JP5572584B2 - 光走査装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、偏向手段としてMEMSミラーを用いた光走査装置とこれを備えた複写機やプリンター等の画像形成装置に関するものである。
複写機やプリンター等の画像形成装置においては、帯電器によって表面が一様に帯電された像担持体が光走査装置によって光走査され、その表面に画像情報に応じた静電潜像が形成される。そして、静電潜像は、現像装置によって現像剤であるトナーを用いて現像されてトナー像として顕像化され、このトナー像は、転写装置によって用紙上に転写された後に定着装置によって加熱及び加圧されて用紙上に定着され、トナー像が定着された用紙が装置外へ排出されることによって一連の画像形成動作が終了する。
ところで、従来、光走査装置には、光ビームを走査する偏向器としてポリゴンミラーやガルバノミラーが専ら用いられているが、より高解像度の画像や高速プリントを達成するためには、これらのポリゴンミラーやガルバノミラーを更に高速で回転させる必要がある。
しかしながら、ポリゴンミラーやガルバノミラーを高速で回転させると軸受の耐久性や風損による発熱や騒音の問題が発生し、高速走査には限界がある。
そこで、近年、シリコンマイクロマシニング(MEMS)技術を利用した偏向器の開発が進められており、例えばマイクロミラー(以下、「MEMSミラー」と称する)とこれを軸支する捩り梁をSi基板に一体に形成し、MEMSミラー側の可動電極と固定側の固定電極との間に交流電圧を印加し、両電極間に発生する静電引力によって捩り梁を捩りながらMEMSミラーを共振させ、このMEMSミラーの共振を利用してこれを往復振動させる方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記方式によれば、共振を利用してMEMSミラーを往復振動(正弦振動)させるために高速動作が可能であり、騒音と消費電力を低く抑えることができるという利点が得られる。
ところで、偏向面が1つのMEMSミラーを用いる比較的単純な光走査装置において走査面上で光ビームを等速走査させるためには、MEMSミラーで偏向走査された光ビームをアークサイン特性を有する走査レンズによって集光する必要がある。この場合、等速走査は可能となるが、走査面上における主走査方向のビーム径が走査中心部から走査端部に向かって変化するために画像品質が低下するという問題が発生する。ここで、走査端部とは、画像領域端部に対応する走査位置である。
そこで、各々独立に振動する複数の反射面を備えるMEMSミラーを用い、次式:
θ(t)=Asinωt+Asin(nωt)
ここに、n=整数(2又は3)
θ:偏向角(走査レンズ光軸と光ビームの成す角度)
,A:各成分の振幅
ω:角周波数
t:時間
で表されるように、基本正弦波にその整数倍の周波数の正弦波を重畳した振動を行う光走査装置を用い、1つの偏向面を有するMEMSミラーと比べて等角速度に近いで状態で走査面を偏向走査することが行われている。これによれば、走査面上におけるビーム径の主走査方向の変動を小さく抑えることができ、等速走査に近い状態を実現することができる。その理由は、走査面と走査レンズ光軸との交点を0としたときの像高をyとすると、主走査方向のビーム径はdy/dθに比例し、走査速度はdy/dtに等しいためである。
偏向角θと像高yとを結び付けるのが走査レンズの特性であるため、走査レンズによって主走査方向のビーム径が決定される。代表的なfθレンズの特性はy=fθ(fは焦点)であるためにdy/dθ=fとなり、ビーム径は時間tや像高yに対して変動しない。
しかしながら、dy/dt=dy/dθ・dθ/dtであるため、dy/dθが一定であればdθ/dtも一定でなければdy/dtが一定にならず、等速走査は実現しない。つまり、単純な光学系でビーム径変動の抑制と等速走査を完全に両立させるためには、ポリゴンミラーのような偏向角が等角速度となるような偏向器とfθレンズを用いる必要があり、偏向角特性が等角速度に近ければ近いほど、走査速度の変動とビーム径の変動が小さくなる。
特許文献2には、走査レンズの光学特性については具体的な式で示されていないが、走査中心部y0と走査端部ymaxとその中間のy0.5におけるdy/dθとdθ/dtにそれぞれ以下の大小関係:
・dθmax/dtmax<dθ/dt(偏向角の角速度は端部の方が中心より小さい)
・dy/dθ<dymax/dθmax(走査面上のビーム径は端部の方が中心部よりも大きい)
・dθ/dt<dθ0.5/dt0.5(偏向角の角速度は中心の方が中間部よりも小さい)
・dy0.5/dθ0.5<dy/dθ(走査面上のビーム径は中心部の方が中間部よりも大きい)
を設定することによって、画像品質を落とすことなく偏向器にMEMSミラーを用いる提案がなされている。
特開平4−211218号公報 特開2008−083688号公報
特許文献2に記載されている画像品質を悪化させる要因は、ビーム径の変動と走査速度の変動である。特許文献2においては、ビーム径の変動と走査速度の変動の限界値は、ビーム径の変動が±25%(請求項2)、走査速度の変動が±10%(請求項3)と規定されている。又、MEMSミラーの1周期に要する時間に対して実際の走査時間の割合を高く設定することが望ましいとされている(請求項5)。
しかしながら、dy/dθとdθ/dtに関する前記大小関係を満足することによって、画像品質を悪化させることなく更に走査時間を最長にすることができる訳ではない。又、走査速度の変動はビーム径の変動よりも画像品質に対する感度が高く、走査速度の数%変動によっても画像は劣化する。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、走査面上での主走査方向のビーム径の変動を小さく抑えつつ等速走査を行うことができる光走査装置とこれを備えた画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、光ビームを発する光源と、該光源から発せられる光ビームを偏向するMEMSミラーと、該MEMSミラーによって偏向された光ビームを走査面上に結像させる複数の走査レンズを備えた光走査装置において、
前記MEMSミラーに最も近い走査レンズの光学特性を、該走査レンズに対して光ビームが次式:
θ(t)=Asinωt+Asin(nωt)
ここに、n=2又は3、
θ:走査レンズ光軸と光ビームの成す角度
,A:偏向角の振幅
ω:角周波数
t:時間
で表される偏向角特性で入射し、且つ、次式;

ここに、:像高
f:焦点距離
≠0,A ≠0
を満たすように光ビームを走査面上に結像させるよう設定したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、走査面上の主走査方向のビーム径は走査中央部と走査端部で最も大きく、最小径は最大径の0.9倍よりも大きいことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、走査面上の主走査方向のビーム径は走査中央部で最も小さく、走査端部で最も大きく、その最大径は最小径の1.1倍よりも小さいことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の光走査装置を備えることを特徴とする。
本発明によれば、偏向角θ(t)が次式:
θ(t)=Asinωt+Asin(nωt)
で表されるMEMSミラーを備える光走査装置において、
(数1)で表される光学特性を有する走査レンズを用いることによって、像高yは、次式:
y=f(A+nA)ωt
で表されるようになり、等速走査が可能になることが分かる。
又、走査面上の主走査方向のビーム径Dは、次式:
で表され、偏向角θの振幅AとAの比によって傾向が異なる。具体的には、正弦波であるA=0からAを負の方向に大きくしていくと(等角速度に近づく)とビーム径Dの変動は、
(1)走査中央部が最も小さく、走査端部に向かうに連れて単調に増加する
(2)走査中央部から走査端部に向かって一旦小さくなって極小値を示した後に単調に増加する
傾向を示す。
従って、偏向角θの振幅AとAの比を適当に設定することによって、
(1)走査面上の主走査方向のビーム径は走査中央部と走査端部で最も大きく、最小径は最大径の0.9倍よりも大きい
(2)走査面上の主走査方向のビーム径は走査中央部で最も小さく、走査端部で最も大きく、その最大径は最小径の1.1倍よりも小さい
