JPWO2017018086A1 - マイクロニードルシート - Google Patents

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夕佳 三浦
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千佳 楓
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Abstract

【課題】本発明は、微小針が皮膚へ刺さった後、速やかに溶解するマイクロニードルシートを提供することを目的とする。【解決手段】本発明のマイクロニードルシートは、シート状基材上に複数の微小針が配置されたマイクロニードルシートであって、シート状基材と微小針のうち少なくとも一方が、多価アルコールまたはベタインの少なくとも1種と水溶性高分子とを含む混合物からなることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、微小針が速やかに溶解するマイクロニードルシートに関する。
マイクロニードルシートは、シート状基材上に複数の微小針が配列されたものである。微小針は皮膚に刺しても痛みをほとんど感じない形状である。マイクロニードルシートを皮膚に貼ることで微小針が皮膚に刺さり、広範な薬剤などの投与が可能となる。
人体内で微小針が溶解する溶解性マイクロニードルシートは、投与する目的物質と、たとえば、デキストラン、ヒアルロン酸などの皮膚内の水分や皮膚から放散される水分によって溶解する水溶性の材料から構成される。このようなマイクロニードルシートを皮膚に刺すと、目的物質を含む微小針が、皮膚から吸収した水分によって膨潤して溶解することで、皮膚内へ目的物質が届けられる。たとえば特許文献1には、水溶性高分子と薬物などの目的物質とを含む混合物からなるマイクロニードルシートが開示されている。
特開2009−138010号公報
しかし、特許文献1に開示されているマイクロニードルシートでは、微小針が溶解して目的物質が皮膚内へ拡散されるまでに時間がかかるという課題があった。本発明は、この課題を解決するためになされたものであり、微小針が皮膚へ刺さった後、速やかに溶解するマイクロニードルシートを提供することを目的とする。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は必要に応じて任意に組み合わせることができる。
本発明のマイクロニードルシートは、シート状基材上に複数の微小針が配置されたマイクロニードルシートであって、シート状基材と微小針のうち少なくとも一方が、多価アルコールまたはベタインの少なくとも1種と水溶性高分子とを含む混合物からなることを特徴とするものである。
好ましい態様においては、微小針が、混合物からなるものである。
好ましい態様においては、混合物が、糖類をさらに含むものである。
好ましい態様においては、多価アルコールが、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、1,3‐ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、ペンチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチレングリコール、糖アルコールからなる群から選ばれた少なくとも1種であるものである。
好ましい態様においては、水溶性高分子が、プルラン、ヒアルロン酸ナトリウム、デキストラン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ガム類、グリコーゲン、キチン、キトサン、アガロース、ペクチン、カルボキシビニルポリマーからなる群から選ばれた少なくとも1種であるものである。
好ましい態様においては、糖類が、低分子糖類であるものである。
好ましい態様においては、混合物中の多価アルコールとベタインの合計が、水溶性高分子の重量に対して1〜60重量%であるものである。
好ましい態様においては、混合物が、タンパク質、脂質、低分子有機化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種をさらに含むものである。
本発明に係るマイクロニードルシートは、シート状基材上に複数の微小針が配置されたマイクロニードルシートであって、シート状基材と微小針のうち少なくとも一方が、多価アルコールまたはベタインの少なくとも1種と水溶性高分子とを含む混合物からなるように構成した。したがって、本発明のマイクロニードルシートは、皮膚に貼った後に速やかに溶解することができる。
