JP5573745B2 - エンジン制御装置 - Google Patents

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本発明は、エンジン制御装置に関し、詳しくは、ドライバの踏み込み操作力によって吸気量を調整する機械式のスロットルバルブの開異常が生じた場合の技術に関する。
スロットルバルブには、電動モータでスロットル開度を制御する電動式と、ドライバによるアクセルペダルの踏込み操作力によって機械的に駆動する機械式とがある。これらのうち、機械式のスロットルバルブでは、電動式とは異なり、アクセル開度と独立してスロットル開度を調整できない。そのため、例えばドライバの意思とは無関係にアクセルペダルが押し下げられたり、ドライバがアクセルペダルを戻そうとしても戻らなくなったりするなどの誤作動が生じた場合には、スロットルバルブの開状態が継続する。この場合、エンジンの吸入空気量が減少せず、その結果、ドライバの意に反してエンジン出力が減じられないことが考えられる。
このような事態が生じた場合の対処方法として、例えば特許文献1には、スロットル開度が所定値以上であって所定間隔以下の時間にブレーキ操作が繰り返しあった場合、エンジンが異常であると判定し、燃料カットを行うことが開示されている。これにより、エンジン出力の低下を図るようにしている。
実開平01−124354号公報
上記のようなスロットル開異常が生じている場合、通常時と同様にエンジンを始動すると、空気量過多に起因してエンジン回転速度が急上昇し、その結果、エンジンの損傷を招くおそれがある。そのため、エンジン保護の観点からすれば、スロットル開異常時においてはエンジン始動を行わないのが望ましいとも考えられる。ところが、例えばスロットルバルブが開状態のまま路上等でエンジンが停止した場合のように、危険を回避するべく、スロットル開状態であってもエンジンを始動する必要が生じることもある。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、機械式スロットルバルブが開いたまま閉じないスロットル開異常の発生時にも、エンジン保護を図りつつエンジンを始動することができるエンジン制御装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
本発明は、運転者によるアクセルペダルの踏み込み操作力によって機械的に駆動されることでエンジンの吸気量を調整する機械式のスロットルバルブを備える車載エンジンに適用されるエンジン制御装置に関する。特に、請求項1に記載の発明は、エンジンの始動時に前記スロットルバルブが開状態となっている始動時開異常を検出する異常検出手段と、前記異常検出手段により前記始動時開異常が検出された場合に、エンジンの許容回転速度の上限値である上限回転速度を、前記始動時開異常が生じていない通常時よりも低回転側の異常時上限値に変更する上限変更手段と、前記上限変更手段による前記上限回転速度の変更後において、エンジンの燃料噴射量を制御することによりエンジン回転速度を前記異常時上限値で制限する回転制限手段と、を備えることを特徴とする。
要するに、機械式のスロットルバルブを備えるシステムにおいて、スロットルバルブが開状態となったまま閉状態にならない異常(スロットル開異常)が生じ、その状態でエンジン始動を行う場合、空気量過多に起因してエンジン始動直後にエンジン回転速度が急上昇し、その回転急上昇によりエンジンが損傷を受けることが懸念される。
その点、本発明では、エンジン始動時にスロットル開異常が生じている場合には、エンジン回転速度を通常時よりも低回転側で制限するため、エンジン回転速度の急上昇によるエンジンの損傷を抑制しつつエンジンを始動することができる。これにより、スロットル開異常が生じている場合にもエンジン始動を可能とし、車両の移動(退避走行)を可能にすることができる。
エンジンの始動に際しては、エンジン温度が低いほど燃料の揮発性が低いためエンジンの燃焼状態が良好でなく、逆に、エンジン温度が高いほど燃料の揮発性が良好でありエンジンの燃焼状態が良好になるため、エンジン回転速度が上昇しやすくなる。これに鑑み、請求項2に記載の発明では、エンジンの始動時温度を検出する温度検出手段を備え、前記上限変更手段は、前記温度検出手段により検出した始動時温度に基づいて前記異常時上限値を変更する。このとき、始動時温度が高いほど、異常時上限値を低くするのが望ましい。
