JP5582433B2 - 機能性ペプチドを表すルールの抽出法、機能性ペプチドの設計法及び調製法、ポリペプチド又はポリペプチド含有組成物の評価法、並びに機能性ペプチド - Google Patents
機能性ペプチドを表すルールの抽出法、機能性ペプチドの設計法及び調製法、ポリペプチド又はポリペプチド含有組成物の評価法、並びに機能性ペプチド Download PDFInfo
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[1]以下のステップ(1)〜(7)を含む、機能性ペプチドを表すルールの抽出法、
(1)アミノ酸残基数が同一で且つ配列が互いに異なる複数のペプチド配列からなるペプチドライブラリーを用意するステップ、
(2)N末端又はC末端からの位置毎に構成アミノ酸の物理化学的性質を数値化することによって、前記ペプチドライブラリーに含まれる各ペプチド配列を数値データに変換するステップ、
(3)前記数値データを入力変数として階層的クラスタ分析し、各ペプチド配列を、N末端又はC末端からの位置毎に前記物理的性質の数値範囲で規定される複数のクラスタに分類するステップ、
(4)前記複数のクラスタの中から、クラスタ毎、所定数のペプチド配列を選抜するステップ、
(5)選抜したペプチド配列からなるペプチドを試料として機能性アッセイを行い、各ペプチド配列の機能性データを取得するステップ、
(6)機能性データに基づき、機能性の順位を前記複数のクラスタに付与するステップ、
(7)上位の順位が付与されたクラスタを規定する、前記物理化学的性質の数値範囲又は該数値範囲を満足するアミノ酸の種類を、高機能ペプチドの特徴を表すルールとして抽出するステップ。
[2]前記機能性が高親和性である、[1]に記載の抽出法。
[3]前記機能性が、胆汁酸に対する高親和性である、[1]に記載の抽出法。
[4]ステップ(1)における前記アミノ酸残基数が3〜6である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の抽出法。
[5]ステップ(2)における前記物理的性質が等電点、正規化ファンデルワールス体積、βタンパク質のためのアルファへリックスの指標、βタンパク質のためのベータ鎖の指標、タンパク質安定化のための側鎖の貢献度、原子間ポテンシャルに関する知識を基にした安定化尺度、疎水性指標、正規化されたターン頻度、ベータ鎖領域における自由エネルギー、アルファ−へリックス領域における自由エネルギー、極性、側鎖の相互作用、及びアミノ酸の分配度からなる群より選択される2種以上の性質である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の抽出法。
[6]ステップ(2)における前記物理的性質が、等電点、正規化ファンデルワールス体積、βタンパク質のためのアルファへリックスの指標、βタンパク質のためのベータ鎖の指標、タンパク質安定化のための側鎖の貢献度、原子間ポテンシャルに関する知識を基にした安定化尺度、疎水性指標、正規化されたターン頻度、ベータ鎖領域における自由エネルギー、アルファ−へリックス領域における自由エネルギー、極性、側鎖の相互作用、及びアミノ酸の分配度からなる、13種の性質である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の抽出法。
[7]ステップ(3)で生成されるクラスタの数が10〜100である、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の抽出法。
[8]ステップ(4)における前記所定数が3〜30である、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の抽出法。
[9]ステップ(5)における前記機能性アッセイが、前記試料である複数のペプチドが配列毎に区画化されて基板に固定されたなるペプチドチップを用いて行われる、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の抽出法。
[10]ステップ(6)に続いて、以下のステップ(6−1)〜(6−4)を1回又は2回以上実施した後、ステップ(7)を実施する、[1]〜[9]のいずれか一項に記載の抽出法、
(6−1)上位の順位が付与された複数のクラスタを特定するステップ、
(6−2)特定された複数のクラスタより、クラスタ毎、所定数のペプチド配列を選抜するステップ、
(6−3)選抜したペプチド配列からなるペプチドを試料として機能性アッセイを行い、各ペプチド配列の機能性データを取得するステップ、
(6−4)機能性データに基づき、機能性の順位を前記複数のクラスタに付与するステップ。
[11]ステップ(7)において、上位n位(但し、nは2〜5の整数)までのクラスタからそれぞれルールを抽出する、[1]〜[10]のいずれか一項に記載の抽出法。
[12]ステップ(7)において、最上位の順位が付与されたクラスタのみからルールを抽出する、[1]〜[10]のいずれか一項に記載の抽出法。
[13]以下のステップ(1)〜(7)を含む、機能性ペプチドを表すルールの抽出法、
(1)アミノ酸残基数が同一で且つ配列が互いに異なる複数のペプチド配列からなるペプチドライブラリーを用意するステップ、
(2)前記ペプチドライブラリーから複数のペプチド配列を選抜するステップ、
(3)選抜したペプチド配列からなるペプチドを試料として機能性アッセイを行い、各ペプチド配列の機能性データを取得するステップ、
(4)機能性データに基づき、機能性アッセイに供したペプチド配列の中から、複数の高機能配列及び複数の低機能配列を選抜するステップ、
(5)N末端又はC末端からの位置毎に構成アミノ酸の物理化学的性質を数値化することによって、選抜した高機能配列及び低機能配列を数値データに変換するステップ、
(6)前記数値データを入力変数として、学習モデルを用いた解析を行うステップ、
(7)解析結果より、配列上の1以上の位置について前記物理的性質の条件又は該条件を満足するアミノ酸の種類を示すルールであって、高機能ペプチド配列の特徴を表す1又は2以上のルールを抽出するステップ。
[14]ステップ(7)の後、以下のステップ(8)を行う、[13]に記載の抽出法、
(8)ステップ(1)で用意したペプチドライブラリーの内、以前の選抜の際に選抜されなかったペプチド配列の集合の中から、抽出した前記ルールに適合する複数のペプチド配列を選抜した後、ステップ(3)〜(7)を行うステップ。
[15]学習モデルを用いた前記解析がファジィニューラルネットワーク解析であり、
ステップ(6)においてファジィニューラルネットワーク解析の結果として予測モデルが構築され、ステップ(7)では該予測モデルより前記ルールが抽出される、[13]に記載の抽出法。
[16][1]〜[15]のいずれか一項に記載の抽出法によって得られたルールに従ってペプチドを設計するステップを含む、機能性ペプチドの設計法。
[17]複数の候補ペプチド配列の中から、[1]〜[15]のいずれか一項に記載の抽出法によって得られたルールに適合するペプチド配列を選抜するステップを含む、機能性ペプチドの設計法。
[18][1]〜[12]のいずれか一項に記載の抽出法によって得られた、上位の順位が付与されたクラスタに含まれる1又は2以上のペプチド配列を高機能ペプチド配列として選択するステップを含む、機能性ペプチドの設計法。
[19]以下のステップ(1)〜(3)を含む、機能性ペプチドの設計法、
(1)複数の候補ペプチドを用意するステップ、
(2)N末端又はC末端からの位置毎に構成アミノ酸の物理化学的性質を数値化することによって、前記複数の候補ペプチド配列をそれぞれ数値データに変換するステップ、
(3)[15]に記載の抽出法においてルールの抽出の際に構築された予測モデルを用い、前記数値データを入力変数としてファジィニューラルネットワーク解析を行うステップであって、該ファジィニューラルネットワーク解析において、(i)ルールに適合するペプチド配列の選抜、(ii)選抜されたペプチド配列の予測値の評価、及び(iii)予測値の高いペプチド配列の選抜、が順に行われるステップ。
[20](iii)の処理の後、選抜されたペプチド配列の信頼度の評価が行われる、[19]に記載の設計法。
[21]以下のステップ(1)〜(3)を含む、機能性ペプチドの設計法、
(1)以下の(a)〜(d)からなる群より選択される集合を用意するステップ、
