JP5599240B2 - 抗菌効果を有する防水材及びそれを用いた防水工法 - Google Patents

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Description

本発明は、建物の屋根や壁等の部位を防水すると共に同部位に対する抗菌効果を有する防水材と、その防水材を用いた防水工法に関する。
通常、木造住宅の屋根、壁、ベランダ等の部位には雨水等から防水するために、防水材が敷設されている。しかしながら、防水材が敷設されていても、結露の発生や何らかの不具合による雨水等の浸水によって、部位が吸湿する場合があった。特に、部位が木質系材料からなる場合、吸湿して、さらに酸素、温度、栄養の条件が揃うと、その部位に木材腐朽菌(オオウズラタケ、カワラタケ、ワタグサレタケ、ナミダタケ等)が繁殖する場合があった。
木質系材料からなる部位に木材腐朽菌が繁殖すると、その強度は大幅に低下し、場合によっては原型がとどめられないほど、部位が損壊してしまう。そのため、部位が吸湿した場合に備えて木材腐朽菌を滅却又はその繁殖を抑制する方法が開発されてきた。
例えば従来の木造住宅を施工する際、木材腐朽菌の繁殖を抑制するために、防腐効果を備える薬剤を染み込ませた木材が使用されることがある。その場合、木材に染み込ませた薬剤は、時間の経過と共に蒸散してその防腐効果が薄れるので、数年毎に薬剤を再散布することが推奨されている。
また、特許文献1では、木材腐朽菌等の有害生物を駆除するために、有害生物が生息し易い部位を無酸素状態又は酸素欠乏状態にする方法が開示されている。
特開2004−132020号公報
木材に薬剤を染み込ませて建物を施工する方法は、薬剤自身が非常に強い毒性を有しているので、薬剤が蒸散すると、薬剤を含む空気が建物内に滞留して人体に悪影響を与える危険性があった。また、数年毎に薬剤を再散布するので手間がかかるという課題があった。
一方、特許文献1に開示された有害生物の駆除方法は、有害生物を窒息させて駆除するために、例えば建物の部位を二酸化炭素等のガスが通過するよう区画しておく必要があった。そのため、建物の構造が複雑になり施工が困難になるという課題があった。
そこで、本発明は、上述した課題に鑑み、例えば建物の部位を防水すると共に、万一その部位が吸湿した場合でも、その部位に発生する菌の繁殖を抑制する防水材とその防水材を用いた防水工法とを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、1番目の発明は、防水対象になる部位の表面に敷設する防水材であって、抗菌剤を含み、前記部位の表面に接触するよう設けられる第一抗菌層と、防水性を有し、前記第一抗菌層を挟んで前記部位とは反対側に設けられるアスファルト層とを具備する抗菌効果を有する防水材を提供する。1番目の発明による防水材を用いれば、抗菌剤を含む前記第一抗菌層が前記部位の表面に接触するので、前記部位を防水すると共に抗菌することができる。例えば木質系材料からなる部位に木材腐朽菌が発生した場合でも、前記部位に接触する抗菌剤によって木材腐朽菌の繁殖を抑制する又は木材腐朽菌を滅却することができる。抗菌することにより前記部位の腐蝕が抑制されて前記部位の強度が維持されるので、前記部位の損壊を防止又は抑制することができる。
また、抗菌効果を有する防水材は、防水対象になる前記部位とは別部材であるので、前記部位から抗菌効果が減少した防水材を剥がして、新しい防水材を再度、敷設するだけで前記部位に対する抗菌効果を復活させることができる。そのため、従来の薬剤を部材に直接染み込ませる方法と異なり、薬剤を再散布する必要がない。そして、1番目の発明による防水材は、従来の防水材とほぼ同様の手順で施工することができるので、特許文献1に示された菌の駆除方法のように建物の構造が複雑にならない。
2番目の発明は、1番目の発明において、前記第一抗菌層の前記抗菌剤に対する前記アスファルト層の影響を遮蔽する第一遮蔽層が、前記アスファルト層と前記第一抗菌層との間に設けられる防水材を提供する。2番目の発明により、前記第一遮蔽層が前記アスファルト層の影響による前記抗菌剤の抗菌効果の失活又は減少を抑制するので、より長期間にわたって前記抗菌剤の抗菌効果を持続させることができる。