スロットル開異常が生じている場合でも、ドライバの走行意思に基づく動作が検出された場合には、エンジンの始動開始時と同様の態様でエンジンの許容回転速度を制限するのではなく、その走行意思を満たすようにエンジン回転速度を制御するのが望ましい。したがって、請求項3に記載の発明のように、ドライバによる走行意思の有無を判定する意思判定手段を備え、前記上限変更手段は、前記意思判定手段により走行意思有りと判定された場合に、前記上限回転速度を前記異常時上限値よりも高回転側に変更するとよい。
ドライバによる走行意思があり車両を走行している最中にブレーキペダルの踏み込み操作があった場合、現在の車両走行状態はドライバの意に反したものと考えられる。その点に鑑み、請求項4に記載の発明では、車両走行状態において、ブレーキペダルが踏み込み解除の状態から踏み込み状態になったことを検出するブレーキ踏込検出手段と、前記回転制限手段によるエンジン回転速度の制限中において、前記ブレーキ踏込検出手段によりブレーキペダルが踏み込み解除状態から踏み込み状態になったことが検出された場合に、点火時期を遅角側に変更するとともに、その点火時期の遅角側への変更後にエンジンの燃焼を停止する出力制限手段とを更に備える。この構成によれば、ドライバによる走行意思がある場合には、スロットル開異常時であっても、エンジン出力を制限しつつ車両の走行を行うことができる。
また、特に本構成では、まず点火時期を遅角側に変更し、その後、エンジンの燃焼を停止することによりエンジン出力を制限するため、エンジン出力の急変によるショック発生を抑制することができる。その結果、ドライバに違和感を与えずエンジンの出力制限を実施することができる。
エンジン制御システムの全体概略構成図。 始動時開異常時のエンジン制御を示すフローチャート。 始動時開異常時のエンジン制御の具体的態様を示すタイムチャート。 他の実施形態の始動時開異常時のエンジン制御を示すフローチャート。 始動時温度と第2上限速度との関係を示す図。
以下、本発明を具体化した実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施の形態は、火花点火式の車載多気筒(本実施形態では3気筒)ガソリンエンジンを対象にエンジン制御システムを構築するものとしている。当該制御システムにおいては、電子制御ユニット(以下、ECUという)を中枢として、燃料噴射量の制御や点火時期の制御等を実施する。このエンジン制御システムの全体概略構成図を図1に示す。
図1において、エンジン10には、吸気管11と排気管12とが接続されており、吸気管11には気筒内への吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ13が設けられている。スロットルバルブ13は、運転者によるアクセルペダル14の踏込み操作力によって機械的に開閉駆動される機械式の空気量調整手段である。スロットルバルブ13では、アクセルペダル14が押し下げられた際の操作量がケーブル15を介してスロットルバルブ13へ伝達されることで開度(スロットル開度)が調整される。スロットル開度は、スロットルアクチュエータ16に内蔵されたスロットル開度センサ17により検出される。
スロットルバルブ13の下流側にはサージタンク18が設けられている。サージタンク18には、エンジン10の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド19が接続されており、吸気マニホールド19において、各気筒の吸気ポート近傍には、燃料を噴射供給する燃料噴射手段としてのインジェクタ21が取り付けられている。
なお、本実施形態では、吸気ポート噴射式エンジンを採用しており、インジェクタ21が吸気ポート近傍に設けられる構成としているが、これに代えて、直噴式エンジンを採用し、インジェクタ21が各気筒のシリンダヘッド等に設けられる構成としてもよい。
エンジン10の吸気ポート及び排気ポートには、それぞれ吸気バルブ22及び排気バルブ23が設けられている。これらのうち、吸気バルブ22の開動作により、空気と燃料との混合気が燃焼室24内に導入され、排気バルブ23の開動作により、燃焼後の排ガスが燃焼室24から排気管12に排出される。
