JP2971148B2 - 金属の防錆加工方法 - Google Patents

金属の防錆加工方法

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JP2971148B2
JP2971148B2 JP1524091A JP1524091A JP2971148B2 JP 2971148 B2 JP2971148 B2 JP 2971148B2 JP 1524091 A JP1524091 A JP 1524091A JP 1524091 A JP1524091 A JP 1524091A JP 2971148 B2 JP2971148 B2 JP 2971148B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前処理無しに金属の防
錆塗膜加工を行なう加工方法に関する。更に詳しくは、
特に油面の金属に直接防錆塗工する際に好ましく使用で
きるホットメルト接着剤組成物とその塗工加工に関す
る。
【従来の技術】従来から、ホットメルト接着剤は種々の
分野で使用され、その産業上の有益性は良く知られると
ころであり、瞬間接着性、無公害性の点からも、益々そ
の採用が増えている。 しかし、その実体を見ると、特
に油面の金属素材に対して良好な密着性を発揮し、かつ
金属防錆性に配慮された好ましいホットメルト接着剤組
成物がまだ見当らない。特に自動車工業分野、建材工業
分野などでは種々の金属鋼板に対し、塗膜形成加工が盛
んに行なわれている。例えば、自動車工業分野では、プ
レス形態加工後脱脂処理し、更に化成処理、プライマー
処理等の工程を経て、最終的に防錆塗膜を形成させてい
る。この様に、金属面保護はエポキシ系プライマーを施
した後、更に、トップコート用塗膜として、カチオン電
着塗料などの粉体塗料が施される。その主体は、熱硬化
型のプライマー組成物および熱硬化型の粉体樹脂塗料が
知られている。
【0002】また建材分野では、例えば、実開昭「60
−129444」に開示されている様に、鋼製足場板の
スリップ防止塗膜加工で、ホットメルト樹脂組成物をも
ちいたスリップ加工方法がある。一般的に、前記同様
に、溶剤や火炎による脱脂工程、および予備加熱処理工
程を経て塗工するなどの塗布加工方法を採用している
が、工程が複雑で種々の性能面でまだ満足されていな
い。従来から金属の油面に対し、密着性が発揮されるも
のとして、例えば、接着剤分野では、溶剤型接着剤、エ
ポキシ接着剤、2液型アクリル接着剤などが知られてお
り、これらの接着剤は代表的な熱硬化型接着剤であり、
塗料用組成物としての使用も可能とされている。この様
な中で、近年では、特に無公害及び短時間加工の観点か
ら、無公害、作業性の良好に、ホットメルト樹脂組成物
の防錆加工の見直しがされる機運となっている。この場
合の最大の解決すべき課題として、油面接着性の問題が
有り、すなわち油面接着可能なホットメルト樹脂組成物
の開発が、最も強い要望となっている現状がある。
【0003】一方、これまでのホットメルト樹脂組成物
として公知なものは、ポリアミド系ホットメルト接着剤
組成物、ポリエステル系ホットメルト接着剤組成物、エ
チレン−酢酸ビニル系ホットメルト接着剤組成物、ゴム
系ホットメルト接着剤組成物などがある。前者2つのホ
ットメルト樹脂組成物では、金属接着用、布等の繊維
用、プラスチック用ホットメルト接着剤として知られ、
後者の2つは、合板や紙器用のホットメルト接着剤とし
ても広く知られる。 いずれの場合も、清浄な金属やプ
ライマー処理後の金属では、有る程度の密着は可能であ
るが、油面の金属防錆塗膜用の樹脂組成物としては全く
不向きであった。すなわち、これまで開示されたホット
メルト樹脂組成物を用いた場合では、溶剤で脱脂処理を
前もって事前にするとか、火炎処理で脱脂と予備加熱を
兼ねるとかの前処理がからなず必須条件であった。従っ
て、市場では、主要な第一の問題として、ホットメルト
樹脂組成物の持つ作業性を生かした、前処理無しで油面
接着性に優れたホットメルト樹脂組成物の出現が要望さ
れている事が上げられる。第二には、油面接着性能と同
時に、長期優れた金属防錆性が発揮される事などの、い
わゆる塗膜密着信頼性と防錆性があげられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】油面の金属素材を、そ
のまま防錆塗膜形成加工する場合、全く前処理無しに、
高信頼性の防食塗膜形成を行なうのに適したホットメル
ト樹脂組成物を得る事と、その加工方法が主たる目的で
ある。すなわち、潤滑油、防錆油、加工油などの金属表
面加工処理の際に使用される油類が、表面に残存する金
属素材に対し、未処理(脱脂をしない)の状態であって
も、十分な密着性が発揮出来、かつ充分な密着信頼性と
防錆性が発揮出来るホットメルト樹脂組成物を用いて、
ホットメルト防錆塗工する事に主たる目的が有る。より
詳しくは、前記2つの要求を満足する事が可能なホット
メルト接着剤を得る事と、その加工方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決する為の手段】本発明者らは、上記問題点
を解決するため、鋭意検討した結果、特定されたリン酸
エステルを含有させたホットメルト接着剤組成物を使用
してホットメルト塗工する事で、本発明の目的が達成さ
れる事を見出し本発明に到達した。すなわち本発明は、
次のとおりである。
【0006】(イ)金属板を形態加工した後、金属表面
が加工油または防錆油で汚染されている、いわゆる油面
状態にある金属板に、直接、下記(A)のホットメルト
樹脂組成物を塗工して、防錆塗膜を形成させる事を特徴
とする金属の防錆加工方法。 (A)少なくとも熱可塑性高分子、粘着付与剤、ワック
ス及びまたは可塑剤からなり、かつ、下記一般式(1)
〜(3)で示されるリン酸エステルの群から選ばれた1
種又は2種以上を、0.1〜30重量%を含有してなる
ホットメルト樹脂組成物。 [R−O−(R’O)m]a−X (1) [R−O−(R’O)m]b−Y (2) [R−O−(R’O)m]c−Z (3) (式中、Rは炭素数1〜12のアルキル基、フェニル
基、ジフェニル基、ベンジル基、ベンジルフェニル基、
α−メチルベンジル基、α−メチルベンジルフェニル
基、R’は炭素数2〜4のアルキレン基またはヒドロキ
シプロピレン基、mは0〜20の整数、aは1〜6の整
数、b及びcは1〜2の整数、Xはフィチン酸基、Yは
リン酸基、Zは亜リン酸基を表す。) (ロ)金属の防錆塗膜が2層以上の複数層からなる時、
少なくとも金属表面から数えた塗膜層の第1層目のホッ
トメルト樹脂組成物(A)が、膜厚で0.005〜1.
