JP2012000340A - パチンコ機 - Google Patents

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Toru Sekiya
徹 関谷
Akitoshi Kaneko
明利 金子
Koichi Okamoto
浩一 岡本
Hiroyuki Abiko
洋行 安彦
Tetsuro Horino
哲朗 堀野
祐也 ▲高▼見
Yuya Takami
Taku Tomoda
拓 友田
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Abstract

【課題】大当たり遊技の終了時に遊技者にとって有利な方の電子抽選が優先的に開始される状態を作ることにより、遊技者の享受できる利益が損なわれないようにしたパチンコ機を提供する。
【解決手段】普通図柄変動時間決定部に、長い変動時間が記憶された通常変動時間テーブルと、短い変動時間が記憶された特殊変動時間テーブルとを準備しておき、通常の遊技状態では通常変動時間テーブルを参照して普通図柄の変動時間を決定するが、特図当たりとなって大当たり遊技が消化される間は、特殊変動時間テーブルを参照して普通図柄の変動時間を決定することにより、電動チューリップを頻繁に開放させて第2保留球乱数記憶部に保留球乱数が継続的に記憶されるようにした。そして、大当たり遊技の終了後に、遊技者に有利となる方の第2電子抽選手段による電子抽選を行ってから確率変動モードや時短モードの遊技を進めるようにした。
【選択図】図11

Description

本発明は、遊技球を用いて遊技を行うパチンコ機に関する。
パチンコ機には、遊技盤の遊技領域に特別図柄を表示する特別図柄表示装置や、所定の演出を表示する演出表示装置や、特別図柄に係る電子抽選の契機となる始動口などが設けられており、遊技領域に向けて発射された遊技球が始動口に入賞すると、特別図柄に係る電子抽選が行われると共に、特別図柄表示装置において特別図柄を変動させた後に停止させるといった態様の表示を行って電子抽選の結果を報知するようにしている。そして、この電子抽選の結果、大当たり(特図当たり)であった場合には、特別図柄表示装置に大当たりであることを示す特別図柄が停止表示されると共に、遊技者にとって有利な大当たり遊技状態に移行する。この大当たり遊技状態では、遊技領域に設けられたアタッカー装置が所定のラウンド回数だけ開閉して大入賞口を露呈させ、この大入賞口に遊技球を次々と入賞させることが可能になるため、遊技者は多くの賞球を獲得することができる。ここで、特別図柄に係る電子抽選における大当たりの種類には、一般的に通常当たりと確変当たりの2種類が準備されており、確変当たりに当選した場合は、大当たり遊技状態が終了すると、次に特別図柄に係る電子抽選で当選するまで当該抽選で大当たりとなる確率が高い確率変動状態(いわゆる確率変動モード)に移行するようになっている。
始動口の入口には電動チューリップと呼ばれる開閉可能な可動部材が設けられており、この電動チューリップが開放動作すると、遊技球が始動口へ入賞し易くなるようになっている。電動チューリップを開放動作させるためには、遊技領域に設けられた通過ゲートを遊技球が通過したことを契機に普通図柄に係る電子抽選を行い、この電子抽選で普図当たりに当選することが必要となる。なお、普通図柄に係る電子抽選の結果は、特別図柄に係る電子抽選の結果を表示するのと同様に、普通図柄を変動させた後に停止させるといった態様で普通図柄表示装置に表示される。
このようなパチンコ機では、大当たり遊技が終了すると、所定の遊技回数だけ特別図柄の変動時間が短縮された遊技状態(いわゆる時短モード)に移行される。この時短モードでは、普通図柄に係る電子抽選で普図当たりに当選する確率が高くなるように制御されており、頻繁に電動チューリップが開放動作することで始動口に遊技球が入賞し易くなるうえ、当該入賞によって賞球が得られるため遊技球はあまり減ることがない。そのため、遊技者は、何とかこの時短モードが終了するまでの所定の遊技回数以内(例えば、100回の遊技回数内)に特別図柄に係る電子抽選で大当たり(通常当たりや確変当たり)になることを期待しながら遊技を行うのである。勿論、確率変動モードにおいても、普通図柄に係る電子抽選で普図当たりに当選する確率は高くなっている。
ここで、確率変動モードや時短モードでは、少しでも早く大当たりに当選することができるようにするために、特別図柄の変動時間がなるべく短くなるように制御されている。つまり、特別図柄の変動時間を短くすると1回の遊技に費やす時間が短くなるので、次の大当たりに当選するまでの時間が短縮されるのである。このように、特別図柄の変動時間を短くすることは、次の大当たりに当選するまでに要する時間を短縮することができる点において遊技者に有利であると言える。また、通常の遊技状態における普通図柄の変動時間が比較的長い時間(例えば、30秒程度)に設定されているのに対して、確率変動モードや時短モードでは普通図柄の変動時間も短く(例えば、2〜5秒)なるように制御されているため、何回も普通図柄に係る電子抽選を行うことができ、何度も電動チューリップを開閉動作させることが可能となる。よって、普通図柄の変動時間を短くすることは、遊技者に有利であると言える。
従来より、遊技領域に第1始動口と第2始動口という2種類の始動口を設け、いずれの始動口に遊技球が入賞したかによって、遊技者に有利となる度合いを異にするようにしたパチンコ機が知られている(例えば、特許文献1参照)。このパチンコ機においては、遊技球が第1始動口に入賞したことを契機に第1電子抽選を行い、遊技球が第2始動口に入賞したことを契機に第2電子抽選を行うようになすと共に、第1始動口の入口には電動チューリップを設けず、第2始動口の入口だけに電動チューリップを設けてある。そして、上記した通常当たりと確変当たりとなる確率や、大当たり遊技中にアタッカー装置が開放されるラウンド回数の選択確率などの少なくとも1つが、第1電子抽選に対して第2電子抽選の方が遊技者に有利となるように設定されている。また、第1および第2始動口に遊技球が入賞した際に、これを上限数に限って保留可能としており、第1電子抽選用の入賞記憶数と第2電子抽選用の入賞記憶数の両方が保留されている場合は、第2電子抽選が優先して行われるように設定されている。したがって、このようなパチンコ機においては、遊技球が第1始動口と第2始動口のいずれに入賞するかによって獲得できる賞球数が変わるので、遊技者の興趣を惹きつけることができる。
特開2009−172195号公報
ところで、特許文献1に記載されたような従来のパチンコ機では、通常の遊技状態における普通図柄の変動時間が長く且つその当選確率も低く設定されているため、通常遊技中に遊技球が開放状態の電動チューリップから第2始動口に入賞する頻度は非常に少なく、保留個数のほとんどは第1始動口に入賞した第1電子抽選用の入賞記憶数となる。そして、通常遊技中に特別図柄に係る電子抽選で大当たり(初当たり)に当選して大当たり遊技に移行し、アタッカー装置が所定ラウンド回数だけ開閉して大当たり遊技が終了するまでの間、普通図柄の変動は通常の遊技状態に対応した長い変動時間となり、その当選確率も低くなっているため、大当たり遊技中に第2電子抽選用の入賞記憶数が保留される可能性もほとんどない。すなわち、大当たり遊技の終了時点で第2電子抽選用の保留個数はゼロとなっている場合がほとんどであるため、大当たり遊技の終了後に確率変動モードや時短モードに移行したとき、普通図柄の変動時間が短縮されて電動チューリップが頻繁に開放動作を開始する前に、つまり第2始動口に入賞して第2電子抽選が行われる前に、第2電子抽選に比べると遊技者に不利となる第1電子抽選が行われてしまうこととなり、このことが遊技者の享受できる利益を低下させる要因となっていた。