JP5601539B2 - 3次元方向ドリフト制御装置および顕微鏡装置 - Google Patents

3次元方向ドリフト制御装置および顕微鏡装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5601539B2
JP5601539B2 JP2011522810A JP2011522810A JP5601539B2 JP 5601539 B2 JP5601539 B2 JP 5601539B2 JP 2011522810 A JP2011522810 A JP 2011522810A JP 2011522810 A JP2011522810 A JP 2011522810A JP 5601539 B2 JP5601539 B2 JP 5601539B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
objective lens
holding member
specimen
scattered
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011522810A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2011007768A1 (ja
Inventor
宗 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2011522810A priority Critical patent/JP5601539B2/ja
Publication of JPWO2011007768A1 publication Critical patent/JPWO2011007768A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5601539B2 publication Critical patent/JP5601539B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/24Base structure
    • G02B21/26Stages; Adjusting means therefor
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/06Means for illuminating specimens
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/24Base structure
    • G02B21/241Devices for focusing
    • G02B21/245Devices for focusing using auxiliary sources, detectors
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/36Microscopes arranged for photographic purposes or projection purposes or digital imaging or video purposes including associated control and data processing arrangements
    • G02B21/365Control or image processing arrangements for digital or video microscopes

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Description

本発明は3次元方向ドリフト制御装置および顕微鏡装置に関し、特に、対物レンズと標本との平面方向の相対的な位置のずれをより迅速かつ確実に補正できるようにした3次元方向ドリフト制御装置および顕微鏡装置に関する。
近年、オートフォーカス機能を有する顕微鏡の有用性が、市場において認知されてきている。標本に対して常に合焦し続けるアクティブ制御のオートフォーカス機能を用いれば、長時間のタイムラプス観察時や、容器への試薬投与時に生じる観察画像のぼけや揺れを効果的に除去することが可能となる。
このようなオートフォーカス機能を実現させる方法には、大別してパッシブ方式とアクティブ方式の2種類の方法がある。
例えば、パッシブ方式では、標本の観察画像のコントラストが最大となる対物レンズの位置の変化から観察画像のぼけを検出し、その位置の変化量をステージや対物レンズの駆動部にフィードバックすることで、標本への合焦が維持される。この方式では、対物レンズの光軸方向のみならず、光軸方向と垂直な方向(以下、平面方向と称する)への対物レンズと標本との相対的な位置の変化も求めることができるため、相対的な位置の平面方向へのずれを補正(補償)することが可能である。
これに対して、スリット投影式に代表されるアクティブ方式では、標本を保持するカバーガラスに照射した赤外光の反射光の像の位置の変化から、対物レンズと標本の相対的な位置の光軸方向へのずれが検出されるため、迅速な焦点調節が可能である(例えば、特許文献1参照)。
ところで、近年の超解像技術等の発展により、光学顕微鏡の分解能を超えたナノメートル精度の顕微鏡観察が脚光を浴びつつある。ところが、この分解能領域での観察においては、これまで問題とならなかった装置の機械的なドリフトや、カバーガラスの熱膨張などにより生じる、観察視野内での標本の観察位置の微小な変化が無視できなくなる。そのため、対物レンズと標本との相対的な位置を3次元方向に維持できる技術が求められている。
特開2008−122857号公報
しかしながら、上述した技術では、対物レンズと標本との相対的な位置関係にずれが生じた場合に、そのずれを迅速かつ確実に補正することは困難であった。
例えばパッシブ方式では、3次元方向に対物レンズと標本の相対的な位置の変化を補償することができるが、輝度やコントラストが低い標本に対しては画像解析に時間がかかってしまい、焦点調節の遅延やエラーが生じてしまう。また、アクティブ方式では、原理的に、平面方向への対物レンズと標本の相対的な位置の変化を検出することはできなかった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、対物レンズと標本との相対的な位置のずれを、より迅速かつ確実に補正することができるようにするものである。
本発明の3次元方向ドリフト制御装置は、対物レンズと、前記対物レンズを介して標本または保持部材に照射光を照射する光源と、一部遮光された前記照射光で照射された前記標本または前記保持部材において正反射した正反射光を、前記対物レンズを介して受光する第1の受光部と、前記第1の受光部が前記正反射光を受光して得られる信号に基づいて、前記対物レンズと前記標本または前記保持部材との光軸方向の相対的な位置ずれを示す第1制御信号を生成する第1の制御部と、前記照射光が前記標本または前記保持部材に照射されて生じた散乱光を、前記対物レンズを介して受光する第2の受光部と、前記標本または前記保持部材から前記第2の受光部に入射する、前記正反射光と前記散乱光の一部とを遮光する第1の遮光部と、前記第2の受光部が前記散乱光を受光して得られる信号に基づいて、前記対物レンズと前記標本または前記保持部材との前記光軸と垂直な方向の相対的な位置ずれを示す第2制御信号を生成する第2の制御部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、対物レンズと標本との相対的な位置のずれを、より迅速かつ確実に補正することができる。
本発明を適用した顕微鏡の一実施の形態の構成例を示す図である。 本発明を適用した顕微鏡の他の実施の形態の構成例を示す図である。 本発明を適用した顕微鏡の他の実施の形態の構成例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明を適用した実施の形態について説明する。
〈第1の実施の形態〉
[顕微鏡の構成]
図1は、本発明を適用した顕微鏡の一実施の形態の構成例を示す図である。
