JP5587310B2 - ジアルキルスルフィドの精製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ジアルキルスルフィドの新しい精製方法、この新しい方法により得られる精製されたジアルキルスルフィド、及びこの精製されたジアルキルスルフィドの使用方法に関する。更に、本発明は、高純度のジアルキルスルフィドボラン錯体の製造方法、この方法により得られるジアルキルスルフィドボラン錯体、及び還元剤としてこの高純度のジアルキルスルフィドボラン錯体を用いてエナンチオ選択的還元を行う方法に関する。
ジアルキルスルフィドは、有機合成のために使い道の多い試薬である。更に、より下級のジアルキルスルフィドが、しばしば貴重な溶剤として用いられる。低分子量の大部分の有機スルフィドは、強度の不快臭を有し、その不快臭は多くの場合、硫黄を含有する不純物の存在を通して更に悪化する(K.-M.Roy,“Thiols and Organic Sulfides”,Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, 第7版、1〜28頁、Wiley−VCH Verlag GmbH & Co.KGaA 2008)。例えば、市販のジメチルスルフィド(DMS)は二硫化炭素、硫化カルボニル、メチルチオール、ジメチルジスルフィド、硫化水素、及び他の亜硫酸化合物等の悪臭のある不純物を低レベルで多く含む。これらの不純物の濃度は1%未満であり、そして、いくつかの化合物は200ppm未満の濃度であるが、その不純物の臭気はDMSに腐った卵、キャベツ、及びスカンクの下品な悪臭をもたらす。ニンニク又は玉ねぎ臭を有するいくつかの亜硫酸化合物もまたその臭気に寄与する。高純度のDMSはトウモロコシ又は草深い草地のにおいを有する(D.J.Rowe,Perfumer & Flavorist 1998年、第23巻、9〜14頁)。
DMSは、石油の水蒸気分解の固化防止剤として、及びジメチルスルホキシド(DMSO)溶媒製造のための原材料として用いられる。また、DMSは、溶媒として、及び金属化合物又は他のルイス酸、例えば、ボラン化合物への配位のために使用される。ジメチルスルフィドボラン(DMSB)は、カルボニル化合物、イミンの還元反応のために、及びアルケン若しくはアルキン中の二重結合のヒドロホウ素化反応のために、製薬産業で利用されるボラン(BH3)の安定した濃縮(10M)形状である。混ざり物のあるDMSから生じるDMSBの不快臭は、製造作業時に非常に低いレベルでも気づくことができ、風で人々が住んでいる地区へ押し流される。責任を負うべき企業は、DMS又はDMSBを用いることでその臭いを従業員や近隣住民にさらしたがらない。
DMSの精製は、水蒸気蒸留工程及びジアルキルスルフィドからの水の分離によりJP49006287に取り扱われている。この方法は、DMS中に水が残留するためにDMSBのためには不適当である。
米国特許6,736,879には、ジメチルスルフィドから二硫化炭素を除去するための吸収方法が開示されている。吸収媒体は、アルカリ金属及びアルカリ土類化合物で処理された活性アルミナであり、再生可能である。しかしながら、ジアルキルスルフィド中の不純物の吸収はいくつかの汚染物質を除去するかもしれないが、吸収工程の可逆性のためにさまざまの不純物を完全には除去しないだろう。
ジメチルスルフィド及びジメチルジスルフィドのある製造業者はその混合物により快適な匂いをもたらす臭いマスキング化合物を使用した(US5,559,271、US6,639,110)。使用されるその化合物はボランと反応する官能基を有し、それゆえ、DMSB製造に適用することができない。
ガス流及び炭化水素混合物からの硫化水素、二硫化炭素、及びチオール(集合的に、酸性ガスと呼ばれる)の除去は、そのガスの充填床か焼器(US6,136,144)若しくは水及び臭素(US5,433,828)への通過、又は複素環を含む窒素(DE19828977、US5,480,860)若しくは可逆性の吸収剤(US4,173,619、US2005/0205470)での吸収等、数多くの方法で試みられている。重合反応より先に亜硫酸化合物及びホスフィン化合物を除去するための炭化水素の精製は、アルカリ金属を担体(US5,302,771、US6,124,410)上に、又はイオン交換したゼオライト(4,358,297)を用いた。他の例では、アミンを固体の担体(US4,999,175)に、遷移金属酸化物(US5,157,201)に、又はグループ1B金属ハロゲン化物アミンとの反応(US5,382,417)に用いている。
