JP5585645B2 - 水処理装置 - Google Patents

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本発明は、水処理装置に関し、特に、設置面積の低減対策に係るものである。
従来より、処理槽の水中で放電を行うことにより、水酸ラジカル等の殺菌因子を生成して水を浄化する水処理装置が知られている。特許文献1には、水中に正電極と負電極とが配置された水処理装置が開示されている。この水処理装置では、正電極に高電圧パルスを印加し、両電極間を流れる水を処理している。
特開2000−093972号公報
ところで、放電によって殺菌因子が生成されてから水が浄化されるまでにはある程度の時間がかかる。そのため、上記水処理装置では、水の除菌性能を担保するために処理槽における水の流路を長く確保しなければならなかった。その結果、平面形状が大きくなり、広い設置面積を確保しなければならないという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、水中で放電を行って水を浄化する水処理装置において除菌性能を損なうことなく設置面積を低減することを目的とする。
第1の発明は、水が流れる水通路(3)の途中に接続されて水を電気的に処理する水処理部(10)を備えた水処理装置であって、上記水処理部(10)は、流路(27)がそれぞれ区画されて上下に配列された複数の水槽(28)と、該複数の水槽(28)のそれぞれに設けられて該水槽(28)の上記各流路(27)の水中において殺菌因子を生ずるように水中でスパーク放電を生起する放電部(30)とを有し、上記各放電部(30)は、交番型の電源(33)と、該放電部(30)が設けられた上記水槽(28)の各流路(27)の水中に設けられて上記電源(33)から正負が入れ替わる電圧が印加される電極対(32a,32b)とを備え、上記各流路(27)には、上記電極対(32a,32b)の間を電気的に絶縁すると共に、上記電極対(32a,32b)間の電流経路を形成するための放電孔(35)が形成され、上記電極対(32a,32b)に電圧が印加されることによって水が気化して上記放電孔(35)の開口を覆う気泡を生成し該気泡内で放電を生起させる仕切板(15)がそれぞれ設けられ、上記複数の水槽(28)は、水が上段の流路(27)から下段の流路(27)へ順に折り返されて流れるように連通する一方、上記各流路(27)の流入側と流出側とに該各流路(27)に連通する水と該各流路(27)とを電気的に絶縁する絶縁部(80)が設けられるように構成されている。
第1の発明では、水通路(3)から水処理部(10)に流入した水は、上下に配列された複数の水槽(28)において、上段の流路(27)から下段の流路(27)へ順に折り返されて流れる。また、放電部(30)により、複数の水槽(28)の各流路(27)の水中において放電が生起され、例えば水酸ラジカル等の殺菌因子が生成される。これにより、水処理部(10)に流入した水は、上段の流路(27)から下段の流路(27)へ順に流れて最下段の流路(27)から流出するまでの間に放電によって生成された殺菌因子によって除菌されて浄化される。
また、第1の発明では、仕切板(15)は、各流路(27)において電極対(31,32)の間を絶縁している。そして、仕切板(15)に設けられた放電孔(35)において電極対(32a,32b)間の電流経路が形成される。電極対(32a,32b)に電圧が印加されると、電流経路では、電流が流れてジュール熱が発生する。電極対(32a,32b)の間では、このジュール熱によって水が気化されて、気泡が発生する。電極対(32a,32b)に電圧が印加されると、この気泡内で放電が発生し、この放電により水中に過酸化水素、水酸ラジカルなどの殺菌因子が生成する。
第2の発明は、第1の発明において、上記絶縁部(80)は、水を雫状にして落下させることによって該絶縁部(80)の上流側の水と下流側の水とを電気的に絶縁するように構成されている。
第2の発明では、各流路(27)に連通する水と各流路(27)との間において、水を雫状にして落下させている。雫状となった水(液滴)の各雫間(各液滴間)には空気が介在する。そのため、上記構成により、各流路(27)に連通する水と各流路(27)との間の電気抵抗が大きくなり、各流路(27)に連通する水と各流路(27)との間が電気的に絶縁される。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記流路(27)は、上記各水槽(28)に複数設けられ、該各水槽(28)においてそれぞれ並列に配列されている。
第3の発明では、各水槽(28)に流路(27)が複数並列に設けられているため、水処理部(10)における水処理量が増大する。
の発明は、第1乃至第のいずれか1つの発明において、上記各流路(27)は、流入した水を一時的に収容する処理槽(11)を有し、該処理槽(11)の水中において上記放電部(30)による放電が生起されるように構成され、上記各処理槽(11)には、収容した水を攪拌する攪拌部材が設けられている。
の発明では、攪拌部材が各処理槽(11)に設けられ、該各処理槽(11)の水を攪拌するため、各処理槽(11)の水中において生成された殺菌因子を各処理槽(11)の水中に均一に拡散させることができる。
の発明は、第1乃至第のいずれか1つの発明において、上記複数の水槽(28)は、同一形状に構成され、上段の水槽(28)の流出部が下段の水槽(28)の流入部に対応するように、上段の水槽(28)と下段の水槽(28)とが水平方向に反転させられて上下に積み重ねられている。
の発明では、複数の水槽(28)が同一形状に構成され、上から下へ向かって交互に水平方向に反転させられて積み重ねられている。そのため、上段の水槽(28)の流出部が下段の水槽(28)の流入部に対応する。これにより、複数の水槽(28)において、水が上段の流路(27)から下段の流路(27)へ順に折り返されて流れるように連通することとなる。
の発明は、第1乃至第のいずれか1つの発明において、上記複数の水槽(28)は、それぞれ水平方向にスライド可能に構成されている。
の発明では、各水槽(28)のメンテナンス等を行う際に、水平方向にスライドさせることができる。
の発明は、第1乃至第7のいずれか1つの発明において、上記水通路(3)は、給湯用の温水が貯留される貯湯タンク(2)が接続された給湯回路(8)の利用側配管によって構成されている。
の発明は、第1乃至第のいずれか1つの発明において、上記水通路(3)は、給湯用の温水が貯留される貯湯タンク(2)に接続されて該貯湯タンク(2)内の温水を循環させる循環用配管によって構成されている。
ところで、給湯用の温水が貯留される貯湯タンク(2)内の水温は、菌の繁殖を抑制するため、高温に保つ必要があり、利用側において必要以上に高い温度の温水が供給されるために、ランニングコストが嵩んでいた。
これに対し、第の発明では、給湯用の温水が貯留される貯湯タンク(2)が接続された給湯回路(8)の利用側配管の途中に、水処理部(10)が接続されている。そのため、貯湯タンク(2)から流出した温水は、利用側配管の途中に接続された水処理部(10)において殺菌因子によって除菌されるため、浄化された温水が供給される。
また、第の発明では、給湯用の温水が貯留される貯湯タンク(2)に接続されて該貯湯タンク(2)内の温水を循環させる循環用配管の途中に、水処理部(10)が接続されている。そのため、水処理部(10)において殺菌因子によって浄化された温水が貯湯タンク(2)内に戻されるため、貯湯タンク(2)内において菌が繁殖しない。
第1の発明によれば、水処理部(10)に、流路(27)がそれぞれ区画されて上下に配列された複数の水槽(28)と、各流路(27)の水中において殺菌因子を生ずるように放電を生起する放電部(30)とを設け、複数の水槽(28)を、水が上段から下段へ順に折り返されて流れるように連通させる一方、各流路(27)の流入側と流出側とに絶縁部(80)が設けられるように構成することとした。これにより、水処理部(10)において水の流路を長く確保しつつ該水処理部(10)の平面形状を小型化することができる。つまり、殺菌因子と水との接触時間が長く確保されることから除菌性能の低下を防止することができると共に、平面形状が小型化されることから設置面積を低減することができる。
また、第1の発明によれば、電極対(32a,32b)間に設けられた放電孔(35)において気泡を発生させ、この気泡内で放電させたため、気泡と水との界面に放電電極を形成することができる。つまり、この放電では、両電極(32a,32b)が放電電極とならないため、放電による電極(32a,32b)の劣化を抑制することができる。
また、第2の発明によれば、各流路(27)に連通する水と各流路(27)との間において、水を雫状にして落下させることとした。そのため、各流路(27)に連通する水と各流路(27)との間の電気抵抗を大きくすることができることから、各流路(27)に連通する水と各流路(27)との間を絶縁することができる。
また、第3の発明によれば、各水槽(28)に、複数の流路(27)を設けたため、流路(27)の数に応じて、水処理装置の処理する水量を調節することができる。
また、第の発明によれば、各処理槽(11)の水を攪拌する攪拌部材を各処理槽(11)に設けたため、各処理槽(11)の水中において生成された殺菌因子を各処理槽(11)の水中に均一に拡散させることができる。
また、第の発明によれば、同一形状の水槽(28)を用いて、上から下へ向かって交互に水平方向に反転させて積み重ねるだけで容易に水処理部(10)を構成することができる。
また、第の発明によれば、各水槽(28)を水平方向にスライド可能に構成したため、メンテナンス等を行う際に、容易に着脱することができる。
また、第の発明によれば、給湯用の温水が貯留される貯湯タンク(2)が接続された給湯回路(8)の利用側配管の途中に、水処理部(10)を接続することとした。そのため、貯湯タンク(2)内の水温を高温に保たなくとも、貯湯タンク(2)に浄化された温水を供給することができる。これにより、浄化された温水が貯湯タンク(2)内に戻されるため、貯湯タンク(2)内における菌の繁殖を抑制することができる。また、必要以上に高い温度の温水が利用側に供給されるおそれをなくすことができ、ランニングコストを低減することができる。
また、第の発明によれば、給湯用の温水が貯留される貯湯タンク(2)に接続されて該貯湯タンク(2)内の温水を循環させる循環用配管の途中に、水処理部(10)を接続することとした。そのため、貯湯タンク(2)内の水温を高温に保たなくとも、水処理部(10)において殺菌因子によって除菌される。これにより、貯湯タンク(2)内の温度を高温に保たなくてよいため、必要以上に高い温度の温水が利用側に供給されるおそれをなくすことができ、ランニングコストを低減することができる。
