JPH11322507A - 第4級アンモニウム塩を主成分とした木材防腐剤 - Google Patents

第4級アンモニウム塩を主成分とした木材防腐剤

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JPH11322507A
JPH11322507A JP13537598A JP13537598A JPH11322507A JP H11322507 A JPH11322507 A JP H11322507A JP 13537598 A JP13537598 A JP 13537598A JP 13537598 A JP13537598 A JP 13537598A JP H11322507 A JPH11322507 A JP H11322507A
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JP
Japan
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ammonium salt
preservative
wood
salt
quaternary ammonium
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Application number
JP13537598A
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English (en)
Inventor
Akira Makita
章 蒔田
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DAINIPPON WOOD PRESERVING CO L
DAINIPPON WOOD-PRESERVING CO Ltd
Original Assignee
DAINIPPON WOOD PRESERVING CO L
DAINIPPON WOOD-PRESERVING CO Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第4級アンモニウム塩を注入した木材を接地
状態に置いても本来の防腐効力を低下することなく長期
にわたり安心して使用し得る第4級アンモニウム塩を主
成分とした木材防腐剤を提供することにある。 【解決手段】 防腐,防蟻性を有する第4級アンモニウ
ム塩を主成分とし、木材組織中に注入される木材防腐剤
であって、土壌微生物に有効な殺菌剤が低濃度で配合さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、第4級アンモニ
ウム塩を主成分とした木材防腐剤に関し、詳しくは、木
材防腐剤を適用した木材が土壌に接する状態においても
防腐効力の低下しない、木材用の防腐剤に係わるもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえばジデシルジメチルアンモ
ニウムクロライド(通常、DDACといわれる。以下、
DDACと省記する。)やラウリルイソキノリウムクロ
ライド(通常、LIQCといわれる。以下、LIQCと
略記する。)などの第4級アンモニウム塩は、防腐・防
蟻性能が強大で、かつ安全性の高い木材防腐剤として知
られている。これらの木材防腐剤は、通常、加圧注入缶
において木材中に加圧注入して浸透処理される。また、
これらの第4級アンモニウム塩は木材腐朽菌(とくに担
子菌)に対しても強大な効力を発揮する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たDDACやLIQCなどの第4級アンモニウム塩は、
同塩を注入した木材、たとえば柱を地面に立てる場合な
どには柱の下部を土中に埋込むが、土中に接する部分に
おいては、注入した第4級アンモニウム塩が早期に劣化
して防腐効果を発揮しない問題があった。このため、土
中に埋設する部分には、クレオソート油やナフテン酸金
属塩からなる表面処理用の防腐剤を塗布したり、あるい
は銅板などを巻き付けて、木材の埋設部分が土壌に接し
ないような工夫をし、この部分を保護する手段がとられ
ている。
【0004】しかし、現状では施した保護面の後処理が
悪かったり、定期的なメンテナンスが十分になされてい
ないため、柱の埋込み部分の劣化が進行し、建造物自体
の耐用年数を短くする不都合を生じている。この理由と
しては、第4級アンモニウム塩は木材腐朽菌(主に担子
菌)には強大な効力を持つが、土壌中に生息する腐朽菌
以外の微生物(主に糸状菌,放射菌など)に対する耐性
が弱いためと言われている。
【0005】この対策の一つとしては、木材に加圧注入
する第4級アンモニウム塩の濃度を1.6〜2.0%の
高濃度にして処理することで、土壌微生物の作用を受け
難い状態にして、使用することが行われている。しか
し、この方法も十分な効果が得られていない。このた
め、DDAC及びLIQCなどの第4級アンモニウム塩
の上述した不都合な問題点を解消し、屋外の接地状態に
おいても安心して使用することができる木材防腐剤の開
発が望まれている。
【0006】そこで、本発明の課題は、DDACやLI
QCなどの第4級アンモニウム塩を注入などにより適用
した木材を接地状態においても本来の防腐効力が低下す
ることなく、長期にわたり安心して使用し得る第4級ア
ンモニウム塩を主成分とした木材防腐剤を提供すること
にある。
【0007】本発明者は、担子菌などの木材腐朽菌に対
しては大きな効果を示さなくても、土壌微生物には低濃
度で有効な薬剤を検索し、良好な知見を得て本発明を達
成した。すなわち、この知見は第4級アンモニウム塩対
し土壌微生物に有効な薬剤を少量添加することにより、
第4級アンモニウム塩による本来の効果は損なうことな
く、かつ接地部分の耐久性を向上させ得るというもので
あり、本発明はこの知見に基いてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の、請求項1の発明は、防腐,防蟻性を有する第4級ア
ンモニウム塩を主成分とし、木材に適用される木材防腐
剤であって、土壌微生物に有効な殺菌剤が低濃度で配合
されていることを特徴とする。
【0009】この請求項1の発明においては、主成分の
第4級アンモニウム塩により本来の防腐,防蟻効果が達
成され、殺菌剤により土壌微生物に対する殺菌効果が発
揮される。
【0010】前記課題を解決するための、請求2の発明
は、請求項1において、第4級アンモニウム塩が、ジデ
