JP5578069B2 - 処方誤り警告装置及び処方誤り警告プログラム - Google Patents

処方誤り警告装置及び処方誤り警告プログラム Download PDF

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Description

本発明は処方誤り警告装置及び処方誤り警告プログラムに関する。
医療技術の進歩に伴って、様々な医薬品が開発されている。これら医薬品の中には名称が類似しているものがある。そのため、処方者が医薬品を処方する際に、医薬品名称の取り違え、勘違いにより誤った処方をしてしまうことがある。このような処方誤りは大きな医療事故につながりかねない。そこで、処方誤りを減らすための技術が開発されている。
例えば、薬品名の一部の文字列を受け付けて、その文字列を名称に含む医薬品のリストを画面に表示し、さらにそのリストにある医薬品の各々と名称が類似する医薬品のリストをも前記画面に表示する薬品名チェック装置が知られている。
特開2006−25839号公報
前記従来技術により画面に表示される医薬品のリストの中には、当該患者の治療に適切ではない医薬品が含まれている場合がある。そのため、処方者が適切ではない医薬品を選択してしまう処方誤りが発生するおそれがあった。そこで、本願の開示内容は、医薬品の処方誤りをさらに低減することを目的とする。
本願の開示内容は、名称の類似した複数の医薬品の中で、ある症状の治療のために処方すべき正しい医薬品は処方頻度が最も高いであろうという前提に基づいている。これを踏まえて、本願に開示する処方誤り警告装置は、処方者によって選択された選択医薬品が入力されたときに、前記選択医薬品に名称が類似する類似医薬品を、医薬品と当該医薬品に名称が類似する類似医薬品とを対応付ける類似医薬品記憶部から取得し、前記選択医薬品に関連する関連医薬品を、医薬品と当該医薬品に関連する関連医薬品とを対応付ける関連医薬品記憶部から取得し、処方対象の患者の状態を患者情報記憶部から取得し、前記患者の状態に応じて前記選択医薬品の処方頻度と当該関連医薬品の処方頻度とを、これまでに行われた医薬品の処方の履歴を記憶した処方履歴記憶部から取得し、両処方頻度を元に第1の頻度を算出するとともに、前記類似医薬品に関連する関連医薬品を前記関連医薬品記憶部から取得し、前記患者の状態に応じて前記類似医薬品の処方頻度と当該関連医薬品の処方頻度とを前記処方履歴記憶部から取得し、両処方頻度を元に第2の頻度を算出し、前記第1の頻度と前記第2の頻度とを比較し、前記第2の頻度が前記第1の頻度を上回る場合には、前記処方者による選択医薬品の選択に誤りの可能性がある旨の警告情報を作成し、前記警告情報を出力する。
本願の開示内容によれば、医薬品の処方誤りをさらに低減することができる。
処方誤り警告システムの構成例を示す説明図である。 電子カルテサーバのハードウェア構成例を示す説明図である。 電子カルテサーバ及び診療端末の機能構成例を示す説明図である。 医薬品マスタテーブルの構成例を示す説明図である。 類似医薬品マスタテーブルの構成例を示す説明図である。 関連医薬品マスタテーブルの構成例を示す説明図である。 患者情報テーブルの構成例を示す説明図である。 処方テーブルの構成例を示す説明図である。 診療端末が行う処理のフローチャートである。 電子カルテサーバが行う警告作成処理のフローチャートである。 電子カルテサーバが行う頻度計算処理のフローチャートである。 電子カルテサーバが行う処理のフローチャートである。 診療端末の表示装置に表示される処方画面の一例を示す説明図である。 診療端末の表示装置に表示される処方画面の一例を示す説明図である。 診療端末の表示装置に表示される処方画面の一例を示す説明図である。 診療端末の表示装置に表示される処方画面の一例を示す説明図である。 診療端末の表示装置に表示される処方画面の一例を示す説明図である。 診療端末の表示装置に表示される処方画面の一例を示す説明図である。 選択医薬品データの構造の一例を示す説明図である。 警告内容データの構造の一例を示す説明図である。 処方内容データの構造の一例を示す説明図である。 レコードが新たに追加された処方テーブルの説明図である。 図1〜図22に示した一実施形態を簡略に示した説明図である。 別の実施形態を簡略に示した説明図である。
[1.概要]
以下に説明する技術では、名称の類似した複数の医薬品の中で、ある症状の治療のために処方すべき正しい医薬品は処方頻度が最も高いであろうという前提を踏まえて、次のような処理を行う。すなわち、本技術では、処方対象の患者に対して処方する医薬品が処方者により選択されたときに、患者の病状に応じて、その選択医薬品と、選択医薬品に名称が類似している類似医薬品との両方につき、処方頻度を取得する。さらに、前記選択医薬品に関連する関連医薬品の処方頻度と、前記類似医薬品に関連する関連医薬品の処方頻度とを取得する。そして、前記選択医薬品の処方頻度及び選択医薬品に関連する関連医薬品の処方頻度から求めた第1の頻度と、前記類似医薬品の処方頻度及び類似医薬品に関連する関連医薬品の処方頻度から求めた第2の頻度とを比較する。この比較の結果、第2の頻度が第1の頻度を上回る場合には、処方に誤りの可能性がある旨の警告を処方者に対して行う。
このような技術によれば、次のような作用効果が生まれる。例えば、処方者が医療機関において医薬品の処方を行う際に、前記類似医薬品を処方しようと意図したにも関わらず誤って前記選択医薬品に相当する医薬品を選択してしまったとする。そして、その類似医薬品の処方頻度が選択医薬品の処方頻度よりも低いとする。このような場合、単に選択医薬品の処方頻度と類似医薬品の処方頻度とを比較しただけでは、処方誤りを検出することができない。しかし、本技術では、選択医薬品に関連する関連医薬品の処方頻度と、類似医薬品に関連する関連医薬品の処方頻度とをも取得する。そして、前記類似医薬品の関連医薬品の処方頻度が高く、結果として前記第2の頻度が前記第1の頻度を上回った場合には、当該処方に誤りがあるとして警告を提示することができる。このようにして、処方誤りの警告が提示される精度が向上し、医薬品の処方誤りを低減することが可能となる。
[2.処方誤り警告システム]
図1は、前記技術を具現化した処方誤り警告システムの構成例を示している。この処方
