JP2004500970A - 導電性ポリマー前駆体の濃縮源の単離方法 - Google Patents
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Abstract
本発明の実施態様は、非塩基性の複素環式窒素含有炭化水素化合物に富む第一ストリームおよび非塩基性の複素環式窒素の含有量が少ない第二処理ストリームを製造するために、液相に反応物を維持するのに効果的な条件で、232℃(450°F)〜566℃(1050°F)の沸点を有する非塩基性の複素環式窒素を含有する炭化水素ストリームと、1000未満の平均分子量および1200未満の平均分子量をそれぞれ有するアルキレン、ポリアルキレングリコール、グリコールエーテル、およびそれらの混合物からなる群から選択される処理剤とを接触させることにより、導電性ポリマー前駆体を単離する方法である。プロセスを強化するために、任意に、処理剤に、有効量の鉱酸を添加してもよい。
Description
【0001】
発明の分野
本発明は、複素環式窒素含有炭化水素ストリームから導電性ポリマー前駆体の濃縮源を単離する方法に関する。
【0002】
発明の背景
ポリピロール、ポリインドール、ポリカルバゾールおよび他の複素環式窒素を含有する高分子化合物などの導電性ポリマーは、ハーバート ナーマン(Herbert Naarman)による「ポリマー、導電性」(Polymers,Electrically Conducting)、「ウルマン工業化学百科事典」(Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry)、A21巻、VCH出版社、1992年、429〜447頁に記載された有用品であり、その可能性のある用途には、プリント配線基板のフレキシブルな導電路、加熱膜、フィルムキーボード、蓄電池中の電極物質、および電気化学センサー素子のポリマーコーティングが含まれている。これらのポリマーは、適切なモノマーまたは前駆体から、既知のプロセスで合成される。
【0003】
石油ストリームは、上記モノマーまたは前駆体の潜在的源を提供する。しかしながら、通常、上記モノマーまたは前駆体の濃度は、かなり低く、沸点が同程度の物質で汚染されているので、それらの単離は困難である。上記モノマーまたは前駆体は、現在、燃料源としては貴重なものではなく、実際には触媒毒として作用するので、石油ストリームからそれらを除去するならば、化学製品としての使用価値が高い化合物の回収を促すと同時に、石油ストリームから触媒毒を除去できるという2つの便益が得られる。
【0004】
石油ストリームは、多種の化合物または有機窒素種を含有する。石油処理プロセスで使用される触媒に有害作用を及ぼすので、これらのうち数種を除去する努力がなされている。例えば、米国特許第5,675,043号には、触媒変換プロセスのために、低沸点の石油原料からニトリルを除去するプロセスが記載されている。この特許では、標準型ニトリル(RCN)含有の炭化水素ストリームを、個々の化学式に適合した溶媒を用いて、例えば16〜149℃(60〜300°F)のような低温で処理している。モデル原料は、例えば232℃(450°F)〜566℃(1050°F)の沸点を有する重質炭化水素のような原料にとって、特徴的な複素環式窒素化合物を含有していない。さらに、その文献は、プロセスが高温になることを避けるように教示し、演繹的に溶媒の選択をするのは容易ではないと記載している。実際の石油ストリームは、窒素含有化合物と他の成分との複合混合物である。それゆえに、当業者が、低沸点のニトリル含有炭化水素ストリームから、異種の有機窒素種を含有する別の高沸点ストリームの処理を外挿(推考)することはできない。
【0005】
