JP5595291B2 - 電子部品の装着装置及び装着方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板に電子部品を装着する電子部品の装着装置及び装着方法に関する。
従来、電子部品装着装置おける電子部品の装着は、主に部品移載装置により行なわれる。部品移載装置は部品供給装置の電子部品を吸着して搬送し、基板の所定の位置に位置決めして装着する。そして、部品移載装置は電子部品を吸着する吸着ヘッドを備え、吸着ヘッドは搬送及び位置決めするための水平移動機構と、電子部品のピックアップ及び基板への装着するための垂直移動機構とを備えている。ところが、最近の電子部品の微細化により電子部品の強度が低下する傾向にある。そのため、装着時に吸着ヘッドより電子部品に加わる衝撃力を低減することが重要となる。この衝撃力は、吸着ヘッドの自重や吸着ヘッドに加えられる圧着のための付勢力を原因とするため、垂直移動機構には、装着時に電子部品にかかる衝撃を小さくするために、例えば吸着ヘッドの自重を相殺して、低荷重で装着するための機構が備えられている。
かかる機構が備えられた特許文献1には、一端に電子部品を吸着保持する吸着部を有し、他端にコイル部と位置規制板を有するヘッド部と、磁石部と磁気回路とを有して、前記コイル部と磁気的に結合することで、前記ヘッド部を始点から終点まで移動させる付勢力を与えるボイスコイルモータを備え、前記位置規制板が磁性体からなる規制板とスペーサとから構成し、規制板を磁石部に磁力で吸引させることで、始点の位置を決定する。これによって、ヘッド部の自重を磁石部の磁力で相殺し、ヘッドの位置規制はボイスコイルモータの付勢力でおこなうことが記載されている。
また、特許文献2には、電子部品を基板に圧着する圧着ヘッドの下降動作をロードセルによって検出される荷重検出結果に基づいて制御し、さらに圧着ヘッドとして電空レギュレータを介して供給されるエアによって電子部品を押圧可能な空圧式ヘッドを装着する荷重検出圧着方式と、エア圧力によって圧着荷重を設定して電子部品に所定の押圧力で圧着ヘッドを下降させる下降位置制御圧着方式とを、電子部品の圧着に必要とされる押圧力の大小によって選択的に用いることが記載されている。
特開2008−218793号公報 特開2004−55706号公報
上記特許文献1に係る電子部品装着装置では、磁石による吸引とコイルモータによる位置制御を同時に行うため制御が複雑となるとともに、自重の相殺だけでは装着時に電子部品に与える衝撃力を充分には緩和できないという問題があった。
また、上記特許文献2において、荷重検出圧着方式では、ロードセルで検出した荷重検出データを基に細かい位置制御を行なうため、荷重検出作業と位置制御を行うための演算作業が必要であり迅速に装着作業ができないという問題があった。また、下降位置制御圧着方式は、供給されるエアの圧力が、圧着に必要とされる圧着荷重に応じて設定されることが記載されているに過ぎず、エアの圧力を定める基準となる圧着荷重が、どのようにして決定されるのか、記載されていないものである。
また、一般に、装着時に吸着ヘッドより電子部品に加わる衝撃力を緩衝する機構において、吸着ヘッドを上下に移動可能とした上で、吸着ヘッドの吸引時の上昇を押えることを考慮する必要がある。そのため、吸引時に吸着ヘッドに供給される負圧空気圧が大きいときには、吸着ヘッドの上昇を押える付勢力が大きくなり、この吸着ヘッドの上昇を押える付勢力が大きいと衝撃力の緩衝作用が減少するという問題があった。
本発明は係る従来の問題点に鑑みてなされたものであり、電子備品の基板への装着時に吸着ヘッドより電子部品に加わる衝撃力を、低減して迅速に装着することのできる電子部品装着装置及び装着方法を提供することである。
上述した課題を解決するために、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、基台に水平面内に移動可能に装架されて昇降可能な昇降手段と、前記昇降手段に支持されたノズルホルダと、前記ノズルホルダに鉛直軸線方向に所定量相対移動可能に支持され、先端に基板に装着される電子部品を吸着する吸着部を備えた吸着ヘッドと、前記吸着ヘッドに負圧空気を供給する負圧空気供給手段と、前記吸着ヘッドを前記ノズルホルダに対して下方へ付勢する付勢手段と、を備えた電子部品装着装置において、前記負圧空気供給手段から前記吸着ヘッドに供給される負圧空気圧を制御する負圧空気圧制御手段と、前記付勢手段の付勢力を制御する付勢力制御手段と、を有し、前記負圧空気圧制御手段は、吸着する電子部品の重量が小さくなるにつれて前記負圧空気圧制御手段により前記吸着ヘッドに供給する負圧空気圧を小さくし、前記付勢力制御手段は、制御された前記負圧空気圧が小さくなるにつれて前記付勢手段の付勢力を小さくすることである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記負圧空気圧制御手段は、吸着する電子部品の重量と電子部品を吸着した前記吸着ヘッドの水平面内の移動速度とが小さくなるにつれて、前記負圧空気圧制御手段により前記吸着ヘッドに供給する負圧空気圧を小さくし、前記付勢力制御手段は、制御された前記負圧空気圧が小さくなるにつれて前記付勢手段の付勢力を小さくすることである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記負圧空気制御手段は、吸着する電子部品の重量と電子部品を吸着した前記吸着ヘッドの鉛直方向の移動速度とが小さくなるにつれて、前記負圧空気圧制御手段により前記吸着ヘッドに供給する負圧空気圧を小さくし、前記付勢力制御手段は、制御された前記負圧空気圧が小さくなるにつれて前記付勢手段の付勢力を小さくすることである。