誤り警告システムは例えば医療機関に置かれており、電子カルテサーバ1と診療端末2とを有している。診療端末2は通常は複数存在しており、各々が例えば当該医療機関の各診察室に設置されている。そして、電子カルテサーバ1と診察端末2とがイントラネット3を通して接続されている。このような構成のもとで、電子カルテサーバ1は患者の情報、患者に対する医薬品の処方履歴に関する情報などを管理しており、これらの情報を必要に応じて診療端末2に送信する。また、診療端末2は、処方担当者により入力された医薬品の処方に関する情報などを電子カルテサーバ1に送信する。なお、イントラネット3は、有線または無線の別を問わない。
図2は、電子カルテサーバ1のハードウェア構成例を示している。電子カルテサーバ1は、CPU11と、インタフェース装置12と、表示装置13と、入力装置14と、ドライブ装置15と、補助記憶装置16と、メモリ装置17とを備えており、これらがバス18により相互に接続されている。
電子カルテサーバ1の機能を実現するプログラムは、CD−ROM等の記録媒体19によって提供される。プログラムを記録した記録媒体19がドライブ装置15にセットされると、プログラムが記録媒体19からドライブ装置15を介して補助記憶装置16にインストールされる。あるいは、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体19により行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータからダウンロードすることもできる。補助記憶装置16は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
メモリ装置17は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置16からプログラムを読み出して格納する。CPU11は、メモリ装置17に格納されたプログラムに従って電子カルテサーバ1の機能を実現する。インタフェース装置12は、イントラネット3を通して診療端末2に接続するためのインタフェースとして用いられる。表示装置13はプログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。入力装置14はキーボード及びマウス等であり、医薬品を処方する処方者が様々な指示を入力するために用いるものである。
診療端末2も、電子カルテサーバ1と同様のハードウェア構成である。
図3は、イントラネット3の図示を省略したうえで、電子カルテサーバ1及び診療端末2の機能構成例を示している。電子カルテサーバ1は、警告作成部110と、処方部120と、通信部130と、基本DB140と、医薬品マスタDB150と、処方DB160とを有している。そして、警告作成部110は頻度計算部を備えている。また、基本DB140は、患者情報テーブル141を有している。医薬品マスタDB150は、医薬品マスタテーブル151と、類似医薬品マスタテーブル152と、関連医薬品マスタテーブル153とを有している。処方DB160は、処方テーブル161を有している。これらテーブルの詳細については後述する。
通信部130は、処方者によって選択された選択医薬品の情報を診療端末2から受け付ける。この情報に基づいて、警告作成部110は患者情報テーブル141と医薬品マスタテーブル151と類似医薬品マスタテーブル152とを検索し、処方者への警告に関する情報を作成する機能を持っている。作成された警告に関する情報は、通信部130が診療端末2に向けて出力する。つまり、通信部130は前述した情報を受け付ける機能に加えて、情報を出力する機能をも有している。さらに、警告作成部110は頻度計算部111をも有している。この頻度計算部111は、関連医薬品マスタテーブル153と処方テーブル161とにアクセスして、これらテーブルにあるレコードの読み取りを行った上で、後述する医薬品の処方頻度を算出する。
処方部120は、通信部130が診療端末2から受け付けた処方に関する情報に基づいて、処方テーブル161に新たにレコードを追加する。
一方、診療端末2は、処方部210と、通信部220と、医薬品マスタテーブル231を持った医薬品マスタDB230とを有している。処方部210は、医薬品マスタテーブル231にアクセスして、当該テーブルにあるレコードの読み取りを行うとともに、通信部220を介して電子カルテサーバ1と通信を行う。
続いて、図4〜図8を参照して電子カルテサーバ1内にある各テーブルについて説明する。
図4は、医薬品マスタテーブル151の構成例を示している。この医薬品マスタテーブル151には、当該医療機関で採用されている医薬品に関する情報が格納されている。医薬品マスタテーブル151は、医薬品コードを格納する「コード」カラム1511と、医薬品の名称を格納する「名称」カラム1512とを有している。また、医薬品マスタテーブル151は、医薬品名称が「XXA」であるレコード1513と、医薬品名称が「TTT」であるレコード1514とを有している。なお、名称の一部に「XXA」を含む医薬品のレコードはレコード1513のみであるものとする。
なお、診療端末2にある医薬品マスタテーブル231は、電子カルテサーバ1にある医薬品マスタテーブル151をコピーすることにより作成されている。したがって、両テーブルの構成及びレコードの内容は同じである。
図5は、類似医薬品マスタテーブル152の構成例を示している。この類似医薬品マスタテーブル152には、医薬品と当該医薬品に名称が類似する類似医薬品とが対応付けられて格納されている。類似医薬品マスタテーブル152は、医薬品の名称を格納する「医薬品」カラム1521と、その医薬品と名称が類似する類似医薬品の名称を格納する「類似医薬品」カラム1522とを有している。また、類似医薬品マスタテーブル152は、医薬品名称が「XXA」であって、類似医薬品名称が「XXB」であるレコード1523と、医薬品名称が同じく「XXA」であって、類似医薬品名称が「XYA」であるレコード1524とを有している。ここで、名称「XXA」は、名称「XXB」及び「XYA」の両者と類似するものとする。
