JP2002020765A - 炭化水素中の二硫化炭素の除去方法 - Google Patents
炭化水素中の二硫化炭素の除去方法Info
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- JP2002020765A JP2002020765A JP2000201716A JP2000201716A JP2002020765A JP 2002020765 A JP2002020765 A JP 2002020765A JP 2000201716 A JP2000201716 A JP 2000201716A JP 2000201716 A JP2000201716 A JP 2000201716A JP 2002020765 A JP2002020765 A JP 2002020765A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 後処理も必要なく簡便に炭化水素中の二
硫化炭素を効率よく除去する方法を提供する。 【解決手段】 二硫化炭素を含有する炭化水素を、ポリ
アミンを官能基として有する弱塩基性陰イオン交換樹脂
と接触させる炭化水素中の二硫化炭素の除去方法であ
る。
硫化炭素を効率よく除去する方法を提供する。 【解決手段】 二硫化炭素を含有する炭化水素を、ポリ
アミンを官能基として有する弱塩基性陰イオン交換樹脂
と接触させる炭化水素中の二硫化炭素の除去方法であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素中の二硫
化炭素の除去方法に関し、さらに詳しくは、特にナフサ
等を分解してエチレンを製造する工程で副生するC5 留
分中の二硫化炭素の除去方法に関する。
化炭素の除去方法に関し、さらに詳しくは、特にナフサ
等を分解してエチレンを製造する工程で副生するC5 留
分中の二硫化炭素の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ナフサ等を分解してエチレンを製造する
工程で副生する、炭素数5の炭化水素を主成分とする混
合物(C5 留分)にはイソプレン、シクロペンタジエ
ン、シクロペンタン等の有用な炭化水素が含まれている
が、同時に原油に由来する硫黄化合物が多く含まれてい
る。この硫黄化合物としては、二硫化炭素、硫化水素、
メルカプタン類があるが、特に二硫化炭素は他の硫黄化
合物に比べ含有量も多く、蒸留等による分離が困難で、
製品に混入し易い。
工程で副生する、炭素数5の炭化水素を主成分とする混
合物(C5 留分)にはイソプレン、シクロペンタジエ
ン、シクロペンタン等の有用な炭化水素が含まれている
が、同時に原油に由来する硫黄化合物が多く含まれてい
る。この硫黄化合物としては、二硫化炭素、硫化水素、
メルカプタン類があるが、特に二硫化炭素は他の硫黄化
合物に比べ含有量も多く、蒸留等による分離が困難で、
製品に混入し易い。
【0003】従来より炭化水素から二硫化炭素を除去す
る手段として種々の方法が知られている。例えば、活
性炭、モレキュラーシーブ等を使用する吸着除去法、
水素添加による水素化脱硫法、さらにはアミン類との
化学反応を利用する方法がある。については、収率や
効率の面で問題があり、については、除去設備が大型
化するなどの問題点がある。また、のアミン類との反
応としては、トリエチレンテトラミン等のポリアミンを
C5 留分と接触させる方法、抽出・蒸留工程でアルカノ
ールアミンを非反応性の極性溶媒中でC5 留分と接触さ
せる方法がある。前者では、生成物が析出したり、接触
後に水洗等の後処理が必要である。後者では、極性溶媒
を使用しているので装置が複雑となる。
る手段として種々の方法が知られている。例えば、活
性炭、モレキュラーシーブ等を使用する吸着除去法、
水素添加による水素化脱硫法、さらにはアミン類との
化学反応を利用する方法がある。については、収率や
効率の面で問題があり、については、除去設備が大型
化するなどの問題点がある。また、のアミン類との反
応としては、トリエチレンテトラミン等のポリアミンを
C5 留分と接触させる方法、抽出・蒸留工程でアルカノ
ールアミンを非反応性の極性溶媒中でC5 留分と接触さ
せる方法がある。前者では、生成物が析出したり、接触
後に水洗等の後処理が必要である。後者では、極性溶媒
を使用しているので装置が複雑となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況に鑑みなされたもので、後処理も必要なく簡便に炭
化水素中の二硫化炭素を効率よく除去する方法を提供す
ることを目的とするものである。
状況に鑑みなされたもので、後処理も必要なく簡便に炭
化水素中の二硫化炭素を効率よく除去する方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究を
重ねた結果、ポリアミンを官能基として有する弱塩基性
陰イオン交換樹脂を使用することにより上記目的を達成
できるということを見出し、この知見に基づいて本発明
を完成するに到った。
重ねた結果、ポリアミンを官能基として有する弱塩基性
陰イオン交換樹脂を使用することにより上記目的を達成
できるということを見出し、この知見に基づいて本発明
を完成するに到った。
【0006】すなわち、本発明の要旨は下記のとおりで
ある。 1.二硫化炭素を含有する炭化水素を、ポリアミンを官
能基として有する弱塩基性陰イオン交換樹脂と接触させ
ることを特徴とする炭化水素中の二硫化炭素の除去方
法。 2.炭化水素がC5 留分である前記1記載の炭化水素中
の二硫化炭素の除去方法。
ある。 1.二硫化炭素を含有する炭化水素を、ポリアミンを官
能基として有する弱塩基性陰イオン交換樹脂と接触させ
