JP5595148B2 - アブソリュートエンコーダ - Google Patents

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    • G01D5/34707Scales; Discs, e.g. fixation, fabrication, compensation

Description

本発明は、被計測物の絶対位置を検出するアブソリュートエンコーダに関する。
従来、物体の移動距離を測定するための装置として、相対移動距離を測定するインクリメンタルエンコーダの他、絶対位置の測長を可能にしたアブソリュートエンコーダが知られている。
特許文献1には、スケール部に、インクリメンタルパターンの長さが位置に応じて変化する1つのトラックが配置され、スケール部とセンサユニット部の相対移動量により反射光量が変化するように構成されたアブソリュートエンコーダが開示されている。このアブソリュートエンコーダは、スケール部とセンサユニット部の相対移動量に応じた光量変化により被計測物の絶対位置を検出可能に構成されている。
特許文献2には、アブソリュート情報を取得するための専用のトラックをスケール部に設けて3トラック構成としたアブソリュートエンコーダが開示されている。
特開2006−170788号公報 特開2009−002702号公報
しかしながら、特許文献1のアブソリュートエンコーダでは、光源の光量変動があった場合や外来ノイズによって誤差が蓄積される。
一方、特許文献2のアブソリュートエンコーダのような3トラック構成を採用すると、センサユニット部、スケール部を含めたアブソリュートエンコーダ全体が大型化し、コストアップの要因となる。また、特許文献2の構成では、信号振幅ゼロの領域では信号を取得することができないため、バーニア検出において良好な検出精度が得られない。また、バーニア検出方式において、スケール部が2トラック構成でスケール部の長手方向が長い場合、全ストロークにおいて絶対位置同期保証を行うことは困難である。この精度劣化を回避するには、センサユニット部をスケール部の移動方向へ大型化させる必要があり、小型化や低コスト化の妨げとなる。また、スケール部やセンサユニット部が大型化することにより、スケール部の広い範囲に均一に光を照射することが困難となり、精度劣化の一因となる。
そこで本発明は、小型かつ低コストで高精度なアブソリュートエンコーダを提供する。
本発明の一側面としてのアブソリュートエンコーダは、被計測物の絶対位置を計測するアブソリュートエンコーダであって、前記被計測物とともに移動可能に構成され、第1間隔で形成された第1スリットを有する第1トラック、及び、該第1間隔とは異なる第2間隔で形成された第2スリットを有する第2トラック、を備えたスケール部と、前記第1スリット及び前記第2スリットに光を照射する光源と、前記第1スリットで反射又は透過した光から得られた第1信号を検出する第1検出手段と、前記第2スリットで反射又は透過した光から得られた第2信号を検出する第2検出手段と、前記第1信号及び前記第2信号に基づいて前記被計測物の絶対位置を算出する演算手段とを有し、前記第2スリットは、前記スケール部の移動方向における位置に応じて前記光源から照射された光の反射光量又は透過光量が異なるように形成され、前記演算手段は、前記第2検出手段で得られた光電流の電圧値又は前記第2信号の振幅値に基づいて上位信号を取得し、前記第1信号及び前記第2信号を用いてバーニア演算を行うことにより中位信号を取得し、前記第1信号を用いてアークタンジェント演算を行うことにより下位信号を取得し、前記上位信号、前記中位信号、及び、前記下位信号に基づいて前記被計測物の絶対位置を算出する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、小型かつ低コストで高精度なアブソリュートエンコーダを提供することができる。