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、大当たり遊技の終了時に遊技者にとって有利な方の電子抽選が優先的に開始される状態を作ることにより、遊技者の享受できる利益が損なわれないようにしたパチンコ機を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤と、前記遊技領域に設けられた第1始動口に遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る電子抽選を行う第1電子抽選手段と、この第1電子抽選手段による抽選結果を、特別図柄を変動させた後に停止させる表示態様によって表示する第1特別図柄表示装置と、前記遊技領域に設けられた第2始動口に遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る電子抽選を行う第2電子抽選手段と、この第2電子抽選手段による抽選結果を、特別図柄を変動させた後に停止させる表示態様によって表示する第2特別図柄表示装置と、前記遊技領域に設けられた通過ゲートを遊技球が通過したことを契機に普通図柄に係る電子抽選を行う普通図柄抽選手段と、この普通図柄抽選手段による抽選結果を、普通図柄を変動させた後に停止させる表示態様によって表示する普通図柄表示装置と、この普通図柄表示装置に表示する普通図柄の変動時間を決定する普通図柄変動時間決定手段と、特別図柄に係る電子抽選に用いる特別図柄用の乱数を発生させる特別図柄用乱数発生手段と、普通図柄に係る電子抽選に用いる普通図柄用の乱数を発生させる普通図柄用乱数発生手段と、前記第2始動口の入口に設けられ、前記普通図柄抽選手段による電子抽選で当たりに当選した場合に動作して前記第2始動口への遊技球の入賞を容易にする可動部材と、前記第1電子抽選手段または前記第2電子抽選手段による抽選結果が当たりである場合に、通常遊技に比べて遊技者に有利な大当たり遊技に移行させる遊技制御手段と、前記大当たり遊技に移行した場合に作動して遊技球の入賞を許可するアタッカー装置とを備え、前記第1電子抽選手段は、前記特別図柄用乱数発生手段により発生した乱数の中から1つの特別図柄用乱数を前記第1始動口に遊技球が入賞したことを契機に取得する第1特別図柄用乱数取得手段と、特別図柄の変動中に前記第1特別図柄用乱数取得手段が取得した特別図柄用乱数を所定個数の上限まで保留球乱数として順次記憶する第1保留球乱数記憶部とを有し、前記第2電子抽選手段は、前記特別図柄用乱数発生手段により発生した乱数の中から1つの特別図柄用乱数を前記第2始動口に遊技球が入賞したことを契機に取得する第2特別図柄用乱数取得手段と、特別図柄の変動中に前記第2特別図柄用乱数取得手段が取得した特別図柄用乱数を所定個数の上限まで保留球乱数として順次記憶する第2保留球乱数記憶部とを有し、前記第1保留球乱数記憶部と前記第2保留球乱数記憶部の両方に保留球乱数が記憶されている場合には、前記第2保留球乱数記憶部に記憶されている保留球乱数に基づく遊技を前記第1保留球乱数記憶部に記憶されている保留球乱数に基づく遊技よりも優先して行うように設定されていると共に、前記第2電子抽選手段による電子抽選の方が前記第1電子抽選手段による電子抽選よりも遊技者に有利となるように設定されているパチンコ機において、前記普通図柄変動時間決定手段は、複数種類の変動時間が設定された通常変動時間テーブルと、この通常変動時間テーブルに記憶された全ての変動時間よりも短い変動時間が記憶された特殊変動時間テーブルとを有すると共に、前記通常遊技の状態で前記通常変動時間テーブルを参照して変動時間を設定し、前記大当たり遊技中で前記アタッカー装置が作動開始してから終了するまでの間は、前記特殊変動時間テーブルを参照して変動時間を設定するように構成した。
このように構成されたパチンコ機では、通常の遊技状態において普通図柄の変動時間は通常変動時間テーブルを参照して選択されるが、特別図柄に係る電子抽選で大当たりに当選して大当たり遊技に移行すると、この大当たり遊技中は特殊変動時間テーブルを参照して普通図柄の変動時間が選択されることにより、通常の遊技状態に比べて普通図柄の変動時間が短くなるため、大当たり遊技中に第2始動口の入口に設けた可動部材(電動チューリップ)の開放回数が増え、第2始動口に入賞した遊技球の保留個数が1つ以上ある状態を作り出すことができる。したがって、大当たり遊技の終了後は遊技者に有利となる方の第2電子抽選手段による電子抽選から行われることとなり、遊技者に不利となる方の第1電子抽選手段による電子抽選が第2電子抽選手段に先んじて行われてしまうことを防止できる。
本発明のパチンコ機では、アタッカー装置が開放動作する大当たり遊技中に普通図柄の変動時間が通常の遊技状態に比べて短くなるため、この間に第2始動口の入口に設けた可動部材の動作回数が増えて、第2始動口に入賞した遊技球の保留個数が1つ以上ある状態を作り出すことができる。したがって、大当たり遊技の終了後はまず遊技者に有利となる方の第2電子抽選手段による電子抽選が行われることとなり、遊技者に不利となる方の第1電子抽選手段による電子抽選が第2電子抽選手段に先んじて行われてしまうことを防止できる。
本発明の実施形態例に係るパチンコ機の外観斜視図である。 図1に示すパチンコ機のガラス扉を開けた状態の外観斜視図である。 図1に示すパチンコ機の背面図である。 図1に示すパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 図4に示す特別図柄抽選処理部の詳細を示すブロック図である。 図4に示す第1特別図柄決定部が決定する特図当たりの種類と第2特別図柄決定部が決定する特図当たりの種類の違いを示す説明図である。 図4に示す普通図柄抽選処理部の詳細を示すブロック図である。 図4に示す普通図柄変動時間決定部の詳細を示すブロック図である。 図8に示す普図変動パターンコマンドテーブルの詳細を示す説明図である。 図4に示す演出制御処理部の詳細を示すブロック図である。 本実施形態例に係るパチンコ機の普通図柄に係る制御処理の手順を示すフローチャートである。
以下、発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1と図2に示すように、本実施形態例に係るパチンコ機Pは、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠1と、機枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた前面枠2と、前面枠2の内側に収容された遊技盤3と、前面枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられ、中央に大きく開口部8が形成されたガラス扉4と、このガラス扉4の開口部8に取り付けられた透明なガラス板10と、前面枠2の下側に開閉自在に配設され、遊技球を収容する受皿5を有する前面ボード6と、前面枠2の下部に設けられた発射装置9と、前面ボード6に取り付けられたハンドル7等を具備している。さらに、ガラス扉4の上部にはスピーカ20が左右に1個ずつ取り付けられており、遊技に関する様々な効果音を発している。
図3に示すように、このパチンコ機Pは、その背面側に、主制御処理部11と、副制御処理部を構成する演出制御処理部12a、特別図柄表示制御部12b、ランプ制御処理部12c、払出制御処理部12e、および普通図柄表示制御部12fと、発射制御処理部13と、賞球払出装置14等を備えている。続いて、図1〜図4を参照して、本実施形態例に係るパチンコ機Pの構成を詳しく説明していくことにする。
遊技盤3はその盤面に遊技領域31を有しており、遊技領域31はガラス板10を透して目視できるようになっている。遊技領域31は遊技球を滑走させるガイドレール32と遊技球規制レール33によって略円形状に区画形成されており、発射装置9によって打ち出された遊技球はこの遊技領域31内を流下する。また、遊技領域31内には、特別図柄表示装置17と、演出表示装置34と、通過ゲートであるスルーチャッカ21と、普通図柄表示装置22と、可動部材である電動チューリップ49と、ステージ36と、第1始動入賞口(第1始動口)37aおよび第2始動入賞口(第2始動口)37bと、一般入賞口38と、アウト口39と、遊技釘(図示せず)と、風車(図示せず)と、アタッカー装置41等が設けられている。なお、第1始動入賞口37aと第2始動入賞口37bとは上下方向に間隔を空けて設けられている。
演出表示装置34は遊技盤3の略中央部に設けられており、この演出表示装置34は第1始動入賞口37aおよび第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することを契機に行われた特別図柄に係る電子抽選の結果に基づいて所定の演出態様を表示するものであって、本実施形態例では液晶表示装置が用いられている。この演出表示装置34には、所定の演出態様の一部として、特別図柄表示装置17に変動表示される特別図柄と同期をとってダミー図柄(演出図柄)が変動表示されるようになっている。なお、この演出表示装置34には、保留球乱数が保留球乱数記憶部115a,115b(図5参照)に記憶された場合に保留表示(保留球乱数が記憶された旨の表示)を行うための表示領域が区画形成されている。つまり、この表示領域の部分が保留球表示装置34aとなっている。