シルジメチルアンモニウム塩及びラウリルイソキノリニ
ウム塩の少くとも一方の塩であることを特徴とする。
【0011】この請求項2の発明にあっては、第4級ア
ンモニウム塩は防腐,防蟻効果の大きいDDACやLI
QCを用い得る。
【0012】そして、前記課題を解決するための、請求
項3の発明は、請求項1又は請求項2において、殺菌剤
が、トリアゾール系殺菌剤であることを特徴とする。
【0013】この請求項3の発明にあっては、微生物の
殺菌剤としてデブコナゾールやプロピコナゾールなどの
トリアゾール系殺菌剤を使用し得る。前記殺菌剤は低濃
度においても有効に作用する。これらの殺菌剤は第4級
アンモニウム塩の効果を妨げることなく、土中微生物の
殺菌をなす。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を説明
する。表1及び表2に示すように各薬剤を配合して配合
例1〜4,5〜8の及び対照(比較対照)1〜3,4〜
7各木材防腐剤を調製した。
【0015】なお、表1,表2中のIPBCは3−ヨー
ド−2−プロピルブチルカーバメイト(有機ヨード系殺
菌剤)、IF−1000はp−クロルフェニル−3−ヨ
ードプロパギルホルマール(有機ヨード系殺菌剤)であ
る。
【0016】
【0017】
【0018】次いで、各配合例の木材防腐剤をそれぞれ
木材片の試験体に注入し、培養土に一定期間接触保持さ
せた後、試験体の質量減少率を測定し、適用した木材防
腐剤の効果を調べた。
【0019】試験体は、JIS A 9201に規定さ
れるスギの辺材に木材防腐剤を減圧下で注入し、20日
間風乾したものを用いた。試験方法は、次の工程処理に
したがった。すなわち、養生期間の経過した試験体(各
濃度水準で10個)を黒土;腐葉土;バーミキュライト
を5:4:1の割合に混合した培養土を園芸用プランタ
ー(20×50×10cm)に入れ、土壌含水率が95
%前後になるように調整後、上記試験体の木口を上にし
て設置し、その上に再度約3cmの厚さになるように上
記の培養土を入れる。この容器を28〜30℃に調整し
た恒温器内に1年6ヶ月置いた後、土壌から取出し、付
着物を取り除いた後、それぞれの試験体の質量を測定し
質量減少率を算出して、質量減少率の少いものを良好と
判定した。
【0020】表2,表3における効力値は、次式にて算
出し、数値の大きいものを良好とした。
【0021】
【数1】
【0022】
【数2】
【0023】各試験体の試験結果は、次の表3,表4に
示すとおりであった。
【0024】表3及び表4より、(イ)第4級アンモニ
ウム塩単独では土壌接地部もしくは埋設部の効力は不十
分であること(対照3,6,7参照)、(ロ)第4級ア
ンモニウム塩に従来から汎用されている有機ハロゲン系
防腐剤との併用では、実用上充分な効力を確保できない
こと(対照1,2,4,5参照)、(ハ)第4級アンモ
ニウム塩にトリアゾール系殺菌剤(例えばテブコナゾー
ル、プロピコナゾール)を添加することで、接地及び埋
設部の効力が増大されること(各配合例参照)、(ニ)
添加量は、木材m3 当たり第4級アンモニウム塩4.5
〜9.0kgに対し90〜180gで充分であること、
が認められた。
【0025】前記した実施の形態においては木材片に木
材防腐剤を注入したが、木材に対する木材防腐剤の適用
は注入に限ることなく、たとえば濃度5%程度とすれ
ば、塗布手段によっても良好な効果を得ることができ
る。
【0026】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、接地状態にお
いても第4級アンモニウム塩による本来の防腐効果を長
期にわたり良好に得ることができる。接地状態における
土壌微生物の影響は配合した殺菌剤にて殺菌されるた
め、第4級アンモニウム塩の効力の低下がなく、接地部
に対しても安心して使用できる。
【0027】請求項2の発明によれば、第4級アンモニ
ウム塩として効果の大きいDDACやLIQCを用いる
ことができる。
【0028】請求項3の発明によれば、微生物の殺菌に
テブコナゾールやプロピコナゾールを用いることができ
る。これらの殺菌剤は入手し易く、安価である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防腐,防蟻性を有する第4級アンモニウ
    ム塩を主成分とし、木材に適用される木材防腐剤であっ
    て、土壌微生物に有効な殺菌剤が低濃度で配合されてい
    ることを特徴とした木材防腐剤。
  2. 【請求項2】 第4級アンモニウム塩が、ジデシルジメ
    チルアンモニウム塩及びラウリルイソキノリニウム塩の
    少くとも一方の塩であることを特徴とした請求項1に記
    載の木材防腐剤。
  3. 【請求項3】 殺菌剤が、トリアゾール系殺菌剤である
    ことを特徴とした請求項1又は請求項2に記載の木材防
    腐剤。
JP13537598A 1998-05-18 1998-05-18 第4級アンモニウム塩を主成分とした木材防腐剤 Pending JPH11322507A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2438404A (en) * 2006-05-24 2007-11-28 Arch Timber Protection Ltd Preserving wood with an amine oxide, an azole and a specified amine or quaternary ammonium compound, in synergistic proportions

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2438404A (en) * 2006-05-24 2007-11-28 Arch Timber Protection Ltd Preserving wood with an amine oxide, an azole and a specified amine or quaternary ammonium compound, in synergistic proportions
AU2007253048B2 (en) * 2006-05-24 2013-03-21 Arch Timber Protection Limited Wood preservative formulations

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