JP5579413B2 - 反芻家畜の乳又は肉中の共役リノール酸増加方法 - Google Patents

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Description

本発明は、反芻家畜の乳及び/又は肉中の共役リノール酸の含量を効率的に高める方法に関する。さらに詳しくは、反芻家畜に給与する、乳及び/又は肉中の共役リノール酸含量を効率的に高める栄養素、及びこれを用いた高機能性乳及び/又は高機能性肉の生産方法に関する。
共役リノール酸(CLA;Conjugated linoleic acids)は反芻家畜に特徴的な脂肪酸であり、リノール酸(cis−9,cis−12 octadecadienoic acid)の位置的、幾何学的な異性体であって、共役二重結合を有する、つまり共役ジエン構造を有するものの総称である。二重結合の位置は、9と11、10と12、11と13のように異なった位置にある。オクタデカジエン酸のシス−9,トランス−11異性体:すなわち、cis−9,trans−11 C18:2(cis−9,trans−11 octadecadienoic acid)は、乳製品中に含まれるCLAの80%以上を占めている。そして、例えば牛乳中の平均的なCLA含量は、3mg/g Fat以上、6mg/g Fat未満、すなわち総脂肪量の0.3重量%以上、0.6重量%未満であるが、その変動する幅は大きい。牛乳中のCLAの大部分は、cis−9,trans−11 CLA異性体であるので、この異性体(シス−9,トランス−11 C18:2)をCLAということもある。
共役リノール酸(cis−9,trans−11 CLA異性体)の様々な生理機能が明らかにされ、CLAのヒトヘの給源として、特に牛乳及び牛肉中のCLAが注目されている。CLAの生理機能としては、抗がん作用、体脂肪低減作用、脂質代謝調節、抗動脈硬化作用、免疫調節作用、II型糖尿病抑制作用、抗血小板作用、肥満防止、抗アレルギー作用、骨形成の改善、慢性腎炎の抑制、増体促進、飼料効率の向上などが挙げられる(非特許文献1)。
反芻家畜の乳や肉中のCLA含量は、反芻家畜への給餌飼料、季節、年齢(泌乳回数)、個体、ルーメン内微生物叢の変化などの要因で変動する。これらの中でも、給餌飼料の影響が最も大きく寄与していると考えられている。そこで、飼料の成分を変えることで牛乳などのCLA含量を高める試みが数多く行われており、リノール酸を含むしょうゆ油や醤油粕を飼料に加える方法(特許文献1、2)、トランスバクセン酸、すなわち、オクタデセン酸のトランス−11異性体(TVA;trans−11 C18:1)を直接給与する方法(特許文献3)などが開示されている。
しかし、CLAやTVAなどの油脂の直接給与は、CLAのある程度の増加は認められるものの、飼料の嗜好性を低下させ、ルーメンの微生物に悪影響を及ぼし、乳脂率を急激に低下させるなどといった点で全体的にはマイナス作用を有し、好ましくはない。したがって、油脂の直接投与によるCLA増加には限界がある。
なお、反芻家畜におけるCLAは、飼料中のリノール酸やα−リノレン酸などの高度不飽和脂肪酸がルーメン微生物によってTVAに変化し、消化吸収され乳腺組織あるいは脂肪組織に移行し、不飽和化による生合成により生成される。しかし、反芻家畜の生体内でのTVAからCLAへの変換率は約20%程度でしかなく、決して大きくはない。
さらに、反芻家畜への醤油粕やしょうゆ油の給与は、乳や肉中のCLA含量を高めることができるが、同時に生産物中のTVA濃度も著しく高くなり、生体内でTVAが効率よくCLAに転換するわけではない。
牛の組織中におけるTVAからCLAへの変換は、不飽和化酵素であるstearoyl−CoA desaturase(ステアロイル−CoA不飽和化酵素:SCD)によって制御されている。
