JP6364871B2 - 放電ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、水中で放電を生起させて水を浄化する放電ユニットに関する。
従来より、水中に放電を生起して水を浄化する水処理用の放電ユニットが知られている(例えば、特許文献1を参照)。例えば、図12に示すように、上記放電ユニット(100)は、水中に設けられ、直流電源(133)から所定の電圧が印加される電極対(131,132)と、水中において電極対(131,132)の間を仕切ると共に、電極対(131,132)間の電流経路の一部を構成する微小な貫通孔(135)が形成された絶縁性の仕切板(115)とを備えている。上記放電ユニット(100)では、直流電源(133)から電極対(131,132)に直流電圧が印加されると、電極対(131,132)間に電流が流れる。このとき、電極対(131,132)間の電流密度は、仕切板(115)の微小な貫通孔(135)内において著しく高くなる。その結果、貫通孔(135)内の水がジュール熱によって気化し、貫通孔(135)内に気泡(C)が形成され、該気泡(C)によって仕切板(115)の一方側の水と他方側との水が分断される。そして、気泡(C)内では、両側の水との各界面が電極となって放電が生起される。上記放電ユニット(100)では、このように気泡(C)内において放電が生起されることによって、水中に水酸ラジカル等の殺菌因子が発生し、該殺菌因子によって水を浄化していた。
特開2011−72906号公報
ところで、上述のように構成された放電ユニット(100)では、小型化を図るために、気泡(C)内で放電を生起するために電極対(131,132)間に印加すべき電圧(以下、単に放電電圧と言う。)を低減することが望まれている。放電電圧を低減するためには、電極間距離、即ち、気泡(C)と該気泡(C)の両側の水との各界面間の距離D(以下、単に界面間距離Dと言う。)を短くし、電極対(131,132)間の電流経路における電気抵抗を低減しなければならない。しかしながら、界面間距離Dを短くするためには、仕切板(115)の厚みを薄くしなければならず、その結果、仕切板(115)の強度が低下すると共に、絶縁性能が低下するという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、仕切板の強度の低下及び絶縁性能の低下を抑制しつつ、放電電圧を低下させることにある。
第1の発明は、水中に設けられた電極対(31,32)と、上記水中において上記電極対(31,32)の間を仕切ると共に、上記電極対(31,32)間の電流経路を構成する貫通孔(35)が形成された絶縁性の仕切板(15)と、上記貫通孔(35)内において気泡が形成されて該気泡内において放電が生起されるように上記電極対(31,32)に電圧を印加する電源(33)とを備え、上記貫通孔(35)は、該貫通孔(35)内において上記気泡が保持されるように形成されると共に、該貫通孔(35)の一端に向かって拡径する第1拡径部(35a)と、他端に向かって拡径する第2拡径部(35b)とを有し、上記第1拡径部(35a)及び上記第2拡径部(35b)は、それぞれ上記仕切板(15)において外向きに拡径している
第1の発明では、電源(33)から電極対(31,32)に電圧が印加されると、貫通孔(35)が電流経路となって電極対(31,32)間に電流が流れる。貫通孔(35)は、一端に向かって拡径する第1拡径部(35a)と他端に向かって拡径する第2拡径部(35b)とを有している。このように形成された貫通孔(35)では、第1及び第2拡径部(35a,35b)の間において断面積が最も小さくなる。そして、この部分において、電極対(31,32)間の電流経路の電流密度が著しく高まり、ジュール熱によって水が気化されて気泡が形成される。このようにして形成された気泡は、第1及び第2拡径部(35a,35b)の間において保持され、貫通孔(35)内では、該気泡によって仕切板の一方側の水と他方側の水とが分断される。これにより、気泡と該気泡によって分断された気泡の両側の水との各界面が電極となって、気泡内において放電が生起される。その結果、水中に水酸ラジカル等の殺菌因子が発生し、該殺菌因子によって水が浄化される。
また、第1の発明では、電極対(31,32)間の電流経路を構成する貫通孔(35)が、一端に向かって拡径する第1拡径部(35a)と、他端に向かって拡径する第2拡径部(35b)とを有するように構成されている。そのため、仕切板(15)に直径一定の貫通孔(35)を形成した場合に比べて、貫通孔(35)においてジュール熱によって水が気化されて気泡が形成されて保持される部分、即ち、断面積の小さい部分の長さ(仕切板(15)の厚み方向の長さ)が短くなる。これにより、貫通孔(35)内において形成される気泡とその両側の水との界面間の距離(以下、単に界面間距離と言う。)が仕切板(15)の厚みよりも短くなる。その結果、直径が一定の貫通孔(35)を形成した場合に比べて、気泡内で放電を生起するために電極対(31,32)間に印加する放電電圧が低くなる。
第2の発明は、第1の発明において、上記仕切板(15)は、上記貫通孔(35)が上記仕切板(15)を水平方向に貫通するように配置されている。
