JP5573015B2 - トランジスタの製造方法、トランジスタ及び回路基板 - Google Patents

トランジスタの製造方法、トランジスタ及び回路基板 Download PDF

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本発明は、トランジスタの製造方法、トランジスタ及び回路基板に関する。
基板上に、ゲート電極、ゲート絶縁膜、ソース及びドレイン電極が形成され、ソース及びドレイン電極とソース及びドレイン電極間のゲート絶縁膜上に有機半導体膜が形成されたトランジスタにおいて、ソース及びドレイン電極間の有機半導体膜の膜厚が、ソース及びドレイン電極上の有機半導体膜の膜厚よりも薄いトランジスタ(例えば、特許文献1参照。)、ソース及びドレイン電極間の有機半導体膜の膜厚が、ゲート絶縁膜の表面からソース及びドレイン電極上の有機半導体膜の表面までの高さよりも厚い、又はほぼ等しいトランジスタ(例えば、特許文献2及び3参照。)が知られている。
特開2006−332474号公報 特開2008−218869号公報 特開2007−234974号公報
本発明の目的は、ソース及びドレイン電極間の有機半導体膜の膜厚を厚くしたトランジスタ、ソース及びドレイン電極上の有機半導体膜の膜厚を厚くしたトランジスタ、及びソース及びドレイン電極間とソース及びドレイン電極上の有機半導体膜の膜厚を厚くしたトランジスタと比べて、優れた電気特性を有するトランジスタの製造方法、トランジスタ及び回路基板を提供することにある。
本発明の一態様は、上記目的を達成するため、以下のトランジスタの製造方法、トランジスタ及び回路基板を提供する。
[1]基板と、前記基板の表面に形成されたゲート電極と、前記基板上に前記ゲート電極を覆うように形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート電極の両側に前記ゲート絶縁膜を介して形成されたソース電極及びドレイン電極と、前記ソース電極及び前記ドレイン電極上に設けられた厚肉部と前記ソース電極及び前記ドレイン電極によって挟まれた前記ゲート絶縁膜上に設けられ、前記厚肉部よりも膜厚の薄い薄肉部と前記薄肉部上の一部に設けられた凸部とを有し、有機半導体材料を含んで形成された半導体膜と、を備えたトランジスタ。
[2]前記半導体膜は、前記薄肉部の膜厚WAに対する前記凸部の膜厚WBの膜厚比がWB/WA>10である前記[1]に記載のトランジスタ。
[3]前記半導体膜は、前記ソース電極及び前記ドレイン電極によって挟まれた前記半導体膜と前記ゲート絶縁膜との接触面の面積S1に対する前記薄肉部の表面積S2の面積比がS2/S1>0.05である前記[2]に記載のトランジスタ。
]ゲート電極、ゲート絶縁膜、ソース電極及びドレイン電極が形成された基板を準備する工程と、前記基板上に有機半導体材料を塗布し、前記ソース電極及び前記ドレイン電極上に設けられた厚肉部と前記ソース電極及び前記ドレイン電極によって挟まれた前記ゲート絶縁膜上に設けられ、前記厚肉部よりも膜厚の薄い薄肉部と前記薄肉部上の一部に設けられた凸部とを形成して半導体膜を形成する工程と、を含むトランジスタの製造方法。
]前記半導体膜を形成する工程は、インクジェット法又はディスペンサ法によって行われる前記[]に記載のトランジスタの製造方法。
]前記半導体膜を形成する工程は、平版印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法又はディスペンサ印刷法によって行われる前記[]に記載のトランジスタの製造方法。
]前記半導体膜を形成する工程は、前記ソース電極及び前記ドレイン電極によって挟まれた前記ゲート絶縁膜上に前記有機半導体材料を含む溶液を塗布し、塗布した前記溶液を乾燥させることによって前記薄肉部及び前記厚肉部を形成し、その後に前記凸部を形成することによって行う前記[]又は[]に記載のトランジスタの製造方法。
]前記[1]〜[]のいずれか1項に記載のトランジスタ、又は前記[]〜[]のいずれか1項に記載のトランジスタの製造方法によって製造されてなるトランジスタを備えた回路基板。
請求項1、に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ優れた電気特性を有すると共に無機材料と比べて低温で形成することができる。
請求項2に係る発明によれば、薄肉部の膜厚WAに対する凸部の膜厚WBの膜厚比が、WB/WA<10である場合と比べてON/OFF比が向上する。
請求項3に係る発明によれば、ソース電極及びドレイン電極によって挟まれた半導体膜とゲート絶縁膜との接触面の面積S1に対する薄肉部の表面積S2の面積比がS2/S1<0.05である場合と比べてON/OFF比が向上する。
請求項に係る発明によれば、他の方法によって半導体膜を形成する場合と比べて、簡単な製造方法でトランジスタを製造することができる。
