食品の鮮度低下に対する影響因子としては、温度、湿度、環境ガス、微生物、光などが挙げられる。また、庫内壁やトレーなどの収納部材の汚染に伴い、これらの部材表面で細菌や真菌などの菌が繁殖しやすくなるという問題がある。そのため、近年では、庫内収納部材に無機系抗菌材を練りこむ、フィルタ等で浮遊菌を除去、またオゾン等で除菌するなどの抗菌処理がなされている。従来、この種の抗菌機能を備えた冷蔵庫は、オゾン発生装置が貯蔵室内に設けられ、冷機流路と貯蔵室内にオゾンを放出するものである(例えば、特許文献1参照)。
図9は特許文献1に記載された従来のオゾン発生装置を設けた冷蔵庫を示すものである。また、図10は、オゾン発生器の斜視図、図11は実験結果である。
図9は、従来の実施形態に係る冷蔵庫10の断面図である。この冷蔵庫10は、上から冷蔵室12、野菜室14、2つの冷凍室16,18を有する冷凍冷蔵庫である。
冷蔵室12と野菜室14は互いに連通されて、後方のダクト20内に配した1組の冷却器22及びファン24により冷却されるようになっている。すなわち、冷蔵室12と野菜室14はダクト20とともに、1つの冷却器22により冷却される冷蔵温度帯の冷蔵ゾーン26を構成している。
2つの冷凍室16,18は、その後方のダクト28内に配した1組の冷却器30及びファン32により上記冷蔵ゾーン26とは独立して冷却されるようになっている。すなわち、冷凍室16,18は、ダクト28とともに、上記冷蔵ゾーン26よりも低い冷凍温度帯の冷凍ゾーン34を構成しており、この冷凍ゾーン34は、冷蔵ゾーン26とは冷気が互いに循環しないように独立して設けられている。
そして、冷蔵ゾーン26のダクト20内における冷却器22の上流側にオゾン発生器36が配置されている。詳細には、ダクト20は冷却器22の上流側において野菜室14の底面に沿って形成されており、この野菜室14の底面に沿って形成された底面ダクト20a内にオゾン発生器36が配されている。
オゾン発生器36は、図9に示すように、オゾン発生電極38と、このオゾン発生電極38に高電圧を印可する高圧発生ユニット40とを備えてなる沿面放電式のオゾン発生器である。
オゾン発生電極38と高圧発生ユニット40は、収納容器42内に収納されている。収納容器42内は、隔壁44により発生電極側と高圧トランス側とに区画されている。そして、収納容器42の発生電極側には、発生電極38から発生したオゾンを外部に放出するための多数のスリット状の開口46が設けられている。
この冷蔵庫10においては、1つの圧縮機35から供給される冷媒を、弁等の切替手段により冷蔵用冷却器22と冷凍用冷却器30とに交互に供給することによって、各冷却ゾーン26,34を所定の温度帯に冷却するように構成されている。
冷蔵用冷却器22の動作時にファン24を動作させることにより、冷蔵ゾーン26内に図8に示すように冷気が循環し、これにより冷蔵ゾーン26が冷却される(以下、この運転モードをR冷却という)。このとき、オゾン発生器36の発生電極38に放電開始電圧以上の電圧(通常、放電開始電圧の約2倍以上)を印加することにより、オゾン発生器36からオゾンが発生し、発生したオゾンは、オゾン発生器36が冷気流路中に配置されているため、冷蔵ゾーン26内に拡散され、これにより冷蔵ゾーン26がオゾン雰囲気となる。
一方、冷凍用冷却器30の動作時(冷蔵用冷却器22の停止時)にファン32を動作させることにより、冷凍ゾーン34が冷却される(以下、この運転モードをF冷却という)。
このF冷却時において、ファン24を動作させることにより、冷却器22に付着した霜が蒸発して冷蔵室12及び野菜室14内に戻され、これにより室12、14内が高い湿度に保持される。(以下、この運転モードをうるおい運転という)。このうるおい運転時には、冷蔵ゾーン26内が高湿度であることからオゾン発生器36のオゾン発生効率が低下するが、冷蔵ゾーン26内のオゾン雰囲気を維持するため、発生電極38への印加電圧はR冷却時のまま維持する。一方、F冷却時においてファン24を動作させないときには、オゾンの滞留を防止するため、オゾン発生器36は停止させる。
冷蔵用冷却器22を除霜する際には、ヒータ23により冷却器22を加熱する。この除霜時には、発生したオゾンが除霜ドレイン水に溶解して、オゾンの庫内雰囲気抗菌への寄与率が低下し、無効オゾン比率が高くなってしまう。また、雰囲気が高湿度となるため、オゾン発生器36のオゾン発生効率自体も低下する。一方、除霜時には、湿度が高くなるため、発生電極38への印加電力を放電開始電圧よりも下げると、電極38に結露が発生しやすくなる。そのため、冷却器22の除霜時には、電極38への印加電圧を、R冷却時における印加電圧よりも低く、かつ、放電開始電圧以上となるように制御する。具体的には、印加電圧を放電開始電圧の1.0〜1.5倍に絞る。これにより、オゾン発生電極38の結露防止を図りながら、無効オゾン量を低下し、かつ、除霜中の電気入力を低減することができる。