エンジン10のシリンダヘッドには、気筒毎に点火プラグ25が取り付けられている。点火プラグ25には、点火コイル等よりなる点火装置(図示略)を通じて、所望とする点火時期において高電圧が印加される。この高電圧の印加により、各点火プラグ25の対向電極間に火花放電が発生し、燃焼室24内に導入した混合気が着火され燃焼に供される。
排気管12には、排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ26が設けられており、酸素濃度センサ26の下流側には、排気浄化装置としての触媒27が設けられている。触媒27は例えば三元触媒であり、排気が通過する際に排気中の有害成分等を浄化する。
また、本システムには、ドライバの操作に基づきエンジン10を始動するための始動スイッチとしてのIGスイッチ37や、エンジン10の始動装置であるスタータ(図示略)が設けられている。ドライバによりIGスイッチ37がオフからオンに切り替えられることで、スタータによるエンジン10のクランキングが実施される。
その他、本システムには、エンジン冷却水温を検出する冷却水温センサ28や、クランク軸29が所定クランク角回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ31、吸入空気量や吸気管負圧といったエンジン負荷を検出する負荷センサ36、アクセルペダル14の操作量を検出するアクセルセンサ32、ブレーキペダル33の操作量を検出するブレーキセンサ34、車速を検出する車速センサ35、シフト位置を検出するシフト位置センサ38等の各種センサが設けられている。なお、アクセルペダル14及びブレーキペダル33としては、吊り下げ式(ペンダントタイプ)でもフロア支持式(オルガン式)でもよい。
ECU40は、周知の通りCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)を主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、都度のエンジン運転状態に応じてエンジン10の各種制御を実施する。すなわち、ECU40のマイコンは、前述した各種センサなどから各々検出信号を入力し、それらの各種検出信号に基づいて燃料噴射量や点火時期等を演算するとともに、インジェクタ21や点火装置の駆動を制御する。
ところで、スロットルバルブ13が機械式の場合では、アクセル開度と独立してスロットル開度を調整できない。そのため、例えばフロアマットのずれ等に起因してアクセルペダル14が押し下げられたり、あるいは、ケーブル15の作動不良などが原因でアクセルペダル14が元の位置に戻らなくなったりした場合、ドライバによるアクセルペダル14の踏み込みが行われていないにもかかわらず、スロットルバルブ13の開状態が継続されるスロットル開異常が生じることが考えられる。この場合、ドライバがアクセル操作を解除した状態でも吸入空気量が少なくならないため、ドライバの意に反してエンジン出力が低減されないことが懸念される。
また、このようなスロットル開異常はあらゆる状況で生じ、スロットル開異常が生じた状態でエンジン10を始動しなければならないこともあり得る。例えば、車両走行中にスロットル開異常が生じ、路上等でエンジン10が停止された場合、ドライバからエンジン始動要求があれば、危険を避けるべく、スロットル開異常時であってもエンジン10の始動を許容して最低限の走行能力を保証する必要がある。
しかしながら、スロットルバルブ13が開いたままエンジン始動が行われると、空気量過多に起因してエンジン始動直後にエンジン回転速度が急上昇し、その回転急上昇に起因してエンジン10の損傷を招くおそれがある。よって、エンジン保護の観点からすると、スロットル開異常時にはエンジン始動を回避すべきとも考えられるが、上記のとおり、車両の移動(退避走行)を可能にするべく、スロットル開異常時にもエンジン始動を許容しなければならないこともある。
そこで、本実施形態では、エンジン10の始動時にスロットルバルブ13が開状態となっている始動時開異常を検出する手段を備え、始動時開異常が検出された場合、エンジン10の許容回転速度の上限値である上限回転速度を、始動時開異常が生じていない通常時よりも低回転側に変更する。そして、その変更後の上限回転速度でエンジン回転速度が制限されるようにエンジン10の燃料噴射量を制御することとしている。
次に、始動時開異常時におけるエンジン制御について、図2のフローチャートを用いて具体的に説明する。この処理は、ECU40のマイコンにより所定周期毎に実行される。
