JP5577006B2 - 迅速スクリーニング方法及び該方法で得られた微生物 - Google Patents

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本発明は、含硫化合物含有微生物の育種の方法に関し、更に詳細には、含硫化合物を多量に生産する微生物を効率よく迅速に選抜する方法に関するものである。より詳しくは、遺伝子組み換え技術や変異処理により親株に遺伝子改変処理を施した後、-SH基と結合する蛍光指示薬を細胞内に導入することによって細胞内の含硫化合物を標識し、励起光によって生じる蛍光の強度が相対的に高い細胞を、細胞内の含硫化合物含有量が上昇した微生物として選抜する方法に関するものである。本手法によって取得される含硫化合物高含有微生物は、食品、医薬品、化成品、飼料等の分野で有用である。更に、当該微生物、主に酵母、を用いて得られるエキス(酵母エキス)は調味料、加工食品等に利用される。
現在、含硫化合物は、その高い効能から食品、医薬品、化成品などの幅広い分野で使用されている。例えば、グルタミン酸、システイン、グリシンからなるトリペプチドであるグルタチオン(GSH)は、医薬品としての薬効を有することが知られている。現在、医薬品としてのGSH製剤は、解毒剤及び眼科用剤として位置づけられており、各種の中毒、慢性肝臓疾患、抗癌剤の副作用や放射線療法による障害の防止、皮膚疾患および白内障や角膜損傷の治療に用いられている(非特許文献1)。
一方、食品用途として、グルタチオンは食品にコク味を付与する物質(非特許文献2)であることが知られており、グルタチオンを高含有する酵母エキスが調味料等の食品用途に用いられている。また、グルタミン酸とシステインからなるジペプチドであるγ―グルタミルシステインは、食品用途で有用であることが知られている。
例えば、γ―グルタミルシステインに糖類を添加して加熱処理することにより、良好なフレーバー組成物が得られることが知られている(特許文献1)。更に、γ―グルタミルシステインを加熱又は酵素処理することにより風味改良素材として幅広く用いられているシステインが生成することが知られている(特許文献2)。この他にも、グルタチオン、システイン、グルタミルシステイン等の含硫化合物を2〜20重量%含有する酵母エキスに糖類を加えて脂肪酸非存在下で加熱処理することによりローストミートフレーバー様の調味料が得られることが知られている(特許文献3)。
前述のように、含硫化合物は幅広い産業上の有用性を有しているため、これらを効率的に生産する微生物を取得しようと様々な検討が行われてきた。例えば、含硫化合物の生合成経路からターゲットとする酵素を予測し、その機能を改変することにより細胞内の含硫化合物含有量を上昇させる方法が検討されてきた。大腸菌のγ―グルタミルシステイン合成酵素(非特許文献3)やグルタチオン合成酵素(非特許文献4)を酵母に導入することによって細胞内のグルタチオン含有量が上昇することが明らかとなっている。
また、569位のセリンをフェニルアラニンに置換した変異型MET30遺伝子を保持する酵母は、MET25遺伝子の発現が脱抑制され細胞内のγ―グルタミルシステイン含有量が上昇することが明らかとなっている(特許文献4)。これらの例以外にも、グルタチオン合成に関与する酵素を酵母に導入することによって含硫化合物であるグルタチオン含有量を上昇させる方法が報告されている(特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8)。
一方、その他の方法として、親株を突然変異処理することにより無作為な遺伝子改変を施した微生物を、各種薬剤を含む培地にスプレッドし生育可能な菌株を選択すること、又はレプリカ法により各種薬剤を含む培地で生育不可能な菌株を選択することにより含硫化合物の細胞内含有量が上昇した微生物を選抜する方法が検討されてきた。例えば、キャンディダ族酵母を変異処理し、エチオニン(抗生物質)及び亜硫酸塩含有培地上で生育可能な菌株を選抜する方法(特許文献9、特許文献10、特許文献11)、サッカロミセス属酵母を変異処理し、亜鉛耐性度が向上した菌株を選抜する方法(特許文献12)などがある。これらの方法以外にも各種薬剤が検討されてきた(特許文献13、特許文献14)。
上述のように、含硫化合物の高い有用性から含硫化合物含有量が上昇した微生物をスクリーニングする方法は、これまでにありとあらゆる検討がなされてきた感があり、更に新規なものを見出すことは非常に困難な状況であるといっても過言ではない。
