JP5575211B2 - 生物学的水処理装置の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、硝化菌もしくは脱窒菌の生物学的作用により被処理水中の窒素を、りん蓄積菌の生物学的作用により被処理水中のりんを除去する生物学的水処理装置の制御装置に関するものである。
下水中に含まれる窒素やりんが湖沼や閉鎖性の強い湾内に流入し続けると、やがてそれらの濃度が過剰となり、アオコや赤潮などの有害な植物性プランクトンが発生する。これを富栄養化現象といい、近年、深刻な社会問題となっている。
非特許文献1にも記載されているように、都市下水、有機性排水を処理する一般的な方法として、活性汚泥法がある。活性汚泥法とは、浄化機能を持つ微生物群(活性汚泥)を生物反応槽に蓄え、これと下水とを十分混合・接触させつつ曝気することにより、下水中の主たる汚濁成分である有機物を酸化分解する方法である。曝気処理された後の混合液は、沈殿池において活性汚泥処理後の下水である上澄水と活性汚泥とに分離され、上澄水は系外へ放流、濃縮活性汚泥は再び生物反応槽へ返送される。
活性汚泥法は、有機物を酸化分解することを主たる目的とした処理法であり、そのままでは、窒素やりんを十分に除去することはできない。そこで、ある種の微生物の機能を応用した活性汚泥変法が開発されている(非特許文献2参照)。
例えば、嫌気無酸素好気法という生物学的窒素りん除去法がある。この処理方法では、「りん蓄積菌」を利用して下水中のりんを除去すると共に、「硝化菌」と「脱窒菌」の機能を組み合せて下水中の窒素を除去する。
りん蓄積菌を酸素や硝酸性窒素などの酸化性物質のない状態、いわゆる嫌気状態に置くと、りん蓄積菌は体内から液相中にりん酸性りんを吐出する。この状態を一定時間継続した後、りん蓄積菌を酸素のある状態、いわゆる好気状態に置くと、りん蓄積菌は逆に液相中に放出した以上のりん酸性りんを体内に摂取する。従って、りん蓄積菌を利用して下水のりん酸性りん濃度を初期の濃度以下に減少することができ、最終的にはほぼゼロに近い濃度にまで低下することも可能である。なお、一般的には、嫌気状態でのりん吐出量が多いほど好気状態でのりん摂取量も多くなることが知られている。
一方、独立栄養細菌である亜硝酸細菌(主としてNitrosomonas)は、好気状態下で下記の(1)式に示す反応によりアンモニア性窒素を酸化し、独立栄養細菌である硝化細菌(主としてNitorobacter)は、好気状態下で下記の(2)式に示す反応により亜硝酸性窒素を酸化する。
Figure 0005575211
従って、アンモニア性窒素は、硝化菌である亜硝酸細菌及び硝化細菌硝化菌により、上記(1)式及び(2)式を組み合わせて総括的に表わされる下記の(3)式に示す硝化反応により硝酸性窒素に酸化される。
Figure 0005575211
硝化菌により処理された被処理水を無酸素状態下にある脱窒処理槽に送り込むと、通性嫌気性細菌である脱窒菌は硝酸性呼吸や亜硝酸性呼吸を行い、下記の(4)式から(6)式に示す脱窒反応により硝酸性窒素や亜硝酸性窒素を窒素ガスに還元する。
Figure 0005575211
従って、硝化菌及び脱窒菌の機能を組み合わせて下水中に含まれる窒素を除去することができる。なお、硝化が十分に達成され、それに見合うだけの脱窒が行われれば窒素除去量も多くなる。
図266は嫌気無酸素好気法による従来例1の生物学的水処理装置を示す構成図である。図267は嫌気無酸素好気法による従来例2の生物学的水処理装置を示す構成図である。図268は嫌気無酸素好気法による従来例3の生物学的水処理装置を示す構成図である。図269は嫌気無酸素好気法による従来例4の生物学的水処理装置を示す構成図である。図270は嫌気無酸素好気法による従来例5の生物学的水処理装置を示す構成図である。図271は嫌気無酸素好気法による従来例6の生物学的水処理装置を示す構成図である。図266から図271において、1は系外から流入する被処理水である下水を蓄える最初沈殿池、2はりん蓄積菌、硝化菌及び脱窒菌を含む微生物群(活性汚泥)を蓄える生物反応槽、3は生物反応槽2から流出する混合液を活性汚泥処理後の下水である上澄水と活性汚泥とに分離する最終沈殿池である。
また、生物反応槽2において、4はりん蓄積菌からりん酸性りんを吐出させるために嫌気状態にある嫌気槽、5は脱窒菌により脱窒反応を行うために無酸素状態にある無酸素槽、6はりん蓄積菌にりん酸性りんを摂取させ、かつ硝化菌により硝化反応を行うために好気状態にある好気槽である。また、7は好気槽6に空気を供給する曝気装置である。
また、aは系外から流入する下水を最初沈殿池1に流入するために最初沈殿池1に接続された配管、bは最初沈殿池1から流出する下水を生物反応槽2に流入するために最初沈殿池1と嫌気槽4とに接続された配管、cは生物反応槽2から流出する混合液を最終沈殿池3に流入するために好気槽6と最終沈殿池3とに接続された配管、dは最終沈殿池3で分離された上澄水を系外に放流するために最終沈殿池3に接続された配管、eは好気槽6内の混合液を無酸素槽5に循環するために好気槽6と無酸素槽5とに接続された配管、fは最終沈殿池3で分離された活性汚泥を最終沈殿池3から取出すために最終沈殿池3の底部に接続された配管、gは最終沈殿池3から取出された活性汚泥を生物反応槽2に返送するために配管fと嫌気槽4とに接続された配管、hは最終沈殿池3から取出された活性汚泥の余剰分を系外に放流するために配管fに接続された配管である。
また、8は無酸素槽5に循環する混合液の流量を調節するために配管eに設けられた循環ポンプ、9は生物反応槽2に返送する活性汚泥の流量を調節するために配管gに設けられた返送ポンプ、10は系外に放流する活性汚泥の流量を調節するために配管hに設けられた放流ポンプである。
また、図266、図271において、iは最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するために配管bと無酸素槽5とに接続された配管、11は無酸素槽5にバイパス流入する下水の流量を調節するために配管iに設けられた初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプである。
また、図267、図269、図270において、jは系外から流入する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するために配管aと無酸素槽5とに接続された配管、12は無酸素槽5にバイパス流入する下水の流量を調節するために配管jに設けられた流入−無酸素槽バイパス流入ポンプである。
また、図268において、kは系外から流入する下水の一部を嫌気槽4にバイパス流入するために配管aと嫌気槽4とに接続された配管、13は嫌気槽4にバイパス流入する下水の流量を調節するために配管kに設けられた流入−嫌気槽バイパス流入ポンプである。
また、図269及び図271において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、図270において、15は生物学的水処理装置に流入する下水の流量を調節するための流入ポンプである。
次に動作について説明する。
系外から流入した下水は配管aを介して最初沈殿池1に流入し最初沈殿池1に蓄えられる。最初沈殿池1から流出した下水は配管bを介して生物反応槽2に流入する。生物反応槽2に流入した下水は活性汚泥と混合する。下水と活性汚泥との混合液は、嫌気槽4と無酸素槽5との間の隔壁に開けられた小開口及び無酸素槽5と好気槽6との間の隔壁に開けられた小開口を介して嫌気槽4、無酸素槽5、好気槽6の順に移動し、生物反応槽2から流出する。ここで、好気槽6内の混合液の一部は、循環ポンプ8により配管eを介して無酸素槽5に循環する。生物反応槽2から流出した混合液は、配管cを介して最終沈殿池3に流入する。最終沈殿池3に流入した混合液は上澄水と活性汚泥とに分離される。上澄水は配管dを介して系外に放流され、活性汚泥は配管fを介して最終沈殿池3から取出される。最終沈殿池3から取出された活性汚泥は返送ポンプ9により配管gを介して生物反応槽2に返送されるが、余剰分は放流ポンプ10により配管hを介して系外に放流される。
上述した動作中、嫌気槽4内でりん蓄積菌はりん酸性りんを吐出する。そして、嫌気槽4内でりん酸性りんを吐出したりん蓄積菌が好気槽6に移動すると、曝気槽7から供給される酸素により好気状態となっている好気槽6内で、りん蓄積菌は嫌気槽4で吐き出した以上のりん酸性りんを摂取する。りん酸性りんを摂取したりん蓄積菌を含んだ混合液は生物反応槽2から流出し、りん酸性りんを摂取したりん蓄積菌の一部が余剰の活性汚泥として配管hを介して系外に放流される。従って、下水中のりんが余剰の活性汚泥とともに除去される。
一方、上述した動作中、系外から流入する下水中には、大部分の窒素がアンモニア性窒素として含まれているため、下水と活性汚泥との混合液が好気槽6まで移動すると、好気槽6内で硝化菌はアンモニア性窒素を硝酸性窒素、亜硝酸性窒素に酸化する。そして、硝化菌で処理された下水と活性汚泥との混合液の一部が配管eを介して無酸素槽5に循環すると、無酸素槽5内で脱窒菌は硝酸性呼吸や亜硝酸性呼吸を行い脱窒反応により硝酸性窒素や亜硝酸性窒素を窒素ガスに還元する。従って、下水中の窒素が窒素ガスとして除去される。
なお、脱窒反応には有機物が必要であるが、下水中の有機物濃度が低い場合、嫌気槽4に流入した下水中のすべての有機物が嫌気槽4で消費されることがあり、脱窒反応に必要な有機物量を無酸素槽5に供給することが必要となる場合がある。このため、従来例1の装置では、最初沈殿池1から流出する下水の一部を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11で流量を調節しながら配管iを介して無酸素槽5にバイパス流入することにより、脱窒反応に必要な有機物量を無酸素槽5に供給する。また、従来例2の装置では、系外から流入するより有機物濃度の高い下水の一部を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12で流量を調節しながら配管jを介して無酸素槽5にバイパス流入することにより、脱窒反応に必要な有機物量を無酸素槽5に供給する。
また、りん蓄積菌からのりん吐出にも有機物が必要であり、りん吐出に必要な有機物量を嫌気槽4に供給することが必要となる場合がある。このため、従来例3の装置では、系外から流入するより有機物濃度の高い下水の一部を流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13で流量を調節しながら配管kを介して嫌気槽4にバイパス流入することにより、りん吐出に必要な有機物量を嫌気槽4に供給する。
また、脱窒反応に必要な有機物量を無酸素槽5に供給すること及びりん吐出に必要な有機物量を嫌気槽4に供給することの両方が必要となる場合もある。このため、従来例4の装置では、系外から流入するより有機物濃度の高い下水の一部を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12で流量を調節しながら配管jを介して無酸素槽5にバイパス流入するとともに、最初沈殿池1に流入する下水の流量を最初沈殿池流入ポンプ14で調節することにより、脱窒反応に必要な有機物量を無酸素槽5に供給し、かつりん吐出に必要な有機物量を嫌気槽4に供給する。
また、従来例5の装置では、系外から流入するより有機物濃度の高い下水の一部を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12で流量を調節しながら配管jを介して無酸素槽5にバイパス流入するとともに、生物学的水処理装置に流入する下水の流量を流入ポンプ15で調節することにより、脱窒反応に必要な有機物量を無酸素槽5に供給し、かつりん吐出に必要な有機物量を嫌気槽4に供給する。また、従来例6の装置では、最初沈殿池1から流出する下水の一部を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11で流量を調節しながら配管iを介して無酸素槽5にバイパス流入するとともに、最初沈殿池1に流入する下水の流量を最初沈殿池流入ポンプ14で調整することにより、脱窒反応に必要な有機物量を無酸素槽5に供給し、かつりん吐出に必要な有機物量を嫌気槽4に供給する。
井出哲夫編著「水処理工学 第二版」技報堂出版、1976 高度処理施設設計マニュアル(案)、日本下水道協会、平成6年
従来の生物学的水処理装置は以上のように構成されているので、運転管理者が生物反応槽2内の混合液中の下水の溶存酸素濃度などを参考にして、生物反応槽2への曝気量、生物反応槽2に蓄える活性汚泥量、生物反応槽2へ返送する活性汚泥の流量などを調節することにより、良好な処理水質を確保しなければならず、降雨などにより流入下水の流量や性状が著しく変化すると、上記操作量の調節だけでは、常に良好な水質を確保することは難しいという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、生物反応槽への曝気量、生物反応槽に蓄える活性汚泥量、生物反応槽へ返送する活性汚泥の流量などの操作量以外に、嫌気槽や無酸素槽に流入する下水の流量を適宜、調節することにより、脱窒やりん吐出を効率よく行わせ、良好な水質を確保することのできる、生物学的水処理装置の制御装置を得ることを目的とする。
この発明に係る生物学的水処理装置の制御装置は、最終沈殿池から系外に流出する被処理水のりん量を検知する流出りん量検知手段と、嫌気槽を介さずに最初沈殿池から無酸素槽へバイパス流入される被処理水のバイパス流入被処理水量を、流出りん量検知手段の出力値に応じた所定の値とする信号を出力する無酸素槽流入水量調節信号出力手段と、最初沈殿池と無酸素槽との間に設けられ、無酸素槽流入水量調節信号出力手段の出力値に応じて無酸素槽へのバイパス流入被処理水量を調節する無酸素槽流入水量調節手段とを備え、無酸素槽流入水量調節信号出力手段は、流出りん量検知手段の出力値と、流出りん量検知手段の出力値の目標値との差に応じて信号を出力するものである。
この発明によれば、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果がある。
この発明の実施の形態1による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態2による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態3による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態4による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態5による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態6による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態7による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態8による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態9による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態10による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態11による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態12による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態13による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態14による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態15による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態16による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態17による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態18による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態19による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態20による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態21による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態22による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態23による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態24による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態25による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態26による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態27による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態28による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態29による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態30による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態31による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態32による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態33による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態34による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態35による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態36による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態37による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態38による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態39による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態40による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態41による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態42による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態43による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態44による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態45による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態46による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態47による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態48による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態49による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態50による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態51による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態52による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態53による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態54による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態55による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態56による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態57による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態58による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態59による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態60による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態61による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態62による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態63による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態64による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態65による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態66による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態67による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態68による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態69による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態70による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態71による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態72による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態73による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態74による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態75による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態76による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態77による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態78による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態79による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態80による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態81による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態82による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態83による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態84による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態85による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態86による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態87による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態88による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態89による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態90による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態91による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態92による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態93による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態94による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態95による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態96による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態97による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態98による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態99による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態100による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態101による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態102による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態103による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態104による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態105による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態106による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態107による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態108による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態109による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態110による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態111による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態112による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態113による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態114による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態115による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態116による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態117による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態118による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態119による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態120による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態121による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態122による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態123による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態124による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態125による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態126による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態127による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態128による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態129による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態130による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態131による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態132による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態133による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態134による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態135による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態136による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態137による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態138による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態139による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態140による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態141による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態142による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態143による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態144による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態145による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態146による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態147による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態148による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態149による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態150による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態151による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態152による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態153による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態154による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態155による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態156による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態157による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態158による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態159による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態160による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態161による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態162による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態163による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態164による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態165による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態166による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態167による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態168による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態169による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態170による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態171による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態172による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態173による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態174による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態175による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態176による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態177による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態178による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態179による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態180による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態181による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態182による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態183による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態184による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態185による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態186による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態187による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態188による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態189による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態190による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態191による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態192による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態193による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態194による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態195による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態196による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態197による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態198による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態199による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態200による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態201による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態202による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態203による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態204による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態205による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態206による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態207による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態208による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態209による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態210による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態211による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態212による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態213による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態214による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態215による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態216による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態217による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態218による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態219による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態220による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態221による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態222による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態223による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態224による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態225による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態226による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態227による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態228による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態229による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態230による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態231による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態232による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態233による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態234による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態235による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態236による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態237による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態238による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態239による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態240による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態241による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態242による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態243による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態244による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態245による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態246による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態247による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態248による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態249による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態250による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態251による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態252による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態253による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態254による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態255による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態256による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態257による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態258による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態259による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態260による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態261による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態262による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態263による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態264による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態265による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 従来例1による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 従来例2による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 従来例3による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 従来例4による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 従来例5による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。 従来例6による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽にバイパス流入する下水の流量(以下、無酸素槽へのバイパス流入下水量という)を調節するように装置を構成したものである。図1において、1は系外から流入する被処理水である下水を蓄える最初沈殿池、2はりん蓄積菌、硝化菌及び脱窒菌を含む微生物群(活性汚泥)を蓄える生物反応槽、3は生物反応槽2から流出する混合液を活性汚泥処理後の下水である上澄水と活性汚泥とに分離する最終沈殿池である。
また、生物反応槽2において、4はりん蓄積菌からりん酸性りんを吐出させるために嫌気状態にある嫌気槽、5は脱窒菌により脱窒反応を行うために無酸素状態にある無酸素槽、6はりん蓄積菌にりん酸性りんを摂取させ、かつ硝化菌により硝化反応を行うために好気状態にある好気槽である。また、7は好気槽6に空気を供給する曝気槽である。
また、aは系外から流入する下水を最初沈殿池1に流入するために最初沈殿池1に接続された配管、bは最初沈殿池1から流出する下水を生物反応槽2に流入するために最初沈殿池1と嫌気槽4とに接続された配管、cは生物反応槽2から流出する混合液を最終沈殿池3に流入するために好気槽6と最終沈殿池3とに接続された配管、dは最終沈殿池3で分離された上澄水を系外に放流するために最終沈殿池3に接続された配管、eは好気槽6内の混合液を無酸素槽5に循環するために好気槽6と無酸素槽5とに接続された配管、fは最終沈殿池3で分離された活性汚泥を最終沈殿池3から取出すために最終沈殿池3の底部に接続された配管、gは最終沈殿池3から取出された活性汚泥を生物反応槽2に返送するために配管fと嫌気槽4とに接続された配管、hは最終沈殿池3から取出された活性汚泥の余剰分を系外に放流するために配管fに接続された配管、jは系外から流入する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するために配管aと無酸素槽5とに接続された配管である。
また、8は無酸素槽5に循環する混合液の流量を調節するために配管eに設けられた循環ポンプ、9は生物反応槽2に返送する活性汚泥の流量を調節するために配管gに設けられた返送ポンプ、10は系外に放流する活性汚泥の流量を調節するために配管hに設けられた放流ポンプ、12は無酸素槽5にバイパス流入する下水の流量を調節するために配管jに設けられた流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ(無酸素槽流入水量調節手段)である。
また、43は無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計(脱窒量検知手段)、31は硝酸性窒素濃度の目標値を設定する設定器(脱窒目標値設定手段)、21は硝酸性窒素濃度計43の計測値と設定器31に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する調節器(無酸素槽流入水量調節信号出力手段)である。硝酸性窒素濃度計43は無酸素槽5内に設けられている。調節器21は、信号線43aを介して硝酸性窒素濃度計43と、信号線31aを介して設定器31と、信号線21aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12と接続されている。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば下記の(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ano =Qano0+Kano1(CNO3_ano −CNO3_ano *) (1.1)
ここで、
ano :無酸素槽5へのバイパス流入下水量
ano0:定数
ano1:定数(>0)
NO3_ano *:無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度の目標値
NO3_ano :無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度の計測値
調節器21の出力は信号線21aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値CNO3_ano が目標値CNO3_ano *よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値CNO3_ano が目標値CNO3_ano *よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態1によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図2において、iは最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するために配管bと無酸素槽5とに接続された配管、11は無酸素槽5にバイパス流入する下水の流量を調節するために配管iに設けられた初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ(無酸素槽流入水量調節手段)である。
また、43は無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計、31は硝酸性窒素濃度の目標値を設定する設定器、21は硝酸性窒素濃度計43の計測値と設定器31に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。硝酸性窒素濃度計43は無酸素槽5内に設けられている。調節器21は、信号線43aを介して硝酸性窒素濃度計43と、信号線31aを介して設定器31と、信号線21aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態2によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、実施の形態1と同様の効果を得られる。
また、この実施の形態2によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態3.