図1は、実施形態1に係る水処理装置を示す配管系統図である。 図2は、実施形態1に係る水処理部を模式的に示す斜視図である。 図3は、実施形態1に係る第1放電処理ユニットを模式的に示す斜視図である。 図4は、実施形態1に係る放電部の概略構成図である。 図5は、実施形態1に係る電源で発生させる電圧波形を示すグラフである。 図6は、実施形態1に係る放電部の一部を拡大して示す図である。 図7は、実施形態1に係る第2放電処理ユニットを模式的に示す斜視図である。 図8は、実施形態1に係る放電処理ユニットの概略構成図である。 図9は、実施形態1に係る第2放電処理ユニットの処理槽を模式的に示す平面図である。 図10は、実施形態1に係る第2放電処理ユニットの処理槽を模式的に示す側面図である。 図11は、図9の一部拡大図である。 図12は、実施形態2に係る第2放電処理ユニットの処理槽を模式的に示す平面図である。 図13は、実施形態2に係る第2放電処理ユニットの処理槽を模式的に示す側面図である。 図14は、実施形態3に係る第2放電処理ユニットの処理槽を模式的に示す平面図である。 図15は、実施形態3に係る第2放電処理ユニットの処理槽を模式的に示す側面図である。 図16は、実施形態3に係る第1流路調整板を模式的に示す正面図である。 図17は、実施形態3に係る第2流路調整板を模式的に示す背面図である。 図18は、実施形態4に係る水処理部を模式的に示す側面図である。 図19は、実施形態5に係る水処理部を模式的に示す側面図である。 図20は、実施形態6に係る水処理部を模式的に示す側面図である。 図21は、実施形態7に係る水処理部を模式的に示す側面図である。 図22は、実施形態8に係る水処理部を模式的に示す側面図である。 図23は、実施形態9に係る噴霧ノズル周辺を示す模式図である。 図24は、実施形態10に係る第1放電処理ユニットを模式的に示す斜視図である。 図25は、実施形態10に係る拡散板の斜視図である。 図26は、実施形態11に係る微細化手段の斜視図である。 図27は、実施形態12に係る微細化手段の斜視図である。 図28は、実施形態13に係る微細化手段の断面図である。 図29は、実施形態14に係る微細化手段の断面図である。 図30は、実施形態14に係る微細化手段の正面図である。 図31は、実施形態14に係る微細化手段の動作を示す図である。 図32は、実施形態15に係る微細化手段の第1の断面図である。 図33は、実施形態15に係る微細化手段の第2の断面図である。 図34は、実施形態15に係る微細化手段の正面図である。 図35は、実施形態16に係る微細化手段の第1の断面図である。 図36は、実施形態16に係る微細化手段の第2の断面図である。 図37は、実施形態16に係る微細化手段の正面図である。 図38は、実施形態17に係る微細化手段の断面図である。 図39は、実施形態17に係る微細化手段の正面図である。 図40は、実施形態18に係る水処理装置を示す配管系統図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈発明の実施形態1〉
図1に示すように、本発明の実施形態1に係る水処理装置(1a)は、水循環回路(1)と貯水タンク(2)とを備えている。
上記貯水タンク(2)は、水(温水を含む、以下同様とする。)が貯留されている。貯水タンク(2)には、水循環回路(1)と、第1流路管(6)と第2流路管(7)とが接続されている。
上記水循環回路(1)は、貯水タンク(2)内の水を循環させて攪拌させるものである。水循環回路(1)には、水配管(3)と、2つの開閉バルブ(4,4)と、2つのポンプ(5a,5b)と、放電処理ユニット(水処理部)(10)とが接続されている。なお、水処理部(10)の詳細な構成は後述する。
上記水配管(3)は、内部を水が流通可能な管である。水配管(3)は、その一端が貯水タンク(2)の側面に接続される一方、その他端が貯水タンク(2)の側面の反対側に接続されている。水配管(3)の途中には、上述した2つのポンプ(5a,5b)と2つの開閉バルブ(4,4)と水処理部(10)とが接続されている。
上記開閉バルブ(4,4)は、水配管(3)の流路を開閉可能な弁に構成されている。2つの開閉バルブ(4,4)のうち、一つは水処理部(10)の水の流入側に設けられ、残りの一つは流出水ポンプ(5b)の水の流出側に設けられている。各開閉バルブ(4,4)は、開けると水配管(3)の内部を水が流通する一方、閉じると水配管(3)の内部の水の流通が停止する。
−放電処理ユニットの構成−
図2及び図3に示すように、水処理部(10)は、水配管(3)の一部を構成する流入管(3a)と流出管(3b)とが接続され、流入管(3a)から流入させた水を浄化して流出管(3b)から流出させるものである。この水処理部(10)は、上述した2つのポンプ(5a,5b)と共にケーシング(10a)に収容されている。なお、流入管(3a)には流入水ポンプ(5a)が設けられ、流出管(3b)には流出水ポンプ(5b)が設けられている。
水処理部(10)は、第1〜第6放電処理ユニット(21〜26)を有している。これら6つの放電処理ユニット(21〜26)は、それぞれ内部に流路(27)が区画された水槽(28)を有し、各水槽(28)は上下に配列されている。6つの放電処理ユニット(21〜26)は、上から下へ第1放電処理ユニット(21)、第2放電処理ユニット(22)、第3放電処理ユニット(23)、第4放電処理ユニット(24)、第5放電処理ユニット(25)、第6放電処理ユニット(26)の順に積み重ねられて水処理部(10)を構成している。6つの放電処理ユニット(21〜26)は、例えば、ガイドレールを介して所定の水平方向にスライド自在に構成され、放電処理ユニット(21〜26)毎に着脱可能に構成されている。
≪第1放電処理ユニット≫
図3に示すように、第1放電処理ユニット(21)は、水槽(28)と、噴霧装置(40)と、複数の放電部(30)とを備えている。第1放電処理ユニット(21)は、水配管(3)から流入させた水を各流路(27)において浄化して下段の第2放電処理ユニット(22)へ流出させるように構成されている。なお、以下の説明では、水処理部(10)の流路(27)が延びる方向、即ち、図3における左右方向を「左右方向」とし、流路(27)の幅方向、即ち、図3における奥行き方向を「前後方向」として説明する。
水槽(28)は、平面視で矩形の箱体状に形成されている。具体的には、水槽(28)は、底部(12)と、2つの長壁部(13,13)と、2つの短壁部(14,14)とで構成されている。底部(12)は、平面視で平板に形成されている。2つの長壁部(13,13)は、それぞれ略長方形の平板に形成され、底部(12)の前後方向の両端部のそれぞれから上方に延び、互いに対向している。一方、2つの短壁部(14,14)は、それぞれ略長方形の平板に形成され、底部(12)の左右方向の両端部のそれぞれから上方に延び、互いに対向している。なお、図3では、手前側の長壁部(13,13)を透過させて示している。
上記水槽(28)の内部には、その幅方向に所定間隔を置いて複数の区画板(18,…,18)が配置されている。本実施形態では、区画板(18,…,18)は、長壁部(13,13)と同形状の7枚の平板によって形成されている。7枚の区画板(18,…,18)は、長壁部(13,13)に平行に配列され、水槽(28)の内部を8つの流路(27)に区画している。各区画板(18,…,18)は、電気絶縁性を有する材料で形成されている。
上記区画板(18,…,18)によって区画された8つの流路(27)の幅方向の中央には、仕切板(15,…,15)がそれぞれ配置されている。8つの仕切板(15,…,15)は、長壁部(13,13)と同形状の8枚の平板によって形成されている。8枚の仕切板(15,…,15)は、区画板(18,…,18)に平行に配列され、各流路(27)の内部を幅方向に並ぶ2つのレーン(27a,27b)に仕切っている。即ち、各流路(27)は、各仕切板(15)によって、第1レーン(27a)と第2レーン(27b)とに仕切られている。各仕切板(15,…,15)は、電気絶縁性を有する材料で形成され、それぞれに厚さ方向に貫通する孔部(16)が形成されている。
このような構成により、水槽(28)には、7枚の区画板(18,…,18)によって8つの流路(27)が区画され、該8つの流路(27)は、各仕切板(15,…,15)によって2つのレーン(27a,27b)に仕切られている。つまり、水槽(28)には、区画板(18,…,18)と仕切板(15,…,15)とによって16本のレーン(27a,27b,…,27a,27b)が形成されている。なお、水槽(28)に区画される流路(27)の数は、例示であり、水処理部(10)が浄化する水量に応じて任意に変更することができる。
各レーン(27a,27b)には、堰板(19)が設けられている。該各堰板(19)は、平板に形成され、各レーン(27a,27b)の下流側(図3の左右方向の右側)に設けられている。各堰板(19)は、上下方向長さが短壁部(14,14)の上下方向長さよりも短い平板によって形成され、下端が底部(12)に接するように設けられている。また、各堰板(19)は、各レーン(27a,27b)において、各堰板(19)の上流側に一時的に水が収容される処理槽(11)を区画する一方、下流側に該処理槽(11)から溢れた水が流出する流出部(50)を区画するように設けられている。このような構成により、各レーン(27a,27b)に流入した水は、処理槽(11)に収容され、その水位が堰板(19)の上端に達すると、堰板(19)を乗り越えて滝のように流出部(50)へ流れ落ちることとなる。
各レーン(27a,27b)の処理槽(11)には、水の流れを調整する流路調整板(60)が設けられている。該各流路調整板(60)は、幅長さが各レーン(27a,27b)の幅長さと同程度であり、上下方向長さが短壁部(14,14)の上下方向長さよりも短い平板によって形成されている。また、各流路調整板(60)は、各処理槽(11)の上流側(図3の左右方向の左側)において、上端が堰板(19)の上端よりも高い位置に配置され、下端が底部(12)より高い位置に配置されるように設けられている。
各レーン(27a,27b)の処理槽(11)の各流路調整板(60)の上流側(図3の左側)には、噴霧装置(40)の噴霧ノズル(42)と、該噴霧ノズル(42)から噴霧された水を反射させるリフレクター(43)とが設けられている。一方、各流路調整板(60)の下流側(図3の右側)の水中には、放電部(30)が設けられている。
各レーン(27a,27b)の流出部(50)には、該流出部(50)に流入した水を下段の第2放電処理ユニット(22)へ排出するための流出口(17)が形成されている。該各流出口(17)は、水槽(28)の底部(12)に開口を形成することによって形成されている。また、各レーン(27a,27b)の流出部(50)には、第1及び第2スロープ(51,52)が設けられている。各第1及び第2スロープ(51,52)は、それぞれJ字形状に湾曲するように形成されている。各第1スロープ(51)は、各堰板(19)の上端に取り付けられ、各堰板(19)から溢れた水を斜め下方に流下させ、湾曲部分において斜め上方へ跳ね上げるように構成されている。一方、各第2スロープ(52)は、各第1スロープ(51)よりも下方において、短壁部(14,14)に取り付けられ、各第1スロープ(51)によって跳ね上げられた水を受ける位置に設けられている。また、各第2スロープ(52)は、水を各第1スロープ(51)とは逆側の斜め下方に流下させ、湾曲部分において斜め上方へ跳ね上げるように構成されている。詳細については後述するが、各流出部(50)は、本発明に係る絶縁部(80)を構成する。