第1実施形態におけるアブソリュートエンコーダの構成を示す斜視図である。 第1実施形態におけるアブソリュートエンコーダの断面図である。 第1実施形態におけるスケール部の平面図である。 第1実施形態における検出ヘッドの主要部品の平面図である。 第1実施形態における信号処理の処理ブロックと処理フローを示す図である。 第1実施形態における信号の補正方法についての説明図である。 第1実施形態における絶対位置情報検出における同期保証についての説明図である。 第1実施形態における信号処理回路部の構成図である。 第1実施形態における別のスケール部の平面図である。 第1実施形態における別のスケール部の平面図である。 第2実施形態における信号処理の処理ブロックと処理フローを示す図である。 第2実施形態における上位信号取得についての説明図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1乃至図10を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は本実施形態におけるアブソリュートエンコーダ100の構成を表す斜視図であり、図2はX軸方向から見たアブソリュートエンコーダ100の断面図である。アブソリュートエンコーダ100は、被計測物の絶対位置を計測する。全長でスリット数が異なる等間隔の2トラックパターンを有するスケール部2は、移動する被計測物に固定され、格子配列方向であるX軸方向に被計測物とともに移動可能に構成されている。センサユニット部7は、スケール部2に対向して配置されている。センサユニット部7は、LEDチップからなる光源1、フォトダイオードアレイを有する2つの受光部9、10と信号処理回路部とを内蔵したフォトICチップからなる半導体素子3、8、及び、それらを実装したプリント基板4等を備えて構成される。光源1及び半導体素子3、8は樹脂5で封止され、樹脂5は透明ガラス基板6で覆われている。なお本実施形態では、部品の共通化、及び、コストダウンを図るため、2つの半導体素子3、8として同一の半導体素子を用いることが好ましい。このため、本実施形態では半導体素子3、8が同一の半導体素子を用いて構成されるものとして説明するが、これに限定されるものではなく、互いに異なる半導体素子を用いても構わない。
次に、本実施形態における絶対位置検出アルゴリズムについて説明する。図3は、本実施形態におけるスケール部の平面図であり、図3(a)はスケール部の全体構成図、図3(b)はその一部の拡大図である。図3では、反射型のスリットパターンを一例として示している。スケール部41はガラス基板により構成され、ガラス基板上には、2つのトラックがクロム反射膜をパターニングすることにより形成されている。スケール部41を構成する基板としては、ガラス以外にシリコンのような他の材料を用いることができる。また、薄いフィルムのような平板状の材料以外のものを用いてもよい。また反射膜は、クロム以外の材料を用いて形成してもよい。
スケール部41は、第1トラック42と第2トラック43の2つのトラックを備えて構成される。第1トラック42では、反射パターンであるスリット44(第1スリット)が間隔P1(第1間隔)で形成されている。第2トラック43では、反射パターンであるスリット45(第2スリット)が間隔P2(第2間隔)で形成されている。第2トラック43におけるスリット45は、スケール部41の幅方向(Y軸方向)に等間隔で(所定の周期で)欠落したパターンである。またスリット45は、スケール部41の移動方向(X軸方向)における位置に応じて光源1から照射された光の反射光量又は透過光量が異なるように形成される。本実施形態では、光の反射面積又は透過面積がスケール部41の移動方向における位置に応じて異なる(変調する)ように構成されている。
なお、欠落のパターン周期は等間隔でなくても構わないが、フォトダイオードへ到達する光の均一性等を考慮すると等間隔であることが好ましい。また、光源1からスケール部41までの距離とスケール部41からフォトダイオードまでの距離が等しい場合、欠落のパターン周期はフォトダイオードの幅の1/2nに設定するのが好ましい。ここで、nは整数である。
