JP5598087B2 - プラテンローラおよび印字装置 - Google Patents

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Description

本発明は、長尺状のチューブ等の印字媒体に文字等を印字するプラテンローラおよび印字装置に関する。詳しくは、プラテンローラを構成する弾性部材において、芯金の第1の径部に対応した部位を肉厚部とし、芯金の第2の径部に対応した部位を肉薄部とすることにより、小径のチューブや大径のチューブを用いた場合でも印字面を平坦にすることを可能とするものである。
従来から、長尺状のチューブやテープ等の印字媒体に文字や数字等を印字するための印字装置が広く利用されている。この印字装置は、搬送ローラとプラテンローラとサーマルヘッドとカッタとを備えている。プラテンローラとサーマルヘッドとは、インクリボンを介して互いに対向するようにして配設されている。プラテンローラは、芯金と、芯金の外周部を被覆する弾性部材とから構成されている。弾性部材は、チューブが押し当てられる部位であり、均一な所定の厚みを有している(特許文献1参照)。
このように構成された印字装置では、チューブが印字装置にセットされてヘッドリリースレバーが操作されると、サーマルヘッドがプラテンローラ側に移動する。これにより、サーマルヘッドとプラテンローラとの間にセットされたチューブがサーマルヘッドおよびプラテンローラによって押圧されて潰され、チューブの印字面が平坦とされる。
チューブが印字位置に搬送されると、サーマルヘッドでは印字データに対応した通電により選択的に発熱体が加熱され、この発熱体の加熱によりインクリボンが加熱されて、平坦とされたチューブの印字面に所定の文字や数字等が印字される。所定の文字等が印字されたチューブは、プラテンローラ等の下流に設けられたカッタにより切断(フルカットまたはハーフカット)されて印字装置から排出される。
特開平08−39872号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示される印字装置等では、以下のような問題がある。すなわち、チューブは円筒形状の弾性体であるため、プラテンローラとサーマルヘッドとによりチューブを押圧して潰すと、凹凸面を有した略八の字形状に変形してしまう。そのため、チューブの印字面が十分な平坦とならず、適正な印字を行うことができないという問題があった。チューブの印字面の平坦化は、使用するチューブの種類や径、印字装置の使用環境下の温度によっても異なる。例えば、チューブの内径が細い場合には、チューブが変形し難いので、太い内径のチューブを使用する場合と比べて、チューブの印字面の平坦化はより困難となる。また、印字装置の使用環境下の温度が10℃以下になると、チューブ自体が硬くなってしまうので、この場合にもチューブの印字面の平坦化が困難となる。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、様々な径のチューブを用いた場合や、印字装置の使用環境下が低温であっても適正な印字を行うことが可能なプラテンローラおよび印字装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るプラテンローラは、チューブに印字するサーマルヘッドと対向した位置に設けられ、当該サーマルヘッドとの間にチューブを挟持した状態で搬送するプラテンローラであって、第1の径部と当該第1の径部よりも径が大きい第2の径部とを有する芯金と、芯金の外周面を被覆する円筒状をなす弾性部材とを備え、弾性部材において、芯金の第1の径部に対応した部位が肉厚部を構成し、芯金の第2の径部に対応した部位が肉薄部を構成し、プラテンローラを備える印字装置には、チューブを搬送する際の基準となる搬送軸が設けられ、芯金の第2の径部および弾性部材の肉薄部は、チューブの搬送軸の高さに対応した位置に設けられ、チューブを薄肉部とサーマルヘッドで挟持することにより、チューブの印字面を平坦にするものである。
