよい。
前記式(b1)で表されるオキシムスルホネート残基を含有する化合物としては、式(OS−3)、式(OS−4)または式(OS−5)で表されるオキシムスルホネート化合物であることが好ましい。
Figure 0005603223
(式(OS−3)〜式(OS−5)中、R1はアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R2はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表し、R6はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、スルホン酸基、アミノスルホニル基またはアルコキシスルホニル基を表し、XはOまたはSを表し、nは1または2を表し、mは0〜6の整数を表す。)
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、R1におけるアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基は、置換基を有していてもよい。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、R1におけるアルキル基としては、置換基を有していてもよい総炭素数1〜30のアルキル基であることが好ましい。
1におけるアルキル基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基が挙げられる。
1におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロヘキシル基、ベンジル基が挙げられる。
また、前記式(OS−3)〜(OS−5)中、R1におけるアリール基としては、置換基を有してもよい総炭素数6〜30のアリール基が好ましい。
1におけるアリール基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、スルホン酸基、アミノスルホニル基、アルコキシスルホニル基が挙げられる。
1におけるアリール基としては、フェニル基、p−メチルフェニル基、p−クロロフェニル基、ペンタクロロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、o−メトキシフェニル基、p−フェノキシフェニル基が挙げられる。
また、前記式(OS−3)〜(OS−5)中、R1におけるヘテロアリール基としては、置換基を有してもよい総炭素数4〜30のヘテロアリール基が好ましい。
1におけるヘテロアリール基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、スルホン酸基、アミノスルホニル基、アルコキシスルホニル基が挙げられる。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、R1におけるヘテロアリール基は、少なくとも1つの環が複素芳香環であればよく、例えば、複素芳香環とベンゼン環とが縮環していてもよい。
1におけるヘテロアリール基としては、置換基を有していてもよい、チオフェン環、ピロール環、チアゾール環、イミダゾール環、フラン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾチアゾール環、および、ベンゾイミダゾール環よりなる群から選ばれた環から1つの水素原子を除いた基が挙げられる。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、R2は、水素原子、アルキル基またはアリール基であることが好ましく、水素原子またはアルキル基であることがより好ましい。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、化合物中に2以上存在するR2のうち、1つまたは2つがアルキル基、アリール基またはハロゲン原子であることが好ましく、1つがアルキル基、アリール基またはハロゲン原子であることがより好ましく、1つがアルキル基であり、かつ残りが水素原子であることが特に好ましい。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、R2におけるアルキル基またはアリール基は、置換基を有していてもよい。
2におけるアルキル基またはアリール基が有していてもよい置換基としては、前記R1におけるアルキル基またはアリール基が有していてもよい置換基と同様の基が例示できる。
2におけるアルキル基としては、置換基を有してもよい総炭素数1〜12のアルキル基であることが好ましく、置換基を有してもよい総炭素数1〜6のアルキル基であることがより好ましい。
2におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、n−ヘキシル基、アリル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、メトキシメチル基、ベンジル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、n−ヘキシル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基が更に好ましく、メチル基が好ましい。
2におけるアリール基としては、置換基を有してもよい総炭素数6〜30のアリール基であることが好ましい。
2におけるアリール基として具体的には、フェニル基、p−メチルフェニル基、o−クロロフェニル基、p−クロロフェニル基、o−メトキシフェニル基、p−フェノキシフェニル基が好ましい。
2におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
これらの中でも、塩素原子、臭素原子が好ましい。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、XはOまたはSを表し、Oであることが好ましい。
式(OS−3)〜(OS−5)において、Xを環員として含む環は、5員環または6員環である。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、nは1または2を表し、XがOである場合、nは1であることが好ましく、また、XがSである場合、nは2であることが好ましい。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、R6におけるアルキル基およびアルキルオキシ基は、置換基を有していてもよい。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、R6におけるアルキル基としては、置換基を有していてもよい総炭素数1〜30のアルキル基であることが好ましい。
6におけるアルキル基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基が挙げられる。
6におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロヘキシル基、ベンジル基が好ましい。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、R6におけるアルキルオキシ基としては、置換基を有してもよい総炭素数1〜30のアルキルオキシ基であることが好ましい。
6におけるアルキルオキシ基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基が挙げられる。
6におけるアルキルオキシ基としては、メチルオキシ基、エチルオキシ基、ブチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、フェノキシエチルオキシ基、トリクロロメチルオキシ基、または、エトキシエチルオキシ基が好ましい。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、R6におけるアミノスルホニル基としては、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、メチルフェニルアミノスルホニル基、アミノスルホニル基が挙げられる。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、R6におけるアルコキシスルホニル基としては、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、プロピルオキシスルホニル基、ブチルオキシスルホニル基が挙げられる。
また、前記式(OS−3)〜(OS−5)中、mは0〜6の整数を表し、0〜2の整数であることが好ましく、0または1であることがより好ましく、0であることが特に好ましい。
また、前記式(b1)で表されるオキシムスルホネート残基を含有する化合物は、下記式(OS−6)〜(OS−11)のいずれかで表されるオキシムスルホネート化合物であることが特に好ましい。
Figure 0005603223
(式(OS−6)〜(OS−11)中、R1はアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R7は、水素原子または臭素原子を表し、R8は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、クロロメチル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基、メトキシメチル基、フェニル基またはクロロフェニル基を表し、R9は水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはメトキシ基を表し、R10は水素原子またはメチル基を表す。)
式(OS−6)〜(OS−11)におけるR1は、前記式(OS−3)〜(OS−5)におけるR1と同義であり、好ましい態様も同様である。
式(OS−6)におけるR7は、水素原子または臭素原子を表し、水素原子であることが好ましい。
式(OS−6)〜(OS−11)におけるR8は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、クロロメチル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基、メトキシメチル基、フェニル基またはクロロフェニル基を表し、炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子またはフェニル基であることが好ましく、炭素数1〜8のアルキル基であることがより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基であることが更に好ましく、メチル基であることが特に好ましい。
式(OS−8)および式(OS−9)におけるR9は、水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはメトキシ基を表し、水素原子であることが好ましい。