第2の発明では、内部において気泡を形成する貫通孔(35)が仕切板(15)を水平方向に貫通している。また、水平方向に延びる貫通孔(35)内において、気泡は、第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)との間、即ち、貫通孔(35)の中程において形成されて保持される。つまり、気泡が、水平方向に延びる貫通孔(35)内において、奥まった位置において保持されることとなる。そのため、気泡が、貫通孔(35)内に止まりやすくなる。また、貫通孔(35)内において形成された気泡は、浮力を受けて上昇しようとするが、図6に示すように、その外側に位置する第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)を形成する壁面にひっかかるため、浮上が阻害される。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記貫通孔(35)は、上記第1拡径部(35a)と上記第2拡径部(35b)との間に、直径が一定に形成された直線部(35c)を有している。
第3の発明では、直線部(35c)において貫通孔(35)の断面積が最小となる。つまり、直線部(35c)において気泡が形成されて保持される。そのため、このように気泡が形成されて保持される直線部(35c)の奥行方向の長さを変更すると、気泡とその両側の水との界面間距離が変化し、電極対(31,32)間の電流経路における電気抵抗が変わる。その結果、気泡内で放電を生起するために電極対(31,32)間に印加すべき放電電圧が変わる。
第4の発明は、第1又は第2の発明において、上記貫通孔(35)は、上記第1拡径部(35a)と上記第2拡径部(35b)とのみによって構成されている。
第4の発明では、貫通孔(35)が、第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)とが連続するように形成されている。このように貫通孔(35)を形成することにより、気泡が生成されて保持される第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)との間の部分が最も短くなり、気泡とその両側の水との界面間距離が最も短くなる。その結果、気泡内で放電を生起するために電極対(31,32)間に印加する放電電圧がより一層低くなる。
第1の発明によれば、電極対(31,32)間の電流経路を構成する貫通孔(35)を、一端に向かって拡径する第1拡径部(35a)と、他端に向かって拡径する第2拡径部(35b)とを有するように構成することとした。そのため、貫通孔(35)を直径一定に形成した場合に比べて、仕切板(15)の厚みを薄くすることなく、貫通孔(35)においてジュール熱によって水が気化されて気泡が形成されて保持される部分、即ち、断面積の小さい部分の長さ(仕切板(15)の厚み方向の長さ)を短くすることができる。これにより、貫通孔(35)内において形成される気泡とその両側の水との界面間距離を仕切板(15)の厚みよりも短くすることができる。従って、直径が一定の貫通孔(35)を形成した場合に比べて、仕切板(115)の厚みを薄くすることなく、気泡内で放電を生起するために電極対(31,32)間に印加すべき電圧(放電電圧)を低下させることができる。つまり、仕切板(15)の強度の低下及び絶縁性能の低下を抑制しつつ、放電電圧を低下させることができる。
ところで、上述のように、第1及び第2拡径部(35a,35b)を有する貫通孔(35)では、気泡が第1及び第2拡径部(35a,35b)の間の断面積の小さい部分において形成されて保持される。よって、このような貫通孔(35)では、第1及び第2拡径部(35a,35b)を有さない貫通孔(35)に比べて、気泡が、貫通孔(35)の中程において形成されて保持される。
そのため、第2の発明のように、貫通孔(35)が仕切板(15)を水平方向に貫通するように仕切板(15)を配置することにより、気泡が、水平方向に延びる貫通孔(35)内において、奥まった位置において保持されることとなる。そのため、気泡を、貫通孔(35)内に容易に止めておくことができる。また、貫通孔(35)内において形成された気泡は、浮力を受けて上昇しようとするが、図6に示すように、その外側に第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)が設けられているため、各拡径部(35a,35b)を形成する壁面によって浮上が阻害される。つまり、各拡径部(35a,35b)を形成する壁面により、気泡をより確実に貫通孔(35)内に止めておくことができる。このように、第2の発明によれば、気泡を貫通孔(35)内に容易に止めておくことができるため、気泡内において安定的に放電を生起することができる。従って、水中に水酸ラジカル等の殺菌因子を安定して供給することができる。
また、第3の発明によれば、貫通孔(35)の第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)との間に、直径が一定の直線部(35c)を設けることとした。貫通孔(35)内では、直線部(35c)において断面積が最小となり、該直線部(35c)において気泡が形成されて保持されることとなる。そのため、該直線部(35c)の奥行方向の長さを変更することによって、気泡とその両側の水との界面間距離を変化させ、電極対(31,32)間の電流経路における電気抵抗を調節することができる。そのため、直線部(35c)を設けてその奥行方向の長さを変化させることによって、気泡内で放電を生起するために電極対(31,32)間に印加すべき電圧、即ち放電電圧を容易に変更することができる。また、このような第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)との間に直線部(35c)が設けられた貫通孔(35)を形成することにより、第1及び第2拡径部(35a,35b)のみによって貫通孔(35)を形成する場合に比べて、仕切板(15)の強度を確保することができる。