図3はこの発明の実施の形態3による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図3において、53は無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計(脱窒量検知手段)、32は酸化還元電位の目標値を設定する設定器(脱窒目標値設定手段)、22は酸化還元電位計53の計測値と設定器32に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する調節器(無酸素槽流入水量調節信号出力手段)である。酸化還元電位計53は無酸素槽5内に設けられている。調節器22は、信号線53aを介して酸化還元電位計53と、信号線32aを介して設定器32と、信号線22aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12と接続されている。その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位は、酸化還元電位計53で計測され、計測値は信号線53aを介して調節器22に伝えられる。また、設定器32に設定された目標値は、信号線32aを介して調節器22に伝えられる。調節器22は、酸化還元電位の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば下記の(2.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ano =Qano0+Kano2(Vano −Vano *) (2.1)
ここで、
ano :無酸素槽5へのバイパス流入下水量
ano0:定数
ano2:定数(>0)
ano *:無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位の目標値
ano :無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位の計測値
調節器22の出力は信号線22aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられる。
以上より、酸化還元電位の計測値Vano が目標値Vano *よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、酸化還元電位の計測値Vano が目標値Vano *よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態3によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外へ流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態4.
図4はこの発明の実施の形態4による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図4において、53は無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計、32は酸化還元電位の目標値を設定する設定器、22は酸化還元電位計53の計測値と設定器32に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。酸化還元電位計53は無酸素槽5内に設けられている。調節器22は、信号線53aを介して酸化還元電位計53と、信号線32aを介して設定器32と、信号線22aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位は、酸化還元電位計53で計測され、計測値は信号線53aを介して調節器22に伝えられる。また、設定器32に設定された目標値は、信号線32aを介して調節器22に伝えられる。調節器22は、酸化還元電位の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(2.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器22の出力は信号線22aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、酸化還元電位の計測値が目標値よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、酸化還元電位の計測値が目標値よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態4によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、実施の形態3と同様の効果が得られる。
また、この実施の形態4によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態5.
図5はこの発明の実施の形態5による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と活性汚泥処理後の下水である放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図5において、43は無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計(脱窒量検知手段、演算手段)、46は放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計(脱窒量検知手段、演算手段)、81は無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する演算器(脱窒量検知手段、演算手段)、33は無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差の目標値を設定する設定器(脱窒目標値設定手段)、23は演算器81の演算値と設定器33に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する調節器(無酸素槽流入水量調節信号出力手段)である。硝酸性窒素濃度計43は無酸素槽5内に設けられ、硝酸性窒素濃度計46は配管dに設けられている。演算器81は、信号線43aを介して硝酸性窒素濃度計43と、信号線46aを介して硝酸性窒素濃度計46と接続されている。調節器23は、信号線81aを介して演算器81と、信号線33aを介して設定器33と、信号線23aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12と接続されている。その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して演算器81に伝えられる。放流水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計46で計測され、計測値は信号線46aを介して演算器81に伝えられる。演算器81は、例えば下記の(3.1)式に従って、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する。
NO3_ano =CNO3_out −CNO3_ano (3.1)
ここで、
NO3_ano :無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差の演算値
NO3_out :放流水の硝酸性窒素濃度
NO3_ano :無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度
演算器81の演算値は信号線81aを介して調節器23に伝えられる。また、設定器33に設定された目標値は、信号線33aを介して調節器23に伝えられる。調節器23は、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差の演算値と、予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば下記の(3.2)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ano =Qano0+Kano3(DNO3_ano −DNO3_ano *) (3.2)
ここで、
ano :無酸素槽5へのバイパス流入下水量
ano0:定数
ano3:定数(<0)
NO3_ano *:無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差の目標値
NO3_ano :無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差の演算値
調節器23の出力は信号線23aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられる。
以上より、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差の演算値DNO3_ano が目標値DNO3_ano *よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差の演算値DNO3_ano が目標値DNO3_ano *よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発となり、窒素除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態5によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態6.
図6はこの発明の実施の形態6による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図6において、43は無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計、46は放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計、81は無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する演算器、33は無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差の目標値を設定する設定器、23は演算器81の演算値と設定器33に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。硝酸性窒素濃度計43は無酸素槽5内に設けられ、硝酸性窒素濃度計46は配管dに設けられている。演算器81は、信号線43aを介して硝酸性窒素濃度計43と、信号線46aを介して硝酸性窒素濃度計46と接続されている。調節器23は、信号線81aを介して演算器81と、信号線33aを介して設定器33と、信号線23aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して演算器81に伝えられる。放流水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計46で計測され、計測値は信号線46aを介して演算器81に伝えられる。演算器81は、例えば(3.1)式に従って、無酸素槽5内の混合液の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する。
演算器81の演算値は、信号線81aを介して調節器23に伝えられる。また、設定器33に設定された目標値は、信号線33aを介して調節器23に伝えられる。調節器23は、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差の演算値と、予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(3.2)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器23の出力は信号線23aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差の演算値が目標値よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差の演算値が目標値よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態6によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、実施の形態5と同様の効果が得られる。
また、この実施の形態6によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態7.
図7はこの発明の実施の形態7による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図7において、43は無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計(脱窒量検知手段、推定手段)、31は硝酸性窒素濃度の目標値を設定する設定器、71は無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度のデータを蓄積する記憶回路(脱窒量検知手段、推定手段)、82は記憶回路71に蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する演算器(脱窒量検知手段、推定手段)、21は演算器82の推定値と設定器31に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する調節器である。硝酸性窒素濃度計43は無酸素槽5内に設けられている。記憶回路71は、信号線43aを介して硝酸性窒素濃度計43と接続されている。演算器82は、信号線71aを介して記憶回路71と接続されている。調節器21は、信号線82aを介して演算器82と、信号線31aを介して設定器31と、信号線21aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12と接続されている。その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して記憶回路71に伝えられる。演算器82は、記憶回路71に蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて任意の時刻の無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する。これは、最小二乗法などの統計的解析手法を用いて容易に行うことができる。解析に必要な硝酸性窒素濃度のデータは、信号線71aを介して記憶回路71より伝えられる。演算器82の推定値は信号線82aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の推定値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の推定値が目標値よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の推定値が目標値よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態7によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態7によれば、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定するので、硝酸性窒素濃度の分析に時間を要する場合でも無酸素槽5へ供給する有機物量を迅速に調節できる効果が得られる。
実施の形態8.
図8はこの発明の実施の形態8による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態例は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図8において、43は無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計、31は硝酸性窒素濃度の目標値を設定する設定器、71は無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度のデータを蓄積する記憶回路、82は記憶回路71に蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する演算器、21は演算器82の推定値と設定器31に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。硝酸性窒素濃度計43は無酸素槽5内に設けられている。記憶回路71は、信号線43aを介して硝酸性窒素濃度計43と接続されている。演算器82は、信号線71aを介して記憶回路71と接続されている。調節器21は、信号線82aを介して演算器82と、信号線31aを介して設定器31と、信号線21aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して記憶回路71に伝えられる。演算器82は、記憶回路71に蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて任意の時刻の無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する。これは、最小二乗法などの統計的解析手法を用いて容易に行うことができる。解析に必要な硝酸性窒素濃度のデータは、信号線71aを介して記憶回路71より伝えられる。演算器82の推定値は信号線82aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の推定値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の推定値が目標値よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の推定値が目標値よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態8によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、実施の形態7と同様の効果が得られる。
また、この実施の形態8によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
また、この実施の形態8によれば、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定するので、硝酸性窒素濃度の分析に時間を要する場合でも無酸素槽5へ供給する有機物量を迅速に調節できる効果が得られる。
実施の形態9.
図9はこの発明の実施の形態9による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図9において、46は放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計(脱窒量検知手段、窒素濃度計)、34は硝酸性窒素濃度の目標値を設定する設定器、24は硝酸性窒素濃度計46の計測値と設定器34に設定された硝酸性窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する調節器(無酸素槽流入水量調節信号出力手段)である。硝酸性窒素濃度計46は配管dに設けられている。調節器24は、信号線46aを介して硝酸性窒素濃度計46と、信号線34aを介して設定器34と、信号線24aを介して流入−無酸素槽バイパス流ポンプ12と接続されている。その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
放流水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計46で計測され、計測値は信号線46aを介して調節器24に伝えられる。また、設定器34に設定された目標値は、信号線34aを介して調節器24に伝えられる。調節器24は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば下記の(4.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ano =Qano0+Kano4(CNO3_out −CNO3_out *) (4.1)
ここで、
ano :無酸素槽5へのバイパス流入下水量
ano0:定数
ano4:定数(>0)
NO3_out *:放流水の硝酸性窒素濃度の目標値
NO3_out :放流水の硝酸性窒素濃度の計測値
調節器24の出力は信号線24aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値CNO3_out が目標値CNO3_out *よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値CNO3_out が目標値CNO3_out *よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発となり、窒素除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態9によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態10.
図10はこの発明の実施の形態10による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図10において、46は放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計、34は硝酸性窒素濃度の目標値を設定する設定器、24は硝酸性窒素濃度計46の計測値と設定器34に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。硝酸性窒素濃度計46は配管dに設けられている。調節器24は、信号線46aを介して硝酸性窒素濃度計46と、信号線34aを介して設定器34と、信号線24aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
放流水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計46で計測され、計測値は信号線46aを介して調節器24に伝えられる。また、設定器34に設定された目標値は、信号線34aを介して調節器24に伝えられる。調節器24は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(4.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器24の出力は信号線24aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態10によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、実施の形態9と同様の効果が得られる。
また、この実施の形態10によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態11.
図11はこの発明の実施の形態11による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図11において、46は放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計、25は硝酸性窒素濃度計46の計測値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する調節器(無酸素槽流入水量調節信号出力手段)である。硝酸性窒素濃度計46は配管dに設けられている。調節器25は、信号線46aを介して硝酸性窒素濃度計46と、信号線25aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12と接続されている。その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
放流水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計46で計測され、計測値は信号線46aを介して調節器25に伝えられる。調節器25は、硝酸性窒素濃度の計測値に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば下記の式(5.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ano =Qano0+Kano5NO3_out (5.1)
ここで、
ano :無酸素槽5へのバイパス流入下水量
ano0:定数
ano5:定数(>0)
NO3_out :放流水の硝酸性窒素濃度の計測値
調節器25の出力は信号線25aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値CNO3_out がどれくらい大きいかに応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が増減し、無酸素槽5への有機物供給量が増減する。その結果、窒素除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態11によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態12.
図12はこの発明の実施の形態12による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図12において、46は放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計、25は硝酸性窒素濃度計46の計測値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。硝酸性窒素濃度計46は配管dに設けられている。調節器25は、信号線46aを介して硝酸性窒素濃度計46と、信号線25aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
放流水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計46で計測され、計測値は信号線46aを介して調節器25に伝えられる。調節器25は、硝酸性窒素濃度の計測値に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(5.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器25の出力は信号線25aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値がどれくらい大きいかに応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増減し、無酸素槽5への有機物供給量が増減する。その結果、窒素除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態12によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、実施の形態11と同様の効果が得られる。
また、この実施の形態12によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態13.
図13はこの発明の実施の形態13による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として活性汚泥処理前の下水である生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図13において、61は生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計(流入窒素量検知手段、窒素濃度計)、36は放流水の全窒素濃度の目標値を設定する設定器、26は全窒素濃度計61の計測値と設定器36に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する調節器(無酸素槽流入水量調節信号出力手段)である。全窒素濃度計61は配管bに設けられている。調節器26は、信号線61aを介して全窒素濃度計61と、信号線36aを介して設定器36と、信号線26aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12と接続されている。その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度は、全窒素濃度計61で計測され、計測値は信号線61aを介して調節器26に伝えられる。また、設定器36に設定された目標値は、信号線36aを介して調節器26に伝えられる。調節器26は、全窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば下記の(6.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ano =Qano0+Kano6(CTN_in −CTN_out * ) (6.1)
ここで、
ano :無酸素槽5へのバイパス流入下水量
ano0:定数
ano6:定数(>0)
TN_out * :放流水の全窒素濃度の目標値
TN_in :生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度の計測値
調節器26の出力は信号線26aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられる。
以上より、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度の計測値CTN_in が放流水の全窒素濃度の目標値CTN_out * よりどれくらい大きいかに応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が増減し、無酸素槽5への有機物供給量が増減する。その結果、窒素除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態13によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態14.
図14はこの発明の実施の形態14による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図14において、61は生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計、36は放流水の全窒素濃度の目標値を設定する設定器、26は全窒素濃度計61の計測値と設定器36に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。全窒素濃度計61は配管bに設けられている。調節器26は、信号線61aを介して全窒素濃度計61と、信号線36aを介して設定器36と、信号線26aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度は、全窒素濃度計61で計測され、計測値は信号線61aを介して調節器26に伝えられる。また、設定器36に設定された目標値は、信号線36aを介して調節器26に伝えられる。調節器26は、全窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(6.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器26の出力は信号線26aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度の計測値が放流水の全窒素濃度の目標値よりどれくらい大きいかに応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増減し、無酸素槽5への有機物供給量が増減する。その結果、窒素除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態14によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、実施の形態13と同様の効果が得られる。
また、この実施の形態14によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態15.
図15はこの発明の実施の形態15による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図15において、61は生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計、27は全窒素濃度計61の計測値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する調節器(無酸素槽流入水量調節信号出力手段)である。全窒素濃度計61は配管bに設けられている。調節器27は、信号線61aを介して全窒素濃度計61と、信号線27aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12と接続されている。その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度は、全窒素濃度計61で計測され、計測値は信号線61aを介して調節器27に伝えられる。調節器27は、全窒素濃度の計測値に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば下記の(7.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ano =Qano0+Kano7TN_in (7.1)
ここで、
ano :無酸素槽5へのバイパス流入下水量
ano0:定数
ano7:定数(>0)
TN_in :生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度の計測値
調節器27の出力は信号線27aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられる。
以上より、全窒素濃度の計測値CTN_in がどれくらい大きいかに応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が増減し、無酸素槽5への有機物供給量が増減する。その結果、窒素除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態15によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態16.
図16はこの発明の実施の形態16による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、生物学的水処理装置に流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図16において、61は生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計、27は全窒素濃度計61の計測値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。全窒素濃度計61は配管dに設けられている。調節器27は、信号線61aを介して全窒素濃度計61と、信号線27aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度は、全窒素濃度計61で計測され、計測値は信号線61aを介して調節器27に伝えられる。調節器27は、全窒素濃度の計測値に応じて、無酸素槽へのバイパス流入下水量を例えば(7.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器27の出力は信号線27aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、全窒素濃度の計測値がどれくらい大きいかに応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増減し、無酸素槽5への有機物供給量が増減する。その結果、窒素除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態16によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、実施の形態15と同様の効果が得られる。
また、この実施の形態16によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態17.
図17はこの発明の実施の形態17による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、嫌気槽にバイパス流入する下水の流量(以下、嫌気槽へのバイパス流入下水量という)を調節するように装置を構成したものである。図17において、kは系外から流入する下水の一部を嫌気槽4にバイパス流入するために配管aと嫌気槽4とに接続された配管、13は嫌気槽4にバイパス流入する下水の流量を調節するために配管kに設けられた流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ(嫌気槽流入水量調節手段)である。
また、142は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計(りん吐出量検知手段)、131はりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器(りん吐出目標値設定手段)、121はりん酸性りん濃度計142の計測値と設定器131に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に出力する調節器(嫌気槽流入水量調節信号出力手段)である。りん酸性りん濃度計142は嫌気槽4内に設けられている。調節器121は、信号線142aを介してりん酸性りん濃度計142と、信号線131aを介して設定器131と、信号線121aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計142で計測され、計測値は信号線142aを介して調節器121に伝えられる。また、設定器131に設定された目標値は、信号線131aを介して調節器121に伝えられる。調節器121は、りん酸性りん濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4へのバイパス流入下水量を例えば下記の(8.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ana =Qana0+Kana1(CPO4_ana −CPO4_ana *) (8.1)
ここで、
ana :嫌気槽4へのバイパス流入下水量
ana0:定数
ana1:定数(<0)
PO4_ana *:嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度の目標値
PO4_ana :嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度の計測値
調節器121の出力は信号線121aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に伝えられる。
以上より、りん酸性りん濃度の計測値CPO4_ana が目標値CPO4_ana *よりも小さければ、嫌気槽4へのバイパス流入下水量Qana が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、りん酸性りん濃度の計測値CPO4_ana が目標値CPO4_ana *よりも大きければ、嫌気槽4へのバイパス流入下水量Qana が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出量が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態17によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態18.
図18はこの発明の実施の形態18による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、嫌気槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図18において、152は嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計(りん吐出量検知手段)、132は酸化還元電位の目標値を設定する設定器(りん吐出目標値設定手段)、122は酸化還元電位計152の計測値と設定器132に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に出力する調節器(嫌気槽流入水量調節信号出力手段)である。酸化還元電位計152は嫌気槽4内に設けられている。調節器122は、信号線152aを介して酸化還元電位計152と、信号線132aを介して設定器132と、信号線122aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13と接続されている。その他の構成要素は図17で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位は、酸化還元電位計152で計測され、計測値は信号線152aを介して調節器122に伝えられる。また、設定器132に設定された目標値は、信号線132aを介して調節器122に伝えられる。調節器122は、酸化還元電位の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4へのバイパス流入下水量を例えば下記の(9.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ana =Qana0+Kana2(Vana −Vana *) (9.1)
ここで、
ana :嫌気槽4へのバイパス流入下水量
ana0:定数
ana2:定数(>0)
ana *:嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位の目標値
ana :嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位の計測値
調節器122の出力は信号線122aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に伝えられる。
以上より、酸化還元電位の計測値Vana が目標値Vana *よりも大きければ、嫌気槽4へのバイパス流入下水量Qana が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、酸化還元電位の計測値Vana が目標値Vana *よりも小さければ、嫌気槽4へのバイパス流入下水量Qana が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出量が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態18によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態19.
図19はこの発明の実施の形態19による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、嫌気槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図19において、162は嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器(りん吐出量検知手段)、133はりん含有量の目標値を設定する設定器(りん吐出目標値設定手段)、123はりん含有量計測器162の計測値と設定器133に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に出力する調節器(嫌気槽流入水量調節信号出力手段)である。りん含有量計測器162は嫌気槽4内に設けられている。調節器123は、信号線162aを介してりん含有量計測器162と、信号線133aを介して設定器133と、信号線123aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13と接続されている。その他の構成要素は図17で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量は、りん含有量計測器162で計測され、計測値は信号線162aを介して調節器123に伝えられる。また、設定器133に設定された目標値は、信号線133aを介して調節器123に伝えられる。調節器123は、りん含有量の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4へのバイパス流入下水量を例えば下記の(10.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ana =Qana0+Kana3(Pacm_ana −Pacm_ana *) (10.1)
ここで、
ana :嫌気槽4へのバイパス流入下水量
ana0:定数
ana3:定数(<0)
acm_ana *:嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量の目標値
acm_ana :嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量の計測値
調節器123の出力は信号線123aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に伝えられる。
以上より、りん含有量の計測値Pacm_ana が目標値Pacm_ana *よりも小さければ、嫌気槽4へのバイパス流入下水量Qana が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、りん含有量の計測値Pacm_ana が目標値Pacm_ana *よりも大きければ、嫌気槽4へのバイパス流入下水量Qana が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出量が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態19によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態20.