式(OS−8)〜(OS−11)におけるR10は、水素原子またはメチル基を表し、水素原子であることが好ましい。
また、前記オキシムスルホネート化合物において、オキシムの立体構造(E,Z)については、どちらか一方であっても、混合物であってもよい。
前記式(OS−3)〜式(OS−5)で表されるオキシムスルホネート化合物の具体例としては、下記例示化合物が挙げられるが、本発明は、これらに限定されるものではない。
Figure 0005603223
Figure 0005603223
Figure 0005603223
Figure 0005603223
Figure 0005603223
Figure 0005603223
Figure 0005603223
式(b1)で表されるオキシムスルホネート残基を含有する上記化合物としては、式(OS−1)で表される化合物であることも好ましい。
Figure 0005603223
(式(OS−1)中、R1は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホ基、シアノ基、アリール基、または、ヘテロアリール基を表す。R2は、アルキル基、または、アリール基を表す。)
Xは−O−、−S−、−NH−、−NR5−、−CH2−、−CR6H−、または、−CR67−を表し、R5〜R7はアルキル基、または、アリール基を表す。
21〜R24は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アミノ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アミド基、スルホ基、シアノ基、または、アリール基を表す。R21〜R24のうち2つは、それぞれ互いに結合して環を形成してもよい。
21〜R24としては、水素原子、ハロゲン原子、および、アルキル基が好ましく、また、R21〜R24のうち少なくとも2つが互いに結合してアリール基を形成する態様もまた、好ましく挙げられる。中でも、R21〜R24がいずれも水素原子である態様が感度の観点から好ましい。
既述の官能基は、いずれも、更に置換基を有していてもよい。
前記式(OS−1)で表される化合物は、下記式(OS−2)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 0005603223
前記式(OS−2)中、R1、R2、R21〜R24は、それぞれ式(OS−1)におけるのと同義であり、好ましい例もまた同様である。
これらの中でも、式(OS−1)および式(OS−2)におけるR1がシアノ基、または、
アリール基である態様がより好ましく、式(OS−2)で表され、R1がシアノ基、フェ
ニル基またはナフチル基である態様が最も好ましい。
また、前記オキシムスルホネート化合物において、オキシムやベンゾチアゾール環の立体構造(E,Z等)についてはそれぞれ、どちらか一方であっても、混合物であってもよい。
以下に、本発明に好適に用いうる式(OS−1)で表される化合物の具体例(例示化合物b−1〜b−34)を示すが、本発明はこれに限定されない。なお、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Bnはベンジル基を表し、Phはフェニル基を表す。
Figure 0005603223
Figure 0005603223
Figure 0005603223
Figure 0005603223
上記化合物の中でも、感度と安定性との両立の観点から、b−9、b−16、b−31、b−33が好ましい。
式(b1)で表されるオキシムスルホネート残基を含有する上記化合物は、下記式(b2)で表されるオキシムスルホネート化合物であってもよい。
Figure 0005603223
(式(b2)中、R5は、アルキル基またはアリール基を表し、Xは、アルキル基、アル
コキシ基、または、ハロゲン原子を表し、mは、0〜3の整数を表し、mが2または3であるとき、複数のXは同一でも異なっていてもよい。)
Xとしてのアルキル基は、炭素数1〜4の直鎖状または分岐状アルキル基が好ましい。
Xとしてのアルコキシ基は、炭素数1〜4の直鎖状または分岐状アルコキシ基が好ましい。
Xとしてのハロゲン原子は、塩素原子またはフッ素原子が好ましい。
mは、0または1が好ましい。
式(b2)中、mが1であり、Xがメチル基であり、Xの置換位置がオルト位であり、R5が炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、7,7−ジメチル−2−オキソノルボルニルメチル基、またはp−トルイル基である化合物が特に好ましい。
式(b1)で表されるオキシムスルホネート残基を含有する化合物は、式(b3)で表されるオキシムスルホネート化合物であってもよい。
Figure 0005603223
(式(b3)中、R5は式(b1)におけるR5と同義であり、X’は、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基またはニトロ基を表し、Lは0〜5の整数を表す。)
式(b3)におけるR5としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−オクチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロ−n−ブチル基、p−トリル基、4−クロロフェニル基またはペンタフルオロフェニル基が好ましく、n−オクチル基が特に好ましい。
X’としては、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基がより好ましい。
Lとしては、0〜2が好ましく、0〜1が特に好ましい。
式(b3)で表される化合物の具体例としては、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−(n−プロピルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−(4−トルエンスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−〔(メチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル、α−〔(エチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル、α−〔(n−プロピルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル、α−〔(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル、α−〔(4−トルエンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリルを挙げることができる。
好ましいオキシムスルホネート化合物の具体例としては、下記化合物(i)〜(viii)等が挙げられ、1種単独で使用したり、または、2種類以上を併用することができる。化合物(i)〜(viii)は、市販品として、入手することができる。また、他の種類の感放射線酸発生剤(B)と組み合わせて使用することもできる。
Figure 0005603223
本発明の感光性樹脂組成物において、感放射線酸発生剤(B)は、樹脂成分100重量部に対して、0.1〜10重量部使用することが好ましく、0.5〜10重量部使用することがより好ましい。
架橋剤(C)
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じ、架橋剤(C)を含有することが好ましい。架橋剤(C)としては、例えば、以下に述べる分子内に2個以上のエポキシ基またはオキセタニル基を有する化合物、アルコキシメチル基含有架橋剤、少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物を添加することができる。架橋剤(C)を添加することにより、硬化膜をより強固な膜とすることができる。架橋剤としては以下のものを添加することができる。
<分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物>
分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等を挙げることができる。
これらは市販品として入手できる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、JER827、JER828、JER834、JER1001、JER1002、JER1003、JER1055、JER1007、JER1009、JER1010(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、EPICLON860、EPICLON1050、EPICLON1051、EPICLON1055(以上、DIC(株)製)等が、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、JER806、JER807、JER4004、JER4005、JER4007、JER4010(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、EPICLON830、EPICLON835(以上、DIC(株)製)、LCE−21、RE−602S(以上、日本化薬(株)製)、等が、フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、JER152、JER154、JER157S65、JER157S70(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、EPICLON N−740、EPICLON N−740、EPICLON N−770、EPICLON N−775(以上、DIC(株)製)等が、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、EPICLON N−660、EPICLON N−665、EPICLON N−670、EPICLON N−673、EPICLON N−680、EPICLON N−690、EPICLON N−695(以上、DIC(株)製)、EOCN−1020(以上、日本化薬(株)製)等が、脂肪族エポキシ樹脂としては、ADEKA RESIN EP−4080S、同 EP−4085S、同 EP−4088S(以上、(株)ADEKA製)、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085、EHPE3150、EPOLEAD PB 3600、同 PB 4700(以上、ダイセル化学工業(株)製)等が挙げられる。その他にも、ADEKA RESIN EP−4000S、同 EP−4003S、同 EP−4010S、同 EP−4011S(以上、(株)ADEKA製)、NC−2000、NC−3000、NC−7300、XD−1000、EPPN−501、EPPN−502(以上、(株)ADEKA製)等が挙げられる。これらは1種単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの中で好ましいものとしては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂が挙げられる。特にビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂が好ましい。
