JP5592986B2 - 検体分析装置及び検体ラック搬送方法 - Google Patents
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Description
図2は、図1に示した測定装置2の全体の概略構成を示す平面図である。測定装置2は、搬送ユニット(搬送装置)201と、バーコードリーダユニット(読取部)202と、センサユニット203と、第一分注ユニット(分注部)204と、第二分注ユニット(分注部)205と、試薬テーブル206dおよびキュベットテーブル206cを備える第一テーブルユニット206と、第二テーブルユニット207と、キュベット供給ユニット208と、第一キャッチャユニット209と、加温テーブルユニット210と、第二キャッチャユニット211と、第一試薬分注ユニット212と、第三キャッチャユニット213と、第二試薬分注ユニット214と、第三試薬分注ユニット215と、検出ユニット216と、制御ユニット200(図3参照)と、を備えている。
図4は、図3で示した制御ユニット200のブロック図である。制御ユニット200は、図4に示すように、CPU200aと、入出力インターフェース200bと、RAM200cと、通信インターフェース200dと、ROM200eと、により構成されている。CPU200a、入出力インターフェース200b、RAM200c、通信インターフェース200d、および、ROM200eは、バス200fによって接続されている。
検体容器401は、病院等において採取された検体(血液)が収容されている。さらに、検体容器401には、検体容器401を識別するための識別情報が含まれたバーコード402が貼付されている。また、検体容器401には、蓋403が取り付けられている場合もある。
この検体容器406は、例えば、患者から微量の検体しか採取できない場合や一回の測定しか行わない場合等に使用される。特に、この検体容器406は、後述する微量測定を行う場合に用いることができる。
図2に示すように、搬送ユニット201は、検体容器401が保持された検体ラック404を搬送可能に構成されている。搬送ユニット201には、検体容器401が保持された検体ラック404を載置可能なラックセット領域A、搬送領域B、およびラック貯留領域Cが設けられている。各領域A〜Cにおいて、検体ラック404は、その長手方向を左右方向に向けた状態で配置される。
図2に示すように、搬送ユニット201の搬送領域Bには、検体ラック404を下方から支持する載置板B2が設けられ、この載置板B2によって検体ラック404の搬送路が形成されている。そして、ラック横送り機構B1は、この載置板B2の下方に配置されている。
係合ユニットB3は、基体B31と、一対の係合部材B32と、駆動部B33と、昇降ガイドB34と、抵抗付与部材B35と、昇降検出センサB36と、を備えている。
図11および図14に示すように、基体B31は、ステンレス等の板材により構成されている。基体B31の上部は、板面が搬送方向X1,X2に沿うように配置されている。基体B31の上部にはガイドシューB31aが取り付けられ、このガイドシューB31aは、搬送路B2の下方においてX1,X2方向に沿って配置されたガイドレールB5に摺動自在に嵌合している。このガイドレールB5によって、基体B31はX1,X2方向に移動自在に支持されている。
また、搬送領域Bには検体容器401および検体ラック404にそれぞれ貼付されたバーコード402およびバーコード405を読み取るためのバーコード読取位置B93が設定されている。
図2に示すように、バーコードリーダユニット202は、バーコード読取位置B93に配置されたバーコード402,405を読み取り可能に構成されている。そして、バーコードリーダユニット202はそれぞれのバーコード402,405に含まれた識別情報を制御ユニット200へ送信可能である。
なお、第一の検体吸引位置B91、第二の検体吸引位置B92、およびバーコード読取位置B93には、それぞれに対応する検出センサB81,B82,B83が設けられている。各検出センサB81,B82,B83は、透過型又は反射型のフォトセンサ等からなり、各位置B91,B92,B93に搬送された検体ラック404および検体容器401を検出するように構成されている。また、搬送領域BにおけるX1方向の上流端(右端)に配置された検体ラック404を検出するための透過型又は反射型のフォトセンサ等からなる検出センサB84が設けられている。
