JP5596673B2 - ヒドロキシル化有機化合物のスルホニル化方法 - Google Patents

ヒドロキシル化有機化合物のスルホニル化方法 Download PDF

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Description

本発明の主題はヒドロキシル化有機化合物をスルホニル化するための方法である。
本発明は、より具体的には、ヒドロキシル化有機化合物をトリフルオロメタンスルホニル化するための方法に関する。
本発明は、特に、脂肪族型のヒドロキシル化化合物、より具体的には、過フッ素化脂肪族鎖を含むものを目的とする。
本発明は、好ましくは、過フッ化脂肪族アルコール、特に、2,2,2−トリフルオロエタノールに適用される。
FR−A1470669により、トリエチルアミンのような塩基の存在下、ジクロロメタンである有機溶媒中での2,2,2−トリフルオロエタノールと塩化トリフリル(CFSOCl)との反応によって、単に「TfOTFE」と呼ばれる、トリフルオロエチルトリフレート(CFSOCHCF)を調製することが公知である。
この方法が被る不利益は、多量のアンモニウム塩の存在のため、非常に汚染性の排出物が生じることである。
EP−A1322601により、ヒドロキシル化有機化合物のスルホニル化方法であって、前記化合物を有効量のルイス酸の存在下でスルホニル化剤と反応させることからなる方法が提供されている。
ルイス酸は、R.Pearsonによって定義される「硬さ」および「柔らかさ」分類において「中間」と見なされる金属または半金属カチオンを含む化合物である。塩化アンチモンがEP−A1322601に記載される方法に適するルイス酸の一例である。
仏国特許出願公開第1470669号明細書 欧州特許出願公開第1322601号明細書
この触媒は非常に有利ではあるが、出願企業はより一般的な反応剤(commoner reactants)を含む方法を求めていた。
本発明の目的は、上述の不利益を回避することを可能にする方法を提供することである。
ヒドロキシル化有機化合物をスルホニル化するための方法であって、有機媒体中および不均一無機塩基の存在下での前記化合物のスルホニル化剤との反応を含むことを特徴とする方法がいまや見出されており、これが本発明の主題を形成するものである。
この好ましい代替形態において、本発明は、ヒドロキシル化有機化合物をトリフルオロメタンスルホニル化するための方法であって、有機媒体中および不均一無機塩基の存在下での前記化合物のトリフルオロメタンスルホニル化剤との反応を含むことを特徴とする方法を目的とする。
本発明の方法に含まれるヒドロキシル化有機化合物は、より具体的には、式(I):
−O−H (I)
に相当し、前記式(I)において:
は、1から40個の炭素原子を含み、飽和もしくは不飽和および直鎖もしくは分岐鎖非環式脂肪族基、飽和、不飽和もしくは芳香族および単環式もしくは多環式炭素環もしくは複素環基、または上記基の配列であり得る、置換または非置換炭化水素基を表す。
より具体的には、Rは、1から20個の炭素原子を有し、飽和もしくは不飽和および直鎖もしくは分岐鎖非環式脂肪族基、飽和、不飽和もしくは芳香族および単環式もしくは多環式炭素環もしくは複素環基または環状置換基を坦持する飽和もしくは不飽和および直鎖もしくは分岐鎖脂肪族基であり得る、炭化水素基を表す。
は、好ましくは1から12個の炭素原子、さらにより好ましくは1から4個の炭素原子を有する、飽和および直鎖または分岐鎖非環式脂肪族基を好ましくは表す。
本発明は、共役していてもいなくてもよい1以上の二重結合または三重結合のような、炭化水素鎖中の不飽和の存在を排除することはない。
炭化水素鎖は、任意にヘテロ原子(例えば、酸素もしくはイオウ)によって、または官能基によって、後者が反応しない限り、中断されていてもよく、特に、特に−CO−のような基を挙げることができる。
炭化水素鎖は、任意にこれがスルホニル化反応を妨害しない限り、1以上の置換基(例えば、ハロゲン、エステルまたはアルデヒド)を坦持することができる。
従って、炭化水素鎖は、好ましくは、1以上のフッ素原子を坦持する。
飽和または不飽和および直鎖または分岐鎖非環式脂肪族基は、任意に環状置換基を坦持することができる。「環」という用語は、飽和、不飽和または芳香族炭素環または複素環を意味するものと理解される。
非環式脂肪族基は、原子価結合、ヘテロ原子または官能基、例えばオキシ、カルボニル、カルボキシル、スルホニルなどを介して環に結合することができる。
環状置換基の例として、脂環式、芳香族もしくは複素環式置換基、特に、環内に6個の炭素原子を含む脂環式置換基またはベンゼン置換基を想定することができ、これらの環状置換基は、これら自体が任意に、本発明の方法に関与する反応を妨害しない限り、いかなる置換基をも坦持する。特に、1から4個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基を挙げることができる。
環状置換基を坦持する脂肪族基のうちでより具体的に目的とされるものは、7から12個の炭素原子を有するアラルキル基、特に、ベンジルまたはフェニルエチルである。
