JPH07137967A - エレベーター扉の開閉制御装置 - Google Patents

エレベーター扉の開閉制御装置

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JPH07137967A
JPH07137967A JP28378793A JP28378793A JPH07137967A JP H07137967 A JPH07137967 A JP H07137967A JP 28378793 A JP28378793 A JP 28378793A JP 28378793 A JP28378793 A JP 28378793A JP H07137967 A JPH07137967 A JP H07137967A
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electric motor
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エレベーター扉の開閉中に速度検出器が故障
した場合、いたずら、ごみ詰まり等と誤ることなく、確
実に故障と判定できるようにする。 【構成】 扉駆動用の電動機が所定値A以上の回転速度
で回転していた状態から、曲線(14B)に示すように瞬時
にして回転速度が零になり、かつその状態が所定時間t
経続すると、速度検出器の故障と判定する。曲線(14C)
に示すような場合は、乗客のいたずら等の人的行為、扉
の敷居のごみ詰まりと判断して、速度検出器の故障とは
判定しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エレベーターの扉を
開閉制御する装置、特にその故障の誤検出防止に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図4及び図5は、従来のエレベーター扉
の開閉制御装置を示す図で、図4はブロック線図、図5
は通常戸閉時の動作波形図である。
【0003】図4において、(1)は電源、(2)は電源(1)
に接続されゲート信号発生回路(3)により駆動されるパ
ワー回路、(4)はパワー回路(2)に接続され扉を駆動する
電動機、(5)は電動機(4)の回転速度に対応するパルスを
出力する速度検出器、(6)はエレベーターを制御する制
御盤、(7)は扉制御装置で、CPU(7A)、ROM(7B)、
RAM(7C)、パルスカウントユニット(7D)、入出力ポー
ト(7E)、及びPWM(パルス幅変調)ユニット(7F)を有
している。
【0004】なお、パルスカウントユニット(7D)は速度
検出器(5)に、入出力ポート(7E)はエレベーター制御盤
(6)に、PWMユニット(7F)はゲート信号発生回路(3)に
それぞれ接続されている。
【0005】従来のエレベーター扉の開閉制御装置は上
記のように構成され、エレベーター制御盤(6)から戸開
指令又は戸閉指令が発生すると、入出力ポート(7E)に入
力され、この指令に対応してROM(7B)から図5(A)に
示す速度指令値(11)がCPU(7A)に読み込まれる。この
速度指令値(11)は、速度検出器(5)からのパルス出力を
パルスカウントユニット(7D)によりカウントし、そのカ
ウント値をCPU(7A)が読み込んで扉の位置を演算し、
その位置に相当するROM(7B)から読み出して出力する
ようにしている。
【0006】CPU(7A)は読み出した速度指令値(11)に
基づいて、電動機(4)の回転に必要とされる図5(B)に示
すトルク指令値(12A)を演算する。このトルク指令値(12
A)は、図5(B)に示すトルク制限値(13)を超えないよう
に制御される。そして、演算されたトルク指令値(12A)
はPWMユニット(7F)へ送られ、ここでゲート信号に変
換されて、ゲート信号発生回路(3)に送出される。
【0007】ゲート信号発生回路(3)はゲート信号を出
力してパワー回路(2)を駆動して電動機(4)を回転させ
る。電動機(4)が回転すると、速度検出器(5)も回転し、
その出力がカウントされ、そのカウント値をもとにCP
U(7A)が、上述したように扉の位置及び図5(A)に示す
電動機(4)の回転速度(14A)を演算し、電動機(4)の回転
速度(14A)が速度指令値(11)に追従するように速度制御
される。
【0008】一方、上記のようなエレベーター扉の開閉
制御装置には、速度検出器(5)の故障検出ができるよう