(a)[1]〜[12]のいずれか一項に記載の抽出法によって得られた、上位の順位が付与されたクラスタに含まれるペプチド配列の集合、
(b)[1]〜[12]のいずれか一項に記載の抽出法によって得られたルールに適合するペプチド配列の集合、
(c)[13]〜[15]のいずれか一項に記載の抽出法によって得られたルールに適合するペプチド配列の集合、
(d)(a)〜(c)からなる群より選択される2以上の集合を結合した集合、
(2)用意した集合の中から、共通する部分配列を認める第1ペプチド配列及び第2ペプチドを選抜するステップであって、第2ペプチド配列の方が、該部分配列よりもC末端側のアミノ酸の数が多いステップ、
(3)前記第1ペプチド配列から前記部分配列よりもC末端側のアミノ酸を除去して得られる第1部分配列と、前記第2ペプチド配列から前記部分配列及び前記部分配列よりもN末端側のアミノ酸を除去して得られる第2部分配列とを、該第1部分配列がN末端側に配置されるように連結するステップ。
[22]前記第1ペプチド配列では前記部分配列がC末端アミノ酸を含み、前記第2ペプチド配列では前記部分配列がN末端アミノ酸を含む、[21]に記載の設計法。
[23]下記条件1〜3の少なくとも1つを満足する、[21]又は[22]に記載の設計法、
条件1:それに含まれるペプチド配列のアミノ酸残基数が異なる複数のペプチドライブラリーを用意し、各ペプチドライブラリーを用いて[1]〜[12]のいずれか一項に記載の抽出法を行うことにし、各回について得られた、上位の順位が付与されたクラスタに含まれるペプチド配列の集合を全て連結し、前記集合(a)とする、
条件2:それに含まれるペプチド配列のアミノ酸残基数が異なる複数のペプチドライブラリーを用意し、各ペプチドライブリーを用いて[1]〜[12]のいずれか一項に記載の抽出法を行ってルールを得た後、抽出されたルール毎、適合するペプチドの集合を作製し、最後に全集合を連結して前記集合(b)とする、
条件3:それに含まれるペプチド配列のアミノ酸残基数が異なる複数のペプチドライブラリーを用意し、各ペプチドライブリーを用いて[13]〜[15]のいずれか一項に記載の抽出法を行ってルールを得た後、抽出されたルール毎、適合するペプチドの集合を作製し、最後に全集合を連結して前記集合(c)とする。
[24]ステップ(1)において前記集合(a)を用意することにし、
ステップ(2)では、第1ペプチド配列と対をなす第2ペプチド配列の候補が二つ以上存在する場合には、より上位の順位が付与されたクラスタに属するペプチド配列を優先して第2ペプチド配列に用い、第2ペプチド配列と対をなす第1ペプチド配列の候補が二つ以上存在する場合には、より上位の順位が付与されたクラスタに属するペプチド配列を優先して第1ペプチド配列に用いる、[21]〜[23]のいずれか一項に記載の設計法。
[25]ステップ(1)において前記集合(b)を用意することにし、
ステップ(2)では、第1ペプチド配列と対をなす第2ペプチド配列の候補が二つ以上存在する場合には、より上位の順位が付与されたクラスタのルールに適合するペプチド配列の方を優先して第2ペプチド配列に用い、第2ペプチド配列と対をなす第1ペプチド配列の候補が二つ以上存在する場合には、より上位の順位が付与されたクラスタのルールに適合するペプチド配列の方を優先して第1ペプチド配列に用いる、[21]〜[23]のいずれか一項に記載の設計法。
[26][16]〜[25]のいずれか一項に記載の設計法で設計されたペプチドを調製するステップを含む、機能性ペプチドの調製法。
[27]以下のステップ(1)〜(6)を含む、ポリペプチド又はポリペプチド含有組成物の評価法、
(1)ポリペプチドの配列を用意するステップ、
(2)[1]〜[15]のいずれか一項に記載の抽出法によって抽出された1又は2以上のルールに対してそれぞれスコアを関連付けるステップ、
(3)前記ルールとの照合が可能な一定の長さに前記ポリペプチドの配列を断片化するステップ、
(4)各断片配列を前記ルールと照合し、適合性を判定するステップ、
(5)ルールに適合すると判定された断片配列に対して、該ルールに関連付けられたスコアを付与するステップ、
(6)付与された全てのスコアを積算して総スコアを算出するステップであって、該総スコアが前記ポリペプチドの機能性を表す指標となるステップ。
[28]以下の(A)〜(C)のいずれかの特徴を備える、[27]に記載の評価法、
(A)ステップ(3)で生じた断片配列の中から、プロテアーゼ切断部位を内在する断片配列を除いた後にステップ(4)を行う、
(B)ステップ(6)において、プロテアーゼ切断部位を内在する断片配列以外の断片配列に付与されたスコアのみを積算する、
(C)ステップ(6)において、付与された全スコアを積算した後、ステップ(3)で生じた断片配列の中から、プロテアーゼ切断部位を内在する断片配列に付与されたスコアを除算する。
[29]以下のステップ(1)〜(6)を含む、ポリペプチド又はポリペプチド含有組成物の評価法、
(1)ポリペプチドの配列を用意するステップ、
(2)[1]〜[12]のいずれか一項に記載の抽出法によって得られた、上位の順位が付与されたクラスタに含まれる各ペプチド配列に対して、同一のクラスタに含まれるペプチド配列は各々相同性の高いスコアとなり且つクラスタの順位に対応したスコアとなるように、スコアを関連付けるステップ、
(3)スコアを関連付けた各ペプチド配列をそれぞれ前記ポリペプチドの配列と照合し、配列が一致する領域の数を調べるステップ、
(4)ステップ(3)で判明した前記領域の数と、ステップ(2)で関連付けたスコアとを乗ずることによってペプチド配列毎にスコアを算出した後、全てのスコアを積算して総スコアを算出するステップであって、該総スコアが前記ポリペプチドの機能性を表す指標となるステップ。
[30]以下のステップ(1)〜(5)を含む、ポリペプチド又はポリペプチド含有組成物の評価法、
(1)ポリペプチドの配列を用意するステップ、
(2)[13]〜[15]のいずれか一項に記載の抽出法においてルールを抽出する際に用いた学習モデルで解析可能な一定の長さに前記ポリペプチドの配列を断片化するステップ、
(3)N末端又はC末端からの位置毎に構成アミノ酸の物理化学的性質を数値化することによって、各断片配列を数値データに変換するステップ、
(4)前記学習モデルを用い、前記数値データを入力変数として、学習モデルによる解析を行い、各断片配列の予測機能度を算出するステップ、
(5)算出された予測機能度を積算するステップであって、得られた総予測機能度が前記ポリペプチドの機能性を表す指標となるステップ。
[31]配列番号1〜223のいずれかのアミノ酸配列、又は以下の群、即ちIIK,GTV,WIY,YYW,WRW,PWR,WFW,WYM,IWW,YWM,FWY,LWY,WYD,WMY,WYF,MWF,YFY,WWT,WWI,YYF,FMF,YMW,PFF,AWY,WMM,NWY,PWM,FWV,WYV,YFM,YGW,PVW,WRI,QWF,WHF,MWM,PIY,LFF,YSW,WNF,WSL,YLF,YYI,WYT,MYY,IWM,WHM,WLA,YQY,IQW,WLN,WMQ,WAM,AWM,TWY,WSM,VWI,MFL,NWM,WVQ,FGL,FNY,PIR,PWN,MWL,YGL,NWI,AWI,VFI,YSF,MIF,FVM,TWM,WQI,MYM,TWI,PMG,IGY,IML,VLF,YIV,YAM,PYN,VAY,PCK,SWL,PCW,PML,PLM,VYM,VMY,PFE,YSM,ISF,QWV,WVC,CWY,MTF,PLQ,ILM,YQV,PCC,YMI,WKC,PMH,WKW,WYE,WFK,WRR,WKW,RKF,WKS,VWW,VWW,PLK,YWL,KLK,FLR,YWL,NFK,LWY,HWF,LRI,WGW,WFL,FYF,RHW,PLK,KLK,LRI,KIW,QWR,IWN,RRK,KVR,NQY,WNP,LRY,FMY,WMH,WIK,YFI,IRA,NTH,WNP,YFI,WGV,HKL,WRG,YYT,QPW,LYL,TRA,RKA,WHA,LYL,AFL,FII,RPL,FVI,YSH,LYS,IFW,KIP,FII,WQE,FCP,NHI,WAG,VRQ,GPR,LYS,NRE,FLT,YVP,LYM,IIP,WRC,NTK,QFH,FQW,NTK,YVP,LYN,FGF,LKS,GYL,FIE,KGS,VFA,RFN,LYH,QFH,RVI,VAY,LKS,QYF,WMN,DRG,VYP,YGT,IQW,KIA,QKV,HMK,WQL,RFN,MHP,VRD,KVA,ITR,NQG,YMY,RDG,WMK,YII,NKI,PMR,HML,VAY,KHM,YGT,HAH,TRP,KIA,IWT,FMA,CWP,ICY,HMK,KMS,MIP,FSV,PSH,KVA,KNL,VKT,MHP,KHM,PFI,TRP,RDG,QGR,WMS,YIV,KAC,LQH,MIP,MFS,PSH,VKT,NGI,PVS,NPL,LSP,TKQ,QII,QGR,MFS,VKA,LQH,PPQ,QHL,LSP,VKA,QII,LMS,PHQ,RFA,MCP,NGC,QHL,YCI,MQF,SNF,YMA,LQY,LPQ,VLL,YMA,AIK,WMT,EYH,VLL,SML,GLC,END,WGS,RAD,GWV,RAD,HHS,EAF,MGI,IVN,SEW,QHA,THM,CLY,NMC,TLL及びLMWから選択されるアミノ酸配列からなる、胆汁酸結合ペプチド。