図2に示すように、センサユニット203は、検体容器401の蓋403の有無を制御ユニット200が判定するための情報を取得可能に構成されている。センサユニット203は、発光器によって検体容器401の上方から発光された光が検体容器401の下方に配置された受光器によって受光されたか否かによって蓋403の有無を検出するように構成されている。
図2に示すように、第一分注ユニット204は、搬送ユニット201によって第一の検体吸引位置B91に搬送された検体容器401から検体を吸引し、キュベットテーブル206c上の容器位置206aにあるキュベット217に検体を吐出することが可能なように構成されている。第一分注ユニット204は、ピペットを備えたアーム204aを第一の検体吸引位置B91にまで回動させ、ピペットを介して当該位置B91にある検体容器401から検体を吸引し、さらにアーム204aを容器位置206aにまで回動させて、当該容器位置206aにあるキュベット217に吸引した検体を吐出する。なお、検体容器401に蓋403が取り付けられている場合に、第一分注ユニット204は、蓋403にピペットを貫通させることによって検体を吸引することが可能となっている。
また、第二分注ユニット205は、標準測定を行う際に、キュベットテーブル206c上の容器位置206bにおいてキュベット217から検体を吸引するために用いられ、さらに微量測定を行う際に、搬送ユニット201上の第二の検体吸引位置B92において検体容器401から検体を吸引するために用いられる。
図2に示すように、第一テーブルユニット206の試薬テーブル206dは、第一試薬が収容された第一試薬容器212b、第二試薬が収容された第二試薬容器214b、および第三試薬が収容された第三試薬容器215bを保持可能に構成された円形状のテーブルである。試薬テーブル206dは、時計回り方向および反時計回り方向の両方に回転可能である。
図2に示すように、キュベット供給ユニット208は、ユーザによって無造作に投入された複数のキュベット217を、キュベット貯留部208aに順次供給することが可能に構成されている。キュベット貯留部208aに供給されたキュベット217は、第二キャッチャユニット211によってキュベットテーブル206cへ、第一キャッチャユニット209によって第二テーブルユニット207へそれぞれ移送される。
図2に示すように、第一キャッチャユニット209は、スライドレール207aの右端に移動した第二テーブルユニット207に保持されたキュベット217を、加温部210の容器位置210aに移送することが可能に構成されている。また、第一キャッチャユニット209は、スライドレール207aの右端に移動した第二テーブルユニット207にキュベット217が保持されていない場合、キュベット貯留部208aに貯留されたキュベット217を、第二テーブルユニット207に移送する。
図2に示すように、第一試薬分注ユニット212は、第二キャッチャユニット211によって第一試薬分注位置212aへ移送され、かつ保持されたキュベット217に、第一試薬容器212bに収容された第一試薬を分注可能に構成されている。
図2に示すように、検出ユニット216は、第三キャッチャユニット213によって移送されたキュベット217に収容され、試薬が添加された検体に対して光学的な測定を行うことで、検体の光学的情報を検出することが可能に構成されている。検出ユニット216には、キュベット217を挿入するための挿入孔(図示しない)が複数設けられている。検出ユニット216は、挿入孔に挿入されたキュベット217の検体に光を照射したときに、透過光および散乱光を検出するとともに、検出した透過光に対応する電気信号を出力可能である。
図1に示すように、情報処理装置3は、コンピュータから構成されている。また、情報処理装置3は、制御部301と、表示部302と、入力デバイス303とを含んでいる。情報処理装置3は、測定装置2へ測定開始信号を送信したり、測定装置2から受信した識別情報に基づき、ホストコンピュータに対し、測定項目および再測定要否の判定等の情報が含まれた測定オーダを問い合わせたり、受信した測定項目および再測定要否の判定の情報を測定装置2に送信したり、測定装置2から受信した測定結果を分析したりする。
次に、測定装置2によって検体容器401から検体を吸引し、所定の測定を行うと共に、情報処理装置3によって測定結果の分析を行う動作について簡単に説明する。なお、以下の動作は、測定装置2のCPU200aおよび情報処理装置3のCPU301aの制御によって行われる。また、ここでは搬送ユニット201の動作は省略し、後で詳しく説明する。