光源1から出射された光は、2トラックの反射パターン(スリット44、45)が形成されたスケール部41に照射される。スリット44が形成された第1トラック42とスリット45が形成された第2トラック43に照射された光はそれぞれ反射され、受光部9(第1センサ)、受光部10(第2センサ)に入射する。受光部9は、スリット44(第1トラック42)で反射又は透過した光から得られた信号(第1信号)を検出する第1検出手段である。受光部10は、スリット45(第2トラック43)で反射又は透過した光から得られた信号(第2信号)を検出する第2検出手段である。受光部9に入射した第1トラック42からの反射光を受光部9で受光する受光量、又は、受光部9から得られる信号の振幅に基づいて光源1にAPC(オートパワーコントロール)をかけ、受光部9に入射する光量又は受光部9の信号振幅を一定に保つ。このような構成により、光源光量変動などの経時変化の影響を受けにくくすることができる。
図4は、本実施形態における検出ヘッドの主要部品の平面図である。図4に示されるように、光源1の近傍には半導体素子3、8が配置されている。半導体素子3は、光源1に近い側に配設された受光領域24と信号処理回路部25から構成されている。半導体素子8は、光源1に近い側に配設された受光領域26と信号処理回路部27から構成されている。信号処理回路部25、27は各種演算を行い、信号処理回路部25、27の上位制御装置(不図示)とともに、第1信号及び第2信号に基づいて被計測物の絶対位置を算出する演算手段を構成する。
受光領域24には、水平方向に16個のフォトダイオード24a、24b、24c、24d、…、24m、24n、24o、24pが等間隔に配列されている。同様に、受光領域26には、水平方向に16個のフォトダイオード26a、26b、26c、26d、…、26m、26n、26o、26pが等間隔に配列されている。フォトダイオード24a、24e、24i、24m(フォトダイオード26a、26e、26i、26m)は電気的に接続されており、この組をa相とする。また、フォトダイオード24b、24f、24j、24n(フォトダイオード26b、26f、26j、26n)の組をb相とする。以下同様に、c相、d相とする。a相、b相、c相、d相の各フォトダイオード群は、光を受けると、その光量に応じた光電流を出力する。スケール部2のX軸方向への移動と共に、a相〜d相のフォトダイオード群はa相を基準に、b相は90度、c相は180度、d相は270度の位相関係で変動する電流が出力される。信号処理回路部25、27では、それぞれ、この出力電流を電流電圧変換器で電圧値に変換した後に、差動増幅器によりそれぞれa相とc相の差動成分、及び、b相とd相の差動成分を求め、90°位相のずれたA、B相変位出力信号を出力する。
図5は、本実施形態における信号処理の処理ブロックと処理フローを示す図である。図6は、本実施形態における信号の補正方法についての説明図である。図7は、本実施形態における絶対位置情報検出の同期保証についての説明図である。以下、図3、図6、及び、図7を参照して、本実施形態における絶対位置情報検出の信号処理方法と処理フローについて説明する。
第1トラック42、第2トラック43から得られるA、B相の信号はそれぞれ、図6(a)に示されるように、信号オフセットや信号振幅が異なっている場合がある。このような信号をそのまま絶対位置情報検出アルゴリズムに用いると検出位置の誤差要因となるため、信号の補正61が必要である。そこでまず、第1トラック42と第2トラック43のA、B相それぞれの信号オフセット補正と信号振幅補正(補正61)について説明する。
以下、受光部9と受光部10として同様の構成の受光部を用い、受光部内の4個のフォトダイオードの間隔(例えば24a〜24dの間隔)が第1トラック42の間隔P1の2倍であるとして説明する。第1トラック42から得られるA相、B相の信号は、それぞれ、以下の式(1)、(2)のように表される。
A相の信号:a1×COSθ+s1 … (1)
B相の信号:a2×SINθ+s2 … (2)
ここで、a1、s1はそれぞれA相信号の振幅とオフセット、a2、s2はそれぞれB相信号の振幅とオフセット、θは信号の位相である。A相信号の最大値はa1+s1、最小値はa1−s1、信号振幅はa1、平均値はs1である。同様に、B相信号の最大値はa2+s2、最小値はa2−s2、信号振幅はa2、平均値はs2である。これらの値を用いて、式(1)、(2)で表されるA相、B相の信号を補正すると、それぞれ、以下の式(3)、(4)のように表される。
A相の信号:{(a1×COSθ+s1)−s1}×a2
=a1×a2×COSθ … (3)
B相の信号:{(a2×SINθ+s2)−s2}×a1