図6は、関連医薬品マスタテーブル153の構成例を示している。この関連医薬品マスタテーブル153には、医薬品と当該医薬品に関連する関連医薬品とが対応付けられて格納されている。関連医薬品マスタテーブル153は、医薬品の名称を格納する「医薬品」カラム1531と、その医薬品と同一の成分を持つ関連医薬品の名称を格納する「関連医薬品」カラム1532とを有している。また、関連医薬品マスタテーブル153は、医薬品名称が「XXB」であって、関連医薬品名称が「TTT」であるレコード1533を有している。医薬品「XXB」は、関連医薬品「TTT」と同一の成分を持っている。
図7は、患者情報テーブル141の構成例を示している。患者情報テーブル141は、当該医療機関によって管理されている患者番号を格納する「患者番号」カラム1411と、その患者の第1病名を格納する「第1病名」カラム1412とを有している。また、患者情報テーブル141は、「患者番号」が「P101」であって、「第1病名」が「DEF」であるレコード1413を有している。
図8は、処方テーブル161の構成例を示している。この処方テーブル161には、当該医療機関においてこれまでに行われた医薬品の処方の履歴が格納されている。処方テーブル161は、当該医療機関がこれまでに医薬品を処方した患者の番号を格納する「患者
番号」カラム1611と、当該患者の処方時の第1病名を格納する「第1病名」カラム1612と、当該患者に処方した医薬品の名称を格納する「医薬品名」カラム1613とを有している。また、処方テーブル161は、レコード1614〜1616を有している。
また、処方テーブル161には、「医薬品名」カラムに「XXB」が格納されているレコードはない。つまり、当該医療機関は医薬品「XXB」を採用していないため、処方の実績がない。さらに、図示を一部省略しているが、処方テーブル161には、「第1病名」カラム1612に「DEF」が格納されていて、かつ「医薬品名」カラム1613に「TTT」が格納されているレコードが、レコード1615を含めて400件あるものとする。
[3.処方誤り警告システムにおける処理の流れ]
以上のような処方誤り警告システムにおける処理の流れを、図9〜図22を参照しながら説明する。図9は診療端末2が行う処理のフローを示しており、図10〜図12は電子カルテサーバ1が行う処理のフローを示している。図13〜図18は診療端末2の表示装置に表示される画面の一例を示している。図19〜図21は、診療端末2と電子カルテサーバ1との間でやりとりされるデータの構造の一例を示している。図22は、更新された処方テーブルを示している。
[3−1.診療端末が行う処理]
図9を参照しながら、診療端末2の処理の流れについて説明する。まず、図9のステップS101にて処理を開始する。ステップS102では、処方部210が、医薬品「XXB」を処方しようとする処方者の入力指示を受けて、図13に示したような画面400を表示装置に表示させる。ここでは、一例として患者の欄401に患者名「○山△男」とそのID「P101」とが表示されている。ステップS103では、処方部210が、処方担当者によって診療端末2に入力された医薬品の名称またはその一部を表す文字列を受け付ける。図14は、処方者が検索文字列の欄402に医薬品の名称として「XXA」と入力した後の画面を示している。ただし、医薬品「XXA」と医薬品「XXB」はその名称が互いに類似している。この時点で、処方者が医薬品「XXB」を処方しようとして、名称の類似する医薬品「XXA」の名称を誤って入力したことになる。
ステップS104では、処方者が図14に示した検索ボタン403をクリックした結果を受けて、処方部210が医薬品マスタテーブル231にアクセスして、名称の先頭が「XXA」で始まる医薬品のレコードを検索する。つまり、処方部210は前方一致検索を行う。このような医薬品マスタテーブル231を処方部210が検索して、その結果を表示した画面を図15に示している。図示したように、検索結果の欄404に検索件数として「1件」と表示されている。また、レコード1513の医薬品名称である「XXA」という文字列も表示されている。
ステップS105では、処方者が医薬品「XXA」を選択するために、図15の検索結果の欄404に表示されている文字列「XXA」を当該処方者がクリックした結果を、処方部210が受け付ける。
ステップS106では通信部220が、患者IDの情報と処方者によって選択された選択医薬品の情報とを含んだ選択医薬品データ610を電子カルテサーバ1へ出力する。この選択医薬品データ610の構造の一例を図19に示している。選択医薬品データ610は、「P101」というデータが格納された「患者ID」領域611と、選択医薬品の名称である「XXA」というデータが格納された「医薬品」領域612とを有している。
すると、電子カルテサーバ1は、診療端末2から送信された選択医薬品データ610を
受けて処理を行う。この処理の内容については後述する。
ステップS107では、電子カルテサーバ1から送信された警告内容データ620を通信部220が受け付ける。警告内容データ620は、図20に示したように、「類似医薬品」領域621と、「関連医薬品」領域622と、「類似医薬品採用正否」領域623とを有している。「類似医薬品」領域621は、先のステップS105により選択された選択医薬品と名称が類似する類似医薬品の名称を格納している。そして、その類似医薬品が当該医療機関で採用されているか否かという情報を格納する領域が「類似医薬品採用正否」領域623である。ある医薬品の採用の正否は、その医薬品に関するレコードが医薬品マスタテーブル151に存在するか否かで定まる。また、「関連医薬品」領域622は、先のステップS105により選択された選択医薬品と同一成分を持つ関連医薬品の名称を格納している。
ここで、選択医薬品と関連医薬品とが同一成分を持つとは、両者が持つ1つ以上の含有有効成分が過不足なく同じであることを意味する。例えば、選択医薬品が有効成分A及びBを持つ合剤であれば、関連医薬品も有効成分A及びBを持つ合剤である。また、選択医薬品が有効成分Aのみを持つ単剤であれば、関連医薬品も有効成分Aのみを持つ単剤である。
続いて、図9のステップS108では、通信部220が受け付けた警告内容データ620の内容が空であるかどうかを処方部210が判断する。警告内容データ620の内容が空でないと判断された場合にはステップS109に進み、警告内容データ620の内容が空であると判断された場合にはステップS111に進む。