本発明の実施形態に係るマイクロニードルシートの斜視図である。 本発明のマイクロニードルシートの製造方法の一例を示す断面図である。 本発明のマイクロニードルシートの製造方法の一例を示す断面図である。 本発明のマイクロニードルシートの製造方法の一例を示す断面図である。
本発明のマイクロニードルシートは、シート状基材上に複数の微小針が配置されたマイクロニードルシートであって、シート状基材と微小針のうち少なくとも一方が、多価アルコールまたはベタインの少なくとも1種と水溶性高分子とを含む混合物からなるものである。以下、本発明のマイクロニードルシートについて実施形態の一例を説明する。
(マイクロニードルシートの概要)
図1に示すように、マイクロニードルシート10は、シート状基材12と、このシート状基材12から突出する複数の微小針11とを備えている。複数の微小針11は、シート状基材12の一方側の面において、規則的(たとえば格子状、ハニカム状、千鳥状など)または不規則的に配列されている。シート状基材12と微小針11とは、異なる材料を用いて構成してもよいし、共通の材料を用いて一体的に構成してもよい。本実施形態では図1のように、共通の材料を用いてシート状基材12と複数の微小針11とを一体的に構成している。シート状基材12の厚みは、シート全体の機械的強度が確保可能であり、かつ、皮膚の形状に応じて柔軟に変形可能なように、たとえば10μm以上500μm以下、好ましくは20μm以上80μm以下に構成するとよい。
なお、シート状基材12と微小針11とを異なる材料で構成する場合には、シート状基材12は柔軟性を有する材料で構成されることが好ましく、たとえば、紙類、樹脂フィルム、不織布などを用いることができる。
微小針11は、たとえば、円錐形、角錐形、円錐台形、コニーデ形などとすることができる。コニーデ形とは、円錐形または円錐台形の側面が内向きに湾曲した形状を表す。シート状基材12からの微小針11の突出高さは、たとえば、10μm以上500μm以下とすることができる。微小針11の密度は、たとえば、100本/cm2以上500本/cm2以下とすることができる。
(マイクロニードルシートの材料)
本発明のマイクロニードルシート10は、シート状基材12と微小針11のうち少なくとも一方が、多価アルコールまたはベタインの少なくとも1種と水溶性高分子とを含む混合物からなるものである。したがって、マイクロニードルシート10の材料としては、以下の3通りの組み合わせがある。
(1)シート状基材12と微小針11が、多価アルコールまたはベタインの少なくとも1種と水溶性高分子とを含む混合物からなる
(2)シート状基材12が、多価アルコールまたはベタインの少なくとも1種と水溶性高分子とを含む混合物からなる
(3)微小針11が、多価アルコールまたはベタインの少なくとも1種と水溶性高分子とを含む混合物からなる
シート状基材12と微小針11が上記混合物からなる場合には、シート状基材12と微小針11に同じ材料を用いるため、両者を一体成形することができる。また、マイクロニードルシート10を皮膚に貼った後、シート状基材12と微小針11の両方が速やかに溶解し、材料である上記混合物が皮膚に吸収される。つまりこの態様においては、長時間マイクロニードルシート10を皮膚に貼っておく必要がないため、使用者のストレスを低減することができる。
シート状基材12が上記混合物からなる場合には、微小針11よりもシート状基材12の方が速く溶けるため、シート状基材12が長時間皮膚に接触することがない。つまりこの態様においては、使用者のストレスを低減することができる。なお、この態様における微小針11の材料は、生体内で溶解する性質および生体内で分解する性質のうちの少なくとも一方を有する高分子材料を用いるとよい。
好ましい態様としては、微小針11が上記混合物からなるマイクロニードルシートである。この態様では、微小針11が上記混合物からなるため、微小針11は皮膚に含まれる水分を吸収して膨潤することで、皮膚内で速やかに溶解することができる。また、微小針11が皮膚の皮膚内に侵入し溶解することで、皮膚内に容易に高分子物質を含む上記混合物を投与することができる。なお、微小針11の方がシート状基材12よりも速く溶解するため、微小針11がすべて溶解すればシート状基材12を皮膚から剥がすことができる。つまり、マイクロニードルシート10を長時間貼る必要がないため、使用者のストレスを低減することができる。