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るトランジスタの上面図であり、(b)は、図1(a)のI(b)―I(b)線断面図である。 図2(a)〜(d)は、本発明の第1の実施の形態に係るトランジスタの製造方法の工程を示す要部断面図である。 図3は、本発明の第2の実施の形態に係るトランジスタの要部断面図である。 図4は、本発明の第3の実施の形態に係るトランジスタを使用した回路基板の概略図である。 図5は、本発明の実施例1に係る有機半導体膜の膜厚に関するグラフである。 図6は、本発明の実施例1に係る有機半導体膜の結晶の配向性に関するグラフである。 図7は、本発明の実施例1に係るドレイン電圧とドレイン電流の関係を示すグラフである。 図8は、本発明の実施例2に係る有機半導体膜の膜厚に関するグラフである。 図9は、本発明の実施例3に係る有機半導体膜の膜厚に関するグラフである。 図10は、比較例1の有機半導体膜の膜厚に関するグラフである。 図11は、比較例1の有機半導体膜の結晶の配向性に関するグラフである。 図12は、比較例2の有機半導体膜の膜厚に関するグラフである。 図13は、比較例2の有機半導体膜の結晶の配向性に関するグラフである。 図14(a)〜(d)は、本発明の変形例に係るトランジスタの要部断面図である。
(トランジスタの構成)
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るトランジスタの上面図であり、(b)は、図1(a)のI(b)―I(b)線断面図である。図1(a)及び(b)に示すトランジスタ1は、例えば、基板10上に形成された複数のトランジスタのうちの1つの周辺部分を断面図として図示している。
このトランジスタ1は、図1(a)及び(b)に示すように、基板10と、基板10の表面に形成されたゲート電極12と、基板10上にゲート電極12を覆うように形成されたゲート絶縁膜14と、ゲート電極12の両側にゲート絶縁膜14を介して形成されたソース電極16及びドレイン電極18と、ソース電極16及び前記ドレイン電極18上の厚肉部220とソース電極16及びドレイン電極18によって挟まれたゲート絶縁膜14上に設けられ、厚肉部220よりも膜厚の薄い薄肉部222と薄肉部222上の一部に形成された凸部224とを有する有機半導体膜22と、を備えて概略構成されている。
なお、ソース電極16及びドレイン電極18は、図1(a)に対して平行方向に、かつ互いが略平行となるように形成されている。また、ゲート電極12は、図1(b)に対して垂直方向に、ソース電極16及びドレイン電極18の双方と略平行となるように形成されている。トランジスタ1は、このゲート絶縁膜14上のソース電極16及びドレイン電極18の間に複数の有機半導体膜22を形成することで複数形成される。このトランジスタ1に、さらに他の素子や回路等を組み合わせることによって所望の回路基板、半導体装置、及びそれらを組み込んだ電子機器が製造される。
基板10は、例えば、ガラス、石英、酸化アルミニウム、サファイア、窒化珪素、炭化珪素等のセラミックス基板、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐、ガリウム窒素等の半導体基板、ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、 エチレンビニルアルコール共重合体、環状ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン等の樹脂基板、紙、不織布等が用いられるが、これらに限定されない。また、樹脂基板は、例えば、フィルム状に形成されても良い。
ゲート電極12、ソース電極16及びドレイン電極18は、導電性材料であれば、特に電極材料は、限定されない。このゲート電極12、ソース電極16及びドレイン電極18は、例えば、タングステン、タンタル、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、ルテニウム、金、銀、銅、白金、カルシウム、マグネシウム、イリジウム、モリブテン、アルミニウム等やこれらの化合物等、導電型不純物を含む多結晶シリコン又は多結晶シリコンゲルマニウム等、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリチオフェン誘導体、ポリピロール、ポリピリジン、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体等の導電性高分子等の電極材料が用いられるが、これらに限定されない。
