JP5575158B2 - 光路長可変装置及び透光性物体の厚さ測定装置 - Google Patents

光路長可変装置及び透光性物体の厚さ測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、入射したレーザ光を反射して入射したレーザ光とは逆方向にレーザ光を出射する物体(以下、回転反射体という)を回転体に配置し、回転体を回転させることで回転反射体に入射したレーザ光の光路長を変化させる光路長可変装置、及び前記光路長可変装置を用いた透光性物体の厚さ測定装置に関する。
従来から、断面径の小さなレーザ光を2つに分岐させ、一方のレーザ光を人体や透光性物体等の対象物に入射させて反射させ、他方のレーザ光をその光路長を変化させながら前記対象物で反射させたレーザ光と干渉させて、他方のレーザ光の光路長の変化量に対する干渉光の状態を測定し、人体の深さ方向の状態や透光性物体の厚さ等を測定する装置がある。このような装置において、光路長を変化させる装置(以下、光路長可変装置という)として、反射面の法線方向に駆動されるミラーでレーザ光を反射させる構造を備えた装置がよく使用されるが、この装置では高速掃引が困難であり、周期的に前後させることでバックラッシュなどにより発生するずれのため線形性にも欠けるという問題がある。
この問題を解決して高速掃引を可能とするとともに、バックラッシュによる影響も無いようにして、短時間で精度よく対象物の特性を測定することができるようにした光路長可変装置も開発されており、この光路長可変装置は、例えば下記特許文献1に示されている。この光路長可変装置は、図10及び図11に示すように、円盤状の回転体1に互いに直交する2つの反射面を有する回転反射体2(特許文献1では直角プリズムと記載されている)を固定するとともに、回転体1の外部に固定反射体3を配置している。そして、この光路長可変装置においては、回転体1を回転させながら回転反射体2にレーザ光を入射させて回転反射体2の2つの反射面で反射させ、その反射されレーザ光を固定反射体3で反射させて、固定反射体3により反射されたレーザ光を入射したレーザ光と同一の光路を介して入射したレーザ光の方向へ戻すようにしている。そして、入射して戻されるレーザ光の光路長を、回転体1の回転位置により変化させるようにしている。
特開2002−310898号公報
しかしながら、前記従来の光路長可変装置においては、高速掃引は可能であっても、回転反射体をどのように配置しても、回転体の1回転の期間に対する光路長を変化させることができる期間の割合は、半分程度よりは大きくならないため、測定時間をロスするという問題がある。この点について図10を用いて詳しく説明すると、この図は回転体1を回転させたときの−20度,−10度、0度、10度、20度の回転角度における回転反射体2の位置と、それぞれの回転反射体2でレーザ光が反射した際のレーザ光の進行方向を示している。なお、この図は、時計における12時の方向(上方向)を0度とし、左回り(反時計方向)の回転角度をつけている。図が示すように、回転角度が20度を超えると入射したレーザ光が回転反射体2に入射しなくなり、また回転角度が−10度未満になると入射したレーザ光が回転反射体2の2つの反射面で反射されなくなり、入射したレーザ光を入射した方向の反対方向に反射させることができるのは、−10度〜20度の30度の回転角度の範囲内である。この範囲は回転反射体2を大きくすれば、多少大きくすることができるが、回転反射体2を大きくすれば、後述するように別の回転反射体2’との間隔を広くする必要が出てくるため、回転体1の1回転の期間に対する光路長を変化させることができる期間の割合は大きくならない。
図11は、図10の光路長可変装置において、1つの回転反射体が−10度の位置にあるときの、別の回転反射体2’が−10度の位置にある回転反射体2からの反射レーザ光に当たらないようにするための限界位置を示している。図が示すように、レーザ光が当たらない限界位置は50度の位置である。50度の位置よりやや小さい角度の位置でも反射レーザ光は当たらないが、回転反射体2と回転反射体2’の間隔を同一にするためには、回転反射体2と回転反射体2’の間の回転角度が360度を余りなく除算できる角度でないといけないため、60度となる。前記特許文献1に示されている光路長可変装置は、円盤状の回転体に回転反射体を4つ、等間隔で載置しているが、回転反射体をさらに増やしたとしても、60度間隔で6個配置するのが限界である。
そして、60度間隔で6個配置し、1つの回転反射体2,2’で30度の回転角度で光路長を変化させるようにしても、ある回転反射体2’で光路長を変化させた後、次の回転反射体2で光路長を変化させることができるようになるまでには、回転体1がさらに30度回転するのを待つ必要がある。これは、図10で20度の回転角度に回転反射体2’があるとき、次の回転反射体2は−40度の位置にあり、次の回転反射体2が光路長を変化させることできる−10度の位置に来るまでには30度回転する必要があることから理解できる。すなわち、回転体1の1回転の期間に対する光路長を変化させることができる期間の割合は、どのようにしても半分程度よりは大きくならない。また、測定の際、測定対象物までの光路長が大きく変化する可能性がある場合は、前記特許文献1の光路長可変装置も光路長を大きく変化させる必要があるが、前述のように入射したレーザ光を入射した方向の反対方向に反射させることができる回転反射体2,2’の回転角度には限界があるため、回転体1の半径を大きくせざるを得ず、光路長を大きく変化させようとすると、前記特許文献1の光路長可変装置は大型化するという問題もある。
本発明は、これらの問題を解決するためになされたもので、その目的は、反射体を配置した回転体を回転させることで反射体に入射したレーザ光の光路長を変化させる光路長可変装置において、回転体の1回転の期間の全てにおいて光路長を変化させることができ、また回転体の半径を大きくしなくても光路長を大きく変化させることができる光路長可変装置を提供することにある。また、そのような光路長可変装置を備えた透光性物体の厚さ測定装置を提供することにもある。なお、下記本発明の各構成要件の記載においては、本発明の理解を容易にするために、後述する実施形態の対応箇所の符号を括弧内に記載しているが、本発明の各構成要件は、この実施形態の符号によって示された対応箇所の構成に限定解釈されるべきものではない。
上記目的を達成するために、本発明に係る光路長可変装置の特徴は、回転軸方向に複数層の支持部を有し、回転軸回りに回転する回転体(41)と、回転体を回転軸回りに回転させる回転手段(44)と、回転手段の回転角度を検出する回転角度検出手段(44a,48)と、前記回転体の複数層の支持部にそれぞれ配置されて前記回転体と一体的に回転し、入射したレーザ光を反射して入射したレーザ光とは逆方向にレーザ光を出射する複数組の回転反射体であって、回転により前記レーザ光の入射前のレーザ光路上の定点から前記レーザ光の出射後のレーザ光路上の定点までの往復におけるレーザ光の光路長を変化させる複数組の回転反射体(41−11,41−21・・・41−61,71)と、複数組の回転反射体からのレーザ光をそれぞれ反射して複数組の回転反射体に戻す固定された固定反射体(46)と、一端側にてレーザ光を入出射する1つの入出力部と、他端側にて複数組の回転反射体との間で同一方向のレーザ光をそれぞれ入出射する複数の入出力部と、前記1つの入出力部を前記複数の入出力部のそれぞれに切換え接続する切換部とを有し、前記1つの入出力部にて入射したレーザ光を前記複数の入出力部の1つから複数組の回転反射体のうちの1組の回転反射体に出射し、複数組の回転反射体のうちの1組の回転反射体から反射されたレーザ光を前記複数の入出力部の1つから前記1つの入出力部に導く光切換入出力手段(42−11,42−21・・・42−61,43)と、回転角度検出手段が検出した回転角度に基づいて、光切換入出力手段の切換部を制御して、光切換入出力手段の前記1つの入出力部を前記複数の入出力部のそれぞれに順次切換え接続する切換制御手段(49)とを備えた光路長可変装置において、前記光切換入出力手段は、前記複数組のそれぞれの組に属する1つの回転反射体がそれぞれ同じ回転位置にあるときの、前記1つの入出力部から前記複数組のそれぞれの組に属する1つの回転体反射体までの各組ごとの光路長が、前記1つの入出力部を前記複数の入出力部の1つに接続している間に、レーザ光が入射している回転反射体の回転によって変化する前記レーザ光の光路長の変化量の1/2未満の差を有するように設定されていることにある。