図2において、ステップS11では、IGスイッチ37がオフからオンに切り替わったか否かを判定する。IGスイッチ37のオフからオンへの切り替えタイミングの場合、ステップS12へ進み、エンジン始動時においてスロットルバルブ13が開いたまま閉じない異常として始動時開異常が生じているか否かを判定する。ここでは、
(1)前回のエンジン停止時において、スロットル開度センサ17により検出されるスロットル開度が所定開度θ1以上のままである場合
(2)今回のエンジン始動のためのIGスイッチ37のオン切り替え時において、スロットル開度センサ17により検出されるスロットル開度が所定開度θ2以上である場合
の少なくともいずれかの場合に、スロットルバルブ13の始動時開異常が生じているものと判定する。なお、(1)については、例えばECU40への電源遮断を一時的に遅らせて実行されるメインリレー制御によって実施され、その際、スロットル開異常が検出された場合に、その異常情報を不揮発性メモリに記憶しておく。また、所定開度θ1、θ2は同じでも異なってもよい。
スロットルバルブ13の始動時開異常が生じていなければそのまま本ルーチンを終了し、図示しない別ルーチンによりエンジン10の始動制御を実施する。このとき、エンジン10の許容回転速度の上限値である上限回転速度については、通常時の上限回転速度である第1上限速度NE1(例えば7000〜7500rpm)が保持される。
一方、スロットルバルブ13の始動時開異常が生じている場合には、ステップS13へ進み、上限回転速度を第1上限速度NE1から第2上限速度NE2に変更する。この第2上限速度NE2は、第1上限速度NE1よりも低く、かつアイドル回転速度Nid(例えば700〜800rpm)よりも高い値(Nid+α)であり、例えば1000〜2000rpmに設定してある。なお、第2上限速度NE2が「異常時上限値」に相当する。
さて、IGスイッチ37のオンへの切り替えタイミングでない場合、ステップS11がNOとなりステップS14へ進む。ステップS14では、上限回転速度として第2上限速度NE2が設定されているか否かを判定し、ステップS14がYESの場合、ステップS15へ進む。
ステップS15では、スロットルバルブ13が正常復帰したか否かを判定する。ここでは、スロットル開度について、IGスイッチオンからの開度減少側への変化量が判定値ΔTH1以上であることが検出された場合に、スロットルバルブ13が正常復帰したものと判定する。
スロットル開異常が未だ継続している場合には、ステップS16へ進み、クランク角センサ31により検出されるエンジン回転速度と予め定めた噴射停止判定値Nspとを比較する。噴射停止判定値Nspについて本実施形態では、第2上限速度NE2よりも若干低い値に設定してある。このとき、NE<Nspの場合にはステップS17に進み、各気筒への燃料噴射を実施し、NE≧Nspの場合にはステップS18へ進み、燃料噴射を停止する。つまり、始動時開異常時には、エンジン10の燃料噴射と燃料噴射停止とを繰り返すことにより、エンジン回転速度を第2上限速度NE2で制限する。
一方、スロットルバルブ13の正常復帰が検出されると、ステップS15がYESとなりステップS19へ進み、上限回転速度を第2上限速度NE2から第1上限速度NE1に戻す。そして本処理を終了する。
なお、本実施形態では、ドライバによる走行意思があると判断されれば、その後、エンジン出力を制限しつつ車両の走行が行われる。具体的には、ブレーキペダル33が踏み込み状態から踏み込み解除の状態になったことが検出された場合や、シフト位置がNレンジから走行レンジ(Dレンジ)に変更された場合、燃料の噴射停止を解除し、エンジン回転速度を第2上限速度NE2で制限して車両の走行を行う。
また、本実施形態では、その車両走行状態において再度ブレーキペダル33が踏み込まれた場合、ドライバには車両加速の意思又は走行意思がなく、スロットル開異常が継続しているものとして、燃料噴射を停止することによりエンジン10の出力制限を行う。つまり、燃料噴射停止によるエンジン出力制限によってブレーキ力をアシストし、ドライバによるブレーキ操作によって確実に車両を減速できるようにしている。特に、本実施形態では、出力制限に際し、まず、点火時期を遅角側に変更し、点火時期の遅角側への変更後にエンジン10の燃焼を停止する(燃料噴射を停止する)。これにより、エンジン出力低下を緩やかに実施し、トルクショックが発生するのを抑制するようにしている。