顕微鏡11は、観察対象の標本12の拡大像を形成して観察するための光学顕微鏡である。標本12は、水等の媒質に浸された状態でカバーガラスおよびスライドガラスに挟まれて、ステージ21上に載置される。なお、標本12を保持しているカバーガラスやスライドガラスなどを、観察対象以外の保持部材とも称する。
顕微鏡11には、図示せぬ照明装置が設けられており、照明装置は、照明光である可視光を射出して標本12を照明する。例えば、照明装置が透過型である場合、照明装置は図中、ステージ21の上側に配置され、照明装置が落射型である場合、照明装置は図中、ステージ21の下側に配置される。
照明装置からの照明光が標本12に照射されると、標本12は観察光を発し、その観察光は、顕微鏡11の観察光学系により結像される。すなわち、標本12からの観察光は、対物レンズ22、ダイクロイックミラー23、および赤外光カットフィルタ24を通ってハーフミラー25に入射する。
ハーフミラー25に入射した観察光の一部は、ハーフミラー25をそのまま透過してカメラ用第2対物レンズ26により集光され、観察光の像がCCD(Charge Coupled Devices)センサ27により撮像される。CCDセンサ27による撮像により得られた標本12の観察画像は、図示せぬモニタに供給され、観察画像が表示される。
また、ハーフミラー25に入射した観察光の一部は、ハーフミラー25において反射されて、接眼用第2対物レンズ28および接眼レンズ29により集光され、結像する。この観察光の像は、接眼レンズ29を覗く検鏡者の観察に供せられる。
このように顕微鏡11では、対物レンズ22乃至接眼レンズ29から構成される観察光学系によって、観察光の像、つまり標本12の拡大像が形成される。なお、ダイクロイックミラー23は、観察光のアフォーカル系に配置される。なお、ハーフミラー25に代えて、入射した観察光を所定の分配比で分離するプリズムが配置されるようにしてもよい。そのような場合、例えば、プリズムに入射した観察光が所定の割合の光量だけ反射されて接眼用第2対物レンズ28に入射し、残りの観察光がプリズムを透過してカメラ用第2対物レンズ26に入射する。
また、顕微鏡11には、対物レンズ22の焦点位置を、常に標本12上の特定の位置に維持するためのオートクランプ機構を有している。このオートクランプ機構は、標本12を保持するカバーガラスの表面に近赤外光を照射する照明光学系、カバーガラス表面に近赤外光が照射されて生じた光を結像する結像光学系、および結像光学系により結像された像を受光して得られた信号に基づきステージ21を移動させる制御系などからなる。
具体的には、顕微鏡11には、LED(Light Emitting Diode)などからなる光源30が設けられており、光源30から射出された近赤外光は、その断面が円形状となるようにレンズ31により整形されて、ハーフミラー32に入射する。ハーフミラー32に入射した近赤外光は、ハーフミラー32で反射され、さらにハーフミラー33において反射される。
なお、ハーフミラー32とハーフミラー33との間には、ナイフエッジ34が設けられており、ハーフミラー32からハーフミラー33に入射する近赤外光の一部は、ナイフエッジ34により遮光される。したがって、ハーフミラー33に入射する近赤外光は、ナイフエッジ34により、その断面が半月状となるように整形される。
また、ハーフミラー33において反射した近赤外光は、複数のレンズからなるオフセットレンズ群35を通ってダイクロイックミラー23で反射され、さらに対物レンズ22により集光されてステージ21上のカバーガラス等に照射される。ここで、ダイクロイックミラー23の反射面は、標本12からの観察光をそのまま透過し、近赤外光を反射するようになされている。
このように、顕微鏡11では、光源30乃至オフセットレンズ群35、ダイクロイックミラー23、および対物レンズ22からなる照明光学系により、近赤外光がステージ21上のカバーガラス等に照射される。なお、図1において、実線は近赤外光の光路を示している。なお、光源30は、LEDに限らず、レーザなどの他の光源でもよい。また、光源30から射出された近赤外光の断面は円形だけに限らず長方形であってもよい。
例えば、顕微鏡11では、近赤外光が、標本12を保持するカバーガラスの表面や、カバーガラスと標本12との境界面に結像するようになされている。基本的に、カバーガラスの表面に入射した近赤外光は、その表面において正反射するが、カバーガラスの表面には、通常、微小な傷(凹凸)が複数あるため、近赤外光の一部は、カバーガラスの表面の凹凸で散乱する。
したがって、カバーガラス表面に近赤外光が照射されると、近赤外光の正反射光と散乱光や回折光とが生じて、これらの正反射光および散乱光(以降、散乱光/回折光を総称して散乱光と呼ぶ)が対物レンズ22に回収される(入射する)ことになる。なお、以下においては、カバーガラスから対物レンズ22に入射する近赤外光のうち、カバーガラスにおいて正反射した近赤外光を正反射光と呼び、対物レンズ22に入射する近赤外光のうち、正反射光を除く光を散乱光と呼ぶこととする。
カバーガラスから対物レンズ22に入射した正反射光は、ダイクロイックミラー23において反射され、さらにオフセットレンズ群35を通ってハーフミラー33に入射する。ハーフミラー33に入射した正反射光の一部は、ハーフミラー33において反射され、ナイフエッジ34により遮光される。したがって、ハーフミラー33で反射した正反射光がハーフミラー32に入射することはない。なお、より確実に正反射光を遮光するため、ナイフエッジ34は、光源30からの近赤外光が半分よりもやや多い光量だけ遮光されるように配置されることが望ましい。また、より確実に正反射光を遮光するため、ハーフミラー32とレンズ38との間にスリットが配置されるようにしてもよい。
また、ハーフミラー33に入射した正反射光の一部は、そのままハーフミラー33を透過し、レンズ36により集光されてラインセンサ37に入射する。ここで、レンズ36は、対物レンズ22と共役な位置に配置されており、正反射光の像(スリット像)を結像させる。正反射光の結像位置、つまり近赤外光の像と共役な位置には、ラインセンサ37の受光面が配置される。
ラインセンサ37は、レンズ36から入射した正反射光を受光して光電変換することにより、電気信号を得る。この電気信号は、対物レンズ22と標本12の相対的な位置の対物レンズ22の光軸方向(以下、z方向と称する)へのずれの補正、つまり対物レンズ22のオートフォーカス制御に用いられる。
なお、図1において、一点鎖線は、カバーガラスからの正反射光の光路を示している。また、以下、対物レンズ22と標本12(カバーガラス)のz方向への相対的な位置のずれを、単にz方向のずれとも称することとする。さらに、ラインセンサ37は、CCDやPSD(Position Sensitive Detector)などの位置検出器から構成されるようにしてもよい。
一方、カバーガラスから対物レンズ22に入射した近赤外光の散乱光は、ダイクロイックミラー23において反射され、さらにオフセットレンズ群35を通ってハーフミラー33に入射する。そして、ハーフミラー33に入射した散乱光の一部は、ハーフミラー33において反射され、ハーフミラー32に入射する。このとき、ハーフミラー32に入射する散乱光の一部は、ナイフエッジ34により遮光される。
ハーフミラー32に入射した散乱光の一部は、ハーフミラー32をそのまま透過してレンズ38により集光され、2次元光電変換器39に入射する。ここで、レンズ38は、対物レンズ22と共役な位置に配置され、レンズ38によって2次元光電変換器39の受光面上に散乱光の像が結像されるようになされている。この散乱光の像は、カバーガラスの表面の像である。つまり、レンズ38の結像面上に、散乱光によるカバーガラスの表面の像が結像されることになる。
2次元光電変換器39は、例えば、CCDなどから構成され、レンズ38から入射した散乱光を受光して光電変換することにより、電気信号を得る。この電気信号は、カバーガラスの表面における近赤外光の散乱パターンを表す散乱像の画像の画像データである。電気信号は、対物レンズ22と標本12の相対的な位置のz方向と垂直な方向(以下、xy方向と称する)へのずれの補正、つまり対物レンズ22のxy方向のクランプ処理に用いられる。