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、基台に水平面内に移動可能に装架されて昇降可能な昇降手段と、前記昇降手段に支持されたノズルホルダと、前記ノズルホルダに鉛直軸線方向に所定量相対移動可能に支持され、先端に基板に装着される電子部品を吸着する吸着部を備えた吸着ヘッドと、前記吸着ヘッドに負圧空気を供給する負圧空気供給手段と、前記吸着ヘッドを前記ノズルホルダに対して下方へ付勢する付勢手段と、を備えた電子部品装着装置において、前記負圧空気供給手段による負圧空気圧を制御する負圧空気圧制御手段と、前記付勢手段の付勢力を制御する付勢力制御手段と、を有し、前記負圧空気圧制御手段は、電子部品を吸着した前記吸着ヘッドの水平面内の移動速度が小さくなるにつれて、前記負圧空気圧制御手段により前記吸着ヘッドに供給する負圧空気圧を小さくし、前記付勢力制御手段は、制御された前記負圧空気圧が小さくなるにつれて前記付勢手段の付勢力を小さくすることである。
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、基台に水平面内に移動可能に装架されて昇降可能な昇降手段と、前記昇降手段に支持されたノズルホルダと、前記ノズルホルダに鉛直軸線方向に所定量相対移動可能に支持され、先端に基板に装着される電子部品を吸着する吸着部を備えた吸着ヘッドと、前記吸着ヘッドに負圧空気を供給する負圧空気供給手段と、前記吸着ヘッドを前記ノズルホルダに対して下方へ付勢する付勢手段と、を備えた電子部品装着装置において、前記負圧空気供給手段から前記吸着ヘッドに供給される負圧空気圧を制御する負圧空気圧制御手段と、前記付勢手段の付勢力を制御する付勢力制御手段と、を設け、吸着する電子部品の重量が小さくなるにつれて前記負圧空気圧制御手段により前記吸着ヘッドに供給する負圧空気圧を小さくする負圧空気圧制御工程と、前記負圧空気圧制御工程で制御された前記負圧空気圧が小さくなるにつれて前記付勢手段の付勢力を小さくする付勢力制御工程とを備えていることである。
請求項1に係る発明によると、吸着する電子部品の重量が小さい場合には、負圧空気圧制御手段により負圧空気供給手段を制御して前記吸着ヘッドに供給される負圧空気圧を小さくすることで吸着ヘッドの吸引力を小さくし、小さく制御された負圧空気圧に応じて吸着ヘッドを下方へ付勢する付勢力が小さくなるように付勢力制御手段により付勢手段を制御する。このように、電子部品の重量が小さい場合には、吸着ヘッドに吸着する電子部品の保持に必要な小さな負圧空気圧を供給し、発生させた小さな負圧空気圧に応じて圧着のために必要な小さな付勢力だけを生じさせる。
電子部品は重量が小さい場合には、一般に小型で肉薄なので大きな圧着荷重が加わると損傷する可能性が高くなる。一方、この場合軽量であるから吸着ヘッドの吸引力は小さくてすみ供給される負圧空気圧は小さいもので充分である。そこで、重量が小さい電子部品の場合は、負圧空気圧を小さくし、この小さな負圧空気圧に応じて吸着ヘッドを下方へ付勢する付勢力を小さくすることで、基板への装着時に、電子部品にかかる衝撃を極力小さくして、電子部品の破損を防止することができる。また、従来のように、ロードセルで検出した荷重検出データを基に細かい位置制御をする必要がないので、迅速に装着作業をおこなうことができる。
請求項2に係る発明によると、吸着する電子部品の重量が小さく、電子部品を吸着して移動する吸着ヘッドの水平面内の移動速度が小さい場合には、負圧空気圧制御手段により前記吸着ヘッドに供給される負圧空気圧を小さくする。そして、吸着ヘッドに供給される負圧空気圧が小さくて吸引力が小さくなることに対応させて、付勢力制御手段により付勢手段の付勢力が小さくなるように制御する。このように、電子部品の重量と電子部品を吸着した吸着ヘッドの水平方向の移動速度とによって、電子部品の保持に必要な大きさの吸引力を発生させるとともに、発生させた吸引力に応じて圧着のために必要な大きさの付勢力だけを生じさせることで、基板への装着時に、電子部品にかかる衝撃を極力小さくして電子部品の破損を防止することができる。
請求項3に係る発明によると、吸着する電子部品の重量が小さく、電子部品を吸着して移動する吸着ヘッドの鉛直方向の移動速度が小さい場合には、負圧空気圧制御手段により前記吸着ヘッドに供給される負圧空気圧を小さくする。そして、吸着ヘッドに供給される負圧空気圧の値が小さくて吸引力が小さいことに対応させて、付勢力制御手段により付勢手段の付勢力が小さくなるように制御する。このように、電子部品の重量と電子部品を吸着した吸着ヘッドの鉛直方向の移動速度とによって、電子部品の保持に必要な大きさの吸引力を発生させるとともに、発生させた吸引力に応じて圧着のために必要な大きさの付勢力だけを生じさせることで、基板への装着時に、電子部品にかかる衝撃を極力小さくして電子部品の破損を防止することができる。
請求項4に係る発明によると、電子部品を吸着して移動する吸着ヘッドの水平面内の移動速度が小さい場合には、負圧空気圧制御手段により前記吸着ヘッドに供給される負圧空気圧を小さくする。そして、吸着ヘッドに供給される負圧空気圧が小さいことに対応して、付勢力制御手段により付勢手段の付勢力が小さくなるように制御する。このように、電子部品を吸着した吸着ヘッドの移動速度によって、電子部品の保持に必要な大きさの吸引力を負圧空気圧で発生させるとともに、発生させた吸引力に応じて圧着のために必要な大きさの付勢力だけを生じさせることで、基板への装着時に、電子部品にかかる衝撃を極力小さくして電子部品の破損を防止することができる。
請求項5に係る発明によると、負圧空気圧制御工程において、吸着する電子部品の重量が小さい場合には、負圧空気圧制御手段により負圧空気供給手段を制御して前記吸着ヘッドに供給される負圧空気圧を小さくし、付勢力制御工程において、小さく制御された負圧空気圧に応じて小さな付勢力が生じるように付勢力制御手段により付勢手段を制御する。このように、電子部品の保持に必要な大きさの負圧空気圧を供給し、発生させた負圧空気圧の大きさに応じて圧着のために必要な大きさの付勢力だけを生じさせる。
