JP5579873B2 - 穿孔装置、被穿孔物 - Google Patents

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Description

本発明は、被穿孔物(シート等)に細孔を穿設する穿孔装置に関し、孔径の経時変化を抑制することができ、被穿孔物の表裏とも凹凸がない状態で略平滑に穿設することができ、また、加工熱による孔周囲の変質や熔融固着と有害ガスの発生のない孔を穿設することができるようにしたものである。
また、本発明は、孔径の経時変化が抑制され、表裏とも凹凸がない状態で略平滑に穿設され、また、加工熱による孔周囲の変質や熔融固着と有害ガスの発生のない状態で孔が穿設された被穿孔物に関する。
シート状の紙・繊維、プラスチックフィルム、金属箔等の単体、または、それらの積層加工物の一部や全体に、おおむね孔径1000μm以下の細孔を規則的に、もしくは、不規則に穿設したものは、穿孔シートや有孔シート(特にプラスチックフィルムの場合は穿孔フィルムや有孔フィルム)等と称されている。穿孔シートは、孔径や開孔率により透気性・通気性・通液性・易裂性(道具なしで指先のみで容易に切断し得る性質)等の機能が与えられ、種々の用途に応用されていることは公知である。
従来、シートに細孔を穿設する技術として種々の技術が提案されている。孔形状の均一性を有し実用に供する程度の生産性を両立させた加工技術として、針ロール法、レーザー法、プレス法が知られている。
針ロール法の典型例として、ロール表面に多数の穿孔針を設けた植針ロールと、その針先が表層部に針入するように設置された弾性対向ロールを同期回転させた工程に、シートを挿入通過させることにより穿設するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示された技術は、シートに針を加圧接触させることにより針先を貫通させて穿孔するものである。
しかし、針ロール法で、例えば、金属箔のような可塑性体のシートに穿孔を施した場合、主として対向ロール側の貫通孔周囲に、穿孔容積分の鋸状円環のへり(通常これを「バリ」と称する)が形成され、外観を損なうことになっていた。また、シートの嵩張りや、シート積層時の密着性の低下、更には、バリの剥落による異物混入の原因となる等の問題が生じていた。シートが可塑性体ではなく弾性体の場合は、穿孔は圧縮変形により形成されるため、抜針後に孔周囲は圧縮解放され、経時的に孔径は縮小し、場合によっては閉孔して所期の機能が変動してしまうという問題があった。
この問題を解決するため、単に常温下で機械的に針孔を形成する以外に、針先を加熱して熱針によりシートに熔融穿孔し、孔径を固定させる提案もなされている(例えば、特許文献2、3参照)。しかしながら、熱針により穿孔を行うためには、シートが熱可塑性樹脂である場合に限られ、それ以外の材質のシートには適用することができない。
また、シートが熱可塑性樹脂であっても、機械的穿孔に熱作用を加えたこの方法により孔径の経時的な安定性を得ることができるが、穿孔工程の際に液状化した熔融樹脂が抜針時の針の挙動に応じて環状突起となり、熱針ロール側に突出し固着してしまう。
このため、可塑性体におけるバリと同様に、嵩張り、積層密着性の低下、突起物剥落による異物混入等の問題が生じる。更に、穿孔樹脂フィルムの用途である皮膚接着性包帯・緋創膏等に適用すると、装用時の異物感が生じ、易裂性目的のシートに適用すると、易裂機能が低下する等、別の問題が生じる。また、樹脂の熔融に伴い有害ガスが発生し、作業場の安全衛生確保と環境保全で不利になってしまう。
レーザー光を照射するレーザー法は、光エネルギーの集中による熱加工により穿孔を行うものであり、熱影響の短所として高密度穿孔を行うことが困難であるため、それを回避する提案がされている(例えば、特許文献4参照)。