図20はこの発明の実施の形態20による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、嫌気槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図20において、142は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計(りん吐出量検知手段、演算手段)、141は生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計(りん吐出量検知手段、演算手段)、181は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する演算器(りん吐出量検知手段、演算手段)、134は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の目標値を設定する設定器(りん吐出目標値設定手段)、124は演算器181の演算値と設定器134に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に出力する調節器(嫌気槽流入水量調節信号出力手段)である。りん酸性りん濃度計142は嫌気槽4内に設けられ、りん酸性りん濃度計141は配管bに設けられている。演算器181は、信号線142aを介してりん酸性りん濃度計142と、信号線141aを介してりん酸性りん濃度計141と接続されている。調節器124は、信号線181aを介して演算器181と、信号線134aを介して設定器134と、信号線124aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13と接続されている。その他の構成要素は図17で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計142で計測され、計測値は信号線142aを介して演算器181に伝えられる。生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計141で計測され、計測値は信号線141aを介して演算器181に伝えられる。演算器181は、例えば下記の(11.1)式に従って、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する。
PO4_ana_in=CPO4_ana −CPO4_in (11.1)
ここで、
PO4_ana_in:嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度の差の演算値
PO4_ana :嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度
PO4_in:生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度
演算器181の演算値は、信号線181aを介して調節器124に伝えられる。また、設定器134に設定された目標値は、信号線134aを介して調節器124に伝えられる。調節器124は、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値と、予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4へのバイパス流入下水量を例えば下記の(11.2)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ana =Qana0+Kana4(DPO4_ana_in−DPO4_ana_in *) (11.2)
ここで、
ana :嫌気槽4へのバイパス流入下水量
ana0:定数
ana4:定数(<0)
PO4_ana_in *:嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度の差の目標値
PO4_ana_in:嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値
調節器124の出力は信号線124aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に伝えられる。
以上より、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値DPO4_ana_inが目標値DPO4_ana_in *よりも小さければ、嫌気槽4へのバイパス流入下水量Qana が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出が増加し、りん除去量が増加する。逆に、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値DPO4_ana_inが目標値DPO4_ana_in *よりも大きければ、嫌気槽4へのバイパス流入下水量Qana が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態20によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態21.
図21はこの発明の実施の形態21による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、嫌気槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図21において、142は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計(りん吐出量検知手段、推定手段)、131はりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、171は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度のデータを蓄積する記憶回路(りん吐出量検知手段、推定手段)、182は記憶回路171に蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する演算器(りん吐出量検知手段、推定手段)、121はりん酸性りん濃度計142の推定値と設定器131に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計142は嫌気槽4内に設けられている。記憶回路171は、信号線142aを介してりん酸性りん濃度計142と接続されている。演算器182は、信号線171aを介して記憶回路171と接続されている。調節器121は、信号線182aを介して演算器182と、信号線131aを介して設定器131と、信号線121aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13と接続されている。その他の構成要素は図17で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計142で計測され、計測値は信号線142aを介して記憶回路171に伝えられる。演算器182は、記憶回路171に蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて任意の時刻の嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する。これは、最小二乗法などの統計的解析手法を用いて容易に行うことができる。解析に必要なりん酸性りん濃度のデータは、信号線171aを介して記憶回路171より伝えられる。演算器182の推定値は信号線182aを介して調節器121に伝えられる。また、設定器131に設定された目標値は、信号線131aを介して調節器121に伝えられる。調節器121は、りん酸性りん濃度の推定値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4へのバイパス流入下水量を例えば(8.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器121の出力は信号線121aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に伝えられる。
以上より、りん酸性りん濃度の推定値が目標値よりも小さければ、嫌気槽4へのバイパス流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、りん酸性りん濃度の推定値が目標値よりも大きければ、嫌気槽4へのバイパス流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態21によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態21によれば、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定するので、りん酸性りん濃度の分析に時間を要する場合でも嫌気槽4へ供給する有機物量を迅速に調節できる効果が得られる。
実施の形態22.
図22はこの発明の実施の形態22による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、嫌気槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図22において、146は放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計(流出りん量検知手段、りん濃度計)、135はりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、125はりん酸性りん濃度計146の計測値と設定器135に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に出力する調節器(嫌気槽流入水量調節信号出力手段)である。りん酸性りん濃度計146は配管dに設けられている。調節器125は、信号線146aを介してりん酸性りん濃度計146と、信号線135aを介して設定器135と、信号線125aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13と接続されている。その他の構成要素は図17で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
放流水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計146で計測され、計測値は信号線146aを介して調節器125に伝えられる。また、設定器135に設定された目標値は、信号線135aを介して調節器125に伝えられる。調節器125は、りん酸性りん濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4へのバイパス流入下水量を例えば下記の(12.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ana =Qana0+Kana5(CPO4_out −CPO4_out *) (12.1)
ここで、
ana :嫌気槽4へのバイパス流入下水量
ana0:定数
ana5:定数(>0)
PO4_out *:放流水のりん酸性りん濃度の目標値
PO4_out :放流水のりん酸性りん濃度の計測値
調節器125の出力は信号線125aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に伝えられる。
以上より、りん酸性りん濃度の計測値CPO4_out が目標値CPO4_out *よりも大きければ、嫌気槽4へのバイパス流入下水量Qana が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、りん酸性りん濃度の計測値CPO4_out が目標値CPO4_out *よりも小さければ、嫌気槽4へのバイパス流入下水量Qana が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出量が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態22によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態23.
図23はこの発明の実施の形態23による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、嫌気槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図23において、146は放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、126はりん酸性りん濃度計146の計測値に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に出力する調節器(嫌気槽流入水量調節信号出力手段)である。りん酸性りん濃度計146は配管dに設けられている。調節器126は、信号線146aを介してりん酸性りん濃度計146と、信号線126aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13と接続されている。その他の構成要素は図17で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
放流水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計146で計測され、計測値は信号線146aを介して調節器126に伝えられる。調節器126は、りん酸性りん濃度の計測値に応じて、嫌気槽4へのバイパス流入下水量を例えば下記の式(13.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ana =Qana0+Kana6PO4_out (13.1)
ここで、
ana :嫌気槽4へのバイパス流入下水量
ana0:定数
ana6:定数(>0)
PO4_out :放流水のりん酸性りん濃度の計測値
調節器126の出力は信号線126aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に伝えられる。
以上より、りん酸性りん濃度の計測値CPO4_out がどれくらい大きいかに応じて、嫌気槽4へのバイパス流入下水量Qana が増減し、嫌気槽4への有機物供給量が増減する。その結果、りん吐出量が増減し、りん除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態23によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態24.
図24はこの発明の実施の形態24による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、嫌気槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図24において、141は生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計(流入りん量検知手段、りん濃度計)、137は放流水のりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、127はりん酸性りん濃度計141の計測値と設定器137に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に出力する調節器(嫌気槽流入水量調節信号出力手段)である。りん酸性りん濃度計141は配管bに設けられている。調節器127は、信号線141aを介してりん酸性りん濃度計141と、信号線137aを介して設定器137と、信号線127aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13と接続されている。その他の構成要素は図17で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計141で計測され、計測値は信号線141aを介して調節器127に伝えられる。また、設定器137に設定された目標値は、信号線137aを介して調節器127に伝えられる。調節器127は、りん酸性りん濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4へのバイパス流入下水量を例えば下記の(14.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ana =Qana0+Kana7(CPO4_in−CPO4_out *) (14.1)
ここで、
ana :嫌気槽4へのバイパス流入下水量
ana0:定数
ana7:定数(>0)
PO4_out *:放流水のりん酸性りん濃度の目標値
PO4_in:生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度の計測値
調節器127の出力は信号線127aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に伝えられる。
以上より、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度の計測値CPO4_inが放流水のりん酸性りん濃度の目標値CPO4_out *よりどれくらい大きいかに応じて、嫌気槽4へのバイパス流入下水量Qana が増減し、嫌気槽4への有機物供給量が増減する。その結果、りん吐出量が増減し、りん除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態24によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態25.
図25はこの発明の実施の形態25による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、嫌気槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図25において、141は生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、128はりん酸性りん濃度計141の計測値に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に出力する調節器(嫌気槽流入水量調節信号出力手段)である。りん酸性りん濃度計141は配管bに設けられている。調節器128は、信号線141aを介してりん酸性りん濃度計141と、信号線128aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13と接続されている。その他の構成要素は図17で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計141で計測され、計測値は信号線141aを介して調節器128に伝えられる。調節器128は、りん酸性りん濃度の計測値に応じて、嫌気槽4へのバイパス流入下水量を例えば下記の(15.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ana =Qana0+Kana8PO4_in (15.1)
ここで、
ana :嫌気槽4へのバイパス流入下水量
ana0:定数
ana8:定数(>0)
PO4_in:生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度の計測値
調節器128の出力は信号線128aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13に伝えられる。
以上より、りん酸性りん濃度の計測値CPO4_inがどれくらい大きいかに応じて、嫌気槽4へのバイパス流入下水量Qana が増減し、嫌気槽4への有機物供給量が増減する。その結果、りん吐出量が増減し、りん除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態25によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて嫌気槽4へのバイパス流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態26.
図26はこの発明の実施の形態26による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図26において、iは最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するために配管bと無酸素槽5とに接続された配管、11は無酸素槽5にバイパス流入する下水の流量を調節するために配管iに設けられた初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプである。
また、142は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、131はりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、121はりん酸性りん濃度計142の計測値と設定器131に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計142は嫌気槽4内に設けられている。調節器121は、信号線142aを介してりん酸性りん濃度計142と、信号線131aを介して設定器131と、信号線121aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計142で計測され、計測値は信号線142aを介して調節器121に伝えられる。また、設定器131に設定された目標値は、信号線131aを介して調節器121に伝えられる。調節器121は、りん酸性りん濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば下記の(16.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ano =Qano0+Kano8(CPO4_ana −CPO4_ana *) (16.1)
ここで、
ano :無酸素槽5へのバイパス流入下水量
ano0:定数
ano8:定数(>0)
PO4_ana *:嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度の目標値
PO4_ana :嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度の計測値
調節器121の出力は信号線121aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、りん酸性りん濃度の計測値CPO4_ana が目標値CPO4_ana *よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、りん酸性りん濃度の計測値CPO4_ana が目標値CPO4_ana *よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発となり、窒素除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態26によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、りん吐出に必要な有機物量を嫌気槽4に供給しつつ、余った有機物を無酸素槽5へ供給することができ、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できると共に、窒素の量も低減できる効果が得られる。
実施の形態27.
図27はこの発明の実施の形態27による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図27において、152は嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計、132は酸化還元電位の目標値を設定する設定器、122は酸化還元電位計152の計測値と設定器132に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。酸化還元電位計152は嫌気槽4内に設けられている。調節器122は、信号線152aを介して酸化還元電位計152と、信号線132aを介して設定器132と、信号線122aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図26で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位は、酸化還元電位計152で計測され、計測値は信号線152aを介して調節器122に伝えられる。また、設定器132に設定された目標値は、信号線132aを介して調節器122に伝えられる。調節器122は、酸化還元電位の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば下記の(17.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ano =Qano0+Kano9(Vana −Vana *) (17.1)
ここで、
ano :嫌気槽4へのバイパス流入下水量
ano0:定数
ano9:定数(<0)
ana *:嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位の目標値
ana :嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位の計測値
調節器122の出力は信号線122aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、酸化還元電位の計測値Vana が目標値Vana *よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、酸化還元電位の計測値Vana が目標値Vana *よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態27によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、りん吐出に必要な有機物量を嫌気槽4に供給しつつ、余った有機物を無酸素槽5へ供給することができ、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できると共に、窒素の量も低減できる効果が得られる。
実施の形態28.
図28はこの発明の実施の形態28による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図28において、162は嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器、133はりん含有量の目標値を設定する設定器、123はりん含有量計測器162の計測値と設定器133に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。りん含有量計測器162は嫌気槽4内に設けられている。調節器123は、信号線162aを介してりん含有量計測器162と、信号線133aを介して設定器133と、信号線123aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図26で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量は、りん含有量計測器162で計測され、計測値は信号線162aを介して調節器123に伝えられる。また、設定器133に設定された目標値は、信号線133aを介して調節器123に伝えられる。調節器123は、りん含有量の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4へのバイパス流入下水量を例えば下記の(18.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ano =Qano0+Kana10 (Pacm_ana −Pacm_ana *) (18.1)
ここで、
ano :無酸素槽5へのバイパス流入下水量
ano0:定数
ano10 :定数(>0)
acm_ana *:嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量の目標値
acm_ana :嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量の計測値
調節器123の出力は信号線123aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、りん含有量の計測値Pacm_ana が目標値Pacm_ana *よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、りん含有量の計測値Pacm_ana が目標値Pacm_ana *よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態28によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、りん吐出に必要な有機物量を嫌気槽4に供給しつつ、余った有機物を無酸素槽5へ供給することができ、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できると共に、窒素の量も低減できる効果が得られる。
実施の形態29.
図29はこの発明の実施の形態29による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽に流入する下水ののりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図29において、142は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、141は生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、181は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する演算器、134は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の目標値を設定する設定器、124は演算器181の演算値と設定器134に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計142は嫌気槽4内に設けられ、りん酸性りん濃度計141は配管bに設けられている。演算器181は、信号線142aを介してりん酸性りん濃度計142と、信号線141aを介してりん酸性りん濃度計141と接続されている。調節器124は、信号線181aを介して演算器181と、信号線134aを介して設定器134と、信号線124aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図26で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計142で計測され、計測値は信号線142aを介して演算器181に伝えられる。生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計141で計測され、計測値は信号線141aを介して演算器181に伝えられる。演算器181は、例えば下記の(19.1)式に従って、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する。
PO4_ana_in=CPO4_ana −CPO4_in (19.1)
ここで、
PO4_ana_in:嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度の差の演算値
PO4_ana :嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度
PO4_in:生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度
演算器181の演算値は、信号線181aを介して調節器124に伝えられる。また、設定器134に設定された目標値は、信号線134aを介して調節器124に伝えられる。調節器124は、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値と、予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば下記の(19.2)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ano =Qano0+Kano11 (DPO4_ana_in−DPO4_ana_in *) (19.2)
ここで、
ano :無酸素槽5へのバイパス流入下水量
ano0:定数
ano11 :定数(>0)
PO4_ana_in *:嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度の差の目標値
PO4_ana_in:嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値
調節器124の出力は信号線124aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値DPO4_ana_inが目標値DPO4_ana_in *よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値DPO4_ana_inが目標値DPO4_ana_in *よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態29によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、りん吐出に必要な有機物量を嫌気槽4に供給しつつ、余った有機物を無酸素槽5へ供給することができ、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できると共に、窒素の量も低減できる効果が得られる。
実施の形態30.
図30はこの発明の実施の形態30による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図30において、142は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、131はりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、171は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度のデータを蓄積する記憶回路、182は記憶回路171に蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する演算器、121はりん酸性りん濃度計142の推定値と設定器131に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計142は嫌気槽4内に設けられている。記憶回路171は、信号線142aを介してりん酸性りん濃度計142と接続されている。演算器182は、信号線171aを介して記憶回路171と接続されている。調節器121は、信号線182aを介して演算器182と、信号線131aを介して設定器131と、信号線121aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図26で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
嫌気槽4内の混合液中のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計142で計測され、計測値は信号線142aを介して記憶回路171に伝えられる。演算器182は、記憶回路171に蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて任意の時刻の嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する。これは、最小二乗法などの統計的解析手法を用いて容易に行うことができる。解析に必要なりん酸性りん濃度のデータは、信号線171aを介して記憶回路171より伝えられる。演算器182の推定値は信号線182aを介して調節器121に伝えられる。また、設定器131に設定された目標値は、信号線131aを介して調節器121に伝えられる。調節器121は、りん酸性りん濃度の推定値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(16.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器121の出力は信号線121aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、りん酸性りん濃度の推定値が目標値よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、りん酸性りん濃度の推定値が目標値よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発となり、窒素除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態30によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、りん吐出に必要な有機物量を嫌気槽4に供給しつつ、余った有機物を無酸素槽5へ供給することができ、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できると共に、窒素の量も低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態30によれば、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定するので、りん酸性りん濃度の分析に時間を要する場合でも無酸素槽5へ供給する有機物量を迅速に調節できる効果が得られる。
実施の形態31.
図31はこの発明の実施の形態31による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図31において、146は放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、135はりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、125はりん酸性りん濃度計146の計測値と設定器135に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計146は配管dに設けられている。調節器125は、信号線146aを介してりん酸性りん濃度計146と、信号線135aを介して設定器135と、信号線125aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図26で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
放流水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計146で計測され、計測値は信号線146aを介して調節器125に伝えられる。また、設定器135に設定された目標値は、信号線135aを介して調節器125に伝えられる。調節器125は、りん酸性りん濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば下記の(20.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ano =Qano0+Kano12 (CPO4_out −CPO4_out *) (20.1)
ここで、
ano :無酸素槽5へのバイパス流入下水量
ano0:定数
ano12 :定数(<0)
PO4_out * :放流水のりん酸性りん濃度の目標値
PO4_out :放流水のりん酸性りん濃度の計測値
調節器125の出力は信号線125aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、りん酸性りん濃度の計測値CPO4_out が目標値CPO4_out *よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、りん酸性りん濃度の計測値CPO4_out が目標値CPO4_out *よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態31によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、りん吐出に必要な有機物量を嫌気槽4に供給しつつ、余った有機物を無酸素槽5へ供給することができ、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できると共に、窒素の量も低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態32.
図32はこの発明の実施の形態32による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図32において、146は放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、126はりん酸性りん濃度計146の計測値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計146は配管dに設けられている。調節器126は、信号線146aを介してりん酸性りん濃度計146と、信号線126aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図26で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
放流水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計146で計測され、計測値は信号線146aを介して調節器126に伝えられる。調節器126は、りん酸性りん濃度の計測値に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば下記の式(21.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ano =Qano0+Kano13PO4_out (21.1)
ここで、
ano :無酸素槽5へのバイパス流入下水量
ano0:定数
ano13 :定数(<0)
PO4_out :放流水のりん酸性りん濃度の計測値
調節器126の出力は信号線126aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、りん酸性りん濃度の計測値CPO4_out がどれくらい大きいかに応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が増減し、無酸素槽5への有機物供給量が増減する。その結果、窒素除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態32によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、りん吐出に必要な有機物量を嫌気槽4に供給しつつ、余った有機物を無酸素槽5へ供給することができ、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できると共に、窒素の量も低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態33.
図33はこの発明の実施の形態33による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図33において、141は生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、137は放流水のりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、127はりん酸性りん濃度計141の計測値と設定器137に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計141は配管bに設けられている。調節器127は、信号線141aを介してりん酸性りん濃度計141と、信号線137aを介して設定器137と、信号線127aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図26で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計141で計測され、計測値は信号線141aを介して調節器127に伝えられる。また、設定器137に設定された目標値は、信号線137aを介して調節器127に伝えられる。調節器127は、りん酸性りん濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば下記の(22.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ano =Qano0+Kano14 (CPO4_in−CPO4_out *) (22.1)
ここで、
ano :無酸素槽5へのバイパス流入下水量
ano0:定数
ano14 :定数(<0)
PO4_out *:放流水のりん酸性りん濃度の目標値
PO4_in:生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度の計測値
調節器127の出力は信号線127aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度の計測値CPO4_inが放流水のりん酸性りん濃度の目標値CPO4_out *よりどれくらい大きいかに応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が増減し、無酸素槽5への有機物供給量が増減する。その結果、窒素除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態33によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、りん吐出に必要な有機物量を嫌気槽4に供給しつつ、余った有機物を無酸素槽5へ供給することができ、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できると共に、窒素の量も低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態34.