3番目の発明は、1番目の発明において、前記抗菌剤を含む第二抗菌層が、前記アスファルト層を挟んで前記第一抗菌層とは反対側に設けられる、防水材を提供する。防水材の両面に抗菌剤を含む抗菌層を備えれば、防水材のどちら側の面を部位に向けて敷設しても、部位を抗菌することができる。また、大気中に浮遊している菌が、外側に位置する第二抗菌層に付着すると、第二抗菌層の抗菌効果によりその菌が滅菌されるので、菌は部位に接近し難くなる。
4番目の発明は、3番目の発明において、前記第二抗菌層の前記抗菌剤に対する前記アスファルト層の影響を遮蔽する第二遮蔽層が、前記アスファルト層と前記第二抗菌層との間に設けられる、防水材を提供する。2番目の発明と同様に、前記第二遮蔽層が、前記アスファルト層の影響による前記抗菌剤の抗菌効果の失活又は減少を抑制するので、より長期間にわたって前記抗菌剤の抗菌効果を持続させることができる。
5番目の発明は、1番目から4番目の何れかの発明において、前記抗菌剤が、木材腐朽菌に対する抗菌効果を有する抗菌剤である、防水材を提供する。5番目の発明による防水材を用いれば、木造住宅の屋根や壁等に用いられる木質系材料からなる部材に、木材腐朽菌が発生した場合でも、前記抗菌剤によって木材腐朽菌の繁殖を抑制する又は木材腐朽菌を滅却することができる。
6番目の発明は、1番目から4番目の何れかの発明において、前記抗菌剤が、銅化合物及び含窒素5員環化合物を含む抗菌剤である、防水材を提供する。銅化合物及び含窒素5員環化合物を含む前記抗菌剤は木材腐朽菌に対して抗菌効果が高く、木造住宅の屋根や壁等に用いられる木質系材料からなる部材に、木材腐朽菌が発生した場合でも、前記抗菌剤によって木材腐朽菌の繁殖を抑制する又は木材腐朽菌を滅却することができる。また、銅化合物及び含窒素5員環化合物を含む前記抗菌剤は人体に対する毒性が低いので、従来の薬剤を使用する場合と比較して人体に悪影響をあたえる危険性が少なくなる。
7番目の発明は、抗菌剤を含む第一抗菌層と防水性を有するアスファルト層とを具備する防水材を、防水対象になる部位の表面に敷設する防水工法であって、前記防水材の前記第一抗菌層が前記部位の表面に接触するように前記防水材を用いる防水工法を提供する。7番目の発明によれば、従来と防水工法とほぼ同様の手順により、部位を防水すると共に抗菌することができる。そのため、特許文献1に示された菌の駆除方法のように建物の構造が複雑になることがない。
各発明による防水材を用いれば、抗菌剤を含む第一抗菌層が防水対象になる部位の表面に接触するので、その部位を防水すると共に抗菌することができる。抗菌することにより、万一部位が吸湿しても部位が腐蝕し難くなり、その強度が維持されるので、部位の損壊を防止又は抑制することができるという共通の効果を奏する。
本発明の第一実施形態による抗菌効果を有する防水材の構成を示す断面図である。 本発明の第二実施形態による抗菌効果を有する防水材の構成を示す断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。また、以下の実施形態においては、同一又は類似の構成要素には共通の参照符号を付して示している。
(第一実施形態)
図1は、第一実施形態の抗菌効果を有する防水材10の構成を示す断面図である。
本実施形態の防水材10は、図1に示すように、アスファルト層12をベースとする積層体であり、アスファルト層12の両面に、抗菌剤を含む第一抗菌層15と第二抗菌層16とが設けられている。アスファルト層12は、防水性を有するために、シート状の基材13と、基材13の両面に積層されたアスファルト系コンパウンド14とから構成されている。防水材10は、防水対象になる部位の表面、例えば木質系材料からなる下地20(木造住宅の屋根、壁、ベランダ等)に敷設され、下地20を防水すると共に、木材腐朽菌等から下地20を抗菌する。以下、本実施形態の防水材10を構成する各層について順に説明する。
アスファルト層12について説明する。アスファルト層12は、上述したように、基材13とその両面に積層されたアスファルト系コンパウンド14とから構成されている。基材13は合成繊維不織布から形成されており、基材13の厚みは0.1mm〜1.5mm程度、特に好ましくは1.0mm以下のものが巻き取り可能なように可撓性を有している。
