JP5597254B2 - 微小突起付きアレイを有するデバイス - Google Patents

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Description

本発明の一形態は、皮膚を介して活性成分を投与するための微小突起付きアレイに関する。
従来から、薬剤の経皮吸収を向上させるためのデバイスとして、基板上に微小突起を設けたもの(微小突起付きアレイ)が知られている。微小突起は、皮膚最外層である角質層を穿刺することを目的とし、様々なサイズや形状が提案されている(特許文献1参照)。
また、微小突起付きアレイを利用した場合の薬剤の適用方法についても様々な方法が提案されている。特許文献2には、薬剤を微小突起表面にコーティングすること、微小突起に薬剤あるいは生体成分を透過させるための溝または中空部分を設けること、微小突起自身に薬剤を混合すること等が記載されている。また、特許文献2には、リザーバー媒体は糖類を含むことが好ましく、特に、ガラス(非晶質の固体物質)を形成するラクトース、ラフィノース、トレハロースもしくはスクロースのような安定化用糖類を含むことも記載されている。
さらに、特許文献3及び4には、微小突起の高さを10μm〜3mmとし、且つ微小突起の先端部の形状を平坦形状又は丸みを帯びた形状とすることで、微小突起が角質層を貫通することなく、表皮を引き伸ばしながら、突起に付着又は含まれる化粧料、医薬、プラスチックなどの化合物を投与できる旨の記載がある。
特表2001−506904号公報 特表2004−504120号公報 特表2007−089792号公報 特表2007−130417号公報
肌の敏感な部分に活性成分を投与する場合には、肌が傷む可能性を回避するために角質層を完全に貫通させないことが好ましい。その理由は、角質層に貫通孔が形成されると、皮膚刺激(紅斑)の発生や、皮膚からの水分蒸発量の増加による肌の水分保持能の低下を引き起こすからである。しかし、上記特許文献3,4に記載されている経皮投与装置の突起部の形状や高さのパターンは膨大であり、最適なデバイスを開示しているとはいえない。
そこで、皮膚の角質層の損傷を抑制しつつ、活性成分を痛みなく且つ確実に皮膚へ投与することが可能な微小突起付きアレイを有するデバイスが要請されている。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行う中で、微小突起の形状及び密度を設定するだけでは角質を穿孔してしまうことがあり、皮膚がどの程度伸びるかを考慮することが重要であることを見出した。
すなわち、本発明の一形態に係る微小突起付きアレイを有するデバイスは、基板と、基板に設けられ、該基板と接続する底部から先端部に向けて細くなるテーパ状の微小突起とを有する微小突起付きアレイと、微小突起付きアレイを皮膚に当てるための押さえ手段と、を備え、微小突起の任意の側面における先端部から底部までの距離をaとし、該距離を示す第1の線分を基板上に投影してなる第2の線分の長さをbとした場合に、1.0<(a/b)≦7.5の関係が成立し、微小突起の高さが50〜300μmであり、微小突起が皮膚の角質層を貫通しない
このようなデバイスによれば、微小突起を当てたときにその突起に接触する部分の皮膚は最大で上記a/bという値だけ伸びる。ここで値a/bは、皮膚が微小突起の側面に完全に沿って引き伸ばされたと仮定したときの伸び率を示し、微小突起による皮膚の最大伸び率ということができる。本発明者らは、この最大伸び率を7.5以下に抑えれば、皮膚の角質層を貫通するおそれがないことを見出した。すなわち、1.0<(a/b)≦7.5なる関係を満たすように微小突起の形状を決定することで、角質層の損傷を抑制しつつ、引き伸ばされて薄くなった角質層を介して、活性成分を痛みなく且つ確実に皮膚へ投与することができる。
別の形態に係る微小突起付きアレイを有するデバイスでは、微小突起が皮膚を1.01〜3.0倍伸ばしてもよい。この場合には、皮膚の伸び率を1.01〜3.0に抑えることができるので、角質層の損傷を抑制しつつ、引き伸ばされて薄くなった角質層を介して、活性成分を痛みなく且つ確実に皮膚へ投与することができる。
さらに別の形態に係る微小突起付きアレイを有するデバイスでは、微小突起がポリ乳酸製であってもよい。ポリ乳酸は生分解性なので、この場合には微小突起が皮膚上で折れるなどして残った場合にも皮膚等に与える負担を小さくすることができる。また、ポリ乳酸は抗原性および材質の単価の面でも有利である。
さらに別の形態に係る微小突起付きアレイを有するデバイスでは、微小突起の高さが70〜150μmであってもよい。
さらに別の形態に係る微小突起付きアレイを有するデバイスでは、底部の幅が10〜200μmであってもよい。
さらに別の形態に係る微小突起付きアレイを有するデバイスでは、微小突起の密度が100〜10000本/cmであってもよい。
さらに別の形態に係る微小突起付きアレイを有するデバイスでは、先端部が平坦であり、該先端部の面積が20〜600μmであってもよい。この場合、微小突起の先端部に接する皮膚が受ける圧が低減するので、その部分の損傷をより確実に回避することができる。
さらに別の形態に係る微小突起付きアレイを有するデバイスでは、先端部が丸みを帯びており、該先端部の曲率半径が2〜100μmであってもよい。この場合、微小突起の先端部に接する皮膚が受ける圧が低減するので、その部分の損傷をより確実に回避することができる。
さらに別の形態に係る微小突起付きアレイを有するデバイスでは、先端部が尖っており、基板と直交する任意の基準面に投影された該先端部の先端角度が16度以上であってもよい。これにより、上記値a/bを1.0<(a/b)≦7.5の範囲にすることができるので、微小突起が尖っていても、角質層の損傷を抑制しつつ、活性成分を痛みなく且つ確実に皮膚へ投与することができる。
さらに別の形態に係る微小突起付きアレイを有するデバイスでは、微小突起の表面上および/または基板上の少なくとも一部には活性成分がコーティングされていてもよい。
さらに別の形態に係る微小突起付きアレイを有するデバイスでは、押さえ手段が、支持体と、該支持体に積層された粘着剤層とを有し、微小突起付きアレイが粘着剤層上に載置されていてもよい。このように粘着剤層上にアレイを設けることで、簡単且つ確実にアレイを皮膚に当てることができる。
本発明の一側面によれば、微小突起の側面における先端部から底部までの距離をaとし、その距離を示す第1の線分を基板上に投影してなる第2の線分の長さをbとした場合に、1.0<(a/b)≦7.5の関係が成立するように微小突起の形状を決めることで、皮膚の角質層の損傷を抑制しつつ、活性成分を痛みなく且つ確実に皮膚へ投与することができる。
実施形態に係る微小突起付きアレイの一例を示す斜視図である。 図1のII−II線断面図である。 (a)は円錐状の微小突起の斜視図であり、(b)は(a)のB−B線断面図であり、(c)は四角錐状の微小突起の斜視図であり、(d)は(c)のD−D線断面図である。 (a)〜(c)は、微小突起をコーティングする方法の一例を示す図である。 実施例3における水分蒸発量を示すグラフである。 実施例4におけるインピーダンス変化を示すグラフである。 皮膚が微小突起に完全に沿わずに伸びた状態を模式的に示す図である。 実施形態に係る微小突起付きアレイを有するデバイスの平面図である。 図8のIX−IX線断面図である。 実施例8における明度変化を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