ところが、近年、サッカロミセス・セレビシエに属する酵母菌株を変異処理した菌株を寒天培地に塗布し、生育してきた菌株のグルタチオン含有量を測定したところ、菌体内に5重量%以上含有する菌株を取得することに成功したと報告された(特許文献15)。同報告以前に変異育種によって取得された菌株のグルタチオン含有量は3重量%前後であったので、既知検討以外にもグルタチオン含有量を向上させる手段がまだ存在し、更にグルタチオン高含有酵母を取得可能な可能性を示唆すると考えられた。
同技術文献では変異株のグルタチオン含有量を一株一株測定することによって高生産株を取得していた。その為、菌体内のグルタチオン含有量を迅速に測定する方法を開発することによって大量の菌株を評価可能にしたと報告していた。同報告に記載されている方法でどれだけの速度で菌株が測定可能か検討したところ、1人が1日に評価できる菌株数は、通常の業務時間で100株程度であり、操作が極めて煩雑かつ高コストで経済的に負担の大きいことは明らかである。さらに目的とする変異体が出現する確率は通常、百万分の一程度と極めて低く、目的微生物の育種または選抜を工業的に実施するためには困難が伴う。
近年、数多くの細胞群の中から目的とする細胞を迅速に選択する方法として、目的細胞を適当な標識化合物で標識する方法が開発され、現在以下のような用途で主に使用されている。
動物細胞関連では、抗癌剤が細胞周期のどのフェーズで効果的に機能するかなどを検討する際に使用されている(非特許文献5)。或いは、リンパ球の抗原受容体シグナルの使用として、細胞内カルシウム濃度の測定やMAPキナーゼの活性化の解析(非特許文献6)、細胞内サイトカインの検出(非特許文献7)、造血幹細胞の純化(非特許文献8)などの幅広い分野で使用されている。また、植物細胞関連では、植物の倍数体の解析、細胞周期はキメラ状態の解析に使用されている(非特許文献9)。
一方、微生物関連では、以下のような例がある。例えば、細胞表面の抗原に対する抗体を蛍光標識した蛍光抗体を用いて河川水から大腸菌O-157が検出されている(非特許文献10)。ゲルマイクロドロップ法を用いることによって難培養性の微生物を分離する検討(非特許文献11)や、ビール醸造中の酵母の生細胞数を測定する方法(非特許文献12)などが報告されている。
上述のように幅広い分野で行なわれてきた知見を、産業上有用な微生物のスクリーニングに使用する検討が近年報告されつつあるが、含硫化合物含有量が上昇した微生物のスクリーニングに活用しようとの報告例はなく、また含硫化合物含有量が上昇した微生物、特に酵母菌株を取得したとの報告もない。
特許第2830415 WO 00/30474 特許第2903659 特願2002−282743 特開昭61−52299 特開昭62−275685 特開昭63−129985 特開平4−179484 特開昭59−151894 特開平03−18872 特開平10−191963 特開平02−295480 特開平06−70752 特開平08−70884 特開2004−180509 蛋白質核酸酵素 1988-7 VOL.33 NO.9 ISSN 003909450臨時増刊 「グルタチオン研究のエポック」p1626 Y.Ueda et al, Biosci. Biotech. Biochem. ,61,1977-1980(1997) Yasuyuki OHTAKE et al, Agric. Biol. Chem., 52(11), 2753〜2762, 1988 Yasuyuki OHTAKE et at, Journal of FERMENTATION AND BIOENGINEERING, Vol.68, No.6, 390-394, 1989 Clark GM et al, J. Clin Oncol 10:428-432,1992 フローサイトメトリー自由自在 p99-106、秀潤社、2004年第2版、ISBN4-87962-281-8 フローサイトメトリー自由自在 p107-112、秀潤社、2004年第2版、ISBN4-87962-281-8 フローサイトメトリー自由自在 p133-139、秀潤社、2004年第2版、ISBN4-87962-281-8 ベックマン・コールター株式会社 Application Note 3 バイオインダストリー p19 Vol.21 No.11 2004 バイオインダストリー p19-20 Vol.21 No.11 2004 Andrew R. Boyd et al, FEMS Yeast Research 3(2003)11-16