ステップS109では、処方部210が警告内容データ620を読み取った上で、図16に示したようなポップアップ警告405を表示装置に表示する。具体的には、警告内容データ620内の類似医薬品が当該医療機関において採用されている場合、即ち「類似医薬品採用正否」領域623が「正」である場合には、「その類似医薬品とお間違えではないですか?」という趣旨のポップアップ警告を表示する。他方、警告内容データ620内の類似医薬品が当該医療機関において採用されていない場合、即ち「類似医薬品採用正否」領域623が「否」である場合には、「当該医療機関の採用薬である関連医薬品と関連する類似医薬品とお間違えではないですか?」という趣旨のポップアップ警告を表示する。ここでは、図20に示したように、類似医薬品「XXB」が採用されていないため、「関連医薬品『TTT』」とお間違えではないですか?」という趣旨のポップアップ警告405が表示される。処方者は、このポップアップ警告405を確認した上で、ステップS105にて選択した医薬品「XXA」を処方することに間違いない場合には、「そのままXXAを選択」ボタン406をクリックする。他方、医薬品「XXA」の処方が誤りであると処方者が判断した場合には、その処方者は、正しい医薬品「TTT」を処方するために、「TTTに変更」ボタン407をクリックする。
ステップS110では、処方部210が処方者が「そのままXXAを選択」ボタン406または「TTTに変更」ボタン407をクリックした結果を受け付ける。ここでは、処方者が「TTTに変更」ボタン407をクリックしたものとする。
ステップS111では、図17に示したように、処方部210が処方者の入力結果を受けて処方内容の欄408の名称の欄に医薬品名称「TTT」を表示する。なお、ステップS110にて処方者が「そのままXXAを選択」ボタン406を選択した場合には、前記名称の欄に医薬品名称「XXA」が表示されることになる。
ステップS112では、処方者が、これから処方しようとする医薬品TTTの数量、単
位、日数といった処方内容を入力し、その結果を処方部210が受け付けた上で当該結果を、図18に示したような画面に表示する。ここでは、医薬品TTTを1日あたり2錠、7日分処方することとする。そして、処方者が処方ボタン409をクリックした結果を処方部210が受け付ける。
ステップS113では、通信部220が処方者による入力内容を含んだ処方内容データ630を電子カルテサーバ2へ出力する。処方内容データ630の構造の一例を図21に示している。図示したように、処方内容データ630は、「患者ID」領域631と、「名称」領域632と、「数量」領域633と、「単位」領域634と、「日数」領域635とを有している。そして、ステップS114にて処理を終了する。
[3−2.電子カルテサーバが行う処理]
次に、図10を参照しながら電子カルテサーバ1が行う警告作成処理について説明する。まず、ステップS210にて処理を開始する。次にステップS220にて通信部130が診療端末2から選択医薬品データ610を受け付ける。この選択医薬品データ610は図19に示したとおりである。
ステップS230では、警告作成部110が、類似医薬品マスタテーブル152にアクセスして、選択医薬品データ610内の医薬品領域612に格納されている「XXA」というデータをキーとして当該テーブルを検索する。この類否医薬品マスタテーブル152の一例は図5に示したとおりである。この場合、警告作成部110は、「医薬品」カラムが「XXA」であるレコード1523内の類似医薬品「XXB」と、「医薬品」カラムが「XXA」であるレコード1524内の類似医薬品「XYA」とを読み出してメモリに保存する。
ステップS240では、警告作成部110が、患者情報テーブル141にアクセスして、選択医薬品データ610内の患者ID領域611に格納されている「P101」というデータをキーとして当該テーブルを検索する。この患者情報テーブル141の一例は図7に示したとおりである。この場合、警告作成部110は、「患者番号」カラムに「P101」が格納されているレコード1413内の第1病名「DEF」を読み出してメモリに保存する。
ステップS250では、頻度計算部111が、先に取得した第1病名に対する前記選択医薬品及び前記類似医薬品の各々について頻度を計算する。ここで、第1の頻度とは、当該選択医薬品の処方頻度と、その選択医薬品と同一成分を持つ関連医薬品の処方頻度とを足し合わせることにより得られる数値である。これら医薬品の処方頻度とは、当該医薬品の処方回数である。また、第2の頻度とは、その類似医薬品の処方頻度と、その類似医薬品と同一成分を持つ関連医薬品の処方頻度とを足し合わせることにより得られる数値である。このステップS250の詳細は図11を参照して後述する。
その結果、第1の頻度が「100」となり、類似医薬品「XXB」に関する第2の頻度が「400」となり、類似医薬品「XYA」に関する第2の頻度が「50」となったとする。
ステップS260では、警告作成部110が、第1の頻度が最大かどうかを調べる。第1の頻度が最大ではない場合には、警告作成部110が第1の頻度よりも高い第2の頻度を持つ類似医薬品のデータを用いて図20に示したような警告内容データ620を作成する。ここでは、警告作成部110が、第1の頻度が最大ではないと判断した上で、より高い第2の頻度を持つ類似医薬品「XXB」と、類似医薬品「XXB」の関連医薬品である「TTT」と、その類似医薬品「XXB」が当該医療機関で採用されていないことを表す
類似医薬品採用正否に関するデータとを含んだ警告内容データ620を作成する。
ステップS270では、通信部130が警告内容データ620を診療端末2に出力する。そして、ステップS280にて処理を終了する。
次に、図11を参照しながら前記ステップS250の詳細について説明する。まず、ステップS251にて処理を開始する。ステップS252〜S256は、頻度計算部111が、選択医薬品(「XXA」)と類似医薬品のそれぞれ(「XXB」と「XYA」)とについて行う処理である。これら選択医薬品と類似医薬品とを総称して対象医薬品と呼ぶことにする。以下、類似医薬品「XXB」を例にステップS253〜S255を説明する。