また、本発明に係る印字装置は、チューブに印字するサーマルヘッドと対向した位置に設けられ、当該サーマルヘッドとの間にチューブを挟持した状態で当該チューブの搬送を行うプラテンローラを備えた印字装置であって、プラテンローラは、第1の径部と当該第1の径部よりも径が大きい第2の径部とを有する芯金と、芯金の外周面を被覆する円筒状をなす弾性部材とを備え、弾性部材において、芯金の第1の径部に対応した部位が肉厚部を構成し、芯金の第2の径部に対応した部位が肉薄部を構成し、チューブを搬送する際の基準となる搬送軸が設けられ、芯金の第2の径部および弾性部材の肉薄部は、チューブの搬送軸の高さに対応した位置に設けられ、チューブを薄肉部とサーマルヘッドで挟持することにより、チューブの印字面を平坦にするものである。
本発明において、プラテンローラの弾性部材の肉薄部は、肉厚部と比べて厚みが薄いので、弾性硬度の高い(硬い)部位となる。一方、プラテンローラの弾性部材の肉厚部は、肉薄部と比べて厚みが厚いので、弾性硬度の低い(柔らかい)部位となる。
例えば、細い径(第1の内径)のチューブに印刷を行う場合、サーマルヘッドとプラテンローラによりチューブが押圧されると、このチューブは、凹凸形状を有した細長の楕円形状に変形する。本発明では、チューブは予め設定されている搬送軸の高さにセットされると共に、搬送軸の高さに対応した位置にプラテンローラの硬度の高い肉薄部が設けられる。そのため、細い径のチューブは、セット時に、プラテンローラの硬度の高い肉薄部に押し当てられることになるので、サーマルヘッドによる圧力が逃げることなく、チューブに加えられる。これにより、セット時に変形するチューブの印字面を平坦にすることができる。
また、太い径(第2の内径)のチューブに印刷を行う場合、サーマルヘッドとプラテンローラによりチューブが押圧されると、このチューブは、凹凸形状を有した細長の楕円形状に変形する。本発明においては、プラテンローラの硬度の低い肉厚部が、このチューブの両端の変形部の少なくとも一方の高さに対応した位置に設けられる。そのため、太い径のチューブは、セット時に、プラテンローラの硬度の低い肉厚部に押し当てられることになるので、チューブの変形部をプラテンローラの肉厚部に埋め込むことができる。これにより、チューブの印字面を凹凸形状とすることなく平坦にすることができる。
本発明によれば、プラテンローラの弾性部材に、硬度の高い肉薄部と硬度の低い肉厚部とを設けているので、小径のチューブや大径のチューブ、低温環境下において硬くなったチューブ等を用いた場合でも、チューブの印字面を平坦にすることができる。これにより、印字ミスを防止できると共に、チューブの印字適正を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る印字装置の構成例を示す斜視図である。 印字装置の内部構成例を示す斜視図である。 (A)はプラテンローラの構成例を示す斜視図であり、(B)はその分解斜視図である。 (A)はプラテンローラの構成例を示す平面図であり、(B)その側面図であり、(C)は(A)のA−A線に沿った断面図である。 (A)は小径のチューブをプラテンローラとサーマルヘッドとの間にセットしたときの状態を示す図であり、(B)はそのチューブを押圧したときの状態を示す図である。 (A)は従来のプラテンローラを用いた場合における小径のチューブをプラテンローラとサーマルヘッドとの間にセットしたときの状態を示す図であり、(B)はそのチューブを押圧したときの状態を示す図である。 (A)は大径のチューブをプラテンローラとサーマルヘッドとの間にセットしたときの状態を示す図であり、(B)はそのチューブを押圧したときの状態を示す図である。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明する。本発明に係る印字装置100は、プラテンローラ30を構成する弾性部材34において肉厚部34aと肉薄部34bとを設け、この弾性部材34の肉薄部34bをチューブ80の搬送軸Cの高さに対応した位置に設けることにより、小径のチューブ80を印字装置100にセットしたときにチューブ80をプラテンローラ30の肉薄部34bに押し当てて、チューブ80の印字面80bを平坦にするものである。