上記のように構成した本発明においては、回転手段による回転体の回転により、複数組のうちの1つ組に属する1つの回転反射体(すなわち、回転体の複数層の支持部のうちの1つの支持部に支持された1つの回転反射体)が光路長を変化させるためにレーザ光を入出射する期間の終了前に、すなわち前記1つの回転反射体がレーザ光を入出射しなくなる前に、複数組の次の組に属する1つの回転反射体が光路長を変化させるためにレーザ光を入出射するように、複数組の回転反射体を複数層の支持部にそれぞれ配置する。そして、切換制御手段が、回転角度検出手段によって検出された回転角度に基づいて、前記1つの回転反射体がレーザ光を入出射しなくなる前に、光切換入出力手段の切換部を制御して、光切換入出力手段の1つの入出力部を複数の入出力部のそれぞれに順次切換え接続するようにすれば、回転体の1回転の期間中、複数組の回転反射体においてレーザ光が入出射する回転反射体が次々に切換えられて光路長を変化させることになるので、常に光路長を変化させることができる。また、複数組の回転反射体が次々に切換えられて、光切換入出力手段が1つの入出力部から回転反射体までの光路長を変化させるごとに、光切換入出力手段を往復するレーザ光の光路長は、レーザ光が入出射している回転反射体の回転によって変化する光路長の変化量ずつ変化することになる。その結果、回転体の半径を大きくしなくても、光路長を大きく変化させることができるようになる。
また、本発明に係る光路長可変装置の他の特徴は、前述した回転体(41)、回転手段(44)、回転角度検出手段(44a,48)、複数組の回転反射体(41−11,41−21・・・41−61)及び固定反射体(46)を備え、さらに、一端側にてレーザ光を入出射する1つの入出力部と、他端側にて複数組の回転反射体との間で同一方向のレーザ光をそれぞれ入出射する複数の入出力部と、前記1つの入出力部を前記複数の入出力部のそれぞれに切換え接続する切換部とを有し、前記1つの入出力部にて入射したレーザ光を前記複数の入出力部の1つから複数組の回転反射体のうちの1組の回転反射体に出射し、複数組の回転反射体のうちの1組の回転反射体から反射されたレーザ光を前記複数の入出力部の1つから前記1つの入出力部に導くとともに、前記複数組のそれぞれの組に属する1つの回転反射体がそれぞれ同じ回転位置にあるときの、前記1つの入出力部から複数組のそれぞれの組に属する1つの回転反射体までの各組ごとの光路長が等しくなるように設定されている第1光切換入出力手段(42−1,42−2・・・42−6,43−3)と、一端側にてレーザ光を入出射する1つの入出力部と、他端側にて複数組の回転反射体との間で同一方向のレーザ光をそれぞれ入出射する複数の入出力部と、前記1つの入出力部を前記複数の入出力部のそれぞれに切換え接続する切換部とを有し、前記1つの入出力部にて入射したレーザ光を前記複数の入出力部の1つから複数組の回転反射体のうちの1組の回転反射体に出射し、複数組の回転反射体のうちの1組の回転反射体から反射されたレーザ光を前記複数の入出力部の1つから前記1つの入出力部に導くとともに、前記複数組のそれぞれの組に属する1つの回転反射体がそれぞれ同じ回転位置にあるときの、前記1つの入出力部から前記複数組のそれぞれの組に属する1つの回転反射体までの各組ごとの光路長が、前記1つの入出力部を前記複数の入出力部の1つに接続している間に、レーザ光が入射している回転反射体の回転によって変化する前記レーザ光の光路長の変化量の1/2未満の差を有するように設定されている第2光切換入出力手段(42−11,42−21・・・42−61,43−2)と、回転角度検出手段が検出した回転角度に基づいて、第1光切換入出力手段の切換部及び第2光切換入出力手段の切換部をそれぞれ制御して、第1光切換入出力手段の前記1つの入出力部を前記複数の入出力部のそれぞれに順次切換え接続するとともに、第2光切換入出力手段の前記1つの入出力部を前記複数の入出力部のそれぞれに順次切換え接続する切換制御手段(49)と、一端側にてレーザ光を入出射する1つの入出力部と、他端側にて第1光切換入出力手段の1つの入出力部及び第2光切換入出力手段の1つの入出力部にそれぞれ接続された2つの入出力部と、前記1つの入出力部を前記2つの入出力部のいずれかに選択的に接続する切換部とを有する第3光切換入出力手段(43−1)とを備えたことにある。
上記のように構成した本発明の他の特徴においては、第1光切換入出力手段は、切換制御手段との協働により、前述したように、回転体の1回転当たりの光路長の変化回数を多くして、短時間で多くの回数の光路長の変化を実現するように機能する。一方、第2光切換入出力手段は、切換制御手段との協働により、前述したように、回転体の半径を大きくしなくても、光路長を大きく変化させるように機能する。そして、第3切換入出力手段が、1つの入出力部を第1光切換入出力手段及び第2光切換入出力手段のいずれか一方に接続するように機能するので、前記2つの機能を選択することにより用途に応じた光路長可変装置の使用が可能になる。
また、本発明に係る光路長可変装置の他の特徴は、さらに、前記第3光切換入出力手段の一つの入出力部に接続されて、前記第3光切換入出力手段の一つの入出力部との間で入出射されるレーザ光の光路長を可変設定する光路長可変設定手段(42−12,42−22・・・42−62,43−4,43−5)を備えたことにある。これによれば、第2光切換入出力手段により光路長の変化量範囲を変化させる以外に、光路長可変設定手段によっても光路長の変化量範囲を変化させることができるので、より光路長可変装置の用途が増す。例えば、この光路長可変装置を人体の組織や透光性物体の厚さの測定に利用する場合、人体や透光性対象物までの距離が変化しても、前記光路長可変設定手段の機能により的確に対処できるようになる。
また、本発明に係る光路長可変装置の他の特徴は、前記光路長可変設定手段が、第2光切換入出力手段による各組ごとの光路長の差と同じ差を有する複数の光路長をそれぞれ切換え設定するようにしたことにある。これによれば、光路長可変設定手段を第2光切換入力手段と類似した構成することができ、装置全体を簡単に構成できる。また、この光路長可変装置においては、光路長可変設定手段による光路長を最も短く設定しておき、第2光切換入出力手段に切換えて光路長を大きく変化させながら、適切な光路長の変化量範囲を決定する。例えば、前記のように、光路長可変装置を人体の組織や透光性物体の厚さの測定に利用した場合、データが得られる適切な光路長の変化量範囲を決定する。そして、この適切な光路長の変化量範囲に対応した光路長の変化量が得られるように光路長可変設定手段による光路長を設定し、その後に、第1光切換入出力手段に切換えて光路長を小さく多数回ずつ変化させるようにすれば、光路長の変化量範囲を大きくする必要がある場合であっても、短時間における多数回の光路長の利用が可能になる。その結果、例えば前記人体の組織や透光性物体の厚さの測定に利用した場合には、人体や透光性対象物までの距離が変化しても、短時間で多数回にわたる測定データを得ることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記本発明に係る光路長可変装置を備え、レーザ光源から出射されたレーザ光を2つに分割し、一方のレーザ光を透光性物体に照射し、他方のレーザ光を光路長可変装置に入射する光照射手段(14)と、透光性物体から反射したレーザ光と光路長可変装置から反射したレーザ光を干渉させたうえで受光し、受光強度に相当する信号を出力する受光手段(15)と、光路長可変装置の回転角度検出手段が検出した回転角度から光路長可変装置にて発生した光路長の変化量を取得するとともに、受光手段が出力する信号の瞬時値を取得して、瞬時値が透光性物体の表面と裏面にそれぞれ対応してピーク又はボトムとなったときの前記取得した光路長の2つの変化量の差に応じて透光性物体の厚さを計算する厚さ計算手段(51〜53)とを備えた透光性物体の厚さ測定装置にある。これによれば、前述した光路長可変装置の特徴により、透光性物体の厚さを、高精度、高速、かつ的確に測定できるようになる。
さらに、本発明の実施にあたっては、本発明は、光路長可変装置及び透光性物体の厚さ測定装置の発明に限定されることなく、光路長可変方法及び透光性物体の厚さ測定方法の発明としても実施し得るものである。
本発明の一実施形態に係る透光性物体の厚さ測定装置の全体構成図である。 図1の光路長可変装置とデータ処理装置の詳細ブロック図である。 図2の光路長可変回転体を上方から見た図である。 図2の光路長可変回転体を横から見た図である。 光路長に対する2つの反射したレーザ光の干渉による光強度を示すグラフである。 回転反射体の移動と回転による光路長変化を説明するための説明図である。 第1変形例に係る光路長可変装置を示す詳細ブロック図である。 第2変形例に係る光路長可変装置を示す詳細ブロック図である。 第3変形例に係る光路長可変装置を示す詳細ブロック図である。 上記実施形態及び変形例の回転反射体の変形例に係る回転反射体の概略斜視図である。 光路長可変回転体における回転反射体で光路長変化が発生する回転角度の範囲を説明するための説明図である。 光路長可変回転体における回転反射体の間隔の限界を説明するための説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係る透光性物体の厚さ測定装置について説明すると、図1は同実施形態に係る透光性物体の厚さ測定装置の全体構成を示している。