<分子内に2個以上のオキセタニル基を有する化合物>
分子内に2個以上のオキセタニル基を有する化合物の具体例として、OXT−121、OXT−221、OX−SQ、PNOX(以上、東亞合成(株)製)を用いることができる。
エポキシ基またはオキセタニル基を有する化合物の感光性樹脂組成物への添加量は樹脂成分の総量を100重量部としたとき、1〜50重量部が好ましく、3〜30重量部がより好ましい。
<アルコキシメチル基含有架橋剤>
アルコキシメチル基含有架橋剤としては、アルコキシメチル化メラミン、アルコキシメチル化ベンゾグアナミン、アルコキシメチル化グリコールウリルおよびアルコキシメチル化尿素等が好ましい。これらは、それぞれメチロール化メラミン、メチロール化ベンゾグアナミン、メチロール化グリコールウリル、または、メチロール化尿素のメチロール基をアルコキシメチル基に変換することにより得られる。このアルコキシメチル基の種類については特に限定されるものではなく、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基等を挙げることができるが、アウトガスの発生量の観点から、特にメトキシメチル基が好ましい。これらの架橋性化合物のうち、アルコキシメチル化メラミン、アルコキシメチル化ベンゾグアナミン、アルコキシメチル化グリコールウリルが好ましい架橋性化合物として挙げられ、透明性の観点から、アルコキシメチル化グリコールウリルが特に好ましい。
これらアルコキシメチル基含有架橋剤は、市販品として入手可能であり、例えば、サイメル300、301、303、370、325、327、701、266、267、238、1141、272、202、1156、1158、1123、1170、1174、UFR65、300(以上、三井サイアナミッド(株)製)、ニカラックMX−750、−032、−706、−708、−40、−31、−270、−280、−290、ニカラックMS−11、ニカラックMW−30HM、−100LM、−390、(以上、(株)三和ケミカル製)などを好ましく使用することができる。
本発明の感光性樹脂組成物にアルコキシメチル基含有架橋剤を用いる場合のアルコキシメチル基含有架橋剤の添加量は、樹脂成分100重量部に対して、0.05〜50重量部であることが好ましく、0.5〜10重量部であることがより好ましい。この範囲で添加することにより、現像時の好ましいアルカリ溶解性と、硬化後の膜の優れた耐溶剤性が得られる。
<少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物>
少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物としては、単官能(メタ)アクリレート、2官能(メタ)アクリレート、3官能以上の(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート化合物を好適に用いることができる。
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレートなどが挙げられる。
2官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレングリコール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレートなどが挙げられる。
3官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイロキシエチル)フォスフェート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらの少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物は、1種単独または2種以上を組み合わせて用いられる。
本発明の感光性樹脂組成物における少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物の使用割合は、樹脂成分100重量部に対して、50重量部以下であることが好ましく、30重量部以下であることがより好ましい。このような割合で少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物を含有させることにより、本発明の感光性樹脂組成物から得られる絶縁膜の耐熱性および表面硬度等を向上させることができる。少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物を加える場合には、(J)熱ラジカル発生剤を添加することが好ましい。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、質量換算で、全固形分に対し、少なくとも前記感放射線酸発生剤(B)を0.1質量%〜10質量%の範囲で含み、かつ、樹脂(A)を合計で40質量%〜95質量%の範囲で含むことが好ましい。さらに、全固形分に対し、樹脂(A)を合計で40質量%〜95質量%の範囲で含み、感放射線酸発生剤(B)を0.1質量〜10質量%の範囲で含み、かつ、架橋剤(C)を3質量〜40質量%の範囲で含むことがより好ましい。
(D)溶剤
本発明の感光性樹脂組成物は、通常、(D)溶剤を含有する。本発明の感光性樹脂組成物は、必須成分、好ましい成分、任意の成分を(D)溶剤に溶解した溶液として調製されることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物に使用される(D)溶剤としては、公知の溶剤を用いることができ、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、エステル類、ケトン類、アミド類、ラクトン類等が例示できる。
本発明の感光性樹脂組成物に使用される(D)溶剤としては、例えば、
(D−1)エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;
(D−2)エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル等のエチレングリコールジアルキルエーテル類;
(D−3)エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
(D−4)プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
(D−5)プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;
(D−6)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
(D−7)ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類;
(D−8)ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
(D−9)ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のジプロピレングリコールモノアルキルエーテル類; (コ)ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルメチルエーテル等のジプロピレングリコールジアルキルエーテル類;
(D−10)ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
(D−11)乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸イソプロピル、乳酸n−ブチル、乳酸イソブチル、乳酸n−アミル、乳酸イソアミル等の乳酸エステル類;
(D−12)酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸イソアミル、酢酸n−ヘキシル、酢酸2−エチルヘキシル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−プロピル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸イソプロピル、酪酸n−ブチル、酪酸イソブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;
(D−13)ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸エチル、メトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;
(D−14)メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;
(D−15)N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;
(D−16)γ−ブチロラクトン等のラクトン類等を挙げることができる。
また、これらの溶剤にさらに必要に応じて、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナール、ベンジルアルコール、アニソール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等の溶剤を添加することもできる。これら溶剤は、1種単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。本発明に用いることができる溶剤は、1種単独、または、2種を併用することが好ましく、2種を併用することがより好ましく、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類とジエチレングリコールジアルキルエーテル類とを併用することがさらに好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物における(D)溶剤の含有量は、樹脂成分100重量部当たり、50〜3,000重量部であることが好ましく、100〜2,000重量部であることがより好ましく、150〜1,500重量部であることがさらに好ましい。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、上記成分に加えて、密着改良剤、塩基性化合物、界面活性剤、可塑剤、および、熱ラジカル発生剤、酸化防止剤、並びに、熱酸発生剤、紫外線吸収剤、増粘剤、および、有機または無機の沈殿防止剤などの公知の添加剤を加えることができる。
(E)密着改良剤