stearoyl−CoA desaturaseは、牛の体脂肪を不飽和化する酵素として知られ、生体内で脂質の合成や分解に重要な役割を果たすstearoyl‐CoAを不飽和化する酵素である。この遺伝子配列及びアミノ酸配列については、既に開示されている(非特許文献2)。しかしながら、この酵素(SCD)をコードする遺伝子の発現を高めたり、及び/又は、この酵素の活性を高めたりすることにより、TVAからCLAへの変換を促進することについては、従来、報告例は見当たらない。ましてや、特定のアミノ酸やビタミン類が、SCD遺伝子の発現を高めたり酵素活性を高めたりすることは、全く知られていない。
特開2006−141312号公報 特開2008−113586号公報 特表2001−520028号公報
畜産の研究、第56巻、第11号、1195‐1201(2002年) Biosci.Biotechnol.Biochem.,64:1526‐1530(2000)
本発明は、食品としての反芻家畜の乳や肉の重要性に鑑み、その付加価値をできるだけ高め、国民の健康に貢献するため、反芻家畜の乳量や乳質、肉質を保ったまま、CLAの産生能の亢進が可能な飼料成分の提供を目的としてなされたものである。さらに、この飼料成分を用いた効率的なCLA濃度の高い機能性乳、機能性肉を生産する新規飼養システムの提供も目的としてなされたものである。
上記目的を達成するため、本発明者らは各方面から検討の結果、stearoyl−CoA desaturase(SCD)及び該酵素をコードする遺伝子に着目した。そして、反芻家畜の生体内でのSCDをコードする遺伝子の発現亢進や該酵素の活性化ができれば、CLAの産生能の亢進、生体機能性亢進が期待できると考え、ルーメンの微生物による発酵状態を正常に保ったままで、この遺伝子発現亢進や酵素の活性化をすることが可能な飼料成分の開発が可能であるとの観点にはじめてたった。
そして更に、本発明者らは鋭意研究の結果、リジン、ロイシン、アルギニン、ビオチン、ビタミンCなどの栄養素を、リノール酸やα−リノレン酸などの高度不飽和脂肪酸を含む家畜給与飼料に添加して給与することにより、反芻家畜の乳腺組織や脂肪組織中のstearoyl−CoA desaturaseの遺伝子発現や酵素活性を高め、乳量や乳質、肉質を保ったまま、効率的にこれらのCLA(シス−9,トランス−11 C18:2脂肪酸)濃度を高めることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の実施形態は次のとおりである。
(1)反芻家畜に、stearoyl−CoA desaturaseの遺伝子発現及び/又は該酵素活性を高める栄養素を給与することにより、反芻家畜の乳及び/又は肉中の共役リノール酸(CLA)含量を高める方法。
(2)反芻家畜に、stearoyl−CoA desaturaseの遺伝子発現及び/又は酵素活性を高める栄養素を給与することにより、共役リノール酸(CLA)含量が高まった高機能性乳及び/又は高機能性肉を生産する方法。
(3)栄養素が、リジン、ロイシン、アルギニン、ビオチン、ビタミンCから選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする(1)又は(2)に記載の方法。
(4)反芻家畜が、乳用牛又は肉用牛であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1つに記載の方法。
(5)stearoyl−CoA desaturaseの遺伝子発現及び/又は酵素活性を高める栄養素を配合した、反芻家畜の乳及び/又は肉中の共役リノール酸含量を高める反芻家畜用飼料添加物。
(6)栄養素が、リジン、ロイシン、アルギニン、ビオチン、ビタミンCから選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする(5)に記載の反芻家畜用飼料添加物。
(7)反芻家畜が、乳用牛又は肉用牛であることを特徴とする(5)又は(6)に記載の反芻家畜用飼料添加物。
(8)(5)〜(7)のいずれか1項に記載の反芻家畜用飼料添加物を含有してなることを特徴とする反芻家畜用飼料。
(9)(8)に記載の飼料を反芻家畜に給与することにより得られた、共役リノール酸含量が総脂肪量の0.60重量%以上(例えば、総脂肪量の0.60〜1.80重量%)であることを特徴とする反芻家畜乳又は反芻家畜肉(特に牛乳又は牛肉)。
