JP5638986B2 - 顕微鏡装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像光学系と接眼光学系とを備えた顕微鏡装置に関する。
特許文献1には、被写体の像を肉眼により観察するための接眼観察光路と撮像素子により撮影するための撮像観察光路とを備えた顕微鏡装置の構成の一例が開示されている。そこで、図31を用いて、その構成について説明する。
図31に示す顕微鏡装置は、被写体からの光をアフォーカル光として出射する対物レンズ1の像側に、そのアフォーカル光を収束光にする結像レンズ2が配置されており、さらに、その結像レンズ2の像側に光路分割手段であるプリズム3が配置されている。
そのプリズムにより2つに分割された一方の光路上に、物体側から順にリレー光学系として構成された撮像レンズ4と撮像手段を配置することによって、被写体の像を撮影することが可能になっている。また、他方の光路上に、接眼レンズ5を配置することによって、肉眼観察をすることが可能になっている。
すなわち、この顕微鏡装置は、物体側から順に、対物レンズ1と、結像レンズ2と、撮像レンズ4とからなる撮像光学系と、物体側から順に、対物レンズ1と、結像レンズ2と、接眼レンズ5とからなる接眼光学系という2種類の光学系を有する構成になっている。
このような顕微鏡装置において、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により像を撮影する場合、好適な画像を得るためには、その撮像素子のサイズが小さいときには、撮像光学系の倍率を低倍率にする必要があり、逆に、その撮像素子のサイズが大きいときには、撮像光学系の倍率を高倍率にする必要がある。
そして、撮像光学系の倍率を変更する方法としては、一般的に、撮像光学系に含まれる撮像レンズを交換するという方法が用いられている。
特開2001−356278号公報
しかし、特許文献1に開示されているような従来の顕微鏡装置においては、一般に、焦点距離が160〜200mmの結像レンズが用いられるため、プリズムなどの光路分割手段から結像レンズの結像面までの距離は、必然的に、100mm程度になっている。
それに伴い、光路分割手段から結像レンズの結像面までの間に配置される撮像レンズも、その100mm程度の間隔に配置し得るように設計しなくてはならない。また、撮像レンズのレンズマウントとしてCマウントを採用しているならばフランジバックを17.526mm確保しなければならないし、撮像レンズの屈折力も適度なものにしなければならない。
その結果、例えば、1/4インチの撮像素子を使う場合には撮像光学系全体としての倍率を0.25倍程度にすることが好ましく、また、3倍程度の倍率を実現することについても要望があるにもかかわらず、従来の顕微鏡装置に使用することのできる撮像レンズは、0.5〜1.0倍の倍率を持つものしか設計することができないという問題があった。なお、撮像光学系全体としての倍率とは、被写体からの光を入射させることにより対物レンズから出射されるアフォーカル光を、焦点距離180mmのレンズに入射させた際に形成される被写体の像の倍率を1倍とした場合の倍率である。即ち、
β=fT/180
である。ただし、βは撮像光学系全体としての倍率、fTは撮像レンズの焦点距離である。
また、撮像レンズとしてリレーレンズを用いたり、中間変倍レンズを対物レンズと結像レンズとの間に配置したりすることにより、撮像光学系全体としての倍率を0.25倍から2.0倍程度の倍率にすることはできるが、その場合には、撮像光学系全体が大型化してしまうという問題があるし、3倍程度の高倍率を実現することができなかった。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、設計自由度の高い撮像レンズを有する小型の撮像光学系と、接眼光学系と、を備えた顕微鏡装置を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明による顕微鏡装置は、入射した被写体からの光をアフォーカル光として出射する対物レンズと、前記対物レンズから出射されたアフォーカル光の光路上に配置された光路分割素子と、を備え、前記光路分割素子により分割された第1の光路上に、物体側から順に、前記アフォーカル光により前記被写体の像を形成する撮像レンズと、前記撮像レンズにより形成された像を撮影する撮像素子と、を配置し、前記光路分割素子により分割された第2の光路上に、物体側から順に、前記アフォーカル光により前記被写体の像を形成する接眼観察用結像レンズと、前記接眼観察用結像レンズで形成した像を観察するための接眼レンズと、を配置し、前記撮像レンズが、物体側から順に、前群と、後群と、からなり、前記前群と前記後群は、前記撮像レンズ中にてもっとも長い空気間隔で区切られ、前記後群は2枚のレンズからなり、前記前群及び前記後群が、双方とも正の屈折力を持ち、以下の条件式を満足することを特徴とする。
0.44≦fT/fR≦1.5
ただし、fTは前記撮像レンズの焦点距離、fRは前記撮像レンズの前記後群の焦点距離である。
また、本発明の顕微鏡装置は、前記後群が2枚接合レンズからなることが好ましい。
また、本発明の顕微鏡装置は、以下の条件式を満足することが好ましい。
0.3≦fT/fF≦15
ただし、fTは前記撮像レンズの焦点距離、fFは前記撮像レンズの前記前群の焦点距離である。
また、本発明の顕微鏡装置は、焦点距離の異なる前記撮像レンズを複数備え、複数の前記撮像レンズのいずれか1つを選択的に第1の光路上に挿入する切替機構を備えることが好ましい。
また、本発明の顕微鏡装置は、以下の条件式を満足することが好ましい。
0.1≦β≦5
ただし、βは前記アフォーカル光を焦点距離180mmのレンズに入射させて形成される被写体の像の倍率を1倍としたときの前記撮像レンズにより形成される被写体の像の倍率である。
本発明によれば、設計自由度の高い撮像レンズを有する小型の撮像光学系と、接眼光学系と、を備えた顕微鏡装置を提供することができる。