ゲート電極12、ソース電極16及びドレイン電極18の形成方法としては、例えば、蒸着法、スパッタ等を用いて形成した薄膜を、フォトリソグラフィ法及びRIE(Reactive Ion Etching)法を利用して所望の電極形状に形成する方法、アルミニウムなどの電極材料を直接熱転写する方法等が用いられる。また、他の形成方法としては、例えば、電極材料を溶媒に溶解させ、インクジェット法、ディスペンサ法等の塗布法、平版印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法又はディスペンサ印刷法インクジェット印刷法又はディスペンサ印刷法等の印刷法を用いても良い。
ここで、インクジェット法とは、溶液を微滴化し、微滴化した液滴をノズルから吐出して対象物上に所望のパターンを形成する方法である。ディスペンサ法とは、微滴化した液滴の吐出方法が、インクジェット法と異なる方法である。
また、平版印刷法とは、化学処理により版に撥水部と親水部とを作成し、作成した撥水部のみにインクを付着させて印刷する印刷方法であり、例えば、オフセット印刷及び反転オフセット印刷がある。凸版印刷法とは、版の凹凸を利用する印刷方法の1つで、版に形成されたパターンの非画線部を凹、画線部を凸にして凸の部分にインクを付着させ、被対象物にパターンを転写する印刷方法であり、例えば、樹脂凸版印刷及びフレキソ印刷がある。凹版印刷とは、版の凹凸を利用する印刷方法の1つで、版に形成されたパターンの非画線部を凸、画線部を凹にし、凸の部分に付着したインクを掻き取り、凹の部分に付着したインクを被対象物に転写する印刷方法であり、例えば、グラビア印刷がある。スクリーン印刷とは、版に微細な孔を多数形成し、圧力によってその孔を通過したインクを被対象物に転写する印刷方法である。また、インクジェット印刷法とは、インクジェット法を利用した印刷方法であり、ディスペンサ印刷法とは、ディスペンサ法を利用した印刷方法である。
ここで、図1(a)に示すように、ソース電極16及びドレイン電極18の幅W1は、例えば、80μmであり、ソース電極16及びドレイン電極18の間の幅W2、すなわちチャネル部19のチャネル長は、例えば、50μmである。
ゲート絶縁膜14は、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン等の無機物、窒化ハフニウムシリケート、ハフニウムシリケート、ハフニア、ジルコニウムシリケート、ジルコニア、ハフニウムアルミネート、ランタンオキサイド、アルミナ等の高誘電材料(High−k材料)、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリイミド、メタクリル、アクリル、ポリ塩化ビニル、セルロース、ウレタン、エポキシ、ポリススチレン、ポリビニルアセテート、スチレンブタジエン共重合体、塩化ビニルデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂等の有機絶縁材料や、上記の物質の混合物等が用いられるが、これらに限定されない。
ゲート絶縁膜14の形成方法としては、例えば、スピンコート法、熱酸化法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等を用いて形成した薄膜を、フォトリソグラフィ法及びRIE法を利用して所望の形状に形成する方法等を用いることができる。また、他の形成方法としては、上記の塗布法又は印刷法を用いても良い。
有機半導体膜22は、例えば、ペンタセン、テトラセン、ポリチオフェン、フタロシアニン系等のp型有機半導体、フラーレン、フラーレン誘導体、全フッ素化フタロシアニン等のn型有機半導体を用いることができるが、これに限定されない。
この有機半導体膜22は、例えば、有機半導体材料を溶媒に溶解させた溶液を、上記の塗布法又は印刷法によってソース電極16及びドレイン電極18の間のゲート絶縁膜14上に塗布することによって形成される膜であり、その形状は、上面視で円形に近い形状である。有機半導体膜22のチャネル方向の幅W3は、例えば、100μmである。
ここで、有機半導体膜22の厚肉部220及び薄肉部222は、例えば、ソース電極16及びドレイン電極18の間に滴下された上記の溶液が、乾燥する際に発生する、コーヒーステイン現象によって形成される。なお、厚肉部220及び薄肉部222は、上記の塗布法又は印刷法を複数回利用して形成しても良い。
コーヒーステイン現象とは、滴下された液滴の乾燥過程で、液滴接触線(液滴の周辺部分)のピンニング(ピン止めされたように動かないこと)と溶媒の蒸発との競合により、液滴中心から外側に向かった溶質の流れが発生し、発生した流れによって液滴中の溶質を接触線近傍へと輸送する現象である。また、コーヒーステイン現象では、液滴の乾燥過程で、溶媒の蒸発が均一でないため、液滴接触線近傍で部分的に溶質の濃度が上がって粘度が上昇し、接触線近傍の液滴のゲル化が発生する。このゲル化とは、ある一定以上の溶質が溶媒に溶けなくなり、接触線近傍への溶質の移動が起こらなくなる現象である。