本発明の第一の局面は機能性ペプチドを表すルールの抽出法に関する。抽出したルールを用いれば、効率的に機能性ペプチドを設計ないし同定することができる。つまり、ルールは機能性ペプチドの設計ないし同定に有用である。
本発明の一態様では以下のステップ(1)〜(7)を行う(図4を参照)。
(1)アミノ酸残基数が同一で且つ配列が互いに異なる複数のペプチド配列からなるペプチドライブラリーを用意するステップ、
(2)N末端又はC末端からの位置毎に構成アミノ酸の物理的性質を数値化することによって、前記ペプチドライブラリーに含まれる各ペプチド配列を数値データに変換するステップ、
(3)前記数値データを入力変数として階層的クラスタ分析し、各ペプチド配列を、N末端又はC末端からの位置毎に前記物理的性質の数値範囲で規定される複数のクラスタに分類するステップ、
(4)前記複数のクラスタの中から、クラスタ毎、所定数のペプチド配列を選抜するステップ、
(5)選抜したペプチド配列からなるペプチドを試料として機能性アッセイを行い、各ペプチド配列の機能性データを取得するステップ、
(6)機能性データに基づき、機能性の順位を前記複数のクラスタに付与するステップ、
(7)上位の順位が付与されたクラスタを規定する、前記物理的性質の数値範囲又は該数値範囲を満足するアミノ酸の種類を、高機能ペプチドの特徴を表すルールとして抽出するステップ
ここでの「物理的性質」とは、サイズ(大きさ)、疎水度、電荷、等電点など、アミノ酸の分類に利用される性質をいう。好ましくは、等電点、正規化ファンデルワールス体積、βタンパク質のためのアルファへリックスの指標、βタンパク質のためのベータ鎖の指標、タンパク質安定化のための側鎖の貢献度、原子間ポテンシャルに関する知識を基にした安定化尺度、疎水性指標、正規化されたターン頻度、ベータ鎖領域における自由エネルギー、アルファ−へリックス領域における自由エネルギー、極性、側鎖の相互作用、アミノ酸の分配度等電点、正規化ファンデルワールス体積、βタンパク質のためのアルファへリックスの指標、βタンパク質のためのベータ鎖の指標、タンパク質安定化のための側鎖の貢献度、原子間ポテンシャルに関する知識を基にした安定化尺度、疎水性指標、正規化されたターン頻度、ベータ鎖領域における自由エネルギー、アルファ−へリックス領域における自由エネルギー、極性、側鎖の相互作用、及びアミノ酸の分配度からなる群より選択される2種以上の性質を併用する。更に好ましくは、これら13種の全てを併用する。この態様では各メンバーが、それを構成するアミノ酸の位置毎に13種の数値を持つ数値データとなる。例えばメンバーのアミノ酸残基数が3であれば39個(3×13)の数値の集合(セット)からなる数値データとなる。尚、これら13種の性質はGenome Net JapanのDB(http://www.genome.ad.jp/dbget/aaindex.html)が提供する544指標の指標をクラスタ分類した際、もっとも互いに相関の低いクラスタ代表であるため、これらの総合は544指標での判断に相当するものと考えられる。
ここでの順位付けは、後続のステップ(7)において「上位の順位が付与されたクラスタ」の特定を可能にするために行われる。ステップ(7)において「上位の順位が付与されたクラスタ」が特定できればよいことから、上位の順位のみを付与し、下位の順位についてはその付与を省略することにしてもよい。但し、典型的には全てのクラスタに順位を付与する。
(6−1)上位の順位が付与された複数のクラスタを特定するステップ、
(6−2)特定された複数のクラスタより、クラスタ毎、所定数のペプチド配列を選抜するステップ、
(6−3)選抜したペプチド配列からなるペプチドを試料として機能性アッセイを行い、各ペプチド配列の機能性データを取得するステップ、
(6−4)機能性データに基づき、機能性の順位を前記複数のクラスタに付与するステップ。
この態様では学習モデルを利用し、機能性ペプチドを表すルールを抽出する。この態様の抽出法は下記ステップ(1)〜(7)を含む(図6を参照)。
(1)アミノ酸残基数が同一で且つ配列が互いに異なる複数のペプチド配列からなるペプチドライブラリーを用意するステップ、
(2)前記ペプチドライブラリーから複数のペプチド配列を選抜するステップ、
(3)選抜したペプチド配列からなるペプチドを試料として機能性アッセイを行い、各ペプチド配列の機能性データを取得するステップ、
(4)機能性データに基づき、機能性アッセイに供したペプチド配列の中から、複数の高機能配列及び複数の低機能配列を選抜するステップ、
(5)N末端又はC末端からの位置毎に構成アミノ酸の物理的性質を数値化することによって、選抜した高機能配列及び低機能配列を数値データに変換するステップ、
(6)前記数値データを入力変数として、学習モデルを用いた解析を行うステップ、
(7)解析結果より、配列上の1以上の位置について前記物理的性質の条件又は該条件を満足するアミノ酸の種類を示すルールであって、高機能ペプチド配列の特徴を表す1又は2以上のルールを抽出するステップ。
(8)ステップ(1)で用意したペプチドライブラリーの内、以前の選抜の際に選抜されなかったペプチド配列の集合の中から、抽出した前記ルールに適合する複数のペプチド配列を選抜した後、ステップ(3)〜(7)を行うステップ。
選抜するペプチド配列の数は特に限定されないが、ステップ(2)と同様に、好ましくはサンプリング数として適当な数とする。従って、ここで選択するペプチド配列の数は、最初に用意したペプチドライブラリーから以前の選抜の際に選抜されたペプチド配列を除外した集合のメンバー数の例えば1/500000〜1/500、好ましくは1/100000〜1/1000、更に好ましくは1/50000〜1/10000である。
階層的クラスタ分析を利用したルールの抽出法で得たルールと、学習モデルによる解析を利用したルールの抽出法で得たルールを比較し、共通部分を新たなルールとして抽出することもできる。このようにすればルールの最適化が進み、その結果、信頼度の高いルールを生成することができる。他の手法(例えば、図1に示したAの手法)で得たルールも併用してルールの最適化を行うことにしてもよい。
本発明の第2の局面は機能性ペプチドの設計法に関する。本発明の設計法によれば、機能性ペプチドとして有望なペプチドを表す配列情報が得られる。本発明の設計法は、膨大な数の候補の中から効率的に有効なペプチドを選抜できる点、様々な長さのペプチドを設計可能である点、既知の機能性ペプチドの配列に依存しない全く新しいペプチドを見出すことが可能である点等、数多くの利点を有する。
本発明の一態様では、第1の局面の発明によって抽出されたルールに従ってペプチド配列を設計する。前述の通り、階層的クラスタ分析を利用した抽出法によれば、数値範囲ルール(ペプチド配列における位置毎、物理的性質の数値範囲を示すルール)又はアミノ酸ルール(ペプチド配列における位置毎、該当する1又は2以上のアミノ酸を示すルール)が抽出される。前者のルールに従ってペプチド配列を設計するのであれば、位置毎、そこに示された物理的性質の数値範囲の全部を満たすアミノ酸を選択すればよい。他方、後者のルールに従ってペプチド配列を設計する場合は、位置毎、該当するアミノ酸として示されたアミノ酸の中からいずれかのアミノ酸を選択すればよい。該当するアミノ酸が1つの場合は当該アミノ酸を選択する。以上の通り、ルールに従ってアミノ酸を選択することにより、機能性ペプチドとして有望な配列情報が得られる。