5mmに塗工する事を特徴とする、前記(イ)に記載の
金属の防錆加工方法。 (ハ)(A)成分が、エポシキフェノール、モノエポキ
シアルキルフェノールまたは脂肪属モノアルキレンエポ
キサイドと、リン酸、フィチン酸または亜リン酸との付
加反応生成物の群から選ばれた1種又は2種以上のリン
酸エステル成分を1〜10重量%含有し、かつ、熱可塑
性高分子、粘着付与剤、ワックスのいずれかが、無水カ
ルボン酸基又はカルボキシル基を少なくとも1個有する
樹脂成分からなるホットメルト樹脂組成物を、少なくと
も第1層目に使用する事を特徴とする前記(イ)または
(ロ)記載の金属の防錆加工方法。 (ニ)(A)成分が、ベンジルフェノール、α−メチル
ベンジルフェノールまたはそれらのアルキレンオキサイ
ド付加物と、五酸化リン、三塩化リンまたはオキシ塩化
リンとの付加反応・加水分解生成物の群から選ばれた1
種又は2種以上のリン酸エステル成分を1〜20重量%
含有し、かつ、熱可塑性高分子、粘着付与剤、ワックス
のいずれかが、無水カルボン酸基、カルボキシル基を少
なくとも1個有する樹脂成分からなるホットメルト樹脂
組成物を、少なくとも第1層目に使用する事を特徴とす
る、前記(イ)または(ロ)記載の金属の防錆加工方
法。 (ホ)(A)成分が、熱可塑性高分子として、分子量が
2〜150万の範囲の、ブチルゴム、スチレン−エチレ
ン−ブチレン−スチレン樹脂、スチレン−ブタジエン−
スチレン樹脂、スチレン−エチレン−プロピレン樹脂、
エチレン−プロピレン樹脂、エチレン−アクリル酸エス
テル樹脂、アタクチックポリプロピレン樹脂、ポリアク
リル酸エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリα−メチ
ルスチレン樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、ポリエー
テルウレタン樹脂、ポリエーテルエステルウレタン樹
脂、ポリアクリル酸エステル樹脂の群から選ばれた2種
以上を5〜80重量%含有し、かつ、安定化ロジン又は
そのロジンエステル誘導体である粘着付与剤を5〜30
重量%、ベンジルフェノール、α−メチルベンジルフェ
ノールまたはそれらのアルキレンオキサイド付加物と、
五酸化リン、三塩化リンまたはオキシ塩化リンとの付加
反応・加水分解生成物の群から選ばれた1種又は2種以
上のリン酸エステル成分を、1〜20重量%含有してな
るホットメルト樹脂組成物であり、少なくとも第1層目
に使用する事を特徴とする、前記(イ)〜(ニ)記載の
いずれかの金属の防錆加工方法。 (ヘ)ワックス成分として、軟化点温度が130℃以上
の結晶性ワックスを、少なくとも5重量%含有してなる
ホットメルト樹脂組成物(A)を、少なくとも第1層目
に使用する事を特徴とする前記(イ)〜(ホ)記載のい
ずれかの金属の防錆加工方法。 (ト)2層またはそれ以上の複数層からなり、少なくと
も第1層目はホットメルト樹脂組成物(A)により形成
される層であり、トップ層にはスチレン−ブタジエン系
樹脂、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロッ
ク共重合樹脂、エチレン−アクリル酸エステル共重合樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル系樹
脂の群から選ばれた1種または2種以上の熱可塑性高分
子を含有する熱可塑性または熱硬化性の樹脂組成物であ
り、かつ、JIS−Aのゴム硬度が60以上の塗膜特性
を発揮する樹脂組成物を塗工し、塗膜の合計膜厚みが
0.2〜2mmとなる様に、重ね塗りする事を特徴とす
る前記(ロ)〜(ヘ)記載のいずれかの金属の防錆加工
方法。
【0007】以下、更に本発明を詳細に説明する。本発
明の金属の防錆加工方法では、前記したホットメルト樹
脂組成物(A)を防錆塗膜として、油面の金属に、直接
塗工して加工する事が特徴としてあげられる。即ち、前
記ホットメルト樹脂組成物(A)とは、前記一般式
(1)〜(3)に示すリン酸エステルの群から選ばれた
1種又は2種以上を、0.1〜30重量%の範囲で含有
させたホットメルト樹脂組成物が適当である。前記一般
式(1)〜(3)で示すリン酸エステルを、一定量含有
させたホットメルト樹脂組成物は、相溶性が良好で、安
定した溶融粘度特性を示し、優れた油面接着特性を発揮
する事と共に、金属と直接反応して密着し、すぐれた防
錆作用効果が発揮されると考えられる。前記リン酸エス
テルの活性リン酸基が、いわゆる金属との錯体形成(キ
レート形成)効果を発揮し、加工用油等の物質が薄く被
覆された状態に有る、未処理の金属表面であっても、優
れた金属への強い親和力で、ホットメルト樹脂組成物の
濡れ性が発揮され、その結果として、無処理塗工が可能
となり、長期防錆塗膜形成が出来る事が最も主要な特徴
である。
【0008】また、前記一般式(1)〜(3)で示すリ
ン酸エステルは、基本的に、ホットメルト樹脂組成物
(A)の構成成分である以下に記載の熱可塑性高分子、
粘着付与剤、ワックス、可塑剤等の成分と夫々相溶性が
有る物を選定して使用する事が好ましいが、必ずしも完
全均一に相溶する事で無くて良く、前記いずれか一構成
成分と相溶する事であれば好ましく使用できる。前記一
般式(1)〜(3)中、Rとしては、水素よりも炭素数
1〜12のアルキル基、フェニル基、ジフェニル基、ベ
ンジル基、ベンジルフェニル基、α−メチルベンジル
基、α−メチルベンジルフェニル基が好ましくい。 ま
た炭素数が1〜12のアルキル基は、メチル、エチル、
プロピル、ブチル、ヘプチル、ヘキシル、デシル、ドデ
シル、ノニル等の基が適当ある。 また、R’として
は、炭素数が2〜4のアルキレン基を表し、エチレン
基、プロピレン基、ブチレン基、ヒドロキシプロピレン
基が好ましい。すなわち、本発明のリン酸エステルとし
ては、以下の方法で得た物が好ましい代表的な例として
あげられ、例えば、前記一般式(1)の例としては、エ
ポキシ化フェノール、エポキシ化アルキルフェノール
類、脂肪属モノエポキサイド類等を直接フィチン酸とリ
ン酸エステル化して得た物とかが代表的である。
【0009】また、前記一般式(2)の例としては、例
えば、フェノール、ベンジルフェノール、α−メチルベ
ンジルフェノール、脂肪属アルコール類等を五酸化リ
ン、オキシ塩化リンなどで直接リン酸エステル化する
か、あるいはフェノール、ベンジルフェノール、α−メ
チルベンジルフェノール、脂肪属アルコールの夫々にア
ルキレンオキサイドを付加反応させて得た付加体を、前
記と同様、五酸化リンまたはオキシ塩化リンと各々リン
酸エステル化反応させて得られる物などがある。前記
中、アルキレンオキサイドの付加モル数は、特にフェノ
ール又は脂肪属アルコールに対し、0〜20モルが好ま
しく、これ以上であるとホットメルト接着剤の他の構成
成分との相溶性が極端に不良となり、好ましくない。