ステップS253では頻度計算部111が、関連医薬品マスタテーブル153にアクセスして、医薬品「XXB」をキーとして当該テーブルの検索を行う。すると、レコード1533がヒットし、頻度計算部111は、そのレコード1533の「関連医薬品」カラムに格納されている「TTT」を読み取ってメモリに保存する。
ステップS254では頻度計算部111が、類似医薬品「XXB」の処方頻度を求めるために、処方テーブル161にアクセスし、「第1病名」カラム1612に「DEF」が格納されていて、かつ「医薬品名」カラム1613に「XXB」が格納されているレコードの数を求める。このようなレコードは処方テーブル161には存在しないため、類似医薬品「XXB」の処方頻度は「0」となる。
同じくステップS254では、頻度計算部111が、類似医薬品「XXB」の関連医薬品である医薬品「TTT」の処方頻度を求めるために、処方テーブル161にアクセスし、「第1病名」カラム1612に「DEF」が格納されていて、かつ「医薬品名」カラム1613に「TTT」が格納されているレコードの数を求める。前述したように、このようなレコードは処方テーブル161にレコード1615を含めて400件存在するため、関連医薬品「TTT」の処方頻度は「400」となる。なお、レコード1614については医薬品名が「TTT」ではなく、レコード1616については第1病名が「DEF」ではないため、両レコードは前記400件のレコードには含まれていない。
次にステップS255では、頻度計算部111が、類似医薬品「XXB」の処方頻度「0」と、その類似医薬品「XXB」と同一の成分を持つ関連医薬品「TTT」の処方頻度「400」とを足し合わせることにより、類似医薬品「XXB」に関する第2の頻度「400」を得る。
選択医薬品「XXA」と類似医薬品「XYA」とについても、前記ステップS253〜S255を行う。その結果、第1の頻度が「100」となり、類似医薬品「XYA」に関する第2の頻度が「50」となったとする。
そして、ステップS257にて頻度計算部111は処理を終了する。
続いて、図12を参照しながら、電子カルテサーバ1が診療端末2から処方内容データ630を受信したのちに行う処理について説明する。まず、ステップS301にて処理を開始する。ステップS302では、通信部130が診療端末2から処方内容データ630を受け付ける。ステップS303では、処方部120が、当該患者の第1病名を得るために、処方内容データ630に含まれる患者ID「P101」をキーとして患者情報テーブル141を検索する。すると、レコード1413がヒットし、処方部120は、当該患者の第1病名「DEF」を読み取る。
ステップS304では、処方部120が、処方テーブルにアクセスして、既に取得した患者ID「P101」とその患者の第1病名「DEF」とを元にして作成したレコードを追加する。このようにして追加されたレコードを図22のレコード1617として示している。このレコード1617の「医薬品名」カラム1613に格納されている「TTT」は、ステップS302にて受信した処方内容データ630内の「名称」領域632に格納されている「TTT」を処方部120がコピーしたものである。
このようにして処方テーブルに追加されたレコードは、次に医薬品を処方する際にステップS254で行われる検索の対象ともなる。
[4.前記実施形態のまとめ]
これまで、図1〜図22を参照して一実施形態について説明した。その実施形態を簡略化して示したのが図23である。まず、手順710にて、処方担当者が、第1病名「DEF」を持つ患者に対し、医薬品「XXB」を選択して処方するつもりで、誤って医薬品「XXA」を選択してしまったとする。そして、その結果を診療端末2が受け付ける。この手順710は、図9のステップS105に相当する。
手順720では、電子カルテサーバ1が、類似医薬品マスタテーブル152にアクセスして、先に処方者によって選択された医薬品「XXA」と類似した名称を持つ医薬品を検索する。その結果、医薬品「XXA」と名称が類似する医薬品として医薬品「XXB」が見つかる。この手順720は、図10のステップS230に相当する。
手順730では、電子カルテサーバ1が、関連医薬品マスタテーブル153にアクセスして、選択医薬品「XXA」及び類似医薬品「XXB」のそれぞれと同一の成分を持つ関連医薬品を検索する。その結果、選択医薬品「XXA」の関連医薬品として「SSS」が見つかり、類似医薬品「XXB」の関連医薬品として「TTT」が見つかる。この手順730は、図11のステップS253に相当する。
手順740では、電子カルテサーバ1が、処方テーブル161にアクセスして、選択医薬品「XXA」の処方頻度「100」と、それに対応する関連医薬品「SSS」の処方頻度「0」とをそれぞれ求める。そして、両処方頻度を足し合わせることにより、第1の頻度「100」を求める。さらに、電子カルテサーバ1は、処方テーブル161にアクセスして、類似医薬品「XXB」の処方頻度「0」と、それに対応する関連医薬品「TTT」の処方頻度「400」とをそれぞれ求める。そして、両処方頻度を足し合わせることにより、類似医薬品「XXB」に関する第2の頻度「400」を求める。この手順740は、図11のステップS254及びS255に相当する。
手順750では、第1の頻度「100」が、類似医薬品「XXB」に関する第2の頻度「400」よりも大きいか否かを電子カルテサーバ1が判断する。この判断結果は「否」となることを受けて、電子カルテサーバ1は警告内容データ620を作成し、それを診療端末2へ送信する。すると、診療端末2は警告内容データ620を受信して、処方に誤りの可能性があることを示すポップアップ警告405を表示装置に表示する。この手順750は、図10のステップS260及びステップS270と、図9のステップS107〜S109に相当する。
以上のように、本実施形態では第1の頻度よりも第2の頻度が大きい場合に、処方者に対して警告を出す。このように第1の頻度及び第2の頻度という値を用いることにより、類似医薬品それ自体が当該医療機関で採用されていない場合でも、以下のように処方ミスの可能性がある旨の警告を処方者に提示できるという利点がある。
医師などの処方担当者は、当該医療機関で採用されていない前記類似医薬品「XXB」を処方しようとして、名称が類似する医薬品「XXA」を誤って選択することがある。これは、例えば処方担当者が医薬品「XXB」を採用している医療機関に勤務していて、その後、医薬品「XXB」を採用していない別の医療機関に転勤となった場合に起こりうる。あるいは、処方担当者が、医薬品「XXB」を採用している医療機関に勤務しつつ、医薬品「XXB」を採用していない別の医療機関で訪問診療を行う場合も同様である。