階層的クラスタ分析を利用した抽出法を実施すると、機能性の高い順に順位が付与された複数のクラスタが形成される。上位の順位が付与されたクラスタに含まれるペプチド配列は機能性が高いことになる。そこで本発明の一態様では、階層的クラスタ分析を利用した抽出法によって得られた、上位の順位が付与されたクラスタに含まれる1又は2以上のペプチド配列を高機能ペプチド配列として選択する。例えば、1位(最高位)のクラスタに10個のペプチド配列が含まれていた場合、1〜10個のペプチド配列を、高機能ペプチドを表す配列として選択することができる。1位(最上位)のクラスタのみからペプチド配列を選択するのではなく、上位の順位が付与された複数のクラスタ(例えば上位3位までのクラスタ)からペプチド配列を選択することにしてもよい。
FNN解析を利用した抽出法を実施すると予測モデル(FNNモデルとも呼ばれる)が構築される。本発明の一態様では当該予測モデルを利用して高機能ペプチドを設計する。具体的には、(1)複数の候補ペプチドを用意するステップ、(2)N末端又はC末端からの位置毎に構成アミノ酸の物理的性質を数値化することによって、複数の候補ペプチド配列をそれぞれ数値データに変換するステップ、(3)FNN解析を利用した抽出法をおいてルールの抽出の際に構築された予測モデルを用い、前記数値データを入力変数としてFNN解析を行うステップであって、該FNN解析において、(i)ルールに適合するペプチド配列の選抜、(ii)選抜されたペプチド配列の予測値の評価、及び(iii)予測値の高いペプチド配列の選抜が順に行われるステップ、を行い、高機能ペプチドとして有望なペプチドを表す配列情報を得る(図13を参照)。
本発明は更に、ペプチド配列の連結を利用した設計法を提供する。当該設計法によれば、より長いペプチドを設計することができる。以下、図14及び15を参照しながら説明する。
(a)階層的クラスタ分析を利用した抽出法によって得られた、上位の順位が付与されたクラスタに含まれるペプチド配列の集合、
(b)階層的クラスタ分析を利用した抽出法によって得られたルールに適合するペプチド配列の集合、
(c)学習モデルによる解析(例えばFNN解析)を利用した抽出法によって得られたルールに適合するペプチドの集合、
(d)(a)〜(c)からなる群より選択される2以上の集合を結合した集合。
集合(d)を用いる場合においてもペプチド配列の長さを統一する必要はない。
本発明の一態様では、一層好ましい機能性ペプチドを設計するため、以下の(1)〜(3)のいずれかの手段を採用し、機能性ペプチドの絞り込み(最適化)を行う。
(1)1.〜4.の設計法の併用
(2)合成効率、合成コスト、精製効率、特性((溶解度、熱安定性、pH安定性、立体構造)等の観点による選抜
(3)細胞や動物等を利用したアッセイによる選抜
上記の設計法によって設計したペプチドを実際に調製すれば機能性ペプチドが得られる。このように本発明は、上記の設計法で設計されたペプチドを調製するステップを含む、機能性ペプチドの調製法も提供する。ペプチドの調製には、公知のペプチド合成法(例えば固相合成法、液相合成法)が利用できる。尚、自動ペプチド合成機を利用すれば容易かつ迅速なペプチド合成が可能である。
本発明の抽出法などを利用すると、特定の機能性を発揮し得るペプチドとして多数のペプチドを同定可能である。即ち、多数の機能性ペプチドの配列情報を得ることができる。多数の機能性ペプチドの配列情報があれば、それを利用してポリペプチドを評価(スコア化)することができる。具体的には、同定した機能性ペプチドを包括的に捉え、各機能性ペプチドの含有量をポリペプチド間で比較すれば、当該機能に関する各ポリペプチドの有効性を点数(スコア)として示すことが可能となる。そこで本発明は、更なる局面として、ポリペプチド又はポリペプチド含有組成物の評価法(スコア化法)を提供する。本発明の評価法を利用すれば、ポリペプチド又はポリペプチド含有組成物を機能性という新たな観点から特定したり、分類したりすることができる。また、機能性の高いポリペプチド又はポリペプチド含有組成物の同定や創出も可能となる。
本発明の評価法では以下のステップ(1)〜(6)を行う(図16を参照)。
(1)ポリペプチドの配列を用意するステップ、
(2)本発明の抽出法によって抽出された1又は2以上のルールに対してそれぞれスコアを関連付けるステップ、
(3)前記ルールとの照合が可能な一定の長さに前記ポリペプチドの配列を断片化するステップ、
(4)各断片配列を前記ルールと照合し、適合性を判定するステップ、
(5)ルールに適合すると判定された断片配列に対して、該ルールに関連付けられたスコアを付与するステップ、
(6)付与された全てのスコアを積算して総スコアを算出するステップであって、該総スコアが前記ポリペプチドの機能性を表す指標となるステップ。
評価対象が組成物であり且つ複数のポリペプチドを含有する場合には、各ポリペプチドをここでのポリペプチドとして本発明の評価法を実施し、得られた各結果を総合して当該組成物の機能性を評価することもできる。
(A)ステップ(3)で生じた断片配列の中から、プロテアーゼ切断部位を内在する断片配列を除いた後にステップ(4)を行う。
(B)ステップ(6)において、プロテアーゼ切断部位を内在する断片配列以外の断片配列に付与されたスコアのみを積算する。
(C)ステップ(6)において、付与された全スコアを積算した後、ステップ(3)で生じた断片配列の中から、プロテアーゼ切断部位を内在する断片配列に付与されたスコアを除算する。
この態様では、階層的クラスタ分析を利用した抽出法を行った際に得られるクラスタを利用してポリペプチド又はポリペプチド含有組成物を評価する。この態様の評価法は以下のステップ(1)〜(4)を含む(図18を参照)。尚、特に言及しない事項については、上記態様(1.ルールとの照合による評価)の対応する説明を援用する。
(1)ポリペプチドの配列を用意するステップ、
(2)階層的クラスタ分析を利用した抽出法によって得られた、上位の順位が付与されたクラスタに含まれる各ペプチド配列に対して、同一のクラスタに含まれるペプチド配列は各々相同性の高いスコアとなり且つクラスタの順位に対応したスコアとなるように、スコアを関連付けるステップ、
(3)スコアを関連付けた各ペプチド配列をそれぞれ前記ポリペプチドの配列と照合し、配列が一致する領域の数を調べるステップ、
(4)ステップ(3)で判明した前記領域の数と、ステップ(2)で関連付けたスコアとを乗ずることによってペプチド配列毎にスコアに算出した後、全てのスコアを積算して総スコアを算出するステップであって、該総スコアが前記ポリペプチドの機能性を表す指標となるステップ。
(1×100)+(2×100)+(1×50)+(0×50)=350
更なる一態様では、学習モデルによる解析(例えばFNN解析)を利用した抽出法を行った際の学習モデル(FNN解析の場合は、構築された予測モデル)を利用してポリペプチド又はポリペプチド含有組成物を評価する。この態様の評価法は以下のステップ(1)〜(5)を含む(図19を参照)。尚、特に言及しない事項については、上記態様(1.ルールとの照合による評価)の対応する説明を援用する。
(1)ポリペプチドの配列を用意するステップ、
(2)学習モデルによる解析を利用した抽出法においてルールを抽出する際に用いた学習モデルで解析可能な一定の長さに前記ポリペプチドの配列を断片化するステップ、
(3)N末端又はC末端からの位置毎に構成アミノ酸の物理化学的性質を数値化することによって、各断片配列を数値データに変換するステップ、
(4)前記学習モデルを用い、前記数値データを入力変数として、学習モデルによる解析を行い、各断片配列の予測機能度を算出するステップ、
(5)算出された予測機能度を積算するステップであって、得られた総予測機能度が前記ポリペプチドの機能性を表す指標となるステップ。
後述の実施例に示す通り、本発明者らは複数の胆汁酸結合ペプチドの同定に成功した。そこで、本発明は更なる態様として胆汁酸結合能に関する評価法を提供する(図20を参照)。
(1)ポリペプチドの配列を用意するステップ、