また、本発明の他の実施態様としては、特定の栄養素を使用(添加、経口投与)することにより、TVAからCLAへの変換を触媒する酵素であるSCDの酵素活性を高めたり、SCD遺伝子の発現を高めたりする方法、そしてその結果として、反芻家畜の細胞又は乳又は肉中のCLA含量を高める方法、及び、そのために使用する剤(動物用医薬、飼料、飼料添加物の少なくともひとつ)を挙げることができ、以下に例示される。
(1)タンパク質代謝又はエネルギー代謝に関与する栄養成分を用いて、反芻家畜の細胞中のstearoyl−CoA desaturase遺伝子発現及び/又はstearoyl−CoA desaturase酵素活性を高める方法。
(2)タンパク質代謝又はエネルギー代謝に関与する栄養成分を用いて、反芻家畜の細胞中のstearoyl‐CoA desaturase遺伝子発現及び/又はstearoyl−CoA desaturase酵素活性を高めることで、その細胞中の共役リノール酸含量を高める方法。
(3)栄養成分が、リジン、ロイシン、アルギニン、ビオチン、ビタミンCから選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする(1)又は(2)に記載の方法。
(4)反芻家畜の細胞が、乳腺組織又は脂肪組織より得られたものであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の方法。
(5)反芻家畜の細胞が、ウシの組織より得られたものであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の方法。
(6)タンパク質代謝又はエネルギー代謝に関与する栄養成分を有効成分とする、反芻家畜の細胞中のstearoyl−CoA desaturase遺伝子発現及び/又はstearoyl−CoA desaturase酵素活性の促進剤(増強剤)。
(7)タンパク質代謝又はエネルギー代謝に関与する栄養成分を有効成分とすることを特徴とする反芻家畜の細胞中の共役リノール酸含量を高める剤。
(8)栄養成分が、リジン、ロイシン、アルギニン、ビオチン、ビタミンCから選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする(6)又は(7)に記載の剤。
(9)反芻家畜の細胞が、乳腺組織又は脂肪組織より得られたものであることを特徴とする(6)〜(8)のいずれか1項に記載の剤。
(10)反芻家畜の細胞が、ウシの組織より得られたものであることを特徴とする(6)〜(9)のいずれか1項に記載の剤。
本発明によれば、反芻家畜のルーメンの微生物による発酵状態を正常に保ったまま、つまり反芻家畜の乳量や乳質、肉質へ悪い影響を及ぼすことなく、生体内のstearoyl−CoA desaturaseの遺伝子発現及び酵素活性を高めて、CLAの産生能の亢進が可能となる。また、これによって効率的なCLA濃度の高い機能性乳、機能性肉を生産する新規飼養システムを提供することが可能となる。
乳腺上皮細胞におけるインスリン、IGF‐1、GH及びLactogenic hormone complex添加時のSCD遺伝子発現の変動を示す図である。(A):*は、Student t testでP<0.05を示す(Mean,n=5)。(B),(C),(D):異符号は、Duncan's multiple range testでP<0.05を示す(Mean,n=4)。 stromal vascular細胞におけるインスリン、IGF−1添加時のSCD遺伝子発現の変動を示す図である。(A):Insulin(インスリン)(B):IGF−1(インスリン様成長因子−1)(Mean,n=4) 乳腺上皮細胞における各栄養素添加時のSCD遺伝子発現の変動を示す図である。*は、Student t testでP<0.05を示す(Mean, n=4)。Control:対照、Amino Acid:アミノ酸、Mineral:ミネラル、Fatty acid:脂肪酸、Vitamin:ビタミン stromal vascular細胞における各種栄養素添加時のSCD遺伝子発現の変動を示す図である。*は、Student t testでP<0.05を示す(Mean,n=4)。 乳腺上皮細胞におけるリジン及びビオチン添加時のSCD活性の変動を示す図である。*は、Student t testでP<0.05を示す(Mean,n=3)。Control:対照、Lys:リジン、Biotin:ビオチン。 乳腺上皮細胞におけるリジン及びビオチン添加時のTVAからのCLA産生能の変動を示す図である。(n=4)
