JP5590647B2 - 移動体駆動制御システムの異常監視装置 - Google Patents

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Description

本発明は、移動体の駆動源としてサーボモータを用いた移動体駆動制御システムの異常監視装置に関する発明である。
一般に、サーボモータを駆動源とする移動体駆動制御システムは、サーボモータを駆動するサーボアンプと、該サーボアンプに速度指令を出力するサーボ指令部(サーボコントローラ)と、該サーボ指令部を制御するコンピュータ(CPU)とを備えた構成となっている。この移動体駆動制御システムでは、特許文献1(特開2008−225518号公報)に記載されているように、コンピュータの動作を監視するウォッチドッグタイマ(異常検出回路)を外付けで設け、このウォッチドッグタイマでコンピュータの異常を検出したときに、ウォッチドッグタイマから異常検出信号(停止信号)をサーボアンプに出力してサーボアンプの減速停止制御回路を作動させてサーボモータを強制的に停止させるようにしたものがある。
特開2008−225518号公報
上記従来構成では、ウォッチドッグタイマ(異常検出回路)を外付けする構成であるため、ウォッチドッグタイマのタイムアウト時間を短くし過ぎると、正常動作時でもI/O(信号の入出力処理)の遅延によりウォッチドッグタイマがタイムアウトして異常と誤判定してしまう可能性がある。このため、ウォッチドッグタイマのタイムアウト時間を短くすることができず、その分、コンピュータの異常発生から検出までのタイムラグ(異常検出遅れ時間)を短くできないという問題があった。
しかも、ウォッチドッグタイマがコンピュータの異常を検出してからサーボアンプの減速停止制御回路が作動するまでにI/Oの遅延があるため、コンピュータの異常検出からサーボモータの減速停止動作開始までの空走時間・空走距離が長くなってしまう。
また、特許文献1には、異常検出時にサーボアンプを減速停止させると記載されているが、実際には速度指令「0」でサーボモータを急停止させるようにしているため、異常停止時のショックでサーボモータと移動体との間の駆動系の構成部品が損傷してしまう可能性がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、コンピュータの異常検出遅れ時間の短縮、異常検出からサーボモータの減速停止動作開始までの空走時間・空走距離の短縮及び異常停止時のショック軽減を実現できる移動体駆動制御システムの異常監視装置を提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、移動体の駆動源となるサーボモータを駆動するサーボアンプと、前記サーボアンプに速度指令を出力するサーボ指令部と、前記サーボ指令部を制御するコンピュータとを備えた移動体駆動制御システムの異常監視装置において、前記サーボ指令部内には、前記コンピュータの動作が異常になっていないか否かを監視する異常監視手段と、前記異常監視手段により前記コンピュータの異常が検出されたときに所定の減速停止プロファイルに従って前記サーボモータを減速して停止させるように前記サーボアンプに出力する速度指令を変化させる異常時減速停止手段としての機能が組み込まれ、前記減速停止プロファイルは、前記サーボモータが停止するまで、該サーボアンプに対する速度指令を異常検出直前の速度指令から所定の減速度又は所定の減速係数で低下させるように設定され、且つ、前記減速停止プロファイルは、前記コンピュータの異常検出から減速停止動作開始までの空走時間から求められた空走距離移動後の位置から目標停止位置までの間で前記移動体を停止させるように設定されていることを特徴とするものである。
この構成では、サーボ指令部内に異常監視手段としての機能が組み込まれているため、I/Oの遅延を大幅に短縮でき、その分、コンピュータの異常検出遅れ時間を短縮できると共に、異常検出からサーボモータの減速停止動作開始までの空走時間・空走距離も短縮できる。しかも、異常検出時に所定の減速停止プロファイルに従ってサーボモータを減速して停止させるため、異常停止時のショックを軽減でき、異常停止時に駆動系の構成部品が損傷することを未然に防止できる。
この場合、前記減速停止プロファイルは、サーボアンプに対する速度指令を異常検出直前の速度指令から所定の減速度又は所定の減速係数で低下させるように設定しているため、異常検出からサーボモータ停止までの減速をスムーズに行うことができる。