酸化による工場排水中のアルキルスルフィド及びチオールの除去が取り扱われている(US6,015,536、US6,277,344、US5,439,641)。しかし、DMSもまた酸化されるので、酸化はDMSの精製には適用できない。
高純度のDMSは、その高純度のDMSから製造されるDMSO又はDMSB等の低臭気化合物と同様に着香料又は溶剤として好適な所望の市販の製品である。所望のジメチルスルフィドを残しておく一方、望ましくない化合物の選択的な除去は、現在の文献には十分な取り扱いがない。更に、酸化方法はその混合物の全ての成分に対して破壊的である。DMSを変化しないままにしておく一方で、DMSから悪臭のある不純物を除去することが求められている。
JP49006287 米国特許6,736,879 US5,559,271 US6,639,110 US6,136,144 US5,433,828 DE19828977 US5,480,860 US4,173,619 US2005/0205470 US5,302,771 US6,124,410 4,358,297 US4,999,175 US5,157,201 US5,382,417 US6,015,536 US6,277,344 US5,439,641
それゆえ、市販されているジアルキルスルフィドと比較してほとんど気付かれない臭気を有する等の低臭気のジアルキルスルフィドを提供するために、ジアルキルスルフィドの精製方法を開発することが本発明の目的であった。
従って、ジアルキルスルフィドを、少なくとも一種の塩基及び/又は少なくとも一種のアルカリ若しくはアルカリ土類金属と接触させる工程を含むジアルキルスルフィドの新しい精製方法が開発された。
そのうえ、悪臭のある不純物のない低臭気のジアルキルスルフィドが開発され、低臭気の製品を製造するための、又は低臭気の溶媒としてのこれらの低臭気のジアルキルスルフィドの使用方法が開発された。
更に、高純度のジアルキルスルフィドボラン錯体が、その錯体の製造方法と共に開発され、還元剤として高純度のこれらのジアルキルスルフィドボラン錯体を用いるエナンチオ選択的還元反応のための改良方法が発見された。
本発明の一実施の形態は、ジアルキルスルフィドを、少なくとも一種の塩基及び/又は少なくとも一種のアルカリ若しくはアルカリ土類金属と接触させる工程を含むジアルキルスルフィドの精製方法であって、その塩基は、金属アルコラート、金属酸化物、金属若しくはアルキルアンモニウム水酸化物、金属若しくはアルキルアンモニウム炭酸塩、金属エノラート、金属アミド、又は金属水酸化物であり、その金属は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及びIIIa〜VIIIa、Ib及びIIb族の金属からなる群から選択されることを特徴とする方法である。
本発明の好ましい実施の形態は、ジアルキルスルフィドを少なくとも一種の塩基及び少なくとも一種のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属と接触させる工程を含むジアルキルスルフィドの精製方法である。
本発明によると、ジアルキルスルフィドは以下の化学式
Figure 0005587310
[式中、R及びR’は、C1−C18アルキル、C3−C14シクロアルキル、置換されたC1−C18アルキル、又は置換されたC3−C14シクロアルキルであってお互いに独立であるか、又はR及びR’は、更なる硫黄、酸素、若しくは窒素原子を内部に含む二価の炭化水素部分として接続され、硫黄原子と共に環状ジアルキルスルフィド構造を形成する。]で表わされる化合物である。
本発明の好ましい実施の形態では、ジアルキルスルフィドは、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、メチルエチルスルフィド、メチルイソプロピルスルフィド、又はチオキサンである。