上記噴霧装置(40)は、水配管(3)に接続され、該水配管(3)の流入管(3a)から流入させた水を噴霧して第1放電処理ユニット(21)に供給するものである。噴霧装置(40)は、ノズルヘッダ(41)と、各レーン(27a,27b)に対応した数(本実施形態では、16本)の噴霧ノズル(42)と、該各噴霧ノズル(42)に対応するように設けられた複数のリフレクター(43)とを備えている。詳細については後述するが、噴霧装置(40)は、本発明に係る絶縁部(80)を構成する。
上記ノズルヘッダ(41)は、細長い管状に形成され、流入管(3a)を介して流入水ポンプ(5a)に接続されている。
上記複数の噴霧ノズル(42)は、ノズルヘッダ(41)の長手方向に所定の間隔を置いて設けられている。噴霧ノズル(42)は、各レーン(27a,27b)に対応して設けられ、斜め上方に向かって水を噴霧するように斜め上方向きの角度で設けられている。
上記各リフレクター(43)は、三角柱形状の柱状体によって構成され、各レーン(27a,27b)の各流路調整板(60)の上流側の面において、対応する噴霧ノズル(42)よりも高い位置に固定されている。各リフレクター(43)は、各噴霧ノズル(42)から斜め上方向きに噴霧された水を反射させるように設けられている。なお、各リフレクター(43)は、各噴霧ノズル(42)から斜め上方向きに噴霧された水を反射させるように構成されていれば、いかなる形状であってもよく、柱状体でなく、平板や湾曲板によって構成されていてもよい。
図4に示すように、上記各放電部(30)は、各流路(27)に一つずつ設けられ、各流路(27)の水を浄化するものである。各放電部(30)は、電極対(32a,32b)と、該電極対(32a,32b)に所定の電圧を印加する高電圧発生部(33)と、上述した仕切板(15)に形成された孔部(16)に設けられた放電部材(34)とを有している。
上記電極対(32a,32b)は、水中で放電を生起するためのものであり、ホット側の2つの第1電極(32a)とニュートラル側の2つの第2電極(32b)とで構成されている。各第1電極(32a)は、扁平な矩形の網状の導電性部材によって構成され、第1レーン(27a)において流路調整板(60)に平行に配置されている。2つの第1電極(32a)は、高電圧を発生させる高電圧発生部(33)に接続されている。各第2電極(32b)は、矩形の網状の導電性部材によって構成され、第2レーン(27b)において流路調整板(60)に平行に配置されている。2つの第2電極(32b)は、高電圧を発生させる高電圧発生部(33)に接続されている。また、各第1及び第2電極(32a,32b)は、各レーン(27a,27b)において対応する位置に配設されている。なお、これらの電極(32a,32b)は、例えば耐腐食性の高い金属材料で構成される。
上記高電圧発生部(33)は、電極対(32a,32b)に所定の電圧を印加する電源で構成されている。本実施形態では、高電圧発生部(33)は、例えば、図5に示すように、電極対(32a,32b)に対して、正負に切り換わる交番方形波の高電圧を印加する。この方形波のDutyは、正極側と負極側の割合が等しくなるように調節されている。なお、各電極対(32a,32b)に印加される電圧は、例示であって、交番型の電圧であれば、方形波に限らず、正弦波等でもよい。
上記放電部材(34)は、板状の絶縁部材である。放電部材(34)は、例えばセラミックス等の電気絶縁材料で構成されている。放電部材(34)は、第1レーン(27a)と第2レーン(27b)とを仕切る仕切板(15)に形成された孔部(16)を塞ぐように配置されている。放電部材(34)には、その略中央に微小な貫通孔からなる放電孔(35)が形成されている。放電孔(35)は、例えば、電気抵抗が数MΩとなるように設計されている。この放電孔(35)は、第1電極(32a)と第2電極(32b)との間の電流経路を構成すると共に、該電流経路の電流密度を上昇させる電流密度集中部となる。第1電極(32a)及び第2電極(32b)に電圧が付与されると、放電部材(34)の放電孔(35)内では、電流経路の電流密度が上昇することで、水がジュール熱によって気化して気泡(C)が形成される(図6参照)。これにより、各電極(32a,32b)と水とが同電位になり、気泡(C)と水との界面が電極となるので、気泡(C)内において絶縁破壊が起こり、放電が発生する。なお、この放電では、上記第1電極(32a)及び第2電極(32b)が放電電極とならないため、放電による電極(32a,32b)の劣化が抑制される。
≪第2〜第6放電処理ユニット≫
図2に示すように、第2〜第6放電処理ユニット(22〜26)は、水槽(28)と、複数の放電部(30)とを備えている。また、第2〜第6放電処理ユニット(22〜26)は、ほぼ同様に構成され、それぞれ上段の放電処理ユニット(21〜25)に対して左右方向に反転させた状態で上下に配列されている。第2〜第5放電処理ユニット(22〜25)は、上段の放電処理ユニット(21〜24)から流入した水を各流路(27)において浄化し、下方の放電処理ユニット(23〜26)へ流出させるように構成されている。一方、第6放電処理ユニット(26)は、上段の第5放電処理ユニット(25)から流入した水を各流路(27)において浄化し、さらに下方に設けられた貯留槽(29)を介して流出管(3b)へ流出させるように構成されている。第2〜第6放電処理ユニット(22〜26)は、第6放電処理ユニット(22〜26)の流出口(17)の下方に流出管(3b)が接続された貯留槽(29)が設けられる点以外はほぼ同様に構成されているため、以下では、代表して第2放電処理ユニット(22)についてのみ説明する。
図7に示すように、水槽(28)は、第1放電処理ユニット(21)と同様の底部(12)と、2つの長壁部(13,13)と、2つの短壁部(14,14)とで形成されている。なお、図7では、手前側の長壁部(13,13)を透過させて示している。
水槽(28)の内部には、第1放電処理ユニット(21)と同様に、幅方向に所定間隔を置いて7枚の区画板(18,…,18)が配置され、水槽(28)の内部を8つの流路(27)に区画している。さらに、8つの流路(27)の幅方向の中央には、第1放電処理ユニット(21)と同様に構成された仕切板(15,…,15)がそれぞれ配置されている。このような構成により、水槽(28)には、区画板(18,…,18)と仕切板(15,…,15)とによって16本のレーン(27a,27b,…,27a,27b)が形成されている。
各レーン(27a,27b)には、第1放電処理ユニット(21)と同様に構成された堰板(19)が設けられ、各レーン(27a,27b)を上流側の処理槽(11)と下流側の流出部(50)とに区切っている。
各レーン(27a,27b)の処理槽(11)には、上段の第1放電処理ユニット(21)の流出口(17)と堰板(19)との間に、水の流れを調整する第1〜第3流路調整板(61,62,63)が、上流側から下流側に向かって順に設けられている。第1流路調整板(61)及び第3流路調整板(63)は、第1放電処理ユニット(21)の流路調整板(60)と同形状に形成されている。即ち、第1流路調整板(61)及び第3流路調整板(63)は、幅長さが各レーン(27a,27b)の幅長さと同程度であり、上下方向長さが短壁部(14,14)の上下方向長さよりも短い平板によって形成されている。そして、第1流路調整板(61)及び第3流路調整板(63)は、上端が堰板(19)の上端よりも高い位置に配置され、下端が底部(12)より高い位置に配置されるように設けられている。一方、第2流路調整板(62)は、幅長さが各レーン(27a,27b)の幅長さと同程度であり、上下方向長さが堰板(19)の上下方向長さよりも短い平板に形成され、下端が底部(12)に接するように設けられている。
各レーン(27a,27b)の流出部(50)には、第1放電処理ユニット(21)と同様に、流出口(17)が形成され、第1及び第2スロープ(51,52)が設けられている。
各放電部(30)は、第1放電処理ユニット(21)と同様に構成され、各流路(27)において、それぞれ第1流路調整板(61)と第2流路調整板(62)との間に設けられている。
第2放電処理ユニット(22)は、以上のように構成されている。そして、同様に構成された第3放電処理ユニット(23)は、第2放電処理ユニット(22)を左右方向に反転させた状態で該第2放電処理ユニット(22)の下方に設置され、第1流路調整板(61)の上流側の流入部が第2放電処理ユニット(22)の流出口(17)に対応している。また、第4放電処理ユニット(24)は、第3放電処理ユニット(23)を左右方向に反転させた状態で該第3放電処理ユニット(23)の下方に設置され、第1流路調整板(61)の上流側の流入部が第3放電処理ユニット(23)の流出口(17)に対応している。また、第5放電処理ユニット(25)は、第4放電処理ユニット(24)を左右方向に反転させた状態で該第4放電処理ユニット(24)の下方に設置され、第1流路調整板(61)の上流側の流入部が第4放電処理ユニット(24)の流出口(17)に対応している。また、第6放電処理ユニット(26)は、第5放電処理ユニット(25)を左右方向に反転させた状態で該第5放電処理ユニット(25)の下方に設置され、第1流路調整板(61)の上流側の流入部が第5放電処理ユニット(25)の流出口(17)に対応している。
このような構成により、水処理部(10)では、図8に示すように、6つの放電処理ユニット(21〜26)の最上段の第1放電処理ユニット(21)にポンプ(5a)によって水配管(3)の水が搬送されると、最上層の第1放電処理ユニット(21)から最下層の第6放電処理ユニット(26)へ順に水が折り返されて流れる。つまり、上下に配列された第1〜第6放電処理ユニット(21〜26)の水槽(28)は、水が上段の流路(27)から下段の流路(27)へ順に折り返されて流れるように連通するように構成されている。また、上下に配列された第1〜第6放電処理ユニット(21〜26)の水槽(28)は、各流路(27)の流入側と流出側とに該各流路(27)に連通する水と該各流路(27)とを電気的に絶縁する絶縁部(80)が設けられるように構成されている。具体的には、第1放電処理ユニット(21)の流入側では噴霧装置(40)が絶縁部(80)となり、流出側では流出部(50)が絶縁部(80)となる。また、第2〜第6放電処理ユニット(21〜26)の流入側では、上段の第1〜第5放電処理ユニット(21〜25)の流出部(50)が絶縁部(80)となり、流出側ではそれぞれの流出部(50)が絶縁部(80)となる。
−運転動作−
本実施形態に係る水処理装置(1a)では、水処理部(10)において、水配管(3)を流れる水の浄化処理がなされる。
まず、2つのポンプ(5a,5b)が駆動されると共に、高電圧発生部(33)から各放電処理ユニット(21〜26)の各放電部(30)の電極対(32a,32b)に対して極性の割合が等しい方形波の電圧が印加される。なお、水循環回路(1)の開閉バルブ(4,4)は、水処理部(10)の運転が開始されるまでに開かれる。