また、請求項のように、前記サーボ指令部は、FPGA(Field Programmable Gate Array )等のプログラム可能なロジックデバイスを用いて構成し、該ロジックデバイスに前記異常監視手段及び前記異常時減速停止手段としての機能をプログラミングするようにすると良い。このようにすれば、サーボ指令部内にハードウエアを追加することなく異常監視手段及び異常時減速停止手段としての機能をソフトウエアで簡単に搭載させることができ、低コスト化の要求も満たすことができる。
本発明は、1台のコンピュータで1つのサーボ系を制御する構成に限定されず、1台のコンピュータで複数のサーボ系を制御する移動体駆動制御システムにも適用可能である。この場合は、請求項のように、異常監視手段は、複数のサーボ指令部のうちのいずれか1つのみに設け、異常監視手段が設けられられていないサーボ指令部は、他のサーボ指令部に設けられた異常監視手段から異常検出情報が送られてくるように構成すれば良い。このようにすれば、1台のコンピュータによって複数のサーボ系を制御する移動体駆動制御システムに本発明を適用する場合に、複数のサーボ指令部のうちのいずれか1つのみに設けた異常監視手段を、他のサーボ指令部の異常監視手段としても共通して使用でき、その分、システム構成を簡略化できる利点がある。
また、請求項4のように、サーボアンプ内には、移動体の位置と該移動体がその移動ストローク範囲の端に衝突するのを防止するための安全限界速度との関係を設定する安全限界速度設定手段と、サーボ指令部から入力された速度指令が前記移動体の現在の位置における前記安全限界速度を越える場合にサーボモータの駆動速度を0又は前記安全限界速度以下とする衝突防止手段としての機能を組み込んだ構成としても良い。このようにすれば、サーボ指令部から異常な速度指令がサーボアンプに入力されても、サーボモータの駆動速度を0又は安全限界速度以下とすることが可能となり、移動体がその移動ストローク範囲の端に衝突して機械系が故障することを未然に防止できる。
また、請求項5のように、減速停止プロファイル、コンピュータの異常検出から減速停止動作開始までの空走時間とサーボモータの最高速度とに基づいて算出された空走距離移動後の位置から目標停止位置までの間で移動体を停止させるように設定されたものを使用しても良い。
図1は本発明の一実施例を示す移動体駆動制御システムのブロック図である。 図2は異常監視プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 図3は異常時減速停止プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 図4(a)はモータ駆動中にCPUが異常になった場合の制御例を示すタイムチャートであり、同図(b)は目標停止位置へ向かって減速する動作開始直後にCPUが異常になった場合の制御例を示すタイムチャートであり、同図(c)は十分に減速した直後にCPUが異常になった場合の制御例を示すタイムチャートである。 図5は安全停止プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 図6は移動体がその移動ストローク範囲の端(ストッパ)に衝突するのを防止するための安全限界速度と移動体の位置との関係を説明する図である。
以下、本発明を実施するための形態を具体化した一実施例を説明する。
本実施例の移動体駆動制御システムは、移動体の駆動源としてサーボモータを用いた様々な移動体駆動制御システムに適用可能であり、例えば、部品実装機、各種の工作機械に適用して実施できる。
まず、図1を用いて移動体駆動制御システム全体の構成を説明する。
移動体駆動制御システムは、サーボモータ11を駆動するサーボアンプ12と、該サーボアンプ12に速度指令を出力するサーボ指令部13と、サーボ指令部13を制御するCPU(コンピュータ)14とを備え、サーボ指令部13とCPU14との間が高速バスで接続されている。
サーボモータ11の回転軸には、移動体15を移動させるボールねじ16が連結され、移動体15の移動ストローク範囲の両端には、それぞれ、移動体15の移動限界位置を規制するストッパ17,18が設置されている。尚、サーボモータ11の動力を移動体15に伝達する駆動系の構成は、ボールねじ16を用いたものに限定されず、例えば歯車機構、クランク機構、リンク機構等、どのような構成であっても良い。