ここで、除霜時における上記制御による効果を確認するために行った実験について説明する。実験では、オゾン発生量が0.25mg/時間のオゾン発生器36を用いて、除霜時にオゾン発生器36への電気入力を放電開始電圧の1.2倍となるように抑えた場合と、除霜時に通常の電気入力のまま(放電開始電圧の2倍)にした場合とを比較した。両者の除霜ドレイン水中への余剰オゾン溶解濃度を調べたところ、電気入力を抑えた場合では検出限界以下であったのに対し、電気入力をそのままにした場合では0.02〜0.5ppmレベルであり、無効オゾン量が多いことがわかった。
この冷蔵庫10では、また、冷蔵室12及び野菜室14の扉を開いたときに、その扉の開閉状態を検知する扉スイッチ(図示せず)に連動して、オゾン発生器36への電気入力を遮断するようにして、オゾンの発生を停止させ、これにより、冷蔵室12及び野菜室14から漏洩するオゾンの量を低減させている。
ここで、開扉時における上記制御による効果を確認するために行った実験について説明する。実験では、オゾン発生量が0.25mg/時間のオゾン発生器36を用いて、開扉時にオゾン発生器36への電気入力を遮断した場合(実験1)と、遮断しなかった場合(実験2)とを比較した。扉開き直後における冷蔵室12の前面のオゾン濃度を測定し、冷蔵室12内のオゾン濃度との関係を求めた。その結果、図11に示すように、実験1では
、冷蔵室12内のオゾン濃度が0.1ppmを超えた場合でも、冷蔵室12前面のオゾン濃度が臭気閾値の0.02ppmよりも低くなっているのに対し、実験2では、同じ条件で0.02ppm程度となり、臭気感知し得る状態となっていた。
本実施形態の冷蔵庫10であると、冷蔵ゾーン26と冷凍ゾーン34との冷気を完全に分離した上で、この冷蔵ゾーン26にオゾン発生器36を設けたことにより、抗菌作用を必要とする冷蔵室12及び野菜室14のみを効率的にオゾン雰囲気にすることができる。
また、オゾン発生器36をダクト20内における冷却器22の上流側に設置したことにより、除霜時に冷却器22から発生する高湿度気流にオゾン発生電極38が直接さらされるのを防止することができ、オゾン発生効率の変動を防止することができる。また、冷却器22に選択吸着した臭気分子に対する脱臭効果を発揮させることができる。さらに、庫内浮遊菌は庫内気流に乗り必ずダクト20内を通過するので、浮遊菌への抗菌に対する効果が大きい。
以上説明したように、本発明の冷凍冷蔵庫によれば、冷蔵ゾーンと冷凍ゾーンとを分離した上で、その冷蔵ゾーンにオゾン発生器を設けたことにより、抗菌作用を必要とする冷蔵室のみを選択的にオゾン雰囲気にすることができ、冷蔵室の効率的な抗菌を行うことができる。
第1の発明は、仕切り壁によって断熱区画された貯蔵室と、前記貯蔵室内に液体を噴霧するための霧化装置と、前記霧化装置に液体を供給するための水補給手段を有し、水補給手段は霧化装置に供給する水を保持する専用タンクであって、前記専用タンクとは別体で前記専用タンクに着脱可能に接続した給水用タンクを備え、前記専用タンクと前記給水用タンクは、貯蔵室内の扉開閉時に目視できる貯蔵室内の前方側の天面部に設置し、前記霧化装置は、霧化部である霧化電極と前記霧化電極に対向する位置に配された対向電極とを備え、電圧印加部は前記霧化電極と前記対向電極間に電位差を発生させる静電霧化装置であり、前記給水用タンクは、底面部に水吐出口を備えたフロート弁を有し、専用タンクが一定水位以上になった場合にはフロート弁が閉じて水吐出口から水を吐出せず、一定水位以下の場合にはフロート弁が開くことで水吐出口から水を供給し、専用タンクの水位を調整することにより、前記専用タンク及び前記静電霧化装置の帯電部分と電気的に分離され
たことを特徴とするものである。
これによって、冷蔵庫の扉開閉時に貯留水量が把握でき、また目に見える範囲に取り付けられることにより食品を取り出すことなく簡単に取り付けることができる。また、食品を収納する妨げにならずに水を給水することができ、また、霧化装置への電源供給も簡単になる。また、ナノサイズ以下のミスト噴霧が可能なり、また、ミスト成分にラジカルなどの活性種を含むことなり、空気中の浮遊成分や所定部への付着物についての除菌、脱臭機能が向上し、また、粒子が極めて細かいため食品や壁面などの結露の心配がない。また、霧化電極近傍の電界が安定に構築できることによって微粒化現象、噴霧方向が定まり、収納容器内に噴霧する微細ミストの精度をより高めることができ、霧化部の精度を向上させることができる。また、専用タンクを使用者が直接触ると、使用者に電流が流れるといった可能性があるが、本発明では専用タンクとは別体で給水用タンクを備えていることで、専用タンクおよび霧化装置の帯電部分に触れることなく、着脱用タンクから霧化装置への水供給を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫を左右に切断した場合の断面を示す縦断面図である。図2は本発明の実施の形態1における冷蔵室の要部正面図である。図3は本発明の実施の形態1の静電霧化装置の概略図である。図4は、本発明の実施の形態1の別形態の冷蔵室の要部正面図である。