まず、実施形態に係る微小突起付きアレイ1(以下では単に「アレイ1」ともいう)の構成を説明する。本明細書において、「アレイ」とは単に器具の名称である。図1は実施形態に係るアレイ1の一例を示す斜視図である。図2は図1のII−II線断面図である。図3は微小突起3の斜視図及び断面図である。
図1に示すように、アレイ1は、基板2と、その基板2上に二次元状に配置された複数の微小突起3とを備えている。
基板2は、微小突起3を支持するための土台である。基板2には、複数の貫通孔4が二次元状に配置されるように形成されている。微小突起3と貫通孔4とは、基板2の対角線方向において交互に配置されている。貫通孔4により、基板2の背面から生理活性成分を投与することが可能になる。もっとも、このような貫通孔の無い基板を用いてもよい。基板2の面積は0.5cm〜300cmでもよいし、1cm〜100cmでもよいし、1cm〜50cmでもよい。この基板2を数個つなげることで所望の大きさの基板を構成するようにしてもよい。
微小突起3は微小構造であり、その高さ(長さ)hは、例えば20〜400μmである。ここで、微小突起3の長さを20μm以上とするのは、活性成分の経皮投与を確実にするためであり、400μm以下とするのは、微小突起が皮膚の角質を穿孔するのをより確実に防ぐためである。また、微小突起3の長さが300μm以下であると、皮内に入るべき量の活性成分を効率良く投与することができる。微小突起3の長さは、50〜300μmでもよい。
ここで、微小突起とは、基板2と接続する底部から先端部に向けて細くなるテーパ状の構造物であって、広い意味での針形状、又は針形状を含む構造物を意味する。もっとも、微小突起は、鋭い先端を有する針形状のものに限定されるものではなく、先の尖っていない形状も含む。微小突起3が円錐状構造である場合には、その基底における直径は5〜250μm程度でもよいし、10〜200μmでもよい。図1では円錐状の微小突起3が示されているが、四角錐などの多角錐状の微小突起を用いてもよい。
微小突起3の側面における(側面に沿った)先端部から底部までの距離aと、その距離aを示す線分を基板2上に投影してなる線分の長さbとすると、次式(1)で示す関係が成立してもよい。
1.0<(a/b)≦7.5 …(1)
一例として、微小突起3が円錐・四角錐の場合を図3に示す。微小突起3が図3(a)に示すような円錐である場合には、その側面における先端部Pから底部までの距離aを示す線分は図3(b)の三角形PQR(先端部Pを含む断面図)における斜辺PQである。また、基板2と直行する方向に沿って斜辺PQを基板2上に投影してなる線分は、上記三角形PQRにおける線分QMである。ここで、点Mは点Pから底辺QRへの垂線の足である。微小突起3が図3(c)に示すような四角錐であっても、図3(d)に示すように円錐の場合と同様に考えることができる。
ここで値a/bは、平常状態の皮膚が微小突起3の側面に完全に沿って引き伸ばされたと仮定したときの伸び率、すなわち皮膚が微小突起3により最大で何倍伸びるかを示す指標であり、微小突起3による皮膚の最大伸び率ということができる。図3の例では、線分QMに沿った部分の皮膚がアレイ1の貼付により斜辺PQに沿って伸ばされた場合に、その皮膚の最大伸び率が上記式(1)を満たしてもよい。皮膚の伸び率をその程度に抑えれば、アレイ1を当てたときの角質層の損傷をより確実に回避できるからである。伸び率は、1.01〜3.0でもよいし、1.01〜2.0でもよい。
微小突起3が錐体である場合には、基板2と直交する任意の基準面に投影された先端部の先端角度α(図3(c),(d)参照)が16度以上(180度未満)でもよい。すなわち、上記任意の基準面に対して投影された先端部の先端角度αの最小値が16度以上でもよい。このように先端角度を調整することで、皮膚の最大伸び率を上記式(1)の範囲に抑えることができるので、微小突起損傷をより確実に回避することができる。
上記式(1)は図3の例においてのみ成立するのではなく、微小突起が任意の角錐であったり、任意の斜錐体であっても成立する。ただし、微小突起が角錐であれば任意の側面について式(1)が成立し、円錐であれば任意の母線について式(1)が成立する必要がある。
微小突起は錐体でなくてもよく、例えば先端部が平坦であったり丸みを帯びたりしていても良い。先端部が平坦である場合には、その平坦部の面積は20〜600μmでもよいし、50〜250μmでもよい。また、先端部が丸みを帯びている場合には、先端部の曲率半径が2〜100μmでもよいし、5〜30μmでもよい。微小突起がこれらのような形状であっても、上記式(1)が成立する。微小突起の先端部をこれらのように加工することで、微小突起の先端部に接する皮膚が受ける圧が低減するので、その部分の損傷をより確実に回避することができる。
微小突起3は、通常使用において皮膚の角質層を貫通しないものでもよいが、肌の美容的観点から炎症等の不都合がない限り、一部の微小突起3が角質層を貫通することもあり得る。すなわち、微小突起3により表皮が引き伸ばされて薄くなり、その浸透しやすくなった表皮に活性成分が浸透するが、活性成分の一部が穴の開いた角質から皮膚内に入り込むこともあり得る。
微小突起3の密度に関していうと、典型的には、針の横列について1mm当たり約1ないし10の密度が提供される様に間隔が空けられている。一般に、隣接する横列は横列内の針の空間に対して実質的に等しい距離だけ互いに離れており、1cm当たり100ないし10000本の針密度を有する。微小突起3の密度は200〜5000本でもよいし、300〜2000本、あるいは400〜850本でもよい。
基板2あるいは微小突起3の材質としては、シリコン、二酸化ケイ素、セラミック、金属(ステンレス、チタン、ニッケル、モリブテン、クロム、コバルト等)及び合成または天然の樹脂素材等が挙げられるが、微小突起の抗原性および材質の単価を考慮すると、ポリ乳酸、ポリグリコリド、ポリ乳酸−co−ポリグリコリド、プルラン、カプロラクトン、ポリウレタン、ポリ無水物等の生分解性ポリマーや、非分解性ポリマーであるポリカーボネート、ポリメタクリル酸、エチレンビニルアセテート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオキシメチレン等の合成または天然の樹脂素材が挙げられる。また、多糖類であるヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、プルラン、デキストラン、デキストリン若しくはコンドロイチン硫酸、セルロール誘導体等でもよい。また、他の実施形態においては、基板2および/または微小突起3の材質として、上記の生物分解性樹脂に活性成分を配合したものを用いてもよい。
微小突起3の材質は、皮膚上で折れたことを考えると、ポリ乳酸などの生分解性樹脂であってもよい。なお、ポリ乳酸には、ポリL−乳酸やポリD−乳酸のポリ乳酸ホモポリマ、ポリL/D−乳酸共重合体、およびこれらの混合体等が存在するが、これらのいずれを用いてもよい。また、ポリ乳酸の平均分子量が大きいほどその強度は強くなり、40,000〜100,000のものを使用することができる。
基板2あるいは微小突起3の製法としては、シリコン基板を用いたウエットエッチング加工又はドライエッチング加工、金属又は樹脂を用いた精密機械加工(放電加工、レーザー加工、ダイシング加工、ホットエンボス加工、射出成型加工等)、機械切削加工等が挙げられる。これらの加工法により、突起部と支持部とが一体に成型される。突起部を中空にする方法としては、突起部を作製後にレーザー加工等で二次加工する方法が挙げられる。