=a1×a2×SINθ … (4)
この結果、A相、B相信号のオフセットが除去され、信号振幅が同一となった信号62、63が得られる(図6(b))。このようにして得られたA相とB相の出力信号に基づいて、図7(c)で表されるようなアークタンジェント(arctan)の値64を計算する。図7(c)において、横軸はスケール部の位置を示し、縦軸はA相、B相信号のアークタンジェントの値であり、±πradで折り返して示している。このように、演算手段は、第1信号(A相、B相信号)を用いてアークタンジェント演算を行うことにより下位信号65を取得することができる。
次に、中位信号75の取得方法について説明する。図3に示されるように、第1トラック42の間隔P1(周期)と第2トラック43の間隔P2はわずかに異なるように構成されており、間隔P1と間隔P2の位相差から、演算手段により求めた信号を取得することができる。例えば、間隔P1が100μm、間隔P2が120μmであるとすると、領域1における演算手段により求められるバーニア信号の周期は、それらの最小公倍数である600μmとなる。
ここで、第2トラック43の信号補正について説明する。バーニア信号を取得するため、第2トラック43の間隔P2は、第1トラック42の間隔P1とは異なるため、受光部10内の4個のフォトダイオードの間隔(例えば26a〜26dの間隔)は、第2トラック43の間隔P2の2倍とはならない。このため、第2トラック43から得られるA相、B相の信号は、90度からずれた位相関係となる。
第2トラック43から得られるA相、B相の信号は、それぞれ、以下の式(5)、(6)のように表される。
A相の信号:b1×COSθ+t1 … (5)
B相の信号:b2×SIN(θ+α)+t2 … (6)
ここで、b1、t1はそれぞれA相信号の振幅とオフセット、b2、t2はそれぞれB相信号の振幅とオフセット、θは信号の位相、αは位相のずれ量である。まず、第1トラック42の場合と同様に、信号のオフセットと振幅の補正処理(補正71)を行うと、A相、B相の信号は、それぞれ、以下の式(7)、(8)のように表される。
A相の信号:{(b1×COSθ+t1)−t1}×b2
=b1×b2×COSθ … (7)
B相の信号:{(b2×SIN(θ+α)+t2)−t2}×b1
=b1×b2×SIN(θ+α) … (8)
このとき、A相、B相信号のオフセットが除去され、信号振幅が同一となった信号が得られる(図6(b))。
次に、式(7)、(8)を用いて、A相、B相の位相差を90度とする処理について説明する。式(7)、(8)の差は、以下の式(9)のように表される。
b1×b2×(SIN(θ+α)−COSθ)
=b1×b2×2×SIN{(α−90)/2}×COS{θ+(α+90)/2} … (9)
また、式(7)、(8)の和は、以下の式(10)のように表される。
b1×b2×(SIN(θ+α)+COSθ)
=b1×b2×2×COS{(α−90)/2}×SIN{θ+(α+90)/2} … (10)
このように、式(9)、(10)の位相差は90度となる(図6(c))。
ここで、式(9)、(10)の振幅は異なっているため、次に、振幅の補正を行う。式(9)に式(10)の振幅の一部であるCOS{(α−90)/2}を乗じ、式(10)に式(9)の振幅の一部であるSIN{(α−90)/2}を乗ずると、以下の式(11)、(12)が得られる。
b1×b2×2×SIN{(α−90)/2}×COS{(α−90)/2}×COS{θ+(α+90)/2} … (11)
b1×b2×2×SIN{(α−90)/2}×COS{(α−90)/2}×SIN{θ+(α+90)/2} … (12)
この結果、振幅の補正が行われることになる(図6(d))。このようにして、A相、B相信号のオフセットが除去され、信号振幅が同一となり、90度位相差の補正の後、信号振幅の補正まで行われた信号72、73を得ることができる。
以上の補正を行って得られたA相とB相の出力信号から、第1トラックの場合と同様に、アークタンジェント(arctan)の値74を計算する。そして、第1トラック42のA相とB相の出力信号から得られるアークタンジェントの値64と、第2トラック43のA相とB相の出力信号から得られるアークタンジェントの値74の差分を計算することにより、バーニア信号が得られる。