図34はこの発明の実施の形態34による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図34において、141は生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、128はりん酸性りん濃度計141の計測値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計141は配管bに設けられている。調節器128は、信号線141aを介してりん酸性りん濃度計141と、信号線128aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図26で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計141で計測され、計測値は信号線141aを介して調節器128に伝えられる。調節器128は、りん酸性りん濃度の計測値に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば下記の(23.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
ano =Qano0+Kano15PO4_in (23.1)
ここで、
ano :無酸素槽5へのバイパス流入下水量
ano0:定数
ano15 :定数(<0)
PO4_in:生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度の計測値
調節器128の出力は信号線128aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、りん酸性りん濃度の計測値CPO4_inがどれくらい大きいかに応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が増減し、無酸素槽5への有機物供給量が増減する。その結果、窒素除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態34によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、りん吐出に必要な有機物量を嫌気槽4に供給しつつ、余った有機物を無酸素槽5へ供給することができ、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できると共に、窒素の量も低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態35.
図35はこの発明の実施の形態35による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池に流入する下水の流量(以下、最初沈殿池への流入下水量という)を調節するように装置を構成したものである。図35において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプ(最初沈殿池流入水量調節手段)である。
また、142は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、131はりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、121はりん酸性りん濃度計142の計測値と設定器131に設定された目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計142は嫌気槽4内に設けられている。調節器121は、信号線142aを介してりん酸性りん濃度計142と、信号線131aを介して設定器131と、信号線121aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態1の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計142で計測され、計測値は信号線142aを介して調節器121に伝えられる。また、設定器131に設定された目標値は、信号線131aを介して調節器121に伝えられる。調節器121は、りん酸性りん濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(8.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器121の出力は信号線121aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、りん酸性りん濃度の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、最初沈殿池1から流出して嫌気槽4に流入する下水の流量(以下、嫌気槽4への流入下水量という)が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、りん酸性りん濃度の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出量が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態35によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態35によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態36.
図36はこの発明の実施の形態36による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図36において、各構成要素は図3及び図35で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態35の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(8.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態36によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態36によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する易分解性の有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態37.
図37はこの発明の実施の形態37による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図37において、各構成要素は図5及び図35で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態35の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(8.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態37によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態37によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態38.
図38はこの発明の実施の形態38による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図38において、各構成要素は図7及び図35で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態35の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(8.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態38によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物の量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態38によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態39.
図39はこの発明の実施の形態39による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図39において、各構成要素は図9及び図35で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態35の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(8.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態39によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態39によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、生物学的水処理装置から流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、硝酸性窒素濃度の代わりに全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態40.
図40はこの発明の実施の形態40による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図40において、各構成要素は図11及び図35で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態35の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(8.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態40によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態40によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態41.
図41はこの発明の実施の形態41による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図41において、各構成要素は図13及び図35で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態35の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(8.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態41によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態41によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を流入水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態42.
図42はこの発明の実施の形態42による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図42において、各構成要素は図15及び図35で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態35の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(8.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態42によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態42によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態43.
図43はこの発明の実施の形態43による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図43において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、152は嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計、132は酸化還元電位の目標値を設定する設定器、122は酸化還元電位計152の計測値と設定器132に設定された目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する調節器である。酸化還元電位計152は嫌気槽4内に設けられている。調節器122は、信号線152aを介して酸化還元電位計152と、信号線132aを介して設定器132と、信号線122aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態1の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
嫌気槽4内の混合液の中の下水の酸化還元電位は、酸化還元電位計152で計測され、計測値は信号線152aを介して調節器122に伝えられる。また、設定器132に設定された目標値は、信号線132aを介して調節器122に伝えられる。調節器122は、酸化還元電位の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(9.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器122の出力は信号線122aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、酸化還元電位の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、酸化還元電位の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出量が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態43によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態43によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態44.
図44はこの発明の実施の形態44による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図44において、各構成要素は図3及び図43で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態43の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(9.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態44によれば、無酸素槽5内の混合液中の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態44によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態45.
図45はこの発明の実施の形態45による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図45において、各構成要素は図5及び図43で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態43の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(9.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態45によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態45によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態46.
図46はこの発明の実施の形態46による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図46において、各構成要素は図7及び図43で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態43の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(9.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態46によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態46によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態47.
図47はこの発明の実施の形態47による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図47において、各構成要素は図9及び図43で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態43の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(9.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態47によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態47によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態48.
図48はこの発明の実施の形態48による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図48において、各構成要素は図11及び図43で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態43の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(9.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態48によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態48によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態49.
図49はこの発明の実施の形態49による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図49において、各構成要素は図13及び図43で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態43の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(9.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態49によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態49によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を流入水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態50.
図50はこの発明の実施の形態50による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図50において、各構成要素は図15及び図43で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態43の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(9.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態50によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態50によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態51.
図51はこの発明の実施の形態51による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図51において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、162は嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器、133はりん含有量の目標値を設定する設定器、123はりん含有量計測器162の計測値と設定器133に設定された目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する調節器である。りん含有量計測器162は嫌気槽4内に設けられている。調節器123は、信号線162aを介してりん含有量計測器162と、信号線133aを介して設定器133と、信号線123aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態1の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量は、りん含有量計測器162で計測され、計測値は信号線162aを介して調節器123に伝えられる。また、設定器133に設定された目標値は、信号線133aを介して調節器123に伝えられる。調節器123は、りん含有量の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(10.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器123の出力は信号線123aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、りん含有量の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、りん含有量の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出量が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態51によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態51によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態52.
図52はこの発明の実施の形態52による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図52において、各構成要素は図3及び図51で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態51の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(10.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態52によれば、無酸素槽5内の混合液中の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態52によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態53.
図53はこの発明の実施の形態53による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図53において、各構成要素は図5及び図51で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態51の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(10.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態53によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態53によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態54.
図54はこの発明の実施の形態54による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図54において、各構成要素は図7及び図51で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態51の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(10.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態54によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態54によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態55.
図55はこの発明の実施の形態55による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図55において、各構成要素は図9及び図51で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態51の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(10.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態55によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態55によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態56.
図56はこの発明の実施の形態56による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図56において、各構成要素は図11及び図51で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態51の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(10.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態56によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態56によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態57.
図57はこの発明の実施の形態57による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図57において、各構成要素は図13及び図51で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態51の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(10.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態57によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態57によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態58.
図58はこの発明の実施の形態58による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図58において、各構成要素は図15及び図51で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態51の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(10.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態58によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態58によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態59.
図59はこの発明の実施の形態59による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽へ流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図59において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、142は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、141は生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、181は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する演算器、134は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の目標値を設定する設定器、124は演算器181の演算値と設定器134に設定された目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計142は嫌気槽4内に設けられ、りん酸性りん濃度計141は配管bに設けられている。演算器181は、信号線142aを介してりん酸性りん濃度計142と、信号線141aを介してりん酸性りん濃度計141と接続されている。調節器124は、信号線181aを介して演算器181と、信号線134aを介して設定器134と、信号線124aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態1の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計142で計測され、計測値は信号線142aを介して演算器181に伝えられる。生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計141で計測され、計測値は信号線141aを介して演算器181に伝えられる。演算器181は、例えば(11.1)式に従って、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する。
演算器181の演算値は、信号線181aを介して調節器124に伝えられる。また、設定器134に設定された目標値は、信号線134aを介して調節器124に伝えられる。調節器124は、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値と、予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(11.2)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器124の出力は信号線124aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出が増加し、りん除去量が増加する。逆に、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態59によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態59によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態60.
図60はこの発明の実施の形態60による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図60において、各構成要素は図3及び図59で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態59の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(11.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態60によれば、無酸素槽5内の混合液中の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態60によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態61.
図61はこの発明の実施の形態61による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図61において、各構成要素は図5及び図59で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態59の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(11.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態61によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態61によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態62.
図62はこの発明の実施の形態62による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽へ流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図62において、各構成要素は図7及び図59で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態59の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(11.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態62によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態62によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態63.
図63はこの発明の実施の形態63による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽へ流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図63において、各構成要素は図9及び図59で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態59の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(11.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態63によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態63によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態64.
図64はこの発明の実施の形態64による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽へ流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図64において、各構成要素は図11及び図59で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態59の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(11.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態64によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態64によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態65.
図65はこの発明の実施の形態65による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽へ流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図65において、各構成要素は図13及び図59で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態59の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(11.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態65によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態65によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態66.
図66はこの発明の実施の形態66による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽へ流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図66において、各構成要素は図15及び図59で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態59の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(11.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態66によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態66によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を流入水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態67.
図67はこの発明の実施の形態67による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図67において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、142は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、131はりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、171は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度のデータを蓄積する記憶回路、182は記憶回路171に蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する演算器、121はりん酸性りん濃度計142の推定値と設定器131に設定された目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計142は嫌気槽4内に設けられている。記憶回路171は、信号線142aを介してりん酸性りん濃度計142と接続されている。演算器182は、信号線171aを介して記憶回路171と接続されている。調節器121は、信号線182aを介して演算器182と、信号線131aを介して設定器131と、信号線121aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態1の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計142で計測され、計測値は信号線142aを介して記憶回路171に伝えられる。演算器182は、記憶回路171に蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて任意の時刻の嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する。これは、最小二乗法などの統計的解析手法を用いて容易に行うことができる。解析に必要なりん酸性りん濃度のデータは、信号線171aを介して記憶回路171より伝えられる。演算器182の推定値は信号線182aを介して調節器121に伝えられる。また、設定器131に設定されたりん酸性りん濃度の目標値は、信号線131aを介して調節器121に伝えられる。調節器121は、りん酸性りん濃度の推定値と予め定められた目標値との差に応じて、最初沈殿池1への流入下水量を例えば(8.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器121の出力は信号線121aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、りん酸性りん濃度の推定値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、りん酸性りん濃度の推定値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態67によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態67によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態68.
図68はこの発明の実施の形態68による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図68において、各構成要素は図3及び図67で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態67の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(8.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態68によれば、無酸素槽5内の混合液中の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態68によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態69.
図69はこの発明の実施の形態69による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図69において、各構成要素は図5及び図67で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態67の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(8.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態69によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態69によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態70.
図70はこの発明の実施の形態70による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図70において、各構成要素は図7及び図67で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態67の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(8.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態70によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態70によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
実施の形態71.
図71はこの発明の実施の形態71による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図71において、各構成要素は図9及び図67で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態67の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(8.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態71によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態71によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態72.
図72はこの発明の実施の形態72による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図72において、各構成要素は図11及び図67で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態67の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(8.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態72によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態72によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態73.
図73はこの発明の実施の形態73による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図73において、各構成要素は図13及び図67で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態67の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(8.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態73によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態73によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態74.
図74はこの発明の実施の形態74による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として、生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図74において、各構成要素は図15及び図67で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態67の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(8.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態74によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態74によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入しする下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態75.
図75はこの発明の実施の形態75による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図75において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、146は放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、135はりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、125はりん酸性りん濃度計146の計測値と設定器135に設定された目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計146は配管dに設けられている。調節器125は、信号線146aを介してりん酸性りん濃度計146と、信号線135aを介して設定器135と、信号線125aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態1の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
放流水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計146で計測され、計測値は信号線146aを介して調節器125に伝えられる。また、設定器135に設定された目標値は、信号線135aを介して調節器125に伝えられる。調節器125は、りん酸性りん濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(12.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器125の出力は信号線125aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、りん酸性りん濃度の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、りん酸性りん濃度の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出量が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態75によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態75によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態76.
図76はこの発明の実施の形態76による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図76において、各構成要素は図3及び図75で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態75の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(12.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態76によれば、無酸素槽5内の混合液中の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態76によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態77.
図77はこの発明の実施の形態77による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図77において、各構成要素は図5及び図75で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態75の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(12.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態77によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態77によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態78.
図78はこの発明の実施の形態78による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図78において、各構成要素は図7及び図75で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態75の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(12.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態78によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態78によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態79.
図79はこの発明の実施の形態79による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図79において、各構成要素は図9及び図75で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態75の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(12.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態79によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態79によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態80.
図80はこの発明の実施の形態80による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図80において、各構成要素は図11及び図75で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態75の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(12.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態80によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態80によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態81.
図81はこの発明の実施の形態81による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図81において、各構成要素は図13及び図75で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態75の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(12.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態81によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態81によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態82.
図82はこの発明の実施の形態82による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として、生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図82において、各構成要素は図15及び図75で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態75の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(12.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態82によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態82によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態83.
図83はこの発明の実施の形態83による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図83において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、146は放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、126はりん酸性りん濃度計146の計測値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計146は配管dに設けられている。調節器126は、信号線146aを介してりん酸性りん濃度計146と、信号線126aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態1の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
放流水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計146で計測され、計測値は信号線146aを介して調節器126に伝えられる。調節器126は、りん酸性りん濃度の計測値に応じて、最初沈殿池1への流入下水量を例えば(13.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器126の出力は信号線126aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、りん酸性りん濃度の計測値がどれくらい大きいかに応じて、最初沈殿池1への流入下水量が増減することにより、嫌気槽4への流入下水量が増減し、嫌気槽4への有機物供給量が増減する。その結果、りん吐出量が増減し、りん除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態83によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態83によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態84.
図84はこの発明の実施の形態84による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図84において、各構成要素は図3及び図83で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態83の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(13.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態84によれば、無酸素槽5内の混合液中の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態84によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態85.
図85はこの発明の実施の形態85による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図85において、各構成要素は図5及び図83で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態83の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(13.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態85によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態85によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態86.
図86はこの発明の実施の形態86による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図86において、各構成要素は図7及び図83で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態83の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(13.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態86によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態86によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態87.
図87はこの発明の実施の形態87による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図87において、各構成要素は図9及び図83で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態83の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(13.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態87によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態87によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態88.
図88はこの発明の実施の形態88による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図88において、各構成要素は図11及び図83で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態83の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(13.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態88によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態88によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態89.
図89はこの発明の実施の形態89による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図89において、各構成要素は図13及び図83で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態83の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(13.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態89によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態89によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態90.
図90はこの発明の実施の形態90による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図90において、各構成要素は図15及び図83で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態83の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(13.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態90によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態90によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態91.
図91はこの発明の実施の形態91による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図91において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、141は生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、137は放流水のりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、127はりん酸性りん濃度計141の計測値と設定器137に設定された目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計141は配管bに設けられている。調節器127は、信号線141aを介してりん酸性りん濃度計141と、信号線137aを介して設定器137と、信号線127aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態1の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計141で計測され、計測値は信号線141aを介して調節器127に伝えられる。また、設定器137に設定された目標値は、信号線137aを介して調節器127に伝えられる。調節器127は、りん酸性りん濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、最初沈殿池1への流入下水量を例えば(14.1)式と同様の式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器127の出力は信号線127aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度の計測値が放流水のりん酸性りん濃度の目標値よりどれくらい大きいかに応じて、最初沈殿池1への流入下水量が増減することにより、最初沈殿池1への流入下水量が増減し、嫌気槽4への有機物供給量が増減する。その結果、りん吐出量が増減し、りん除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態91によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態91によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態92.
図92はこの発明の実施の形態92による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図92において、各構成要素は図3及び図91で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態91の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(14.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態92によれば、無酸素槽5内の混合液中の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態92によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態93.
図93はこの発明の実施の形態93による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度の差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図93において、各構成要素は図5及び図91で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態91の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(14.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態93によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態93によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態94.
図94はこの発明の実施の形態94による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図94において、各構成要素は図7及び図91で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態91の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(14.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態94によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態94によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態95.
図95はこの発明の実施の形態95による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図95において、各構成要素は図9及び図91で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態91の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(14.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態95によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態95によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態96.
図96はこの発明の実施の形態96による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図96において、各構成要素は図11及び図91で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態91の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(14.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態96によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態96によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態97.
図97はこの発明の実施の形態97による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図97において、各構成要素は図13及び図91で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態91の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(14.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態97によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態97によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態98.
図98はこの発明の実施の形態98による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図98において、各構成要素は図15及び図91で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態91の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(14.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態98によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態98によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態99.
図99はこの発明の実施の形態99による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図99において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、141は生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、128はりん酸性りん濃度計141の計測値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計141は配管bに設けられている。調節器128は、信号線141aを介してりん酸性りん濃度計141と、信号線128aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態1の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
流入水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計141で計測され、計測値は信号線141aを介して調節器128に伝えられる。調節器128は、りん酸性りん濃度の計測値に応じて、嫌気槽4へのバイパス流入下水量を例えば(15.1)式と同様の式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器128の出力は信号線128aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、りん酸性りん濃度の計測値がどれくらい大きいかに応じて、最初沈殿池1への流入下水量が増減することにより、嫌気槽4への流入下水量が増減し、嫌気槽4への有機物供給量が増減する。その結果、りん吐出量が増減し、りん除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態99によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態99によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物の量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態100.
図100はこの発明の実施の形態100による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図100において、各構成要素は図3及び図99で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態99の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(15.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態100によれば、無酸素槽5内の混合液中の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態100によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物の量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態101.
図101はこの発明の実施の形態101による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図101において、各構成要素は図5及び図99で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態99の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(15.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態101によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態101によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物の量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態102.
図102はこの発明の実施の形態102による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図102において、各構成要素は図7及び図99で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態99の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(15.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態102によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態102によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物の量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態103.
図103はこの発明の実施の形態103による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図103において、各構成要素は図9及び図99で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態99の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(15.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態103によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態103によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物の量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態104.
図104はこの発明の実施の形態104による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図104において、各構成要素は図11及び図99で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態99の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(15.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態104によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態104によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物の量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態105.
図105はこの発明の実施の形態105による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図105において、各構成要素は図13及び図99で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態99の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(15.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態105によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態105によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物の量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、硝酸性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態106.
図106はこの発明の実施の形態106による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図106において、各構成要素は図15及び図99で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態99の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(15.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態106によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態106によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物の量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、硝酸性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態107.
図107はこの発明の実施の形態107による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置に流入する下水の水量(以下、生物学的水処理装置への流入下水量という)を調節するように装置を構成したものである。図107において、15は生物学的水処理装置に流入する下水の流量を調節するための流入ポンプ(最初沈殿池流入水量調節手段)である。
また、142は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、131はりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、121はりん酸性りん濃度計142の計測値と設定器131に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器121の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器(最初沈殿池流入水量調節信号出力手段)である。りん酸性りん濃度計142は嫌気槽4内に設けられている。調節器121は、信号線142aを介してりん酸性りん濃度計142と、信号線131aを介して設定器131と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計142で計測され、計測値は信号線142aを介して調節器121に伝えられる。また、設定器131に設定された目標値は、信号線131aを介して調節器121に伝えられる。調節器121は、りん酸性りん濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(8.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器121の出力は信号線121aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器121の出力値とに応じて、生物学的水処理装置への流入下水量を例えば下記の(24.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。
pri =Qana +Qano (24.1)
ここで、
pri :生物学的水処理装置への流入下水量
ana :嫌気槽4への流入下水量
ano :無酸素槽5へのバイパス流入下水量
演算器200の出力は信号線200aを介して流入ポンプ15に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、生物学的水処理装置への流入下水量Qpri が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、生物学的水処理装置への流入下水量Qpri が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量Qano が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、りん酸性りん濃度の計測値が目標値よりも小さければ、生物学的水処理装置への流入下水量Qpri が増加し最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量Qana が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、りん酸性りん濃度の計測値が目標値よりも大きければ、生物学的水処理装置への流入下水量Qpri が減少し最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量Qana が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出量が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態107によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態107によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態107によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態107によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態108.
