JP6440609B2 - 位置検出装置、レンズ装置、撮像システム、工作装置、露光装置、位置検出方法、プログラム、記憶媒体 - Google Patents

位置検出装置、レンズ装置、撮像システム、工作装置、露光装置、位置検出方法、プログラム、記憶媒体 Download PDF

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本発明は、被測定物の位置を検出する位置検出装置に関する。
従来から、工作機やFA装置などにおける位置検出装置として、エンコーダが用いられている。インクリメント方式のエンコーダでは、スケール上の特定位置に設けられた基準位置マークを利用して基準点を検出し、その基準点からの相対移動量に基づいてストローク内の位置を検出する。
特許文献1には、スケール上の基準点を検出する方法が開示されている。特許文献1の方法では、スケール上の基準位置において発生する孤立波を用い、この孤立波と閾値との比較結果に基づいて基準位置パルスを発生させる。また、光量の直流成分の増減に連動して閾値のレベルを変化させている。
特開平10−300518号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、光量の直流成分と孤立波の変調振幅との比率が変動した場合、基準位置を示す基準信号のパルス位置やパルス幅が変動してしまう。光量の直流成分としては、スケールからの反射成分の他に、外光成分、センサの内部反射、散乱成分などがある。このため、環境温度の変化に伴う配光変化や外部の明るさの状態により、直流成分と孤立波の変調振幅との比率は変動するため、基準位置を高精度に検出することが困難である。
そこで本発明は、環境変化や経時変化によらず、基準位置を高精度に検出可能な位置検出装置、レンズ装置、撮像システム、工作装置、位置検出方法、プログラム、記憶媒体を提供する。
本発明の一側面としての位置検出装置は、被測定物の位置を検出する位置検出装置であって、周期的に形成されたパターンと基準位置マークを有するスケールと、前記パターンと前記基準位置マークを検出し、前記スケールに対して相対移動可能に構成された検出手段と、前記基準位置マークの検出に基づいて、前記スケールの基準位置を示す基準信号を生成する信号処理手段とを有し、前記信号処理手段は、前記検出手段からの第1相信号と第2相信号との比に基づいて前記基準信号を生成し、前記第1相信号と前記第2相信号は前記基準位置マークの検出により生成され、前記信号処理手段は、前記第1相信号と前記第2相信号との比に基づいて生成された評価値と所定の第1の閾値の比較、および、前記評価値と所定の第2の閾値の比較、の両方の結果に基づいて前記基準信号を生成する。
本発明の他の側面としてのレンズ装置は、光軸方向に変位可能なレンズと、前記レンズの位置を検出するように構成された前記位置検出装置とを有する。
本発明の他の側面としての撮像システムは、前記レンズ装置と、前記レンズを介して光学像の光電変換を行う撮像素子を備えた撮像装置とを有する。
本発明の他の側面としての工作装置は、ロボットアームまたは組み立て対象物を搬送する搬送体を備えた工作機器と、前記工作機器の位置または姿勢を検出するように構成された前記位置検出装置とを有する。
本発明の他の側面としての露光装置は、半導体ウエハを搭載して2次元方向に駆動可能なステージと、前記ステージの位置を検出するように構成された前記位置検出装置とを有する。
本発明の他の側面としての位置検出方法は、周期的に形成されたパターンと基準位置マークを有するスケールに対して相対移動可能に構成された検出手段からの出力信号に基づいて、該スケールまたは該検出手段と一体的に移動する被測定物の位置を検出する位置検出方法であって、前記パターンと前記基準位置マークを検出するステップと、前記検出手段から、前記基準位置マークの検出により生成される第1相信号と第2相信号とを取得するステップと、前記第1相信号と前記第2相信号との比に基づいて、前記スケールの基準位置を示す基準信号を生成するステップとを有し、前記基準信号は、前記第1相信号と前記第2相信号との比に基づいて生成された評価値と所定の第1の閾値の比較、および、前記評価値と所定の第2の閾値の比較、の両方の結果に基づいて生成される。

本発明の他の側面としてのプログラムは、前記位置検出方法をコンピュータに実行させるように構成されている。
本発明の他の側面としての記憶媒体は、前記プログラムを記憶している。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
本発明によれば、環境変化や径時変化によらず、基準位置を高精度に検出可能な位置検出装置、レンズ装置、撮像システム、工作装置、位置検出方法、プログラム、記憶媒体を提供することができる。
第1の実施形態における位置検出装置(光学式エンコーダ)の構成図である。 第1、第2の実施形態におけるスケールの平面図である。 第1、第2の実施形態における受光ICの受光素子アレイの平面図である 第1、第2の実施形態における受光ICの受光素子アレイの平面図である 第1、第2の実施形態におけるセンサユニットの平面図である。 第1、第2の実施形態におけるセンサユニットの平面図である(変形例)。 第1、第2の実施形態における基準位置マークの近傍での信号波形図である。 第1、第2の実施形態における信号振幅に応じた原点信号のエッジ位置の変化を示す図である。 第2の実施形態における位置検出装置(光学式エンコーダ)の構成図である。 第3の実施形態における撮像システムの断面模式図である。 第4の実施形態における基準位置マークの近傍での信号波形図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施形態における位置検出装置(光学式エンコーダ)について説明する。図1は、本実施形態における位置検出装置100の構成図である。位置検出装置100は、可動部(被測定物)に取り付けられるスケール20、固定部に取り付けられる検出器としてのセンサユニット10(検出手段)、および、信号処理回路101(信号処理手段)を有する。