本発明に関して、“C1−C18アルキル”という用語は、分岐しているか、又は未分岐の1〜18の間の炭素原子を有する飽和炭化水素基を意味するものとして用いられる。例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、アミル、イソアミル、sec−アミル、1,2−ジメチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、ヘキシル、4−メチルペンチル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、1,2,2−トリメチルプロピル、1,1,2−トリメチルプロピル、ヘプチル、5−メチルヘキシル、1−メチルヘキシル、2,2−ジメチルペンチル、3,3−ジメチルペンチル、4,4−ジメチルペンチル、1,2−ジメチルペンチル、1,3−ジメチルペンチル、1,4−ジメチルペンチル、1,2,3−トリメチルブチル、1,1,2−トリメチルブチル、1,1,3−トリメチルブチル、オクチル、6−メチルヘプチル、1−メチルヘプチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、ノニル、1−,2−,3−,4−,5−,6−,若しくは7−メチルオクチル、1−,2−,3−,4−,若しくは5−エチルヘプチル、1−,2−,若しくは3−プロピルヘキシル、デシル、1−,2−,3−,4−,5−,6−,7−,及び8−メチルノニル、1−,2−,3−,4−,5−,若しくは6−エチルオクチル、1−,2−,3−,若しくは4−プロピルヘプチル、ウンデシル、1−,2−,3−,4−,5−,6−,7−,8−,若しくは9−メチルデシル、1−,2−,3−,4−,5−,6−,若しくは7−エチルノニル、1−,2−,3−,4−,若しくは5−プロピルオクチル、1,2,若しくは3−ブチルヘプチル、1−ペンチルヘキシル、ドデシル、1−,2−,3−,4−,5−,6−,7−,8−,9−,若しくは10−メチルウンデシル、1−,2−,3−,4−,5−,6−,7−,若しくは8−エチルデシル、1−,2−,3−,4−,5−,若しくは6−プロピルノニル、1−,2−,3−,若しくは4−ブチルオクチル、及び1−2−ペンチルヘプチルが挙げられる。好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、アミル、イソアミル、sec−アミル、1,2−ジメチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、ヘキシル、及びオクチル等のアルキル基である。
“C3−C14シクロアルキル”という用語は、モノ−若しくはポリ環状構造部分を含む3〜14の間の炭素原子を含む飽和炭化水素基を意味する。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、又はシクロデシルが挙げられる。好ましくは、シクロプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシル等のシクロアルキル基である。
“置換されたC1−C18アルキル”又は“置換されたC3−C14シクロアルキル”という用語は、上の方で定義されたアルキル基又はシクロアルキル基であって、それらの基の中の少なくとも一つの水素原子がフッ素原子により置換されたものを意味している。
環状ジアルキルスルフィドは、例えば、チエタン、チオラン、チオキサン、1,3−ジチアン、1,4−ジチアン、及び2−メチル−1,3−ジチアンを含む。
本発明の好ましい実施の形態では、出発物質として使用されるジアルキルスルフィドは、少なくとも95質量%の純度、好ましくは、少なくとも99質量%の純度を有するべきである。
本発明の他の実施の形態では、ジアルキルスルフィド及び少なくとも一種の塩基又は少なくとも一種のアルカリ若しくはアルカリ土類金属を、約1秒〜24時間の範囲で、最も好ましくは、1分〜3時間の間で接触させる。
本発明の一実施の形態では、ジアルキルスルフィドを、金属アルコラート、金属酸化物、金属若しくはアルキルアンモニウム水酸化物、金属若しくはアルキルアンモニウム炭酸塩、金属エノラート、金属アミド、又は金属水酸化物の少なくとも一種の塩基と接触させる。その金属は、そのアルカリ金属、そのアルカリ土類金属、及びIIIa〜VIIIa、Ib及びIIb族の金属からなる群から選択することができる。好ましくは、アルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、バリウム、スカンジウム、チタニウム、バナジウム、クロミウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、及び亜鉛である。
金属アルコラートは、分岐であるか又は未分岐のどのような脂肪族アルコールにも由来しうる少なくとも一種のアルコキシ基を含む。本発明で使用することができる好適な金属アルコラートの例は、メタノール、エタノール若しくはt−ブタノールに由来する、カリウムアルコラート、ナトリウムアルコラート、リチウムアルコラート、マグネシウムアルコラート、亜鉛アルコラート、及びチタンアルコラートを含む。
