JP5575152B2 - 耐蝕性の塗装のためのコーティング剤 - Google Patents
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Description
本発明は、耐蝕性の塗装のための、特に色及び/又は効果を与える複層塗装のためのコーティング剤に関する。
近年の自動車両は、通常、色及び/又は効果を与える複層塗装を有する。一般に、これらの複層塗装は、電着塗装、サーフェイサー塗装、耐チッピング性プライマー塗装又は機能層、色及び/又は効果を与えるベースコート塗装及びクリヤーコート塗装を含む。複層塗装は、好ましくは、いわゆるウェット・オン・ウェット法によって、乾燥されているが硬化されていないベースコート層上にクリヤーコート層を適用し、次いで少なくともベースコート層及びクリヤーコート層を一緒に熱硬化させて製造される。この方法において、電着塗装及びサーフェイサー塗装、耐チッピング性プライマー又は機能層の製造を取り入れることもできる。
本発明の課題は、好ましくは金属基材上に対しての耐蝕性のコーティングのための、特に色及び/又は効果を与える複層塗装のためのコーティング剤であって、前記複層塗装が、以下の順序で重なり合って、
(1)ベースコート塗料(A)からの少なくとも1つの第一のベースコート塗装と、
(2)好ましくはベースコート塗料(B)からの少なくとも1つの第二のベースコート塗装と、
(3)クリヤーコート塗料(C)からの少なくとも1つの透明塗装と、
を含み、好ましくは、少なくとも1種の熱硬化が可能な、好ましくは水性ベースコート塗料(A)と、好ましくは少なくとも1種の熱硬化が可能な、好ましくは水性ベースコート塗料(B)と、少なくとも1種のクリヤーコート塗料(C)とを、下塗りされていない基材上に又は好ましくは少なくとも1種の硬化されていないもしくは部分的に硬化されたプライマー(G)で少なくとも部分的にコーティングされた基材上に又は特に好ましくは少なくとも1種の完全に硬化されたプライマー(G)で少なくとも部分的にコーティングされた基材上に連続的に適用することによって製造できるものであり、先行技術の欠点をもはや有さない前記コーティング剤を提供することであった。特に、本発明による複層塗装は、隣接する塗料層に対して良好な付着性を有すると同時に、露出したベアな金属基材から始まる複層複合物のクリープ腐蝕によって引き起こされる衝撃負荷後の腐蝕の明らかな低下を示すことが望ましい。更に、耐蝕性の改善は、特にベースコート塗料(A)中に良好に組み込むことが可能な成分によって達成されるべきである。更に、物理的硬化又は熱硬化が可能な、好ましくは水性ベースコート塗料(A)は、簡単に、従来の、好ましくは水性ベースコート塗料を基礎として提供できることが望ましく、かつ約15μmの層厚でさえ従来のサーフェイサー塗装、耐チッピング性プライマー又は機能層を、複層塗装の応用技術的な特性、特に、特に耐チッピング性及び紫外線安定性に長時間曝露の後にも悪影響を及ぼさずに全面的に代替できる第一のベースコート塗装を提供することが望ましい。その際、その新規の方法は、静電的な吹き付け塗布及び気圧塗布によるベースコート塗料の適用のための既存の装置において、そのために改装を必要とすることなく実施できることが望ましい。
それに応じて、基材上の色及び/又は効果を与える複層塗装であって、前記複層塗装が、以下の順序で重なり合って、
(1)ベースコート塗料(A)からの少なくとも1つの第一のベースコート塗装と、
(2)好ましくはベースコート塗料(B)からの少なくとも1つの第二のベースコート塗装と、
(3)クリヤーコート塗料(C)からの少なくとも1つの透明塗装と、
を含み、好ましくは、少なくとも1種の熱硬化が可能な水性ベースコート塗料(A)と、少なくとも1種の熱硬化が可能な水性ベースコート塗料(B)と、場合により少なくとも1種のクリヤーコート塗料(C)とを、下塗りされていない基材上に又は好ましくは少なくとも1種の硬化されていないもしくは部分的にのみ硬化されたプライマー(G)で少なくとも部分的にコーティングされた基材上に又は特に好ましくは少なくとも1種の完全に硬化されたプライマー(G)で少なくとも部分的にコーティングされた基材上に連続的に適用し、そして
(a)得られたベースコート塗料(A)及び(B)からの湿式層と、場合によりクリヤーコート塗料(C)とを一緒に硬化させるか、又は