図において、冷蔵庫100の冷蔵庫本体である断熱箱体101は、主に鋼板を用いた外箱102と、ABSなどの樹脂で成型された内箱103と、外箱102と内箱103との間の空間に発泡充填される硬質発泡ウレタンなどの発泡断熱材とで構成されている。また、冷蔵庫100の内部は、周囲と断熱され、仕切り壁によって複数の貯蔵室に断熱区画されている。冷蔵庫100の最上部に、第一の貯蔵室としての冷蔵室104が配置され、その冷蔵室104の下部に第四の貯蔵室としての切換室105と第五の貯蔵室としての製氷室106が横並びに設けられ、その切換室105と製氷室106の下部に第二の貯蔵室としての野菜室107が、そして最下部に第三の貯蔵室としての冷凍室108が配置されている。
冷蔵室104は冷蔵保存のために凍らない温度を下限に通常1℃〜5℃とし、野菜室107は冷蔵室104と同等もしくは若干高い温度設定の2℃〜7℃としている。冷凍室108は冷凍温度帯に設定されており、冷凍保存のために通常−22℃〜−15℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、例えば−30℃や−25℃の低温で設定されることもある。また、冷蔵室内に設置されている特定低温室111は、一般的にはチルドや氷温、パーシャル温度帯で設定されている場合が多く、おおよそー3〜1℃としている
。
さらに特定低温室111の近傍に卵ケース142が設置されている。
切換室105は、1℃〜5℃で設定される冷蔵、2℃〜7℃で設定される野菜、通常−22℃〜−15℃で設定される冷凍の温度帯以外に、冷蔵温度帯から冷凍温度帯の間で予め設定された温度帯に切り換えることができる。切換室105は製氷室106に並設された独立扉を備えた貯蔵室であり、引き出し式の扉を備えることが多い。
なお、本実施の形態では、切換室105を、冷蔵と冷凍の温度帯までを含めた貯蔵室としているが、冷蔵は冷蔵室104と野菜室107、冷凍は冷凍室108に委ねて、冷蔵と冷凍の中間の上記温度帯のみの切り換えに特化した貯蔵室としても構わない。また、特定の温度帯に固定された貯蔵室でも構わない。
製氷室106は、冷蔵室104内の貯水タンク141から送られた水で室内上部に設けられた自動製氷機(図示せず)で氷を作り、室内下部に配置した貯氷容器(図示せず)に貯蔵する。
断熱箱体101の天面部は冷蔵庫の背面方向に向かって階段状に凹みを設けた形状であり、この階段状の凹部に機械室101aを形成して、機械室101aに、圧縮機109、水分除去を行うドライヤ(図示せず)などの冷凍サイクルの高圧側構成部品が収容されている。すなわち、圧縮機109を配設する機械室101aは、冷蔵室104内の最上部の後方領域に食い込んで形成されることになる。
また、冷蔵室104内は上下方向に複数設けられた棚124によって収納スペースが形成されている。
これらの収納スペースの中で、手が届きにくくデッドスペースとなっていた断熱箱体101の最上部の貯蔵室後方領域に機械室101aを設けて圧縮機109を配置してある。これにより、従来の冷蔵庫で、使用者が使いやすい断熱箱体101の最下部にあった機械室のスペースを貯蔵室容量として有効に転化することができ、収納性や使い勝手を大きく改善することができる。
なお、本実施の形態における、以下に述べる発明の要部に関する事項は、従来一般的であった断熱箱体101の最下部の貯蔵室後方領域に機械室を設けて圧縮機109を配置するタイプの冷蔵庫に適用しても構わない。
野菜室107と冷凍室108の背面には冷気を生成する冷却室110が設けられ、冷却室110内には、冷却器112が配設されており、冷却器112の上部空間には強制対流方式により冷却器112で冷却した冷気を冷蔵室104、切換室105、製氷室106、野菜室107、冷凍室108に送風する冷却ファン113が配置される。
冷蔵室104には、冷却ファン113によりタ風量を調整するダンパ(図示せず)を経由して、冷蔵室104の貯蔵室背面に設けられている仕切り壁121と内箱103で主に構成されている風路122により搬送され、吐出口123から庫内に吹き出し、冷蔵室内を冷却する。そして、冷蔵室内を冷却した後、吸込み口123aを経て戻り風路(図示せず)を経由して再び冷却室に戻る。