なお、以下、2次元光電変換器39から出力される電気信号に基づく画像を、散乱画像とも呼ぶこととする。また、図1において、点線は、散乱光の光路を示している。散乱光は、カバーガラス表面で散乱した光であるため、正反射光と比べると光量は少ないが、散乱光の光束は、正反射光の光束よりも太いものとなっている。さらに、以下、対物レンズ22と標本12(カバーガラス)のxy方向への相対的な位置のずれを、単にxy方向のずれとも称することとする。
このように、顕微鏡11では、対物レンズ22、ダイクロイックミラー23、オフセットレンズ群35乃至ハーフミラー32、レンズ36、およびレンズ38からなる結像光学系により、近赤外光の正反射光の像と、カバーガラス表面の凹凸に起因する近赤外光の散乱像とが結像される。
また、結像光学系において散乱光を2次元光電変換器39に導く光学系、つまり対物レンズ22、ダイクロイックミラー23、オフセットレンズ群35乃至ハーフミラー32、およびレンズ38からなる光学系と、照明光学系とから1つの光学系が構成される。この光学系により、近赤外光がカバーガラス表面に照射され、これにより生じた正反射光および散乱光から、散乱光のみが抽出される。つまり、正反射光および散乱光から、xy方向のクランプ処理に不要な正反射光が除去される。
さらに、顕微鏡11のオートクランプ機構を構成するステージ21の制御系として、顕微鏡11には、フォーカス制御部40、クランプ処理部41、および駆動部42が設けられている。
フォーカス制御部40は、ラインセンサ37から供給された電気信号に基づいて、対物レンズ22と標本12のz方向への相対的な位置の変化量を検出し、その検出結果に応じて駆動部42を制御することで、ステージ21のz方向への移動を制御する。また、クランプ処理部41は、2次元光電変換器39から供給された電気信号に基づいて、対物レンズ22と標本12のxy方向への相対的な位置の変化量を検出し、その検出結果に応じて駆動部42を制御することで、ステージ21のxy方向への移動を制御する。
駆動部42は、フォーカス制御部40やクランプ処理部41の制御に従って駆動し、ステージ21を移動させる。なお、顕微鏡11では、ステージ21をz方向に移動させることにより、対物レンズ22と標本12とのz方向への相対的な位置関係を変化させると説明したが、対物レンズ22がステージ21に対して移動するようにしてもよい。
[顕微鏡の動作]
次に、顕微鏡11の動作について説明する。
検鏡者が顕微鏡11を操作して、標本12の観察を指示すると、顕微鏡11の図示せぬ照明装置は、標本12に照明光を照射する。すると、照明光の照射により標本12から観察光が発せられ、観察光は対物レンズ22乃至赤外光カットフィルタ24を通ってハーフミラー25に入射する。このとき、標本12からの光のうち、観察光と波長の異なる光、例えば、光源30からの近赤外光が赤外光カットフィルタ24により除去される。
また、ハーフミラー25に入射した観察光の一部は、ハーフミラー25を透過してカメラ用第2対物レンズ26により集光され、CCDセンサ27に入射する。そして、CCDセンサ27により撮像された観察画像がモニタに表示される。さらに、ハーフミラー25に入射した観察光の一部はハーフミラー25で反射され、接眼用第2対物レンズ28および接眼レンズ29により集光されて、結像する。これにより、検鏡者は、モニタに表示される観察画像を見たり、接眼レンズ29を覗いたりして、標本12を観察することができる。
なお、このとき顕微鏡11は、光源30から近赤外光を射出させる。標本12の観察開始時においては、光源30からの近赤外光の集光位置と、対物レンズ22の焦点位置とは同じ位置となっている。そのため、フォーカス制御部40によるオートフォーカス制御により、対物レンズ22の合焦位置は、カバーガラスの表面上となる。
そこで、検鏡者は、標本12に合焦するように顕微鏡11を操作し、オフセットレンズ群35を移動させる。すると、顕微鏡11は、検鏡者の操作等に応じて、オフセットレンズ群35を構成するレンズを、オフセットレンズ群35の光軸(近赤外光の光路)と平行な方向に移動させる。オフセットレンズ群35のレンズが移動されると、正反射光や散乱光の結像位置は変化せずに、カバーガラスに照射される近赤外光の結像位置だけがz方向に移動される。また、この場合において、照明光の結像位置も変化しない。
このようにして、オフセットレンズ群35が移動されると、近赤外光は、カバーガラスの表面に結像しなくなる。すると、フォーカス制御部40は、近赤外光の像が継続してカバーガラス上の予め定められた位置に結像されるように、オートフォーカス制御によりステージ21を移動させる。したがって、検鏡者が適切にオフセットレンズ群35を移動させると、近赤外光がカバーガラスの表面上に結像し、かつ標本12に合焦した状態となる。
このようにして、近赤外光がカバーガラスの特定の位置に結像するようになると、顕微鏡11は、継続してその特定位置に近赤外光が結像するように、対物レンズ22と標本12との相対的な位置関係を維持する。
すなわち、光源30からの近赤外光は、レンズ31により集光されて整形され、ハーフミラー32乃至ダイクロイックミラー23を通って対物レンズ22に入射する。対物レンズ22は、ダイクロイックミラー23からの近赤外光を、対物レンズ22の前焦点に集光させる。ここで、対物レンズ22に入射する近赤外光の一部は、ナイフエッジ34により遮光されるため、カバーガラスは近赤外光により斜光照明されることになる。
近赤外光がカバーガラスの表面に照射されると、近赤外光の正反射光と散乱光が生じ、これらの光は対物レンズ22、ダイクロイックミラー23、およびオフセットレンズ群35を通ってハーフミラー33に入射する。そして、ハーフミラー33を透過した正反射光および散乱光は、レンズ36により集光されてラインセンサ37に入射する。また、ハーフミラー33で反射された正反射光と散乱光のうち、正反射光と一部の散乱光は、ナイフエッジ34により遮光され、残りの散乱光がハーフミラー32を透過し、レンズ38により集光されて2次元光電変換器39に入射する。
ここで、ラインセンサ37の受光面における正反射光の像の位置は、対物レンズ22と、カバーガラス表面(標本12)とのz方向の距離に応じて変化する。そこで、フォーカス制御部40は、近赤外光がカバーガラスの表面上に結像するときの、ラインセンサ37の受光面上の正反射光の結像位置(以下、基準結像位置と称する)を予め記録しておく。
そして、フォーカス制御部40は、記録している基準結像位置と、ラインセンサ37から供給された電気信号とに基づいて、対物レンズ22のz方向のずれを検出する。例えば、対物レンズ22と標本12との相対的な位置関係のずれは、標本12を保持するカバーガラスおよびスライドガラスの位置が、ステージ21上において僅かにずれたり、傾いたりしたときに生じる。
フォーカス制御部40は、対物レンズ22のz方向のずれを検出すると、基準結像位置に対して、ラインセンサ37の受光面における正反射光の像の位置がずれている方向と、そのずれ量とに基づいて、z方向のずれを補正するステージ21の移動方向および移動量を求める。フォーカス制御部40は、求めた移動方向および移動量に基づいて、駆動部42を制御し、ステージ21をz方向に移動させる。これにより、z方向のずれが補正されて、対物レンズ22からの近赤外光がカバーガラスの表面上に結像するようになる。
なお、ラインセンサ37には、正反射光だけでなく散乱光の一部も入射するが、散乱光の光量は、正反射光の光量に比べて僅かであるため、正反射光の像の位置の検出に影響を及ぼすことはない。
このように、z方向のずれが補正されると、クランプ処理部41は、2次元光電変換器39からの電気信号に基づいて対物レンズ22のxy方向のずれを検出し、その検出結果に応じてxy方向のずれを補正する。