(b)得られたベースコート塗料(A)及び(B)からの湿式層と、場合によりクリヤーコート塗料(C)並びに場合により硬化されていないもしくは部分的にのみ硬化されたプライマー(G)とを一緒に硬化させることによって製造でき、その際、前記ベースコート塗料(A)は、
(a.1)少なくとも1種のバインダーと、
(a.2)少なくとも1種の色又は効果を与える顔料と、
(a.3)少なくとも1つのリン酸基を配位子(L1)として有する低分子量のアルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基及び/又は複素環式基の群から選択されるベース体(GK1)を有する少なくとも1種の防蝕性の成分、及び/又は少なくとも1つのリン酸基を配位子(L2)として有するアルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、複素環式基及び/又はポリマーの群から選択されるベース体(GK2)を有する少なくとも1種の防蝕性の成分と、
を含有する、前記複層塗装が見出された。
ベースコート塗料(A)のバインダー(a.1)
好ましくは熱硬化が可能であり、かつ特に好ましくは水性のベースコート塗料(A)であって、以下に記載される複層塗装のために使用される塗料は、本質的な成分として、好ましくは官能基(Gr)を有する少なくとも1種のバインダー(a.1)を含有する。特に好ましい官能基(Gr)は、ヒドロキシル基、カルバメート基、エポキシ基、アミノ基及び/又はイソシアネート基であり、その際、ヒドロキシル基が官能基(Gr)として殊に好ましい。その際、原則的には、かかる特徴を有する、有機ベースコート塗料及び/又は水性ベースコート塗料に使用することについて知られている、あらゆる熱硬化が可能なバインダーを使用してよい。
(a.1.1.1)ポリオール又はポリオールの混合物と、
(a.1.1.2)ポリカルボン酸もしくはポリカルボン酸無水物又はポリカルボン酸及び/もしくはポリカルボン酸無水物からの混合物と
を反応させて、DIN EN ISO3682による酸価20〜70、好ましくは25〜55mg KOH/g(不揮発性成分)及びDIN EN ISO4629によるヒドロキシル価30〜200、好ましくは45〜100mg KOH/g(不揮発性成分)を有するポリエステル樹脂とすることによって得られる。
(a.1.2.1)ポリエステルポリオール及び/もしくはポリエーテルポリオール又はかかるポリエステルポリオール及び/もしくはポリエーテルポリオールからの混合物と、
(a.1.2.2)ポリイソシアネート又はポリイソシアネートからの混合物と、
(a.1.2.3)イソシアネート基に対して反応性の少なくとも1つの基及びアニオン形成が可能な少なくとも1つの基を1分子中に有する化合物又はかかる化合物からの混合物と、
(a.1.2.4)場合により、少なくとも1つのヒドロキシル基及び/又はアミノ基を有する分子量40〜600ダルトンを有する有機化合物又はかかる化合物からの混合物と、
(a.1.2.5)場合により、イソシアネート基に対して反応性の少なくとも1つの基及び少なくとも1つのポリオキシアルキレン基を1分子中に有する化合物又はかかる化合物からの混合物と
を互いに反応させ、そして生じた反応生成物を少なくとも部分的に中和させることによって得られる。こうして製造されるポリウレタン樹脂は、好ましくはDIN EN ISO3682による酸価10〜60mg KOH/g(不揮発性成分)及びDIN EN ISO4629によるヒドロキシル価5〜200、好ましくは10〜150mg KOH/g(不揮発性成分)を有する。
(a.1.3.a.1)本質的にカルボキシル基不含の(メタ)アクリル酸エステル又は(メタ)アクリル酸エステルからの混合物と、
(a.1.3.a.2)少なくとも1つのヒドロキシル基を1分子当たりに有し、かつ本質的にカルボキシル基不含である、エチレン性不飽和モノマー又はかかるモノマーからの混合物と、
(a.1.3.a.3)本質的にカルボキシル基不含の、(a.1.3.a.1)及び(a.1.3.a.2)とは異なるモノマー又はかかるモノマーからの混合物と
からの混合物を重合させ、その際、前記ポリウレタン−プレポリマー(a.1.3.1)は架橋されたポリウレタン樹脂ではなく、
引き続き、第二段階において、
(a.1.3.b.1)少なくとも1つのカルボキシル基を1分子当たりに有するエチレン性不飽和モノマー又はかかるモノマーからの混合物と、
(a.1.3.b.2)本質的にカルボキシル基不含の、エチレン性不飽和モノマー又はかかるモノマーからの混合物と