本発明において使用されるチューブ80の種類としては、例えば、ポリ塩化ビニル性チューブや、熱収縮チューブ、非塩化ビニルチューブ等が用いられる。チューブ80としては、内径が例えば、2.5mm〜6.4mm程度のものが好適に用いられる。本例では、2つのチューブ80(内径A1=2.5mm,内径A2=5.5mm)を用いた場合について説明し、このうち内径が2.5mmのものを小径(第1の内径)のチューブと呼び、内径が5.5mmのものを大径(第2の内径)のチューブと呼ぶ。また、本例では、プラテンローラ30側の面を搬送面80aと呼び、この搬送面80aと反対側の面を印字面80bと呼ぶ(図5(A),図7(A)参照)。
[印字装置の外観構成例]
図1は、本発明に係る印字装置100の外観構成の一例を示している。印字装置100は、図1に示すように、印字装置本体10と入力部12と表示部14とを備えている。印字装置本体10は、所定の厚みを有した平面視矩形状をなす筐体であって、その内部には後述するプラテンローラ30やサーマルヘッド20、カッタ52、CPU70等が実装された回路基板が内蔵されている。印字装置本体10の左側面部には、所定の文字等が印字されたチューブ80等が排出される排出口16が設けられている。排出口16よりも若干下方には、排出口16から排出されるチューブ80を完全に分離して切断するためのフルカットボタン18が設けられている。
入力部12は、印字装置本体10の正面下部に配設され、文字ボタンや数字ボタン、印字開始ボタン等の複数の操作ボタンにより構成されている。この入力部12では、チューブ80に印字する文字や数字等のユーザによる入力を受け付ける。
表示部14は、印字装置本体10の正面右側に設けられ、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等から構成されている。この表示部14は、文字等を入力するための入力画面や入力部12で入力されたチューブ80に印字させる文字等を画面上に表示する。
[印字装置の内部構成例]
次に、印字装置100の内部構成の一例について説明する。図2は印字装置100の内部構成の一例を示している。図2に示すように、印字装置100は、プラテンローラ30とサーマルヘッド20とヘッド移動機構38とインクリボンカセット40と切断部50とカッタ駆動部60とを備えている。
プラテンローラ30は、ロアプレート36に取り付けられた軸受部に回転可能に支持され、図示しない搬送モータの駆動によって回転(正回転または逆回転)駆動する。これにより、通常搬送時にはチューブ80を搬送方向に沿って搬送し、逆転搬送時にはチューブ80を搬送方向とは反対方向に逆転搬送する。プラテンローラ30の詳細については後述する。
サーマルヘッド20は、プラテンローラ30に対向して配置され、図示しないサーマルヘッド駆動回路から供給される記録エネルギーをインクリボン46に印加してチューブ80の印字面80bに所定の文字等を印字する。このサーマルヘッド20は、ヘッドリリースレバー39を備えたヘッド移動機構38に連結されており、ヘッドリリースレバー39が操作されることにより、サーマルヘッド20がプラテンローラ30に対して近接または離反移動できるようになっている。例えば、印刷(搬送)時において、サーマルヘッド20は、プラテンローラ30に近接して、プラテンローラ30との間にインクリボン46およびチューブ80を挟持し、チューブ80を押圧した状態で所定の文字等をチューブ80に印字する。ここで、円筒状をなす弾性体のチューブ80は、印字装置100にセットされると、印字面80bが平坦になる前の変形状態(初期変形状態)では、上述したプラテンローラ30とサーマルヘッド20とに挟持されて押し潰され、凹凸面を有した細長い楕円形状(略八の字形状)に変形する。本例では、この変形したチューブ80の長手方向の上下端の変形部を凸部80d,80eと呼び、凸部80d,80e間のプラテンローラ30側のくぼみを凹部80cと呼ぶ(図5〜図7参照)。