サーボモータ11には、移動体15の位置(サーボモータ11のロータの回転位置)を検出するアブソリュートエンコーダ21が設けられ、このアブソリュートエンコーダ21から移動体15の位置情報であるエンコーダパルスがサーボアンプ12にフィードバックされる。ここで、アブソリュートエンコーダ21は、絶対的な位置を検出できるため、電源投入時の原点復帰動作が不要であるが、アブソリュートエンコーダ21の代わりに、相対位置を検出するインクリメンタルエンコーダを用いても良い。インクリメンタルエンコーダを用いる場合は、電源オフ中に動いた量が分からないため、電源投入時に原点復帰動作を行う必要がある。
サーボ指令部13内には、CPU14の動作が異常になっていないか否かを監視する異常監視手段22と、この異常監視手段22によりCPU14の異常が検出されたときに所定の減速停止プロファイルに従ってサーボモータ11を減速して停止させるようにサーボアンプ12に出力する速度指令を変化させる異常時減速停止手段23としての機能が組み込まれている。ここで、減速停止プロファイルは、サーボアンプ12に対する速度指令を異常検出直前の速度指令から所定の減速係数又は所定の減速度で低下させるように設定されている。
このサーボ指令部13は、FPGA(Field Programmable Gate Array )、CPLD(Complex Programmable Logic Device )等のプログラム可能なロジックデバイスを用いて構成され、このロジックデバイスに異常監視手段22及び異常時減速停止手段23として機能するプログラムが書き込まれている。異常監視手段22としての機能は、後述する図2の異常監視プログラムによって実現され、異常時減速停止手段23としての機能は、後述する図3の異常時減速停止プログラムによって実現される。
具体的には、異常監視手段22は、所定周期でアップカウント又はダウンカウントし、そのカウント値が設定値に達してタイムアウトするまでに、CPU14からクリア信号がサーボ指令部13に入力されなかったときに、CPU14の異常と判断して異常停止命令を発生する。CPU14の正常動作中は、異常監視手段22のタイムアウト時間よりも短い周期でCPU14からクリア信号がサーボ指令部13に入力され、異常監視手段22のカウント値がクリアされて初期値に戻される。従って、CPU14の正常動作中は、異常監視手段22のカウント値が設定値に達してタイムアウトすることはない。
異常時減速停止手段23は、異常監視手段22が異常停止命令を発生したときに、前回の速度指令に所定の減速係数(0<減速係数<1,例えば1/2)を乗算した値を今回の速度指令としてサーボアンプ12に出力する処理を所定の制御周期で繰り返すことで、CPU14の異常が検出されたときに所定の減速停止プロファイルに従ってサーボモータ11を減速して停止させるようにサーボアンプ12に出力する速度指令を変化させる。
一方、サーボアンプ12内には、図6に示すように、移動体15の位置と該移動体15がその移動ストローク範囲の端(ストッパ17,18)に衝突するのを防止するための安全限界速度との関係を設定する安全限界速度設定手段24と、サーボ指令部13から入力された速度指令が移動体15の現在の位置における安全限界速度を越える場合にサーボモータ11の駆動速度を0(又は安全限界速度以下)とする衝突防止手段25としての機能が組み込まれている。
このサーボアンプ12は、FPGA、CPLD等のプログラム可能なロジックデバイスを用いて構成され、このロジックデバイスに安全限界速度設定手段24及び衝突防止手段25として機能する図5の安全停止プログラムが書き込まれている。
安全限界速度設定手段24は、図6に示すように、移動体15の複数の位置X1,X2,X3と該移動体15がその移動ストローク範囲の端(ストッパ17,18)に衝突するのを防止するための安全限界速度SV1,SV2,SV3との関係をテーブル等でデータ化して記憶している。
一方、衝突防止手段25は、アブソリュートエンコーダ21で検出された移動体15の位置が予め設定された複数の位置X1,X2,X3のいずれかに到達したときに、サーボ指令部13からサーボアンプ12に入力された速度指令が移動体15の現在の位置における安全限界速度を越える場合にサーボモータ11の駆動速度を0としてサーボモータ11を即座に停止させることで、移動体15がその移動ストローク範囲の端(ストッパ17,18)に衝突するのを防止する(又はサーボモータ11の駆動速度を安全限界速度以下に低下させるようにしても良い)。
以上説明したサーボ指令部13の異常監視手段22及び異常時減速停止手段23とサーボモータ11の安全限界速度設定手段24及び衝突防止手段25としての機能を実現する図2、図3及び図5の各プログラムの処理内容を説明する。
[異常監視プログラム]