2つのポンプ(5a,5b)が駆動されると、水配管(3)の水が、流入管(3a)を介して第1放電処理ユニット(21)に搬送されると共に、第6放電処理ユニット(26)の下方の貯留槽(29)の水が流出管(3b)を介して水配管(3)へ排出される。
水配管(3)から流入管(3a)に流入した水は、まず、第1放電処理ユニット(21)の噴霧装置(40)に搬送される。具体的には、水配管(3)の水は、流入管(3a)を介してノズルヘッダ(41)内に流入し、各噴霧ノズル(42)から各流路(27)の各レーン(27a,27b)において斜め上方に向かって水が噴霧される。各噴霧ノズル(42)から噴霧された水は、各リフレクター(43)に衝突して反射し、各処理槽(11)に収容された水に向かって落下する。
ところで、各噴霧ノズル(42)から噴霧された水は、雫状(液滴)となるため、各雫(液滴)間には空気が介在する。そのため、水配管(3)の流入管(3a)の水と処理槽(11)の水との間の電気抵抗が高くなる。本実施形態では、水配管(3)の流入管(3a)の水と処理槽(11)の水との間の電気抵抗は、数百MΩ以上となる。これにより、水配管(3)の流入管(3a)から流入する水と処理槽(11)を流れる水とが電気的に絶縁される。つまり、噴霧装置(40)は、本発明に係る絶縁部(80)を構成する。
また、本実施形態では、各噴霧ノズル(42)から斜め上方に水が噴霧されるため、下方に向かって噴霧される場合に比べて、各噴霧ノズル(42)から下方の各処理槽(11)の水面に至るまでの水の経路が長くなり、各噴霧ノズル(42)と各処理槽(11)との間における電気抵抗が高くなる。これにより、絶縁部(80)を構成する噴霧装置(40)の絶縁性が向上する。
さらに、各噴霧ノズル(42)から噴霧された水は、リフレクター(43)に衝突する際に微細化される。そのため、リフレクター(43)を設けない場合に比べて、各処理槽(11)へ落下する各雫(各液滴)の間隔が大きくなり、各噴霧ノズル(42)と各処理槽(11)との間の電気抵抗が高くなる。つまり、リフレクター(43)は、各噴霧ノズル(42)から各処理槽(11)へ落下する各雫を微細化する微細化手段を構成し、この微細化手段によっても絶縁部(80)を構成する噴霧装置(40)の絶縁性が向上する。
そして、各噴霧ノズル(42)から噴霧されて各処理槽(11)に流入した水は、流路調整板(60)と底部(12)との隙間を通過して下流側へ流れる。このとき、水は、隙間を通過する際に流速が上昇し、2つの網状の電極(32a,32a)(32b,32b)を勢いよく通過する。
一方、各放電部(30)の電極対(32a,32b)には、高電圧発生部(33)から極性の割合が等しい方形波の電圧が印加されている。そのため、各流路(27)の2つの処理槽(11)(第1レーン(27a)の処理槽(11)と第2レーン(27b)の処理槽(11)と)の間に設けられた放電部材(34)の放電孔(35)の電流経路の電流密度が上昇する。放電孔(35)内の電流経路の電流密度が上昇すると、放電孔(35)内のジュール熱が大きくなり、該放電孔(35)の内部及び出入口の近傍において、水の気化が促進されて気体相としての気泡(C)が形成される。この気泡(C)は、図6に示すように、放電孔(35)の全域を覆う状態となる。この状態では、気泡(C)が第1電極(32a)と第2電極(32b)との間で水を介した導電を阻止する抵抗として機能する。これにより、電極(32a,32b)と水が同電位となり、気泡(C)と水との界面が電極となる。すると、気泡(C)内では、気泡(C)と水との界面で絶縁破壊が起こり、放電が発生する。
以上のようにして、気泡(C)内で放電が行われると、各処理槽(11)の水中では、殺菌因子(水酸ラジカル等)が発生する。
また、上述のように、各処理槽(11)において、流路調整板(60)と底部(12)との隙間を通過して下流側へ流れる水は、該隙間を通過する際に流速が上昇し、堰板(19)に衝突する。堰板(19)に衝突した水は、一部が該堰板(19)に跳ね返されて渦を生じる一方、残りは該堰板(19)を乗り越えて流出部(50)へ流出する。このようにして、各処理槽(11)では、流路調整板(60)によって水の流速を上昇させて渦を生成することにより、水が攪拌される。つまり、流路調整板(60)は、本発明に係る攪拌部材を構成する。このような攪拌部材によって各処理槽(11)の水が攪拌されることにより、該各処理槽(11)の水中において生成された殺菌因子が拡散し、浄化が促進される。
各処理槽(11)において浄化された水は、各処理槽(11)から溢れて流出部(50)に流出する。流出部(50)に流出した水は、第1スロープ(51)に沿って斜め下方に流下し、湾曲部分において斜め上方へ跳ね上げられて微細な雫状(液滴)となり、短壁部(14)に衝突する。短壁部(14)に衝突した水は、左右方向(図5の左右方向)に方向転換され、第2スロープ(52)に沿って流下し、湾曲部分において斜め上方へ跳ね上げられる際にさらに微細化される。跳ね上げられた水は、堰板(19)に衝突した後、下方へ落下し、流出口(17)を通過して第2放電処理ユニット(22)の各処理槽(11)に流入する。
このように、各処理槽(11)から溢れた水が、各流出部(50)において雫状(液滴)となって下段の第2放電処理ユニット(22)へ落下することにより、各雫間(各液滴間)に介在する空気によって、各処理槽(11)と第2放電処理ユニット(22)との間の電気抵抗が高くなる。本実施形態では、各流出部(50)における電気抵抗は、数百MΩ以上になる。これにより、各処理槽(11)と第2放電処理ユニット(22)との間が電気的に絶縁される。つまり、各流出部(50)は、本発明に係る絶縁部(80)を構成する。
また、本実施形態では、各処理槽(11)から溢れた水は、第1及び第2スロープ(51,52)によって跳ね上げられるために、第1及び第2スロープ(51,52)を設けずに水を単に落下させる場合に比べて、微細な雫(液滴)となる。その結果、第1及び第2スロープ(51,52)を設けない場合に比べて、各処理槽(11)と第2放電処理ユニット(22)との間において落下する各雫(各液滴)の間隔が大きくなり、両者の間の電気抵抗が高くなる。つまり、第1及び第2スロープ(51,52)は、各処理槽(11)から下段の第2放電処理ユニット(22)へ落下する各雫を微細化する微細化手段を構成し、このような微細化手段によって絶縁部(80)を構成する各流出部(50)の絶縁性が向上する。
第2放電処理ユニット(22)の各処理槽(11)に流入した水は、3つの流路調整板(61〜63)によって各処理槽(11)において蛇行して堰板(19)まで流れる。具体的には、各処理槽(11)に流入した水は、図9〜図11に示すように、まず、第1流路調整板(61)と底部(12)との隙間を通過して下流側へ流れる。水は、該隙間を通過する際に流速が上昇し、2つの網状の電極(32a,32a)(32b,32b)を勢いよく通過して、第2流路調整板(62)に衝突する。第2流路調整板(62)に衝突した水は、一部が該第2流路調整板(62)に跳ね返されて渦を生じる一方、残りは該第2流路調整板(62)を乗り越えて下流側へ流れる。該第2流路調整板(62)を乗り越えた水は、第3流路調整板(63)に衝突する。第3流路調整板(63)衝突した水は、一部が該第3流路調整板(63)に跳ね返されて渦を生じる一方、残りは第3流路調整板(63)と底部(12)との隙間を通過して下流側へ流れる。水は、該隙間を通過する際に流速が上昇し、堰板(19)に衝突する。堰板(19)に衝突した水は、一部が該堰板(19)に跳ね返されて渦を生じる一方、残りは該堰板(19)を乗り越えて流出部(50)へ流出する。このようにして、各処理槽(11)では、第1〜第3流路調整板(61〜63)によって水の流れを蛇行させると共に水の流速を上昇させて渦を生成することにより、水が攪拌される。つまり、第1〜第3流路調整板(61〜63)は、本発明に係る攪拌部材を構成する。
また、第2放電処理ユニット(22)の各処理槽(11)では、第1流路調整板(61)と第2流路調整板(62)との間において、第1放電処理ユニット(21)と同様にして放電が生起されて殺菌因子が発生する。発生した殺菌因子は、上記攪拌部材による水の攪拌により、各処理槽(11)内において拡散するため、第2放電処理ユニット(22)においても水の浄化が促進される。
第2放電処理ユニット(22)の各処理槽(11)において浄化された水は、各処理槽(11)から溢れて流出部(50)に流出する。そして、第2放電処理ユニット(22)においても、各処理槽(11)から溢れた水が、各流出部(50)において雫状(液滴)となって下段の第3放電処理ユニット(23)へ落下することにより、各処理槽(11)と下段の第3放電処理ユニット(23)の各処理槽(11)との間の電気抵抗が高くなり、両者の間が電気的に絶縁される。また、第2放電処理ユニット(22)においても、各処理槽(11)から溢れた水が、第1及び第2スロープ(51,52)によって跳ね上げられるために、第1及び第2スロープ(51,52)を設けずに水を単に落下させる場合に比べて、微細な雫(液滴)となる。そのため、第1及び第2スロープ(51,52)を設けない場合に比べて、絶縁部(80)を構成する各流出部(50)の絶縁性が向上する。
以下、第2放電処理ユニット(22)と同様に第3〜第6放電処理ユニット(23〜26)において水が流れて浄化される。そして、第6放電処理ユニット(26)の流出部(50)の下方の貯留槽(29)まで落下した水は、流出水ポンプ(5b)により、流出管(3b)を介して水配管(3)へ排出される。
以上のように、水処理部(10)では、上下に配列された6つの放電処理ユニット(21〜26)において、最上段の第1放電処理ユニット(21)の各流路(27)から最下段の第6放電処理ユニット(26)の各流路(27)へ順に折り返されて流れる。また、その際、放電部(30)により、各段の各流路(27)において放電が生起されて殺菌因子が生成される。
−実施形態1の効果−
本実施形態によれば、水処理部(10)に、流路(27)がそれぞれ区画されて上下に配列された複数の水槽(28)と、各流路(27)の水中において殺菌因子を生ずるように放電を生起する放電部(30)とを設け、複数の水槽(28)を、水が上段から下段へ順に折り返されて流れるように連通させる一方、各流路(27)の流入側と流出側とに絶縁部(80)が設けられるように構成することとした。これにより、水処理部(10)において水の流路を長く確保しつつ該水処理部(10)の平面形状を小型化することができる。つまり、殺菌因子と水との接触時間が長く確保されることから除菌性能の低下を防止することができると共に、平面形状が小型化されることから設置面積を低減することができる。
また、本実施形態によれば、各放電処理ユニット(21〜26)の各流路(27)とこれに連通する水との間において、水を雫状(液滴状)にして落下させることとした。そのため、雫(液滴)状となった水の各雫間(液滴間)に空気を介在させることができる。よって、各放電処理ユニット(21〜26)の各流路(27)とこれに連通する水との間における電気抵抗が高くなるため、両者の間における電気的絶縁を容易に行うことができる。その結果、水処理部(10)の水中で確実に放電を生起させることができることから、投入した電力を効率よく使用することができる。