からの混合物の添加後に、第一段階で添加されたモノマーの少なくとも80質量%が反応してから更に重合させ、そして
後続の段階において重合の完了後に、ポリウレタン変性ポリアクリレート(a.1.3)を中和し、引き続き水中に分散させることによって得られる。
(1)少なくとも1つの遊離イソシアネート基を含む少なくとも1種のポリウレタンプレポリマーと、
(2)少なくとも1種のエテニルアリーレンモノイソシアネート及び少なくとも2つのイソシアネート反応性官能基を含む少なくとも1種の化合物を反応させることで得られる少なくとも1種の付加物と
を、前記付加物中に少なくとも1つのイソシアネート反応性官能基が残るように互いに反応させることによって製造される。
ベースコート塗料(A)は、好ましくは、少なくとも1種の色又は効果を与える顔料(a.2)を含有する。好ましくは、顔料(a.2)は、有機の及び無機の、色を与える、光学的な効果を与える、色と光学的な効果を与える、蛍光性の及び燐光性の顔料からなる群から、特に有機の及び無機の、色を与える、光学的な効果を与える、色と光学的な効果を与える顔料からなる群から、及び/又はそれらの混合物から選択することができる。殊に好ましくは、顔料(a.2)は、紫外線吸収性の成分を有する。
防蝕性の成分(a.3)は、ベース体(GK1)に結合された少なくとも1つのリン酸基を配位子(L1)として含み、かつ/又はベース体(GK2)に結合された少なくとも1つのホスホン酸基を配位子(L2)として含み、前記配位子は、金属製の基材に対して良好な付着を可能にし、そして基材の腐蝕に際して遊離される金属イオンとキレートを形成しうる("キレート"と同等のものは、Roemppオンライン,Georg Thieme出版,シュトゥットガルト,ニューヨーク,2005年,チャプター"キレート(Chelate)")。配位子(L)は、複層塗装の熱硬化に際してキレート形成剤としてのその特性を失わない。前記配位子(L)は、錯形成及び/又は金属表面を覆うことによって、金属表面の腐蝕に至りうる部分を減らすことにより腐蝕を抑え、かつ/又は金属表面に形成される半電池の電気化学ポテンシャルのシフトをもたらす。更に、成分(a.3)は、付加的に緩衝作用によって、腐蝕に必要な水性媒体のpH値のシフトを金属との境界面で抑えることができる。
本発明の更なる一実施形態において、ベースコート塗料(A)は、好ましくは少なくとも1種のタルク成分(a.4)を含有する。タルク(a.4)の含有率は、非常に幅広く変化してよく、かつ個々の場合の必要量に従う。好ましくは、成分(a.4)の含有率は、ベースコート塗料(A)の固体に対して、0.1〜5質量%、特に0.5〜2質量%である。
本発明による複層塗装は、液状のコーティング物質の適用のためのあらゆる慣用の及び公知の方法を用いて適用できるが、本発明による複層塗装の製造方法のためには、ベースコート塗料(A)を、静電的吹き付け塗布(ESTA)によって、好ましくは高速回転ベルを用いて適用することが好ましい。好ましくは、本発明によるコーティング剤は、ベースコート塗料(A)から得られた塗料層の硬化後に、6〜25μmの、好ましくは7〜20μmの、特に好ましくは8〜18μmの乾燥層厚が得られるような湿式層厚で適用される。
(i)下塗りされていない基材上に、
(ii)好ましくは少なくとも1種の硬化されていない又は部分的にのみ硬化されたプライマー(G)上に、
(iii)特に好ましくは少なくとも1種の完全に硬化されたプライマー(G)でコーティングされた基材上に、
連続的に適用し、そして
(a)ベースコート塗料(A)とベースコート塗料(B)とクリヤーコート塗料(C)とから得られた湿式層、又は
(b)本発明によるコーティング剤とベースコート塗料(B)とクリヤーコート塗料(C)並びに場合により硬化されていないもしくは部分的にのみ硬化されたプライマー(G)とから得られた湿式層
を一緒に硬化させることによって製造される。
製造例1: ポリエステル樹脂水溶液(a.1.1)
898質量部のネオペンチルグリコールと、946質量部のヘキサン−1,6−ジオールと、570質量部のヘキサヒドロフタル酸無水物と、2107質量部のオリゴマーの脂肪酸(Pripol(登録商標)1012、Uniqema社、二量体含有率少なくとも97質量%、三量体含有率高くても1質量%、モノマー含有率高くても微量)と、946質量部のトリメリト酸無水物とから、通常の溶剤中で、DIN EN ISO 3682による酸価32mg KOH/g(不揮発性成分)及びDIN EN ISO 4629によるヒドロキシル価72mg KOH/g(不揮発性成分)を有するポリエステル(a.1.1)を製造し、脱イオン水中に導入し、ジメチルエタノールアミンでpH値7.6に調整し、更なる脱イオン水を用いて60.0質量%の不揮発性成分の割合に調整した。