次に、始動時開異常が生じた場合のエンジン制御の具体的態様を図3のタイムチャートを用いて説明する。図中、(a)はIGスイッチ37のオン/オフの推移、(b)はスロットルバルブ13の開閉の推移、(c)はエンジン回転速度の推移、(d)は車速の推移、(e)は燃料カットの有無の推移、(f)はシフト位置の推移、(g)はブレーキペダル33のオン/オフの推移、(h)は点火遅角量の推移をそれぞれ示す。なお、(c)中、破線はスロットル開異常が生じていない正常時の場合であり、実線はスロットル開異常時において上限回転速度をNE2とした場合であり、一点鎖線はスロットル開異常時において上限回転速度をNE1のままにした場合である。
図3において、タイミングt11でIGスイッチ37がオンされることにより、スタータによるエンジン10のクランキングが行われるとともに、エンジン10の燃料噴射が開始される。またこのとき、スロットルバルブ13が開いたままの状態でありスロットルバルブ13の始動時開異常が生じていると、上限回転速度がNE1からNE2(<NE1)に変更される。これにより、(c)に実線で示すように、エンジン回転速度が第2上限速度NE2で制限される。
また、その後のタイミングt12で、ブレーキペダル33の踏み込みが解除されるとともに、シフト位置がNレンジからDレンジに変更されると、エンジン10の回転速度制限によってエンジン10の出力を制限しつつ、退避走行が行われる。なお、図3において、Dレンジへのシフト位置変更によってエンジン回転速度が低下した場合には、燃料カット解除が行われる。車両走行状態に移行した後において、ブレーキペダル33の踏み込みが再度行われると、そのタイミングt13で点火時期が遅角側に変更されるとともに、その後、燃料噴射が停止される。
以上詳述した本実施形態によれば、次の優れた効果が得られる。
エンジン10の始動時にスロットルバルブ13が開状態となっている始動時開異常が生じているか否かを判定し、始動時開異常が検出された場合、エンジン10の許容回転速度の上限値である上限回転速度を、始動時開異常が生じていない通常時よりも低回転側に変更するとともに、その変更後の上限回転速度でエンジン回転速度を制限する構成とした。これにより、始動時開異常時にも、エンジン回転速度の急上昇によるエンジンの損傷を抑制しつつエンジンを始動することができ、その結果、車両の移動(退避走行)を可能にすることができる。
スロットル開異常が生じた状態での車両走行中にブレーキペダル33が踏み込まれた場合に、燃料噴射を停止してエンジン10の出力制限を行う構成とした。したがって、ドライバによるブレーキ操作によって確実に車両を減速することができる。また、燃料カットによる出力制限に際しては、まず、点火時期を遅角側に変更し、点火時期の遅角側への変更後に燃料カットを行うため、エンジン10の出力低下が緩やかになり、トルクショックが発生するのを抑制することができる。
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
・図3のタイミングt12でドライバによる走行意思が有ると判断された場合に、上限回転速度を第2上限速度NE2よりも高回転側に変更する。図4は、本実施形態における始動時開異常時のエンジン制御についての処理手順を示すフローチャートである。なお、図4では、上記図2と同じ処理については図2と同じステップ番号を付してその説明を省略する。
図4において、ステップS21〜S25では上記図2のステップS11〜S15と同様の処理を実行し、ステップS25でスロットルバルブ13の開異常が未だ継続していると判定された場合、ステップS26において、ドライバによる走行意思の有無を判定する。ここでは、シフト位置センサ38により検出されるシフト位置がNレンジから走行レンジになったこと、及びブレーキセンサ34により検出されるブレーキ操作量が判定値未満になったことのいずれかが成立した場合に、ドライバによる走行意思ありと判定する。なお、上記の2つの条件が共に成立した場合に、ドライバによる走行意思ありと判定してもよい。
ドライバによる走行意思がない場合には、ステップS27〜S29へ進み、上記図2のステップS16〜S18と同様の処理を実行する。一方、ドライバによる走行意思ありと判定された場合にはステップS30へ進み、上限回転速度を、第2上限速度NE2よりも高回転側であって第1上限速度NE1よりも低回転側の第3上限速度NE3に変更する。これにより、エンジン回転速度を第3上限速度NE3で制限される。