【0010】また、前記一般式(3)の例としては、例
えば、エポキシ化フェノール、エポキシ化アルキルフェ
ノール類、脂肪属モノエポキサイド類等を直接亜リン酸
と反応させて得た物などがある。前記リン酸エステルの
配合量は、0.1〜30重量%が好ましい。 リン酸エ
ステルの配合量が、0.1%以下では全く油面接着また
は油面密着性の性質が発揮されないし、30%を越えた
使用では、ホットメルト樹脂組成物の剛性や耐熱性、コ
スト面に問題が発生する。 より好ましくは1〜20重
量%、最も好ましくは1〜5重量%の範囲で使用する事
が良い。
【0011】本発明の熱可塑性高分子として、好ましく
使用できる例としては、高速液体クロマトグラフィーか
ら求めた数平均分子量が、2万〜150万の範囲、好ま
しくは2万〜50万の範囲にある熱可塑性高分子が好ま
しく、本発明記載の以下の粘着性付与剤、ワックス成分
と相溶性がある熱可塑性高分子であれば、より好ましく
使用でき、以下に示す物が代表的である[括弧内は商品
名以下同様]。ブチル系ゴム[日本ブチル065,同3
65,AIDクロロブチル1066等]、部分架橋ブチ
ルゴム[ポリサーXL−20等]、ポリイソブチレン樹
脂[エクソン−ビスタネックスL−80,同L−120
等]、スチレン−エチレン−ブチレン樹脂、スチレンー
エチレンーブチレンースチレンブロック系共重合体[ク
レイトンG−1657,同GX−1726,同G−16
52,同G−1650,同GR−1901X,同GR−
1,同GR−2,同GR−3,タフテックH及びMグレ
ード等]、スチレンーエチレン−プロピレンブロック系
共重合体[クレイトンGX−1701等]、スチレン−
イソプレン−スチレンブロック系共重合体[カリフレッ
クスTR−1107,同TR−1111,同TR−11
17,JSR SIS−5000等]、スチレン−ブタ
ジエン−スチレン系共重合体[カリフレックスTR−1
102,同TR−1101,JSR TR−2000,
アサプレンT−431,T−414等]、エチレン−プ
ロピレン系樹脂[JSR EP−11,同EP−07,
同EP−02等]、ポリアクリル酸エステル樹脂[Ni
pol AR−51等]、ポリエステルエラストマー樹
脂[デュポンハイトレル等]、変成ポリエチレン(18
0℃のメルトインデックス値 5〜200g/10
分)、アイオノマー樹脂[ハイミラン樹脂等]、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体[エバフレックス樹脂]、エチ
レン−アクリル酸エステル共重合体(アクリル酸エステ
ル含有量1〜45%,180℃のメルトインデックス値
0.1〜750g/10分)、アタクチックポリプロピ
レン、ポリスチレン樹脂、ポリα−メチルスチレン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステルウレタン樹
脂、ポリエーテルウレタン樹脂、ポリエステルエーテル
ウレタン樹脂等の単独もしくは2種以上の熱可塑性高分
子の5〜80重量%を用い、特に好ましくは5〜45重
量%の範囲で用い、多くても5種類以下を使用する事が
一般的である。
【0012】熱可塑性高分子の割合が、5重量%以下で
は、耐熱強度が欠けるきらいがあるからであり、80重
量%以上では、ホットメルト樹脂組成物の粘度が高くな
る事で、塗工作業性が著しく低下し、金属への濡れ特性
が不良となりやすいきらいがあるからである。特に好ま
しくは、ブチルゴム、スチレン−エチレン−ブチレン−
スチレン樹脂、スチレン−エチレン−ブチレン樹脂、ス
チレン−エチレン−プロピレン−スチレン樹脂、エチレ
ン−プロピレン樹脂、エチレン−アクリル酸エステル樹
脂、アタクチックポリプロピレン、ポリアクリル酸エス
テル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリα−メチルスチレン
樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、ポリエーテルウレタ
ン樹脂、ポリエーテルウレタン樹脂、ポリエステルエー
テルウレタン樹脂から選ばれた少なくとも2種以上の樹
脂を使用したホットメルト樹脂組成物は、適度な剛性と
靭性を兼ね備え、耐久性に優れた防錆塗膜形成が出来る
事から好ましい。即ち、靭性と剛性の両者の特性をかね
備えた塗膜特性を発揮出来る様に、前記熱可塑性高分子
を適宜選定使用する事が好ましく、スチレンブロックコ
ポリマー樹脂とゴム系樹脂の組合せや、結晶性樹脂とゴ
ム系樹脂の組合せが好ましい。しかし、低温塗膜特性に
着目した場合は、この限りでなく使用出来る。
【0013】また、本発明のホットメルト樹脂組成物
(A)では、前記熱可塑性高分子を予め分子内へ、無水
カルボン酸基またはカルボキシル基を、少なくとも1個
導入した酸変性熱可塑性高分子とする事はより好まし
い。またホットメルト樹脂組成物(A)は、以下の理由
で粘着性付与剤を使用する事が良い。すなわち、本発明
のホットメルト接着剤組成物の低粘度化と、濡れ特性の
調整(作業性の向上)、ホットタック力の調整、オープ
ンタイムの調整等の効果が高く、好ましい瞬間接着性を
発揮する上で重要であるからである。
【0014】本発明のホットメルト樹脂組成物(A)の
粘着性付与剤としては、特に制約は無く、これまで公知
の物を使用して良い。例えば、以下の物が代表的である
[括弧内は商品名以下同様]。すなわち、(水添)芳香
属又は脂肪属石油樹脂[アルコンPまたはMシリーズ,
クイントンAシリーズ等]、テルペン系樹脂[Picc
oriteシリーズ、YSレジンTOシリーズ、クリア
ロンPまたはMシリーズ等]、テルペン−フェノール共
重合樹脂[YSポリスターTシリーズ、同2000シリ
ーズ等]、重合または安定化ロジンまたは透明ロジン、
さらにはそれらのロジンエステル誘導体またはそれらの
水素付加物、水添ジシクロペンタジエン系樹脂[エスコ
レッツ5300等]、低分子スチレン系樹脂、クマロン
−インデン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂等の他、石
油ナフサの熱分解で生成するペンテン、イソプレン、ピ
ペリン、1,3−ペンタジエンなどのC5留分を共重合
して得られたC5系石油樹脂、石油ナフサの熱分解で生
成するインデン、ビニルトルエン、α又はβ−メチルス
チレンなどのC9留分を共重合して得られたC9系石油
樹脂、前記C5留分とC9留分の共重合石油樹脂等が代
表的例である。また本発明のホットメルト樹脂組成物
(A)では、前記粘着付与剤が、予め分子内へ、無水カ
ルボン酸基またはカルボキシル基を少なくとも1個導入
した改質された粘着付与剤とする事はより好ましい。特
に安定化ロジン又はそのロジンエステル誘導体樹脂は、
すでに分子中にカルボキシル基を少なからず有してお
り、容易に入手でき、接着への作用効果が高い事から大
いに好ましい。特に制約は無いが、前記粘着付与剤は、