別の特許には、カルボン酸を用いた抽出による、原油からのキノリンまたは留分など塩基性の複素環式窒素種の除去が記載されている(例えば、カルボン酸を使用した米国特許第4,985,139号;ホウ酸およびポリヒドロキシ有機化合物を使用した米国特許第2,848,375号)。このケースでは、酸性抽出溶媒との反応で除去される標的分子の塩基性度について取り上げていることに意味がある。しかしながら、酸で処理後に原料中に残留している有機窒素種が、非塩基性の複素環式窒素種であることは間違いない。記載された方法は、非塩基性の複素環式窒素種の除去には効果がない。例えば、ピロール、インドール、カルバゾール、及びそれらの置換誘導体などの「非塩基性」複素環式窒素種は、ここに分類される。しかしながら、非塩基性の複素環式窒素種は、塩基性の複素環式窒素のように触媒作用に対して有害であると考えられていないし、石油製品の性能にマイナスの影響を有するとも考えられていないので、非塩基性の複素環式窒素種の除去には、あまり努力が注がれていない。
【0006】
前駆体として有益なこれらの非塩基性の窒素含有複素環式物質を、高価値の製品に向けて、選択的な単離プロセス、または回収プロセスを開発することが望ましい。本出願人は、この必要性に取り組んだ。
【0007】
発明の概要
本発明の実施態様は、非塩基性の複素環式窒素含有炭化水素に富む第一ストリームおよび非塩基性の複素環式窒素含有量の少ない第二処理ストリームを製造する液相に、反応物を維持するのに効果的な条件で、232℃(450°F)〜566℃(1050°F)の沸点を有する非塩基性の複素環式窒素含有炭化水素ストリームと、1000未満の平均分子量を有するポリオール、1200未満の平均分子量を有するポリオールエーテル、およびそれらの混合物から選択された有効量の処理剤と接触させることを提供する。任意であるが、有効量の鉱酸を、処理剤と共に添加してもよい。もしくは、任意に、第二処理ストリームと、平均分子量1000未満のポリオールの有効量と、平均分子量1200未満のポリオールエーテルの有効量、および鉱酸の有効量との接触を提供する。
【0008】
本発明は、列挙する工程を含み、列挙する工程からなり、もしくは本質的に構成され、かつ限定されずに開示を要求されることのない工程において実施され得る。
【0009】
好適な実施態様の詳細な説明
電解重合反応では、連鎖が成長し続けるために、導電性ポリマーおよび適切なモノマーの存在が必要となる。例えば、ポリピロール、ポリインドール、またはポリカルバゾールを製造するために、対応する前駆体(すなわちモノマー)、つまり置換、非置換されたピロール、インドールおよびカルバゾールのいずれかが必要となる。置換とは、アルキル、シクロアルキルまたはアリール側鎖などの付加的な非障害有機官能基が上記のモノマーに確認できることを意味する。これは、通常には、石油源から得られるモノマーの場合であろう。
【0010】
本発明の好適な一実施態様は、適切な石油ストリームから得られる導電性ポリマー前駆体の単離、回収、または濃縮の方法を提供する。つまり、このプロセスは、上記の前駆体の濃縮物を製造するのに役立つ。
【0011】
ある種のプロセス流は、モノマーおよび他のサブユニットの源、または導電性ポリマーを生成するのに役立つ前駆体を含む。しかしながら、上記プロセス流は、十分な濃度または純度でも、上記の源を提供しないことが多いので、慣習的に、上記前駆体の望ましい源としてみなされていない。本出願人は、前駆体を含有するプロセス流から導電性ポリマーを製造する前駆体として適切なモノマーおよび他のサブユニットを回収および濃縮するプロセスを見出した。
【0012】
上記のプロセス流は、通常、非塩基性の複素環式有機窒素化合物を含有する炭化水素ストリームである。任意に、他の有機窒素種も、ストリーム中に存在してもよいが、それらの存在は必要とされない。少なくとも450°F〜1050°F(232〜566℃)の沸点を有する石油ストリームまたは留分中に、これらの非塩基性の有機窒素含有化合物を含有する。これらのストリームまたは留分は、プロセス条件において、液体であることが好ましい。
【0013】
「導電性ポリマー」は、電解重合反応により製造される有機窒素含有ポリマーを意味する。「前駆体」、「サブユニット」などの用語は、例えばピロール、インドール、およびカルバゾールなどの有機窒素含有化合物のモノマー、二量体、および、それより大きなサブユニットであり、炭化水素ストリームの上記沸点範囲内に属する。
【0014】