実施例1に係る顕微鏡装置の構成を示す模式図である。 図1に示した顕微鏡装置の撮像レンズの構成並びに光路を示す光軸に沿う断面図である。 図1に示した顕微鏡装置の撮像レンズを構成するレンズの詳細を示す光軸に沿う断面図である。 図1に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲収差、(c)は歪曲収差を示している。 図1に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、(b)はサジタルコマ収差を示しており、各図は、上から順に、画角が0.584°、0.424°、0°の場合の収差を示している。 実施例2に係る顕微鏡装置の撮像レンズの構成並びに光路を示す光軸に沿う断面図である。 図6に示した顕微鏡装置の撮像レンズを構成するレンズの詳細を示す光軸に沿う断面図である。 図6に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲収差、(c)は歪曲収差を示している。 図6に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、(b)はサジタルコマ収差を示しており、各図は、上から順に、画角が0.700°、0.509°、0°の場合の収差を示している。 実施例3に係る顕微鏡装置の撮像レンズの構成並びに光路を示す光軸に沿う断面図である。 図10に示した顕微鏡装置の撮像レンズを構成するレンズの詳細を示す光軸に沿う断面図である。 図10に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲収差、(c)は歪曲収差を示している。 図10に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、(b)はサジタルコマ収差を示しており、各図は、上から順に、画角が0.875°、0.637°、0°の場合の収差を示している。 実施例4に係る顕微鏡装置の撮像レンズの構成並びに光路を示す光軸に沿う断面図である。 図14に示した顕微鏡装置の撮像レンズを構成するレンズの詳細を示す光軸に沿う断面図である。 図14に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲収差、(c)は歪曲収差を示している。 図14に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、(b)はサジタルコマ収差を示しており、各図は、上から順に、画角が1.094°、0.796°、0°の場合の収差を示している。 実施例5に係る顕微鏡装置の撮像レンズの構成並びに光路を示す光軸に沿う断面図である。 図18に示した顕微鏡装置の撮像レンズを構成するレンズの詳細を示す光軸に沿う断面図である。 図18に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲収差、(c)は歪曲収差を示している。 図18に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、(b)はサジタルコマ収差を示しており、各図は、上から順に、画角が3.180°、1.909°、0°の場合の収差を示している。 実施例6に係る顕微鏡装置の撮像レンズの構成並びに光路を示す光軸に沿う断面図である。 図22に示した顕微鏡装置の撮像レンズを構成するレンズの詳細を示す光軸に沿う断面図である。 図22に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲収差、(c)は歪曲収差を示している。 図22に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、(b)はサジタルコマ収差を示しており、各図は、上から順に、画角が3.497°、2.545°、0°の場合の収差を示している。 実施例7に係る顕微鏡装置の撮像レンズの構成並びに光路を示す光軸に沿う断面図である。 図26に示した顕微鏡装置の撮像レンズを構成するレンズの詳細を示す光軸に沿う断面図である。 図26に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲収差、(c)は歪曲収差を示している。 図26に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、(b)はサジタルコマ収差を示しており、各図は、上から順に、画角が1.750°、1.273°、0°の場合の収差を示している。 実施例8に係る顕微鏡装置の構成を示す模式図である。 従来の顕微鏡装置の構成を示す模式図である。
本発明の顕微鏡装置の実施例の説明に先立ち、本発明の作用効果を説明する。なお、本発明の作用効果を具体的に説明するに際しては、本発明の実施形態についても具体的な例を示して説明することになる。しかし、それらの例示される態様は、後述する実施例の場合と同様に、あくまでも本発明に含まれる態様のうちの一部に過ぎず、実際には、数多くのバリエーションが存在する。したがって、本発明は、それらの例示される態様に限定されるものではない。
本発明の顕微鏡装置は、入射した被写体からの光をアフォーカル光として出射する対物レンズと、対物レンズから出射されたアフォーカル光の光路上に配置された光路分割素子と、を備え、光路分割素子により分割された第1の光路上に、物体側から順に、アフォーカル光により被写体の像を形成する撮像レンズと、撮像レンズにより形成された像を撮影する撮像素子と、を配置し、光路分割素子により分割された第2の光路上に、物体側から順に、アフォーカル光により被写体の像を形成する接眼観察用結像レンズと、接眼観察用結像レンズで形成した像を観察するための接眼レンズと、を配置したことを特徴とする。
このように、対物レンズと光路分割素子との間に結像レンズを配置しないことにより、撮像レンズに対する設計上の制約が少なくなる。その結果、実現できる撮像レンズの倍率の範囲が広くなるため、撮像レンズとしてリレーレンズを用いたり中間変倍レンズを対物レンズと結像レンズとの間に配置したりしなくても、撮像光学系の全体としての倍率を0.25倍程度の低倍率や3倍程度の高倍率にすることができるようになる。