本発明の他の実施の形態では、ジアルキルスルフィドを少なくとも一種のアルカリ金属又はアルカリ土類金属と接触させる。これらの金属は、お互いの混合物(合金等)又は水銀との混合物(アマルガム等)として用いることができる。アルミナ、シリカ、珪藻土、黒鉛、又は他の一般的な無機化合物等の担持手段上の金属のみならず、金属の分散物が好ましい。アルカリ金属の使用が最も好ましく、特に、ナトリウム−カリウム合金が好ましい。
使用する金属が不純物とだけでなく精製されるべきジアルキルスルフィドとも反応しないような状況では、その金属の大過剰は避けるべきである。さもないと、全体の収率が減少する。
本発明の好ましい実施の形態では、ジアルキルスルフィドを金属アルコラートと、及び、任意に、少なくとも一種のアルカリ若しくはアルカリ土類金属と接触させる。
本発明の一実施の形態では、ジアルキルスルフィドを少なくとも一種の塩基及び少なくとも一種のアルカリ若しくはアルカリ土類金属と、連続的に別の工程で反応させる。本発明の好ましい実施の形態では、ジアルキルスルフィドを少なくとも一種の塩基及び少なくとも一種のアルカリ若しくはアルカリ土類金属と、同時に単一の工程で反応させる。
本発明の他の実施の形態では、ジアルキルスルフィドをカリウム−tert−ブトキシド及びナトリウム−カリウム合金と接触させる。
そのうえ、本発明の方法は、液体中で又は気相中で実施することができる。ジアルキルスルフィドから悪臭成分を不可逆的に除去するための、商業用の方法のために処理能力を高くするための選択の方法は、十分な接触時間を可能にするために気体状のジアルキルスルフィドを坦持手段上で金属と塩基を含む固定床の影響下に置くことである。
粗製のジアルキルスルフィドへのこの発明に開示された方法の適用によって、基本的に全ての悪臭のある不純物が不揮発性且つおそらく不溶性の誘導体に変換される。これらの誘導体は、従来公知のどのような分離方法によってもジアルキルスルフィドから除去することができる。例えば、不溶性誘導体の沈殿物を濾過することができる。ジアルキルスルフィド中へのかなりの溶解性を有する反応生成物は蒸留法又は抽出法により除去することができる。
しかしながら、ジアルキルスルフィドの蒸留は、二硫化炭素(CS2)を除去すべき場合には問題が発生する。CS2は、例えば、ジメチルスルフィド(DMS)等とアゼオトロープを形成し、それゆえ、蒸留法はこの不純物を満足に除去できない。二硫化炭素と金属アルコラートの反応により、キサントゲン酸塩が発生するが(Dunn,A.D.;Rudorf,W.Carbon Disulphide in Organic Chemistry;Ellis Horwood:Chichester 1989年、316頁)、この反応は蒸留条件下では可逆的である。求電子剤とキサントゲン酸塩の更なる反応がその塩を、安定で蒸留により容易にジアルキルスルフィドから分離可能なキサントゲン酸エステルへと転化させる。また、いかなるチオアート塩も、その対応する(望ましくない)ジアルキルスルフィドをもたらすべく求電子剤と反応するので、求電子剤はその生成物が不揮発性であるか、又は高沸点であるように選択されるべきである。
それゆえ、本発明の他の実施の形態は
a)ジアルキルスルフィドを、少なくとも一種の塩基及び/又は少なくとも一種のアルカリ若しくはアルカリ土類金属と接触させ、その塩基は、金属アルコラート、金属酸化物、金属若しくはアルキルアンモニウム水酸化物、金属若しくはアルキルアンモニウム炭酸塩、金属エノラート、金属アミド、又は金属水素化物であり、その金属は、そのアルカリ金属、そのアルカリ土類金属、及びそのIIIa〜VIIIa、Ib及びIIb族の金属からなる群から選択される工程、及び
b)反応a)の生成物を求電子剤と反応させる工程、及び
c)ジアルキルスルフィドを留去する工程
を含むジアルキルスルフィドの精製方法である。
本発明の好ましい実施の形態では、ジアルキルスルフィドを工程a)で金属アルコラート、及び、任意に、少なくとも一種のアルカリ若しくはアルカリ土類金属と接触させる。
求電子剤としては、いかなる有機ハロゲン化物、メタンスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート(trifluormethanesulfonate)、及びp−トルエンスルホネート等を用いることができる。上述の理由のために、求電子剤の有機残基は高沸点生成物を生成するために大きな分子量を有するべきである。低沸点のジアルキルスルフィドを精製するための好適な求電子剤の例としては、臭化オクチル、臭化ベンジル、及び塩化ベンジルが挙げられる。
