JP5595092B2 - 運搬用台車のブレーキ構造 - Google Patents
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Description
(1) 前記自在キャスターは、キャスター板に、キャスター支持具の上端部の旋回支持部を回転自在に取り付け、該キャスター支持具の下端部に車輪の軸を軸支して構成する。
(2) 前記旋回支持部にはキャスター支持具の回転軸と略同一方向に操作開口を有し、前記操作開口は、前記キャスター板の取付開口と連通し、かつ前記車輪の外周面に向けて開口させる。
(3) 前記操作開口内に、先端に操作押圧部を有するブレーキ棒を配置する。
前記ブレーキ棒は、操作開口内で軸方向に移動可能に取り付けし、前記操作押圧部が、作動位置で、前記車輪の外周を押圧して前記車輪の回動を規制し、かつ非作動位置で、前記車輪の外周面から離れるように形成する。
(4) 前記ブレーキ棒は、非作動位置側に付勢されている。
(5) 前記床フレームの下面であって、前記キャスター支持具から離れた位置に、昇降してブレーキ棒を昇降させるブレーキ作動部を配置する。
(6) 前記ブレーキ作動部の昇降を操作するブレーキ操作部を、前記床フレームの下面側に配置して前記ブレーキ棒を作動させる作動板と、前記作動板と連結して作動板を操作する作用杆とから形成し、前記作用杆を前記サイドパネルの枠内であって前記支柱に沿って配置する。
(7) 前記作用杆の上端部にハンドルを設け、前記ハンドルは、ブレーキ作動状態で前記支柱に沿った位置にあり、ブレーキ非作動状態で支柱から離れた位置にあり、かつ前記ハンドルは非作動状態側に付勢して構成した。
(1) 床フレームの下面側に、水平方向に面を合わせて配置した作動板を配置し、該作動板の中間部下面を、ブレーキ棒の上端に当接させる。
(2) 前記作動板の一端部を、前記床フレームの下面から下方に向けて突出した係止突起に、緩く取り付け、前記作動板の他端に、ブレーキ操作部の操作により上下動する作用杆を連結する。
また前記におけるキャスター板は、キャスターを取り付ける部材を指すが、床フレームと一体又は床フレームと兼ねる場合も含む。
また、前記のように、自在キャスターは、キャスター板に、キャスター支持具の上端部の旋回支持部を回転自在に取り付け、該キャスター支持具の下端部に車輪の軸を軸支して構成する。キャスター板と旋回支持部とは通常、円形のボールベアリング群を配置して、回転させている。前記におけるキャスター板の取付開口とは、このボールベアリング群の内側に形成される開口を指す。
ブレーキ作動部をキャスター支持具から離れた位置で、かつ床フレームの下面側に設けたので、床フレームの上面側のパレットやサイドパネルの操作に支障が無い。
また、ブレーキ操作部をサイドパネルに沿った位置に設けた場合には、作業者は、自在キャスターのブレーキがONかOFFかを簡単に目視で確認できる。
これにより、第1フレーム片1A、第2フレーム片1B、第3フレーム片1Cが平面コ字状に配置された床フレーム10を構成する。床フレーム10の四隅にキャスター板12A、12B、12C、12Dが配置される(図4(a))。
第1サイドパネル15Aの支柱16はキャスター板12Aに、第1サイドパネル15Aの支柱17はキャスター板12Bに固定される。また、第2サイドパネル15の支柱16はキャスター板12Cに、第2サイドパネル15Bの支柱17は、キャスター板12Aに夫々固定される。また、第3サイドパネル15Cの支柱16はキャスター板12Dに、支柱17はキャスター板12Bに夫々固定される(図4(a))。
ベース材30は、水平板31の両端部を上方に屈曲して縦板32、32を形成した横コ字状(略U字状)に形成してある。また、ベース材30の縦板32は高さHで形成され、高さHは後述するブレーキ棒45のストローク(上下の移動範囲)より大きく形成してある(図7)。
キャスター支持具34は、旋回支持部41の下方に二股に分かれた支持板35、35を有し、支持板35、35には車輪37の車軸39(横方向)を回転自在に軸支してある。
また、キャスター支持具34の旋回支持部41は、ベース材30の水平板31の下面31bとの間にボールベアリング43、43で縦軸に対して旋回自在に形成された、旋回支持部41の中心(平面円形に配置されたボールベアリング43、43群の内周側)に、旋回回転軸の方向に取付開口42を形成してある(図7鎖線図示42、43)。
ブレーキ棒45はスプリング51により上方に向けて付勢され、ブレーキ棒45が下位置にあるときは、ブレーキ棒45の下端のブレーキシュー48が車輪37の外周面38を押圧し、車輪37の回転を規制する(図7(b))。また、ブレーキ棒45が上位置にあるときは、ブレーキ棒45の下端のブレーキシュー48が車輪37の外周面38から離れ、車輪37は自由に回転できる(図7(a))。ブレーキ棒45の上位置下位置にかかわらず、車輪37は旋回回転軸周り(即ちブレーキ棒45周り、取付開口42周りに)に旋回できる。