単独又は2種以上を、1〜60重量%の範囲、好ましく
は5〜30重量%の範囲で使用する。また本発明のホッ
トメルト樹脂組成物(A)では、以下の理由でワックス
を使用する事が良い。すなわち、ワックスを使用する事
で、低粘度化と濡れ特性の調整(作業性の向上)、ブロ
ッキング防止、オープンタイムの調整、耐熱性の向上等
の効果が高く、好ましい瞬間接着性を発揮する事が可能
となるからである。すなわち、本発明のホットメルト樹
脂組成物(A)に使用するワックスとして特に制約する
物で無いが、以下の物が好ましく使用出来る。ポリエチ
レン系ワックス[ネオワックスシリーズ、ハイワックス
シリーズ]、ポリプロピレン系ワックス[ビスコールシ
リーズ]、パラフィンワックス、マイクロクリスタリン
ワックス、天然ワックスなどが好ましい。
【0015】また本発明のホットメルト樹脂組成物
(A)では、前記ワックスが、予め分子内へ、無水カル
ボン酸基またはカルボキシル基を、少なくとも1個導入
した改質されたワックスとする事はより好ましい。特に
制約はないが、前記したワックスの単独又は2種以上を
50重量%以内、好ましくは30重量%以内、より好ま
しくは1〜20重量%の範囲で使用することが好まし
い。ワックスの量が、50重量%以上では、オープンタ
イムが短く成りすぎて、作業性に欠けるきらいがあり、
また、低温特性等が問題となる為に、一般的とは言い難
い。前記ワックス成分で、軟化点温度が100℃以上、
好ましくは130℃以上の結晶性ワックスを選定使用す
る事が良い。中でも、高密度ポリエチレンワックスやポ
リプロピレンワックスの少なくとも5重量%用いる事
は、耐熱性の高い組成物として調製出来、かつ、結晶化
速度または固化速度が適度な状態に調製可能で、優れた
金属への濡れ特性が得られる事から大いに好ましい。本
発明のホットメルト樹脂組成物(A)では、予め分子内
へ、無水カルボン酸基またはカルボキシル基[以下単に
(無水)カルボキシル基と総称する]を、少なくとも1
個導入した改質された、酸変性熱可塑性高分子、粘着付
与剤、ワックスを使用する事が好ましい。その主な理由
は、第一に、金属面への濡れ性が向上する事。 第二に
は、塗膜の耐久性が増す事。 第三に、より長期防錆性
が発揮される事からである。
【0016】(無水)カルボキシル基を導入した樹脂と
は、以下に示す方法で得た物や、従来から市場で容易に
入手出来る、以下の樹脂も包括される。市場で容易に入
手出来る物としては、例えば、無水マレイン酸グラフト
変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック
共重合体等の酸変性熱可塑性高分子、酸変性ポリプロピ
レンワックス、酸変性ポリエチレンワックス、酸変性パ
ラフィンワックスなどの酸変性ワックスがある。 また
(無水)カルボキシル基を導入する方法としては、グラ
フト化の手段が最も一般的であり、例えばマレイン酸、
無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン
酸、クロトン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、ア
クリル酸、メタクリル酸等をそれぞれグラフト化させる
事で得られる。
【0017】なお、本発明のホットメルト樹脂組成物
(A)では、さらに以下の可塑化剤を使用する事が好ま
しい。例えば、液状ポリブテン、分子量5000〜1
2,000の低分子量のポリイソブチレン[商品名ビス
タネックス等]、パラフィン系オイル、ナフテン系オイ
ル、プロセスオイル、直鎖脂肪属酸エステル類などの群
から選ばれた1種又は2種以上を使用する事がよく、さ
れにより、適度な靭性改良が可能である。なお、本発明
のホットメルト樹脂組成物(A)には、さらに顔料、充
填剤、紫外線吸収剤または紫外線安定剤、酸化防止剤ま
たは老化防止剤、その他シラン系カップリング剤、チタ
ネート系カップリング剤、ゲル化調製剤等を適宜必要に
応じて使用することはなんら問題ない。充填剤として
は、粒度100メッシュ以下の、例えば、カーボンブラ
ック、タルク、クレー、シリカ、硫酸バリウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化チタ
ンなどの塗料、接着剤に一般的に使用される充填剤を使
用してもよい。紫外線吸収剤としては、例えば、既存化
学物質No.(5)−544、No.(5)5459、
No.(5)−3580、No.(5)−545、N
o.(5)−3605、No.(5)−3604などの
ベンゾトリアゾール系化合物、既存化学物質No.
(3)−2830、No(3)−2800などのオキサ
ゾリックアシッドアミド系化合物、既存化学物質No.
(4)−141などのベンゾフェノン系化合物で代表さ
れるを、0.1〜3重量%使用してもよい。紫外線安定
剤としては、例えば、ヒンダードアミン系の既存化学物
質 No.(5)−3732、No.(5)−550
1、No.(7)−2132、No.(5)−5457
などを、0.05〜3重量%使用しても良い。酸化防止
剤としては、例えば、既存化学物質No.(5)−10
79、No.(3)−1693、No.(3)−309
4、No.(3)−1737、No.(3)−112
0、No.(3)−2086などのヒンダードフェノー
ル系化合物、既存化学物質No.(3)−3510、N
o.(3)−2530、 NO.(3)−2501、N
O.(2)−1894などのリン酸エステル系化合物で
代表されるを、0.1〜2重量%使用してよい。
【0018】本発明のホットメルト樹脂組成物(A)
は、一般的には、200℃の時の溶融粘度特性が、高く
とも20万センチポイズ以下、好ましくは500センチ
ポイズ以上5万センチポイズ以下が、塗工作業性から言
って好ましい。粗面な被着体への塗布では、ホットメル
トの溶融粘度は低い事が好ましい。すなわち、ホットメ
ルト樹脂組成物の粘性挙動は、濡れ特性に影響するの
で、接着種の表面状態に適した、粘度設計やチクソ特性
とする事も重要である。
【0019】次に、本発明の防錆加工方法に関し詳細に
説明する。本発明の防錆加工方法とは、本発明のホット
メルト樹脂組成物(A)を、単独ないし少なくとも第1
層目に、ホットメルト塗工する事が特徴であり、油面の
金属に対し、直接塗工しても十分な塗膜密着性と防錆性
を発揮する金属の防錆加工方法である。本発明のホット
メルト樹脂組成物(A)を、単独ないし少なくとも第1
層目にホットメルト塗工する事とした理由は、金属の油
面に対し、優れた塗膜密着性を発揮出来る事への問題を
解決する上で欠かせないからである。本発明の防錆加工
方法では、金属への防錆塗膜層が、2層またはそれ以上
の複数層からなっている事であって良い。 例えば、少
なくとも第1層目は、ホットメルト樹脂組成物(A)に
より形成される層であり、中間層及びまたはトップ層に
