JP5584612B2 - 電子写真用トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法などに用いられる電子写真用トナーの製造方法、及びその製造方法によって得られる電子写真用トナーに関する。
電子写真用トナーの分野においては、電子写真システムの発展に伴い、高画質化および高速化に対応したトナーの開発が要求されている。高画質の達成のために、トナーには小粒径化が求められており、いわゆるケミカル法によるケミカルトナーの製造が検討されてきた。
従来、乳化凝集法などのケミカル法による小粒径のトナーの製造においては、トナーの低温定着性の観点から、酸基を有する樹脂を用いることが知られており、この場合に用いられる樹脂粒子分散液は、塩基性化合物による中和を行って得ることができる。そして、その際に使用する塩基性化合物としては、樹脂の乳化性能の観点から、強塩基性のものが使用されていた。このような技術としては、例えば、特許文献1〜3が挙げられ、これらはいずれも、水酸化カリウムやアンモニアなどの塩基性水性媒体中において、樹脂を乳化させる方法を開示している。
特開2007−106906号公報 特開2004−287149号公報 特開2002−351140号公報
しかしながら、前記特許文献の各々に開示された方法においては、中和に用いられる塩基性化合物に起因して、乳化時に樹脂の加水分解が発生し、得られた樹脂粒子中には低分子量成分が多く存在してしまうという問題があった。このような低分子量成分は親水性が高いため、樹脂粒子を用いて得られるトナーの帯電量、特に高温高湿環境下での帯電量の低下の原因となりやすい。
本発明の課題は、帯電性に優れ、また高温高湿環境下での帯電保持性能に優れた電子写真用トナー及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、以下の[1]及び[2]を提供する。
[1]下記の工程(1)及び(2)を含む電子写真用トナーの製造方法。
工程(1):リン原子を含有する無機酸の塩の存在下、水性媒体中で、ポリエステル樹脂を乳化して、樹脂粒子分散液を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた樹脂粒子分散液中の樹脂粒子を凝集及び合一する工程
[2]上記[1]に記載の製造方法で得られる電子写真用トナー。
本発明により、帯電性に優れ、また高温高湿環境下での帯電保持性能に優れた電子写真用トナー及びその製造方法を提供することができる。
本発明に用いられる成分、工程について説明する。
[リン原子を含有する無機酸の塩]
本発明に用いられるリン原子を含有する無機酸の塩としては、リン原子を含有する無機酸が中和された塩が好ましい。
リン原子を含有する無機酸としては、pKaが6〜12であるものが好ましい。
リン原子を含有する無機酸の具体例としては、リン酸(オルトリン酸)、縮合リン酸、亜リン酸、次亜リン酸が挙げられ、リン酸、縮合リン酸が好ましく、リン酸がより好ましい。
縮合リン酸としては、ピロリン酸、メタリン酸、ポリリン酸が挙げられ、ピロリン酸が好ましい。
(酸に由来するアニオン)
本発明における樹脂粒子分散液は、pKaが6〜12である酸に由来するアニオンを含有することが好ましい。ここで、酸に由来するアニオンとは、リン原子を含有する無機酸からプロトンH+が解離したあとのアニオンをいう。本発明における酸由来のアニオンは、塩基性化合物とリン原子を含有する無機酸とから得られる。本発明における樹脂粒子分散液が、樹脂の加水分解を抑制しつつ微細な乳化を可能とする理由については、特定のpKaを有する酸が存在することで、樹脂の中和時に混合液の緩衝作用が発現するためと考えられる。
酸に由来するアニオンの具体例としては、リン酸(pKa=2.15)由来のH2PO4 -、H2PO4 -(pKa=7.20)由来のHPO4 2-、HPO4 2-(pKa=12.38)由来のPO4 3-、ピロリン酸(pKa=0.85)由来のH327 -、H327 -(pKa=1.96)由来のH227 2-、H227 2-(pKa=6.68)由来のHP27 3-、HP27 3-(pKa=9.38)由来のP27 4-等が挙げられる。
本発明においては、前記と同様の観点から、6〜12のpKa値を有する酸に由来するアニオンが好ましく、更に好ましくは7〜11のpKa値を有する酸(リン酸、ピロリン酸等)に由来するアニオンである。
塩としては、アルカリ金属塩、水素塩、アミン塩が挙げられ、アルカリ金属塩、水素塩が好ましく、アルカリ金属塩がより好ましい。
アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩が挙げられ、ナトリウム塩、カリウム塩が好ましく、カリウム塩がより好ましい。
水素塩は、水素とアルカリ金属との混合塩であることが好ましく、具体的には、リン酸水素二アルカリ金属塩、リン酸二水素アルカリ金属塩が挙げられる。
好ましいリン原子を含有する無機酸の塩の具体例としては、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムが挙げられる。
(リン原子を含有する無機酸の塩の水溶液(塩基性水性媒体))
本発明おいて、リン原子を含有する無機酸の塩は、その水溶液(塩基性水性媒体)として用いられることが好ましい。
リン原子を含有する無機酸の塩の水溶液(塩基性水性媒体)は、塩基性化合物と、前記pKaが6〜12である酸に由来するアニオンとを含むことが好ましい。また、本発明における塩基性水性媒体は、その溶媒として、水、および水に溶解する有機溶媒で且つ樹脂を溶解しない有機溶媒であるメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系有機溶媒等を使用することができるが、微細な分散液を得る観点から、水溶液であることが好ましい。
塩基性化合物は、本発明における塩基性水性媒体を形成するために用いられ、塩基性化合物のpKa値(酸解離定数)が10〜14であることが好ましい。pKa値がこの範囲にある塩基性化合物から塩基性水性媒体を調製することで、ポリエステル樹脂を容易に中和し乳化することが可能となり、一方で、pKa値がこの範囲外では微細な乳化が困難となる場合がある。
緩衝作用が発現し加水分解を抑制し微細な乳化粒子を得ることができる観点から、前記塩基性化合物としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの1価のアルカリ金属の水酸化物、アンモニア、トリエチルアミンなどの有機塩基化合物等が好ましく挙げられる。
本発明における塩基性水性媒体には、緩衝作用が発現し、加水分解を抑制し微細な樹脂粒子を得る観点から、塩基性化合物として水酸化カリウム及び/又は水酸化ナトリウムを用い、リン原子を含有する無機酸としてリン酸を用いることが好ましい。
本発明における塩基性水性媒体中の前記塩基性化合物と前記酸に由来するアニオンとの含有割合は、後述の混合液のpH値の範囲を満足する割合であれば特に制限はないが、通常、酸基を有する樹脂を中和し微細な樹脂粒子分散液を得る観点から、塩基性化合物とアニオンが由来する酸性化合物、すなわちリン原子を含有する無機酸の当量比(塩基性化合物当量/酸性化合物当量)で、95/5〜50/50であることが好ましく、より好ましくは90/10〜55/45であり、さらに好ましくは85/15〜55/45である。
また、本発明における塩基性水性媒体中における塩基性化合物の濃度は、酸基を有する樹脂を中和し微細な樹脂粒子分散液を得る観点から、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは3〜40重量%、さらに好ましくは5〜30重量%である。
本発明における塩基性水性媒体のpHは7.0〜11.0の範囲内の値であることが好ましい。pH値が前記範囲より低い値では、ポリエステル樹脂の酸基を十分に中和できず、乳化が十分でない場合がある。また、pH値が前記範囲を超える場合は、乳化はできるものの、従来のように、樹脂の加水分解が発生することがある。前記観点から、本発明における塩基性水性媒体のpHは好ましくは、7.5〜11.0、より好ましくは、7.5〜10.0、さらに好ましくは7.5〜9.0である。
(塩基性水性媒体の調製方法)
本発明における塩基性水性媒体は、塩基性化合物及び酸に由来するアニオンを含むが、好ましくは、塩基性化合物と前記のpKaが6〜12であるリン原子を含有する無機酸とから得られるものである。その調製方法としては、例えば以下の方法が用いられる。
まず、塩基性化合物を撹拌しながら水系媒体中へ添加し完全に溶解もしくは混合するまで撹拌を続け、塩基性化合物水溶液を作製する。撹拌速度は化合物が溶解もしくは混合できれば特に制限はないが、均一に溶解もしくは混合する観点から、1〜30分間撹拌することが好ましい。