基材13は、通常の防水材で用いられているものであれば、何れも使用することができる。防水材の基材には、織布、編み布、不織布、フィルムなどの任意の部材が使用され、天然繊維や合成繊維からなる織布や不織布、アスファルトを原紙に含浸させたアスファルト含浸原紙、あるいはプラスチックフィルムなどを例示することができる。
基材13が織布、編み布又は不織布である場合、それらの材料は、ナイロン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、ポリエーテルスルホン、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリイミド、ポリスルホン及びポリエーテルなどの樹脂並びにガラスなどの無機物を用いることができる。好ましい基材の材料は、吸水性及び強度の観点から、低吸水性のナイロン、ポリエステルやガラスなどの合成繊維や無機物からなる繊維である。
基材13に用いる織布、編み布又は不織布の目付は、特に限定されるものではないが、好ましくは30〜200g/m2の範囲、特に好ましくは30〜180g/m2の範囲のものが可撓性を有し、施工作業性に優れる。
次にアスファルト系コンパウンド14について説明する。基材13の両面には、防水性能を確保するために、水密性、耐熱性の高いアスファルト系コンパウンド14が積層されている。
基材13の両面に積層されるものは、アスファルト系コンパウンドに限らず、各種の改質アスファルトを積層することができる。改質アスファルトには、アスファルト及びポリマーを含むもの、アスファルト、ポリマー及び無機充填材の三成分を含むものがある。また、改質アスファルトに、プロセスオイル、ワセリン、セレシン、石油樹脂などの無機や有機の配合剤を添加してもよい。
本実施形態の要部をなす第一抗菌層15について説明する。本実施形態の第一抗菌層15は合成繊維不織布からなり、木材腐朽菌を滅却する効果のある抗菌剤が塗布されている。防水材10が敷設される前、防水材10単体の状態では、第一抗菌層15はアスファルト層12の両面のうちの一方の面において、最も外側に積層されている。第一抗菌層15は、防水材10の表面材でもあり、アスファルト層12は表面材としての第一抗菌層15によって保護されている。防水材10を下地20に敷設する場合は、第一抗菌層15が下地20の表面に接触するように防水材10を敷設する。
本実施形態では抗菌剤として、銅化合物及び含窒素5員環化合物を含む抗菌剤を使用している。発明者らは、木材腐朽菌に対する増殖抑制作用及びその持続性並びに人体に対する安全性を研究した結果、銅化合物及び含窒素5員環化合物を含む抗菌剤が好適であることを見出した。本実施形態で使用する抗菌剤は、銅化合物と含窒素5員環化合物とを所定の比率で混合している。その混合比は、重量比で5:1〜1:16の範囲内にあることが、抗菌性能の高さとその持続性の点から好ましい。さらに好ましくは2:1〜1:6である。
上述の銅化合物としては、硫酸銅、酸化銅、亜酸化銅、水酸化銅、塩基性硫酸銅、塩基性塩化銅、蟻酸銅、酢酸銅、クエン酸銅、ステアリン酸銅、ナフテン酸銅などの銅塩や、銅イオン担持ゼオライトなどの陽イオン担持体が銅イオンを担持したものを挙げることができる。ここで、銅イオン担持ゼオライトは、比表面積が150m2/g(無水ゼオライト基準)以上であって、ゼオライトの構成成分のシリカ/アルミナのモル比は14以下、特に11以下のものが好ましい。天然又は合成品の何れのゼオライトも使用可能である。例えば天然のゼオライトとして、アナルシン(Analcime:SiO2/Al23=3.3〜5.6)、チャバサイト(Chabazite:SiO2/Al23=3.2〜6.0及び6.4〜7.6)、クリノプチライト(Clinoptilolite:SiO2/Al23=8.5〜10.5)、エリオナイト(Erionite:SiO2/Al23=5.8〜7.4)、フオジヤサイト(Faujastie:SiO2/Al23=4.2〜4.6)、モルデナイト(Mordenite:SiO2/Al23=8.34〜10.0)、フィリップサイト(Phillipsite:SiO2/Al23=2.6〜4.4)等が挙げられる。これらの典型的な天然ゼオライトは、本発明に係る本実施形態に好適である。また、合成ゼオライトの典型的なものとしてはA−型ゼオライト(SiO2/Al23=1.4〜2.4)、X−型ゼオライト(SiO2/Al23=2〜3)、Y−型ゼオライト(SiO2/Al23=3〜6)、モルデナイト(SiO2/Al23=9〜10)等が挙げられ、これらの合成ゼオライトは、本発明に係る本実施形態のゼオライト素材として好適である。特に好ましいものは合成のA−型ゼオライト、X−型ゼオライト、Y−型ゼオライト、モルデナイトである。