は、一般的な従来公知のホットメルト樹脂組成物または
塗料組成物等を施す方法も本発明に包含される。中間層
及びまたはトップ層には、耐ブロッキング性に優れ、か
つ、JISーAのゴム硬度が60以上の無極性の塗膜が
形成される事が好ましい。このような樹脂としては、例
えば、スチレン−ブタジエン系樹脂、スチレン−エチレ
ン−ブチレン−スチレンブロック共重合樹脂、エチレン
−アクリル酸エステル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合樹脂、塩化ビニル系樹脂の群から選ばれた1種
または2種以上の熱可塑性高分子を含有する熱可塑性ま
たは熱硬化性の樹脂組成物を塗工し、塗膜の合計膜厚み
が、0.2〜2mmとなる様に、重ね塗りする金属の防
錆加工方法は特に推奨される。理由は、無公害な防錆塗
膜形成が可能であり、低コスト化が可能であるなどであ
る。更に、建材分野での加工使用の場合、耐摩耗性、耐
熱性、耐ブロッキング性などの点を考慮した塗膜形成
が、任意に調製加工出来る点があげられる。本発明の防
錆加工方法では、金属への防錆塗膜層が、単独または2
層またはそれ以上の複数層からなっている事で有って良
く、最終的に、トップ塗膜特性の要請に合致させる事
と、油面の金属に対する塗工性と、密着信頼性及び防錆
性の両者を同時に満足する塗膜形成(塗膜形態)が、安
価に達成できる事がまた本発明の特徴でもある。
【0020】また、本発明のホットメルト樹脂組成物
(A)を、単独または第1層目に塗布し、最終的に、本
発明の防錆塗膜を得る加工方法は、公知の塗布加工方法
を採用して良く、特に制約は無いが、以下に示す方法が
一般的である。例えば、本発明のホットメルト樹脂組成
物(A)や、中間層またはトップ層として使用する一般
的なホットメルト樹脂組成物の塗布方法としては、日刊
工業新聞社刊の「工業材料」第26巻第4号別冊55ペ
ージ以降記載の宮原義彦氏の報文に見られるような、各
種の公知のホットメルトアプリケーターを使用して、任
意の塗膜形態に塗布し、加工する方法が一般的である。
また、その塗布形態や塗工に関しては、例えば、ビード
状塗布、面状塗布、点状塗布等の塗布方法。各種のホッ
トメルトロールコーターを用いた、重ね塗りの塗布方
法。塗膜の濡れ性を助ける目的で、予備加熱した状態で
塗工する方法。塗工後、更に熱風加熱や高周波加熱その
他超音波加熱等の手段で、再加熱して塗膜の平滑性を発
揮させる方法、及びその重ね塗り方法なども挙げられ
る。金属面に、必要量の塗膜が均一に、または必要な部
位に必要な量が塗布される様、ホットメルト樹脂組成物
(A)の塗布加工方法を、適宜選定して行なう事で達成
できる。また、前記した方法で、第1層目を形成後、そ
の上に、公知の熱硬化性塗料組成物や塩化ビニルゾル系
塗料組成物を、焼きつけ処理または重ね塗り加工する等
の、複合塗膜を形成させる事も本発明の防錆加工方法に
包含されるものである。また、前記した方法で、第1層
目を形成すると同時に、または形成後に、公知の従来型
ホットメルト樹脂組成物を、前記同様なホットメルト塗
工方法で、複合塗膜を形成させる等の、形態加工方法も
本発明では好ましく使用出来る。本発明のホットメルト
樹脂組成物(A)と、従来型ホットメルト樹脂組成物を
同時に塗布加工する方法では、2台またはそれ以上のホ
ットメルトアプレケーターに、夫々別個に溶解し、複合
押出しダイを介して一体吐出させ、二重塗工する等の方
法は、1工程で同時に複合塗膜が形成され、低コスト化
の防錆塗布加工であり、好ましい加工方法である。ま
た、本発明の防錆加工方法では、ホットメルト樹脂組成
物(A)の単独または第1層目の塗膜厚みは、特に制約
するものでないが、0.005〜1.5mm厚みがよ
い。塗膜厚みが、0.005mm以下では、十分均一な
塗膜層の形成する事がきわめて困難である。 また、
1.5mm以上では、コストが問題になる。 好ましく
は、0.01〜0.5mmの範囲、より好ましくは、
0.05〜0.2mmの範囲である。また、本発明の2
層またはそれ以上の複数層からなる防錆加工方法では、
第1層目は前記した厚みで、最終的な合計の塗膜厚み
が、0.2〜2mmが良い。塗膜厚みが、0.2mm以
下では、十分信頼性のある防錆性の塗膜層の形成や、美
観が損われる。また、2.0mm以上では、コストが問
題になる。好ましくは、0.2〜1.0mmの範囲、よ
り好ましくは、0.5〜1.0mmの範囲である。
【0021】
【実施例】以下、本発明を、更に具体的に説明するた
め、実施例及び比較例をあげて説明するが、本発明はこ
れらの実施例に限定されるものではない。また、実施例
中の部とは重量部を、%とは重量%を、それぞれ意味す
る。なお実施例に記載した油面状態にある金属板は、以
下の様に調製した。厚さ0.5mm、1インチ幅のSP
CC鋼板を、プレス油に浸漬し垂直状態で10分間放置
後、更に防錆潤滑油に漬し、エアースプレーガンで余分
な油分を取除いて、試験片または日本テストパネル社よ
り購入した、同サイズの防錆処理SPCC鋼板を試験片
として供した。平板鋼板に対しては、ホットメルトロー
ルコーターを用いて、その表面に1層実施例記載のホッ
トメルト樹脂組成物を適宜塗布した。また一方、実施例
に使用した鋼製足場板では、以下の方法で試験片を用意
し、更に、スリップ防止を兼ねた塗膜形成加工を実施し
た。亜鉛メッキ鋼板を、足場板の上面部分に相当する場
所を、穴あけ加工した後、ヤシ油系のエマルション型潤
滑加工油を、加工ロール部分に、十分降り注ぎながら連
続ロール加工し、幅20cm,コの字端面高さ3.5c
m,低部の幅2cmに加工し、長さ2mの未処理足場板
を得た。次に、直ちに、ネ低部を上面に位置させて、2
〜6Kg/cm2 の高圧エアーを吹きつけて脱水し、油
面状態にある足場板の裏面平面に、塗付ラインスピード
5m/分又は15m/分の塗付スピードで、ギャーポン
プ式のホットメルトアプリケーターを用い、以下の実施
例記載のホットメルト樹脂組成物の、溶融温度180℃
〜200℃の温度で、連続的に、幅13〜15mm,所
定の厚さで、又は実施例中に記載がない場合は1.5m
mの厚みで、ホットメルトを吐出・塗工してスリップ防
止加工を実施した。また、前記した方法で得た同様の足
場板を用いて、塗膜形成加工を2層構造とする場合に
は、2台のギャーポンプ式のホットメルトアプリケータ
ーを用い、以下の実施例記載の夫々のホットメルト樹脂
組成物を、溶融温度180℃〜200℃の温度で、1つ
に結合された2重塗工ノズル(ノズルは別々に隔離され
た2本の吐出ノズルからなり、両ノズル先端が合体され
た、2重吐出・塗工ノズルとした)に別々に供給し、同
一場所で連続的に、1層目が、幅13〜15mm、厚さ
0.5mm±0.4mm、 2層目が、幅13〜15m
m、厚さ 0.8mm±0.5mmの厚みとなるよう
に、下記実施例記載の、各ホットメルト樹脂組成物を吐
出・塗工して塗布加工を実施した。