本発明は、1)細胞内の含硫化合物含有量が上昇した微生物、特に酵母、を効率よく迅速にスクリーニングする方法、2)当該スクリーニング法で得られた酵母等の微生物、及び3)当該酵母を培養して含硫化合物を含む酵母エキスの製造法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、親株に遺伝子改変処理を施して得られた微生物細胞群に-SH基と結合する蛍光指示薬を導入し含硫化合物を標識させ、励起光照射によって細胞内の蛍光指示薬が発する蛍光を光学的に検出し、処理細胞群の中から蛍光強度が相対的に高い細胞を選択する過程を踏むことにより、含硫化合物含有量が親株よりも上昇した微生物を極めて効率的に選抜する方法を見出した。本発明は詳細には以下の通りである。
(1)親株に遺伝子改変処理を施して得られた微生物細胞群に-SH基と結合する蛍光指示薬を導入し含硫化合物を標識させ、励起光照射し、細胞内の蛍光指示薬が発する蛍光を光学的検出器を用いて検出し、前記細胞群の中から蛍光強度が相対的に高い細胞を分別機構により分取することを特徴とする含硫化合物高含有微生物のスクリーニング方法。
(2)光学検出器がフローサイトメーターであり、分別機構がフローサイトメーターからの信号に対して作動するセルソーターである(1)記載の方法。
(3)微生物が酵母である(1)記載の方法。
(4)含硫化合物がシステイン、γ―グルタミルシステイン、グルタチオン、システニルグリシンからなる群の少なくとも1つ以上の化合物である(1)記載の方法。
(5)-SH基と結合する蛍光指示薬が5−クロロメチルフルオレセイン ジアセテイトである(1)記載の方法。
(6)(1)乃至(5)の方法でスクリーニングされた微生物。
(7)微生物が酵母である(6)記載の微生物。
(8)(7)記載の酵母を培養することを特徴とする含硫化合物を含む酵母エキスの製造法。
(9)含硫化合物がシステイン、γ―グルタミルシステイン、グルタチオン、システニルグリシン群の少なくとも1つ以上である請求項8記載の製造法。
本発明によって、極めて低い頻度でしか出現しない細胞内の含硫化合物含有量が上昇した微生物変異体を迅速にスクリーニングする方法及び当該スクリーニング方法で得られた微生物が提供される。また、このようにして得られた微生物(主に酵母)は含硫化合物を含むエキス(主に酵母エキス)の製造をはじめとする種々の食品、医薬品、化成品、飼料等の幅広い産業で使用することが可能である。
本発明において用いる親株は、細胞内に含硫化合物を有する微生物菌株であれば特に制限されない。微生物菌株は酵母、カビ等の真核生物でもよいし、大腸菌、乳酸菌等の原核生物でもよい。
しかし、グルタチオン、γ―グルタミルシステイン等をはじめとする含硫化合物の生産に使用されている酵母を用いることが、取得菌株を産業上に利用する際の汎用性の高さから望ましい。酵母は、サッカロミセス・セレビシエ等のサッカロミセス属、キャンディダ・ユティリス等のキャンディダ属、ピピア・パストリス等のピピア属、シゾサッカロミセス・ポンベ等のシゾサッカロミセス属等を例示することができる。勿論、前記以外の酵母を用いても構わない。
また、使用する親株は1種類の菌株でもよいし、複数の種類の菌株でもよい。しかし、その後の解析の簡便さを考慮すると1種類の菌株を用いることが好ましい。
本発明において親株に施す遺伝子改変処理は、親株の塩基配列に変異をもたらすものであればよい。従来法による変異技術を用いても良いし、遺伝子組み換え技術を用いてもよい。従来法による変異技術としては、UV、レーザーなどの照射によって変異をもたらす方法、EMS、NTG、DAPA等の変異誘発剤を用いる方法などがある。また、微生物を培養している際に生じる自然変異を利用してもよい。更に、遺伝子改変処理の前後又は/及びセルソーター機能を有するフローサイトメーターでの分離の途中段階で、各種薬剤を用いて、微生物細胞群内に含まれる目的菌株の存在確率を向上させてもよい。
遺伝子組み換え技術を用いる方法としては、目的の遺伝子を組み込んだプラスミドを親株に形質転換してもよいし、相同組み替え現象を利用して染色体上に組み込んでも良い。目的の遺伝子は1種類である必要はなく、また特定されていなくてもよい。本発明の手法を用いて取得した菌株を解析することによって、改変効果を有していた遺伝子を調べることができる。
本発明において含硫化合物とは、化学式内に-SH基を有するものをいう。蛋白質、ペプチド、アミノ酸、或いはその他の物質であっても良い。蛋白質としては、構成アミノ酸の30%がシステイン残基からなるメタロチオネイン、ペプチドとしてはグルタチオン、γ―グルタミルシステイン、システニルグリシンなどを、アミノ酸としてはシステインをその他の物質としてはホモシステインなどを例示することができるが特にこれらに限定されるものでもない。グルタチオン、γ―グルタミルシステイン、システインは、現在幅広く産業上で利用されているので、対象とする含硫化合物として非常に望ましいことはのべるまでもない。
