JP2013256765A - 建築壁構造 - Google Patents

建築壁構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2013256765A
JP2013256765A JP2012132074A JP2012132074A JP2013256765A JP 2013256765 A JP2013256765 A JP 2013256765A JP 2012132074 A JP2012132074 A JP 2012132074A JP 2012132074 A JP2012132074 A JP 2012132074A JP 2013256765 A JP2013256765 A JP 2013256765A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moisture
permeable waterproof
waterproof sheet
wall structure
quaternary ammonium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012132074A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Fukunaga
秀樹 福永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okura Industrial Co Ltd
Original Assignee
Okura Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Okura Industrial Co Ltd filed Critical Okura Industrial Co Ltd
Priority to JP2012132074A priority Critical patent/JP2013256765A/ja
Publication of JP2013256765A publication Critical patent/JP2013256765A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁と、透湿防水シートが接触した建築壁構造において、これが雨水に曝されるような場合であっても、透湿防水シートの透湿性および防水性が保持された建築壁構造を提供すること。
【解決手段】断熱材と、前記断熱材を被覆する透湿防水シートと、前記透湿防水シートと接触する防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁とを備える建築壁構造であって、前記透湿防水シートは、前記胴縁と接触する面が撥水処理されていることを特徴とする建築壁構造。
【選択図】 図2

Description

本発明は、防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁と、透湿防水シートを併用した建築壁構造に関するものである。
従来、木造建築物の施工に際して、外気を遮断し、屋内の保温をする目的で、内装材と外壁材との間に断熱材を充填することが一般に行われている。しかし、この場合、室内で生じた水蒸気が、内装材と外壁材の間で冷やされ結露し、その水滴が、断熱材や内装材等を腐蝕させたり、また腐朽菌や、シロアリなどの害虫の繁殖を助長するなどして木造建築物の寿命を縮めるといった弊害があった。
そこで、これらの問題を改善するため、外壁通気工法(外壁通気構法)と呼ばれる方法が採用されるようになっている。すなわち、外壁材の内側の柱や、間柱の間にグラスウール等の断熱材を充填し、さらに断熱材の屋内側にポリエチレンフィルムなどの防湿材、内装材を設けるような構造において、外壁材と断熱材の間に通気層を設けるものである。この通気層は外壁材と断熱材の間に木製の胴縁(通気胴縁)を縦方向あるいは横方向に打ち付け、外壁材と断熱材の間に間隙を形成するようにして設けられる。
そして、前記断熱材の屋外側に透湿防水シートを被覆するのが一般的である。例えば特許文献1では透湿防水シートとして、平均繊維径5ミクロン以下の繊維からなり、
目付15g/m2 以上、見掛け密度0.40g/cm3 以下に構成されたメルトブロー極細繊維不織布の少なくとも片面に、平均繊維径10ミクロン以上の繊維を用いて目付15g/m2 以上に構成された長繊維不織布を接着一体化した積層不織布であり、前記不織布は非接着側の表面が表面粗さ4ミクロン以下であるとともに、該表面から深さ40ミクロンまでの表層部における繊維充足率が60%以上である透湿防水シートが提案されている。
また、特許文献2では、芯層が無機フィラーと防黴剤とを含有したポリオレフィン系樹脂の微多孔性フィルムからなり、片方の表面層が撥水性の不織布から、もう一方の表面層が撥水性の割布からなることを特徴とする壁体内用透湿・防水シートが提案されている。ただし、撥水性の不織布、撥水性の割布のいずれも、合成樹脂が本来有する撥水性を利用したもので、不織布や割布に撥水処理を施したものではない。