にすることが必要である。そこで、例えば特開平3−1
3487号公報では、速度指令値(11)が設定値以上で、
かつ電動機(4)の回転速度(14A)が零である状態が所定時
間継続し、更に扉の減速開始位置スイッチの動作状況に
より、速度検出器(5)の故障を判断して故障信号を発生
した後に、電動機(4)の印加電圧が零になるように制御
して、扉を停止させるようにすることが提案されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のエ
レベーター扉の開閉制御装置では、速度指令値(11)が設
定値以上で、電動機(4)の回転速度(14A)が零である状態
が所定時間継続したとき速度検出器(5)の故障と判断し
て扉を停止させるようにしている。しかし、速度指令値
(11)が設定値以上出力されていても、実際の扉開閉力が
弱い場合には、いたずら等の人的行為、扉の敷居のごみ
詰まりなどにより扉が止められ、電動機(4)の回転速度
(14A)が零になることが起こる。
【0010】そのため、速度検出器(5)の故障と誤検出
され、扉を停止させてエレベーターを起動不能にさせる
ことにより、運転効率を悪化させるという問題点があ
る。
【0011】この発明は上記問題点を解消するためにな
されたもので、速度検出器の故障を誤検出することな
く、確実に故障検出して、エレベーターの運転効率の悪
化を防止できるようにしたエレベーター扉の開閉制御装
置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明に
係るエレベーター扉の開閉制御装置は、扉を開閉駆動す
る電動機が所定値以上の回転速度で回転していた状態か
ら瞬時にして回転速度が零となり、かつその状態が一定
時間以上継続したとき動作する故障判定手段を備えたも
のである。
【0013】また、第2の発明に係るエレベーター扉の
開閉制御装置は、扉を開閉駆動する電動機へのトルク指
令値の変化量が所定値以上となり、かつそのトルク指令
値が所定のトルク制限値以上になり、かつその状態が一
定時間以上継続したとき動作する故障判定手段を備えた
ものである。
【0014】また、第3の発明に係るエレベーター扉の
開閉制御装置は、第1及び第2の発明において、故障判
定手段が動作すると回転速度を速度指令値に追従させる
制御を中止し、所定のトルク指令値により電動機を駆動
させる強制駆動手段を備えたものである。
【0015】
【作用】この発明の第1の発明においては、電動機が所
定値以上の回転速度で回転していた状態から瞬時にして
回転速度が零となり、かつその状態が一定時間以上継続
したとき、第2の発明においては、トルク指令値の変化
量が所定値以上となり、かつその状態が一定時間以上継
続したとき、故障と判定するようにしたため、戸開開始
時、戸閉開始時などに、乗客のいたずら、ごみ詰まりな
どで扉が拘束されても速度検出器の故障と誤検出される
ことはない。
【0016】また、第3の発明においては、速度検出器
の故障と判定されると速度帰還制御を中止し、所定のト
ルク指令値により電動機を駆動させるようにしたため、
扉は強制的に開閉される。
【0017】
【実施例】
実施例1.図1及び図2はこの発明の第1の発明の一実
施例を示す図で、図1は動作波形図、図2は動作フロー
チャートであり、従来装置と同様の部分は同一符号で示
す。なお、図4は実施例1に共用する。
【0018】図4に示すように構成されたエレベーター
扉の開閉制御装置において、戸開閉動作中に図1(A)に
示すように電動機(4)の回転速度(14A)が速度検出器(5)
によってパルス化してパルスカウントユニット(7D)に送
られる。パルスカウントユニット(7D)はパルスをカウン
トし、そのカウント値をCPU(7A)へ送る。CPU(7A)
では現在の扉の状況が、電動機(4)の回転速度(14A)が所
定値以上の状態から瞬時にして零となり、これが一定時
間継続したかを判定する。その結果、これらの条件に適
合すると判定された場合に、速度検出器(5)の故障と判
定して故障信号を発生する。
【0019】次に、上記動作を図2を参照して説明す
る。なお、このフローチャートのプログラムはROM(7
B)に格納されている。まず、ステップS1で前回の回転
速度をV1に、前前回の回転速度をV2に退避させ、今
回の回転速度をVに入れる。次に、ステップS2で今回
の回転速度Vが零かを判断し、零ならステップS3へ、
それ以外ならステップS6へ進む。ステップS3では検
