以下、本発明の一実施形態に係るパチンコ機について図1〜20を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るパチンコ機Pは、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠1と、機枠1に開き戸状に開閉自在に取り付けられた前面枠2と、前面枠2の前面に開き戸状に開閉自在に取り付けられ、中央に大きなガラス窓3aが形成されたガラス扉3と、前面枠2の下部に開き戸状に開閉自在に設けられ、遊技球を収容する受皿5を有する前面ボード4と、この前面ボード4から前方に突出して取り付けられたハンドル6とを備えている。ガラス扉4の上部にはスピーカ7が左右に1個ずつ取り付けられている。
図2に示すように、前面枠2の内側には、遊技盤30が収容されている。この遊技盤30の前面には、遊技領域31が形成されている。この遊技領域31は遊技球を滑走させるガイドレール32と遊技球規制レール33によって略円形に区画形成されている。遊技領域31全体は前出のガラス窓3aを通じて見ることができるようになっている。また、遊技盤30の下方には、打撃槌により遊技球を打撃して発射する発射装置10が設けられている。この発射装置10には受皿5から遊技球が1個ずつ供給されるようになっている。発射装置10に遊技球が供給された状態でハンドル6が回動されると、発射装置9はハンドル6の回動量に応じた発射強度で遊技球をガイドレール32に向かって打ち出し、これにより遊技球はガイドレール32を通じて遊技領域31に導かれる。
遊技領域31内には、特別図柄表示装置40、普通図柄表示装置41、演出図柄表示装置50を見せる視認窓50a、ステージ51、始動入賞口(始動口)60、電動チューリップ61、スルーチャッカ62、アタッカー装置63、一般入賞口64、アウト口65他、遊技釘(図示省略)、風車(図示省略)が設けられている。
特別図柄表示装置40は、始動入賞口60に遊技球が入賞することを契機に行われた特別図柄に係る電子抽選の結果を表示するものであって、より具体的には、その電子抽選の結果を、特別図柄を変動させた後に停止させるといった態様で表示するものである。本実施形態において特別図柄表示装置40は7セグメント表示器であり、演出図柄表示装置50を見ている遊技者の視界に同時に入らないようにするために、遊技領域31の右下部分に演出図柄表示装置50から離れて設けられている。
視認窓50aは遊技盤3の略中央部に設けられており、この視認窓50aの後方に演出図柄表示装置50が設けられている。この演出図柄表示装置50は、始動入賞口60に遊技球が入賞することを契機に行われた特別図柄に係る電子抽選の結果に基づいて所定の演出態様を表示するものである。本実施形態において演出図柄表示装置50は液晶表示装置である。この演出図柄表示装置50には、所定の演出態様の一部として、特別図柄表示装置17に変動表示される特別図柄と同期するよう演出図柄(ダミー図柄)が変動表示され、特別図柄に係る電子抽選の結果が大当たりとなった場合には、例えば同一の演出図柄が揃って停止するようになっている。
スルーチャッカ62は遊技球が通過可能なゲート構造を成したものであり、その内部には遊技球が通過したことを検知する磁気センサタイプのスルーチャッカ検知センサ91(図4に示す)が内蔵されている。また、このスルーチャッカ62を遊技球が通過したことを契機に普通図柄に係る電子抽選が行われると、その電子抽選の結果が普通図柄表示装置41によって表示されるようになっている。この普通図柄表示装置41は特別図柄表示装置40の隣に設けられている。本実施形態において普通図柄表示装置41は2個のLEDランプで構成されており、普通図柄に係る電子抽選の当たり時には2個のLEDランプのうちの予め決められた一方が点灯し、ハズレ時には2個のLEDランプのうちの他方が点灯するようになっている。
電動チューリップ61は、始動入賞口と、この始動入賞口の左右両側方に設けられ遊技盤30の前面に直交する軸を中心に回動する1対の羽根部材とを有する。それらの羽根部材はソレノイドにより駆動されて互いに離れる方向に回動し、これにより電動チューリップ61は始動入賞口に遊技球を受け入れる状態となる。
ステージ51は演出図柄表示装置50の視認窓50aの下方に広がっており、ステージ51に載った遊技球が転動しながら一時的に滞在するよう形成された構造物である。このステージ51の中央には溝が形成されており、この溝の真下に始動入賞口60が位置している。つまり、その溝から落下した遊技球は、高い確率で始動入賞口60へと導かれるようになっている。
アタッカー装置63は、大当たり遊技時に所定回数開放される装置である。このアタッカー装置63が開放した状態は大入賞口63aに遊技球を受け入れる状態である。パチンコ機Pは、大入賞口63aへの遊技球の入賞に伴い所定個数の賞球を遊技者に払い出すようになっている。
大入賞口63aだけでなく、始動入賞口60、電動チューリップ61の始動入賞口、一般入賞口64に遊技球が入賞した場合も、賞球が遊技者に払い出される。払い出された賞球は、前面ボード4の受皿5に収容されるようになっている。始動入賞口60、電動チューリップ61の始動口、一般入賞口64のいずれにも入賞しなかった遊技球は、アウト口65から回収されるようになっている。