すなわち、クランプ処理部41は、撮像時刻の異なる2つの散乱画像を用いてパターンマッチングを行うことにより、対物レンズ22のxy方向のずれを検出する。例えば、クランプ処理部41は、現時刻よりも前(過去)に撮像された散乱画像を参照画像として一時的に保持し、パターンマッチングにより、参照画像上の散乱像の位置と、その散乱像の新たに撮像された散乱画像上での位置と特定する。そして、クランプ処理部41は、散乱像の位置の特定結果から、散乱像のxy平面上での移動方向および移動量をxy方向のずれとして求める。この散乱画像は、カバーガラスの表面の像の画像であるから、クランプ処理部41では、カバーガラスの表面の像の位置の変化が検出されることになる。
さらに、クランプ処理部41は、検出されたxy方向のずれに基づいて、そのずれが補正されるステージ21の移動方向および移動量を求め、駆動部42を制御して、その移動方向に、求めた移動量だけステージ21を移動させる。これにより、対物レンズ22からの近赤外光がカバーガラスの特定位置に結像される状態となる。
このように、z方向のずれが補正されてから、つまり標本12にピントが合った状態とされてから、xy方向のずれの検出と補正を行うことで、散乱画像上の散乱像のコントラストが最大の状態でxy方向のずれを検出することができる。したがって、より迅速かつ確実に、xy方向のずれを検出し、そのずれを補正することができる。
なお、クランプ処理部41に保持される参照画像は、パターンマッチングを行うごとに、最も新しい時刻に撮像された散乱画像に更新されるようにしてもよいし、標本12の観察開始時に撮像された散乱画像とされるようにしてもよい。参照画像をある程度の時間間隔で更新すれば、散乱画像上の散乱像が経時変化した場合でも、パターンマッチングの精度の低下を防止することができる。
また、対物レンズ22のxy方向のずれの補正時において、1度の補正でステージ21を移動させる量を制限するようにしてもよい。そのような場合、クランプ処理部41は、予め定められた移動量の範囲内で、ステージ21を移動させる。これにより、異常なパターンマッチング結果による極端な誤動作を回避することができる。
また、この操作により、ステージ21の移動量が制限された場合には、クランプ処理部41は、保持している参照画像を破棄し、新たに撮像された散乱画像を参照画像とする。これにより、パターンマッチングによるxy方向のずれの検出精度の低下を防止することができる。
このようにして、xy方向のずれが検出されて補正されると、近赤外光がカバーガラスの特定位置に結像される状態となる。顕微鏡11では、その後、この状態が維持されるように、対物レンズ22のz方向のずれを検出し、その検出結果に基づきz方向のずれを補正する処理と、対物レンズ22のxy方向のずれを検出し、その検出結果に基づきxy方向のずれを補正する処理が交互に繰り返し行われる。
その結果、対物レンズ22と標本12との相対的な位置関係が3次元方向に固定維持される。つまり、対物レンズ22の焦点位置が、常に標本12の所望の部位に位置することになり、検鏡者は、対物レンズ22の観察視野内において、長時間、同じ位置で所望する標本12の部位を観察できるようになる。
以上のように、近赤外光をカバーガラスに照射して生じる正反射光と散乱光をそれぞれ抽出して、対物レンズ22のz方向のずれとxy方向のずれを検出するようにしたので、対物レンズ22と標本12の相対的な位置のずれを、より迅速かつ確実に補正することができる。
具体的には、近赤外光の正反射光を抽出することによって、すなわちアクティブ方式によりz方向のずれを検出することで、パッシブ方式と比べて、より迅速にz方向のずれの検出および補正を行うことができる。
また、近赤外光の散乱光を抽出してxy方向のずれを検出することで、パッシブ方式と比べて、より確実にxy方向のずれの検出を行うことができる。
パッシブ方式では、観察画像を用いてxy方向のずれを検出するため、観察画像の輝度が低い場合など、観察対象の標本自体や標本の観察環境によっては、充分な検出精度を得ることができなくなってしまう。また、スライドガラスに対して標本が動いた場合に、標本自体が動いたのか、スライドガラスが対物レンズに対してずれたのかを判別することができない。
これに対して、顕微鏡11では、標本12を保持するカバーガラスの表面の凹凸パターンの移動に基づいて、つまり近赤外光の散乱像の移動に基づいてxy方向のずれを検出するため、標本12自体や標本12の観察環境によらず、より確実にずれを検出することができる。しかも、散乱画像のパターンマッチングでxy方向のずれを検出すれば、観察画像自体を用いたパターンマッチングよりも、処理量を減らすことができ、より迅速にずれの検出を行うことができる。また、顕微鏡11では、常に近赤外光がカバーガラスの定められた位置に集光するように、ステージ21が移動されるので、標本12自体が移動したのか、標本12は移動せずにスライドガラスが対物レンズ22に対して移動したのかを知ることができる。
なお、カバーガラスのきずなど、表面の凹凸で生じる近赤外光の散乱像を用いてxy方向のずれを検出すると説明したが、カバーガラス表面に、予めクランプのためのマークや散乱物質を設けておき、それらのマークや散乱物質で散乱した近赤外光の像を用いてもよい。また、標本12がディッシュ等の容器に入れられてステージ21上に載置される場合には、その容器の底に近赤外光を照射し、近赤外光の正反射光や散乱光を利用して、z方向やxy方向のずれを検出すればよい。
〈第2の実施の形態〉
[顕微鏡の構成]
また、顕微鏡11において1つの撮像素子により、正反射光の像(スリット像)と、散乱像とが交互に撮像されるようにしてもよい。そのような場合、顕微鏡11は、図2に示すように構成される。なお、図2において、図1における場合と対応する部分には、同じ符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
図2の顕微鏡11には、図1のレンズ38、2次元光電変換器39、およびクランプ処理部41が設けられておらず、図1のラインセンサ37に代えて2次元光電変換器71が設けられている。この2次元光電変換器71は、例えばCCDなどからなり、カバーガラスに照射される近赤外光の結像位置と共役な位置に配置される。
また、顕微鏡11において、レンズ36とハーフミラー33との間には、ハーフミラー33から2次元光電変換器71に入射する正反射光と、散乱光の一部とを遮光するナイフエッジ72が配置されている。
ナイフエッジ72は、駆動部73により駆動されて移動し、レンズ36とハーフミラー33の間に配置された状態(以下、挿入状態と称する)、またはレンズ36とハーフミラー33の間に配置されない状態(以下、非挿入状態と称する)の何れかの状態とされる。ナイフエッジ72が挿入状態である場合、ハーフミラー33からの正反射光と、散乱光の一部とがナイフエッジ72により遮光される。また、ナイフエッジ72が非挿入状態である場合、ハーフミラー33からの正反射光と散乱光は、レンズ36により集光され、2次元光電変換器71に入射する。
なお、図2において、実線、一点鎖線、および点線は、それぞれ近赤外光、正反射光、および散乱光の光路を示している。
[顕微鏡の動作]
次に、図2の顕微鏡11の動作について説明する。
標本12の観察が開始されると、駆動部73はナイフエッジ72を非挿入状態とする。すると、ハーフミラー33からの正反射光は、レンズ36により集光されて2次元光電変換器71の一部の受光面に入射する。
2次元光電変換器71は、入射した正反射光の像を撮像して、その結果得られた電気信号をフォーカス制御部40に供給する。フォーカス制御部40は、供給された電気信号に基づいて、対物レンズ22のz方向のずれを検出するとともに、そのずれに基づいて駆動部42を制御し、z方向のずれが相殺されるようにステージ21を移動させる。
ナイフエッジ72が非挿入状態である場合、正反射光は2次元光電変換器71の受光面の一部分に入射する。このとき、正反射光が入射する2次元光電変換器71の受光面が、図1のラインセンサ37として機能する。
z方向のずれが検出されて補正されると、駆動部73は、ナイフエッジ72を移動させて挿入状態とさせる。すると、ハーフミラー33からの正反射光はナイフエッジ72により遮光されるので、ハーフミラー33からの散乱光の一部だけがレンズ36により集光され、2次元光電変換器71に入射する。