本実施形態で使用するゼオライト固体粒子の平均粒系は、例えば100ミクロン以下、特に0.5〜10.0ミクロンが好ましい。
金属イオンはゼオライト固体粒子にイオン交換されていることが好ましい。特にゼオライト固体粒子のイオン交換容量未満、特にその約90%以下の量の金属イオンでイオン交換されているのが好ましい。金属イオンを保持させる方法として、各種のゼオライトをCu−ゼオライト転換する際に、硝酸銅のような水溶性銀塩の溶液を使用する場合があるが、これの濃度が過大にならないよう留意することが好ましい。例えばA−型ゼオライト又はX−型ゼオライト(ナトリウム−型)を、イオン交換反応を利用してCu−ゼオライトに転換する際に、銅イオン濃度が大である場合(例えば1〜2MCu(NO3)2使用時 )、イオン交換により、銅イオンは、固相のナトリウムイオンと置換すると同時に、ゼオライト固相中に銅の酸化物等として沈殿析出する。このために、ゼオライトの多孔性は減少し、比表面積は著しく減少する欠点がある。また比表面積はそれほど減少しなくても、銅酸化物の存在自体によって抗菌力は低下する。かかる過剰な銅のゼオライト相への析出を防止するためには、銅溶液の濃度をより希釈状態例えば0.3 M Cu(NO32以下に保つことが好ましい。もっとも安全なCu(NO32溶液を使用した場合に得られるCu−ゼオライトの比表面積は、元のゼオライトとほぼ同等であり、抗菌力の効果が最適な条件で発揮される。木材腐朽菌に対する前述の抗菌剤の抗菌効果については、後述する実験結果により示す。
本実施形態では、抗菌剤に含まれる抗菌性金属成分として銅イオンを用いているが、抗菌性金属成分は銅イオンに限定されず、抗菌性を有する金属イオン及び金属化合物を用いてもよい。これらの抗菌性金属成分は単独で又は二種以上組合わせて使用できる。抗菌性を有する金属イオンとしては、例えば、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオン、水銀イオン、鉛イオン、ニッケルイオン、コバルトイオン、マグネシウムイオン、アンモニウムイオン及び鉄イオンが挙げられる。好ましい抗菌性金属イオンは、銀イオン、銅イオン及び亜鉛イオンである。
本発明で使用する含窒素5員環化合物としては5員環中に窒素を1個含有するアゾール化合物、5員環中に窒素を2個含有するイミダゾール化合物、ベンツイミダゾール化合物、チアベンダゾール化合物、5員環中に窒素を3個含有するトリアゾール化合物が挙げられる。上述のアゾール化合物としては、例えばピロールニトリン、ノフォルミシン等がある。また、上述のイミダゾール化合物・ベンツイミダゾール化合物・チアベンダゾール化合物としては、例えばグリオジン、グリカミド、ヒダントイン、2−(4−チアゾリル)−ベンツイミダゾール、2−メトキシカルボニルアミノベンツイミダゾール、カーベンダジン、BCM、チアベンダゾール、カムベンダゾール、ベルベンダゾール、メベンダゾール、フェンベンダゾール、オクスフェンダゾール、オキシベンダゾール、アルベンダゾール、アルベンダゾールスルホキシド、メチルチオファネート、フェバンテル、ネトビミン、トリクラベンダゾール等がある。トリアゾール化合物としては、例えばトリシクラゾール、トリアジメフォン、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、ヘキサコナゾール、ケトコナゾール、メトコナゾール、メトコナゾール、ベンコナゾール、プロピコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリチコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール等がある。