図3に示すように、このパチンコ機Pの背面側には、主制御処理部100と、副制御処理部である演出制御処理部200、特別図柄制御処理部300、普通図柄制御処理部400、ランプ制御処理部500および払出制御処理部600とが、遊技盤3の裏面等に支持部材等を介して設けられている。発射制御処理部700と賞球払出装置601も、パチンコ機Pの背面側に設けられている。主制御処理部100、演出制御処理部200、特別図柄制御処理部300、普通図柄制御処理部400、ランプ制御処理部500、払出制御処理部600、発射制御処理部700はいずれも、CPU(Central Processing Unit)、予め定められた制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)、CPUにより行われる情報処理作業の記憶領域としてのRAM(Random Access Memory)等を備えたものであって、CPUでROMに格納された制御プログラムを実行することにより、パチンコ機Pの遊技および演出に関する種々の処理を行うようになっている。
スルーチャッカ62にスルーチャッカ検知センサ91が設けられていることは既に述べた。始動入賞口60、一般入賞口64、大入賞口63aのそれぞれの内部にも、図4に示すように、遊技球の通過を検知する検知センサ、すなわち始動口検知センサ90、大入賞口検知センサ92、一般入賞口検知センサ93のそれぞれが設けられている。これら始動口検知センサ90、大入賞口検知センサ92、一般入賞口検知センサ93は、遊技球の検知に伴い検知信号(電気信号)を出力するようになっており、それらの電気信号は主制御処理部100に入力されるようになっている。
主制御処理部100は、制御プログラムにより設定された手段として、特別図柄用電子抽選手段110を備えている。この特別図柄用電子抽選手段110は、始動入賞口60に遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る電子抽選を行うものである。より具体的には、特別図柄用電子抽選手段110は、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成する特別図柄用乱数発生手段111と、始動入賞口60に遊技球が入賞したことを契機に、すなわち始動口検知センサ90からの検知信号が主制御処理部100に入力されたタイミングで、特別図柄用乱数発生手段111により発生された特別図柄用乱数を1個取得(ラッチ)する特別図柄用乱数取得手段112と、この特別図柄用乱数取得手段112により取得された特別図柄用乱数が大当たりであるか否かを、主制御処理部100のROMに記憶された特別図柄用乱数当否判定テーブル113aを参照して決定する特別図柄用乱数当否判定手段113と、特別図柄の変動中に特別図柄用乱数取得手段112が特別図柄用乱数を取得した場合に、その特別図柄用乱数を保留球乱数として最大4個まで主制御処理部100のRAMに記憶させる特別図柄用保留球乱数記憶手段114とを備えている。特別図柄用乱数当否判定テーブル113aには、当選確率の低い低確率判定テーブルと、この低確率判定テーブルよりも当選確率の高い高確率判定テーブルの2種類があり、通常モードでは低確率判定テーブルが参照されて特別図柄用乱数の当否が判定され、確率変動モードでは高確率判定テーブルが参照されて特別図柄用乱数の当否が判定されるようになっている。
主制御処理部100はさらに、制御プログラムにより設定された手段として、特別図柄決定手段120を備えている。この特別図柄決定手段120は、この特別図柄用電子抽選手段110による抽選の結果に基づき特別図柄を決定するものである。この特別図柄決定手段120も制御プログラムにより設定されたものである。
主制御処理部100はさらに、特別図柄制御処理部300により行われる特別図柄の変動パターン、および演出制御処理部200により行われる演出の内容を決定するための変動パターンコマンドA〜Y(図6に示す)を、電子抽選により決定する変動パターンコマンド抽選手段130を備えている。この変動パターンコマンド抽選手段130も制御プログラムにより設定されたものである。この変動パターンコマンド抽選手段130は、変動パターンコマンドの電子抽選に用いる変動パターン用乱数(本実施形態において変動パターン用乱数は0〜9999の整数)を発生させる変動パターン用乱数発生手段131と、この変動パターン用乱数発生手段131により発生された変動パターン用乱数のうち1個を、始動入賞口60に遊技球が入賞したことを契機に取得する変動パターン用乱数取得手段132と、変動パターン用乱数と変動パターンコマンドとが対応付けられた複数種類のコマンドテーブル133a(詳細を後述する)と、変動パターン用乱数取得手段132により取得された変動パターン用乱数に対応付けられた変動パターンコマンドを、複数種類のコマンドテーブル133a中から選択する変動パターンコマンド選択手段133とを備えている。コマンドテーブル133aは主制御処理部100のROMに記憶されたものである。