第4の発明によれば、貫通孔(35)を、第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)とのみによって構成することとした。つまり、第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)とが連続して形成される。このように貫通孔(35)を形成することにより、気泡が生成されて保持される第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)との間の部分が最も短くなり、気泡とその両側の水との界面間距離が最も短くなる。従って、気泡内で放電を生起するために電極対(31,32)間に印加すべき電圧(放電電圧)をより一層低下させることができる。
図1は、実施形態に係る貯水タンク及び水循環回路を示す配管系統図である。 図2は、実施形態に係る水処理部を示す図である。 図3は、実施形態に係る水処理部を模式的に示す図である。 図4は、実施形態に係る放電ユニットを示す概略の断面図である。 図5は、実施形態に係る電圧波形を示す図である。 図6は、実施形態に係る放電ユニットの放電孔を拡大して示す図である。 図7は、実施形態に係る放電ユニットにおける放電孔の直線部の長さLと放電開始電圧との相関関係を示すグラフである。 図8は、実施形態の変形例1に係る放電ユニットの放電孔を拡大して示す図である。 図9は、実施形態の変形例2に係る放電ユニットの放電孔を拡大して示す図である。 図10は、実施形態の変形例3に係る放電ユニットの放電孔を拡大して示す図である。 図11は、実施形態の変形例4に係る放電ユニットの放電孔を拡大して示す図である。 図12は、従来の水処理用の放電ユニットを示す概略の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈発明の実施形態〉
図1に示すように、本発明の実施形態に係る水処理装置(1a)は、水循環回路(1)と貯水タンク(2)とを備えている。
上記貯水タンク(2)は、水(湯水を含む、以下同様とする。)が貯留されている。貯水タンク(2)には、水循環回路(1)と、第1流路管(6)と第2流路管(7)とが接続されている。
上記水循環回路(1)は、貯水タンク(2)内の水を循環させて攪拌させるものである。水循環回路(1)には、水配管(3)と2つの開閉バルブ(4,4)と2つのポンプ(5,5)と水処理部(10)とが接続されている。なお、水処理部(10)の詳細な構成は後述する。
上記水配管(3)は、内部を水が流通可能な管である。水配管(3)は、その一端が貯水タンク(2)の図中左側の側面に接続される一方、その他端が貯水タンク(2)の図中右側の側面に接続されている。水配管(3)の途中には、上述した2つのポンプ(5,5)と2つの開閉バルブ(4,4)と水処理部(10)とが接続されている。
上記開閉バルブ(4,4)は、水配管(3)の流路を開閉可能な弁に構成されている。2つの開閉バルブ(4,4)のうち、一つは水処理部(10)の水の流入側に設けられ、残りの一つは水処理部(10)の水の流出側に設けられている。2つのポンプ(5,5)のうち、一つは水処理部(10)の流入側に設けられた開閉バルブ(4)と貯水タンク(2)との間に設けられ、残りの一つは水処理部(10)とその流出側に設けられた開閉バルブ(4)との間に設けられている。各開閉バルブ(4,4)は、開けると水配管(3)の内部を水が流通する一方、閉じると水配管(3)の内部の水の流通が停止する。
−水処理部の構成−
図2及び図3に示すように、水処理部(10)は、水配管(3)の流入部(3a)から流入させた水を浄化して水配管(3)の流出部(3b)から流出させるものである。この水処理部(10)は、噴霧装置(40)と、処理槽(11)と、下流槽(50)と、複数の放電ユニット(30a,30b)を備えている。水処理部(10)は、該水処理部(10)の上流側の水配管(3)から流入させた水を噴霧装置(40)から処理槽(11)に供給し、該処理槽(11)において放電ユニット(30a,30b)で発生させた殺菌因子により浄化し、浄化した水を下流槽(50)に供給し、下流槽(50)から水処理部(10)の下流側の水配管(3)に流出させている。
上記処理槽(11)は、平面視で略長方形状に形成され、箱体状の水槽である。具体的には、処理槽(11)は、平面視で略長方形の平板に形成された底部(12)と、横長の略長方形の平板に形成され、且つ底部(12)の両長辺からそれぞれ上方に延びる長壁部(13,13)と、縦長の略長方形状の平板に形成され、且つ底部(12)の両短辺からそれぞれ上方に延びる短壁部(14a,14b)とで形成されている。処理槽(11)の長手方向の他端側(すなわち、水の流出側)の短壁部(14b)は、その高さが処理槽(11)の長手方向の一端側(すなわち、水の流入側)の短壁部(14a)及び長壁部(13,13)よりも低く形成されて流出口部(17)が形成されている。
上記処理槽(11)の内部には、その幅方向に所定間隔を置いて複数の鉛直方向に延びる仕切板(15)が配置されている。各仕切板(15)は、横長の略長方形状の平板に形成され、処理槽(11)の長手方向に沿って配置されて該処理槽(11)の内部を複数のレーン(21a〜22b)に仕切っている。各仕切板(15)は、電気絶縁性を有する材料で形成されている。また、後述する第1流路(21)及び第2流路(22)に配置される仕切板(15,15)には、それぞれに開口部(16)が形成されている。上記処理槽(11)には、各仕切板(15)によって、図2における手前側から順に第1〜第4レーン(21a〜22b)が形成されている。なお、処理槽(11)に形成されるレーン(21a〜22b)の数は、例示であり、水処理部(10)が浄化する水量に応じて任意に変更することができる。