式(I)において、Rは、好ましくは環内に5もしくは6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和炭素環基、特に環内に、1もしくは2個の窒素、イオウおよび酸素原子のようなヘテロ原子を含めて、5もしくは6個の原子を含む飽和もしくは不飽和複素環基、単環式芳香族炭素環もしくは複素環基、好ましくは、フェニルもしくはピリジル、または融合もしくは非融合多環式芳香族炭素環もしくは複素環基、好ましくは、ナフチルを表すこともできる。
は環を含むため、後者が置換されていてもよい。置換基の数は一般には環あたり多くとも4であるが、最も頻繁には1または2に等しい。置換基の性質は、本発明の条件下で、特に強塩基と、これが反応しない限り、重要ではない。置換基の例として、特に、1から4個の炭素原子またはハロゲン原子を有するアルキルまたはアルコキシ基を挙げることができる。
本発明は、ヒドロキシル化有機化合物が二官能性である場合、即ち、脂肪族鎖によって坦持されるか、または芳香族環の置換基として、別のOH基を坦持する場合を排除するものではない。
より具体的な例として、任意に置換基を坦持する、以下の芳香族環の結合を挙げることができる:
Figure 0005596673
について上に示されるすべての意味のうち、Rは、好ましくは、1から12個の炭素原子、好ましくは、1から4個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル基である。
本発明の方法は、非常に具体的には脂肪族アルコールに、より具体的には式(Ia):
−O−H (Ia)
に相当するフッ化および過フッ化アルコールに適用され、前記式(Ia)において、Rは1から10個の炭素原子および1から21個のフッ素原子、好ましくは、3から21個のフッ素原子を含むフッ化または過フッ化アルキル鎖を表す。
本発明は、より具体的には、Rが1から10個の炭素原子および3から21個のフッ素原子を含む過フッ化アルキル鎖を表す式(Ia)に相当する、過フッ化脂肪族アルコールに関する。
本発明の方法は、特に、エタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2−ジフルオロエタノール、1,1−ジフルオロエタノール、ペンタフルオロエタノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、ペンタフルオロフェノール、p−ニトロフェノールまたはp−(トリフルオロメチル)フェノールのような式(I)または(Ia)の化合物に適用される。
スルホニル化剤に関しては、これはペルフルオロアルキルスルホン酸のハロゲン化物である。
これは、より具体的には、下記式(II):
Figure 0005596673
に相当し、前記式(II)において:
は1から10個の炭素原子を有するR型のペルフルオロアルキル炭化水素基を表し、
Zはフッ素、塩素または臭素原子を表す。
式(II)において、Zが塩素または臭素原子である場合が好ましくは選択される。Zは、より具体的には、臭素原子である。
は、pが1から10の範囲の数を表し、bが3から21の範囲の数を表し、a+b=2p+1である次式Cに相当する基を定義する。
より具体的には、pは1から8の範囲の数であり、bは3から17の範囲の数である。
好ましいスルホニル化剤は、−SO−R基が:
トリフルオロメタンスルホニル(トリフリル)基−SO−CF
ペンタフルオロエタンスルホニル基−SO−C
ノナフルオロブタンスルホニル(ノナフリル)基−SO−C
ペルフルオロオクタンスルホニル基−SO−C17
を表す式(II)に相当する。
基は、より好ましくは、CF基またはCF−CF基である。
「トリフルオロメタンスルホニル化剤」として公知である本発明による好ましいスルホニル化剤は、RがCF基を表し、Zがフッ素、塩素または臭素原子を表す式(II)に相当する。
従って、好ましくは、スルホニル化剤の好ましい例として、フッ化トリフルオロメタンスルホニル、塩化トリフルオロメタンスルホニルまたは臭化トリフルオロメタンスルホニルが頼りにされる。
臭化トリフルオロメタンスルホニルが好ましい。
本発明の方法によると、ヒドロキシル化有機化合物とスルホニル化剤との反応が液相中、有機溶媒および塩基の存在下で行われる。
スルホニル化剤のモル数のヒドロキシル化有機化合物のモル数に対する比は0.5から2で変化し得るものであり、好ましくは、0.8から1.2である。
本発明の方法には塩基が関与し、この役割は反応によって形成されるハロゲン化水素酸を捕捉することである。
アンモニウムまたは一価金属および/または二価金属の水酸化物、好ましくは、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の水酸化物に頼ることができる。
用いられる塩基のより具体的な例として、ナトリウム、カリウムもしくはセシウムの水酸化物のようなアルカリ金属水酸化物、マグネシウム、カルシウムもしくはバリウムの水酸化物のようなアルカリ土類金属水酸化物、または亜鉛のようなIIb族からの金属の水酸化物を挙げることができる。