次いで、塩基性化合物水溶液を撹拌しつつ、pHメーターの電極を溶液に浸しpHを測定しながら、pKaが6〜12であるリン原子を含有する無機酸を滴下し、目的のpH値に調整する。このとき、前記のリン原子を含有する無機酸が液体である場合にはそのまま添加し、固体である場合にはあらかじめ水溶液とした後、添加することが好ましい。このときの混合液の温度は25℃±5℃に保つことが好ましい。温度が上昇した際には水浴に浸す等の操作を行い、温度を保つ。撹拌速度は塩基性化合物と前記のリン原子を含有する無機酸が速やかに混合すればよく特に制限はない。安定したpHを測定する観点から、1〜30分間撹拌した後のpHを測定することが好ましい。
[水系媒体]
本発明における水系媒体は水を主成分とするものである。同様の観点から、水系媒体中の水の含有量は80重量%以上が好ましく、90重量%以上がより好ましく、100重量%がさらに好ましい。
水以外の成分としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系有機溶媒やアセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン等の水に溶解する有機溶媒が挙げられる。これらのなかでは、トナーへの混入を防止する観点から、樹脂を溶解しない有機溶媒である、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系有機溶媒が使用できる。本発明では、実質的に有機溶剤を用いることなく、水のみを用いて樹脂を微粒化させることが好ましい。
[ポリエステル樹脂]
本発明における樹脂粒子を構成するポリエステル樹脂は、酸基を有するポリエステル樹脂が好ましく用いられ、分子鎖末端に酸基を有するポリエステル樹脂がより好ましい。酸基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、スルフィン酸基等が挙げられ、樹脂の乳化性やそれを用いたトナーの耐環境特性などの観点からカルボキシル基が好ましい。
本発明におけるポリエステル樹脂の分子鎖末端の酸基の量は、乳化粒子の安定性並びにトナーの粒度分布及び粒径を決定する重要な因子の一つである。乳化粒子を安定にし、かつ小粒径のトナーをシャープな粒度分布で得るため、ポリエステル樹脂の酸価は、5〜40mgKOH/gが好ましく、10〜40mgKOH/gがより好ましく、10〜35mgKOH/gが更に好ましく、15〜30mgKOH/gがより更に好ましい。
酸基を有するポリエステル樹脂の含有量は、樹脂の乳化性及び樹脂の加水分解を抑制した樹脂粒子分散液を得る観点、並びに帯電性に優れるトナーを得る観点から、樹脂粒子を構成する樹脂100重量部に対して、好ましくは80重量部以上、より好ましくは90重量部、さらに好ましくは95重量部、さらにより好ましくは実質100重量部である。
酸基を有するポリエステル樹脂の原料モノマーは、特に限定されず、任意のアルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の任意のカルボン酸成分とが用いられる。
カルボン酸の好ましい具体例としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸等の2価のカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
このカルボン酸成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、アルコール成分の好ましい具体例としては、ポリオキシプロピレン−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物、水素添加ビスフェノールA、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。前記アルコールは、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリエステルは、例えば、前記アルコール成分と前記カルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、必要に応じエステル化触媒を用いて、180〜250℃程度の温度で重縮合することにより製造することができる。
エステル化触媒としては、酸化ジブチル錫、ジオクチル酸錫等の錫化合物やチタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート等のチタン化合物等のエステル化触媒を使用することができる。エステル化触媒の使用量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量100重量部に対して、0.01〜1重量部が好ましく、0.1〜0.6重量部がより好ましい。
トナーの低温定着性、耐オフセット性及び保存安定性の観点から、ポリエステルの軟化点は70〜165℃が好ましく、90〜165℃であることがより好ましく、ガラス転移温度は50〜85℃が好ましく、55〜85℃であることがより好ましい。軟化点、ガラス転移温度や酸価はアルコールとカルボン酸の仕込み比率、重縮合の温度、反応時間を調節することにより所望のものを得ることができる。
トナーの耐久性の観点から、ポリエステルの数平均分子量は1,000〜50,000が好ましく、1,000〜10,000がより好ましく、2,000〜8,000が更に好ましい。
なお、本発明において、ポリエステルには、酸基を有するものであれば未変性のポリエステルのみならず、実質的にその特性を損なわない程度に変性されたポリエステルも含まれる。変性されたポリエステルとしては、例えば、特開平11−133668号公報、特開平10−239903号公報、特開平8−20636号公報等に記載の方法によりフェノール、ウレタン、エポキシ等によりグラフト化やブロック化したポリエステルや、ポリエステルユニットを含む2種以上の樹脂ユニットを有する複合樹脂が挙げられる。
本発明における樹脂粒子分散液中の樹脂粒子が、酸基を有するポリエステル樹脂を含む複数の樹脂を含有する場合には、前記樹脂粒子を構成する樹脂の軟化点、ガラス転移温度、及び酸価は、各樹脂の混合物としての軟化点、ガラス転移温度、酸価を意味し、各々の値は前記ポリエステルの値と同様の値であることが好ましい。
さらに、ポリエステルを含有する場合、樹脂粒子を構成する樹脂は、トナーの低温定着性及び耐オフセット性及び耐久性の観点から、軟化点が異なる2種類のポリエステルを含有することができ、一方のポリエステル(I)の軟化点は70℃以上115℃未満が好ましく、他方のポリエステル(II)の軟化点は115℃以上165℃以下が好ましい。ポリエステル(I)とポリエステル(II)との重量比(I/II)は、10/90〜90/10が好ましく、50/50〜90/10がより好ましい。
[界面活性剤]
本発明に用いることができる界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル系、スルホン酸塩系、せっけん系等のアニオン性界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン性界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤などが挙げられる。これらの中でも、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤等のイオン性界面活性剤が好ましい。非イオン性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤又はカチオン性界面活性剤と併用されるのが好ましい。前記界面活性剤は、1種を単独で用いてもよいが、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記アニオン性界面活性剤の具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。これらの中でもドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい。
また、前記カチオン性界面活性剤の具体例としては、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類あるいはポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリエチレングルコールモノラウレート、ポリチレングリコ−ルモノステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、オキシエチレン/オキシプロピレンブロックコポリマー等が挙げられる。