図108はこの発明の実施の形態108による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図108において、200は調節器22の出力値と調節器121の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図3及び図107で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態107の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態108によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態108によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態108によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態108によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態109.
図109はこの発明の実施の形態109による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図109において、200は調節器23の出力値と調節器121の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図5及び図107で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態107の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態109によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態109によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態109によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態109によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態110.
図110はこの発明の実施の形態110による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図110において、各構成要素は図7及び図107で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態107の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態110によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態110によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態110によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態110によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態111.
図111はこの発明の実施の形態111による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図111において、200は調節器24の出力値と調節器121の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節する信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図9及び図107で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態107の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態111によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態111によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態111によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態111によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態112.
図112はこの発明の実施の形態112による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図112において、200は調節器25の出力値と調節器121の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図11及び図107で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態107の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態112によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態112によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態112によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態112によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態113.
図113はこの発明の実施の形態113による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図113において、200は調節器26の出力値と調節器121の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図13及び図107で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態113の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態113によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態113によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態113によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態113によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態114.
図114はこの発明の実施の形態114による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図114において、200は調節器27の出力値と調節器121の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線27aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図15及び図107で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態107の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態114によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態114によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態114によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態114によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態115.
図115はこの発明の実施の形態115による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図115において、15は生物学的水処理装置に流入する下水の流量を調節するための流入ポンプである。
また、152は嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計、132は酸化還元電位の目標値を設定する設定器、122は酸化還元電位計152の計測値と設定器132に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器122の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。酸化還元電位計152は嫌気槽4内に設けられている。調節器122は、信号線152aを介して酸化還元電位計152と、信号線132aを介して設定器132と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線122aを介して調節器122と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位は、酸化還元電位計152で計測され、計測値は信号線152aを介して調節器122に伝えられる。また、設定器132に設定された目標値は、信号線132aを介して調節器122に伝えられる。調節器122は、酸化還元電位の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(9.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器122の出力は信号線122aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器122の出力値とに応じて、生物学的水処理装置への流入下水量を例えば(24.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して流入ポンプ15に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、生物学的水処理装置への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、生物学的水処理装置への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、酸化還元電位の計測値が目標値よりも大きければ、生物学的水処理装置への流入下水量が増加し最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、酸化還元電位の計測値が目標値よりも小さければ、生物学的水処理装置への流入下水量が減少し最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出量が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態115によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態115によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態115によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態115によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態116.
図116はこの発明の実施の形態116による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。200は調節器22の出力値と調節器121の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線122aを介して調節器122と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図3及び図115で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態115の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態116によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態116によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態116によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態116によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態117.
図117はこの発明の実施の形態117による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図117において、200は調節器23の出力値と調節器122の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線122aを介して調節器122と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図5及び図115で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態115の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態117によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態117によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態117によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態117によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態118.
図118はこの発明の実施の形態118による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図118において、各構成要素は図7及び図115で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態115の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態118によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態118によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態118によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態118によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態119.
図119はこの発明の実施の形態119による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図119において、200は調節器24の出力値と調節器122の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線122aを介して調節器122と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図9及び図115で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態115の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態119によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態119によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態119によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態119によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態120.
図120はこの発明の実施の形態120による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図120において、200は調節器25の出力値と調節器122の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線122aを介して調節器122と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図11及び図115で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態115の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態120によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態120によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態120によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態120によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態121.
図121はこの発明の実施の形態121による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図121において、200は調節器26の出力値と調節器122の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線122aを介して調節器122と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図13及び図115で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態115の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態121によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態121によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態121によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態121によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態122.
図122はこの発明の実施の形態122による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図122において、200は調節器27の出力値と調節器122の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線27aと、信号線122aを介して調節器122と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図15及び図115で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態115の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態122によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態122によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態122によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態122によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態123.
図123はこの発明の実施の形態123による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図123において、15は生物学的水処理装置に流入する下水の流量を調節するための流入ポンプである。
また、162は嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器、133はりん含有量の目標値を設定する設定器、123はりん含有量計測器162の計測値と設定器133に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器123の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。りん含有量計測器162は嫌気槽4内に設けられている。調節器123は、信号線162aを介してりん含有量計測器162と、信号線133aを介して設定器133と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線123aを介して調節器123と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量は、りん含有量計測器162で計測され、計測値は信号線162aを介して調節器123に伝えられる。また、設定器133に設定されたりん含有量の目標値は、信号線133aを介して調節器123に伝えられる。調節器123は、りん含有量の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(10.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器123の出力は信号線123aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器123の出力値とに応じて、生物学的水処理装置への流入下水量を例えば(24.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して流入ポンプ15に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、生物学的水処理装置への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、生物学的水処理装置への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、りん含有量の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、りん含有量の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出量が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態123によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態123によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態123によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態123によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態124.
図124はこの発明の実施の形態124による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図124において、200は調節器22の出力値と調節器123の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線123aを介して調節器123と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図3及び図123で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態123の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態124によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態124によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態124によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態124によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態125.
図125はこの発明の実施の形態125による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図125において、200は調節器23の出力値と調節器123の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線123aを介して調節器123と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図5及び図123で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態123の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態125によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態125によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態125によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態125によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態126.
図126はこの発明の実施の形態126による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図126において、各構成要素は図7及び図123で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態123の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態126によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態126によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態126によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態126によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態127.
図127はこの発明の実施の形態127による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図127において、200は調節器24の出力値と調節器123の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線123aを介して調節器123と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図9及び図123で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態123の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態127によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態127によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態127によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態127によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態128.
図128はこの発明の実施の形態128による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図128において、200は調節器25の出力値と調節器123の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線123aを介して調節器123と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図11及び図123で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態123の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態128によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態128によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態128によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態128によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態129.
図129はこの発明の実施の形態129による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図129において、200は調節器26の出力値と調節器123の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線123aを介して調節器123と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図13及び図123で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態123の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態129によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態129によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態129によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態129によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態130.
図130はこの発明の実施の形態130による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図130において、200は調節器27の出力値と調節器123の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線27aと、信号線123aを介して調節器123と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図15及び図123で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態123の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態130によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態130によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態130によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態130によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態131.
図131はこの発明の実施の形態131による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図131において、15は生物学的水処理装置に流入する下水の流量を調節するための流入ポンプである。
また、142は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、141は生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、181は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する演算器、134は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の目標値を設定する設定器、124は演算器181の演算値と設定器134に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器124の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。りん酸性りん濃度計142は嫌気槽4内に設けられ、りん酸性りん濃度計141は配管bに設けられている。演算器181は、信号線142aを介してりん酸性りん濃度計142と、信号線141aを介してりん酸性りん濃度計141と接続されている。調節器124は、信号線181aを介して演算器181と、信号線134aを介して設定器134と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線124aを介して調節器124と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された硝酸性窒素濃度の目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計142で計測され、計測値は信号線142aを介して演算器181に伝えられる。生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計141で計測され、計測値は信号線141aを介して演算器181に伝えられる。演算器181は、例えば(11.1)式に従って、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する。
演算器181の演算値は、信号線181aを介して調節器124に伝えられる。また、設定器134に設定された目標値は、信号線134aを介して調節器124に伝えられる。調節器124は、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値と、予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(11.2)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器124の出力は信号線124aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器124の出力値とに応じて、生物学的水処理装置への流入下水量を例えば(24.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して流入ポンプ15に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、生物学的水処理装置への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、生物学的水処理装置への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値が目標値よりも小さければ、生物学的水処理装置への流入下水量が増加し最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出が増加し、りん除去量が増加する。逆に、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値が目標値よりも大きければ、生物学的水処理装置への流入下水量が減少し最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態131によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態131によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態131によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態131によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態132.
図132はこの発明の実施の形態132による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図132において、200は調節器22の出力値と調節器124の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線124aを介して調節器124と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図3及び図131で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態131の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態132によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態132によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態132によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態132によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態133.
図133はこの発明の実施の形態133による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図133において、200は調節器23の出力値と調節器124の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線124aを介して調節器124と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図5及び図131で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態131の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態133によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態133によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態133によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態133によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態134.
図134はこの発明の実施の形態134による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図134において、各構成要素は図7及び図131で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態131の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態134によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態134によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態134によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態134によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態135.
図135はこの発明の実施の形態135による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図135において、200は調節器24の出力値と調節器124の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線124aを介して調節器124と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図9及び図131で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態131の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態135によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態135によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態135によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態135によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態136.
図136はこの発明の実施の形態136による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図136において、200は調節器25の出力値と調節器124の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線124aを介して調節器124と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図11及び図131で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態131の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態136によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態136によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態136によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態136によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態137.
図137はこの発明の実施の形態137による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図137において、200は調節器26の出力値と調節器124の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線124aを介して調節器124と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図13及び図131で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態131の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態137によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態137によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態137によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態137によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態138.
図138はこの発明の実施の形態138による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図138において、200は調節器27の出力値と調節器124の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線26aと、信号線124aを介して調節器124と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図15及び図131で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態131の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態138によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態138によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態138によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態138によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態139.
図139はこの発明の実施の形態139による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図139において、15は生物学的水処理装置に流入する下水の流量を調節するための流入ポンプである。
また、142は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、131はりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、171は嫌気槽4内の混合液のりん酸性りん濃度のデータを蓄積する記憶回路、182は記憶回路171に蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する演算器、121はりん酸性りん濃度計142の推定値と設定器131に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器121の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。りん酸性りん濃度計142は嫌気槽4内に設けられている。記憶回路171は、信号線142aを介してりん酸性りん濃度計142と接続されている。演算器182は、信号線171aを介して記憶回路171と接続されている。調節器121は、信号線182aを介して演算器182と、信号線131aを介して設定器131と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計142で計測され、計測値は信号線142aを介して記憶回路171に伝えられる。演算器182は、記憶回路171に蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて任意の時刻の嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する。これは、最小二乗法などの統計的解析手法を用いて容易に行うことができる。解析に必要なりん酸性りん濃度のデータは、信号線171aを介して記憶回路171より伝えられる。演算器の推定値は信号線182aを介して調節器121に伝えられる。また、設定器131に設定された目標値は、信号線131aを介して調節器121に伝えられる。調節器121は、りん酸性りん濃度の推定値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(8.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器121の出力は信号線121aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器121の出力値とに応じて、生物学的水処理装置への流入下水量を例えば(24.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して流入ポンプ15に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、生物学的水処理装置への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、生物学的水処理装置への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、りん酸性りん濃度の推定値が目標値よりも小さければ、生物学的水処理装置への流入下水量が増加し最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、りん酸性りん濃度の推定値が目標値よりも大きければ、生物学的水処理装置への流入下水量が減少し最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態139によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態139によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも生物学的水処理装置から流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態139によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態139によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態140.
図140はこの発明の実施の形態140による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図140において、200は調節器22の出力値と調節器121の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図3及び図139で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態139の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態140によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態140によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも生物学的水処理装置から流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態140によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態140によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態141.
図141はこの発明の実施の形態141による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図141において、200は調節器23の出力値と調節器121の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図5及び図139で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態139の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態141によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態141によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも生物学的水処理装置から流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態141によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態141によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態142.
図142はこの発明の実施の形態142による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図142において、各構成要素は図7及び図139で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態139の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態142によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態142によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも生物学的水処理装置から流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態142によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態142によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
実施の形態143.
図143はこの発明の実施の形態143による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図143において、200は調節器24の出力値と調節器121の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図9及び図139で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態139の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態143によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態143によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも生物学的水処理装置から流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態143によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態143によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態144.
図144はこの発明の実施の形態144による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図144において、200は調節器25の出力値と調節器121の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図11及び図139で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態139の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態144によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態144によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも生物学的水処理装置から流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態144によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態144によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態145.
図145はこの発明の実施の形態145による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図145において、200は調節器26の出力値と調節器121の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図13及び図139で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態139の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態145によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態145によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも生物学的水処理装置から流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態145によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態145によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態146.
図146はこの発明の実施の形態146による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図146において、200は調節器27の出力値と調節器121の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線27aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図15及び図139で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態139の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態146によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態146によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも生物学的水処理装置から流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態146によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態146によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態147.
図147はこの発明の実施の形態147による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図147において、15は生物学的水処理装置に流入する下水の流量を調節するための流入ポンプである。
また、146は放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、135はりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、125はりん酸性りん濃度計146の計測値と設定器135に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器125の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計146は配管dに設けられている。調節器125は、信号線146aを介してりん酸性りん濃度計146と、信号線135aを介して設定器135と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線125aを介して調節器125と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
放流水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計146で計測され、計測値は信号線146aを介して調節器125に伝えられる。また、設定器135に設定された目標値は、信号線135aを介して調節器125に伝えられる。調節器125は、りん酸性りん濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(12.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器125の出力は信号線125aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器125の出力値とに応じて、生物学的水処理装置への流入下水量を例えば(24.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して流入ポンプ15に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、生物学的水処理装置への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、生物学的水処理装置への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、りん酸性りん濃度の計測値が目標値よりも大きければ、生物学的水処理装置への流入下水量が増加し最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、りん酸性りん濃度の計測値が目標値よりも小さければ、生物学的水処理装置への流入下水量が減少し最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出量が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態147によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態147によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態147によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態147によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態148.
図148はこの発明の実施の形態148による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図148において、200は調節器22の出力値と調節器125の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線125aを介して調節器125と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図3及び図147で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態147の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態148によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態148によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態148によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態148によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態149.
図149はこの発明の実施の形態149による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図149において、200は調節器23の出力値と調節器125の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線125aを介して調節器125と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図5及び図147で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態147の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態149によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態149によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態149によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態149によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態150.
図150はこの発明の実施の形態150による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図150において、各構成要素は図7及び図147で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態147の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態150によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態150によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態150によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態150によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態151.
図151はこの発明の実施の形態151による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図151において、200は調節器24の出力値と調節器125の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線125aを介して調節器125と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図9及び図147で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態147の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態151によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態151によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態151によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態151によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態152.
図152はこの発明の実施の形態152による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図152において、200は調節器25の出力値と調節器125の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線125aを介して調節器125と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図11及び図147で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態147の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態152によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態152によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態152によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態152によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態153.
図153はこの発明の実施の形態153による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図153において、200は調節器26の出力値と調節器125の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線125aを介して調節器125と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図13及び図147で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態147の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態153によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態153によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態153によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態153によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態154.
図154はこの発明の実施の形態154による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図154において、200は調節器27の出力値と調節器125の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線27aと、信号線125aを介して調節器125と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図15及び図147で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態147の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態154によれば、流入水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する易分解性の有機物の量を調節するので、系外から流入する下水の量や濃度が変動した場合でも生物学的水処理装置から流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態154によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態154によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態154によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、生物学的水処理装置から流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、りん酸性りん濃度の代わりに全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態155.
図155はこの発明の実施の形態155による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図155において、15は生物学的水処理装置に流入する下水の流量を調節するための流入ポンプである。
また、146は放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、126はりん酸性りん濃度計146の計測値に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力を調節する調節器、200は調節器21の出力値と調節器126の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。りん酸性りん濃度計146は配管dに設けられている。調節器126は、信号線146aを介してりん酸性りん濃度計146と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線126aを介して調節器126と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
放流水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計146で計測され、計測値は信号線146aを介して調節器126に伝えられる。調節器126は、りん酸性りん濃度の計測値に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(13.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器126の出力は信号線126aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器126の出力値とに応じて、生物学的水処理装置への流入下水量を例えば(24.1)式で得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して流入ポンプ15に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、生物学的水処理装置への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、生物学的水処理装置への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、りん酸性りん濃度の計測値がどれくらい大きいかに応じて、生物学的水処理装置への流入下水量が増減し最初沈殿池1への流入下水量が増減することにより、嫌気槽4への流入下水量が増減し、嫌気槽4への有機物供給量が増減する。その結果、りん吐出量が増減し、りん除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態155によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態155によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態155によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態155によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態156.
図156はこの発明の実施の形態156による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図156において、200は調節器22の出力値と調節器126の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線126aを介して調節器126と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図3及び図155で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態155の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態156によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態156によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態156によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態156によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態157.
図157はこの発明の実施の形態157による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図157において、200は調節器23の出力値と調節器126の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線126aを介して調節器126と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図5及び図155で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態155の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態157によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態157によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態157によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態157によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態158.
図158はこの発明の実施の形態158による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図158において、各構成要素は図7及び図155で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態155の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態158によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態158によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態158によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態158によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態159.
図159はこの発明の実施の形態159による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図159において、200は調節器24の出力値と調節器126の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線126aを介して調節器126と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図9及び図155で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態155の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態159によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態159によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態159によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態159によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態160.
図160はこの発明の実施の形態160による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図160において、200は調節器25の出力値と調節器126の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線126aを介して調節器126と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図11及び図155で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態155の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態160によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態160によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態160によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態160によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、りん酸性りん濃度の代わりに全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態161.
図161はこの発明の実施の形態161による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図161において、200は調節器26の出力値と調節器126の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線126aを介して調節器126と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図13及び図155で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態155の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態161によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態161によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態161によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態161によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態162.
図162はこの発明の実施の形態162による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図162において、200は調節器27の出力値と調節器126の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線27aと、信号線126aを介して調節器126と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図15及び図155で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態155の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態162によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態162によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態162によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態162によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態163.
図163はこの発明の実施の形態163による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図163において、15は生物学的水処理装置に流入する下水の流量を調節するための流入ポンプである。
また、141は生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、137は放流水のりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、127はりん酸性りん濃度計141の計測値と設定器137に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器127の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。りん酸性りん濃度計141は配管bに設けられている。調節器127は、信号線141aを介してりん酸性りん濃度計141と、信号線137aを介して設定器137と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線127aを介して調節器127と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計141で計測され、計測値は信号線141aを介して調節器127に伝えられる。また、設定器137に設定された目標値は、信号線137aを介して調節器127に伝えられる。調節器127は、りん酸性りん濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(14.1)式と同様の式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器127の出力は信号線127aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器127の出力値とに応じて、生物学的水処理装置への流入下水量を例えば(24.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して流入ポンプ15に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、生物学的水処理装置への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、生物学的水処理装置への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度の計測値が放流水のりん酸性りん濃度の目標値よりどれくらい大きいかに応じて、生物学的水処理装置への流入下水量が増減し最初沈殿池1への流入下水量が増減することにより、嫌気槽4への流入下水量が増減し、嫌気槽4への有機物供給量が増減する。その結果、りん吐出量が増減し、りん除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態163によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態163によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態163によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態163によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態164.
図164はこの発明の実施の形態164による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図164において、200は調節器22の出力値と調節器127の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線127aを介して調節器127と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図3及び図163で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態163の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態164によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態164によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態164によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態164によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態165.
図165はこの発明の実施の形態165による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図165において、200は調節器23の出力値と調節器127の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線127aを介して調節器127と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図5及び図163で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態163の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態165によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態165によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態165によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態165によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態166.
図166はこの発明の実施の形態166による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図166において、各構成要素は図7及び図163で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態163の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態166によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態166によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態166によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態166によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態167.
図167はこの発明の実施の形態167による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図167において、200は調節器24の出力値と調節器127の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線127aを介して調節器127と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図9及び図163で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態163の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態167によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態167によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態167によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態167によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態168.
図168はこの発明の実施の形態168による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図168において、200は調節器25の出力値と調節器127の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線127aを介して調節器127と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図11及び図163で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態163の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態168によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態168によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態168によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態168によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態169.