【0022】実施例1 以下の成分を含むホットメルト接着剤組成物(燐酸エス
テル記載順にメルトA、メルトB)をそれぞれ調製し
た。エチレン−エチルアクリレート樹脂(以下EEAと
呼ぶ)として、商品名エバフレックスEEA A−70
3(エチルアクリレートとして25%共重合,三井・デ
ュポンポリケミカル社製品)の35部、スチレン−エチ
レン−ブチレン−スチレンブロック共重合樹脂(以下S
EBSと呼ぶ)として商品名クレイトンG−1652
(29%スチレン含有,シェル化学製品)の10部、軟
化点温度105℃の水添ジシクロペンタジエン樹脂:商
品名エスコレッツ5300(トーネックス製品)29
部、ロジンエステル誘導体として商品名スーパーエステ
ルA−115(荒川化学製品)の10部、酸変成ポリプ
ロピレンワックス(以下PPワックスと略称する)とし
て、商品名ビスコールTS−200(三洋化成工業製
品)の10部、ポリエチレンワックスとして、商品名ハ
イワックス420P(日本石油化学社製品)の5部、可
塑剤としてナフテンオイルの1部、ヒンダードフェノー
ル系老化防止剤として、商品名イルガノックス1010
(チバガイギー製品)の0.25部、紫外線吸収剤とし
て、商品名チヌビン−P(チバガイギー製品)の0.2
5部、リン酸エステルとして、モノエポキシ化フェノー
ル(別名;フェノールグリシジルエーテル)の4分子
を、フィチン酸1分子に付加させて得たリン酸エステル
化の5部(メルトAの場合)、またはベンジルフェノー
ルのエチレンオキサイド10モル当量付加物の80部に
対し、五酸化リンの14.2部を反応させ、熟成後、更
に1部の水を加えて得たリン酸エステル化物の5部(メ
ルトBの場合)。メルトA及びメルトBの190℃溶融
粘度は、約1.8〜2万センチポイズであった。得られ
たホットメルト接着剤組成物メルトA、メルトBを、そ
れぞれ前記表面未処理の鋼製足場板に、平均膜厚で1.
5mmとなるように各々1層塗工した。翌日両者の塗膜
特性を測定した結果、耐摩耗性試験(「JIS−K−7
204」の摩耗輪CS−17番,荷重1Kg)の100
0回転後の結果で、ほとんど摩耗が観察されず、魔耗量
は10mg以下であった。塗膜の硬度も、JIS−Aで
常温で28〜30であった。又、メルトAの90゜ピー
ル剥離強度は、20℃で、少なくとも平均 8.5Kg
/インチに相当する接着性を、メルトBの90゜ピール
剥離強度は、20℃で、少なくとも平均 7.1Kg/
インチに相当する接着性を示した。更に、小片を取り出
して、40℃温水に10日浸漬後の強度変化も、夫々+
の変化であって、実施例1で得た足場板の塗膜密着性は
十分実用強度を満足していた。
【0023】実施例2 以下の成分を含む、ホットメルト接着剤組成物(燐酸エ
ステル記載順にメルトC、メルトD)をそれぞれ調製し
た。EEA樹脂として、商品名エバフレックスEEA
A−707(エチルアクリレートとして17%共重合,
三井・デュポンポリケミカル社製品)の25部、SEB
S樹脂として、商品名クレイトンG−1657(14%
スチレン含有,シェル化学製品)の5部、スチレンーエ
チレンープロピレン樹脂として、商品名クレイトンGX
−1701の5部、アタクチックポリプロピレン(三井
東圧化学社製品;APP−F)の5部、粘着付与剤とし
て、軟化点温度115℃の水添テルペンフェノール樹
脂:商品名クリアロンP−115(安原ケミカル社製
品)の25部、ロジンエステル誘導体として、商品名ス
ーパーエステルA−115(荒川化学製品)の17.5
部、酸変成PPワックスとして、商品名ビスコールTS
−200(三洋化成工業製品)の15.5部、可塑剤と
して、液状ポリブテンHV−300(日本石油化学社製
品)の1部、ヒンダードフェノール系老化防止剤とし
て、商品名イルガノックス1010(チバガイギー製
品)の0.25部、紫外線吸収剤として、商品名チヌビ
ン−P(チバガイギー製品)の0.25部、リン酸エス
テルとして、モノエポキシ化フェノール(別名;フェノ
ールグリシジルエーテル)の1分子を、亜リン酸1分子
に付加させて得たリン酸エステル化の3部(メルトCの
場合)、またはα−メチルベンジルフェノールのエチレ
ンオキサイド2モル当量付加物の1モル当量に対し、五
酸化リンの0.5モル当量を反応させ、熟成後、更に極
少量の水を加えて得たリン酸エステル化物の3部(メル
トDの場合)。得られたリン酸基含有の新規なホットメ
ルト接着剤組成物メルトC又はメルトDの190℃溶融
粘度は、約0.7〜1.5万センチポイズ台であった。
得られたホットメルト接着剤組成物メルトC及びメルト
Dを、それぞれ前記無処理のSPCC鋼板に、夫々18
0℃溶融温度で、リバース式ホットメルトロールコータ
ーを用いて、片面に平均膜厚0.1mmで1層塗工し
た。翌日、メルトCの90゜ピール剥離強度は、20℃
で平均4.7Kg/インチに相当する密着性を、メルト
Dの90゜ピール剥離強度は、20℃で平均5.3Kg
/インチに相当する密着性を有していた。40℃温水に
10日浸漬後の、同強度変化も夫々+の変化であった。
また、前記同試験の、塗膜の中心部へのクロスカット部
分に対する金属の腐食剥離などは全く観察されず、実施
例2で得た防錆保護塗膜鋼板の塗膜の接着性及び防錆効
果は十分実用を満足していた。
【0024】実施例3 以下のホットメルト樹脂組成物(メルトE)を調整し
た。エチレン−酢酸ビニル樹脂(19%酢酸ビニル含有
比率)として、三井・ディュポンポリケミカル社製品、
エバフレックス#420を30部、スチレン−ブタジオ
ン−スチレン樹脂(30%スチレン含有比率)として、
シェル製品のカリフレックスTR−1101の5部、商
品名スーパーエステルA−115(ロジンエステル樹
脂,荒川化学製品)の25部、商品名アルコンP−10
0(水添C9系石油樹脂、荒川化学製品)の20部、商
品名ハイワックス100P(PEワックス、日本石油化
学社製品)の19.8部、老化防止剤:イルガノックス
1010の0.2部 、前記実施例2で得たメルトDを
用いて、油面状態の金属製足場板に、1層目として、膜
厚平均0.5mm塗工し、更に2層目のトップ層に、前
記メルトEを、膜厚平均0.8mmと成るように塗工し
た。翌日塗膜特性を測定した結果、塗膜硬度は、JIS
−Aの測定で60〜63を示し、かつ、耐摩耗性試験
(「JIS−K−7204」の摩耗輪CS−17番,荷
重1Kg)の1000回転後で、ほとんど摩耗量は50
mg以下であり、また、「ASTM−D−1894−6
3」に準じた常温での耐スベリ摩擦特性では、スベリ角
度が40〜45度であり、好ましい滑り防止塗膜特性を
示した。又実施例3で得た塗膜形成足場板を、40℃の
雰囲気下、荷重 1.5Kg/cm2 の条件で、3日放
置したのち、耐ブロッキング性特性を観察したが、全く
問題の無い軽度のブロッキングであった。メルトD、メ
ルトEの、2層塗工物の亜鉛鋼板への密着特性は、Tピ
ール剥離強度が、常温で測定の結果、最小値でも3.1