本発明のトナーの製造に際して、樹脂の分散安定性の向上などの観点から、樹脂100重量部に対して、好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下、より好ましくは0.1〜3重量部、さらに好ましくは0.5〜2重量部の界面活性剤を存在させることが好ましい。
[電子写真用トナーの製造方法]
本発明の電子写真用トナーの製造方法は、下記の工程(1)及び(2)を含む。
工程(1):リン原子を含有する無機酸の塩の存在下、水系媒体中で、ポリエステル樹脂を乳化して、樹脂粒子分散液を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた樹脂粒子分散液中の樹脂粒子を凝集及び合一する工程
(工程(1))
工程(1)は、リン原子を含有する無機酸の塩の存在下、水系媒体中で、ポリエステル樹脂を乳化して、樹脂粒子分散液を得る工程である。
工程(1)において、リン原子を含有する無機酸の塩が、塩基性化合物とpKaが6〜12であるリン原子を含有する無機酸とから得られるものであり、pHが7〜11の塩基性水性媒体の形態で用いられることが好ましい。また、工程(1)では、ポリエステル樹脂、界面活性剤、及びpH7〜11の塩基性水性媒体を混合した後、該混合物に水を添加することによって乳化して樹脂粒子分散液を得ることが好ましい。
(工程(1−1):中和工程)
上述のとおり、本発明では、酸基を有するポリエステル樹脂が好ましく用いられる。工程(1)により、当該ポリエステル樹脂の酸基が、pH7〜11の塩基性水性媒体により中和されることが好ましい。この工程は、前記の酸基を有するポリエステル樹脂のガラス転移温度以上かつ軟化点以下の温度で行われることが好ましい。
本発明における塩基性水性媒体は、そのpH値での緩衝溶液として作用するため、pH値が7〜11という従来では微細な乳化粒子を得るには不十分なpH範囲の水性媒体であっても十分な乳化が可能となる。つまり、従来の塩基性化合物では酸基を有する樹脂の中和が進むにつれ、pH値が中性に近づくため中和が進行しづらくなってしまうが、本発明における塩基性水性媒体によれば、酸基を有する樹脂の中和が進行しても、緩衝溶液の緩衝作用によりpHの変化が抑えられるため、中和が進行しにくくなることを最小限に抑えて、樹脂の中和が進むと考えられる。また、本発明における塩基性水性媒体は、pH値が7〜11であり、強塩基性でない緩衝溶液であるため、樹脂の加水分解も抑制される。
本発明のトナーの製造においては、本発明における塩基性水性媒体の添加量は、酸基を有する樹脂の酸基のモル数に対する、本発明における塩基性水性媒体中の塩基性化合物のモル数×価数(本発明における混合液中の塩基性化合物のモル数×価数/酸基を有する樹脂の酸基のモル数)の割合で、0.5〜1.5となるような量であることが好ましく、より好ましくは0.6〜1.3となるような量である。この範囲より低い場合は、中和が不十分で微細な乳化粒子(樹脂粒子)が得られない場合があり、また、この範囲を超える場合は樹脂の加水分解が発生することがある。前記酸基を有する樹脂の酸基のモル数は、該樹脂の酸価より算出することができる。
本発明においては、中和を、好ましくは前記範囲の温度、すなわち、酸基を有する樹脂のガラス転移温度以上かつ軟化点以下の温度で行うことにより、中和が十分に行われ、その結果、乳化処理で大きな乳化粒子の生成が抑制され、また、加熱に特別な装置を必要としない。この点で、中和温度は、(前記酸基を有する樹脂を含む樹脂のガラス転移温度+10℃)以上の温度であることがより好ましく、また(前記樹脂の軟化点−5℃)以下の温度であることがさらに好ましい。
前記中和の度合いは、乳化粒子を作製するのに必要な親水性を樹脂に付与できる程度でよく、必ずしも100%中和する必要はない。例えば、極性基を多く有する親水性の高い樹脂を用いる場合は、中和度は低くてもよく、逆に親水性の低い樹脂を用いる場合は、中和度は高くするほうが好ましい。本発明においては、前記中和度は、50%以上であることが好ましく、60〜100%であることがより好ましく、70〜100%であることが更に好ましい。中和度は、一般に中和前後の酸基のモル数の比(中和後の酸基のモル数/中和前の酸基のモル数)で表わすことができる。
具体的には、酸基を有する樹脂のガラス転移温度以上かつ軟化点以下の温度、例えばガラス転移温度が60〜65℃程度で軟化点が110〜120℃程度のカルボキシル基をもつポリエステルを用いた場合には、90〜100℃程度の温度に昇温し、所定の中和度に達するまで、その温度で適当な時間保持することにより中和を行うことができる。
本工程においては、ポリエステル樹脂、界面活性剤、pH7〜11のリン原子を含有する無機酸の塩の水溶液(塩基性水性媒体)以外に、着色剤も混合することが好ましい。
着色剤としては、特に制限はなく公知の着色剤がいずれも使用できる。具体的には、カーボンブラック、無機系複合酸化物、クロムイエロー、ベンジジンイエロー、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、レーキレッドC、ベンガル、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の種々の顔料やアクリジン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系等の各種染料を1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
着色剤の含有量は、トナーの着色性及び帯電性の観点から、樹脂100重量部に対して、20重量部以下が好ましく、0.01〜10重量部がより好ましい。
(工程(1−2):乳化工程)
この工程においては、前記の混合で得られた混合物に水性液を添加して、水性媒体中で該樹脂を乳化して樹脂粒子分散液を得ることが好ましく、前記の酸基を有するポリエステル樹脂を含む樹脂のガラス転移温度以上かつ軟化点以下の温度で行われることが好ましい。
この乳化においては、微細な樹脂粒子分散液を調製する観点から、前記中和された樹脂を、好ましくは、前記樹脂のガラス転移温度以上かつ軟化点以下の温度に保持し、撹拌しながら、これに水性液を添加し、乳化を行う。
また、乳化を前記範囲の温度で行うことにより、乳化がスムーズに行われ、又加熱に特別の装置を必要としない。このことから、乳化を行う際の温度は、(前記樹脂のガラス転移温度+10℃)以上の温度であることがより好ましく、また、(前記樹脂の軟化点−5℃)以下の温度であることがさらに好ましい。
乳化に用いられる水性液としては、前記水系媒体と同様のものを挙げることができる。該水性液の添加速度は、乳化を効果的に実施し得る点から、樹脂100g当たり、好ましくは0.5〜50g/分、より好ましくは0.5〜30g/分、さらに好ましくは1〜20g/分である。この添加速度は、一般にO/W型の乳化液を実質的に形成するまで維持されていればよく、O/W型の乳化液を形成した後の水性液の添加速度に特に制限はない。
水系媒体の量は、後の凝集処理で均一な凝集粒子を得る観点から、樹脂100重量部に対して100〜2,000重量部が好ましく、150〜1,500重量部がより好ましい。
このようにして得られた樹脂粒子分散液の固形分濃度は、樹脂粒子分散液の安定性及び後で実施される凝集工程での樹脂粒子分散液中の樹脂粒子の凝集性の観点から、7〜50重量%が好ましく、8〜45重量%がより好ましく、10〜40重量%がさらに好ましい。なお、固形分には樹脂、顔料、非イオン性界面活性剤などの不揮発性成分が含まれる。また、本発明の樹脂粒子分散液のpH値は、分散液の安定性の観点から、5〜8であり、好ましくは、5.5〜7.5であり、さらに好ましくは6〜7である。
また、樹脂粒子の体積中位粒径(D50)は、凝集工程での均一な凝集を行うために、好ましくは0.02〜2μm、より好ましくは0.05〜1μm、さらに好ましくは0.08〜0.6μmである。その粒度分布は、同様の観点から、CV値[(粒度分布の標準偏差/体積平均粒径)×100]で50%以下が好ましく、40%以下がより好ましく、30%以下が更に好ましい。ここで「体積中位粒径(D50)」とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味し、「体積平均粒径」とは測定された体積粒径の総和を測定された粒子の総体積で除した値を意味する。
前記のようにして得られた樹脂粒子分散液は、前記酸基を有するポリエステル樹脂と、塩基性化合物及び酸由来のアニオンを含むpHが7〜11である前記塩基性水性媒体とを混合し、該酸基を有する樹脂を前述の通り中和して得られる、電子写真トナー用樹脂粒子分散液であることが好ましい。
樹脂粒子分散液中の樹脂粒子は、トナーの帯電性、および帯電量の環境依存性を抑制する観点から、分子量分布における分子量1000以下の樹脂成分の割合が、好ましくは0.1〜8%、より好ましくは0.1〜7.5%、より好ましくは0.1〜7%、さらに好ましくは0.1〜7%である。ここで、分子量1000以下の成分とは、もとの原料樹脂に含まれていた当該成分と、加水分解により発生した当該成分との合計である。