この吐出口123から吹出した冷気が吸込み口123aに至る冷蔵室104内の冷気風路おける上流側である最上段の収納区画付近に静電霧化装置131が備えられ、ミスト噴
霧が行われているので、ミストが冷蔵室全体に拡散しやすく、隅々まで行き渡って微細ミスとの拡散性を向上させることができる。
また、冷却器112の下部空間には冷却時に冷却器112やその周辺に付着する霜や氷を除霜するためのガラス管製のラジアントヒータ114が設けられている。さらに、その下部には除霜時に生じる除霜水を受けるためのドレンパン115、その最深部から庫外に貫通したドレンチューブ116が構成され、その下流側の庫外に蒸発皿117が構成されている。
冷蔵室104の貯蔵室内の目視できる、例えば、天面には庫内にナノサイズ以下のミストを噴霧するための静電霧化装置131が構成されている。静電霧化装置131は、外郭ケース136内に貯留されている貯留水132と、貯留水を毛細管現象により水が搬送する一方の電極たる霧化電極133と、この霧化電極133に対向して設けられる他方の電極たる対向電極137と、この霧化電極133と対向電極137との間に高電圧を印加する電圧印加手段(図示せず)を有している。
霧化電極133は、例えば多孔質のセラミックスのその細孔より小さな孔を無数に備えた多孔質のポリエステルの集合体から成る一本又は複数本の棒状体であり、その先端が円弧状に形成されると共に基端側に備えられた給水部材133aが貯留水132に浸漬することで霧化電極133へ水が供給される。
この霧化電極133および給水部材133aは多孔質な構造により、吸水性を有しており、貯留水132の液体(水)をその霧化先端部134まで吸い上げ可能な構造としている。
この給水部材133aは専用タンク139の底面部まで延びている。例えば、専用タンク139内の貯留水の残留を防ぐために専用タンク139の底面の中で最も低い水溜り部を凸形状もしくは底面部が緩やかな曲面状といった形状で形成し、その水溜り部に給水部材133aを延出させることで専用タンク139の残留水を最小限とし、冷蔵庫のタンクで問題となる水垢や水腐りの発生を防ぐことが可能である。
また、貯留水132を保持する専用タンク139は霧化装置の下方部に備えられており、この専用タンク139の上方側に接続された給水用タンク139aは、使用者が扉開閉時に目視できる前方側にそなえられていることで、収納食品等によって隠れることがなく、また使用者が着脱しやすい位置に備えられている。
このように、専用タンク139は着脱不可能であるが、これに接続した給水用タンク139aは底面部に水供給口を有し、下方部の専用タンク139と接続する部分にフロート弁を備え、下方の専用タンク139が一定水位以上になった場合にはフロート弁が閉じ、一定水位以下の場合にはフロート弁が開くことで専用タンク139の水位を調整することができる。
また、霧化電極133を構成するものは、樹脂で構成された管径が1mm以下の毛細管で構成してもよく、このとき印加電圧は貯留水132に直接印加することになる。
霧化先端部134まで吸い上げられた水は霧化電極133と対向電極137の間に高圧印加され液体を微粒化され、噴霧口135から冷蔵室104に噴霧され、室内に微細サイズのナノメートル(nm)やピコメートル(pm)を直径とするミストが充満する。
以上のように構成された本実施の形態の冷蔵庫100について、以下その動作、作用を
説明する。
まず、冷凍サイクルの動作について説明する。庫内の設定された温度に応じて制御基板(図示せず)からの信号により冷凍サイクルが動作して冷却運転が行われる。圧縮機109の動作により吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器(図示せず)である程度凝縮液化する。さらに冷蔵庫本体の断熱箱体101の側面や背面、また断熱箱体101の前面間口に配設された冷媒配管(図示せず)などを経由し断熱箱体101の結露を防止しながら凝縮液化し、キャピラリーチューブ(図示せず)に至る。その後、キャピラリーチューブでは圧縮機109への吸入管(図示せず)と熱交換しながら減圧されて低温低圧の液冷媒となって冷却器112に至る。
ここで、低温低圧の液冷媒は、冷却ファン113の動作により搬送する冷凍室吐出風路などの各貯蔵室内の空気と熱交換され、冷却器112内の冷媒は蒸発気化する。この時、冷却室110内で各貯蔵室を冷却するための冷気を生成する。低温の冷気は冷却ファン113から冷蔵室104、切換室105、製氷室106、野菜室107、冷凍室108に冷気を風路やダンパを用いて分流させ、それぞれの目的温度帯に冷却する。特に、冷蔵室104は、冷却ファン113の動作、冷気の配分やダンパの開閉により2℃から7℃になるように調整され、一般的には庫内温度検知部により温度を調整している。