ある実施形態においては、基板2および/または微小突起3上には、活性成分によるコーティング5が施される。本実施形態において、コーティング5は、活性成分と相溶性を有する高分子担体を含むコーティング液が微小突起3および/または基板2の一部又は全面に固着化されたものである。高分子担体としては、例えば後述するカルボキシビニルポリマーやポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体などが挙げられる。「固着化された」とは、コーティング液が対象物にほぼ一様に付着している状態を保つことをいう。コーティング直後には、風乾、真空乾燥、凍結乾燥またはそれらの組み合わせの既知の乾燥方法で、コーティング液が乾燥状態で固着しているが、経皮投与後は、取り巻く雰囲気と平衡にある水分含量や有機溶媒などを保持することもあるため、乾燥状態で固着しているとは限らない。
図4(a)〜(c)は、微小突起3をコーティングする方法の一例を示す図である。この方法では、まず、図4(a)に示すように、コーティング液10をマスク版11上でヘラ12により矢印A方向に掃引し、開口部13にコーティング液10を充填する。続いて、図4(b)に示すように、マスク版11の開口部13に微小突起3を挿入する。その後、図4(c)に示すように、マスク版11の開口部13から微小突起3を引き出す。これにより、微小突起3にはコーティング液10のコーティング5が施される。コーティング5は、乾燥により微小突起3に固着する。
微小突起3のコーティングの範囲Hは、図4(b)に示すクリアランス(ギャップ)Cまたはマスク版11の厚みで調節される。このクリアランスCは、微小突起3の基底からマスク版11下面までの距離(基板厚みは関与しない)で定義され、マスク版11のテンションと微小突起3の長さとに応じて設定される。クリアランスCの距離の範囲は、例えば0〜500μmである。クリアランスCの距離が0の場合には微小突起3の全体がコーティングされる。コーティングの範囲Hは微小突起3の高さhによって変動するが、0〜500μmとすることができ、通常は10〜500μmであり、あるいは30〜300μm程度でもよい。
基板2および/または微小突起3のコーティング5の厚さは50μm未満でもよいし、25μm未満でもよいし、1〜10μmでもよい。一般に、コーティングの厚さは、乾燥後に微小突起3の表面にわたって測定される平均の厚さである。コーティングの厚さは、一般に、コーティング担体の複数の被膜を適用することにより増大させること、すなわち、コーティング担体固着後にコーティング工程をくり返すことで増大させることができる。
基板2および/または微小突起3にコーティングを行う際に、コーティング剤の溶媒揮発による薬剤の濃度変化および物性の変化を最小限にするために、装置の設置環境の温湿度を一定に制御してもよい。溶媒の蒸散を防ぐために、温度を下げるか湿度を上げるかのどちらか、またはその両方を制御してもよい。温度を制御しない場合の室温での湿度は、相対湿度として50〜100%RHでもよいし、70〜100%RHでもよいし、90〜100%RHでもよい。50%RH以下であると溶媒の著しい蒸発が起こり、コーティング溶液の物性の変化が起こる。加湿方式には気化式、蒸気式、水噴霧式などがあるが、目的の湿度状態が確保できるならば加湿方式は特に限定されない。コーティング溶液に混合される増粘剤については、溶媒の揮発性を極力抑える湿潤性や保湿性の高い水溶性ポリマーを選択してもよい。
コーティング剤は、活性成分と精製水および/またはコーティング担体とを含む。コーティング担体としては、ポリエチレンオキサイド、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルメロースナトリウム、デキストラン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、プルラン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、デキストリン、アラビアゴム、エタノール、イソプロパノール、メタノール、プロパノール、ブタノール、プロピレングリコール、ジメチルスルホキシド、グリセリン、N,N−ジメチルホルムアミド、ポリエチレングリコール、安息香酸ベンジル、ゴマ油、ダイズ油、乳酸、ベンジルアルコール、ポリソルベート80、アンファチオグリセリン、エチレンジアミン、N,N−ジメチルアセトアミド、チオグリコール酸、フェノキシエタノール等がある。
コーティング担体として、活性成分と相溶性(均一に交わる性質)のある水溶性高分子の担体を用いてもよい。具体的には、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、プルロニック、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ブチレングリコール、ポリビニルアセトアミド、ヒドロキシプロピルセルロース、プルラン等が挙げられる。特にカルボキシビニルポリマー、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、プルラン、プロピレングリコール、グリセリン、ブチレングリコールが挙げられる。
コーティング剤中のコーティング担体の含量は0.1〜70重量%でもよいし、0.1〜60重量%でもよいし、1〜40重量%でもよい。このコーティング担体は、液だれすることのないようにある程度の粘性が必要な場合があり、粘度として100〜100000cps程度必要である。この粘度は、500〜60000cpsでもよい。粘度がこの範囲にあることにより、微小突起3の材質に依存することなく、所望量のコーティング溶液を一度に塗布することが可能となる。また、一般的に粘度が高くなればなるほど、コーティング溶液の量が増える傾向になる。
基板2および/または微小突起3をコーティングするのに使用される液体組成物は、生体適合性の担体、送達されるべき有益な活性成分、および場合によってはいずれかのコーティング補助物質を揮発性液体と混合することにより調製される。揮発性液体は、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、エタノール、イソプロピルアルコールおよびそれらの混合物とすることができる。例えば水を選んでもよい。液体のコーティング溶液もしくは懸濁液は、典型的には、0.1〜65重量%の有益な生理活性成分濃度を有することができ、その濃度は1〜40重量%、あるいは10〜30重量%でもよい。コーティングは、固着化された状態になりうる。界面活性剤は、双性イオン性、両性イオン性、カチオン性、アニオン性、または非イオン性でありうる。例えば、ツイーン20およびツイーン80、他のソルビタン誘導体、例えばラウリン酸ソルビタン、およびアルコキシル化されたアルコール類、例えばラウレス−4でありうる。例えば、より多くの活性成分をコーティング担体に溶解させるために界面活性剤を加えることも有効である。
他の既知の製剤補助物質は、それらがコーティングの必要な溶解性および粘度の特徴、並びに乾燥されたコーティングの性状及び物性に有害な影響を及ぼさない限り、コーティングに添加されてもよい。
本実施形態で用いられる活性成分は、特に限定することなく、酸化防止剤、フリーラジカル捕捉剤、保湿剤、脱色素剤、脂肪調節剤、紫外線反射剤、湿潤剤、抗菌剤、アレルギー防止薬、抗ニキビ薬、老化防止薬、しわ防止薬、殺菌剤、鎮痛剤、咳止め薬、かゆみ止めの薬、局所麻酔薬、脱毛防止剤、育毛助成剤、育毛抑制剤、ふけ防止剤、抗ヒスタミン剤、角質溶解薬、抗炎症薬、清涼飲料水、治療薬、抗感染薬、炎症防止剤、制吐薬、抗コリン作用薬、血管収縮薬、血管拡張薬、外傷治癒助剤、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、体臭防止剤、制汗剤、皮膚軟化剤、皮膚の保湿液、柔軟剤、ヘアコンディショナー、毛髪軟化剤、毛髪保湿剤、日焼け剤、美白剤、抗真菌剤、脱毛剤、外用鎮痛薬、反対刺激剤、痔疾薬、殺虫剤、ツタウルシ治療薬、有毒ウルシ治療薬、ヤケド治療薬、抗おむつかぶれ薬、あせも薬、化粧水、ビタミン、アミノ酸、アミノ酸誘導体、ハーブエキス、レチノイド、フラボノイド、感覚マーカー、スキンコンディショナー、ヘアライトナー、キレート剤、細胞ターンオーバーエンハンサー、着色剤、日焼け防止剤、麻酔薬、免疫賦活剤、滋養薬、水分吸収剤、皮脂吸収剤、及びこれらの混合物からなる群より選択される。