主制御処理部100はさらに、遊技モード移行制御手段150を備えている。この遊技モード移行制御手段150は、通常の遊技状態である通常モードと、この通常モードよりも特別図柄用電子抽選手段110による抽選の結果が大当たりとなる確率が高い遊技状態である確率変動モードとの間で遊技モードの移行を行うものである。この遊技モード移行制御手段も制御プログラムにより設定されたものである。
この遊技モード移行制御手段150はさらに、通常モードでの大当たりに伴って提供された大当り遊技の後に、その大当たり遊技を1回目として予め定めた上限回数N回(ただし、Nは自然数)の大当たり遊技が提供されるまでの遊技モードを確率変動モードに保持するように設定されている。つまり、N回の大当たり遊技が終了するまでの間、大当たり遊技が終了する度に遊技モードを確率変動モードに移行させ、N回の大当たり遊技終了後に遊技モードを通常モードに移行させるように設定されている。
本実施形態において大当たり遊技の上限回数N回は7回に設定されている。したがって、遊技モード移行制御手段150は、7回のうちの1回目の大当たり遊技終了後、2回目の大当たり遊技後、3回目の大当たり遊技後、4回目の大当たり遊技後、5回目の大当たり遊技後、6回目の大当たり遊技後の全てのときに遊技モードを確率変動モードに保持し、7回目の大当たり遊技終了後に遊技モードを通常モードに移行させることになる。
上限回数7回のうちの1回目の大当たり遊技が提供された後、残回数6回の大当たり遊技が提供されるまでの間には、6回または6回以上の特別図柄の変動表示が行われることになる。具体的には、1回目〜6回目の大当り遊技の後の全てのときにおいて、特別図柄に係る電子抽選が大当たりであった場合には、特別図柄の変動表示が6回行われることになり、特別図柄に係る電子抽選の結果がはずれることがあった場合にはそのハズレの回数を6回に加算した6回以上、特別図柄の変動表示が行われることになる。変動パターンコマンド抽選手段130は、その6回または6回以上の特別図柄の変動表示の内容である変動パターンのそれぞれを特別図柄制御処理部300に指令するために、複数種類のコマンドテーブル133a中からの変動パターンコマンドA〜Yのいずれか1個の選択を、6回または6回以上行う。
図6を上の行から参照して分かるように、変動パターンコマンドA〜YのうちA〜Rはそれぞれ、52秒,55秒,58秒,42秒,45秒,48秒,32秒,35秒,38秒,22秒,25秒,28秒,12秒,15秒,18秒,3秒,5秒,8秒の変動時間と対応付けられたものである。これらの変動時間は、図7に示すように、52秒,55秒,58秒の3種類の変動時間から構成された1番の変動時間グループ、42秒,45秒,48秒の3種類の変動時間から構成された2番の変動時間グループ、32秒,35秒,38秒の3種類の変動時間から構成された3番の変動時間グループ、22秒,25秒,28秒の3種類の変動時間から構成された4番の変動時間グループ、12秒,15秒,18秒の3種類の変動時間から構成された5番の変動時間グループ、2秒,5秒,8秒の3種類の変動時間から構成された6番の変動時間グループ、という6種類(N−1種類、N=7)にグループ分けされている。これら1番〜6番の6種類の変動時間グループはそれぞれ、残回数1回〜6回のそれぞれに対応付けられている。
また、1番〜6番の6種類の変動時間グループは、対応付けられた残回数が小さな変動時間グループほど長い3種類の変動時間から構成されている。具体的には、残回数6回に対応付けられた6番の変動時間グループは2秒,5秒,8秒という3種類の変動時間から構成されているのに対し、5回に対応付けられた5番の変動時間グループは6番の変動時間グループを構成する3種類の変動時間2秒,5秒,8秒のいずれよりも長い12秒,15秒,18秒の3種類の変動時間から構成されている。これと同様に、残回数4回に対応付けられた4番の変動時間グループは、5番の変動時間グループを構成する3種類の変動時間12秒,15秒,18秒のいずれよりも長い22秒,25秒,28秒から構成されている。残回数3回に対応付けられた3番の変動時間グループは、4番の変動時間グループを構成する3種類の変動時間22秒,25秒,28秒のいずれよりも長い32秒,35秒,38秒から構成されている。残回数2回に対応付けられた2番の変動時間グループは、3番の変動時間グループを構成する3種類の変動時間32秒,35秒,38秒のいずれよりも長い42秒,45秒,48秒から構成されている。残回数1回に対応付けられた1番の変動時間グループは、2番の変動時間グループを構成する3種類の変動時間42秒,45秒,48秒のいずれよりも長い52秒,55秒,58秒から構成されている。
複数種類のコマンドテーブル133aは、最大の残回数6回(N−1回、N=7)と同値の種類数である6種類の変動時間テーブル、すなわち、ハズレ時に使用される第1〜第6変動時間テーブル(図8〜図13に示す)を含んでいる。また、複数種類のコマンドテーブル133aは、大当たり時に使用される第7変動時間テーブル(図14に示す)も含んでいる。