冷蔵室104内に設置された霧化装置としての静電霧化装置131は、食品収納の阻害にならない天面部に設置されている。これにより、目視できる貯蔵室の天面に設置することにより、水の残量がわかり、また、吐出口123からの冷気により貯蔵室内の拡散性が向上する。静電霧化装置131の外郭ケース136内に貯留されている貯留水132は例えばセラミックなどの多孔質で構成された霧化電極133の細孔から毛細管現象により液体を霧化先端部134まで吸い上げ、先端に水滴が生成する。
水滴が付着した霧化電極133に負電圧、対向電極137を正電圧側として、電圧印加部によりこの電極間に高電圧(例えば4〜10kV)を印加させる。このとき、電極間でコロナ放電が起こり、霧化電極133の先端の水滴が、静電エネルギにより微細化され、さらに、霧化電極133の霧化先端部134への電荷の集中が起こり、毛細管現象により貯留水132から霧化先端134へと吸い上げられた水と対向電極137との間にクーロン力が働くことで水は帯電して、このクーロン力が水の表面張力を超えると水が分裂(レイリー分裂)を繰り返し、OHラジカル(ハイドロキシラジカル又は水酸化ラジカル)等のラジカル(radical又はフリーラジカル、遊離基)を含んだ目視できないナノサイズ以下の粒子径のミストを発生させる。
電極間に印加する電圧は、4〜10kVと非常に高電圧であるが、そのときの放電電流値は数μAレベルであり、入力としては0.5〜1.5Wと非常に低入力である。
具体的には、霧化電極133を低電圧側(−5kV)、対向電極136を高電圧側(+0V)とすると、霧化電極133先端に吸い込まれた水は、霧化電極133と対向電極137間の空気絶縁層が破壊され、静電気力で放電が起こる。このとき水は帯電し、微細な粒子となる。さらに対向電極136がプラス側のため帯電した微細ミストは引き寄せられ、液滴がさらに微粒化される。ラジカルを含んだ数nmもしくはpmレベルの目視できない電荷をもったナノレベルの微細ミストが対向電極136に引き寄せられ、その慣性力により、貯蔵室に向けて、微細ミストが霧化電極133から噴霧される、貯蔵室内に冷気の流れを利用して拡散する。
なお、霧化電極133に水がないときは、放電距離が離れ、空気の絶縁層を破壊することができず、放電現象が起こらない。これにより霧化電極133と対向電極137間に電
流が流れない。
また、霧化電極133に対向する位置に対向電極137を備え、霧化電極133と対向電極137間に高圧電位差を発生させる電圧印加部を有することで、霧化電極133近傍の電界が安定に構築できる。これによって微粒化現象、噴霧方向が定まり、噴霧する微細ミストの精度をより高めることができ、信頼性の高い静電霧化装置131を提供することができる。
霧化先端部134で発生したナノサイズ以下のミストは、噴霧口135より吐出されて、さらに空気の流れに乗ることでさらに拡散性を良好なものであり、ナノミストに含有するOHラジカル(ハイドロキシラジカル又は水酸化ラジカル)等のラジカル(radical又はフリーラジカル、遊離基)などの活性種によって、室内空気中の浮遊成分や室内壁面への付着物についての酸化還元電位の高いOHラジカルなどの働きにより除菌・脱臭機能を有効に活用することで、従来のオゾンによる除菌・脱臭より更に広範囲に行うことが可能である。
ここで、霧化電極133に水がないときは、放電距離が離れ、空気の絶縁層を破壊することができず、放電現象が起こらない。これにより霧化電極133と対向電極137間に電流が流れない。この現象を冷蔵庫100の制御部146で検知することにより電圧印加部133の高圧すなわち静電霧化装置131の動作をオン/オフすることもできる。
また、水がないときにはこの静電霧化装置131をオンすることで駆動させてもミストは発生しないが、オゾンおよびマイナスイオンは発生することができるので、こういったオゾンやマイナスイオンの発生装置として使用することができる。
また、専用タンク139は着脱不可能であるが、これに接続した給水用タンク139aは底面部に水吐出口を備えたフロート弁139bを有し、下方部の専用タンク139に備えられた浮き部材を備えた弁受け部139cとフロート弁139bとが係合することで、専用タンク139が一定水位以上になった場合にはフロート弁が閉じて水吐出口から水を吐出せず、一定水位以下の場合にはフロート弁が開くことで水吐出口から水を供給し、専用タンク139の水位を調整することができる。
これによって、専用タンク139は直接毛細管が浸っており、内部の貯留水はマイナスに帯電していることから、専用タンク139を使用者が直接触ると、使用者に電流が流れるといった可能性があるが、本発明では専用タンク139とは別体で給水用タンク139aを備えていることで、専用タンク139および霧化装置131の帯電部分に触れることなく、着脱用タンク139aから霧化装置131への水供給を行うことができる。