(2)同定に成功した胆汁酸結合ペプチドの配列(配列番号1〜223のいずれかのアミノ酸配列、並びにWIY,YYW,WRW,PWR,WFW,WYM,IWW,YWM,FWY,LWY,WYD,WMY,WYF,MWF,YFY,WWT,WWI,YYF,FMF,YMW,PFF,AWY,WMM,NWY,PWM,FWV,WYV,YFM,YGW,PVW,WRI,QWF,WHF,MWM,PIY,LFF,YSW,WNF,WSL,YLF,YYI,WYT,MYY,IWM,WHM,WLA,YQY,IQW,WLN,WMQ,WAM,AWM,TWY,WSM,VWI,MFL,NWM,WVQ,FGL,FNY,PIR,PWN,MWL,YGL,NWI,AWI,VFI,YSF,MIF,FVM,TWM,WQI,MYM,TWI,PMG,IGY,IML,VLF,YIV,YAM,PYN,VAY,PCK,SWL,PCW,PML,PLM,VYM,VMY,PFE,YSM,ISF,QWV,WVC,CWY,MTF,PLQ,ILM,YQV,PCC,YMI,WKC,PMH,WKW,WYE,WFK,WRR,WKW,RKF,WKS,VWW,VWW,PLK,YWL,KLK,FLR,YWL,NFK,LWY,HWF,LRI,WGW,WFL,FYF,RHW,PLK,KLK,LRI,KIW,QWR,IWN,RRK,KVR,NQY,WNP,LRY,FMY,WMH,WIK,YFI,IRA,NTH,WNP,YFI,WGV,HKL,WRG,YYT,QPW,LYL,TRA,RKA,WHA,LYL,AFL,FII,RPL,FVI,YSH,LYS,IFW,KIP,FII,WQE,FCP,NHI,WAG,VRQ,GPR,LYS,NRE,FLT,YVP,LYM,IIP,WRC,NTK,QFH,FQW,NTK,YVP,LYN,FGF,LKS,GYL,FIE,KGS,VFA,RFN,LYH,QFH,RVI,VAY,LKS,QYF,WMN,DRG,VYP,YGT,IQW,KIA,QKV,HMK,WQL,RFN,MHP,VRD,KVA,ITR,NQG,YMY,RDG,WMK,YII,NKI,PMR,HML,VAY,KHM,YGT,HAH,TRP,KIA,IWT,FMA,CWP,ICY,HMK,KMS,MIP,FSV,PSH,KVA,KNL,VKT,MHP,KHM,PFI,TRP,RDG,QGR,WMS,YIV,KAC,LQH,MIP,MFS,PSH,VKT,NGI,PVS,NPL,LSP,TKQ,QII,QGR,MFS,VKA,LQH,PPQ,QHL,LSP,VKA,QII,LMS,PHQ,RFA,MCP,NGC,QHL,YCI,MQF,SNF,YMA,LQY,LPQ,VLL,YMA,AIK,WMT,EYH,VLL,SML,GLC,END,WGS,RAD,GWV,RAD,HHS,EAF,MGI,IVN,SEW,QHA,THM,CLY,NMC,TLL及びLMW)の中から選択される2以上のペプチド配列に対してスコアを関連付けるステップ、
(3)スコアを関連付けた各ペプチド配列をそれぞれ前記ポリペプチドの配列と照合し、配列が一致する領域の数を調べるステップ、
(4)ステップ(3)で判明した前記領域の数と、ステップ(2)で関連付けたスコアとを乗ずることによってペプチド配列毎にスコアを算出した後、全てのスコアを積算して総スコアを算出するステップであって、該総スコアが前記ポリペプチドの胆汁酸結合能を表す指標となるステップ。
後述の実施例に示すように、本発明者らは胆汁酸結合ペプチドを同定することに成功した。この成果に基づき本発明の更なる局面は、配列番号1〜223のいずれかのアミノ酸配列、又は以下の群、即ちIIK,GTV,WIY,YYW,WRW,PWR,WFW,WYM,IWW,YWM,FWY,LWY,WYD,WMY,WYF,MWF,YFY,WWT,WWI,YYF,FMF,YMW,PFF,AWY,WMM,NWY,PWM,FWV,WYV,YFM,YGW,PVW,WRI,QWF,WHF,MWM,PIY,LFF,YSW,WNF,WSL,YLF,YYI,WYT,MYY,IWM,WHM,WLA,YQY,IQW,WLN,WMQ,WAM,AWM,TWY,WSM,VWI,MFL,NWM,WVQ,FGL,FNY,PIR,PWN,MWL,YGL,NWI,AWI,VFI,YSF,MIF,FVM,TWM,WQI,MYM,TWI,PMG,IGY,IML,VLF,YIV,YAM,PYN,VAY,PCK,SWL,PCW,PML,PLM,VYM,VMY,PFE,YSM,ISF,QWV,WVC,CWY,MTF,PLQ,ILM,YQV,PCC,YMI,WKC,PMH,WKW,WYE,WFK,WRR,WKW,RKF,WKS,VWW,VWW,PLK,YWL,KLK,FLR,YWL,NFK,LWY,HWF,LRI,WGW,WFL,FYF,RHW,PLK,KLK,LRI,KIW,QWR,IWN,RRK,KVR,NQY,WNP,LRY,FMY,WMH,WIK,YFI,IRA,NTH,WNP,YFI,WGV,HKL,WRG,YYT,QPW,LYL,TRA,RKA,WHA,LYL,AFL,FII,RPL,FVI,YSH,LYS,IFW,KIP,FII,WQE,FCP,NHI,WAG,VRQ,GPR,LYS,NRE,FLT,YVP,LYM,IIP,WRC,NTK,QFH,FQW,NTK,YVP,LYN,FGF,LKS,GYL,FIE,KGS,VFA,RFN,LYH,QFH,RVI,VAY,LKS,QYF,WMN,DRG,VYP,YGT,IQW,KIA,QKV,HMK,WQL,RFN,MHP,VRD,KVA,ITR,NQG,YMY,RDG,WMK,YII,NKI,PMR,HML,VAY,KHM,YGT,HAH,TRP,KIA,IWT,FMA,CWP,ICY,HMK,KMS,MIP,FSV,PSH,KVA,KNL,VKT,MHP,KHM,PFI,TRP,RDG,QGR,WMS,YIV,KAC,LQH,MIP,MFS,PSH,VKT,NGI,PVS,NPL,LSP,TKQ,QII,QGR,MFS,VKA,LQH,PPQ,QHL,LSP,VKA,QII,LMS,PHQ,RFA,MCP,NGC,QHL,YCI,MQF,SNF,YMA,LQY,LPQ,VLL,YMA,AIK,WMT,EYH,VLL,SML,GLC,END,WGS,RAD,GWV,RAD,HHS,EAF,MGI,IVN,SEW,QHA,THM,CLY,NMC,TLL及びLMWから選択されるアミノ酸配列からなる胆汁酸結合ペプチドを提供する。尚、配列番号1〜29の配列は、既知の胆汁酸結合ペプチド(種ペプチド)を基にして同定されたアミノ酸配列である。また、配列番号30〜42の配列、並びにIIK及びGTVは、βコングリシニン(種タンパク質)を断片化して得られるペプチドの中から同定されたアミノ酸配列である。一方、配列番号43〜126の配列は、FNN解析を利用したルールの抽出の過程において同定されたアミノ酸配列である。配列番号127〜223の配列、並びにWIY,YYW,WRW,PWR,WFW,WYM,IWW,YWM,FWY,LWY,WYD,WMY,WYF,MWF,YFY,WWT,WWI,YYF,FMF,YMW,PFF,AWY,WMM,NWY,PWM,FWV,WYV,YFM,YGW,PVW,WRI,QWF,WHF,MWM,PIY,LFF,YSW,WNF,WSL,YLF,YYI,WYT,MYY,IWM,WHM,WLA,YQY,IQW,WLN,WMQ,WAM,AWM,TWY,WSM,VWI,MFL,NWM,WVQ,FGL,FNY,PIR,PWN,MWL,YGL,NWI,AWI,VFI,YSF,MIF,FVM,TWM,WQI,MYM,TWI,PMG,IGY,IML,VLF,YIV,YAM,PYN,VAY,PCK,SWL,PCW,PML,PLM,VYM,VMY,PFE,YSM,ISF,QWV,WVC,CWY,MTF,PLQ,ILM,YQV,PCC,YMI,WKC,PMH,WKW,WYE,WFK,WRR,WKW,RKF,WKS,VWW,VWW,PLK,YWL,KLK,FLR,YWL,NFK,LWY,HWF,LRI,WGW,WFL,FYF,RHW,PLK,KLK,LRI,KIW,QWR,IWN,RRK,KVR,NQY,WNP,LRY,FMY,WMH,WIK,YFI,IRA,NTH,WNP,YFI,WGV,HKL,WRG,YYT,QPW,LYL,TRA,RKA,WHA,LYL,AFL,FII,RPL,FVI,YSH,LYS,IFW,KIP,FII,WQE,FCP,NHI,WAG,VRQ,GPR,LYS,NRE,FLT,YVP,LYM,IIP,WRC,NTK,QFH,FQW,NTK,YVP,LYN,FGF,LKS,GYL,FIE,KGS,VFA,RFN,LYH,QFH,RVI,VAY,LKS,QYF,WMN,DRG,VYP,YGT,IQW,KIA,QKV,HMK,WQL,RFN,MHP,VRD,KVA,ITR,NQG,YMY,RDG,WMK,YII,NKI,PMR,HML,VAY,KHM,YGT,HAH,TRP,KIA,IWT,FMA,CWP,ICY,HMK,KMS,MIP,FSV,PSH,KVA,KNL,VKT,MHP,KHM,PFI,TRP,RDG,QGR,WMS,YIV,KAC,LQH,MIP,MFS,PSH,VKT,NGI,PVS,NPL,LSP,TKQ,QII,QGR,MFS,VKA,LQH,PPQ,QHL,LSP,VKA,QII,LMS,PHQ,RFA,MCP,NGC,QHL,YCI,MQF,SNF,YMA,LQY,LPQ,VLL,YMA,AIK,WMT,EYH,VLL,SML,GLC,END,WGS,RAD,GWV,RAD,HHS,EAF,MGI,IVN,SEW,QHA,THM,CLY,NMC,TLL及びLMWは、階層的クラスタリング分析を利用した方法によって同定されたアミノ酸配列である。