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で栄養素の給与対象としている家畜は、生体内でTVAをCLAへ変換する酵素stearoyl−CoA desaturaseが働き、その乳や肉中にCLAを蓄積する反芻家畜(ウシ、ヤギ、ヒツジ、シカ、水牛等)である。特に、牛乳や牛肉の生産のための乳用牛又は肉用牛に対して有効であり、以下乳用牛又は肉用牛を給与対象として例示して説明する。
牛は、飼料中の多価不飽和脂肪酸(リノール酸やα−リノレン酸など)をルーメン中の微生物発酵によりTVA(トランス−11 C18:1)に変換して消化・吸収を行う。そして、吸収されたTVAは、乳腺組織や脂肪組織などに移行し、不飽和化酵素であるstearoyl−CoA desaturaseによってCLA(シス−9,トランス−11 C18:2)に変換される。しかし、その変換効率は約20%程度と非常に低い。本発明では、ルーメンの微生物による発酵状態を正常に保ったままでこの酵素の遺伝子発現及び酵素活性を高めることが可能な栄養素を牛に給与することで、牛乳の乳量や乳質(風味、乳脂肪率等)、牛肉の肉質(風味、食感等)へ悪い影響を及ぼすことなく効率的にCLA濃度を高めるものである。
stearoyl−CoA desaturaseの遺伝子発現及び酵素活性を高めるために牛に給与する栄養素としては、タンパク質代謝、あるいはエネルギー代謝を調節するものが選ばれる。これは、stearoyl−CoA desaturase遺伝子のプロモーターにエネルギー関連転写因子結合可能領域が認められ、また乳腺組織や脂肪組織ではタンパク質合成が盛んなためである。そこで、各栄養素について鋭意研究した結果、特に、牛の乳腺組織中ではリジン、ロイシン、アルギニン、ビオチン、ビタミンCが、脂肪組織中ではリジン、ビオチンが非常に効果的に遺伝子発現及び酵素活性を高めることを発見し、本発明を完成させるに至った。これらの栄養素は、乳牛等の飼料への配合実績があり、ルーメンの発酵状態に影響を与えないことが明らかとなっているものである。
上記栄養素は、各アミノ酸やビタミンの純品乾燥物が使用できることはもちろんのこと、その粗精製物(ペースト化物、希釈物、乳化物、懸濁物など)も使用可能である。また、デンプンやデキストリン等の賦形剤を加えて顆粒化したり、タブレットにしたりして製剤化したものも使用可能である。さらには、ルーメンで分解されないように油脂等でコーティングしたもの(バイパスアミノ酸等)も使用可能である。
上記栄養素は、これを有効成分として、そのまま、飼料添加物、飼料、飼料組成物、動物医薬、促進剤(増強剤)、その他の剤として使用することができる。また、上記栄養素は、常用される飼料成分を添加、混合、使用して、飼料添加物、飼料、飼料組成物を提供することも可能である。そのうえ、上記栄養素を有効成分とする剤も提供することができる。この場合は、動物医薬製剤の常法にしたがって製剤化すればよい。
有効成分としては、上記栄養素の純品乾燥物それ自体及び/又はその粗精製物(濃縮物、ペースト化物、乾燥物、稀釈物、乳化物、懸濁物)の少なくともひとつが使用される。本有効成分は、種々の形態で投与される。その投与形態としては例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロッブ剤等による経口投与をあげることができる。これらの各種製剤は、常法に従って主薬に賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤などの動物医薬の製剤技術分野において通常使用しうる既知の補助剤を用いて製剤化することができる。