同様の静電霧化装置131を野菜室107に備える場合には、図1に示すように前方側の天面部に備えることで、給水用タンク139aの着脱を容易に行うことができる。
この場合、上段の引出しの前方の前後方向における静電霧化装置131の投影面上」には上段収納部を引出した場合でも静電霧化装置131に衝突しないような切り欠き部を備えることで、干渉を防ぐことに加え、この切り欠き部からミストが侵入するので、切り欠き部をミスト供給口とすることができる。
このように、通常の水供給においては、着脱可能な給水用タンクによって使用者は水の供給を行うが、専用タンク139は、静電霧化装置131の運転が停止している状態でのみ清掃用に着脱することが可能とすると、清潔志向の使用者にとっての使い勝手を向上させることができる。
ただし、冷蔵庫のような密閉空間内でオゾンを発生させる場合には、オゾン濃度が高くなるのを防ぐために、扉開閉がない場合には所定時間で静電霧化装置131の動作をオフさせるとより安全性を高めることができる。
また、冷却ファンやダンパの動作有無、扉の開閉を判断するSWにより静電霧化装置131をオン/オフ制御することにより安全性を向上させる。
例えば、冷蔵室の扉が開と検知したときは高圧をオフすることにより静電霧化装置131を停止させ安全性を向上させる。
また、別形態として静電霧化装置131の霧化電極133に樹脂で構成された管径が1mm以下の毛細管を用い、貯留水に直接、高圧を印加することにより貯留水そのものが帯電し、毛細管現象により吸い上げられた霧化先端部と対向電極間で放電がおこり、ナノサイズ以下のミストを発生させても同様の効果が得られる。
以上のように、本実施の形態においては、仕切り壁によって断熱区画された冷蔵室104と、前記冷蔵室104内にナノサイズ以下を噴霧するための静電霧化装置131と、前記静電霧化装置131の霧化電極に液体を供給するための水補給手段である貯留部を有し、貯留部は専用タンクであって、専用タンク139に着脱可能に接続された給水用タンク139aは、貯蔵室内の扉開閉時に目視できる貯蔵室の天面に設置することにより、水の残量がわかり、使用者が霧化装置によるミスト噴霧を実感することができ、また給水用タンク139aへの水の補給をスムーズに行うことができる。
また、断熱区画された貯蔵室である冷蔵室104と、冷蔵室104にミストを噴霧させる霧化電極133を備え、霧化電極133は、高電圧を発生する電圧印加部に電気的に接続されミストが噴霧される霧化先端部134としての霧化電極133と、霧化電極133に対向する位置に配された対向電極136とを有し、その間に高圧印加することにより、ナノサイズ以下のミストを発生させ、貯蔵室内に噴霧、拡散し、除菌、脱臭などの効果を向上させている。
また、ミスト発生時に同時に発生するOHラジカルにより脱臭、食品表面の有害物質除去、防汚などの効果を高めることができる。また、このようにミストを発生する際の同時に発生するOHラジカル(ヒドロキシラジカル)はミスト粒子に外側を囲まれていていることで、変質が生じにくく、長時間においてOHラジカルを保持することができるので、食品および脱臭した物質の表面にミストが付着した段階でもOHラジカルの効果を発揮することができる。
さらに、超音波振動による超音波霧化ではないので、超音波の周波数発信に伴う共振などの騒音、振動に対する考慮をしなくてもよい。
なお、本実施の形態における静電霧化装置131は、霧化電極133と対向電極137との間に高電圧を印加するため、微細ミスト発生時に空気放電も行うためオゾンも発生する。しかし、静電霧化装置131のオン/オフ運転により、冷蔵室104内のオゾン濃度を調整することが出来る。オゾン濃度を適度に調整することにより、オゾン過多による野菜の黄化などの劣化を防止し、かつ、野菜表面の殺菌、抗菌作用を高めることが出来る。
なお、本実施の形態では、霧化電極133を低電位側(−5kV)とし、対向電極136に高電位側(+0V)を印加して、両電極間に高圧電位差を発生させた。しかし、対向電極136を+7kVとし、霧化電極133に0Vを印加して、両電極間に高圧電位差を
発生させてもよい。この場合、霧化電極部が基準電位となるので絶縁処理が簡単にできるので沿面距離が必要ではなく、小型化できる。
このように、特に対向電極137を設けなくても、冷蔵室104の一部にアースされた保持部材を備えることで、霧化電極133と電位差を発生させて、ミスト噴霧を行うことができる。これにより、より簡単な構成で電界が構成される噴霧できる。
なお、本実施の形態において、静電霧化装置131から噴霧される貯蔵室は冷蔵室104としたが、野菜室107や切換室105などの他の温度帯の貯蔵室でもよく、この場合、様々な用途に展開が可能となる。