本発明においては、原料樹脂の分子量分布における分子量1000以下の成分の割合をMa[%]、樹脂粒子分散液中の樹脂粒子の分子量分布における分子量1000以下の分子量成分の割合をMb[%]としたとき、Mb/Maが1≦Mb/Ma≦1.3であることが好ましい。Mb/Maは加水分解により分子量1000以下の成分が増加した割合を示し、1に近づくほど加水分解の発生がなく、低分子量成分が増加していないことを示す。Mb/Maが1.3を超える場合は加水分解が発生し、トナーの帯電性に悪影響を及ぼすことがある。前記観点から、Mb/Maはより好ましくは1≦Mb/Ma≦1.1であり、更に好ましくは1≦Mb/Ma≦1.07である。
(工程(2))
工程(2)は、工程(1)で得られた樹脂粒子分散液中の樹脂粒子を凝集及び合一する工程である。
すなわち、本発明の電子写真トナーは、前記樹脂粒子分散液中の樹脂粒子を凝集(以下、「凝集工程」という)及び合一(以下、「合一工程」という)して、樹脂粒子を融着させて得られるものである。
(工程(2−1):凝集工程)
凝集工程においては、分散液の分散安定性と樹脂粒子の凝集性とを両立させる観点から、系内のpH値は2〜10が好ましく、2〜9がより好ましく、3〜8がさらに好ましい。
同様の観点から、凝集工程における系内の温度は、酸基を有する樹脂を含む樹脂のガラス転移温度以下が好ましく、(該樹脂のガラス転移温度−5℃)以下がより好ましく、(該樹脂のガラス転移温度−10℃)以下がさらに好ましい。
この凝集工程には、必要に応じて、前述の着色剤、帯電制御剤、離型剤等公知の添加剤を含有させることができるが、トナーの低温定着性、耐オフセットの観点から、凝集工程において、離型剤を含有させることが好ましく、離型剤粒子を含む離型剤分散液を凝集時に添加することが好ましい。
離型剤としては、例えば固形のパラフィンワックス、ライスワックス、脂肪酸アミド系ワックス、脂肪酸系ワックス、脂肪酸金属塩系ワックス、脂肪酸エステル系ワックス、シリコーンワニス、高級アルコール、カルナウバワックスなどを挙げることができる。また、低分子量ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンなども用いることができる。前記離型剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これら離型剤の融点は、トナーの低温定着性の観点から、60〜90℃であることが好ましく、65〜90℃がより好ましい。本発明においては、融点が60〜90℃のワックスが好ましく、具体的には、トナーの低温定着性の観点からは、融点が60〜90℃のパラフィンワックスがより好ましく、酸基を有する樹脂、特にポリエステルとの相溶性の観点からは融点が60〜90℃のエステル系ワックスが好ましく、カルナウバワックスがさらに好ましい。
離型剤の含有量は、樹脂への分散性及びトナーの低温定着性の観点から、樹脂100重量部に対して、好ましくは0.5〜20重量部、より好ましくは1〜18重量部、さらに好ましくは1.5〜15重量部である。
トナーの低温定着性、耐オフセット性及び耐久性の観点から、離型剤分散液中の離型剤粒子の体積中位粒径(D50)は1μm以下であることが好ましく、0.05〜1μmがより好ましく、0.1〜0.85μmが更に好ましい。離型剤分散液中における離型剤粒子は、トナーの定着性、耐久性及び凝集性の観点から、その粒度分布が狭いものであることが好ましく、具体的には、CV値(粒度分布の標準偏差/体積中位粒径(D50)×100)で50以下であることが好ましく、より好ましくは45以下、更に好ましくは40以下である。
また本発明においては、トナーの保存安定性の観点から、オキサゾリン基を有する重合体を60〜100℃の温度で混合し、樹脂粒子を架橋させた架橋樹脂粒子とすることが好ましい。この様に架橋樹脂粒子を凝集させることで、樹脂粒子の軟化点が高まりトナーの保存安定性が高まると共に、離型剤を併用する場合においても離型剤の凝集粒子からの遊離を抑制するという効果も奏する。
オキサゾリン基を有する重合体は、オキサゾリン基を分子中に2個以上有する重合体が使用可能である。この重合体は、樹脂粒子を構成するカルボキシル基などの酸基を有する樹脂と架橋反応を生じるものであるが、オキサゾリン基を有する重合体は、例えば、オキサゾリン基を有する重合性単量体から得ることができ、必要に応じて、オキサゾリン基を有する重合性単量体と、これと共重合可能な重合性単量体との共重合によって得ることもできる。
オキサゾリン基を有する重合性単量体としては、特に制限はないが、例えば、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン等が挙げられる。これらは1種で用いてもよいが、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが、工業的に入手しやすいため好ましい。
凝集工程においては、所望の大きさに樹脂粒子を凝集させるために凝集剤を添加することが好ましい。
凝集剤としては、4級塩のカチオン性界面活性剤、ポリエチレンイミン等の有機系凝集剤、無機金属塩、アンモニウム塩、2価以上の金属錯体等の無機系凝集剤が用いられる。
無機金属塩としては、例えば、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等の金属塩、及びポリ塩化アルミニウム等の無機金属塩重合体などが挙げられる。本発明においては、凝集剤として、粒度分布がシャープなトナーを得る観点から、1価の塩を用いることが好ましい。ここで1価の塩とは、該塩を構成する金属イオン又は陽イオンの価数が1であることを意味する。1価の塩としては、4級塩のカチオン性界面活性剤等の有機系凝集剤、無機金属塩、アンモニウム塩等の無機系凝集剤が用いられるが、本発明においては、粒度分布がシャープなトナーを得る観点から、分子量350以下の水溶性含窒素化合物が好ましく用いられる。
分子量350以下の水溶性含窒素化合物は、樹脂粒子を速やかに凝集させる観点から、酸性を示す化合物であることが好ましく、その10重量%水溶液の25℃でのpH値が4〜6であるものが好ましく、4.2〜6のものがより好ましい。また、高温高湿におけるトナーの帯電性等の観点から、その分子量が350以下のものが好ましく、300以下のものがより好ましい。このような水溶性含窒素化合物としては、例えば、ハロゲン化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、サリチル酸アンモニウム等のアンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウムハライド等の4級アンモニウム塩等が挙げられるが、生産性の点から、硫酸アンモニウム(10重量%水溶液の25℃でのpH値、以下「pH値」という:5.4)、塩化アンモニウム(pH値:4.6)、臭化テトラエチルアンモニウム(pH値:5.6)、臭化テトラブチルアンモニウム(pH値:5.8)が好ましく挙げられる。
凝集剤の使用量は、使用する凝集剤の電荷の価数により異なるが、1価の凝集剤を用いた場合、凝集性の観点から、結着樹脂100重量部に対して、2〜50重量部が好ましく、3.5〜40重量部がより好ましく、3.5〜30重量部がさらに好ましい。
凝集剤は、水性媒体に溶解させて添加することが好ましく、凝集剤の添加時及び添加終了後には十分な撹拌をすることが好ましい。
凝集剤の添加は、均一な凝集を行うために、系内のpHを調整した後で、かつ樹脂粒子を構成する樹脂のガラス転移温度以下の温度、好ましくは(ガラス転移温度−10℃)以下の温度で行うのが望ましい。凝集剤は、一時に添加しても良いし、断続的あるいは連続的に添加してもよい。さらに、凝集剤の添加時及び添加終了後には十分な撹拌をすることが好ましい。
本発明においては、樹脂粒子を凝集させた後に、さらなる不必要な凝集を防止する観点から、界面活性剤を添加することが好ましく、アルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、及び直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を添加することがさらに好ましい。その中でも、粒径制御の観点から、アルキルエーテル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい。前記界面活性剤は1種で用いてもよいが、2種以上組み合わせて使用することもできる。
前記界面活性剤の添加量は、凝集停止性およびトナーへの残留性の観点から、凝集粒子を構成する樹脂100重量部に対して、好ましくは0.1〜15重量部、より好ましくは0.1〜10重量部、さらに好ましくは0.1〜8重量部である。