Kg/インチ以上に相当する密着特性を示した。また、
同小片を、40℃、湿度95%の恒温恒湿槽中に、10
日放置した後の同密着強度変化は、ほぼ初期値を保持し
ており、十分実用塗膜特性と耐食性を満足していた。
【0025】実施例4 以下のホットメルト樹脂組成物(メルトF)を調整し
た。EEA樹脂(9%エチルアクリレート含有比率)と
して、三井・ディュポンポリケミカル社製品、エバフレ
ックスEEA A−701の20部と、A−703の1
0部、 SEBS樹脂として、シェル製品のG−165
2の10部、商品名スーパーエステルA−115(ロジ
ンエステル樹脂,荒川化学製品)の15部、商品名エス
コレッツ5300(水添ジシクロペンタジエン樹脂)ト
ーネックス製品の20部、商品名ビスコール660P
(PPワックス)三洋化成製品の24.8部、老化防止
剤:イルガノックス1010の0.2部、前記実施例2
で得たメルトDを用いて、油面状態の金属製足場板に、
1層目として、膜厚平均0.5mm塗工し、更に2層目
のトップ層に、前記メルトFを膜厚平均0.8mmと成
るように塗工した。翌日塗膜特性を測定した結果、塗膜
硬度は、JIS−Aの測定で、60以上を示し、かつ耐
摩耗性試験(「JIS−K−7204」の摩耗輪CS−
17番、荷重1Kg)の1000回転後で、ほとんど摩
耗量は20mg以下であり、また、「ASTM−D−1
894−63」に準じた、常温での耐スベリ摩擦特性で
は、スベリ角度が45〜50度であり、好ましい滑り防
止塗膜特性を示した。又、実施例3で得た塗膜形成足場
板を、40℃の雰囲気下、荷重1.5Kg/cm2 の条
件で3日放置したのち、耐ブロッキング性特性を観察し
たが、全く問題の無い軽度のブロッキングであった。メ
ルトD、メルトFの2層からなる、塗膜の亜鉛鋼板への
密着特性は、Tピール剥離強度が、常温で測定の結果、
最小値でも3.5Kg/インチ以上に相当する密着特性
を示した。また、同小片を、40℃、湿度95%の恒温
恒湿槽中に、10日放置した後の同密着強度変化は、ほ
ぼ初期値を保持しており、十分実用塗膜特性と耐食性を
満足していた。
【0026】比較例1 商品名エバフレックスEEA A−703(エチルアク
リレートとして25%共重合,三井・デュポンポリケミ
カル社製品)の35部と、以下の熱可塑性高分子、粘着
付与剤、ワックス、可塑剤、各種添加剤を添加配合し
て、ホットメルト接着剤組成物(メルト1)を得た。S
EBSとして、商品名クレイトンG−1652(29%
スチレン含有,シェル化学製品)の10部、軟化点温度
105℃の水添ジシクロペンタジエン樹脂: 商品名エ
スコレッツ5300(トーネックス製品)45部、ロジ
ンエステル誘導体として、商品名スーパーエステルA−
115(荒川化学製品)の10部、PPワックスとし
て、商品名ビスコールTS−200(三洋化成工業製
品)の10部、可塑剤として、ナフテンオイルの5部、
老化防止剤として、商品名イルガノックス1010(チ
バガイギー製品)の0.25部、紫外線吸収剤として、
商品名チヌビン−P(チバガイギー製品)の0.25
部、得られたホットメルト接着剤組成物メルト1を、日
本テストパネル社より購入した油面のSPCC鋼板に1
層塗工し、翌日塗膜特性を測定した。結果は塗膜が浮い
ており、簡単に手ではく離する状態であり、全く接着性
が発揮されておらず、好ましい塗膜密着特性は示さなか
った。また一方、前記油面のSPCC鋼板を、あらかじ
めガスバーナーの火炎で脱脂と予熱を兼ねて前処理し、
その金属表面温度が220℃〜270℃の温度の状態
で、その表面に1層塗工し、直ちに水冷して得た塗膜形
成鋼板を翌日塗膜特性を測定した。結果は、塗膜の90
゜ピール剥離強度は、20℃で平均4.5Kg/インチ
に相当する接着性を持っていたが、40℃温水に10日
浸漬後の強度変化は、大きな−の変化であって、具体的
には60%を越える密着性の低下を示した。外観では、
端面から部分剥離している常態が観察され、十分信頼性
のある金属防錆塗膜とは言い難い結果であった。
【0027】比較例2 前記比較例1記載の商品名エバフレックスEEA A−
703の変りにエチレン−酢酸ビニル樹脂(以下EVA
と呼ぶ)、商品名 エバフレックスEVA #250
(酢酸ビニル含有量28%)と、エバフレックスEVA
#450(酢酸ビニル含有量19%)の1:1混合物と
した以外は、比較例1と同様な組成のホットメルト接着
剤組成物(メルト2)を調整した。得られたホットメル
ト接着剤組成物メルト2を、それぞれ前記油面の鋼製足
場板に、実施例1と同様に1層塗工し、翌日塗膜特性を
測定した結果は、塗膜が浮いており、簡単に手ではく離
する状態であった。メルト2を用いた油面金属に対する
塗膜防錆加工では、全く密着性が発揮されておらず、好
ましい塗膜特性は示さなかった。また一方、前記油面の
鋼製足場板を、あらかじめトリクロロエチレンの溶剤で
脱脂し、表面温度が20℃〜25℃の温度で、その脱脂
金属表面に、実施例1と同様に1層塗工した結果でも、
前記と全く同様で、金属に対する密着性は発揮されなか
った。
【0028】
【発明の効果】実施例からは、比較例1、2に明らかな
ように、油面状態にある金属素材にホットメルト工法で
防錆保護塗膜加工をする場合、従来から公知のホットメ
ルト接着剤組成物では、接着が極めて小さいか又は極め
て不完全であり、特にピール強度が低く、容易に手では
く離する塗膜状態であった。金属界面で容易に剥離する
事は、金属表面に存在する油分が、ホットメルト樹脂組
成物の塗膜密着(濡れ)を妨害している事が明らかであ
る。また、比較例1で示したように、火炎処理による脱
脂処理等の前処理を行なった場合のみ、公知のホットメ
ルト樹脂組成物を使用して初期塗膜形成がある程度可能
である結果を得た。しかし、前処理工程での火災の危険
性や、工程管理の繁雑さ及び得られた製品の物性が、防
食性や耐水性に大きな問題があり、公知のホットメルト
樹脂組成物を用いた金属防錆加工は、総じて好ましいと
は言い難い事が明らかである。一方、金属表面に加工用
の油が残存している状況下の、いわゆる油面の金属素材
に対しては、本発明の実施例1〜4で示された様に、油
面状態にある金属表面に対し、直接塗工しても、十分な
塗膜濡れ特性や密着特性を発揮する事が明かとなった。
また、特に本発明の、特定のリン酸エステル化合物を含
有するホットメルト樹脂組成物を、少なくとも第1層に
形成させる金属の防錆加工方法が、好ましい結果を与え
る事が明かとなった。すなわち、本発明のリン酸エステ
ル化合物を含有の新規なホットメルト接着剤組成物を、
少なくとも第1層に施された金属は、優れた防錆効果を
発揮している事も明かとなり、金属の防錆塗膜として十
分実用性が認められた。鋼製足場板への実施例では、足
場板としての製品機能として、重要な塗膜の耐スリップ
防止特性が挙げられ、この場合に、本発明の防錆加工方
法を採用する事で、従来行なわれていた脱脂処理工程が
省略でき、無公害加工方法として実用性が高い事が判明
した。以上の様に、2層又は複数層からなる形態の金属
防錆加工方法の採用は、最終製品の塗膜性能として、例
えば、実施例中記載の様に、耐摩擦特性や耐ブロッキン
ク性のバランスを、容易にかつ任意に調整する事が可能
であり、特に好ましい加工方法である事が判明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−255779(JP,A) 特開 平2−185574(JP,A) 特開 昭62−240370(JP,A) 特公 昭62−19467(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05D 7/14 B05D 7/24 301 B05D 7/24 302 B05D 7/24 303 C09D 201/00 C09J 201/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板を形態加工した後、金属表面が加
    工油または防錆油で汚染されている、いわゆる油面状態
    にある金属板に、直接、下記(A)のホットメルト樹脂
    組成物を塗工して、防錆塗膜を形成させる事を特徴とす
    る金属の防錆加工方法。 (A)少なくとも熱可塑性高分子、粘着付与剤、ワック
    ス及びまたは可塑剤からなり、かつ、下記一般式(1)
    〜(3)で示されるリン酸エステルの群から選ばれた1
    種又は2種以上を、0.1〜30重量%を含有してなる
    ホットメルト樹脂組成物。 [R−O−(R’O)m]a−X (1) [R−O−(R’O)m]b−Y (2) [R−O−(R’O)m]c−Z (3) (式中、Rは炭素数1〜12のアルキル基、フェニル
    基、ジフェニル基、ベンジル基、ベンジルフェニル基、
    α−メチルベンジル基、α−メチルベンジルフェニル
    基、R’は炭素数2〜4のアルキレン基またはヒドロキ
    シプロピレン基、mは0〜20の整数、aは1〜6の整
    数、b及びcは1〜2の整数、Xはフィチン酸基、Yは
    リン酸基、Zは亜リン酸基を表す。)
  2. 【請求項2】 金属の防錆塗膜が2層以上の複数層から
    なる時、少なくとも金属表面から数えた塗膜層の第1層
    目のホットメルト樹脂組成物(A)が、膜厚で、0.0
    05〜1.5mmに塗工する事を特徴とする請求項1記
    載の金属の防錆加工方法。
  3. 【請求項3】 (A)成分が、エポシキフェノール、モ
    ノエポキシアルキルフェノールまたは脂肪属モノアルキ
    レンエポキサイドと、リン酸、フィチン酸または亜リン
    酸との付加反応生成物の群から選ばれた1種又は2種以
    上のリン酸エステル成分を1〜10重量%含有し、か
    つ、熱可塑性高分子、粘着付与剤、ワックスのいずれか
    が、無水カルボン酸基又はカルボキシル基を少なくとも
    1個有する樹脂成分からなるホットメルト樹脂組成物
    を、少なくとも第1層目に使用する事を特徴とする請求
    項1または2記載の金属の防錆加工方法。
  4. 【請求項4】 (A)成分が、ベンジルフェノール、α
    −メチルベンジルフェノールまたはそれらのアルキレン
    オキサイド付加物と、五酸化リン、三塩化リンまたはオ
    キシ塩化リンとの付加反応・加水分解生成物の群から選
    ばれた1種又は2種以上のリン酸エステル成分を1〜2
    0重量%含有し、かつ、熱可塑性高分子、粘着付与剤、
    ワックスのいずれかが、無水カルボン酸基、カルボキシ
    ル基を少なくとも1個有する樹脂成分からなるホットメ
    ルト樹脂組成物を、少なくとも第1層目に使用する事を
    特徴とする、請求項1または2記載の金属の防錆加工方
    法。
  5. 【請求項5】 (A)成分が、熱可塑性高分子として、
    分子量が2〜150万の範囲の、ブチルゴム、スチレン
    −エチレン−ブチレン−スチレン樹脂、スチレン−ブタ
    ジエン−スチレン樹脂、スチレン−エチレン−プロピレ
    ン樹脂、エチレン−プロピレン樹脂、エチレン−アクリ
    ル酸エステル樹脂、アタクチックポリプロピレン樹脂、
    ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ
    α−メチルスチレン樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、
    ポリエーテルウレタン樹脂、ポリエーテルエステルウレ
    タン樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂の群から選ばれ
    た2種以上を5〜80重量%含有し、かつ安定化ロジン
    又はそのロジンエステル誘導体である粘着付与剤を5〜
    30重量%、ベンジルフェノール、α−メチルベンジル
    フェノールまたはそれらのアルキレンオキサイド付加物
    と、五酸化リン、三塩化リンまたはオキシ塩化リンとの
    付加反応・加水分解生成物の群から選ばれた1種又は2
    種以上のリン酸エステル成分を1〜20重量%含有して
    なるホットメルト樹脂組成物であり、少なくとも第1層
    目に使用する事を特徴とする請求項1〜4記載のいずれ
    かの金属の防錆加工方法。
  6. 【請求項6】 ワックス成分として、軟化点温度が13
    0℃以上の結晶性ワックスを、少なくとも5重量%含有
    してなるホットメルト樹脂組成物(A)を、少なくとも
    第1層目に使用する事を特徴とする請求項1〜5記載の
    いずれかの金属の防錆加工方法。
  7. 【請求項7】 2層またはそれ以上の複数層からなり、
    少なくとも第1層目はホットメルト樹脂組成物(A)に
    より形成される層であり、トップ層にはスチレン−ブタ
    ジエン系樹脂、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレ
    ンブロック共重合樹脂、エチレン−アクリル酸エステル
    共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビ
    ニル系樹脂の群から選ばれた1種または2種以上の熱可
    塑性高分子を含有する熱可塑性または熱硬化性の樹脂組
    成物であり、かつ、JIS−Aのゴム硬度が60以上の
    塗膜特性を発揮する樹脂組成物を塗工し、塗膜の合計膜
    厚みが0.2〜2mmとなる様に、重ね塗りする事を特
    徴とする請求項2〜6記載のいずれかの金属の防錆加工
    方法。
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