また、本実施形態では、第一抗菌層15を上述の抗菌剤が含浸しやすいよう合成繊維不織布から形成している。しかしながら、第一抗菌層15は合成繊維不織布に限定されず、例えば抗菌剤を浸透させた鉱物質粉粒やプラスチックフィルムを用いてもよい。さらに、本実施形態では、スラリー化した抗菌剤を、第一抗菌層15に塗布して含浸させている。抗菌剤を含浸する際、その塗布量を0.5〜5.0g/m2とするのが抗菌性能の観点から好ましい。さらに好ましくは、0.8〜2.5g/m2とするのがよい。
本実施形態では、抗菌剤を塗布含浸させるために抗菌剤スラリーを用いている。スラリーには、基材に固着するためにバインダー成分が添加されている。バインダー成分としては、樹脂エマルジョンがあり、例えば、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、スチレン・ブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル酸エステル樹脂、スチレン樹脂、エチレン樹脂、ビニルエステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、合成ゴム等が挙げられる。なお、スラリーには必要に応じて界面活性剤、乳化剤、泡立て防止剤、増粘剤、たるみ防止剤、沈降防止剤、凍結防止剤などを添加してもよい。抗菌剤を含むスラリーを合成樹脂不織布に塗布加工する方法としては、含浸後にローラー等で絞り乾燥する方法、スクリーン印刷方法、グラビア印刷方法等の既知の加工方法を適用できる。
次に、第二抗菌層16について説明する。本実施形態の防水材10は、抗菌剤を含む第二抗菌層16を備えている。第二抗菌層16は、アスファルト層12を挟んで、第一抗菌層15とは反対側に設けられており、下地20に防水材10が敷設された場合、最も外側に位置するようになっている。本実施形態の第二抗菌層16も第一抗菌層15と同様に、合成繊維不織布からなり、上述の抗菌剤を塗布して含浸させている。第二抗菌層16は、鉱物質粉粒又はプラスチックフィルムから形成されてもよい。第二抗菌層16は、下地20とは直接的に接触していないが、抗菌剤を含むので大気中に浮遊している木材腐朽菌等を滅菌することができる。また、防水材10はその両面に第一抗菌層15と第二抗菌層16とを備えているので、防水材10のどちら側の面を下地20に向けて敷設しても同様の抗菌効果を得ることができる。
従来の木造住宅では、屋根や壁等の部位に、大気中に浮遊している木材腐朽菌が付着し、さらに水分、酸素、温度において適切な環境が整った場合、木材腐朽菌の繁殖が促進され、部位が損壊する危険性があった。本実施形態の抗菌効果を有する防水材10は、抗菌剤を含浸した第一抗菌層15が積層されている。そのため、木造住宅の部位(下地20)の表面に第一抗菌層15が接触するよう、防水材10を敷設することで同部位を抗菌することができる。すなわち、第一抗菌層15の抗菌剤が部位に直接的に接触することで、抗菌剤がその抗菌効果により部位に発生した木材腐朽菌を滅却する又はその繁殖を抑制する。そのため、木材腐朽菌による部位の損壊を防止又は抑制することができる。
また、本実施形態の防水材10では、第一抗菌層15の反対側において、さらに抗菌剤を含浸した第二抗菌層16が積層されている。大気中に浮遊している木材腐朽菌は、防水材10の第二抗菌層16に付着すると、第二抗菌層16の抗菌効果により滅菌されるので、木材腐朽菌は部位に接近し難くなる。
また、防水材10は、木質系材料の部位(下地20)とは別部材であるので、経年により抗菌効果が減少しても、新たな防水材10に取り替えるだけで、再び、部位を抗菌することができる。従来の薬剤を木材に直接染み込ませる方法とは異なり、薬剤を再散布する必要がない。また、特許文献1に示すように屋根や壁等の部位に特別な構造を必要としないので、施工も従来の防水材の敷設とほぼ同様の手順で実施することができる。また、抗菌剤として上述した銅化合物及び含窒素5員環化合物を含む抗菌剤を用いれば、薬剤を使用する場合と比較して人体に悪影響をあたえる危険性が減少する。
ここで、本実施形態の第一抗菌層15及び第二抗菌層16に含浸させた銅化合物及び含窒素5員環化合物を含む抗菌剤の、木材腐朽菌に対する抗菌効果について説明する。発明者らは、本実施形態で用いる上述の抗菌剤の抗菌効果を確認するために、以下に示す真菌発育試験を実施した。