特別図柄表示装置17は第1始動入賞口37aおよび第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することを契機に行われた特別図柄に係る電子抽選の結果を表示するためのものであって、より具体的には、抽選結果を、特別図柄(数字や絵柄)を変動させた後に停止させるといった態様で表示するものである。この特別図柄表示装置17として本実施形態例では7セグメント表示器が用いられており、各セグメントが高速でスクロール点滅(変動)した後、任意のセグメントだけが点灯(停止)して数字や文字等を表示するようになっている。また、演出表示装置34を見ている遊技者の視界に同時に入らないように特別図柄表示装置17は遊技盤3の右下部分に離れて設けられている。なお、本実施形態例では、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことに基づく遊技よりも、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことに基づく遊技を優先して実行するようになっているので、第1始動入賞口37aと第2始動入賞口37bの両方の抽選結果を同時に表示することはない。よって、2つの始動入賞口37a,37bに遊技球が入賞したことに基づく抽選の結果を1つの特別図柄表示装置17で表示している。つまり、特別図柄表示装置17は、本発明の第1特別図柄表示装置および第2特別図柄表示装置の両方を兼ねているのである。勿論、特別図柄表示装置17を別個に2つ設けることもできることは言うまでもない。
スルーチャッカ21は遊技球が通過可能なゲート構造を成しており、その内部には遊技球が通過したことを検知する磁気センサタイプのスルーチャッカ検知センサ46が内蔵されている。普通図柄表示装置22はスルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に行われる普通図柄に係る電子抽選の結果を表示するためのものであって、この普通図柄表示装置22は特別図柄表示装置17の隣に設けられている。本実施形態例では、普通図柄表示装置22が2つのLEDランプで構成されており、これら2つのLEDランプが交互に点滅(変動)した後、抽選結果が当たりのときには一方のLEDランプが点灯、ハズレのときには他方のLEDランプが点灯(停止)するようになっている。
電動チューリップ49は第2始動入賞口37bの入口に設けられており、この電動チューリップ49は遊技盤3の盤面に直交する軸を中心に回動する一対の羽根部材を有している。そして、図示せぬソレノイドへの通電によって一対の羽根部材が互いに離れる方向へ回動すると、電動チューリップ49が開放状態となって第2始動入賞口37bに遊技球を入賞許可するが、電動チューリップ49が開放されない限り、遊技球は第2始動入賞口37bに入賞できないようになっている。また、ステージ36は演出表示装置34の下方に配置されており、このステージ36は遊技球が転動しながら一時的に滞在する構造物である。ステージ36の中央には溝が形成されており、この溝の真下位置に第1始動入賞口37aが配置されているため、ステージ36の溝から落下した遊技球は高い確率で第1始動入賞口37aへと導かれる。
アタッカー装置41は、第1始動入賞口37aおよび第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することを契機に行われる特別図柄に係る電子抽選の結果、当たり(特図当たり)となって大当たり遊技に移行した場合に所定回数(2ラウンドまたは15ラウンド)開放される装置である。また、一般入賞口38に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。そして、遊技領域31を流下する遊技球が第1始動入賞口37a、第2始動入賞口37b、一般入賞口38、およびアタッカー装置41の何れにも入らなかった場合、この遊技球はアウト口39から回収される。なお、第1始動入賞口37a、第2始動入賞口37b、一般入賞口38、大入賞口42の内部にはそれぞれ遊技球の通過を検知するためのセンサ43a、43b、44、45(図4参照)が設けられている。
前面ボード6には受皿5が取り付けられており、この受皿5は、遊技者が投入した遊技球を収容するだけでなく、賞球払出装置14から賞球として払い出された遊技球も収容可能となっている。また、遊技球を遊技領域31に向けて発射するための発射装置9が前面枠2の下部に取り付けられており、受皿5に収容されている遊技球がこの発射装置9に1個ずつ供給される。そして、遊技者が前面ボード6の右下に取り付けられたハンドル7を回動操作すると、その回動量に応じた発射強度で発射装置9が遊技球を遊技領域31へ向けて発射するようになっている。
主制御処理部11は遊技盤3の裏面に支持部材等を介して設けられており、この主制御処理部11は、CPU(Central Processing Unit)と、予め定められた制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)と、生成された処理情報の一時記憶および記憶した情報の削除を行うRAM(Random Access Memory)等によって構成されている。このCPUがROMに格納された各種プログラムやデータを読み込んで実行することにより、遊技に関する主要な処理が行われる。
具体的には、図4に示すように、主制御処理部11は、始動入賞口37a,37bに遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る電子抽選を行う特別図柄抽選処理部110と、この特別図柄抽選処理部110が判定した抽選結果に応じて特別図柄の種類を決定する特別図柄決定部120,130と、特別図柄の変動時間に関するコマンドである変動パターンコマンドを決定するための第1変動パターンコマンド決定部140および第2変動パターンコマンド決定部141と、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に普通図柄に係る電子抽選を行う普通図柄抽選処理部150と、普通図柄の変動時間を決定する普通図柄変動時間決定部(普通図柄変動時間決定手段)160と、電動チューリップ49の作動を制御する電動チューリップ作動制御部170と、特別図柄抽選処理部110による抽選結果の判定が当たり(特図当たり)となった場合にアタッカー装置41を作動させて大当たり遊技に移行する大当たり遊技制御部(遊技制御手段)180と、遊技モードの移行を制御する遊技モード移行制御部190とによって構成されている。以下、これら各部の詳細について順次説明する。
図5に示すように、特別図柄抽選処理部110は、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成する特別図柄用乱数発生部(特別図柄用乱数発生手段)111と、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る抽選を行うための第1特別図柄抽選部(第1電子抽選手段)118と、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る抽選を行うための第2特別図柄抽選部(第2電子抽選手段)119とを備えて構成されている。すなわち、本実施形態例において、特別図柄の抽選は、第1始動入賞口37aに入賞したことを契機に行うものと、第2始動入賞口37bに入賞したことを契機に行うものとの2つがある。
第1特別図柄抽選部118は、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に(始動入賞口検知センサ43aからの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)乱数を1つ取得する第1特別図柄用乱数取得部(第1特別図柄用乱数取得手段)112aと、この第1特別図柄用乱数取得部112aが取得した乱数が特図当たりであるか否かを第1特別図柄高確率判定テーブル116aまたは第1特別図柄低確率判定テーブル117aを参照して決定する第1特別図柄当否判定部113aと、第1特別図柄用乱数取得部112aが乱数を取得したときに特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を保留球乱数として最大4個まで(別言すれば、所定個数である4個の上限まで)記憶する第1保留球乱数記憶部115aとを備えている。ここで、第1特別図柄高確率判定テーブル116aは、第1特別図柄低確率判定テーブル117aよりも特図当たりとなる確率が高くなっている。