しかし、レーザー加工は、熱可塑性樹脂フィルム等のシートの場合は、局所熔融で穿孔を実施し、紙や金属箔等のシートの場合は、局所燃焼により穿孔を実施するものであるから、穿孔された孔の周囲及び貫通孔の内壁面の熱によりシートの変質や孔の固着は避けられず、熱針ロールを用いた時と類似の問題がある。
また、機械的手段を併用しない熔融・燃焼のみによる加工であるため、熱針ロールを用いた時と同等またはそれ以上に有害ガスが発生してしまう。更に、厚いシートの場合、断面方向での光の拡散現象により、孔の径が射入面から射出面へ向かって漸増してしまい、表裏に同径の孔を穿設することができない。
一方、プレス法は、パンチ(凸型)とダイ(凹型)の組合せによる剪断加工であり、剪断部を完全に抜き落としてしまうので孔径の変化がなく、熱に起因する諸問題もない。しかし、凹凸型の微細化には限度があり、凹凸型の組合せの精度を維持することが困難であることから、穿孔される孔の分布が密であったり、200μmに満たない孔径であると、適用が困難であった。また、穿孔対象物(シート)が薄かったり、可塑性体でなく弾性体である場合等にも技術的な制約から適用が困難であった。更に、微小バリ(カエリ)の発生や、微細で高精度の金型の製作に要す多大の労力とコスト等の問題がある。
シートに細孔を穿設する針ロール法、レーザー法、プレス法の諸問題のうち、バリ・カエリや環状突起、孔径の相違等々は要するにシート表裏両面における孔状態の非対称性であって、「表から裏」と「裏から表」を比較した場合、通気や通液に差が生じてアンバランスは免れない。これは、何れの加工法においても、針貫通、光エネルギー照射、パンチ嵌合等、穿孔力の伝播のプロセスが、シートの一方の面から開始され他方の面に到達して完了する、というシートをはさんだ穿孔加工の原理的非対称性が起因となっている。
特表平11−508830号公報 特開昭52−17588号公報 特開平6−238597号公報 特開2001−79677号公報
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、孔の状態の経時変化が抑制され、表裏ともに凹凸なく平滑に、加工熱による孔の周囲の変質や溶融固着が生じることがなく、有害ガスを発生させることなく、被穿孔物に対して穿孔を施すことができる穿孔装置を提供することを目的とする。
また、本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、孔の状態の経時変化が抑制され、表裏ともに凹凸なく平滑に、加工熱による孔の周囲の変質や溶融固着が生じることがなく、有害ガスを発生させることなく、被穿孔物に対して穿孔が施された状態の被穿孔物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の穿孔装置は、第1線状切刃を有する第1カッタと、第2線状切刃を有する第2カッタと、前記第1線状切刃及び前記第2線状切刃が交差する状態で被穿孔物を挟んで前記第1カッタ及び前記第2カッタを対向させ、前記第1線状切刃及び前記第2線状切刃を前記被穿孔物に当接させる加圧手段とを備え、前記第1カッタには、前記第1線状切刃が3次元形状の凹状に設けられ、前記第2カッタには、前記第1線状切刃の凹状に対応した3次元形状の凸状に設けられ、前記加圧手段は、前記第1線状切刃及び前記第2線状切刃の距離を接近させるように前記第1カッタ及び前記第2カッタを相対的に移動させる押圧手段からなることを特徴とする。
請求項1に係る本発明では、加圧手段により第1線状切刃及び第2線状切刃を交差する状態で被穿孔物に当接させることで、第1線状切刃及び第2線状切刃の交点で被穿孔物に孔が空けられる。このため、孔の形状の経時変化が抑制され、表裏ともに凹凸なく平滑に、加工熱による孔の周囲の変質や溶融固着が生じることがなく、有害ガスを発生させることなく、被穿孔物に対して穿孔を施すことができる。