2次元光電変換器71は、レンズ36からの散乱光の像を撮像し、その結果得られた散乱画像の電気信号をフォーカス制御部40に供給する。フォーカス制御部40は、2次元光電変換器71からの散乱画像に基づいて、パターンマッチングにより対物レンズ22のxy方向のずれを検出し、その検出結果に応じて駆動部42を制御して、ステージ21を移動させる。これにより、対物レンズ22のxy方向のずれが相殺される。なお、このとき、フォーカス制御部40は、現時刻よりも前に撮像された散乱画像を、パターンマッチングに用いる参照画像として保持し、適宜、参照画像の更新を行う。
このようにして、xy方向のずれが補正されると、対物レンズ22の標本12に対するz方向の相対的な位置のずれを検出して、そのずれを補正する処理と、対物レンズ22の標本12に対するxy方向の相対的な位置のずれを検出し、そのずれを補正する処理が交互に繰り返し行われる。これにより、近赤外光が継続してカバーガラスの特定位置に結像される状態が維持されることになる。
このようにして、駆動部73がナイフエッジ72を駆動して、時分割でz方向のずれの検出およびxy方向のずれの検出を交互に行うことでも、対物レンズ22と標本12の相対的な位置のずれを、より迅速かつ確実に補正することができる。特に、図2の顕微鏡11では、図1のレンズ38や2次元光電変換器39が不要であるため、顕微鏡11の小型化を図ることができる。
〈第3の実施の形態〉
[顕微鏡の構成]
なお、xy方向とz方向の各方向のずれを検出するのに、近赤外光を用いる例について説明したが、方向ごとに異なる波長の光が用いられてもよい。そのような場合、顕微鏡11は、例えば図3に示すように構成される。図3において、図1における場合と対応する部分には、同じ符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
図3の顕微鏡11では、近赤外光を射出する光源30とは別に、例えば、LD(Laser Diode)などからなり、近赤外光と異なる波長の参照光を射出する光源101が設けられている。また、図3の顕微鏡11には、全反射ミラー102およびダイクロイックミラー103が設けられている。
ダイクロイックミラー103は、オフセットレンズ群35とハーフミラー33の間に配置され、参照光と近赤外光とを分離する。すなわち、ダイクロイックミラー103は、入射した近赤外光をそのまま透過させ、入射した参照光を反射する。また、全反射ミラー102は、光源101からの参照光を全反射して、ダイクロイックミラー103に入射させる。
さらに、図3の顕微鏡11では、全反射ミラー102とダイクロイックミラー103とを結ぶ参照光の光路の延長上にレンズ38および2次元光電変換器39が配置される。
なお、図3において、実線、一点鎖線、および点線は、それぞれ近赤外光および参照光、近赤外光の正反射光、並びに参照光の散乱光の光路を示している。
[顕微鏡の動作]
次に、図3の顕微鏡11の動作について説明する。
標本12の観察が開始されると、光源30および光源101は、それぞれ近赤外光および参照光を射出する。光源30からの近赤外光は、レンズ31乃至ハーフミラー33を通ってダイクロイックミラー103に入射する。そして、近赤外光は、ダイクロイックミラー103をそのまま透過して、オフセットレンズ群35乃至対物レンズ22を通って、標本12を保持するカバーガラス上の特定位置に集光される。
カバーガラスにおいて正反射した近赤外光である正反射光は、対物レンズ22乃至オフセットレンズ群35を通って、さらにダイクロイックミラー103を透過し、ハーフミラー33に入射する。また、正反射光の一部は、ハーフミラー33を透過してレンズ36により集光され、ラインセンサ37に入射する。フォーカス制御部40は、ラインセンサ37が正反射光の像を撮像して得られた電気信号に基づいて、対物レンズ22のz方向のずれを検出し、その検出結果に応じて駆動部42を制御して、ステージ21をz方向に移動させる。
一方、光源101からの参照光は、小さな全反射ミラー102において全反射して、ダイクロイックミラー103に入射する。そして、参照光はダイクロイックミラー103において反射して、オフセットレンズ群35乃至対物レンズ22を通って、標本12を保持するカバーガラスの表面に入射する。例えば、参照光は、平行光となった状態で、カバーガラスの表面に入射する。
このように参照光がカバーガラス表面に入射すると、参照光の一部はその表面において散乱し、残りの参照光は表面において正反射する。カバーガラスの表面で生じた、参照光の正反射光および散乱光は、対物レンズ22乃至オフセットレンズ群35を通り、ダイクロイックミラー103で反射される。
ここで、近赤外光の場合と同様に、参照光の散乱光は、カバーガラス表面で散乱した光であるため、参照光の正反射光と比べると光量は少ないが、散乱光の光束は、正反射光の光束よりも太いものとなっている。
ダイクロイックミラー103で反射された参照光の正反射光は、全反射ミラー102で反射される。この参照光の正反射光は、全反射ミラー102の位置で集光され、確実に遮光されるようにされている。また、ダイクロイックミラー103で反射された参照光の散乱光の一部は、全反射ミラー102で反射され、残りの散乱光は、レンズ38により集光されて2次元光電変換器39に入射する。つまり、ダイクロイックミラー103において反射された、参照光の正反射光と、参照光の散乱光の一部は、全反射ミラー102により遮光される。
2次元光電変換器39は、ダイクロイックミラー103において反射した参照光の散乱光の像を撮像し、クランプ処理部41は、2次元光電変換器39による撮像で得られた散乱画像を用いてパターンマッチングを行い、対物レンズ22のxy方向のずれを検出する。そして、クランプ処理部41は、xy方向のずれの検出結果に基づいて、駆動部42を制御し、xy方向のずれが相殺されるように、ステージ21を移動させる。なお、xy方向のずれの検出は、z方向のずれの検出および補正がされた後に行われる。
このようにして、xy方向のずれが補正されると、対物レンズ22のz方向のずれを検出して、そのずれを補正する処理と、対物レンズ22のxy方向のずれを検出し、そのずれを補正する処理が交互に繰り返し行われる。
このようにして、互いに波長の異なる近赤外光および参照光を用いて、z方向のずれの検出およびxy方向のずれの検出を行うことで、対物レンズ22と標本12の相対的な位置のずれを、より迅速かつ確実に補正することができる。
特に、図3の顕微鏡11では、xy方向のずれの検出に、z方向のずれの検出用の近赤外光とは異なる波長の参照光を用いるようにしたので、参照光を任意の光学系とすることができ、よりxy方向のずれの検出精度を向上させることができる。例えば、より大きい散乱画像を得ることができる光学系などを採用することができる。
また、近赤外光とは異なる波長の参照光でxy方向のずれを検出すれば、参照光の光量を任意に変更できることから、散乱光の光量の低下を防止することができるだけでなく、顕微鏡11における光学系の設計の自由度をより高くすることができる。
なお、図3の顕微鏡11では、オフセットレンズ群35が、近赤外光と参照光の共通する光路上に配置されているため、近赤外光および参照光の結像位置を同時に同じ距離だけ、z方向に移動させることができる。
また、以上においては、近赤外光の正反射面と、参照光の散乱面がカバーガラス表面、つまり同一面であると説明したが、必ずしも同一面である必要はない。同様に、図1および図2に示した例においても、近赤外光の正反射面と散乱面が同一面でなくてもよい。例えば、近赤外光の正反射面がカバーガラスと標本12との境界面とされ、近赤外光の散乱面が、カバーガラスにおける、その境界面とは異なる表面とされてもよい。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
11 顕微鏡, 12 標本, 21 ステージ, 22 対物レンズ, 30 光源, 33 ハーフミラー, 34 ナイフエッジ, 35 オフセットレンズ群, 37 ラインセンサ, 39 2次元光電変換器, 40 フォーカス制御部, 41 クランプ処理部, 42 駆動部, 71 2次元光電変換器, 72 ナイフエッジ, 73 駆動部, 101 光源, 102 全反射ミラー, 103 ダイクロイックミラー