図8に示すように第6変動時間テーブルは残回数6回に対応付けられたものである。図9に示すように第5変動時間テーブルは残回数5回に対応付けられたものである。図10に示すように第4変動時間テーブルは残回数4回に対応付けられたものである。図11に示すように第3変動時間テーブルは残回数3回に対応付けられたものである。図12に示すように第2変動時間テーブルは残回数2回に対応付けられたものである。図13に示すように第1変動時間テーブルは残回数1回に対応付けられたものである。つまり、第1〜第6変動時間テーブルはそれぞれ残回数1回〜6回のそれぞれに対応付けられたものである。
第1〜第6変動時間テーブルはいずれも6種類(N−1種類、N=7)の変動時間グループを有する。第1〜第6変動時間テーブルのそれぞれに有される6種類の変動時間グループは同じものである。この6種類の変動時間グループは、図8〜図13のそれぞれと図6を比較して分かるように前出の1番〜6番の変動時間グループである。
図8〜図13に示すように、第1〜第6変動時間テーブルのそれぞれにおいて、その変動時間テーブルと同じ残回数に対応付けられた変動時間グループには、この変動時間グループ以外の変動時間グループに割り当てられた全ての変動パターン用乱数の個数の合計よりも多くの変動パターン用乱数が割り当てられている。具体的には、第6変動時間テーブルと同じ残回数6回に対応付けられた6番の変動時間グループには、この6番の変動時間グループ以外の1番〜5番の変動時間グループに割り当てられた全ての変動パターン用乱数の個数の合計(1950個)よりも多くの個数(8000個)の変動パターン用乱数が割り当てられている。これと同様に、第5変動時間テーブルと同じ残回数5回に対応付けられた5番の変動時間グループには、この5番の変動時間グループ以外の1番〜4番および6番の変動時間グループに割り当てられた全ての変動パターン用乱数の個数の合計(1950個)よりも多くの個数(8000個)の変動パターン用乱数が割り当てられている。第4変動時間テーブルと同じ残回数4回に対応付けられた4番の変動時間グループには、この4番の変動時間グループ以外の1番〜3番,5番,6番の変動時間グループに割り当てられた全ての変動パターン用乱数の個数の合計(1950個)よりも多くの個数(8000個)の変動パターン用乱数が割り当てられている。第3変動時間テーブルと同じ残回数3回に対応付けられた3番の変動時間グループには、この3番の変動時間グループ以外の1番,2番,4番〜6番の変動時間グループに割り当てられた全ての変動パターン用乱数の個数の合計(1950個)よりも多くの個数(8000個)の変動パターン用乱数が割り当てられている。第2変動時間テーブルと同じ残回数2回に対応付けられた2番の変動時間グループには、この2番の変動時間グループ以外の1番,3番〜6番の変動時間グループに割り当てられた全ての変動パターン用乱数の個数の合計(1950個)よりも多くの個数(8000個)の変動パターン用乱数が割り当てられている。第1変動時間テーブルと同じ残回数1回に対応付けられた1番の変動時間グループには、この1番の変動時間グループ以外の2番〜6番の変動時間グループに割り当てられた全ての変動パターン用乱数の個数の合計(1950個)よりも多くの個数(8000個)の変動パターン用乱数が割り当てられている。
つまり、図8〜図13に示した各変動時間の選択確率と、図18に示した残回数の減少に伴う最も選択されやすい変動時間グループの推移とを見て分かるように、ハズレ時で残回数6回の場合には80%の確率(3秒が40%、5秒が20%、8秒が20%の確率)で6番の変動時間グループ中から変動時間が選択され、ハズレ時で残回数5回の場合には80%の確率(13秒が40%、15秒が20%、18秒が20%の確率)で5番の変動時間グループ中から変動時間が選択され、ハズレ時で残回数4回の場合には80%の確率(23秒が40%、25秒が20%、28秒が20%の確率)で4番の変動時間グループ中から変動時間が選択されるよう、ハズレ時で残回数3回の場合には80%(33秒が40%、35秒が20%、38秒が20%)の確率(33秒が40%、35秒が20%、38秒が20%の確率)で3番の変動時間グループ中から変動時間が選択され、ハズレ時で残回数2回の場合には80%の確率(43秒が40%、45秒が20%、48秒が20%の確率)で2番の変動時間グループ中から変動時間が選択され、ハズレ時で残回数1回の場合には80%の確率(53秒が40%、55秒が20%、58秒が20%の確率)で1番の変動時間グループ中から変動時間が選択される、というように第1〜第6変動時間テーブルは、より少ない残回数に対応する変動時間テーブルほど長い変動時間が選択されやすく作成されている。
図14に示すように、第7変動時間テーブルは残回数に関係なく残回数1回〜6回のいずれの場合にも使用されるものである。この第7変動時間テーブルにおいては、1番〜6番の変動時間グループが1番、2番、3番、4番、5番、6番の順で選択されやすくなるよう変動パターン用乱数が割り当てられている。