図7(b)は、第1トラック42のスリット44と第2トラック43のスリット45の本数差が、スケール部41の全長において8本である場合について示したものである。横軸はスケール部の位置を示し、縦軸は第1トラック42と第2トラック43から得られるバーニア信号のアークタンジェントの計算値であり、±πradで折り返して示している。本実施形態では、スケール部41の全長において8つの周期のバーニア信号が得られる。このように、演算手段は、第1信号及び第2信号を用いてバーニア演算を行うことにより中位信号75を取得することができる。
続いて、上位信号82の取得方法について説明する。前述のとおり、光源1の出力は、第1トラック42からの反射光が受光部9に入射した受光量、又は、受光部9から得られる信号の振幅に基づいてオートパワーコントロールをかけて規格化されて一定値となるようにフィードバックされる。図3に示されるように、第2トラック43のスリット45は、その位置に応じて反射面積が異なるように構成されている。このため、第2トラック43からの反射光を受光部10で受光する受光量は、スケール部41の位置情報に基づいた値として得ることができる。この受光量に応じて得られる光電流を、電流電圧変換器で電圧値に変換して検出する処理81からスケール部の位置情報を取得する流れについて、図7及び図8を参照して説明する。
図8は、本実施形態における信号処理回路部27の構成図である。光源1(発光素子)の発光回路31、アナログ信号処理部32により構成されている。アナログ信号処理部32からのA、B相のアナログ信号を基に、スケール部2の移動量を算出して測定対象物(被計測物)の位置を求める位置演算部33が設けられている。初段増幅器34、35、36、37は、a相、b相、c相、d相の各フォトダイオード群で発生したフォト電流を電流電圧変換するためのI/V増幅器であり、Vf1の電位を基準として、V1、V2、V3、V4の電位を発生する。a相とc相のフォトダイオード群から、出力V1とV3の差動を求める差動出力増幅器38により、Vf2をバイアス電位としたA相信号(VA)を得る。同様に、b相とd相のフォトダイオード群から出力V2とV4を差動出力増幅器39により差動増幅してB相信号(VB)を得ている。また、信号処理回路部27は、これらの電位の総和であるV1+V2+V3+V4の値に基づいてスケール部2の位置情報に対応する信号を算出する。このように、演算手段は、受光部10で得られた光電流の電圧値に基づいて、図7(a)で示されるようなスケール部の位置情報に応じた上位信号82を取得することができる。より具体的には、演算手段は、スリット45で反射又は透過した光を受光部10で受光し、得られた光電流を電流電圧変換器で変換した電圧値に基づいて上位信号を取得する。演算手段は、ここで取得した上位信号とともに、前述の中位信号及び下位信号に基づいて被計測物の絶対位置を算出する。
ここで、スケール部2の移動方向(X軸方向)に反射光量が変化するスリット(パターン)が配設されているトラックが第2トラックではなく、受光部内の4個のフォトダイオードの間隔(ピッチ)がトラックの間隔の2倍となっている第1トラックであってもよい。ただし、この場合、上位信号82は受光部9で受光した受光量から変換される電圧値に基づいて取得される。以上より得られた下位信号65、中位信号75、上位信号82に基づいて、それぞれの信号の同期を取ることにより、スケール部2の絶対位置情報83が算出される(図7)。
また本実施形態では、図9に示されるスケール部141のように、第1トラック42、第2トラック43の反射率の変調パターン(変化方向)が互いに反対方向になるように構成されたスリット144、145を用いてもよい。受光部9、10から得られる信号の差分を算出すると、信号のレンジが2倍となるため、上位信号としてより好ましい信号を得ることができる。この場合、受光部9、10で受光する受光量の総和、又は、受光部9、10から得られる信号の振幅の総和に基づいて、光源1のオートパワーコントロールを行う。なお本実施形態では、反射型のアブソリュートエンコーダが用いられているが、これに限定されるものではなく、本実施形態は透過型のアブソリュートエンコーダにも適用可能である。また、光源1と受光部9、10が別体として構成されていてもよい。