有機半導体膜22の薄肉部222は、このコーヒーステイン現象を利用して形成され、溶質の密度が厚肉部220よりも低く、さらに膜厚が厚肉部220より薄くなっている。この薄肉部222の膜厚WAは、薄い方が有機半導体膜22の配向性の向上の観点から好適であり、また、OFF電流を減少させるという点からも好適である。例えば、好ましくは5〜50nm、より好ましくは10〜30nmである。ここで、薄肉部222の膜厚WAは、一例として、薄肉部222の平均の膜厚である。
また、厚肉部220は、薄肉部222と同様にコーヒーステイン現象によって形成され、薄肉部222に対して溶質の密度が高く、膜厚が薄肉部222より厚くなっている。この厚肉部220の膜厚は、厚い方がソース電極16及びドレイン電極18間に電圧を印加するために接続されるコンタクト(図示せず)との接触抵抗を下げ、キャリアの注入性が向上する。
凸部224は、厚肉部220及び薄肉部222を形成するために滴下された溶液よりも少ない量の溶液を、薄肉部222に滴下することによって形成される。なお、滴下された液滴によって、液滴と薄肉部222の接触する再結晶領域226近傍にて有機半導体材料が再結晶化し、有機半導体膜22の配向性がさらに向上する。
この凸部224は、主に、ON電流の増加の観点から、体積が大きい方が望ましく、薄肉部222の膜厚(一例として、最大又は平均の膜厚)WAに対する凸部224の膜厚(一例として、最大又は平均の膜厚)WBの膜厚比がWB/WA>10であることが望ましい。この膜厚比は、ON電流の増加という観点からは、WBが大きい方が望ましく、キャリアの移動度の向上、又はOFF電流の減少という観点からは、WAが小さい方が望ましいという理由に基づいている。この値は、膜作製時に自然にできてしまう凹凸、傾きを排除するという意味もある。
さらに、有機半導体膜22は、図1(a)に示すように、ソース電極16及びドレイン電極18によって挟まれた有機半導体膜22とゲート絶縁膜14との接触面の面積S1に対する薄肉部222の表面積S2の面積比がS2/S1>0.05であることが望ましい。この面積比は、ON/OFF比の向上という観点から、薄肉部222の面積S2が大きい方が望ましいからである。また、この面積比には、ピンホールといった自然にできてしまう薄膜の欠陥を排除する意味もある。
ここで、有機半導体膜22の成膜方法として上記の塗布法及び印刷法を用いたとき、他の成膜方法と比べて低温で行うことが可能であるので、高温での成膜が難しいフィルム状の樹脂基板等に好適であり、またフォトリソグラフィ法等による成膜方法と比べて製造工程も少ない。
以下に、本実施の形態に係るトランジスタの製造方法の一例を図面を参照して説明する。
(トランジスタの製造方法)
図2(a)〜(d)は、本発明の第1の実施の形態に係るトランジスタの製造方法の工程を示す要部断面図である。
まず、図2(a)に示すように、ゲート電極12、ゲート絶縁膜14、ソース電極16及びドレイン電極18が形成された基板10を準備する。
具体的には、スパッタ法によって基板10上に金属膜を形成し、フォトリソグラフィ法及びRIE法を用いてゲート電極12を形成する。続いて、CVD法によってゲート電極12を覆うように基板10上に絶縁膜を堆積し、フォトリソグラフィ法及びRIE法を用いてゲート絶縁膜14を形成する。続いて、スパッタ法によって基板10及びゲート絶縁膜14上に金属膜を形成し、フォトリソグラフィ法及びRIE法を用いてソース電極16及びドレイン電極18を形成する。
次に、図2(b)に示すように、インクジェット装置4によってソース電極16及びドレイン電極18の間に有機半導体材料が溶解した溶液を塗布する。
具体的には、コーヒーステイン現象が起こる塗布条件、例えば、基板温度、液滴吐出速度、液滴量及び液濃度を最適にし、溶液を1滴滴下する。
次に、図2(c)に示すように、塗布した溶液を乾燥させ、ソース電極16及びドレイン電極18上に厚肉部220とソース電極16及びドレイン電極18によって挟まれたゲート絶縁膜14上に厚肉部220よりも膜厚の薄い薄肉部222とを有する有機半導体膜22を形成する。
具体的には、基板10をホットプレートによって一定時間加熱して滴下した溶液を乾燥させる。滴下した溶液を乾燥させることによって、厚肉部220及び薄肉部222が一度に形成される。
次に、図2(d)に示すように、インクジェット装置4によって、形成された薄肉部222上に、厚肉部220と薄肉部222を形成するために滴下した溶液よりも少ない量の有機半導体材料を含む溶液を塗布し、凸部224を形成して有機半導体膜22を形成し、トランジスタ1を得る。