第2特別図柄抽選部119も第1特別図柄抽選部118と同様に、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことを契機に(始動入賞口検知センサ43bからの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)乱数を1つ取得する第2特別図柄用乱数取得部(特別図柄用乱数取得手段)112bと、この第2特別図柄用乱数取得部112bが取得した乱数が特図当たりであるか否かを第2特別図柄高確率判定テーブル116bまたは第2特別図柄低確率判定テーブル117bを参照して決定する第2特別図柄当否判定部113bと、第2特別図柄用乱数取得部112bが乱数を取得したときに特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を保留球乱数として最大4個まで(別言すれば、所定個数である4個の上限まで)記憶する第2保留球乱数記憶部115bとを備えている。ここで、第2特別図柄高確率判定テーブル116bは、第2特別図柄低確率判定テーブル117bよりも特図当たりとなる確率が高くなっている。
なお、第1保留球乱数記憶部115aだけに1個または複数個の保留球乱数が記憶されている場合、特別図柄抽選処理部110は、その保留球乱数を記憶順に読み出して大当たりであるか否かの判定を行う。同様に、第2保留球乱数記憶部115bだけに1個または複数個の保留球乱数が記憶されている場合、特別図柄抽選処理部110は、その保留球乱数を記憶順に読み出して大当たりであるか否かの判定を行う。また、第1保留球乱数記憶部115aと第2保留球乱数記憶部115bの両方に保留球乱数が記憶されている場合、特別図柄抽選処理部110は、第2保留球乱数記憶部115bに記憶されている保留球乱数の方を優先して読み出して大当たりであるか否かの判定を行い、第2保留球乱数記憶部115bの保留が消化した後に、第1保留球乱数記憶部115aの保留球乱数を記憶順に読み出して大当たりであるか否かの判定を行って、遊技を進めるように制御している。つまり、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことに基づく遊技が、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことに基づく遊技よりも優先するということである。
また、本実施形態例では、第1特別図柄抽選部118による電子抽選で特図当たりに当選する確率と第2特別図柄電子抽選部119による電子抽選で特図当たりに当選する確率は同じであるが、特図当たりの種類が互いに異なっている。この特図当たりの種類を決定するのが第1特別図柄決定部120および第2特別図柄決定部130である。つまり、第1特別図柄抽選部118および第2特別図柄抽選部119では、取得した乱数が特図当たりであるか否かを判定するだけであり、特図当たりの種類が何であるかの決定は、第1特別図柄決定部120および第2特別図柄決定部130が行っている。
第1特別図柄決定部120は、第1特別図柄抽選部118による抽選結果が特図当たりであった場合に、その特図当たりに対応する特別図柄の種類を決定している。具体的には、第1特別図柄決定部120は、図6の「特図1」の欄に示すように、2R通常当たり、15R通常当たり、2R確変当たり、15R確変当たりのいずれかを決定する。一方、第2特別図柄決定部130は、第2特別図柄抽選部119による抽選結果が特図当たりであった場合に、その特図当たりに対応する特別図柄の種類を決定している。具体的には、第2特別図柄決定部130は、図6の「特図2」の欄に示すように、15R通常当たりと15R確変当たりのいずれかを決定する。
ここで、図6に示す特図当たりの内訳について説明を補足する。まず、図6に示す「2R確変」、「15R確変」、「2R通常」、「15R通常」の意味について説明する。「15R確変」および「15R通常」とは、アカッター装置41が1回につき30秒間または遊技球が9個入賞するまで開放する動作を1ラウンドとし、この動作を15R(ラウンド)行う大当たり遊技が大当たり遊技制御部180により提供される特図当たりのことである。これらの特図当たりの場合には、15ラウンドの大当たり遊技が提供されるため、遊技者は多くの賞球を獲得することができる。一方、「2R確変」および「2R通常」とは、アタッカー装置41が1回につき0.2秒開放する動作を1ラウンドとし、この動作を2R(ラウンド)行う大当たり遊技が大当たり遊技制御部180により提供される特図当たりのことである。これらの特図当たりの場合には、2ラウンドしか大当たり遊技が提供されないため、遊技者は賞球の獲得をすることが困難となる。よって、「15R確変」は多くの賞球を獲得できる出玉有り確変当たりであり、「15R通常」は多くの賞球を獲得できる出玉有り通常当たりである。また、「2R確変」は賞球を獲得するのが困難な出玉無し確変当たりであり、「2R通常」は賞球を獲得することが困難な出玉無し通常当たりである。
次に、図6に示す「特図1」と「特図2」との特図当たりの振分けの違いについて説明する。「特図1」と「特図2」とでは、確変当たりに振り分けられる確率と通常当たりに振り分けられる確率はそれぞれ同じであるが、特図1では確変当たりであっても2R確変当たりと15R確変当たりとに振り分けられるのに対して、特図2では確変当たりの場合には必ず15R確変当たりに振り分けられるようになっている点で相違する。通常当たりについても同様に、特図1では2R通常当たりと15R通常当たりに振り分けられるのに対して、特図2では必ず15R通常当たりに振り分けられるようになっている点で相違する。このように、本実施形態例では、特図1と特図2とで特図当たりの内訳が異なる構成となっているため、第1特別図柄抽選部118にて電子抽選を行うより、第2特別図柄抽選部119にて電子抽選を行った方が、多くの賞球を獲得できる点において遊技者に有利であると言える。
なお、「2R確変」および「15R確変」に当選すると、その確変当たりに基づく大当たり遊技が終了した後に、第1特別図柄高確率判定テーブル116aおよび第2特別図柄高確率判定テーブル116bを参照しながら遊技が行われるようになっている(いわゆる高確率変動状態での遊技状態)。一方、「2R通常」および「15R通常」に当選すると、その通常当たりに基づく大当たり遊技が終了した後に、第1特別図柄低確率判定テーブル117aおよび第2特別図柄低確率判定テーブル117bを参照しながら遊技が行われるようになっている(いわゆる通常状態での遊技状態)。そのため、通常当たりに当選するよりも確変当たりに当選した方が、大当たり遊技後の遊技で第1特別図柄高確率判定テーブル116aが参照される高確率状態となるので遊技者にとって有利である。
第1変動パターンコマンド決定部140と第2変動パターンコマンド決定部141は、それぞれ演出態様を決定するためのコマンドである変動パターンコマンドの決定に用いられる変動パターン用乱数の抽選処理を行う変動パターン用乱数抽選部と、変動パターン用乱数と変動パターンコマンドとが対応づけられたテーブルが複数記憶されたコマンド参照テーブルとを備えて構成されている。第1変動パターンコマンド決定部140と第2変動パターンコマンド決定部141は、それぞれ変動パターン用乱数抽選部で取得した変動パターン用乱数に対応する変動パターンコマンドを、第1特別図柄用乱数取得部112aや第2特別図柄用乱数取得部112bで取得した乱数に対応するコマンド参照テーブルを参照して決定している。なお、特別図柄抽選処理部110による抽選結果の判定が特図当たり(大当たり)となった場合には、長い変動時間の変動パターンコマンドが決定されやすくなっているため、演出表示装置34に変動時間が長い演出態様が表示されると、遊技者は大当たりの可能性が高いのではないかと予測できるようになっている。