また、各レーン(21a〜22b)は、第1及び第2レーン(21a,21b)が一対となって第1流路(21)を形成し、第3及び第4レーン(22a,22b)が一対となって第2流路(22)を形成している。
図4に示すように、上記複数の放電ユニット(30a,30b)は、第1放電ユニット(30a)と第2放電ユニット(30b)とで構成されている。各放電ユニット(30a,30b)は、上述した一対のレーン(21a,21b,22a,22b)ごとに一つずつ設けられる。
上記第1放電ユニット(30a)は、第1流路(21)の水を浄化するものである。第1放電ユニット(30a)は、電極対(31,32)と、この電極対(31,32)に接続され、該電極対(31,32)に所定の電圧を印加する高電圧発生部(33)と、上述した開口部(16)が形成された仕切板(15)とを備えている。仕切板(15)は、開口部(16)に嵌め込まれる放電部材(34)を有している。なお、第2放電ユニット(30b)は、第2流路(22)の水を浄化するものである。第2放電ユニット(30b)の具体的な構成は、上記第1放電ユニット(30a)と同様であるため、説明は省略する。
上記電極対(31,32)は、水中で放電を生起するためのものであり、ホット側の電極(31)とニュートラル側の電極(32)とで構成されている。電極(31)は、扁平な板状に形成され、第1レーン(21a)に配置されている。電極(31)は、高電圧発生部(33)に接続されている。上記電極(32)は、扁平な板状に形成され、第2レーン(21b)に配置されている。電極(32)は、高電圧発生部(33)に接続されている。また、電極(31)と電極(32)とは互いに略平行となるように配設されている。なお、これらの電極(31,32)は、例えば耐腐食性の高い金属材料で構成される。
上記高電圧発生部(33)は、電極対(31,32)に所定の電圧を印加する電源で構成されている。本実施形態では、高電圧発生部(33)は、例示として、図5に示すように、電極対(31,32)に対して、正負が入れ替わる交番波形の電圧を印加する。この交番波形(方形波)のDutyは、正極側と負極側の割合が等しくなるように調節されている。なお、電極対(31,32)に印加される電圧は、例示であって、交番型の電圧であれば、方形波に限らず、正弦波などでもよい。高電圧発生部(33)は、放電部材(34)に形成された後述する放電孔(貫通孔)(35)内において気泡が形成されて該気泡内において放電が生起されるような電圧(放電電圧)を電極対(31,32)に印加するように構成されている。
上記放電部材(34)は、板状の絶縁部材である。放電部材(34)は、例えばセラミックス等の電気絶縁材料で構成されている。なお、セラミックスは窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ジルコニア又はアルミナである。放電部材(34)は、第1レーン(21a)と第2レーン(21b)とを仕切る仕切板(15)に形成された開口部(16)を塞ぐように配置されている。放電部材(34)には、その略中央に微小な放電孔(35)が形成されている。放電孔(35)は、例えば、電気抵抗が数MΩとなるように設計されている。この放電孔(35)は、電極(31)と電極(32)との間の電流経路を構成している。また、放電孔(35)は、鉛直方向に延びる仕切板(15)を、その厚み方向、即ち、水平方向に貫通するように形成されている。
図6に示すように、放電孔(35)は、第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)と直線部(35c)とを有している。第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)は、それぞれテーパ状に形成され、第1拡径部(35a)は、放電孔(35)の一端(図6では、左端)に向かって拡径し、第2拡径部(35b)は、放電孔(35)の他端(図6では、右端)に向かって拡径している。直線部(35c)は、直径が一定に形成され、第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)との間において両拡径部(35a,35b)を接続している。言い換えると、第1拡径部(35a)は、直径が一定の直線部(35c)の一端(図6では、左端)に連続し、放電孔(35)の一端に向かって拡径する形状に構成され、第2拡径部(35b)は、直線部(35c)の他端(図6では、右端)に連続し、放電孔(35)の他端に向かって拡径する形状に構成されている。
本実施形態では、放電孔(35)は、全長(仕切板(15)の厚み)が0.5mmとなり、直線部(35c)の長さL(仕切板(15)の厚み方向の長さL)が0.2mmとなり、第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)の長さが等しくなるように形成されている。また、直線部(35c)の直径が0.05mm、第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)の頂角が90度となるように形成されている。