そして、前述したように電子カルテサーバが、選択医薬品「XXA」の処方頻度とそれに対応する関連医薬品「SSS」の処方頻度とを足し合わせて、第1の頻度を求める。さらに、類似医薬品「XXB」の処方頻度とそれに対応する関連医薬品「TTT」の処方頻度とを足し合わせて、類似医薬品「XXB」に関する第2の頻度を求める。そして、両頻度を比較して、第2の頻度が上回った場合に警告を出す。
つまり、処方者が処方しようとした医薬品の選択に誤りがあり、かつ誤って選択された医薬品が当該医療機関で採用されていないといった場合において、選択医薬品及び類似医薬品について両処方頻度を比較しただけでは検出できないような処方誤りを、前記実施形態では前記第1の頻度と前記第2の頻度とを比較することにより検出できる。
これに対し、第1の頻度及び第2の頻度を求めずに、選択医薬品「XXA」の処方頻度と類似医薬品「XXB」の処方頻度とを比較して、後者が上回った場合に警告を出す場合の処理の流れを図24に示している。この場合、電子カルテサーバ1内の医薬品マスタDB150は関連医薬品マスタテーブル153を有しておらず、医薬品マスタテーブル151と、類似医薬品マスタテーブル152とを有している。図示した手順810及び手順820は、それぞれ手順710及び手順720と同様であるため、説明は省略する。
続いて手順830では、電子カルテサーバ1が、処方テーブル161にアクセスして、選択医薬品「XXA」の処方頻度「100」を求める。さらに、電子カルテサーバ1は、処方テーブル161にアクセスして、類似医薬品「XXB」の処方頻度「0」を求める。この「0」という処方頻度は、医薬品「XXB」が当該医療機関で採用されていないことによるものである。
手順840では、選択医薬品「XXA」の処方頻度「100」が、類似医薬品「XXB」の処方頻度「0」よりも大きいか否かを電子カルテサーバ1が判断する。この判断結果は「正」となるため、警告は行われない。つまり、手順810で処方ミスが起きているにも関わらず、処方者はそのミスに気づくことができない。
このように、図24に示したような処理によっては防ぐことができないような処方ミスを、前記実施形態によっては低減することができる。
以上のように、前記実施形態では、処方者が本来意図した類似医薬品が当該医療機関で採用されていなくても、処方テーブルを用いて選択医薬品と類似医薬品のどちらが当該患者に適しているかを判断することができる。そして、類似医薬品が適していると判断された場合には、「類似医薬品と勘違いしていないか」という趣旨の警告を処方者に対して提示することができる。さらには、その類似医薬品が当該医療機関で採用されていない場合には、その類似医薬品に対応する関連医薬品に関する情報をも提示することができる。その結果として、処方ミスを効率的に低減することができるとともに、処方すべき医薬品を決める際の利便性が向上する。
[5.他の実施形態]
前記実施形態では、ある医薬品と同一の成分を持つ医薬品を関連医薬品としているが、
これに限られず、例えば、ある医薬品と同一の効能を持つ医薬品を関連医薬品としてもよい。
また、前記の形態では処方テーブル161にあるレコードのうち、一定の条件を満たすレコードの数、つまり処方回数を処方頻度としている。しかし、別の形態では処方テーブル161が、処方された医薬品の数量を格納する「数量」カラムと、処方された日数を格納する「日数」カラムとを備えている。そして、頻度計算部111は、一定の条件を満たすレコードの「数量」カラムに格納された医薬品の処方数量の合計を当該医薬品の処方頻度としてもよい。あるいは、一定の条件を満たすレコードの「日数」カラムに格納された処方日数の合計を当該医薬品の処方頻度としてもよい。さらには、当該医薬品の処方回数と総処方日数と総処方数量とのうちから二者以上を選んで足し合わせた値を当該医薬品の処方頻度としてもよい。また、処方テーブル161からレコードを検索する際に、例えば過去6ヶ月以内のように期間を制限する条件を付け加えてもよい。
さらには、患者情報テーブル141及び処方テーブル161が、「第1病名」カラムに加えて、「第2病名」カラム、「第3病名」カラム、・・・、「第n病名」カラムを有していてもよい。ただし、nは任意の自然数である。この場合、図10のステップS240にて警告作成部110が患者情報テーブル141にアクセスして、「第1病名」カラムのみならず、「第2病名」カラム、・・・、「第n病名」カラムに格納されている情報を取得する。そして、図11のステップS254にて頻度計算部111が、先に取得された「第1病名」、「第2病名」、・・・、「第n病名」と「医薬品名」とをキーとして処方テーブルを検索する。このようにして、選択医薬品、類似医薬品、それらの関連医薬品の各々の処方頻度を算出することもできる。これにより、各医薬品の処方頻度をより精度良く算出することができ、処方対象の患者の治療に適した医薬品を見つけることができる。
あるいは、患者の病名を含んだより広い概念である患者の状態に基づいて、各医薬品の処方頻度を取得することも可能である。例えば、ある患者について、過去一週間以内の血液検査の結果が「AST(aspartate aminotransferase)値が36以上かつALT(alanine aminotransferase)値が36以上」であったとする。ここで、AST値及びALT値はいずれも肝機能の状態を表す指標である。このような検査結果を受けて、当該患者の状態を「肝機能障害」として患者情報テーブル141に保存しておく。そして、警告作成部110が、処方テーブル161にアクセスして、「肝機能障害」という状態であった患者に対するこれまでの処方履歴を検索することにより、医薬品の処方頻度を取得する。このように、検査結果などの患者に関するデータから把握される患者の状態に基づいて、各医薬品の処方頻度をより精度良く算出することができるため、処方対象の患者の治療に適した医薬品を見つけることができる。なお、患者の状態は1つに限られず、例えば「肝機能障害」と「腎機能障害」といった2つ以上の患者状態を用いることも可能である。