電子部品は重量が小さい場合には、一般に肉薄で大きな圧着荷重が加わると損傷する可能性が高くなる。一方、軽量であるから吸着ヘッドの吸引力は小さくてすみ供給される負圧空気圧は小さいもので充分である。そこで、重量が小さい電子部品の場合は、負圧空気圧を小さくし、この小さな負圧空気圧に応じて圧着のための付勢力を小さくすることで、基板への装着時に、電子部品にかかる衝撃を極力小さくして、電子部品の破損を防止することができる。また、従来のように、ロードセルで検出した荷重検出データを基に細かい位置制御を行なうという必要がないので、迅速に装着作業をおこなうことができる。
本件発明に係る電子部品装着装置の実施形態の概略を示す平面図。 部品移載装置の概要を一部に断面で示す図。 ノズルホルダ、ノズル本体及び吸着ヘッドの概要を示す断面図。 ノズルホルダ、ノズル本体及び吸着ヘッドの概要を示す図において、吸着ヘッドが上方に移動した状態を示す図。 負圧空気圧とコイルばねの付勢力の対応を示す図。 装着ヘッドがX方向・Y方向に移動する速度に応じてコイルばねの付勢力を定める手順を示すフローチャート。 装着ヘッドがZ方向に移動する速度に応じてコイルばねの付勢力を定める手順を示すフローチャート。
本発明に係る電子部品装着方法を実施する電子部品装着装置の第1実施形態を図面に基づいて以下に説明する。
電子部品装着装置2は、図1に示すように、基板3を搬入位置に搬入して所定の位置に位置決めする基板搬送装置4と、部品供給装置5と、基台6に対して水平方向であるX方向及びY方向に移動可能に支持された移動台(Y方向移動台)8に設けられた装着ヘッド10を有する部品移載装置12及び基板認識用カメラ(マークカメラ)14と、基台6に固定された部品認識用カメラ16と、部品移載装置12による装着を制御する制御装置18とを備えている。
基板搬送装置4は、いわゆるダブルコンベヤタイプで、各コンベヤは、Y方向に延在するガイドレール20に沿って並設されて基板3を位置決めされた位置まで搬入する平行に設けられたコンベアベルト(図略)と、搬入された基板3を夫々支持する支持フレーム(図略)と、支持された基板3を実装される位置(所定の位置)まで上昇させる昇降装置(図略)と、実装される位置(所定の位置)において基板3をクランプするクランプ装置(図略)とを夫々備えている。
部品供給装置5は、前記基板搬送装置4の側部(図1において手前側)に複数のカセット式フィーダ21を並設して構成したものである。カセット式フィーダ21は、いずれも図略の前記スロットに離脱可能に取り付けたケース部と、ケース部の後部に設けた供給リールと、ケース部の先端に設けた部品取出部を備えている。供給リールには電子部品(例えば電子部品・シールド部品等)が所定ピッチで封入された細長いテープ(図略)が巻回保持され、このテープがスプロケット(図略)により所定ピッチで引き出され、電子部品が封入状態を解除されて部品取出部に順次送り込まれる。カセット式フィーダ21にはコード(識別符号)が貼着され、このコードと電子部品のID・部品番号・封入数・部品重量等との対応データが、制御装置18にライン全体を管理するホストコンピュータ(図略)から伝送された装着プログラムデータに予め記録されている。
基板搬送装置4の上方にはX方向移動ビーム22が設けられ、該X方向移動ビーム22はY方向に延在するとともに、前記基板搬送装置4に沿ってX方向に延在するX方向レール(図略)に沿って移動可能に設けられる。X方向移動ビーム22には、図2に示すように、Y方向移動台8がX方向移動ビーム22の側面に設けられたY方向レール24にスライダ26を介して移動可能に設けられている。該Y方向移動台8には装着ヘッド10を備えた部品移載装置12と基板認識用カメラ(マークカメラ)14とがY方向移動台8とともに移動可能に保持されている。基板認識用カメラ(マークカメラ)14の光軸はX方向及びY方向に直角なZ方向に平行になっている。X方向移動ビーム22はいずれも図略のボールねじ機構を介してサーボモータにより駆動され、Y方向移動台8は、図2に示すように、Y方向移動用ボールねじ機構28を介して図略のサーボモータにより駆動される。これらのサーボモータはその駆動を制御装置18によって制御されている。
部品移載装置12は前記Y方向移動台8と、Y方向移動台8によりX方向及びY方向と直角なZ方向に昇降可能に支持される昇降手段としての装着ヘッド昇降装置32と、装着ヘッド昇降装置32に支持された装着ヘッド10とを備えている。
装着ヘッド昇降装置32は、Y方向移動台8に上下対に設けられた軸受34,36に回転自在に支承され垂直方向の軸心を有するねじ軸38と、ねじ軸38に嵌合されるボールナット40と、ねじ軸38を軸線回りに回転させるサーボモータ41とを備えている。ねじ軸38とボールナット40とによりボールねじ機構が構成される。ボールナット40の下部には水平方向に延在する昇降テーブル42が相対移動不能に組付けられ、昇降テーブル42は前記ボールねじ機構により昇降される。昇降テーブル42には後述するノズルホルダ44を垂直に支承するノズルホルダ支持用軸受46が設けられている。
Y方向移動台8の下部には前記昇降テーブル42の下方に位置する支持テーブル部48が突設され、支持テーブル部48には貫設支持穴50とガイド穴51が貫設されている。ガイド穴51には昇降テーブル42から下方に垂下されるガイド53が挿嵌され、昇降テーブル42は鉛直方向に移動可能にガイドされる。貫設支持穴50には中間軸受52が設けられ、中間軸受52にはスプラインスリーブ54が軸心回りに回転可能に支承されている。スプラインスリーブ54の内側にはガイドスリーブ56が相対移動不能に連結され、ガイドスリーブ56にはガイドボール58を介してノズルホルダ44が鉛直軸線方向に摺動可能に案内されている。ガイドスリーブ56の下端外周は、Y方向移動台8の下端より突出する下部支持テーブル57に設けられた下部軸受59によりY方向移動台8に対して鉛直軸線回りに回動自在に支承されている。
スプラインスリーブ54は減速歯車を介してY方向移動台8の下端に設置されたノズルホルダ旋回用サーボモータ60に連結され、ノズルホルダ旋回用サーボモータ60によりスプラインスリーブ54とともにノズルホルダ44を任意の角度旋回できるようになっている。