また、本実施形態によれば、各水槽(28)に、複数の流路(27)を設けたため、流路(27)の数に応じて、水処理装置の処理する水量を調節することができる。
また、本実施形態によれば、電極対(32a,32b)間を仕切る絶縁性の仕切板(15)に形成された放電孔(35)において電流密度を上昇させて気泡(C)を発生させ、該気泡(C)内で放電させることとした。これにより、気泡(C)と水との界面に放電電極を形成することができる。つまり、この放電では、両電極(32a,32b)が放電電極とならないため、放電による電極(32a,32b)の劣化を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、上記高電圧発生部(33)を交番型としたため、各電極対(32a,32b)に印加される電圧の正負が所定時間おきに交互に入れ替わる。そのため、放電孔(35)においてグロー放電を生起させることなくスパーク放電を生起させることができる。つまり、放電形態は、直流の場合は、電流の増加に伴ってスパーク放電からグロー放電に移行するところ、本実施形態では、放電形態がグロー放電に移行するまでに電極対(32a,32b)に印加される電圧の正負が入れ替わるので、放電孔(35)内においてグロー放電を発生させずにスパーク放電を発生し続けることができる。これにより、放電孔(35)のグロー放電による熱的破壊を抑制でき、放電孔(35)の孔径が拡大するのを抑制することが可能になる。よって、安定して放電を行うことができる。
また、本実施形態によれば、上記電圧波形において正極側と負極側の割合を等しくしたので、両電極(32a,32b)において酸化反応と還元反応とを同等に行わせることができる。よって、電極対(32a,32b)の酸化反応による溶出を抑制することが可能となり、また、高電圧発生部(33)で発生させる交番型の電圧波形により、電極対(32a,32b)から金属などが析出するのを防止することができ、その結果、安定して放電を行うことができる。
また、本実施形態によれば、上記電圧波形を方形波としたので、例えば、正弦波等と比べて、水の導電率に依存せずに放電を生起させることができる。よって、安定して放電を行うことが可能である。
また、本実施形態によれば、各処理槽(11)の水を攪拌する攪拌部材である流路調整板(60,61,62,63)を各処理槽(11)に設けたため、各処理槽(11)の水中において生成された殺菌因子を各処理槽(11)の水中に均一に拡散させることができる。
また、本実施形態によれば、同一形状の水槽(28)を用いて、上から下へ向かって交互に水平方向に反転させて積み重ねるだけで容易に水処理部(10)を構成することができる。
また、本実施形態によれば、各水槽(28)を水平方向にスライド可能に構成したため、メンテナンス等を行う際に、容易に着脱することができる。
また、本実施形態において、上記貯水タンク(2)が、温水を貯留する貯湯タンクであり、水循環回路(1)が貯湯タンクの温水を循環させる温水循環回路である場合には、水配管(3)は、貯湯タンク(2)内の温水を循環させる循環用配管となる。つまり、このような場合、水処理部(10)が、貯湯タンク(2)内の温水を循環させる循環用配管の途中に接続されることとなる。
ところで、給湯用の温水が貯留される貯湯タンク(2)内の水温は、菌の繁殖を抑制するため、高温に保つ必要があり、利用側において必要以上に高い温度の温水が供給されるために、ランニングコストが嵩んでいた。
しかしながら、上述の場合、給湯用の温水が貯留される貯湯タンク(2)に接続されて該貯湯タンク(2)内の温水を循環させる循環用配管の途中に、水処理部(10)が接続される。そのため、水処理部(10)において殺菌因子によって浄化された温水が貯湯タンク(2)内に戻されるため、貯湯タンク(2)内における菌の繁殖を抑制することができる。これにより、貯湯タンク(2)内の温度を高温に保たなくてよいため、必要以上に高い温度の温水が利用側に供給されるおそれをなくすことができ、ランニングコストを低減することができる。
〈発明の実施形態2〉
実施形態2は、実施形態1において各放電処理ユニット(21〜26)の各処理槽(11)に設けられた攪拌部材(実施形態1では、流路調整板(60〜63))の構成を変更したものである。
具体的には、実施形態2では、図12及び図13に示すように、各放電処理ユニット(21〜26)の各処理槽(11)には、実施形態1と同様の第1及び第2流路調整板(61,62)の他、両流路調整板(61,62)の間に下側から上側へ順に下側流路調整板(71)及び上側流路調整板(72)が設けられている。下側流路調整板(71)及び上側流路調整板(72)は、それぞれ平板に形成され、底部(12)に平行に配置されている。また、下側流路調整板(71)及び上側流路調整板(72)は、左右方向の長さが第1及び第2流路調整板(61,62)の間隔よりも短く、前後方向の長さが各処理槽(11)の幅長さと同等の長さとなるように形成されている。下側流路調整板(71)は、一端部が第1流路調整板(61)に接する一方、他端部と第2流路調整板(62)との間に隙間が形成されるように設けられている。一方、上側流路調整板(72)は、一端部が第2流路調整板(62)に接する一方、他端部と第1流路調整板(61)との間に隙間が形成されるように設けられている。なお、図示を省略するが、下側流路調整板(71)及び上側流路調整板(72)は、例えば、上記各電極(32a,32b)が貫通する孔を形成する等して該各電極(32a,32b)を避けるように構成されている。
このような4つの流路調整板(61,62,71,72)により、各処理槽(11)に流入した水は、第1流路調整板(61)と底部(12)との隙間から第1流路調整板(61)と第2流路調整板(62)との間の領域に流入し、該領域において下方から上方へ向かって流れる際に、その流れが蛇行する。具体的には、図13に示すように、第1流路調整板(61)と第2流路調整板(62)との間に流入した水は、下側流路調整板(71)の下側を各処理槽(11)の流出側に向かって流れ、第2流路調整板(62)に衝突する。該第2流路調整板(62)に衝突した水は、流通方向が反転され、下側流路調整板(71)と上側流路調整板(72)との間を、各処理槽(11)の流入側に向かって流れ、第1流路調整板(61)に衝突する。該第1流路調整板(61)に衝突した水は、流通方向が反転され、上側流路調整板(72)の上側を各処理槽(11)の流出側に向かって流れる。
このように第1流路調整板(61)と第2流路調整板(62)との間の領域において水の流れを蛇行させることにより、各処理槽(11)における水の流通経路が長くなり、また、水の流れが第1流路調整板(61)及び第2流路調整板(62)に衝突することにより、渦が発生する。これにより、実施形態2においても、4つの流路調整板(61,62,71,72)によって各処理槽(11)の水が攪拌される。つまり、4つの流路調整板(61,62,71,72)が本発明に係る攪拌部材を構成する。このような攪拌部材によっても、放電によって各処理槽(11)の水中において生成された殺菌因子が各処理槽(11)の水中に均一に拡散され、浄化を促進させることができる。
〈発明の実施形態3〉
実施形態3は、実施形態1において各放電処理ユニット(21〜26)の各処理槽(11)に設けられた攪拌部材(実施形態1では、流路調整板(60〜63))の構成を変更したものである。
具体的には、実施形態3では、図14〜図17に示すように、各放電処理ユニット(21〜26)の各処理槽(11)には、実施形態1と同様に、第1流路調整板(61)と第2流路調整板(62)とが設けられるが、実施形態3では、各第1流路調整板(61)は、底部(12)との間に隙間が形成されないように構成され、各第2流路調整板(62)は、上下方向長さが堰板(19)の上下方向長さよりも長く形成されている。また、第1流路調整板(61)の下端部であって幅方向の一端部には、流入口(61a)が形成されている。一方、第2流路調整板(62)の堰板(19)の上端と同じ高さ位置であって幅方向の上記流入口(61a)と逆側の端部には、流出口(62a)が形成されている。
第1及び第2流路調整板(61,62)の間には、仕切板(15)側から区画板(18)側へ順に、内側流路調整板(81)及び外側流路調整板(82)が配置されている。内側及び外側流路調整板(81,82)は、それぞれ平板に形成され、仕切板(15)に平行に配置されている。内側及び外側流路調整板(81,82)は、それぞれ上下方向長さが堰板(19)の上下方向長さより長く且つ流入側の短壁部(14)の上下方向長さと同じ長さに形成され、左右方向の長さが第1及び第2流路調整板(61,62)の間隔よりも短くなるように形成されている。また、内側流路調整板(81)は、一端部が第1流路調整板(61)に接する一方、他端部と第2流路調整板(62)との間に隙間が形成されるように設けられている。一方、外側流路調整板(82)は、一端部が第2流路調整板(62)に接する一方、他端部と第1流路調整板(61)との間に隙間が形成されるように設けられている。なお、図示を省略するが、内側流路調整板(81)及び外側流路調整板(82)は、例えば、上記各電極(32a,32b)が貫通する孔を形成する等して該各電極(32a,32b)を避けるように構成されている。
このような4つの流路調整板(61,62,81,82)により、各処理槽(11)に流入した水は、第1流路調整板(61)に形成された流入口(61a)から第1流路調整板(61)と第2流路調整板(62)との間の領域に流入し、該領域において仕切板(15)側から区画板(18)側へ流れる際に、その流れが蛇行する。具体的には、図14に示すように、第1流路調整板(61)と第2流路調整板(62)との間に流入した水は、内側流路調整板(81)と仕切板(15)との間を各処理槽(11)の流出側に向かって流れ、第2流路調整板(62)に衝突する。該第2流路調整板(62)に衝突した水は、流通方向が反転され、外側流路調整板(82)と内側流路調整板(81)との間を、各処理槽(11)の流入側に向かって流れ、第1流路調整板(61)に衝突する。該第1流路調整板(61)に衝突した水は、流通方向が反転され、外側流路調整板(82)と区画板(18)との間を各処理槽(11)の流出側に向かって流れ、第2流路調整板(62)に形成された流出口(62a)から下流側へ流出する。
このように第1流路調整板(61)と第2流路調整板(62)との間の領域において水の流れを蛇行させることにより、各処理槽(11)における水の流通経路が長くなり、また、水の流れが第1流路調整板(61)及び第2流路調整板(62)に衝突することにより、渦が発生する。これにより、実施形態3においても、4つの流路調整板(61,62,81,82)によって各処理槽(11)の水が攪拌される。つまり、4つの流路調整板(61,62,81,82)が本発明に係る攪拌部材を構成する。このような攪拌部材によっても、放電によって各処理槽(11)の水中において生成された殺菌因子が各処理槽(11)の水中に均一に拡散され、浄化を促進させることができる。
〈発明の実施形態4〉