以上のような第1及び第2拡径部(35a,35b)を有する放電孔(35)では、第1及び第2拡径部(35a,35b)の間に形成された直線部(35c)において断面積が最も小さくなる。そのため、電極対(31,32)間の電流経路の電流密度が、直線部(35c)において著しく高まる。つまり、直線部(35c)は、電極対(31,32)の間の電流経路の電流密度を上昇させる電流密度集中部となる。このように、電極対(31,32)間の電流経路の電流密度が、直線部(35c)において著しく高まることにより、直線部(35c)では、ジュール熱によって水が気化されて気泡(C)が形成される。直線部(35c)において形成された気泡(C)は、その外側に設けられた第1及び第2拡径部(35a,35b)を形成するテーパ形状の壁面にひっかかり、浮力による上昇が抑制されて放電孔(35)内に安定的に保持される。このように放電孔(35)内に保持された気泡(C)により、放電孔(35)内では、仕切板(15)の一方側の水、即ち、第1レーン(21a)を流れる水と、仕切板(15)の他方側の水、即ち、第2レーン(21b)を流れる水とが分断される。これにより、第1電極(31)と第1レーン(21a)を流れる水とが同電位になり、第2電極(32)と第2レーン(21b)を流れる水とが同電位になり、気泡(C)と各レーン(21a,21b)を流れる水との各界面が電極となって気泡(C)内において放電(スパーク放電)が発生する。すなわち、このような放電では、上記電極(31)及び電極(32)が放電電極とならないため、放電によって電極(31,32)が劣化するのを抑制できる。
上記噴霧装置(40)は、水配管(3)に接続され、該水配管(3)の流入部(3a)から流入させた水を噴霧して処理槽(11)に供給するものであって、絶縁部を構成している。噴霧装置(40)は、ノズルヘッダ(41)と、各レーン(21a〜22b)に対応した複数の噴霧ノズル(42)とを備えている。
上記ノズルヘッダ(41)は、細長い管状に形成されると共に側面に水配管(3)が接続され、該水配管(3)からの水を各噴霧ノズル(42)に分流させるものである。
上記噴霧ノズル(42)は、ノズルヘッダ(41)の長手方向に所定の間隔を置いて複数個設けられている。噴霧ノズル(42)は、各レーン(21a〜22b)に対応して設けられている。水配管(3)を流れる水は、流入部(3a)からノズルヘッダ(41)に流入し、噴霧ノズル(42)から粒状(液滴)となって対応するレーン(21a〜22b)に向かって噴霧される。このとき、噴霧ノズル(42)から噴霧された水が粒状(液滴)となることで各粒間(各液滴間)に空気が介在して電気抵抗が高くなる。こうすることで、水配管(3)の流入部(3a)から流入する水と、処理槽(11)を流れる水とが電気的に絶縁されることになる。なお、噴霧ノズル(42)によって噴霧させることによって、水配管(3)の流入部(3a)の水と、処理槽(11)の水との間の電気抵抗は、数百MΩ以上となる。
上記下流槽(50)は、上記処理槽(11)の水の流出側に設けられ、該処理槽(11)から流れ落ちて雫状になった水を流入させる水槽である。下流槽(50)は、平面視で略長方形状の箱体に形成され、側面が外壁部(51)によって囲まれて形成されている。下流槽(50)の外壁部(51)の高さは、処理槽(11)の長壁部(13)及び流入側の短壁部(14a)の高さと同じである。下流槽(50)には、水配管(3)の流出部(3b)が接続されている。下流槽(50)と処理槽(11)との間は、処理槽(11)の流出側の短壁部(14b)によって仕切られている。この短壁部(14b)は、流出口部(17)が設けられているため、処理槽(11)に貯留された水は、処理槽(11)が一杯となる前に流出口部(17)から下流槽(50)の底に向かって堰を切って滝のように流れ落ちる。この際、流出口部(17)から下流槽(50)の底部又は下流槽(50)に貯留された水の液面までの間は、所定の高さを有している。このため、処理槽(11)の水は、流出口部(17)から下流槽(50)に流れ落ちる際に雫となる。下流槽(50)に流れ落ちる水が雫(粒状又は液滴)となることで各粒間(液滴間)に空気が介在して電気抵抗が高くなる。こうすることで、処理槽(11)に貯留された水と下流槽(50)を流れる水とが電気的に絶縁される。なお、処理槽(11)と下流槽(50)との間の電気抵抗は、数百MΩ以上になる。その後、下流槽(50)を流れる水は、水配管(3)の流出部(3b)から流出する。なお、上記流出口部(17)から粒状となって流れ落ちる水が流入する下流槽(50)は、絶縁部を構成している。
−運転動作−
本実施形態に係る水処理装置(1a)では、水処理部(10)において、水配管(3)を流れる水処理がなされる。
水処理部(10)の運転開始前には、水循環回路(1)の開閉バルブ(4,4)が開かれ、貯水タンク(2)の水が水配管(3)内を流れる。そして、水配管(3)を流れる水は、ポンプ(5)を介して流入部(3a)からノズルヘッダ(41)内に流入し、噴霧ノズル(42)から各レーン(21a〜22b)に噴霧され、処理槽(11)内に水が貯留される。このとき、噴霧された水は、粒状(液滴)となっているため、各液滴間に空気が介在して電気抵抗が高くなる。このため、水配管(3)の流入部(3a)から流入する水と、処理槽(11)を流れる水とが電気的に絶縁される。
水処理部(10)の運転開始時には、処理槽(11)内が浸水した状態となっている。高電圧発生部(33)から電極対(31,32)に対して極性の割合が等しい方形波の電圧が印加されると、電極対(31,32)間において電気が流れる。このとき、放電部材(34)の放電孔(35)は、電極対(31,32)間の電流経路となり、該放電孔(35)において断面積の小さい直線部(35c)では、電極対(31,32)間の電流経路の電流密度が上昇する。