本発明においては、トナーの高画質化の観点から、凝集粒子の体積中位粒径(D50)は1〜10μmであることが好ましく、2〜10μmがより好ましく、2〜9μmが更に好ましい。
本発明においては、離型剤等の流出を防止する、あるいはカラートナーにおいて、各色間の帯電量を同レベルにする等の観点から、凝集時に、本発明における樹脂粒子分散液の樹脂粒子(以下、「本発明における樹脂粒子」ということがある)に、他の樹脂微粒子を一時に又は複数回分割して添加することができる。また逆に本発明における樹脂粒子を他の樹脂微粒子に対して一時に又は複数回に分割して添加して凝集させることもできる(添加する樹脂微粒子をシェル材、添加される樹脂粒子をコア材ともいう)。
本発明における樹脂粒子に添加される樹脂微粒子は、特に制限はなく、例えば本発明における樹脂粒子と同様にして調製することができる。
前記樹脂微粒子は、樹脂以外に、必要に応じて本発明における樹脂粒子に用いたものと同様の前記着色剤、離型剤、荷電制御剤、さらには界面活性剤、定着性向上剤などの添加剤を適宜含有することができる。
本発明においては、樹脂微粒子は、本発明における樹脂粒子と同じものであってもよく、異なるものであってもよいが、本発明の効果の観点からは、いずれも本発明における樹脂粒子であることが好ましい。また、トナーの低温定着性と保存安定性の両立の観点からは、好ましくは、本発明における樹脂粒子とは異なる樹脂微粒子を後から一時に又は複数回に分割して添加を行う。
この工程においては、前記樹脂微粒子を、本発明の樹脂粒子分散液に前述のように凝集剤を添加して得られた凝集粒子と混合させてもよい。
本発明においては、前記樹脂微粒子の添加時期は、特に制限はないが、生産性の観点から凝集剤の添加終了後、合一工程までの間であることが好ましい。
この工程においては、本発明の樹脂粒子分散液を、前記樹脂微粒子に凝集剤を添加して得られた凝集粒子と混合させてもよい。
本発明における樹脂粒子と樹脂微粒子の配合比(本発明における樹脂粒子/樹脂微粒子)は、トナーの低温定着性と保存安定性を両立の観点から、重量比で0.1〜2.0であることが好ましく、より好ましくは0.2〜1.5であり、更に好ましくは0.3〜1.0である。
得られた凝集粒子は、凝集粒子を合一させる工程(合一工程)に供される。
(工程(2−2):合一工程)
この工程は、前記凝集工程で得られた凝集粒子を合一させる工程である。
本発明においては、前記凝集工程で得られた凝集粒子を加熱して合一させる。合一工程においては、系内の温度は凝集工程の系内の温度と同じかそれ以上であることが好ましいが,目的とするトナーの粒径、粒度分布、形状制御、及び粒子の融着性の観点から、酸基を有する樹脂を含む樹脂のガラス転移温度以上が好ましく、(該樹脂の軟化点+20℃)以下がより好ましく、(該樹脂のガラス転移温度+5℃)以上、(該樹脂の軟化点+15℃)以下がより好ましく、(該樹脂のガラス転移温度+10℃)以上、(該樹脂の軟化点+10℃)以下が更に好ましい。また、撹拌速度は凝集粒子が沈降しない速度であることが好ましい。
合一工程は、例えば昇温を連続的に行うことにより、あるいは凝集かつ合一が可能な温度まで昇温後、その温度で撹拌を続けることにより、凝集工程と同時に行うこともできる。
高画質化の観点から、合一粒子の体積中位粒径(D50)は1〜10μmであることが好ましく、2〜10μmがより好ましく、3〜9μmが更に好ましい。
(後処理工程)
得られた合一粒子は、必要に応じ、適宣、ろ過などの固液分離工程、洗浄工程、乾燥工程等の後処理工程に供されることにより、トナー粒子を得ることができる。
洗浄工程では、トナーとして十分な帯電特性及び信頼性を確保する目的から、トナー粒子表面の金属イオンを除去するため酸を用いることが好ましく、洗浄は複数回行うことが好ましい。
また、乾燥工程では、振動型流動乾燥法、スプレードライ法、冷凍乾燥法、フラッシュジェット法等、任意の方法を採用することができる。トナーの乾燥後の水分含量は、トナーの帯電性の観点から、好ましくは1.5重量%以下、より好ましくは1.0重量%以下、更に好ましくは0.5重量%以下に調整することが好ましい。
(外添剤)
本発明のトナーは、前記トナー粒子をトナーとして、あるいは、流動化剤等の助剤(外添剤)をトナー粒子表面に添加処理したものをトナーとして使用することができる。外添剤としては、表面を疎水化処理したシリカ微粒子、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子、酸化セリウム微粒子、カーボンブラック等の無機微粒子やポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、シリコーン樹脂等のポリマー微粒子等、公知の微粒子が使用できる。
外添剤の配合量は、トナー粒子100重量部に対して、1〜5重量部が好ましく、1.5〜3.5重量部がより好ましい。ただし、外添剤として疎水性シリカを用いる場合は、トナー粒子100重量部に対して、疎水性シリカを1〜3重量部用いることが好ましい。
本発明により得られる電子写真用トナーは、一成分系現像剤として、又はキャリアと混合して二成分系現像剤として使用することができる。
以下の実施例等においては、各性状値は次の方法により測定、評価した。
[樹脂の酸価]
JIS K0070に従って測定した。ただし、測定溶媒をアセトンとトルエンとの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))とした。
[樹脂の軟化点及びガラス転移温度]
(1)軟化点
フローテスター((株)島津製作所製、商品名:CFT−500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出した。温度に対し、フローテスターのブランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とした。
(2)ガラス転移温度
示差走査熱量計(PerkinElmer社製、商品名:Pyris 6 DSC)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で−10℃まで冷却した試料を昇温速度10℃/分で測定した。軟化点より20℃以上低い温度でピークが観測される場合にはそのピークの温度を、また軟化点より20℃以上低い温度でピークが観測されずに段差が観測されるときは該段差部分の曲線の最大傾斜を示す接線と該段差の高温側のベースラインの延長線との交点の温度を、ガラス転移温度とした。なお、ガラス転移温度は、樹脂の非晶質部分に特有の物性であり、一般には非晶質ポリエステルで観測されるが、結晶性ポリエステルでも非晶質部分が存在する場合には観測されることがある。
[樹脂及び樹脂粒子の数平均分子量、及び分子量1000以下の樹脂成分の割合]
以下の方法により、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより分子量分布を測定し、数平均分子量を算出した。
(1)試料溶液の調製
濃度が0.5g/100mlになるように、樹脂をクロロホルムに溶解させた。次いで、この溶液をポアサイズ2μmのフッ素樹脂フィルター(住友電気工業(株)製、商品名:FP−200)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とした。
(2)分子量分布測定
下記装置を用いて、クロロホルムを毎分1mlの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させた。そこに試料溶液100μlを注入して測定を行った。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出した。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレン(東ソー(株)製の単分散ポリスチレン;2.63×103、2.06×104、1.02×105(重量平均分子量)、ジーエルサイエンス(株)製の単分散ポリスチレン;2.10×103、7.00×103、5.04×104(重量平均分子量))を標準試料として作成したものを用いた。
測定装置:CO−8010(商品名、東ソー(株)製)
分析カラム:GMHXL+G3000HXL(いずれも商品名、東ソー(株)製)
なお、樹脂分散液の樹脂粒子について前記数平均分子量を測定する場合は、樹脂分散液から凍結乾燥により溶媒を除去し、得られた固形物について前記の測定を行った。
また、分子量1000以下の成分の割合(%)は、RI(屈折率)検出器により得られたチャート面積における該当領域の面積の、全チャート面積に対する割合(該当領域の面積/全チャート面積)として算出した。
[樹脂(微)粒子及び離型剤粒子の粒径及び粒度分布]