一方、木造建築物においては、腐朽菌やシロアリによる木材の劣化を防止するために、木材に、JIS K 1570−2010「木材保存剤」の表1で示されるに記載されているような防蟻・防腐剤(木材保存剤)を塗布、含浸、あるいは加圧注入する手段が広く用いられている。この手段は建物に使用する木材、例えば、構造材、準構造材、造作材、造作芯材、(表)面材であるかを問わず行われるものであり、前記した外壁通気工法に用いられる木製の胴縁もまた防蟻・防腐処理されたものが多く用いられる。
また、外壁通気工法を用いた木造建築物の施工において、透湿防水シートと胴縁の施工が終了してから、外壁材の取り付けが終了するまでには一定の工事期間が存在し、その間の降雨により透湿防水シートと胴縁が雨水に曝される場合がある。さらに、木造建築物の完成後も外壁材の劣化、ひび割れ、サッシ廻り等からの雨水の漏水によって透湿防水シートと胴縁が雨水に曝される場合がある。
ところが、このような理由で、防蟻・防腐処理された木製の胴縁と特許文献1、2に記載された透湿防水シートが接触する部分が雨水に曝されると、胴縁より防蟻・防腐剤が溶脱し、これが透湿防水シートを親水化するため、透湿防水シートの防水性能が低下し、透湿防水シートが本来の機能を果たさないという問題があった。その結果、構造躯体の木材の劣化が促進されるという可能性がある。
特開平7−11716号公報 特開平11−324158号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁と、透湿防水シートが接触した建築壁構造において、これが雨水に曝されるような場合であっても、透湿防水シートの透湿性および防水性が保持された建築壁構造を提供することを課題とする。
本発明は、断熱材、透湿防水シート、防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁を備えた建築壁構造において、防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁と、透湿防水シートの撥水処理面が接触するようにすることを主要な特徴とする。
すなわち本発明は、
[1] 断熱材と、前記断熱材を被覆する透湿防水シートと、前記透湿防水シートと接触する防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁とを備える建築壁構造であって、前記透湿防水シートは、前記胴縁と接触する面が撥水処理されていることを特徴とする建築壁構造に関するものである。
[2] 前記透湿防水シートは、少なくとも不織布からなっていることを特徴とする[1]に記載の建築壁構造に関するものである。
[3] 前記透湿防水シートは、不織布、透湿防水膜、不織布がこの順で積層された積層体からなっていることを特徴とする[1]に記載の建築壁構造に関するものである
[4] 前記透湿防水膜が、無機フィラーを含有する合成樹脂組成物からなる微多孔性フィルムであることを特徴とする[3]に記載の建築壁構造に関するものである。
[5] 防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁が、木製の胴縁に、JIS K 1570−2010の表1で示される、第四級アンモニウム化合物系(AAC−1、AAC−2);銅・第四級アンモニウム化合物系(ACQ−1、ACQ−2);銅・アゾール化合物系(CUAZ);ほう素・第四級アンモニウム化合物系(BAAC);第四級アンモニウム・非エステルピレスロイド化合物(SAAC)系;アゾール・第四級アンモニウム・非エステルピレスロイド化合物系(AZAAC);アゾール・第四級アンモニウム・ネオニコチノイド化合物系(AZNA)から選ばれる1種以上の防蟻・防腐剤を塗布、含浸、あるいは加圧注入したものであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の建築壁構造に関するものである。
本発明によれば、防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁と、透湿防水シートが接触し、雨水に曝されるような場合においても、透湿防水シートの透湿性および防水性が保持された建築壁構造を提供することができる。
本発明において用いられる透湿防水シートの模式断面図である。 本発明の建築壁構造を示した施工斜視図である。 本発明で用いる透湿防水シートの防水性促進評価試験に用いる試験台の模式斜視図である。 図3の試験台に透湿防水シートを被覆し、木製の胴縁で固定した状態を示す模式斜視図である。 透湿防水シートの防水性促進評価試験を実施している状態を示す模式側面図である。
<透湿防水シート>
本発明の建築壁構造において用いられる透湿防水シートは、防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁と接触する面が撥水処理されている。この透湿防水シートの素材としては、不織布、織布、粗布、フラットヤーンクロス等が採用可能であるが、不織布が最も好適である。