本発明において使用する-SH基と結合する蛍光指示薬を細胞内に取り込ませる処理は、変異処理後の細胞を適当なバッファーや培地中などに懸濁し、そこに-SH基と結合する蛍光指示薬を加えて一定時間インキュベートすればよい。本発明に用いる指示薬は細胞内に取り込まれた後に細胞内で-SH基と結合し蛍光を発するものであればいずれでもよい。
例えば、5−クロロメチルフルオレセイン ジアセテイト(5-chloromethylfluorescein diacetate、以下CMFDAと称することがある)、monochlorobimane(以下mBClと称することがある)、monobromotrimethylammoniobimane bromide(以下qBBrと称することがある)を例示することができるが、特にこれらに限定される必要はない。試薬を細胞内に導入することによって、細胞死を誘発しない試薬が、操作性の観点から望ましい。
しかし、細胞死を誘発する試薬であったとしてもゲルマイクロドロップ法等を活用することによって生細胞を取得することは理論上可能であるので特に制限されない。CMFDAは488nmの励起光の照射により励起され、それにより発する蛍光は525nmのバンドパスフィルターを通して感度よく検出することができる。したがって、遺伝子改変処理細胞群の中から発せられた蛍光強度が相対的に上昇、あるいは遺伝子改変処理前に比べ上昇した細胞を選択する過程を踏むことによって、細胞内で含硫化合物を高生産する細胞を効率よく分別選択することが可能となる。
前記のように標識された細胞は励起照射される。励起光の波長はそれぞれの蛍光試薬を蛍光発光させるのに特有の波長を使用する。特に、レーザー光照射が好ましい。
本発明では、検出する光学的検出器としてフローサイトメーターを使用し、分別機構としてフローサイトメーターからの信号に対応して作動するセルソーターを使用することが好ましい。フローサイトメーターの原理は以下のようなものである。細胞懸濁液を細管中に高速で流し、一方からレーザー光などを照射して前方散乱光、側方散乱光あるいは発せられた蛍光細胞から反射する光の強度を測定することで細胞一つ一つの情報を自動的にサンプリングし解析することができる装置であり、セルソーター機能を有するフローサイトメーターを用いれば、指定した散乱光および蛍光を発する特定の細胞のみを分取することが可能である。このような機器として、べクトンディッキンソン社のFACS Vantageやベックマンコールター社のEPICS ALTRA、ダコ・サイトメーション社のMoFloなどが代表的である。
また、上記のような機器は、励起光照射により発せられる蛍光強度を測定し、回収方法の如何にかかわらず特定の細胞のみを選択的に回収できるものであればいずれでもよく、市販されているものが使用できる。
なお、上記記載のCMFDAはほとんどすべてのフローサイトメーターに標準搭載されている488nmのレーザーで励起が可能であるため、汎用性の高さから望ましい。もちろん、必要なレーザーをセルソーターに搭載することによって、その他の試薬が使用可能になることは言うまでもない。
以下、本発明を実施例に基づき説明する。なお、本発明は以下の実施例になんら限定されるものではない。
(含硫化合物であるGSH含有量が異なる酵母菌株の取得)
常法に従い、サッカロミセス・セレビシエ1倍体AJ14819株(MATα型、変異型MET30遺伝子を保有。2003年10月1日、独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センターにFERM BP-08502の受託番号で寄託されている。)とサッカロミセス・セレビシエ1倍体AJ14810株(MATa型。2002年11月1日、独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センターにFERM BP-8229の受託番号で寄託されている。)を接合させることにより、サッカロミセス・セレビシエ2倍体株を取得した。同2倍体株を胞子形成させ、4分子解析することにより以下の性質を有する菌株を取得した。
A:MATa型1倍体、変異型MET30遺伝子
B:MATα型1倍体、変異型MET30遺伝子
C:MATa型1倍体、野生型MET30遺伝子
D:MATα型1倍体、野生型MET30遺伝子