本発明の感光性樹脂組成物は、(E)密着改良剤を含有してもよい。本発明の感光性樹脂組成物に用いることができる(E)密着改良剤は、基材となる無機物、例えば、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン等のシリコン化合物、金、銅、アルミニウム等の金属と絶縁膜との密着性を向上させる化合物である。具体的には、シランカップリング剤、チオール系化合物等が挙げられる。本発明で使用される(E)密着改良剤としてのシランカップリング剤は、界面の改質を目的とするものであり、特に限定することなく、公知のものを使用することができる。
好ましいシランカップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリアコキシシラン、γ−グリシドキシプロピルアルキルジアルコキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルアルキルジアルコキシシラン、γ−クロロプロピルトリアルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリアルコキシシラン、ビニルトリアルコキシシランが挙げられる。これらのうち、γ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシランやγ−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシランがより好ましく、γ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシランがさらに好ましい。これらは1種単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。これらは基板との密着性の向上に有効であるとともに、基板とのテーパー角の調整にも有効である。
本発明の感光性樹脂組成物における(E)密着改良剤の含有量は、樹脂成分100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、0.5〜10重量部がより好ましい。
(G)塩基性化合物
本発明の感光性樹脂組成物は、(G)塩基性化合物を含有してもよい。(G)塩基性化合物としては、化学増幅レジストで用いられるものの中から任意に選択して使用することができる。例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、複素環式アミン、第四級アンモニウムヒドロキシド、カルボン酸の第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
脂肪族アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミンなどが挙げられる。
芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、ベンジルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミンなどが挙げられる。
複素環式アミンとしては、例えば、ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、N−メチル−4−フェニルピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、8−オキシキノリン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.3.0]−7−ウンデセンなどが挙げられる。
第四級アンモニウムヒドロキシドとしては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムヒドロキシドなどが挙げられる。
カルボン酸の第四級アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラメチルアンモニウムベンゾエート、テトラ−n−ブチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムベンゾエートなどが挙げられる。
本発明に用いることができる塩基性化合物は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよいが、2種以上を併用することが好ましく、2種を併用することがより好ましく、複素環式アミンを2種併用することがさらに好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物における(G)塩基性化合物の含有量は、樹脂成分100重量部に対して、0.001〜1重量部であることが好ましく、0.005〜0.2重量部であることがより好ましい。
(H)界面活性剤
本発明の感光性樹脂組成物は、(H)界面活性剤を含有してもよい。(H)界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、または、両性のいずれでも使用することができるが、好ましい界面活性剤はノニオン系界面活性剤である。
ノニオン系界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレン高級アルキルエーテル類、ポリオキシエチレン高級アルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレングリコールの高級脂肪酸ジエステル類、シリコーン系、フッ素系界面活性剤を挙げることができる。また、以下商品名で、KP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄社化学(株)製)、エフトップ(JEMCO社製)、メガファック(DIC(株)製)、フロラード(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード、サーフロン(旭硝子(株)製)、PolyFox(OMNOVA社製)等の各シリーズを挙げることができる。
また、界面活性剤として、下記式(1)で表される構造単位Aおよび構造単位Bを含み、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒とした場合のゲルパーミエーションクロマトグラフィで測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が1,000以上10,000以下である共重合体を好ましい例として挙げることができる。
Figure 0005603223
(式(1)中、R1およびR3はそれぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素
数1以上4以下の直鎖アルキレン基を表し、R4は水素原子または炭素数1以上4以下のア
ルキル基を表し、Lは炭素数3以上6以下のアルキレン基を表し、pおよびqは重合比を表す重量百分率であり、pは10重量%以上80重量%以下の数値を表し、qは20重量%以上90重量%以下の数値を表し、rは1以上18以下の整数を表し、nは1以上10以下の整数を表す。)
前記Lは、下記式(2)で表される分岐アルキレン基であることが好ましい。式(2)におけるR5は、炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、相溶性と被塗布面に対する濡れ性の点で、炭素数1以上3以下のアルキル基が好ましく、炭素数2または3のアルキル基がより好ましい。pとqとの和(p+q)は、p+q=100、すなわち、100重量%であることが好ましい。
Figure 0005603223
前記共重合体の重量平均分子量(Mw)は、1,500以上5,000以下がより好ましい。
これらの界面活性剤は、1種単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の感光性樹脂組成物における(H)界面活性剤の添加量は、樹脂成分100重量部に対して、10重量部以下であることが好ましく、0.01〜10重量部であることがより好ましく、0.01〜1重量部であることがさらに好ましい。
(I)可塑剤
本発明の感光性樹脂組成物は、(I)可塑剤を含有してもよい。(I)可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジメチルグリセリンフタレート、酒石酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、トリアセチルグリセリンなどが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物における(I)可塑剤の添加量は、樹脂成分100重量部に対して、0.1〜30重量部であることが好ましく、1〜10重量部であることがより好ましい。
(J)熱ラジカル発生剤
本発明の感光性樹脂組成物は、(J)熱ラジカル発生剤を含んでいてもよく、前述の少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物のようなエチレン性不飽和化合物を含有する場合、(J)熱ラジカル発生剤を含有することが好ましい。本発明における熱ラジカル発生剤としては、公知の熱ラジカル発生剤を用いることができる。
熱ラジカル発生剤は、熱のエネルギーによってラジカルを発生し、重合性化合物の重合反応を開始または促進させる化合物である。熱ラジカル発生剤を添加することによって、得られた硬化膜がより強靭になり、耐熱性、耐溶剤性が向上する場合がある。
好ましい熱ラジカル発生剤としては、芳香族ケトン類、オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、アゾ系化合物、ビベンジル化合物等が挙げられる。(J)熱ラジカル発生剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用することも可能である。
本発明の感光性樹脂組成物における(J)熱ラジカル発生剤の添加量は、膜物性向上の観点から、(A)重合体を100重量部としたとき、0.01〜50重量部が好ましく、0.1〜20重量部がより好ましく、0.5〜10重量部であることが最も好ましい。
(K)酸化防止剤
本発明の感光性樹脂組成物は、(K)酸化防止剤を含有してもよい。(K)酸化防止剤としては、公知の酸化防止剤を含有することができる。(K)酸化防止剤を添加することにより、硬化膜の着色を防止できる、または、分解による膜厚減少を低減でき、また、耐熱透明性に優れるという利点がある。
このような酸化防止剤としては、例えば、リン系酸化防止剤、ヒドラジド類、ヒンダードアミン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、糖類、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体などを挙げることができる。これらの中では、硬化膜の着色、膜厚減少の観点から特にフェノール系酸化防止剤が好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