プロセスの好適な実施態様は、上記非塩基性の複素環式窒素化合物を含有する炭化水素ストリームと、有効量(石油原料の容量に相関して容量換算で10〜200%)のアルキレングリコールとポリアルキレングリコール、及びそれらの混合物から選択された処理剤(溶媒)との接触を提供する。上記物質のうち好ましいグリコールは、平均分子量が1000未満、好ましくは600未満を有し、上記物質のうち好ましいグリコールエーテルは、1200未満の平均分子量を有する。アルキレンはエチレングリコールを含み、ポリアルキレングリコールはポリエチレングリコールをそれぞれ含み、アルキレンおよびポリアルキレングリコールエーテルは、ポリエチレングリコールエーテルおよびジエーテルを含む。さらに好ましくは、処理剤は、例えばエチレングリコール、ジ‐エチレングリコール、トリ‐エチレングリコール、テトラ‐エチレングリコール、ポリエチレングリコール(PEGs)などのエチレングリコールおよびポリエチレングリコールである。本明細書において、「ポリ」は、ジ、トリ、テトラ、およびそれより高級なユニットをいう。
【0015】
アルキレングリコールは、以下の式によって表される。
HO−[CHR1(CR2R3)n−0]mH
式中、nは1〜5、好ましくは1〜2の整数であり、mは少なくとも1、好ましくは1〜20、最も好ましくは、1〜8の整数であり、R1、R2、およびR3は、独立して選択され、水素、アルキル、アリール、アルキルアリールであり、好ましくは水素とアルキルであり、炭素数1〜10のアルキルが好ましい。
【0016】
グリコールエーテルは、以下の式によって表され、
R4O−[CHR5(CHR6)X−O]y−R7
式中、R4とR7が共に水素でない条件において、R4、R5、R6、およびR7は、独立して選択され、水素、アルキルであり、xは、1〜5、好ましくは1〜2の整数であり、yは1〜10、好ましくは2〜8、最も好ましくは2〜5の整数であり、R4〜R7は、好ましくは、水素、アルキル基から選択され、R4、R5、R6、またはR7がアルキルの場合、好ましくは炭素数1〜10であり、さらに好ましくは、R4は、炭素数1〜5であり、R5〜R7は水素である。
【0017】
処理剤は、プロセス条件において、液体または融解状態が望ましい。
【0018】
化学的構造を変えないで、非塩基性複素環式窒素化合物をストリームから除去するために効果的な条件で接触を実行する。原料油流れを液体または流動状態に維持し、処理剤を原料油流れに効果的に分配するには、通常、温度だけで十分である。当業者はこの温度を決定できるが、20℃〜250℃の範囲で変動させうる。圧力は、大気圧から10,000kPaまでが適切であるが、経済的な理由から、プロセスを自己圧力で実行すると、さらに経済的である。処理されるストリームから全ての非塩基性の複素環式窒素含有化合物を減少させるのに十分な量、好ましくは回収するのに十分な量の処理剤を添加する。上記ストリームは、非塩基性の複素環式窒素含有量によって異なるので、処理剤の量をそれ相応に調整する。
【0019】
灯油、ディーゼル油、軽質ガスオイル、常圧ガスオイル、減圧ガスオイル、軽質接触分解油、および軽質接触循環油をはじめとする、開示された沸点範囲内の、非塩基性の複素環式窒素種を含有するすべての炭化水素ストリームを、本明細書に開示するプロセスによって処理できる。
【0020】
別の好適な実施態様において、プロセスを増強するために、有効量の酸、通常は、硫酸、塩酸、リン酸、亜リン酸、およびその混合物などの鉱酸を、1〜10ミリ当量添加してもよい。酢酸のような有機酸は、この場合、鉱酸ほどは効果的でない。本発明のこの実施態様は、カルバゾールのような非塩基性の複素環式窒素種だけでなく、アニリンやキノリンのような塩基性種の除去も可能にし、両方とも導電性ポリマーを製造するのに役立つ。非塩基性複素環式種に対する塩基性複素環式種の比は、石油ストリームの全範囲にわたってかなり異なり、非酸性溶媒で、まず非塩基性の複素環式種を抽出後、塩基性窒素種を単離するために、酸性溶媒で、二回目の抽出をするのが望ましい場合もある。
【0021】
炭化水素ストリームから前駆体リッチな抽媒相を分離後、例えば抽出物に有効量の水を添加するなどの当業者には周知な方法で、複素環式窒素種を回収でき、その結果、複素環式窒素分子が相分離する。電気化学重合を行う前に、必要な従来の手段によって、この高濃縮窒素リッチ相をさらに精製可能である。
【0022】