また、このように結像レンズを配置しないことに加え、撮像レンズの設計上の自由度が増加したことに伴い、同じ倍率を確保しようとする場合に撮像光学系全体を構成するために必要となるレンズの枚数が、従来よりも大幅に少なくなる。例えば、従来の撮像光学系においては、倍率を0.25倍にする場合、結像レンズを配置し、さらに、撮像レンズをリレー光学系としなければならないため、レンズは合計で13枚程度必要となる。しかし、本発明の顕微鏡装置の撮像光学系では、5枚程度のレンズでそのような低倍率を得ることが可能になる。
なお、接眼光学系の光路と撮像光学系の光路とに光路を分割するための光路分割素子としては、ビームスプリッタ、ビームスプリッタプリズムなどでも良いが、厚さの薄いBIプリズムを用いると、撮像レンズに対する設計上の制約がさらに少なくなり、また、接眼光学系の光軸を適切な角度に設定しやすくなるので好ましい。
また、本発明の顕微鏡装置は、撮像レンズが、物体側から順に、前群と、後群と、からなり、前群と後群は、撮像レンズ中にて最も長い空気間隔で区切られ、後群は2枚のレンズからなり、前群及び後群が、双方とも正の屈折力を持つことを特徴とする
また、本発明の顕微鏡装置は、後群が2枚接合レンズからなるのが好ましい。
撮像光学系全体としての倍率が1倍を下回るような低倍率である場合には、撮像レンズを、正の屈折力を持つ前群と正の屈折力を持つ後群とにより構成すると、小型化と収差補正の点で好ましい。なお、倍率を大きくするのに伴い、前群の正の屈折力を強め後群の正の屈折力を弱めると良い。
一方、参考例として、撮像光学系全体としての倍率が1倍を上回るような高倍率である場合には、撮像レンズを、正の屈折力を持つ前群と負の屈折力を持つ後群とにより構成すると、小型化と収差補正の点で好ましい。なお、倍率を大きくするのに伴い、前群の正の屈折力を強め後群の負の屈折力を強めると良い。
また、本発明の顕微鏡装置は、以下の条件式(1)を満足することが好ましい。
0.3≦fT/fF≦15 (1)
ただし、fTは撮像レンズの焦点距離、fFは撮像レンズの前群の焦点距離である。
この条件式(1)の下限値を下回ると、撮像レンズを小型化することが難しくなる。また、撮像光学系全体としての倍率が高倍率である場合には、後群の屈折力が強くなり後群で発生する収差が増えるので収差の補正を十分にすることが難しくなる。一方、この条件式(1)の上限値を上回ると、色収差の補正を十分にすることが難しくなる。また、撮像光学系全体としての倍率が低倍率である場合には、その他の収差の補正も十分にすることが難しくなる。
なお、条件式(1)に代わり、次の条件式(1−1)、(1−2)のいずれかを満足するように構成するとさらに好ましい。
0.4≦fT/fF≦10 (1−1)
0.5≦fT/fF≦8 (1−2)
また、条件式(1−1)の上限値又は下限値を、条件式(1)、(1−2)の上限値又は下限値としても良いし、条件式(1−2)の上限値又は下限値を、条件式(1)、(1−1)の上限値又は下限値としても良い。
また、本発明の顕微鏡装置は、以下の条件式(2)を満足することを特徴とする
0.44≦fT/fR≦1.5 (2)
ただし、fTは撮像レンズの焦点距離、fRは撮像レンズの後群の焦点距離である。
この条件式(2)を満足することにより、前群と後群の一方に正パワーが偏ることがなく球面収差良好に補正しながら、全系の焦点距離を短くすることができる。
この条件式(2)の下限値を下回ると、前群の屈折力が強くなりすぎて、全系の球面収差が大きくなり球面収差の補正を十分にすることが難しくなる。一方、この条件式(2)の上限値を上回ると、歪曲収差、色収差が大きくなり、収差の補正、特に、色収差の補正を十分にすることが難しくなる。
なお、条件式(2)に代わり、次の条件式(2−1)、(2−2)のいずれかを満足するように構成するとさらに好ましい。
0.44≦fT/fR≦1.0 (2−1)
0.44≦fT/fR≦0.8 (2−2)
また、本発明の顕微鏡装置は、焦点距離の異なる撮像レンズを複数備え、複数の撮像レンズのいずれか1つを選択的に第1の光路上に挿入する切替機構を備えることが好ましい。
顕微鏡装置をこのように構成すれば、撮像光学系全体としての倍率を容易に変更することができるため、観察用途に応じて様々の大きさの撮像素子を使用しやすくなる。
また、本発明の参考例の顕微鏡装置は、以下の条件式を満足することが好ましい。
0.05≦m≦15 (3)
ただし、mは複数の撮像レンズのうち焦点距離が近い撮像レンズ同士の焦点距離の比である。
撮像光学系のイメージサークルが撮像素子の外接円に一致しない場合、像の劣化が生じてしまう。そのような像の劣化を抑制するためには、撮像光学系全体としての倍率を、撮像素子の種類に応じて適切なものにすると良い。
そこで、顕微鏡装置が複数の撮像レンズを備えている場合には、この条件式(3)を満足するようにそれらの撮像レンズを設計することにより、一般的に使用される撮像素子に対して好適な撮像光学系を構成しやすくなる。
なお、当然のことながら、顕微鏡装置に備えられる撮像レンズの種類は、多数であるほど好ましい。
また、本発明の顕微鏡装置は、以下の条件式を満足することが好ましい。
0.1≦β≦5 (4)
ただし、βはアフォーカル光を焦点距離180mmのレンズに入射させて形成される被写体の像の倍率を1倍としたときの撮像レンズにより形成される被写体の像の倍率である。
現在、様々な大きさの撮像素子があるが、顕微鏡装置に用いられる撮像素子としては、1/3インチ(対角6mm)からフルサイズ(対角44mm)の撮像素子が一般的に用いられている。
そこで、顕微鏡装置が複数の撮像レンズを備えている場合には、この条件式(4)を満足するようにそれらの撮像レンズを設計することにより、一般的な撮像素子を用いた際に好適に像を撮影することができるができるようになる。
なお、条件式(4)に代わり、次の条件式(4−1)、(4−2)、(4−3)のいずれかを満足するように構成するとさらに好ましい。
0.15≦β≦4 (4−1)
0.2≦β≦3.5 (4−2)
0.25≦β≦3 (4−3)