信号処理回路101は、内挿処理部102、基準位置検出処理部103、インクリメントパルス生成部104、および、原点パルス生成部105を有する。基準位置検出処理部103および原点パルス生成部105は、基準信号生成手段として機能する。内挿処理部102およびインクリメントパルス生成部104は、パルス生成手段としての機能を有する。内挿処理部102は、センサユニット10から得られたエンコーダ信号(位置検出信号)の内挿処理を行う。基準位置検出処理部103は、スケール20上における基準位置の検出処理を行う。インクリメントパルス生成部104は、インクリメントパルスを生成する。原点パルス生成部105は、原点パルスを生成する。
センサユニット10は、例えばLEDを有する光源11と、受光素子アレイ12aを有する受光IC13aと、受光素子アレイ12bを有する受光IC13bとが同一パッケージ内に実装された受発光一体型のセンサユニットである。スケール20は、ガラス基板上にクロム反射膜がスケールトラック21a、21bとしてパターニングされている。
センサユニット10内の光源11(発光素子)からスケールトラック21aに向かう光路中には、位置検出方向(X方向)に交互に配列された透過部と遮光部とにより構成された透過型回折格子としての光源格子14が設けられている。また、光源11からスケールトラック21bに向かう光路中には、位置検出方向の開口幅が遮光部により制限されたスリット開口18が設けられている。スケールトラック21aから受光素子アレイ12aに向かう光路中には、検出格子15が設けられている。検出格子15は、位置検出方向に交互に配列された透過部と遮光部とにより構成された透過型回折格子である。また、スケールトラック21bから受光素子アレイ12bに向かう光路中には、位置検出方向に交互に配列された不等間隔の透過部と遮光部とにより構成されたランダム格子19が設けられている。
光源格子14、スリット開口18、検出格子15、および、ランダム格子19は、それぞれ、カバーガラス16の一方の面上に透過部となるクロム膜を形成することにより設けられている。カバーガラス16は、光源11および受光IC13a、13bを封止する透光性樹脂17に貼り合わされており、光源11および受光IC13a、13bと光学的に一体化されている。
次に、図2を参照して、スケール20におけるスケールトラック21a、21bの構成について説明する。図2は、スケール20(スケールトラック21a、21b)の一部を拡大した平面図である。スケールトラック21aは、移動方向(X方向)においてピッチP2(=4μm)ごとに2μm幅の反射膜パターンが配置されたパターン列からなる。また、スケールトラック21aと並行して配置されているスケールトラック21bには、スケール20上の特定の位置(基準位置)において、反射部と非反射部とが移動方向(X方向)において不等間隔で配置された基準位置マーク22が形成されている。基準位置マーク22には、例えば、M系列のような擬似ランダムコード、または、それをマンチェスター符号化したコードの一部を、反射部と非反射部とに置き換えた配列が適用可能である。
スケールトラック21bの基準位置マーク22以外の領域には、反射部と非反射部との面積比が1:1のハーフトーン23が形成されている。ハーフトーン23は、センサユニット10とスケール20との間の相対変位に対して出力が変調しないように、十分細かい周期で形成されている。本実施形態において、ハーフトーン23は、移動方向と垂直な方向(Y方向)において、ピッチP(=4μm)ごとに2μm幅の反射膜パターンが配置されたパターン列からなる。
次に、図3を参照して、受光IC13aにおける受光素子アレイ12aの配列について説明する。図3は、受光素子アレイ12aの平面図であり、受光素子アレイ12aの受光面の配列をそれぞれ示している。受光素子アレイ12aは、32個の受光素子が位置検出方向(X方向)に一列に配置されている。一つの受光素子に関し、位置検出方向(X方向)の幅X_pdは64μm、位置検出方向と直交する方向(Y方向)の幅Y_pdは450μmである。
32個の受光素子は、A+相、B+相、A−相、および、B−相の順に循環的に割り当てられており、これら4つの相における各相に割り当てられた8個の受光素子が1つの受光素子群を構成する。各受光素子群を構成する8つの受光素子は互いに電気的に接続されており、これらの出力(電流)は互いに足し合わされて後段に相ごとに設けられたIV変換アンプ(不図示)に入力される。4つのIV変換アンプは、4相の信号S1(A+)、S1(B+)、S1(A−)、および、S1(B−)をそれぞれ出力する。