なお、このようにして製剤化してなる動物医薬は、飼料組成物として使用することも充分可能であって、それ自体を飼料として直接家畜に給与することもできるし、飼料添加剤として他の飼料原料に添加、混合して用いることも可能である。
以下、本発明を乳牛を例にとって説明するが、本発明は乳牛のみに限定されるものではなく、各種の反芻家畜を広くその対象とするものである。
栄養素の給与量としては特に制限はないが、例えば、栄養素としてビタミンなら10〜500mg/日(好ましくは100〜300mg/日)、アミノ酸なら1〜50g/日(好ましくは30〜50g/日)で、搾乳期間連続して給与するのが好ましい。また、栄養素を配合する飼料には、CLA及びTVAの基質となる多価不飽和脂肪酸(リノール酸やα−リノレン酸)が充分含まれていることが好ましい。例えば、糖脂質やリン脂質が含まれる牧草主体の飼料、醤油粕やしょうゆ油を含む飼料、トリグリセリドが多く含まれる濃厚飼料などが好ましい。飼料に使用する油脂類としては、大豆油、綿実油、コーン油、サフラワー油、菜種油、ひまわり油、ごま油、こめ油、亜麻仁油などが好ましい。
これらの構成をとることにより、乳用牛や肉用牛のルーメンの微生物による発酵状態を正常に保ったまま、生体内のstearoyl−CoA desaturaseの遺伝子発現及び酵素活性を高めて、CLAの産生能の亢進が可能となるだけでなく、これによって効率的なCLA濃度の高い機能性乳、機能性肉を生産する新規飼養システムを提供することができる。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらのみに限定されるものではない
ウシ乳腺組織由来の乳腺上皮細胞及び、ウシ脂肪組織由来のstromal vascular細胞(間質血管細胞)におけるCLA産生に関連するstearoyl−CoA desaturaseの作用と制御機構についてin vitro試験を行った。
乳腺上皮細胞は、J.Endcrinol.,169:381−388(2001)に記載の方法に従って取得した。すなわち、ウシ乳腺組織より乳腺実質部を取り出し、コラゲナーゼ処理を行った後ナイロンメッシュにより細胞を得て、数個〜数十個の細胞をトリプシン処理して細胞を分散して、ホルモン処理をしてクローニングした分化可能な乳腺上皮細胞を試験に供した。
stromal vascular細胞は、J.Animal Sci.,82:429−437(2004)に記載の方法に従い、ウシの脂肪組織を酵素処理することによって得たstromal vascularのprimary細胞を試験に供した。
これらの乳腺上皮細胞及びstromal vascular細胞を培養皿に播種し、10%Fetal bovine serum(FBS)を含むDMEM培地にて、5%CO条件下で培養した。試験は、コラーゲンtypeIをコートした12wellプレートに1×10/cmの細胞を播種し、stromal vascular細胞はサブコンフルエントの状態で、乳腺上皮細胞はサブコンフルエントの状態にLactogenic hormone complexを添加し、48時間培養して、分化させた後に試験に供した。分化させない乳腺上皮細胞をbasic controlのサンプルとして用いた。
(1)stearoyl−CoA desaturase遺伝子発現に対する各種ホルモンの影響。
stearoyl−CoA desaturase(SCD)遺伝子発現に対する各種ホルモンの影響を見るために、以下の試験を行った。
分化させた乳腺上皮細胞あるいはstromal vascular細胞を無血清培地で12時間培養した後、インスリン様成長因子−1(IGF−1)、インスリン、成長ホルモン(GH)(各10−1000ng/ml)およびLactogenic hormone complex(10μg/ml dexamethasone、10μg/ml インスリン、10μg/ml prolactin)を無血清のDMEM培地に添加し、24時間培養後、細胞を回収した。SCD遺伝子発現応答はリアルタイムPCRで観察した。分化誘導を行わない乳腺上皮細胞をbasic controlとした。リボゾームタンパク質S9(RPS9;J.Dairy Sci.,90:2246−2252(2007))をhouse keeping geneとして使用した。以後、遺伝子発現の結果はすべてSCD/RPS9で示している。