インクリボンカセット40は、サーマルヘッド20の下方に設けられたインクリボン収容部に着脱可能に取り付けられる。このインクリボンカセット40は、送り出しリール42と巻き取りリール44とインクリボン46とを有している。巻き取りリール44は、搬送モータの駆動力によってプラテンローラ30と同期して回転し、送り出しリール42に巻回されたインクリボン46を巻き取る。
切断部50は、プラテンローラ30およびサーマルヘッド20の搬送方向の下流側に設けられ、カッタ52と受け台54とから構成されている。切断部50の下流側には、カットモータ62と切断部50に連結される複数のギア64とを備えたカッタ駆動部60が設けられている。カッタ52は、このカッタ駆動部60の駆動により、受け台54に接近および離反移動してチューブ80をハーフカットまたはフルカットする。
[プラテンローラの構成例]
次に、プラテンローラ30の構成の一例について説明する。図3(A)はプラテンローラ30の構成の一例を示す斜視図であり、図3(B)はその分解斜視図である。図4は(A)はプラテンローラ30の平面図であり、図4(B)はその側面図であり、図4(C)は図4(A)のA−A線に沿った断面図である。なお、図4(B)以降の図では、軸受け部32cを便宜上省略している。
プラテンローラ30は、芯金32と、この芯金32の外周面を被覆する弾性部材34とを備えている。芯金32は、例えばSUS、鋼等の金属やPC(ポリカーボネート)等の樹脂からなり、全体として略円柱状をなしている。この略円柱状をなす芯金32の両端面には軸受け部32cが設けられており、この軸受け部32cが図示しない搬送モータに接続されている。
また、芯金32は、外径B1の縮径部32aと、この縮径部32aの外径B1よりも若干大きな外径B2の拡径部32bと有している。縮径部32aは、弾性部材34の肉厚部34aを設けるために縮径された部位であり、少なくとも変形した大径のチューブ80の上下端の凸部80d,80eの高さに対応した位置に設けられる。本例では、芯金32の高さ方向の上部および下部のそれぞれが縮径部32aとなっている。
拡径部32bは、弾性部材34の肉薄部34bを設けるために拡径された部位であり、少なくともチューブ80の搬送軸C(図4(B))の高さに対応した位置に設けられる。ここで、搬送軸Cとは、印字装置100内部においてチューブ80を搬送する際の基準となる経路(高さ等)である。この搬送軸Cは、例えばプラテンローラ30の下端面からの高さを基準に設定され、印字装置の機種毎に異なる軸が設定される。本例では、プラテンローラ30の下端面から高さHの位置を搬送方向に沿って通過する経路を搬送軸Cとしている。そのため、拡径部32bは、芯金32の高さ方向の中央より若干下方の高さに対応した位置に設けられる。
また、拡径部32bの高さ方向における長さL1は、後述する図5(B)および図7(B)に示すように、変形時の小径のチューブ80の長手方向の長さL2以上であって、かつ、変形時の大径のチューブ80の凸部80d,80e(最もプラテンローラ30側に突出した部位)間の距離L3よりも短くなるように選定することが好ましい。これは、変形時の小径のチューブ80を確実に弾性部材34の肉薄部34bに押し当てると共に、変形時の太径のチューブ80の凸部80d,80eを確実に弾性部材34の肉厚部34aに押し当てるためである。
弾性部材34は、芯金32の拡径部32bよりも若干大きな外径C3を有する円筒体であって、略円柱状をなす芯金32の外周面を被覆するようにして嵌め込まれる。弾性部材34は、例えば、ニトリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM:Ethylene Propylene Methylene Linkage)、クロロプレンゴム(polychloroprene)、シリコーンゴムまたはウレタンゴム等からなる。