信号S1(A+)、S1(B+)、S1(A−)、S1(B−)は、スケール20の移動に応じてその値が正弦波状に変化する電圧信号(正弦波信号)となる。4つの相に対して設けられた4つのIVアンプの出力信号は、信号位相の0度、90度、180度、および、270度にそれぞれ対応している。信号処理回路101は、4相の信号S1(A+)、S1(B+)、S1(A−)、S1(B−)に対して、以下の式(1)、(2)で表される演算処理を行い、4相の信号から直流成分が除去された2相の正弦波信号S1(A)、S1(B)(位置情報)に変換する。
S1(A)=S1(A+)−S1(A−) … (1)
S1(B)=S1(B+)−S1(B−) … (2)
また信号処理回路101は、以下の式(3)で表される演算により、位置信号の元となる位相信号Φ1を取得する。
Φ1=ATAN2[S1(A),S1(B)] … (3)
式(3)において、ATAN2[Y,X]は、象限を判別して0〜2π位相に変換する逆正接演算関数である。
続いて、内挿処理部102およびインクリメントパルス生成部104(パルス生成手段)による内挿処理について説明する。内挿処理部102における内挿分割数をnとした場合、インクリメントパルスA、Bは、以下の式(4)、(5)のようにそれぞれ表される出力として処理される。
A=−INT[MOD[n・Φ1/π、2]−1]・Vh … (4)
B=−INT[MOD[n・Φ1/π−0.5、2]−1]・Vh … (5)
式(4)、(5)において、INT[x]は、xの小数部を切り捨てた整数部を返す関数である。また、MOD[x,y]は、xをyで割った余りを返す関数である。Vhは、パルスのHレベルの電圧である。このような内挿処理により、インクリメントパルスA、Bは、互いに90度位相のずれた、正弦波1周期中にn周期のパルス列として得られる。内挿処理部102により得られたインクリメントパルスA、Bは、インクリメントパルス生成部104から出力される。
次に、図4を参照して、受光IC13bにおける受光素子アレイ12bの配列について説明する。図4は、受光素子アレイ12bの平面図であり、受光素子アレイ12bの受光面の配列をそれぞれ示している。受光素子アレイ12bは、4個の受光素子が位置検出方向(X方向)に一列に配置されている。4つの受光素子の出力(電流)は、後段に相ごとに設けられたIV変換アンプ(不図示)に入力される。4つのIV変換アンプは、4相の信号S2(A+)、S2(B+)、S2(A−)、S2(B−)を出力する。
次に、図5および図6を参照して、センサユニット10の構成について説明する。図5および図6は、センサユニット10の平面図であり、センサユニット10をスケール20側から見た図を示している。なお、図6は図5のセンサユニット10の変形例を示している。光源格子14の格子パターン14aのピッチP1は4μmである。検出格子15には、位置検出方向においてピッチP3(=4.069952μm)の格子パターン15aが設けられている。スリット開口18は、位置検出方向において透過領域を制限する遮光膜18a(遮光膜スリット)を有する。または、スリット開口18は、図6に示されるように、遮光膜18aに代えて、光源格子14のパターンを延長した格子パターン18bを設けてもよい。この場合、開口部以外の領域は、光源格子14としての機能を兼ね、光源11からの出射光をより効率的に利用することができる。
ランダム格子19には、位置検出方向においてスケールトラック21bの基準位置マーク22と相似の形状を有するランダム格子パターン19aが形成されている。基準位置マーク22のランダム格子19の面に対する投影倍率Mは、スリット開口18からスケールトラック21bの距離L1と、スケールトラック21bからランダム格子19の距離L2とを用いて、以下の式(6)のように表すことができる。
M=L1/L2 … (6)
スケールトラック21bとランダム格子19とは、互いに相似形状の関係にあるが、その位置検出方向におけるサイズ比率は、1:M×0.98となっている。比率を1:Mからわずかにずらすことで、4相の信号S2(A−)、S2(B+)、S2(A+)、S2(B−)は、それぞれ、ピーク位置が一定間隔でシフトした4つの孤立波(孤立パルスを有する波)となる。
基準位置検出処理部103は、4相の信号S2(A+)、S2(B+)、S2(A−)、S2(B−)に対して、以下の式(7)、(8)で表される演算を行い、直流成分が除去された2相の信号S2(A)、S2(B)(2相S字状信号)を生成する。
S2(A)=S2(A+)−S2(A−)−Δ1 … (7)
S2(B)=S2(B+)−S2(B−)−Δ2 … (8)
式(7)、(8)において、Δ1、Δ2は所定のオフセット量であり、ゼロであってもよい。またオフセット量Δ1、Δ2は、設計値から決定してもよい。オフセット量Δ1、Δ2は、初期化のための走査により学習する、または、実動作の中で更新を行うことにより取得することもできる。このときオフセット量Δ1、Δ2は、例えば、ハーフトーン23の領域での信号S2(A)、S2(B)がゼロまたはゼロの近傍の値となるように決定されることが好ましい。
基準位置検出処理部103は、以下の式(9)で表される演算により、和信号SUMを取得する。
SUM=S2(A)+S2(B) … (9)
また基準位置検出処理部103は、以下の式(10)で表される演算により、位相信号Φ2を取得する。
Φ2=ATAN2[S2(A),S2(B)] … (10)
式(10)において、ATAN2[Y,X]は、象限を判別して0〜2π位相に変換する逆正接演算関数である。
また基準位置検出処理部103は、式(10)に代えて、以下の式(11)で表される演算を行うことにより、位相信号Φ2を取得してもよい。