そして、押圧手段により第1カッタ及び第2カッタを接近させることにより、3次元形状の被穿孔物に孔を空けることができる。線状切刃は、カッタの凹凸面に直接形成したり、曲線状の切刃を有する切刃板を多数積層して凹凸状に構成することができる。
第1線状切刃及び第2線状切刃は、針先のような点状態の刃が連続したものであり、連続する方向は直線状でも曲線状でもよく、任意の方向に連続したものを適用することができる。また、第1線状切刃及び第2線状切刃は、断続して直線状でも曲線状に連続させることもできる。また、第1線状切刃及び第2線状切刃は、断面が鋭角状の刃物及び断面が凸状にされたものを含み、被穿孔物に当接することで切刃に加圧力が集中する形状が含まれる。
また、被穿孔物に空けられる孔は、それ自体の形状が円形であるものに限らず、種々の形状が含まれる。また、第1線状切刃及び第2線状切刃の交差角度は、直交をはじめとして任意の交差角度に設定することができる。被穿孔物に第1線状切刃及び第2線状切刃が当接して被穿孔物に孔が空けられる場合、第1線状切刃及び第2線状切刃が互いに当接するように加圧されたり、被穿孔物の厚さ等により第1線状切刃及び第2線状切刃が互いに隙間(逃げ)を持った状態で加圧される。
また、第1線状切刃及び第2線状切刃の幅は同一もしくは異なる幅のいずれも適用することができる。被穿孔物としては、種々の厚さのシート状のものや、シートを多数積層したもの、3次元形状のもの等が適用される。そして、第1線状切刃及び第2線状切刃を当接させる際に、被穿孔物の材質や空けられる孔の目的により第1線状切刃及び第2線状切刃を加熱することもできる。
そして、参考例としては、前記第1カッタ及び前記第2カッタはロール状であり、前記第1カッタの周面に前記第1線状切刃が設けられると共に前記第2カッタの周面に前記第2線状切刃が設けられ、前記加圧手段は、前記第1カッタ及び前記第2カッタの軸間距離を接近させる押圧手段と、前記被穿孔物を挟んで前記第1線状切刃及び前記第2線状切刃が当接する状態で前記第1カッタ及び前記第2カッタを連動して回転させる回転手段とからなるものを挙げることができる。
これにより、被穿孔物を挟んで押圧手段により第1カッタ及び第2カッタの軸間距離を接近させて加圧し、回転手段により第1カッタ及び第2カッタを連動して回転させることで、被穿孔物に対して第1線状切刃と第2線状切刃の交点が順次当接し、被穿孔物に対して連続して孔を空けることができる。
ロール状のカッタを構成するにあたり、ロール部材の周面に切刃を直接設けたり、円盤状の切刃盤を積層して第1カッタを構成すると共に、矩形状の切刃板を円周方向に接続して第2カッタを構成することが可能である。
また、他の参考例としては、前記第1カッタの前記第1線状切刃は、周面の周方向に連続して設けられ、前記第2カッタの前記第2線状切刃は、周面の軸方向に延びて設けられているものを挙げることができる。また、前記第1線状切刃は、軸方向に複数設けられ、前記第2線状切刃は、周方向に複数設けられているものを挙げることができる。
これにより、周方向に連続する第1線状切刃を備えた第1カッタ及び軸方向に延びる第2線状切刃を備えた第2カッタを用いることができる。
また、他の参考例としては、前記第1カッタには前記第1線状切刃が平面状に設けられると共に、前記第2カッタには前記第2線状切刃が平面状に設けられ、前記加圧手段は、前記第1線状切刃及び前記第2線状切刃の距離を接近させるように前記第1カッタ及び前記第2カッタを相対的に移動させる押圧手段からなるものを挙げることができる。
これにより、押圧手段により第1カッタ及び第2カッタを接近させることにより、平面状の被穿孔物に孔を空けることができる。線状切刃は、カッタの平面部に直接形成したり、矩形状の切刃板を多数積層して構成することができる。
本発明では、互いに交差する線状切刃の間に被穿孔物を挟み、線状切刃の交点を前記被穿孔物に当接させて孔を形成する穿孔方法となる。