常法に従い、AとB及びCとDを接合させることにより、サッカロミセス・セレビシエ2倍体SCF株(変異型MET30遺伝子のみを保有)とサッカロミセス・セレビシエ2倍体WT株(野生型MET30遺伝子のみを保有)を取得した。特許文献4の記載によれば、SCF株はWT株よりもグルタチオン(GSH)含有量が多くなっていることが予想された。
そこで、まず両菌株のMET25遺伝子の発現量を比較した。特許文献4実施例1記載の方法に基づき、SCF株及びWT株のMET25遺伝子発現量を以下のようにして測定した。両菌株を各々YPD培地に植菌し(坂口フラスコ500ml容、50ml張り込み)、30℃で振とう培養した。
その対数増殖期に集菌し、菌体内に含まれているRNAを回収し、RNA中に含まれるMET25遺伝子の転写産物の量を内部標準としてACT1遺伝子を用いて定量した。定量は、定量PCRであるPCR5700(Applied Biosystems社)を用い、TaqMan One-Step RT-PCRキット(Applied Biosystems社)を用いて行なった。TaqMan Probe(Applied Biosystems社)に、特許文献4実施例1記載のACT1-986T及びMET25−1077Tを用い、ACT1遺伝子及びMET25遺伝子の増幅用に特許文献4実施例1記載のACT1-963FとACT1-1039R、及びMET25-1056FとMET25-1134Rを用いた。その結果、SCF株のMET25遺伝子の発現量は、WT株よりも2倍以上であることを確認した。
また、上述のようにして対数増殖期に集菌した菌体内に含まれているGSH(乾燥酵母菌体あたりの含有量)を測定した。まず、集菌した菌体を滅菌水で2回洗浄した。洗浄菌体を滅菌水で希釈し、70℃10分の熱水抽出操作を行なうことにより酵母菌体内のGSHを抽出した。抽出したGSHは、ABD-Fを用いて蛍光標識し、HPLCにて分離定量した。
一方、酵母の乾燥菌体量は、一定培地中に含まれる洗浄酵母菌体を乾燥ろ紙上に取り、105℃で4時間加熱後に残った菌体重量として測定した。その結果、WT株は0.89%、SCF株は2.36%のGSHを含有していた。このようにして、GSH含有量の異なるモデル株、WT株とSCF株を取得した。
(CMFDAを用いたGSH量定量性検討)
次に、-SH基に結合する蛍光試薬としてCMFDAを用いた場合に、GSH含有量によって変異株が識別可能か否か検証した。GSH含有量の異なるモデル株として、WT株及びSCF株を使用し、CMFDA試薬として、CellTracker Green CMFDAキット(Molecular Probes社、カタログ番号C7025)を用いた。
CMFDAの導入は、同キット付属のマニュアルに基づき以下のようにして行なった。まず、キット添付のCMFDA試薬をDMSOに溶解し10mMの濃度に調製し、更にYPD培地を用いて希釈することにより2μMのCMFDA溶液を調製した。次に、WT株及びSCF株をYPD培地で培養し、その対数増殖期に集菌した。集菌した菌体を2μMのCMFDA試薬に懸濁し、30℃で30分間保温した。次に、遠心分離により菌体を回収し、YPD培地に懸濁し、37℃で20分間保温し、遠心分離により菌体を回収した。その後、0.2Mのリン酸バッファー(pH7.0)に菌体を懸濁、洗浄し遠心分離により菌体を回収した。最後に、前述のリン酸バッファーに菌体を懸濁し、フローサイトメーターに供するサンプルとした。
上述のようにして調製したサンプルをベックマン・コールター社製EPICS XLII(フローサイトメーター)を用いて解析した。アルゴンレーザーを用いて488nmの励起光を照射し、前方散乱光(以下、FSと略することがある)及び発せられた蛍光を測定した。発せられた蛍光強度(以下、FL1と略することがある)は、525nmバンドパスフィルターを通して検出した。測定した5万個の細胞を、横軸にFSを線形で、縦軸にFL1を対数でプロットした。その結果、WT株に比較して(図1)、SCF株では、細胞が密集している範囲が高FL1側にシフトしていた(図2)。このことより、GSH含有量の違いによりWT株とSCF株が識別可能なこと、即ちGSH含有量の違いによって変異株が識別可能なことが示された。また、20μMのCMFDA溶液を用いた場合も同様の結果が得られた。
以上の結果より、-SH基に結合する試薬を細胞内に導入することによって含硫化合物を標識し、標識した微生物を励起光照射し、細胞内の蛍光指示薬が発する蛍光を光学的検出器を用いて検出し、生じる蛍光強度を指標に含硫化合物含有量が上昇した微生物がスクリーニング可能なことが理論上示された。