(1)測定装置:レーザー散乱型粒径測定機((株)堀場製作所製、商品名:LA−920)
(2)測定条件:測定用セルに蒸留水を加え、吸光度を適正範囲になる温度で体積中位粒径(D50)を測定した。粒度分布は、CV値(粒度分布の標準偏差/体積平均粒径×100)で示した。
[樹脂粒子分散液の固形分濃度]
赤外線水分計((株)ケツト科学研究所製、商品名:FD−230)を用いて、樹脂粒子分散液5gを乾燥温度150℃,測定モード96(監視時間2.5分/変動幅0.05%)にて水分%を測定した。固形分濃度は下記の式に従って算出した。
固形分濃度(重量%)=100−M
M:水分(%)=[(W−W0)/W]×100
W:測定前の試料重量(初期試料重量)
W0:測定後の試料重量(絶対乾燥重量)
〔凝集粒子、樹脂微粒子付着凝集粒子、合一粒子の体積中位粒径〕
・測定機:コールターマルチサイザーIII(商品名、ベックマンコールター社製)
・アパチャー径:50μm
・解析ソフト:マルチサイザーIIIバージョン3.51(商品名、ベックマンコールター社製)
・電解液:アイソトンII(商品名、ベックマンコールター社製)
・測定条件:凝集粒子分散液、樹脂微粒子付着凝集粒子分散液又は合一粒子分散液を前記電解液100mLに加えることにより、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度に調整した後、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求めた。
[トナー(粒子)の体積中位粒径]
測定機、アパチャー径、解析ソフト、電解液は、凝集粒子等の体積中位粒径の測定と同様のものを用いた。
・分散液:ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王(株)製、商品名:エマルゲン109P、HLB:13.6)を前記電解液に溶解させ、濃度5重量%の分散液を得た。
・分散条件:前記分散液5mLに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mLを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を作製した。
・測定条件:前記試料分散液を前記電解液100mLに加えることにより、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度に調整した後、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求めた。
[トナーの帯電性評価]
NN環境(25℃、50%RH)下にてトナー2.1gとシリコーンフェライトキャリア(関東電化工業(株)製、平均粒子径:40μm)27.9gとを50ccの円筒形ポリプロピレン製ボトル((株)ニッコー製)に入れ、縦横に10回ずつ振りプレ撹拌を行った。その後、ターブラーミキサーを用いて混合時間が1時間における帯電量を、q/mメーター(EPPING社製)を用いて測定し、NN環境下での帯電量(NN帯電量)を得た。帯電量の絶対値が大きいものが帯電性が良好である。
測定機器:EPPING社製 q/m−meter
設定:メッシュサイズ:635メッシュ(目開き:24μm、ステンレス製)
ソフトブロー、ブロー圧(600V)
吸引時間:90秒
帯電量(μC/g)=90秒後の総電気量(μC)/吸引されたトナー量(g)
測定終了後の前記現像剤をHH環境(30℃、85%RH)下に入れて、12時間保持する。その後、HH環境から取り出した現像剤を1分間撹拌した後に測定し、HH環境下での帯電量1分値とし、更にターブラーミキサーで9分撹拌した後に測定を行い、HH環境下での帯電量10分値とした。帯電量10分値をHH環境下での帯電量(NN帯電量)とした。帯電量の絶対値が大きいほど帯電性が良好であることを示す。
[トナーのHH帯電量保持率]
前記で測定したHH環境下での帯電量を用いて、帯電量の保持率を下記式にしたがって算出し,その値が100%に近いものを良好とした。
帯電量保持率=(HH帯電量10分値/HH帯電量1分値)×100
[ポリエステルの製造]
製造例1
(ポリエステルAの製造)
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン8,320g、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン80g、テレフタル酸1,592g及びジブチル錫オキサイド(エステル化触媒)32gを窒素雰囲気下、常圧(101.3kPa)下230℃で5時間反応させ、更に減圧(8.3kPa)下で反応させた。210℃に冷却し、フマル酸1,672g、ハイドロキノン8gを加え、5時間反応させた後に、更に減圧下で反応させて、ポリエステルAを得た。ポリエステルAの軟化点は110℃、ガラス転移温度は64℃、酸価は24.4mgKOH/g、数平均分子量は3.4×103であった。
製造例2
(ポリエステルBの製造)
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン4,176g、ポリオキシエチレン(2.0)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3,881g、テレフタル酸2,253g、ドデセニルコハク酸無水物322g、トリメリット酸無水物945g及びジブチル錫オキサイド15gを窒素導入管、脱水管、撹拌器及び熱電対を装備した四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、220℃で撹拌し、ASTM D36−86に従って測定した軟化点が120℃に達するまで反応させて、ポリエステルBを得た。ポリエステルBの軟化点は121℃、ガラス転移温度は65℃、酸価は21.0mgKOH/g、数平均分子量は3.0×103であった。
製造例3
(ポリエステルCの製造)
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6,160g、フマル酸2,125g及びジブチル錫オキサイド5gを窒素導入管、脱水管、撹拌器及び熱電対を装備した四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で撹拌し、ASTM D36−86に準拠して測定した軟化点が100℃に達するまで反応させて、ポリエステルCを得た。ポリエステルCの軟化点は101℃、ガラス転移温度は57℃、酸価は22.4mgKOH/g、数平均分子量は3.8×103であった。
[リン原子を含有する無機酸の塩の水溶液の製造]
製造例4
(塩基性水性媒体(水酸化カリウム/リン酸(リン酸カリウム)水溶液)の調製)
水酸化カリウム50gと脱イオン水450gを1Lビーカーに入れてマグネチックスターラーにて30分間撹拌し、10重量%水酸化カリウム水溶液を調製した。次に25℃において、この水酸化カリウム水溶液をマグネチックスターラーにて撹拌の下、pHメーターの電極を溶液に浸しつつ、3分撹拌後にpHが8.0となるまでリン酸および脱イオン水を添加することで、塩基性水性媒体である水酸化カリウムを5重量%含有したpH8の水酸化カリウム/リン酸水溶液を調製した。
同様にして、pH6.0、pH10.0、pH11.0、pH12.0の各々の水酸化カリウムを5重量%含有した水酸化カリウム/リン酸水溶液を調整した。
製造例5
(塩基性水性媒体(水酸化ナトリウム/リン酸(リン酸ナトリウム)水溶液)の調製)
水酸化カリウムを水酸化ナトリウムに変更したこと以外は製造例4と同様にして、塩基性水性媒体である水酸化ナトリウムを5重量%含有したpH8.0の水酸化ナトリウム/リン酸水溶液を調製した。
製造例6
(塩基性水性媒体(水酸化カリウム/ピロリン酸(ピロリン酸カリウム)水溶液)の調製)
水酸化カリウム50gを脱イオン水200gに溶解し、20重量%水酸化カリウム水溶液を調製した。前記水酸化カリウム水溶液を1Lビーカーに入れ、マグネチックスターラーにて撹拌しながら、ピロリン酸を添加してpH8.2まで調整後、イオン交換水及びピロリン酸を添加しながら水酸化カリウムを10重量%含有したpH8.0の水酸化カリウム/ピロリン酸水溶液を得た。pHは、溶液を25℃に維持してpHメーターによる3分保持後の値である。
同様にして、水酸化カリウムを10重量%含有したpH10の水酸化カリウム/ピロリン酸を調製した。
製造例7
(塩を含有する水溶液(ピロリン酸ナトリウム/塩酸の緩衝液)の調製)
ピロリン酸ナトリウム10水和物49.3gに脱イオン水を加え溶解しながら、全量を357.1gにし、7重量%ピロリン酸ナトリウム水溶液を調製した。前記ピロリン酸ナトリウム水溶液を1Lビーカーに入れ、マグネチックスターラーにて撹拌しながら、1M塩酸を添加してpH8.3まで調整後、イオン交換水及び塩酸を添加しながら5重量%のピロリン酸ナトリウムを含有するpH8.2の水溶液を得た。pHは、溶液を25℃に維持してpHメーターによる3分保持後の値である。