1.既知胆汁酸結合ペプチド(種ペプチド)由来の新規胆汁酸結合ペプチドの設計・同定
(1)候補ペプチドの設計
既知の胆汁酸結合ペプチド配列(VAWWMY(配列番号224)。以下、「種ペプチド」と呼ぶ)を基に候補ペプチド配列を設計した。具体的には、種ペプチド1残基置換による改変を行い、候補ペプチド配列114種を得た。
Fmoc固定合成法を利用した常法により、候補ペプチド配列114種を網羅するペプチドチップを作製した。このペプチドチップを用いて以下の通り胆汁酸結合アッセイを行った。
アッセイの結果を評価することで、胆汁酸結合能とアミノ酸配列の関係を表すルール(図21)を抽出した。このルールでは、(i)N末端から1番目のアミノ酸として好ましいものはIとPであること、(ii)N末端から2番目のアミノ酸として好ましいものはD、G、H、I、K、M、P、R、W及びYであること、(iii)N末端から3番目のアミノ酸として好ましいものは特にないこと、(iv)N末端から4番目のアミノ酸として好ましいものはKとYであること、(v)5番目のアミノ酸として好ましい者はR、F及びIであること、(vi)N末端から6番目のアミノ酸として好ましいものはKであることが示されている。
上記ルールに適合するアミノ酸と、大元のVAWWMY(配列番号224)に存在するアミノ酸のすべての組合せ792種(3×11×1×3×4×2)を作製し、これらのペプチド配列の胆汁酸結合能を胆汁酸結合アッセイ((2)と同様のアッセイ)で調べた。陽性対照として種ペプチドを、陰性対照としてペプチドを合成していないアレイ基板の値を用いた。
(1)候補ペプチド配列の作製
種ペプチドを内在するβコングリシニンのアミノ酸配列(全配列)を断片化し、候補ペプチド配列274種を作製した。
Fmoc固定合成法を利用した常法により、候補ペプチド配列274種を網羅するペプチドチップを作製した。このペプチドチップを用いて胆汁酸結合アッセイ(1.の(2)と同様のアッセイ)を行った。アッセイの結果を図23に示す。蛍光強度が1位〜15位のペプチド配列(配列番号30〜42、並びにIIK及びGTV)を、胆汁酸結合ペプチドの有望な候補として選抜した。
(1)ペプチドライブラリーからの選抜
6アミノ酸残基のペプチド配列からなるランダムペプチドライブラリー(64,000,000配列)を作製した。当該ペプチドライブラリーから無作為に2,2000配列を選抜し、以降のアッセイに用いた。
Fmoc固定合成法を利用した常法により、選抜した2,200配列を網羅するペプチドチップ(各配列について3つのスポットが形成されている)を作製した。このペプチドチップを用いて胆汁酸結合アッセイ(1.の(2)と同様のアッセイ)を行った。アッセイの結果を図24に示す。図24では、高い蛍光強度を示したポジティブ配列(上位40位)と、低い蛍光強度を示したネガティブ配列(代表として40種)を示した。上位19位についてはその配列を配列番号43〜61に示す。尚、種ペプチド(VAWWMY:配列番号224)の蛍光強度を基準(1)としたときに3スポット全てについて蛍光強度が0.8以上の配列をポジティブ配列とし、3スポット全てについて蛍光強度がバックグラウンドと同等の配列をネガティブ配列とした。
ポジティブ配列60種(上位60位)のデータと、ネガティブ配列60種のデータを用い、FNN解析を行った。各配列は全て、各アミノ酸の位置を13指標(等電点、正規化ファンデルワールス体積、βタンパク質のためのアルファへリックスの指標、βタンパク質のためのベータ鎖の指標、タンパク質安定化のための側鎖の貢献度、原子間ポテンシャルに関する知識を基にした安定化尺度、疎水性指標、正規化されたターン頻度、ベータ鎖領域における自由エネルギー、アルファ−へリックス領域における自由エネルギー、極性、側鎖の相互作用、アミノ酸の分配度)で数値化し、情報処理解析を行った。
ルールの絞り込み(最適化)を行うために、(1)で用意したランダムペプチドライブラリーの中から上記ルールに適合するペプチド配列1000種を選抜した。その際、1回目の選抜の際に選抜した配列(2,200配列)が重複して選抜されることがないようにした。
選抜したペプチド配列1000種を網羅するペプチドチップを作製し、再度、胆汁酸結合アッセイを行った。アッセイの結果を図26に示す。図26では、高い蛍光強度を示したポジティブ配列(上位68位)と、低い蛍光強度を示したネガティブ配列(127種)を示した。尚、種ペプチド(VAWWMY:配列番号224)の蛍光強度を基準(1)としたときに3スポット全てについて蛍光強度が0.8以上で且つp値が0.05より小さい配列をポジティブ配列とし、3スポット全てについて蛍光強度が0.2以下の配列をネガティブ配列とした。
ポジティブ配列28種(上位28位)のデータと、ネガティブ配列28種のデータを用い、2回目のFNN解析を行った。FNN解析の結果、3個のルール(ルール1〜3)が抽出された(図27)。尚、胆汁酸結合ペプチド配列が最も多く属するのはルール1であった。ルール1に適合するものとして56個のペプチド(配列番号71〜126)が選抜された。
<ルール1>
P2はタンパク質安定化のための側鎖の貢献度が大きい:該当するアミノ酸はW、F、I、Y、L、V、P
P3は正規化ファンデルワールス体積が大きい :該当するアミノ酸はW、Y、R、F
P4はタンパク質安定化のための側鎖の貢献度が大きい:該当するアミノ酸はW、F、I、Y、L、V、P
P1はタンパク質安定化のための側鎖の貢献度が大きく、等電点が高い:該当するアミノ酸はW、I、Y、L、V、P
P3は正規化ファンデルワールス体積が大きい:該当するアミノ酸はW、Y、R、F
P4はタンパク質安定化のための側鎖の貢献度が小さく、等電点が高い:該当するアミノ酸はH、M、K、A、R、T、N、S、Q、G
P1はタンパク質安定化のための側鎖の貢献度が大きい:該当するアミノ酸はW、F、I、Y、L、V、P、H、M、K、A
P2はタンパク質安定化のための側鎖の貢献度が大きい:該当するアミノ酸はW、F、I、Y、L、V、P、H、M、K、A
P3はタンパク質安定化のための側鎖の貢献度が小さく、等電点が高い:該当するアミノ酸はK、H、I、L、V、P、A、G
P3はタンパク質安定化のための側鎖の貢献度が大きい:該当するアミノ酸はW、F、I、Y、L、V、P
ルールの更なる絞り込み(最適化)を行うために、(1)で用意したランダムペプチドライブラリーの中から上記ルール1に適合するペプチド配列1000種を選抜した。その際、以前の選抜の際に選抜した配列(2,200配列及び1,000配列)が重複して選抜されることがないようにした。
(8)胆汁酸結合アッセイ(3回目)
選抜したペプチド配列1000種を網羅するペプチドチップを作製し、再度、胆汁酸結合アッセイを行った。アッセイの結果を図28に示す。図28では、種ペプチド(VAWWMY:配列番号224)の蛍光強度を基準(1)としたときに3スポット全てについて蛍光強度が0.8以上で且つp値が0.05より小さいポジティブ配列の全てを示した。この結果から分かるように、種ペプチドよりも強い胆汁酸結合能を示すペプチドが得られる率が向上した。
(9)FNN解析及びルールの抽出(3回目)
ポジティブ配列50種(上位50位)のデータと、ネガティブ配列50種(下位50種)のデータを用い、3回目のFNN解析を行った。FNN解析によって最終ルールを抽出した。
(1)ペプチドライブラリーからの選抜