Φ2=S2(A)/S2(B) … (11)
そして原点パルス生成部105は、以下の式(12)、(13)で表される条件をいずれも満たすか否かを判定する。
SUM>Th1 … (12)
Th2<Φ2<Th3 … (13)
式(12)、(13)において、Th1、Th2、Th3は、それぞれ、予め記憶されている閾値(所定の閾値)である。閾値Th1、Th2、Th3は、設計値から決定することができる。または、初期化のための走査により学習して決定することや、実動作の中で更新を行ってもよい。
式(12)、(13)の両方の条件を満たす場合、原点パルス生成部105はHレベル(Vh)の信号(原点パルスとしての原点信号Z1)を出力する。一方、少なくとも一方の条件を満たさない場合、原点パルス生成部105はLレベル(0)である信号を出力する(すなわち、原点信号Z1(原点パルス)を出力しない)。
次に、図7を参照して、基準位置マーク22の近傍での各信号波形について説明する。図7は、基準位置マーク22の近傍での信号波形図である。図7(a)は、基準位置マーク22の近傍での4相の信号S2(A+)、S2(B+)、S2(A−)、S2(B−)の波形を示している。図7(b)は、基準位置マーク22の近傍での2相の信号S2(A)、S2(B)の波形を示している。図7(c)は、基準位置マーク22の近傍での和信号SUMおよび閾値Th1の波形を示している。図7(d)は、基準位置マーク22の近傍での位相信号Φ2、閾値Th2、Th3の波形を示している。図7(e)は、基準位置マーク22の近傍での原点信号Z1(原点パルス)の波形を示している。2相の信号S2(A)、S2(B)(2相S字状信号)は、正弦波の一部を切り取った波形に近い。このため、式(10)のように逆正接演算を行う際に、変位に対するリニアリティが高く、原点信号Z1の幅および位置を個別に調整する場合に簡便に利用可能である。
次に、図8を参照して、信号振幅が変化した場合における原点信号Z1のエッジ位置の変化について説明する。図8は、信号振幅に応じた原点信号のエッジ位置の変化を示す図である。図8中の実線は、本実施形態の原点信号Z1を示し、図8中の破線は、比較例としての信号を示している。式(10)または式(11)において、変位に対する位相信号Φ2の値は、信号振幅によらず略一定である。このため、原点信号Z1(原点パルス)のエッジ位置は、信号振幅の変化に影響を受けにくい。また、式(7)、(8)で表される差動演算により直流成分が除去されているため、光量の直流成分が変動しても影響は小さい。
ここで比較例として、信号S2(A)のレベルに対して2つの閾値Th4、Th5を用いて原点パルスの生成を行う場合について説明する。以下の式(14)、(15)の両方の条件を満たす場合、原点パルス生成部は、Hレベルの信号を出力し、少なくとも一方の条件を満たさない場合、Lレベルとなる原点信号Z1(原点パルス)を出力する。
SUM>Th1 … (14)
Th4<S2(A)<Th5 … (15)
ここで閾値Th4、Th5は、原点パルスのエッジ位置が、初期状態にて本実施形態における原点信号Z1と同じになるように設定されている。図8中の破線で示されるように、比較例では、信号振幅の変化とともに、原点パルスのエッジ位置およびエッジ間隔(エッジの立上りと立下りとの間隔)が変化する。一方、図8中の実線で示されるように、本実施形態の原点信号Z1のエッジ位置およびエッジ間隔は、信号振幅が変化した場合でも略一定である(実質的に変化しない)。
このように本実施形態によれば、環境変化や径時劣化による配光特性変化、受光効率の低下、反射率の変化などの種々の要因により信号振幅および直流成分が変化しても、基準位置パルスのエッジ発生位置(エッジ間隔)に関しては高い再現性を保つことができる。なお本実施形態では、位置検出装置としてリニアエンコーダを示しているが、これに限定されるものではなく、ロータリーエンコーダにも適用可能である。この場合、スケールパターンを放射状に構成すればよい。
また本実施形態では、基準位置マーク22として、擬似ランダムコードを、反射部と非反射部とに置き換えた配列を使用しているが、これに限定されるものではない。例えば、格子周期を位置に応じて異ならせたチャープ格子パターン等を用いることもできる。また本実施形態では、ランダム格子19と受光素子アレイ12bとが別体に構成されているが、受光素子アレイ12bをランダム格子19と同様な配列とし、ランダム格子19の機能を兼ねてもよい。この場合、式(6)中のL2を、スケールトラック21bから受光素子アレイ12bの距離に置き換え、投影倍率Mとする。同様に、本実施形態では、光源11(発光素子)、光源格子14、および、スリット開口18が互いに別体に構成されているが、これに限定されるものではない。代わりに、点光源(半導体レーザや電流狭窄型LED)に置き換えることも可能である。
また本実施形態では、位置検出装置として光学式エンコーダの例を示しているが、これに限定されるものではない。例えば、磁気式エンコーダや静電容量式エンコーダなどの他の種類のエンコーダでも同様の効果を得ることができる。磁気式エンコーダの場合、スケールに磁性体を用い、磁性の極性分布を本実施形態のスケール反射膜と同様の形状で形成する。また、このスケールに近接してアレイ状に並べた磁界検出素子を配して検出する。静電容量式の場合、本実施形態のスケール反射膜と同様の形状に導電性の電極パターンを形成し、別のアレイ状の電極パターンを近接対向させて検出するようにすればよい。