図7に示すように、普通図柄抽選処理部150は、普通図柄用の乱数を発生させる普通図柄用乱数発生部(普通図柄用乱数発生手段)151と、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に普通図柄に係る電子抽選を行う普通図柄抽選部(普通図柄抽選手段)157とを備えて構成されている。この普通図柄抽選部157は、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に(スルーチャッカ検知センサ46からの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)乱数を1つ取得する普通図柄用乱数取得部152と、この普通図柄用乱数取得部152が取得した乱数が当たり(普図当たり)であるか否かを判定テーブルを参照して決定する普通図柄当否判定部153と、普通図柄用乱数取得部152が乱数を取得したときに普通図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を普通図柄用の保留球乱数として記憶する普通図柄用保留球記憶部154と、普図当たりに当選する確率が低い普通図柄低確率判定テーブル156と、この普通図柄低確率判定テーブル156よりも普図当たりに当選する確率が高い普通図柄高確率判定テーブル155とを備えている。なお、本実施形態例では、普通図柄低確率判定テーブル156を参照した場合の普図当たりに当選する確率が1/1.2、普通図柄高確率判定テーブル155を参照した場合の普図当たりに当選する確率が1/1.1に設定されているが、普通図柄高確率判定テーブル155の当選確率の方が普通図柄低確率判定テーブル156に比べて高くなっていれば他の値に設定しても良い。
電動チューリップ作動制御部170は、普通図柄抽選部157による電子抽選で普図当たりに当選した旨のコマンドに基づいて、電動チューリップ49のソレノイドに通電して開閉するよう制御している。なお、この電動チューリップ作動制御部170は、普通図柄低確率判定テーブル156が参照される遊技状態(後述する通常モード)では、1回の普図当たりに対して、電動チューリップ49を開放時間0.5秒で1回開放するよう制御し、普通図柄高確率判定テーブル155が参照される遊技状態(後述する確率変動モードと時短モード)では、1回の普図当たりに対して、電動チューリップ49を開放時間2.9秒で2回開放するよう制御している。
大当たり遊技制御部180は、大当たりの種類に応じて所定のラウンド数だけアタッカー装置41の開閉を行うように制御している。前述したように、本実施形態例では、大当たりとして、アカッター装置41が長時間(30秒または遊技球が9個入賞するまでの時間のいずれか早い方)開放する動作を15ラウンド行う「15R確変」および「15R通常」当たりと、アカッター装置41が短時間(0.2秒)だけ1回開放する動作を2ラウンド行う「2R確変」および「2R通常」当たりとがある。
遊技モード移行制御部190は、複数種類に設定された遊技モードの移行を制御するものであり、本実施形態例の場合は、特別図柄の抽選状態が低確率、かつ普通図柄の抽選状態が低確率の遊技状態である通常モードと、特別図柄の抽選状態が高確率、かつ普通図柄の抽選状態が高確率の遊技状態である確率変動モードと、特別図柄の抽選状態が低確率、かつ普通図柄の抽選状態が高確率の遊技状態である時短モードという3種類の遊技モードで遊技が進行するようになっている。
各遊技モードについて具体的に説明すると、通常モードは通常の遊技状態であり、パチンコ機Pの初期電源投入時やリセット時は通常モードになるように設定されている。この通常モードでは、第1特別図柄抽選部118が第1特別図柄低確率判定テーブル117aを参照し、第2特別図柄抽選部119が第2特別図柄低確率判定テーブル117bを参照し、普通図柄抽選部157が普通図柄低確率判定テーブル156を参照して電子抽選を行いながら遊技が進行する。通常モードで大当たりとなって大当たり遊技が提供された場合には、その大当たり遊技が終了すると、遊技モード移行制御部190は遊技状態を確率変動モードと時短モードのいずれか一方に移行させる。この確率変動モードでは、第1特別図柄抽選部118が第1特別図柄高確率判定テーブル116aを参照し、第2特別図柄抽選部119が第2特別図柄高確率判定テーブル116bを参照し、普通図柄抽選部157が普通図柄高確率判定テーブル155を参照して電子抽選を行いながら遊技が進行する。一方、時短モードでは、第1特別図柄抽選部118が第1特別図柄低確率判定テーブル117aを参照し、第2特別図柄抽選部119が第2特別図柄低確率判定テーブル117bを参照し、普通図柄抽選部157が普通図柄高確率判定テーブル155を参照して電子抽選を行いながら遊技が進行する。
図8に示すように、普通図柄変動時間決定部160は、普図変動パターンコマンドの決定に用いられる普図変動パターン用乱数を発生させる普図変動パターン用乱数発生部161と、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に普図変動パターン用乱数発生部161により発生した普図変動パターン用の乱数の中から1つの乱数を取得する普図変動パターン用乱数取得部162と、この普図変動パターン用乱数取得部162が取得した乱数を上限4個まで記憶する普図変動パターン用乱数記憶部163と、普図変動パターン用乱数と変動パターン番号とが対応づけられたテーブルが複数記憶された普図変動パターンコマンドテーブル164とを備えている。なお、普通図柄変動時間決定部160は、スルーチャッカ21を遊技球が1個通過すると、その通過につき1つの普図変動パターン用乱数を取得する。
普図変動パターン用乱数発生部161は、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(0〜4まで)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成するものである。
図9に示すように、普図変動パターンコマンドテーブル164には、通常時間変動テーブル200と特殊時間変動テーブル201および時間短縮変動テーブル202という3つの普図変動テーブルが記憶されており、それぞれの変動テーブル200,201,202は、普図変動パターン用乱数と変動パターン番号(No.)が予め対応づけられた構成となっている。つまり、普図変動パターン用乱数が決まると、その普図変動パターン用乱数から変動パターン番号(普図変動パターンコマンド)が自ずと決まり、その変動パターン番号に対応する変動時間が決まるようになっている。ここで、通常モード下では通常時間変動テーブル200が参照され、特図当たりとなって大当たり遊技が消化されている間は特殊時間変動テーブル201が参照され、大当たり遊技後の確率変動モードまたは時短モード下では時間短縮変動テーブル202が参照される。なお、本実施形態例では、普図変動パターン用乱数を0〜4までの5個、変動パターン番号をNo.101〜No.115まで設定しているが、普図変動パターン用乱数の数や変動パターン番号の数は適宜設定すれば良い。
次に、各普図変動テーブル200〜201に記憶されている変動時間について説明する。まず、通常時間変動テーブル200には、20〜60秒までの5種類の変動時間(20秒、30秒、40秒、50秒、60秒)が記憶されている。一方、特殊時間変動テーブル201には、1〜2秒までの5種類の変動時間(1秒、1.2秒、1.4秒、1.6秒、2秒)が記憶されているが、そのうち最も長いもの(2秒)でも特殊時間変動テーブル201の最も短いもの(20秒)よりもはるかに短い変動時間となっている。また、時間短縮変動テーブル202には、2〜5秒までの5種類の変動時間(2秒、3秒、3.5秒、4秒、5秒)が記憶されている。この時間短縮変動テーブル202に記憶されている変動時間は、最も短いものが特殊時間変動テーブル201の最も長いものと同じ2秒であり、最も長いものは通常時間変動テーブル200の最も短いものよりも十分に短い5秒となっている。
このことから、通常時間変動テーブル200を参照して決定された普通図柄の変動時間は、20秒、30秒、40秒、50秒、60秒の中から乱数抽選によりランダムに決定され、その変動時間も20〜60秒と非常に長いものとなっている。したがって、通常モードでは、普通図柄に係る電子抽選がほぼ当選(当選確率=1/1.2)して電動チューリップ49が開放するものの、普通図柄の変動時間がランダム且つ長く、しかも電動チューリップ49の開放時間が0.5秒と短いため、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することは殆どない。よって、通常モードでは、ほぼ第1特別図柄抽選部118による電子抽選を行うことにより、遊技が進められていくこととなる。
これに対して、特殊時間変動テーブル201を参照して決定された普通図柄の変動時間は、1秒、1.2秒、1.4秒、1.6秒、2秒の中から乱数抽選によりランダムに決定され、その変動時間も1〜2秒と非常に短いものとなっている。したがって、大当たり遊技の消化中は、普通図柄に係る電子抽選の当選確率は通常モードと同じ(1/1.2)で電動チューリップ49の開放時間も0.5秒と短くなっているが、普通図柄の変動時間が1〜2秒と極端に短くなるため、第2始動入賞口37bの入口に設けられた電動チューリップ49がパカパカと開放するようになる。よって、大当たり遊技の消化中は、第2始動入賞口37bに遊技球が非常に入賞し易くなり、第2保留球乱数記憶部115bに保留球乱数を継続的に記憶させることができる。