3アミノ酸残基のペプチド配列からなるランダムペプチドライブラリーを作製した。当該ペプチドライブラリーから無作為に8,000配列を選抜した。
アミノ酸の物理的性質に関する544指標を13のグループに分類した。次に、各グループの代表を選抜した。選抜した13指標(等電点、正規化ファンデルワールス体積、βタンパク質のためのアルファへリックスの指標、βタンパク質のためのベータ鎖の指標、タンパク質安定化のための側鎖の貢献度、原子間ポテンシャルに関する知識を基にした安定化尺度、疎水性指標、正規化されたターン頻度、ベータ鎖領域における自由エネルギー、アルファ-へリックス領域における自由エネルギー、極性、側鎖の相互作用、アミノ酸の分配度)を用い、選抜した8,000配列を階層的クラスタ分析でクラスタリングした。尚、20種のアミノ酸について各指標の値を図5に示す。
次に、上位5個のクラスタ及び下位5個のクラスタから25配列ずつ選抜し、胆汁酸結合アッセイに供した。(2)と同様に蛍光強度の平均値を比較したところ、順位が上位になればなるほど高い値を示した。各クラスタから選抜する配列の数を25から6に変更したときも同じ傾向を示した。一方、上位5個のクラスタを規定するルールに適合する配列と、下位5個のクラスタを規定するルールに適合する配列を25配列ずつアッセイした結果をまとめると図31に示す通り、上位クラスタ5個に属する配列は胆汁酸への結合強度がランダムなスクリーニングで選ばれるものよりも高く、下位クラスタ5個に属する配列は胆汁酸への結合強度がランダムなスクリーニングで選ばれるものよりも圧倒的に低かった。さらに、上位5クラスタの中からは、既知の6残基の胆汁酸結合ペプチド(VAWWMY:配列番号224)よりも高い結合を示す3残基のペプチドが6個も発見されており、スクリーニングの効率が大幅に向上したことがわかった。
(1)胆汁酸結合能
1.において選抜した4個のペプチド配列(配列番号2、4、5、6)の胆汁酸に対する結合性(親和性)を図32に示す。胆汁酸結合アッセイで得られた蛍光強度の平均値(15スポットの平均)を、種ペプチド(VAWWMY:配列番号224)の蛍光強度で標準化することによって各ペプチド配列の結合性を求めた。表中のGRAVYは疎水度の総平均を表す。GRAVYの値が高いほど、疎水度が高い。Kyteらの手法(Kyte, J. and Doolittle, R. 1982. J. Mol. Biol. 157: 105-132.)に従いスコアを求めた。
上記4個のペプチド配列(配列番号2、4、5、6)、種ペプチド配列(VAWWMY:配列番号224)、カゼイン・トリプシン分解物及びコレスチラミン種ペプチドの胆汁酸ミセル形成阻害能を比較した。胆汁酸、14Cコレステロール及び試料を混合し、24時間インキュベートした後、ミセルを形成させるべく超音波処理した。超遠心処理(55000rpm、1時間)に供し、上清中の遊離14Cコレステロール量を計測した。試料を添加しない場合の計測値を100%とし、各試料の計測値を比較した。P-1(PWWWMY:配列番号2)及びP-3(VIWWFK:配列番号5)が高い胆汁酸ミセル形成阻害能を示した(図35)。
上記4個のペプチド配列(配列番号2、4、5、6)、種ペプチド配列(VAWWMY:配列番号224)、カゼイン・トリプシン分解物及びコレスチラミン種ペプチドの胆汁酸ミセル破壊能を比較した。胆汁酸と14Cコレステロールを混合して24時間インキュベートした後、超音波処理してミセルを形成させた。続いて試料を添加し、1時間インキュベートした。超遠心処理(55000rpm、1時間)の後、上清中の遊離14Cコレステロール量を計測した。P-1(PWWWMY:配列番号2)及びP-3(VIWWFK:配列番号5)はミセルを完全に破壊した(図36)。添加濃度をミセル破壊能との関係を調べた結果、P-3(○)よりもP-1(■)の方が高いミセル破壊能を示した(図37)。
上記4個のペプチド配列(配列番号2、4、5、6)、種ペプチド配列(VAWWMY:配列番号224)、カゼイン・トリプシン分解物及びコレスチラミン種ペプチドのコレステロール吸収阻害能を比較した。3Hコレステロール、モノオレイン酸及び胆汁酸を混合して超音波処理した後、24時間インキュベートした。これに試料(ラット1匹あたり30mg)を添加した後、胃内挿管法にてラット(Wister、オス、9週齢、n=9)に投与した。当該処置の1時間後に血清、肝臓及び腸管を採取し、3Hコレステロール量を計測した。体重100gあたりの平均吸収率(平均±標準誤差)を比較した(図38)。P-1(PWWWMY:配列番号2)及びP-3(VIWWFK:配列番号5)がコレステロール吸収阻害能を発揮することがわかる。
本発明の評価法によれば、特定の機能に関して、ポリペプチド又はポリペプチド含有組成物を点数によって評価することができる。このような点数化(スコア化)は、ポリペプチド等の客観的な評価、機能性の高いポリペプチド等の特定や創出、ポリペプチド等の分類などに利用できる。
本明細書の中で明示した論文、公開特許公報、及び特許公報などの内容は、その全ての内容を援用によって引用することとする。
配列番号30〜42:人工配列の説明:βコングリシニンに由来する配列
配列番号43〜61:人工配列の説明:ランダムスクリーニングで得られた配列
配列番号62〜70:人工配列の説明:1回目のFNN解析によって抽出された第1ルールに由来する配列
配列番号71〜126:人工配列の説明:2回目のFNN解析によって抽出された第1ルールに由来する配列
配列番号127〜223:人工配列の説明:階層的クラスタ分析に基づくスコア化によって得られた配列
配列番号224:人工配列の説明:種ペプチド
Claims (24)
- 以下のステップ(1)〜(7)を含む、機能性ペプチドを表すルールの抽出法であって、前記機能性が、リガンド、サイトカイン、抗原タンパク質、抗体、酵素、ヒートショックプロテイン、脂質、糖構造物、高分子、無機イオン及び無機鉱物からなる群より選択される標的、に対する親和性である、抽出法、
(1)アミノ酸残基数が同一で且つ配列が互いに異なる複数のペプチド配列からなるペプチドライブラリーを用意するステップ、
(2)N末端又はC末端からの位置毎に構成アミノ酸の物理化学的性質を数値化することによって、前記ペプチドライブラリーに含まれる各ペプチド配列を数値データに変換するステップ、
(3)前記数値データを入力変数として階層的クラスタ分析し、各ペプチド配列を、N末端又はC末端からの位置毎に前記物理的性質の数値範囲で規定される複数のクラスタに分類するステップ、
(4)前記複数のクラスタの中から、クラスタ毎、所定数のペプチド配列を選抜するステップ、
(5)選抜したペプチド配列からなるペプチドを試料として機能性アッセイを行い、各ペプチド配列の機能性データを取得するステップ、
(6)機能性データに基づき、機能性の順位を前記複数のクラスタに付与するステップ、
(7)上位の順位が付与されたクラスタを規定する、前記物理化学的性質の数値範囲又は該数値範囲を満足するアミノ酸の種類を、高機能ペプチドの特徴を表すルールとして抽出するステップ。 - 前記機能性が、前記標的に対する高親和性である、請求項1に記載の抽出法。
- 前記機能性が、胆汁酸に対する高親和性である、請求項1に記載の抽出法。
- ステップ(1)における前記アミノ酸残基数が3〜6である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抽出法。
- ステップ(2)における前記物理的性質が等電点、正規化ファンデルワールス体積、βタンパク質のためのアルファへリックスの指標、βタンパク質のためのベータ鎖の指標、タンパク質安定化のための側鎖の貢献度、原子間ポテンシャルに関する知識を基にした安定化尺度、疎水性指標、正規化されたターン頻度、ベータ鎖領域における自由エネルギー、アルファ−へリックス領域における自由エネルギー、極性、側鎖の相互作用、及びアミノ酸の分配度からなる群より選択される2種以上の性質である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の抽出法。
- ステップ(2)における前記物理的性質が、等電点、正規化ファンデルワールス体積、βタンパク質のためのアルファへリックスの指標、βタンパク質のためのベータ鎖の指標、タンパク質安定化のための側鎖の貢献度、原子間ポテンシャルに関する知識を基にした安定化尺度、疎水性指標、正規化されたターン頻度、ベータ鎖領域における自由エネルギー、アルファ−へリックス領域における自由エネルギー、極性、側鎖の相互作用、及びアミノ酸の分配度からなる、13種の性質である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の抽出法。