出カウンタtが零であるか、すなわちタイムカウント中
かを判断し、カウント中ならステップS5へ、そうでな
ければステップS4へ進む。
【0020】ステップS4では、ステップS1で退避さ
せておいた前前回の回転速度V2が所定値A(いたず
ら、ごみ詰まり等によって瞬時に回転速度が零にならな
い速度)以上であるかを判断し、所定値A以上であれば
ステップS5へ進み、所定値Aよりも小さければステッ
プS6へ進む。すなわち、図1(A)の回転速度(14B)のよ
うに、時刻Yから瞬時にして零となった場合は異常と判
断して、ステップS5で検出カウンタtに1を加え、図
1(A)の回転速度(14C)のように、瞬時にして零とならな
かった場合は、異常でないと判断してステップS6で検
出カウンタtをリセットする。
【0021】ステップS5でカウントアップすると、ス
テップS7で検出カウンタtが所定回数nに等しいか、
すなわち異常検出から一定時間が経過したかを判断す
る。経過したと判断すると、ステップS8で故障フラグ
をセットし、故障信号を出力して電動機(4)を停止させ
る。また、ステップS6で検出カウンタをクリアした後
や、ステップS7で一定時間経過していないと判断した
場合は、毎回ステップS9で故障フラグをリセットす
る。
【0022】実施例2.図3はこの発明の第2の発明の
一実施例を示す動作フローチャートであり、図2と同様
の部分は同一符号で示す。なお、図1及び図4は実施例
2にも共用する。
【0023】戸開閉動作中にCPU(7A)ではROM(7B)
から読み出した速度指令値(11)に基づいて、図5(B)に
示すように、電動機(4)の回転に必要なトルク指令値(12
A)を算出する。算出されたトルク指令値(12A)の変化量
が急に大きくなり、図1(B)に示すようにトルク指令値
(12B)がトルク制限値(13)以上になり、この状態が一定
時間以上継続したと判断すると、速度検出器(5)の故障
と見なし、故障信号を発生する。
【0024】上記動作を図3を参照して説明する。な
お、このフローチャートのプログラムはROM(7B)に格
納されている。ステップS11で前回のトルク指令値を
T1に、前前回のトルク指令値をT2に退避させ、今回
のトルク指令値をTに入れる。次に、ステップS12で
今回のトルク指令値Tがトルク制限値L以上かを判断
し、トルク制限値L以上ならステップS13へ進み、ト
ルク制限値Lよりも小さければステップS6へ進む。
【0025】ステップS13では検出カウンタtが零で
あるか、すなわち、タイムカウント中であるかを判断
し、カウント中ならステップS5へ、そうでなければス
テップS14へ進む。ステップS14では急にトルク指
令値が大きな値になったのかを知るために、今回のトル
ク指令値Tと前前回のトルク指令値T2との差をxに入
れ、ステップS15で差xが所定トルク変化量B以上か
を判断し、所定トルク変化量B以上ならステップS5
へ、所定トルク変化量B未満ならステップS6へ進む。
【0026】ここで、図1(B)の(12C)はいたずら又はご
み詰まり時のトルク指令値、Mは速度検出器(5)故障時
のトルク変化量、Nはいたずら又はごみ詰まり時のトル
ク変化量を示す。以下のステップS5〜S9は図1と同
様であり、異常検出から一定時間が経過すれば、ステッ
プS8で故障フラグがセットされ、故障信号を出力して
電動機(4)を停止させる。
【0027】実施例3.この実施例は、実施例1及び実
施例2において、速度検出器(5)の故障を検出したと
き、現在の扉の速度・位置ともに正常な値ではないた
め、CPU(7A)はそれまで実施していた速度帰還制御を
中止し、所定のトルク指令値で電動機(4)を駆動するも
のである。
【0028】すなわち、故障検出時の所定のトルク指令
値(図示しない)をROM(7B)から読み込み、そのトル
ク指令値により電動機(4)を駆動して扉を開閉させる。
所定のトルク指令値は、あらかじめROM(7B)に格納さ
れており、速度検出器(5)が正常でないため、速度指令
値(11)を発生させても、正確な制御が期待できないと
き、戸開閉時に人が挾まれても支障がない値に設定され
ている。
【0029】上記動作を更に具体的に説明する。速度検
出器(5)が故障し、CPU(7A)が故障判断処理すると、
故障フラグがセットされる。CPU(7A)は故障フラグを
検出して故障直前まで実施していた速度帰還処理を中止
し、故障検出時処理に変更する。故障検出時処理では、