このため、線状切刃の交点を被穿孔物に当接させることで被穿孔物に孔を空けることができる。
上述した穿孔装置及び穿孔方法は、一時の圧縮変形ではなく、点状の剪断加工であって、被穿孔物が弾性体のシートであっても、空けられた孔の形状に経時的変化が殆どない。 また、孔空け力の伝播、即ち、被穿孔物の破壊のプロセスが、被穿孔物の表裏面から同時に内部に向けて開始され、被穿孔物の断面中央部に到達して完了する。このため、加工が表と裏から対称に実施され、穿孔部位の表裏面の状態が等しくなり、穿孔部位が凹凸のない略平面となる。また、常温での孔空けが可能となるため、熱熔融による固着や有害ガスの発生をなくすことができる。
上記目的を達成するための請求項2に係る本発明の被穿孔物は、請求項1に記載の穿孔装置により孔が形成されたことを特徴とする。
発明の被穿孔物は、シート材の表面及び裏面に、互いに交差する方向に延びる刃跡が形成され、前記刃跡の交点が穿孔されることになる。
本発明の穿孔装置は、孔の状態の経時変化が抑制され、表裏ともに凹凸なく平滑に、加工熱による孔の周囲の変質や溶融固着が生じることがなく、有害ガスを発生させることなく、被穿孔物に対して穿孔を施すことが可能になる。
また、本発明の被穿孔物は、孔の状態の経時変化が抑制され、表裏ともに凹凸なく平滑に、加工熱による孔の周囲の変質や溶融固着が生じることがなく、有害ガスを発生させることなく、穿孔が施されたものとすることが可能になる。
参考例に係る穿孔装置の外観図である。 図1中の要部説明図である。 穿孔部の断面図である。 シートの外観図である。 孔の形状が異なるシートの外観図である。 参考例に係る穿孔装置のカッタの外観図である。 加工状況の説明図である。 本発明の実施例に係る穿孔装置のカッタの外観図である。 加工状況の説明図である。 凹状ワークの外観図である。
図1から図4に基づいて本発明の穿孔装置の参考例を説明する。
図1には参考例に係る穿孔装置の全体を表す外観、図2にはシートに孔を空けている状態の外観、図3には穿孔部の断面、図4(a)には孔が空けられたシートの外観を示してある。
図1に示すように、穿孔装置1は、第1カッタである上ロール状カッタ2と第2カッタである下ロール状カッタ3が備えられている。上ロール状カッタ2の軸端には軸受け11が設けられると共に、下ロール状カッタ3の軸端には軸受け12が設けられている。上ロール状カッタ2及び下ロール状カッタ3は軸受け11、12を介してフレーム13に支持されている。
上ロール状カッタ2の軸端には軸受け11を下方に押圧する加圧手段としての押圧手段14が備えられ、押圧手段14により上ロール状カッタ2を下方に押圧することで上ロール状カッタ2と下ロール状カッタ3の軸間距離を接近させる。
また、上ロール状カッタ2を回転させる加圧手段としての回転手段15が設けられている。上ロール状カッタ2を下ロール状カッタ3に押圧している状態で回転手段15により上ロール状カッタ2を回転させることにより、上ロール状カッタ2と下ロール状カッタ3とが連動して回転する。
上ロール状カッタ2の周面には第1線状切刃4が設けられ、下ロール状カッタ3の周面には第2線状切刃5が設けられている。第1線状切刃4は、上ロール状カッタ2の周面の周方向に連続して設けられ、上ロール状カッタ2の軸方向に複数設けられている。第2線状切刃5は、下ロール状カッタ3の周面の軸方向に連続して設けられ、下ロール状カッタ3の周方向に複数設けられている。
図1、図2に示すように、上ロール状カッタ2と下ロール状カッタ3の間に被穿孔物であるシート10を介在させ、上ロール状カッタ2を下方に押圧することで上ロール状カッタ2と下ロール状カッタ3の軸間距離が接近する。第1線状切刃4及び第2線状切刃5が直交する状態で(交差する状態で)シート10を挟んで上ロール状カッタ2と下ロール状カッタ3が対向し、第1線状切刃4及び第2線状切刃5がシート10に当接する。