実施形態4は、実施形態1において各放電処理ユニット(21〜26)の各処理槽(11)に設けられた攪拌部材(実施形態1では、流路調整板(60〜63))の構成を変更したものである。
図18に示すように、実施形態4では、各放電処理ユニット(21〜26)の各処理槽(11)には、実施形態1と同様の第1流路調整板(61)と、複数の羽根(91a)を有する水車(91)とが設けられている。該水車(91)は、第1流路調整板(61)のすぐ下流側に設けられ、回転軸が各処理槽(11)の幅方向に延びるように配置されている。
各処理槽(11)に流入した水は、第1流路調整板(61)と底部(12)との隙間を通過して下流側へ流れる。水は、隙間を通過する際に流速が上昇し、水車(91)の羽根(91a)に衝突し、水車(91)を回転させる。これにより、各処理槽(11)の水が攪拌される。
このように実施形態4においても、第1流路調整板(61)と水車(91)とによって各処理槽(11)の水が攪拌される。つまり、第1流路調整板(61)と水車(91)とが本発明に係る攪拌部材を構成する。このような攪拌部材によっても、放電によって各処理槽(11)の水中において生成された殺菌因子が各処理槽(11)の水中に均一に拡散され、浄化を促進させることができる。
〈発明の実施形態5〉
実施形態5は、実施形態1において各放電処理ユニット(21〜26)の各処理槽(11)に設けられた攪拌部材(実施形態1では、流路調整板(60〜63))の構成を変更したものである。
図19に示すように、実施形態5では、各放電処理ユニット(21〜26)の各処理槽(11)には、実施形態1と同様に、第1流路調整板(61)が設けられるが、実施形態5では、各第1流路調整板(61)は、底部(12)との間に隙間が形成されないように構成されている。また、第1流路調整板(61)の下端部には、複数(本実施形態では3つ)のスリット(61c)が形成されている。各スリット(61c)は、各処理槽(11)の流入側から流出側へ向かう程、上側に傾斜している。
各処理槽(11)に流入した水は、各第1流路調整板(61)の複数のスリット(61c)を通過して下流側へ流れる。水は、各スリット(61c)を通過することで、斜め上方に向かう流れとなり、この流れによって渦が発生する。また、水は、各スリット(61c)を通過する際に流速が上昇し、堰板(19)に衝突する。堰板(19)に衝突した水は、一部が該堰板(19)に跳ね返されて渦を生じる一方、残りは該堰板(19)を乗り越えて流出部(50)へ流出する。
このように実施形態5においても、複数のスリット(61c)が形成された第1流路調整板(61)によって各処理槽(11)の水が攪拌される。つまり、複数のスリット(61c)が形成された第1流路調整板(61)が本発明に係る攪拌部材を構成する。このような攪拌部材によっても、放電によって各処理槽(11)の水中において生成された殺菌因子が各処理槽(11)の水中に均一に拡散され、浄化を促進させることができる。
〈発明の実施形態6〉
実施形態6は、実施形態1において各放電処理ユニット(21〜26)の各処理槽(11)に設けられた攪拌部材(実施形態1では、流路調整板(60〜63))の構成を変更したものである。
図20に示すように、実施形態6では、各放電処理ユニット(21〜26)の各処理槽(11)には、実施形態1と同様の第1流路調整板(61)と、水流によって回転する回転部材(101)とが設けられている。該回転部材(101)は、第1流路調整板(61)のすぐ下流側に設けられ、らせん状又は釣具のフィッシュテール状に形成されている(図20ではらせん状に形成されたもののみ図示)。
各処理槽(11)に流入した水は、第1流路調整板(61)と底部(12)との隙間を通過して下流側へ流れる。水は、隙間を通過する際に流速が上昇し、回転部材(101)に衝突し、該回転部材(101)を回転させる。これにより、各処理槽(11)の水が攪拌される。
このように実施形態6においても、第1流路調整板(61)と回転部材(101)とによって各処理槽(11)の水が攪拌される。つまり、第1流路調整板(61)と回転部材(101)とが本発明に係る攪拌部材を構成する。このような攪拌部材によっても、放電によって各処理槽(11)の水中において生成された殺菌因子が各処理槽(11)の水中に均一に拡散され、浄化を促進させることができる。
なお、回転部材(101)は、上述のものの他、水流によって回転軸回りに回転するものであればいかなるものでもよい。
〈発明の実施形態7〉
実施形態7は、実施形態1において各放電処理ユニット(21〜26)の各処理槽(11)に設けられた攪拌部材(実施形態1では、流路調整板(60〜63))の構成を変更したものである。
図21に示すように、実施形態7では、各放電処理ユニット(21〜26)の各処理槽(11)には、実施形態1と同様に、第1流路調整板(61)が設けられるが、実施形態7では、各第1流路調整板(61)は、底部(12)との間に実施形態1よりも大きな隙間が形成されている。また、第1流路調整板(61)と底部(12)との隙間に、上下に交互に回動する電動のルーバ−(102)が設けられている。
各処理槽(11)に流入した水は、第1流路調整板(61)と底部(12)との隙間を通過する際に、流速が上昇すると共に、ルーバ−(102)によって該ルーバー(102)の延びる方向に流れが偏向される。ルーバ−(102)は上下に交互に回動するため、第1流路調整板(61)と底部(12)との隙間から下流側へ流出する水の流れの方向がルーバー(102)の回動に応じてその都度変更され、各処理槽(11)の水が攪拌される。
このように実施形態7おいても、第1流路調整板(61)とルーバ−(102)とによって各処理槽(11)の水が攪拌される。つまり、第1流路調整板(61)とルーバ−(102)とが本発明に係る攪拌部材を構成する。このような攪拌部材によっても、放電によって各処理槽(11)の水中において生成された殺菌因子が各処理槽(11)の水中に均一に拡散され、浄化を促進させることができる。
〈発明の実施形態8〉
実施形態8は、実施形態1において各放電処理ユニット(21〜26)の各処理槽(11)に設けられた攪拌部材(実施形態1では、流路調整板(60〜63))の構成を変更したものである。
図22に示すように、実施形態7では、各放電処理ユニット(21〜26)の各処理槽(11)には、実施形態1のような流路調整板は設けられず、軸部(121a)とらせん状の羽根(121b)とを有する電動のスクリューロータ(121)が設けられている。各処理槽(11)に流入した水は、スクリューロータ(121)が回転することによって攪拌される。つまり、実施形態8では、スクリューロータ(121)が本発明に係る攪拌部材を構成する。このような攪拌部材によっても、放電によって各処理槽(11)の水中において生成された殺菌因子が各処理槽(11)の水中に均一に拡散され、浄化を促進させることができる。
〈発明の実施形態9〉
実施形態9は、実施形態1において第1放電処理ユニット(21)の流入側の絶縁部(80)としての噴霧装置(40)の構成を変更したものである。具体的には、実施形態9では、噴霧装置(40)はリフレクター(43)を備えていない。また、各噴霧ノズル(42)の設置角度が実施形態1と異なる。
図23に示すように、各噴霧ノズル(42)は、水配管(3)からの水を噴霧して、噴霧の中心線Aが鉛直下方向以外の方向となるように、例えば、ノズル先端が図中右斜め下方向を向くように設けられている。また、各噴霧ノズル(42)は、水配管(3)からの水を各処理槽(11)内の壁面、例えば、流路調整板(60)に衝突させて、各処理槽(11)に落下させるように構成されている。
上記噴霧装置(40)では、各噴霧ノズル(42)から噴霧された水が流路調整板(60)の表面に衝突して、雫(液滴)がより小さくなることにより、各雫間(各液滴間)に空気が介在して電気抵抗が高くなる。これにより、水配管(3)の流入管(3a)から流入する水と、各処理槽(11)を流れる水とが電気的に絶縁されることになる。
以上説明したように、本実施形態によれば、各噴霧ノズル(42)が、該各噴霧ノズル(42)の先端から各処理槽(11)の水面までの鉛直距離(La)よりも噴霧ノズル(42)の先端から各処理槽(11)の水面までの水の移動距離(Lb)を長くするように構成されているので、水配管(3)の水が噴霧ノズル(42)から鉛直下方向に供給される場合よりも流入側の絶縁部(80)での電気絶縁性が向上する。これにより、上記実施形態1と同様に、各処理槽(11)と流入管(3a)の水との間の電気絶縁性が向上するので、特に各処理槽(11)の流入側において、水処理部(10)からの電気が流れないようにすることができる。
〈発明の実施形態10〉
実施形態10は、各放電処理ユニット(21〜26)の流出側の絶縁部(80)としての流出部(50)において、各処理槽(11)から下段の処理槽(11)へ落下する各雫を微細化する微細化手段の構成を変更したものである。
実施形態10の微細化手段(53)は、処理槽(11)の堰板(19)の上端から図中右斜め下方向に延びて水を落下させるスロープ(51)と、該スロープ(51)の図中右斜め下側の短壁部(14)の内面に設けられた拡散板(54)とを備えている。ここで、拡散板(54)は、図25に示すように、その表面に、各々、半円弧状の横断面を有する複数の凹条が互いに隣り合うように形成され、スロープ(51)を落下した水が衝突して、水平方向(凹条が延びる方向)に拡散するように構成されている。また、スロープ(51)及び拡散板(54)の各表面は、例えば、テフロン(登録商標)加工により、撥水性を有している。そのため、流出部(50)では、処理槽(11)で処理された水が堰板(19)の上端を超えると、その処理された水が、図24に示すように、スロープ(51)の表面を雫状となって落下した後に、拡散板(54)の表面で拡散した状態で流出口(17)へ落下することになる。
上記構成の流出部(50)では、処理槽(11)から溢れた水が堰板(19)の表面又は貯留された水面に落下する際に、スロープ(51)を介して雫状になると共に、その粒が拡散板(54)の表面で小さくなることにより、各雫間(各液滴間)に空気が介在して電気抵抗が高くなる。これにより、処理槽(11)を流れる水と、下段の処理槽(11)の水とが電気的に絶縁されることになる。
以上説明したように、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、上記各実施形態と同様に、流出部(50)の微細化手段(53)が、処理槽(11)で処理された水が下段の処理槽(11)の水面まで落下する間にこの水を微細化するように構成されているので、微細化された水の各粒間(各液滴間)に空気が介在することになる。これにより、上段の処理槽(11)と下段の処理槽(11)との間の電気絶縁性が向上するので、特に各放電処理ユニット(21〜26)の流出側において、各放電処理ユニット(21〜26)から電気が流れ出ないようにすることができる。