2017質量部のヘキサン−1,6−ジオールと、1074質量部のイソフタル酸と、3627質量部のオリゴマーの脂肪酸(Pripol(登録商標)1012、Uniqema社、二量体含有率少なくとも97質量%、三量体含有率高くても1質量%、モノマー含有率高くても微量)とから、通常の溶剤中で、DIN EN ISO 3682による酸価3mg KOH/g(不揮発性成分)及びDIN EN ISO 4629によるヒドロキシル価73mg KOH/g(不揮発性成分)を有するポリエステル前駆生成物を製造し、そして不揮発性成分を73.0質量%に調整した。1891質量部の前記ポリエステル前駆生成物を、通常の溶剤中で、113質量部のジメチロールプロピオン酸、18質量部のネオペンチルグリコール及び517質量部のイソホロンジイソシアネートと一緒に加熱し、そして反応を、イソシアネート含有率が、全体の秤量に対して0.8質量%になるまで実施した。次いで、50質量部のトリメチロールプロパンを添加し、そして遊離のイソシアネート基がもはや検出できなくなるまで撹拌した。DIN EN ISO 3682による酸価25mg KOH/g(不揮発性成分)を有するポリウレタンを、脱イオン水中に導入し、溶剤を除去し、そして更なる脱イオン水並びにジメチルエタノールアミンを用いてpH値7.2及び不揮発性成分の割合27.0質量%に調整した。
1173質量部のネオペンチルグリコールと、1329質量部のヘキサン−1,6−ジオールと、2469質量部のイソフタル酸と、1909質量部のオリゴマーの脂肪酸(Pripol(登録商標)1012、Uniqema社、二量体含有率少なくとも97質量%、三量体含有率高くても1質量%、モノマー含有率高くても微量)とから、通常の溶剤中で、DIN EN ISO 3682による酸価3mg KOH/g(不揮発性成分)及びDIN EN ISO 4629によるヒドロキシル価75mg KOH/g(不揮発性成分)を有するポリエステル前駆生成物を製造し、そして不揮発性成分を74.0質量%に調整した。2179質量部の前記ポリエステル前駆生成物を、通常の溶剤中で、137質量部のジメチロールプロピオン酸、24質量部のネオペンチルグリコール及び694質量部のm−テトラメチルキシレンジイソシアネート(m−TMXDI;TMXDI(登録商標)(Meta)、Cytec Ind.社)と一緒に加熱し、そして反応を、イソシアネート含有率が、全体の秤量に対して1.35質量%になるまで実施した。次いで、111質量部のトリメチロールプロパンを添加し、そして遊離のイソシアネート基がもはや検出できなくなるまで撹拌した。DIN EN ISO 3682による酸価25mg KOH/g(不揮発性成分)を有するポリウレタンを、脱イオン水中に導入し、溶剤を除去し、そして更なる脱イオン水並びにジメチルエタノールアミンを用いてpH値7.4及び不揮発性成分の割合31.5質量%に調整した。
922質量部のネオペンチルグリコールと、1076質量部のヘキサン−1,6−ジオールと、1325質量部のイソフタル酸と、3277質量部のオリゴマーの脂肪酸(Pripol(登録商標)1012、Uniqema社、二量体含有率少なくとも97質量%、三量体含有率高くても1質量%、モノマー含有率高くても微量)とから、通常の溶剤中で、DIN EN ISO 3682による酸価3mg KOH/g(不揮発性成分)及びDIN EN ISO 4629によるヒドロキシル価78mg KOH/g(不揮発性成分)を有するポリエステル前駆生成物を製造し、そして不揮発性成分を73.0質量%に調整した。4085質量部の前記ポリエステル前駆生成物を、通常の溶剤中で、186質量部のネオペンチルグリコール及び1203質量部のm−テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI(登録商標)(Meta)、Cytec Ind.社)と一緒に加熱し、そして反応を、イソシアネート含有率が、全体の秤量に対して1.65質量%になるまで実施した。次いで、214質量部のジエタノールアミン(2,2′−イミノビスエタノール)を添加し、そして遊離のイソシアネート基がもはや検出できなくなるまで撹拌した。