フェノール系酸化防止剤の市販品としては、例えば、アデカスタブAO−60、アデカスタブAO−80(以上、(株)ADEKA製)、イルガノックス1098(チバジャパン(株)製)が挙げられる。
(K)酸化防止剤の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分に対して、0.1〜6質量%であることが好ましく、0.2〜5質量%であることがより好ましく、0.5〜4質量%であることが特に好ましい。この範囲にすることで、形成された膜の十分な透明性が得られ、且つ、パターン形成時の感度も良好となる。
また、酸化防止剤以外の添加剤として、“高分子添加剤の新展開((株)日刊工業新聞社)”に記載の各種紫外線吸収剤や、金属不活性化剤等を本発明の感光性樹脂組成物に添加してもよい。
<増感剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、感放射線酸発生剤(B)との組み合わせにおいて、その分解を促進させるために、増感剤を含有することが好ましい。増感剤は、活性光線または放射線を吸収して電子励起状態となる。電子励起状態となった増感剤は、光酸発生剤と接触して、電子移動、エネルギー移動、発熱などの作用が生じる。これにより光酸発生剤は化学変化を起こして分解し、酸を生成する。好ましい増感剤の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nmの波長域のいずれかに吸収波長を有する化合物を挙げることができる。
多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン、アントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン,3,7−ジメトキシアントラセン、9,10−ジプロピルオキシアントラセン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、キサントン類(例えば、キサントン、チオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、ローダシアニン類、オキソノール類、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アクリドン類(例えば、アクリドン、10−ブチル−2−クロロアクリドン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、スチリル類、ベーススチリル類(例えば、2−[2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]エテニル]ベンゾオキサゾール)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ4−メチルクマリン、7−ヒドロキシ4−メチルクマリン、2,3,6,7−テトラヒドロ−9−メチル−1H,5H,11H[1]ベンゾピラノ[6,7,8−ij]キノリジン−11−ノン)。
これら増感剤の中でも、多核芳香族類、アクリドン類、スチリル類、ベーススチリル類、クマリン類が好ましく、多核芳香族類がより好ましい。多核芳香族類の中でもアントラセン誘導体が最も好ましい。
(硬化膜の形成方法)
次に、本発明の硬化膜の形成方法を説明する。
本発明の硬化膜の形成方法は、以下の(1)〜(5)の工程を含むことを特徴とする。
(1)本発明の感光性樹脂組成物を基板上に適用する工程
(2)適用された感光性樹脂組成物から溶剤を除去する工程
(3)活性光線により露光する工程
(4)水性現像液により現像する工程
(5)熱硬化する工程(ポストベーク工程)
以下に各工程を順に説明する。
(1)の適用工程では、本発明の感光性樹脂組成物を基板上に適用(通常は、塗布)して溶剤を含む湿潤膜とする。
加熱工程の前に活性光線を全面照射する工程を加えると、活性光線の照射により発生する酸により架橋反応を促進することができる。
次に、本発明のポジ型感光性樹脂組成物を用いた硬化膜の形成方法を具体的に説明する。
(1)の溶剤除去工程では、適用された上記の膜から、減圧(バキューム)および/または加熱により、溶剤を除去して基板上に乾燥膜を形成させる。
(3)の露光工程では、得られた塗膜に波長300nm以上450nm以下の活性光線を照射する。この工程では、(B)光酸発生剤が分解し酸が発生する。発生した酸の触媒作用により、(A)共重合体中に含まれる酸分解性基が加水分解されて、カルボキシ基またはフェノール性水酸基が生成する。得られた膜に活性光線を照射することにより、光酸発生剤が分解し酸が発生する。発生した酸の触媒作用により、樹脂(A)中に含まれる一般式(1)で表される構成単位中の酸解離性基が、加水分解反応により解離し、カルボキシル基が生成する。次にアルカリ現像液を用いて現像することにより、アルカリ現像液に溶解しやすいカルボキシル基を有する樹脂を含む露光部を除去し、ポジ画像が形成する。
この加水分解反応の反応式を以下に示す。
Figure 0005603223
酸触媒の生成した領域において、上記の加水分解反応を加速させるために、必要に応じて、露光後加熱処理:Post Exposure Bake(以下、「PEB」ともいう。)を行うことができる。PEBにより、酸分解性基からのカルボキシ基またはフェノール性水酸基の生成を促進させることができる。
本発明における式(a1−1)で表されるモノマー単位中の酸分解性基は、酸分解の活性化エネルギーが低く、露光による酸発生剤由来の酸により容易に分解し、カルボキシ基またはフェノール性水酸基を生じるため、必ずしもPEBを行うことなく、現像によりポジ画像を形成することもできる。
なお、比較的低温でPEBを行うことにより、架橋反応を起こすことなく、酸分解性基の加水分解を促進することもできる。PEBを行う場合の温度は、30℃以上130℃以下であることが好ましく、40℃以上110℃以下がより好ましく、50℃以上80℃以下が特に好ましい。
(4)の現像工程では、遊離したカルボキシ基またはフェノール性水酸基を有する共重合体をアルカリ性現像液を用いて現像する。アルカリ性現像液に溶解しやすいカルボキシ基またはフェノール性水酸基を有する樹脂組成物を含む露光部領域を除去することにより、ポジ画像が形成する。
(5)のポストベーク工程において、得られたポジ画像を加熱することにより、モノマー単位(a1)中の酸分解性基を熱分解しカルボキシ基またはフェノール性水酸基を生成させ、モノマー単位(a2)の架橋基と架橋させることにより、硬化膜を形成することができる。この加熱は、150℃以上の高温に加熱することが好ましく、180〜250℃に加熱することがより好ましく、200〜250℃に加熱することが特に好ましい。加熱時間は、加熱温度などにより適宜設定できるが、10〜90分の範囲内とすることが好ましい。
ポストベーク工程の前に活性光線、好ましくは紫外線を現像パターンに全面照射する工程を加えると、活性光線照射により発生する酸により架橋反応を促進することができる。
次に、本発明の感光性樹脂組成物を用いた硬化膜の形成方法を具体的に説明する。
<感光性樹脂組成物の調製方法>
各種成分を所定の割合でかつ任意の方法で混合し、撹拌溶解して感光性樹脂組成物を調製する。例えば、それぞれの成分を予め溶剤に溶解させた溶液とした後、これらを所定の割合で混合して樹脂組成物を調製することもできる。以上のように調製した組成物溶液は、孔径0.2μmのフィルター等を用いてろ過した後に、使用に供することもできる。
<適用工程および溶剤除去工程>
感光性樹脂組成物を、所定の基板に適用し、減圧および/または加熱(プリベーク)により溶剤を除去することにより、所望の乾燥塗膜を形成することができる。前記の基板としては、例えば液晶表示素子の製造においては、偏光板、さらに必要に応じてブラックマトリックス層、カラーフィルター層を設け、さらに透明導電回路層を設けたガラス板などが例示できる。基板への適用方法は特に限定されず、例えば、スリットコート法、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法等の方法を用いることができる。中でもスリットコート法が大型基板に適するという観点で好ましい。大型基板で製造すると生産性が高く好ましい。ここで大型基板とは、各辺が1m以上の大きさの基板をいう。
また、(2)溶剤除去工程の加熱条件は、未露光部における樹脂成分中のモノマー単位(a1)において酸分解性基が分解して、樹脂成分をアルカリ現像液に可溶性としない範囲であり、各成分の種類や配合比によっても異なるが、好ましくは80〜130℃で30〜120秒間程度である。
<露光工程および現像工程(パターン形成方法)>
露光工程では、塗膜を設けた基板に所定のパターンを有するマスクを介して、活性光線を照射する。露光工程の後、必要に応じて加熱処理(PEB)を行った後、現像工程では、アルカリ性現像液を用いて露光部領域を除去して画像パターンを形成する。
活性光線による露光には、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、LED光源、エキシマレーザー発生装置などを用いることができ、g線(436nm)、i線(365nm)、h線(405nm)などの波長300nm以上450nm以下の波長を有する活性光線が好ましく使用できる。また、必要に応じて長波長カットフィルター、短波長カットフィルター、バンドパスフィルターのような分光フィルターを通して照射光を調整することもできる。
現像工程で使用する現像液には、塩基性化合物が含まれることが好ましい。塩基性化合物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩類;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド等のアンモニウムヒドロキシド類;ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムなどの水溶液を使用することができる。また、上記アルカリ類の水溶液にメタノールやエタノールなどの水溶性有機溶剤や界面活性剤を適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。
現像液のpHは、好ましくは10.0〜14.0である。
現像時間は、好ましくは30〜180秒間であり、また、現像の手法は液盛り法、ディップ法等の何れでもよい。現像後は、流水洗浄を30〜90秒間行い、所望のパターンを形成させることができる。
<ポストベーク工程(架橋工程)>
現像により得られた未露光領域に対応するパターンについて、ホットプレートやオーブン等の加熱装置を用いて、所定の温度、例えば180〜250℃で所定の時間、例えばホットプレート上なら5〜60分間、オーブンならば30〜90分間、加熱処理をすることにより、樹脂成分における酸分解性基を分解して、カルボキシ基またはフェノール性水酸基を発生させ、架橋性基と反応させて架橋させることにより、耐熱性、硬度等に優れた保護膜や層間絶縁膜を形成することができる。また、加熱処理を行う際は窒素雰囲気下で行うことにより透明性を向上させることもできる。