試験では検体として、第一抗菌層15及び第二抗菌層16で使用する合成繊維不織布からなるシートに銅化合物及び含窒素5員環化合物を含む抗菌剤を塗布したものを試料として用いている。実施例1〜7では、銅化合物と含窒素5員環化合物との種類やそれらの配合が異なっており、それぞれ実施例で効果を確認している。試験では、銅化合物として、銅を5.0重量%含有するA型ゼオライト、銅を5.0重量%かつ銀を3.0重量%を含有するA型ゼオライト、酢酸銅、ステアリン酸銅を用いた。また、含窒素5員環化合物として、BCM、チアベンダゾール、トリアゾールを用いた。さらに、比較例として、銅化合物(銅5.0重量%含有A型ゼオライト)のみ、含窒素5員環化合物(BCM)のみを配合した場合の試験も行っている。木材腐朽菌としてオオウズラタケ、カワラタケの菌液を用いて、1/10濃度のブドウ糖ペプトン培地を付着させた上述の試料に菌液を接種し、29℃で4週間まで経過した後の菌糸の発育状態を6段階の評価ランクにて判定した。測定した結果を表1に示す。また、菌糸の発育の判断基準を表2に示す。
Figure 0005599240
Figure 0005599240
表1から判るように、抗菌剤を添加しない場合の検体では、オオウズラタケ、カワラタケ共に菌糸の発育が認められている。また、銅化合物(銅5.0重量%含有A型ゼオライト)のみ、又は含窒素5員環化合物(BCM)のみを配合した場合でも、菌糸の発育が認められた。一方、銅化合物及び含窒素5員環化合物を含む抗菌剤を添加した場合(実施例1〜7)では何れもオオウズラタケ、カワラタケ共に菌糸の発育が認められていない。従って、銅化合物及び含窒素5員環化合物を含む抗菌剤を含浸させた第一抗菌層又は第二抗菌層を用いれば、木材腐朽菌の繁殖を抑制することが判る。
(第二実施形態)
次に、本発明に係る防水材の第二実施形態について、図を用いて説明する。図2は、第二実施形態の防水材11の構成を示す断面図である。
第二実施形態では、第一実施形態の防水材10に対して、アスファルト層12と第一抗菌層15との間に第一遮蔽層17をさらに設けている。また、アスファルト層12と第二抗菌層16との間に第二遮蔽層18をさらに設けている。第一遮蔽層17及び第二遮蔽層18を設けている点以外においては、本実施形態の防水材11は、第一実施形態の防水材10と実質的に同一であるので、対応する構成要素には共通の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、第一実施形態の防水材10と同様に、抗菌剤として銅化合物及び含窒素5員環化合物を含む抗菌剤を各抗菌層15、16に含浸させている。しかしながら、このような抗菌剤は、アスファルト層12の材料の化学的影響により、その抗菌効果が失活又は減少してしまう場合があった。そこで、抗菌剤の抗菌効果を減少させないため、本実施形態では、アスファルト層12と第一抗菌層15との間に第一遮蔽層17を、アスファルト層12と第二抗菌層16との間に第二遮蔽層18を設け、アスファルト層12の材料、すなわちアスファルト系コンパウンドに含まれるアスファルトの抗菌剤に対する化学的影響を遮蔽している。
本実施形態では第一遮蔽層17及び第二遮蔽層18としてプラスチックフィルムを用いている。プラスチックフィルムは、ポリオレフィン系、アクリル樹脂系、ポリエステル等の汎用プラスチックフィルムを使用できるが、コストを配慮すればポリオレフィン系の延伸もしくは無延伸フィルムが望ましい。また、プラスチックフィルムの厚みは、製造時に支障がなく、施工時あるいは使用時に損傷を受けにくい適度の厚みであればよく、好ましくは8〜30μmの範囲のものがよい。また、第一遮蔽層17及び第二遮蔽層18のプラスチックフィルムは、アスファルト系コンパウンドに含まれるアスファルトをほとんど、又はまったく透過させないプラスチックフィルムであることが好ましい。
プラスチックフィルムからなる遮蔽層17、18を設けることにより、防水材11は抗菌剤に対するアスファルトの化学的影響を遮蔽することができる。そのため、例えば抗菌剤の抗菌効果をより長く維持することができ、抗菌効果を有する防水材を取り替える間隔が少なくなり維持費用も減少するという効果がある。