図169はこの発明の実施の形態169による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図169において、200は調節器26の出力値と調節器127の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線127aを介して調節器127と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図13及び図163で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態163の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態169によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態169によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態169によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態169によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態170.
図170はこの発明の実施の形態170による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図170において、200は調節器27の出力値と調節器127の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線27aと、信号線127aを介して調節器127と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図15及び図163で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態163の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態170によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態170によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態170によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態170によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態171.
図171はこの発明の実施の形態171による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図171において、15は生物学的水処理装置に流入する下水の流量を調節するための流入ポンプである。
また、141は生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、128はりん酸性りん濃度計141の計測値に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器128の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。りん酸性りん濃度計141は配管bに設けられている。調節器128は、信号線141aを介してりん酸性りん濃度計141と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線128aを介して調節器128と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。
その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計141で計測され、計測値は信号線141aを介して調節器128に伝えられる。調節器128は、りん酸性りん濃度の計測値に応じて、嫌気槽4へのバイパス流入下水量を例えば(15.1)式と同様の式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器128の出力は信号線128aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器128の出力値とに応じて、生物学的水処理装置への流入下水量を例えば(28.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して流入ポンプ15に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、生物学的水処理装置への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、生物学的水処理装置への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、りん酸性りん濃度の計測値がどれくらい大きいかに応じて、生物学的水処理装置への流入下水量が増減し最初沈殿池1への流入下水量が増減することにより、嫌気槽4への流入下水量が増減し、嫌気槽4への有機物供給量が増減する。その結果、りん吐出量が増減し、りん除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態171によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態171によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態171によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態171によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態172.
図172はこの発明の実施の形態172による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図172において、200は調節器22の出力値と調節器128の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線128aを介して調節器128と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図3及び図171で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態3の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態171の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態172によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態172によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態172によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態172によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態173.
図173はこの発明の実施の形態173による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図173において、200は調節器23の出力値と調節器128の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線128aを介して調節器128と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図5及び図171で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態5の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態171の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態173によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態173によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態173によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態173によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態174.
図174はこの発明の実施の形態174による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図174において、各構成要素は図7及び図171で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態7の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態171の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態174によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態174によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態174によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態174によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態175.
図175はこの発明の実施の形態175による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図175において、200は調節器24の出力値と調節器128の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線128aを介して調節器128と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図9及び図171で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態9の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態171の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態175によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態175によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態175によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態175によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態176.
図176はこの発明の実施の形態176による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図176において、200は調節器25の出力値と調節器128の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線128aを介して調節器128と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図11及び図171で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態11の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態171の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態176によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態176によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態176によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態176によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態177.
図177はこの発明の実施の形態177による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図177において、200は調節器26の出力値と調節器128の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線128aを介して調節器128と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図13及び図171で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態13の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態171の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態177によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態177によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態177によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態177によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態178.
図178はこの発明の実施の形態178による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び生物学的水処理装置への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図178において、200は調節器27の出力値と調節器128の出力値とに応じて生物学的水処理装置への流入下水量を所定の値とする信号を流入ポンプ15に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線27aと、信号線128aを介して調節器128と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図15及び図171で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態15の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12に出力する。
また、実施の形態171の場合と同様に、生物学的水処理装置への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式に従って得られる値の信号を流入ポンプ15に出力する。
以上のように、この実施の形態178によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態178によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて生物学的水処理装置への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態178によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態178によれば、生物学的水処理装置への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態179.
図179はこの発明の実施の形態179による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図179において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、142は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、131はりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、121はりん酸性りん濃度計142の計測値と設定器131に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器121の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。りん酸性りん濃度計142は嫌気槽4内に設けられている。調節器121は、信号線142aを介してりん酸性りん濃度計142と、信号線131aを介して設定器131と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計142で計測され、計測値は信号線142aを介して調節器121に伝えられる。また、設定器131に設定された目標値は、信号線131aを介して調節器121に伝えられる。調節器121は、りん酸性りん濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(8.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器121の出力は信号線121aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器121の出力値とに応じて、最初沈殿池1への流入下水量を例えば(24.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、りん酸性りん濃度の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、りん酸性りん濃度の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出量が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態179によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態179によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態179によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態179によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態179によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態180.
図180はこの発明の実施の形態180よる生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図180において、200は調節器22の出力値と調節器121の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図4及び図179で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態4の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態179の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態180によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態180によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態180によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態180によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態180によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態181.
図181はこの発明の実施の形態181による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図181において、200は調節器23の出力値と調節器121の出力値とに応じて最初沈殿池への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図6及び図179で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態6の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態179の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態181によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態181によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態181によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態181によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態181によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態182.
図182はこの発明の実施の形態182による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図182において、各構成要素は図8及び図179で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態8の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態179の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態182によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態182によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態182によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態182によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態182によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態183.
図183はこの発明の実施の形態183による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図183において、200は調節器24の出力値と調節器121の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図10及び図179で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態10の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態179の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態183によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態183によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態183によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態183によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態183によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態184.
図184はこの発明の実施の形態184による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図184において、200は調節器25の出力値と調節器121の出力値とに応じて最初沈殿池流入ポンプ14への出力を調節する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図12及び図179で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態12の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態179の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態184によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態184によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態184によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態184によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態184によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態185.
図185はこの発明の実施の形態185による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図185において、200は調節器26の出力値と調節器121の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図14及び図179で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態14の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態179の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態185によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態185によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態185によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態185によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態185によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態186.
図186はこの発明の実施の形態186による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図186において、200は調節器27の出力値と調節器121の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線27aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図16及び図179で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態16の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態179の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態186によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態186によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態186によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態186によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態186によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態187.
図187はこの発明の実施の形態187による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図187において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、152は嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計、132は酸化還元電位の目標値を設定する設定器、122は酸化還元電位計152の計測値と設定器132に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器122の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。酸化還元電位計152は嫌気槽4内に設けられている。調節器122は、信号線152aを介して酸化還元電位計152と、信号線132aを介して設定器132と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線122aを介して調節器122と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位は、酸化還元電位計152で計測され、計測値は信号線152aを介して調節器122に伝えられる。また、設定器132に設定された目標値は、信号線132aを介して調節器122に伝えられる。調節器122は、酸化還元電位の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(9.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器122の出力は信号線122aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器122の出力値とに応じて、最初沈殿池1への流入下水量を例えば(24.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、酸化還元電位の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、酸化還元電位の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出量が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態187によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態187によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態187によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態187によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態187によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態188.
図188はこの発明の実施の形態188による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池1への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。200は調節器22の出力値と調節器121の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線122aを介して調節器122と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図4及び図187で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態4の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態187の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態188によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態188によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態188によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態188によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態188によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態189.
図189はこの発明の実施の形態189による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図189において、200は調節器23の出力値と調節器122の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線122aを介して調節器122と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図6及び図187で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態6の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態187の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態189によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態189によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態189によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態189によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態189によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態190.
図190はこの発明の実施の形態190による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図190において、各構成要素は図8及び図187で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態8の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態187の場合と同様に、最初沈殿池への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態190によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態190によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態190によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態190によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態190によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態191.
図191はこの発明の実施の形態191による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図191において、200は調節器24の出力値と調節器122の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線122aを介して調節器122と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図10及び図187で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態10の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態187の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態191によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態191によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態191によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態191によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態191によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態192.
図192はこの発明の実施の形態192による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図192において、200は調節器25の出力値と調節器122の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力を調節する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線122aを介して調節器122と、信号線200aを介して流入ポンプ15と接続されている。その他の構成要素は図12及び図187で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態12の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態187の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態192によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態192によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態192によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態192によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態192によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態193.
図193はこの発明の実施の形態193による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図193において、200は調節器26の出力値と調節器122の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線122aを介して調節器122と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図14及び図187で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態14の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態187の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態193によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態193によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態193によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態193によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態193によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態194.
図194はこの発明の実施の形態194による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図194において、200は調節器27の出力値と調節器122の出力値とに応じて最初沈殿池流入ポンプ14への出力を調節する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線27aと、信号線122aを介して調節器122と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図16及び図187で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態16の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態187の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態194によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態194によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態194によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態194によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態194によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態195.
図195はこの発明の実施の形態195による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図195において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を制御するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、162は嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器、133はりん含有量の目標値を設定する設定器、123はりん含有量計測器162の計測値と設定器133に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器123の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。りん含有量計測器162は嫌気槽4内に設けられている。調節器123は、信号線162aを介してりん含有量計測器162と、信号線133aを介して設定器133と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線123aを介して調節器123と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量は、りん含有量計測器162で計測され、計測値は信号線162aを介して調節器123に伝えられる。また、設定器133に設定されたりん含有量の目標値は、信号線133aを介して調節器123に伝えられる。調節器123は、りん含有量の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(10.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器123の出力は信号線123aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器123の出力値とに応じて、最初沈殿池1への流入下水量を例えば(24.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、りん含有量の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、りん含有量の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出量が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態195によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態195によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態195によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態195によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態195によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態196.
図196はこの発明の実施の形態196による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図196において、200は調節器22の出力値と調節器123の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線123aを介して調節器123と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図4及び図195で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態4の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態195の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態196によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態196によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態196によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態196によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態196によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態197.
図197はこの発明の実施の形態197による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図197において、200は調節器23の出力値と調節器123の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線123aを介して調節器123と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図6及び図195で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態6の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態195の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態197によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態197によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態197によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態197によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態197によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態198.
図198はこの発明の実施の形態198による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図198において、各構成要素は図8及び図195で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態8の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態195の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態198によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態198によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態198によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態198によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態198によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態199.
図199はこの発明の実施の形態199による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図199において、200は調節器24の出力値と調節器123の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線123aを介して調節器123と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図10及び図195で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態10の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態195の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態199によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態199によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態199によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態199によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態199によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態200.
図200はこの発明の実施の形態200による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図200において、200は調節器25の出力値と調節器123の出力値とに応じて最初沈殿池への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線123aを介して調節器123と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図12及び図195で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態12の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態195の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態200によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態200によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態200によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態200によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態200によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態201.
図201はこの発明の実施の形態201による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図201において、200は調節器26の出力値と調節器123の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線123aを介して調節器123と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図14及び図195で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態14の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態195の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態201によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態201によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態201によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態201によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態201によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態202.
図202はこの発明の実施の形態202による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を計測するりん含有量計測器を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図202において、200は調節器27の出力値と調節器123の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線27aと、信号線123aを介して調節器123と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図16及び図195で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態16の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態195の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態202によれば、生物反応槽2に流入する全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態202によれば、嫌気槽4内の混合液中のりん蓄積菌のりん含有量を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態202によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態202によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態202によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態203.
図203はこの発明の実施の形態203による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん酸性りん濃度と生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図203において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプ14である。
また、142は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、141は生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、181は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する演算器、134は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の目標値を設定する設定器、124は演算器181の演算値と設定器134に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器124の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。りん酸性りん濃度計142は嫌気槽4内に設けられ、りん酸性りん濃度計141は配管bに設けられている。演算器181は、信号線142aを介してりん酸性りん濃度計142と、信号線141aを介してりん酸性りん濃度計141と接続されている。調節器124は、信号線181aを介して演算器181と、信号線134aを介して設定器134と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線124aを介して調節器124と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計142で計測され、計測値は信号線142aを介して演算器181に伝えられる。生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計141で計測され、計測値は信号線141aを介して演算器181に伝えられる。演算器181は、例えば(11.1)式に従って、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する。
演算器181の出力は、信号線181aを介して調節器124に伝えられる。また、設定器134に設定された目標値は、信号線134aを介して調節器124に伝えられる。調節器124は、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値と、予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(11.2)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器124の出力は信号線124aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器124の出力値とに応じて、生物学的水処理装置への流入下水量を例えば(24.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出が増加し、りん除去量が増加する。逆に、嫌気槽4内の混合液のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差の演算値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態203によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態203によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態203によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態203によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態203によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態204.
図204はこの発明の実施の形態204による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図204において、200は調節器22の出力値と調節器124の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線124aを介して調節器124と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図4及び図203で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態4の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態203の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態204によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態204によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態204によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態204によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態204によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態205.
図205はこの発明の実施の形態205による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図205において、200は調節器23の出力値と調節器124の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線124aを介して調節器124と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図6及び図203で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態6の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態203の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態205によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態205によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態205によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態205によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態205によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態206.
図206はこの発明の実施の形態206による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図206において、各構成要素は図8及び図203で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態8の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態203の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態206によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態206によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態206によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態206によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態206によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態207.
図207はこの発明の実施の形態207による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図207において、200は調節器24の出力値と調節器124の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線124aを介して調節器124と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図10及び図203で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態10の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態203の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態207によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態207によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態207によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態207によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態207によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態208.
図208はこの発明の実施の形態208による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図208において、200は調節器25の出力値と調節器124の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線124aを介して調節器124と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図12及び図203で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態12の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態203の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態208によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態208によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態208によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態208によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態208によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態209.
図209はこの発明の実施の形態209による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、生物学的水処理装置に流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図209において、200は調節器26の出力値と調節器124の出力値とに応じて最初沈殿池への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線124aを介して調節器124と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図14及び図203で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態14の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態203の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態209によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態209によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態209によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態209によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態209によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態210.
図210はこの発明の実施の形態210による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、生物学的水処理装置に流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度との差を演算する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図210において、200は調節器27の出力値と調節器124の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線26aと、信号線124aを介して調節器124と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図16及び図203で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態16の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態203の場合と同様に、最初沈殿池への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態210によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態210によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度と生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態210によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態210によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態210によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態211.
図211はこの発明の実施の形態211による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図211において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、142は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、131はりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、171は嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度のデータを蓄積する記憶回路、182は記憶回路171に蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する演算器、121はりん酸性りん濃度計142の推定値と設定器131に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器121の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。りん酸性りん濃度計142は嫌気槽4内に設けられている。記憶回路171は、信号線142aを介してりん酸性りん濃度計142と接続されている。演算器182は、信号線171aを介して記憶回路171と接続されている。調節器121は、信号線182aを介して演算器182と、信号線131aを介して設定器131と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計142で計測され、計測値は信号線142aを介して記憶回路171に伝えられる。演算器182は、記憶回路171に蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて任意の時刻の嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する。これは、最小二乗法などの統計的解析手法を用いて容易に行うことができる。解析に必要なりん酸性りん濃度のデータは、信号線171aを介して記憶回路171より伝えられる。演算器182の推定値は信号線182aを介して調節器121に伝えられる。また、設定器131に設定された目標値は、信号線131aを介して調節器121に伝えられる。調節器121は、りん酸性りん濃度の推定値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(8.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器121の出力は信号線121aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器121の出力値とに応じて、最初沈殿池1への流入下水量を例えば(24.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、りん酸性りん濃度の推定値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、りん酸性りん濃度の推定値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態211によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態211によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態211によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態211によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態211によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態212.
図212はこの発明の実施の形態212による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図212において、200は調節器22の出力値と調節器121の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図4及び図211で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態4の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態211の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態212によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態212によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態212によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態212によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態212によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態213.
図213はこの発明の実施の形態213による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図213において、200は調節器23の出力値と調節器121の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図6及び図211で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態6の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態211の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態213によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態213によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態213によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態213によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態213によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態214.
図214はこの発明の実施の形態214による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図214において、各構成要素は図8及び図211で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態8の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態214の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態214によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態214によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態214によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態211によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態214によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
実施の形態215.
図215はこの発明の実施の形態215による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図215において、200は調節器24の出力値と調節器121の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図10及び図211で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態10の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態211の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態215によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態215によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態215によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態215によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態215によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態216.
図216はこの発明の実施の形態216による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図216において、200は調節器25の出力値と調節器121の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図12及び図211で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態12の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態211の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態216によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態216によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態216によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態216によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態216によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態217.
図217はこの発明の実施の形態217による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図217において、200は調節器26の出力値と調節器121の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図14及び図211で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態14の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態211の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態217によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態217によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態217によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態217によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態217によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態218.
図218はこの発明の実施の形態218による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、りん吐出量を検知する手段として嫌気槽内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定する装置を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図218において、200は調節器27の出力値と調節器121の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線27aと、信号線121aを介して調節器121と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図16及び図211で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態16の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態211の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態218によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態218によれば、嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を測定し、蓄積されたりん酸性りん濃度のデータを用いて嫌気槽4内の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態218によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態218によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態218によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態219.
図219はこの発明の実施の形態219による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図219において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、146は放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、135はりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、125はりん酸性りん濃度計146の計測値と設定器135に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器125の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する調節器である。りん酸性りん濃度計146は配管dに設けられている。調節器125は、信号線146aを介してりん酸性りん濃度計146と、信号線135aを介して設定器135と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線125aを介して調節器125と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
放流水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計146で計測され、計測値は信号線146aを介して調節器125に伝えられる。また、設定器135に設定された目標値は、信号線135aを介して調節器125に伝えられる。調節器125は、りん酸性りん濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(12.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器125の出力は信号線125aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器125の出力値とに応じて、最初沈殿池1への流入下水量を例えば(24.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、りん酸性りん濃度の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加することにより、嫌気槽4への流入下水量が増加し、嫌気槽4への有機物供給量が増加する。その結果、りん吐出量が増加し、りん除去量が増加する。逆に、りん酸性りん濃度の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少することにより、嫌気槽4への流入下水量が減少し、嫌気槽4への有機物供給量が減少する。その結果、りん吐出量が減少し、りん除去量が減少する。
以上のように、この実施の形態219によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態220によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態220によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態220によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態220によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態220.
図220はこの発明の実施の形態220による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図220において、200は調節器22の出力値と調節器125の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線125aを介して調節器125と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図4及び図219で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態4の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態219の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態220によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態220によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態220によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態220によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態220によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態221.
図221はこの発明の実施の形態221による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図221において、200は調節器23の出力値と調節器125の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線125aを介して調節器125と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図6及び図219で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態6の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態219の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態221によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態221によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態221によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態221によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態221によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態222.
図222はこの発明の実施の形態222による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図222において、各構成要素は図8及び図219で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態8の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態219の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態222によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態222によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態222によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態222によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態222によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態223.
図223はこの発明の実施の形態223による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図223において、200は調節器24の出力値と調節器125の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線125aを介して調節器125と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図10及び図219で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態10の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態219の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態223によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態223によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態223によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態223によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態223によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態224.
図224はこの発明の実施の形態224による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図224において、200は調節器25の出力値と調節器125の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線125aを介して調節器125と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図12及び図219で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態12の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態219の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態224によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態224によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態224によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態224によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態224によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態225.
図225はこの発明の実施の形態225による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図225において、200は調節器26の出力値と調節器125の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線125aを介して調節器125と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図14及び図219で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態14の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態219の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態225によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態225によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態225によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態225によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態225によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態226.
図226はこの発明の実施の形態226による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図226において、200は調節器27の出力値と調節器125の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線27aと、信号線125aを介して調節器125と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図16及び図219で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態16の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態219の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態226によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態226によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を一定に保つので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態226によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態226によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態226によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態227.