この発明に開示された新しい方法は、低臭気ジアルキルスルフィドの容易な利用法を提供する。その低臭気ジアルキルスルフィドは、その低臭気ジアルキルスルフィドから作られる低臭気化合物、例えば、ジメチルスルフィドからのジメチルスルホキシド又はジメチルスルフィドボラン錯体等の生成のために大きな価値を有する。
本発明の他の実施の形態は、上述のそれらの方法の何れかにより得られるジアルキルスルフィドである。
本発明によるジアルキルスルフィド中には、二硫化炭素、メタンチオール、及びジメチルジスルフィドの各不純物の含量は、それぞれ0.01質量%未満である。
本発明の更に別の実施の形態は、低臭気生成物を製造するための、又は低臭気溶媒としてのこれらの低臭気ジアルキルスルフィドの使用方法である。
本発明の好ましい実施の形態は、高純度のジアルキルスルフィドボラン錯体を生成するための精製されたジアルキルスルフィドの使用方法である。本発明の更に好ましい実施の形態は、高純度のジメチルスルフィドボラン(DMSB)を生成するための精製されたジメチルスルフィドの使用方法である。
本発明のさらなる実施の形態は、
a)ジアルキルスルフィドを、少なくとも一種の塩基及び/又は少なくとも一種のアルカリ若しくはアルカリ土類金属と接触させ、その塩基は、金属アルコラート、金属酸化物、金属若しくはアルキルアンモニウム水酸化物、金属若しくはアルキルアンモニウム炭酸塩、金属エノラート、金属アミド、又は金属水素化物であり、その金属は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及び元素の周期表のIIIa〜VIIIa、Ib及びIIb族の金属からなる群から選択される工程、及び
b)任意に、工程a)の生成物を求電子剤と反応させ、ジアルキルスルフィドを留去する工程、及び
c)工程a)、及び、任意に、工程b)により精製されたジアルキルスルフィドをジボランと反応させる工程
を含む高純度のジアルキルスルフィドボラン錯体の生成方法である。
本発明の好ましい実施の形態は、ジアルキルスルフィドとしてジメチルスルフィドが用いられる上述の方法による高純度のジメチルスルフィドボラン(DMSB)の製造方法である。
上述の方法の工程c)による、精製されたジアルキルスルフィドとジボランの反応は、通常、−10℃と50℃の間の温度で実施され、好ましくは周囲の温度で実施される。ジボランは、好ましくは気体状で用いられ、その反応は、好ましくは加圧容器中で実施される。
本発明の他の実施の形態は、上述の方法により得られる高純度のジアルキルスルフィドボラン錯体である。
本発明によるジアルキルスルフィドボラン錯体中には、二硫化炭素、メタンチオール、及びジメチルジスルフィドの各含量は、それぞれ0.01質量%未満である。
還元剤としてのジアルキルスルフィドボランとのエナンチオ選択的還元中に得られる鏡像体過剰率が、通常のジアルキルスルフィドボラン錯体と比較して本発明による高純度のジアルキルスルフィドボラン錯体においてより高いことがわかった。この改善は、上述の精製方法により効果的に除去されるジメチルジスルフィド(DMDS)又はアルキルチオール(実施例3に参照される追加実験により示されるような)のような不純物が不足するためである。
医薬品のためには、少なくとも99.5%の鏡像体過剰率が調節により必要とされるので(Carey,J.S.;Laffan,D.;Thomson,C;Williams,M.T.Organic&Biomolecular Chemistry 2006年、4、2337)、本発明による高純度のジアルキルスルフィドボラン錯体の適用は、精製工程を回避するのに役立つので非常に有利である。
それゆえ、本発明の他の実施の形態は、本発明による高純度のジアルキルスルフィドボラン錯体の還元剤としての使用を含むエナンチオ選択的な還元方法である。
還元剤としてのジアルキルスルフィドボランでのエナンチオ選択的な還元は、テトラヒドロ−1−メチル−3,3−ジフェニル−1H,3H−ピロロ[1,2−c][1,3,2]オキサザボロール((R)−又は(S)−MeCBSオキサザボロリジン試薬として知られる、Corey,E.J.;Halal,C.J.Angew.Chem.Int.Ed.1998、37、1986参照)等のキラルなホウ素含有触媒、又は(R)−若しくは(S)−2−[(1,3,2−ジオキサボロラン−2−イルオキシ)ジフェニルメチル]ピロリジン(Ortiz,M.M.;Stepanenko,V.;Correa,W.;Jesus,M.D.;Sandraliz,E.;Ortiz,L.Tetrahedron Asymmetry 2006年、17,122参照)等のキラルなスピロホウ酸の存在下に通常実施される。