本実施形態で用いられる活性成分は、局所的な皮膚の病気の治療のために、例えば抽出物またはチンキ剤などのような植物の調合液も含むことができる。抽出物またはチンキ剤の例として、オークの樹皮の抽出液、クルミの抽出液、アルニカのチンキ剤、マンサクの抽出物、ヘラオオバコの抽出物、パンジーの抽出物、タイムもしくはセージの抽出物;セントジョーンズワートのチンキ剤、オオハンゴンソウの抽出物、カモミールフラワーの抽出物、もしくはキンセンカのチンキ剤;ひどく疲れた及び傷つけられた皮膚の手入れのための、例えば樺の木の葉の抽出物、イラクサの抽出物、コールズフットの抽出物、ヒレハリソウのチンキ剤、つくしの抽出物、もしくはアロエの抽出物や、トチノキ及びナギイカダの抽出物、アルニカ、キンセンカ、及びトウガラシの抽出物などが挙げられる。
本実施形態で用いられうる活性成分として、アミノ酸は、その塩、エステル、またはアシル誘導体のみならず、様々なタンパク質の加水分解から得られるアミノ酸を含む。そのようなアミノ酸薬品の例としては、例えばアルキルアミドアルキルアミン、グルタミン酸ステアリルアセチル、カプリロイルシルクアミノ酸、カプリロイルコラーゲンアミノ酸などの両性アミノ酸;カプリロイルケラチンアミノ酸;カプリロイルエンドウマメアミノ酸;ココジモニウムヒドロキシプロピルアミノ酸シルク;コーングルテンアミノ酸;システイン;グルタミン酸;グリシン;髪ケラチンアミノ酸;例えばアスパラギン酸、スレオニン、セリン、グルタミン酸、プロリン、グリシン、アラニン、ハーフシスチン、バリン、メチオニン、イソロイシン、ロイシン、チロシン、フェニルアラニン、システイン酸、リシン、ヒスチジン、アルギニン、システイン、トリプトファン、シトルリンなどの髪アミノ酸;リシン;シルクアミノ酸;小麦アミノ酸;及びそれらの混合物が挙げられる。
本実施形態で用いられうる活性成分として、ペプチド、ポリペプチド、及びタンパク質は、例えば炭素原子数が少なくとも約10である長い鎖、及び例えば少なくとも1000である高い分子量を持つポリマーを含み、それらはアミノ酸の自己縮合によって形成される。そのようなタンパク質の例としては、コラーゲン;デオキシリボヌクレアーゼ;ヨウ素化コーンタンパク質;ケラチン;乳タンパク質;プロテアーゼ;血清タンパク質;シルク;甘扁桃タンパク質;小麦麦芽タンパク質;小麦タンパク質;小麦タンパク質、ケラチンタンパク質のアルファ及びベータへリックス;例えば中間フィラメントタンパク、高硫黄含量のタンパク質、極めて高い硫黄含量のタンパク質、中間フィラメント関連タンパク質、高チロシンタンパク質、高グリシン・チロシンタンパク質、トリコヒアリン、及びそれらの混合物などの髪タンパク質が挙げられる。
本実施形態で用いられうる抗シワ成分の例としては、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、レチノール(ビタミンA)、シリビンペプチド類(HTCコラーゲン、パルミトイルペンタ、ペプチド3、アルジルリン)、アミノ酸類、ヒドロキシプロリン、レチノイン酸トコフェリル、ウルソール酸、ビタミンC誘導体、コエンザイムQ10、アスタキサンチン、フラーレン、ポリフェノール類、αリポ酸、ダイズエキス、プルラン、活性型イソフラボン、糖類、多糖類、グリセリン、グリセリン誘導体などが挙げられる。しかし、抗シワ成分はこれらに限定されず、混合も考えられる。
ヒアルロン酸ナトリウムは、コーティング担体および抗シワ成分として有望である。特に、分子量が5〜11万程度の低分子量ヒアルロン酸ナトリウムは、高分子量ヒアルロン酸ナトリウムよりも微小突起付きアレイへの付着性が高いので、好ましい。
本実施形態で用いられるビタミンの例としては、ビタミンB複合体;チアミン、ニコチン酸、ビオチン、パントテン酸、コリン、リボフラビン、ビタミンB6、ビタミンB12、ピリドキシン、イノシトール、カルニチンを含む、例えばビタミンAパルミテートなどのビタミンA,C、D、E、K及びそれらの誘導体;並びに例えばパンテノール(プロビタミンB5)及びパンテノールトリアセテートなどのプロビタミン;並びにこれらの混合物が挙げられる。
本実施形態で用いられうる抗菌物質の例としては、バシトラシン、エリスロマイシン、ネオマイシン、テトラサイクリン、クロルテトラサイクリン、塩化ベンゼトニウム、フェノール、及びこれらの混合物が挙げられる。
本実施形態で用いられうる皮膚軟化剤及び肌の保湿剤の例としては、鉱油、ラノリン、植物油、イソステアリル酸イソステアリル、ラウリン酸グリセリル、メチルグルセス−10、メチルグルセス−20、キトサン、及びこれらの混合物が挙げられる。
本実施形態で用いられうるヘアコンディショナーの例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、水添ポリデセン、及びこれらの混合物のような脂溶性化合物のみならず、ベヘンアミドプロピルPG−ジモニウムクロリド、塩化トリセチルアンモニウム、水添タロウアミドエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、及びこれらの混合物などの4級化合物が挙げられる。
本実施形態で用いられうる日焼け防止剤の例としては、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、メトキシケイ皮酸オクチル、オキシベンゾン、オクトクリレン、サリチル酸オクチル、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、アミノ安息香酸エチルヒドロキシプロピル、アントラニル酸メンチル、アミノ安息香酸、シノキサート、メトキシケイ皮酸ジエタノールアミン、アミノ安息香酸グリセリン、二酸化チタン、酸化亜鉛、オキシベンゾン、パディメートO、赤色ワセリン、及びその混合物が挙げられる。本実施形態で用いられうる日焼け剤はジヒドロキシアセトンである。
本実施形態で用いられうる皮膚美白剤の例としては、ハイドロキノン及びその誘導体、カテコール及びその誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体、エラグ酸及びその誘導体、コウジ酸及びその誘導体、トラネキサム酸及びその誘導体、レゾルシノール誘導体、胎盤抽出物、アルブチン、油溶性甘草エキス、並びにこれらの混合物が挙げられる。
本実施形態で用いられうる抗炎症鎮痛薬の例としては、アセトアミノフェン、サリチル酸メチル、サリチル酸モノグリコール、アスピリン、メフェナム酸、フルフェナム酸、インドメタシン、ジクロフェナク、アルクロフェナク、ジクロフェナクナトリウム、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、プラノプロフェン、フェノプロフェン、スリンダク、フェンクロフェナク、クリダナク、フルルビプロフェン、フェンチアザク、ブフェキサマク、ピロキシカム、フェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、クロフェゾン、ペンタゾシン、メピリゾール、塩酸チアラミドなどが挙げられる。本実施形態のパッチと共に用いられうるステロイド性抗炎症鎮痛薬の例としては、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、デキサメタゾロン、トリアムシノロンアセトニド、フルオシノロンアセトニド、酢酸ヒドロコルチゾン、酢酸プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、酢酸デキサメタゾン、ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、フルメタゾン、フルオロメトロン、ジプロピオン酸ベクロメタゾンなどが挙げられる。