製造例8
(塩を含有する水溶液(リン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウムの緩衝液)の調製)
リン酸水素二ナトリウム25gに脱イオン水を加え溶解しながら、全量を500gにし、5重量%リン酸水素二ナトリウム水溶液を調製した。前記リン酸水素二ナトリウム水溶液を1Lビーカーに入れ、マグネチックスターラーにて撹拌しながら、5重量%リン酸二水素ナトリウム水溶液を添加してpH8.0まで調整し、5重量%のリン酸イオンを含有するpH8.0の水溶液を得た。pHは、溶液を25℃に維持してpHメーターによる3分保持後の値である。
製造例9
(塩を含有する水溶液(アンモニア/塩化アンモニウムの緩衝液)の調製)
塩化アンモニウム25gに脱イオン水を加え溶解しながら、全量を250gにし、10重量%塩化アンモニウム水溶液を調製した。前記塩化アンモニウム水溶液を1Lビーカーに入れ、マグネチックスターラーにて撹拌しながら、25重量%アンモニア水を添加してpH8.1まで調整後、イオン交換水及びアンモニア水を添加しながら5重量%の塩化アンモニウムを含有するpH8.2の水溶液を得た。pHは、溶液を25℃に維持してpHメーターによる3分保持後の値である。
製造例10
(塩を含有する水溶液(グリシン/水酸化カリウムの緩衝液)の調製)
グリシン25gに脱イオン水を加え溶解しながら、全量を250gにし、10重量%グリシン水溶液を調製した。前記グリシン水溶液を1Lビーカーに入れ、マグネチックスターラーにて撹拌しながら、10重量%水酸化カリウム水溶液を添加してpH10.0まで調整後、イオン交換水を添加しながら5重量%のグリシンを含有するpH10.0の水溶液を得た。pHは、溶液を25℃に維持してpHメーターによる3分保持後の値である。
製造例11
(塩を含有する水溶液(コハク酸二ナトリウム/水酸化カリウムの緩衝液)の調製)
コハク酸二ナトリウム25gに脱イオン水を加え溶解しながら、全量を250gにし、10重量%コハク酸二ナトリウム水溶液を調製した。前記コハク酸二ナトリウム水溶液を1Lビーカーに入れ、マグネチックスターラーにて撹拌しながら、10重量%水酸化カリウム水溶液を添加してpH8.2まで調整後、イオン交換水及び10重量%水酸化カリウム水溶液を添加しながら5重量%のコハク酸二ナトリウムを含有するpH8.2の水溶液を得た。pHは、溶液を25℃に維持してpHメーターによる3分保持後の値である。
[離型剤分散液の製造]
製造例12
(離型剤分散液Aの製造)
1リットル容のビーカーで、脱イオン水480gにアルケニル(ヘキサデセニル基、オクタデセニル基の混合物)コハク酸ジカリウム水溶液(花王(株)製、商品名:ラテムルASK、有効濃度28重量%)4.29gを溶解させた後、カルナウバロウワックス((株)加藤洋行製、融点85℃、酸価5mgKOH/g)120gを分散させた。この分散液を90〜95℃に温度を保持しながら、超音波分散機(商品名:Ultrasonic Homogenizer 600W、(株)日本精機製作所製)を用いて、30分間分散処理を行った後に室温まで冷却した。離型剤乳化粒子の体積中位粒径(D50)は0.419nm、粒度分布の変動係数(CV値)は31%であった。ここにイオン交換水を加え、離型剤固形分20重量%に調整し、離型剤分散液Aを得た。
[樹脂粒子分散液の製造:工程(1)]
実施例1
(樹脂粒子分散液Aの製造)
2リットル容のステンレス釜で、ポリエステルA 390.0g、ポリエステルB 210.0g、銅フタロシアニン顔料(大日精化工業(株)製、商品名:ECB−301)30g、アニオン性界面活性剤(15重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液、花王(株)製、商品名:ネオペレックスG−15)40.0g、非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレン(26mol)オレイルエーテル、花王(株)製、商品名:エマルゲン430、HLB:16.2)6.0g、及びpH8.0の5重量%水酸化カリウム/リン酸水溶液219.5g(塩基性化合物のモル数×価数/ポリエステルの酸基のモル数=80/100)をカイ型の撹拌機で200r/minの撹拌下、95℃で分散させた。カイ型の撹拌機で200r/minの撹拌下で2時間保持した。続いて、カイ型の撹拌機で200r/minの撹拌下、脱イオン水1188.1gを6g/分で滴下した。また、系の温度は95℃に保持した。冷却後、200メッシュ(目開き:105μm)の金網を通して、微粒化したpH=6.1の樹脂粒子分散液Aを得た。得られた樹脂粒子分散液A中の樹脂粒子の体積中位粒径(D50)は208nm、CV値は25%、固形分濃度は31重量%であった。また、樹脂粒子分散液Aはリン酸を原料に含み、pH=6.1であることから、pKaが7.20である酸に由来するアニオンを含むものである。
実施例2
(樹脂粒子分散液Bの製造)
実施例1において、ポリエステルAをポリエステルCへ変更し、pH8.0の5重量%水酸化カリウム/リン酸水溶液の使用量を274.3g(塩基性化合物のモル数×価数/ポリエステルの酸基のモル数=100/100)へ変更し、滴下する脱イオン水を1240.2gとした以外は同様にして、pH=6.4の樹脂粒子分散液Bを得た。樹脂粒子分散液Bの体積中位粒径(D50)、CV値、固形分濃度を表1に示す。
実施例3
(樹脂粒子分散液Cの製造)
実施例1において、使用する5重量%水酸化カリウム/リン酸水溶液をpH10.0の5重量%水酸化カリウム/リン酸水溶液(塩基性化合物のモル数×価数/ポリエステルの酸基のモル数=80/100)へ変更した以外は同様にして、pH=6.3の樹脂粒子分散液Cを得た。樹脂粒子分散液Cの体積中位粒径(D50)、CV値、固形分濃度を表1に示す。また、樹脂粒子分散液Cはリン酸を原料に含み、pH=6.3であることから、pKaが7.20である酸に由来するアニオンを含むものである。
実施例4
(樹脂粒子分散液Dの製造)
実施例1において、使用する5重量%水酸化カリウム/リン酸水溶液をpH8.0の5重量%水酸化ナトリウム/リン酸水溶液(塩基性化合物のモル数×価数/ポリエステルの酸基のモル数=100/100)へ変更した以外は同様にして、pH=6.2の樹脂粒子分散液Dを得た。樹脂粒子分散液Dの体積中位粒径(D50)、CV値、固形分濃度を表1に示す。また、樹脂粒子分散液Dはリン酸を原料に含み、pH=6.2であることから、pKaが7.20である酸に由来するアニオンを含むものである。
実施例5
(樹脂粒子分散液Eの製造)
実施例1において、使用する5重量%水酸化カリウム/リン酸水溶液をpH11.0の5重量%水酸化カリウム/リン酸水溶液の164.6g(塩基性化合物のモル数×価数/ポリエステルの酸基のモル数=60/100)へ変更した以外は同様にして、pH=6.2の樹脂粒子分散液Eを得た。樹脂粒子分散液Eの体積中位粒径(D50)、CV値、固形分濃度を表1に示す。また、樹脂粒子分散液Eはリン酸を原料に含み、pH=6.2であることから、pKaが7.20である酸に由来するアニオンを含むものである。
実施例6
(樹脂粒子分散液Jの製造)
内容積5リットルの反応容器に、フラスコに、ポリエステル樹脂A 390g、ポリエステルB 210g、非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、花王(株)製、商品名:エマルゲン430)6g、アニオン性界面活性剤(15重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液、花王(株)製、商品名:ネオペレックスG−15)40g及び10重量%ピロリン酸/水酸化カリウム水溶液(pH8.0)111.4gと脱イオン水141.7gを入れ、撹拌しながら、95℃に昇温して溶融し、95℃で2時間混合して、樹脂混合物を得た。
次に、撹拌しながら、1124gの脱イオン水を6g/分の速度で滴下し、乳化物を得た。次に、得られた乳化物を25℃に冷却し、200メッシュの金網を通し、脱イオン水を加えて、固形分を23重量%に調整して、樹脂粒子分散液Jを得た。分散液J中の樹脂粒子Jの体積中位粒径(D50)、CV値、固形分濃度を表1に示す。
実施例7
(樹脂粒子分散液Kの製造)
実施例6において、10重量%ピロリン酸/水酸化カリウム水溶液(pH8.0)をpH10に変更した以外は同様にして、樹脂粒子分散液Kを得た。樹脂粒子分散液Kの体積中位粒径(D50)、CV値、固形分濃度を表1に示す。
実施例8及び9
(樹脂粒子分散液L及びMの製造)