また、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、流出部(50)の微細化手段(53)が、処理槽(11)から落下させた水を拡散させて落下させる拡散板(54)を備えているので、処理槽(11)から落下させた水を拡散板(54)の表面に衝突させて微細化することができる。これにより、雫状の水の粒が小さくなって、各雫間(各液滴間)に空気が介在することになるので、電気抵抗を高くすることができる。
また、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、流出部(50)の微細化手段(53)が、堰板(19)の上端から斜め下方向に延びて水を落下させるスロープ(51)を備えているので、処理槽(11)から落下させた水を拡散板(54)の表面に確実に衝突させることができる。
また、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、スロープ(51)の表面が撥水性を有しているので、スロープ(51)の表面に水膜が形成され難くなり、処理槽(11)で処理された水をスロープ(51)の表面で効果的に雫状にすることができる。
また、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、拡散板(54)の表面が撥水性を有しているので、拡散板(54)の表面に水膜が形成され難くなり、スロープ(51)を落下させた水を拡散板(54)の表面で効果的に雫状にすることができる。
《発明の実施形態11》
実施形態11は、各放電処理ユニット(21〜26)の流出側の絶縁部(80)としての流出部(50)において、各処理槽(11)から下段の処理槽(11)へ落下する各雫を微細化する微細化手段の構成を変更したものである。
実施形態11の流出部(50)の微細化手段(53)は、図26に示すように、堰板(19)の図中上端に設けられた流出口部(19a)と、堰板(19)の図中下側に設けられたリフレクター(55)とを備えている。
流出口部(19a)は、図26に示すように、その横断面がU字状に形成されている。
リフレクター(55)は、図26に示すように、平面視で半円状に形成され、その表面が、例えば、テフロン(登録商標)加工により、撥水性を有している。ここで、リフレクター(55)は、図26に示すように、流出口部(19a)から落下した水が表面に衝突して図中上下方向に振動することにより、落下してきた水を弾いて微雫化するように構成されている。
上記構成の流出部(50)では、処理槽(11)の流出口部(19a)から供給された水が斜め下方向に落下する際に、リフレクター(55)の表面でその粒が小さくなることにより、各雫間(各液滴間)に空気が介在して電気抵抗が高くなる。これにより、処理槽(11)を流れる水と、下段の処理槽(11)の水とが電気的に絶縁されることになる。
以上説明したように、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、上記各実施形態と同様に、流出部(50)の微細化手段(53)が、処理槽(11)で処理された水を下段の処理槽(11)の水面まで落下させる間に微細化するように構成されているので、微細化された水の各雫間(各液滴間)に空気が介在することになる。これにより、処理槽(11)を流れる水と下段の処理槽(11)の水との間の電気絶縁性を向上させることができる。
また、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、流出側の絶縁部(80)の微細化手段(53)が、処理槽(11)の流出口部(19a)から落下させた水を衝突させて水配管(3)に落下させるリフレクター(55)を備えているので、処理槽(11)の流出口部(19a)から落下させた水をリフレクター(55)の表面に衝突させて微細化することができる。これにより、水の粒が小さくなって、各雫間(各液滴間)に空気が介在することになるので、電気抵抗を高くすることができる。
《発明の実施形態12》
実施形態12は、各放電処理ユニット(21〜26)の流出側の絶縁部(80)としての流出部(50)において、各処理槽(11)から下段の処理槽(11)へ落下する各雫を微細化する微細化手段の構成を変更したものである。
実施形態12の微細化手段(53)は、図27に示すように、堰板(19)の図中上端に設けられた流出口部(19a)と、堰板(19)の図中下側に設けられた拡散板(54)と、拡散板(54)の両側方の図中下側に設けられた一対のリフレクター(55)とを備えている。
上記構成の流出部(50)では、処理槽(11)から溢れた水が斜め下方向に落下する際に、拡散板(54)及びリフレクター(55)の表面でその粒が小さくなることにより、各雫間(各液滴間)に空気が介在して電気抵抗が高くなる。これにより、処理槽(11)を流れる水と、下段の処理槽(11)の水とが電気的に絶縁されることになる。
以上説明したように、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、上記各実施形態と同様に、流出部(50)の微細化手段(53)が、処理槽(11)で処理された水が下段の処理槽(11)の水面まで落下する間にこの水を微細化するように構成されているので、微細化された水の各粒間(各液滴間)に空気が介在することになる。これにより、上段の処理槽(11)と下段の処理槽(11)との間の電気絶縁性が向上するので、特に各放電処理ユニット(21〜26)の流出側において、各放電処理ユニット(21〜26)から電気が流れ出ないようにすることができる。
また、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、流出部(50)の微細化手段(53)が、拡散板(54)で拡散させた水を衝突させて落下させるリフレクター(55)を備えているので、拡散板(54)の表面で微細化した水をリフレクター(55)の表面でさらに微細化することができる。これにより、水の粒が小さくなって、各雫間(各液滴間)に空気が介在することになるので、電気抵抗を高くすることができる。
《発明の実施形態13》
実施形態13は、各放電処理ユニット(21〜26)の流出側の絶縁部(80)としての流出部(50)において、各処理槽(11)から下段の処理槽(11)へ落下する各雫を微細化する微細化手段の構成を変更したものである。
実施形態13の微細化手段(53)は、図28に示すように、堰板(19)の図中上端に設けられた突出壁部(19c)と、突出壁部(19c)の図中下側に設けられ、回転軸(S)を中心に回転可能な水車(56)とを備えている。
上記構成の流出部(50)では、処理槽(11)の突出壁部(19c)の出口から供給された水が斜め下方向に落下する際に、水車(56)の羽根に水が衝突することにより、水車(56)が回転すると共に、落下してきた水を水車(56)の羽根で弾いて微細化することにより、各雫間(各液滴間)に空気が介在して電気抵抗が高くなる。これにより、処理槽(11)を流れる水と、下段の処理槽(11)の水とが電気的に絶縁されることになる。
以上説明したように、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、上記各実施形態と同様に、流出部(50)の微細化手段(53)が、処理槽(11)で処理された水が下段の処理槽(11)の水面まで落下する間にこの水を微細化するように構成されているので、微細化された水の各粒間(各液滴間)に空気が介在することになる。これにより、上段の処理槽(11)と下段の処理槽(11)との間の電気絶縁性が向上するので、特に各放電処理ユニット(21〜26)の流出側において、各放電処理ユニット(21〜26)から電気が流れ出ないようにすることができる。
また、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、流出部(50)が落下させた水を羽根に衝突させる水車(56)を備えているので、水の粒が小さくなって、各雫間(各液滴間)に空気が介在することになるので、電気抵抗を高くすることができる。
《発明の実施形態14》
実施形態14は、各放電処理ユニット(21〜26)の流出側の絶縁部(80)としての流出部(50)において、各処理槽(11)から下段の処理槽(11)へ落下する各雫を微細化する微細化手段の構成を変更したものである。
実施形態14の微細化手段(53)は、図29及び図30に示すように、堰板(19)の図中上端に設けられた突出壁部(19c)と、突出壁部(19c)の図中下側に設けられ、回転軸(S)を中心に振り子のように回転可能な碇状の振子部材(57)とを備えている。
振子部材(57)は、図29及び図30に示すように、回転軸(S)が中間部に設けられた棒状の吊り部(57a)と、正面視で円弧状に設けられ、吊り部(57a)の図中下端に固定された水溜め部(57b)とを備えている。ここで、振子部材(57)は、図31(a)に示すように、処理槽(11)の突出壁部(19c)の出口から供給された水を水溜め部(57b)の図中左側で受けることにより、反時計回りに回転し、続いて、図31(b)に示すように、吊り部(57a)の図中上部で水を弾くと共に、溜まった水を落下させ、そして、図31(c)に示すように、弾いた水を水溜め部(57b)の図中右側で受けることにより、時計回りに回転し、さらに、図31(d)に示すように、溜まった水を落下させながら、処理槽(11)の突出壁部(19c)の出口から供給された水を水溜め部(57b)の図中左側で受けることにより、反時計回りに回転して、図31(a)の状態に戻るように構成されている。
上記構成の流出部(50)では、処理槽(11)の突出壁部(19c)の出口から供給された水が鉛直下方向に落下する際に、振子部材(57)に水が衝突することにより、振子部材(57)が回転すると共に、落下してきた水を振子部材(57)で弾いて微細化することにより、各雫間(各液滴間)に空気が介在して電気抵抗が高くなる。これにより、処理槽(11)を流れる水と、下段の処理槽(11)の水とが電気的に絶縁されることになる。
以上説明したように、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、上記各実施形態と同様に、流出部(50)の微細化手段(53)が、処理槽(11)で処理された水が下段の処理槽(11)の水面まで落下する間にこの水を微細化するように構成されているので、微細化された水の各粒間(各液滴間)に空気が介在することになる。これにより、上段の処理槽(11)と下段の処理槽(11)との間の電気絶縁性が向上するので、特に各放電処理ユニット(21〜26)の流出側において、各放電処理ユニット(21〜26)から電気が流れ出ないようにすることができる。
また、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、流出部(50)が落下させた水を衝突させる振子部材(57)を備えているので、水の粒が小さくなって、各雫間(各液滴間)に空気が介在することになるので、電気抵抗を高くすることができる。
《発明の実施形態15》
実施形態15は、各放電処理ユニット(21〜26)の流出側の絶縁部(80)としての流出部(50)において、各処理槽(11)から下段の処理槽(11)へ落下する各雫を微細化する微細化手段の構成を変更したものである。