リアルタイムPCRに使用したプライマーの塩基配列を、配列番号1〜4及び表1に示した。具体的には、SCD遺伝子発現解析のためのフォワードプライマーを配列番号1及び表1上段左に、リバースプライマーを配列番号2及び表1上段右に、RPS9遺伝子発現解析のためのフォワードプライマーを配列番号3及び表1下段左に、リバースプライマーを配列番号4及び表1下段右に示した。
Figure 0005579413
乳腺上皮細胞におけるIGF−1、インスリン及びGHに対するSCD遺伝子発現の応答を図1に示した。乳腺上皮細胞のSCD遺伝子発現は、Lactogenic hormoneの添加により約1.6倍に上昇した。一方、インスリン及びIGF−1を分化誘導後の細胞の培養培地に添加すると、添加量に応じた濃度依存的な遺伝子発現上昇が認められ、インスリンでは1μg/mlの添加の濃度においてコントロールに比べ約3倍、IGF−1では約4倍に上昇した。一方、GHに対する応答は認められなかった。
stromal vascular細胞におけるIGF−1及びインスリンに対するSCD遺伝子発現の応答を図2に示した。stromal vascular細胞のSCD遺伝子発現も、インスリン及びIGF−1に応答する傾向が認められ、特にインスリン1μg/mlの添加ではコントロールとの比較でp=0.07であったものの、その発現の上昇は乳腺上皮細胞に比べてやや低いものであった。
これらの結果から、乳腺上皮細胞及びstromal vascular細胞、特に分化した乳腺上皮細胞では、遺伝子導入により調査されたSCDプロモーター解析の報告と同様に、SCD遺伝子発現はインスリンとIGF−1により亢進されることが明らかとなった。これは、これらの細胞でのSCD遺伝子発現が、他の組織と同様な転写因子の制御を受けている可能性が高いことを明らかにしている。
(2)stearoyl−CoA desaturase遺伝子発現に対する各種栄養素添加の影響。
SCD遺伝子発現に対する各種栄養素添加の影響を見るために、以下の試験を行った。
試験に用いた栄養素は、(1)の試験結果及びSCDプロモーターにエネルギー関連転写因子結合可能領域が認められること、乳汁分泌及び細胞分化のためのタンパク質合成が盛んなことを考慮して、タンパク質代謝、あるいはエネルギー代謝を調節する栄養素を選出した。
そして、(1)と同様に分化させた乳腺上皮細胞あるいはstromal vascular細胞を無血清培地で12時間培養した後、アミノ酸(リジン、ロイシン、グルタミン酸、アルギニン、メチオニン)、ミネラル(Mg、Mn、Ca)、ウリジル酸、脂肪酸(酢酸、オクタン酸)、ビタミン(ビタミンA、ビタミンC、ビオチン)、コレステロールを無血清のDMEM培地に400μM添加し、24時間培養して細胞を回収した。SCD遺伝子発現応答は(1)と同様にリアルタイムPCRで観察した。
乳腺上皮細胞における、各種栄養素に対するSCD遺伝子発現の応答を図3に示した。乳腺上皮細胞のSCD遺伝子発現は、リジン、ロイシン、アルギニンの添加により約2倍に上昇した。さらに、ビタミンC及びビオチンの添加でも高発現が認められた。
stromal vascular細胞における各種栄養素に対するSCD遺伝子発現の応答を図4に示した。stromal vascular細胞のSCD遺伝子発現は、乳腺上皮細胞と比較して応答性は低かったが、ほぼ同様の傾向を示し、リジン及びビオチン添加時に有意な発現上昇が認められた。これらの結果から、上記栄養素は乳腺上皮細胞あるいはstromal vascular細胞中のstearoyl−CoA desaturase遺伝子発現を高める栄養素であることが明らかとなった。
(3)stearoyl−CoA desaturase遺伝子発現を制御する栄養素添加時のstearoyl‐CoA desaturase活性に対する影響。