複数種類のコマンドテーブル133a中には、図6に示すように、前述した変動パターンコマンドA〜R以外に、変動パターンコマンドS〜Yがある。変動パターンコマンドSは、ハズレ時で残回数6回の場合にのみ選択され得る変動時間70秒と対応付けられたものであり、この変動パターンコマンドSに基づく演出により遊技者は残回数6回であることが分かるようになっている。変動パターンコマンドTは、ハズレ時で残回数5回の場合にのみ選択され得る変動時間75秒と対応付けられたものであり、この変動パターンコマンドTに基づく演出により遊技者は残回数5回であることが分かるようになっている。変動パターンコマンドUは、ハズレ時で残回数4回の場合にのみ選択され得る変動時間80秒と対応付けられたものであり、この変動パターンコマンドUに基づく演出により遊技者は残回数4回であることが分かるようになっている。変動パターンコマンドVは、ハズレ時で残回数3回の場合にのみ選択され得る変動時間85秒と対応付けられたものであり、この変動パターンコマンドVに基づく演出により遊技者は残回数3回であることが分かるようになっている。変動パターンコマンドWは、ハズレ時で残回数2回の場合にのみ選択され得る変動時間90秒と対応付けられたものであり、この変動パターンコマンドWに基づく演出により遊技者は残回数2回であることが分かるようになっている。変動パターンコマンドXは、ハズレ時で残回数1回の場合にのみ選択され得る変動時間95秒と対応付けられたものであり、この変動パターンコマンドXに基づく演出により遊技者は残回数1回であることが分かるようになっている。変動パターンコマンドYは、大当たりの場合にのみ選択され得る変動時間120秒と対応付けられたものであり、いわゆるプレミア演出を演出制御処理部200に行わせるためのものである。
これら変動パターンコマンドS〜Xが選択される確率、すなわち、それらの変動パターンのそれぞれに対応付けられた変動時間70秒、75秒、80秒、85秒、90秒、95秒のそれぞれの選択確率も図8〜図14のそれぞれに示してある。具体的に説明すると、図8に示すように変動パターンコマンドS(変動時間70秒)は、ハズレ時で残回数6回の場合に0.05%の確率で選択されるよう設定されており、これ以外のハズレ時または大当たり時には選択されないよう設定されている。図9に示すように変動パターンコマンドT(変動時間75秒)は、ハズレ時で残回数5回の場合に0.05%の確率で選択されるよう設定されており、これ以外のハズレ時または大当たり時には選択されないよう設定されている。図10に示すように変動パターンコマンドU(変動時間80秒)は、ハズレ時で残回数4回の場合に0.05%の確率で選択されるよう設定されており、これ以外のハズレ時または大当たり時には選択されないよう設定されている。図11に示すように変動パターンコマンドV(変動時85秒)は、ハズレ時で残回数3回の場合に0.05%の確率で選択されるよう設定されており、これ以外のハズレ時または大当たり時には選択されないよう設定されている。図12に示すように変動パターンコマンドW(変動時間90秒)は、ハズレ時で残回数2回の場合に0.05%の確率で選択されるよう設定されており、これ以外のハズレ時または大当たり時には選択されないよう設定されている。図13に示すように変動パターンコマンドX(変動時間95秒)は、ハズレ時で残回数1回の場合に0.05%の確率で選択されるよう設定されており、これ以外のハズレ時または大当たり時には選択されないよう設定されている。図14に示すように変動パターンコマンドY(変動時間120秒)は、大当たりの場合に0.25%の確率で選択されるよう設定されており、ハズレ時には選択されないよう設定されている。
なお、複数種類のコマンドテーブル133aは、図8〜図14に示す変動時間の選択確率が満たされるよう作成されている。例えば、これら複数種類のコマンドテーブル133aのうちの図15に示す変動パターンコマンドテーブルは、図8に示す変動時間の選択確率を満たし、かつ図6に示す変動パターンと変動時間の関係を満たすものであり、図16に示す変動パターンコマンドテーブルは、図9に示す変動時間の選択確率を満たし、かつ図6に示す変動パターンと変動時間の関係を満たすものであり、図17に示す変動パターンコマンドテーブルは、図14に示す変動時間の選択確率を満たし、かつ図6に示す変動パターンと変動時間の関係を満たすものである。図10〜図13に示す変動時間の選択確率を満たし、かつ図6に示す変動パターンと変動時間の関係を満たす変動パターンコマンドテーブルについては、図示を省略した。
変動パターンコマンド抽選手段130は、特別図柄用電子抽選手段110による電子抽選の結果がハズレであるときに、変動パターン用乱数取得手段132により取得された変動パターン用乱数に対応付けられた変動時間を、図8〜図14に示した第1〜第6変動時間テーブルのうちから選択するよう設定されたものである。言い換えると、変動パターンコマンド抽選手段130は、残回数のそれぞれに対応付けられて作成された異なる内容の第1〜第6変動時間テーブルと、これら第1〜第6変動時間テーブルのうちから変動時間を選択する変動時間選択手段としての変動パターンコマンド選択手段133とを備え、これらによって上限回数7回から大当たり遊技の提供回数を減算した残回数に基づき、特別図柄の変動時間を決定するよう設定された変動時間制御手段である。