図2の異常監視プログラムは、移動体駆動制御システムの電源オン中にサーボ指令部13によって常時実行される。本プログラムでは、まずステップ101で、CPU14からクリア信号(正常動作信号)がサーボ指令部13に入力されたか否かを判定し、クリア信号が入力されていなければ、ステップ102に進み、異常監視手段22(以下「WDT」と表記する)のアップカウント又はダウンカウントを継続し、一方、クリア信号が入力されていれば、CPU14が正常動作していることが確認できたと判断して、ステップ103に進み、WDTのカウント値をクリアして初期値に戻す。
この後、ステップ104に進み、WDTのカウント値が設定値に達してタイムアウトしたか否かを判定し、タイムアウトしていなければ、上述したステップ101〜104の処理を繰り返す。これにより、WDTのカウント周期でステップ101〜104の処理を繰り返し実行して、CPU14の動作が異常になっていないか否かを監視する。CPU14の正常動作中は、WDTのタイムアウト時間よりも短い周期でCPU14からクリア信号がサーボ指令部13に入力され、WDTのカウント値がクリアされて初期値に戻されるため、CPU14の正常動作中は、異常監視手段22のカウント値が設定値に達してタイムアウトすることはない。
その後、WDTがクリアされることなくタイムアウトすると、その時点で、CPU14の動作が異常であると判断して、ステップ105に進み、異常停止命令を発生する。
[異常時減速停止プログラム]
図3の異常時減速停止プログラムは、移動体駆動制御システムの電源オン中にサーボ指令部13によって常時実行される。本プログラムでは、まずステップ201で、異常停止命令が発生したか否かを判定し、異常停止命令が発生するまで待機する。その後、異常停止命令が発生した時点で、ステップ202に進み、前回の速度指令に所定の減速係数(例えば1/2)を乗算した値を今回の速度指令としてサーボアンプ12に出力する。このような減速停止処理をサーボモータ11が停止するまで所定の制御周期で繰り返すことで(ステップ203)、CPU14の異常が検出されたときに所定の減速停止プロファイルに従ってサーボモータ11を減速して停止させるようにサーボアンプ12に出力する速度指令を変化させる。
その後、ステップ203で、サーボモータ11が停止したと判断した時点で、ステップ204に進み、サーボモータ11の電源をオフして、次のステップ205で、液晶表示パネル、CRT等の表示装置(図示せず)に「異常停止」の表示をしたり、警報装置(図示せず)を作動させて音声や警報音で作業者に警告する。
[安全停止プログラム]
図5の安全停止プログラムは、移動体駆動制御システムの電源オン中にサーボアンプ12によって所定の制御周期で繰り返し実行される。本プログラムが起動されると、まずステップ301〜303で、アブソリュートエンコーダ21で検出された移動体15の位置が予め設定された複数の位置X1,X2,X3のいずれかに該当するか否かを判定し、いずれにも該当しなければ、そのまま本プログラムを終了する。
これに対して、ステップ301で、移動体15の現在の位置が位置X1であると判定されれば、ステップ304に進み、サーボ指令部13からサーボアンプ12に入力された速度指令が移動体15の現在の位置X1における安全限界速度SV1を越えているか否かを判定し、安全限界速度SV1を越えていなければ、そのまま本プログラムを終了し、サーボ指令部13から入力された速度指令通りの駆動速度でサーボモータ11を駆動する。
一方、上記ステップ304で、サーボ指令部13からサーボアンプ12に入力された速度指令が移動体15の現在の位置X1における安全限界速度SV1を越えていると判定されれば、ステップ307に進み、サーボモータ11の駆動速度を0としてサーボモータ11を即座に停止させることで、移動体15がその移動ストローク範囲の端(ストッパ17,18)に衝突するのを防止する。
また、ステップ302で、移動体15の現在の位置が位置X2であると判定されれば、ステップ305に進み、サーボ指令部13からサーボアンプ12に入力された速度指令が移動体15の現在の位置X2における安全限界速度SV2を越えているか否かを判定し、安全限界速度SV2を越えていなければ、そのまま本プログラムを終了し、サーボ指令部13から入力された速度指令通りの駆動速度でサーボモータ11を駆動する。
一方、上記ステップ305で、サーボ指令部13からサーボアンプ12に入力された速度指令が移動体15の現在の位置X2における安全限界速度SV2を越えていると判定されれば、ステップ308に進み、サーボモータ11の駆動速度を0としてサーボモータ11を即座に停止させることで、移動体15がその移動ストローク範囲の端(ストッパ17,18)に衝突するのを防止する。