次いで、本発明の建築壁構造において用いられる透湿防水シートを以下に例示してより詳細に説明する。
透湿防水シートが単層構成である場合の例を図1(A)に示す。同図では、透湿防水シート1は単層の不織布11から構成され、その一方の面には、撥水剤が塗布されることにより、撥水処理面111が形成されている。なお、他方の面にも撥水処理面が形成されていてもよい。この形態の透湿防水シート1で用いられる不織布11は、特に限定されるものではないが、例えばスパンボンド不織布、メルトブロー不織布、ニードルパンチ不織布、フラッシュ紡糸法で得られた網状ポリエチレン極細繊維が集積されてなる不織布(例えば、タイベック(登録商標))、網目状に太目の繊維を規則的に重ね合わせて接合させた不織布、所謂、割繊維不織布(例えば、ワリフ(登録商標))等が使用可能である。これらの中でも、強度的に優れ、タッカー等で断熱材表面に容易に張り付けることができるという理由から、フラッシュ紡糸法で得られた網状ポリエチレン極細繊維が集積されてなる不織布(例えば、タイベック)を用いるのが好ましい。
不織布11の目付けは40乃至150g/mのもの、さらには、40乃至80g/mのものがより好ましい。不織布の目付けが40g/m未満では撥水効果や強度が不足する恐れがあり、150g/mを超えると透湿防水シート本来の透湿性能を阻害する恐れがある。
撥水剤としては、例えばシリコーン系、パラフィン系、フッ素系、エチレン尿素系、脂肪酸系のものが挙げられ、これらは溶液、エマルジョン、ディスパージョン、あるいは懸濁液として不織布に塗布される。また、上記撥水剤は二種以上併用されてもよい。そして不織布に上記撥水剤を塗布する方法は、ディッピング法、スプレー法、凹版ロールや凸版ロールを用いた印刷法、コーティング法などが挙げられ、不織布の表面のみを撥水処理するようにしてもよいし、不織布の厚み方向の全体に亘って撥水処理するようにしてもよい。
次に、透湿防水シートが積層構成である場合の例を図1(B)に示す。同図では、透湿防水シート1は、不織布12、透湿防水膜13、不織布14がこの順に積層されている。そして、不織布12上に撥水処理面121が形成されている。
この形態の透湿防水シート1で用いられる不織布12、不織布14は、特に限定されるものではなく、前記した不織布の中から適宜選択される。
不織布の目付けは15乃至150g/mのもの、さらには、20乃至80g/mのものがより好ましい。不織布の目付けが15g/m未満では撥水効果が不足する恐れがあり、150g/mを超えると透湿防水シート本来の透湿性能を阻害する恐れがある。
そして、この形態の透湿防水シート1を構成する表裏両面のうち少なくとも一方の面の不織布は、撥水剤が塗布されることにより撥水処理されている。撥水剤、ならびにその塗布方法は前記した内容と同様である。
透湿防水膜13は、微細な空隙が多数生じせしめられた合成樹脂膜からなるものであり、この用途に必要とされる透湿性、防水性を備えているものであれば、その材質、製法が限定されるものではないが、透湿防水膜13は、無機フィラーが配合された合成樹脂膜を延伸することにより、合成樹脂膜に微細な空隙を多数生じせしめた微多孔性フィルムが好ましい。
透湿防水膜層13として上記微多孔性フィルムを選択する場合、透湿防水膜層13を構成している合成樹脂には、延伸工程で、添加されている無機フィラーとの境界面に微細な空隙を生じさせることや、不織布12、不織布14と接着させること等を考慮して、更には、透湿・防水シートに結露した水分が吸着し難くすることや、タッカー等で断熱材表面に容易に張り付けることができること等を考慮してポリオレフィン系樹脂が選ばれる。また、ポリオレフィン系樹脂の中でも、零度以下の寒冷地での使用が可能な低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、或いは、これらの混合物等が特に好適である。
また、上記した無機フィラーとしては、炭酸カルシウムや炭酸マグネシウム等の炭酸塩、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等の水酸化物、酸化カルシウムや酸化亜鉛等の酸化物、更には、アルミニウム粉やゼオライト、或いは、タルクや珪藻土等が挙げられるが、炭酸カルシウムが好適である。そして、それら無機フィラーの平均粒径としては、分散性や加工性、更には、形成される空隙の大きさ等から、0.5乃至10μm、特に好ましくは、1.0乃至3.0μmが好ましい。又、無機フィラーの含有量としては、20乃至70重量%が好適である。20重量%未満である場合には、延伸工程により多数の空隙を生じさせることが困難であり、70重量%を超えると機械的強度が劣るようになる。
上記した、不織布12、透湿防水膜13、不織布14を一体化する方法としては特に限定はなく例えば、