図4に説明を戻す。主制御処理部100はさらに、特別図柄用電子抽選手段110による抽選の結果が大当たりとなった場合にアタッカー装置63のソレノイドを作動させて大当たり遊技に移行する大当たり遊技制御手段140を備えている。この大当たり遊技制御手段140も制御プログラムにより設定されたものである。この大当たり遊技制御手段140は、大当たりの種類に応じて所定のラウンド数(回数)だけアタッカー装置63の開閉を行うように制御している。本実施形態では、大当たりとして、アタッカー装置63が短時間だけ1回開く動作を2ラウンド(回)行う2ラウンド大当たりと、アタッカー装置63を、その短時間よりも長い長時間開く動作を15ラウンド(回)行う15ラウンド大当たりとがある。
主制御処理部100はさらに、スルーチャッカ62を遊技球が通過したことを契機に、すなわちスルーチャッカ検知センサ91からの検知信号が主制御処理部100に入力されたタイミングで、普通図柄に係る電子抽選を行う普通図柄用電子抽選手段160と、この普通図柄用電子抽選手段160による電子抽選の結果が当たりである場合に、電動チューリップ61をそのソレノイドに断続的に通電して開閉するよう制御する電動チューリップ制御手段170とを備えている。これら普通図柄用電子抽選手段160も電動チューリップ制御手段170も制御プログラムにより設定されたものである。
普通図柄用電子抽選手段160は特別図柄用電子抽選手段110と同様に構成されたものであって、その構成の図示は省略したが、普通図柄用乱数を発生させる普通図柄用乱数発生手段と、スルーチャッカ62を遊技球が通過したことを契機に、すなわちスルーチャッカ検知センサ91からの検知信号が主制御処理部100に入力されたタイミングで普通図柄用乱数を1個取得(ラッチ)する普通図柄用乱数取得手段と、この普通図柄用乱数取得手段が取得した普通図柄用乱数の当否を、主制御処理部100のROMに記憶された普通図柄判定テーブルを参照して決定する普通図柄当否判定手段と、普通図柄の変動中に普通図柄用乱数取得手段が普通図柄用乱数を取得した場合に、その普通図柄用乱数を普通図柄用保留球乱数として主制御処理部100のRAMに記憶させる普通図柄用保留球乱数記憶手段とを備えている。
普通図柄用電子抽選手段160による電子抽選に当選する確率の種類には、低確率と高確率の2種類がある。普通図柄用電子抽選手段160による電子抽選に当選する確率は通常モードのときに低確率となり、確率変動モードのときに高確率となるよう設定されている。つまり、確率変動モードでの遊技においては、普通図柄に係る電子抽選手段に当選する確率が高いので、頻繁に電動チューリップ61が開くこととなる。
このように構成された主制御処理部100は、特別図柄決定手段120により決定された特別図柄のコマンド、特別図柄の変動開始のコマンド、特別図柄の変動終了のコマンド、変動パターンコマンド抽選手段130により決定された変動パターンコマンド等の種々のコマンドを出力する。これらのコマンドは副制御処理部である演出制御処理部200、特別図柄制御処理部300、普通図柄制御処理部400、ランプ制御処理部500および払出制御処理部600のいずれかに入力されることになる。次に、これら副制御処理部について説明する。
演出制御処理部200は、主制御処理部100からの変動パターンコマンドに基づき、演出図柄の変動パターンとその変動時間、および効果音の出力パターンなどから構成された演出内容を決定し、その演出内容の演出が実現されるよう演出図柄表示装置50およびスピーカ7を制御するものである。また、演出制御処理部200は、始動入賞口60への新たな遊技球の入賞を示す主制御処理部100からの信号を入力したとき、このときよりも前の始動入賞口60への遊技球の入賞に基づく演出を実行中である場合に、その新たな遊技球の始動入賞口60への遊技球の入賞が所定の表示領域に表示されるよう演出図柄表示装置50を制御するものでもある。その所定の表示領域には最大4個の入賞数が表示されるようになっている。つまり、演出図柄表示装置50により保留球乱数の個数が表示されるようになっている。
特別図柄制御処理部300は、主制御処理部100の特別図柄決定手段120により決定された特別図柄のコマンドと、変動パターンコマンド抽選手段130により決定された変動パターンコマンドとに基づき、特別図柄の変動パターン、変動時間および停止図柄を決定し、それら決定された変動パターン、変動時間および停止図柄に基づき特別図柄表示装置40を制御するものである。特別図柄表示装置40は特別図柄制御処理部300により制御されることで、特別図柄を変動表示させた後に停止図柄を表示することになる。
普通図柄制御処理部400は、普通図柄用電子抽選手段160による電子抽選の結果に基づき主制御処理部100からコマンドを与えられ、そのコマンドに基づき普通図柄が変動した後に停止する態様で表示されるよう普通図柄表示装置41を制御するものである。なお、普通図柄制御処理部400は、特別図柄制御処理部300とは表示する図柄が相違するものの、普通図柄表示装置41の制御のための基本構成は、特別図柄制御処理部300はほぼ同じである。
ランプ制御処理部500は、主制御処理部100からのコマンドに基づき、パチンコ機Pに設けられた所定のランプや電飾の点灯、消灯を制御するものである。