装着ヘッド10はノズルホルダ44と吸着ヘッド(後述)とを主に有している。ノズルホルダ44は、細長い円筒状に形成されたノズルホルダ本体62と、ノズルホルダ本体62の先端部に着脱可能に嵌着された先端部ホルダ64とを主に備えている。ノズルホルダ本体62の下部外周にはばね部材66により下方に付勢された筒状部材68が設けられている。
ノズルホルダ本体62と先端部ホルダ64との係合は、以下のように行なわれる。まず、筒状部材68をばね部材66により付勢された下端位置より上方に移動させ、係合ピン70を先端部ホルダ64の基端部に水平方向に貫設された被係合穴(図略)に嵌入させる。そして、筒状部材68を下端位置に戻してばね部材66の付勢力によって筒状部材68の下端部を係合ピン70の外周面に当接させる。これによって、ノズルホルダ本体62と先端部ホルダ64とが係合する。また、筒状部材68を下端位置より上方に移動させて前記係合ピン70を被係合穴より抜き出すことで、ノズルホルダ本体62と先端部ホルダ64との係合が解除される。
ノズルホルダ本体62の基端部内側には電磁ソレノイド72が配設され、電磁ソレノイド72の下方には付勢手段としてのコイルばね74が配置されている。電磁ソレノイド72は、図3及び図4に示すように、例えば鉛直方向に移動可能な可動鉄心72aと可動鉄心72aの周囲に多数巻回されたコイル72bとを有し、図略の電源により前記コイル72bに印加される電流の大きさによって可動鉄心72aの鉛直方向の位置を移動させることで、可動鉄心72aの下端部が当接するコイルばね74の長さを調節することでその付勢力を制御する。電源よりコイル72bに印加される電流の大きさは制御装置18により制御される。これらの電磁ソレノイド72及び制御装置18により付勢力制御手段が構成される。コイルばね74の下端部には鉛直方向に延在する上部ガイド溝76を有する摺動筒部材78が当接され、摺動筒部材78はノズルホルダ本体62の内周壁内を摺動可能に嵌設されている。上部ガイド溝76にはノズルホルダ本体62の中間部を水平に貫設する上部係合ピン80がガイドされ、ノズルホルダ本体62に対して摺動筒部材78が上部ガイド溝76の範囲において摺動される。
先端部ホルダ64には円板状に張り出したフランジ部64aが形成され、フランジ部64aの下面は電子部品を下方から撮像した際のスクリーンボードとして機能する。
先端部ホルダ64の内周壁内には吸着ヘッド82が摺動可能に設けられている。吸着ヘッド82は先端部ホルダ64の内周壁内を摺動するノズル支持部84と、ノズル支持部84の先端に嵌着されたノズル部86とを備えている。ノズル支持部84は基端部側において鉛直方向に延在する下部ガイド溝88が設けられ、下部ガイド溝88には先端部ホルダ64を水平方向に貫設する前記係合ピン70がガイドされている。下部ガイド溝88がガイドする範囲で先端部ホルダ64に対して吸着ヘッド82が摺動するようになっている。
吸着ヘッド82のノズル部86に開口された真空通路92はノズル支持部84、摺動筒部材78、可動鉄心72a及びノズルホルダ本体62の内周壁にそれぞれ形成された通路94,96,98,100と通気パイプ102とを介して負圧空気供給手段としての真空ポンプ104に接続され、真空ポンプ104と吸着ヘッド82との間には圧力制御弁106が配設されている。この圧力制御弁106は圧力を、例えば図5に示すように、制御装置18により多段階に設定して制御できるものであり、コイルばね74の付勢力も対応して制御される。これらの圧力制御弁106及び制御装置18により負圧空気圧制御手段が構成される。
上記のように構成された電子部品装着装置を使用して基板に電子部品を装着する手順について、図6のフローチャートに基づいて以下に説明する。
まず、制御装置18は、生産に使用される電子部品のID・部品番号に対応する装着プログラムデータより装着ヘッド10に吸着させる電子部品の重量が、0.5g以下であるか否かを判断する(ステップ101。以下ステップナンバーをS101と略記する。)。これは請求項における「電子部品の重量が小さくなるにつれて」に対応する。
0.5g以下である場合には、S102へ移行し、制御装置18はX方向移動ビーム22のX方向の移動速度及びY方向移動台8のY方向の移動速度(水平面内の移動速度)が、最高速度の50%以下に予定されているか否かを判断する(S102)。
移動速度が最高速度の50%以下に予定されている場合には、S103へ移行し、制御装置18は、圧力制御弁106により吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧を弱い吸引力を生じる小さな値、例えば35KPaに設定する(S103)。これは請求項における「水平面内の移動速度が小さくなるにつれて負圧空気圧を小さくし」に対応する。
続いてS104へ移行し、設定された弱い負圧空気圧(35KPa)に応じて、制御装置18は電磁ソレノイド72によりコイルばね74の付勢力の段階を、図5に示すように、二番値に小さい「弱3」に設定する(S104)。これは請求項における「負圧空気圧が小さくなるにつれて付勢手段(コイルばね74)の付勢力を小さくする」に対応する。
なお、図5に示すように、吸着ヘッド82に供給されるコイルばねの付勢力は、吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧により電子部品を吸着した吸着ノズル82がノズルホルダ44に対して上昇しない程度の力が生じるように、演算により或いは実験的に求めておき付勢力の強さを段階的に設定できるようにする。
そして平行動作として、制御装置18は、前記基板搬送装置4によって位置決めされた搬入位置に基板3を搬入し、基板3を前記支持フレームで支持する。支持された基板3を、前記昇降装置によって電子部品が実装される位置まで上昇させ、前記クランプ装置によってクランプして固定する。