この弾性部材34において、芯金32の縮径部32aの外周面を被覆する部位は、縮径部32aの外径B1と略同一寸法の内径C1に選定され、厚さD1の肉厚部34aを構成している。肉厚部34aのゴム硬度は、例えば40〜70度に選定される。この弾性部材34の肉厚部34aは、変形時の大径のチューブ80の上下端の凸部80d,80eの少なくとも何れか一方の高さに対応した位置に設けられ、本例では芯金32の高さ方向の上部および下部のそれぞれが肉厚部34aとなっている。これは、変形時の大径のチューブ80の凸部80d,80eを肉厚部34aに押し当ててチューブ80の変形を確実に吸収するためである。
また、弾性部材34において、芯金32の拡径部32bの外周面を被覆する部位は、芯金32の拡径部32bの外径B2と略同一寸法の内径C2に選定され、厚さD2の肉薄部34bを構成している。この肉薄部34bのゴム硬度は、肉厚部34aと同じように40〜70度に選定されるが、肉厚部34aに比べ、見かけ上硬くなる。弾性部材34の肉薄部34bは、少なくともチューブ80の搬送軸Cの高さに対応した位置に設けられ、印字装置100にセットされた小径のチューブ80が押し当てられるような高さとされる。これにより、サーマルヘッド20による圧力を逃がすことなく、小径のチューブ80に圧力をかけることができる。
[印字装置の動作例]
次に、本発明に係るプラテンローラ30を用いて印字処理(セット処理)を行った場合のチューブ80の状態について説明する。以下では、小径のチューブ80を用いた場合と、大径のチューブ80を用いた場合のそれぞれについて説明する。なお、チューブ80の搬送は、プラテンローラ30の下側を通過する搬送軸Cを基準としている。
(本発明の印字装置において小径のチューブを用いた場合)
図5(A)および図5(B)は、小径のチューブ80を印字装置100にセットしたときのチューブ80の状態を示している。ヘッドリリースレバー39が操作されて、図5(A)および図5(B)に示すように、サーマルヘッド20がプラテンローラ30側に移動すると、サーマルヘッド20とプラテンローラ30との間にセットされたチューブ80がサーマルヘッド20によってプラテンローラ30側に押圧される。
このとき、チューブ80は、プラテンローラ30のゴム硬度の硬い肉薄部34bに押し当てられるので、サーマルヘッド20による押圧力(付勢力)が逃げることなく、チューブ80に加えられる。そのため、プラテンローラ30の肉薄部34bでは、略八の字形状に変形したチューブ80の上下端の凸部80d,80eが押し当てられるので、これらの凸部80d,80e間に位置する肉薄部34bの部位が凸部80d,80eの加圧によってチューブ80側に突出し、この突出した突出部34cがチューブ80の凹部80cに押し当たる。これにより、小径のチューブ80は、プラテンローラ30の突出部34cを含む表面全体とサーマルヘッド20とに挟持されて押圧されることになるので、略八の字形状のチューブ80がさらに変形し、その結果、図5(B)に示すように、チューブ80の印字面80bがきれいな平坦となる。
(従来の印字装置において小径のチューブを用いた場合)
続けて、プラテンローラ200の弾性部材204の厚みが一定(均一)の従来の印字装置を用いて、小径のチューブ220に印字を行う場合について説明する。図6(A)および図6(B)は、小径のチューブ220を従来の印字装置にセットしたときのチューブ220の状態を示している。なお、プラテンローラ200は、上述したように、芯金202とこの芯金202の外周面を被覆する弾性部材204とにより構成され、プラテンローラ200の弾性部材204の厚みは本発明のプラテンローラ30の肉厚部34aの厚みD1
と同一の厚みに選定されているものとする。
ヘッドリリースレバー39が操作されて、図6(A)および図6(B)に示すように、サーマルヘッド20がプラテンローラ30側に移動すると、サーマルヘッド20とプラテンローラ30との間にセットされたチューブ80がサーマルヘッド20によってプラテンローラ30側に押圧される。