このように、プロセスは、望ましくは酸性度またはアルカリ度を問わないで、特定な炭化水素ストリームから窒素化合物を回収または濃縮するための簡潔な方法を提供する。このプロセスは、このように、導電性ポリマーの合成に役立つこれらの化合物の回収し、これらの成分に富む原料油流れを提供する。処理された石油原料油流れが、結果的に窒素含有量を減少することになるのも好都合である。
【0023】
以下の実施例を参照することによって、本発明を例示する。
【0024】
実施例1:窒素除去
50gの未使用のディーゼル油と50gの溶媒を、250mlの分液漏斗中で、25℃で、1分間激しく振り混ぜる。2相に分離する。上相の窒素含有量を、窒素検出器(Antek)を使ったガスクロマトグラフィー分析を用いて、ASTMD−4629により定量する。表1に、溶媒種類によって得た窒素除去の結果を表す。
【0025】
【表1】
【0026】
実施例2:窒素種の回収を増加するための多重抽出
5gの原料と5gの溶媒を使い、実施例1のようにして抽出を行なった。これら実験用のディーゼル油原料は、103ppmの初期窒素含有量を有した。相分離後、新しい溶媒で、原料を再び抽出した。実施例1と同様に、各々抽出後、原料中の窒素濃度を定量した。表2に、ポリエチレングリコール400(PEG400)とメトキシポリエチレングリコール350(MPEG350)の2溶媒で繰り返し抽出した結果を示す。
【0027】
【表2】
【0028】
実施例3:鉱酸添加による窒素除去の強化
実施例2に記載したように抽出を繰り返すが、およそ0.5重量%の硫酸を、ポリエチレングリコール(「PEG」)400およびメトキシポリエチレングリコール(「MPEG」)550に添加した。新しい酸性溶媒で、繰り返し抽出を行ない、実施例1と同様に各々抽出後、原料中の窒素濃度を定量した。表3は、その結果である。
【0029】
【表3】
【0030】
比較例:PEG400に酢酸を添加
ディーゼル油と混合する前に、PEG400に、5重量%の酢酸を添加したことを除いて、上記実施例1に用いた手順を繰り返した。PEG400と酢酸の混合溶媒で抽出後、(実施例1と同様に定量した)原料の窒素濃度は、87wppmから35wppmに低下した。これは、PEG単独で達成した(25wppm)よりも少ない窒素除去量である。酢酸は、鉱酸のように効果的な添加剤ではない。
【0031】
実施例4:非塩基性窒素複素環式種ストリームの回収
室温において、500mlのPEG400で、2Lの未使用ディーゼル油を抽出した。ガラス分液漏斗を用いて、PEG400を、抽出したディーゼル油から分離した。同量の水をPEG400抽出物に加えた後、緩やかに攪拌し、95℃まで加熱した。油性物質を抽出物から分離した。この物質を単離した。燃焼による元素分析から、窒素含有量0.15重量%であることがわかった。これを初期の原料と比べると、抽出物質中の窒素濃度で17ファクターが増加したことを表している。
【0032】
実施例5:除去した有機窒素種の識別
実施例1に用いた手順を未使用ディーゼル油のサンプルで実施した。サンプル中に確認される有機窒素種の様々なクラスを識別するために、原料およびディーゼル油製品の両方を、窒素検出器(Antek)を用いてガスクロマトグラフィーで分析した。初期の原料は、カルバゾール93ppm、インドール6ppm、アニリン1ppmを含有することが確認された。抽出後、ディーゼル油製品は、カルバゾール37ppm、インドール0ppm、アニリン1ppmを含有することが確認された。このデータからわかるように、PEGは、アニリンのような塩基性窒素種よりむしろ非塩基性窒素種(インドールおよびカルバゾール)を選択的に除去する。
発明の分野
本発明は、複素環式窒素含有炭化水素ストリームから導電性ポリマー前駆体の濃縮源を単離する方法に関する。
【0002】
発明の背景
ポリピロール、ポリインドール、ポリカルバゾールおよび他の複素環式窒素を含有する高分子化合物などの導電性ポリマーは、ハーバート ナーマン(Herbert Naarman)による「ポリマー、導電性」(Polymers,Electrically Conducting)、「ウルマン工業化学百科事典」(Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry)、A21巻、VCH出版社、1992年、429〜447頁に記載された有用品であり、その可能性のある用途には、プリント配線基板のフレキシブルな導電路、加熱膜、フィルムキーボード、蓄電池中の電極物質、および電気化学センサー素子のポリマーコーティングが含まれている。これらのポリマーは、適切なモノマーまたは前駆体から、既知のプロセスで合成される。