次に、制御装置18は、部品移載措置12を駆動させて、装着ヘッド10を部品供給装置5における前記部品取出部に移動させ、該部品取出部に取り出された電子部品を吸着ヘッド82により吸着する。吸着した電子部品を部品認識用カメラ16の上方に移動させ、部品認識用カメラ16で吸着された電子部品の良否及び吸着姿勢の良否等を判定する。判定が良であれば、制御装置18は、吸着した電子部品を、該電子部品が装着される基板3の装着座標位置の上方に移動させる。このとき、装着ヘッド10の移動速度は比較的速度の遅い50%以下であるので、吸着ヘッドに吸着された電子部品には停止動作と移動動作との間に大きな加速度を生じない。そのため、35KPaという小さな負圧空気圧の値で吸着して、電子部品を落下させることなく安全に基板3の所定位置まで運ぶことができる。
そして制御装置18は、装着ヘッド昇降装置32を駆動させて装着ヘッド10をZ方向に下降させ、吸着ヘッド82に吸着している電子部品を基板3に装着する。この時、圧着力に使用されるコイルばね74の付勢力は、弱い「弱3」であるため、軽量で強度的に弱い電子部品の装着を、安全に行うことができる。
吸着ヘッド82に吸着された電子部品を基板3に装着することで(S105)、安全に電子部品を基板3に装着するための制御が終了する。
S102において、動作速度が最高速度の50%を超える場合は、S106へ移行し、制御装置18は、圧力制御弁106により吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧を比較的強い吸引力を生じる値、例えば70KPaに設定する(S106)。装着ヘッド10がX方向及びY方向に早い速度で移動する場合には、停止動作と移動動作との間に大きな加速度が生じるが、比較的大きな負圧空気圧で電子部品を吸着することで、移動中の電子部品の移動中の落下を防止することができる。
続いてS107へ移行し、設定された比較的大きな負圧空気圧(70KPa)に応じて、制御装置18は電磁ソレノイド72によりコイルばね74の付勢力の段階を比較的大きな値である「強2」に設定する(S107)。
そして、吸着ヘッド82に吸着された電子部品を基板3に装着する(S105)。
コイルばね74に設定された付勢力の段階「強2」は、強い方では二番目に小さな値の付勢力であり、これによって、装着時に圧着力に使用されるコイルばね74の付勢力を、できるだけ小さいものとし、重量が小さくて強度が小さい電子部品の破損を防止することができる。
S101において、電子部品重量が、0.5gを超えると判断されたときには、S108へ移行し、制御装置18は、装着ヘッド10に吸着させる電子部品の重量が、1.0グラム以下であるか否かを判断する(ステップ108)。
1.0g以下である場合には、S109へ移行し、制御装置18はX方向移動ビーム22のX方向の移動速度及びY方向移動台8のY方向の移動速度が、最高速度の50%以下に予定されているか否かを判断する(S109)。
移動速度が最高速度の50%以下に予定されている場合には、S110へ移行し、制御装置18は、圧力制御弁106により吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧を、例えば40KPaに設定する(S110)。
続いてS111へ移行し、設定された負圧空気圧(40KPa)に応じて、制御装置18は電磁ソレノイド72によりコイルばね74の付勢力の段階を「弱2」に設定する(S111)。
次に、上記と同様にして 吸着ヘッド82に吸着された電子部品を基板3に装着することで(S105)、安全に電子部品を基板3に装着するための制御が終了する。
S109において、装着ヘッド10の動作速度が最高速度の50%を超える場合は、S112へ移行し、制御装置18は、圧力制御弁106により吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧を比較的強い吸引力を生じる値、例えば80KPaに設定する(S112)。装着ヘッド10がX方向及びY方向に早い速度で移動する場合には、停止動作と移動動作との間に大きな加速度が生じるが、比較的大きな負圧空気圧で電子部品を吸着することで、移動中の電子部品の移動中の落下を防止することができる。
続いてS113へ移行し、設定された比較的大きな負圧空気圧(80KPa)に応じて、制御装置18は電磁ソレノイド72によりコイルばね74の付勢力の段階を比較的大きな値である「強3」に設定する(S113)。
そして、吸着ヘッド82に吸着された電子部品を基板3に装着する(S105)。
コイルばね74に設定された付勢力の段階「強3」は、強い方では三番目の値の付勢力であり、これによって、装着時に圧着力に使用されるコイルばね74の付勢力を、電子部品が吸着ヘッド82から脱落しない範囲においてできるだけ小さいものとし、重量が中程度で強度が中程度の電子部品の破損を防止することができる。
次に、S108において、電子部品重量が、1.0gを超えると判断されたときには、S114へ移行し、制御装置18は、X方向移動ビーム22のX方向の移動速度及びY方向移動台8のY方向の移動速度が、最高速度の50%以下に予定されているか否かを判断する(S114)。
移動速度が最高速度の50%以下に予定されている場合には、S115へ移行し、制御装置18は、圧力制御弁106により吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧を、例えば45KPaに設定する(S110)。
続いてS116へ移行し、設定された負圧空気圧(45KPa)に応じて、制御装置18は電磁ソレノイド72によりコイルばね74の付勢力の段階を「弱1」に設定する(S116)。そして、吸着ヘッド82に吸着された電子部品を基板3に装着する(S105)。
S114において、装着ヘッド10の動作速度が最高速度の50%を超える場合は、S117へ移行し、制御装置18は、圧力制御弁106により吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧を強い吸引力を生じる値、例えば90KPaに設定する(S117)。装着ヘッド10がX方向及びY方向に早い速度で移動する場合には、停止動作と移動動作との間に大きな加速度が生じるが、大きな負圧空気圧で電子部品を吸着することで、移動中の電子部品の移動中の落下を防止することができる。