実施形態15の微細化手段(53)は、図32〜図34に示すように、堰板(19)の図中上端に設けられた突出壁部(19d)と、突出壁部(19d)の図中右側に設けられ、回転軸(S)を中心に回転可能なゲート部(58a)とを備えている。ここで、ゲート部(58a)は、図32〜図34に示すように、突出壁部(19d)上に所定量の水が溜まると、回転軸(S)を中心に反時計回りに回転することにより開放されて、その先端から斜め下方向に水を排出するように構成されている。
上記構成の流出部(50)では、処理槽(11)の突出壁部(19d)の出口から水が断続的に斜め下方向に滝のように落下することにより、微細化され、処理槽(11)を流れる水と、下段の処理槽(11)の水とが電気的に絶縁されることになる。
以上説明したように、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、上記各実施形態と同様に、流出部(50)の微細化手段(53)が、処理槽(11)で処理された水を下段の処理槽(11)の水面まで落下させる間に微細化するように構成されているので、微細化された水の各雫間(各液滴間)に空気が介在することになる。これにより、処理槽(11)を流れる水と下段の処理槽(11)の水との間の電気絶縁性を向上させることができる。
《発明の実施形態16》
実施形態16は、各放電処理ユニット(21〜26)の流出側の絶縁部(80)としての流出部(50)において、各処理槽(11)から下段の処理槽(11)へ落下する各雫を微細化する微細化手段の構成を変更したものである。
実施形態16の流出部(50)の微細化手段(53)は、図35〜図37に示すように、堰板(19)の図中上端に設けられた突出壁部(19d)と、突出壁部(19d)の図中右側に設けられ、回転軸(S)を中心に回転可能なゲート部(58b)と、突出壁部(19d)の先端に設けられ、突出壁部(19d)及びゲート部(58b)の間での水漏れを防ぐシール部(19e)とを備えている。ここで、ゲート部(58b)は、図35〜図37に示すように、突出壁部(19d)上に所定量の水が溜まると、回転軸(S)を中心に時計回りに回転することにより開放されて、その先端から斜め下方向に水を排出するように構成されている。
上記構成の流出部(50)では、処理槽(11)の突出壁部(19d)の出口から水が断続的に斜め下方向に滝のように落下することにより、微細化され、処理槽(11)を流れる水と、下段の処理槽(11)の水とが電気的に絶縁されることになる。
以上説明したように、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、上記各実施形態と同様に、流出部(50)の微細化手段(53)が、処理槽(11)で処理された水を下段の処理槽(11)の水面まで落下させる間に微細化するように構成されているので、微細化された水の各雫間(各液滴間)に空気が介在することになる。これにより、処理槽(11)を流れる水と下段の処理槽(11)の水との間の電気絶縁性を向上させることができる。
《発明の実施形態17》
実施形態17は、各放電処理ユニット(21〜26)の流出側の絶縁部(80)としての流出部(50)において、各処理槽(11)から下段の処理槽(11)へ落下する各雫を微細化する微細化手段の構成を変更したものである。
実施形態17の微細化手段(53)は、図38及び図39に示すように、堰板(19)の図中上端から図38中右斜め下方向に延びて水を落下させるスロープ(19f)と、スロープ(19f)の図中下側に設けられ、回転軸(S)を中心に鹿威しのように回転可能な筒状の水溜部材(59)とを備えている。
スロープ(19f)の表面には、図39に示すように、各々、半円弧状の横断面を有する複数の凹条が形成されている。そして、スロープ(19f)は、図39に示すように、その表面に形成された各凹条の底部に水が流れるように構成されている。
水溜部材(59)は、図38及び図39に示すように、その中間部に回転軸(S)が設けられている。ここで、水溜部材(59)は、図39に示すように、内部に水が溜まって重心が上方に移動することにより、回転軸(S)を中心に時計回りに回転して、内部の水を排出した後に、回転軸(S)を中心に反時計回りに回転して、元の状態に戻るように首振り運動を行い、その首振り運動の際に落下してきた水を弾くように構成されている。
上記構成の流出部(50)では、処理槽(11)から溢れた水が落下する際に、スロープ(19f)を介して雫状になると共に、その雫が水溜部材(59)の首振り運動で小さくなることにより、各雫間(各液滴間)に空気が介在して電気抵抗が高くなる。これにより、処理槽(11)を流れる水と、下段の処理槽(11)の水とが電気的に絶縁されることになる。
以上説明したように、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、上記各実施形態と同様に、流出部(50)の微細化手段(53)が、処理槽(11)で処理された水を下段の処理槽(11)の水面まで落下させる間に微細化するように構成されているので、微細化された水の各雫間(各液滴間)に空気が介在することになる。これにより、処理槽(11)を流れる水と下段の処理槽(11)の水との間の電気絶縁性を向上させることができる。
また、本実施形態の水処理装置(1a)によれば、流出部(50)が水溜部材(59)を備えているので、スロープ(19f)を落下させた水が水溜部材(59)で弾かれることになる。これにより、雫状の水の粒が小さくなって、各雫間(各液滴間)に空気が介在することになるので、電気抵抗を高くすることができる。
〈発明の実施形態18〉
実施形態18は、実施形態1の水処理部(10)が接続される水配管(3)の構成を変更したものである。具体的には、図40に示すように、実施形態18では、水配管(3)は、給湯用の温水が貯留される貯湯タンク(2)が接続された給湯回路(8)の利用側配管によって構成されている。つまり、水処理部(10)が、給湯回路(8)の利用側配管に接続されている。水処理部(10)は、利用側配管に接続された流入水ポンプ(5a)と流出水ポンプ(5b)との間に接続されている。
上述したように、給湯用の温水が貯留される貯湯タンク(2)内の水温は、菌の繁殖を抑制するため、高温に保つ必要がある一方、本実施形態では、給湯用の温水が貯留される貯湯タンク(2)が接続された給湯回路(8)の利用側配管の途中に、水処理部(10)を接続している。そのため、貯湯タンク(2)から流出した温水は、利用側配管の途中に接続された水処理部(10)において殺菌因子によって除菌することができる。よって、貯湯タンク(2)内の水温を高温に保たなくとも、貯湯タンク(2)に浄化された温水を供給することができる。これにより、必要以上に高い温度の温水が利用側に供給されるおそれをなくすことができ、ランニングコストを低減することができる。
また、本実施形態によれば、従来、貯湯タンク(2)内の温水を高温に保つために、貯湯タンク(2)内の温水を加熱するヒータと、該ヒータによって加熱された温水を貯湯タンク内(2)において攪拌するための循環用回路とが設けられていたが、これらを省略することができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、電気的に処理水の浄化を行う水処理装置について有用である。
1a 水処理装置
2 貯水タンク、貯湯タンク
3 水通路(水配管)
8 給湯回路
10 水処理部
11 処理槽
15 仕切板
27 流路
28 水槽
30 放電部
32a 第1電極
32b 第2電極
33 高電圧発生部(電源)
35 放電孔
80 絶縁部

Claims (8)

  1. 水が流れる水通路(3)の途中に接続されて水を電気的に処理する水処理部(10)を備えた水処理装置であって、
    上記水処理部(10)は、流路(27)がそれぞれ区画されて上下に配列された複数の水槽(28)と、該複数の水槽(28)のそれぞれに設けられて該水槽(28)の上記各流路(27)の水中において殺菌因子を生ずるように水中でスパーク放電を生起する放電部(30)とを有し、
    上記各放電部(30)は、交番型の電源(33)と、該放電部(30)が設けられた上記水槽(28)の各流路(27)の水中に設けられて上記電源(33)から正負が入れ替わる電圧が印加される電極対(32a,32b)とを備え、
    上記各流路(27)には、上記電極対(32a,32b)の間を電気的に絶縁すると共に、上記電極対(32a,32b)間の電流経路を形成するための放電孔(35)が形成され、上記電極対(32a,32b)に電圧が印加されることによって水が気化して上記放電孔(35)の開口を覆う気泡を生成し該気泡内で放電を生起させる仕切板(15)がそれぞれ設けられ、
    上記複数の水槽(28)は、水が上段の流路(27)から下段の流路(27)へ順に折り返されて流れるように連通する一方、上記各流路(27)の流入側と流出側とに該各流路(27)に連通する水と該各流路(27)とを電気的に絶縁する絶縁部(80)が設けられるように構成されている
    ことを特徴とする水処理装置。
  2. 請求項1において、
    上記絶縁部(80)は、水を雫状にして落下させることによって該絶縁部(80)の上流側の水と下流側の水とを電気的に絶縁するように構成されている
    ことを特徴とする水処理装置。
  3. 請求項1又は2において、
    上記流路(27)は、上記各水槽(28)に複数設けられ、該各水槽(28)においてそれぞれ並列に配列されている
    ことを特徴とする水処理装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか1つにおいて、
    上記各流路(27)は、流入した水を一時的に収容する処理槽(11)を有し、該処理槽(11)の水中において上記放電部(30)による放電が生起されるように構成され、
    上記各処理槽(11)には、収容した水を攪拌する攪拌部材が設けられている
    ことを特徴とする水処理装置。
  5. 請求項1乃至のいずれか1つにおいて、
    上記複数の水槽(28)は、同一形状に構成され、上段の水槽(28)の流出部が下段の水槽(28)の流入部に対応するように、上段の水槽(28)と下段の水槽(28)とが水平方向に反転させられて上下に積み重ねられている
    ことを特徴とする水処理装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか1つにおいて、
    上記複数の水槽(28)は、それぞれ水平方向にスライド可能に構成されている
    ことを特徴とする水処理装置。
  7. 請求項1乃至のいずれか1つにおいて、
    上記水通路(3)は、給湯用の温水が貯留される貯湯タンク(2)が接続された給湯回路(8)の利用側配管によって構成されている
    ことを特徴とする水処理装置。
  8. 請求項1乃至のいずれか1つにおいて、
    上記水通路(3)は、給湯用の温水が貯留される貯湯タンク(2)に接続されて該貯湯タンク(2)内の温水を循環させる循環用配管によって構成されている
    ことを特徴とする水処理装置。
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