本発明の好ましい実施の形態では、エナンチオ選択的な還元はプロキラルケトン又はイミンの還元である。
以下の実施例は本発明をその実施例の同一のものに限定せずに説明する。
実施例1:
市販のジメチルスルフィドの臭気へのアルキル金属又は塩基との様々な処理の影響を確かめるために、一連の実験を成し遂げた。混ざり物のあるジメチルスルフィド(約99.0%のDMS、Chevron−Phillips)を、周囲の温度で1時間の間、液相中で様々な試薬と撹拌した。4人の人間のボランティアによる臭気の検出に基づき、試薬との接触後の臭気を決定し、特定の既知の臭気に関連づけた。
表1:異なる処理後のジメチルスルフィドの臭気評価
Figure 0005587310
DMSへの水酸化ナトリウム(NaOH、項目2、1g/10ml DMS)又はカリウムtert−ブトキシド(KTB、項目3、1g/10mlDMS)の添加により、主に塩基の溶解のためにその溶液の顕著な昇温が生じた。塩基で処理した試料の残臭は、DMS中に残留するジメチルジスルフィドの不純物のために腐ったキャベツ臭であった。液状のナトリウム−カリウム合金(NaK、項目4、0.2g/10ml DMS)の添加は、ガス発生(水素)による反応の目に見えるサインを示し、黄褐色固体がNaKのビーズ状に形成した。NaK処理後の臭気は、まだ強い二硫化炭素であった。KTBを、大きく臭気が改善した、NaK処理したDMSに添加した(項目5、1gKTB+0.2gNaK/10ml DMS)。この濾過した試料の臭気は、ゆでたトウモロコシのにおいであった。
NaK及びKTB処理した試料を、固体及び残留する未反応のNaKから蒸留した。そのDMS蒸留物(項目6)は二硫化炭素のわずかな臭気を有した。DMSの蒸留は溶解した塩基化合物の問題を克服する。しかしながら、二硫化炭素と塩基の反応の可逆性のために、その蒸留したDMSの臭気は、CS2臭のかすかな兆候を有した。二硫化炭素の痕跡量を十分に除去するために、求電子剤(ブロモオクタン、ベンジルブロミド、ベンジルクロリド)を、キサントゲン酸エステル及び臭化カリウムを形成させるためのアルカリ金属又は塩基の添加後に添加した。蒸留後、この方法により生成したDMSは、また、トウモロコシのにおいを有した(項目7、9、及び10、試薬の量は実施例2中に列挙する)。
もっとも良好な臭気の除去は、NaKとKTBの組み合わせをDMSと接触させることによるものであった。
実施例2:
以下の実験手順を、ジメチルスルフィドの二つの異なる出所(Chevron−Phillips及びGaylord)からのDMSに用いた。100gのDMSをオーブンで乾燥させた丸底フラスコに計量投入した。その試料にNaKを添加し、室温で1時間撹拌を開始した。その後、三つのアルキル化剤(1.96gの塩化ベンジル、2.65gの臭化ベンジル、又は2.99gの1−ブロモオクタン)のうちの一つを添加した。それぞれの試料中に、いくつかの固体沈殿物が形成した。ジメチルスルフィドをその固体から36−37.5℃の沸点範囲で蒸留した。蒸留した試料は、それからGC/MSで純度を分析した。結果は表2参照のこと。
表2:異なる処理後のジメチルスルフィドの分析データ(GC/MS)。全ての数字は質量%である。DMSはジメチルスルフィドであり、CS2は二硫化炭素であり、DMDSはジメチルジスルフィドであり、MeSHはメタンチオールであり、EtSMeはエチルメチルスルフィドであり、OctBrは1−ブロモオクタンであり、BnClは塩化ベンジルであり、BnBrは臭化ベンジルである。アセトンの痕跡量は、試料間のシリンジの洗浄に由来する。
Figure 0005587310
実施例3:
以下の実験手順を、キラル触媒の存在下における異なる純度のDMSBでのアセトフェノンのエナンチオ選択的還元のために用いた:
高純度のDMSBを、表2の項目4に開示した手順により精製したDMSへの気体状のジボランの周囲の温度下での添加により10M溶液として調整した。