この場合、第1線状切刃4及び第2線状切刃5が互いに当接するように加圧されたり、シート10の厚さ等により第1線状切刃4及び第2線状切刃5が互いに隙間(逃げ)を持った状態で加圧される。
上ロール状カッタ2と下ロール状カッタ3の間にシート10を挟み、押圧手段14により上ロール状カッタ2と下ロール状カッタ3の軸間距離を接近させることで、図3に示すように、第1線状切刃4及び第2線状切刃5が直交してシート10に当接する。この状態で回転手段15により上ロール状カッタ2と下ロール状カッタ3を連動して回転させることにより、第1線状切刃4及び第2線状切刃5が交差する部位のシート10が連続して加圧される。
これにより、図3、図4(a)に示すように、第1線状切刃4及び第2線状切刃5の交差する部位のシート10に孔9が連続して空けられる。このため、孔9の形状の経時変化が抑制され、表裏ともに凹凸なく平滑に、加工熱による孔の周囲の変質や溶融固着が生じることがなく、有害ガスを発生させることなく、シート10に対して穿孔を施すことができる。
図4(b)にはシート10の表面の外観、図4(c)にはシート10の裏面の外観を示してある。
図に示すように、シート10は、シート10の送り方向に延びる刃跡4bが表面10bに形成され、シート10の送り方向に交差(直交)する方向に延びる刃跡4cが裏面10cに形成されている。そして、刃跡4bと刃跡4cの交点が穿孔されて孔9が空けられている。
第1線状切刃4及び第2線状切刃5は、針先のような点状態の刃が連続したものであり、連続する方向は直線状でも曲線状でもよく、任意の方向に連続したものを適用することができる。また、第1線状切刃4及び第2線状切刃5は、断面が鋭角状の刃物及び断面が凸状にされたものを含み、シート10に当接することで切刃に加圧力が集中する形状が含まれる。
シート10に空けられる孔9は、それ自体の形状が円形であるものに限らず、方形等種々の形状が含まれる。
異なる形状の孔が形成されたシート10を説明する。図5には他の形状の孔を説明するシート10の外観を示してある。図5に示した形状は、第1線状切刃4及び第2線状切刃5の刃先の形状を調整することで得ることができる。
図5(a)に示した孔51は、シート10の送り方向に長い十字星型の形状となっている。図5(b)に示した孔61は、シート10の送り方向に直交する方向に長い十字星型の形状となっている。図5(c)に示した孔71は、十字状の切込みが形成された形状となっており、そのままでは開口していない状態で、引っ張り力が生じた際に開口される孔となっている。
第1線状切刃4及び第2線状切刃5の交差角度は、直交をはじめとして任意の交差角度に設定することができる。交差角度を変更することにより、例えば、図5(a)、図5(b)、図5(c)に示した孔の角度を変更することができる。また、孔9の密度に応じて所定数の第1線状切刃4及び第2線状切刃5を設けることができ、第1線状切刃4及び第2線状切刃5を断続的に連続させることも可能である。
また、第1線状切刃4及び第2線状切刃5の幅は同一もしくは異なる幅のいずれも適用することができる。また、第1線状切刃4及び第2線状切刃5をシート10に当接させる際に、シート10の材質や空けられる孔9の目的により第1線状切刃4及び第2線状切刃5を加熱することもできる。
シート10としては、紙・繊維、プラスチックフィルム、金属箔等の単体、または、それらの積層加工物を適用することが可能である。また、孔の大きさは、径(円形以外の孔の場合は孔の周囲の径)が1000μm以下の細孔を規則的に、もしくは、不規則に穿設した穿孔シートや有孔シートの穿孔に適用することができる。