本実施形態で用いられうる抗ヒスタミン薬の例としては、塩酸ジフェンヒドラミン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、ジフェンヒドラミン、塩酸クロルフェニラミン、マレイン酸クロルフェラミン、塩酸イソチペンジル、塩酸トリペレラミン、塩酸プロメサジン、塩酸メトジラジンなどが挙げられる。本実施形態のパッチと共に用いられうる局所麻酔薬の例としては、塩酸ジブカイン、ジブカイン、塩酸リドカイン、リドカイン、ベンゾカイン、p−ブチルアミノ安息香酸2−(ジエチルアミノ)エチルエステル塩酸塩、塩酸プロカイン、テトラカイン、塩酸テトラカイン、塩酸クロロプロカイン、塩酸オキシプロカイン、メピバカイン、塩酸コカイン、塩酸ピペロカイン、ジクロニン、塩酸ジクロニンなどが挙げられる。
本実施形態で用いられうる殺菌薬及び消毒剤の例としては、チメロザール、フェノール、チモール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、クロロヘキシジン、ポピドンヨード、塩化セチルピリジニウム、オイゲノール、臭化トリメチルアンモニウムなどが挙げられる。本実施形態のパッチと共に用いられうる血管収縮薬の例としては、硝酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸オキシメタゾリン、塩酸フェニルエフリン、塩酸トラマゾリン、などが挙げられる。本実施形態のパッチと共に用いられうる止血薬の例としては、トロンビン、フィトナジオン、硫酸プロタミン、アミノカプロン酸、トラネキサム酸、カルバゾクロム、カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム、ルチン、ヘスペリジンなどが挙げられる。
本実施形態で用いられうる化学療法薬の例としては、スルファミン、スルファチアゾール、スルファジアジン、ホモスルファミン、スルフィソキサザール、スルフィソミジン、スルファメチゾール、ニトロフラゾンなどが挙げられる。本実施形態のパッチと共に用いられうる抗生物質の例としては、ペニシリン、メチシリン、オキサシリン、セファロチン、セファロジン、エリスロマイシン、リンコマイシン、テトラサイクリン、クロロテトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、メタサイクリン、クロラムフェニコール、カナマイシン、ストレプトマイシン、ゲンタマイシン、バシトラシン、シクロセリンなどが挙げられる。
本実施形態で用いられうる抗ウイルス薬の例としては、プロテアーゼ阻害剤、チマジンキナーゼ阻害剤、糖または糖タンパク合成阻害剤、構成タンパク質合成阻害剤、付着及び吸着阻害剤、並びに例えばアシクロビル、ペンシクロビル、バラシクロビル、及びガンシクロビルなどのヌクレオシド類似体が挙げられる。
本実施形態で用いられうる発毛又は育毛薬の例としては、ミノキシジル、塩化カルプロニウム、ペンタデカン酸グリセリド、酢酸トコフェロール、ピロクトンオラミン、グリチルリチン酸、イソプロピルメチルフェノール、ヒノキチオール、センブリ抽出液、セラミド及び前駆体、ニコチン酸アミド及びトウガラシチンキが挙げられる。
本実施形態で用いられうる美容活性成分の例としては、D−アルファ−トコフェロール、DL−アルファ−トコフェロール、D−アルファ−酢酸トコフェリル、DL−アルファ−酢酸トコフェリル、パルミチン酸アスコルビル、ビタミンF及びビタミンFグリセリド、ビタミンD、ビタミンD2、ビタミンD3、レチノール、レチノールエステル、パルミチン酸レチニル、プロピオン酸レチニル、ベータ−カロチン、コエンザイムQ10、D−パンテノール、ファルネソール、酢酸ファルネシル;必須脂肪酸中に多く含まれているホホバ油及びクロフサフグリ油;5−n−オクタノイルサリチル酸及びそのエステル、サリチル酸及びそのエステル;例えばクエン酸、乳酸、グリコール酸などのアルファ−ヒドロキシ酸のアルキルエステル;アシアチン酸、マデカシン酸、アシアチコシド、ツボクサの総抽出物、ベータ−グリシレチン酸、アルファ−ビサボロール、例えば2−オレオイルアミノ−1,3−オクタデカンなどのセラミド;フィタントリオール、ポリ不飽和必須脂肪酸中に多く含まれている海洋起源のリン脂質、エトキシキン;ローズマリーの抽出物、バルムの抽出物、ケルセチン、乾燥微細藻類の抽出物、例えばステロイド系抗炎症薬などの抗炎症薬、並びに例えばホルモンまたは脂肪及び/もしくはタンパク質の合成による化合物のような生化学的刺激剤が挙げられる。
本実施形態で用いられるビタミンCは、コラーゲン(結合組織)合成、脂質(脂肪)及び炭水化物の代謝、並びに神経伝達物質の合成を促進する。ビタミンCはまた、免疫系の最適な維持に必須である。ビタミンCは、広範囲のガン細胞、特にメラノーマに対して有毒である。メラニン及び他の色素へ変化するチロシンの好気性の活動を触媒するチロシン酸化酵素も、ビタミンCの存在により活動を妨げられる。ビタミンCは、多くのウイルス及び細菌の感染に対する免疫反応を触媒することにおいて効果的であることが見出されている。上述した多くの適用に加えて、ビタミンCはコラーゲン合成及び外傷治療に必須である。本実施形態を適用したパッチは、ビタミンC、ビタミンE、並びに例えば保湿剤、コラーゲン合成促進剤、及びスクラブ洗顔料のような他の成分の組み合わせを含みうる。
本実施形態における皮膚コンディショナー成分は、鉱物油、ワセリン、植物油(例えば大豆油またはマレイン化大豆油など)、ジメチコン、ジメチコンコポリオール、カチオン性モノマー及びポリマー(例えばグアールヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド及びジステアリルジメチルアンモニウムクロリドなど)、並びにその混合物を含む。実例となる保湿剤は、例えばソルビトール、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、イソプレングリコール、キシリトール、フラクトース、及びその混合物などのポリオールである。
なお、これらの活性成分は単独で用いても2種類以上併用してもよく、薬学的に許容できる塩であれば、無機塩あるいは有機塩のいずれの形態の活性成分も当然含まれる。また、活性成分はコーティング担体中に包含させるのが基本であるが、コーティング担体中には活性成分を包含させずに、後から、基板2に形成された貫通孔4を介して供給することもできる。また、活性成分を皮膚に直接塗布し、その後皮膚の同じ部分に微小突起付きアレイ1を当てることもできる。この場合には、皮膚を引き伸ばす効果と皮膚上におけるODT(密封包袋療法)効果とにより、活性成分の皮膚への浸透を促進させることが可能となる。