以上、図を用いて、本発明の実施形態について説明した。実施形態では、防水材10、11のアスファルト層12の両面に、抗菌剤を含浸させた抗菌層15、16を積層している。しかしながら、単に木質系材料の下地20を抗菌するならば、直接的に接触する面にのみ抗菌剤を含浸させた第一抗菌層15を設け、実施形態で示した外側に位置する第二抗菌層16の代わりに、抗菌剤を含まない従来の表面材を設けてもよい。その場合、何れの面に抗菌剤が含まれるのかが明確に判るよう、第一抗菌層15の表面に従来の表面材とは別の模様や色を付け、施工者が容易に判別できるようにするのが好ましい。アスファルト層12の一方の面に抗菌剤を含む第一抗菌層15が設けられた場合、当然のことながら、防水工法として、抗菌剤を含む第一抗菌層15が部位の表面に接触するように防水材を敷設する。また、防水材10、11で使用するアスファルト層12の基材13は、巻取りできるように可撓性を有したものを使用しているが、パネルのように板状で剛性のあるものを用いてもよい。
また、抗菌性を有する防水材10、11の第一抗菌層15又は第二抗菌層16の何れか一方の表面に剥離層を設けてもよい。剥離層としては、従来公知の剥離フィルムを使用できる。剥離フィルムとして、例えば15〜30μの厚みのポリエチレンなどの合成樹脂フィルムを使用することができる。剥離層を設けることにより、抗菌性を有する防水材10の保管や運搬の際に、第一抗菌層15又は第二抗菌層16に含まれる抗菌剤が蒸散することを防止又は抑制することができる。また、例えば第一抗菌層15の表面に下地20に敷設するための接着剤が塗布されている場合、剥離層により予期せぬ場所への接着を防止することができる。
また、実施形態では、抗菌性を確保するために、銅化合物及び含窒素5員環化合物を含む抗菌剤を合成繊維不織布に塗布していた。しかしながら、このような抗菌剤の代替物として、無機系抗菌剤と同等の性能を有する、無機/有機ハイブリッド防かび剤を用いてもよい。無機/有機ハイブリッド防かび剤は、有機系防かび剤を無機化合物に複合した防かび剤であり、有機系防かび剤を無機化合物に複合することで、単独の有機系防かび剤と比較して、耐熱性、耐候性、耐久性が向上している。そのような無機/有機ハイブリッド防かび剤として、例えば株式会社シナネンゼオミックが製造販売しているエッセンガード(登録商標)を挙げることができる。エッセンガード(登録商標)は、トリアゾール系化合物又はイソチアゾリン系錯塩と、亜鉛含有アルミノケイ酸塩とを複合した防かび剤である。
また、実施形態では、抗菌効果を有する防水材が木質系材料の部材や下地に敷設されることを前提に説明した。しかしながら、本発明による防水材は木質系材料以外の部位、例えばコンクリート下地に敷設されてもよい。すなわち、コンクリート下地の抗菌に適した抗菌剤を第一抗菌層に含浸させることにより、コンクリート下地を抗菌して菌の繁殖を抑制してもよい。
10、11 抗菌性防水材
12 アスファルト層
13 基材
14 アスファルト系コンパウンド
15 第一抗菌層
16 第二抗菌層
17 第一遮蔽層
18 第二遮蔽層
20 下地

Claims (6)

  1. 防水対象になる部位の表面に敷設する防水材であって、
    抗菌剤を含み、前記部位の表面に接触するよう設けられる第一抗菌層と、
    防水性を有し、前記第一抗菌層を挟んで前記部位とは反対側に設けられるアスファルト層と、を具備し、
    前記第一抗菌層の前記抗菌剤に対する前記アスファルト層の影響を遮蔽する第一遮蔽層が、前記アスファルト層と前記第一抗菌層との間に設けられる、抗菌効果を有する防水材。
  2. 前記抗菌剤を含む第二抗菌層が、前記アスファルト層を挟んで前記第一抗菌層とは反対側に設けられる、請求項1に記載の防水材。
  3. さらに、前記第二抗菌層の前記抗菌剤に対する前記アスファルト層の影響を遮蔽する第二遮蔽層が、前記アスファルト層と前記第二抗菌層との間に設けられる、請求項に記載の防水材。
  4. 前記抗菌剤は、木材腐朽菌に対する抗菌効果を有する抗菌剤である、請求項1からの何れか一項に記載の防水材。
  5. 前記抗菌剤は、銅化合物及び含窒素5員環化合物を含む抗菌剤である、請求項1からの何れか一項に記載の防水材。
  6. 請求項1から5の何れか一項に記載の防水材を防水対象になる部位の表面に敷設する防水工法であって、
    前記防水材の前記第一抗菌層が前記部位の表面に接触するように前記防水材を敷設する、防水工法。
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