なお、加熱処理に先立ち、パターンを形成した基板に活性光線により再露光した後、ポストベークすること(再露光/ポストベーク)により未露光部分に存在する(B)成分から酸を発生させ、架橋工程を促進する触媒として機能させることが好ましい。
すなわち、本発明の硬化膜の形成方法は、現像工程とポストベーク工程の間に、活性光線により再露光する再露光工程を含むことが好ましい。再露光工程における露光は、前記露光工程と同様の手段により行えばよいが、前記再露光工程では、基板の本発明の感光性樹脂組成物により膜が形成された側に対し、全面露光を行うことが好ましい。
再露光工程の好ましい露光量としては、100〜1,000mJ/cm2である。
本発明の感光性樹脂組成物により、絶縁性に優れ、高温でベークされた場合においても高い透明性を有する層間絶縁膜が得られる。本発明の感光性樹脂組成物を用いてなる層間絶縁膜は、高い透明性を有し、硬化膜物性に優れるため、有機EL表示装置や液晶表示装置の用途に有用である。
本発明の有機EL表示装置や液晶表示装置としては、前記本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成される平坦化膜や層間絶縁膜を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとる公知の各種有機EL表示装置や液晶表示装置を挙げることができる。
また、本発明の感光性樹脂組成物および本発明の硬化膜は、前記用途に限定されず種々の用途に使用することができる。例えば、平坦化膜や層間絶縁膜以外にも、カラーフィルターの保護膜や、液晶表示装置における液晶層の厚みを一定に保持するためのスペーサーや固体撮像素子においてカラーフィルター上に設けられるマイクロレンズ等に好適に用いることができる。
図1は、有機EL表示装置の一例の構成概念図を示す。ボトムエミッション型の有機EL表示装置における基板の模式的断面図を示し、平坦化膜4を有している。
ガラス基板6上にボトムゲート型のTFT1を形成し、このTFT1を覆う状態でSi34から成る絶縁膜3が形成されている。絶縁膜3に、ここでは図示を省略したコンタクトホールを形成した後、このコンタクトホールを介してTFT1に接続される配線2(高さ1.0μm)が絶縁膜3上に形成されている。配線2は、TFT1間または、後の工程で形成される有機EL素子とTFT1とを接続するためのものである。
さらに、配線2の形成による凹凸を平坦化するために、配線2による凹凸を埋め込む状態で絶縁膜3上に平坦化層4が形成されている。
平坦化膜4上には、ボトムエミッション型の有機EL素子が形成されている。すなわち、平坦化膜4上に、ITOからなる第一電極5が、コンタクトホール7を介して配線2に接続させて形成されている。また、第一電極5は、有機EL素子の陽極に相当する。
第一電極5の周縁を覆う形状の絶縁膜8が形成されており、この絶縁膜8を設けることによって、第一電極5とこの後の工程で形成する第二電極との間のショートを防止することができる。
さらに、図1には図示していないが、所望のパターンマスクを介して、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層を順次蒸着して設け、次いで、基板上方の全面にAlから成る第二電極を形成し、封止用ガラス板と紫外線硬化型エポキシ樹脂を用いて貼り合わせることで封止し、各有機EL素子にこれを駆動するためのTFT1が接続されてなるアクティブマトリックス型の有機EL表示装置が得られる。
図2は、アクティブマトリックス方式の液晶表示装置10の一例を示す概念的断面図である。このカラー液晶表示装置10は、背面にバックライトユニット12を有する液晶パネルであって、液晶パネルは、偏光フィルムが貼り付けられた2枚のガラス基板14,15の間に配置されたすべての画素に対応するTFT16の素子が配置されている。ガラス基板上に形成された各素子には、硬化膜17中に形成されたコンタクトホール18を通して、画素電極を形成するITO透明電極19が配線されている。ITO透明電極19の上には、液晶20の層とブラックマトリックスを配置したRGBカラーフィルター22が設けられている。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
<合成例1−一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位を構成するモノマーの合成例>
M−1:4−(4−ビニルフェニル)スルホニルブタン酸
1−1:エチル 4−(4−ブロモフェニル)スルホニルブチレートの合成
4−ブロモメルカプトフェノール(18.0g)のエタノール溶液にナトリウムエトキサイド(10.2g)とエチル4−ブロモブチレートを加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、希塩酸を加え酸性にした。酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣にヘキサンと酢酸エチルを加えスラリーした後、不溶物をろ過により除いた。ろ液を濃縮し、残渣を酢酸エチル(1000mL)に溶解し、水浴により冷却してmCPBA(50g)を加えた。反応混合物を飽和炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮後、氷浴下ヘキサンを加えることで結晶が析出する。ろ過、乾燥することでエチル4−(4−ブロモフェニル)スルホニルブチレートが得られた(21.5g、収率:64%)。
1−2:エチル 4−(4−ビニルフェニル)スルホニルブチレートの合成
アルゴン雰囲気下、エチル4−(4−ブロモフェニル)スルフォニルブチレート(17.8g)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.9g)、塩化リチウム(19.2g)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF、500mL)の混合物にトリブチルビニル錫(18.3mL)を加えた。90℃で1時間反応させた後、反応混合物を冷却し氷水浴に添加した。酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮後、残渣をカラムクロマトにより精製することで淡黄色液体として得た(12.1g、収率:71%)。
4−(4−ビニルフェニル)スルホニルブタン酸の合成
エチル4−(4−ビニルフェニル)スルホニルブチレート(13.4g)をメタノール(10mL)に溶解し2N水酸化ナトリウム水溶液(40mL)を加えた。反応混合物を室温3時間攪拌した。濃縮し水を加え溶解し、3N塩酸で酸性にすると、結晶が得られた。ろ過し、水で洗浄した後、酢酸エチルとテトラヒドロフラン(THF)の混合溶媒で溶解し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮し残渣を酢酸エチルで結晶化させ、ろ過、乾燥することで、4−(4−ビニルフェニル)スルホニルブタン酸M−1(8.2g、収率:68%)で得た。
S−19の合成
4−(4−ビニルフェニル)スルホニルブタン酸M−1(8.9g、0.035mol、和光純薬工業(株)製)を15℃に冷却しておき、カンファースルホン酸(0.16g、0.0007mol、和光純薬工業(株)製)添加した。その溶液に、2−ジヒドロピラン(2.45g、0.035mol、1.0当量、和光純薬工業(株)製)を滴下した。1時間撹拌した後に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥後、不溶物を濾過後40℃以下で減圧濃縮することでS−19(5.6g、収率:49%)を無色油状物として得た。
B−7の合成
2−ナフトール(10g)、クロロベンゼン(30mL)の懸濁溶液に塩化アルミニウム(10.6g)、2−クロロプロピオニルクロリド(10.1g)を添加し、混合液を40℃に加熱して2時間反応させた。氷冷下、反応液に4N HCl水溶液(60mL)を滴下し、酢酸エチル(50mL)を添加して分液した。有機層に炭酸カリウム(19.2g)を加え、40℃で1時間反応させた後、2NHCl水溶液(60mL)を添加して分液し、有機層を濃縮後、結晶をジイソプロピルエーテル(10mL)でリスラリーし、ろ過、乾燥してケトン化合物(6.5g)を得た。
得られたケトン化合物(3.0g)、メタノール(18mL)の懸濁溶液に酢酸(7.3g)、50重量%ヒドロキシルアミン水溶液(8.0g)を添加し、10時間加熱還流した。放冷後、水(50mL)を加え、析出した結晶をろ過、冷メタノール洗浄後、乾燥してオキシム化合物(2.4g)を得た。
得られたオキシム化合物(1.8g)をアセトン(20mL)に溶解させ、氷冷下トリエチルアミン(1.5g)、p−トルエンスルホニルクロリド(2.4g)を添加し、室温に昇温して1時間反応させた。反応液に水(50mL)を添加し、析出した結晶をろ過後、メタノール(20mL)でリスラリーし、ろ過、乾燥してB−8(2.3g)を得た。
なお、B−8の1H−NMRスペクトル(300MHz、CDCl3)は、δ=8.3(d,1H),8.0(d,2H),7.9(d,1H),7.8(d,1H),7.6(dd,1H),7.4(dd,1H)7.3(d,2H),7.1(d.1H),5.6(q,1H),2.4(s,3H),1.7(d,3H)であった。
B−8の合成
2−ナフトール(20g)をN,N−ジメチルアセトアミド(150mL)に溶解させ、炭酸カリウム(28.7g)、2−ブロモオクタン酸エチル(52.2g)を添加して100℃で2時間反応させた。反応液に水(300mL)、酢酸エチル(200mL)を添加して分液し、有機層を濃縮後、48重量%水酸化ナトリウム水溶液(23g)、エタノール(50mL)、水(50mL)を添加し、2時間反応させた。反応液を1N HCl水溶液(500mL)にあけ、析出した結晶をろ過、水洗してカルボン酸粗体を得た後、ポリリン酸30gを添加して170℃で30分反応させた。反応液を水(300mL)にあけ、酢酸エチル(300mL)を添加して分液し、有機層を濃縮した後シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、ケトン化合物(10g)を得た。
得られたケトン化合物(10.0g)、メタノール(100mL)の懸濁溶液に酢酸ナトリウム(30.6g)、塩酸ヒドロキシルアミン(25.9g)、硫酸マグネシウム(4.5g)を添加し、24時間加熱還流した。放冷後、水(150mL)、酢酸エチル(150mL)添加して分液し、有機層を水80mLで4回分液し、濃縮した後シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製してオキシム化合物(5.8g)を得た。
得られたオキシム(3.1g)に対し、A−1と同様にスルホネート化を行い、B−9(3.2g)を得た。