Claims (9)

  1. 対物レンズと、
    前記対物レンズを介して標本または保持部材に照射光を照射する光源と、
    一部遮光された前記照射光で照射された前記標本または前記保持部材において正反射した正反射光を、前記対物レンズを介して受光する第1の受光部と、
    前記第1の受光部が前記正反射光を受光して得られる信号に基づいて、前記対物レンズと前記標本または前記保持部材との光軸方向の相対的な位置ずれを示す第1制御信号を生成する第1の制御部と、
    前記照射光が前記標本または前記保持部材に照射されて生じた散乱光を、前記対物レンズを介して受光する第2の受光部と、
    前記標本または前記保持部材から前記第2の受光部に入射する、前記正反射光と前記散乱光の一部とを遮光する第1の遮光部と、
    前記第2の受光部が前記散乱光を受光して得られる信号に基づいて、前記対物レンズと前記標本または前記保持部材との前記光軸と垂直な方向の相対的な位置ずれを示す第2制御信号を生成する第2の制御部と
    を備えることを特徴とする3次元方向ドリフト制御装置。
  2. 前記正反射光は、前記標本と前記保持部材との境界面、あるいは前記保持部材の表面から生じ、
    前記散乱光は、前記保持部材の表面に存在する凹凸部から生じる
    ことを特徴とする請求項1に記載の3次元方向ドリフト制御装置。
  3. 前記第1の制御部および前記第2の制御部は、前記対物レンズと前記標本または前記保持部材との相対的な位置関係のずれを補正するように、前記第1制御信号および前記第2制御信号に基づき、前記位置関係を変化させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の3次元方向ドリフト制御装置。
  4. 前記第1の遮光部は、前記光源から前記対物レンズに入射する前記照射光の一部を遮光し、
    前記第1の受光部は、前記第1の遮光部により一部遮光された前記照射光が照射された前記標本または前記保持部材において正反射した正反射光を、前記対物レンズを介して受光する
    ことを特徴とする請求項1に記載の3次元方向ドリフト制御装置。
  5. 前記第1の受光部を構成する前記正反射光の受光面は、前記第2の受光部を構成する前記散乱光の受光面の一部の領域とされ、
    前記第1の遮光部は、前記対物レンズと前記第2の受光部との間に配置された状態において、前記第2の受光部に入射する、前記正反射光と前記散乱光の一部とを遮光し、
    前記第1の遮光部が前記対物レンズと前記第2の受光部との間に配置された状態、または前記第1の遮光部が前記対物レンズと前記第2の受光部との間に配置されない状態の何れか一方の状態となるように、前記第1の遮光部を移動させる駆動部と、
    前記光源から前記対物レンズに入射する前記照射光の一部を遮光する第2の遮光部と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の3次元方向ドリフト制御装置。
  6. 前記光源は、前記対物レンズを介して前記標本または前記保持部材に第1照射光を照射する第1光源と、前記第1照射光とは波長の異なる第2照射光を前記標本または前記保持部材に照射する第2光源とから構成され、
    前記第1光源から前記対物レンズに入射する前記第1照射光の一部を遮光する第2の遮光部をさらに備え、
    前記第1の受光部は、前記第2の遮光部により一部遮光された前記第1照射光が前記標本または前記保持部材に照射されて生じた正反射光を、前記対物レンズを介して受光し、
    前記第1の遮光部は、前記第2照射光が前記標本または前記保持部材に照射されて生じた前記正反射光と前記散乱光の一部とを遮光し、
    前記第2の受光部は、前記第1の遮光部により一部遮光された前記散乱光を受光する
    ことを特徴とする請求項1に記載の3次元方向ドリフト制御装置。
  7. 1または複数のレンズから構成されるとともに、前記対物レンズに入射する前記第1照射光と前記第2照射光の共通する光路上に配置され、前記対物レンズによる前記第1照射光および前記第2照射光の集光位置を、前記光軸方向に変化させるオフセット部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項6に記載の3次元方向ドリフト制御装置。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の3次元方向ドリフト制御装置が搭載された顕微鏡装置。
  9. 前記保持部材を保持するステージを有し、
    前記第2の制御部は、前記保持部材の表面の像の変化に基づき前記ステージを制御する
    ことを特徴とする請求項8に記載の顕微鏡装置。
JP2011522810A 2009-07-13 2010-07-13 3次元方向ドリフト制御装置および顕微鏡装置 Expired - Fee Related JP5601539B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011522810A JP5601539B2 (ja) 2009-07-13 2010-07-13 3次元方向ドリフト制御装置および顕微鏡装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009164388 2009-07-13
JP2009164388 2009-07-13
PCT/JP2010/061807 WO2011007768A1 (ja) 2009-07-13 2010-07-13 3次元方向ドリフト制御装置および顕微鏡装置
JP2011522810A JP5601539B2 (ja) 2009-07-13 2010-07-13 3次元方向ドリフト制御装置および顕微鏡装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011007768A1 JPWO2011007768A1 (ja) 2012-12-27
JP5601539B2 true JP5601539B2 (ja) 2014-10-08