前記実施形態では、選択医薬品の処方頻度と、その選択医薬品に関連する関連医薬品の処方頻度とをそのまま足し合わせることにより第1の頻度を求めているが、これに限られない。例えば、選択医薬品の処方頻度を2倍にした数値と、その選択医薬品に関連する関連医薬品の処方頻度を3倍にした数値とを足し合わせることにより、第1の頻度を求めることもできる。第2の頻度についても、例えば、類似医薬品の処方頻度を4倍にした数値と、その類似医薬品に関連する関連医薬品の処方頻度を2倍にした数値とを足し合わせることにより求めることができる。このような重み付けを行うことにより、第1の頻度及び第2の頻度を求める元となる各医薬品の処方頻度の重要度が異なる場合にも対処することができる。
また、前記実施形態では、医薬品とそれに対応する関連医薬品とを関連医薬品マスタテーブル153に記憶している。しかし、このテーブル形式は一例であり、医薬品とそれに
対応する関連医薬品とを対応付けることができればいいのであって、テーブル形式に限定されるものではない。さらには、医薬品の対応付けに、医薬品の名称ではなく医薬品に対して定められた識別コードを使用してもよい。その他、患者情報テーブル141、医薬品マスタテーブル151及び231、類似医薬品マスタテーブル152、処方テーブル161についても同様である。さらには、これらのテーブルあるいは記憶部を電子カルテサーバ1の外に設けて、データベースサーバなどの外部装置としてもよい。
前記実施形態では、診療端末2が医薬品マスタDB230を有していたが、診療端末2が医薬品マスタDB230を有していない形態もある。この場合、診療端末2は処方部210と通信部220とを有しており、処方部210は通信部220を介して電子カルテサーバ1内の医薬品マスタテーブル151にアクセスし、レコードを読み取る。
前記実施形態における電子カルテサーバ1と診療端末2とを統合して処方誤り警告装置という一つの装置としてもよい。また、警告作成部110が頻度計算部111を有しているという態様ではなく、両者を一体化して警告作成部という一つの機能部とすることもできる。
前述した情報処理装置の機能的構成及び物理的構成は、前述の態様に限られるものではなく、例えば、各機能や物理資源を統合して実装したり、逆に、さらに分散して実装したりすることも可能である。
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
処方者によって選択された選択医薬品が入力されたときに、前記選択医薬品に名称が類似する類似医薬品を、医薬品と当該医薬品に名称が類似する類似医薬品とを対応付ける類似医薬品記憶部から取得し、前記選択医薬品に関連する関連医薬品を、医薬品と当該医薬品に関連する関連医薬品とを対応付ける関連医薬品記憶部から取得し、処方対象の患者の状態を患者情報記憶部から取得し、前記患者の状態に応じて前記選択医薬品の処方頻度と当該関連医薬品の処方頻度とを、これまでに行われた医薬品の処方の履歴を記憶した処方履歴記憶部から取得し、両処方頻度を元に第1の頻度を算出するとともに、前記類似医薬品に関連する関連医薬品を前記関連医薬品記憶部から取得し、前記患者の状態に応じて前記類似医薬品の処方頻度と当該関連医薬品の処方頻度とを前記処方履歴記憶部から取得し、両処方頻度を元に第2の頻度を算出し、前記第1の頻度と前記第2の頻度とを比較し、前記第2の頻度が前記第1の頻度を上回る場合には、前記処方者による選択医薬品の選択に誤りの可能性がある旨の警告情報を作成する警告作成部と、
前記警告情報を出力する出力部と
を有する処方誤り警告装置。
(付記2)
前記関連医薬品記憶部が、医薬品と、当該医薬品と同一の成分または同一の効能を有する関連医薬品とを対応付けて記憶する、付記1に記載の処方誤り警告装置。
(付記3)
前記警告作成部が前記患者の複数の状態に応じて各医薬品の処方頻度を取得する、付記1または2に記載の処方誤り警告装置。
(付記4)
前記警告作成部が、前記選択医薬品の処方頻度に重み付けを行った値と前記選択医薬品に関連する関連医薬品の処方頻度に重み付けを行った値とを足し合わせることにより前記第1の頻度を算出し、前記類似医薬品の処方頻度に重み付けを行った値と前記類似医薬品
に関連する関連医薬品の処方頻度に重み付けを行った値とを足し合わせることにより前記第2の頻度を算出する、付記1〜3のいずれか1項に記載の処方誤り警告装置。
(付記5)
前記出力部が前記警告情報を出力した後に、前記処方者により決定された医薬品の処方に関する情報を前記処方履歴記憶部に記憶させる処方部をさらに有する付記1〜4のいずれか1項に記載の処方誤り警告装置。
(付記6)
前記類似医薬品に関する情報が、医薬品に関する情報を記憶した医薬品情報記憶部に記憶されていない場合には、前記警告作成部が、当該類似医薬品に対応する関連医薬品に関する情報を前記警告情報に含める、付記1〜5のいずれか1項に記載の処方誤り警告装置。
(付記7)
前記処方頻度が、当該医薬品の処方回数と総処方日数と総処方数量とのうちのいずれかまたは二者以上を足し合わせた値である、付記1〜6のいずれか1項に記載の処方誤り警告装置。
(付記8)
処方者によって選択された選択医薬品が入力されたときに、前記選択医薬品に名称が類似する類似医薬品を、医薬品と当該医薬品に名称が類似する類似医薬品とを対応付ける類似医薬品記憶部から取得し、前記選択医薬品に関連する関連医薬品を、医薬品と当該医薬品に関連する関連医薬品とを対応付ける関連医薬品記憶部から取得し、
処方対象の患者の状態を患者情報記憶部から取得し、前記患者の状態に応じて前記選択医薬品の処方頻度と当該関連医薬品の処方頻度とを、これまでに行われた医薬品の処方の履歴を記憶した処方履歴記憶部から取得し、両処方頻度を元に第1の頻度を算出するとともに、
前記類似医薬品に関連する関連医薬品を前記関連医薬品記憶部から取得し、前記患者の状態に応じて前記類似医薬品の処方頻度と当該関連医薬品の処方頻度とを前記処方履歴記憶部から取得し、両処方頻度を元に第2の頻度を算出し、
前記第1の頻度と前記第2の頻度とを比較し、前記第2の頻度が前記第1の頻度を上回る場合には、前記処方者による選択医薬品の選択に誤りの可能性がある旨の警告情報を作成し、
前記警告情報を出力する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
(付記9)