図227はこの発明の実施の形態227による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図227において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、146は放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、126はりん酸性りん濃度計146の計測値に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器126の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。りん酸性りん濃度計146は配管dに設けられている。調節器126は、信号線146aを介してりん酸性りん濃度計146と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線126aを介して調節器126と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
放流水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計146で計測され、計測値は信号線146aを介して調節器126に伝えられる。調節器126は、りん酸性りん濃度の計測値に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(13.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器126の出力は信号線126aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器126の出力値とに応じて、最初沈殿池1への流入下水量を例えば(24.1)式と同様な式で得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、りん酸性りん濃度の計測値がどれくらい大きいかに応じて、最初沈殿池1への流入下水量が増減することにより、嫌気槽4への流入下水量が増減し、嫌気槽4への有機物供給量が増減する。その結果、りん吐出量が増減し、りん除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態227によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態227によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態227によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態227によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態227によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態228.
図228はこの発明の実施の形態228による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図228において、200は調節器22の出力値と調節器126の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線126aを介して調節器126と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図4及び図227で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態4の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態227の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態228によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態228によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態228によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態228によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態228によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態229.
図229はこの発明の実施の形態229による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図229において、200は調節器23の出力値と調節器126の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線126aを介して調節器126と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図6及び図227で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態6の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態227の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態229によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態229によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態229によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態229によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態229によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態230.
図230はこの発明の実施の形態230による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図230において、各構成要素は図8及び図227で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態8の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態227の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態230によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態230によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態230によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態230によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態230によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態231.
図231はこの発明の実施の形態231による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図231において、200は調節器24の出力値と調節器126の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線126aを介して調節器126と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図10及び図227で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態10の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態227の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態231によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態231によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態231によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態231によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態231によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態232.
図232はこの発明の実施の形態232による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図232において、200は調節器25の出力値と調節器126の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線126aを介して調節器126と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図12及び図227で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態12の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態227の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態232によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態232によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態232によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態232によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態232によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態233.
図233はこの発明の実施の形態233による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図233において、200は調節器26の出力値と調節器126の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線126aを介して調節器126と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図14及び図227で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態14の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態227の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態233によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態233によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態233によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態233によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態233によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態234.
図234はこの発明の実施の形態234による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、系外に流出するりんの量を検知する手段として放流水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図234において、200は調節器27の出力値と調節器126の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線27aと、信号線126aを介して調節器126と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図16及び図227で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態16の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態227の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態234によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態234によれば、放流水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態234によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態234によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態234によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外に流出するりんの量を放流水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態235.
図235はこの発明の実施の形態235による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図235において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、141は生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、137は放流水のりん酸性りん濃度の目標値を設定する設定器、127はりん酸性りん濃度計141の計測値と設定器137に設定された目標値との差に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器127の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。りん酸性りん濃度計141は配管bに設けられている。調節器127は、信号線141aを介してりん酸性りん濃度計141と、信号線137aを介して設定器137と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線127aを介して調節器127と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された硝酸性窒素濃度の目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計141で計測され、計測値は信号線141aを介して調節器127に伝えられる。また、設定器137に設定された目標値は、信号線137aを介して調節器127に伝えられる。調節器127は、りん酸性りん濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、嫌気槽4への流入下水量を例えば(14.1)式と同様の式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器127の出力は信号線127aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器127の出力値とに応じて、最初沈殿池1への流入下水量を例えば(24.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度の計測値が放流水のりん酸性りん濃度の目標値よりどれくらい大きいかに応じて、最初沈殿池1への流入下水量が増減することにより、嫌気槽4への流入下水量が増減し、嫌気槽4への有機物供給量が増減する。その結果、りん吐出量が増減し、りん除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態235によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態235によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態235によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態235によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態235によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態236.
図236はこの発明の実施の形態236による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図236において、200は調節器22の出力値と調節器127の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線127aを介して調節器127と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図4及び図235で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態4の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態235の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態236によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態236によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態236によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態236によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態236によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態237.
図237はこの発明の実施の形態237による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図237において、200は調節器23の出力値と調節器127の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線127aを介して調節器127と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図6及び図235で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態6の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態235の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態237によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態237によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態237によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態237によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態237によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態238.
図238はこの発明の実施の形態238による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図238において、各構成要素は図8及び図235で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態8の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態235の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態238によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態238によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態238によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態238によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態238によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態239.
図239はこの発明の実施の形態239による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図239において、200は調節器24の出力値と調節器127の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力を調節する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線127aを介して調節器127と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図10及び図235で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態10の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態235の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態239によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態239によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態239によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態239によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態239によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態240.
図240はこの発明の実施の形態240による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図240において、200は調節器25の出力値と調節器127の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線127aを介して調節器127と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図12及び図235で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態12の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態235の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態240によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態240によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態240によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態235によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態240によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態241.
図241はこの発明の実施の形態241による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図241において、200は調節器26の出力値と調節器127の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線127aを介して調節器127と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図14及び図235で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態14の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態235の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態241によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態241によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態241によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態241によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態241によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態242.
図242はこの発明の実施の形態242による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図242において、200は調節器27の出力値と調節器127の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線27aと、信号線127aを介して調節器127と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図16及び図235で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態16の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態235の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態242によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態242によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、予め定めた放流水のりん酸性りん濃度の目標値との差に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態242によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態242によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態242によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態243.
図243はこの発明の実施の形態243による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図243において、14は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入ポンプである。
また、141は生物反応槽2に流入する流入水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計、128はりん酸性りん濃度計141の計測値に応じて嫌気槽4への流入下水量を所定の値とする信号を演算器200に出力する調節器、200は調節器21の出力値と調節器128の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。りん酸性りん濃度計141は配管bに設けられている。調節器128は、信号線141aを介してりん酸性りん濃度計141と接続されている。演算器200は、信号線21bを介して信号線21aと、信号線128aを介して調節器128と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。
その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられるとともに、信号線21a及び信号線21bを介して演算器200に伝えられる。
生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度は、りん酸性りん濃度計141で計測され、計測値は信号線141aを介して調節器128に伝えられる。調節器128は、りん酸性りん濃度の計測値に応じて、嫌気槽4へのバイパス流入下水量を例えば(15.1)式と同様の式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器128の出力は信号線128aを介して演算器200に伝えられる。
演算器200は、調節器21の出力値と調節器128の出力値とに応じて、最初沈殿池1への流入下水量を例えば(24.1)式と同様な式に従って得られる値とする信号を出力する。演算器200の出力は信号線200aを介して流入ポンプ15に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、最初沈殿池1への流入下水量が増加するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、最初沈殿池1への流入下水量が減少するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、りん酸性りん濃度の計測値がどれくらい大きいかに応じて、最初沈殿池1への流入下水量が増減することにより、嫌気槽4への流入下水量が増減し、嫌気槽4への有機物供給量が増減する。その結果、りん吐出量が増減し、りん除去量が増減する。
以上のように、この実施の形態243によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態243によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態243によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態243によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態243によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態244.
図244はこの発明の実施の形態244による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の酸化還元電位を計測する酸化還元電位計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図244において、200は調節器22の出力値と調節器128の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線22bを介して信号線22aと、信号線128aを介して調節器128と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図4及び図243で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態4の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(2.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態243の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態244によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の酸化還元電位を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態244によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態244によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態244によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態244によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態245.
図245はこの発明の実施の形態245による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度との差を演算する装置を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図245において、200は調節器23の出力値と調節器128の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線23bを介して信号線23aと、信号線128aを介して調節器128と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図6及び図243で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態6の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(3.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態243の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態245によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度と放流水の硝酸性窒素濃度とを測定し、それらの差の演算値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態245によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態245によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態245によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態245によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態246.
図246はこの発明の実施の形態246による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定する装置を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽2に流入する下水水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図246において、各構成要素は図8及び図243で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態8の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(1.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態243の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態246によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、蓄積された硝酸性窒素濃度のデータを用いて無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を推定し、その推定値と予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態246によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態246によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態246によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態246によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態247.
図247はこの発明の実施の形態247による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図247において、200は調節器24の出力値と調節器128の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線24bを介して信号線24aと、信号線128aを介して調節器128と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図10及び図243で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態10の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(4.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態243の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態247によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態247によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態247によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態247によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態247によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態248.
図248はこの発明の実施の形態248による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外に流出する窒素の量を検知する手段として放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図248において、200は調節器25の出力値と調節器128の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線25bを介して信号線25aと、信号線128aを介して調節器128と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図12及び図243で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態12の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(5.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態243の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態248によれば、放流水の硝酸性窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態248によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態248によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態248によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態248によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外に流出する窒素の量を放流水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、全窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態249.
図249はこの発明の実施の形態249による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図249において、200は調節器26の出力値と調節器128の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線26bを介して信号線26aと、信号線128aを介して調節器128と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図14及び図243で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態14の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(6.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態243の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態249によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、予め定めた放流水の全窒素濃度の目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態249によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態249によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態249によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態249によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態250.
図250はこの発明の実施の形態250による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、系外から流入する窒素の量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計を備え、系外から流入するりんの量を検知する手段として生物反応槽に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量及び最初沈殿池への流入下水量を調節するように装置を構成したものである。図250において、200は調節器27の出力値と調節器128の出力値とに応じて最初沈殿池1への流入下水量を所定の値とする信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する演算器である。演算器200は、信号線27bを介して信号線27aと、信号線128aを介して調節器128と、信号線200aを介して最初沈殿池流入ポンプ14と接続されている。その他の構成要素は図16及び図243で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
実施の形態16の場合と同様に、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節する。すなわち、(7.1)式に従って得られる値の信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する。
また、実施の形態243の場合と同様に、最初沈殿池1への流入下水量を調節する。すなわち、(24.1)式と同様な式に従って得られる値の信号を最初沈殿池流入ポンプ14に出力する。
以上のように、この実施の形態250によれば、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を測定し、その測定値に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。さらに、この実施の形態250によれば、生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を測定し、その測定値に応じて最初沈殿池1への流入下水量を調節し嫌気槽4への流入下水量を調節することにより嫌気槽4へ供給する有機物量を調節し、りん吐出量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出するりんの量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態250によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節するとともに無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節するので、嫌気槽4へ供給する有機物量に影響を与えることなく、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することができる効果が得られる。さらに、この実施の形態250によれば、最初沈殿池1への流入下水量を調節することにより嫌気槽4への流入下水量を調節するので、無酸素槽5へ供給する有機物量に影響を与えることなく、嫌気槽4への流入下水量を調節することができる効果が得られる。
また、この実施の形態250によれば、最初沈殿池1から流出する下水の一部を無酸素槽5にバイパス流入するので、無酸素槽5へのバイパス流中にはSS成分が少なく、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11の負荷を軽減できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、系外から流入する窒素の量を生物反応槽2に流入する下水の硝酸性窒素濃度を計測することにより検知したが、アンモニア性窒素濃度を計測するように装置を構成してもよい。また、本実施の形態では、系外から流入するりんの量を生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測することにより検知したが、全りん濃度を計測するように装置を構成してもよい。
実施の形態251.
図251はこの発明の実施の形態251による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、生物反応槽への流入下水量の変化傾向に応じて初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプへの出力値を補正するように装置を構成したものである。図251において、43は無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計、31は硝酸性窒素濃度の目標値を設定する設定器、21は硝酸性窒素濃度計43の計測値と設定器31に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器、101は生物反応槽2への流入下水量を計測する流量計(補正手段)、111は生物反応槽2への流入下水量の変化傾向に応じて初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11への出力値を補正する補正器(補正手段)である。硝酸性窒素濃度計43は無酸素槽5内に設けられ、流量計101は配管bに設けられている。調節器21は、信号線43aを介して硝酸性窒素濃度計43と、信号線31aを介して設定器31と接続されている。補正器111は、信号線101aを介して流量計101と、信号線21aを介して調節器21と、信号線111aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して補正器111に伝えられる。
生物反応槽2への流入下水量は、流量計101で計測され、計測値は信号線101aを介して補正器111に伝えられる。
補正器111は、生物反応槽2への流入下水量の変化傾向に応じて、例えば下記の(25.1)式に従って得られる補正値を用いて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(25.2)式に従って得られる値とするように補正した信号を出力する。
H0=H0 +Khosei1(Qin−Qin-1) (25.1)
ここで、
H0:補正値
0 :定数
hosei1:定数
in:現在の生物反応槽2への流入下水量
in-1:1ステップ前の生物反応槽2への流入下水量
ano_H =Qano ×H0 (25.2)
ここで、
ano_H :補正後の無酸素槽5へのバイパス流入下水量
ano :補正前の無酸素槽5へのバイパス流入下水量
補正器111の出力は信号線111aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、生物反応槽2への流入下水量が増加すれば、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加する方向に変化し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する方向に変化する。逆に、生物反応槽2への流入下水量が減少すれば、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少する方向に変化し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する方向に変化する。
以上のように、この実施の形態251によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態251によれば、生物反応槽2への流入下水量を測定し、生物反応槽2への流入下水量の変化傾向に応じて初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11への出力値を補正し無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量が変動した場合に有機物を無酸素槽5に迅速かつ的確に供給できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、生物反応槽2への流入下水量の変化傾向に応じて補正値を求めたが、嫌気槽4内の混合液の酸化還元電位の変化傾向、溶存酸素値の変化傾向、MLSS値の変化傾向などのプラントデータに応じて補正値を求めた場合や、無酸素槽5内の混合液の酸化還元電位の変化傾向、溶存酸素値の変化傾向、MLSS値の変化傾向などのプラントデータに応じて補正値を求めた場合でも同様の効果が得られる。
また、本実施の形態では、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11への出力値を補正したが、上述した他の実施の形態で示した流入ポンプ、流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ、最初沈殿池流入ポンプ、流入−嫌気槽バイパス流入ポンプへの出力値を補正する場合でも同様の効果が得られる。
実施の形態252.
図252はこの発明の実施の形態252による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。本実施の形態は、脱窒量を検知する手段として無酸素槽内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計を備え、無酸素槽へのバイパス流入下水量を調節するように装置を構成したものである。さらに、本実施の形態は、生物反応槽に流入する全窒素量の変化傾向に応じて初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプへの出力値を補正するように装置を構成したものである。図252において、43は無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計、31は硝酸性窒素濃度の目標値を設定する設定器、21は硝酸性窒素濃度計43の計測値と設定器31に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器、101は生物反応槽2への流入下水量を計測する流量計(補正手段)、61は生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計(補正手段)、83は単位時間当たりに生物反応槽2に流入する全窒素量を演算する演算器(補正手段)、112は生物反応槽2に流入する全窒素量の変化傾向に応じて初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11への出力値を補正する補正器(補正手段)である。硝酸性窒素濃度計43は無酸素槽5内に設けられ、流量計101及び全窒素濃度計61は配管bに設けられている。調節器21は、信号線43aを介して硝酸性窒素濃度計43と、信号線31aを介して設定器31と接続されている。演算器83は、信号線101aを介して流量計101と、信号線61aを介して全窒素濃度計61と接続されている。補正器112は、信号線83aを介して演算器83と、信号線21aを介して調節器21と、信号線112aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
次に動作について説明する。
無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度は、硝酸性窒素濃度計43で計測され、計測値は信号線43aを介して調節器21に伝えられる。また、設定器31に設定された目標値は、信号線31aを介して調節器21に伝えられる。調節器21は、硝酸性窒素濃度の計測値と予め定められた目標値との差に応じて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(1.1)式に従って得られる値とする信号を出力する。調節器21の出力は信号線21aを介して補正器112に伝えられる。
生物反応槽2への流入下水量は、流量計101で計測され、計測値は信号線101aを介して演算器83に伝えられる。生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度は、全窒素濃度計61で計測され、計測値は信号線61aを介して演算器83に伝えられる。演算器83は、例えば下記の(26.1)式に従って、単位時間当たりに生物反応槽2に流入する全窒素量を演算する。
in=Qin×CTN_in (26.1)
ここで、
in:単位時間あたりに生物反応槽2に流入する全窒素量
in:生物反応槽2に流入する下水の流量
TN_in:生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度
演算器83の出力は、信号線83aを介して補正器112に伝えられる。
補正器83は、生物反応槽2に流入する全窒素量の変化傾向に応じて、例えば下記の(26.2)式に従って得られる補正値を用いて、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を例えば(26.3)式に従って得られる値とするように補正した信号を出力する。
H0=H0 +Khosei2(Nin−Nin-1) (26.2)
ここで、
H0:補正値
0 :定数
hosei2:定数
in:現在の生物反応槽2に流入する全窒素量
in-1:1ステップ前の生物反応槽2に流入する全窒素量
ano_H =Qano ×H0 (26.3)
ここで、
ano_H:補正後の無酸素槽5へのバイパス流入下水量
ano :補正前の無酸素槽5へのバイパス流入下水量
補正器111の出力は信号線112aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に伝えられる。
以上より、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも大きければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する。その結果、脱窒反応が活発になり、窒素除去量が増加する。逆に、硝酸性窒素濃度の計測値が目標値よりも小さければ、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する。その結果、脱窒反応が不活発になり、窒素除去量が減少する。
また、生物反応槽2に流入する全窒素量が増加すれば、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が増加する方向に変化し、無酸素槽5への有機物供給量が増加する方向に変化する。逆に、生物反応槽2に流入する全窒素量が減少すれば、無酸素槽5へのバイパス流入下水量が減少する方向に変化し、無酸素槽5への有機物供給量が減少する方向に変化する。
以上のように、この実施の形態252によれば、無酸素槽5内の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を測定し、予め定めた目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合でも系外に流出する窒素の量を確実に低減できる効果が得られる。
また、この実施の形態252によれば、生物反応槽2に流入する下水の流量及び全窒素濃度を測定し、生物反応槽2に流入する全窒素量の変化傾向に応じて初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11への出力値を補正し無酸素槽5へのバイパス流入下水量を調節することにより無酸素槽5へ供給する有機物量を調節するので、系外から流入する下水の流量や濃度が変動した場合に有機物を無酸素槽5に迅速かつ的確に供給できる効果が得られる。
なお、本実施の形態では、流量計101を上流側、全窒素濃度計61を下流側に配置したが、配置が逆の場合でも同様の効果が得られる。
また、本実施の形態では、流量計101を配管bに設置していたが、配管dに設置した場合でも同様の効果が得られる。
また、本実施の形態では、全窒素濃度計61を配管bに設置していたが、配管aに設置した場合でも同様の効果が得られる。
また、本実施の形態では、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11への出力値を補正したが、上述した他の実施の形態で示した流入ポンプ、流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ、最初沈殿池流入ポンプ、流入−嫌気槽バイパス流入ポンプへの出力値を補正する場合でも同様の効果が得られる。
実施の形態253.
上述した実施の形態1から実施の形態252のうちのある実施の形態では、無酸素槽5や嫌気槽4や最初沈殿池1への流入下水量を調節するために、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度やアンモニア性窒素濃度を用いる場合あるいは生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度や全りん濃度を用いる場合について説明したが、単位時間あたりに生物反応槽2に流入する窒素量あるいはりん量を用いて無酸素槽5や嫌気槽4や最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節する場合であっても同様の効果が得られる。
図253はこの発明の実施の形態253による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。図253は、単位時間あたりに生物反応槽2に流入する窒素量あるいはりん量を用いて無酸素槽5や嫌気槽4や最初沈殿池1への流入下水量を調節する場合の例として、実施の形態14の変形例を示している。図253において、101は生物反応槽2への流入下水量を計測する流量計(流入窒素量検知手段)、61は生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度を計測する全窒素濃度計(流入窒素量検知手段)、83は単位時間当たりに生物反応槽2に流入する全窒素量を演算する演算器(流入窒素量検知手段)、231は単位時間当たりに系外に流出する全窒素量の目標値を設定する設定器、221は演算器83の演算値と設定器231に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器(無酸素槽流入水量調節信号出力手段)である。流量計101及び全窒素濃度計61は配管bに設けられている。演算器83は、信号線101aを介して流量計101と、信号線61aを介して全窒素濃度計61と接続されている。調節器221は、信号線83aを介して演算器83と、信号線231aを介して設定器231と、信号線221aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図14で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
実施の形態254.