DIN EN ISO 3682による酸価0.1mg KOH/g(不揮発性成分)及びDIN EN ISO 4629によるヒドロキシル価49mg KOH/g(不揮発性成分)を有する前記ポリウレタン前駆生成物を、通常の溶剤中で、不揮発性成分59.5質量%まで調整した。1017質量部のポリウレタン前駆生成物の存在下で、第一段階において、通常の溶剤中で、1369質量部のn−ブチルアクリレートと、919質量部のヒドロキシエチルアクリレートと、581質量部のシクロヘキシルメタクリレートと、509質量部のスチレンとからなる混合物を、ラジカル重合のための通常の開始剤を使用して重合させた。次いで、第二段階において、273質量部のn−ブチルアクリレートと、184質量部のヒドロキシエチルアクリレートと、116質量部のシクロヘキシルメタクリレートと、225質量部のアクリル酸と、102質量部のスチレンとからなる混合物を、ラジカル重合のための通常の開始剤を使用して重合させた。DIN EN ISO 3682による酸価33.5mg KOH/g(不揮発性成分)を有するポリウレタン変性されたポリアクリレートを、脱イオン水中に導入し、そしてジメチルエタノールアミンを用いてpH値7.4に調整し、そして不揮発性成分の割合35.5質量%に調整した。
Laporte社製の、層状構造を有する合成のナトリウム−アルミニウム−ケイ酸塩のペースト(水中3%)15.0質量部を、製造例2.1によるポリウレタン(a.1.2.1)の水性分散液25.0質量部、製造例1によるポリエステル樹脂(a.1.1)の水溶液3.0質量部、ブチルグリコール3.3質量部、商慣習のメラミン樹脂(Cytec社製のCymel 327)4.8質量部、中和溶液(ジメチルエタノールアミン、水中10%)0.3質量部、製造例3によるポリウレタン変性されたポリアクリレート(a.1.3)の分散液4.0質量部、イソプロパノール2.7質量部、エチルヘキサノール2.4質量部、触媒 Nacure 2500(パラトルエンスルホン酸 イソプロパノール中25%)0.6質量部、カーボンブラックペースト(製造例2.2によるポリウレタン(a.1.2.2)の水性分散液中で10%ランプブラックを磨砕)10質量部、白色顔料ペースト(製造例2.2によるポリウレタン(a.1.2.2)の水性分散液中で50%の二酸化チタンを磨砕)14質量部、脱イオン水5.4質量部、ポリウレタン増粘剤(Henkel社製のNopco DSX 1550)とブチルグリコールとの1:1混合物1.2質量部、脱イオン水6.3質量部及び防蝕剤(a.3.x)2.0質量部と混合した。その際、以下の化合物を使用した:
(a.3.1): Korantin SMK(C6〜C10−アルキルリン酸エステル、製造元BASF SE)
(a.3.2): WO2007/125038号A2の実施例1によるビニルホスホン酸基を有する共重合体
引き続き、前記ベースコート塗料を、商慣習のレオロジー測定器(Rheomat)を用いて吹き付け粘度90〜100mPas/1000s-1に調整する。
実施例1〜3のために、防蝕性物質(a.3.1)及び(a.3.2)を含有する製造例4によるベースコート塗料(A)と、同様にそれぞれの成分(a.3.1)及び(a.3.2)をベースコート塗料(B)に対して2質量%の割合で含有する水性ベースコート塗料(B)(BASF Coatings AG社製のメタリック−水系ベースコート ブラックサファイア(Black Sapphire))と、商慣習の1成分系のクリヤーコート塗料(C)(Dupont社製のProtect 2)とを使用した。
新たに塗装された試験体は、最後の塗装過程の後に、衝撃が加えられる前に、室温で少なくとも48時間休止せねばならなかった。
月曜日:
DIN ISO 9227による塩水噴霧試験
火曜日から金曜日:
DIN ISO 6270−2KKによる40℃での一定気候
土曜日と日曜日:
23℃及び50%の相対空気湿度での再生
ストーンチッピングによって当初損傷された表面の腐蝕に条件付けられた成長速度は、画像解析により測定した。9週間後に、週平均の成長速度を計算した。
Claims (13)
- 以下の順序で重なり合って存在して、
(1)ベースコート塗料(A)からの少なくとも1つの第一のベースコート塗装と、
(3)クリヤーコート塗料(C)からの少なくとも1つの透明塗装と、
を含む、色及び/又は効果を与える複層塗装において、前記第一のベースコート塗装を形成するベースコート塗料(A)が、
(a.1)少なくとも1種のバインダーと、
(a.2)少なくとも1種の色もしくは効果を与える顔料と、