続いてS118へ移行し、設定された大きな負圧空気圧(90KPa)に応じて、制御装置18は電磁ソレノイド72によりコイルばね74の付勢力の段階を大きな値である「強4」に設定する(S118)。
コイルばね74に設定された付勢力の段階「強4」は、一番強い付勢力の値であり、これによって、電子部品が吸着ヘッド82から脱落しない範囲において装着時に圧着力に使用されるコイルばね74の付勢力を大きくし、重量が大きく強度が大きい電子部品を確実に圧着することができる。
このようにして吸着ヘッド82に吸着された電子部品を基板3に装着することで、安全に電子部品を基板3に装着するための制御が終了する(S105)。そして、次に装着される電子部品が準備されて同様な制御が行われる。
上記のように構成された電子部品の装着装置によると、吸着する電子部品の重量が小さい場合には、圧力制御弁106により吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧を小さくし、電子部品を吸着して移動する吸着ヘッド82の水平面内の移動速度が小さい場合には、圧力制御弁106により吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧を小さくする。そして、吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧が小さいときには、電磁ソレノイド72によりコイルばね74の付勢力が小さい付勢力を生じるように制御する。このように、電子部品の重量と電子部品を吸着した吸着ヘッド82の水平面内の移動速度とに応じて、電子部品の保持に必要な大きさの吸引力を発生させるとともに、発生させた吸引力に応じて圧着のために必要な大きさの付勢力だけを生じさせることで、基板への装着時に、電子部品にかかる衝撃を極力小さくして電子部品の破損を防止することができる。
また、従来のように、ロードセルで検出した荷重検出データを基に細かい位置制御を行なうという必要がないので、迅速に装着作業をおこなうことができる。
なお、本実施形態では、電子部品の重量と電子部品を吸着した吸着ヘッド82の水平面内の移動速度との両方を考慮して、吸着ヘッド82に供給する負圧空気圧の大きさを定めるものとしたが、これに限定されず、例えば、電子部品の重量から吸着ヘッド82に供給する負圧空気圧の大きさを定めるものでもよく、吸着ヘッド82の水平方向の移動速度から吸着ヘッドに供給する負圧空気圧の大きさを定めるものでもよい。
次に、電子部品装着装置の第2実施形態を図面に基づいて以下に説明する。
なお、第2の実施形態を実施するための電子部品装着装置の構成は第1の実施形態と同様であるため省略する。
上記のように構成された電子部品装着装置を使用して基板に電子部品を装着する手順について、図7のフローチャートに基づいて以下に説明する。
まず、制御装置18は、生産に使用される電子部品のID・部品番号に対応する装着プログラムデータより装着ヘッド10に吸着させる電子部品の重量が、0.5g以下であるか否かを判断する(S201)。これは請求項における「電子部品の重量が小さくなるにつれて」に対応する。
0.5g以下である場合には、S202へ移行し、制御装置18は装着ヘッド10のZ方向の移動速度が、最高速度の50%以下に予定されているか否かを判断する(S202)。
移動速度が最高速度の50%以下に予定されている場合には、S203へ移行し、制御装置18は、圧力制御弁106により吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧を弱い吸引力を生じる一番小さな値、例えば25KPaに設定する(S203)。これは請求項における「吸着ヘッド82の鉛直方向の移動速度が小さくなるにつれて負圧空気圧を小さくし」に対応する。
続いてS204へ移行し、設定された弱い負圧空気圧(25KPa)に応じて、制御装置18は電磁ソレノイド72によりコイルばね74の付勢力の段階を一番値の小さい「弱4」に設定する(S204)。これは請求項における「負圧空気圧が小さくなるにつれて付勢手段(コイルばね74)の付勢力を小さくする」に対応する。
そして第1実施形態と同様に、平行動作として、制御装置18は、前記基板搬送装置4によって位置決めされた搬入位置に基板3を搬入し、基板3を前記支持フレームで支持する。支持された基板3を、前記昇降装置によって電子部品が実装される位置まで上昇させ、前記クランプ装置によってクランプして固定する。
次に、制御装置18は、部品移載措置12を駆動させて、装着ヘッド10を部品供給装置5における前記部品取出部に移動させ、該部品取出部に取り出された電子部品を吸着ヘッド82により吸着する。吸着した電子部品を部品認識用カメラ16の上方に移動させ、部品認識用カメラ16で吸着された電子部品の良否及び吸着姿勢の良否等を判定する。判定が良であれば、制御装置18は、吸着した電子部品を、該電子部品が装着される基板3の装着座標位置の上方に移動させる。 そして制御装置18は、装着ヘッド昇降装置32を駆動させて装着ヘッド10をZ方向に下降させ、吸着ヘッド82に吸着している電子部品を基板3に装着する。この時、装着ヘッド10のZ方向の移動速度は比較的速度の遅い50%以下であるので、吸着ヘッド82に吸着された電子部品には停止動作と移動動作との間に大きな加速度を生じない。そのため、25KPaという小さな負圧空気圧の値で吸着して、電子部品を脱落させることなく安全に基板3の装着位置まで運ぶことができる。
さらに、圧着力に使用されるコイルばね74の付勢力は、一番弱い「弱4」であるため、軽量で強度的に弱い電子部品を破損することなく、安全に装着することができる。
吸着ヘッド82に吸着された電子部品を基板3に装着することで、安全に電子部品を基板3に装着するための制御が終了する(S205)。
S202において、動作速度が最高速度の50%を超える場合は、S206へ移行し、制御装置18は、圧力制御弁106により吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧を比較的強い吸引力を生じる値、例えば50KPaに設定する(S206)。装着ヘッド10がZ方向に早い速度で移動する場合には、停止動作と移動動作との間に大きな加速度が生じるが、比較的大きな負圧空気圧で電子部品を吸着することで、移動中の電子部品の移動中の落下を防止することができる。