マイクロニードルシート10の材料としての多価アルコールは、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、1,3‐ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、ペンチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチレングリコール、糖アルコールからなる群から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。糖アルコールとしては、たとえば、ソルビトール、マンニトール、キシリトールなどを挙げることができる。マイクロニードルシート10がこれらの多価アルコールを含むことで、皮膚に貼り付けたマイクロニードルシート10が速やかに溶解することができる。また、これらの多価アルコールを含む微小針11が皮膚内で溶解し、多価アルコールが徐放されることで、皮膚の保湿をすることができる。
マイクロニードルシート10の材料としては、ベタインも好適である。ベタインとしては、たとえば、カルニチン、トリメチルグリシンなどを挙げることができる。ベタインは高い保湿力を有し、人体への刺激が少ない物質であるため、ベタインを含む本発明のマイクロニードルシートは、敏感肌の者にも使用することができる。
マイクロニードルシート10の材料としての水溶性高分子は、生体内で溶解する性質および生体内で分解する性質のうちの少なくとも一方を有する。水溶性高分子を含む混合物で微小針11を形成することにより、皮膚内に侵入した微小針11は、生体内で溶解および分解のうちの少なくとも一方の作用を受けて時間の経過とともに徐々に変化するため、固体のままで皮膚内に長期間残留することがない。また、皮膚内の水分で微小針11が溶解するため、微小針11を用いて目的物質を皮膚内にスムーズに導入しやすくなる。
生体内溶解性および生体内分解性のうちの少なくとも一方の性質を有し、マイクロニードルシート10を構成する材料として好適な水溶性高分子は、プルラン、ヒアルロン酸ナトリウム、デキストラン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ガム類、グリコーゲン、キチン、キトサン、アガロース、ペクチン、カルボキシビニルポリマーからなる群から選ばれた少なくとも1種である。ガム類としては、たとえば、キサンタンガム、タマリンドガムなどを挙げることができる。これらの水溶性高分子はそれぞれ単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
なお、マイクロニードルシート10の溶解性に影響を与えない限り、他の添加剤を含んでもよい。
マイクロニードルシート10の材料である混合物は、糖類をさらに含むことが好ましい。
本発明での「糖類」には、単糖類、少糖類、多糖類を含む。単糖類は、1つの単糖分子またはその誘導体からなる。少糖類は、少数(たとえば2〜10個)の単糖分子がグリコシド結合によって順次結合した少糖(二糖、三糖、四糖、・・・)またはそれらの誘導体からなる。多糖類は、多数(たとえば11個以上)の単糖分子がグリコシド結合によって重合した多糖またはその誘導体からなる。
マイクロニードルシート10の材料として好適な糖類は、低分子糖類である。低分子糖類としては、N−アセチルグルコサミン、トレハロース、スクロース、ラクトース、低分子デキストランなどを用いることができる。多価アルコールまたはベタインの少なくとも1種と水溶性高分子とを含む混合物に、低分子糖類をさらに含むことで、より速やかに溶解し、より高い保湿効果を有するマイクロニードルシートを得ることができる。
上述の材料からなる混合物中の多価アルコールとベタインの合計は、水溶性高分子の重量に対して1重量%以上60重量%以下であることが好ましい。1重量%未満であるとマイクロニードルシートが速やかに溶解せず、60重量%を超えるとマイクロニードルシートの製造において、マイクロニードルシートが乾燥し難くなる。より好ましくは、5重量%以上40重量%以下である。
マイクロニードルシート10の材料である混合物は、タンパク質、脂質、低分子有機化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種をさらに含むことが好ましい。好適なタンパク質としては、たとえば、コラーゲン、エラスチン、ケラチン、プロテオグリカンなどを用いることができる。コラーゲンは3重らせん構造を有しており、高い保湿効果をもたらすことが知られている。また、エラスチンは皮膚の保湿効果をもたらし、ケラチンは皮膚の保湿や肌荒れ防止効果をもたらす物質として、化粧品などに用いられている。好適な脂質としては、たとえば、セラミドを用いることができる。セラミドは高い保湿効果をもたらす物質である。好適な低分子有機化合物としては、たとえば、ビタミン類、プロビタミン、低分子セルロース、アミノ酸、グリコシルトレハロースなどを用いることができる。ビタミン類として好ましくは、ビタミンC、ビタミンAである。プロビタミンとして好ましくは、プロビタミンC、プロビタミンAである。これら低分子有機化合物は、保湿効果や肌荒れの防止または改善効果をもたらす。以上より、多価アルコールまたはベタインの少なくとも1種と水溶性高分子とを含む混合物に、上記の物質をさらに含むことで、より高い保湿効果や、肌荒れの防止または改善効果を有するマイクロニードルシートを得ることができる。