払出制御処理部600は、CRユニット603からの信号に基づき遊技球が遊技者に貸し出されるよう賞球払出装置601を制御するほか、主制御処理部100からの払出コマンドに基づき賞球が遊技者に払い出されるよう賞球払出装置601を制御するものである。この賞球払出装置601は、遊技球を1個ずつ保持する切欠きが形成されたスプロケット(図示せず)と、このスプロケットを回転させるモータ(図示せず)とを備え、そのモータの回転を制御することにより、必要な数だけ賞球を払い出すことができるようになっている。具体的には、遊技球が始動入賞口60、一般入賞口64、大入賞口63aのいずれかに遊技球が入賞すると、すなわち、始動口検知センサ90、一般入賞口検知センサ93、大入賞口検知センサ92のいずれかにより遊技球が検知されると、入賞が検知された入賞口に予め対応付けられた払出コマンドが主制御処理部100から賞球払出装置601に与えられ、賞球払出装置601はその払出コマンドに予め対応付けられた個数の遊技球を払い出すようになっている。
発射制御処理部700は、ハンドル6の回動量に応じて発射装置10の制御するものである。具体的には、打撃槌を駆動するソレノイドに対して供給する電流をハンドル6の回転量に応じて変化させたり、電流の供給を停止したりする制御を行う。なお、この発射制御処理部700は払出制御処理部600と接続されており、この払出制御処理部600がCRユニット603と接続されていない場合に、払出制御処理部600から発射制御処理部700に発射停止信号が送信されるようになっている。
このように構成された本実施形態に係るパチンコ機Pの各種動作のうち、変動時間の選択に関する動作について説明する。
特別図柄の変動表示が行われておらず、パチンコ機Pは通常モードの遊技を実施している状態であるとする。この状態で遊技球が始動入賞口60に入賞し、これを契機に特別図柄用電子抽選手段110が電子抽選を行い、その電子抽選の結果が大当たりである場合、大当たり遊技制御手段140はその大当たりに基づく大当たり遊技を1回目とした上限回数7回の大当り遊技を提供する状態となる。その上限回数7回のうちの1回目の大当たり遊技が終了した後は、始動入賞口60に遊技球が入賞したことを契機に特別図柄用乱数取得手段112により取得された特別図柄用乱数に基づき、または、特別図柄用保留球乱数記憶手段114に記憶されていた保留球乱数に基づき、特別図柄用電子抽選手段110により電子抽選が行われる。この間は、特別図柄の変動表示は行われていない状態である。この状態において、図19示すように、特別図柄用電子抽選手段110による電子抽選の結果が大当たりになると(ステップS1でYES)。大当たり遊技制御手段140は、大当り遊技の提供回数の残回数を算出する(ステップS2)。つまり、前回の残回数としての上限回数7回(=Z0)から今回の1回分を減算して残回数6回(=7−1)を得る。次に、残回数Z=6回で0回ではないから(ステップS3でNO)、変動パターンコマンド抽選手段130は変動時間の選択を特別処理により行う(ステップS4)。
上限回数7回の大当たり遊技が提供されるまでの間は、主制御装置の遊技モード移行制御手段150が、遊技モードを確率変動モードに保持しており、したがって特別図柄用電子抽選手段110による電子抽選の結果の大当たりになる確率は通常モードよりも高く設定されている。しかしながら、確率変動モードでは大当たりになる確率が100%に設定されているということではないので、上限回数7回の大当たり遊技が提供されるまでの間に、特別図柄用電子抽選手段110により電子抽選の結果がハズレになる場合もある。このハズレの場合(ステップS1でNO)にも、変動パターンコマンド抽選手段130は変動時間の選択を特別処理により行う(ステップS4)。
図20に示すように、変動時間の選択の特別処理では、特別図柄用電子抽選手段110による電子抽選の結果が大当たりであった場合(ステップS21でYES)、変動時間を決定するための変動時間テーブルとして、第7変動時間テーブル(図14に示す)が選択される(ステップS22)。特別図柄用電子抽選手段110による電子抽選の結果がハズレであった場合(ステップS21でNO)、変動時間を決定するための変動時間テーブルとして、第1〜第6変動時間テーブルのうち今回の残回数Z=6回に対応する第6変動時間テーブル(図8に示す)が選択される(ステップS23)。そして、変動パターンコマンド抽選手段130は、変動パターン用乱数取得手段132により取得された変動パターン用乱数に基づき、ステップS22またはステップS23で選択された変動時間テーブル中から変動時間を選択する(ステップS24)。これで変動時間の選択の特別処理は終了する。
この処理で選択された変動時間はコマンドとして変動パターンコマンドとともに、主制御処理部100から特別図柄制御処理部300に与えられる。これに伴い、特別図柄制御処理部300はそれらの変動時間と変動パターンコマンドに基づき特別図柄の変動表示を開始する(図19の「変動開始」)。また、演出制御処理部200にも、主制御処理部100から変動時間のコマンドと変動パターンコマンドが与えられ、これに伴い、演出制御処理部200はそれら変動時間と変動パターンコマンドに基づき演出図柄を変動表示を開始する(図19の「変動開始」)。なお、主制御処理部100は変動時間のコマンドと変動パターンコマンドを特別図柄制御処理部300と演出制御処理部200に同時に与え、これによって、特別図柄の変動表示の開始と演出図柄の変動表示の開始が同期する。
