JP5602121B2 - 排気センサーの取付け構造 - Google Patents
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Description
多気筒内燃機関におけるものとして、気筒列を有する内燃機関の各気筒の排気ポートを、気筒列の中央部で集合させてシリンダヘッドに排気ポート集合部が形成され、排気ポート集合部が開口する排気ポート出口に排気管が接続され、排気管に排気センサーが取付けられたものが、例えば下記特許文献1に示されている。
しかし、特許文献1に示される技術は、排気ガス中の水分の凝縮で生じた凝縮水の飛散により排気センサーが被水することで生じる不具合の発生を回避することを主眼とし、そのために排気通路に排水溝を設ける等の構造を示しているが、排気ガス流れとの関係での、排気センサーのガスセンシング性能上、より好ましい排気センサーの取付け構造については特に示しておらず、また、排気センサー近傍の排気管は曲管部で構成されている。
なお、平面図においては、排気センサー106の取付け座134のみが示される。
しかし、図6に示されるものにおいては、各気筒からの排気ガスの空燃比を、気筒間のばらつき無く且つ精度良く検出しようとした場合、その配置では、排気センサー106が排気ガス主流Mから離れているので、排気センサー106のガスセンシング性能が不足するおそれがあった。
図7に示されるものにおいては、したがって、気筒間のばらつき無く排気センサー106のガスセンシング性能、精度が得られたが、曲管部103′の凹ませた箇所135では、排気ガス流路が絞られるので、圧力損失が増加するおそれがあった。
そして、排気センサーが配置された直管部は、排気ポート出口の断面積と同じ断面積を有するため、排気ガスが直管部を整流状態で流れるので、排気ガスの圧力損失の増加を抑制できる。
また、凝縮水の飛散は、主に曲管部が始まる箇所から発生するが、排気センサーを直管部に配置したため、排気センサーは飛散水の発生箇所よりも上流側となるので、凝縮水による排気センサーの被水を抑制できる。
なお、本明細書の説明における上下の向きは、本実施形態に係る排気センサーの取付け構造を備えた図1に示す内燃機関1における上下の向きに従う。
前後左右の向きは、内燃機関1のシリンダヘッド11に取り付けられた排気管3へ流入する排気ガスの流れの向きに従い、シリンダヘッド11から離間する方向を「前方」とし、シリンダヘッド11側を「後方」として、「左、右方向」は、その前後方向に基づく。
また、図中矢印FRは前方を、LHは左方を、RHは右方を、UPは上方を、それぞれ示す。
本実施形態の内燃機関1は、車両用の直列4気筒内燃機関であり、図示しないピストンやクランクシャフト等が収容されるシリンダブロック10と、シリンダブロック10の上部に取り付けられたシリンダヘッド11を有する。
排気管3は上流端部、すなわち後端部3aがシリンダヘッド11に締結されて、シリンダヘッド11から離間するように前方向に延出し、その前方端部3bにおいて下方に屈曲しており、屈曲した下端部3cは、接続管41を介して上下方向に配設された触媒コンバータ4に接続している。
排気管3には、内燃機関1を適切な空燃比(A/F)で稼動させる制御のために、排気ガスの空燃比を検出する排気センサー6が取り付けられている。
シリンダヘッド11内に形成された排気ポート集合部18は、気筒列中央部12において、気筒列方向Rに対して直角方向前方に、すなわち内燃機関1のシリンダヘッド11の前側面に開口して排気ポート出口19が形成されている。
排気ポート出口19には、排気管3の後端部3aが接続する。
直管部3Aは、その後端部3aにおいて、排気ポート出口18に接続される流入口31を有している。直管部3Aに接続して形成された曲管部3Bは、前方端部3bが膨出する態様で下方に湾曲し、下端部3cは出口開口32を形成し、接続管41に接続している。
排気センサー6は、理論空燃比を境としたリーン(空気過剰)域またはリッチ(燃料過剰)域を判別するために用いられる酸素センサー、または、空燃比に比例した電流値をECUに出力するLAF(Linear Air Fuel Ratio)センサーである。
なお、図2においては、排気センサー6の取付け座34のみ示されている。
したがって、各気筒から各排気ポート14〜17を流れる排気ガスは、排気ポート集合部18と排気管3とが連通して形成する空間20において各排気ポート軸線14x〜17xに沿って障害物に当たらず気筒列中央部12に向けてまっすぐ流れて合流し、排気管3内の中央部で合流後の排気ガス主流Mを形成する。
そして、排気管3の直管部3Aは、第2クロスポイント22より下流側まで形成されており、排気センサー6は少なくともセンサー中央6cが直管部3Aに配置されている。
X<Y<S
という関係に構成されている。
直管部3Aは流路断面積は同じで、流路断面形状も長円形状36に形成されている。
曲管部3Bにおいて、流路断面形状は長円形状36から真円形状37へと滑らかに変化し、出口開口32において接続管41に接続している。
なお、図3、図4に示す排気ガス主流Mの矢印は、排気ガス主流Mの中心部を示すものであり、実効的な主流は相当の幅を有している。
したがって、検出における気筒間のばらつきを小さくできるとともに、排気ガス主流Mが排気センサー6を通過するため、排気センサーのガスセンシング性能を満足させることができ、検出精度が向上する。
したがって、被水による排気センサー6の検出異常や検出部6bの損傷等の不具合の発生を防止して、排気センサー6の検出性および耐久性を向上させることができる。
たとえば、内燃機関1は、気筒列を有するものであれば4気筒以外の直列複数の気筒を備えるものであってよく、また1つのバンクが気筒列をなす複数の気筒から構成されるV型または水平対向型の内燃機関であってもよい。
内燃機関1は、車両に搭載されるものに限定されず、舶用あるいは定置用であってもよい。
Claims (2)
- 気筒列を有する内燃機関(1)の各気筒の排気ポート(14〜17)を前記気筒列の中央部(12)で集合させて、シリンダヘッド(11)に排気ポート集合部(18)が形成され、同排気ポート集合部(18)が開口する排気ポート出口(19)に、同排気ポート出口(19)側から順に直管部(3A)と曲管部(3B)を有する排気管(3)が接続され、同排気管(3)に排気ガスの空燃比を検出する排気センサー(6)が取り付けられた排気センサーの取付け構造において、
前記排気センサー(6)は、前記気筒列の中央部(12)から等距離にある気筒の排気ポート軸線(14x:17x、15x:16x)のクロスポイント(21、22)よりも下流側で、前記排気ポート出口(19)の断面積と同じ断面積を有する前記直管部(3A)に配置され、
前記排気センサー(6)は、そのセンサー中央(6c)が、凝縮水の飛散が起きる前記曲管部(3B)が始まる箇所であって、前記直管部(3A)の下流端の箇所である飛散水発生箇所(7a)より所定距離(D)だけ上流側にあるように同直管部(3A)に配置され、
前記直管部(3A)を流れる排気ガス主流(M)が、前記排気センサー(6)を通過するように構成されたことを特徴とする排気センサーの取付け構造。 - 前記排気ポート集合部(18)と前記排気管(3)とが連通して形成する空間(20)に、前記クロスポイント(21、22)までの前記排気ポート軸線(14x〜17x)全てを含む排気ガス流路が形成されたことを特徴とする請求項1記載の排気センサーの取付け構造。
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