放電孔(35)内の直線部(35c)において電流経路の電流密度が上昇すると、該直線部(35c)内において発生するジュール熱が大きくなる。その結果、放電部材(34)では、放電孔(35)の直線部(35c)の内部及び出入口の近傍(第1及び第2拡径部(35a,35b))において、水の気化が促進されて気体相としての気泡(C)が形成される。この気泡(C)は、図6に示すように、放電孔(35)の直線部(35c)の全域を覆うと共に、直線部(35c)の外側に設けられた第1及び第2拡径部(35a,35b)を形成するテーパ形状の壁面にひっかかることによって、浮力による上昇が抑制され、放電孔(35)内に安定的に保持された状態となる。この状態では、放電孔(35)内では、気泡(C)によって、仕切板(15)の一方側の水、即ち、第1レーン(21a)を流れる水と、仕切板(15)の他方側の水、即ち、第2レーン(21b)を流れる水とが分断される。そのため、気泡(C)が電極(31)と電極(32)との間で水を介した導電を阻止する抵抗として機能する。これにより、電極(31,32)と水との間に電位差がほぼなくなる。つまり、第1電極(31)と第1レーン(21a)を流れる水とが同電位になり、第2電極(32)と第2レーン(21b)を流れる水とが同電位になる。その結果、気泡(C)と各レーン(21a,21b)を流れる水との各界面が電極となり、気泡(C)内では、絶縁破壊が起こり、放電(スパーク放電)が発生する。
以上のようにして、気泡(C)内で放電が行われると、処理槽(11)の水中では、殺菌因子(水酸ラジカル等の活性種)が発生する。なお、水酸ラジカルは、殺菌因子を構成している。
その後、処理槽(11)の各レーン(21a〜22b)を流れる水は、流出口部(17)から下流槽(50)に向かって流れ落ちる。このとき、流出口部(17)から下流槽(50)に流れ落ちる水は雫となるため、各粒間(液滴間)に空気が介在して電気抵抗が高くなる。こうすることで、処理槽(11)に貯留された水と下流槽(50)を流れる水とが電気的に絶縁される。
−直線部の長さと放電開始電圧との関係−
上述のように、本実施形態では、放電孔(35)が直径一定の直線部(35c)を有している。このような放電孔(35)では、直線部(35)の奥行方向の長さLを変更することによって、気泡(C)内で放電を生起するために電極対(31,32)間に印加すべき電圧、即ち、放電電圧を容易に変更することができる。以下、図7を用いて、直線部(35c)の奥行方向の長さLと、気泡(C)内において放電が開始された際の電圧(放電開始電圧)との関係を説明する。なお、図7には、直線部(35c)の奥行方向の長さLの異なる4種類の放電孔(35)(type1〜type4)及び従来の直径が一定の放電孔(35)(直孔)のそれぞれにおける放電開始電圧が示されている。なお、type1〜type4及び直孔の全長は、いずれも0.5mmである。
type1は、直線部(35c)の奥行方向の長さLが0mmの放電孔(35)、即ち、直線部(35c)がなく、第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)とが直線部(35c)を介さずに接続された放電孔(35)である。また、type2は、直線部(35c)の長さLが0.1mmであり、第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)の長さが等しい放電孔(35)である。type3は、上述した本実施形態に係る放電孔(35)である。type4は、直線部(35c)の奥行方向の長さLが0.3mmであり、第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)の長さが等しい放電孔(35)である。直孔は、直線部(35c)の奥行方向の長さLが0.5mmの放電孔(35)であり、該放電孔(35)の全長と等しい。即ち、直孔は、第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)がなく、直線部(35c)のみによって構成された放電孔(35)である。なお、type1の第1及び第2拡径部(35a,35b)の接続部分の直径、type2〜type4の直線部(35c)の直径、及び直孔の直径は、いずれも0.05mmに形成されている。また、type1〜type4は、いずれも第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)の頂角が90度となるように形成されている。
図7に示すように、放電開始電圧は、直線部(35c)の奥行方向の長さLが短くなる程低くなり、type1で最小となる。一方、放電開始電圧は、直線部(35c)の奥行方向の長さLが長くなる程高くなり、直孔で最大となる。この実験データから、気泡(C)が形成されて保持される直線部(35c)の奥行方向の長さLを変更すると、気泡(C)内で放電を生起するために電極対(31,32)間に印加すべき電圧、即ち、放電電圧が変わることがわかる。これは、直線部(35c)の奥行方向の長さLを変更すると、気泡(C)とその両側の水との界面間距離Dが変化し、電極対(31,32)間の電流経路における電気抵抗が変わることによるものである。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、電極対(31,32)間の電流経路を構成する放電孔(35)を、一端に向かって拡径する第1拡径部(35a)と、他端に向かって拡径する第2拡径部(35b)とを有するように構成することとした。そのため、放電孔(35)を直径一定に形成した場合に比べて、仕切板(15)の厚みを薄くすることなく、放電孔(35)においてジュール熱によって水が気化されて気泡が形成されて保持される部分、即ち、断面積の小さい直線部(35c)の長さL(仕切板(15)の厚み方向の長さL)を短くすることができる。これにより、放電孔(35)内において形成される気泡(C)とその両側の水との界面間距離Dを、仕切板(15)の厚みよりも短くすることができる。従って、直径が一定の放電孔(35)を形成した場合に比べて、仕切板(115)の厚みを薄くすることなく、気泡(C)内で放電を生起するために電極対(31,32)間に印加すべき電圧(放電電圧)を低下させることができる。つまり、仕切板(15)の強度の低下及び絶縁性能の低下を抑制しつつ、放電電圧を低下させることができる。