この透光性物体の厚さ測定装置は、測定部10と光ヘッド20とを備えている。測定部10は、レーザ光源11、コリメーティングレンズ12、集光レンズ13、光カプラ14及び受光センサ15を有する。レーザ光源11は、スーパールミネセントダイオード(SLD)又はLEDで構成されていて、低コヒーレントのレーザ光を出射する。この低コヒーレントのレーザ光は、2つに分岐されたレーザ光が干渉した際、2つの分岐されたレーザ光の光路長が等しいときにのみ、干渉後のレーザ光の強度が極めて大きくなる特徴を有する(図4参照)。コリメーティングレンズ12は、レーザ光源11からの低コヒーレントのレーザ光を平行光に変換する。集光レンズ13は、コリメーティングレンズ12からの平行光を集光して光ファイバー16に入射させる。この場合、集光レンズ13の焦点距離は、光ファイバー16内に入射したレーザ光が光ファイバー16内で全反射するように設定されている。光ファイバー16に入射したレーザ光は、光カプラ14に導かれる。
光カプラ14は、光ファイバー16を介して入射されたレーザ光を2つに分岐させ、一方を光ヘッド20に通じる光ファイバー31に入射させ、他方を後述する光路長可変装置40に通じる光ファイバー32に入射させる。また、光カプラ14は、光ファイバー31を介して光ヘッド20から導かれる反射光、及び光ファイバー32を介して光路長可変装置40から導かれる反射光を、それぞれ2つに分岐させて、それらの各一方を光ファイバー17を介して受光センサ15に導く。なお、本実施形態では、光カプラ14を用いて出射光及び反射光を2つに分岐させているが、出射光及び反射光を断面径の小さな平行光に変換して、ビームスプリッタを用いて2つに分岐させてもよい。
受光センサ15は、受光したレーザ光の強度を表す大きさの信号を出力する。この場合、受光センサ15に入射した2つの反射光は干渉し、レーザ光が低コヒーレントであるため、透光性物体OBの反射位置から光カプラ14までの距離と、光路長可変装置40の反射位置(固定反射体46)から光カプラ14までの距離とが一致したときのみ強度が大きく変化する。そして、透光性物体OBに照射されたレーザ光は、後述するように透光性物体OBの表面と裏面の2つの箇所で反射するために、光路長可変装置40により光路長が変化したとき、反射位置から光カプラ14までの距離が一致する(すなわち、受光センサ15が出力する信号がピークとなる)光路長は2つある。
光ヘッド20は、コリメーティングレンズ21及び対物レンズ22を有する。コリメーティングレンズ21は、光ファイバー31から出射された低コヒーレントのレーザ光を平行光に変化させて対物レンズ22に導く。対物レンズ22は、コリメーティングレンズ21からの平行光からなるレーザ光を集光して測定対象物である透光性物体OBに照射する。透光性物体OBは、例えばガラス管、ガラス板、透光性樹脂などである。透光性物体OBに照射された光は、透光性物体OBの表面と裏面で反射され、対物レンズ22、コリメーティングレンズ21及び光ファイバー31を介して光カプラ14に戻る。
光路長可変装置40は、コントローラ60からの指令により作動開始し、後述するように変化する光路長を計算することが可能なカウント値データ(回転角度に相当するデータ)をデータ処理装置50に出力する。データ処理装置50は、コントローラ60からの指令により作動開始し、光路長可変装置40から入力されたデータと受光センサ15から入力された信号により、変化する光路長に対する信号強度の関係曲線を算出し、信号強度がピークになる2つの光路長の値を取得して、この2つの値の差と透光性物体OBの屈折率から透光性物体OBの厚さを計算して、すなわち前記差の半分を屈折率で除算することにより透光性物体OBの厚さを計算して、コントローラ60に出力する。なお、透光性物体OBの屈折率は、データ処理装置50に別途入力されて記憶されている。コントローラ60は、入力装置62からの指令により各回路に作動開始の指令を出力し、データ処理装置50から入力した透光性物体OBの厚さを平均して表示装置64に表示する。そして、前記表示後、各回路の作動を停止する。また、コントローラ60にはレーザ駆動回路70も接続され、レーザ駆動回路70は、コントローラ60により制御されてレーザ光源11を駆動制御する。
光路長可変装置40及びデータ処理装置50について、図2のブロック図を参照しながら詳細に説明する。光路長可変装置40は、スピンドルモータ44によって回転駆動される光路長可変回転体41を有する。光路長可変回転体41は、図3A及び図3Bに示すように、一体的に回転する6枚の円盤状の支持プレート41−10,41−20・・・41−60を備えている。支持プレート41−10,41−20・・・41−60のそれぞれには、図3Aに示すように、3つの回転反射体41−11,41−21・・・41−61が周方向に120度間隔で配置されている。回転反射体41−11,41−21・・・41−61は、反射面を90度の角度をもって交差させた2枚の反射体からそれぞれなり、反射面が支持プレート41−10,41−20・・・41−60に対して垂直になるように支持プレート41−10,41−20・・・41−60にそれぞれ固定されている。そして、各回転反射体41−11,41−21・・・41−6の各一対の反射面の法線ベクトルの合成ベクトルが光路長可変回転体41の回転方向になる向きに設定されている。また、この回転反射体41−11,41−21・・・41−61は、入射したレーザ光を反射して入射したレーザ光とは逆方向(入射したレーザ光の光軸と平行であって、入射したレーザ光とは反対方向)にレーザ光を出射するもので、入射するレーザ光の光軸は、2枚の反射体の両反射面に垂直な平面(支持プレート41−10,41−20・・・41−60の上面)に対して平行となるように設定されている。
上下に隣合う層の回転反射体41−11,41−21・・・41−61は、それぞれ20度ずつずれている。すなわち、支持プレート41−20上の回転反射体41−21は、支持プレート41−10上の回転反射体41−11からそれぞれ20度ずつずれて配置されている。支持プレート41−30上の回転反射体41−31は、支持プレート41−20上の回転反射体41−21からそれぞれ20度ずつずれて配置されている。支持プレート41−40,41−50,41−60上の回転反射体41−41,41−51,41−61も同様である。そして、支持プレート41−10上の回転反射体41−11も、支持プレート41−60上の回転反射体41−61からそれぞれ20度ずつずれて配置されている。なお、図3Aにおいては、上方から見て同じ層にある回転反射体41−11,41−21・・・41−61を同じ模様で示している。また、図3Bにおいては、図3Aの下側から回転反射体41−11,41−21・・・41−61を見た状態で、回転反射体41−11,41−21・・・41−61の反射面を白く表示し、回転反射体41−11,41−21・・・41−61の反射面と反対側の面を黒く示している。このように、6つの層のそれぞれに回転反射体41−11,41−21・・・41−61がそれぞれ等間隔で配置されている。
6つの層の回転反射体41−11,41−21・・・41−61には、長さすなわち光路長が同一の光ファイバー42−1,42−2・・・42−6からのレーザ光がそれぞれ入射するようになっている。なお、光ファイバー42−1,42−2・・・42−6からのレーザ光の出射方向は、図3Aにて左右方向である。光ファイバー42−1,42−2・・・42−6は、スピンドルモータ44を固定支持する支持部材45と一体的に形成されている支持体45aに固定支持されている。この支持体45aには、図3Aにて光ファイバー42−1〜42−6の下側位置(図3Bにて光ファイバー42−1〜42−6の手前側位置)にて、光ファイバー42−1〜42−6から出射されるレーザ光と平行な光路に垂直な反射面を有する固定反射体46が固定されている。この固定反射体46は、6層の回転反射体41−11,41−21・・・41−61からのレーザ光をそれぞれ反射して、ふたたび6層の回転反射体41−11,41−21・・・41−61にそれぞれ入射させるもので、縦方向(図3Bの上下方向)に長尺状に形成されるとともに、横方向(図3Aの上下方向)に狭い所定幅に形成されている。なお、これらの支持部材45、支持体45a及び固定反射体46は、図2では省略されている。
また、光ファイバー42−1,42−2・・・42−6と光ファイバー32との接続が光切換スイッチ43によって切換えられるようになっている。本実施形態においては、光路長可変回転体41すなわち支持プレート41−10,41−20・・・41−60及び回転反射体41−11,41−21・・・41−61は、図3Aにて反時計回り(図示矢印方向)に回転する。そして、図3Aにおいて、時計の12時方向(上方)を0度の位置とし、反時計回りに回転角度が増えるとすると、後述する光切換スイッチ43の切換え制御により、1つの回転反射体41−11,41−21・・・41−61に光が入射する範囲は−10度乃至10度の範囲内とされ、1つの回転反射体41−11,41−21・・・41−61が10度の位置になったタイミングで光が入射する回転反射体41−11,41−21・・・41−61は−10度の位置にある回転反射体41−11,41−21・・・41−61に切換えられる。