ものとすることが可能となり、走査面上の主走査方向のビーム径の変動を±10%以内の範囲に小さく抑えることができる。
以上の結果、本発明によれば、走査面上での主走査方向のビーム径の変動を小さく抑えつつ等速走査を行うこと可能となる。
本発明に係る画像形成装置(カラーレーザープリンター)の側断面図である。 本発明に係る光走査装置要部の構成を示す主走査方向の平面図である。 像高に対するリニアリティとビーム径比の関係を示す図である。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
[画像形成装置]
図1は本発明に係る画像形成装置の一形態としてのカラーレーザープリンターの断面図であり、図示のカラーレーザープリンターはタンデム型であって、その本体100内の中央部には、マゼンタ画像形成ユニット1M、シアン画像形成ユニット1C、イエロー画像形成ユニット1Y及びブラック画像形成ユニット1Kが一定の間隔でタンデムに配置されている。
上記各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kには、像担持体である感光ドラム2a,2b,2c,2dがそれぞれ配置されており、各感光ドラム2a〜2dの周囲には、帯電器3a,3b,3c,3d、現像装置4a,4b,4c,4d、転写ローラ5a,5b,5c,5d及びドラムクリーニング装置6a,6b,6c,6dがそれぞれ配置されている。
ここで、前記感光ドラム2a〜2dは、ドラム状の感光体であって、不図示の駆動モーターによって図示矢印方向(時計方向)に所定のプロセススピードで回転駆動される。又、前記帯電器3a〜3dは、不図示の帯電バイアス電源から印加される帯電バイアスによって感光ドラム2a〜2dの表面を所定の電位に均一に帯電させるものである。
更に、前記現像装置4a〜4dは、マゼンタ(M)トナー、シアン(C)トナー、イエロー(Y)トナー、ブラック(K)トナーをそれぞれ収容しており、各感光ドラム2a〜2d上に形成された各静電潜像に各色のトナーを付着させて各静電潜像を各色のトナー像として可視像化するものである。
又、前記転写ローラー5a〜5dは、各一次転写部にて中間転写ベルト7を介して各感光ドラム2a〜2dに当接可能に配置されている。ここで、中間転写ベルト7は、駆動ローラー8とテンションローラー9との間に張設されて各感光ドラム2a〜2dの上面側に走行可能に配置されており、前記駆動ローラー8は、二次転写部において中間転写ベルト7を介して二次転写ローラー10に当接可能に配置されている。又、テンションローラー9の近傍にはベルトクリーニング装置11が設けられている。
ところで、プリンター本体100内の各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kの上方には、前記各現像装置4a〜4dにトナーを補給するためのトナーコンテナー12a,12b,12c,12dが一列に並設されている。
又、プリンター本体100内の各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kの下方には、各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kに対応して本発明に係る計4つの光走査装置(レーザースキャナーユニット(LSU))13がそれぞれ配置され、これらの下方のプリンター本体100の底部には給紙カセット14が着脱可能に設置されている。そして、給紙カセット14には複数枚の不図示の用紙が積層収容されており、この給紙カセット14の近傍には、該給紙カセット14から用紙を取り出すピックアップローラー15と、取り出された用紙を分離して搬送パスSへと1枚ずつ送り出すフィードローラー16とリタードローラー17が設けられている。
又、プリンター本体100の側部を上下方向に延びる前記搬送パスSには、用紙を搬送する搬送ローラー対18と、用紙を一時待機させた後に所定のタイミングで前記二次転写対向ローラー8と二次転写ローラー10との当接部である二次転写部へと供給するレジストローラー対19が設けられている。尚、搬送パスSの横には、用紙の両面に画像を形成する場合に使用される別の搬送パスS’が形成されており、この搬送パスS’には複数の反転ローラー対20が適当な間隔で設けられている。