(セルソーター機能を有するフローサイトメーターを用いたモデル株の分離検討)
次に、セルソーター機能を有するフローサイトメーターを用いてGSH含有量が異なるWT株とSCF株が分離可能化検証した。蛍光標識したサンプルは、実施例2と同様にして以下のようにして調製した。まず、キット添付のCMFDA試薬をDMSOに溶解し10mMの濃度に調製し、更にYPD培地を用いて希釈することにより2μMのCMFDA溶液を調製した。次に、WT株及びSCF株を混合してYPD培地で培養し、その対数増殖期に集菌した。集菌した菌体を2μMのCMFDA試薬に懸濁し、30℃で30分間保温した。次に、遠心分離により菌体を回収し、YPD培地に懸濁し、37℃で20分間保温し、遠心分離により菌体を回収した。その後、0.2Mのリン酸バッファー(pH7.0)に菌体を懸濁、洗浄し遠心分離により菌体を回収した。最後に、前述のリン酸バッファーに菌体を懸濁し、フローサイトメーターに供するサンプルとした。
これらサンプルを、ベックマン・コールター社製のEPICS ALTRA(セルソーター機能を有するフローサイトメーター)を用いて分離を試みた。固体半導体レーザー(COHERENT社、SAPPHIRE 100mW)を用いて488nmの励起光を照射し、発せられた蛍光は525nmバンドパスフィルターを通して検出した。解析には付属のEXPO32 MultiCOMP v1.2B(ベックマン・コールター社)を用いた。測定した細胞の蛍光強度を横軸に対数で、細胞数を縦軸に線形でプロットした。その結果、異なる蛍光強度に2つのピークが検出された(図3)。
そこで、蛍光強度の低いピーク(領域L)と蛍光強度の高いピーク(領域R)を各々分取して解析した(Sorting ModeはEnrichment Mode)。領域L由来の菌株を無作為に20株選抜して解析したところ、20株ともWT株に由来することが判明した。一方、領域R由来の菌株を無作為に20株選抜して解析したところ、19株がSCF株に由来することが判明した。これらの結果より、セルソーターを用いてGSH含有量が異なるモデル株が分離可能であることが実証された。
(遺伝子改変処理を施した細胞群からの高GSH株の分離:検討例1)
常法に従い、WT株を変異処理し、微生物細胞群を調製した。具体的には以下のようにして調製した。尚、変異処理は、死滅率が90%になるような条件で行なった。WT株を50mlのYPD培地で30℃で1日間振とう培養し、酵母菌体を集菌した。酵母菌体を0.2Mリン酸ナトリウムバッファー(pH7.5)で3回洗浄した。酵母菌体を0.2Mリン酸ナトリウムバッファー(pH7.5)9.2ml、40% D-グルコース0.5ml、EMS 0.3ml(ナカライテスク社Code155-19)を含む溶液に懸濁し、30℃で90分間振とう培養した。この懸濁液に、10%チオ硫酸ナトリウム(フィルター滅菌)を10ml加え10分間室温に放置して変異剤を中和した。酵母菌体を集菌し、0.2Mリン酸ナトリウムバッファー(pH7.5)で洗浄した。
次に、上記のようにして調製した細胞群を蛍光標識した。具体的には、実施例2と同様にして以下のようにして蛍光標識した。まず、キット添付のCMFDA試薬をDMSOに溶解し10mMの濃度に調製し、更にYPD培地を用いて希釈することにより2μMのCMFDA溶液を調製した。次に、細胞群をYPD培地で培養し、その対数増殖期に集菌した。集菌した菌体を2μMのCMFDA試薬に懸濁し、30℃で30分間保温した。その後、遠心分離により菌体を回収し、YPD培地に懸濁し、37℃で20分間保温し、遠心分離により菌体を回収した。次に、0.2Mのリン酸バッファー(pH7.0)に菌体を懸濁、洗浄し遠心分離により菌体を回収した。最後に、前述のリン酸バッファーに菌体を懸濁し、フローサイトメーターに供するサンプルとした。
これらサンプルを、ベックマン・コールター社製のEPICS ALTRAを用いて高GSH酵母の分離を行った。固体半導体レーザーを用いて488nmの励起光を照射し、発せられた蛍光は525nmバンドパスフィルターを通して検出した。測定した細胞の蛍光強度を横軸に対数で、細胞数を縦軸に線形でプロットした。分取1の領域に検出される細胞が1万個に達するまで分取を継続し、分取1の領域の細胞をすべて回収した(図4)。
次に、回収した細胞群を再度YPD培地で培養し、その対数増殖期に集菌した。前述と同様に細胞群を蛍光標識し、EPICS ALTRAを用いて高GSH酵母の分離を行った。分取2の領域に検出される細胞が1万個に達するまで分取を継続し、分取2の領域の細胞をすべて回収した(図5)。