また、ステップ303で、移動体15の現在の位置が位置X3であると判定されれば、ステップ306に進み、サーボ指令部13からサーボアンプ12に入力された速度指令が移動体15の現在の位置X3における安全限界速度SV3を越えているか否かを判定し、安全限界速度SV3を越えていなければ、そのまま本プログラムを終了し、サーボ指令部13から入力された速度指令通りの駆動速度でサーボモータ11を駆動する。
一方、上記ステップ306で、サーボ指令部13からサーボアンプ12に入力された速度指令が移動体15の現在の位置X3における安全限界速度SV3を越えていると判定されれば、ステップ309に進み、サーボモータ11の駆動速度を0としてサーボモータ11を即座に停止させることで、移動体15がその移動ストローク範囲の端(ストッパ17,18)に衝突するのを防止する。尚、上記ステップ307〜309で、サーボモータ11の駆動速度を安全限界速度以下に低下させるようにしても良い。
以上説明した本実施例の制御例が図4(a)〜(c)に示されている。ここで、図4(a)はモータ駆動中にCPUが異常になった場合の制御例を示すタイムチャートであり、同図(b)は目標停止位置へ向かって減速する動作開始直後にCPUが異常になった場合の制御例を示すタイムチャートであり、同図(c)は十分に減速した直後にCPUが異常になった場合の制御例を示すタイムチャートである。
通常、サーボ系はタイマ割り込みで動作しており、1チック単位で計算されている。例えば、1チックが0.5msのシステムであれば、WDTのタイムアウト時間を1msという高速に設定しても、サーボ系の計算の更新を1ms以内で完了することができるため、CPU14の正常動作時にWDTがタイムアウトして異常と誤判定することを防止できる。このシステムでは、CPU14の異常検出からサーボモータ11の減速停止動作開始までの空走時間が1ms以内となり、従来システムよりも大幅に空走時間を短縮できる。
サーボモータ11の最高速度が2m/sのシステムの場合、1msの空走時間で2mmの空走距離となり、その空走距離後の位置から目標停止位置までの間で移動体15を停止できるように減速停止プロファイルを設定しておけば良い。減速停止プロファイルは、最大減速度より少しだけ強い減速度のプロファイルにしておけば、目標停止位置の手前で安全に停止させることができる。
以上説明した本実施例によれば、サーボ指令部13内に異常監視手段22(WDT)としての機能が組み込まれているため、I/Oの遅延を大幅に短縮でき、その分、CPU14の異常検出遅れ時間を短縮できると共に、異常検出からサーボモータ11の減速停止動作開始までの空走時間・空走距離も短縮できる。しかも、異常検出時に所定の減速停止プロファイルに従ってサーボモータ11を減速して停止させるため、異常停止時のショックを軽減でき、異常停止時に駆動系の構成部品が損傷することを未然に防止できる。また、移動体15の移動限界位置付近の衝突防止マージンを少なくできるので、移動体15の移動範囲を拡大することができる。
更に、本実施例では、サーボ指令部13を、FPGA等のプログラム可能なロジックデバイスを用いて構成し、該ロジックデバイスに異常監視手段22及び異常時減速停止手段23としての機能をプログラミングするようにしたので、サーボ指令部13内にハードウエアを追加することなく異常監視手段22及び異常時減速停止手段23としての機能をソフトウエアで簡単に搭載させることができ、低コスト化の要求も満たすことができる。
また、本実施例では、サーボアンプ12内に、移動体15の位置と該移動体15がその移動ストローク範囲の端(ストッパ17,18)に衝突するのを防止するための安全限界速度との関係を設定する安全限界速度設定手段24と、サーボ指令部13から入力された速度指令が移動体15の現在の位置における安全限界速度を越える場合にサーボモータ11の駆動速度を0(又は安全限界速度以下)とする衝突防止手段25としての機能を組み込んだ構成としているため、サーボ指令部13から異常な速度指令がサーボアンプ12に入力されても、サーボモータ11の駆動速度を0(又は安全限界速度以下)とすることが可能となり、移動体15がその移動ストローク範囲の端(ストッパ17,18)に衝突して機械系が故障することを未然に防止できる。