したがって、−10度乃至10度の回転角度範囲内にある回転反射体41−11,41−21・・・41−61には、光ファイバー42−1,42−2・・・42−6のいずれかからレーザ光が入射する。そして、図3Aに示すように、レーザ光の入射された回転反射体41−11,41−21・・・41−61は、その一方の反射面にて入射したレーザ光を反射して他方の反射面に入射させ、他方の反射面では入射したレーザ光を反射して固定反射体46に向けて出射する、すなわち入射したレーザ光を入射したレーザ光とは逆方向に出射する。この固定反射体46に向けて出射されたレーザ光は、固定反射体46の反射面に垂直に入射する。固定反射体46は、入射したレーザ光を反射して、回転反射体41−11,41−21・・・41−61の他方の反射面に入射させる。回転反射体41−11,41−21・・・41−61は、その他方の反射面で入射したレーザ光を反射してその一方の反射面に入射させ、その後、その一方の反射面でレーザ光を反射して、前記レーザ光の出射された光ファイバー42−1,42−2・・・42−6に入射させる、すなわちこの場合も入射したレーザ光を入射したレーザ光とは逆方向に出射する。この場合、固定反射体46で反射され、回転反射体41−11,41−21・・・41−61の他方の反射面及び一方の反射面によってそれぞれ反射されるレーザ光の光路は、光ファイバー42−1,42−2・・・42−6から出射し、回転反射体41−11,41−21・・・41−61の一方の反射面及び他方の反射面で反射したレーザ光と同一の光路である。これは、回転反射体41−11,41−21・・・41−61の一方の反射面と他方の反射面の成す角度が90度であり、かつ回転反射体41−11,41−21・・・41−61からのレーザ光の出射方向と固定反射体46の反射面に垂直な方向とが平行であるためである。
スピンドルモータ44は、モータ駆動回路47により駆動制御されて、光路長可変回転体41を回転駆動する。スピンドルモータ44内には、同モータ44すなわち光路長可変回転体41の回転を検出して、同回転を表す回転検出信号を出力するエンコーダ44aが組み込まれている。この回転検出信号は、光路長可変回転体41の回転位置が一つの基準回転位置(図3Aにおいて回転反射体41−11のうちの1つが時計における12時の位置にある状態)に来るごとに発生されるインデックス信号Indexと、所定の微小な回転角度ずつハイレベルとローレベルを繰返すとともに互いにπ/2だけ位相のずれた1対のパルス列信号φA,φBとからなる。モータ駆動回路47は、コントローラ60の指令により作動開始し、エンコーダ44aからのパルス列信号φA,φBに基づいてスピンドルモータ44を一定回転速度で回転制御する。
エンコーダ44aから出力されるインデックス信号Index及び1対のパルス列信号φA,φBはカウント回路48に供給される。カウント回路48は、パルス列信号φA,φBのパルス数をカウントしてカウント値を出力するとともに、インデックス信号Indexの入力によりカウント値を「0」にする。すなわち、インデックス信号Indexが入力する回転位置を「0」とした回転角度をカウント値で表して出力する。なお、「0」であるこの回転位置は、図3Aにおいて回転反射体41−11のうちの1つが時計における12時の位置にある状態である。カウント回路48によって検出される回転角度は、スイッチ制御回路49に出力される。
スイッチ制御回路49は、コントローラ60の指令により作動開始し、光切換スイッチ43による光ファイバー32と光ファイバー42−1〜42−6のうちのいずれか1つとの接続を切換え制御する。このスイッチ制御回路49は、6つの層それぞれの回転反射体41−11,41−21・・・41−61が−10度の位置にあるときのカウント値(回転角度)と、10度の位置にあるときのカウント値(回転角度)と、カウント値が前記2つのカウント値の間にあるときに光切換スイッチ43に出力する信号が予め記憶されており、カウント回路48から入力するカウント値に基づいて光切換スイッチ43に信号を出力して、光切換スイッチ43による光ファイバー32と光ファイバー42−1〜42−6のうちのいずれか1つとの接続を切換える。これにより、光が入射している回転反射体41−11,41−21・・・41−61が10度の位置になったとき、光が入射する回転反射体は−10度の位置にある回転反射体41−11,41−21・・・41−61に切換えられ、連続的に光路長を繰返して変化させることができる。
データ処理装置50は、光路長計算回路51、A/D変換器52及び厚さ計算回路53を備えている。光路長計算回路51は、カウント回路48からカウント値(回転角度)を入力して、予め記憶してある回転角度と光路長の変化量との関係式又は関数テーブルを用いて光路長の変化量を計算して厚さ計算回路53に出力する。光路長の変化量は、回転角度と、回転中心から回転反射体41−11,41−21・・・41−61の2つの反射面が成す角度の2等分線と半径方向が交差する点までの距離(半径値)と、前記交差する点から回転反射体41−11,41−21・・・41−61の2つの反射面の交点までの距離とから簡単な式で計算できる。回転角度以外は定数であるので、回転角度を取得すれば光路長の変化量を計算することができる。この計算式について、以下に説明する。
図5(a)〜(c)に示すように、回転反射体41−11,41−21・・・41−61を横方向(X方向)と縦方向(Y方向)に移動する場合と、回転反射体41−11,41−21・・・41−61の2つの反射面の交点を回転中心にして回転する場合を考える。図5(a)に示すように、回転反射体41−11,41−21・・・41−61をX方向にAだけ移動した場合、左方向を正とすると、X方向の光路長は1回目の反射前に−aだけ変化し、2回目の反射後に−aだけ変化する。そして、図を見て分かるように、A=aであるために、光の光路長は−2Aだけ変化するが、回転反射体41−11,41−21・・・41−61で反射した後も同様に光路長は−2Aだけ変化するため、光路長は合計−4Aだけ変化する。一方、Y方向の光路長は、図を見て分かるように変化しない。よって、回転反射体41−11,41−21・・・41−61をX方向にAだけ移動した場合、光路長の変化量は−4Aである。
図5(b)に示すように、回転反射体41−11,41−21・・・41−61をY方向にBだけ移動した場合、下方向を正とすると、X方向の光路長は−2bだけ変化し、Y方向の光路長は+cだけ変化する。そして、回転反射体41−11,41−21・・・41−61のそれぞれの反射面は、XY方向に対して45度の角度にあるので、b=Bであり、c=2Bである。よって、X方向の光路長の変化量とY方向の光路長の変化量を加算すると「0」になり、回転反射体41−11,41−21・・・41−61をY方向に移動しても、光路長の変化量は「0」である。
図5(c)に示すように、回転反射体41−11,41−21・・・41−61を2つの反射面の交点を回転中心にしてθ度回転した場合、時計回りを正とすると、第1の反射前の光路長の変化量d、第1の反射後から第2の反射前の光路長の変化量e、及び第2の反射後の光路長の変化量fは次のようになる。
第1の反射前の光路長の変化量:d=α−α・tan(45°−θ)
第1の反射後から第2の反射前の光路長の変化量:e=(2α/cos2θ)−2α
第2の反射後の光路長変化:f=α−α・tan(45°+θ)
これらの光路長の変化量d,e,fを加算して整理すると、「0」になる。よって、回転反射体41−11,41−21・・・41−61を2つの反射面の交点を回転中心にして回転しても光路長の変化量は{0」である。よって、光路長可変回転体41にある回転反射体41−11,41−21・・・41−61が回転によりどの方向を向こうとも、光路長の変化量は回転反射体41−11,41−21・・・41−61の2つの反射面の交点のX方向への移動量のみから求めることができる。
図5(a)〜(c)の前記説明で、光路長の変化量は、回転反射体41−11,41−21・・・41−61の2つの反射面の交点(頂点)のX方向移動距離の4倍であることが分かった。次に、図6(d)を用いて、回転反射体41−11,41−21・・・41−61の2つの反射面の2等分線の方向がX方向になる回転位置(図の第1状態の位置すなわち時計で表すと12時の位置)を0度とし、その回転位置からθ回転したとき(図の第2状態の位置)の光路長の変化量を求める。回転反射体41−11,41−21・・・41−61の2つの反射面の2等分線とこの2等分線に垂直で回転中心を通る線の交点をBとし、交点Bから回転中心までの距離を半径rとする。交点Bから交点Aまでの距離をdとする。回転角度θのときのB点のX方向移動距離をaとする。