分化後のウシ乳腺上皮細胞にリジン及びビオチンを500μMの濃度で添加し、24時間培養後の細胞ミクロソームのstearoyl−CoA desaturase活性をフェナシーレブロミドにより脂肪酸を誘導化し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で定量する方法で測定した。基質はパルミチン酸を用い、活性は1分間に1nmolのパルミトオレイン酸を産生する活性を1Uとした。
結果を図5に示した。リジン及びビオチンの添加により、乳腺上皮細胞のstearoyl−CoA desaturase活性は明らかに増加した。これは、リジン及びビオチンによりSCD遺伝子発現が活性化されるだけでなく、stearoyl−CoA desaturaseの酵素活性自体が高められたことによるものと考えられる。これらにより、上記栄養素はSCD遺伝子発現を活性化するとともに、stearoyl−CoA desaturaseの酵素活性を高め、TVAからCLAへの変換を促進する能力を持つことが明らかとなった。
(4)SCD遺伝子発現を制御する栄養素添加時の乳腺上皮細胞のCLA産生能に対する影響
stearoyl−CoA desaturaseを活性化する栄養素であるリジン及びビオチンが、乳腺上皮細胞内で、TVAからのCLA産生能を亢進することができるかについて試験を行った。培地中に、TVA(100μM)と栄養素(500μM)を同時添加し、添加後24時間における細胞内のCLA産生量をガスクロマトグラフィーで測定した。
結果を図6に示した。乳腺上皮細胞内のTVAからCLAの産生能は、TVAのみを添加した細胞と無添加の細胞をコントロールとした。コントロールでのCLA量を1とした場合、リジン添加区では1.70(P=0.118)、ビオチン添加区では1.80(P=0.081)であり、明らかに増加する傾向が認められた(n=4)。SCD遺伝子発現を高め、SCD酵素を活性化したリジンとビオチンの乳腺上皮細胞への添加は、CLAの産生量を増加させた。これらにより、リジンとビオチンが乳腺上皮細胞の細胞内におけるSCDの活性化を介してTVAからCLAの産生を増加させていることが明らかになった。
各種栄養素による発現応答性を比較検討すると、蛋白質合成に関与するアミノ酸であるリジン、ロイシンと、機能性物質であるNO産生の基質となるアミノ酸であるアルギニンを添加すると、乳腺上皮細胞におけるstearoyl−CoA desaturase遺伝子発現は上昇した。特に、リジンではstromal vascular細胞においても発現を有意に亢進させたことから、stearoyl−CoA desaturase遺伝子発現に大きく関与していると推察された。さらに、ビタミンCやビオチンでも有意な発現上昇が認められたが、ビオチンは蛋白質合成にも関与するビタミンであり、一般に乳牛では不足している可能性が示唆されている。また、ビオチンは蹄病の予防にも有効であることが知られており、同時にstearoyl−CoA desaturaseを活性化し、乳及び肉中のCLAを増加させることができれば、有効な飼料・添加物として活用可能であることが示唆された。
特に、リジンやビオチンは、乳腺上皮細胞のミクロソーム画分でSCD活性を有意に上昇させ、乳腺上皮細胞内でTVAからCLAの産生を促進していることも明らかになった。リジンやビオチンは、乳腺細胞や脂肪細胞においてstearoyl−CoA desaturase遺伝子発現を介して、酵素活性を高め、TVAからCLAの産生を増加させていることから、これらの栄養素は、乳・肉中のCLAを上昇させ、機能性乳や機能性肉を生産させるのに画期的な飼料・添加物として活用可能であることが示唆された。
乳腺上皮細胞を用いたin vitro試験で得られた結果に基づいて、泌乳牛にビオチンあるいはリジン含有飼料を給与した場合の牛乳中のCLA濃度の挙動確認のため、in vivo試験を行った。