続いてS207へ移行し、設定された比較的大きな負圧空気圧(50KPa)に応じて、制御装置18は電磁ソレノイド72によりコイルばね74の付勢力の段階を比較的大きな値である「強1」に設定する(S207)。そして、吸着ヘッド82に吸着された電子部品を基板3に装着する(S205)。
コイルばね74に設定された付勢力の段階「強1」は、強い方では一番小さな値の付勢力であり、これによって、電子部品が吸着ヘッド82から脱落しない範囲において、装着時に圧着力に使用されるコイルばね74の付勢力をできるだけ小さいものとし、重量が小さくて強度が小さい電子部品の破損を防止することができる。
S201において、電子部品重量が、0.5gを超えると判断されたときには、S208へ移行し、制御装置18は、装着ヘッド10に吸着させる電子部品の重量が、1.0グラム以下であるか否かを判断する(ステップ208)。
1.0g以下である場合には、S209へ移行し、制御装置18はX方向移動ビーム22のX方向の移動速度及びY方向移動台8のY方向の移動速度が、最高速度の50%以下に予定されているか否かを判断する(S209)。
移動速度が最高速度の50%以下に予定されている場合には、S210へ移行し、制御装置18は、圧力制御弁106により吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧を、例えば35KPaに設定する(S210)。
続いてS211へ移行し、設定された負圧空気圧(35KPa)に応じて、制御装置18は電磁ソレノイド72によりコイルばね74の付勢力の段階を「弱3」に設定する(S211)。
次に、上記と同様にして 吸着ヘッド82に吸着された電子部品を基板3に装着することで(S205)、安全に電子部品を基板3に装着するための制御が終了する。
S209において、装着ヘッド10のZ方向の動作速度が最高速度の50%を超える場合は、S212へ移行し、制御装置18は、圧力制御弁106により吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧を比較的強い吸引力を生じる値、例えば70KPaに設定する(S212)。装着ヘッド10がZ方向に早い速度で移動する場合には、停止動作と移動動作との間に大きな加速度が生じるが、比較的大きな負圧空気圧で電子部品を吸着することで、移動中の電子部品の移動中の落下を防止することができる。
続いてS213へ移行し、設定された比較的大きな負圧空気圧(70KPa)に応じて、制御装置18は電磁ソレノイド72によりコイルばね74の付勢力の段階を比較的大きな値である「強2」に設定する(S213)。そして、吸着ヘッド82に吸着された電子部品を基板3に装着する(S205)。
コイルばね74に設定された付勢力の段階「強2」は、強い方では二番目に小さな値の付勢力であり、これによって、電子部品が吸着ヘッド82から脱落しない範囲において、装着時に圧着力に使用されるコイルばね74の付勢力をできるだけ小さいものとし、重量が中程度で強度が中程度の電子部品の破損を防止することができる。
次に、S208において、電子部品重量が、1.0gを超えると判断されたときには、S214へ移行し、制御装置18は、X方向移動ビーム22のZ方向の移動速度が、最高速度の50%以下に予定されているか否かを判断する(S214)。
移動速度が最高速度の50%以下に予定されている場合には、S215へ移行し、制御装置18は、圧力制御弁106により吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧を、例えば45KPaに設定する(S215)。
続いてS216へ移行し、設定された負圧空気圧(45KPa)に応じて、制御装置18は電磁ソレノイド72によりコイルばね74の付勢力の段階を「弱1」に設定する(S216)。そして、吸着ヘッド82に吸着された電子部品を基板3に装着する(S205)。
S214において、装着ヘッド10のZ方向の動作速度が最高速度の50%を超える場合は、S217へ移行し、制御装置18は、圧力制御弁106により吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧を強い吸引力を生じる値、例えば90KPaに設定する(S217)。装着ヘッド10がZ方向に早い速度で移動する場合には、停止動作と移動動作との間に大きな加速度が生じるが、大きな負圧空気圧で電子部品を吸着することで、移動中の電子部品の移動中の落下を防止することができる。
続いてS218へ移行し、設定された大きな負圧空気圧(90KPa)に応じて、制御装置18は電磁ソレノイド72によりコイルばね74の付勢力の段階を大きな値である「強4」に設定する(S218)。
コイルばね74に設定された付勢力の段階「強4」は、一番強い付勢力の値であり、これによって、装着時に圧着力に使用されるコイルばね74の付勢力を、大きくし、重量が大きく強度が大きい電子部品を確実に圧着することができる。
このようにして吸着ヘッド82に吸着された電子部品を基板3に装着することで(S205)、安全に電子部品を基板3に装着するための制御が終了する。そして、次に装着される電子部品が準備されて同様な制御が行われる。
上記のように構成された電子部品の装着装置によると、吸着する電子部品の重量が小さく、電子部品を吸着して移動する吸着ヘッド82の鉛直方向の速度が小さい場合には、圧力制御弁106により吸着ヘッド82の負圧空気圧で生じる吸引力を小さくするように制御する。そして、吸着ヘッド82に供給される負圧空気圧が小さいときには、電磁ソレノイド72によりコイルばね74の付勢力が小さい付勢力を生じるように制御する。このように、電子部品の重量と電子部品を吸着した吸着ヘッド82の鉛直方向の移動速度とによって、電子部品の保持に必要な大きさの吸引力を発生させるとともに、発生させた吸引力に応じて圧着のために必要な大きさの付勢力だけを生じさせることで、基板3への装着時に、電子部品にかかる衝撃を極力小さくして電子部品の破損を防止することができる。