上述した穿孔装置1による穿孔方法は、一時の圧縮変形ではなく、第1線状切刃4及び第2線状切刃による点状の剪断加工であるので、シート10が弾性体であっても、空けられた孔9の形状に経時的変化が殆どない。 また、孔空け力の伝播、即ち、シート10の破壊のプロセスが、シート10の表裏面から同時に内部に向けて開始され、シート10の断面中央部に到達して完了する。このため、加工が表と裏から対称に実施され、表裏面の孔9の状態が等しくなり、凹凸がない略平面の孔9を形成することができる。また、常温での孔空けが可能となるため、熱熔融による固着や有害ガスの発生をなくすことができる。
従って、孔9の状態の経時変化が抑制され、表裏ともに凹凸なく平滑に、加工熱による孔の周囲の変質や溶融固着が生じることがなく、有害ガスを発生させることなく、シート10に対して孔9を空けることが可能になる。
図6、図7に基づいて他の参考例を説明する。
図6(a)には参考例に係る穿孔装置の第1カッタを下面側から見た外観、図6(b)には参考例に係る穿孔装置の第2カッタを上面側から見た外観、図7には穿孔を実施している状態の外観を示してある。
図6(a)に示すように、矩形ブロック状の第1カッタブロック21(第1カッタ)の下面には平面部22が形成され、平面部22には一方向(図中左右方向)に延びる第1線状切刃23が互いに平行に複数本設けられている。図6(b)に示すように、矩形ブロック状の第2カッタブロック25(第2カッタ)の上面には平面部26が形成され、平面部26には他方向(図中上下方向)に延びる第2線状切刃27が互いに平行に複数本設けられている。
図7に示すように、第1カッタブロック21の下面と第2カッタブロック25の上面が対向して配され、第1カッタブロック21には押圧手段28が設けられている。押圧手段28により第1カッタブロック21が第2カッタブロック25側に押圧され、第1線状切刃23及び第2線状切刃27が互いに直交する状態で距離が接近して被穿孔物としてのシート30に当接する。
尚、第1線状切刃23及び第2線状切刃27は直線状でも曲線状でも適用が可能であり、また、延びる方向は任意であり、互いに交差した状態で当接するように第1線状切刃23及び第2線状切刃27が形成されていればよい。また、前述同様に、第1線状切刃23及び第2線状切刃27が互いに当接するように加圧されたり、シート30の厚さ等により第1線状切刃23及び第2線状切刃27が互いに隙間(逃げ)を持った状態で加圧される。
図示の穿孔装置24では、第1カッタブロック21と第2カッタブロック25の間にシート30を配し、押圧手段28により第1カッタブロック21を第2カッタブロック25側に押圧する。これにより、第1線状切刃23と第2線状切刃27の交差する部位がシート30に当接し、シート30に孔29が空けられる。
従って、孔29の状態の経時変化が抑制され、表裏ともに凹凸なく平滑に、加工熱による孔の周囲の変質や溶融固着が生じることがなく、有害ガスを発生させることなく、一枚のシート30に対して孔29を空けることが可能になる。
上述した参考例では、カッタブロックの平面部に線状切刃を設けた例を挙げて説明したが、矩形状の切刃板を多数積層して一つのカッタブロックを構成することも可能である。また、カッタブロックを図中上下方向に相対的に移動させて孔を空ける例を挙げて説明したが、図中左右方向にカッタブロックを相対的に移動させて孔を空けることも可能である。
図8〜図10に基づいて本発明の実施例を説明する。
図8(a)には本発明の実施例に係る穿孔装置の第2カッタを下面側から見た外観、図8(b)には本発明の実施例に係る穿孔装置の第1カッタを上面側から見た外観、図9には穿孔を実施している状態の外観、図10には孔が空けられたワークの外観を示してある。
図8(a)に示すように、第2カッタ31には3次元形状の楕円凸状(楕円椀状の凸型)の凸部32が設けられ、凸部32には楕円の長円方向(図中左右方向)に延びる第2線状切刃33が互いに平行に複数本設けられている。図8(b)に示すように、第1カッタ35には3次元形状の楕円凹状(楕円椀状の凹型)の凹部36が設けられ、凹部36は第1カッタ31の凸部32の形状に対応した形状となっている。第1カッタ35の凹部36には短円方(図中上下方向)に延びる第1線状切刃37が互いに平行に複数本設けられている。