次に、回収した細胞群を再度YPD培地で培養し、その対数増殖期に集菌した。前述と同様に細胞群を蛍光標識し、EPICS ALTRAを用いて高GSH酵母の分離を行った。分取3の領域に検出される細胞が1000個に達するまで分取を継続し、分取3の領域の細胞をすべて回収した(図5)。分取3由来の菌株を無作為に10株選抜し、各々YPD培地に植菌した。30℃で振とう培養し、その対数増殖期に集菌した。各々の菌株に含まれているGSH含有量を測定したところ、10株中7株で親株(GSH含有量0.83%)よりもGSH含有量が上昇しており、GSHを2.71%含有する菌株も分取された。これらの結果より、遺伝子改変処理を施した細胞群から高GSH酵母が分離可能であることが示された。
(遺伝子改変処理を施した細胞群からの高GSH株の分離:検討例2)
実施例4で調製した微生物細胞群を、50mMのメチルグリオキサールを含有するYPD培地に植菌し、30℃で1日振とう培養した。前述の処理により、高GSH株の存在確率が高まったと考えられる微生物細胞群を集菌、洗浄した。
次に、これら微生物細胞群をYPD培地で培養し、実施例4と同様にしてCMFDAで蛍光標識しフローサイトメーターに供するサンプルを調製した。
これらサンプルを、実施例4と同様にしてベックマン・コールター社製のEPICS ALTRAを用いて高GSH酵母の分離を行った。分取2由来の菌株を無作為に10株選抜し、各々YPD培地に植菌した。30℃で振とう培養し、その対数増殖期に集菌した。各々の菌株に含まれているGSH含有量を測定したところ、10株中9株で親株(GSH含有量0.83%)よりもGSH含有量が上昇していた。これらの結果より、高GSH酵母と相関する薬剤での濃縮工程を併用することにより、目的菌株の取得確率が更に上昇することが示された。
(mBCIを用いたGSH量定量性検討)
次に、-SH基に結合する蛍光試薬としてmBCI(Molecular Probes社、カタログ番号M1381MP)を用いた場合に、GSH含有量によって変異株が識別可能か否か検証した。GSH含有量の異なるモデル株として、WT株及びSCF株を使用した。
mBCI試薬はDMSOを用いて10mMの濃度に調製し、0.2Mのリン酸バッファー(pH7.0)で希釈することにより500μMの濃度に調製した。WT株及びSCF株を混合してYPD培地で培養し、その対数増殖期に集菌した。集菌した菌体を500μMのmBCI試薬に懸濁し、16℃で240分間保温した。次に、遠心分離により菌体を回収し、0.2Mのリン酸バッファー(pH7.0)に菌体を懸濁し、16℃で20分間保温し、遠心分離により菌体を回収した。その後、0.2Mのリン酸バッファー(pH7.0)に菌体を懸濁、洗浄し遠心分離により菌体を回収した。最後に、前述のリン酸バッファーに菌体を懸濁し、フローサイトメーターに供するサンプルとした。
上述のようにして調製したサンプルを、EPICS ALTRAを用いて解析した。EnterpriseII(COHERENT社)を用いてUVの励起光を照射し、発せられた蛍光は410nmバンドパスフィルターを通して検出した。測定した細胞の蛍光強度を横軸に対数で、細胞数を縦軸に線形でプロットした。その結果、異なる蛍光強度に2つのピークが検出された(図7)。別途行った解析により、蛍光強度が低い方のピークはWT株に由来し、蛍光強度が強い方のピークはSCF株に由来することが判明した。このことより、mBCIを用いてもGSH含有量の異なるモデル株が識別可能であることがわかった。
(Candida utilisを用いた高GSH株分離検討)
常法に従い、Candida utilis野生株であるCUW株を変異処理し、微生物細胞群を調製した。具体的には以下のようにして調製した。尚、変異処理は、死滅率が90%になるような条件で行なった。CUW株を50mlのYPD培地で30℃で1日間振とう培養し、酵母菌体を集菌した。酵母菌体を0.2Mリン酸ナトリウムバッファー(pH7.5)で3回洗浄した。酵母菌体を0.2Mリン酸ナトリウムバッファー(pH7.5)9.2ml、40% D-グルコース0.5ml、EMS 0.3ml(ナカライテスク社Code155-19)を含む溶液に懸濁し、30℃で90分間振とう培養した。この懸濁液に、10%チオ硫酸ナトリウム(フィルター滅菌)を10ml加え10分間室温に放置して変異剤を中和した。酵母菌体を集菌し、0.2Mリン酸ナトリウムバッファー(pH7.5)で洗浄した。次に、これら微生物細胞群を7.5μMのセルレニンを含有するYPD培地に植菌し、30℃で1日振とう培養した後、微生物細胞群を集菌、洗浄した。