なお、B−91H−NMRスペクトル(300MHz、CDCl3)は、δ=8.3(d,1H),8.0(d,2H),7.9(d,1H),7.8(d,1H),7.6(dd,1H),7.5(dd,1H)7.3(d,2H),7.1(d.1H),5.6(dd,1H),2.4(s,3H),2.2(ddt,1H),1.9(ddt,1H),1.4〜1.2(m,8H),0.8(t,3H)であった。
B−9の合成
B−8におけるp−トルエンスルホニルクロリドの代わりにベンゼンスルホニルクロリドを用いた以外は、B−8と同様にしてB―10を合成した。
なお、B−8の1H−NMRスペクトル(300MHz、CDCl3)は、δ=8.3(d,1H),8.1(d,2H),7.9(d,1H),7.8(d,1H),7.7−7.5(m,4H),7.4(dd,1H),7.1(d.1H),5.6(q,1H),1.7(d,3H)であった。
上記S−19の合成例に従い、S−6、S−7、S−12、S−14、S−19、S−25、S−29、S−34も合成した。
<合成例2:樹脂の合成>
A−1の合成
3つ口フラスコに、ハイソルブEDM(41.8g、東邦化学工業製、)を入れ、窒素雰囲気下において70℃に昇温した。その溶液にS−19(19.46g)、メタクリル酸(MAA、3.44g、和光純薬工業製)、グリシジルメタクリレート(GMA、7.69g、和光純薬工業社製)、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA、5.21g、和光純薬製)、2,2‘−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル(V−65、2.34g、モノマーに対して5mol%、和光純薬工業製)を溶解させ、2時間かけて滴下した。滴下終了後4時間攪拌し、反応を終了させた。それにより、樹脂A−1を得た。
各モノマー種及びその使用量を下記表に記載のものに変更した以外は、樹脂A−1の合成と同様にして、下記樹脂をそれぞれ合成した。
Figure 0005603223
上記表中、MAEVEは、1−エトキシエチルメタクリレート(和光純薬工業製)を示し、StCO2EVEは、4−ビニルフェニルカルボン酸1−エトキシエチルエステルを、StCO2CHVEは、4−ビニルフェニルカルボン酸1−シクロヘキシルエチルエステルを、StCO2Hは、スチレンカルボン酸を、M−1は、4−(4−ビニルフェニル)スルホニルブタン酸を、AAは、アクリル酸(和光純薬工業製)を、ITAは、イタコン酸(和光純薬工業製)を、PHSは、4−ヒロドキシスチレンを、OXE−30は、3−エチル−3−オキセタニルメチルメタクリレート(大阪有機化学工業製)を、NBMAは、N−ブトキシメチルアクリルアミド(和光純薬工業製)を、GAAは、グリシジルアクリレート(和光純薬工業製)を、M100は、メタクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(ダイセル化学工業(株)製)を、A400は、アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(ダイセル化学工業(株)製)を、OXE−10は、3−エチル−3−オキセタニルメチルアクリレート(大阪有機化学工業製)を、BzMAは、ベンジルメタクリレート(和光純薬工業製)を、DCPMは、ジシクロペンタニルメタクリレート(FA−513M、日立化成製)を、Stは、スチレン(和光純薬工業製)を、CHMIは、N−シクロヘキシルマレイミド(和光純薬工業社製)を、V−601は、2,2−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル(和光純薬工業製)を、それぞれ示している。
<実施例および比較例の感光性樹脂組成物の調整>
下記に示す成分を混合し、固形分濃度が20重量%となるようにメチルエチルジグリコール(MEDG)で調整した。0.2μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターを用いてろ過して、ポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
Figure 0005603223
上記表で用いた各種成分の詳細は以下のとおりである。
(酸発生剤)
B1:CGI1397(BASF製)
B2:CGI1325(BASF製)
B3:CGI725(下記構造、BASF製)
B4:CGI725(下記構造、BASF製)
B5:PAI−1001(下記に示す構造、みどり化学(株)製)
B6:PAI−101(下記構造、みどり化学(株)製)
B7:下記構造の化合物(合成品)
B8:下記構造の化合物(合成品)
B9:下記構造の化合物(合成品)
(溶剤)
C1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
C2:ジエチレングリコールエチルメチルエーテル
(酸化防止剤)
D1:アデカスタブAO−60(下記構造、(株)ADEKA製)
(架橋剤)
E1:JER−157S70(多官能ノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量200〜220g/eq)、ジャパンエポキシレジン(株)製)
F3:KBM−403(下記構造、信越化学工業(株)製)
(界面活性剤)
H1:メガファックR−08(パーフルオロアルキル基含有ノニオン性界面活性剤、DIC(株)製)
(塩基性化合物)
G1:4−ジメチルアミノピリジン
G2:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン
(密着剤)
F3:KBM−403(下記構造、信越化学工業(株)製)
(増感剤)
I1:DBA(9,10−ジブトキシアントラセン、下記構造、川崎化成工業(株)製)
I2:DEA(9,10−ジエトキシアントラセン、下記構造、川崎化成工業(株)製)
Figure 0005603223
Figure 0005603223
<評価>
得られた組成物について、以下のように評価した。
<感度>
感度は、シリコン酸化膜を有するシリコンウエハ上に、各実施例および比較例の感光性樹脂組成物をスリット塗布した。その後、95℃で90秒間ホットプレート上においてプリベークして、膜厚3μmの塗膜を形成した。
次に、i線ステッパー(キャノン(株)製、FPA−3000i5+)を用いて、所定のマスクを介して露光した。露光後、0.4%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により23℃、80秒間、液盛り法で現像した後、超純水で1分間リンスした。これらの操作により10μmのラインアンドスペースを1:1で解像する時の最適露光量を感度とした。感度は、100mJ/cm2より低露光量の場合に、高感度であるといえる。
以下の基準に従って評価した。
A:20mJ/cm2未満
B:20mJ/cm2以上50mJ/cm2以下
C:50mJ/cm2を超える
<未露光の残膜率>
感度の評価と同様に形成した塗膜の現像後における未露光部の膜厚を、触針式の膜厚計にて測定し、同様に測定した初期膜厚に対する残存膜厚の比率を残膜率として評価した。すなわち、未露光部残膜率=現像後の膜厚(未露光部)÷現像前の膜厚(未露光部)×100(単位:100%)である。未露光部残膜率が、85%以上が実用範囲であり、良好であるといえる。
<透明性および耐熱透明性>
透明性および耐熱透明性の評価は、ガラス基板(コーニング1737、コーニング社製)上に感光性樹脂組成物溶液をスリット塗布した後、95℃で90秒間ホットプレート上において、プリベークし、膜厚3μmの塗膜を形成した。得られた塗膜に、キャノン(株)製、PLA−501F、露光機(超高圧水銀ランプ)で積算照射量が200mJ/cm2(照度:20mW/cm2)となるように露光し、その後、この基板をオーブンにて230℃で1時間加熱して硬化膜を得た。
このようにして得られた硬化膜のあるガラス基板の光線透過率を分光光度計(150−20型ダブルビーム、(株)日立製作所製)を用いて400〜800nmの範囲の波長で測定した。そのときの400nmの透過率の評価を、透明性の評価とした。
前記硬化膜のあるガラス基板を、さらに、オーブンにて230℃で2時間更に加熱した後、光線透過率を同様に測定し、耐熱透明性の評価とした。
透明性および耐熱透明の値が90%以上であれば、透明性および耐熱透明性が良好であるといえる。
<溶媒膨潤率の評価>
ガラス基板(コーニング1737、コーニング社製)上に、感光性樹脂組成物溶液をスリット塗布した後、95℃で90秒間ホットプレート上においてプリベークし、膜厚3μmの塗膜を形成した。得られた塗膜に、キャノン(株)製、PLA−501F露光機(超高圧水銀ランプ)で積算照射量が200mJ/cm2(照度:20mW/cm2)となるように露光し、その後、この基板をオーブンにて230℃で1時間加熱して硬化膜を得た。
この硬化膜について、モノエタノールアミン/ジメチルスルホキシド(DMSO)=70/30の溶液に6分間浸漬させて、その浸漬直後の膜厚を測定し、浸漬前の膜厚と比較することで膨潤率を算出した。
膨潤率(%)=浸漬後の膜厚(μm)/浸漬前の膜厚(μm)×100
この値が103%以下のとき、硬化膜の溶媒膨潤率は低く、良好であるといえる。
<ドライエッチング耐性(DE耐性)>
ガラス基板(コーニング1737、0.7mm厚、コーニング社製)上に、各感光性樹脂組成物をスリット塗布した後、90℃/120秒ホットプレート上で加熱により溶剤を除去し、膜厚3.0μmの感光性樹脂組成物層を形成した。
得られた感光性樹脂組成物層を、キヤノン(株)製、PLA−501F露光機(超高圧水銀ランプ)で積算照射量が100mJ/cm2(照度:20mW/cm2、i線)となるように露光し、その後、この基板をオーブンにて230℃で1時間加熱して硬化膜を得た。該硬化膜をドライエッチング装置(CDE−80N、(株)芝浦メカトロニクス製)を用い、以下の条件でドライエッチングを行い、処理前後の膜厚を測定しドライエッチングによる膜減り量を計算した。なお、評価基準は下記の通りである。A〜Cが実用範囲で、Dは実用不可である。
エッチングガス:CF4 50ml/分
2 10ml/分
出力:400mW
エッチング時間:90秒
A:0.2μm未満
B:0.2μm以上0.4μm未満
C:0.4μm以上0.8μm未満
D:0.8μm以上
<比誘電率>
ベアウエハ(N型低抵抗、SUMCO社製)上に、感光性樹脂組成物溶液をスリット塗布した後、90℃にて2分間ホットプレート上でプリベークし、膜厚3.0μmの感光性樹脂組成物層を形成した。得られた感光性樹脂組成物を、キャノン(株)製、PLA−501F露光機(超高圧水銀ランプ)で積算照射量が300mJ/cm2(照度:20mW/cm2)となるように露光し、この基板をオーブンにて220℃で1時間加熱することにより、硬化膜を得た。
この硬化膜について、CVmap92A(Four Dimensions Inc.社製)を用い、測定周波数1MHzで比誘電率を測定した。この値が3.9未満のとき、硬化膜の比誘電率は良好であるといえる。
以上の結果を纏めて下記表に示した。
Figure 0005603223