- ステップ(3)で生成されるクラスタの数が10〜100である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の抽出法。
- ステップ(4)における前記所定数が3〜30である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の抽出法。
- ステップ(5)における前記機能性アッセイが、前記試料である複数のペプチドが配列毎に区画化されて基板に固定されたなるペプチドチップを用いて行われる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の抽出法。
- ステップ(6)に続いて、以下のステップ(6−1)〜(6−4)を1回又は2回以上実施した後、ステップ(7)を実施する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の抽出法、
(6−1)上位の順位が付与された複数のクラスタを特定するステップ、
(6−2)特定された複数のクラスタより、クラスタ毎、所定数のペプチド配列を選抜するステップ、
(6−3)選抜したペプチド配列からなるペプチドを試料として機能性アッセイを行い、各ペプチド配列の機能性データを取得するステップ、
(6−4)機能性データに基づき、機能性の順位を前記複数のクラスタに付与するステップ。 - ステップ(7)において、上位n位(但し、nは2〜5の整数)までのクラスタからそれぞれルールを抽出する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の抽出法。
- ステップ(7)において、最上位の順位が付与されたクラスタのみからルールを抽出する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の抽出法。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の抽出法によって得られたルールに従ってペプチドを設計するステップを含む、機能性ペプチドの設計法。
- 複数の候補ペプチド配列の中から、請求項1〜12のいずれか一項に記載の抽出法によって得られたルールに適合するペプチド配列を選抜するステップを含む、機能性ペプチドの設計法。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の抽出法によって得られた、上位の順位が付与されたクラスタに含まれる1又は2以上のペプチド配列を高機能ペプチド配列として選択するステップを含む、機能性ペプチドの設計法。
- 以下のステップ(1)〜(3)を含む、機能性ペプチドの設計法、
(1)以下の(a)〜(c)からなる群より選択される集合を用意するステップ、
(a)請求項1〜12のいずれか一項に記載の抽出法によって得られた、上位の順位が付与されたクラスタに含まれるペプチド配列の集合、
(b)請求項1〜12のいずれか一項に記載の抽出法によって得られたルールに適合するペプチド配列の集合、
(c)(a)及び(b)からなる群より選択される2以上の集合を結合した集合、
(2)用意した集合の中から、共通する部分配列を認める第1ペプチド配列及び第2ペプチドを選抜するステップであって、第2ペプチド配列の方が、該部分配列よりもC末端側のアミノ酸の数が多いステップ、
(3)前記第1ペプチド配列から前記部分配列よりもC末端側のアミノ酸を除去して得られる第1部分配列と、前記第2ペプチド配列から前記部分配列及び前記部分配列よりもN末端側のアミノ酸を除去して得られる第2部分配列とを、該第1部分配列がN末端側に配置されるように連結するステップ。 - 前記第1ペプチド配列では前記部分配列がC末端アミノ酸を含み、前記第2ペプチド配列では前記部分配列がN末端アミノ酸を含む、請求項16に記載の設計法。
- 下記条件1及び2の少なくとも1つを満足する、請求項16又は17に記載の設計法、
条件1:それに含まれるペプチド配列のアミノ酸残基数が異なる複数のペプチドライブラリーを用意し、各ペプチドライブラリーを用いて請求項1〜12のいずれか一項に記載の抽出法を行うことにし、各回について得られた、上位の順位が付与されたクラスタに含まれるペプチド配列の集合を全て連結し、前記集合(a)とする、
条件2:それに含まれるペプチド配列のアミノ酸残基数が異なる複数のペプチドライブラリーを用意し、各ペプチドライブリーを用いて請求項1〜12のいずれか一項に記載の抽出法を行ってルールを得た後、抽出されたルール毎、適合するペプチドの集合を作製し、最後に全集合を連結して前記集合(b)とする。 - ステップ(1)において前記集合(a)を用意することにし、
ステップ(2)では、第1ペプチド配列と対をなす第2ペプチド配列の候補が二つ以上存在する場合には、より上位の順位が付与されたクラスタに属するペプチド配列を優先して第2ペプチド配列に用い、第2ペプチド配列と対をなす第1ペプチド配列の候補が二つ以上存在する場合には、より上位の順位が付与されたクラスタに属するペプチド配列を優先して第1ペプチド配列に用いる、請求項16〜18のいずれか一項に記載の設計法。 - ステップ(1)において前記集合(b)を用意することにし、
ステップ(2)では、第1ペプチド配列と対をなす第2ペプチド配列の候補が二つ以上存在する場合には、より上位の順位が付与されたクラスタのルールに適合するペプチド配列の方を優先して第2ペプチド配列に用い、第2ペプチド配列と対をなす第1ペプチド配列の候補が二つ以上存在する場合には、より上位の順位が付与されたクラスタのルールに適合するペプチド配列の方を優先して第1ペプチド配列に用いる、請求項16〜18いずれか一項に記載の設計法。 - 請求項13〜20のいずれか一項に記載の設計法で設計されたペプチドを調製するステップを含む、機能性ペプチドの調製法。
- 以下のステップ(1)〜(6)を含む、ポリペプチド又はポリペプチド含有組成物の評価法、
(1)ポリペプチドの配列を用意するステップ、
(2)請求項1〜12のいずれか一項に記載の抽出法によって抽出された1又は2以上のルールに対してそれぞれスコアを関連付けるステップ、
(3)前記ルールとの照合が可能な一定の長さに前記ポリペプチドの配列を断片化するステップ、
(4)各断片配列を前記ルールと照合し、適合性を判定するステップ、
(5)ルールに適合すると判定された断片配列に対して、該ルールに関連付けられたスコアを付与するステップ、
(6)付与された全てのスコアを積算して総スコアを算出するステップであって、該総スコアが前記ポリペプチドの機能性を表す指標となるステップ。 - 以下の(A)〜(C)のいずれかの特徴を備える、請求項22に記載の評価法、
(A)ステップ(3)で生じた断片配列の中から、プロテアーゼ切断部位を内在する断片配列を除いた後にステップ(4)を行う、
(B)ステップ(6)において、プロテアーゼ切断部位を内在する断片配列以外の断片配列に付与されたスコアのみを積算する、
(C)ステップ(6)において、付与された全スコアを積算した後、ステップ(3)で生じた断片配列の中から、プロテアーゼ切断部位を内在する断片配列に付与されたスコアを除算する。 - 以下のステップ(1)〜(4)を含む、ポリペプチド又はポリペプチド含有組成物の評価法、
(1)ポリペプチドの配列を用意するステップ、
(2)請求項1〜12のいずれか一項に記載の抽出法によって得られた、上位の順位が付与されたクラスタに含まれる各ペプチド配列に対して、同一のクラスタに含まれるペプチド配列は各々相同性の高いスコアとなり且つクラスタの順位に対応したスコアとなるように、スコアを関連付けるステップ、
(3)スコアを関連付けた各ペプチド配列をそれぞれ前記ポリペプチドの配列と照合し、配列が一致する領域の数を調べるステップ、
(4)ステップ(3)で判明した前記領域の数と、ステップ(2)で関連付けたスコアとを乗ずることによってペプチド配列毎にスコアを算出した後、全てのスコアを積算して総スコアを算出するステップであって、該総スコアが前記ポリペプチドの機能性を表す指標となるステップ。
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