また、条件式(4−1)の上限値又は下限値を、条件式(4)、(4−2)、(4−3)の上限値又は下限値としても良いし、条件式(4−2)の上限値又は下限値を、条件式(4)、(4−1)、(4−3)の上限値又は下限値としても良いし、条件式(4−3)の上限値又は下限値を、条件式(4)、(4−1)、(4−2)の上限値又は下限値としても良い。
なお、β=fT/180なので、条件式(4)、(4−1)、(4−2)、(4−3)は、条件式(5)、(5−1)、(5−2)、(5−3)と等価である。
18≦fT≦900 (5)
27≦fT≦720 (5−1)
36≦fT≦630 (5−2)
45≦fT≦540 (5−3)
ただし、fTは撮像レンズの焦点距離である。
また、本発明の顕微鏡装置においては、撮像レンズを構成するレンズのうち最も物体側に配置されるレンズを、物体側に凸面を向けた形状にすると、収差補正と撮像レンズの小型化の点で好ましい。さらに、そのレンズを正のレンズ成分、特に、正の単レンズとすることが好ましい。なお、レンズ成分とは、1枚の接合レンズ又は1枚の単レンズを意味するものである。
また、本発明の顕微鏡装置においては、撮像レンズを構成するレンズ成分の全てに正の屈折力を持たせると、撮像レンズの焦点距離を短くすることができるので、好ましい。特に、撮像光学系全体の倍率が低倍率である場合、例えば、0.25〜0.5倍程度である場合に好ましい。
また、本発明の顕微鏡装置においては、撮像レンズに2つ以上の接合レンズを含ませると、色収差補正の点で好ましい。なお、撮像レンズを構成するレンズのうち、最も像側に配置されるレンズを接合レンズとすると、特に好ましい。
また、本発明の顕微鏡装置においては、撮像レンズの後群を構成するレンズの最も物体側の面を非球面とすると、収差補正の点で好ましい。
以下に、本発明の顕微鏡装置の実施例について図面を参照しながら説明する。
なお、光学系断面図のr1,r2,・・・及びd1,d2,・・・において下付き文字として示した数字は、数値データにおける面番号1,2,・・・に対応している。
また、数値データにおいては、sは面番号、rは各面の曲率半径、dは面間隔、ndはd線(波長587.56nm)における屈折率、νdはd線におけるアッベ数、Kは円錐係数、A4,A6,A8,A10は非球面係数をそれぞれ示している。
また、数値データの非球面係数においては、Eは10のべき乗を表している。例えば、「E−01」は、10のマイナス1乗を表している。また、各非球面形状は、数値データに記載した各非球面係数を用いて以下の式で表される。ただし、光軸に沿う方向の座標をZ、光軸と垂直な方向の座標をYとする。
Z=(Y2/r)/[1+{1−(1+k)・(Y/r)21/2
+A44+A66+A88+A1010+・・・
以下、本発明の実施例及び参考例を、図面を用いて説明する。なお、以下に示す実施例1〜8のうち、実施例5、6、及び実施例8における実施例5、6の撮影レンズを備えた構成は、本発明の実施例であり、実施例1〜4、7、及び実施例8における実施例5、6以外の実施例のみの撮影レンズを備えた構成は、本発明の参考例である。
図1〜図5を用いて、本実施例に係る顕微鏡装置について詳細に説明する。
なお、図1は、本実施例に係る顕微鏡装置の構成を示す模式図である。図2は、図1に示した顕微鏡装置の撮像レンズの構成並びに光路を示す光軸に沿う断面図である。図3は、図1に示した顕微鏡装置の撮像レンズを構成するレンズの詳細を示す光軸に沿う断面図である。図4は、図1に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲収差、(c)は歪曲収差を示している。図5は、図1に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、(b)はサジタルコマ収差を示しており、各図は、上から順に、画角が0.584°、0.424°、0°の場合の収差を示している。
図1に示すように、この顕微鏡装置は、入射した被写体からの光をアフォーカル光として出射する対物レンズ1と、対物レンズ1の像側に配置された光路分割素子であるプリズム3と、プリズム3により分割された光路の一方に配置された撮像レンズ4と、撮像レンズ4により形成された像を撮影する撮像面IMを有する撮像素子と、プリズム3により分割された光路の他方に配置された接眼観察用結像レンズ6と、接眼観察用結像レンズ6で形成した像を観察するための接眼レンズ5とを備えている。
図2及び図3に示すように、撮像レンズ4は、光軸Lc上に、物体側から順に、正の屈折力を持つ前群FGと、負の屈折力を持つ後群RGとからなる。
前群FGは、物体側から順に、正の屈折力を持ち物体側に凸面を向けた平凸レンズであるレンズL1と、正の屈折力を持つ両凸レンズであるレンズL2と、負の屈折力を持つ両凹レンズであるL3とにより構成されている。なお、レンズL2とレンズL3とは接合されており、全体として正の屈折力を持つ接合レンズになっている。
後群RGは、物体側から順に、負の屈折力を持つ両凹レンズであるL4と、正の屈折力を持ち物体側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズL5とにより構成されている。なお、レンズL4とレンズL5とは接合されており、全体として負の屈折力を持つ接合レンズになっている。
次に、本実施例の顕微鏡装置の撮像レンズに係る数値データを示す。
数値データ1
単位 mm
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
s r d nd νd
1(絞り面) ∞ 117.000
2 68.0711 5.000 1.4388 94.93
3 ∞ 0.1000
4 30.1397 6.000 1.5691 71.30
5 -2604.1904 3.000 1.8503 32.27
6 66.3722 45.763
7 -18.3544 3.000 1.7550 52.32
8 7.5711 6.000 1.7174 29.52
9 41.6938 93.637
10(像面) ∞ 0
各種データ
レンズ全長(mm) : 68.863
全系の焦点距離fT(mm) : 540
前群の焦点距離fF(mm) : 71.35
後群の焦点距離fR(mm) : -14.78
入射瞳径(mm) : 14.4