具体的には、インクジェット装置4によって、厚肉部220と薄肉部222を形成するために滴下した溶液よりも少ない量の溶液を少なくとも1回吐出して凸部224を形成し、有機半導体膜22を形成する。この凸部224と薄肉部222の再結晶領域226近傍では、溶液を滴下したことによる有機半導体材料の再結晶化が発生し、有機半導体膜22の配向性が向上する。なお、凸部224を形成するための溶液の滴下は、複数回数に分けて滴下されても良く、また薄肉部222上の複数の場所に滴下して複数の凸部224を形成しても良い。
[第2の実施の形態]
図3は、本発明の第2の実施の形態に係るトランジスタの要部断面図である。以下に、第1の実施の形態と同様の機能及び構成を有する部分については、同じ符号を付し、その説明は省略するものとする。
第2の実施の形態は、主に、ゲート電極32が基板10内に形成されている点で、第1の実施の形態と異なっている。
(トランジスタの構成)
トランジスタ1は、図3に示すように、主に、シリコン系基板である基板30と、基板30内に形成されたゲート電極32と、基板30及びゲート電極32上に形成されたゲート絶縁膜34と、を備えて概略構成されている。
ゲート電極32は、例えば、ボロン、フッ化ボロン等のp型不純物、又は砒素、リン等のn型不純物を基板10に導入することによって形成される。
ゲート絶縁膜34は、例えば、上記のゲート絶縁膜14と同様の方法によって形成される。
以下に、本実施の形態に係るトランジスタの製造方法の一例を説明する。
(トランジスタの製造方法)
まず、ボロン、フッ化ボロン等のp型不純物、又は砒素、リン等のn型不純物を基板10に導入し、ゲート電極32を形成する。
次に、熱酸化法によって基板30及びゲート電極32上にゲート絶縁膜34を形成する。続くソース電極16及びドレイン電極18を形成する工程以降は、第1の実施の形態と同様に行われる。
[第3の実施の形態]
図4は、本発明の第3の実施の形態に係る第1及び第2の実施の形態におけるトランジスタを使用した回路基板の概略図である。この回路基板6は、例えば、プリント配線基板60上に、CPU(Central Processing Unit)61及びメモリ62を備えている。CPU61及びメモリ62は、例えば、上記の各実施の形態におけるトランジスタ1を含んで構成されている。上記の各実施の形態におけるトランジスタ1は、この他にも、例えば、電子ペーパ、携帯電子機器等の電子機器、有機EL素子(Organic Electroluminescent Device)、電気泳動型表示素子、液晶素子等を用いた表示装置、電子タグ、スマートカード等に用いられる回路基板等に用いられ、特に、可撓性を有する回路基板上に形成される電子部品に好適である。上記の各実施の形態におけるトランジスタ1は、例えば、塗布法又は印刷法を利用することで、簡単な製造工程で製造されるので、上記の回路基板や電子機器等の製造コストが抑制される。
以下に、本発明に係る実施例1を説明する。図5は、本発明の実施例1に係る有機半導体膜の膜厚に関するグラフであり、図6は、本発明の実施例1に係る有機半導体膜の結晶の配向性に関するグラフであり、図7は、本発明の実施例1に係るドレイン電圧とドレイン電流の関係を示すグラフである。図6は、X線回折測定(BRUKER社製)の結果で、縦軸がX線回折強度、横軸が回折角度である。図7は、縦軸がソース電極及びドレイン電極の表面からの高さ、横軸がチャネル方向の距離であり、測定は、ソース電極上の測定開始位置からチャネル方向に200nmの区間で行った。図6は、縦軸がドレイン電流(Ids)、横軸がドレイン電圧(Vds)である。以下に、実施例1に係るトランジスタの製造方法について説明する。なお、実施例1、及び後述する実施例2におけるトランジスタの構成は、第2の実施の形態におけるトランジスタ1と同じであるので、図3を参照しながら説明する。
(トランジスタの製造方法)
まず、n型不純物としてリンを基板30に導入してゲート電極32を形成する。続いて、熱酸化法によって酸化シリコン膜からなる膜厚100nmのゲート絶縁膜34を形成する。続いて、蒸着法によってチタン、金からなる金属膜をゲート絶縁膜34上に形成し、フォトリソグラフィ法及びRIE法によってソース電極16及びドレイン電極18を形成する。
次に、インクジェット法によって、1、3、5−トリメチルベンゼン溶液にTIPS―ペンタセン(6、13−bis(triisopropyl-silylethynyl)pentacene)を6wt%で溶解させた溶液をソース電極16及びドレイン電極18の間のゲート絶縁膜34上に一滴滴下し、滴下した溶液を乾燥させて厚肉部220及び薄肉部222を形成する。なお、溶液を滴下するときの基板30の温度は、室温であり、溶液の乾燥は、基板30を60℃で10分間加熱して行った。
次に、厚肉部220及び薄肉部222を形成する際に用いた溶液と同じ溶液を、厚肉部220及び薄肉部222を形成するために滴下した量よりも少ない量で薄肉部222上に3回に分けて滴下し、滴下した溶液を乾燥させて凸部226を形成して有機半導体膜22を形成し、図3に示すトランジスタ1を得た。なお、凸部226を形成するために滴下した2回目及び3回目の溶液の量は、1回目の量よりも減らした。また、溶液を滴下するときの基板30の温度は、室温であり、溶液の乾燥は、基板30を60℃で10分間加熱して行った。