また、スケール部における第2トラックのスリット(反射又は遮光パターン)は、その位置によって反射面積又は遮光面積が異なるように構成されているが、これに限定されるものではない。図10(a)に示されるスリット部51のように、光源から照射された光の反射率又は透過率がスケール部の移動方向における位置に応じて異なる膜を用いて第2トラック43のスリット55を形成してもよい。この場合、例えば、反射膜又は遮光膜の密度を変化させ、また、反射膜又は遮光膜の材質を変化させる等により、反射率又は透過率を変化させたスリットを形成することができる。また、図9の場合と同様の考え方により、図10(b)に示されるスケール部151のように、第1トラック42、第2トラック43からの反射率又は透過率の変調パターンを互いに反対方向に構成したスリット154、155を形成してもよい。この場合、信号のレンジが2倍となるため、上位信号としてより好ましい信号が得られる。
以上のとおり、本実施形態のバーニア検出を用いたアブソリュートエンコーダによれば、アブソリュート専用トラックを設けずに絶対位置情報を取得可能に構成されている。このため、小型でローコストなアブソリュートエンコーダを提供することができる。また、2つの受光部の少なくとも一方で受光する受光量又は信号の振幅に基づいてオートパワーコントロールをかけることにより、光源光量変動などの経時変化の影響を受けず、高精度なアブソリュートエンコーダを提供することができる。また、スケール部の反射パターン(スリット)は、スケール部の幅方向に等間隔で欠落したパターンや、スケール部の幅方向に均一なパターンで形成されている。このため、受光部へ入射する光量が略均一となり、LEDなどの安価な光源をレンズを必要とすることなく用いることが可能となる。
(第2実施形態)
次に、図11及び図12を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図11は、本実施形態における信号処理の処理ブロックと処理フローを示す図である。図12は、本実施形態における上位信号取得についての説明図である。第1トラックから得られる下位信号65、第1、第2トラックの信号のバーニア信号から得られる中位信号75の取得方法は、第1実施形態と同様である。以下、本実施形態における絶対位置情報検出の信号処理の処理ブロックと処理フローの中で、第1実施形態との差異である上位信号92の取得方法について説明する。
上位信号92は、図11に示されるように、スケール部の第2トラックから得られるA相信号とB相信号の値(信号振幅値)の2乗平均平方根の計算91を行うことで、式(13)のように得られる。
式(13)の値は、スケール部の位置によって異なるため、式(13)で求められた値に基づいて被計測物の位置情報を得ることができる。
続いて、図12を参照して、実際の信号の一例について説明する。図12(a)の横軸は位置、縦軸は信号振幅であり、スケール部の第2トラックから得られるA相信号及びB相信号(第2信号)の値を示す。図12(b)は、横軸にスケール部の第2トラックから得られるA相信号の値、縦軸にB相信号の値をプロットした図である。ここで、図12で示される信号は、第1実施形態と同様に、図6(a)〜図6(d)の各種補正が行われた後のデータであり、図中の0点からプロットした点までの距離が信号(第2信号)の振幅値であり、式(13)の2乗平均平方根の値に相当する。
このように、演算手段は、式(13)を計算することにより上位信号92を求めることができる。すなわち、演算手段は、スリット45で反射又は透過した光を受光部10で受光し、第2信号を構成するA相信号及びB相信号の振幅値に基づいて上位信号を取得する。上位信号92は、受光部の位置とトラックの位置との間の信号取得位置関係の如何に関わらず、すなわち、A相信号及びB相信号の位相状態の如何に関わらず算出可能である。そして、第1実施形態と同様に、得られた下位信号65、中位信号75、及び、上位信号92の同期を取ることにより、スケール部2の絶対位置情報93が算出される。