回転角度θのときの回転反射体41−11,41−21・・・41−61は、X方向にaだけ移動し、Y方向に移動して交点Bが半径rの円周に一致し、交点Bを回転中心にして回転角度θだけ回転したものとみなすことができる。回転反射体41−11,41−21・・・41−61を、X方向にaだけ移動し、Y方向に移動して交点Bが半径rの円周に一致したときと、この後、交点Bを回転中心にして回転角度θだけ回転したときの交点AのX方向の移動距離をcとする。回転反射体41−11,41−21・・・41−61の交点AのX方向の移動距離は図のように「a+c」である。そして、図から明らかなように、a=r・sinθ、c=(d−d・cosθ)である。したがって、光路長の変化量Dは下記数1により表される。
(数1)
D=−4・{r・sinθ+d・(1−cosθ)}
なお、rはdに比べて大きいので、光路長の変化量Dはr・sinθでほとんど定まる。r・sinθを微分すると、r・cosθとなり、−10度乃至10度の範囲内では、cosθは0.985〜1の間の値をとる。よって、光路長は回転角度θに対してほぼ直線的に変化する。そして、この計算式による光路長の変化量Dを回転角度θに応じて変化する光路長の変化量として用いることができる。
しかし、光路長可変回転体41には組立誤差があるので、実際には上記計算式から計算するものではなく、透光性物体OBの位置に光軸方向に高精度で反射体を移動できる装置を設けて、回転角度θと受光信号強度がピークになるときの移動距離との関係を求めて、回転角度θと光路長の変化量の関係を求めて記憶しておくことが望ましい。
また、A/D変換器52は、増幅回路54で増幅した受光センサ15からの受光信号を入力し、予め設定された所定の時間間隔で受光信号の瞬時値をディジタルデータに変換して厚さ計算回路53に出力する。厚さ計算回路53は、光路長計算回路51からの光路長の変化量と、A/D変換器52からの受光信号の瞬時値を対にして順次記憶することで、光路長の変化量に対する信号強度の変化を取得する。前述のように、信号強度がピークとなる光路長の変化量は2つあり、2つの光路長の変化量の差と透光性物体OBの屈折率(予め、入力装置62からコントローラ60を介して入力されている)とから透光性物体OBの厚さを計算し、コントローラ60に出力する。具体的には、光路長の差の半分を屈折率で除算して透光性物体OBの厚さとして出力する。
次に、上記のように構成した実施形態に係る透光性物体の厚さ測定装置の動作を説明する。作業者は、測定対象物である透光性物体OBを光ヘッド20の下方の測定台(図示省略)に配置して、入力装置62を操作し、この透光性物体の厚さ測定装置の作動開始を指示する。この作動開始の指示により、コントローラ60は、光路長可変装置40(モータ駆動回路47及びスイッチ制御回路49)と、データ処理装置50(光路長計算回路51、A/D変換器52及び厚さ計算回路53)と、レーザ駆動回路70とに作動開始を指令する。
この作動開始の指令により、レーザ駆動回路70は、レーザ光源11を駆動制御して、レーザ光源11に低コヒーレントのレーザ光を出射させる。また、前記作動開始の指令により、光路長可変装置40においては、モータ駆動回路47がスピンドルモータ44を駆動制御してスピンドルモータ44を回転させ始めるとともに、スイッチ制御回路49の作動を開始させる。スピンドルモータ44の駆動制御においては、モータ駆動回路47は、エンコーダ44aからのパルス列信号φA,φBに基づいてスピンドルモータ44を一定回転速度で回転させる。また、エンコーダ44aから出力されるパルス列信号φA,φBは、同エンコーダ44aからのインデックス信号Indexと共に、カウント回路48に出力され、カウント回路48は回転角度(0〜360度)を表す信号をスイッチ制御回路49及び光路長計算回路51に出力し始める。スイッチ制御回路49は、前記回転角度に基づいて光切換スイッチ43に切換え信号を出力して、光ファイバー32と、光ファイバー42−1,42−2・・・42−6との接続を切換え制御し始める。なお、この場合の切換え信号は20度ごとに切換えられ、光ファイバー42−1,42−2・・・42−6のうちの1つの光ファイバーからのレーザ光は6層の回転反射体41−11,41−21・・・41−61のうちで−10度乃至10度の範囲内にある1つの回転反射体に入射されるとともに、前記1つの回転反射体からの反射光も前記1つの光ファイバーに入射されることになる。さらに、前記作動開始の指令により、データ処理装置50においては、光路長計算回路51、A/D変換器52及び厚さ計算回路53もそれぞれ作動を開始する。
前述のように、レーザ光源11から出射された低コヒーレントのレーザ光は、コリメーティングレンズ12によって平行光に変換され、集光レンズ13により集光されて光ファイバー16に入射され、光ファイバー16を介して光カプラ14に導かれる。光カプラ14は、光ファイバー16を介して入射されたレーザ光を2つに分岐させ、一方を光ファイバー31に入射させ、他方を光ファイバー32に入射させる。
光ファイバー31に入射されたレーザ光は、光ファイバー31内を通って光ヘッド20に導かれる。光ヘッド20に導かれたレーザ光は、コリメーティングレンズ21により平行光に変換され、対物レンズ22により透光性物体OB位置に集光されて透光性物体OBに照射される。透光性物体OBに出射されたレーザ光は、透光性物体OBの表面で反射されるとともに、透光性物体OBに入射してその裏面で反射される。このように透光性物体OBの表面及び裏面で反射されたレーザ光は、光ヘッド20内の対物レンズ22及びコリメーティングレンズ21を介して光ファイバー31に入力されて、光カプラ14に導かれる。光カプラ14は、これらの反射されたレーザ光を分岐して、その一方を光ファイバー17を介して受光センサ15に導く。
光ファイバー32に入射されたレーザ光は、光ファイバー32内を通って光路長可変装置40に導かれる。光路長可変装置40においては、スイッチ制御回路49がカウント回路48の回転角度に応じて光切換スイッチ43に切換え信号を出力して、光ファイバー42−1,42−2・・・42−6のうちのいずれか1つと光ファイバー32との接続を切換え制御している。具体的には、光切換スイッチ43は、光ファイバー42−1,42−2・・・42−6のうちで、6層の回転反射体41−11,41−21・・・41−61のうちで−10度乃至10度の範囲内にある1つの回転反射体を有する層に対応した光ファイバー42−1,42−2・・・42−6と、光ファイバー32とを接続する。したがって、前記光ファイバー32に入射したレーザ光は、光ファイバー32に接続されている光ファイバー42−1(又は42−2・・・42−6)に導かれて、同光ファイバー42−1(又は42−2・・・42−6)から出射されて、光ファイバー42−1(又は42−2・・・42−6)に対応した回転反射体41−11(又は41−21・・・41−61)に入射する。
回転反射体41−11(又は41−21・・・41−61)は、入射されたレーザ光を一方の反射面で反射して他方の反射面に導く。他方の反射面で反射されたレーザ光は、固定反射体46で反射されて、光ファイバー42−1(又は42−2・・・42−6)から出射されたレーザ光と同じ光路を逆戻りして、回転反射体41−11(又は41−21・・・41−61)を介して光ファイバー42−1(又は42−2・・・42−6)に再度入射する。光ファイバー42−1(又は42−2・・・42−6)に再度入射した反射されたレーザ光は、光切換スイッチ43を介して光ファイバー32内に戻されて、光カプラ14内に導かれる。光カプラ14は、この反射されたレーザ光を分岐して、その一方を光ファイバー17を介して受光センサ15に導く。
光ファイバー17には前述のように透光性物体OBからの反射されたレーザ光も入射されており、光路長可変装置40からの反射されたレーザ光と、透光性物体OBからの反射されたレーザ光とは互いに干渉し合う。そして、干渉し合った前記2つのレーザ光が受光センサ15に導かれる。この場合、光カプラ14から光ファイバー31を介して出射されて透光性物体OBに達し、透光性物体OBにて反射して光ファイバー31を介して光カプラ14に戻ったレーザ光の光路長と、光カプラ14から光ファイバー32を介して出射されて光路長可変装置40の固定反射体46に達し、固定反射体46にて反射して光ファイバー32を介して光カプラ14に戻ったレーザ光の光路長とが等しい場合に、受光センサ15で受光されるレーザ光の強度がピーク値となる(図4参照)。
受光センサ15は、受光したレーザ光の強度を表す受光信号を増幅回路54を介してA/D変換器52に出力する。A/D変換器52は、予め設定された所定の時間間隔で受光信号の瞬時値をディジタルデータに変換して厚さ計算回路53に順次出力する。一方、光路長計算回路51は、カウント回路48からのカウント値(回転角度)を入力して、予め記憶してある回転角度と光路長の変化量との関係式又は関数テーブルを用いて光路長の変化量を計算して厚さ計算回路53に順次出力する。厚さ計算回路53は、光路長計算回路51からの光路長の変化量と、A/D変換器52からの受光信号の瞬時値を対にして順次記憶し、受光センサ15によって検出された信号強度がピークとなる光路長の変化量を検出し続ける。信号強度がピークとなる光路長の変化量は、透光性物体OBの表面と裏面で反射した光の光路長に対応して2つあり、厚さ計算回路53は、この2つの光路長の変化量を見つけると、2つの光路長の変化量の差の半分を予め記憶されている透光性物体OBの屈折率で除算して透光性物体OBの厚さとしてコントローラ60に出力する。