(第2の実施形態)
次に、図9を参照して、本発明の第2の実施形態における位置検出装置(光学式エンコーダ)について説明する。図9は、本実施形態における位置検出装置100aの構成図である。位置検出装置100aは、スケール20、センサユニット10(検出手段)、および、信号処理回路101a(信号処理手段)を有する。
信号処理回路101aは、内挿処理部102、基準位置検出処理部103、インクリメントパルス生成部104、原点パルス生成部105、および、ゲートパルス生成部106を有する。本実施形態において、内挿処理部102およびインクリメントパルス生成部104によりパルス生成手段が構成され、基準位置検出処理部103、原点パルス生成部105、および、ゲートパルス生成部106により基準位置生成手段が構成される。ゲートパルス生成部106は、原点信号Z1を出力する範囲を制限する。原点パルス生成部105は、内挿パルスのエッジ(特定の隣接エッジ)と同期した原点パルスを生成する(同期処理演算を行う)。
第1の実施形態と同様に、内挿処理部102における内挿分割数をnとした場合、インクリメントパルスA、Bはそれぞれ、式(4)、(5)で表される出力となる。内挿処理部102は、内挿処理を行うことにより、インクリメントパルスA、Bは、互いに90度位相のずれた、正弦波の1周期中にn周期のパルス列として得られる。インクリメントパルスA、Bは、インクリメントパルス生成部104から出力される。
ゲートパルス生成部106は、第1の実施形態で説明した式(12)、(13)の両方の条件を満たす場合か否かを判定する。これらの両方の条件を満たす場合、ゲートパルス生成部106はHレベル(Vh)の信号(ゲートパルスZ2)を出力する。一方、少なくとも一方の条件を満たさない場合、ゲートパルス生成部106は、Lレベル(0)となる信号を出力する(すなわち、ゲートパルスZ2を出力しない)。
式(12)、(13)において、Th1、Th2、Th3はそれぞれ、予め記憶されている閾値(所定の閾値)である。各閾値は、設計値から決定することができ、または、初期化のための走査によって学習して決定してもよい。また各閾値は、実動作の中で更新を行ってもよい。このとき、ゲートパルスZ2がHレベルとなる幅が、2相正弦波信号S1(A)、S1(B)の1周期分程度となるように閾値Th2、Th3を設定することが好ましい。
また原点パルス生成部105は、以下の式(16)、(17)を満たすか否かを判定する。
0+2π×m/(4n)<Φ2<π/(2n)+2π×m/(4n) …(16)
Z2>Vh/2 … (17)
式(16)、(17)の両方の条件を満たす場合、原点パルス生成部105はHレベル(Vh)の信号(原点パルスとしての原点信号Z1)を出力する。一方、少なくとも一方の条件を満たさない場合、原点パルス生成部105は、Lレベル(0)となる信号を出力する(すなわち、原点信号Z1(原点パルス)を出力しない)。式(16)において、mは0からn−1までの整数である。mは、初期化動作において、ゲートパルスZ2のエッジ位置に対する余裕度が最大となるように調整される。または、mを固定値として、閾値Th1、Th2、Th3の調整によって余裕度を確保してもよい。
このように本実施形態によれば、インクリメントパルスA、Bの特定の隣接するエッジと同期した原点信号Z1(原点パルス)を生成することができる。このとき、特定のインクリメントパルスと同期した原点パルスを生成するには、ゲートパルスのエッジ位置誤差は、最大±(P/2−P/8n)が許容される。本実施形態では、ゲートパルス生成において、直流成分を低減した上で、2相信号の比を評価値として判定を行っているため、環境変動の影響を受けにくく、パルス位置が安定する。ゲートパルスの位置が安定化することにより、その他の誤差要因(z軸回りの回転姿勢変動、等)の許容量を増やすことができる。特に、狭ピッチ化(ピッチPを小さく)した場合に効果的である。
以上のように本実施形態によれば、原点信号を出力する範囲を限定するゲートパルス生成において、環境変動等に伴う変調成分、直流成分の変動があっても、変位に対するゲートパルス位置が変動しない、安定なパルス生成を実現することができる。
(第3の実施形態)
次に、図10を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。図10は、本実施形態における撮像システム200の断面模式図である。撮像システム200は、上記各実施形態におけるエンコーダ(位置検出装置)をレンズ装置に搭載した撮像システムである。撮像システム200は、撮像装置200aと、撮像装置200aに着脱可能なレンズ装置200b(エンコーダを備えたレンズ鏡筒)とで構成されている。ただし本実施形態は、撮像装置とレンズ装置とが一体化して構成された撮像システムにも適用可能である。
図10において、53はセンサユニット、54はCPUである。センサユニット53、CPU54、および、スケール20により、エンコーダ(位置検出装置100に相当)が構成される。ここで、センサユニット53は、例えば実施形態1、2におけるセンサユニット10に相当し、CPU54は信号処理回路101に相当する。また、51はレンズユニット、52は駆動レンズ、55は撮像素子、50は円筒体であり、主にこれらにより撮像システムが構成される。レンズユニット51を構成する駆動レンズ52(レンズ)は、例えばオートフォーカス用のレンズであり、光軸方向であるY方向に変位可能である。駆動レンズ52は、ズーム調整レンズなど、駆動されるレンズであればその他のレンズでもよい。本実施形態における円筒体50は、駆動レンズ52を駆動するアクチュエータ(不図示)と連結されている。撮像素子55は、撮像装置200aに設けられており、レンズユニット51(レンズ)を介して光学像(被写体像)の光電変換を行う。