(測定)
次に、触針式表面粗さ計(Dektak3030、Soloan社製)によって、形成された有機半導体膜22の形状を測定した。測定の結果、図5に示すように、ソース電極16及びドレイン電極18上に厚肉部220と、チャネル部19に薄肉部222及び凸部224とが形成されていることが分かった。
次に、上記の基板30と同様の基板上に、本実施例と同様の方法で有機半導体膜を形成し、X線回折測定装置(BRUKER社製)によって、形成された有機半導体膜の配向性を測定した。
図6に示すように、(001)、(002)及び(003)にピークがあることから、有機半導体膜が基板上でc軸配向していることが分かった。
次に、半導体パラメータアナライザ(アレンジメントテクノロジー社製4156B)によって、形成されたトランジスタ1の電気特性を測定し、図7に示した。
測定した結果、ON電流が、−1.7×10−7A、OFF電流が、−1.1×10−12A、ON/OFF比が、1.5×10となり良好な電気特性を示した。また、形成されたトランジスタ1は、図7に示すように、トランジスタとして良好に動作していることが分かった。ON電流、OFF電流は、同様に作製した試料3つの平均値である。これらの値は、以下の実施例、比較例でも同様である。
以下に、本発明に係る実施例2を説明する。図8は、本発明の実施例2に係る有機半導体膜の膜厚に関するグラフである。図8は、縦軸がソース電極及びドレイン電極の表面からの高さ、横軸がチャネル方向の距離であり、測定は、ソース電極上の測定開始位置からチャネル方向に150nmの区間で行った。以下に、実施例2に係るトランジスタの製造方法について説明する。
(トランジスタの製造方法)
まず、実施例1と同様の条件でゲート電極32、ゲート絶縁膜34、ソース電極16及びドレイン電極18を形成する。
次に、実施例1と同様の条件で厚肉部220及び薄肉部222を形成する。
次に、実施例1と同様に、薄肉部222上に溶液を3回に分けて滴下した。ただし、滴下した位置は、チャネル部19の中央より10μm、ソース電極16側である。
(測定)
次に、上記の触針式表面粗さ計によって、形成された有機半導体膜22の形状を測定した。測定の結果、図8に示すように、チャネル部19に膜厚が薄い部分と厚い部分とが形成されていることが分かった。
次に、上記の基板30と同様の基板上に、本実施例と同様の方法で有機半導体膜を形成し、上記のX線回折測定装置によって、形成された有機半導体膜の配向性を測定したところ、(001)のピークが測定され、有機半導体膜が基板上でc軸配向していることが分かった。
次に、上記の半導体パラメータアナライザによって、形成されたトランジスタの電気特性を測定した。
測定した結果、ON電流が、−4.6×10−7A、OFF電流が、−3.6×10−12A、ON/OFF比が、1.3×10となり良好な電気特性を示した。また、形成されたトランジスタは、測定の結果、トランジスタとして良好に動作していることが分かった。
以下に、本発明に係る実施例3を説明する。図9は、本発明の実施例3に係る有機半導体膜の膜厚に関するグラフである。図9は、縦軸がソース電極及びドレイン電極の表面からの高さ、横軸がチャネル方向の距離であり、測定は、ソース電極上の測定開始位置からチャネル方向に180nmの区間で行った。以下に、実施例3に係るトランジスタの製造方法について説明する。
(トランジスタの製造方法)
まず、EB(Electron Beam)蒸着(電子線蒸着)法によって、ポリエチレンナフタレート(PEN:Polyethylene naphthalate)基板(帝人製テオックス、厚み:250μm)上に、電極材料として金を用いて膜厚100nmのゲート電極を形成した。
次に、スピンコート法(1500rpm、40秒)によって、ゲート絶縁膜としてポリイミド樹脂(チッソ製)をPEN基板上に膜厚1μmで形成し、ホットプレートで200℃、30分間アニール処理を行った。
次に、EB蒸着法によって、金を用いて膜厚100nmのソース電極及びドレイン電極を形成した。
次に、実施例1と同じ条件で、実施例1と同様の溶液を滴下して乾燥させ、厚肉部及び薄肉部を形成する。続いて、実施例1と同じ条件で凸部を形成する。
(測定)
次に、上記の触針式表面粗さ計によって、形成された有機半導体膜の形状を測定した。測定の結果、図9に示すように、ソース電極及びドレイン電極上に厚肉部と、チャネル部に薄肉部及び凸部とが形成されていることが分かった。
次に、上記と同様のPEN基板上に、本実施例と同様の方法で有機半導体膜を形成し、上記のX線回折測定装置によって、形成された有機半導体膜の配向性を測定したところ、(001)のピークが測定され、有機半導体膜が基板上でc軸配向していることが分かった。