第二試薬を分注する場合、キュベット217は、第三キャッチャユニット213によって加温テーブルユニット210の容器位置210bから第二試薬分注位置214aの上方に移送され、第二試薬分注ユニット214によってこのキュベット217に第二試薬が分注される。
図21,図22は、搬送ユニット201による検体ラック404の搬送動作の処理手順を示すフローチャートである。また、図18〜図20は、搬送ユニット201によって検体ラック404を搬送する動作を順を追って示す概略平面図である。このフローチャートと、図18〜図20とを参照して搬送ユニット201の動作について説明する。
ついでステップS11において、CPU200aは、ラック送り込み機構A1によって検体ラック404を追加的に送り込む動作を行う。この動作は、移動機構の電動モータを数パルス回転させることによって行われ、検体ラック404は、完全に搬送領域Bに送り込まれる。図18(b)に、最もY1方向の下流側に位置する検体ラック404が、完全に搬送領域Bに送り込まれた状態を示す。
この動作は、まず、図11および図12に示すように一方の係合ユニットB3におけるエアシリンダB33aを作動し、同係合ユニットB3の一対の係合部材B32の係合爪B32aを上昇させることによって検体ラック404の底部に設けられた凹部404bのうちX1方向の下流側に配置された凹部404b内に進入させ、さらに一対の係合爪B32aを互いに離反させることによって凹部404bの対向壁部404c、404dに一対の係合爪B32aを当接させる。これにより、一対の係合部材B32は、検体ラック404に対してX1,X2方向に隙間なく係合し、検体ラック404を確実に把持する。そして、移動機構B4の電動モータB43(図9参照)を所定パルス回転させ、係合ユニットB3をX1方向に移動させることによって検体ラック404を搬送する。
CPU200aは、検体ラック404がバーコードリーダユニット202によるバーコード読取位置B93に搬送されたと判断した場合(Yes)には、ステップS15に処理を進め、バーコード読取位置B93に搬送されていないと判断した場合(No)には、ステップS14に処理を進める。
ついで、ステップS29において、CPU200aは、第一,第二分注ユニット204,205によって吸引した検体に対する全ての測定が終了し、測定結果が取得されたか否かを判断する処理を行う。全ての測定結果が取得されたと判断した場合にはステップS30に処理を進める。
例えば、上記実施の形態では、係合ユニットB3の駆動源がエアシリンダB33aにより構成されているが、液圧シリンダB33aや電磁ソレノイドによって構成することもできる。これらの場合も、検体ラック404の搬送中にエラーが生じたときに駆動源の動力を解除することによって一対の係合部材B32を検体ラック404から係合部材を離脱させることができ、ユーザは搬送領域Bから容易に検体ラックを取り除くことができる。
2 測定装置
201 搬送ユニット
202 バーコードリーダユニット
204 第一分注ユニット
205 第二分注ユニット
401 検体容器
404 検体ラック
B1 ラック横送り機構
B3 係合ユニット
B32 係合部材
B33 駆動部
B33a エアシリンダ(駆動源)
B35 抵抗付与部材
B4 移動機構
B91 第一検体吸引位置
B92 第二検体吸引位置
B93 バーコード読取位置
Claims (11)
- 検体容器を複数保持する検体ラックを搬送路に沿って上流から下流に搬送するための搬送装置と、該搬送装置によって搬送された検体ラックの下流側の保持位置にある検体容器から順に各検体容器から検体を吸引して測定する測定部と、を備えた検体分析装置であって、
前記搬送装置は、検体ラックの下部に係合する係合部材と、この係合部材が係合した検体ラックを前記搬送路の下流側に向かう第1方向と上流側に向かう第2方向とに移動させるための移動機構と、を含み、
前記測定部は、前記搬送路上の第1吸引位置において検体ラックに保持された検体容器から検体を吸引する第1分注ユニットと、該第1吸引位置よりも上流側の第2吸引位置において前記検体ラックに保持された前記検体容器とは異なる検体容器から検体を吸引する第2分注ユニットと、を含み、