ところで、プリンター本体100内の一側部に縦方向に配置された前記搬送パスSは、プリンター本体100の上面に設けられた排紙トレイ21まで延びており、その途中には定着装置22と排紙ローラー対23,24が設けられている。
次に、以上の構成を有するカラーレーザープリンターによる画像形成動作について説明する。
画像形成開始信号が発せられると、各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kにおいて各感光ドラム2a〜2dが図示矢印方向(時計方向)に所定のプロセススピードで回転駆動され、これらの感光ドラム2a〜2dは、帯電器3a〜3dによって一様に帯電される。又、各光走査装置13は、各色毎のカラー画像信号によって変調されたレーザービームを出射し、そのレーザービームを各感光ドラム2a〜2dの表面に照射し、各感光ドラム2a〜2d上に各色のカラー画像信号に対応した静電潜像をそれぞれ形成する。
そして、先ず、マゼンタ画像形成ユニット1Mの感光ドラム2a上に形成された静電潜像に、該感光ドラム2aの帯電極性と同極性の現像バイアスが印加された現像装置4aによってマゼンタトナーを付着させ、該静電潜像をマゼンタトナー像として可視像化する。このマゼンタトナー像は、感光ドラム2aと転写ローラー5aとの間の一次転写部(転写ニップ部)において、トナーと逆極性の一次転写バイアスが印加された転写ローラー5aの作用によって、図示矢印方向に回転駆動されている中間転写ベルト7上に一次転写される。
上述のようにしてマゼンタトナー像が一次転写された中間転写ベルト7は、次のシアン画像形成ユニット1Cへと移動する。そして、シアン画像形成ユニット1Cにおいても、前記と同様にして、感光ドラム2b上に形成されたシアントナー像が一次転写部において中間転写ベルト7上のマゼンタトナー像に重ねて転写される。
以下同様にして、中間転写ベルト7上に重畳転写されたマゼンタ及びシアントナー像の上に、イエロー及びブラック画像形成ユニット1Y,1Kの各感光ドラム2c,2d上にそれぞれ形成されたイエロー及びブラックトナー像が各一次転写部において順次重ね合わせられ、中間転写ベルト7上にはフルカラーのトナー像が形成される。尚、中間転写ベルト7上に転写されないで各感光ドラム2a〜2d上に残留する転写残トナーは、各ドラムクリーニング装置6a〜6dによって除去され、各感光ドラム2a〜2dは次の画像形成に備えられる。
そして、中間転写ベルト7上のフルカラートナー像の先端が駆動ローラー8と二次転写ローラー10間の二次転写部(転写ニップ部)に達するタイミングに合わせて、給紙カセット14からピックアップローラー15とフィードローラー16及びリタードローラー17によって搬送パスSへと送り出された用紙がレジストローラー対19によって二次転写部へと搬送される。そして、二次転写部に搬送された用紙に、トナーと逆極性の二次転写バイアスが印加された二次転写ローラー10によってフルカラーのトナー像が中間転写ベルト7から一括して二次転写される。
而して、フルカラーのトナー像が転写された用紙は、定着装置22へと搬送され、フルカラーのトナー像が加熱及び加圧されて用紙の表面に熱定着され、トナー像が定着された用紙は、排紙ローラー対23,24によって排紙トレイ21上に排出されて一連の画像形成動作が完了する。尚、用紙上に転写されないで中間転写ベルト7上に残留する転写残トナーは、前記ベルトクリーニング装置11によって除去され、中間転写ベルト7は次の画像形成に備えられる。
[光走査装置]
次に、本発明に係る前記光走査装置13の構成の詳細を図2に基づいて説明する。尚、4つの光走査装置13の構成は全て同じであるため、以下、1つの光走査装置13についてのみ説明する。
図2は本発明に係る光走査装置要部の構成を示す平面図であり、図示の光走査装置13は、光源であるレーザーダイオード25を備えており、このレーザーダイオード25からの光ビームの出射方向に沿ってコリメータレンズ26、シリンドリカルレンズ27及び偏向手段であるMEMSミラー28が一直線上に配置されている。