また、時間短縮変動テーブル202を参照して決定された普通図柄の変動時間は、2秒、3秒、3.5秒、4秒、5秒の中から乱数抽選によりランダムに決定され、その変動時間は2〜5秒と非常に短いものとなっている。したがって、大当たり遊技終了後の確率変動モードや時短モードでは、普通図柄に係る電子抽選の当選確率(1/1.1)が高まると共に、電動チューリップ49の開放時間が長く(2.9秒)なって2回開放し、しかも普通図柄の変動時間も2〜5秒と短くなるため、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞し易くなる。よって、確率変動モードや時短モードでは、電動チューリップ49が頻繁に2回続けて連続開放するため、遊技球をあまり減らすことなく遊技を行うことができる。
次に、主制御処理部11からの指令(コマンド)を受けて各種装置を制御する副制御処理部について説明する。副制御処理部を構成する演出制御処理部12a、特別図柄表示制御部12b、ランプ制御処理部12c、払出制御処理部12e、および普通図柄表示制御部12fは、遊技盤3の裏面に支持部材等を介して設けられており、主制御処理部11が生成した処理情報に従って演出表示装置34やスピーカ20やその他の演出装置(LED装置など)の制御を行う装置である。
図10に示すように、演出制御処理部12aは、演出態様を決定するための演出態様決定部210と、この演出態様決定部210が決定した演出態様を演出表示装置34に表示するよう制御する演出表示制御部220とを処理部として備えており、複数種類の演出パターンを記憶した演出態様記憶部260を記憶部として備えている。
演出態様記憶部260に記憶されている演出態様テーブル261は、遊技コマンドに演出パターンが対応付けられた構成となっている。例えば、ある遊技コマンドには、変動時間30秒の2種類の「ノーマルリーチ」が対応する演出パターンとして記憶されており、別の遊技コマンドには、変動時間10秒の「リーチなし」が対応する演出パターンとして記憶されている。
演出態様決定部210は、遊技の開始時に、当該遊技に係る遊技コマンドに基づいて演出態様記憶部260に記憶されている演出態様テーブル261を参照しながら、今回用いる演出パターンを決定する。例えば、ある遊技コマンドが演出制御処理部12aに送られてきた場合には、演出態様決定部210は、演出態様テーブル261を参照して、その遊技コマンドに対応する演出パターン「ノーマルリーチ」の中から一方の演出パターンを抽選により決定する。
演出表示制御部220は、演出態様決定部210が決定した演出パターンを演出表示装置34に表示するための制御を行っており、例えば、演出パターンとして「スーパーリーチ」が決定された場合には、複数の演出図柄が変動を開始し、1つの演出図柄を残して他の全ての演出図柄を同一図柄で停止してリーチ演出を行い、さらにスーパーリーチ演出に発展した後に、全ての演出図柄を停止して遊技の結果を表示するといった内容の演出の表示制御を行っている。
図4に説明を戻すと、特別図柄表示制御部12bは、主制御処理部11の特別図柄決定部120,130が決定した特別図柄の種類に関するコマンドと、変動パターンコマンド決定部140,141が決定した変動パターンコマンドに基づき、特別図柄表示装置17に特別図柄を所定の時間だけ変動させた後に停止させる態様で表示する。一方、普通図柄表示制御部12fは、普通図柄抽選部150による普通図柄に係る抽選結果のコマンドと普通図柄変動時間決定部160が決定した普通図柄の変動時間のコマンドとを受け、それらのコマンドに基づいて普通図柄表示装置22に普通図柄を所定の時間だけ変動させた後に停止させる態様で表示するよう制御している。なお、普通図柄表示制御部12fは、前述した特別図柄表示制御部12bによる表示制御と比べて表示する図柄の対象が相違するものの、表示制御の基本構成はほぼ同じである。また、ランプ制御処理部12cは、主制御処理部11からコマンドを受けて各種ランプや電飾の点灯制御を行うものである。
払出制御処理部12eは、CRユニットからの信号を受けて遊技球を遊技者に貸し出すように賞球払出装置14を制御する他、主制御処理部11からの払出指令を受けて所定個数の賞球を遊技者に対して払い出すように賞球払出装置14を制御する。この賞球払出装置14は、遊技球を1個ずつ保持する切欠きが形成されたスプロケット(図示せず)と、このスプロケットを回転させるモータ(図示せず)とを備えて構成されている。そして、モータの回転を制御することにより、必要な数だけ賞球を払い出すことができるようになっている。具体的には、始動入賞口検知センサ43a,43b、一般入賞口検知センサ44、大入賞口検知センサ45等が遊技球の通過を検知したら、賞球払出装置14は主制御処理部11を経由して受けたコマンドに基づき遊技球を払い出す。
発射制御処理部13は、ハンドル7の回動量に応じて発射装置9に対する作動の制御を行う装置である。具体的には、発射装置9に対して通電させたり、通電を停止したり、あるいは、通電電流を変化させるといった制御処理を行う。なお、この発射制御処理部13は、払出制御処理部12eと接続されており、CRユニットが接続されていない場合に発射停止信号が受信されるようになっている。
このように構成された本実施形態例に係るパチンコ機Pにおいて、遊技者はハンドル7を回動操作して遊技球を遊技領域31内に打ち出することで遊技を進めることになるが、通常の遊技状態である通常モードでは、普通図柄の変動時間がランダム且つ長く、しかも電動チューリップ49の開放時間も短いため、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することは殆どない。したがって、通常の遊技状態で遊技者は第1始動入賞口37aを狙って遊技球を打ち出すこととなり、その遊技中に遊技球が第1始動入賞口37aに入賞したことを契機に行われる第1特別図柄抽選部118による電子抽選の結果、特図当たり(初当たり)であると、大当たり遊技制御部180が特図当たりの種類(2R通常当たり、15R通常当たり、2R確変当たり、15R確変当たりのいずれか)に応じて大当たり遊技を提供する。すなわち、15R通常当たりと15R確変当たりの場合はアカッター装置41が15ラウンド開放し、2R通常当たりと2R確変当たりの場合はアカッター装置41が2ラウンド開放する。なお、通常モードでの遊技中に遊技球が第2始動入賞口37bに入賞し、それを契機に行われる第2特別図柄電子抽選部119による電子抽選の結果が特図当たりになることもあるが、その場合の特図当たりは15R通常当たりと15R確変当たりの2種類だけ(2R通常当たりと2R確変当たりを含まない)であるため、大当たり遊技制御部180はアカッター装置41を15ラウンド開放する大当たり遊技を提供する。
この大当たり遊技の消化中、つまりアカッター装置41が1回目の作動を開始してから所定ラウンドを経て作動終了するまでの間、普通図柄の当選確率は通常の遊技状態と同じで変化しないが、特殊時間変動テーブル201を参照して決定される普通図柄の変動時間が通常の遊技状態に比べて極端に短くなるため、電動チューリップ49がパカパカと開放し、第2始動入賞口37bに遊技球が次々と入賞し易くなる。これにより、大当たり遊技の消化中に第2保留球乱数記憶部115bに保留球乱数を継続的に記憶させることができ、大当たり遊技が終了した直後に、第2保留球乱数記憶部115bに保留球乱数が最低でも1個、最大で4個記憶されている状態を作り出すことができる。
また、かかる大当たり遊技が終了すると、遊技モード移行制御部190が遊技状態を確率変動モードと時短モードのいずれか一方に移行する。その際、大当たり遊技の終了時点で第2保留球乱数記憶部115bには最低でも1個の保留球乱数が記憶されているため、第1保留球乱数記憶部115aと第2保留球乱数記憶部115bの両方に保留球乱数が記憶されていたとしても、まず第2保留球乱数記憶部115bに記憶されている保留球乱数に基づく遊技が優先して行われ、第2保留球乱数記憶部115bの記憶がゼロになると、第1保留球乱数記憶部115aに記憶されている保留球乱数に基づく遊技が行われる。前述したように、本実施形態例では、第1特別図柄抽選部118による電子抽選で特図当たりに当選する確率と第2特別図柄電子抽選部119による電子抽選で特図当たりに当選する確率は同じであるが、第1特別図柄抽選部118で決定される特図1では確変当たりであっても2R確変当たりと15R確変当たりとに振り分けられるのに対して、第2特別図柄電子抽選部119で決定される特図2では確変当たりの場合には必ず15R確変当たりに振り分けられるようになっており、通常当たりについても同様に、特図1では2R通常当たりと15R通常当たりに振り分けられるのに対して、特図2では必ず15R通常当たりに振り分けられるようになっている。このように、第1特別図柄抽選部118にて電子抽選を行うより第2特別図柄抽選部119にて電子抽選を行った方が、多くの賞球を獲得できる点において遊技者に有利であると言える。