次に、上記の半導体パラメータアナライザによって、形成されたトランジスタの電気特性を測定した。
測定した結果、ON電流が、−6.7×10−8A、OFF電流が、−9.7×10−13A、ON/OFF比が、6.9×10となり良好な電気特性を示した。また、形成されたトランジスタは、測定の結果、トランジスタとして良好に動作していることが分かった。
[比較例1]
図10は、比較例1の有機半導体膜の膜厚に関するグラフであり、図11は、比較例1の有機半導体膜の結晶の配向性に関するグラフである。図10は、縦軸がソース電極及びドレイン電極の表面からの高さ、横軸がチャネル方向の距離であり、測定は、ソース電極上の測定開始位置からチャネル方向に150nmの区間で行った。図11は、縦軸がX線回折強度、横軸が回折角度である。
(トランジスタの製造方法)
比較例1は、上記の実施例1と同様に、インクジェット法によって、1、3、5−トリメチルベンゼン溶液にTIPS―ペンタセンを6wt%で溶解させた溶液を、ソース電極16及びドレイン電極18の間のゲート絶縁膜14上に一滴滴下した。なお、滴下した溶液の量は、実施例1の1回目の溶液の量と同じである。なお、溶液を滴下するときの基板の温度は、室温である。
次に、基板を60℃で10分間加熱して溶液を乾燥させて有機半導体膜を形成し、トランジスタを得た。
(測定)
次に、上記の触針式表面粗さ計によって、形成された有機半導体膜の形状を測定した。測定の結果、図10に示すように、ソース電極及びドレイン電極上に膜厚が厚い部分と、チャネル部にソース電極及びドレイン電極よりも膜厚が薄い部分とを有する有機半導体膜が形成されていることが分かった。
次に、上記の基板30と同様の基板上に、本比較例と同様の方法で有機半導体膜を形成し、上記のX線回折測定装置によって、形成された有機半導体膜の配向性を測定した。
測定した結果、図11に示すように、(001)にピークがあることから、有機半導体膜が基板上でc軸配向しているが、そのピークは弱く、実施例1〜3よりも配向性が劣っていることが分かった。
次に、半導体パラメータアナライザによって、形成されたトランジスタの電気特性を測定した。
測定した結果、ON電流が、−5.3×10−9A、OFF電流が、−3.6×10−13A、ON/OFF比が、1.4×10であった。
[比較例2]
図12は、比較例2の有機半導体膜の膜厚に関するグラフであり、図13は、比較例2の有機半導体膜の結晶の配向性に関するグラフである。図12は、縦軸がソース電極及びドレイン電極の表面からの高さ、横軸がチャネル方向の距離であり、測定は、ソース電極上の測定開始位置からチャネル方向に100nmの区間で行った。図13は、縦軸がX線回折強度、横軸が回折角度である。
(トランジスタの製造方法)
比較例2は、上記の実施例1と同様に、インクジェット法によって、1、3、5−トリメチルベンゼン溶液にTIPS―ペンタセンを6wt%で溶解させた溶液を、ソース電極16及びドレイン電極18の間のゲート絶縁膜14上に一滴滴下した。なお、滴下した溶液の量は、実施例1の1回目の溶液の量よりも多く、約2倍である。なお、溶液を滴下するときの基板の温度は、室温である。
次に、基板を60℃で10分間加熱して溶液を乾燥させて有機半導体膜を形成し、トランジスタを得る。
(測定)
次に、上記の触針式表面粗さ計によって、形成された有機半導体膜の形状を測定した。測定の結果、図12に示すように、ソース電極及びドレイン電極上の膜厚に比べ、膜厚が厚い有機半導体膜がチャネル部に形成されていることが分かった。
次に、上記の基板30と同様の基板上に、本比較例と同様の方法で有機半導体膜を形成し、上記のX線回折測定装置によって、形成された有機半導体膜の配向性を測定した。
測定した結果、図13に示すように、(001)、(002)及び(003)のピーク以外に(011)にもピークがあることから、有機半導体膜が基板上でc軸配向しておらず、配向性が実施例1〜3に比べて劣っていることが分かった。
次に、半導体パラメータアナライザによって、形成されたトランジスタの電気特性を測定した。
測定した結果、ON電流が、−4.8×10−7A、OFF電流が、−1.1×10−10A、ON/OFF比が、4.4×10であった。
(評価)
実施例1〜3、比較例1及び2の測定結果を表1に示す。
Figure 0005573015
比較例1は、実施例1及び2よりもOFF電流は低下しているが、ON電流も低下しているため、実施例1〜3よりもON/OFF比が低下している。この結果は、配向性と凸部の有無に起因すると考えられる。
比較例2は、実施例1及び2と同程度のON電流であるが、OFF電流が上昇しているため、実施例1〜3よりもON/OFF比が低下している。この結果は、配向性と凸部の有無に起因すると考えられる。