本文書においては、以下、Bulletin de la Societe Chimique de France,No.1(1966)において公開される元素周期律表を参照する。
塩基のうち、好ましくは、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムが選択される。
本発明の方法において用いることができる塩基の別の範疇はアルカリ金属またはアルカリ土類金属炭酸塩または炭酸水素塩で構成される。
より好ましくは、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムが選択される。
本発明の方法の特徴の1つによると、アルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物の場合、特に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化リチウムの場合、塩基を固体形態で、一般には、粉末の形態で、より具体的には、粉砕形態で用いる。
塩基を粉砕する操作は塩基による腐食に耐性の(例えば、ステンレス鋼製の)あらゆるタイプのミルで行うことができる。
用いられる塩基の量は、塩基のモル数のスルホニル化剤のモル数に対する比が好ましくは1から2で、より好ましくは1.4から1.6で変化するようなものである。
反応は有機溶媒の存在下で行う。
反応条件下で不活性である溶媒を選択する。
適切な溶媒は、ハロゲン化もしくは非ハロゲン化脂肪族、脂環式もしくは芳香族炭化水素のような非極性有機溶媒、または、特にエーテルもしくはニトリルのような、より極性の有機溶媒である。
このような溶媒の非限定的な例として、脂肪族および脂環式炭化水素、より具体的には、パラフィン、例えば、特に、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、テトラデカン、石油エーテルおよびシクロヘキサン、または芳香族炭化水素、例えば、特に、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、トリメチルベンゼン、クメン、シュードクメンもしくはアルキルベンゼンの混合物で構成される石油留分、特に、Solvesso(登録商標)型の留分を挙げることができる。
脂肪族または芳香族ハロゲン化炭化水素に頼ることもでき、過塩素化炭化水素、例えば、特に、トリクロロメタンもしくはテトラクロロエチレン、部分的に塩素化された炭化水素、例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロエチレン、1−クロロブタンもしくは1,2−ジクロロブタン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンもしくはこれらの混合物、トリフルオロメチルベンゼンもしくはトリフルオロメトキシベンゼンを挙げることができる。
エーテルを溶媒として用いることもできる。例えば、脂肪族、脂環式もしくは芳香族エーテル、より具体的には、メチルtert−ブチルエーテル、ジペンチルエーテル、ジイソペンチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル(即ち、1,2−ジメトキシエタン)もしくはジエチレングリコールジメチルエーテル(即ち、1,5−ジメトキシ−3−オキサペンタン)または環状エーテル、例えば、ジオキサンもしくはテトラヒドロフランが挙げられる。
ニトリル型の溶媒を選択することも可能である。特に、脂肪族または芳香族ニトリル、好ましくは、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブタンニトリル、イソブタンニトリル、ペンタンニトリル、2−メチルグルタロニトリル、アジポニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリル、マロニトリルまたは1,4−ベンゾニトリルを挙げることができる。
本発明の方法により、驚くべきことに、非極性有機溶媒を頼りにしたのであれば、不均一無機塩基の存在下で行われるスルホニル化反応の収率が特に高いものであったことが見出されている。
非極性有機溶媒が本発明の方法において好ましくは用いられる。
従って、本発明の方法の実施に好ましい溶媒はキシレン、クロロベンゼンおよびジクロロベンゼンまたはこれらの混合液である。
有機溶媒の混合液も用いられる。
用いられる有機溶媒の量は、好ましくは、溶媒中のスルホニル化剤の重量基準の濃度が5から50%、好ましくは、20から40%であるように選択される。
本発明の方法の好ましい代替形態によると、無水条件下で操作することが選択される。しかしながら、反応媒体中の少量の、好ましくは1重量%未満の、より好ましくは0.5重量%未満の水に耐えることが可能である。
反応は、一般には、0℃から有機溶媒の還流温度、好ましくは、15℃から30℃の温度で行う。