次に、これら微生物細胞群をYPD培地で培養し、実施例4と同様にしてCMFDAで蛍光標識しフローサイトメーターに供するサンプルを調製した。
これらサンプルから高GSH酵母を実施例4と同様にして分離した。分取3由来の菌株を無作為に10株選抜し、各々SD培地に植菌した。30℃で振とう培養し、その対数増殖期に集菌した。各々の菌株に含まれているGSH含有量を測定したところ、10株中6株で親株よりもGSH含有量が上昇していた。
(高γ-グルタミルシステイン含有株の分離検討)
常法に従い、γ-グルタミルシステインを含有するAJ14800株(特開2003-159048、「γ-グルタミルシステイン産生酵母とそのスクリーニング法」に記載)を変異処理し、微生物細胞群を調製した。具体的には以下のようにして調製した。尚、変異処理は、死滅率が90%になるような条件で行なった。AJ14800株を50mlのYPD培地で30℃で1日間振とう培養し、酵母菌体を集菌した。酵母菌体を0.2Mリン酸ナトリウムバッファー(pH7.5)で3回洗浄した。酵母菌体を0.2Mリン酸ナトリウムバッファー(pH7.5)9.2ml、40% D-グルコース0.5ml、EMS 0.3ml(ナカライテスク社Code155-19)を含む溶液に懸濁し、30℃で90分間振とう培養した。この懸濁液に、10%チオ硫酸ナトリウム(フィルター滅菌)を10ml加え10分間室温に放置して変異剤を中和した。酵母菌体を集菌し、0.2Mリン酸ナトリウムバッファー(pH7.5)で洗浄した。
次に、上記のようにして調製した細胞群をYPD培地で培養し、実施例4と同様にしてCMFDAで蛍光標識し、フローサイトメーターに供するサンプルを調製した。
これらサンプルを、実施例4と同様にしてベックマン・コールター社製のEPICS ALTRAを用いて高γ-グルタミルシステイン含有酵母の分離を行った。分取3由来の菌株を無作為に10株選抜し、特開2003-159048記載の方法に基づき、各々の菌株に含まれているγ-グルタミルシステイン含有量を測定した。その結果、10株中7株で親株よりもγ-グルタミルシステイン含有量が上昇していた。
本発明によれば、細胞内の含硫化合物含有量が上昇した微生
物を迅速にスクリーニングすることができるので、本方法によって取得される酵母等の微生物は、食品、医薬品、化成品、飼料といった幅広い産業で使用することできるので、本発明は食品分野、医薬品分野、化成品分野、飼料分野において極めて有用である。とりわけ、本発明でスクーリングされた酵母はグルタチオン、γ-グルタミルシステイン等の含硫化合物を多く含む酵母エキス等の製造への利用が大いに期待される。
WT株の細胞分布を示す図である(実施例2)。 SCF株の細胞分布を示す図である(実施例2)。 WT株、SCF株の細胞分布を示す図である(実施例3)。 変異処理した細胞群の細胞分布を示す図である(実施例4)。 分取1領域の細胞を培養した際の細胞分布を示す図である(実施例4)。 分取2領域の細胞を培養した際の細胞分布を示す図である(実施例4)。 WT株、SCF株の細胞分布を示す図である(実施例6)。

Claims (4)

  1. 親株に遺伝子改変処理を施して得られた微生物細胞群に-SH基と結合する蛍光指示薬を導入し含化合物を標識させ、励起光照射し、細胞内の蛍光指示薬が発する蛍光をフローサイトメーターを用いて検出し、前記細胞群の中から蛍光強度が相対的に高い細胞をフローサイトメーターからの信号に対して作動するセルソーターにより分取する工程Aを2回以上繰り返すことを特徴とするγ―グルタミルシステイン高含有酵母のスクリーニング方法。
  2. 親株に遺伝子改変処理を施して得られた微生物細胞群に-SH基と結合する蛍光指示薬を導入し含化合物を標識させ、励起光照射し、細胞内の蛍光指示薬が発する蛍光をフローサイトメーターを用いて検出し、前記細胞群の中から蛍光強度が相対的に高い細胞をフローサイトメーターからの信号に対して作動するセルソーターにより分取する工程Aと、該微生物細胞群内に含まれる目的菌株の存在確率を向上させる薬剤で処理する工程Bとを含むことを特徴とするγ―グルタミルシステイン高含有酵母のスクリーニング方法。
  3. 微生物細胞群内に含まれる目的菌株の存在確率を向上させる薬剤がメチルグリオキサールである請求項2記載の方法。
  4. -SH基と結合する蛍光指示薬が5−クロロメチルフルオレセイン ジアセテイトである請求項1乃至3記載の方法。
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