なお、上記実施形態においては、付勢力制御手段として電磁ソレノイドとしたが、これに限定されず、例えば摺動筒部材78の上端部に磁石部材を固定し、その上方に位置するノズルホルダ本体62の内周壁100に、前記磁石部材と同極を生じさせる電磁石を前記磁石部材に対応させて配置する。そして、この電磁石に異なった大きさの電流を印加することで、コイルばねを用いずに付勢力を制御するようにしてもよい。このように電磁石に印加する電流の大きさを制御することで、コイルばねを使用した場合におけるばね定数を変化させることと同様に付勢力の制御を行なうことができる。電磁石の他にも、電空レギュレータ等既知の技術を選択して付勢力の制御に使用することができる。
また、電子部品の重量Ngを、N≦0.5、0.5<N≦1、1<Nの3つの区分で分けたがこれに限定されず、例えばN≦0.3、0.3<N≦0.7、0.7<N≦1.2、1.2<N等の4つの区分にわけてもよい。
また、吸着ヘッド82の水平方向又は鉛直方向の移動速度を、最高速度の50%で2つに区分して制御するものとしたが、これに限定されず、例えば最高速度の30%と60%とで3つに区分して制御するものでもよい。
斯様に、上記した実施の形態で述べた具体的構成は、本発明の一例を示したものにすぎず、本発明はそのような具体的構成に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の態様を採り得るものである。
2…電子部品装着装置、3…基板、18…付勢力制御手段・負圧空気圧制御手段(制御装置)、32…昇降手段(装着ヘッド昇降装置)、44…ノズルホルダ、72…付勢力制御手段(電磁ソレノイド)、74…付勢手段(コイルばね)、82…吸着ヘッド、86…吸着部(ノズル部)、104…負圧空気供給手段(真空ポンプ)、106…負圧空気圧制御手段(圧力制御弁)。

Claims (5)

  1. 基台に水平面内に移動可能に装架されて昇降可能な昇降手段と、前記昇降手段に支持されたノズルホルダと、前記ノズルホルダに鉛直軸線方向に所定量相対移動可能に支持され、先端に基板に装着される電子部品を吸着する吸着部を備えた吸着ヘッドと、前記吸着ヘッドに負圧空気を供給する負圧空気供給手段と、前記吸着ヘッドを前記ノズルホルダに対して下方へ付勢する付勢手段と、を備えた電子部品装着装置において、
    前記負圧空気供給手段から前記吸着ヘッドに供給される負圧空気圧を制御する負圧空気圧制御手段と、
    前記付勢手段の付勢力を制御する付勢力制御手段と、を有し、
    前記負圧空気圧制御手段は、吸着する電子部品の重量が小さくなるにつれて前記負圧空気圧制御手段により前記吸着ヘッドに供給する負圧空気圧を小さくし、
    前記付勢力制御手段は、制御された前記負圧空気圧が小さくなるにつれて前記付勢手段の付勢力を小さくすることを特徴とする電子部品装着装置。
  2. 請求項1において、前記負圧空気圧制御手段は、吸着する電子部品の重量と電子部品を吸着した前記吸着ヘッドの水平面内の移動速度とが小さくなるにつれて、前記負圧空気圧制御手段により前記吸着ヘッドに供給する負圧空気圧を小さくし、
    前記付勢力制御手段は、制御された前記負圧空気圧が小さくなるにつれて前記付勢手段の付勢力を小さくすることを特徴とする電子部品装着装置。
  3. 請求項1において、前記負圧空気制御手段は、吸着する電子部品の重量と電子部品を吸着した前記吸着ヘッドの鉛直方向の移動速度とが小さくなるにつれて、前記負圧空気圧制御手段により前記吸着ヘッドに供給する負圧空気圧を小さくし、
    前記付勢力制御手段は、制御された前記負圧空気圧が小さくなるにつれて前記付勢手段の付勢力を小さくすることを特徴とする電子部品装着装置。
  4. 基台に水平面内に移動可能に装架されて昇降可能な昇降手段と、前記昇降手段に支持されたノズルホルダと、前記ノズルホルダに鉛直軸線方向に所定量相対移動可能に支持され、先端に基板に装着される電子部品を吸着する吸着部を備えた吸着ヘッドと、前記吸着ヘッドに負圧空気を供給する負圧空気供給手段と、前記吸着ヘッドを前記ノズルホルダに対して下方へ付勢する付勢手段と、を備えた電子部品装着装置において、
    前記負圧空気供給手段による負圧空気圧を制御する負圧空気圧制御手段と、
    前記付勢手段の付勢力を制御する付勢力制御手段と、を有し、
    前記負圧空気圧制御手段は、電子部品を吸着した前記吸着ヘッドの水平面内の移動速度が小さくなるにつれて、前記負圧空気圧制御手段により前記吸着ヘッドに供給する負圧空気圧を小さくし、
    前記付勢力制御手段は、制御された前記負圧空気圧が小さくなるにつれて前記付勢手段の付勢力を小さくすることを特徴とする電子部品装着装置。
  5. 基台に水平面内に移動可能に装架されて昇降可能な昇降手段と、前記昇降手段に支持されたノズルホルダと、前記ノズルホルダに鉛直軸線方向に所定量相対移動可能に支持され、先端に基板に装着される電子部品を吸着する吸着部を備えた吸着ヘッドと、前記吸着ヘッドに負圧空気を供給する負圧空気供給手段と、前記吸着ヘッドを前記ノズルホルダに対して下方へ付勢する付勢手段と、を備えた電子部品装着装置において、
    前記負圧空気供給手段から前記吸着ヘッドに供給される負圧空気圧を制御する負圧空気圧制御手段と、
    前記付勢手段の付勢力を制御する付勢力制御手段と、を設け、
    吸着する電子部品の重量が小さくなるにつれて前記負圧空気圧制御手段により前記吸着ヘッドに供給する負圧空気圧を小さくする負圧空気圧制御工程と、
    前記負圧空気圧制御工程で制御された前記負圧空気圧が小さくなるにつれて前記付勢手段の付勢力を小さくする付勢力制御工程とを備えていることを特徴とする電子部品装着方法。
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