・無機フィラーが配合された合成樹脂膜を中間層として、撥水処理された不織布が一方の面に、別の不織布が他方の面となるようにサンドイッチラミネーション法により積層し、その後、縦・横いずれかの方向、あるいは縦・横両方向に延伸加工し、無機フィラーが配合された合成樹脂膜に微細な空隙を多数生じせしめて、中間層を透湿防水膜13とする方法。
・無機フィラーが配合された合成樹脂膜を縦・横いずれかの方向、あるいは縦・横両方向に延伸加工し、微細な空隙を多数生じせしめて、透湿防水膜13を得、次いで、撥水処理された不織布と、別の不織布を、熱ラミネーション法、あるいはホットメルト系接着剤などの接着剤を用いたラミネーション法により積層する方法。
等が挙げられる。
<防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁>
一方、本発明の建築壁構造では、防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁が用いられる。胴縁の樹種について特に限定はないが、杉、松、米栂、米松、蝦夷松、椴松等が挙げられる。また、本発明において用いられる防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁を得るにあたって用いられる防蟻・防腐剤としては、第四級アンモニウム化合物系(AAC−1、AAC−2);銅・第四級アンモニウム化合物系(ACQ−1、ACQ−2);銅・アゾール化合物系(CUAZ);ほう素・第四級アンモニウム化合物系(BAAC);第四級アンモニウム・非エステルピレスロイド化合物(SAAC)系;アゾール・第四級アンモニウム・非エステルピレスロイド化合物系(AZAAC);アゾール・第四級アンモニウム・ネオニコチノイド化合物系(AZNA);脂肪酸金属塩系(NCU−E、NZN−E、VZN−E);ナフテン酸金属塩系(NCU−O、NZN−O);アゾール・ネオニコチノイド化合物系(AZN);クレオソート油(A)等の防蟻・防腐剤が挙げられるが、および本発明の効果がより顕著に表れるという理由から、上記した防蟻・防腐剤の中でも第四級アンモニウム化合物系(AAC−1、AAC−2);銅・第四級アンモニウム化合物系(ACQ−1、ACQ−2);銅・アゾール化合物系(CUAZ);ほう素・第四級アンモニウム化合物系(BAAC);第四級アンモニウム・非エステルピレスロイド化合物(SAAC)系;アゾール・第四級アンモニウム・非エステルピレスロイド化合物系(AZAAC);アゾール・第四級アンモニウム・ネオニコチノイド化合物系(AZNA)の防蟻・防腐剤を用いるのが望ましい。
防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁を得るためには木製の胴縁にこれらの防蟻・防腐剤を公知の方法により塗布、含浸、あるいは加圧注入すればよい。
次いで、本願発明の建築壁構造をその施工方法を示すことにより説明する。図2は本願発明の建築壁構造を示した施工斜視図である。2本の柱2の間に間柱3が設置されその間に断熱材7が組み込まれている。そして、断熱材7の屋外側には透湿防水シート1が貼り付けられ、透湿防水シート1と外壁材5の間に取り付けられた防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁4により間隙が形成されることにより通気層が構成される。そして、本発明の建築壁構造では透湿防水シート1を構成する不織布の撥水処理面と、防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁4は、お互いが接触するようにして施工される。
以下本発明を実施例により、詳細に説明する。ただし、本発明は、この実施例に限定されるものではない。
[透湿防水シート]
中間層として、線状低密度ポリエチレン樹脂45重量%と炭酸カルシウム55重量%からなる樹脂組成物を、樹脂温度270℃で厚みが約35μmのフィルム状に押出し、その片方の表面には、スパンボンド法によるポリプロピレン系樹脂からなる目付けが20g/mで、下記する撥水剤を一種選択し、これをスプレーすることにより撥水処理した不織布を、もう一方の表面には、芯層が高密度ポリエチレン樹脂で、鞘部が低密度ポリエチレン樹脂からなる目付けが30g/mの割繊維不織布(JX日鉱日石ANCI株式会社製「ワリフ」(商品名))を供給し、サンドイッチラミネーション法により積層させる。この積層フィルムを40℃の養生室に3時間放置して結晶促進養生させた後、多段式ロール延伸機により縦一軸方向に1.15倍に延伸して芯層に微細な空隙を多数生じせしめ、透湿防水シートを得る。
撥水剤1:シリコーン系撥水剤
撥水剤2:フッ素系撥水剤
[防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁]
18mm(t)×45mm(w)×1000mm(L)の杉材に、下記防蟻・防腐剤を一種選択し、これを加圧注入して防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁を得る。