本実施形態の構成は、センサユニット部の内部での反射光等の迷光の影響を大きく受け、スケール部の位置に基づいた上位信号として大きな変調を得ることが難しい、という場合に特に有効である。このような場合、本実施形態のように上位信号を取得することにより、第1実施形態と比較して、大きな変調の上位信号を取得することが可能となり、絶対位置情報を取得する際の同期保証が容易となる、という利点がある。
上記各実施形態によれば、小型かつ低コストで高精度なアブソリュートエンコーダを提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 光源
2 スケール部
9、10 受光部
25、27 信号処理回路部
41 スケール部
42 第1トラック
43 第2トラック
44、45 スリット

Claims (6)

  1. 被計測物の絶対位置を計測するアブソリュートエンコーダであって、
    前記被計測物とともに移動可能に構成され、第1間隔で形成された第1スリットを有する第1トラック、及び、該第1間隔とは異なる第2間隔で形成された第2スリットを有する第2トラック、を備えたスケール部と、
    前記第1スリット及び前記第2スリットに光を照射する光源と、
    前記第1スリットで反射又は透過した光から得られた第1信号を検出する第1検出手段と、
    前記第2スリットで反射又は透過した光から得られた第2信号を検出する第2検出手段と、
    前記第1信号及び前記第2信号に基づいて前記被計測物の絶対位置を算出する演算手段と、を有し、
    前記第2スリットは、前記スケール部の移動方向における位置に応じて前記光源から照射された光の反射光量又は透過光量が異なるように形成され、
    前記演算手段は、
    前記第2検出手段で得られた光電流の電圧値又は前記第2信号の振幅値に基づいて上位信号を取得し、
    前記第1信号及び前記第2信号を用いてバーニア演算を行うことにより中位信号を取得し、
    前記第1信号を用いてアークタンジェント演算を行うことにより下位信号を取得し、
    前記上位信号、前記中位信号、及び、前記下位信号に基づいて前記被計測物の絶対位置を算出する、
    ことを特徴とするアブソリュートエンコーダ。
  2. 前記第2スリットは、前記光源から照射された光の反射面積又は透過面積が前記スケール部の前記移動方向における位置に応じて異なるように、前記スケール部の前記移動方向と垂直な方向において、所定の周期で欠落したパターンにより構成され、
    前記所定の周期は、前記第2検出手段を構成するフォトダイオードの幅の1/2n(nは整数)であることを特徴する請求項1に記載のアブソリュートエンコーダ。
  3. 前記演算手段は、前記第2スリットで反射又は透過した光を前記第2検出手段で受光し、得られた光電流を電流電圧変換器で変換した電圧値に基づいて前記上位信号を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載のアブソリュートエンコーダ。
  4. 前記演算手段は、前記第2スリットで反射又は透過した光を前記第2検出手段で受光し、前記第2信号を構成するA相信号及びB相信号の振幅値に基づいて前記上位信号を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載のアブソリュートエンコーダ。
  5. 前記第1検出手段で受光した光の受光量、又は、該第1検出手段から得られる信号の振幅に基づいて、前記第2検出手段で受光する光の受光量が前記スケール部の位置情報に基づいた値として取得可能なように、前記光源のオートパワーコントロールを行うことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のアブソリュートエンコーダ。
  6. 前記第1スリットは、前記スケール部の移動方向における位置に応じて前記光源から照射された光の反射光量又は透過光量が異なるように形成され、
    前記第1スリット及び前記第2スリットにおける前記光の反射光量又は透過光量が変化する方向は、互いに反対方向であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアブソリュートエンコーダ。
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