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態2の冷蔵庫における冷蔵室の周辺部の正面図である。図6は本発明の実施の形態2における別形態の冷蔵室周辺部の正面図である。
図5において、冷蔵室104の底部に配置された貯水タンク141近傍に霧化ユニット収納部161が構成され、前記霧化ユニット収納部161内に静電霧化装置131が構成されている。
また、別形態として特定低温室111と内箱103の間に霧化ユニット収納部171が構成され、その部分に着脱可能部分を有する静電霧化装置131が備えられている。
以上のように構成された冷蔵庫100について、以下その動作、作用を説明する。
現在、冷凍サイクルの冷媒としては、地球環境保全の観点から地球温暖化係数が小さいイソブタンが使用されているものが主流になっている。
この、炭化水素であるイソブタンは空気と比較して常温、大気圧(300K、2.04)下において、約2倍の比重である。
仮に、圧縮機109の停止時に冷凍システムからイソブタンが漏洩した場合には、空気よりも重いので、下方に漏洩することになる。特に、冷媒の滞留量が多い冷却器112から漏洩する場合には、漏洩量が多くなる可能性があるが、静電霧化装置131を具備する冷蔵室104は、冷却器112より上方に設置されているため、漏洩しても冷蔵室104には漏洩することがない。
また、仮に冷却器112からイソブタンが漏洩したとしても、ファン停止時は、イソブタンは空気より重いため野菜室107下部に滞留する。よって、静電霧化装置131が冷蔵室104に設置されているため、静電霧化装置131付近に滞留濃度にすることは極めて低い。
冷蔵室104の底面部である貯水タンク141の近傍に霧化ユニット収納部161を構成することにより、霧化のために静電霧化装置131に給水するとき、その高さがおおよそ人の腰あたりである地面から1m程度のところに霧化ユニット収納部161が構成させているため給水時に楽に水を供給できる。また静電霧化装置131自体が着脱可能であっても、その着脱が手を上に挙げ、力をかけることなく着脱できる。
また、実施の形態1のように給水用タンクを霧化装置の前方側かつ専用タンクの貯水面よりも上方側に着脱可能に備えることで、安全で使い勝手がよく霧化装置に水を供給することができる。
この場合に、霧化装置への給水タンクを、製氷のための貯水タンクの近傍に設置することにより、貯水部群としてお客様がわかりやすい。さらに、貯水タンク141の背面にある製氷ポンプ等のコネクタの接続部に静電霧化装置131の高圧基板やコネクタを同区画に収納することができ、省スペース化が図られる。
また、静電霧化装置131上方に収納区画111aを設置することにより、集中的に収納区画111a内の細菌等の繁殖を防ぐことができる。
また、別形態の図6において、冷蔵室104の貯水タンク141の近傍でかつ上方側に霧化ユニット収納部171を構成することにより、前述と同様に人の腰程度の高さに静電霧化ユニットが設置されるので給水や着脱が容易に行えるのと同時に、制御基板を隣接する壁面内部の内箱に収納できると同時にハーネスの長さも短くできるので安全でかつ簡単な構成で霧化装置を備えることができる。
また、貯水タンク141と霧化装置へ供給する給水用タンク139aとを近傍に備えることで、使用者にとってタンク内の水量を目視しやすくなり、使い勝手を向上させることができる。
以上のように、本実施の形態においては、仕切り壁によって断熱区画された冷蔵室104と、前記冷蔵室104内にナノサイズ以下を噴霧するための静電霧化装置131と、前記静電霧化装置131の霧化電極に液体を供給するための水補給手段である貯留部を有し、前記専用タンクは、冷蔵室104の底部である製氷のための貯水タンク近傍部に設置されるので、静電霧化装置への給水が簡単に行えるのと同時に着脱も楽に行える。また、電圧印加部を備える基板やコネクタも製氷ポンプ等のコネクタ収納部を利用して設置できることから省スペース化が実現できる。
また、静電霧化装置131を冷却器112より上方に配置していることから、イソブタンやプロパンなどを用いて冷凍サイクルを構成した場合であって、かつ、冷媒が漏洩した場合も、空気より重いため冷媒が冷蔵室104に充満することはないので安全である。
なお、冷蔵室104内は冷媒配管などに直接面している部分がないので、冷媒配管などから直接冷媒が漏洩することはない。
(実施の形態3)
図7は本発明の実施の形態3における冷蔵庫を左右に切断した場合の断面を示す縦断面図である。
図に示すように、冷蔵室104に貯蔵されている食品の視認性を向上させるため冷蔵室104の側面部には照明ユニット181が構成されている。照明ユニット181は、LED182と基板、そして照明カバーが構成させている。