実施例6において、10重量%ピロリン酸/水酸化カリウム水溶液111.4gと脱イオン水141.7gを、5重量%ピロリン酸ナトリウム/塩酸の水溶液(pH8.2)278.5gと脱イオン水1.4g又は5重量%リン酸緩衝液(pH8.0)278.5gと脱イオン水1.4gにそれぞれ変更し、1124gの脱イオン水を1100gに変更した以外は同様にして、樹脂粒子分散液L及びMを得た。樹脂粒子分散液L及びMの体積中位粒径(D50)、CV値、固形分濃度を表1に示す。
比較例1
(樹脂粒子分散液Fの製造)
実施例1において、使用する5重量%水酸化カリウム/リン酸水溶液をpH12.0の5重量%水酸化カリウム/リン酸水溶液の274.3g(塩基性化合物のモル数×価数/ポリエステルの酸基のモル数=100/100)へ変更し、滴下する脱イオン水を1240.2gとした以外は同様にして、pH=6.4の樹脂粒子分散液Fを得た。樹脂粒子分散液Fの体積中位粒径(D50)、CV値、固形分濃度を表1に示す。
比較例2
(樹脂粒子分散液Gの製造)
実施例1において、使用する5重量%水酸化カリウム/リン酸水溶液をpH6.0の5重量%水酸化カリウム/リン酸水溶液(塩基性化合物のモル数×価数/ポリエステルの酸基のモル数=80/100)へ変更した以外は同様にしたところ、乳化できなかった。
比較例3
(樹脂粒子分散液Hの製造)
実施例1において、使用する5重量%水酸化カリウム/リン酸水溶液をpH14.0の5重量%水酸化カリウム水溶液274.3g(塩基性化合物のモル数×価数/ポリエステルの酸基のモル数=100/100)へ変更し、滴下する脱イオン水を1240.2gとした以外は同様にして、pH=6.2の樹脂粒子分散液Hを得た。樹脂粒子分散液Hの体積中位粒径(D50)、CV値、固形分濃度を表1に示す。
比較例4
(樹脂粒子分散液Iの製造)
実施例1において、使用する5重量%水酸化カリウム/リン酸水溶液をpH12.0の5重量%アンモニア水溶液83.7g(塩基性化合物のモル数×価数/ポリエステルの酸基のモル数=100/100)へ変更し、かつ、同時に脱イオン水125gを添加した以外は同様にして、pH=7.3の樹脂粒子分散液Iを得た。樹脂粒子分散液Iの体積中位粒径(D50)、CV値、固形分濃度を表1に示す。
比較例5
(樹脂粒子分散液Nの製造)
実施例6において、10重量%ピロリン酸/水酸化カリウム水溶液111.4gと脱イオン水141.7gを5重量%アンモニア/塩化アンモニウム水溶液(pH8.2)265.6gと脱イオン水1.7gに変更し、1124gの脱イオン水を1112gに変更した以外は同様にして、樹脂粒子分散液Nを得た。樹脂粒子分散液Nの体積中位粒径(D50)、CV値、固形分濃度を表1に示す。
比較例6及び7
(樹脂粒子分散液O及びPの製造)
実施例6において、10重量%ピロリン酸/水酸化カリウム水溶液111.4gと脱イオン水141.7gを、5重量%グリシン/水酸化カリウム水溶液(pH10.0)278.5gと脱イオン水1.4g又は5重量%コハク酸二ナトリウム/水酸化カリウム水溶液(pH8.2)278.5gと脱イオン水1.4gにそれぞれ変更し、1124gの脱イオン水を1110gに変更した以外は同様にして、樹脂粒子分散液O及びPを得た。樹脂粒子分散液O及びPの体積中位粒径(D50)、CV値、固形分濃度を表1に示す。
得られた各樹脂粒子分散液について、樹脂粒子の数平均分子量、分子量1000以下の成分の割合(%)、及び乳化前後の該成分の増加率を表1に示す。
Figure 0005584612
Figure 0005584612
Figure 0005584612
[電子写真用トナーの製造:工程(2)]
実施例10
(シアントナーの製造)
樹脂粒子分散液A(コア材)250gと、脱イオン水65gと、離型剤分散液A 41gと、水溶性のオキサゾリン基を含有する重合体((株)日本触媒製、商品名:WS−700、オキサゾリン重合体中のオキサゾリン基含有量:4.55mmol/g、数平均分子量:20,000、25%水溶液)4.9gとを、脱水管、撹拌機及び熱電対を装備した2リットル容4つ口フラスコに入れ、室温下(25℃)で混合した。次に、カイ型の撹拌機で撹拌下、この混合物に硫酸アンモニウム15.7gを126gの脱イオン水に溶解させた水溶液を室温下で30分かけて滴下した。次いで、得られた混合溶液を55℃まで昇温し、55℃で保持し体積中位粒径が4.0μmの凝集粒子(コア)を形成した。
続いて、樹脂微粒子分散液として樹脂粒子分散液B(シェル材)25gと脱イオン水6.5gを混合した混合液を60分かけて滴下した。更に2回、樹脂粒子分散液B(シェル材)25gと脱イオン水6.5gを混合した混合液を60分かけて滴下した。次に、樹脂微粒子分散液として樹脂粒子分散液B 25gと脱イオン水6.5gを混合した混合液と、硫酸アンモニウム1.5gを20gの脱イオン水に溶解させた水溶液を同時に60分かけて滴下した。更に樹脂微粒子分散液として樹脂粒子分散液B 25gと脱イオン水6.5gを混合した混合液と、硫酸アンモニウム1.5gを20gの脱イオン水に溶解させた水溶液を同時に60分かけて滴下し、体積中位粒径が5.0μmの樹脂微粒子(シェル)付着凝集粒子分散液を得た。
得られた樹脂微粒子付着凝集粒子分散液に、ドデシルエーテル硫酸ナトリウム(花王(株)製、商品名:エマールE27C、固形分:28重量%)11.6gを脱イオン水460gで希釈した水溶液を添加した後、80℃まで2時間かけて昇温し2時間保持した後、体積中位粒径が5.0μmの合一粒子を得た。その後、室温(25℃)まで冷却した。この間に、樹脂微子付着凝集粒子が合一粒子へ変化した。
得られた合一粒子を、固液分離のためのろ過工程、乾燥工程、洗浄工程を経てトナー粒子を得た後、外添処理を行いトナーとした。外添処理として、このトナー粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(日本アエロジル(株)製、商品名:RY50、個数平均粒径;0.04μm)2.5部、疎水性シリカ(キャボット社製、商品名:キャボシールTS720、個数平均粒径;0.012μm)1.0部、及び有機微粒子(日本ペイント(株)製、商品名:ファインスフェアP2000、個数平均粒径;0.5μm)0.8部をヘンシェルミキサーで外添し、150メッシュの篩いを通過した粒子をシアントナーとした。
実施例11〜16、及び比較例8〜9
樹脂粒子分散液として表2に記載のものを使用した以外は、実施例10と同様にして、シアントナーを得た。
得られた各トナーについて、NN帯電量、HH帯電量、及びHH帯電量の保持率を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0005584612
表2から明らかなように、本発明の電子写真用トナーは、帯電量の絶対値が大きく帯電性に優れ、また、高温高湿環境下での帯電保持性能にも優れることがわかる。
本発明の電子写真用トナーは、帯電性に優れ、また高温高湿環境下での帯電保持性能に優れることから、電子写真法、静電記録法、静電印刷法などに使用される電子写真用トナーとして好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 下記の工程(1)及び(2)を含む電子写真用トナーの製造方法であって、
    工程(1)において、リン原子を含有する無機酸の塩が、塩基性化合物とpKaが6〜12であるリン原子を含有する無機酸とから得られるものであり、pHが7.0〜11.0の塩基性水性媒体の形態で用いられる、電子写真用トナーの製造方法
    工程(1):リン原子を含有する無機酸の塩の存在下、水系媒体中で、ポリエステル樹脂を乳化して、樹脂粒子分散液を得る工程
    工程(2):工程(1)で得られた樹脂粒子分散液中の樹脂粒子を凝集及び合一する工程
  2. 前記のリン原子を含有する無機酸がリン酸及び/又は縮合リン酸である、請求項1に記載の電子写真用トナーの製造方法。
  3. 前記縮合リン酸が、ピロリン酸、メタリン酸及びポリリン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項に記載の電子写真用トナーの製造方法。
  4. 工程(1)において、ポリエステル樹脂を乳化する際の温度がポリエステル樹脂のガラス転移点以上である、請求項1〜のいずれかに記載の電子写真用トナーの製造方法。
  5. 工程(1)が、ポリエステル樹脂、界面活性剤及び前記塩基性水性媒体を混合した後、該混合物に水を添加することによって乳化して、樹脂粒子分散液を得るものである、請求項のいずれかに記載の電子写真用トナーの製造方法。
  6. 工程(1)により得られる樹脂粒子分散液が、水系媒体と、1000以下の分子量を有する樹脂成分の割合が0.1〜8%である樹脂粒子と、pKaが6〜12であるリン酸及び/又はピロリン酸に由来するアニオンとを含有し、かつ、pHが5〜8である、請求項1〜のいずれかに記載の電子写真用トナーの製造方法。
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