前記第1分注ユニットに供される検体容器と前記第2分注ユニットに供される検体容器とが、それぞれ一の検体ラックの下流側および上流側の保持位置に保持されている場合、前記搬送装置は、前記一の検体ラックを前記搬送路に沿って前記第1および第2方向に移動させて、各検体容器を対応する吸引位置に順に搬送する、検体分析装置。 - 前記測定部は、一の測定項目について複数回の測定が可能な量の検体を前記第1分注ユニットによって吸引して測定を行う標準測定と、一の測定項目について一回の測定のみが可能な量の検体を前記第2分注ユニットによって吸引して測定を行う微量測定とを実行可能である、請求項1に記載の検体分析装置。
- 前記搬送装置は、前記一の検体ラックに保持された各検体容器の測定オーダに応じて、各検体容器を検体ラックの先頭から順に前記第1吸引位置および第2吸引位置のいずれかに搬送する、請求項2に記載の検体分析装置。
- 前記搬送装置は、検体ラックに保持されている複数の検体容器のうちの下流側から1本目と3本目の検体容器について標準測定の測定オーダが登録され、2本目の検体容器について微量測定の測定オーダが登録されている場合、1本目の検体容器を前記第1吸引位置に位置づけ、ついで前記検体ラックを第二方向に搬送して2本目の検体容器を前記第2吸引位置に位置づけ、ついで前記検体ラックを第一方向に搬送して3本目の検体容器を前記第1吸引位置に位置づける、請求項1または2に記載の検体分析装置。
- 検体容器に設けられた識別情報を読み取る読取部と、
読み取られた識別情報に基づいて検体について測定オーダを取得する制御部と、をさらに備える、請求項2〜4のいずれか一項に記載の検体分析装置。 - 標準測定を行う場合、前記測定部は、前記第1吸引位置にある検体容器から、前記第1分注ユニットによって、一の測定項目について複数回の測定が可能な量の検体を吸引して第1容器位置にある第1キュベットに分注し、前記第2分注ユニットによって、第1キュベットから、測定項目によって予め決められた量だけ検体を吸引して第2容器位置にある第2のキュベットに分注するように構成されており、
微量測定を行う場合、前記測定部は、前記第2分注ユニットによって、前記第2吸引位置にある検体容器から、一の測定項目について一回の測定が可能な量の検体を吸引して、第2容器位置にある第3のキュベットに分注するように構成されている、請求項2〜5のいずれか一項に記載の検体分析装置。 - 前記第1分注ユニットは、検体容器の蓋を貫通して検体を吸引することが可能なピペットを含み、
前記搬送装置は、蓋が取り付けられている検体容器と蓋が取り付けられてない検体容器とが前記一の検体ラックに保持されている場合、蓋が取り付けられている検体容器を前記第1吸引位置に搬送し、蓋が取り付けられてない検体容器を前記第2吸引位置に搬送するように前記一の検体ラックを移動させる、請求項1に記載の検体分析装置。 - 前記搬送装置は、前記搬送路上の検体ラックに保持されている検体容器の蓋の有無を検知するセンサユニットをさらに備える、請求項7に記載の検体分析装置。
- 前記係合部材は、検体ラックとの係合および離脱を切り替えることが可能に構成されており、検体ラックの搬送中に異常が発生した場合、前記係合部材は、前記検体ラックから離脱するように構成されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の検体分析装置。
- 前記一対の係合部材は、前記搬送装置による検体ラックの搬送方向に関して互いに接近・離反可能に設けられており、その接近動作又は離反動作によって、検体ラックの下部と係合するように構成されている、請求項9に記載の検体分析装置。
- 搬送路上の第1吸引位置において検体ラックに保持された検体容器から検体を吸引する第1分注ユニットと、前記第1吸引位置よりも搬送路の上流側にある第2吸引位置において前記検体ラックに保持された前記検体容器とは異なる検体容器から検体を吸引する第2分注ユニットを備え、第1及び第2分注ユニットにより分注された検体を測定する検体分析装置における検体ラック搬送方法であって、
搬送路に沿って下流側に向かう第1方向とこれとは逆の第2方向とに移動可能な係合部材を一の検体ラックの下部に係合させ、
前記第1分注ユニットに供される検体容器と前記第2分注ユニットに供される検体容器とが、それぞれ前記一の検体ラックの下流側および上流側の保持位置に保持されている場合、前記一の検体ラックを前記搬送路に沿って前記第1および第2方向に移動させて、前記一の検体ラックの下流側の保持位置にある検体容器から順に、各検体容器を対応する吸引位置に搬送する、検体ラック搬送方法。
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