まず故障検出時用トルク指令値をROM(7B)から読み込
む。
【0030】CPU(7A)は読み込んだトルク指令値をも
とに、電動機(4)の回転に必要なトルク指令値をPWM
ユニット(7F)によりゲート信号発生回路(3)へ出力す
る。ここで、ゲート信号に変換され、ゲート信号発生回
路(3)の出力によりパワー回路(2)が駆動されて電動機
(4)を回転させる。そして、故障検出時用トルク指令値
による戸開閉動作は、通常の戸開閉動作と比較して、扉
の動きは不円滑になるため、異常が発見されやすく、保
守・点検に便である。それまで、このような処理が繰り
返される。
【0031】
【発明の効果】以上説明したとおりこの発明の第1の発
明では、電動機が所定値以上の回転速度で回転していた
状態から瞬時にして回転速度が零となり、かつその状態
が一定時間以上継続したとき、第2の発明では、トルク
指令値の変化量が所定値以上となり、かつその状態が一
定時間以上継続したとき、故障と判定するようにしたの
で、戸開開始時、戸閉開始時などに、乗客のいたずら、
ごみ詰まりなどで扉が拘束されても速度検出器の故障と
誤検出されることなく、速度検出器の故障を確実に検出
できる効果がある。
【0016】また、第3の発明では、故障と判定される
と速度帰還制御を中止し、所定のトルク指令値により電
動機を駆動させるようにしたので、扉は強制的に開閉さ
れ、エレベーターを停止させることがなく、運転効率を
向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す動作波形図。
【図2】図1の動作フローチャート。
【図3】この発明の実施例2を示す動作フローチャー
ト。
【図4】この発明及び従来のエレベーター扉の開閉制御
装置を示すブロック線図。
【図5】図4による通常戸閉時の動作波形図。
【符号の説明】
4 電動機 5 速度検出器 11 速度指令値 12B,12C トルク指令値 13 トルク制限値 14A〜14C 回転速度
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 エレベーター扉の開閉制御装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エレベーターの扉を
開閉制御する装置、特にその故障の誤検出防止に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図4及び図5は、従来のエレベーター扉
の開閉制御装置を示す図で、図4はブロック線図、図5
は通常戸閉時の動作波形図である。
【0003】図4において、(1)は電源、(2)は電源(1)
に接続されゲート信号発生回路(3)により駆動されるパ
ワー回路、(4)はパワー回路(2)に接続され扉を駆動する
電動機、(5)は電動機(4)の回転速度に対応するパルスを
出力する速度検出器、(6)はエレベーターを制御する制
御盤、(7)は扉制御装置で、CPU(7A)、ROM(7B)、
RAM(7C)、パルスカウントユニット(7D)、入出力ポー
ト(7E)、及びPWM(パルス幅変調)ユニット(7F)を有
している。
【0004】なお、パルスカウントユニット(7D)は速度
検出器(5)に、入出力ポート(7E)はエレベーター制御盤
(6)に、PWMユニット(7F)はゲート信号発生回路(3)に
それぞれ接続されている。
【0005】従来のエレベーター扉の開閉制御装置は上
記のように構成され、エレベーター制御盤(6)から戸開
指令又は戸閉指令が発生すると、入出力ポート(7E)に入
力され、この指令に対応してROM(7B)から図5(A)に
示す速度指令値(11)がCPU(7A)に読み込まれる。この
速度指令値(11)は、速度検出器(5)からのパルス出力を
パルスカウントユニット(7D)によりカウントし、そのカ
ウント値をCPU(7A)が読み込んで扉の位置を演算し、
その位置に相当する値をROM(7B)から読み出して出力
するようにしている。
【0006】CPU(7A)は読み出した速度指令値(11)に
基づいて、電動機(4)の回転に必要とされる図5(B)に示
すトルク指令値(12A)を演算する。このトルク指令値(12
A)は、図5(B)に示すトルク制限値(13)を超えないよう
に制御される。そして、演算されたトルク指令値(12A)
はPWMユニット(7F)へ送られ、ここでゲート信号に変
換されて、ゲート信号発生回路(3)に送出される。
【0007】ゲート信号発生回路(3)はゲート信号を出