なお、確率変動モードや時短モードでの遊技中は、普通図柄の変動時間が短くなると共に普図抽選の当選確率も高くなり、電動チューリップ49が頻繁に2回続けて連続開放するようになるため、第1始動入賞口37aよりも第2始動入賞口37bに遊技球が入賞し易くなり、常に第2保留球乱数記憶部115bに保留球乱数が記憶された状態を維持したまま、遊技球をあまり減らすことなく遊技を進めることができる。そして、かかる確率変動モードや時短モードでの遊技中に第2特別図柄電子抽選部119による電子抽選の結果が特図当たりになると、前述した初当たりでの特図当たりと同様に、アカッター装置41を15ラウンド開放するという大当たり遊技が提供され、この大当たり遊技の消化中も特殊時間変動テーブル201を参照して決定される普通図柄の変動時間が極端に短くなり、第2始動入賞口37bに遊技球が次々と入賞し易くなる。また、確率変動モードや時短モードでの遊技中に第2保留球乱数記憶部115bに記憶されている保留球乱数がゼロとなり、第1保留球乱数記憶部115aに記憶されている保留球乱数が読み出されて第1特別図柄抽選部118で特図当たりに当選した場合も、その大当たり遊技の消化中に特殊時間変動テーブル201を参照して決定される普通図柄の変動時間が極端に短くなり、第2始動入賞口37bに遊技球が次々と入賞し易くなる。
次に、上記した遊技中に行われる普通図柄に係る電子抽選に基づいて行われる遊技処理の手順について、図11のフローチャートを参照して説明する。図11に示すように、遊技球がスルーチャッカ21を通過したか否かを主制御処理部11は判断する(ステップS1)。通過した場合(ステップS1でYes)には、普通図柄用乱数取得部152は普通図柄用乱数を取得し、普図変動パターン用乱数取得部162は普図変動パターン用乱数を取得する(ステップS2)。普通図柄が変動中の場合(ステップS3でYes)には、ステップS2で取得した普通図柄用乱数を普通図柄用保留球乱数記憶部154に記憶し、普図変動パターン用乱数を普図変動パターン用乱数記憶部163に記憶して(ステップS4)、ステップS3の手前まで戻り、順番が来るまで待機する。
普通図柄が変動中でなく、今回のスルーチャッカ21通過に基づく普通図柄の処理を進めることができる場合(ステップS3でNo)には、ステップS5に進んで普通図柄変動時間決定処理を行う。この普通図柄変動時間決定処理では、まずステップS6で特別図柄の変動状態を示す特図ステータスをロードした後、ステップS7で特図ステータスが大当たり中か否かを判断し、その判断結果に基づいて普通図柄変動時間決定部160が現在の遊技状態に対応する時間変動テーブルを参照して普通図柄の変動時間を決定する。具体的には、特図ステータスが大当たり中の場合(ステップS7でYes)はステップS8に進み、普通図柄変動時間決定部160は特殊時間変動テーブル201を参照して変動パターン番号を決定し、その変動パターン番号に対応する変動時間(1〜2秒)を決定する。一方、特図ステータスが大当たり中でない場合(ステップS7でNo)には、ステップS9に進んで特図ステータスが通常状態であるか否かを判断する。そして、通常の遊技状態の場合(ステップS9でYes)はステップS10に進み、普通図柄変動時間決定部160は通常時間変動テーブル200を参照して変動パターン番号を決定し、その変動パターン番号に対応する変動時間(20〜60秒)を決定する。また、通常の遊技状態でなく確率変動モードまたは時短モードである場合(ステップS9でNo)はステップS11に進み、普通図柄変動時間決定部160は時間短縮変動テーブル202を参照して変動パターン番号を決定し、その変動パターン番号に対応する変動時間(2〜5秒)を決定する。
このようにして普通図柄変動時間決定処理を行った後、ステップS12に進んで普図当たり判定処理を行う。つまり、取得した普通図柄用乱数が普図当たりであるか否かを普通図柄当否判定部153が判断する。この場合、まず普通図柄の変動が開始され、普通図柄変動時間決定部160で決定された所定時間が経過すると、普通図柄の変動が停止される。次いで、普図当たりである場合(ステップS13でYes)にはステップS14に進み、電動チューリップ作動制御部170が電動チューリップ49を開閉させる。具体的には、現在の遊技状態が通常モードである場合には、電動チューリップ作動制御部170は、電動チューリップ49が開放時間0.5秒で1回開放するよう制御する。また、現在の遊技状態が確率変動モードまたは時短モードである場合には、電動チューリップ作動制御部170は、電動チューリップ49が開放時間2.9秒で2回開放するよう制御する。なお、大当たり遊技の消化中は、電動チューリップ作動制御部170による電動チューリップ49の開放時間と開放回数は通常モード時と同じであるが、特殊時間変動テーブル201を参照して決定される普通図柄の変動時間が極端に短くなる。
以上説明したように、本実施形態例に係るパチンコ機Pによれば、第1保留球乱数記憶部115aと第2保留球乱数記憶部115bの両方に保留球乱数が記憶されている場合には、第2保留球乱数記憶部115bに記憶されている保留球乱数に基づく遊技を第1保留球乱数記憶部115aに記憶されている保留球乱数に基づく遊技よりも優先して行うように設定されているため、大当たり遊技の消化中に第2保留球乱数記憶部115bに保留球乱数を継続して記憶させることができれば、たとえ第1保留球乱数記憶部115aに保留球乱数が記憶されていても、大当たり遊技の終了直後に第2保留球乱数記憶部115bに記憶されている保留球乱数に基づく遊技を優先して行うことができる。そして、第1特別図柄抽選部118(第1電子抽選手段)による電子抽選の方が第2特別図柄抽選部119(第2電子抽選手段)による電子抽選よりも遊技者に有利となるように設定されているため、大当たり遊技の消化中に第2保留球乱数記憶部115bに保留球乱数を継続して記憶させることができれば、大当たり遊技の終了後に遊技者に不利な第1電子抽選手段による電子抽選が行われてしまうことはなく、必ず遊技者に有利な第2電子抽選手段による電子抽選が行われることとなる。
そこで、本実施形態例に係るパチンコ機Pでは、普通図柄の変動時間を決定する普通図柄変動時間決定部(普通図柄変動時間決定手段)160に、複数種類の変動時間(20〜60秒)が記憶された通常変動時間テーブル200と、この通常変動時間テーブル200に記憶された全ての変動時間よりも短い変動時間(1〜2秒)が記憶された特殊変動時間テーブル201とを準備しておき、通常の遊技状態において普通図柄の変動時間が通常変動時間テーブル200を参照して選択されるが、特別図柄に係る電子抽選で大当たりに当選して大当たり遊技に移行すると、この大当たり遊技中は特殊変動時間テーブル201を参照して普通図柄の変動時間が選択されるようにしている。これにより大当たり遊技の消化中は、通常の遊技状態に比べて普通図柄の変動時間が極端に短くなり、電動チューリップ49がパカパカ開放して第2始動入賞口37bに遊技球を入賞し易くなるため、通常状態で特図当たりに当選(初当たり)した場合であっても、その大当たり遊技中に第2保留球乱数記憶部115bに保留球乱数を継続的に記憶させることができる。したがって、大当たり遊技の終了後は、第2保留球乱数記憶部115bにだけ保留球乱数が記憶されている場合は勿論のこと、第1保留球乱数記憶部115aと第2保留球乱数記憶部115bの両方に保留球乱数が記憶されている場合でも、遊技者に有利となる方の第2電子抽選手段による電子抽選を行ってから確率変動モードや時短モードの遊技を進めることができ、遊技者に不利となる方の第1電子抽選手段による電子抽選が第2電子抽選手段に先んじて行われてしまうという不利益をなくすことができる。
なお、上記実施形態例では、第2電子抽選手段による電子抽選の方が第1電子抽選手段による電子抽選よりも遊技者に有利となる場合として、第1電子抽選手段と第2電子抽選手段とで特図当たりに当選する確率は同じであるが、第2電子抽選手段の方が特図当たりに含まれる2R当たりと15R当たりの振り分け比率が有利となっている場合を例示したが、それ以外にも、第2電子抽選手段の方が特図当たりに当選する確率を高くすることで遊技者に有利となる場合や、第2電子抽選手段の方が特図当たりで確変当たりに当選する確率が高くなっている場合でも良い。あるいは、同じ特図当たりに当選しても、第2電子抽選手段の方が大当たり遊技の内容が遊技者に有利となる場合、例えば、第2電子抽選手段の方がアタッカー装置の開放時間が長くなっている場合や、アタッカー装置の開放回数が多くなっている場合でも良い。