撮像光学系全体としての倍率β : 3
条件式
(1) 0.3≦fT/fF≦15 : 7.57
(2) −80≦fT/fR≦1.5 : -36.54
図6〜図9を用いて、本実施例に係る顕微鏡装置について詳細に説明する。なお、本実施例の顕微鏡装置の構成は、撮像レンズを除き、実施例1の顕微鏡装置とほぼ同じ構成であるため、撮像レンズ以外の構成についての詳細な説明は省略する。
なお、図6は、本実施例に係る顕微鏡装置の撮像レンズの構成並びに光路を示す光軸に沿う断面図である。図7は、図6に示した顕微鏡装置の撮像レンズを構成するレンズの詳細を示す光軸に沿う断面図である。図8は、図6に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲収差、(c)は歪曲収差を示している。図9は、図6に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、(b)はサジタルコマ収差を示しており、各図は、上から順に、画角が0.700°、0.509°、0°の場合の収差を示している。
図6及び図7に示すように、撮像レンズ4は、光軸Lc上に、物体側から順に、正の屈折力を持つ前群FGと、負の屈折力を持つ後群RGとからなる。
前群FGは、物体側から順に、正の屈折力を持ち物体側に凸面を向けた平凸レンズであるレンズL1と、正の屈折力を持ち物体側に凸面を向けた平凸レンズであるレンズL2と、負の屈折力を持ち像側に凹面を向けた平凹レンズであるL3とにより構成されている。なお、レンズL2とレンズL3とは接合されており、全体として正の屈折力を持つ接合レンズになっている。
後群RGは、物体側から順に、負の屈折力を持つ両凹レンズであるL4と、正の屈折力を持ち物体側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズであるレンズL5とにより構成されている。なお、レンズL4とレンズL5とは接合されており、全体として負の屈折力を持つ接合レンズになっている。
次に、本実施例の顕微鏡装置の撮像レンズに係る数値データを示す。
数値データ2
単位 mm
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
s r d nd νd
1(絞り面) ∞ 117.000
2 75.2671 5.000 1.4388 94.93
3 ∞ 4.404
4 31.5245 6.000 1.5691 71.30
5 ∞ 3.000 1.8503 32.27
6 68.8671 47.827
7 -20.5166 3.000 1.7550 52.32
8 9.4618 6.000 1.6990 30.13
9 93.3387 87.268
10(像面) ∞ 0
各種データ
レンズ全長(mm) : 75.232
全系の焦点距離fT(mm) : 450
前群の焦点距離fF(mm) : 77.99
後群の焦点距離fR(mm) : -19.16
入射瞳径(mm) : 14.4
撮像光学系全体としての倍率β : 2.5
条件式
(1) 0.3≦fT/fF≦15 : 5.77
(2) −80≦fT/fR≦1.5 : -23.49
図10〜図13を用いて、本実施例に係る顕微鏡装置について詳細に説明する。なお、本実施例の顕微鏡装置の構成は、撮像レンズを除き、実施例1の顕微鏡装置とほぼ同じ構成であるため、撮像レンズ以外の構成についての詳細な説明は省略する。
なお、図10は、本実施例に係る顕微鏡装置の撮像レンズの構成並びに光路を示す光軸に沿う断面図である。図11は、図10に示した顕微鏡装置の撮像レンズを構成するレンズの詳細を示す光軸に沿う断面図である。図12は、図10に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲収差、(c)は歪曲収差を示している。図13は、図10に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、(b)はサジタルコマ収差を示しており、各図は、上から順に、画角が0.875°、0.637°、0°の場合の収差を示している。
図10及び図11に示すように、撮像レンズ4は、光軸Lc上に、物体側から順に、正の屈折力を持つ前群FGと、負の屈折力を持つ後群RGとからなる。
前群FGは、物体側から順に、正の屈折力を持ち物体側に凸面を向けた平凸レンズであるレンズL1と、正の屈折力を持ち物体側に凸面を向けた平凸レンズであるレンズL2と、負の屈折力を持ち像側に凹面を向けた平凹レンズであるL3とにより構成されている。なお、レンズL2とレンズL3とは接合されており、全体として正の屈折力を持つ接合レンズになっている。
後群RGは、物体側から順に、負の屈折力を持つ両凹レンズであるL4と、正の屈折力を持ち物体側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズL5とにより構成されている。なお、レンズL4とレンズL5とは接合されており、全体として負の屈折力を持つ接合レンズになっている。
次に、本実施例の顕微鏡装置の撮像レンズに係る数値データを示す。
数値データ3
単位 mm
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
s r d nd νd
1(絞り面) ∞ 117.000
2 80.8741 5.000 1.4388 94.93
3 ∞ 18.114
4 31.7560 6.000 1.5691 71.30
5 ∞ 3.000 1.8503 32.27
6 67.7444 46.189
7 -27.6039 3.000 1.7550 52.32
8 10.1650 6.000 1.6727 32.10
9 189.8947 75.196
10(像面) ∞ 0
各種データ
レンズ全長(mm) : 87.304
全系の焦点距離fT(mm) : 360
前群の焦点距離fF(mm) : 86.08
後群の焦点距離fR(mm) : -25.01
入射瞳径(mm) : 14.4
撮像光学系全体としての倍率β : 2
条件式
(1) 0.3≦fT/fF≦15 : 4.18