【0003】
石油ストリームは、上記モノマーまたは前駆体の潜在的源を提供する。しかしながら、通常、上記モノマーまたは前駆体の濃度は、かなり低く、沸点が同程度の物質で汚染されているので、それらの単離は困難である。上記モノマーまたは前駆体は、現在、燃料源としては貴重なものではなく、実際には触媒毒として作用するので、石油ストリームからそれらを除去するならば、化学製品としての使用価値が高い化合物の回収を促すと同時に、石油ストリームから触媒毒を除去できるという2つの便益が得られる。
【0004】
石油ストリームは、多種の化合物または有機窒素種を含有する。石油処理プロセスで使用される触媒に有害作用を及ぼすので、これらのうち数種を除去する努力がなされている。例えば、米国特許第5,675,043号には、触媒変換プロセスのために、低沸点の石油原料からニトリルを除去するプロセスが記載されている。この特許では、標準型ニトリル(RCN)含有の炭化水素ストリームを、個々の化学式に適合した溶媒を用いて、例えば16〜149℃(60〜300°F)のような低温で処理している。モデル原料は、例えば232℃(450°F)〜566℃(1050°F)の沸点を有する重質炭化水素のような原料にとって、特徴的な複素環式窒素化合物を含有していない。さらに、その文献は、プロセスが高温になることを避けるように教示し、演繹的に溶媒の選択をするのは容易ではないと記載している。実際の石油ストリームは、窒素含有化合物と他の成分との複合混合物である。それゆえに、当業者が、低沸点のニトリル含有炭化水素ストリームから、異種の有機窒素種を含有する別の高沸点ストリームの処理を外挿(推考)することはできない。
【0005】
別の特許には、カルボン酸を用いた抽出による、原油からのキノリンまたは留分など塩基性の複素環式窒素種の除去が記載されている(例えば、カルボン酸を使用した米国特許第4,985,139号;ホウ酸およびポリヒドロキシ有機化合物を使用した米国特許第2,848,375号)。このケースでは、酸性抽出溶媒との反応で除去される標的分子の塩基性度について取り上げていることに意味がある。しかしながら、酸で処理後に原料中に残留している有機窒素種が、非塩基性の複素環式窒素種であることは間違いない。記載された方法は、非塩基性の複素環式窒素種の除去には効果がない。例えば、ピロール、インドール、カルバゾール、及びそれらの置換誘導体などの「非塩基性」複素環式窒素種は、ここに分類される。しかしながら、非塩基性の複素環式窒素種は、塩基性の複素環式窒素のように触媒作用に対して有害であると考えられていないし、石油製品の性能にマイナスの影響を有するとも考えられていないので、非塩基性の複素環式窒素種の除去には、あまり努力が注がれていない。
【0006】
前駆体として有益なこれらの非塩基性の窒素含有複素環式物質を、高価値の製品に向けて、選択的な単離プロセス、または回収プロセスを開発することが望ましい。本出願人は、この必要性に取り組んだ。
【0007】
発明の概要
本発明の実施態様は、非塩基性の複素環式窒素含有炭化水素に富む第一ストリームおよび非塩基性の複素環式窒素含有量の少ない第二処理ストリームを製造する液相に、反応物を維持するのに効果的な条件で、232℃(450°F)〜566℃(1050°F)の沸点を有する非塩基性の複素環式窒素含有炭化水素ストリームと、1000未満の平均分子量を有するポリオール、1200未満の平均分子量を有するポリオールエーテル、およびそれらの混合物から選択された有効量の処理剤と接触させることを提供する。任意であるが、有効量の鉱酸を、処理剤と共に添加してもよい。もしくは、任意に、第二処理ストリームと、平均分子量1000未満のポリオールの有効量と、平均分子量1200未満のポリオールエーテルの有効量、および鉱酸の有効量との接触を提供する。
【0008】