図19に示す処理は、上限回数7回の大当たり遊技の提供が終了して残回数Z=0(ステップS3でYES)となるまで行われる。そして、残回数Z=0になると(ステップS3でYES)、変動パターンコマンド抽選手段130は、変動時間の選択を通常処理、すなわち通常モード用として作成された変動パターンコマンドテーブル(図示省略)を用いて変動時間を決定し(ステップS5)、その変動時間に基づいて特別図柄制御処理部300および演出制御処理部200がそれぞれ、特別図柄および演出図柄のそれぞれの変動表示を開始する。
図19に示す処理が、上限回数7回の大当たり遊技の提供が終了して残回数Z=0(ステップS3でYES)となるまで行われることによって、例えば、上限回数7回のうちの1回目の大当たり遊技と2回目の大当り遊技の間、2回目の大当たり遊技と3回目の大当り遊技の間、3回目の大当たり遊技と2回目の大当り遊技の間、4回目の大当たり遊技と5回目の大当り遊技の間、5回目の大当たり遊技と6回目の大当り遊技の間、6回目の大当たり遊技と7回目の大当たり遊技の間の全てにおいて、特別図柄用電子抽選手段110による電子抽選の結果が大当たりになれば、その全ての大当たり遊技と大当たり遊技の間において図19に示すルーチンのうち「ステップS1→ステップS2→ステップS3でNO→ステップS4」のルーチンが行われる。これにより、第7変動時間テーブルを用いて決定された変動時間に基づく特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示が、6回連続して行われることになる。
また、上限回数7回のうちの1回目の大当たり遊技と2回目の大当り遊技の間、2回目の大当たり遊技と3回目の大当り遊技の間、3回目の大当たり遊技と2回目の大当り遊技の間、4回目の大当たり遊技と5回目の大当り遊技の間、5回目の大当たり遊技と6回目の大当り遊技の間、6回目の大当たり遊技と7回目の大当たり遊技の間の少なくとも1において、特別図柄用電子抽選手段110による電子抽選の結果がハズレとなれば、ハズレとなった大当たり遊技と大当たり遊技の間で、図19に示すルーチンのうちの「ステップS1でNO→ステップS4」のルーチンが行われ、そのハズレとなった大当たり遊技と大当たり遊技の間のときの残回数に対応する第1〜第6変動時間テーブルのうちの1つを用いて決定された変動時間に基づき、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示が行われる。つまり、第7変動時間テーブルを用いて決定された変動時間に基づいて行われる特別図柄の変動表示および演出図柄の変動表示と、第1〜第6変動時間テーブルのうちの1つを用いて決定された変動時間に基づいて行われる特別図柄の変動表示および演出図柄の変動表示とが混在することになる。
本実施形態に係るパチンコ機Pによれば次の効果を得られる。
本実施形態に係るパチンコ機Pにおいて、変動パターンコマンド抽選手段130(変動時間制御手段)は、第1〜第6変動時間テーブルのうちから変動パターンコマンド選択手段133(変動時間選択手段)によって変動時間を選択する。それら第1〜第6変動時間テーブルはそれぞれ、残回数1回〜6回のそれぞれに対応付けられて作成された異なる内容のものであるから、遊技者は、特別図柄用電子抽選手段110による電子抽選の結果がハズレである場合に、大当たり遊技と大当たり遊技の間に行われる特別図柄の変動時間または演出図柄の変動時間から残回数を推測することができる。つまり、本実施形態に係るパチンコ機Pは上限回数7回の大当たり遊技を提供する際に、大当たり遊技の残回数を変動時間によって遊技者にほのめかすことができる。
本実施形態に係るパチンコ機Pにおいて、第1〜第6変動時間テーブルは、より少ない残回数に対応する変動時間テーブルほど長い変動時間が選択されやすく作成されている。言い換えると、特別図柄の変動時間および演出図柄の変動時間が残回数の減少に連動して長くなる確率は高いものの、残回数の減少に連動して長くなることが確実ではない。すなわち短くなったり同じだったりする場合が生じる。これにより遊技者に残回数を推測させるものの、その推測の結果に確信を持たせないようにすることができる。つまり、大当り遊技と大当り遊技の間の特別図柄の変動表示および演出図柄の変動表示が終わるのを待たなければならないという退屈感は、変動時間の推測に基づき残回数の消化に時間が掛かると判断したときに生じるが、その推測に確信を持たせないことによって、その退屈感を生じにくくすることができる。
また、特別図柄の変動時間が残回数の減少に連動して長くなることで、上限回数7回の消化の初期は、比較的短い変動時間で特別図柄の変動表示を行って遊技者を退屈させにくい円滑な遊技の進行を実現できるとともに、上限回数の消化の終期は、比較的長い変動時間で特別図柄の変動表示を行って遊技者に7回の大当たり遊技の獲得の余韻を楽しませつつ遊技を進行させることができる。