トルエン中にそれぞれのスルフィド不純物を含むストック溶液3.3ml(アセトフェノンに対して0.02当量の不純物)を高純度のDMSB(6.24mmol、10M DMSB溶液592μl、アセトフェノンに対して0.75当量)と混合し、その混合物を周囲の温度下で60分間攪拌し、その後、キラル触媒((R)−MeCBS((R)テトラヒドロ−1−メチル−3,3−ジフェニル−1H,3H−ピロロ[1,2−c][1,3,2]オキサザボロール):167μl、0.167mmol、トルエン中の1M溶液、0.02当量;又は(R)−DPPスピロ((R)−2−[(1,3,2−ジオキサボロラン−2−イルオキシ)ジフェニルメチル]ピロリジン):53.81mg、0.167mmol、0.02当量)を添加した。トルエン中のアセトフェノン溶液(834.5mg、反応の間に、1Mのアセトフェノン溶液を結果としてもたらす3.2mlのトルエン中に8.32mmol、1当量)をシリンジポンプを用いて添加する前の10分以内に、その混合物を5分間かき混ぜた。その添加が終わった5分後に、0.3mlの試料を採取し、2Mの塩化水素(2ml)中で加水分解した。最上層をトルエンで希釈し、GC分析により転換及びエナンチオ選択性を更に調査した。Chevron−Phillips又はGaylord等の従来の原料ソースからのDMSで生成したDMSBを用いてその反応を繰り返し、エナンチオ選択性を比較した。
表3:キラル触媒の存在下で異なる純度のDMSBとのアセトフェノンのエナンチオ選択的還元の結果。DMSBはジメチルスルフィドボランであり、DMDSはジメチルジスルフィドであり、EtSHはエタンチオールであり、(R)−MeCBSは(R)−テトラヒドロ−1−メチル−3,3−ジフェニル−1H,3H−ピロロ[1,2−c][1,3,2]オキサザボロールであり、(R)−DPP Spiroは(R)−2−[(1,3,2−ジオキサザボラン−2−イルオキシ)ジフェニルメチル]ピロリジンである。
Figure 0005587310
上述の全ての参照は、全ての有用な目的のためにその全体が参照により組み込まれている。
本発明を具体化するいくつかの特定の構造を記載し、示している一方で、さまざまな修正及び部分の再配置が本発明の概念の基礎となる精神と範囲から離れることなくなされても良いことは当業者にとって明らかであり、同様に、ここに示し、記載した特定の形状に限定されない。

Claims (8)

  1. ジアルキルスルフィドを金属アルコラート、及び、任意に、少なくとも一種のアルカリ若しくはアルカリ土類金属と接触させる工程を含むジアルキルスルフィドの精製方法。
  2. ジアルキルスルフィドは、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、メチルエチルスルフィド、メチルイソプロピルスルフィド、又はチオキサンである請求項1に記載の方法。
  3. ジアルキルスルフィドを、少なくとも一種の金属アルコラート及び少なくとも一種のアルカリ若しくはアルカリ土類金属と接触させる請求項1又は2に記載の方法。
  4. ジアルキルスルフィドを、カリウムtert−ブトキシド及びナトリウム−カリウム合金と接触させる請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
  5. ジアルキルスルフィドを、少なくとも一種の金属アルコラート及び少なくとも一種のアルカリ若しくはアルカリ土類金属と単一の工程中で同時に接触させる請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
  6. a)ジアルキルスルフィドを金属アルコラート、及び、任意に、少なくとも一種のアルカリ若しくはアルカリ土類金属と接触させ、及び
    b)工程a)の生成物をハロゲン化アルキル又はハロゲン化ベンジルと反応させる工程、及び
    c)ジアルキルスルフィドを留去する工程
    を含むジアルキルスルフィドの精製方法。
  7. a)ジアルキルスルフィドを、金属アルコラート、及び、任意に、少なくとも一種のアルカリ若しくはアルカリ土類金属と接触させ, 及び
    b)工程a)の生成物をハロゲン化アルキル又はハロゲン化ベンジルと反応させる工程、及び
    c)ジアルキルスルフィドを留去する工程、及び
    d)工程a)〜工程c)により精製したジアルキルスルフィドをジボランと反応させる工程
    を含むジアルキルスルフィドボラン錯体の製造方法。
  8. ジアルキルスルフィドは、ジメチルスルフィドである請求項7の方法。
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