上述した実施の形態1から実施の形態252のうちのある実施の形態では、無酸素槽5や嫌気槽4や最初沈殿池1への流入下水量を調節するために、放流水の硝酸性窒素濃度や全窒素濃度を用いる場合あるいは放流水のりん酸性りん濃度や全りん濃度を用いる場合について説明したが、単位時間当たりに系外に流出する窒素量あるいはりん量を用いて無酸素槽5や嫌気槽4や最初沈殿池1への流入下水量を調節する場合であっても同様の効果が得られる。
図254はこの発明の実施の形態254による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。図254は、単位時間当たりに系外に流出する窒素量あるいはりん量を用いて無酸素槽5や嫌気槽4や最初沈殿池1への流入下水量を調節する場合の例として、実施の形態10の変形例を示している。図254において、106は放流水の流量を計測する流量計(流出窒素量検知手段)、46は放流水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計(流出窒素量検知手段)、85は単位時間当たりに系外に流出する硝酸性窒素量を演算する演算器(流出窒素量検知手段)、232は硝酸性窒素量の目標値を設定する設定器、222は演算器85の演算値と設定器232に設定された目標値との差に応じて無酸素槽5へのバイパス流入下水量を所定の値とする信号を初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11に出力する調節器(無酸素槽流入水量調節信号出力手段)である。流量計106及び硝酸性窒素濃度計46は配管dに設けられている。演算器85は、信号線106aを介して流量計106と、信号線46aを介して硝酸性窒素濃度計46と接続されている。調節器222は、信号線85aを介して演算器85と、信号線232aを介して設定器232と、信号線222aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図10で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
実施の形態255.
上述した実施の形態1から実施の形態254のうちのある実施の形態では、系外に流出する窒素の量あるいはりんの量を、放流水の硝酸性窒素濃度や全窒素濃度あるいは放流水のりん酸性りん濃度や全りん濃度を計測することにより検知する場合について説明したが、好気槽6末端の混合液中の下水の窒素濃度あるいはりん濃度を計測することにより検知する場合であっても同様の効果が得られる。
図255はこの発明の実施の形態255による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。図255は、系外に流出する窒素の量やりんの量を、好気槽6末端の混合液中の下水の窒素濃度あるいはりん濃度を計測することにより検知する場合の例として、実施の形態10の変形例を示している。図255において、44は嫌気槽6末端の混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計(流出窒素量検知手段、窒素濃度計)である。硝酸性窒素濃度計44は好気槽6の末端に設けられている。調節器24は、信号線44aを介して硝酸性窒素濃度計44と、信号線34aを介して設定器34と、信号線24aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図10で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
実施の形態256.
上述した実施の形態1から実施の形態254のうちのある実施の形態では、系外に流出する窒素の量あるいはりんの量を、放流水の硝酸性窒素濃度や全窒素濃度あるいは放流水のりん酸性りん濃度や全りん濃度を計測することにより検知する場合について説明したが、生物反応槽2から流出する混合液中の下水の窒素濃度あるいはりん濃度を計測することにより検知する場合であっても同様の効果が得られる。
図256はこの発明の実施の形態256による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。図256は、生物学的水処理装置から流出する窒素の量やりんの量を、生物反応槽2から流出する混合液の窒素濃度あるいはりん濃度を計測することにより検知する場合の例として、実施の形態10の変形例を示している。図256において、45は生物反応槽2から流出する混合液中の下水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計(流出窒素量検知手段、窒素濃度計)である。硝酸性窒素濃度計45は配管cに設けられている。調節器24は、信号線45aを介して硝酸性窒素濃度計45と、信号線34aを介して設定器34と、信号線24aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図10で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
実施の形態257.
上述した実施の形態1から実施の形態254のうちのある実施の形態では、系外に流出する窒素の量あるいはりんの量を、放流水の硝酸性窒素濃度や全窒素濃度あるいは放流水のりん酸性りん濃度や全りん濃度を計測することにより検知する場合について説明したが、最終沈殿池3内の上澄水の窒素濃度あるいはりん濃度を計測することにより検知する場合であっても同様の効果が得られる。
図257はこの発明の実施の形態257による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。図257は、系外に流出する窒素の量あるいはりんの量を、最終沈殿池3内の上澄水の窒素濃度あるいはりん濃度を計測することにより検知する場合の例として、実施の形態10の変形例を示している。図257において、47は最終沈殿池5内の上澄水の硝酸性窒素濃度を計測する硝酸性窒素濃度計(流出窒素量検知手段、窒素濃度計)である。硝酸性窒素濃度計47は最終沈殿池3内に設けられている。調節器24は、信号線47aを介して硝酸性窒素濃度計47と、信号線34aを介して設定器34と、信号線24aを介して初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11と接続されている。その他の構成要素は図10で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
実施の形態258.
上述した実施の形態1から実施の形態254のうちのある実施の形態では、系外から流入する窒素の量あるいはりんの量を、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度やアンモニア性窒素濃度あるいは生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度や全りん濃度を計測することにより検知する場合について説明したが、最初沈殿池1に流入する下水の窒素濃度あるいはりん濃度を計測することにより検知する場合であっても同様の効果が得られる。
図258はこの発明の実施の形態258による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。図258は、系外から流入する窒素の量あるいはりんの量を、最初沈殿池1に流入する下水の窒素濃度あるいはりん濃度を計測することにより検知する場合の例として、実施の形態24の変形例を示している。図258において、149は最初沈殿池1に流入する下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計(流入りん量検知手段、りん濃度計)である。りん酸性りん濃度計149は配管aに設けられている。調節器127は、信号線149aを介してりん酸性りん濃度計149と、信号線137aを介して設定器137と、信号線127aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13と接続されている。その他の構成要素は図24で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
実施の形態259.
上述した実施の形態1から実施の形態254のうちのある実施の形態では、系外から流入する窒素の量あるいはりんの量を、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度やアンモニア性窒素濃度あるいは生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度や全りん濃度を計測することにより検知する場合について説明したが、嫌気槽4先端の混合液中の下水の窒素濃度あるいはりん濃度を計測することにより検知する場合であっても同様の効果が得られる。
図259はこの発明の実施の形態259による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。図259は、系外から流入する窒素の量あるいはりんの量を、嫌気槽4先端の混合液中の下水の窒素濃度あるいはりん濃度を計測することにより検知する場合の例として、実施の形態24の変形例を示している。図259において、147は嫌気槽4先端の混合液中の下水のりん酸性りん濃度を計測するりん酸性りん濃度計(流入りん量検知手段、りん濃度計)である。りん酸性りん濃度計147は嫌気槽4先端に設けられている。調節器127は、信号線147aを介してりん酸性りん濃度計147と、信号線137aを介して設定器137と、信号線127aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13と接続されている。その他の構成要素は図24で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
実施の形態260.
上述した実施の形態1から実施の形態254のうちのある実施の形態では、系外から流入する窒素の量あるいはりんの量を、生物反応槽2に流入する下水の全窒素濃度やアンモニア性窒素濃度あるいは生物反応槽2に流入する下水のりん酸性りん濃度や全りん濃度を計測することにより検知する場合について説明したが、最初沈殿池1内の下水の窒素濃度あるいはりん濃度を計測することにより検知する場合であっても同様の効果が得られる。
図260はこの発明の実施の形態260による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。図260は、生物学的水処理装置に流入する窒素の量あるいはりんの量を、最初沈殿池1内の下水の窒素濃度あるいはりん濃度を計測することにより検知する場合の例として、実施の形態24の変形例を示している。図260において、148は最初沈殿池1内の下水のりん酸性りん濃度をを計測するりん酸性りん濃度計(流入りん量検知手段、りん濃度計)である。りん酸性りん濃度計148は最初沈殿池1内に設けられている。調節器127は、信号線148aを介してりん酸性りん濃度計148と、信号線137aを介して設定器137と、信号線127aを介して流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13と接続されている。その他の構成要素は図24で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
実施の形態261.
上述した実施の形態1から実施の形態260のうちのある実施の形態では、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を、初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ11を用いて調節する場合について説明したが、弁を用いて調節する場合であっても同様の効果が得られる。
図261はこの発明の実施の形態261による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。図261は、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を、弁を用いて調節する場合の例として、実施の形態2の変形例を示している。図261において、16は無酸素槽5にバイパス流入する下水の流量を調節するために配管iに設けられた初沈−無酸素槽バイパス流入調節弁(無酸素槽流入水量調節手段)である。その他の構成要素は図2で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
実施の形態262.
上述した実施の形態1から実施の形態260のうちのある実施の形態では、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を、流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ12を用いて調節する場合について説明したが、弁を用いて調節する場合であっても同様の効果が得られる。
図262はこの発明の実施の形態262による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。図262は、無酸素槽5へのバイパス流入下水量を、弁を用いて調節する場合の例として、実施の形態1の変形例を示している。図262において、17は無酸素槽5にバイパス流入する下水の流量を調節するために配管jに設けられた流入−無酸素槽バイパス流入調節弁(無酸素槽流入水量調節手段)である。その他の構成要素は図1で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
実施の形態263.
上述した実施の形態1から実施の形態260のうちのある実施の形態では、嫌気槽4へのバイパス流入下水量を、流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ13を用いて調節する場合について説明したが、弁を用いて調節する場合であっても同様の効果が得られる。
図263はこの発明の実施の形態263による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。図263は、嫌気槽4へのバイパス流入下水量を、弁を用いて調節する場合の例として、実施の形態17の変形例を示している。図263において、18は嫌気槽4にバイパス流入する下水の流量を調節するために配管kに設けられた流入−嫌気槽バイパス流入調節弁(嫌気槽流入水量調節手段)である。その他の構成要素は図17で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
実施の形態264.
上述した実施の形態1から実施の形態260のうちのある実施の形態では、最初沈殿池1への流入下水量を、最初沈殿池流入ポンプ14を用いて調節する場合について説明したが、弁を用いて調節する場合であっても同様の効果が得られる。
図264はこの発明の実施の形態264による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。図264は、最初沈殿池1への流入下水量を、弁を用いて調節する場合の例として、実施の形態35の変形例を示している。図264において、17は無酸素槽5にバイパス流入する下水の流量を調節するために配管jに設けられた流入−無酸素槽バイパス流入調節弁、19は最初沈殿池1に流入する下水の流量を調節するために配管aに設けられた最初沈殿池流入調節弁(最初沈殿池流入水量調節手段)である。その他の構成要素は図35で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
実施の形態265.
上述した実施の形態1から実施の形態260のうちのある実施の形態では、生物学的水処理装置への流入下水量を、流入ポンプ15を用いて調節する場合について説明したが、弁を用いて調節する場合であっても同様の効果が得られる。
図265はこの発明の実施の形態265による生物学的水処理装置の制御装置を示す構成図である。図265は、生物学的水処理装置への流入下水量を、弁を用いて調節する場合の例として、実施の形態107の変形例を示している。図265において、17は無酸素槽5にバイパス流入する下水の流量を調節するために配管jに設けられた流入−無酸素槽バイパス流入調節弁、20は生物学的水処理装置に流入する下水の流量を調節するための流入調節弁(最初沈殿池流入水量調節手段)である。その他の構成要素は図107で同一符号を付して示したものと同一あるいは同等であるため、その詳細な説明は省略する。
なお、上述した実施の形態1から実施の形態255のうちのある実施の形態では、脱窒量を検知する手段として、硝酸性窒素濃度計や酸化還元電位計を用いる場合について説明したが、脱窒量を検知できるものであればこれらに限られるものではない。
また、上述した実施の形態1から実施の形態255のうちのある実施の形態では、窒素の量を検知する手段として、硝酸性窒素濃度計や全窒素濃度計を用いる場合について説明したが、窒素の量を検知できるものであればこれらに限るものではない。
また、上述した実施の形態1から実施の形態255のうちのある実施の形態では、りん吐出量を検知する手段として、りん酸性りん濃度計や酸化還元電位計やりん蓄積量計測器を用いる場合について説明したが、りん吐出量を検知できるものであればこれらに限るものではない。
また、上述した実施の形態1から実施の形態255のうちのある実施の形態では、りんの量を検知する手段として、りん酸性りん濃度計や全りん濃度計を用いる場合について説明したが、りんの量を検知できるものであればこれらに限るものではない。
また、上述した実施の形態252では、流量計を設けて、生物反応槽に流入する下水の流量や放流水の流量を計測するように構成したが、生物学的水処理装置に流入する下水の流量の変動が小さい場合は、これを省略し、所定の流量を設定するように装置を構成してもよい。
また、上述した各実施の形態では、時間連続のアナログ式で構成したが、時間不連続のアナログ式(サンプル値式)やデジタル式で構成しても、同様の効果が得られる。
また、上述した各実施の形態では、制御回路構成を示したが、これを計算機内にプログラム化して実装しても、同様の効果が得られる。
また、上述した各実施の形態では、制御回路を閉ループで構成したが、制御目標値をオペレータに提示する運転支援システムとして構成してもよい。
1 最初沈殿池、2 生物反応槽、3 最終沈殿池、4 嫌気槽、5 無酸素槽、6 好気槽、11 初沈−無酸素槽バイパス流入ポンプ(無酸素槽流入水量調節手段)、12 流入−無酸素槽バイパス流入ポンプ(無酸素槽流入水量調節手段)、13 流入−嫌気槽バイパス流入ポンプ(嫌気槽流入水量調節手段)、14 最初沈殿池流入ポンプ(最初沈殿池流入水量調節手段)、15 流入ポンプ(最初沈殿池流入水量調節手段)、16 初沈−無酸素槽バイパス流入量節弁(無酸素槽流入水量調節手段)、17 流入−無酸素槽バイパス流入量節弁(無酸素槽流入水量調節手段)、18 流入−嫌気槽バイパス流入量節弁(嫌気槽流入水量調節手段)、19 最初沈殿池流入調節弁(最初沈殿池流入水量調節手段)、20 流入調節弁(最初沈殿池流入水量調節手段)、21,22,23,24,25,26,27,221,222 調節器(無酸素槽流入水量調節信号出力手段)、31,32,33 設定器(脱窒目標値設定手段)、43 硝酸性窒素濃度計(脱窒量検知手段、演算手段、推定手段)、44,45,47 硝酸性窒素濃度計(流出窒素量検知手段、窒素濃度計)、46 硝酸性窒素濃度計(脱窒量検知手段、演算手段、流出窒素量検知手段、窒素濃度計)、53 酸化還元電位計(脱窒量検知手段)、61 全窒素濃度計(流入窒素量検知手段、窒素濃度計、補正手段)、71 記憶回路(脱窒量検知手段、推定手段)、81 演算器(脱窒量検知手段、演算手段)、82 演算器(脱窒量検知手段、推定手段)、83 演算器(補正手段、流入窒素量検知手段)、85 演算器(流出窒素量検知手段)、101 流量計(補正手段、流入窒素量検知手段)、106 流量計(流出窒素量検知手段)、111,112 補正器(補正手段)、121,122,123,124,125,126,127,128 調節器(嫌気槽流入水量調節信号出力手段)、131,132,133,134 設定器(りん吐出目標値設定手段)、141 りん酸性りん濃度計(りん吐出量検知手段、演算手段、流入りん量検知手段、りん濃度計)、142 りん酸性りん濃度計(りん吐出量検知手段、演算手段、推定手段)、146 りん酸性りん濃度計(流出りん量検知手段、りん濃度計)、147,148,149 りん酸性りん濃度計(流入りん量検知手段、りん濃度計)、152 酸化還元電位計(りん吐出量検知手段)、162 りん含有量計測器(りん吐出量検知手段)、171 記憶回路(りん吐出量検知手段、推定手段)、181 演算器(りん吐出量検知手段、演算手段)、182 演算器(りん吐出量検知手段、推定手段)、200 演算器(最初沈殿池流入水量調節信号出力手段)。

Claims (3)

  1. 最初沈殿池と、嫌気槽と無酸素槽と好気槽とを有する生物反応槽と、最終沈殿池とを備え、系外から流入した被処理水が上記最初沈殿池に流入し、上記最初沈殿池に流入した被処理水が上記最初沈殿池から流出し上記生物反応槽に流入して上記生物反応槽内に蓄えられている活性汚泥と混合し、被処理水と活性汚泥との混合液が上記嫌気槽、上記無酸素槽、上記好気槽の順に移動し、その間に被処理水が活性汚泥で処理され、上記生物反応槽から流出した混合液が上記最終沈殿池に流入して上記最終沈殿池で活性汚泥と活性汚泥処理後の被処理水とに分離され、活性汚泥処理後の被処理水が系外に放流される生物学的水処理装置に適用する生物学的水処理装置の制御装置において、
    上記最終沈殿池から系外に流出する上記被処理水のりん量を検知する流出りん量検知手段と、
    上記嫌気槽を介さずに上記最初沈殿池から上記無酸素槽へバイパス流入される被処理水のバイパス流入被処理水量を、上記流出りん量検知手段の出力値に応じた所定の値とする信号を出力する無酸素槽流入水量調節信号出力手段と、
    上記最初沈殿池と上記無酸素槽との間に設けられ、上記無酸素槽流入水量調節信号出力手段の出力値に応じて上記無酸素槽へのバイパス流入被処理水量を調節する無酸素槽流入水量調節手段とを備え、
    上記無酸素槽流入水量調節信号出力手段は、
    上記流出りん量検知手段の出力値と、上記流出りん量検知手段の出力値の目標値との差に応じて信号を出力することを特徴とする生物学的水処理装置の制御装置。
  2. 流出りん量検知手段は、被処理水のりん量として活性汚泥処理後の上記被処理水のりん濃度を計測するりん濃度計であることを特徴とする請求項1記載の生物学的水処理装置の制御装置。
  3. 最初沈殿池と、嫌気槽と無酸素槽と好気槽とを有する生物反応槽と、最終沈殿池とを備え、系外から流入した被処理水が上記最初沈殿池に流入し、上記最初沈殿池に流入した被処理水が上記最初沈殿池から流出し上記生物反応槽に流入して上記生物反応槽内に蓄えられている活性汚泥と混合し、被処理水と活性汚泥との混合液が上記嫌気槽、上記無酸素槽、上記好気槽の順に移動し、その間に被処理水が活性汚泥で処理され、上記生物反応槽から流出した混合液が上記最終沈殿池に流入して上記最終沈殿池で活性汚泥と活性汚泥処理後の被処理水とに分離され、活性汚泥処理後の被処理水が系外に放流される生物学的水処理装置に適用する生物学的水処理装置の制御装置において、
    上記最終沈殿池から系外に流出する上記被処理水のりん量を検知する流出りん量検知手段と、
    上記嫌気槽を介さずに上記最初沈殿池から上記無酸素槽へバイパス流入される被処理水のバイパス流入被処理水量を、上記流出りん量検知手段の出力値に応じた所定の値とする信号を出力する無酸素槽流入水量調節信号出力手段と、
    上記最初沈殿池と上記無酸素槽との間に設けられ、上記無酸素槽流入水量調節信号出力手段の出力値に応じて上記無酸素槽へのバイパス流入被処理水量を調節する無酸素槽流入水量調節手段と、
    上記生物反応槽内への流入下水量の変化傾向、上記嫌気槽内の混合液の酸化還元電位の変化傾向、上記無酸素槽内への流入下水量の変化傾向のうちの少なくとも一つを含むプラントデータに応じて上記無酸素槽流入水量調節手段への出力値を補正する補正手段を備えたことを特徴とする生物学的水処理装置の制御装置。
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