本実施形態のレンズ装置200bは、光軸方向(Y方向)に変位可能な駆動レンズ52と、駆動レンズ52の変位を検出するように構成されたエンコーダ(位置検出装置100に相当)とを有する。スケール20は、円筒体50に取り付けられている。このような構成において、エンコーダは円筒体50の光軸方向の周りにおける回転量(変位)を取得することで、駆動レンズ52の光軸方向の変位を検出するロータリーエンコーダである。本実施形態では、ロータリーエンコーダに代えて、光軸方向の変位を直接検出するリニアエンコーダを採用してもよい。
スケール20は、ドーナツ状の円盤面上に反射パターンを形成して構成されたロータリースケールであり、円筒体50に取り付けられている。また本実施形態において、スケール20は、フィルム状基材上に格子パターンを形成して構成されたリニアスケールであってもよい。この場合、スケール20は、円筒体50の回転方向に沿って円筒面に貼り付けられる。
アクチュエータまたは手動により、円筒体50を、光軸を中心として回転させると、スケール20はセンサユニット53に対して相対的に変位する。スケール20の変位に伴い、駆動レンズ52は、光軸方向であるY方向(矢印方向)に駆動される。そして、エンコーダのセンサユニット53から得られる駆動レンズ52の変位に応じた信号は、CPU54に出力される。CPU54は、駆動レンズ52を所望の位置へ移動するための駆動信号を生成する。駆動レンズ52は、その駆動信号に基づいて駆動される。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態の基準位置検出処理部103は、第1の実施形態のように和信号SUMの代わりに、以下の式(18)で表される演算により、距離信号Rを取得する。
式(18)において、S2(A)、S2(B)は、第1の実施形態と同様に、式(7)、(8)で得られる直流成分が除去された2相S字状信号である。なお、本実施形態における他の構成は、第1の実施形態と同様であるため、それらの説明については省略する。
原点パルス生成部105は、前述の式(13)および以下の式(19)で表される条件を両方とも満たすか否かを判定する。
R>Th4 … (19)
式(19)において、Th4は、予め記憶されている閾値(所定の閾値)である。式(19)、(13)の両方の条件を満たす場合、原点パルス生成部105は、Hレベル(Vh)の信号(原点パルスとしての原点信号Z1)を出力する。一方、少なくとも一方の条件を満たさない場合、原点パルス生成部105は、Lレベル(0)の信号を出力する(すなわち、原点信号Z1(原点パルス)を出力しない)。
次に、図11を参照して、基準位置マーク22の近傍での各信号波形について説明する。図11は、基準位置マーク22の近傍での信号波形図である。図11(a)は、基準位置マーク22の近傍での4相の信号S2(A+)、S2(B+)、S2(A−)、S2(B−)の波形を示している。図11(b)は、基準位置マーク22の近傍での2相の信号S2(A)、S2(B)の波形を示している。図11(c)は、基準位置マーク22の近傍での距離信号Rおよび閾値Th4の波形を示している。図11(d)は、基準位置マーク22の近傍での位相信号Φ2、閾値Th2、Th3の波形を示している。図11(e)は、基準位置マーク22の近傍での原点信号Z1(原点パルス)の波形を示している。
図7(c)と図11(c)とを比較することにより、次のことが分かる。基準位置マーク22以外の領域と基準位置マーク22の位置とを判別可能であるように閾値Th1またはTh4を設定した場合、本実施形態のように式(18)で表される距離信号Rを判定基準の評価値として用いたほうが、より広い幅をHレベルとすることができる。
このように、式(18)で表される距離信号Rを用いることにより、基準位置マーク22以外の領域での原点パルス誤発生を防ぐとともに、式(10)で表される位相信号Φ2の閾値の範囲(閾値Th2と閾値Th3との差)をより広くとることができる。したがって、4相の信号S2(A+)、S2(B+)、S2(A−)、S2(B−)のオフセット変動や、ノイズの影響を相対的に低減することが可能となる。また、原点信号Z1の幅に対する設計自由度を向上することが可能である。または、本実施形態の構成を、第2の実施形態の基準位置検出処理部103に適用すると、ゲートパルスZ2の幅に対する設計自由度が向上し、より広い範囲のスケールトラック21aのピッチP2に対して適切なゲートパルス幅を設定することが可能となる。
このように各実施形態の位置検出装置100は、(スケールまたは検出手段と一体的に移動する)被測定物の位置を検出する位置検出装置であって、スケール20、検出手段(センサユニット10)、および信号処理手段(信号処理回路101、101a)を有する。スケールは、周期的に形成されたパターンを有する。検出手段は、スケールに対して相対移動可能に構成されている。そして信号処理手段は、検出手段からの第1相信号(信号S2(A))と第2相信号(信号S2(B))との比に基づいて、スケールの基準位置を示す基準信号(原点信号、原点パルス)を生成する。