この場合、前述のように、光ファイバー32から出射されるレーザ光は、6層の回転反射体41−11,41−21・・・41−61のうちで−10度乃至10度の範囲内にある1つの回転反射体に切換えられて入射するので、光路長可変回転体41の1回転において、光路長可変装置40を介したレーザ光の光路長は、連続的に18回繰り返し変化することになる。したがって、光路長可変回転体41の1回転当たり、透光性物体OBの厚さが厚さ計算回路53からコントローラ60に18回供給されることになる。コントローラ60は、透光性物体OBの厚さを予め設定された数だけ入力すると、それらを平均して、平均値を透光性物体OBの厚さとして表示装置64に表示する。その後、コントローラ60は、光路長可変装置40(モータ駆動回路47及びスイッチ制御回路49)と、データ処理装置50(光路長計算回路51、A/D変換器52及び厚さ計算回路53)と、レーザ駆動回路70との作動を停止させる。
上記実施形態においては、層状に形成した複数の支持プレート41−10,41−20・・・41−60上に回転反射体41−11,41−21・・・41−61をそれぞれ配置するように光路長可変回転体41を構成し、光路長可変回転体41の回転角度により回転反射体41−11,41−21・・・41−61にレーザ光を出射し、かつ回転反射体41−11,41−21・・・41−61からのレーザ光を入射する光ファイバー42−1,42−2・・・42−6を光切換スイッチ43により順次切換えるようにした。すなわち、6層の回転反射体41−11,41−21・・・41−61のうちの1つの層の回転反射体の回転角度が−10度乃至10度の範囲内にある状態では、前記1つの層の回転反射体は、6つの光ファイバー42−1,42−2・・・42−6のうちの前記1つの層に対応した光ファイバーからレーザ光を入射するとともに、同1つの層に対応した光ファイバーに固定反射体46からの反射されたレーザ光を入射させる。そして、この1つの回転反射体の回転角度が−10度から10度まで変化する間、光ファイバー32から入射して光ファイバー32に反射して戻す光路長可変回転体41によるレーザ光の光路長は連続的に変化する。
そして、前記1つの回転反射体の回転角度が10度になると、次の1つの層の回転反射体が、6つの光ファイバー42−1,42−2・・・42−6のうちの前記1つの層に対応した光ファイバーからレーザ光を入射するとともに、同1つの層に対応した光ファイバーに固定反射体46からの反射されたレーザ光を入射させる。そして、この場合も、次の回転反射体の回転角度が−10度から10度まで変化する間、光ファイバー32から入射して光ファイバー32に反射して戻す光路長可変回転体41によるレーザ光の光路長は連続的に変化する。その結果、光路長可変回転体41の1回転における全ての期間にて、光路長を連続的に変化させることができるので、透光性物体OBの厚さの測定効率が向上する。
次に、上記実施形態の光路長可変装置40の第1乃至第3変形例について説明する。
a.第1変形例
第1変形例に係る光路長可変装置40は、図6に示すように、上記実施形態の光路長可変装置40における光ファイバー42−1,42−2・・・42−6に代えて、光ファイバー42−11,42−21・・・42−61を採用している。上記実施形態の光ファイバー42−1,42−2・・・42−6の長さは全て同一であったが、この第1変形例における光ファイバー42−11,42−21・・・42−61はそれぞれ異なる長さに設定され、その長さがこの順に長くしてある。隣合う光ファイバー42−11,42−21・・・42−61の長さを異ならせる量は、1つの回転反射体41−11(又は41−21・・・41−61)の−10度乃至+10度の間の光路長の変化量の1/2にほぼ等しく、前記光路長の変化量の1/2よりも若干だけ小さい量である。なお、この第1変形例に係る光路長可変装置40が適用される透光性物体の厚さ測定装置における他の部分は上記実施形態と全く同じである。また、光路長可変装置40においても、前記光ファイバー42−11,42−21・・・42−61が上記実施形態の場合と異なるのみである。したがって、図6では、光路長可変回転体41、光切換スイッチ43、光ファイバー42−11,42−21・・・42−61及びスピンドルモータ44のみを示している。
このように構成した第1変形例においては、1つ回転反射体41−11(又は41−21・・・41−61)の光路長の変化に続いて、少し重複したうえで、次の回転反射体41−21(又は41−31・・・41−11)で光路長の変化が生じるため、上記実施形態の光路長可変回転体41よりも6つの光ファイバー42−11,42−21・・・42−61分だけ光路長の変化量を大きくすることができる。具体的には、この第1変形例においては、上記実施形態の約6倍程度だけ、光路長の変化を大きくすることができ、透光性物体OBの厚さが大きかったり、光ヘッド20から透光性物体OBまでの距離に変化があっても、透光性物体OBの厚さ測定が可能になる。ただし、この場合には、光路長可変回転体41の1回転当たりの透光性物体OBの厚さの測定回数は減少する。
なお、この第1変形例では、光路長可変回転体41の1つ層に120度間隔で3つの回転反射体41−11,41−21・・・41−61を配置しているが、光路長可変回転体41を9層にして、1つの層に180度間隔で2つの回転反射体41−11,41−21・・・41−91を配置すれば、上記実施形態の場合の約9倍光路長を変化させることができる。さらに、光路長可変回転体41を18層にして、1つの層に1つの回転反射体41−11,41−21・・・41−181を配置すれば、上記実施形態の場合の約18倍光路長を変化させることができる。
b.第2変形例
第2変形例に係る光路長可変装置40は、図7に示すように、3つの光切換スイッチ43−1,43−2,43−3を備えている。光切換スイッチ43−2,43−3にそれぞれ接続された光ファイバー42−11,42−21・・・42−61及び光ファイバー42−1,42−2・・・42−6は、上記第1変形例及び上記実施形態のそれらと同じであり、光路長可変回転体41における6層の回転反射体41−11,41−21・・・41−61との間でそれぞれレーザ光を入射及び出射する。光切換スイッチ43−1は、コントローラ60により制御されて、光ファイバー32及び光ファイバー32−1間の接続と、光ファイバー32及び光ファイバー32−2間の接続を切換える。なお、この切換は、作業者による入力装置62の操作により選択される。光切換スイッチ43−2は、上記実施形態及び第1変形例の光切換スイッチ43と全く同じであり、スイッチ制御回路49の光路長可変回転体41の回転角度に応じた制御により、光ファイバー32−1を光ファイバー42−11,42−21・・・42−61のいずれか一つに順次切換え接続する。光切換スイッチ43−3も、上記実施形態及び第1変形例の光切換スイッチ43と全く同じであり、スイッチ制御回路49の光路長可変回転体41の回転角度に応じた制御により、光ファイバー32−2を光ファイバー42−1,42−2・・・42−6のいずれか一つに順次切換え接続する。なお、この第2変形例に係る光路長可変装置40が適用される透光性物体の厚さ測定装置における他の部分は上記実施形態と全く同じであるとともに、光路長可変装置40の他の部分も全く同じである。
このように構成した第2変形例においては、作業者が光ファイバー32と光ファイバー32−1との接続を選択すれば、この第2変形例に係る光路長可変装置40は上記第1変形例の場合と同様に動作する。一方、作業者が光ファイバー32と光ファイバー32−2との接続を選択すれば、この第2変形例に係る光路長可変装置40は上記実施形態の場合と同様に動作する。その結果、上記第1変形例のように光路長の変化量を大きくした状態で透光性物体OBの厚さを測定するか、上記実施形態のように光路長の変化量は少ないが、光路長可変回転体41の1回転当たりの測定回数を多くした状態で透光性物体OBの厚さを測定するかを選択することができるようになり、種々の透光性物体OBの測定に適用できるようになる。
c.第3変形例
第3変形例に係る光路長可変装置40は、図8に示すように、前述した第2変形例に係る光路長可変装置40に対して、さらに光切換スイッチ43−4,43−5を備えるとともに、光切換スイッチ43−4,43−5間に光ファイバー42−12,42−22・・・42−62を備えている。光切換スイッチ43−4は、コントローラ60による切換え制御により、光ファイバー32を光ファイバー42−12,42−22・・・42−62のいずれか一つに接続する。光切換スイッチ43−5は、コントローラ60による切換え制御により、光ファイバー42−12,42−22・・・42−62のいずれか一つを光ファイバー32−3に接続する。光切換スイッチ43−1は、前記第2変形例の場合と同様であるが、コントローラ60により制御され、光ファイバー32に代えて光ファイバー32−3を光ファイバー32−1,32−2のいずれか一方に接続する。光ファイバー42−12,42−22・・・42−62は、前記第1及び第2変形例の光ファイバー42−11,42−21・・・42−61と同じである。