スルホニル化反応は一般には大気圧で行うが、好ましくは、不活性気体の制御された雰囲気下で行う。希ガス、好ましくは、アルゴンの雰囲気を確立することができるが、窒素を用いることがより経済的である。大気圧より僅かに高いか、もしくは低い圧力が適切であり得る。
本発明の方法は実施が容易である。
反応体は多くの代替形態に従って導入することができるが、幾つかが好ましい。
第1実施形態は、ヒドロキシル化有機化合物および無機塩基で構成されるヒールを調製した後、好ましくは流し込むことにより、有機溶媒に導入されるスルホニル化剤を徐々に導入することからなる。
反応媒体の撹拌を容易にすることの利点を示す別の実施形態は、無機塩基および有機溶媒を含むヒールを形成した後、好ましくは一緒に流し込むことにより、スルホニル化剤およびヒドロキシル化有機化合物を徐々に導入することである。
反応媒体を選択された温度で撹拌したままにした後、反応の最後に、下記式:
OSO (III)
に相当するスルホン酸エステルが得られ、前記式においてRおよびRは上で示される意味を有する。
得られる生成物は従来通りに回収する。
一般には、水を添加することで回収することが可能となり、水相中で塩が形成される。
水相および有機相を分離する。
有機相を集め、必要に応じて洗浄する。
通常用いられる技術により、スルホン酸エステルが有機相から回収される。
例えば、水と共沸混合物を形成しないように選択される有機溶媒を用いて蒸留または抽出を行うことができる。
従って、本発明の方法は、エステルを簡単な方法で良好な収率および良好な選択性と共に得ることを可能にする。
本発明の方法の別の利点は、塩化物型のスルホニル化剤よりも揮発性が非常に少ないという特徴を示し、これが産業上の視点からは特に有利である、臭化物型のスルホニル化剤を用いることを可能にすることである。
以下の実施例は本発明を説明するものであるが、本発明を限定するものではない。
実施例1から5は、炭酸カリウム水溶液を含む実施例4を除いて、不均一塩基(固体炭酸カリウム)の存在下でのトリフルオロエタノールのスルホニル化に相当する。
実施例6は不均一塩基の存在下でのエタノールのスルホニル化に関する。
実施例7から10は塩基が窒素含有有機塩基である比較試験である。
実施例11は、不均一塩基の存在下で塩化トリフルオロメタンスルホニルを用いる、エタノールのスルホニル化に関する。
これらの例において、以下の略語は以下を示す:
TFE:トリフルオロエタノール、
TFSBr:臭化トリフルオロメタンスルホニル(臭化トリフリル)、
TFSCl:塩化トリフルオロメタンスルホニル(塩化トリフリル)、
ACN:アセトニトリル、
MCB:モノクロロベンゼン、
ODCB:オルトジクロロベンゼン。
臭化または塩化トリフリル(CFSOBrまたはCFSOCl)の変換の程度(DC)は、変換された臭化または塩化トリフリルのモル数の導入された臭化または塩化トリフリルのモル数に対する比に相当する。
TfOTFE収率(RYTfOTFE)は形成されるTfOTFEのモル数の導入される臭化または塩化トリフリルのモル数に対する比に相当する。
TfOEt収率(RYTfOEt)は形成されるTfOEt(エチルトリフレート)のモル数の導入される臭化または塩化トリフリルのモル数に対する比に相当する。
TfOTFE選択性(STfOTFE)は形成されるTfOTFEのモル数の変換される臭化または塩化トリフリルのモル数に対する比に相当する。
(実施例1から5)
以下を窒素の下で150mlガラス反応器に導入する:
CO:7g(50.14mmol)
TFE:3.2g(32mmol)
溶媒:7g
生じる不均一媒体を撹拌しながら下記表(I)において言及される温度Tにした後、TFE(3.2g、32mmol)または溶媒(7g)で希釈したTFSBr(7g、32mmol)を、これもまた表(I)において言及される、時間tにわたって添加する。
添加の後、反応媒体を表(I)において言及される温度T’で時間t’だけ維持した後、反応体および得られる生成物を19F NMRによって定量的に決定する。
得られる結果を表(I)に記録する。
Figure 0005596673
(実施例6)
以下を窒素の下で150mlガラス反応器に導入する:
CO:7g(50.14mmol)
EtOH:3.2g(32mmol)
ODCB:25g
生じる不均一媒体を撹拌しながら25℃にした後、EtOH(1.5g、31mmol)で希釈したTFSBr(7g、32mmol)を1時間にわたって添加する。
添加の後、反応媒体を25℃で1時間維持する。
得られる結果は以下の通りである:
DC=100%、
RYTfOEt=53%(TFSBrに対して算出)。
(比較例7から10)
以下を窒素の下で150mlガラス反応器に導入する:
TFE:7.05g(70.5mmol)
三級アミンNR:7.2g(70.5mmol)
溶媒:14g
生じる溶液を撹拌しながら下記表(II)において言及される温度Tにした後、溶媒(14g)で希釈するか、またはしていないTFSBr(15g、70.5mmol)を、これも表(II)において言及される、時間tにわたって添加する。