作動板55の他端部は下方に屈曲して下方屈曲部58が形成されている。従って、作動板55の下方屈曲部58が下降することにより、作動板55は一端部(係止孔57、係止突起60)が支点として、下方屈曲部58が力点、中央部59が作用点として「てこ」として作用して、作動板55の中央部59がブレーキ棒55の上端57を下方に押し下げる(図7(a)(b))。
作用杆61の下端部62と、作動板55の下方屈曲部58とは、水平方向で所定距離Lだけ離れて配置されている。作用杆61の下端部62と、作動板55の下方屈曲部58とを、略水平方向に配置した連結板65の両端部66、66aに夫々連結する。連結板65の中央部67は、キャスター板1Cの下面13に下方に向けて突出した固定部材68に回転自在に支持する。従って、連結板65は、中央部67を固定部材68に回転自在に連結され、一端部66を作動板55の下方屈曲部58に回転自在に連結され、他端部66aを作用杆61の下端部62に回転自在に連結されている。
よって、作用杆61の上昇により、連結板65は中央部67の軸廻りに回動して、作動板55の下方屈曲部58を下降されるように作用する(図5(b)、図7(b))。これにより、作動板55の中央部59の下面56がブレーキ棒45の上端47を押して、ブレーキ棒45を下降させる。これにより、ブレーキ棒45のブレーキシュー48が車輪37の外周面38を押圧して、車輪37の回転を止める。
この際、回転軸75と回転軸77とを結ぶ直線79を仮想した場合、ブレーキ作動時にハンドル63は略垂直状態(立てた位置。先端部が上に位置。支柱16に沿った位置)にあり、回転軸78が仮想直線79よりも支柱16側(ハンドル63の回転方向と反対側)に位置し(図5(b)、図8(b))、ハンドル63はこの位置に維持されるように、支柱16側に付勢される。また、ブレーキ非作動時に、ハンドル63は水平位置(横に寝た位置。先端部が水平方向に位置。支柱16から離れた位置)にあり、回転軸78が仮想直線79よりも支柱16から離れた側(ハンドル63の回転方向側)に位置し(図5(a)、図8(a))、ハンドル63はこの位置に維持されるように、下方に向けて(支柱16から離れる方向に)付勢されている。以上のような仮想直線79、回転軸78の関係を確保できるように、ハンドルの形状、特に基端部63aの屈曲形状、ハンドル操作部材76の屈曲形状及び作用杆61の平面位置が決定されている。
従って、ハンドル63を、ブレーキ非作動位置(図5(a)、図8(a)。横位置)とブレーキ作動位置(図5(b)、図8(b)。縦位置)との間で、位置変化させる際には、若干、力を作用させる必要がある。
この走行状態では、ハンドル63は水平状態にあり、作用杆61は下降位置にあり、連結板65は他端66a(作用杆61側)が下がり、一端66(作動板55側)が上がった位置にある(図5(a)、図8(b))。従って、連結板65の一端66に連結された作動板55の下方屈曲部58も上がった位置にあり、作動板55の全体がスプリング51に付勢されて、ベース材30の水平板31の上面31aに当接した状態にある(図7(a))。よって、ブレーキ棒45もスプリング51により付勢されて上昇下位置にある(図7(a))ので、ブレーキシュー48は車輪37から離れた位置にある。
また、この際、作用杆61のハンドル63は水平状態にあるが、サイドパネル15B、15Cの枠内(支柱16、17、支柱連結材18を含む垂直面内)にあるので、運搬用台車70の走行や荷物の積み卸し作業に支障がない。
また、前記のようにハンドル63と作用杆61とをハンドル操作部材76で連結して、かつ回転軸78と仮想直線79との関係を定めて取り付けたので、荷物の積み卸し作業中に荷物がハンドル63に当たっても、ハンドル63が切り替わることを防止できる(図5(a)、図8(a))。
ハンドル63の垂直状態にすることにより、作用杆61は上昇して、作用杆61の下端62が連結された連結板65の他端66aも上がり、連結板65の一端66(作動板55側)は下がった状態になる(図5(b)、図8(b))。従って、連結板65の一端66に連結された作動板55の下方屈曲部58も下がり、作動板55は係止孔57側(係止突起60側)が上がった斜めになる(図7(b))。
よって、作動板55の下面56がブレーキ棒45の上端47を押して、スプリング51の付勢に抗して、ブレーキ棒45を押し下げる(図7(b)、図6)。従って、ブレーキシュー48が車輪37の外周面38を押圧するので、キャスター22、22で車輪37、37の回転を止め、運搬用台車70はその位置に留まる。この際、運搬用台車70が多少振れて、キャスター22、22の車輪37が旋回した場合であっても、車輪37はブレーキシュー48により押圧された状態で旋回するので、回転が規制された状態を維持できる。