(2) −80≦fT/fR≦1.5 : -14.40
図14〜図17を用いて、本実施例に係る顕微鏡装置について詳細に説明する。なお、本実施例の顕微鏡装置の構成は、撮像レンズを除き、実施例1の顕微鏡装置とほぼ同じ構成であるため、撮像レンズ以外の構成についての詳細な説明は省略する。
なお、図14は、本実施例に係る顕微鏡装置の撮像レンズの構成並びに光路を示す光軸に沿う断面図である。図15は、図14に示した顕微鏡装置の撮像レンズを構成するレンズの詳細を示す光軸に沿う断面図である。図16は、図14に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲収差、(c)は歪曲収差を示している。図17は、図14に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、(b)はサジタルコマ収差を示しており、各図は、上から順に、画角が1.094°、0.796°、0°の場合の収差を示している。
図14及び図15に示すように、撮像レンズ4は、光軸Lc上に、物体側から順に、正の屈折力を持つ前群FGと、負の屈折力を持つ後群RGとからなる。
前群FGは、物体側から順に、正の屈折力を持ち物体側に凸面を向けた平凸レンズであるレンズL1と、正の屈折力を持ち物体側に凸面を向けた平凸レンズであるレンズL2と、負の屈折力を持ち像側に凹面を向けた平凹レンズであるL3とにより構成されている。なお、レンズL2とレンズL3とは接合されており、全体として正の屈折力を持つ接合レンズになっている。
後群RGは、物体側から順に、負の屈折力を持つ両凹レンズであるL4と、正の屈折力を持つ両凸レンズであるレンズL5とにより構成されている。なお、レンズL4とレンズL5とは接合されており、全体として負の屈折力を持つ接合レンズになっている。
次に、本実施例の顕微鏡装置の撮像レンズに係る数値データを示す。
数値データ4
単位 mm
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
s r d nd νd
1(絞り面) ∞ 117.000
2 85.9953 5.000 1.4388 94.93
3 ∞ 36.202
4 30.4927 6.000 1.5691 71.30
5 ∞ 3.000 1.8503 32.27
6 61.5584 45.079
7 -23.9814 3.000 1.7550 52.32
8 12.6108 6.000 1.6727 32.10
9 -114.2954 58.219
10(像面) ∞ 0
各種データ
レンズ全長(mm) : 104.281
全系の焦点距離fT(mm) : 288
前群の焦点距離fF(mm) : 95.48
後群の焦点距離fR(mm) : -31.90
入射瞳径(mm) : 14.4
撮像光学系全体としての倍率β : 1.6
条件式
(1) 0.3≦fT/fF≦15 : 3.02
(2) −80≦fT/fR≦1.5 : -9.03
図18〜図21を用いて、本実施例に係る顕微鏡装置について詳細に説明する。なお、本実施例の顕微鏡装置の構成は、撮像レンズを除き、実施例1の顕微鏡装置とほぼ同じ構成であるため、撮像レンズ以外の構成についての詳細な説明は省略する。
なお、図18は、本実施例に係る顕微鏡装置の撮像レンズの構成並びに光路を示す光軸に沿う断面図である。図19は、図18に示した顕微鏡装置の撮像レンズを構成するレンズの詳細を示す光軸に沿う断面図である。図20は、図18に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲収差、(c)は歪曲収差を示している。図21は、図18に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、(b)はサジタルコマ収差を示しており、各図は、上から順に、画角が3.180°、1.909°、0°の場合の収差を示している。
図18及び図19に示すように、撮像レンズ4は、光軸Lc上に、物体側から順に、正の屈折力を持つ前群FGと、正の屈折力を持つ後群RGとからなる。
前群FGは、物体側から順に、正の屈折力を持つ両凸レンズであるレンズL1と、正の屈折力を持つ両凸レンズであるレンズL2と、負の屈折力を持つ両凹レンズであるL3とにより構成されている。なお、レンズL2とレンズL3とは接合されており、全体として正の屈折力を持つ接合レンズになっている。
後群RGは、物体側から順に、負の屈折力を持ち物体側に凸面を向けたメニスカスレンズであるL4と、正の屈折力を持つ両凸レンズであるレンズL5とにより構成されている。なお、レンズL4とレンズL5とは接合されており、全体として正の屈折力を持つ接合レンズになっている。
次に、本実施例の顕微鏡装置の撮像レンズに係る数値データを示す。
数値データ5
単位 mm
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
s r d nd νd
1(絞り面) ∞ 78.000
2 57.7197 4.000 1.5691 71.30
3 -2118.0747 10.000
4 60.0921 3.500 1.5952 67.74
5 -31.0084 2.000 1.7234 37.95
6 201.1294 15.000
7 70.9164 1.500 1.7380 32.26
8 16.4542 4.000 1.8061 40.92
9 -612.3093 25.412
10(像面) ∞ 0
各種データ
レンズ全長(mm) : 40.000
全系の焦点距離fT(mm) : 45
前群の焦点距離fF(mm) : 80.63
後群の焦点距離fR(mm) : 63.41
入射瞳径(mm) : 14.2
撮像光学系全体としての倍率β : 0.25
条件式
(1) 0.3≦fT/fF≦15 : 0.56
(2) −80≦fT/fR≦1.5 : 0.71
図22〜図25を用いて、本実施例に係る顕微鏡装置について詳細に説明する。なお、本実施例の顕微鏡装置の構成は、撮像レンズを除き、実施例1の顕微鏡装置とほぼ同じ構成であるため、撮像レンズ以外の構成についての詳細な説明は省略する。