添加の後、反応媒体を表(II)において言及される温度T’で時間t’だけ維持した後、反応体および得られる生成物を19F NMRによって定量的に決定する。
対応する結果を下記表(II)に並べる:
Figure 0005596673
(実施例11)
TFSCl(5.35g、32mmol)を用いることのみを違えて実施例6を反復し、以下の結果を得る:
DC=100%、
RYTfOEt=51%(TFSClに対して算出)。

Claims (14)

  1. ヒドロキシル化有機化合物をスルホニル化するための方法であって、非極性有機媒体中および不均一無機塩基の存在下での前記化合物とスルホニル化剤との反応を含むことを特徴とし、
    前記ヒドロキシル化有機化合物が式(Ia):
    −O−H (Ia)
    に相当するフッ化または過フッ化脂肪族アルコールであり、前記式(Ia)において、Rは1から10個の炭素原子および1から21個のフッ素原子を含むフッ化または過フッ化アルキル鎖を表し;
    前記スルホニル化剤が下記式(II):
    Figure 0005596673
    に相当するペルフルオロアルキルスルホン酸のハロゲン化物であり、前記式(II)に
    おいて:
    はCF基またはCF−CF基を表し、
    Zはフッ素、塩素または臭素を表し;
    前記塩基がアンモニウムまたは一価金属および/もしくは二価金属の水酸化物、またはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の炭酸塩もしくは炭酸水素塩であり;
    非極性有機溶媒が、非極性脂肪族および脂環式炭化水素、非極性芳香族炭化水素、並びに非極性芳香族ハロゲン化炭化水素からなる群から選択される、前記方法。
  2. ヒドロキシル化有機化合物が2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2−ジフルオロエタノール、1,1−ジフルオロエタノール、ペンタフルオロエタノールまたはヘキサフルオロイソプロパノールから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. スルホニル化剤が、Zが塩素または臭素原子である式(II)に相当することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. スルホニル化剤が、RがCF基を表し、ならびにZがフッ素、塩素または臭素原子を表す式(II)に相当することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  5. スルホニル化剤がフッ化トリフルオロメタンスルホニル、塩化トリフルオロメタンスルホニルまたは臭化トリフルオロメタンスルホニルであることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  6. スルホニル化剤のモル数のヒドロキシル化有機化合物のモル数に対する比が0.5から2で変化することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 塩基が炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムであることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 塩基が、水酸化物の場合に、固体形態、粉末の形態または粉砕形態にあることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  9. 用いられる塩基の量が、塩基のモル数のスルホニル化剤のモル数に対する比が1から2で変化するようなものであることを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 反応を無水条件下で行うことを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  11. 反応を0℃から有機溶媒の還流温度で行うことを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. ヒドロキシル化有機化合物および無機塩基で構成されるヒールを調製した後、有機溶媒中に導入されるスルホニル化剤を徐々に導入することからなることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 無機塩基および有機溶媒を含むヒールを形成した後、スルホニル化剤およびヒドロキシル化有機化合物を徐々に導入することからなることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  14. 2,2,2−トリフルオロエタノールおよび臭化トリフルオロメタンスルホニルを反応させることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
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