本発明は、列挙する工程を含み、列挙する工程からなり、もしくは本質的に構成され、かつ限定されずに開示を要求されることのない工程において実施され得る。
【0009】
好適な実施態様の詳細な説明
電解重合反応では、連鎖が成長し続けるために、導電性ポリマーおよび適切なモノマーの存在が必要となる。例えば、ポリピロール、ポリインドール、またはポリカルバゾールを製造するために、対応する前駆体(すなわちモノマー)、つまり置換、非置換されたピロール、インドールおよびカルバゾールのいずれかが必要となる。置換とは、アルキル、シクロアルキルまたはアリール側鎖などの付加的な非障害有機官能基が上記のモノマーに確認できることを意味する。これは、通常には、石油源から得られるモノマーの場合であろう。
【0010】
本発明の好適な一実施態様は、適切な石油ストリームから得られる導電性ポリマー前駆体の単離、回収、または濃縮の方法を提供する。つまり、このプロセスは、上記の前駆体の濃縮物を製造するのに役立つ。
【0011】
ある種のプロセス流は、モノマーおよび他のサブユニットの源、または導電性ポリマーを生成するのに役立つ前駆体を含む。しかしながら、上記プロセス流は、十分な濃度または純度でも、上記の源を提供しないことが多いので、慣習的に、上記前駆体の望ましい源としてみなされていない。本出願人は、前駆体を含有するプロセス流から導電性ポリマーを製造する前駆体として適切なモノマーおよび他のサブユニットを回収および濃縮するプロセスを見出した。
【0012】
上記のプロセス流は、通常、非塩基性の複素環式有機窒素化合物を含有する炭化水素ストリームである。任意に、他の有機窒素種も、ストリーム中に存在してもよいが、それらの存在は必要とされない。少なくとも450°F〜1050°F(232〜566℃)の沸点を有する石油ストリームまたは留分中に、これらの非塩基性の有機窒素含有化合物を含有する。これらのストリームまたは留分は、プロセス条件において、液体であることが好ましい。
【0013】
「導電性ポリマー」は、電解重合反応により製造される有機窒素含有ポリマーを意味する。「前駆体」、「サブユニット」などの用語は、例えばピロール、インドール、およびカルバゾールなどの有機窒素含有化合物のモノマー、二量体、および、それより大きなサブユニットであり、炭化水素ストリームの上記沸点範囲内に属する。
【0014】
プロセスの好適な実施態様は、上記非塩基性の複素環式窒素化合物を含有する炭化水素ストリームと、有効量(石油原料の容量に相関して容量換算で10〜200%)のアルキレングリコールとポリアルキレングリコール、及びそれらの混合物から選択された処理剤(溶媒)との接触を提供する。上記物質のうち好ましいグリコールは、平均分子量が1000未満、好ましくは600未満を有し、上記物質のうち好ましいグリコールエーテルは、1200未満の平均分子量を有する。アルキレンはエチレングリコールを含み、ポリアルキレングリコールはポリエチレングリコールをそれぞれ含み、アルキレンおよびポリアルキレングリコールエーテルは、ポリエチレングリコールエーテルおよびジエーテルを含む。さらに好ましくは、処理剤は、例えばエチレングリコール、ジ‐エチレングリコール、トリ‐エチレングリコール、テトラ‐エチレングリコール、ポリエチレングリコール(PEGs)などのエチレングリコールおよびポリエチレングリコールである。本明細書において、「ポリ」は、ジ、トリ、テトラ、およびそれより高級なユニットをいう。
【0015】
アルキレングリコールは、以下の式によって表される。
HO−[CHR1(CR2R3)n−0]mH
式中、nは1〜5、好ましくは1〜2の整数であり、mは少なくとも1、好ましくは1〜20、最も好ましくは、1〜8の整数であり、R1、R2、およびR3は、独立して選択され、水素、アルキル、アリール、アルキルアリールであり、好ましくは水素とアルキルであり、炭素数1〜10のアルキルが好ましい。
【0016】
グリコールエーテルは、以下の式によって表され、
R4O−[CHR5(CHR6)X−O]y−R7