好ましくは、信号処理手段は、第1相信号と第2相信号との比に基づいて生成された評価値と、所定の閾値(Th2、Th3)とを比較して、基準信号を生成する。より好ましくは、所定の閾値は、基準信号の幅(Hレベルの期間)が被測定物の位置情報を示す2相正弦波信号(信号S1(A)、S1(B))の1周期と略等しくなるように設定されている。ここで「略等しい」とは、厳密に等しい場合だけでなく、実質的に等しいと評価される場合を含む意味である。また好ましくは、信号処理手段は、第1相信号と第2相信号との逆正接演算を行って評価値(位相信号Φ2)を算出する。また好ましくは、信号処理手段は、第1相信号と第2相信号との和信号を第2の評価値として算出し、評価値(位相信号Φ2)と第2の評価値(和信号SUM)とに基づいて基準信号を生成する。また好ましくは、信号処理手段は、第1相信号の二乗と第2相信号の二乗との和の平方根を第2の評価値として算出し、評価値と第2の評価値とに基づいて基準信号を生成する。また好ましくは、信号処理手段は、第1相信号と第2相信号とのそれぞれに対してオフセット調整を行う。そして信号処理手段は、オフセット調整後の第1相信号の二乗とオフセット調整後の第2相信号の二乗との和の平方根を第2の評価値として算出し、評価値と第2の評価値とに基づいて基準信号を生成する。
好ましくは、信号処理手段は、第1相信号と第2相信号とのそれぞれに対してオフセット調整を行い、オフセット調整後の第1相信号と第2相信号との比に基づいて基準信号を生成する。
好ましくは、検出手段は、スケールに対する相対移動により、ピーク位置が順にシフトした第1の孤立波(S2(A−))、第2の孤立波(S2(B+))、第3の孤立波(S2(A+))、および、第4の孤立波(S2(B−))を出力する。そして信号処理手段は、第1の孤立波と第3の孤立波との差動演算により第1相信号(第1の差動信号)を取得し、第2の孤立波と第4の孤立波との差動演算により第2相信号(第2の差動信号)を取得する。
好ましくは、信号処理手段は、パルス生成手段(内挿処理部102、インクリメントパルス生成部104)および基準信号生成手段(基準位置検出処理部103、原点パルス生成部105、ゲートパルス生成部106)を有する。パルス生成手段は、被測定物の位置情報を示す2相正弦波信号に対して内挿処理を行い、2相正弦波信号の周期内で複数のパルス(内挿パルス)を生成する。基準信号生成手段は、複数のパルスのうち2相正弦波信号の特定の位相に対応するパルスのエッジ(内挿パルスの立上りエッジと立下りエッジとの少なくとも一方)に同期させて、基準信号を生成する。また好ましくは、基準位置は、スケールの上に反射部と非反射部とが不等間隔で形成された基準位置マークの位置であり、測定物の位置は、基準位置を基準として、検出手段とスケールとの間の相対変位に対応する位置である。
また、各実施形態における位置検出装置は、レンズ装置や撮像装置以外の種々の装置にも適用可能である。例えば、ロボットアームまたは組み立て対象物を搬送する搬送体を備えた工作機器と、この工作機器の位置または姿勢を検出する各実施形態の位置検出装置とを有する工作装置を構成することにより、搬送体の位置を高精度に検出することができる。また、各実施形態における位置検出装置は、半導体ウエハに電子回路を露光する露光装置において、半導体ウエハを搭載して2次元方向に駆動可能なステージの位置を検出するために用いることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
各実施形態によれば、環境変化や径時変化によらず、基準位置を高精度に検出可能な位置検出装置、レンズ装置、撮像システム、工作装置、位置検出方法、プログラム、記憶媒体を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
10 センサユニット(検出手段)
20 スケール
100 位置検出装置
101 信号処理回路(信号処理手段)

Claims (17)

  1. 被測定物の位置を検出する位置検出装置であって、
    周期的に形成されたパターンと基準位置マークを有するスケールと、
    前記パターンと前記基準位置マークを検出し、前記スケールに対して相対移動可能に構成された検出手段と、
    前記基準位置マークの検出に基づいて、前記スケールの基準位置を示す基準信号を生成する信号処理手段と、を有し、
    前記信号処理手段は、前記検出手段からの第1相信号と第2相信号との比に基づいて前記基準信号を生成し、前記第1相信号と前記第2相信号は前記基準位置マークの検出により生成され
    前記信号処理手段は、前記第1相信号と前記第2相信号との比に基づいて生成された評価値と所定の第1の閾値の比較、および、前記評価値と所定の第2の閾値の比較、の両方の結果に基づいて前記基準信号を生成する、ことを特徴とする位置検出装置。
  2. 前記所定の第1及び第2の閾値は、前記基準信号の幅が前記被測定物の位置情報を示す2相正弦波信号の1周期と等しくなるように設定されていることを特徴とする請求項に記載の位置検出装置。
  3. 前記信号処理手段は、前記第1相信号と前記第2相信号との逆正接演算を行って前記評価値を算出することを特徴とする請求項またはに記載の位置検出装置。
  4. 前記信号処理手段は、
    前記第1相信号と前記第2相信号との和信号を第2の評価値として算出し、