[変形例]
図14(a)〜(d)は、本発明の変形例に係るトランジスタの要部断面図である。図14(a)〜(d)は、チャネル部19に形成された凸部224の変形例を示している。上記に示したように、凸部224は、薄肉部222の膜厚がWA、凸部224の膜厚がWBであるときの膜厚比がWB/WA>10であることが望ましい。さらに、ソース電極16及びドレイン電極18によって挟まれた有機半導体膜22とゲート絶縁膜14との接触面の面積S1と薄肉部222の表面積S2との面積比がS2/S1>0.05であることが望ましいことから、有機半導体膜22の形状は、一例として、下記の形状が考えられる。なお、図14(a)〜(c)は、ソース電極側に凸部が形成されるが、ドレイン電極側に形成されても良い。
図14(a)に示すように、例えば、ソース電極16又はドレイン電極18上の厚肉部220と一体となるように凸部224を形成しても良い。
図14(b)に示すように、例えば、ソース電極16又はドレイン電極18上の厚肉部220と一体となり、かつゲート絶縁膜14の表面から厚肉部220の最も膜厚が厚い部分までの高さよりも膜厚が厚い凸部224を形成しても良い。
図14(c)に示すように、例えば、ソース電極16又はドレイン電極18上の厚肉部220と一体となり、かつゲート絶縁膜14の表面から厚肉部220の最も膜厚が厚い部分までの高さよりも膜厚が薄い凸部224を形成しても良い。
図14(d)に示すように、例えば、チャネル部19に複数の薄肉部222及び凸部224を形成しても良い。
なお、本発明は、上記した実施の形態及び実施例に限定されず、本発明の技術思想を逸脱あるいは変更しない範囲内で種々の変形および組み合わせがなされる。
1…トランジスタ、4…インクジェット装置、6…回路基板、10、30…基板、12…ゲート電極、14…ゲート絶縁膜、16…ソース電極、18…ドレイン電極、19…チャネル部、22…有機半導体膜、32…ゲート電極、34…ゲート絶縁膜、60…プリント配線基板、61…CPU、62…メモリ、220…厚肉部、222…薄肉部、224…凸部、226…再結晶領域

Claims (8)

  1. 基板と、
    前記基板の表面に形成されたゲート電極と、
    前記基板上に前記ゲート電極を覆うように形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート電極の両側に前記ゲート絶縁膜を介して形成されたソース電極及びドレイン電極と、
    前記ソース電極及び前記ドレイン電極上に設けられた厚肉部と前記ソース電極及び前記ドレイン電極によって挟まれた前記ゲート絶縁膜上に設けられ、前記厚肉部よりも膜厚の薄い薄肉部と前記薄肉部上の一部に設けられた凸部とを有し、有機半導体材料を含んで形成された半導体膜と、
    を備えたトランジスタ。
  2. 前記半導体膜は、前記薄肉部の膜厚WAに対する前記凸部の膜厚WBの膜厚比がWB/WA>10である請求項1に記載のトランジスタ。
  3. 前記半導体膜は、前記ソース電極及び前記ドレイン電極によって挟まれた前記半導体膜と前記ゲート絶縁膜との接触面の面積S1に対する前記薄肉部の表面積S2の面積比がS2/S1>0.05である請求項2に記載のトランジスタ。
  4. ゲート電極、ゲート絶縁膜、ソース電極及びドレイン電極が形成された基板を準備する工程と、
    前記基板上に有機半導体材料を塗布し、前記ソース電極及び前記ドレイン電極上に設けられた厚肉部と前記ソース電極及び前記ドレイン電極によって挟まれた前記ゲート絶縁膜上に設けられ、前記厚肉部よりも膜厚の薄い薄肉部と前記薄肉部上の一部に設けられた凸部とを形成して半導体膜を形成する工程と、
    を含むトランジスタの製造方法。
  5. 前記半導体膜を形成する工程は、インクジェット法又はディスペンサ法によって行われる請求項に記載のトランジスタの製造方法。
  6. 前記半導体膜を形成する工程は、平版印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法又はディスペンサ印刷法によって行われる請求項に記載のトランジスタの製造方法。
  7. 前記半導体膜を形成する工程は、前記ソース電極及び前記ドレイン電極によって挟まれた前記ゲート絶縁膜上に前記有機半導体材料を含む溶液を塗布し、塗布した前記溶液を乾燥させることによって前記薄肉部及び前記厚肉部を形成し、その後に前記凸部を形成することによって行う請求項又はに記載のトランジスタの製造方法。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載のトランジスタ、又は請求項7のいずれか1項に記載のトランジスタの製造方法によって製造されてなるトランジスタを備えた回路基板。
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