Family

ID=43449375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011522810A Expired - Fee Related JP5601539B2 (ja) 2009-07-13 2010-07-13 3次元方向ドリフト制御装置および顕微鏡装置

Country Status (5)

Country Link
US (2) US9494784B2 (ja)
EP (1) EP2495592A4 (ja)
JP (1) JP5601539B2 (ja)
CN (1) CN102483509B (ja)
WO (1) WO2011007768A1 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010036709A1 (de) * 2010-07-28 2012-02-02 Leica Microsystems Cms Gmbh Einrichtung und Verfahren zur mikroskopischen Bildaufnahme einer Probenstruktur
JP5626367B2 (ja) 2011-01-21 2014-11-19 株式会社ニコン 焦点位置維持装置及び顕微鏡
JP5638986B2 (ja) * 2011-03-16 2014-12-10 オリンパス株式会社 顕微鏡装置
US20140022373A1 (en) * 2012-07-20 2014-01-23 University Of Utah Research Foundation Correlative drift correction
JP6171824B2 (ja) * 2013-10-10 2017-08-02 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッドの製造方法
FR3013128B1 (fr) * 2013-11-13 2016-01-01 Univ Aix Marseille Dispositif et methode de mise au point tridimensionnelle pour microscope
JP6364193B2 (ja) * 2014-01-23 2018-07-25 株式会社ニューフレアテクノロジー 焦点位置調整方法および検査方法
JP2016009163A (ja) * 2014-06-26 2016-01-18 オリンパス株式会社 顕微鏡システム
CN104394309B (zh) * 2014-12-16 2017-05-10 中国科学院国家天文台 一种图像稳定的超分辨率成像系统及方法
US9846077B2 (en) * 2015-01-26 2017-12-19 H2Optx Inc. Devices and methods for analyzing granular samples
EP3355038B1 (en) * 2017-01-25 2021-09-08 Specim, Spectral Imaging Oy Ltd Imaging apparatus and operating method
CN108717062A (zh) * 2018-08-24 2018-10-30 中国工程物理研究院机械制造工艺研究所 一种大口径超精密表面的暗场缺陷检测装置及其测量方法
DE102019108696B3 (de) 2019-04-03 2020-08-27 Abberior Instruments Gmbh Verfahren zum Erfassen von Verlagerungen einer Probe gegenüber einem Objektiv
GB2593194B (en) * 2020-03-18 2022-09-07 Refeyn Ltd Methods and apparatus for optimised interferometric scattering microscopy
EP4098985A1 (en) * 2021-06-02 2022-12-07 Thermo Electron Scientific Instruments LLC System and method for synchronized stage movement