微小突起付きアレイ1を用いて投与する際には、アレイ1を固定するための補助器具を用いてもよい。ただし、特表2004−510535公報にある高い衝突エネルギーを生み出すようなデバイスよりは、手押しによる直接投与の方がよい。アレイ1が皮膚に接するときには、1.0〜10kgの力で投与され、あるいは1.0〜7kgの力、あるいは1.0〜4kgの力で投与される。また、その力での投与時間はそれほど長くはなく、数秒から長くても120分程度である。投与時間は60分以内でもよいし、15分以内でもよい。ただし、その後押さえ手段により活性成分を投与させ続けることも可能である。
次に、図8,9を用いて、微小突起付きアレイ1と押さえ手段とを備えるデバイス(微小突起付きアレイを有するデバイス)の構成を説明する。図8は実施形態に係る微小突起付きアレイを有するデバイス20(以下では単に「デバイス20」ともいう)を示す平面図である。図9は図8のIX−IX線断面図である。
デバイス20は、アレイ1、押さえ手段21、及び剥離ライナー22を備えている。
押さえ手段21は、アレイ1を所定の時間に亘り皮膚に当てるための略円形のテープ剤であり、支持体21aと、その支持体21aの一面上に積層された粘着剤層21bとを備えている。ここで、本明細書における「当てる」には穿刺の意味も含まれる。
支持体21aは、通常医療用の絆創膏や固定用テーピング剤、貼付剤に用いられるような支持体であればよい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸−塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステル、ナイロン、セルロース誘導体、ポリウレタンなどの合成樹脂のほか、織布(編み布も含む)や不織布なども支持体21aとして用いることができる。
粘着剤層21bを成す粘着剤についても、通常医療用の絆創膏や固定用テーピング剤、貼付剤に用いられるような粘着剤であれば特に限定はされないが、例えば、ゴム系やアクリル系、シリコン系、水溶性の粘着基剤などが挙げられる。
ゴム系粘着基剤のゴム成分としては、天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、ポリイソプレン、ポリブテン、ポリイソブチレン、及びブチルゴムのうちから選ばれた一種、あるいはこれらのうちの2種以上の併用が考えられる。
アクリル系粘着基剤としては、医薬的に利用できるものであればどのようなものであってもよいが、アクリル酸・アクリル酸オクチルエステル共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル・ビニルピロリドン共重合体溶液、アクリル酸エステル・酢酸ビニルコポリマー、アクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸ドデシル共重合体、アクリル酸メチル・アクリル酸2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョン、アクリル樹脂アルカノールアミン液に含有するアクリル系高分子等の粘着剤などが挙げられる。
水溶性粘着基剤としては、ゼラチン、ペクチン、アガロース、アルギン酸塩、キサンタンガム、デキストリン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、無水マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸及びその塩などがあり、さらに、それらの架橋体等の天然高分子もしくはその変性物または合成高分子もしくはその架橋体等、などが挙げられる。
さらに、上記粘着基剤に加え、公知の粘着剤に使用されている任意の成分を配合することができる。そのような任意成分の例としては、酸化防止剤(例えばジブチルヒドロキシトルエン等)、軟化剤(例えば流動パラフィン、ひまし油、綿実油、パーム油、ヤシ油、ラノリン等)、粘着付与剤(例えばロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油系樹脂、フェノール系樹脂等)、無機充填剤(例えば酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、シリカゲル、酸化マグネシウム、酸化鉄、ステアリン酸亜鉛等)が挙げられる。
図9に示すように、押さえ手段21には、粘着剤層21bと基板2の下面(微小突起3が設けられていない方の面)とが接するかたちでアレイ1が載置される。アレイ1を載せるために、押さえ手段21の面積はアレイ1の面積よりも大きくなっている。押さえ手段21はアレイ1の2倍以上の面積を有してもよい。アレイ1は粘着剤層21bの粘着力により押さえ手段21の所定の箇所(図8,9の例では押さえ手段21の略中央)に固定される。
剥離ライナー22は、アレイ1を皮膚に当てるまでの間、粘着剤層21bおよびアレイ1を覆って保護するための、略円形の部材である。剥離ライナー22の周辺部は粘着剤層21bに付着しており、アレイ1を覆う部分(図8,9の例では略中央の部分)は隆起している。したがって、剥離ライナー22は凸型のライナーであるといえる。粘着剤層21bからの剥離を容易にするために、剥離ライナー22の周縁部は押さえ手段21の周縁部よりも外側に延び出ている。したがって、剥離ライナー22の面積は押さえ手段21の面積よりも大きい。剥離ライナー22の周縁部の一部は、他の部分よりも大きく山形に延び出た突出部22aとなっている。使用者は、この突出部22aを把持して剥離ライナー22を容易に剥がすことができる。
なお、このようなデバイス20にアレイ1を組み込む際には、基板2に0.5〜3mmの厚みを持たせてもよい。
図8,9を用いて説明したデバイス20は、アレイ1を皮膚に当て続けるために(言い換えればアレイ1の皮膚への当接を維持するために)、粘着剤を有する押さえ手段21を備えているが、デバイスの構成やアレイ1を皮膚に当てる方法はこれに限定されない。例えば、引き伸ばし器具に微小突起付きアレイを組み込んだり、押圧器具の先端に微小突起付きアレイを取り付けたり、指サックに微小突起付きアレイを取り付けたりしてもよい。また、このような取り付けをせず、指などで直接、あるいは指サックをはめた指で、微小突起付きアレイを皮膚に当ててもよい。
以下、微小突起付きアレイあるいは当該アレイを有するデバイスの実施例を具体的に説明するが、微小突起付きアレイの構成、及び当該アレイを有するデバイスの構成は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)ウサギ皮膚一次刺激性試験
<操作手法>
突起の長さが異なる3タイプ(h:70μm、110μm、150μm)のポリ乳酸製微小突起付きアレイと、基板のみから成るアレイとを使用した。微小突起を備える3種類のアレイについて、突起の形状はいずれも四角錐であり、突起の密度はいずれも841本/cmであった。18週齢の雌性日本白色種ウサギ(Kbl:JW)の毛を剃った背中の部分に被験物質を3kgの力で5秒間皮膚に押し付けた後に2時間貼付(支持体としてポリエチレンテレフタレートフィルムにアクリル系粘着剤(Durotak 2194)を積層したテープ剤を使用し貼付)した(個体数n=6)。そして、投与から2時間後に被験物質を剥離し、剥離後0.5,2,24,48及び72時間目に紅斑・痂皮及び浮腫形成について肉眼的に観察し,Draizeらの評価基準(表1)に基づいて採点した。
皮膚一次刺激性の判定は,一次刺激指数(Primary Irritation Index;P.I.I.)を算出し下記のDraizeの評価基準(表2)を用いることで行った。一次刺激指数は、被験物質(MN)剥離後0.5時間及び24時間後における紅斑及び浮腫形成について各個体の平均評点をそれぞれ求め、さらに各群の平均評点総和を求めて個体数で除することにより算出した。