胴縁1:第四級アンモニウム化合物系(AAC)
胴縁2:銅・アゾール化合物系(CUAZ−2)
胴縁3:アゾール・第四級アンモニウム・ネオニコチノイド化合物系(AZNA)
[実施例1〜6、比較例1〜3、参考例1]
上記したようにして得られた透湿防水シートと、防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁を表1に示ように組み合わせ、下記する防水性促進評価試験、および耐水度評価試験により評価した。この結果を表1に示す。
[防水性促進評価試験]
図3に示すような中央に胴縁を固定できる試験台Xに、図4のように透湿防水シート1と、胴縁4を固定する。なお、この際、透湿防水シート1の撥水処理面121と胴縁4が接触するようにする。そして、図5に示すように試験台の斜め上部から、散水ノズルYより30mm/Hrの散水量となるように散水を行い、散水開始より60分後の透湿防水シートの裏面への水分の滲みだしの状態を、目視にて確認する。
<評価基準>
滲みだしなし:○
僅かな滲みだしあり:△
多量の滲みだしあり:×
[耐水度評価試験]
防水性促進評価試験を行う前の透湿防水シートと、防水性促進評価試験を行った後の透湿防水シートのうち、防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁と接触していた部分をサンプルとして切り出し、該サンプルの耐水度をJIS L 1092(B法)により測定する。
Figure 2013256765
表1から、不織布に撥水処理をした透湿防水シートは、防蟻・防腐処理が施された胴縁と接触していても、防水性促進評価試験による防水性がほとんど低下しないことが明らかである。これに対し、不織布に撥水処理をしない透湿防水シートは防水性が大きく低下した。
1 透湿防水シート
11 不織布
111 撥水処理面
12 不織布
121 撥水処理面
13 透湿防水膜
14 不織布
2 柱
3 間柱
4 防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁
5 外壁材
6 内装材
7 断熱材
8 防湿材
X 試験台
Y 散水ノズル

Claims (5)

  1. 断熱材と、前記断熱材を被覆する透湿防水シートと、前記透湿防水シートと接触する防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁とを備える建築壁構造であって、前記透湿防水シートは、前記胴縁と接触する面が撥水処理されていることを特徴とする建築壁構造。
  2. 前記透湿防水シートは、少なくとも不織布からなっていることを特徴とする請求項1に記載の建築壁構造。
  3. 前記透湿防水シートは、不織布、透湿防水膜、不織布がこの順で積層された積層体からなっていることを特徴とする請求項1に記載の建築壁構造。
  4. 前記透湿防水膜が、無機フィラーを含有する合成樹脂組成物からなる微多孔性フィルムであることを特徴とする請求項3に記載の建築壁構造。
  5. 防蟻・防腐処理が施された木製の胴縁が、木製の胴縁に、JIS K 1570−2010の表1で示される、第四級アンモニウム化合物系(AAC−1、AAC−2);銅・第四級アンモニウム化合物系(ACQ−1、ACQ−2);銅・アゾール化合物系(CUAZ);ほう素・第四級アンモニウム化合物系(BAAC);第四級アンモニウム・非エステルピレスロイド化合物(SAAC)系;アゾール・第四級アンモニウム・非エステルピレスロイド化合物系(AZAAC);アゾール・第四級アンモニウム・ネオニコチノイド化合物系(AZNA)から選ばれる1種以上の防蟻・防腐剤を塗布、含浸、あるいは加圧注入したものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の建築壁構造。
JP2012132074A 2012-06-11 2012-06-11 建築壁構造 Pending JP2013256765A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012132074A JP2013256765A (ja) 2012-06-11 2012-06-11 建築壁構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012132074A JP2013256765A (ja) 2012-06-11 2012-06-11 建築壁構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013256765A true JP2013256765A (ja) 2013-12-26

Family

ID=49953418