上記コリメータレンズ26は、レーザーダイオード25から出射される発散光束である光ビームを集光させる集光レンズであり、前記シリンドリカルレンズ27は、副走査方向にのみ特定のパワーを有するレンズであって、コリメータレンズ26を通過して光ビームを副走査断面内で前記MEMSミラー28の偏向面に線像として結像させる機能を果たす。
前記MEMSミラー28は、Si基板にエッチングや成膜等のマイクロマシニング技術(MEMS技術)を利用して一体に形成されており、固有振動数の異なる複数(2つ又は3つ)の偏向面を有している。各振動面は、重畳駆動によって各固有振動数で共振してそれぞれ往復振動(正弦振動)し、シリンドリカルレンズ27を通過した光ビームを反射させて偏向走査する。尚、MEMSミラー28の各偏向面(反射面)にはアルミニウム膜等が成膜されてその反射率が高められている。
又、図2に示すように、MEMSミラー28によって偏向される光ビームの進行方向に沿って円弧状の2つの走査レンズ29,30が配設されている。尚、走査レンズ29,30は、MEMSミラー28によって偏向された光ビームを走査面である感光ドラム2a(2b,2c,2d)上に等速度で集光させるためのfθ特性を有している。
而して、図2に示す光走査装置13において、レーザーダイオード25が画像データに応じてON/OFF制御されると、該レーザーダイオード25から画像データに対応して変調された光ビームが出射され、この光ビームは、コリメータレンズ26を通過することによって集光された後、シリンドリカルレンズ27を通過することによって副走査断面内でMEMSミラー28の各偏向面に線像として結像する。尚、シリンドリカルレンズ27に入射した光ビームは、主走査断面においてはそのままの状態でシリンドリカルレンズ27を通過する。
上述のようにMEMSミラー28の各偏向面上に線状に結像した光ビームは、MEMSミラー28の各偏向面が共振によってそれぞれの固有振動数で往復振動することによって主走査方向に偏向され、この偏向された光ビームは、走査レンズ29,30を通過することによって図1に示す各画像形成ユニット1M(1C,1Y,1K)の感光ドラム2a(2b〜2d)上に結像され、図2に示す有効走査範囲Rの一端を書出点(走査端部)P1、他端を書終点(走査端部)P2として感光ドラム2a(2b〜2d)上を主走査方向に往復走査する。すると、前述のように各感光ドラム2a(2b〜2d)上には各色のカラー画像信号に対応した静電潜像がそれぞれ形成される。
而して、本実施の形態においては、MEMSミラー28に近い側の走査レンズ29の光学特性を、該走査レンズ29に対して光ビームが次式:
θ(t)=Asinωt+Asin(nωt)
ここに、n=2又は3、
θ:走査レンズ光軸と光ビームの成す角度
,A:各成分の振幅
ω:角周波数
t:時間
で表される偏向角特性で入射し、且つ、次式;

ここに、:像高
f:焦点距離
≠0,A ≠0
を満たすように光ビームを感光ドラム2a(2b〜2d)走査面上に結像させるよう設定している。
従って、本実施の形態においては、偏向角θ(t)は次式:
θ(t)=Asinωt+Asin(nωt)
で表されるMEMSミラー28を備える光走査装置13において、
(数3)で表される光学特性を有する走査レンズ29を用いることによって、像高yは、次式:
y=f(A+nA)ωt
で表されるようになり、等速走査が可能になることが分かる。
又、感光ドラム2a(2b〜2d)上の主走査方向のビーム径Dは、次式:
で表され、偏向角θの振幅AとAの比によって傾向が異なる。具体的には、正弦波であるA=0からAを負の方向に大きくしていくと(等角速度に近づく)とビーム径Dの変動は、
(1)走査中央部が最も小さく、走査端部に向かうに連れて単調に増加する
(2)走査中央部から走査端部に向かって一旦小さくなって極小値を示した後に単調に増加する
傾向を示す。
従って、偏向角θの振幅AとAの比を適当に設定することによって、
(1)走査面上の主走査方向のビーム径は走査中央部と走査端部で最も大きく、最小径は最大径の0.9倍よりも大きい
(2)走査面上の主走査方向のビーム径は走査中央部で最も小さく、走査端部で最も大きく、その最大径は最小径の1.1倍よりも小さ。
ものとすることが可能となり、感光ドラム2a(2b〜2d)上の主走査方向のビーム径Dの変動を±10%以内の範囲に小さく抑えることができる。