力してパワー回路(2)を駆動して電動機(4)を回転させ
る。電動機(4)が回転すると、速度検出器(5)も回転し、
その出力がカウントされ、そのカウント値をもとにCP
U(7A)が、上述したように扉の位置及び図5(A)に示す
電動機(4)の回転速度(14A)を演算し、電動機(4)の回転
速度(14A)が速度指令値(11)に追従するように速度制御
される。
【0008】一方、上記のようなエレベーター扉の開閉
制御装置には、速度検出器(5)の故障検出ができるよう
にすることが必要である。そこで、例えば特開平3−1
3487号公報では、速度指令値(11)が設定値以上で、
かつ電動機(4)の回転速度(14A)が零である状態が所定時
間継続し、更に扉の減速開始位置スイッチの動作状況に
より、速度検出器(5)の故障を判断して故障信号を発生
した後に、電動機(4)の印加電圧が零になるように制御
して、扉を停止させるようにすることが提案されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のエ
レベーター扉の開閉制御装置では、速度指令値(11)が設
定値以上で、電動機(4)の回転速度(14A)が零である状態
が所定時間継続したとき速度検出器(5)の故障と判断し
て扉を停止させるようにしている。しかし、速度指令値
(11)が設定値以上出力されていても、実際の扉開閉力が
弱い場合には、いたずら等の人的行為、扉の敷居のごみ
詰まりなどにより扉が止められ、電動機(4)の回転速度
(14A)が零になることが起こる。
【0010】そのため、速度検出器(5)の故障と誤検出
され、扉を停止させてエレベーターを起動不能にさせる
ことにより、運転効率を悪化させるという問題点があ
る。
【0011】この発明は上記問題点を解消するためにな
されたもので、速度検出器の故障を誤検出することな
く、確実に故障検出して、エレベーターの運転効率の悪
化を防止できるようにしたエレベーター扉の開閉制御装
置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明に
係るエレベーター扉の開閉制御装置は、扉を開閉駆動す
る電動機が所定値以上の回転速度で回転していた状態か
ら瞬時にして回転速度が零となり、かつその状態が一定
時間以上継続したとき動作する故障判定手段を備えたも
のである。
【0013】また、第2の発明に係るエレベーター扉の
開閉制御装置は、扉を開閉駆動する電動機へのトルク指
令値の変化量が所定値以上となり、かつそのトルク指令
値が所定のトルク制限値以上になり、かつその状態が一
定時間以上継続したとき動作する故障判定手段を備えた
ものである。
【0014】また、第3の発明に係るエレベーター扉の
開閉制御装置は、第1及び第2の発明において、故障判
定手段が動作すると回転速度を速度指令値に追従させる
制御を中止し、所定のトルク指令値により電動機を駆動
させる強制駆動手段を備えたものである。
【0015】
【作用】この発明の第1の発明においては、電動機が所
定値以上の回転速度で回転していた状態から瞬時にして
回転速度が零となり、かつその状態が一定時間以上継続
したとき、第2の発明においては、トルク指令値の変化
量が所定値以上となり、かつそのトルク指令値が所定の
トルク制限値以上になり、かつその状態が一定時間以上
継続したとき、故障と判定するようにしたため、戸開開
始時、戸閉開始時などに、乗客のいたずら、ごみ詰まり
などで扉が拘束されても速度検出器の故障と誤検出され
ることはない。
【0016】また、第3の発明においては、速度検出器
の故障と判定されると速度帰還制御を中止し、所定のト
ルク指令値により電動機を駆動させるようにしたため、
扉は強制的に開閉される。
【0017】
【実施例】 実施例1.図1及び図2はこの発明の第1の発明の一実
施例を示す図で、図1は動作波形図、図2は動作フロー
チャートであり、従来装置と同様の部分は同一符号で示
す。なお、図4は実施例1に共用する。
【0018】図4に示すように構成されたエレベーター
扉の開閉制御装置において、戸開閉動作中に図1(A)に
示すように電動機(4)の回転速度(14A)が速度検出器(5)
によってパルス化してパルスカウントユニット(7D)に送
られる。パルスカウントユニット(7D)はパルスをカウン
トし、そのカウント値をCPU(7A)へ送る。CPU(7A)
では現在の扉の状況が、電動機(4)の回転速度(14A)が所