静電霧化装置131は、照明部へ供給される電源配線と基板を効率よく利用するため照明ユニット181近傍に構成させている。照明ユニット部のLEDは通常、白色光を出す波長のものを使うが特に波長、色は制限しない。又、静電霧化装置が出されるラジカルやオゾンなどの成分改質させるため、UV光を発するLEDでもかまわない。
以上のように構成された本実施の形態の冷蔵庫100について、以下その動作および作用を説明する。
冷蔵室104の側面部である照明ユニット181の近傍に設置している。
本実施の形態では、照明ユニット181の下部に静電霧化装置131を構成しているので、霧化のために静電霧化装置131に給水するとき、その高さがおおよそ人の腰あたりである地面から1m程度のところに静電霧化装置131が構成されるので給水時に楽に水を供給できる。また着脱可能な給水用タンクの着脱可能時においても、その着脱が手を上に挙げ、力をかけることなく着脱できる。さらに、照明ユニットを利用することにより高圧基板や電気配線の短縮、部品点数の削減、低コスト化ができ、また、省スペース化が図られ、その分断熱性が向上する。また、照明ユニットの最下部のLEDをUV光とすることにより静電霧化装置131の噴霧口135より出させるミストの成分を改質することができ、また、オゾン濃度を下げることができる。
以上のように、本実施の形態においては、仕切り壁によって断熱区画された冷蔵室104と、前記冷蔵室104内にナノサイズ以下を噴霧するための静電霧化装置131と、前記静電霧化装置131の霧化電極に液体を供給するための水補給手段である貯留部を有し、静電霧化装置131は、冷蔵室104側面の照明ユニット181の近傍部に設置されるので、静電霧化装置への給水が簡単に行えるのと同時に着脱も楽に行える。また、電圧印加部を備える基板やコネクタ、電気配線も簡素化でき省スペース化や部品点数の削減が実現できる。
さらに照明ユニットと静電霧化装置を一体の基板に配置することも可能となるので、省スペース化が図られる。
なお、本実施の形態では照明ユニット181の下部側に静電霧化装置131を構成しているが、照明ユニット181の近傍の上方側に静電霧化装置131を備えた場合には、ミストが下方側に拡散しやすく、収納スペースを形成する棚124で上下方向に仕切られた収納スペースに万遍なく行き渡らせることができ、ミストの拡散性を高めることが可能である。
(実施の形態4)
図8は、本発明の実施の形態4における冷蔵庫を左右に切断した場合の断面を示す縦断面図である。
図に示すように、冷蔵室104を区画するための扉118の扉内面の扉棚125に静電霧化装置131を配置する霧化ユニット取り付け部191が構成されており、その近傍に高圧を発生させる電圧印加部である高圧基板が構成されている。特にこの高圧基板の近傍に扉外表面でお客様に運転状況を表示する表示部の基板を近接させるもしくは、一体化してもよい。
以上のように構成された本実施の形態の冷蔵庫100について、以下その動作、作用を説明する。
冷蔵室104を区画する扉内面に静電霧化装置131が構成している。冷蔵庫の場合、扉開閉や食品投入により庫内に菌や浮遊菌が侵入する。菌が侵入すると庫内は低温であるが埃や食品などの栄養分や水分が存在すれば、菌は一般的に繁殖する可能性がある。そこで、扉開閉によって庫内に侵入する浮遊菌があったとしても、扉閉後、ラジカル等の活性種を含んだナノサイズ以下のミストを発生させると霧化ユニット取り付け部191が配置されている扉側から庫内奥に向かって噴霧することから菌の侵入経路と同等経路から、確率よく菌とミストを接触させることができるので除菌性能、脱臭性能が向上する。
また、冷蔵庫の動作を表示する表示部の基板が構成されており冷蔵庫本体にある制御基板から扉のヒンジ部を経由して電圧がその表示基板に送電される。ここで、静電霧化装置131の高圧基板を表示部の基板近傍、もしくは一体化することにより省スペース化、部品点数の削減、および作業性の向上ができる。
以上のように、本実施の形態においては、仕切り壁によって断熱区画された冷蔵室104と、前記冷蔵室104内にナノサイズ以下を噴霧するための静電霧化装置131と、前記静電霧化装置131の霧化電極に液体を供給するための水補給手段である貯留部を有し、静電霧化装置131は、冷蔵室104を区画する扉内面の扉棚125に静電霧化装置131を設置することにより扉開閉によって庫内に侵入する浮遊菌があったとしても、扉閉後、ミストを発生させると全面か食品やその空間に噴霧することが可能となるため、確率よく接触させることができるので除菌性能、脱臭性能が向上する。
また、冷蔵庫の動作を表示する表示部の基板と静電霧化装置131の高圧基板とを一体化することも可能となるので部品点数の削減、および省スペース化が実現できる。