ところで、上述のように、第1及び第2拡径部(35a,35b)を有する放電孔(35)では、気泡(C)が第1及び第2拡径部(35a,35b)の間の断面積の小さい直線部(35c)において形成されて保持される。よって、このような放電孔(35)では、第1及び第2拡径部(35a,35b)を有さない放電孔(35)に比べて、気泡(C)が、放電孔(35)の中程において形成されて保持される。
そのため、本実施形態のように、放電孔(35)が仕切板(15)を水平方向に貫通するように仕切板(15)を配置することにより、気泡(C)が、水平方向に延びる放電孔(35)の奥まった位置において保持されることとなる。そのため、気泡(C)を、放電孔(35)内に容易に止めておくことができる。また、放電孔(35)内において形成された気泡(C)は浮力を受けて上昇しようとするが、図6に示すように、その外側に第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)が設けられているため、各拡径部(35a,35b)を形成する壁面によって浮上が阻害される。つまり、各拡径部(35a,35b)を形成する壁面により、気泡(C)をより確実に放電孔(35)内に止めておくことができる。このように、本実施形態によれば、気泡(C)を確実に放電孔(35)内に止めておくことができるため、気泡(C)内において安定的に放電を生起することができる。従って、水中に水酸ラジカル等の殺菌因子を安定して供給することができる。
また、本実施形態のように、仕切板(15)の両側において水が流れている場合、水の流れによって気泡(C)が浮上し易くなるところ、放電孔(35)の奥まった位置に気泡(C)が保持されるため、気泡(C)が水の流れに流されることなく、安定して放電孔(35)内に保持される。つまり、仕切板(15)の両側において水が流れている本実施形態の場合、気泡(C)内において安定的に放電を生起することができる効果が顕著となる。
また、本実施形態によれば、放電孔(35)の第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)との間に、直径が一定の直線部(35c)を設けることとした。放電孔(35)内では、直線部(35c)において断面積が最小となり、該直線部(35c)において気泡(C)が形成されて保持されることとなる。そのため、該直線部(35c)の奥行方向の長さLを変更することによって、気泡(C)とその両側の水との界面間距離Dを変化させ、電極対(31,32)間の電流経路における電気抵抗を調節することができる。そのため、直線部(35c)を設けてその奥行方向の長さを変化させることによって、気泡(C)内で放電を生起するために電極対(31,32)間に印加すべき電圧、即ち、放電電圧を容易に変更することができる。また、このような第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)との間に直線部(35c)が設けられた放電孔(35)を形成することにより、第1及び第2拡径部(35a,35b)のみによって放電孔(35)を形成する場合に比べて、仕切板(15)の強度を確保することができる。
〈変形例1〉
変形例1に係る放電ユニット(30a,30b)は、図8に示すように、放電孔(35)を図7のtype1によって構成したものである。即ち、変形例1の放電孔(35)は、直線部(35c)を有さず、第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)のみによって構成されている。そのため、第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)とは、連続して形成されている。具体的には、変形例1の放電孔(35)は、全長が0.5mmとなり、第1及び第2拡径部(35a,35b)の長さが等しくなり、第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)との接続部分の直径が0.05mm、第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)の頂角が90度となるように形成されている。
このような放電孔(35)によっても上記実施形態と同様の効果を奏することができる。また、図7に示されるように、このような放電孔(35)によれば、気泡(C)が生成されて保持される第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)との間の部分が最も短くなり、気泡とその両側の水との界面間距離Dが最も短くなる。従って、気泡(C)内で放電を生起するために電極対(31,32)間に印加すべき電圧(放電電圧)をより一層低く抑えることができるため、高電圧発生部(電源)(33)のさらなる小型化を図ることができる。
また、放電孔(35)を、第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)のみによって構成することとすると、放電孔(35)の加工に安価なブラスト加工を採用することができる。つまり、研磨剤を圧縮空気によって吹き付けるブラスト加工によって孔を加工する場合、加工された孔は、吹き付け方向に先細るテーパ形状となる。従って、変形例1によれば、仕切板(15)の両側から研磨剤を圧縮空気によって吹き付けるブラスト加工を行うことによって放電孔(35)を安価に且つ容易に形成することができる。
〈変形例2〉