なお、図22は、本実施例に係る顕微鏡装置の撮像レンズの構成並びに光路を示す光軸に沿う断面図である。図23は、図22に示した顕微鏡装置の撮像レンズを構成するレンズの詳細を示す光軸に沿う断面図である。図24は、図22に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲収差、(c)は歪曲収差を示している。図25は、図22に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、(b)はサジタルコマ収差を示しており、各図は、上から順に、画角が3.497°、2.545°、0°の場合の収差を示している。
図22及び図23に示すように、撮像レンズ4は、光軸Lc上に、物体側から順に、正の屈折力を持つ前群FGと、正の屈折力を持つ後群RGとからなる。
前群FGは、物体側から順に、正の屈折力を持つ両凸レンズであるレンズL1と、負の屈折力を持つ両凹レンズであるレンズL2とにより構成されている。なお、レンズL1とレンズL2とは接合されており、全体として正の屈折力を持つ接合レンズになっている。
後群RGは、物体側から順に、正の屈折力を持ち物体側の面が非球面の両凸レンズであるレンズL3と、負の屈折力を持つ両凹レンズであるレンズL4とにより構成されている。なお、レンズL3とレンズL4とは接合されており、全体として正の屈折力を持つ接合レンズになっている。
次に、本実施例の顕微鏡装置の撮像レンズに係る数値データを示す。
数値データ6
単位 mm
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
s r d nd νd
1(絞り面) ∞ 165.2620
2 50.0700 8.0000 1.5952 67.74
3 -59.3002 4.0000 1.7015 41.24
4 262.6449 62.1320
5(非球面) 35.4970 8.0000 1.8830 40.76
6 -162.1772 4.0000 1.7380 32.26
7 29.6521 28.106
8(像面) ∞ 0
非球面データ
第5面
= 0.4538
4 = -3.5860E-06
6 = -4.3662E-09
各種データ
レンズ全長(mm) : 86.132
全系の焦点距離fT(mm) : 90
前群の焦点距離fF(mm) : 128.96
後群の焦点距離fR(mm) : 204.61
入射瞳径(mm) : 14.2
撮像光学系全体としての倍率β : 0.5
条件式
(1) 0.3≦fT/fF≦15 : 0.70
(2) −80≦fT/fR≦1.5 : 0.44
図26〜図30を用いて、本実施例に係る顕微鏡装置について詳細に説明する。なお、本実施例の顕微鏡装置の構成は、撮像レンズを除き、実施例1の顕微鏡装置とほぼ同じ構成であるため、撮像レンズ以外の構成についての詳細な説明は省略する。
なお、図26は、本実施例に係る顕微鏡装置の撮像レンズの構成並びに光路を示す光軸に沿う断面図である。図27は、図26に示した顕微鏡装置の撮像レンズを構成するレンズの詳細を示す光軸に沿う断面図である。図28は、図26に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲収差、(c)は歪曲収差を示している。図29は、図26に示した顕微鏡装置の撮像レンズの収差図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、(b)はサジタルコマ収差を示しており、各図は、上から順に、画角が1.750°、1.273°、0°の場合の収差を示している。
図22及び図23に示すように、撮像レンズ4は、光軸Lc上に、物体側から順に、正の屈折力を持つ前群FGと、負の屈折力を持つ後群RGとからなる。
前群FGは、正の屈折力を持ち物体側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズL1により構成されている。
後群RGは、物体側から順に、正の屈折力を持ち物体側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズL2と、負の屈折力を持ち物体側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズL3とにより構成されている。なお、レンズL2とレンズL3とは接合されており、全体として負の屈折力を持つ接合レンズになっている。
次に、本実施例の顕微鏡装置の撮像レンズに係る数値データを示す。
数値データ7
単位 mm
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
s r d nd νd
1(絞り面) ∞ 117.000
2 62.0657 3.000 1.4875 70.23
3 711.9735 0.336
4 31.8078 6.000 1.7015 41.24
5 101.7161 2.600 1.7380 32.26
6 26.1646 150.564
7(像面) ∞ 0
各種データ
レンズ全長(mm) : 11.936
全系の焦点距離fT(mm) : 180
前群の焦点距離fF(mm) : 139.26
後群の焦点距離fR(mm) : -372.90
入射瞳径(mm) : 14.4
撮像光学系全体としての倍率β : 1
条件式
(1) 0.3≦fT/fF≦15 : 1.29
(2) −80≦fT/fR≦1.5 : -0.48
図30を用いて、本実施例に係る顕微鏡装置について詳細に説明する。なお、本実施例の顕微鏡装置の構成は、複数の撮像レンズとそれらの撮像レンズ切り替えるための切替機構を備えていることを除き、実施例1の顕微鏡装置とほぼ同じ構成であるため、それら以外の構成についての詳細な説明は省略する。
なお、図30は、本実施例に係る顕微鏡装置の構成を示す模式図である。
上記実施例の顕微鏡装置において、複数種類の撮像レンズを使用しようとする場合、撮像レンズをユニット化し、そのユニットを交換するという手法がある。