なお、この第3変形例に係る光路長可変装置40が適用される透光性物体の厚さ測定装置における他の部分は上記実施形態とほぼ同じであるとともに、光路長可変装置40の他の部分は前記第2変形例と全く同じである。異なる点は、データ処理装置50内の厚さ計算回路53が、コントローラ60からの指令により、信号強度がピークとなる回転角度のデータを出力する場合と、透光性物体OBの厚さを計算して出力する場合がある点である。
この第3変形例に係る光路長可変装置40を有する透光性物体の厚さ測定装置の動作を説明すると、コントローラ60は、入力装置62から測定開始の指令を入力すると、光切換スイッチ43−4,43−5をそれぞれ制御して、光ファイバー42−12,42−22・・・42−62のうちの最も短い光ファイバーである光ファイバー42−12にレーザ光が通るようにする。すなわち、光ファイバー32は、光ファイバー42−12を介して光ファイバー32−3に接続される。また、コントローラ60は、光切換スイッチ43−1を制御して、光ファイバー32−3と光ファイバー32−1を接続させる。その結果、光ファイバー32から入射されるレーザ光は光切換スイッチ43−2に導かれ、光路長可変回転体41から光ファイバー42−11,42−21・・・42−61を介して光切換スイッチ43−2に入射したレーザ光は光ファイバー32に導かれるようになる。
このとき、前述のように、スイッチ制御回路49は、カウント回路48からの光路長可変回転体41の回転角度に応じて、光ファイバー32−1を光ファイバー42−11,42−21・・・42−61に順次切り換え接続する。したがって、前記第1変形例の場合と同様、光路長可変回転体41の回転により光路長が大きく変化する。この動作時、コントローラ60は、厚さ計算回路53に信号強度がピークとなる回転角度のデータを出力するように指令を出す。これにより、厚さ計算回路53から信号強度がピークとなる回転角度のデータがコントローラ60に入力するので、コントローラ60は、このデータから6層の光ファイバー42−11,42−21・・・42−61のいずれの光ファイバーに光が通過したときに信号強度がピークとなるかを認識できる。この認識後、コントローラ60は、光切換スイッチ43−4,43−5をそれぞれ制御して、光ファイバー42−12,42−22・・・42−62のうちで、前記認識された光ファイバーの光路長と等しい光路長の光ファイバーにレーザ光が通過するようにする。また、これと同時に、コントローラ60は、光切換スイッチ43−1を制御して、光ファイバー32−3が光ファイバー32−2に接続されるようにする。その結果、上記実施形態の場合と同様、光路長可変回転体41の回転により光路長が連続的に繰返して変化するようになる。
その後、コントローラ60は、厚さ計算回路53に透光性物体OBの厚さを計算して出力するように指令を出す。これにより、上記実施形態と同様に、透光性物体OBの厚さがレーザ光の入射する回転反射体41−11,41−21・・・41−61が切換わる頻度で入力するようになる。
このように、この第3変形例によれば、光ヘッド20と透光性物体OBの間の距離が大きく変化する可能性がある場合でも、光路長を大きくして厚さを測定できる光路長範囲を検出し、その光路長範囲で連続的に繰返して光路長を変化させて透光性物体OBの厚さデータを取得することができるので、測定時間を短くすることができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態及び上記変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態及び上記各種変形例においては、受光信号のピークを検出して、このピーク検出に基づいて透光性物体OBの厚さを測定するようにした。しかし、受光センサ15からの受光信号は、図4に示すように変化する。すなわち、透光性物体OBの表面及び裏面からの反射されたレーザ光と、光路長可変装置40からの反射されたレーザ光とが干渉したレーザ光は、ピークの両側にボトムを有する。このボトムは、前記反射された両レーザ光の光路長において、前記反射された両レーザ光の位相がπに対応した光路長だけずれている位置に対応している。このボトム位置は、前記反射された両レーザ光の光路長が一致する位置に極めて近いと同時に、特に透光性物体OBの厚さの計算においては、透光性物体OBの表面及び裏面に対応したレーザ光の光路長の差を用いる。したがって、前記ピークに代えて、ボトムを検出し、検出したボトムに対応した光路長の変化量の差を計算することにより、透光性物体OBの厚さを測定することもできる。この場合、両ボトムによる計算結果の平均値を採用してもよいし、一方のボトム(小さいほうのボトムが好ましい)による計算結果を採用してもよい。
また、上記実施形態及び各種変形例では、20度間隔で回転反射体41−11,41−21・・・41−61を配置したが、光路長の変化量がもっと小さくてもよければ、回転反射体41−11,41−21・・・41−61の配置間隔をもっと狭くしてもよい。例えば、1つの層に90度間隔で4つの回転反射体41−11,41−21・・・41−61を配置して6層にすることで15度間隔で回転反射体41−11,41−21・・・41−61を配置するようにしてもよいし、1つの層に60度間隔で6つの回転反射体41−11,41−21・・・41−61を配置して6層にすることで10度間隔で回転反射体41−11,41−21・・・41−61を配置するようにしてもよい。
また、上記第3変形例では、光路長可変設定手段として、光切換スイッチ43−4,43−5と光ファイバー42−12,42−22・・・42−62を用いて光路長を変化させて設定する機構を作成したが、これ以外の機構を用いてもよい。例えば、光の進行方向を90度変化させる4つのミラー群により光路をパルス波形のように矩形波状に変化させるようにして、光の進行方向順に見て2番目と3番目の2つのミラーをパルス波形でいうと振幅方向に移動させることにより光路長を変化させて設定する機構でもよいし、偏光ビームスプリッタ、1/4波長板及びミラーの順に光が進んだ後、この反対の順で同じ光路上を戻り、偏光ビームスプリッタで光の進行方向が90度変化するようにし、ミラーを光軸方向に移動させることにより光路長を変化させて設定する機構でもよい。
また、上記実施形態及び各種変形例においては、光路長可変装置40をガラス板やガラス管などのような透光性物体OBの厚さを測定する透光性物体の厚さ測定装置に適用した例を示したが、上述した光路長可変装置40は様々な装置に適用することができる。例えば、上述した特許文献1に示されているように人体の断面を測定する装置に適用してもよいし、物体の表面の凹凸を測定する装置に適用してもよい。
また、上記実施形態及び各種変形例においては、光路長可変装置40の回転を反時計回りにして光路長を大きい側から小さい側に変化させたが、時計回りに回転させて光路長を小さい側から大きい側に変化させてもよい。
さらに、上記実施形態及び各種変形例においては、回転反射体41−11,41−21・・・41−61を2つの平面ミラーを90度の角度で配置したものにしたが、レーザ光を同様に反射させることができれば、どのような反射体を用いてもよい。例えば、90度の角度をなす2つの反射面を有するプリズムを2つの反射面が支持プレート41−10,41−20・・・41−60の上面に対して垂直になるように支持プレート41−10,41−20・・・41−60の上面に固定し、プリズムの2つの面を反射面として利用してもよい。この場合も、プリズムの2つの反射面の法線ベクトルの合成ベクトルを支持プレート41−10,41−20・・・41−60の回転方向になる向きに設定するとともに、入射するレーザ光の光軸を前記2つの反射面に垂直な平面に対して平行になるように設定する。