以下に、本実施形態のマイクロニードルシート10の製造方法の一例を説明する。
まず、マイクロニードルシートの原料溶液を調製する。原料溶液は、多価アルコールまたはベタインの少なくとも1種と水溶性高分子とを含む混合物を、溶媒中に溶解して得る。混合物は、糖類またはタンパク質の少なくとも1種をさらに含むことが好ましい。溶媒は、たとえば水や、水とアルコールとの混合溶媒などを用いることができる。
次に、複数の微小凹部11aを備える型13を用いてマイクロニードルシート10を製造する(図2(a)参照)。微小凹部11aは、平板状の型13の一方側の面に、規則的(たとえば格子状、ハニカム状、千鳥状など)または不規則的に配列する。微小凹部11aは、たとえば円錐形、角錐形、円錐台形、コニーデ形などの反転形状を呈するように形成する。微小凹部11aの深さは、たとえば10μm以上500μm以下、好ましくは50μm以上200μm以下とすることができる。また、微小凹部11aは、たとえば100個/cm2以上500個/cm2以下の密度で設けることが好ましい。
原料溶液14を、たとえばディスペンサ、分注機、スキージなどを用いて型13に注入し、型13の上面から一定の厚さとなるように供給する(図2(b)参照)。このとき、微小凹部11aへの原料溶液14の充填を促進するために、型13の上面側を大気圧よりも高圧としてもよい。
型13に充填した原料溶液14を乾燥することで、マイクロニードルシート10を製造することができる(図2(c)参照)。次に、型13から微小針11を剥離して取り出すことで、微小針11とシート状基材12とが一体的に形成されたマイクロニードルシート10を得ることができる(図2(d)参照)。
上記の実施形態では、複数の微小凹部11aを備えた型13を用いて、マイクロニードルシート10を製造しているが、次のような製造方法を用いてもよい。たとえば、調製した原料溶液14を一滴ずつ、基板20上に間隔を開けながら滴下した後、それぞれの滴に接触させた引上部材30を引き上げてマイクロニードルシートを形成することができる(図3参照)。または、調製した原料溶液14を用いて、基板20上に基板20から離れるにしたがって小径となるように原料溶液14を順次積層してマイクロニードルシートを形成することができる(図4参照)。あるいは、原料溶液14を塊状に形成し、乾燥後、切削治具(たとえば、エンドミル、ダイシングブレードなど)を用いて微小針11を直接的に削り出してマイクロニードルシート10を製造してもよい。
以上のようにして、本発明のマイクロニードルシートを得ることができる。
(実施例1)
以下、本発明のマイクロニードルシートの製造方法の一例を実施例で説明する。
1.原料溶液の調製
まず、原料溶液の調製を行った。水に、ヒアルロン酸ナトリウム、濃グリセリンを溶解し、原料溶液を調製した。このとき、ヒアルロン酸ナトリウムの重量に対して10%の濃グリセリンを添加して調製した。
2.マイクロニードルシートの成形(充填工程、乾燥工程、剥離工程)
次に、ディスペンサを用いて、円錐形状の微小凹部を複数備えた型に原料溶液を供給して微小凹部に充填するとともに、微小針とシート状基材とを一体成形するようにした。原料溶液が載置された状態の型を、乾燥機に入れて乾燥した。固化したシートを型から剥離して、マイクロニードルシートを得た。
(実施例2)
1.原料溶液の調製
水に、ヒアルロン酸ナトリウム、トレハロース、濃グリセリンを溶解し、原料溶液を調製した。このとき、ヒアルロン酸ナトリウムとトレハロースを1:1で混合し、その混合重量に対して10%の濃グリセリンを添加して調製した。
「2.マイクロニードルシートの成形(充填工程、乾燥工程、剥離工程)」については、実施例1と同様にして、マイクロニードルシートを得た。
(実施例3)
1.原料溶液の調製
水に、ヒアルロン酸ナトリウム、トリメチルグリシンを溶解し、原料溶液を調製した。このとき、ヒアルロン酸ナトリウムの重量に対して10%のトリメチルグリシンを添加して調製した。
「2.マイクロニードルシートの成形(充填工程、乾燥工程、剥離工程)」については、実施例1と同様にして、マイクロニードルシートを得た。
(実施例4)
1.原料溶液の調製
水に、ヒアルロン酸ナトリウム、トリメチレングリコールを溶解し、原料溶液を調製した。このとき、ヒアルロン酸ナトリウムの重量に対して10%のトリメチレングリコールを添加して調製した。
「2.マイクロニードルシートの成形(充填工程、乾燥工程、剥離工程)」については、実施例1と同様にして、マイクロニードルシートを得た。
(実施例5)
1.原料溶液の調製