また、通常時間変動テーブル200や特殊時間変動テーブル201に記憶されている各変動時間の値は上記実施形態例に限定されるものではなく、要は、特殊時間変動テーブル201に記憶された変動時間が通常時間変動テーブル200に記憶されている全ての変動時間よりも短かい値に設定されていれば良い。ただし、大当たり遊技の消化中に、普通図柄の変動時間が必ず特殊変動時間テーブル201に記憶された短いものとなるためには、アカッター装置41が1ラウンド開放終了する最短の大当たり消化時間Tに対して通常時間変動テーブル200に記憶された最長の変動時間T1が短く(T>T1)設定されていることが好ましい。すなわち、特図当たりの発生直前に普通図柄が変動を開始していると、その普通図柄の変動時間は通常時間変動テーブル200を参照して選択された長いものとなっているため、仮に通常時間変動テーブル200に記憶された最長の変動時間T1が最短の大当たり消化時間Tよりも長く(T<T1)設定されていると、大当たり遊技の開始時に変動開始している普通図柄が1ラウンド目の大当たり遊技の消化中に変動停止せず、大当たり遊技が2ラウンド目以降にならないと特殊変動時間テーブル201が参照されなくなるからである。
また、上記実施形態例では、大当たり遊技終了後の確率変動モードや時短モードで時間短縮変動テーブル202を参照して普通図柄の変動時間を決定するようにしているが、普図変動パターンコマンドテーブル164に通常時間変動テーブル200と特殊時間変動テーブル201という2つの普図変動テーブルだけを記憶しておき、大当たり遊技中だけでなく確率変動モードや時短モードでも特殊変動時間テーブル201を参照して普通図柄の変動時間を決定するようにしても良い。この場合、確率変動モードや時短モードでの遊技中は、普通図柄の変動時間が特殊変動時間テーブル201に記憶された短いものとなるだけでなく、電動チューリップ49の開放時間と開放回数が通常モード時に比べて増えるため、常に第2保留球乱数記憶部115bに保留球乱数が記憶された状態を維持したまま、遊技球をあまり減らすことなく遊技を進めることができる。
また、上記実施形態例では、第2始動入賞口37bの入口に設けられる可動部材として電動チューリップ49を用いた場合について説明したが、他の構造の可動部材を用いることも可能である。例えば、第2始動入賞口37bの入口に板状の可動部材を配設し、この可動部材をソレノイドによって遊技盤3の盤面に対して出入動作することにより、普図抽選に当選したときだけ第2始動入賞口37bに遊技球が入賞許可されるようにして良い。
3 遊技盤
11 主制御処理部
17 特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置および第2特別図柄表示装置)
21 スルーチャッカ(通過ゲート)
22 普通図柄表示装置
31 遊技領域
34 演出表示装置
34a 保留球表示装置
37a 第1始動入賞口(第1始動口)
37b 第2始動入賞口(第2始動口)
41 アタッカー装置
49 電動チューリップ(可動部材)
110 特別図柄抽選処理部
111 特別図柄用乱数発生部(特別図柄用乱数発生手段)
112a 第1特別図柄用乱数取得部(第1特別図柄用乱数取得手段)
113a 第1特別図柄当否判定部
115a 第1保留球乱数記憶部
116a 第1特別図柄高確率判定テーブル
117a 第1特別図柄低確率判定テーブル
112b 第2特別図柄用乱数取得部(特別図柄用乱数取得手段)
113b 第2特別図柄当否判定部
115b 第2保留球乱数記憶部
116b 第2特別図柄高確率判定テーブル
117b 第2特別図柄低確率判定テーブル
118 第1特別図柄抽選部(第1電子抽選手段)
119 第2特別図柄抽選部(第2電子抽選手段)
120 第1特別図柄決定部
130 第2特別図柄決定部
150 普通図柄抽選処理部
151 普通図柄用乱数発生部(普通図柄用乱数発生手段)
152 普通図柄用乱数取得部
153 普通図柄当否判定部
154 普通図柄用保留球記憶部
156 普通図柄低確率判定テーブル
155 普通図柄高確率判定テーブル
157 普通図柄抽選部(普通図柄抽選手段)
160 普通図柄変動時間決定部(普通図柄変動時間決定手段)
161 普図変動パターン用乱数発生部
162 普図変動パターン用乱数取得部
163 普図変動パターン用乱数記憶部
164 普図変動パターンコマンドテーブル
170 電動チューリップ作動制御部
180 大当たり遊技制御部(遊技制御手段)
190 遊技モード移行制御部
200 通常時間変動テーブル
201 特殊時間変動テーブル
202 時間短縮変動テーブル

Claims (1)

  1. 遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤と、前記遊技領域に設けられた第1始動口に遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る電子抽選を行う第1電子抽選手段と、この第1電子抽選手段による抽選結果を、特別図柄を変動させた後に停止させる表示態様によって表示する第1特別図柄表示装置と、前記遊技領域に設けられた第2始動口に遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る電子抽選を行う第2電子抽選手段と、この第2電子抽選手段による抽選結果を、特別図柄を変動させた後に停止させる表示態様によって表示する第2特別図柄表示装置と、前記遊技領域に設けられた通過ゲートを遊技球が通過したことを契機に普通図柄に係る電子抽選を行う普通図柄抽選手段と、この普通図柄抽選手段による抽選結果を、普通図柄を変動させた後に停止させる表示態様によって表示する普通図柄表示装置と、この普通図柄表示装置に表示する普通図柄の変動時間を決定する普通図柄変動時間決定手段と、特別図柄に係る電子抽選に用いる特別図柄用の乱数を発生させる特別図柄用乱数発生手段と、普通図柄に係る電子抽選に用いる普通図柄用の乱数を発生させる普通図柄用乱数発生手段と、前記第2始動口の入口に設けられ、前記普通図柄抽選手段による電子抽選で当たりに当選した場合に動作して前記第2始動口への遊技球の入賞を容易にする可動部材と、前記第1電子抽選手段または前記第2電子抽選手段による抽選結果が当たりである場合に、通常遊技に比べて遊技者に有利な大当たり遊技に移行させる遊技制御手段と、前記大当たり遊技に移行した場合に作動して遊技球の入賞を許可するアタッカー装置とを備え、
    前記第1電子抽選手段は、前記特別図柄用乱数発生手段により発生した乱数の中から1つの特別図柄用乱数を前記第1始動口に遊技球が入賞したことを契機に取得する第1特別図柄用乱数取得手段と、特別図柄の変動中に前記第1特別図柄用乱数取得手段が取得した特別図柄用乱数を所定個数の上限まで保留球乱数として順次記憶する第1保留球乱数記憶部とを有し、前記第2電子抽選手段は、前記特別図柄用乱数発生手段により発生した乱数の中から1つの特別図柄用乱数を前記第2始動口に遊技球が入賞したことを契機に取得する第2特別図柄用乱数取得手段と、特別図柄の変動中に前記第2特別図柄用乱数取得手段が取得した特別図柄用乱数を所定個数の上限まで保留球乱数として順次記憶する第2保留球乱数記憶部とを有し、
    前記第1保留球乱数記憶部と前記第2保留球乱数記憶部の両方に保留球乱数が記憶されている場合には、前記第2保留球乱数記憶部に記憶されている保留球乱数に基づく遊技を前記第1保留球乱数記憶部に記憶されている保留球乱数に基づく遊技よりも優先して行うように設定されていると共に、前記第2電子抽選手段による電子抽選の方が前記第1電子抽選手段による電子抽選よりも遊技者に有利となるように設定されているパチンコ機において、
    前記普通図柄変動時間決定手段は、複数種類の変動時間が設定された通常変動時間テーブルと、この通常変動時間テーブルに記憶された全ての変動時間よりも短い変動時間が記憶された特殊変動時間テーブルとを有すると共に、前記通常遊技の状態で前記通常変動時間テーブルを参照して変動時間を設定し、前記大当たり遊技中で前記アタッカー装置が作動開始してから終了するまでの間は、前記特殊変動時間テーブルを参照して変動時間を設定することを特徴とするパチンコ機。
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