このとき、小径のチューブ220は面積が小さいので、プラテンローラ200による圧力がチューブ220に集中する。しかし、このチューブ220に加えられる圧力は、プラテンローラ200の弾性部材204の厚みによって逃げてしまうので、チューブ220には十分な圧力が加えられない。さらに、小径のチューブ220の場合には、略八の字状に変形するチューブ220の上下端の凸部220d,220e間の間隔が狭いので、図6(B)に示すように、変形したチューブ220の長手方向の中央の凹部220cとプラテンローラ200の弾性部材204の外周面204aとの間に隙間Sが形成されてしまう。そのため、このような状態で押圧し続けたとしても、チューブ220の凹部220cとプラテンローラ200との間の隙間Sによってチューブ220の中央に十分な圧力を加えることができないので、チューブ220の印字面220bが凹凸形状となってしまう。
よって、従来の弾性部材204の厚みが均一なプラテンローラ200を用いて印字処理を行った場合には、チューブ220の印字面220bを平坦にすることができないので、文字崩れ等の印字ミスを発生させてしまう可能性がある。特に、印字装置の使用環境温度が10℃以下となると、使用環境温度が10℃超の場合と比べてチューブ220が硬くなってしまうので、チューブ220の印字面220bを平坦にすることはさらに困難となる。
(本発明の印字装置において大径のチューブを用いた場合)
次に、大径のチューブ80を用いて印刷処理を行う場合について説明する。図7(A)および図7(B)は、大径のチューブ80を印字装置100にセットしたときのチューブ80の状態を示している。ヘッドリリースレバー39が操作されて、図7(A)および図7(B)に示すように、サーマルヘッド20がプラテンローラ30側に移動すると、サーマルヘッド20とプラテンローラ30との間にセットされたチューブ80がサーマルヘッド20によってプラテンローラ30側に押圧される。ここで、大径のチューブ80を用いた場合には、変形時におけるチューブ80の面積も大きくなるので、サーマルヘッド20により加えられる圧力が分散されてしまう。このとき、プラテンローラ30の弾性部材34が十分な厚みを有していない場合には、変形したチューブ80の凸部80d,80eを弾性部材34に埋め込むことができない。これは、弾性部材34の厚みが薄くなると、弾性部材34が硬くなるからである。
これに対し、本発明に係るプラテンローラ30を用いた場合、押し潰されたチューブ80の上下端の凸部80d,80eのそれぞれは、ゴム硬度の低い(柔らかい)プラテンローラ30の肉厚部34aに押し当てられる。そのため、このチューブ80の押し当てにより、プラテンローラ30の柔らかい肉厚部34aがチューブ80の上下端の凸部80d,80eの形状に応じて変形することになるので、チューブ80の上下端の凸部80d,80eがプラテンローラ30の肉厚部34aに埋め込まれる(吸収される)。これにより、プラテンローラ30側の中央がチューブ80の上下端の凸部80d,80eにより浮いてしまうことを防止できるので、チューブ80に対して十分な圧力を加えることができる。その結果、図7(B)に示すように、チューブ80のサーマルヘッド20側の印字面80bにきれいな平坦面を形成することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、プラテンローラ30において、小径のチューブ80が当たる部位に肉薄部34bを設けているので、チューブ80のセット(押圧)時に、サーマルヘッド20による圧力が逃げることを防止でき、小径のチューブ80に対して十分な圧力をかけることができる。これにより、チューブ80の印字面80bを効果的に平坦にすることができ、文字崩れ等の印字ミスを防止することができる。特に、印字装置100の使用する環境下の温度が、10℃以下の低温環境下では、チューブ80が硬くなってしまうが、本発明のプラテンローラ30を用いることで、小径のチューブ80に対しては強い圧力をかけることができるので、チューブ80の印字面80bをきれいな平坦にすることができる。