式中、R4とR7が共に水素でない条件において、R4、R5、R6、およびR7は、独立して選択され、水素、アルキルであり、xは、1〜5、好ましくは1〜2の整数であり、yは1〜10、好ましくは2〜8、最も好ましくは2〜5の整数であり、R4〜R7は、好ましくは、水素、アルキル基から選択され、R4、R5、R6、またはR7がアルキルの場合、好ましくは炭素数1〜10であり、さらに好ましくは、R4は、炭素数1〜5であり、R5〜R7は水素である。
【0017】
処理剤は、プロセス条件において、液体または融解状態が望ましい。
【0018】
化学的構造を変えないで、非塩基性複素環式窒素化合物をストリームから除去するために効果的な条件で接触を実行する。原料油流れを液体または流動状態に維持し、処理剤を原料油流れに効果的に分配するには、通常、温度だけで十分である。当業者はこの温度を決定できるが、20℃〜250℃の範囲で変動させうる。圧力は、大気圧から10,000kPaまでが適切であるが、経済的な理由から、プロセスを自己圧力で実行すると、さらに経済的である。処理されるストリームから全ての非塩基性の複素環式窒素含有化合物を減少させるのに十分な量、好ましくは回収するのに十分な量の処理剤を添加する。上記ストリームは、非塩基性の複素環式窒素含有量によって異なるので、処理剤の量をそれ相応に調整する。
【0019】
灯油、ディーゼル油、軽質ガスオイル、常圧ガスオイル、減圧ガスオイル、軽質接触分解油、および軽質接触循環油をはじめとする、開示された沸点範囲内の、非塩基性の複素環式窒素種を含有するすべての炭化水素ストリームを、本明細書に開示するプロセスによって処理できる。
【0020】
別の好適な実施態様において、プロセスを増強するために、有効量の酸、通常は、硫酸、塩酸、リン酸、亜リン酸、およびその混合物などの鉱酸を、1〜10ミリ当量添加してもよい。酢酸のような有機酸は、この場合、鉱酸ほどは効果的でない。本発明のこの実施態様は、カルバゾールのような非塩基性の複素環式窒素種だけでなく、アニリンやキノリンのような塩基性種の除去も可能にし、両方とも導電性ポリマーを製造するのに役立つ。非塩基性複素環式種に対する塩基性複素環式種の比は、石油ストリームの全範囲にわたってかなり異なり、非酸性溶媒で、まず非塩基性の複素環式種を抽出後、塩基性窒素種を単離するために、酸性溶媒で、二回目の抽出をするのが望ましい場合もある。
【0021】
炭化水素ストリームから前駆体リッチな抽媒相を分離後、例えば抽出物に有効量の水を添加するなどの当業者には周知な方法で、複素環式窒素種を回収でき、その結果、複素環式窒素分子が相分離する。電気化学重合を行う前に、必要な従来の手段によって、この高濃縮窒素リッチ相をさらに精製可能である。
【0022】
このように、プロセスは、望ましくは酸性度またはアルカリ度を問わないで、特定な炭化水素ストリームから窒素化合物を回収または濃縮するための簡潔な方法を提供する。このプロセスは、このように、導電性ポリマーの合成に役立つこれらの化合物の回収し、これらの成分に富む原料油流れを提供する。処理された石油原料油流れが、結果的に窒素含有量を減少することになるのも好都合である。
【0023】
以下の実施例を参照することによって、本発明を例示する。
【0024】
実施例1:窒素除去
50gの未使用のディーゼル油と50gの溶媒を、250mlの分液漏斗中で、25℃で、1分間激しく振り混ぜる。2相に分離する。上相の窒素含有量を、窒素検出器(Antek)を使ったガスクロマトグラフィー分析を用いて、ASTMD−4629により定量する。表1に、溶媒種類によって得た窒素除去の結果を表す。
【0025】
【表1】
【0026】
実施例2:窒素種の回収を増加するための多重抽出
5gの原料と5gの溶媒を使い、実施例1のようにして抽出を行なった。これら実験用のディーゼル油原料は、103ppmの初期窒素含有量を有した。相分離後、新しい溶媒で、原料を再び抽出した。実施例1と同様に、各々抽出後、原料中の窒素濃度を定量した。表2に、ポリエチレングリコール400(PEG400)とメトキシポリエチレングリコール350(MPEG350)の2溶媒で繰り返し抽出した結果を示す。
【0027】
【表2】
【0028】
実施例3:鉱酸添加による窒素除去の強化
実施例2に記載したように抽出を繰り返すが、およそ0.5重量%の硫酸を、ポリエチレングリコール(「PEG」)400およびメトキシポリエチレングリコール(「MPEG」)550に添加した。新しい酸性溶媒で、繰り返し抽出を行ない、実施例1と同様に各々抽出後、原料中の窒素濃度を定量した。表3は、その結果である。