定値以上の状態から瞬時にして零となり、これが一定時
間継続したかを判定する。その結果、これらの条件に適
合すると判定された場合に、速度検出器(5)の故障と判
定して故障信号を発生する。
【0019】次に、上記動作を図2を参照して説明す
る。なお、このフローチャートのプログラムはROM(7
B)に格納されている。まず、ステップS1で前回の回転
速度をV1に、前前回の回転速度をV2に退避させ、今
回の回転速度をVに入れる。次に、ステップS2で今回
の回転速度Vが零かを判断し、零ならステップS3へ、
それ以外ならステップS6へ進む。ステップS3では検
出カウンタtが零であるか、すなわちタイムカウント中
かを判断し、カウント中ならステップS5へ、そうでな
ければステップS4へ進む。
【0020】ステップS4では、ステップS1で退避さ
せておいた前前回の回転速度V2が所定値A(いたず
ら、ごみ詰まり等によって瞬時に回転速度が零にならな
い速度)以上であるかを判断し、所定値A以上であれば
ステップS5へ進み、所定値Aよりも小さければステッ
プS6へ進む。すなわち、図1(A)の回転速度(14B)のよ
うに、時刻Yから瞬時にして零となった場合は異常と判
断して、ステップS5で検出カウンタtに1を加え、図
1(A)の回転速度(14C)のように、瞬時にして零とならな
かった場合は、異常でないと判断してステップS6で検
出カウンタtをリセットする。
【0021】ステップS5でカウントアップすると、ス
テップS7で検出カウンタtが所定回数nに等しいか、
すなわち異常検出から一定時間が経過したかを判断す
る。経過したと判断すると、ステップS8で故障フラグ
をセットし、故障信号を出力して電動機(4)を停止させ
る。また、ステップS6で検出カウンタをクリアした後
や、ステップS7で一定時間経過していないと判断した
場合は、毎回ステップS9で故障フラグをリセットす
る。
【0022】実施例2.図3はこの発明の第2の発明の
一実施例を示す動作フローチャートであり、図2と同様
の部分は同一符号で示す。なお、図1及び図4は実施例
2にも共用する。
【0023】戸開閉動作中にCPU(7A)ではROM(7B)
から読み出した速度指令値(11)に基づいて、図5(B)に
示すように、電動機(4)の回転に必要なトルク指令値(12
A)を算出する。算出されたトルク指令値(12A)の変化量
が急に大きくなり、図1(B)に示すようにトルク指令値
(12B)がトルク制限値(13)以上になり、この状態が一定
時間以上継続したと判断すると、速度検出器(5)の故障
と見なし、故障信号を発生する。
【0024】上記動作を図3を参照して説明する。な
お、このフローチャートのプログラムはROM(7B)に格
納されている。ステップS11で前回のトルク指令値を
T1に、前前回のトルク指令値をT2に退避させ、今回
のトルク指令値をTに入れる。次に、ステップS12で
今回のトルク指令値Tがトルク制限値L以上かを判断
し、トルク制限値L以上ならステップS13へ進み、ト
ルク制限値Lよりも小さければステップS6へ進む。
【0025】ステップS13では検出カウンタtが零で
あるか、すなわち、タイムカウント中であるかを判断
し、カウント中ならステップS5へ、そうでなければス
テップS14へ進む。ステップS14では急にトルク指
令値が大きな値になったのかを知るために、今回のトル
ク指令値Tと前前回のトルク指令値T2との差をxに入
れ、ステップS15で差xが所定トルク変化量以上か
を判断し、所定トルク変化量以上ならステップS5
へ、所定トルク変化量未満ならステップS6へ進む。
【0026】ここで、図1(B)の(12C)はいたずら又はご
み詰まり時のトルク指令値、Mは速度検出器(5)故障時
のトルク指令値の変化量、Nはいたずら又はごみ詰まり
時のトルク指令値の変化量を示す。以下のステップS5
〜S9は図1と同様であり、異常検出から一定時間が経
過すれば、ステップS8で故障フラグがセットされ、故
障信号を出力して電動機(4)を停止させる。
【0027】実施例3.この実施例は、実施例1及び実
施例2において、速度検出器(5)の故障を検出したと
き、現在の扉の速度・位置ともに正常な値ではないた
め、CPU(7A)はそれまで実施していた速度帰還制御を
中止し、所定のトルク指令値で電動機(4)を駆動するも
のである。
【0028】すなわち、故障検出時の所定のトルク指令
値(図示しない)をROM(7B)から読み込み、そのトル