・上記実施形態では、エンジン10の燃料噴射と燃料噴射停止とを切り替えることによりエンジン回転速度を第2上限速度NE2で制限したが、エンジン回転速度を第2上限速度NE2で制限するための燃料噴射の態様はこれに限定されない。例えば、現在のエンジン回転速度NEと第2上限速度NE2とを比較し、NE≧NE2の場合に燃料噴射量を少なくする構成としてもよい。
・エンジン10の始動時温度を検出する温度検出手段を設け、該温度検出手段により検出した始動時温度に基づいて第2上限速度NE2を変更する構成としてもよい。エンジン10を始動する際、エンジン回転速度の上昇度合いはエンジン10の始動時温度に応じて相違し、始動時温度が高いほど燃料の揮発性が良好であるため、エンジン回転速度が上昇しやすいからである。このとき、図5に示すように、エンジン始動時温度が高いほど、第2上限速度NE2を低くするとよい。なお、エンジン始動時温度は、例えば、冷却水温センサ28により検出される冷却水温等を用いればよい。
・第2上限速度NE2を上限回転速度とするエンジン制御の実施中にエンジン10の出力制限を実施する場合において、燃焼を停止する際、一部の気筒の燃焼を停止させる一部気筒停止から、全部の気筒の燃焼を停止させる全気筒停止へ移行させる構成とする。この場合、エンジンの燃焼停止を開始してから、全気筒について燃焼を停止するまでのトルクの変化がより緩やかになり、エンジンの出力制限に際しショック発生の抑制をより好適に行うことができる。
10…エンジン、13…スロットルバルブ、14…アクセルペダル、15…ケーブル、16…スロットルアクチュエータ、17…スロットル開度センサ、21…インジェクタ、25…点火プラグ、32…アクセルセンサ、33…ブレーキペダル、34…ブレーキセンサ、35…車速センサ、40…ECU(異常検出手段、上限変更手段、回転制限手段、温度検出手段、意思判定手段、ブレーキ踏込検出手段、出力制限手段)。

Claims (4)

  1. 運転者によるアクセルペダルの踏み込み操作力によって機械的に駆動されることでエンジンの吸気量を調整する機械式のスロットルバルブを備える車載エンジンに適用され、
    エンジンの始動時に前記スロットルバルブが開状態となっている始動時開異常を検出する異常検出手段と、
    前記異常検出手段により前記始動時開異常が検出された場合に、エンジンの始動スイッチがオフからオンに切り替えられてから前記始動時開異常が解消するまでのエンジン始動期間においてエンジンの許容回転速度の上限値である上限回転速度を、前記始動時開異常が生じていない通常時よりも低回転側の異常時上限値に変更する上限変更手段と、
    前記上限変更手段による前記上限回転速度の変更後であってかつ前記エンジン始動期間に、エンジンの燃料噴射量を制御することによりエンジン回転速度を前記異常時上限値で制限する回転制限手段と、
    を備えることを特徴とするエンジン制御装置。
  2. エンジンの始動時温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記上限変更手段は、前記温度検出手段により検出した始動時温度に基づいて前記異常時上限値を変更する請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. ドライバによる走行意思の有無を判定する意思判定手段を備え、
    前記上限変更手段は、前記始動時開異常が解消する前に前記意思判定手段により走行意思有りと判定された場合に、該判定されたことに伴い前記上限回転速度を前記異常時上限値よりも高回転側に変更する請求項1又は2に記載のエンジン制御装置。
  4. 車両走行状態において、ブレーキペダルが踏み込み解除の状態から踏み込み状態になったことを検出するブレーキ踏込検出手段と、
    前記回転制限手段によるエンジン回転速度の制限中において、前記ブレーキ踏込検出手段によりブレーキペダルが踏み込み解除状態から踏み込み状態になったことが検出された場合に、点火時期を遅角側に変更するとともに、その点火時期の遅角側への変更後にエンジンの燃焼を停止する出力制限手段と、
    を更に備える請求項1乃至3のいずれか一項に記載のエンジン制御装置。
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