ることを特徴とする炭化水素中の二硫化炭素の除去方
法。 2.炭化水素がC5 留分である前記1記載の炭化水素中
の二硫化炭素の除去方法。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳細に説
明する。本発明は、二硫化炭素を含有する炭化水素を、
ポリアミンを官能基として有する弱塩基性陰イオン交換
樹脂(以下、ポリアミン型イオン交換樹脂という。)と
接触させることを特徴とする炭化水素中の二硫化炭素の
除去方法である。
明する。本発明は、二硫化炭素を含有する炭化水素を、
ポリアミンを官能基として有する弱塩基性陰イオン交換
樹脂(以下、ポリアミン型イオン交換樹脂という。)と
接触させることを特徴とする炭化水素中の二硫化炭素の
除去方法である。
【0008】本発明に適用される二硫化炭素を含む炭化
水素は、特に限定されないが、ナフサ等を分解してエチ
レンを製造する工程で副生する炭素数5の炭化水素を主
成分とする混合物が好ましく、例えば、ペンタン,イソ
ペンタン等の脂肪族飽和炭化水素、1−ペンテン,2−
メチル−2−ブテン,イソブテン,イソプレン等の脂肪
族不飽和炭化水素、シクロペンタン、シクロペンテン,
シクロペンタジエン等の環状炭化水素を挙げることがで
きる。二硫化炭素の濃度については、本発明では、1〜
1,000ppm含む炭化水素を処理することができ、
特にナフサ等を分解してエチレンを製造する工程で副生
するC5 留分には、10〜1,000ppm程度含まれ
ていて好適である。
水素は、特に限定されないが、ナフサ等を分解してエチ
レンを製造する工程で副生する炭素数5の炭化水素を主
成分とする混合物が好ましく、例えば、ペンタン,イソ
ペンタン等の脂肪族飽和炭化水素、1−ペンテン,2−
メチル−2−ブテン,イソブテン,イソプレン等の脂肪
族不飽和炭化水素、シクロペンタン、シクロペンテン,
シクロペンタジエン等の環状炭化水素を挙げることがで
きる。二硫化炭素の濃度については、本発明では、1〜
1,000ppm含む炭化水素を処理することができ、
特にナフサ等を分解してエチレンを製造する工程で副生
するC5 留分には、10〜1,000ppm程度含まれ
ていて好適である。
【0009】本発明において使用される、ポリアミン型
イオン交換樹脂としては、ポリアミンとして、第一級ア
ミン及び第二級アミンを官能基として有する弱塩基性陰
イオン交換樹脂であれば特に限定されないが、市販品と
しては三菱化学社製のダイアイオンWA20、ダイアイ
オンWA21J、ダイアイオンCR20を好適なものと
して挙げることができる。なお、上記のポリアミン型イ
オン交換樹脂は、炭化水素と接触する前に、乾燥させて
用いても、適当な溶媒で洗浄後用いてもどちらでもよ
い。また、使用後のポリアミン型イオン交換樹脂は再生
することによって再使用できる。
イオン交換樹脂としては、ポリアミンとして、第一級ア
ミン及び第二級アミンを官能基として有する弱塩基性陰
イオン交換樹脂であれば特に限定されないが、市販品と
しては三菱化学社製のダイアイオンWA20、ダイアイ
オンWA21J、ダイアイオンCR20を好適なものと
して挙げることができる。なお、上記のポリアミン型イ
オン交換樹脂は、炭化水素と接触する前に、乾燥させて
用いても、適当な溶媒で洗浄後用いてもどちらでもよ
い。また、使用後のポリアミン型イオン交換樹脂は再生
することによって再使用できる。
【0010】本発明の反応形式については、固定床式、
攪拌槽式でもよいが、攪拌槽式が好ましい。また、連続
式、半連続式、バッチ式のいずれでもよい。反応温度に
ついては、10〜100℃の範囲が好ましく、接触時間
は攪拌槽式で0.01〜10時間の範囲が好ましい。ま
た、圧力については、通常常圧である。
攪拌槽式でもよいが、攪拌槽式が好ましい。また、連続
式、半連続式、バッチ式のいずれでもよい。反応温度に
ついては、10〜100℃の範囲が好ましく、接触時間
は攪拌槽式で0.01〜10時間の範囲が好ましい。ま
た、圧力については、通常常圧である。
【0011】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例によってなんら
限定されるものではない。 〔実施例1〕市販イソプレン,ペンタン,ペンテンを質
量比で80/5/15に混合した粗イソプレン留分に、
二硫化炭素を10ppmの濃度になるように添加して、
C5留分を調製した。このC5 留分50gを内容積10
0ccの栓付きガラス容器に入れ、ポリアミン型イオン
交換樹脂(三菱化学製、ダイアイオンWA20)5g添
加して、室温で攪拌し、30分後のC5 留分中の二硫化
炭素濃度を測定したところ0ppmであった。
的に説明するが、本発明はこれら実施例によってなんら
限定されるものではない。 〔実施例1〕市販イソプレン,ペンタン,ペンテンを質
量比で80/5/15に混合した粗イソプレン留分に、
二硫化炭素を10ppmの濃度になるように添加して、
C5留分を調製した。このC5 留分50gを内容積10
0ccの栓付きガラス容器に入れ、ポリアミン型イオン
交換樹脂(三菱化学製、ダイアイオンWA20)5g添
加して、室温で攪拌し、30分後のC5 留分中の二硫化
炭素濃度を測定したところ0ppmであった。
【0012】〔比較例1〕実施例1において、ポリアミ
ン型イオン交換樹脂の代わりにエタノールアミンを用
い、攪拌後水洗し、アミンと反応硫黄化合物を除去した
こと以外は同様に実施し、C5 留分中の二硫化炭素濃度
を測定したところ8ppmであった。
ン型イオン交換樹脂の代わりにエタノールアミンを用
い、攪拌後水洗し、アミンと反応硫黄化合物を除去した
こと以外は同様に実施し、C5 留分中の二硫化炭素濃度
を測定したところ8ppmであった。
【0013】〔比較例2〕実施例1において、ポリアミ
ン型イオン交換樹脂の代わりにトリエチレンテトラミン
(TETA)を用い、攪拌後水洗し、アミンと反応硫黄
化合物を除去したこと以外は同様に実施し、C5 留分中
の二硫化炭素濃度を測定したところ4ppmであった。
ン型イオン交換樹脂の代わりにトリエチレンテトラミン
(TETA)を用い、攪拌後水洗し、アミンと反応硫黄
化合物を除去したこと以外は同様に実施し、C5 留分中
の二硫化炭素濃度を測定したところ4ppmであった。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、後処理も必要なく簡便
に炭化水素中の二硫化炭素を効率よく除去する方法を提
供することができる。
に炭化水素中の二硫化炭素を効率よく除去する方法を提
供することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 二硫化炭素を含有する炭化水素を、ポリ
アミンを官能基として有する弱塩基性陰イオン交換樹脂
と接触させることを特徴とする炭化水素中の二硫化炭素
の除去方法。 - 【請求項2】 炭化水素がC5 留分である請求項1記載
の炭化水素中の二硫化炭素の除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000201716A JP2002020765A (ja) | 2000-07-04 | 2000-07-04 | 炭化水素中の二硫化炭素の除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000201716A JP2002020765A (ja) | 2000-07-04 | 2000-07-04 | 炭化水素中の二硫化炭素の除去方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002020765A true JP2002020765A (ja) | 2002-01-23 |
Family
ID=18699361
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000201716A Pending JP2002020765A (ja) | 2000-07-04 | 2000-07-04 | 炭化水素中の二硫化炭素の除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002020765A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006291036A (ja) * | 2005-04-11 | 2006-10-26 | Sekiyu Combinat Kodo Togo Unei Gijutsu Kenkyu Kumiai | 炭化水素油の吸着脱硫方法 |
US7591944B2 (en) * | 2002-01-23 | 2009-09-22 | Johnson Matthey Plc | Sulphided ion exchange resins |
JP2011528011A (ja) * | 2008-07-15 | 2011-11-10 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | ジアルキルスルフィドの精製方法 |
WO2018029661A1 (en) | 2016-08-12 | 2018-02-15 | Reliance Industries Limited | Process for reducing the amount of carbon disulphide (cs 2) in a hydrocarbon feed |
-
2000
- 2000-07-04 JP JP2000201716A patent/JP2002020765A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7591944B2 (en) * | 2002-01-23 | 2009-09-22 | Johnson Matthey Plc | Sulphided ion exchange resins |
JP2006291036A (ja) * | 2005-04-11 | 2006-10-26 | Sekiyu Combinat Kodo Togo Unei Gijutsu Kenkyu Kumiai | 炭化水素油の吸着脱硫方法 |
JP4758670B2 (ja) * | 2005-04-11 | 2011-08-31 | 石油コンビナート高度統合運営技術研究組合 | 炭化水素油の吸着脱硫方法 |
JP2011528011A (ja) * | 2008-07-15 | 2011-11-10 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | ジアルキルスルフィドの精製方法 |
WO2018029661A1 (en) | 2016-08-12 | 2018-02-15 | Reliance Industries Limited | Process for reducing the amount of carbon disulphide (cs 2) in a hydrocarbon feed |
US11299681B2 (en) | 2016-08-12 | 2022-04-12 | Reliance Industries Limited | Process for reducing the amount of carbon disulphide (CS2) in a hydrocarbon feed |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20041216 |