表3に示すように、3種類の微小突起(70μm、110μm、150μm)を備えた各アレイと、基板のみのアレイとの全てにおいて皮膚一次刺激性指数(P.I.I)は0.0であった。
Figure 0005597254
Figure 0005597254
Figure 0005597254
(実施例2)ウサギ皮膚潜血試験
<操作手法>
突起の長さが150μmのポリ乳酸製微小突起付きアレイを使用した。このアレイにおいて、突起の形状は四角錐であり、突起の密度は841本/cmであった。上記実施例1と同様にウサギの皮膚にアレイを押し付け、2時間貼付(支持体としてポリエチレンテレフタレートフィルムにアクリル系粘着剤(Durotak 2194)を積層したテープ剤を使用し貼付)した後の潜血反応を測定した(個体数n=6)。潜血の判断基準は、アレイ(MN)を除去した直後に生理食塩液20μLを適用部位に滴下し、試験紙を当てた時の呈色反応により判断した。測定用試験紙は、Pretest II(尿潜血試験紙、和光純薬株式会社製)を用いた。陽性対照として、18Gの針を使って皮膚上に擦過傷を負わせ、同様に試験を行った。
突起物適用群の潜血反応はすべてのウサギにおいて全く認められず、潜血反応は陰性であった。一方、擦過傷を負わせた群については、肉眼では出血はほとんど認められなかったが、試験紙では明らかな着色(青色)が認められた。高さ150μmの微小突起について潜血反応が認められなかったことから、刺激試験で用いた高さ150μm以下の微小突起については潜血反応が認められないことが予想された。
Figure 0005597254
(実施例3)ウサギ皮膚水分蒸散量(TEWL)測定
<操作手法>
突起の長さが異なる3タイプ(h:70μm、110μm、150μm)のポリ乳酸製微小突起付きアレイと、基板のみから成るアレイとを使用した。微小突起を備える3種類のアレイについて、突起の形状はいずれも四角錐であり、突起の密度はいずれも841本/cmであった。上記実施例1と同様にウサギの皮膚にアレイを押し付け、押し付け後の2時間前後における水分蒸散量を測定した。皮膚水分蒸散量(TEWL)は皮膚のバリア機能を測定する際の指標であり、角質層のバリア構造が損傷すると損傷部位からの水分蒸散量が増加することが分かっている。
皮膚水分蒸散量の測定は、アレイを適用する前、及び剥離から数分後に行い、VapoMeter(Dlefin社製)を用いて行った。陽性対照群として、高さ500μmの相似形の微小突起付きアレイを用い、陰性対照群として、基板のみから成るアレイを用いた。
実験の結果を図5に示す。高さ500μmの微小突起付きアレイを用いた場合には明らかな水分蒸散量の上昇が確認された。一方、高さ70〜150μmの微小突起付きアレイにおいては若干の水分蒸散量の増加が認められたものの、微小突起を備えないアレイにおいても同様の上昇傾向が認められたため、微小突起が水分蒸散量に影響を及ぼさないことが示された。
図5に示すこれらの結果から、この条件下において、高さ70〜150μmの微小突起付きアレイは皮膚に対して物理的な損傷を与えないことが推察された。
(実施例4)ヒト摘出皮膚インピーダンス測定
<操作手法>
突起の長さが異なる3タイプ(h:70μm、110μm、150μm)のポリ乳酸製微小突起付きアレイを有するデバイスと、基板のみから成るアレイを有するデバイスとを使用した。突起の形状はいずれも四角錐であり、突起の密度はいずれも841本/cmであった。各デバイスをヒト摘出皮膚に3kgの圧で5秒間押し付け、押圧前後の皮膚のインピーダンス値を測定した。皮膚のインピーダンス値は、TEWLと同様に皮膚のバリア機能を示す指標で、皮膚が損傷するとインピーダンス値が低下することが分かっている。
皮膚インピーダンス値の測定は、ステンレス基板上に皮膚断片(皮膚厚み約500μm、5cm×5cm)を設置し、基板適用部位上に生理食塩液を含浸した径φ14の円形不織布と径φ12の銀電極とを設置して、ステンレス基板と銀電極とをLCR測定器(3522-50、日置電機株式会社)に接続することで行った(測定条件:1V、10Hz)。陽性対照群として、高さ500μmの相似形の微小突起付きアレイを有するデバイスを用い、陰性対照群として、基板のみから成るアレイを有するデバイスを用いた。
ここで、微小突起付きアレイを備えるデバイスの作製に関して以下に示す。
(実施例5)押さえ手段および微小突起付きアレイを備えるデバイスの作製
突起の形状が四角錐であり、その長さが150μmである、ポリ乳酸製の微小突起付きアレイ(突起の密度は841本/cm)を用いた。そして、活性成分としてエラグ酸を、コーティング剤としてプロピレングリコール又はヒドロキシプロピルセルロースを、そのアレイにコーティングした。次いで、ポリオレフィン系発砲支持体(直径2.7cm)にゴム系粘着剤を塗布してなるテープ剤(押さえ手段)上に上記アレイを載置し、微小突起付きアレイを有するデバイスを作製した。
(実施例6)押さえ手段および微小突起付きアレイを備えるデバイスの作製
活性成分としてエラグ酸の代わりにアルブチンを用いた以外は実施例5と同様の手法で、微小突起付きアレイを有するデバイスを作製した。
(実施例7)美容液を予め皮膚に塗布する投与方法に用いる微小突起アレイを有するデバイスの作製
活性成分溶液として4−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ブタノールを含む美容液をモルモットの背部の剃毛部分に80μL(20μL/cm)塗布した後、アレイの微小突起で皮膚を引き伸ばすことを目的として、微小突起付きアレイを有するデバイスを作製した。アレイは、材質としてポリ乳酸、突起の長さとして150μm、突起の密度として841本/cm、面積として1cmであり、さらに、デバイスとして、不織布からなる支持体(3cm×5cm)にゴム系の粘着剤層を積層して成るカバー材(押さえ手段)上にそのアレイを固定させた。結果として、デバイス適用4日目以降に、UVB照射による色素沈着形成を抑制する効果が認められ、本デバイスの有効性が確認された。
実施例4に戻って、実験の結果を図6に示す。高さ500μmの微小突起付きアレイを用いた場合には押圧後にインピーダンス値が低下する傾向が認められた。一方、高さ70〜150μmの微小突起付きアレイにおいては、僅かに低下する傾向が認められたが、低下率と高さに相関性は認められなかった。
(実施例2〜4における皮膚の伸び率について)
<皮膚が微小突起の側面に完全に沿って伸びた場合>
この場合について図3(c),(d)を用いて説明する。平常状態において線分QMに沿っている長さbの皮膚が線分PQに完全に沿って長さaまで引き伸ばされた場合において、その伸び率は微小突起3の長さに関わらずその先端角度αに依存する。下記の表5〜7に示すように、先端角度αが16,18,20度の場合の伸び率は、それぞれ7.19、6.37、5.74であった。
Figure 0005597254
Figure 0005597254
Figure 0005597254
<皮膚が微小突起の側面に完全に沿わずに伸びた場合>
この場合について図7を用いて説明する。図7は、微小突起付きアレイの押し付けにより、隣接する微小突起3の間の基板面2aに皮膚の一部が接し、皮膚が微小突起3の側面に沿わずに伸びた状況を模式的に示している。皮膚が微小突起3間の中点Q’において基板面2aに接したとすると、平常状態において線分Q’Mに沿っている長さb’の皮膚は、線分PQ’に沿って長さa’まで引き伸ばされることになる。微小突起3が350μm毎に設けられ、微小突起3の先端角度が20度であるとすると、皮膚の伸び率a’/b’は微小突起3の高さに応じて下記表8に示す値となる。
Figure 0005597254


(実施例8)微小突起付きアレイによる美白作用増強効果の評価