また、本実施の形態によれば、変形した大径のチューブ80の上下端の凸部80d,80eの高さに対応した位置に、プラテンローラ30のゴム硬度の低い肉厚部34aを設けているので、変形したチューブ80の上下端の凸部80d,80eをプラテンローラ30の肉厚部34aに埋め込ませることができる。これにより、大径のチューブ80の印字面80bを効果的に平坦にすることができ、文字崩れ等の印字ミスを防止することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。上述した実施の形態では、2種類の内径A1,A2からなるチューブ80を用いた例を説明したが、これに限定されることはなく、他の内径を有するチューブ80を用いた場合でも本発明を適用可能することができる。また、上述した実施の形態では、プラテンローラ30の下側を通過する場合の搬送軸Cを例に説明したが、プラテンローラ30の中心(センター)等を通過する搬送軸であっても本発明を適用することができる。この場合には、プラテンローラ30の回転軸方向の中心に拡径部32bおよび肉薄部34bを設ければ良い。
20・・・サーマルヘッド、30・・・プラテンローラ、32・・・芯金、32a・・・縮径部(第1の径部)、32b・・・拡径部(第2の径部)、34・・・弾性部材、34a・・・肉厚部、34b・・・肉薄部、80・・・チューブ、80b・・・印字面、80d,80e・・・凸部、100・・・印字装置、C・・・搬送軸

Claims (3)

  1. チューブに印字するサーマルヘッドと対向した位置に設けられ、当該サーマルヘッドとの間に前記チューブを挟持した状態で搬送するプラテンローラであって、
    第1の径部と当該第1の径部よりも径が大きい第2の径部とを有する芯金と、
    前記芯金の外周面を被覆する円筒状をなす弾性部材とを備え、
    前記弾性部材において、前記芯金の前記第1の径部に対応した部位が肉厚部を構成し、前記芯金の前記第2の径部に対応した部位が肉薄部を構成し、
    前記プラテンローラを備える印字装置には、前記チューブを搬送する際の基準となる搬送軸が設けられ、
    前記芯金の前記第2の径部および前記弾性部材の前記肉薄部は、前記チューブの前記搬送軸の高さに対応した位置に設けられ、前記チューブを前記薄肉部と前記サーマルヘッドで挟持することにより、前記チューブの印字面を平坦にする
    ことを特徴とするプラテンローラ。
  2. 前記チューブには、少なくとも、第1の内径を有する第1のチューブ、または、前記第1の内径よりも大きい第2の内径を有する第2のチューブが用いられ、
    前記第1のチューブが用いられた場合に、前記サーマルヘッドによる挟持により変形した前記第1のチューブの少なくとも一方の端部が前記弾性部材の前記肉薄部に位置するようにし、
    前記第2のチューブが用いられた場合に、前記サーマルヘッドによる挟持により変形した前記第2のチューブの両端の少なくとも一方が前記弾性部材の前記肉厚部に位置すると共に、前記第2のチューブの端部間の部位が前記弾性部材の前記肉薄部に位置するようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラテンローラ。
  3. チューブに印字するサーマルヘッドと対向した位置に設けられ、当該サーマルヘッドとの間に前記チューブを挟持した状態で当該チューブの搬送を行うプラテンローラを備えた印字装置であって、
    前記プラテンローラは、
    第1の径部と当該第1の径部よりも径が大きい第2の径部とを有する芯金と、
    前記芯金の外周面を被覆する円筒状をなす弾性部材とを備え、
    前記弾性部材において、前記芯金の前記第1の径部に対応した部位が肉厚部を構成し、前記芯金の前記第2の径部に対応した部位が肉薄部を構成し、
    前記チューブを搬送する際の基準となる搬送軸が設けられ、
    前記芯金の前記第2の径部および前記弾性部材の前記肉薄部は、前記チューブの前記搬送軸の高さに対応した位置に設けられ、前記チューブを前記薄肉部と前記サーマルヘッドで挟持することにより、前記チューブの印字面を平坦にする
    ことを特徴とする印字装置。
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