泌乳牛7頭(平均体重718kg、平均乳量26kg/日、平均分娩日数128日)を用いて、基礎飼料に脂肪酸Ca180g添加した区(対照区)、脂肪酸Ca180gにビオチンを1日当たり200mg添加した区(ビオチン区)、脂肪酸Ca180gにバイパスリジン(リジンがルーメンで分解されないように脂肪酸でコーティングしたもの)を1日当たり200g添加した区(リジン区、リジン量として40g/日)の3つの飼料区で各区14日間のラテン方格実験配置で試験を行った。用いた基礎飼料は、乾物重量比でスーダングラス乾草14.1%、トウモロコシサイレージ20.9%、アルファルファヘイキューブ20.4%、自家配合飼料(ビートパルプ1、綿実2、ふすま3、くず米2、大豆粕1の割合で混合)11.6%、乳牛用配合飼料(明治飼糧社製品:ワタナベハイ乳配)33.1%の組成とした。なお、乳牛用配合飼料のワタナベハイ乳配(明治飼糧社製品)は、粗蛋白質16.0%以上、粗脂肪2.5%以上、粗繊維7.0%以下、粗灰分7.0%以下、カルシウム0.40%以上、リン0.30%以上、TDN(可消化養分総量)76.0%以上が含有成分として保証されている飼料である。
試験は、各区の最終2日間で行い、各区の乳牛の乳量、得られた牛乳の乳成分量(乳糖、乳蛋白質、乳脂肪、無脂乳固形分)、乳脂肪酸組成(トランスバクセン酸、リノール酸、共役リノール酸の脂肪酸メチルエステル(FAME)100mg中の含有量)、共役リノール酸産生量(1日当たり)について測定した。
各区の乳量及び乳成分量の平均値を表2に、乳脂肪酸組成及び共役リノール酸産生量の平均値を表3に示した。乳脂肪は、ビオチンやリジン含有飼料給与区で増加する傾向が見られたほかは、ビオチン及びリジン含有飼料給与による変化は見られなかった。つまり、ビオチン及びリジン含有飼料を給与しても、基本的な乳成分量等の乳品質には影響を与えないことが明らかとなった。
乳脂肪酸組成については、ビオチンやリジン含有飼料の給与によりCLAが有意に増加し、共役リノール酸含量が0.60mg/100mgFAME以上に高まった牛乳が得られた。また、牛乳中に分泌されるCLAの総量も1日当たり8g以上まで増加した。これを総脂肪量当たりのCLA含有量で比較すると、対照区が総脂肪量の0.53重量%であるのに対し、ビオチン区が総脂肪量の0.60重量%、リジン区が総脂肪量の0.63重量%であった。なお、乳脂肪酸組成のうち、TVAには変化が見られなかった。さらに、リノール酸は、ビオチンやリジン含有飼料投与によって明らかに減少した。
この結果、in vivoにおいて、泌乳牛の飼料にビオチンやリジンを添加することにより、乳中のCLA濃度を有意に増加させることができるのを確認できた。このような、乳中のCLA濃度を特定の栄養素給与で高めるという飼養技術の開発は画期的な成果といえ、この飼養技術により乳中のCLA濃度として総脂肪量の0.60〜0.70重量%、あるいは0.60〜1.00重量%、あるいはそれ以上のCLA濃度の乳を得ることも可能となった。
Figure 0005579413
Figure 0005579413
なお、本発明を要約すれば次のとおりである。
すなわち、本発明は、反芻家畜の乳及び肉中に含まれる、機能性物質である共役リノール酸の濃度を効率的に高める栄養学的技術を提供することを課題とする。そして、反芻家畜の乳腺組織や脂肪組織におけるstearoyl−CoA desaturaseの発現と酵素活性をリジン、ロイシン、アルギニン、ビオチン、ビタミンCなどの栄養素の給与により高めて、乳腺組織や脂肪組織で効率的にトランスバクセン酸を共役リノール酸に変換させ、乳及び肉中の共役リノール酸濃度を高めることにより、上記課題を解決するものである。

Claims (3)

  1. 乳用牛に、ビオチン100〜300mg/日で搾乳期間連続して給与することにより、乳用牛の乳中の共役リノール酸含量を高める方法。
  2. 乳用牛に、ビオチン100〜300mg/日で搾乳期間連続して給与することにより、共役リノール酸含量が高まった高機能性乳を生産する方法。
  3. 乳用牛、ビオチンを100〜300mg/日で搾乳期間連続して給与することにより得られた、共役リノール酸含量が総脂肪量の0.60重量%以上であることを特徴とする牛乳
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