水に、ヒアルロン酸ナトリウム、濃グリセリンを溶解し、原料溶液を調製した。このとき、ヒアルロン酸ナトリウムの重量に対して40%の濃グリセリンを添加して調製した。
「2.マイクロニードルシートの成形(充填工程、乾燥工程、剥離工程)」については、実施例1と同様にして、マイクロニードルシートを得た。
(比較例1)
1.原料溶液の調製
水に、ヒアルロン酸ナトリウムのみを溶解し、原料溶液を調製した。
「2.マイクロニードルシートの成形(充填工程、乾燥工程、剥離工程)」については、実施例1と同様にして、マイクロニードルシートを得た。
[評価]
実施例1〜5のマイクロニードルシートにおいては、いずれも型からの剥離性が良好であり、問題なく微小針が形成されていることを確認できた。また、比較例1と、実施例1〜5で得たマイクロニードルシートを、それぞれ同一人物の皮膚に1時間貼り付け、比較例1のマイクロニードルシートに対する各実施例のマイクロニードルシートの溶解速度を評価した。溶解速度の指標として、溶解率比を設定した。溶解率比は以下の手順で算出した。まず、溶解前の微小針の高さと、1時間経過後に溶け残っている微小針の高さとの比(溶解率)を算出した。微小針の高さは、画像測定機(VH5500、株式会社キーエンス製)を使用して測定した。次に、比較例1のマイクロニードルシートの溶解率を1としたときの各実施例のマイクロニードルシートの溶解率を、溶解率比として算出した。結果を表1に示す。なお、表1においては、ヒアルロン酸ナトリウムの重量を1として、ヒアルロン酸ナトリウムに添加するそれぞれの物質の比率を記載した。
Figure 2017018086
表1より、実施例1〜5に記載のマイクロニードルシートは、ヒアルロン酸ナトリウムのみからなるマイクロニードルシート(比較例1)よりも溶解率比が高いことが分かる。特に実施例2のように、多価アルコールとしてのグリセリンと糖類としてのトレハロースとを含むマイクロニードルシートは、最も溶解率比が高い結果となっている。したがって、本発明のマイクロニードルシートは、ヒアルロン酸ナトリウムのみからなるマイクロニードルシートよりも溶解速度が大きいことが確認できる。
以上より、本発明のマイクロニードルシートは、(1)皮膚に貼った後の速やかな溶解、(2)乾燥後における剥離性改善、などの効果をもたらす点で有用性が高いものである。
10 :マイクロニードルシート
11 :微小針
12 :シート状基材
13 :型
14 :原料溶液
20 :基板
30 :引上部材

Claims (8)

  1. シート状基材上に複数の微小針が配置されたマイクロニードルシートであって、
    前記シート状基材と前記微小針のうち少なくとも一方が、多価アルコールまたはベタインの少なくとも1種と水溶性高分子とを含む混合物からなることを特徴とするマイクロニードルシート。
  2. 前記微小針が、前記混合物からなるものである請求項1に記載のマイクロニードルシート。
  3. 前記混合物が、糖類をさらに含むものである請求項1または2に記載のマイクロニードルシート。
  4. 前記多価アルコールが、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、1,3‐ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、ペンチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチレングリコール、糖アルコールからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項1または2に記載のマイクロニードルシート。
  5. 前記水溶性高分子が、プルラン、ヒアルロン酸ナトリウム、デキストラン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ガム類、グリコーゲン、キチン、キトサン、アガロース、ペクチン、カルボキシビニルポリマーからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項1または2に記載のマイクロニードルシート。
  6. 前記糖類が、低分子糖類である請求項3に記載のマイクロニードルシート。
  7. 前記混合物中の前記多価アルコールと前記ベタインの合計が、前記水溶性高分子の重量に対して1〜60重量%である請求項1〜6のいずれか一項に記載のマイクロニードルシート。
  8. 前記混合物が、タンパク質、脂質、低分子有機化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種をさらに含むものである請求項1〜7のいずれか一項に記載のマイクロニードルシート。
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