図9に示すように、第2カッタ31の凸部32と第1カッタ35の凹部36が対向して配され、第2カッタ31には押圧手段38が設けられている。押圧手段38により第2カッタ31が第1カッタ35側に押圧され、凹部36に凸部32が嵌合して第2線状切刃33及び第1線状切刃37が互いに直交する状態で距離が接近して当接する。
尚、凸部32及び凹部36の形状は楕円凸状及び楕円凹状に限らず任意の3次元形状に構成することが可能である。また、第2線状切刃33及び第1線状切刃37は直線状でも曲線状でも適用が可能であり、また、延びる方向は任意であり、互いに交差した状態で当接するように第2線状切刃33及び第1線状切刃37が形成されていればよい。また、押圧手段38を第1カッタ35に設け、第1カッタ35を第2カッタ31側に移動させることも可能である。
図示の穿孔装置34では、第2カッタ31と第1カッタ35の間に椀型の被穿孔物としてのワーク40(例えば薄い樹脂製等:図10参照)を配し、押圧手段38により第2カッタ31を第1カッタ35側に押圧する。これにより、第2線状切刃33と第1線状切刃37の交差する部位がワーク40に当接し、図10に示すように、椀型のワーク40に孔39が空けられる。
従って、孔39の状態の経時変化が抑制され、表裏ともに凹凸なく平滑に、加工熱による孔の周囲の変質や溶融固着が生じることがなく、有害ガスを発生させることなく、3次元形状の椀型のワーク40に対して孔39を空けることが可能になる。
上述した実施例では、凹凸部に線状切刃を設けた例を挙げて説明したが、曲線状の切部を有する切刃板を多数積層して一つのカッタを構成することも可能である
上述したように、本発明の穿孔装置は、孔の状態の経時変化が抑制され、表裏ともに凹凸なく平滑に、加工熱による孔の周囲の変質や溶融固着が生じることがなく、有害ガスを発生させることなく、被穿孔物に対して穿孔を施すことが可能になる。また、本発明の被穿孔物であるワーク40、及び、参考例としてのシート10、30は、孔の状態の経時変化が抑制され、表裏ともに凹凸なく平滑に、加工熱による孔の周囲の変質や溶融固着が生じることがなく、有害ガスが発生しない状態で穿孔が施される。
本発明は、被穿孔物(シート等)に細孔を穿設する穿孔装置の産業分野で利用することができる。また、本発明は、細孔が穿設された被穿孔物の産業分野で利用することができる。
1、24、34 穿孔装置
2 上ロール状カッタ
3 下ロール状カッタ
4、23、37 第1線状切刃
5、27、33 第2線状切刃
9、29、39 孔
10、30 シート
11、12 軸受け
13 フレーム
14、28、38 押圧手段
15 回転手段
21 第1カッタブロック
22、26 平面部
25 第2カッタブロック
31 第2カッタ
32 凸部
35 第1カッタ
36 凹部
40 ワーク

Claims (2)

  1. 第1線状切刃を有する第1カッタと、
    第2線状切刃を有する第2カッタと、
    前記第1線状切刃及び前記第2線状切刃が交差する状態で被穿孔物を挟んで前記第1カッタ及び前記第2カッタを対向させ、前記第1線状切刃及び前記第2線状切刃を前記被穿孔物に当接させる加圧手段とを備え、
    前記第1カッタには、前記第1線状切刃が3次元形状の凹状に設けられ、
    前記第2カッタには、前記第1線状切刃の凹状に対応した3次元形状の凸状に設けられ、
    前記加圧手段は、
    前記第1線状切刃及び前記第2線状切刃の距離を接近させるように前記第1カッタ及び前記第2カッタを相対的に移動させる押圧手段からなる
    ことを特徴とする穿孔装置。
  2. 請求項1に記載の穿孔装置により孔が形成された被穿孔物。
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