これに対し、本実施例の顕微鏡装置は、図30に示すように、プリズム3により分割された一方の光路上に、撮像レンズや撮像レンズをユニット化したものを単体で配置するのではなく、複数の撮像レンズ4を備えていてそれらの撮像レンズ4のうちの一つを光路上に選択的に挿入する切替機構7を配置し、複数種類の撮像レンズを必要に応じて切り替え可能に構成している。
このように構成することにより、撮像レンズの切り替えが容易であり、また、交換する方法とは異なり、撮像レンズの紛失を防ぐことができる。
なお、この切替機構7は、回転により挿入する撮像レンズを切り替えるターレット方式のものでも良いし、2つの撮像レンズを相互に切り替える方式のものでも良い。
ところで、焦点距離の異なる複数の撮像レンズを切り替える場合、変倍光学系ではないため、必ずしも、撮像素子のサイズに対して好適な焦点距離を選択できるとは限らない。
例えば、4/3インチの撮像素子(対角22mm)に対して、焦点距離180mmの撮像レンズを使うと、撮像レンズのイメージサークルが撮像素子に外接し、望ましい状態で像を撮影することができる。
しかし、4/3インチの撮像素子よりも大きな撮像素子に対して、同じく焦点距離180の撮像レンズを使うと、イメージサークルが撮像素子よりも小さくなってしまい、撮像画像に像情報がない部分ができてしまう場合がある。一方で、焦点距離が180mmよりも長い撮像レンズを用いると、イメージサークルが撮像素子より大きくなりすぎてしまうことがある。
このような問題を生じさせないため、撮像レンズを複数有するこの顕微鏡装置においては、所定の焦点距離を持つ撮像レンズと、その撮像レンズの焦点距離と最も近い焦点距離を持つ撮像レンズとが、以下の条件式を満足するように構成している。
0.05≦m≦15 (3)
ただし、mは複数の撮像レンズのうち焦点距離が近い撮像レンズ同士の焦点距離の比である。
さらに、備えられている複数の撮像レンズを、以下の条件式を満足するように構成している。
0.1≦β≦5 (4)
ただし、βはアフォーカル光を焦点距離180mmのレンズに入射させて形成される被写体の像の倍率を1倍としたときの撮像レンズにより形成される被写体の像の倍率である。
例えば、上記実施例1、5に記載した2つの撮像レンズを備えるように、あるいは、上記実施例1、5、7に記載した3つの撮像レンズを備えるように、あるいは、上記実施例1、5、6、7に記載した4つの撮像レンズを備えるように、あるいは、上記実施例1〜7に記載した撮像レンズを全て備えるように構成すれば、この条件式(3)、(4)を満足する。
そして、このように構成すれば、一般的に用いられている1/3インチ(対角6mm)からフルサイズ(対角44mm)の撮像素子に対して、好適に対応する撮像レンズを選択し得るようになる。
また、本発明の顕微鏡用対物レンズ及びそれを用いた顕微鏡装置は、以下のように構成しても良い。
撮像レンズを構成するレンズは、上記各実施例により示された形状や枚数に限定されるものではない。
また、上記実施例においては配置されていないが、撮像レンズと撮像素子の撮像面との間にIRカットコートを施したローパスフィルターなどを配置したりしても良い。
また、上記各実施例においては、光路分割手段としてプリズムを用いているが、プリズムに代わりハーフミラーなどを用いても良い。
また、上記実施例においては配置されていないが、複数の撮像レンズを備え、それらの撮像レンズの切替機構を備える場合には、同焦調整機構を備えると、撮像レンズを交換した際の焦点ずれを補正できるので好ましい。
1 対物レンズ
2 結像レンズ
3 プリズム
4 撮像レンズ
5 接眼レンズ
6 接眼観察用結像レンズ
7 切替機構
FG 前群
RG 後群
IM 撮像素子の撮像面
LC 光軸
1,L2,L3,L4,L5 レンズ

Claims (5)

  1. 入射した被写体からの光をアフォーカル光として出射する対物レンズと、前記対物レンズから出射されたアフォーカル光の光路上に配置された光路分割素子と、を備え、
    前記光路分割素子により分割された第1の光路上に、物体側から順に、前記アフォーカル光により前記被写体の像を形成する撮像レンズと、前記撮像レンズにより形成された像を撮影する撮像素子と、を配置し、
    前記光路分割素子により分割された第2の光路上に、物体側から順に、前記アフォーカル光により前記被写体の像を形成する接眼観察用結像レンズと、前記接眼観察用結像レンズで形成した像を観察するための接眼レンズと、を配置し
    前記撮像レンズが、物体側から順に、前群と、後群と、からなり、
    前記前群と前記後群は、前記撮像レンズ中にて最も長い空気間隔で区切られ、
    前記後群は2枚のレンズからなり、
    前記前群及び前記後群が、双方とも正の屈折力を持ち、
    以下の条件式を満足することを特徴とする顕微鏡装置。
    0.44≦fT/fR≦1.5
    ただし、fTは前記撮像レンズの焦点距離、fRは前記撮像レンズの前記後群の焦点距離である。
  2. 前記後群が2枚接合レンズからなることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡装置。
  3. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の顕微鏡装置。
    0.3≦fT/fF≦15
    ただし、fTは前記撮像レンズの焦点距離、fFは前記撮像レンズの前記前群の焦点距離である。
  4. 焦点距離の異なる前記撮像レンズを複数備え、
    複数の前記撮像レンズのいずれか1つを選択的に第1の光路上に挿入する切替機構を備えたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の顕微鏡装置。
  5. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項に記載の顕微鏡装置。
    0.1≦β≦5
    ただし、βは前記アフォーカル光を焦点距離180mmのレンズに入射させて形成される被写体の像の倍率を1倍としたときの前記撮像レンズにより形成される被写体の像の倍率である。
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