    前記評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記基準信号を生成することを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の位置検出装置。
  5. 前記信号処理手段は、
    前記第1相信号の二乗と前記第2相信号の二乗との和の平方根を第2の評価値として算出し、
    前記評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記基準信号を生成することを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の位置検出装置。
  6. 前記信号処理手段は、
    前記第1相信号と前記第2相信号とのそれぞれに対してオフセット調整を行い、
    オフセット調整後の前記第1相信号の二乗とオフセット調整後の前記第2相信号の二乗との和の平方根を第2の評価値として算出し、
    前記評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記基準信号を生成することを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の位置検出装置。
  7. 前記信号処理手段は、
    前記第1相信号と前記第2相信号とのそれぞれに対してオフセット調整を行い、
    オフセット調整後の前記第1相信号と前記第2相信号との比に基づいて前記基準信号を生成することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の位置検出装置。
  8. 前記検出手段は、前記スケールに対する相対移動により、ピーク位置が順にシフトした第1の孤立波、第2の孤立波、第3の孤立波、および、第4の孤立波を出力し、
    前記信号処理手段は、
    前記第1の孤立波と前記第3の孤立波との差動演算により前記第1相信号を取得し、
    前記第2の孤立波と前記第4の孤立波との差動演算により前記第2相信号を取得することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の位置検出装置。
  9. 前記信号処理手段は、
    前記被測定物の位置情報を示す2相正弦波信号に対して内挿処理を行い、該2相正弦波信号の周期内で複数のパルスを生成するパルス生成手段と、
    前記複数のパルスのうち前記2相正弦波信号の特定の位相に対応するパルスのエッジに同期させて、前記基準信号を生成する基準信号生成手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の位置検出装置。
  10. 前記基準位置は、前記スケールの上に反射部と非反射部とが不等間隔で形成された前記基準位置マークの位置であり、
    前記測定物の位置は、前記基準位置を基準として、前記検出手段と前記スケールとの間の相対変位に対応する位置である、ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の位置検出装置。
  11. 光軸方向に変位可能なレンズと、
    前記レンズの位置を検出するように構成された、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の位置検出装置と、を有することを特徴とするレンズ装置。
  12. 請求項11に記載のレンズ装置と、
    前記レンズを介して光学像の光電変換を行う撮像素子を備えた撮像装置と、を有することを特徴とする撮像システム。
  13. ロボットアームまたは組み立て対象物を搬送する搬送体を備えた工作機器と、
    前記工作機器の位置または姿勢を検出するように構成された、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の位置検出装置と、を有することを特徴とする工作装置。
  14. 半導体ウエハを搭載して2次元方向に駆動可能なステージと、
    前記ステージの位置を検出するように構成された、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の位置検出装置と、を有することを特徴とする露光装置。
  15. 周期的に形成されたパターンと基準位置マークを有するスケールに対して相対移動可能に構成された検出手段からの出力信号に基づいて、該スケールまたは該検出手段と一体的に移動する被測定物の位置を検出する位置検出方法であって、
    前記パターンと前記基準位置マークを検出するステップと、
    前記検出手段から、前記基準位置マークの検出により生成される第1相信号と第2相信号とを取得するステップと、
    前記第1相信号と前記第2相信号との比に基づいて、前記スケールの基準位置を示す基準信号を生成するステップと、を有し、
    前記基準信号は、前記第1相信号と前記第2相信号との比に基づいて生成された評価値と所定の第1の閾値の比較、および、前記評価値と所定の第2の閾値の比較、の両方の結果に基づいて生成されることを特徴とする位置検出方法。
  16. 請求項15に記載の位置検出方法をコンピュータに実行させるように構成されていることを特徴とするプログラム。
  17. 請求項16に記載のプログラムを記憶していることを特徴とする記憶媒体。
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