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008262100A (ja) * 2007-04-13 2008-10-30 Olympus Corp 標本スキャナ装置、該装置による標本位置検出方法

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69014439T2 (de) * 1989-06-28 1995-04-06 Dainippon Screen Mfg Verschiebungsdetektionssystem.
US5483079A (en) * 1992-11-24 1996-01-09 Nikon Corporation Apparatus for detecting an in-focus position of a substrate surface having a movable light intercepting member and a thickness detector
JPH0772378A (ja) * 1993-09-02 1995-03-17 Nikon Corp 合焦装置
JPH09138117A (ja) * 1995-11-14 1997-05-27 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 光学測定装置
JP3794670B2 (ja) * 2000-04-28 2006-07-05 株式会社日立国際電気 顕微鏡のオートフォーカス方法及び装置
JP2002328306A (ja) * 2001-04-27 2002-11-15 Nikon Corp 紫外線顕微鏡およびこれを用いた観察方法
JP4370554B2 (ja) * 2002-06-14 2009-11-25 株式会社ニコン オートフォーカス装置およびオートフォーカス付き顕微鏡
JP4307815B2 (ja) * 2002-10-10 2009-08-05 オリンパス株式会社 共焦点レーザ走査型顕微鏡装置及びそのプログラム
NL1027627C2 (nl) * 2004-11-30 2006-05-31 Ccm Beheer Bv Verlichtingssysteem.
JP4932162B2 (ja) * 2005-01-20 2012-05-16 オリンパス株式会社 焦点検出装置とそれを用いた蛍光観察装置
EP1753122A1 (en) * 2005-08-12 2007-02-14 Nederlandse Organisatie voor toegepast-natuurwetenschappelijk Onderzoek TNO Movement platform for carrier with five degrees of freedom
JP5070696B2 (ja) * 2005-11-29 2012-11-14 株式会社ニコン オートフォーカス装置とこれを有する顕微鏡
DE102006027836B4 (de) 2006-06-16 2020-02-20 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Mikroskop mit Autofokuseinrichtung
JP5064764B2 (ja) 2006-11-15 2012-10-31 オリンパス株式会社 自動焦点検出装置、その制御方法、及び顕微鏡システム
WO2008153836A2 (en) * 2007-05-31 2008-12-18 President And Fellows Of Harvard College Target-locking acquisition with real-time confocal (tarc) microscopy
JP2009036969A (ja) * 2007-08-01 2009-02-19 Nikon Corp カバーガラス、スライドガラス、プレパラート、観察方法、及び顕微鏡装置
WO2009031477A1 (ja) * 2007-09-03 2009-03-12 Nikon Corporation オートフォーカス装置および顕微鏡

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008262100A (ja) * 2007-04-13 2008-10-30 Olympus Corp 標本スキャナ装置、該装置による標本位置検出方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP2495592A4 (en) 2018-04-18
CN102483509B (zh) 2015-04-22
EP2495592A1 (en) 2012-09-05
US10613311B2 (en) 2020-04-07
US9494784B2 (en) 2016-11-15
JPWO2011007768A1 (ja) 2012-12-27
CN102483509A (zh) 2012-05-30
WO2011007768A1 (ja) 2011-01-20
US20120194903A1 (en) 2012-08-02
US20170023785A1 (en) 2017-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5601539B2 (ja) 3次元方向ドリフト制御装置および顕微鏡装置
US9810896B2 (en) Microscope device and microscope system
JP5577885B2 (ja) 顕微鏡及び合焦点方法
JP4599941B2 (ja) 自動焦点検出装置およびこれを備える顕微鏡システム
JP5311195B2 (ja) 顕微鏡装置
JP2008275763A (ja) 多光子励起レーザ走査型顕微鏡
JP2009109788A (ja) レーザー走査型顕微鏡
JP5024864B2 (ja) コンフォーカル顕微鏡、及びコンフォーカル画像の撮像方法
JP2010091694A (ja) 走査型顕微鏡
US10939026B2 (en) Observation apparatus
JP2008116900A (ja) 干渉対物レンズと、その干渉対物レンズを備える干渉顕微鏡装置
US11480777B2 (en) Observation device, observation method, and observation device control program storage medium
JP2018194634A (ja) ライトフィールド顕微鏡
JP2012181341A (ja) 顕微鏡装置
JP4409390B2 (ja) 光走査型共焦点観察装置
JP2004102032A (ja) 走査型共焦点顕微鏡装置
JP2010181716A (ja) 観察装置
JP2008122791A (ja) 顕微鏡用焦点検出装置と、これを具備する顕微鏡
JP2010008458A (ja) 光学式測定装置および投影板に形成されたパターン
JP2012141452A (ja) 自動合焦機構および顕微鏡装置
JP2010181222A (ja) プローブ顕微鏡
JP2008122612A (ja) 焦点検出装置
JP2016126274A (ja) 蛍光顕微鏡
KR20070078918A (ko) 자동 초점조정이 가능한 현미경
JP2002006232A (ja) 自動合焦機能を有する顕微鏡

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140501

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140627

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140724

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140806

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5601539

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees