JP5574890B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
このようなフィルタ清掃機構としては、様々な方式が提案されている。このうち、エアフィルタ移動方式と呼ばれるフィルタ清掃機構の場合には、熱交換器の上流側に配設されているエアフィルタをフィルタガイドに沿って移動させ、その移動経路に沿って設置されている回転ブラシ等を介してエアフィルタ上の塵埃を掻き取り、この塵埃をダストボックス内に回収するように構成されている。
一方、下記の特許文献2には、網目を通してゴミをフィルタの裏面側から表面側へ向けて押し出すため、たとえば合成樹脂製ブラシのような多数の突子を設けることが記載されている。
このため、支持部材として従来の従動プーリを使用すると、清掃用の回転ブラシに対向する円筒形状の支持部材が桟部に当たる場合、支持部材の摺接面が桟部の面に阻止されてメッシュ面に接触する位置まで到達できなくなり、この結果、塵埃の除去率やフィルタメッシュの寿命に影響する。
本発明に係る空気調和機は、清掃時に移動するエアフィルタから回転ブラシにより塵埃を掻き取るように構成されたエアフィルタ移動方式のフィルタ清掃機構を備えている空気調和機において、前記フィルタ清掃機構が前記エアフィルタを前記回転ブラシに押圧して接触させる略円筒形状の支持部材を備え、該支持部材の軸外周面に、前記エアフィルタの桟部を吸収するように変形しながら前記エアフィルタのメッシュ面を押圧する軟質変形部を設け、前記軟質変形部が、前記軸外周面に軟質ゴムを成形して設けた放射状リブであることを特徴とするものである。
しかし、メッシュ面については、軟質変形部が略そのままの形状状態を維持して押圧するので、回転ブラシによりエアフィルタ上の塵埃を効率よく掻き取ることができる。
この結果、エアフィルタ移動方式のフィルタ清掃機構は、回転ブラシによる塵埃の掻き取りを効率よく確実に実施できるようになるので、塵埃の除去率や通気部となるフィルタメッシュの寿命向上に顕著な効果を奏する。
図2には、本発明の一実施形態に係る空気調和機の斜視図が示され、図3には、そのフロントパネルを取り外した状態の斜視図、図4には、その縦断面図が示されている。ここでは、壁掛け型の空気調和機1が例示されている。
筐体5を構成しているフロントカバー3の前面及び上面は、その略全面が格子状の桟6,7とされ、該桟6,7により空気吸込み口8が形成されるとともに、該桟6,7がフィルタガイドを兼ねるように構成されている。
空気吹出し口10には、風向を左右方向に変更する複数枚のルーバ11と、風向を上下方向に変更するとともに、空気吹出し口10を閉鎖可能な左右に2分割されている上下各2枚の水平フラップ12が設けられている。このルーバ11及び水平フラップ12は、図示省略のモータによって、それぞれ独立して回動されるように構成されている。
吸込みグリル9を介して吸込まれた室内空気は、エアフィルタ14を通過して塵埃が除去された後、室内熱交換器15により冷却または加熱され、室内ファン16を介して空気吹出し口8から室内に吹出されるようになっている。エアフィルタ14は、左右に2分割されて設置され、該エアフィルタ14の背面側の前面上方部位には、それぞれ横長の空清フィルタ17が配設されている。
このフィルタ清掃機構23において、駆動ローラ24は、エアフィルタ14を回転ブラシ25に押圧して接触させる略円筒形状の支持部材として機能する。
この場合、比較的柔らかい弾性部材とは、略針状またはブラシ状に突出する放射状リブ241がエアフィルタ14のメッシュ面に接触して押圧する場合、放射状リブ241がメッシュ面の裏面側から表面側へ突き抜けることがないよう弾性変形するものである。
このような放射状リブ241は、エアフィルタ14の桟部に当たると、軟質ゴムのリブがエアフィルタ14の桟やメッシュ面の形状に対して柔軟に追従するため、圧縮されたリブが桟部を吸収するように弾性変形する。しかし、エアフィルタ14のメッシュ面については、放射状リブ241が略そのままの形状状態を維持して押圧するので、すなわち、放射状リブ241の先端部側が所定の弾性変形をした状態でメッシュ面を回転ブラシ25に向けて適正に押圧するので、回転ブラシ25によりエアフィルタ14上の塵埃を効率よく掻き取ることができる。
しかし、フィルタ清掃時には、駆動ローラ24の回転によりエアフィルタ14が下方へ移動し、図5に示す移動途中の状態を経て、図6に示す移動終了位置に到達する。このようにして、エアフィルタ14が全長にわたって回転ブラシ25を通過することで、移動中のエアフィルタ14が回転ブラシ25を通過する際に付着している塵芥が除去され、エアフィルタ14の清掃が完了する。こうしてエアフィルタ14の清掃が完了すると、駆動ローラ24を逆回転させることにより、エアフィルタ14を空調運転時の所定位置まで戻せば、一連のフィルタ清掃工程は完了する。
図7に示す第1変形例の駆動ローラ24Aは、駆動ローラ24の軸外周面24aと放射状リブ242との間に、弾性変形層243を備えている。すなわち、この変形例では、駆動ローラ24Aと放射状リブ242との間に圧縮されて弾性変形する軟質ゴム等の弾性変形層243を設けたので、軟質ゴムの放射状リブ242と弾性変形層243とが協働してエアフィルタ14の桟やメッシュ面の形状に対して柔軟に追従することができる。
この結果、弾性変形層243が押圧を受けて弾性変形する分だけ、軟質ゴムで成形する放射状リブ242の長さを短く設定することができるので、耐久性や信頼性の面で有利になる。
また、上述した清掃用の回転ブラシ25に対向し、エアフィルタ14を回転ブラシ25に押圧して接触させる略円筒形状の支持部材としては、たとえば駆動ローラ25の軸外周面24aに軟質系のインシュレーションを設けたものでもよい。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
5 筐体
14 エアフィルタ
15 熱交換器
23 フィルタ清掃機構
24,24A,24B 駆動ローラ(支持部材)
24a 軸外周面
240,240A,240B 軟質変形部
241,241′,242 放射状リブ
243 弾性変形層
Claims (3)
- 清掃時に移動するエアフィルタから回転ブラシにより塵埃を掻き取るように構成されたエアフィルタ移動方式のフィルタ清掃機構を備えている空気調和機において、
前記フィルタ清掃機構が前記エアフィルタを前記回転ブラシに押圧して接触させる略円筒形状の支持部材を備え、該支持部材の軸外周面に、前記エアフィルタの桟部を吸収するように変形しながら前記エアフィルタのメッシュ面を押圧する軟質変形部を設け、
前記軟質変形部が、前記軸外周面に軟質ゴムを成形して設けた放射状リブであることを特徴とする空気調和機。 - 前記軟質変形部が、前記軸外周面と前記放射状リブとの間に弾性変形層を備えていることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
- 前記放射状リブの軸方向を複数に分割し、隣接する前記放射状リブの突出位置を周方向にずらして千鳥配置としたことを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機。
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