変形例2に係る放電ユニット(30a,30b)は、図9に示すように、放電孔(35)の第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)を、テーパ形状でなく、放電孔(35)の径方向外側に向かって膨出する湾曲面によって椀型に構成したものである。第1拡径部(35a)が、放電孔(35)の一端(図9では、左端)に向かって拡径し、第2拡径部(35b)が、放電孔(35)の他端(図9では、右端)に向かって拡径するように形成されている点は上記実施形態と同様である。そして、このような放電孔(35)によっても上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
〈変形例3〉
変形例3に係る放電ユニット(30a,30b)は、図10に示すように、放電孔(35)の第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)を、テーパ形状でなく、放電孔(35)の径方向内側に向かって膨出する湾曲面によって構成したものである。第1拡径部(35a)が、放電孔(35)の一端(図10では、左端)に向かって拡径し、第2拡径部(35b)が、放電孔(35)の他端(図10では、右端)に向かって拡径するように形成されている点は上記実施形態と同様である。そして、このような放電孔(35)によっても上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
〈変形例4〉
上記実施形態及び変形例1〜3では、第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)とが、軸方向の長さが等しくなるように形成されていた。しかしながら、放電孔(35)の形状は上記実施形態及び変形例1〜3のものに限られず、図11に示すように、第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)との軸方向の長さが異なるように形成されていてもよい。図11では、一例として、上記実施形態において第1拡径部(35a)の軸方向の長さが第2拡径部(35b)の軸方向の長さよりも短く形成された例を示している。このような放電孔(35)によっても上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、放電孔(35)は、第1拡径部(35a)の軸方向の長さが第2拡径部(35b)の軸方向の長さよりも長く形成されていてももちろんよく、また、上記変形例1〜3において、第1拡径部(35a)と第2拡径部(35b)との軸方向長さが異なるように放電孔(35)を形成することとしてももちろんよい。
〈その他の実施形態〉
上記実施形態及び各変形例では、放電孔(35)は、第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)の頂角がそれぞれ90度となるように形成されていたが、第1拡径部(35a)及び第2拡径部(35b)の頂角は、90度以外の角度であってもよく、また、第1拡径部(35a)の頂角と第2拡径部(35b)の頂角とが異なる角度であってもよい。
また、上記実施形態及び各変形例において、放電孔(35)を、上述したtype2又はtype4のように構成してももちろんよい。
また、上記実施形態の各放電ユニット(30a,30b)は、電極対(31,32)及び該電極対(31,32)の間を仕切る放電孔(35)が形成された仕切板(15)が、それぞれ流水中に設けられるように構成されていた。そのため、各仕切板(15)の両側において水が流れていた。しかしながら、本発明に係る放電ユニット(30a,30b)は、電極対(31,32)及び仕切板(15)が、止水中に設けられるように構成されたものであってもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、水中に設けられる電極対を有する放電ユニットについて有用である。
15 仕切板
30a 第1放電ユニット(放電ユニット)
30b 第2放電ユニット(放電ユニット)
31 第1電極(電極)
32 第2電極(電極)
33 高電圧発生部(電源)
35 放電孔(貫通孔)
35a 第1拡径部
35b 第2拡径部
35c 直線部

Claims (4)

  1. 水中に設けられた電極対(31,32)と、
    上記水中において上記電極対(31,32)の間を仕切ると共に、上記電極対(31,32)間の電流経路を構成する貫通孔(35)が形成された絶縁性の仕切板(15)と、
    上記貫通孔(35)内において気泡が形成されて該気泡内において放電が生起されるように上記電極対(31,32)に電圧を印加する電源(33)とを備え、
    上記貫通孔(35)は、該貫通孔(35)内において上記気泡が保持されるように形成されると共に、該貫通孔(35)の一端に向かって拡径する第1拡径部(35a)と、他端に向かって拡径する第2拡径部(35b)とを有し
    上記第1拡径部(35a)及び上記第2拡径部(35b)は、それぞれ上記仕切板(15)において外向きに拡径している
    ことを特徴とする放電ユニット。
  2. 請求項1において、
    上記仕切板(15)は、上記貫通孔(35)が上記仕切板(15)を水平方向に貫通するように配置されている
    ことを特徴とする放電ユニット。
  3. 請求項1又は2において、
    上記貫通孔(35)は、上記第1拡径部(35a)と上記第2拡径部(35b)との間に、直径が一定に形成された直線部(35c)を有している
    ことを特徴とする放電ユニット。
  4. 請求項1又は2において、
    上記貫通孔(35)は、上記第1拡径部(35a)と上記第2拡径部(35b)とのみによって構成されている
    ことを特徴とする放電ユニット。
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