ク指令値により電動機(4)を駆動して扉を開閉させる。
所定のトルク指令値は、あらかじめROM(7B)に格納さ
れており、速度検出器(5)が正常でないため、速度指令
値(11)を発生させても、正確な制御が期待できないと
き、戸開閉時に人が挾まれても支障がない値に設定され
ている。
【0029】上記動作を更に具体的に説明する。速度検
出器(5)が故障し、CPU(7A)が故障判断処理すると、
故障フラグがセットされる。CPU(7A)は故障フラグを
検出して故障直前まで実施していた速度帰還処理を中止
し、故障検出時処理に変更する。故障検出時処理では、
まず故障検出時用トルク指令値をROM(7B)から読み込
む。
【0030】CPU(7A)は読み込んだトルク指令値をも
とに、電動機(4)の回転に必要なトルク指令値をPWM
ユニット(7F)によりゲート信号発生回路(3)へ出力す
る。ここで、ゲート信号に変換され、ゲート信号発生回
路(3)の出力によりパワー回路(2)が駆動されて電動機
(4)を回転させる。そして、故障検出時用トルク指令値
による戸開閉動作は、通常の戸開閉動作と比較して、扉
の動きは不円滑になるため、異常が発見されやすく、保
守・点検に便である。それまで、このような処理が繰り
返される。
【0031】
【発明の効果】以上説明したとおりこの発明の第1の発
明では、電動機が所定値以上の回転速度で回転していた
状態から瞬時にして回転速度が零となり、かつその状態
が一定時間以上継続したとき、第2の発明では、トルク
指令値の変化量が所定値以上となり、かつそのトルク指
令値が所定のトルク制限値以上になり、かつその状態が
一定時間以上継続したとき、故障と判定するようにした
ので、戸開開始時、戸閉開始時などに、乗客のいたず
ら、ごみ詰まりなどで扉が拘束されても速度検出器の故
障と誤検出されることなく、速度検出器の故障を確実に
検出できる効果がある。
【0032】また、第3の発明では、故障と判定される
と速度帰還制御を中止し、所定のトルク指令値により電
動機を駆動させるようにしたので、扉は強制的に開閉さ
れ、エレベーターを停止させることがなく、運転効率を
向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明の実施例1を示す動作波形図、
(B)は実施例2を示す動作波形図
【図2】この発明の実施例1を示す動作フローチャー
ト。
【図3】この発明の実施例2を示す動作フローチャー
ト。
【図4】この発明及び従来のエレベーター扉の開閉制御
装置を示すブロック線図。
【図5】図4による通常戸閉時の動作波形図。
【符号の説明】 4 電動機 5 速度検出器 11 速度指令値 12B,12C トルク指令値 13 トルク制限値 14A〜14C 回転速度
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扉を開閉駆動する電動機の回転速度を検
    出して上記扉の位置を検出し、この位置に基づいた速度
    指令値を発生させ、上記回転速度を上記速度指令値に追
    従するようにトルク指令値を出力して上記扉を開閉させ
    る扉の開閉制御装置において、上記電動機が所定値以上
    の回転速度で回転していた状態から瞬時にして上記回転
    速度が零となり、かつその状態が一定時間以上継続した
    とき動作する故障判定手段を備えたことを特徴とするエ
    レベーター扉の開閉制御装置。
  2. 【請求項2】 扉を開閉駆動する電動機の回転速度を検
    出して上記扉の位置を検出し、この位置に基づいた速度
    指令値を発生させ、上記回転速度を上記速度指令値に追
    従するようにトルク指令値を出力して上記扉を開閉させ
    る扉の開閉制御装置において、上記トルク指令値の変化
    量が所定値以上となり、かつその状態が一定時間以上継
    続したとき動作する故障判定手段を備えたことを特徴と
    するエレベーター扉の開閉制御装置。
  3. 【請求項3】 故障判定手段が動作すると回転速度を速
    度指令値に追従させる制御を中止し、所定のトルク指令
    値により電動機を駆動する強制駆動手段を備えたことを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載のエレベーター扉
    の開閉制御装置。
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