前記関連医薬品記憶部が、医薬品と、当該医薬品と同一の成分または同一の効能を有する関連医薬品とを対応付けて記憶する、付記8に記載のプログラム。
(付記10)
前記患者の複数の状態に応じて各医薬品の処方頻度を取得する処理をもコンピュータに実行させる付記8または9に記載のプログラム。
(付記11)
前記選択医薬品の処方頻度に重み付けを行った値と前記選択医薬品に関連する関連医薬品の処方頻度に重み付けを行った値とを足し合わせることにより前記第1の頻度を算出し、前記類似医薬品の処方頻度に重み付けを行った値と前記類似医薬品に関連する関連医薬品の処方頻度に重み付けを行った値とを足し合わせることにより前記第2の頻度を算出す
る処理をもコンピュータに実行させる付記8〜10のいずれか1項に記載のプログラム。
(付記12)
前記警告情報を出力した後に、前記処方者により決定された医薬品の処方に関する情報を前記処方履歴記憶部に記憶させる処理をもコンピュータに実行させる付記8〜11のいずれか1項に記載のプログラム。
(付記13)
前記類似医薬品に関する情報が、医薬品に関する情報を記憶した医薬品情報記憶部に記憶されていない場合には、当該類似医薬品に対応する関連医薬品に関する情報を前記警告情報に含める処理をもコンピュータに実行させる付記8〜12のいずれか1項に記載のプログラム。
(付記14)
前記処方頻度が、当該医薬品の処方回数と総処方日数と総処方数量とのうちのいずれかまたは二者以上を足し合わせた値である、付記8〜13のいずれか1項に記載のプログラム。
1 電子カルテサーバ
2 診療端末
3 イントラネット
11 CPU
12 インタフェース装置
13 表示装置
14 入力装置
15 ドライブ装置
16 補助記憶装置
17 メモリ装置
18 バス
19 記録媒体
110 警告作成部
111 頻度計算部
120 処方部
130 通信部
140 基本DB
141 患者情報テーブル
150 医薬品マスタDB
151 医薬品マスタテーブル
152 類似医薬品マスタテーブル
153 関連医薬品マスタテーブル
210 処方部
220 通信部
230 医薬品マスタDB
231 医薬品マスタテーブル
400 画面
610 選択医薬品データ
620 警告内容データ
630 処方内容データ

Claims (7)

  1. 処方者によって選択された選択医薬品が入力されたときに、前記選択医薬品に名称が類似する類似医薬品を、医薬品と当該医薬品に名称が類似する類似医薬品とを対応付ける類似医薬品記憶部から取得し、前記選択医薬品に関連する関連医薬品を、医薬品と当該医薬品に関連する関連医薬品とを対応付ける関連医薬品記憶部から取得し、処方対象の患者の状態を患者情報記憶部から取得し、前記患者の状態に応じて前記選択医薬品の処方頻度と当該関連医薬品の処方頻度とを、これまでに行われた医薬品の処方の履歴を記憶した処方履歴記憶部から取得し、両処方頻度を元に第1の頻度を算出するとともに、前記類似医薬品に関連する関連医薬品を前記関連医薬品記憶部から取得し、前記患者の状態に応じて前記類似医薬品の処方頻度と当該関連医薬品の処方頻度とを前記処方履歴記憶部から取得し、両処方頻度を元に第2の頻度を算出し、前記第1の頻度と前記第2の頻度とを比較し、前記第2の頻度が前記第1の頻度を上回る場合には、前記処方者による選択医薬品の選択に誤りの可能性がある旨の警告情報を作成する警告作成部と、
    前記警告情報を出力する出力部と
    を有する処方誤り警告装置。
  2. 前記関連医薬品記憶部が、医薬品と、当該医薬品と同一の成分または同一の効能を有する関連医薬品とを対応付けて記憶する、請求項1に記載の処方誤り警告装置。
  3. 前記警告作成部が前記患者の複数の状態に応じて各医薬品の処方頻度を取得する、請求項1または2に記載の処方誤り警告装置。
  4. 前記警告作成部が、前記選択医薬品の処方頻度に重み付けを行った値と前記選択医薬品に関連する関連医薬品の処方頻度に重み付けを行った値とを足し合わせることにより前記第1の頻度を算出し、前記類似医薬品の処方頻度に重み付けを行った値と前記類似医薬品に関連する関連医薬品の処方頻度に重み付けを行った値とを足し合わせることにより前記第2の頻度を算出する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の処方誤り警告装置。
  5. 前記出力部が前記警告情報を出力した後に、前記処方者により決定された医薬品の処方に関する情報を前記処方履歴記憶部に記憶させる処方部をさらに有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の処方誤り警告装置。
  6. 前記類似医薬品に関する情報が、医薬品に関する情報を記憶した医薬品情報記憶部に記憶されていない場合には、前記警告作成部が、当該類似医薬品に対応する関連医薬品に関する情報を前記警告情報に含める、請求項1〜5のいずれか1項に記載の処方誤り警告装置。
  7. 処方者によって選択された選択医薬品が入力されたときに、前記選択医薬品に名称が類似する類似医薬品を、医薬品と当該医薬品に名称が類似する類似医薬品とを対応付ける類似医薬品記憶部から取得し、前記選択医薬品に関連する関連医薬品を、医薬品と当該医薬品に関連する関連医薬品とを対応付ける関連医薬品記憶部から取得し、
    処方対象の患者の状態を患者情報記憶部から取得し、前記患者の状態に応じて前記選択医薬品の処方頻度と当該関連医薬品の処方頻度とを、これまでに行われた医薬品の処方の履歴を記憶した処方履歴記憶部から取得し、両処方頻度を元に第1の頻度を算出するとともに、
    前記類似医薬品に関連する関連医薬品を前記関連医薬品記憶部から取得し、前記患者の状態に応じて前記類似医薬品の処方頻度と当該関連医薬品の処方頻度とを前記処方履歴記憶部から取得し、両処方頻度を元に第2の頻度を算出し、
    前記第1の頻度と前記第2の頻度とを比較し、前記第2の頻度が前記第1の頻度を上回
    る場合には、前記処方者による選択医薬品の選択に誤りの可能性がある旨の警告情報を作成し、
    前記警告情報を出力する、
    処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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