以上の結果、本発明に係る光走査装置13によれば、感光ドラム2a(2b〜2d)上での主走査方向のビーム径Dの変動を小さく抑えつつ等速走査を行うこと可能となる。
ここで、下記3条件:
(1)像高中央y=0と像高端部y=110mmにおけるビーム径が等しく最大である。
(2)ビーム径の最小値は最大値の90%である。
(3)偏向角θの最大値θmaxはθmax=45degである。
の下で走査レンズの焦点距離fと偏向角θの振幅A,Aを求めた結果を表1に示す。
而して、走査レンズ29の焦点距離fと偏向角θの振幅A,Aを表1のように設定したときの走査速度の変動(リニアリティ)と感光ドラム2a(2b〜2d)上での主走査方向のビーム径比は像高に対して図3に示す傾向を示す。
図3から明らかなように、走査レンズ29の焦点距離fと偏向角θの振幅A1,A2を適当に設定することによって走査速度の変動(リニアリティ)をほぼ0%とすることができるとともに、感光ドラム2a(2b〜2d)上での主走査方向のビーム径の変動を±10%以内に抑えることができる。
尚、以上は本発明をカラーレーザープリンターとこれに備えられた光走査装置に対して適用した形態について説明したが、本発明は、モノクロプリンターや複写機等を含む他の任意の画像形成装置及びこれに備えられた光走査装置に対しても同様に適用可能であることは勿論である。
1M マゼンタ画像形成ユニット
1C シアン画像形成ユニット
1Y イエロー画像形成ユニット
1K ブラック画像形成ユニット
2a〜2d 感光ドラム(走査面)
3a〜3d 帯電器
4a〜4d 現像装置
5a〜5d 転写ローラー
6a〜6d ドラムクリーニング装置
7 中間転写ベルト
8 駆動ローラー
9 テンションローラー
10 二次転写ローラー
11 ベルトクリーニング装置
12a〜12d トナーコンテナー
13 光走査装置
14 給紙カセット
15 ピックアップローラー
16 フィードローラー
17 リタードローラー
18 搬送ローラー対
19 レジストローラー対
20 搬送ローラー対
21 排紙トレイ
22 定着装置
23,24 排紙ローラー対
25 レーザーダイオード(光源)
26 コリメータレンズ
27 シリンドリカルレンズ
28 MEMSミラー
29,30 走査レンズ
P1 書出点
P2 書終点
R 有効走査範囲
S,S’ 搬送パス

Claims (4)

  1. 光ビームを発する光源と、該光源から発せられる光ビームを偏向するMEMSミラーと、該MEMSミラーによって偏向された光ビームを走査面上に結像させる複数の走査レンズを備えた光走査装置において、
    前記MEMSミラーに最も近い走査レンズの光学特性を、該走査レンズに対して光ビームが次式:
    θ(t)=Asinωt+Asin(nωt)
    ここに、n=2又は3、
    θ:走査レンズ光軸と光ビームの成す角度
    ,A:各成分の振幅
    ω:角周波数
    t:時間
    で表される偏向角特性で入射し、且つ、次式;

    ここに、:像高
    f:焦点距離
    ≠0,A ≠0
    を満たすように光ビームを走査面上に結像させるよう設定したことを特徴とする光走査装置。
  2. 走査面上の主走査方向のビーム径は走査中央部と走査端部で最も大きく、最小径は最大径の0.9倍よりも大きくなるように、前記偏向角θの前記振幅A1と前記振幅A2の比と、前記焦点距離fとが設定されていることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  3. 走査面上の主走査方向のビーム径は走査中央部で最も小さく、走査端部で最も大きく、その最大径は最小径の1.1倍よりも小さくなるように、前記偏向角θの前記振幅A1と前記振幅A2の比と、前記焦点距離fとが設定されていることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の光走査装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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