また、上記実施形態及び変形例では、入射したレーザ光を入射方向と逆方向に出射する回転反射体41−11,41−21・・・41−61又はプリズムを支持プレート41−10,41−20・・・41−60上に配置するとともに、入射するレーザ光の光軸が回転反射体41−11,41−21・・・41−61又はプリズムの2つの反射面に垂直な平面に対して平行になるように設定した。しかし、この回転反射体41−11,41−21・・・41−61又はプリズムの機能は、入射したレーザ光を反射して入射したレーザ光とは逆方向にレーザ光を出射することにあり、入射したレーザ光を反射して入射したレーザ光とは逆方向にレーザ光を出射する反射体であれば、いかなる反射体を用いてもよい。例えば、図9に示すように、3つの反射面71a,71b,71cがそれぞれ互いに90度の角度をなすレトロリフレクタ(レトロ反射体)71を用いることもできる。この場合、レトロリフレクタ71を、3つの反射面71a,71b,71cの法線ベクトルの合成ベクトルの方向(3つの反射面71a,71b,71cの交点を頂点とした3角錐の垂線方向)が支持プレート41−10,41−20・・・41−60の回転方向になるように光路長可変回転体41に配置すればよい。この変形例においては、入射したレーザ光は、図示一点鎖線で示すように、反射面71a,71b,71cの順に反射され、反射されたレーザ光は、反射面71aに対するレーザ光の入射方向とは無関係に、常に入射したレーザ光と平行である逆方向に出射される。したがって、レーザ光の光軸を前記回転反射体41−11,41−21・・・41−61又はプリズムのように2つの反射面に垂直な平面に対して正確に平行に設定しなくても、レトロリフレクタ71から出射されるレーザ光はレトロリフレクタ71に入射したレーザ光に対して正確に逆方向になる。その結果、レトロリフレクタ71に入射するレーザ光の光軸を、上記実施形態又は変形例における回転反射体41−11,41−21・・・41−61又はプリズムの場合のように、支持プレート41−10,41−20・・・41−60の上面に対して正確に平行になるように調整する手間を省くことができる。
10…測定部、11…レーザ光源、14…光カプラ、15…受光センサ、16,17,31,32…光ファイバー、20…光ヘッド、40…光路長可変装置、41…光路長可変回転体、41−11,41−21・・・41−61…回転反射体、42−1,42−2・・・42−6,42−11,42−21・・・42−61,42−11,42−22・・・42−62…光ファイバー、43,43−1〜43−5…光切換スイッチ、44…スピンドルモータ、46…固定反射体、48…カウント回路、49…スイッチ制御回路、50…データ処理装置、51…光路長計算回路、53…厚さ計算回路、60…コントローラ、71…レトロリフレクタ

Claims (5)

  1. 回転軸方向に複数層の支持部を有し、回転軸回りに回転する回転体と、
    前記回転体を前記回転軸回りに回転させる回転手段と、
    前記回転手段の回転角度を検出する回転角度検出手段と、
    前記回転体の複数層の支持部にそれぞれ配置されて前記回転体と一体的に回転し、入射したレーザ光を反射して入射したレーザ光とは逆方向にレーザ光を出射する複数組の回転反射体であって、回転により前記レーザ光の入射前のレーザ光路上の定点から前記レーザ光の出射後のレーザ光路上の定点までの往復におけるレーザ光の光路長を変化させる複数組の回転反射体と、
    前記複数組の回転反射体からのレーザ光をそれぞれ反射して前記複数組の回転反射体に戻す固定された固定反射体と、
    一端側にてレーザ光を入出射する1つの入出力部と、他端側にて前記複数組の回転反射体との間で同一方向のレーザ光をそれぞれ入出射する複数の入出力部と、前記1つの入出力部を前記複数の入出力部のそれぞれに切換え接続する切換部とを有し、前記1つの入出力部にて入射したレーザ光を前記複数の入出力部の1つから前記複数組の回転反射体のうちの1組の回転反射体に出射し、前記複数組の回転反射体のうちの1組の回転反射体から反射されたレーザ光を前記複数の入出力部の1つから前記1つの入出力部に導く光切換入出力手段と、
    前記回転角度検出手段が検出した回転角度に基づいて、前記光切換入出力手段の切換部を制御して、前記光切換入出力手段の前記1つの入出力部を前記複数の入出力部のそれぞれに順次切換え接続する切換制御手段と
    を備えた光路長可変装置において、
    前記光切換入出力手段は、前記複数組のそれぞれの組に属する1つの回転反射体がそれぞれ同じ回転位置にあるときの、前記1つの入出力部から前記複数組のそれぞれの組に属する1つの回転体反射体までの各組ごとの光路長が、前記1つの入出力部を前記複数の入出力部の1つに接続している間に、レーザ光が入射している回転反射体の回転によって変化する前記レーザ光の光路長の変化量の1/2未満の差を有するように設定されていることを特徴とする光路長可変装置。
  2. 回転軸方向に複数層の支持部を有し、回転軸回りに回転する回転体と、
    前記回転体を前記回転軸回りに回転させる回転手段と、
    前記回転手段の回転角度を検出する回転角度検出手段と、
    前記回転体の複数層の支持部にそれぞれ配置されて前記回転体と一体的に回転し、入射したレーザ光を反射して入射したレーザ光とは逆方向にレーザ光を出射する複数組の回転反射体であって、回転により前記レーザ光の入射前のレーザ光路上の定点から前記レーザ光の出射後のレーザ光路上の定点までの往復におけるレーザ光の光路長を変化させる複数組の回転反射体と、
    前記複数組の回転反射体からのレーザ光をそれぞれ反射して前記複数組の回転反射体に戻す固定された固定反射体と、
    一端側にてレーザ光を入出射する1つの入出力部と、他端側にて前記複数組の回転反射体との間で同一方向のレーザ光をそれぞれ入出射する複数の入出力部と、前記1つの入出力部を前記複数の入出力部のそれぞれに切換え接続する切換部とを有し、前記1つの入出力部にて入射したレーザ光を前記複数の入出力部の1つから前記複数組の回転反射体のうちの1組の回転反射体に出射し、前記複数組の回転反射体のうちの1組の回転反射体から反射されたレーザ光を前記複数の入出力部の1つから前記1つの入出力部に導くとともに、前記複数組のそれぞれの組に属する1つの回転反射体がそれぞれ同じ回転位置にあるときの、前記1つの入出力部から前記複数組のそれぞれの組に属する1つの回転反射体までの各組ごとの光路長が等しくなるように設定されている第1光切換入出力手段と、
    一端側にてレーザ光を入出射する1つの入出力部と、他端側にて前記複数組の回転反射体との間で同一方向のレーザ光をそれぞれ入出射する複数の入出力部と、前記1つの入出力部を前記複数の入出力部のそれぞれに切換え接続する切換部とを有し、前記1つの入出力部にて入射したレーザ光を前記複数の入出力部の1つから前記複数組の回転反射体のうちの1組の回転反射体に出射し、前記複数組の回転反射体のうちの1組の回転反射体から反射されたレーザ光を前記複数の入出力部の1つから前記1つの入出力部に導くとともに、前記複数組のそれぞれの組に属する1つの回転反射体がそれぞれ同じ回転位置にあるときの、前記1つの入出力部から前記複数組のそれぞれの組に属する1つの回転体反射体までの各組ごとの光路長が、前記1つの入出力部を前記複数の入出力部の1つに接続している間に、レーザ光が入射している回転反射体の回転によって変化する前記レーザ光の光路長の変化量の1/2未満の差を有するように設定されている第2光切換入出力手段と、
    前記回転角度検出手段が検出した回転角度に基づいて、前記第1光切換入出力手段の切換部及び前記第2光切換入出力手段の切換部をそれぞれ制御して、前記第1光切換入出力手段の前記1つの入出力部を前記複数の入出力部のそれぞれに順次切換え接続するとともに、前記第2光切換入出力手段の前記1つの入出力部を前記複数の入出力部のそれぞれに順次切換え接続する切換制御手段と、
    一端側にてレーザ光を入出射する1つの入出力部と、他端側にて前記第1光切換入出力手段の1つの入出力部及び前記第2光切換入出力手段の1つの入出力部にそれぞれ接続された2つの入出力部と、前記1つの入出力部を前記2つの入出力部のいずれかに選択的に接続する切換部とを有する第3光切換入出力手段と
    を備えたことを特徴する光路長可変装置。
  3. 請求項2に記載した光路長可変装置において、さらに、
    前記第3光切換入出力手段の一つの入出力部に接続されて、前記第3光切換入出力手段の一つの入出力部との間で入出射されるレーザ光の光路長を可変設定する光路長可変設定手段を備えたことを特徴とする光路長可変装置。
  4. 請求項3に記載した光路長可変装置において、
    前記光路長可変設定手段は、前記第2光切換入出力手段による各組ごとの光路長の差と同じ差を有する複数の光路長をそれぞれ切換え設定することを特徴とする光路長可変装置。
  5. 請求項1乃至4のうちのいずれか1つに記載した光路長可変装置を備え、
    レーザ光源から出射されたレーザ光を2つに分割し、一方のレーザ光を透光性物体に照射し、他方のレーザ光を前記光路長可変装置に入射する光照射手段と、
    透光性物体から反射したレーザ光と前記光路長可変装置から反射したレーザ光を干渉させたうえで受光し、受光強度に相当する信号を出力する受光手段と、
    前記光路長可変装置の回転角度検出手段が検出した回転角度から前記光路長可変装置にて発生した光路長の変化量を取得するとともに、前記受光手段が出力する信号の瞬時値を取得して、前記瞬時値が前記透光性物体の表面と裏面にそれぞれ対応してピーク又はボトムとなったときの前記取得した光路長の2つの変化量の差に応じて前記透光性物体の厚さを計算する厚さ計算手段と
    を備えたことを特徴とする透光性物体の厚さ測定装置。
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