(a.3)少なくとも1つのリン酸基を配位子(L1)として有するアルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基及び/又は複素環式基の群から選択されるベース体(GK1)を有する少なくとも1種の防蝕性成分、及び/又は少なくとも1つのホスホン酸基を配位子(L2)として有するアルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、複素環式基及び/又はポリマーの群から選択されるベース体(GK2)を有する少なくとも1種の防蝕性成分と、
を含有することを特徴とする前記塗装。 - ベースコート塗料(A)とクリヤーコート塗料(C)の間に、(2)ベースコート塗料(B)からの第二の色及び/又は効果を与えるベースコート塗装を含有する、請求項1に記載の複層塗装。
- ベース体(GK1)が3〜30個の炭素原子を有する置換されていてよいアルキル基であることを特徴とする、請求項1または2に記載の色及び/又は効果を与える複層塗装。
- ベース体(GK1)が750ダルトン未満の分子量を有する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の複層塗装。
- ベース体(GK2)が、配位子(L2)としてホスホン酸基を有する少なくとも1つのエチレン性不飽和構成単位を含むエチレン性不飽和モノマー構成単位からのポリマーであることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の色及び/又は効果を与える複層塗装。
- ベースコート塗料(A)が水性ベースコート塗料であることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の複層塗装。
- バインダー(a.1)として、水希釈可能なポリエステル樹脂(a.1.1)、水希釈可能なポリウレタン樹脂(a.1.2)及び/又は水希釈可能なポリアクリレート樹脂(a.1.3)から選択される少なくとも2種の成分からなる組合せ物が使用されることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の複層塗装。
- 成分(a.3)が、ベースコート塗料(A)中に、該ベースコート塗料(A)の全質量に対して0.5〜5質量%の量で含まれていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の複層塗装。
- 以下の
(1)請求項1から8までのいずれか1項に記載のベースコート塗料(A)からの少なくとも1つの第一のベースコート塗装と、
(3)クリヤーコート塗料(C)からの少なくとも1つの透明塗装と、
を含む複層塗装の製造方法において、ベースコート塗料(A)と、場合によりクリヤーコート塗料(C)とを、
(i)下塗りされていない基材上に、
(ii)少なくとも1つの硬化されていないもしくは部分的にのみ硬化されたプライマー(G)でコーティングされた基材上に、又は
(iii)少なくとも1つの完全に硬化されたプライマー(G)でコーティングされた基材上に、
適用し、そしてベースコート塗料(A)と、クリヤーコート塗料(C)並びに場合により硬化されていないプライマー(G)とからなる湿式層を一緒に硬化させることによって行う前記製造方法。 - ベースコート塗料(A)とクリヤーコート塗料(C)の間に、(2)ベースコート塗料(B)からの第二の色及び/又は効果を与えるベースコート塗装を含有する、請求項9に記載の複層塗装の製造方法。
- ベースコート塗料(A)及び(B)が、硬化後にベースコート塗料(A)及びベースコート塗料(B)の一緒の乾燥層厚が全体で10〜50μmで得られるような湿式層厚で適用されることを特徴とする、請求項10に記載の複層塗装の製造方法。
- ベースコート塗料(A)が、硬化後にベースコート塗料(A)の乾燥層厚が6〜25μmで得られるような湿式層厚で適用されることを特徴とする、請求項9から11までのいずれか1項に記載の複層塗装の製造方法。
- ベースコート塗料(B)が、硬化後にベースコート塗料(B)の乾燥層厚が4〜25μmで得られるような湿式層厚で適用されることを特徴とする、請求項9から12までのいずれか1項に記載の複層塗装の製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
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