【0029】
【表3】
【0030】
比較例:PEG400に酢酸を添加
ディーゼル油と混合する前に、PEG400に、5重量%の酢酸を添加したことを除いて、上記実施例1に用いた手順を繰り返した。PEG400と酢酸の混合溶媒で抽出後、(実施例1と同様に定量した)原料の窒素濃度は、87wppmから35wppmに低下した。これは、PEG単独で達成した(25wppm)よりも少ない窒素除去量である。酢酸は、鉱酸のように効果的な添加剤ではない。
【0031】
実施例4:非塩基性窒素複素環式種ストリームの回収
室温において、500mlのPEG400で、2Lの未使用ディーゼル油を抽出した。ガラス分液漏斗を用いて、PEG400を、抽出したディーゼル油から分離した。同量の水をPEG400抽出物に加えた後、緩やかに攪拌し、95℃まで加熱した。油性物質を抽出物から分離した。この物質を単離した。燃焼による元素分析から、窒素含有量0.15重量%であることがわかった。これを初期の原料と比べると、抽出物質中の窒素濃度で17ファクターが増加したことを表している。
【0032】
実施例5:除去した有機窒素種の識別
実施例1に用いた手順を未使用ディーゼル油のサンプルで実施した。サンプル中に確認される有機窒素種の様々なクラスを識別するために、原料およびディーゼル油製品の両方を、窒素検出器(Antek)を用いてガスクロマトグラフィーで分析した。初期の原料は、カルバゾール93ppm、インドール6ppm、アニリン1ppmを含有することが確認された。抽出後、ディーゼル油製品は、カルバゾール37ppm、インドール0ppm、アニリン1ppmを含有することが確認された。このデータからわかるように、PEGは、アニリンのような塩基性窒素種よりむしろ非塩基性窒素種(インドールおよびカルバゾール)を選択的に除去する。
Claims (6)
- 導電性ポリマー前駆体の単離方法であって、非塩基性の複素環式窒素含有炭化水素化合物に富む第一ストリームと非塩基性の複素環式窒素の含有量が少ない第二処理ストリームとを製造する液相に、反応物を維持するのに効果的な条件で、232℃(450°F)〜566℃(1050°F)の沸点を有する非塩基性の複素環式窒素含有炭化水素ストリームと、平均分子量1000未満のアルキレンおよびポリアルキレングリコール、平均分子量1200未満のアルキレンおよびポリアルキレングリコールエーテル、及びそれらの混合物からなる群から選択される有効量の処理剤とを接触させる工程を含むことを特徴とする、導電性ポリマー前駆体の単離方法。
- 前記処理剤に有効量の鉱酸を添加することをさらに含む請求項1に記載の導電性ポリマー前駆体の単離方法。
- 前記炭化水素ストリームが、灯油、ディーゼル油、軽質ガスオイル、常圧ガスオイル、減圧ガスオイル、軽質接触分解油、および軽質接触サイクル油から選択されることを特徴とする請求項1に記載の導電性ポリマー前駆体の単離方法。
- 非塩基性の複素環式窒素含有炭化水素化合物に富む第一ストリームと、非塩基性の複素環式窒素の含有量が少ない第二処理ストリームとを製造するために、1000未満の平均分子量を有するアルキレンおよびポリアルキレングリコール、1200未満の平均分子量を有するアルキレンおよびポリアルキレングリコールエーテル、及びそれらの混合物からなる群から選択される処理剤と、有効量の鉱酸との混合物を含有する溶液で処理する第二の接触工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の導電性ポリマー前駆体の単離方法。
- 前記鉱酸の有効量が1〜10meqであることを特徴とする請求項2または請求項4に記載の導電性ポリマー前駆体の単離方法。
- 前記処理剤が、エチレングリコールと、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールエーテルおよびジエーテルから選択されることを特徴とする請求項1に記載の導電性ポリマー前駆体の単離方法。
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