また、この状態で、作用杆61のハンドル63は垂直状態にあるが、サイドパネル15B、15Cの枠内(支柱16、17、支柱連結材18を含む垂直面内)にあるので、運搬用台車70の走行や荷物の積み卸し作業に支障がない。
また、前記のようにハンドル63と作用杆61とをハンドル操作部材76で連結して、かつ回転軸78と仮想直線79との関係を定めて取り付けたので、同様に、荷物の積み卸し作業中に荷物がハンドル63に当たっても、ハンドル63が切り替わることを防止できる(図5(b)、図8(b))。
2 フレーム片1Aの一端
2a フレーム片1Aの他端
3 フレーム片1B、1Cの基端
3a フレーム片1B、1Cの自由端
4 フレーム片の下面
5 フレーム片の上面
10 床フレーム
12A、12B、12C、12D キャスター板
13 キャスター板の下面
15A、15B、15C サイドパネル
16、17 サイドパネルの支柱
18 サイドパネルの支柱連結材
19 サイドパネルの横桟材
20 サイドパネルの縦桟材
22 キャスター(ブレーキ付き)
24 キャスター(ブレーキ無し)
30 ベース材
31 ベース材の水平板
31a 水平板の上面
31b 水平板の下面
32 ベース材の縦板
34 キャスターのキャスター支持具
35 キャスター支持具の支持板
37 キャスターの車輪
38 車輪の外周面
39 車輪の車軸
41 キャスターの旋回支持部
42 旋回支持部の取付開口
43 旋回支持部のボールベアリング
45 ブレーキ棒
46 ブレーキ棒の膨出部(上端部)
47 ブレーキ棒の上端
48 ブレーキ棒のブレーキシュー(下端)
51 スプリング
52 支持筒
55 作動板(ブレーキ作動部)
56 作動板の下面
57 作動板の係止孔(一端部)
58 作動板の下方屈曲部(他端部)
59 作動板の中央部
61 作用杆(ブレーキ作動部)
62 作用杆の下端
62a 作用杆の上端部
63 作用杆のハンドル(ブレーキ操作部)
63a ハンドルの基端部
64 作用杆の長さ調整機構
65 連結板(ブレーキ作動部)
66 連結板の一端部
66a 連結板の他端部
67 連結板の中央部
68 固定部材
69 ねじ(連結板65と作用杆61の取付)
70 運搬用台車
71 パレット
72 サイドバー
74 ハンドル用の取付突片
75 ハンドル用の水平軸
76 ハンドル操作部材
77 回転軸(作用杆61とハンドル操作部材76)
78 回転軸(ハンドル63とハンドル操作部材76)
79 仮想直線
Claims (2)
- 支柱を有するサイドパネルを立設した床フレームの下面側に、旋回する自在キャスターを設けた運搬用台車であって、以下のように構成したことを特徴とする運搬用台車のブレーキ構造。
(1) 前記自在キャスターは、キャスター板に、キャスター支持具の上端部の旋回支持部を回転自在に取り付け、該キャスター支持具の下端部に車輪の軸を軸支して構成する。
(2) 前記旋回支持部にはキャスター支持具の回転軸と略同一方向に操作開口を有し、前記操作開口は、前記キャスター板の取付開口と連通し、かつ前記車輪の外周面に向けて開口させる。
(3) 前記操作開口内に、先端に操作押圧部を有するブレーキ棒を配置する。
前記ブレーキ棒は、操作開口内で軸方向に移動可能に取り付けし、前記操作押圧部が、作動位置で、前記車輪の外周を押圧して前記車輪の回動を規制し、かつ非作動位置で、前記車輪の外周面から離れるように形成する。
(4) 前記ブレーキ棒は、非作動位置側に付勢されている。
(5) 前記床フレームの下面であって、前記キャスター支持具から離れた位置に、昇降してブレーキ棒を昇降させるブレーキ作動部を配置する。
(6) 前記ブレーキ作動部の昇降を操作するブレーキ操作部を、前記床フレームの下面側に配置して前記ブレーキ棒を作動させる作動板と、前記作動板と連結して作動板を操作する作用杆とから形成し、前記作用杆を前記サイドパネルの枠内であって前記支柱に沿って配置する。
(7) 前記作用杆の上端部にハンドルを設け、前記ハンドルは、ブレーキ作動状態で前記支柱に沿った位置にあり、ブレーキ非作動状態で支柱から離れた位置にあり、かつ前記ハンドルは非作動状態側に付勢して構成した、。 - 前記ブレーキ作動部を以下のように構成したことを特徴とした請求項1記載の運搬用台車のブレーキ構造。
(1) 床フレームの下面側に、水平方向に面を合わせて配置した作動板を配置し、該作動板の中間部下面を、ブレーキ棒の上端に当接させる。
(2) 前記作動板の一端部を、前記床フレームの下面から下方に向けて突出した係止突起に、緩く取り付け、前記作動板の他端に、ブレーキ操作部の操作により上下動する作用杆を連結する。
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