上記表から明らかなとおり、一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位を有し、かつ、側鎖に架橋性基を含む樹脂を用いることにより、膨潤率を低下させることが可能になった。さらに、スチレン骨格を有する構造単位を有することにより高いドライエッチング耐性を達成可能になった。
(実施例111)
実施例11の感光性樹脂組成物を用い、上記実施例11と同様の評価を、超高圧水銀ランプに変えてUV−LED光源露光機を用いて実施した。結果、実施例11と同様の結果が得られた。
(実施例112)
実施例11の感光性樹脂組成物を使用し、基板をシリコンウェハからガラス基板に変更した以外は、実施例11の感光性樹脂組成物に対して行った感度の評価と同様にして、感度及の評価を行った。結果、実施例11と同様の結果が得られた。
(実施例113)
実施例11の感光性樹脂組成物を使用し、露光機を、キヤノン(株)製露光機から、(株)ニコン製FX−803M(gh−Line ステッパ)に変更した以外は、実施例11の感光性樹脂組成物に対して行った感度の評価と同様にして、感度及の評価を行った。結果、実施例11と同様の結果が得られた。
(実施例114)
実施例11の感光性樹脂組成物を使用し、露光機を、キヤノン(株)製露光機から、355nmレーザ露光機に変更して355nmレーザー露光を行った以外は、実施例11の感光性樹脂組成物に対して行った感度の評価と同様にして、感度及の評価を行った。結果、実施例11と同様の結果が得られた。
なお、355nmレーザ露光機としては、(株)ブイテクノロジー製の「EGIS」を使用し(波長355nm、パルス幅6nsec)、露光量はOPHIR社製の「PE10B−V2」を用いて測定した。
上記の通り、実施例の感光性樹脂組成物は、基板、露光機の如何に拘らず、優れた感度を示すことがわかる。
(実施例115)
薄膜トランジスタ(TFT)を用いた有機EL表示装置を以下の方法で作製した(図1参照)。
ガラス基板6上にボトムゲート型のTFT1を形成し、このTFT1を覆う状態でSi34からなる絶縁膜3を形成した。次に、この絶縁膜3に、ここでは図示を省略したコンタクトホールを形成した後、このコンタクトホールを介してTFT1に接続される配線2(高さ1.0μm)を絶縁膜3上に形成した。この配線2は、TFT1間または、後の工程で形成される有機EL素子とTFT1とを接続するためのものである。
さらに、配線2の形成による凹凸を平坦化するために、配線2による凹凸を埋め込む状態で絶縁膜3上へ平坦化層4を形成した。絶縁膜3上への平坦化膜4の形成は、実施例18の感光性樹脂組成物を基板上にスピン塗布し、ホットプレート上でプリベーク(90℃×2分)した後、マスク上から高圧水銀灯を用いてi線(365nm)を45mJ/cm2(照度20mW/cm2)照射した後、アルカリ水溶液にて現像してパターンを形成し、230℃で60分間の加熱処理を行った。該感光性樹脂組成物を塗布する際の塗布性は良好で、露光、現像、焼成の後に得られた硬化膜には、しわやクラックの発生は認められなかった。さらに、配線2の平均段差は500nm、作製した平坦化膜4の膜厚は2,000nmであった。
次に、得られた平坦化膜4上に、ボトムエミッション型の有機EL素子を形成した。まず、平坦化膜4上に、ITOからなる第一電極5を、コンタクトホール7を介して配線2に接続させて形成した。その後、レジストを塗布、プリベークし、所望のパターンのマスクを介して露光し、現像した。このレジストパターンをマスクとして、ITOエッチャント用いたウエットエッチングによりパターン加工を行った。その後、レジスト剥離液(モノエタノールアミンとジメチルスルホキシド(DMSO)との混合液)を用いて該レジストパターンを剥離した。こうして得られた第一電極5は、有機EL素子の陽極に相当する。
次に、第一電極5の周縁を覆う形状の絶縁膜8を形成した。絶縁膜には、実施例6の感光性樹脂組成物を用い、前記と同様の方法で絶縁膜8を形成した。この絶縁膜を設けることによって、第一電極5とこの後の工程で形成する第二電極との間のショートを防止することができる。
さらに、真空蒸着装置内で所望のパターンマスクを介して、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層を順次蒸着して設けた。次いで、基板上方の全面にAlからなる第二電極を形成した。得られた上記基板を蒸着機から取り出し、封止用ガラス板と紫外線硬化型エポキシ樹脂を用いて貼り合わせることで封止した。
以上のようにして、各有機EL素子にこれを駆動するためのTFT1が接続してなるアクティブマトリックス型の有機EL表示装置が得られた。駆動回路を介して電圧を印加したところ、良好な表示特性を示し、信頼性の高い有機EL表示装置であることがわかった。
(実施例116)
実施例115において、実施例11の感光性樹脂組成物を実施例1の感光性樹脂組成物に代えた以外は同様に有機EL装置を作製した。良好な表示特性を示し、信頼性の高い有機EL表示装置であることがわかった。
(実施例117)
実施例115において、実施例11の感光性樹脂組成物を実施例24の感光性樹脂組成物に代えた以外は同様に有機EL装置を作製した。良好な表示特性を示し、信頼性の高い有機EL表示装置であることがわかった。
(実施例118)
特許第3321003号公報の図1および図2に記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置において、層間絶縁膜として硬化膜17を以下のようにして形成し、実施例118の液晶表示装置を得た。
すなわち、実施例11の感光性樹脂組成物を用い、上記実施例115における有機EL表示装置の平坦化膜4の形成方法と同様の方法で、層間絶縁膜として硬化膜17を形成した。
得られた液晶表示装置に対して、駆動電圧を印加したところ、良好な表示特性を示し、信頼性の高い液晶表示装置であることがわかった。
(実施例119)
実施例118において、実施例11の感光性樹脂組成物を実施例1の感光性樹脂組成物に代えた以外は同様に液晶表示装置を作製した。良好な表示特性を示し、信頼性の高い液晶表示装置であることがわかった。
(実施例120)
実施例118において、実施例11の感光性樹脂組成物を実施例25の感光性樹脂組成物に代えた以外は同様に液晶表示装置を作製した。良好な表示特性を示し、信頼性の高い液晶表示装置であることがわかった。
1:TFT(薄膜トランジスタ)
2:配線
3:絶縁膜
4:平坦化膜
5:第一電極
6:ガラス基板
7:コンタクトホール
8:絶縁膜
10:液晶表示装置
12:バックライトユニット
14,15:ガラス基板
16:TFT
17:硬化膜
18:コンタクトホール
19:ITO透明電極
20:液晶
22:カラーフィルター

Claims (17)

  1. 1種または2種以上の樹脂(A)および感放射線酸発生剤(B)を含むポジ型感光性樹脂組成物であって、樹脂(A)の少なくとも1種が、一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位(A1)を含み、かつ、該樹脂組成物が下記(1)および/または(2)を満たす、ポジ型感光性樹脂組成物。
    (1)前記一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位(A1)を含む樹脂(A)が側鎖に架橋性基(A2)を有する。
    (2)さらに、側鎖に架橋性基(A2)を有する、樹脂を含む。
    一般式(1)
    Figure 0005603223
    (式(1)中、Arはアリーレン基、R1は水素原子またはアルキル基を表し、L1は2価の連結基を表し、R2、R3およびR4は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基を表す。R2とR4またはR3とR4は、それぞれ、互いに結合して、環構造を形成していてもよい。)
  2. 前記樹脂(A)の少なくとも1種が、一般式(1)で表される、酸解離性基により保護された酸基を有する構造単位(A1)を含み、かつ、側鎖に架橋性基(A2)を有する、請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  3. 前記樹脂(A)の少なくとも1種が、さらに、酸基(A3)を含む、請求項1または2に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  4. 一般式(1)のArがフェニレン基である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  5. 一般式(1)のL1が−O−、−CH2−、−S−、−NH−、−SO2−及びこれらの組み合わせからなる基である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  6. 架橋性基(A2)が環状エーテル基である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  7. 架橋性基(A2)がエポキシ基および/またはオキセタン基である、請求項1〜6のいずれか
    1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  8. 感放射線酸発生剤(B)が、オキシムスルホネート基を有する化合物である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  9. 前記(A3)酸基が、カルボン酸である請求項3〜8のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  10. 前記(A3)酸基が、主鎖構造がスチレン骨格を含む構造単位に含まれている、請求項3〜9のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  11. (1)請求項1〜10のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を基板上に適用する工程、
    (2)適用された感光性樹脂組成物から溶剤を除去する工程、
    (3)活性放射線で露光する工程、
    (4)水性現像液で現像する工程、及び、
    (5)熱硬化する工程、を含む
    硬化膜の形成方法。
  12. 前記現像する工程後、熱硬化する工程前に、全面露光する工程を含む、請求項11に記載の硬化膜の形成方法。
  13. 前記露光する工程後に、加熱処理を行わずに、前記現像工程を行う、請求項11または12に記載の硬化膜の形成方法。
  14. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に適用し、光および/または熱によって硬化させた硬化膜。
  15. 請求項11〜13のいずれか1項に記載の形成方法により形成された硬化膜。
  16. 層間絶縁膜である請求項14または15に記載の硬化膜。
  17. 請求項14〜16のいずれか1項に記載の硬化膜を具備する液晶表示装置または有機EL表示装置。
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