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012132074A Pending JP2013256765A (ja) 2012-06-11 2012-06-11 建築壁構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013256765A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016205569A (ja) * 2015-04-27 2016-12-08 大日本印刷株式会社 遮熱シート
JP2019521002A (ja) * 2016-05-18 2019-07-25 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company 蒸気透過性不織布シートを含む複合材
JP2020044036A (ja) * 2018-09-18 2020-03-26 旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツ株式会社 寝袋

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016205569A (ja) * 2015-04-27 2016-12-08 大日本印刷株式会社 遮熱シート
JP2019521002A (ja) * 2016-05-18 2019-07-25 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company 蒸気透過性不織布シートを含む複合材
JP7037496B2 (ja) 2016-05-18 2022-03-16 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 蒸気透過性不織布シートを含む複合材
JP2020044036A (ja) * 2018-09-18 2020-03-26 旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツ株式会社 寝袋

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7520097B2 (en) Water management building wrap
US8119548B2 (en) Nanosilver as a biocide in building materials
US20060078753A1 (en) Adaptable Protective Membrane
JP2013256765A (ja) 建築壁構造
KR20180102366A (ko) 수용성 탄성 도막 방수제와 리들 펀칭으로 제조된 장섬유를 이용한 콘크리트면의 방수 구조
EP3105386B1 (de) Gedämmte gebäudekonstruktion
DE102010046678A1 (de) Mikroporöser, hydrophober Dämmformkörper mit hygrisch aktiver, oberflächennaher Schicht
JP2006328879A (ja) 建材用透湿防水シート
JP5725243B2 (ja) 透湿防水シート
JP5574128B2 (ja) 透湿防水シートの製造方法及び撥水性の向上方法
WO2015179221A1 (en) Mineral composite vacuum insulation panel sheets
JP2000008508A (ja) 建物の壁体構造
JP5520022B2 (ja) 建築物の防蟻被覆構造、及び建物被覆用防蟻シート
ES2684523T3 (es) Lámina para impermeabilizar paredes, buhardillas de edificios y paneles aislantes con el fin de limitar la proliferación de microorganismos e insectos
JP2010275842A (ja) 屋根用下地材とこれに使用される透湿性野地板
KR20160031095A (ko) 건축용 단열재의 표면재 및 건축용 단열재
JP5320015B2 (ja) 断熱材付き胴縁の製造方法
DE102014008530A1 (de) Feuchtevariable Schutzschicht und Verwendung einer feuchtevariablen Schutzschicht
JP2014009537A (ja) 現場発泡プラスチックの自己接着力による木造建築物壁構造の耐湿、耐震強化と外壁脱落被害軽減および施工方法
CN210104790U (zh) 一种可防水防潮防霉的地下室结构
JP3940338B2 (ja) モルタル下地シート
CN103741833A (zh) 强吸声隔音保温节能的预制墙体及其制造方法
JP4080971B2 (ja) 壁体内の結露防止シート
JP4894682B2 (ja) 繊維板パネルの製造方法
JP2000320034A (ja) 防護シート