本発明は、1台のCPU14で1つのサーボ系を制御する構成に限定されず、1台のCPUで複数のサーボ系を制御するシステムに本発明を適用しても良い。この場合は、異常監視手段は、複数のサーボ指令部のうちのいずれか1つのみに設け、異常監視手段が設けられていないサーボ指令部は、他のサーボ指令部に設けられた異常監視手段から異常検出情報が送られてくるように構成すれば良い。このようにすれば、1台のCPUによって複数のサーボ系を制御する移動体駆動制御システムに本発明を適用する場合に、複数のサーボ指令部のうちのいずれか1つのみに設けた異常監視手段を、他のサーボ指令部の異常監視手段としても共通して使用することができ、その分、システム構成を簡略化できる利点がある。
11…サーボモータ、12…サーボアンプ、13…サーボ指令部、14…CPU(コンピュータ)、15…移動体、17,18…ストッパ、21…アブソリュートエンコーダ、22…異常監視手段(WDT)、23…異常時減速停止手段、24…安全限界速度設定手段、25…衝突防止手段

Claims (5)

  1. 移動体の駆動源となるサーボモータを駆動するサーボアンプと、前記サーボアンプに速度指令を出力するサーボ指令部と、前記サーボ指令部を制御するコンピュータとを備えた移動体駆動制御システムの異常監視装置において、
    前記サーボ指令部内には、前記コンピュータの動作が異常になっていないか否かを監視する異常監視手段と、前記異常監視手段により前記コンピュータの異常が検出されたときに所定の減速停止プロファイルに従って前記サーボモータを減速して停止させるように前記サーボアンプに出力する速度指令を変化させる異常時減速停止手段としての機能が組み込まれ、
    前記減速停止プロファイルは、前記サーボモータが停止するまで、該サーボアンプに対する速度指令を異常検出直前の速度指令から所定の減速度又は所定の減速係数で低下するように設定され、且つ、前記減速停止プロファイルは、前記コンピュータの異常検出から減速停止動作開始までの空走時間から求められた空走距離移動後の位置から目標停止位置までの間で前記移動体を停止させるように設定されていることを特徴とする移動体駆動制御システムの異常監視装置。
  2. 前記サーボ指令部は、プログラム可能なロジックデバイスを用いて構成され、該ロジックデバイスに、前記異常監視手段及び前記異常時減速停止手段としての機能がプログラミングされていることを特徴とする請求項1に記載の移動体駆動制御システムの異常監視装置。
  3. 前記移動体駆動制御システムは、1台のコンピュータによって複数のサーボ指令部を制御して複数のサーボアンプによって複数のサーボモータを駆動するように構成され、
    前記異常監視手段は、前記複数のサーボ指令部のうちのいずれか1つのみに設けられ、前記異常監視手段が設けられられていないサーボ指令部は、他のサーボ指令部に設けられた前記異常監視手段から異常検出情報が送られてくるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動体駆動制御システムの異常監視装置。
  4. 前記サーボアンプ内には、前記移動体の位置と該移動体がその移動ストローク範囲の端に衝突するのを防止するための安全限界速度との関係を設定する安全限界速度設定手段と、前記サーボ指令部から入力された速度指令が前記移動体の現在の位置における前記安全限界速度を越える場合に前記サーボモータの駆動速度を0又は前記安全限界速度以下とする衝突防止手段としての機能が組み込まれていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の移動体駆動制御システムの異常監視装置。
  5. 移動体の駆動源となるサーボモータを駆動するサーボアンプと、前記サーボアンプに速度指令を出力するサーボ指令部と、前記サーボ指令部を制御するコンピュータとを備えた移動体駆動制御システムの異常監視装置において、
    前記サーボ指令部内には、前記コンピュータの動作が異常になっていないか否かを監視する異常監視手段と、前記異常監視手段により前記コンピュータの異常が検出されたときに所定の減速停止プロファイルに従って前記サーボモータを減速して停止させるように前記サーボアンプに出力する速度指令を変化させる異常時減速停止手段としての機能が組み込まれ、
    前記減速停止プロファイルは、前記コンピュータの異常検出から減速停止動作開始までの空走時間と前記サーボモータの最高速度とに基づいて算出された空走距離移動後の位置から目標停止位置までの間で前記移動体を停止させるように設定されていることを特徴とする移動体駆動制御システムの異常監視装置。
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