褐色モルモットの剃毛した背部皮膚に紫外線(UVB)を照射すると色素沈着が誘発される。この色素沈着による明度(L*)の低下を指標にして、塗布した薬用美白化粧水をそのまま風乾させた場合の明度変化(ΔL*)と、薬用美白化粧水の塗布後に微小突起付きアレイを皮膚に適用した場合の明度変化(ΔL*)とを比較した。明度変化(ΔL*)は次式により表される。
[明度変化(ΔL*)]=[紫外線照射前の明度]−[評価時の明度]
褐色モルモットの背部を剃毛し、その背部に対してUVB照射(260mJ/cm)を1日おきに3回実施した。そして、3回目のUVB照射を行った日の翌日から薬用美白化粧水を14日間毎日その背部に塗布した。被験体である褐色モルモットは、塗布した薬用美白化粧水をそのまま風乾させる群と、薬用美白化粧水の塗布後に微小突起付きアレイ(各微小突起の長さ:150μm、微小突起の密度:841本/cm、ポリ乳酸製)を4時間適用する群とに分けた。そして、紫外線照射前、化粧水塗布開始前、化粧水塗布期間中、及び化粧水塗布終了日の翌日の各期間において明度を測定し、紫外線照射前からの明度の変化量(ΔL*)を算出した。
この結果を図10のグラフに示す。グラフの横軸は、薬用美白化粧水を塗布し始めてからの経過日数であり、縦軸は明度変化(ΔL*)である。破線Laは、塗布した薬用美白化粧水をそのまま風乾させる群の明度変化を示し、実線Lbは、薬用美白化粧水の塗布後に微小突起付きアレイを皮膚に適用した群の明度変化を示している。このグラフから明らかなように、微小突起付きアレイを適用すると、紫外線照射前からの明度変化を低く抑えること、すなわち美白効果が高まることがわかった。
(実施例9)微小突起へのヒアルロン酸ナトリウムのコーティング量の測定
突起の長さが150μmのポリ乳酸製微小突起付きアレイを使用した。このアレイにおいて、突起の形状は四角錐であり、突起の密度は640本/cmであった。
2mLのエッペンドルフチューブに、低分子量ヒアルロン酸ナトリウム(低分子HA)と各種配合剤とを加え、これらを混合することでコーティング液を作製した。低分子HAに関する各処方は下記の処方2〜10に示す通りである。また、対照処方として、高分子量ヒアルロン酸ナトリウム(高分子HA)を用いたコーティング液も作製した。高分子HAに関する処方は下記の処方1に示す通りである。
(処方1)高分子HA:水 =2:98
(処方2)低分子HA:水 =15:85
(処方3)低分子HA:プルラン:水 =15:5:80
(処方4)低分子HA:トレハロース:水 =15:5:80
(処方5)低分子HA:マリンコラーゲン:水=15:5:80
(処方6)低分子HA:グリセリン:水 =15:5:80
(処方7)低分子HA:水 =10:90
(処方8)低分子HA:トレハロース:水 =10:10:80
(処方9)低分子HA:マリンコラーゲン:水=10:10:80
(処方10)低分子HA:グリセリン:水 =10:10:80
なお、上記の処方1〜10のすべてにおいて、コーティング含量測定のために赤色40号を加えた。全処方において、赤色40号の濃度は1%とした。
次に、作製した各コーティング液を用いて、微小突起付きアレイにコーティングを施した。コーティングの範囲は、微小突起の先端部から100μmまでの範囲とした。その後、コーティングされた微小突起付きアレイを1mLの精製水に浸した上で抽出し、その水の中の赤色40号をHPLC(高速液体クロマトグラフィー)で定量することでヒアルロン酸ナトリウムのコーティング量を算出した(n=3)。この算出結果を下記表に示す。
Figure 0005597254
その結果、高分子HAは低濃度において粘度が発生するものの、微小突起へのコーティング性(付着性)が著しく低く、コーティングを十分に施すことができなかった。
これに対して低分子HAは、10%程度の水溶液として調整することで十分な粘度が発生し、さらにはコーティング含量の測定結果から、微小突起へのコーティングの性能も高いことが明らかとなった。低分子HAの濃度をさらに高めて検証を行ったところ、増粘は認められたものの、コーティング含量の増加にはつながらないことが判明した。
本発明の一側面では、皮膚の角質層の損傷を抑制しつつ、美容を目的とした活性成分を痛みなく且つ確実に皮膚へ投与することができるので、微小突起付きアレイの利便性が格段に高まり、よって産業上の利用可能性がある。
1…微小突起付きアレイ、2…基板、3…微小突起、4…貫通孔、5…コーティング、20…微小突起付きアレイを有するデバイス、21…押さえ手段、21a…支持体、21b…粘着剤層、22…剥離ライナー。

Claims (11)

  1. 基板と、前記基板に設けられ、該基板と接続する底部から先端部に向けて細くなるテーパ状の微小突起とを有する微小突起付きアレイと、
    前記微小突起付きアレイを皮膚に当てるための押さえ手段と、
    を備え、
    前記微小突起の任意の側面における前記先端部から前記底部までの距離をaとし、該距離を示す第1の線分を前記基板上に投影してなる第2の線分の長さをbとした場合に、1.0<(a/b)≦7.5の関係が成立
    前記微小突起の高さが50〜300μmであり、
    前記微小突起が皮膚の角質層を貫通しない、
    微小突起付きアレイを有するデバイス。
  2. 前記微小突起が皮膚を1.01〜3.0倍伸ばす、
    請求項1に記載の微小突起付きアレイを有するデバイス。
  3. 前記微小突起がポリ乳酸製である、
    請求項1又は2に記載の微小突起付きアレイを有するデバイス。
  4. 前記微小突起の高さが70〜150μmである、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の微小突起付きアレイを有するデバイス。
  5. 前記底部の幅が10〜200μmである、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の微小突起付きアレイを有するデバイス。
  6. 前記微小突起の密度が100〜10000本/cmである、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の微小突起付きアレイを有するデバイス。
  7. 前記先端部が平坦であり、該先端部の面積が20〜600μmである、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の微小突起付きアレイを有するデバイス。
  8. 前記先端部が丸みを帯びており、該先端部の曲率半径が2〜100μmである、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の微小突起付きアレイを有するデバイス。
  9. 前記先端部が尖っており、前記基板と直交する任意の基準面に投影された該先端部の先端角度が16度以上である、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の微小突起付きアレイを有するデバイス。
  10. 前記微小突起の表面上および/または前記基板上の少なくとも一部には活性成分がコーティングされている、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の微小突起付きアレイを有するデバイス。
  11. 前記押さえ手段が、支持体と、該支持体に積層された粘着剤層とを有し、
    前記微小突起付きアレイが前記粘着剤層上に載置されている、
    請求項1〜10のいずれか一項に記載の微小突起付きアレイを有するデバイス。
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